JP2003280103A - レーザポインタを用いたプレゼンテーションシステム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 スクリーンに対する投影手段の的確な位置設
定を、投影手段の稼働前に、手軽に、かつ省電力で行う
ことができるレーザポインタを用いたプレゼンテーショ
ンシステムを提供する。 【解決手段】 液晶プロジェクタ２０にレーザポインタ
５０が着脱可能にセットされる凹所２２を設け、この凹
所２２にセットしたレーザポインタ５０からレーザ光を
スクリーン１０に向けて投射する。レーザポインタ５０
から投射されてスクリーン１０に映るレーザ光のスポッ
トを指標として、スクリーン１０に対する液晶プロジェ
クタ２０の位置を設定する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、スクリーン等のス
クリーン手段に映した画像をレーザポインタで指示しな
がら講演、説明等を行うためのプレゼンテーションシス
テムに関する。

【０００２】

【従来の技術】液晶プロジェクタ等の投影装置によって
スクリーンに画像を投影し、その画像を参照しながら聴
衆に向かって種々の発表や説明等を行うプレゼンテーシ
ョンにあっては、画像の特定箇所を指示するためのレー
ザポインタがよく使用されている。投影装置は、投影画
像がスクリーンの範囲内に的確に投影されるよう所定箇
所に設置されなければならず、そのためには、通常、投
影装置からスクリーンに向けて光を投影しながら、スク
リーンに映った投影光がスクリーンの範囲内に収まるよ
うに投影装置の位置を調整している。投影手段の位置調
整とは、スクリーンとの離間距離の調整の他に、光軸の
上下左右方向の角度調整および横方向への傾斜角度の調
整がある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記のようにしてスク
リーンに対する投影手段の位置を設定する方法では、位
置設定を行うだけのために投影手段に電源を投入して稼
働状態とすることになるので、稼働前に投影手段の位置
設定を行うことができず、これに伴って電力の浪費を招
くといった不満があった。

【０００４】よって本発明は、スクリーンに対する投影
手段の的確な位置設定を、投影手段の稼働前に、手軽
に、かつ省電力で行うことができるレーザポインタを用
いたプレゼンテーションシステムを提供することを目的
としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は、スクリーン手
段と、このスクリーン手段に画像を投影する投影手段
と、使用者によって操作され、スクリーン手段にレーザ
光を投射するレーザポインタとを備えたプレゼンテーシ
ョンシステムにおいて、投影手段に、レーザポインタが
着脱可能にセットされるレーザポインタセット部を設
け、このレーザポインタセット部にセットしたレーザポ
インタからレーザ光をスクリーン手段に投射することに
より、スクリーン手段上でのレーザ光のスポットを指標
としてスクリーン手段に対する投影手段の位置を設定す
ることを特徴とする。

【０００６】本発明によれば、レーザポインタを投影手
段のレーザポインタセット部にセットし、レーザポイン
タからレーザ光をスクリーン手段に向けて投射した状態
から、投影手段を適宜な方向（上下方向あるいは左右方
向）に動かしてスクリーン手段上に映るレーザ光のスポ
ットを予めスクリーン手段に定めた投影手段設定ポイン
トに位置させる。これによって、投影手段を、投影画像
がスクリーン手段の全面に投影され得る適切な位置に設
定することができる。上記投影手段設定ポイントとは、
そこにレーザ光を投射すれば投影手段からの投影画像が
スクリーン手段に的確に投影される箇所であり、投影手
段にセットするレーザポインタの位置や向き等によっ
て、例えばスクリーン手段の中央あるいは四隅のうちの
１箇所等、任意に定められる。このように投影手段の位
置を設定したら、投影手段からレーザポインタを取り外
し、プレゼンターはそのレーザポインタを用いてスクリ
ーン手段にレーザ光を投射してプレゼンテーションを行
う。

【０００７】上記のように、本発明では、プレゼンター
が用いるレーザポインタを投影手段にセットしてレーザ
光をスクリーン手段に投射し、スクリーン手段上でのレ
ーザ光のスポットを指標として投影手段の位置を調整す
る。したがって、従来のように投影手段を稼働状態とす
る必要がないので、稼働前に、手軽に、かつ省電力で投
影手段の位置設定を行うことができる。また、本発明で
は、投影手段の位置設定のための専用機器を用いるわけ
ではなく、レーザポインタを投影手段の位置設定用アイ
テムとして兼用させるので、大幅なコストアップを招く
ことがない。

