JP2003279842A - 撮影レンズのピント状態検出装置 - Google Patents

撮影レンズのピント状態検出装置

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JP2003279842A
JP2003279842A JP2002080626A JP2002080626A JP2003279842A JP 2003279842 A JP2003279842 A JP 2003279842A JP 2002080626 A JP2002080626 A JP 2002080626A JP 2002080626 A JP2002080626 A JP 2002080626A JP 2003279842 A JP2003279842 A JP 2003279842A
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Akinobu Hirakawa
明信 平川
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Fuji Photo Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】被写体光からピント状態検出用の被写体光を生
成し、これをピント状態検出用撮像素子で撮像してピン
ト状態を検出するピント状態検出装置において、ピント
状態検出用撮像素子に入射するまでの光路長が可変とな
るように、ピント状態検出用撮像素子前面の光軸上に2
枚以上の透光性平行平面板が進退自在となっていること
により、比較的単純な構成でピント状態検出を容易に行
うことができ、精度の高いピント状態検出を行うことが
できる。 【解決手段】被写体光からピント状態検出用の被写体光
を生成し、これをピント状態検出用撮像素子Dで撮像し
てピント状態を検出するピント状態検出装置において、
ピント状態検出用撮像素子Dに入射するまでの光路長が
可変となるように、ピント状態検出用撮像素子前面の光
軸O’上に2枚以上の透光性平行平面板Hが進退自在と
なっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は撮影レンズのピント
状態検出装置に係り、特に撮影レンズのオートフォーカ
ス制御における合焦検出に適用可能な撮影レンズのピン
ト状態検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、光路長の異なる複数の撮像素子を
用いて撮影レンズのピント状態(前ピン、後ピン、合
焦)を検出する方法が提案されている(特開昭55−7
6312号公報、特公平7−60211号公報)。たと
えば、映像用の画像を撮像する撮像素子(映像用撮像素
子)に対して同一撮影範囲の画像を撮像する2つのピン
ト状態検出用撮像素子を、それぞれ映像用撮像素子より
も光路長が長くなる位置と短くなる位置に配置する。そ
して、これらのピント状態検出用撮像素子から得られた
映像信号の高域周波数成分に基づいて各ピント状態検出
用撮像素子の各撮像面に対する焦点評価値を求め、比較
する。
【0003】これによって、焦点評価値の大小関係から
映像用撮像素子の撮像面におけるピント状態、すなわ
ち、前ピン、後ピン、合焦のどの状態にあるかが検出さ
れる。このようなピント状態の検出方法は、オートフォ
ーカスのための合焦検出等に適用することができる。
【0004】ところで、ピント状態検出用の被写体光
は、撮影レンズを通過する映像用の被写体光を分割する
ことによって得ることができるが、この場合、通常の撮
影光学系の他にピント状態検出用の光学系が撮影レンズ
に付加されることになる。この分割されたピント状態検
出用の被写体光は、たとえば、複数のプリズムによって
3つの光線に分離され、分離されたそれぞれの光線がそ
れぞれ異なった光路長上に配置されたCCDで検出され
ている。
【0005】また、他の構成例としては、特開平11−
287946号公報に開示されているように、プリズム
によって2つの光線に分離され、分離されたそれぞれの
光線がそれぞれ異なった光路長上に配置された撮像素子
で検出されるとともに、このうちの一方の撮像素子の前
面に平行板が進入し光路長が可変とされ、上記従来例と
同様の機能が得られる構成が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の撮影レンズでは、2個以上の撮像素子を要し、構成
が複雑となるとともに、光学系の調整等の煩雑な作業を
要する。また、レイアウト上もコンパクト化の要請に反
する。
【0007】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、比較的単純な構成でピント状態検出を容易に行
うことができ、精度の高いピント状態検出を行うことが
できる撮影レンズを提供することを目的する。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明は、撮影レンズを通過してカメラ本体の映像
用撮像素子に入射する映像用の被写体光からピント状態
検出用の被写体光を生成し、該生成したピント状態検出
用の被写体光をピント状態検出用撮像素子で撮像してピ
ント状態を検出する撮影レンズのピント状態検出装置に
おいて、前記ピント状態検出用の被写体光の前記ピント
状態検出用撮像素子に入射するまでの光路長が可変とな
るように、種類の異なる透光性平行平面板が前記ピント
状態検出用撮像素子前面の光軸上に切り換えて配置され
ることを特徴とする撮影レンズのピント状態検出装置を
提供する。
【0009】本発明によれば、ピント状態検出用の被写
体光が、ピント状態検出用撮像素子に入射するまでの光
路長が可変となるように、ピント状態検出用撮像素子前
面の光軸上に2枚以上の種類の異なる透光性平行平面板
が進退自在となっているので、比較的単純な構成でピン
ト状態検出を容易に行うことができ、精度の高いピント
状態検出を行うことができる。
【0010】本発明において、前記種類の異なる透光性
平行平面板相互の板厚及び/又は硝材が異なっているこ
とが好ましい。このように、透光性平行平面板相互の板
厚及び/又は硝材が異なっていれば、容易に光