【０００８】本発明では、レーザ光のスポットを水平方
向もしくは鉛直方向に延びるラインとすることにより、
投影手段の横方向への傾斜を簡単に是正することができ
る。すなわち、例えばレーザ光のスポットを水平にした
場合、投影手段が傾斜しているとスポットもそれに応じ
て傾斜するので、スポットが水平になるように投影手段
の姿勢を調整する。これによって、投影手段の横方向へ
の傾斜を簡単に是正することができる。

【０００９】ところで、レーザポインタのレーザ光は人
の目に入射すると危険であることから、不用意にレーザ
光が投射されないように、レーザ光の投射スイッチは通
常ＯＦＦであり、押した状態でのみＯＮとなる形式のも
のが多い。そのようなスイッチの場合、本発明のように
レーザポインタからレーザ光を投射しながら投影手段の
位置を調整することは煩雑である。そこで本発明では、
レーザポインタセット部にレーザポインタをセットする
とレーザポインタからレーザ光が投射されるようなスイ
ッチ手段を設けた形態が好ましい。ここで言うスイッチ
手段とは、レーザポインタを投影手段のレーザポインタ
セット部にセットすると自動的にレーザ光が投射される
ものであれば、いかなる形態であってもよい。

【００１０】なお、近年のプレゼンテーション用の液晶
プロジェクタには、レーザポインタ機能を有するリモー
トコントローラが備えられているものがあり、その場合
にはリモートコントローラを本発明のレーザポインタと
みなして本発明を適用することができる。

【００１１】

【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の一
実施形態を説明する。図１は、一実施形態の全体システ
ムを概略的に示している。同図で符号１０はスクリー
ン、２０はスクリーン１０に液晶画像を投影する液晶プ
ロジェクタ（投影手段）、３０はパソコンである。パソ
コン３０では画像のデータが生成され、その画像データ
に基づく画像が、液晶プロジェクタ２０からスクリーン
１０に可視像として投影される。

【００１２】図１の符号５０は、図示せぬプレゼンター
が手にするレーザポインタである。図２はそのレーザポ
インタ５０を示しており、図３は、レーザポインタ５０
の構成を表すブロック図である。図２に示すように、レ
ーザポインタ５０は薄い直方体状を呈しており、通常、
後述するレーザ光の投射スイッチ５３が配置された面を
上にして右手に載せた状態で握って用いられる。

【００１３】レーザポインタ５０は、レーザ発光素子５
１およびレーザ光投射部５１ａを備えている。図２に示
すように、レーザ光投射部５１ａは、スクリーン１０に
向けられるレーザポインタ５０の先端面に配置されてい
る。レーザポインタ５０の上面には、レーザ光の投射ス
イッチ５３が設けられている。この投射スイッチ５３は
押しボタン式で、常にＯＦＦポジションに戻るように設
定されており、スイッチ５３を押すと、レーザ発光素子
５１が駆動してレーザ光が投射される。

【００１４】また、図５に示すように、レーザポインタ
５０の裏側の中央前方には、レーザ発光素子５１を駆動
するプッシュ式の内部スイッチ（スイッチ手段）５７が
設けられている。この内部スイッチ５７は、図６に示す
ように、レーザポインタ５０のケーシング５８に形成さ
れたスリット５８ａの奥に内蔵され、ケーシング５８の
裏面から突出しておらず、不用意に押されないようにな
されている。この内部スイッチ５７は、通常はＯＦＦ、
押されるとＯＮとなる。図３に示すように、スイッチ５
７のＯＮ／ＯＦＦ信号は制御部５６に供給され、制御部
５６はＯＮ／ＯＦＦ信号に基づきレーザ発光素子５１を
制御する。

【００１５】さて、上記液晶プロジェクタ２０は、図４
および図５に示すように直方体状のキャビネット２１を
備えており、図７に示すように、設置台８０に載せられ
る。図４および図５に示すように、液晶プロジェクタ２
０のキャビネット２１の上面中央の前部には、投射スイ
ッチ５３が設けられた面を上にし、かつ先端を前方に向
けた状態のレーザポインタ５０が嵌め込まれる凹所２２
（レーザポインタセット部）が形成されている。この凹
所２２にレーザポインタ５０を嵌め込んでセットする
と、レーザポインタ５０は高さの半分程度がキャビネッ
ト２１の上面から突出する。

【００１６】凹所２２の中央やや前方には、レーザポイ
ンタ５０を凹所２２にセットするとスリット５８ａを通
って内部スイッチ５７を押し、自動的にＯＮとする突起
２３（スイッチ手段）が設けられている。この突起２３
の高さは、凹所２２の深さよりも低く、キャビネット２
１の上面から突出しないように配慮されている。レーザ
ポインタ５０を液晶プロジェクタ２０の凹所２２にセッ
トした状態では、突起２３がレーザポインタ５０のスリ
ット５８ａに挿入され、かつ、投射スイッチ５３が凹所
２２に嵌合することにより、レーザポインタ５０は移動
が規制される。

【００１７】図７に示すように、液晶プロジェクタ２０
は設置台８０に載せられ、スクリーン１０と所定距離を
おいて配置される。この状態でレーザポインタ５０を液
晶プロジェクタ２０の凹所２２にセットするとともに、
レーザポインタ５０からレーザ光をスクリーン１０に向
けて投射し、そのレーザ光のスポットが、予めスクリー
ン１０に定めた液晶プロジェクタ設定ポイント（例えば
中央）に投射されると、液晶プロジェクタ２０は、投影
画像がスクリーンの全面に投影される適切な位置に配置
されるようになっている。

【００１８】以上が一実施形態に係るシステムの構成で
あり、次に、本発明に係る液晶プロジェクタの設定とプ
レゼンテーションに関する作用を説明する。 （１）液晶プロジェクタの設定 図７に示すように、スクリーン１０と所定距離をおいた
設置台８０に液晶プロジェクタ２０を載せ、液晶プロジ
ェクタ２０をスクリーン１０に向ける。次に、液晶プロ
ジェクタ２０の凹所２２に、投射スイッチ５３が設けら
れた面を上にし、かつ先端を前方（スクリーン１０方
向）に向けてレーザポインタ５０を嵌め込みセットす
る。すると、レーザポインタ５０の内部スイッチ５７が
突起２３に押されてＯＮとなるので、レーザポインタ５
０からレーザ光が投射され、そのレーザ光のスポットが
スクリーン１０に映る。次に、液晶プロジェクタ２０を
上下方向あるいは左右方向に動かし、スクリーン１０上
に映るレーザ光のスポットを上記液晶プロジェクタ設定
ポイントに位置させる。これによって、液晶プロジェク
タ２０はスクリーン１０の全面を撮影し得る適切な位置
に配置される。

【００１９】（２）プレゼンテーション プレゼンテーションを行うには、まず、レーザポインタ
５０を液晶プロジェクタ２０から取り外す。レーザポイ
ンタ５０を液晶プロジェクタ２０から取り外すと、突起
２３で押されてＯＮとなっていた内部スイッチ５７は自
動的にＯＦＦとなり、レーザ光は投射されなくなる。こ
のレーザポインタ５０をプレゼンターは手にして所定の
位置に立ち、スクリーン１０に向けて投射スイッチ５３
を押し、レーザ光をスクリーン１０に投射しながらプレ
ゼンテーションを行う。

【００２０】本実施形態によれば、プレゼンターが用い
るレーザポインタ５０を液晶プロジェクタ２０にセット
してレーザ光をスクリーン１０に投射し、スクリーン１
０上でのレーザ光のスポットを指標として液晶プロジェ
クタ２０の位置を調整することにより、液晶プロジェク
タ２０をスクリーン１０に対して適切な位置に設定する
ことができる。したがって、液晶プロジェクタ２０の位
置設定をする際には、従来のように液晶プロジェクタ２
０を稼働状態とする必要がなく、したがって、液晶プロ
ジェクタ２０を稼働させる前に、手軽に、かつ省電力で
液晶プロジェクタ２０の位置設定を行うことができる。
また、液晶プロジェクタ２０の位置設定のための専用機
器を用いるわけではなく、レーザポインタ５０を液晶プ
ロジェクタ２０の位置設定用アイテムとして兼用させる
ので、大幅なコストアップを招くことがない。

【００２１】なお、レーザ光のスポットを水平方向また
は鉛直方向に延びるラインとすれば、そのラインが傾斜
しないように液晶プロジェクタ２０の姿勢を調整するこ
とにより、液晶プロジェクタ２０の横方向への傾斜を簡
単に是正することができる。

【００２２】また、本実施形態のレーザポインタ５０
は、不用意に押されない内部スイッチ５７を備えてお
り、この内部スイッチ５７が、レーザポインタ５０を液
晶プロジェクタ２０にセットすると突起２３に押され自
動的にＯＮとなってレーザ光が投射される。このため、
液晶プロジェクタ２０の位置設定を行う際には、レーザ
ポインタモードに切り換えるスイッチ５３を操作するこ
となくレーザ光を投射させることができるので便利であ
るとともに、レーザ光の誤投射が防止される。

【００２３】なお、上記のようにレーザポインタを液晶
プロジェクタにセットすると自動的にレーザ光が投射さ
れる機構としては、レーザ光の誤投射を赤外光で制御す
るシステムを応用しても可能である。そのシステムと
は、例えば液晶プロジェクタに赤外光投射部を設ける一
方、レーザポインタにはレーザポインタがスクリーンに
向いている時に限り液晶プロジェクタの赤外光投射部か
ら投射される赤外光を受光する受光部を設ける。そし
て、液晶プロジェクタの赤外光投射部からレーザポイン
タの赤外光受光部が赤外光を受光している時に限り、レ
ーザ光が投射されるといったものである。ここで、レー
ザポインタを液晶プロジェクタにセットすると自動的に
レーザ光が投射されるようにするには、液晶プロジェク
タの赤外光投射部を回転させるなどして赤外光投射方向
を液晶プロジェクタにセットされるレーザポインタに向
け、液晶プロジェクタにセットしたレーザポインタの赤
外光受光部が赤外光を受光するようにする。これによ
り、レーザポインタを液晶プロジェクタにセットする
と、自動的にレーザ光がスクリーンに向けて投射され
る。

【００２４】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
投影手段にセットしたレーザポインタからレーザ光をス
クリーンに向けて投射し、スクリーン手段上でのレーザ
光のスポットを指標としてスクリーンに対する投影手段
の位置を設定するので、その位置設定を、投影手段の稼
働前に、手軽に、かつ省電力で行うことができるといっ
た効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の一実施形態に係るシステムの概念図
である。

【図２】 本発明の一実施形態に係るレーザポインタの
斜視図である。

【図３】 レーザポインタの構成を表すブロック図であ
る。

【図４】 レーザポインタがセットされた液晶プロジェ
クタの側面図である。

【図５】 レーザポインタがセットされた液晶プロジェ
クタの平面図である。

【図６】 レーザポインタの内部スイッチを示す断面図
である。

【図７】 液晶プロジェクタの設置状態を示す側面図で
ある。

【符号の説明】

１０…スクリーン（スクリーン手段） ２０…液晶プロジェクタ（投影手段） ２２…凹所（レーザポインタセット部） ２３…突起（スイッチ手段） ５０…レーザポインタ ５７…内部スイッチ（スイッチ手段）

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Ｆターム(参考） 2K103 AA16 CA58 5C058 AB06 BA26 BA35 EA02 EA26 EA33

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 スクリーン手段と、このスクリーン手段
   に画像を投影する投影手段と、使用者によって操作さ
   れ、スクリーン手段にレーザ光を投射するレーザポイン
   タとを備えたプレゼンテーションシステムにおいて、 前記投影手段に、前記レーザポインタが着脱可能にセッ
   トされるレーザポインタセット部を設け、このレーザポ
   インタセット部にセットしたレーザポインタからレーザ
   光を前記スクリーン手段に投射することにより、スクリ
   ーン手段上でのレーザ光のスポットを指標としてスクリ
   ーン手段に対する投影手段の位置を設定することを特徴
   とするレーザポインタを用いたプレゼンテーションシス
   テム。
2. 【請求項２】 前記レーザ光のスポットは、水平方向も
   しくは鉛直方向に延びるラインであることを特徴とする
   請求項１に記載のレーザポインタを用いたプレゼンテー
   ションシステム。
3. 【請求項３】 前記レーザポインタおよび前記投影手段
   には、前記レーザポインタセット部にレーザポインタを
   セットした状態で該レーザポインタからレーザ光を投射
   させるスイッチ手段が設けられていることを特徴とする
   請求項１または２に記載のレーザポインタを用いたプレ
   ゼンテーションシステム。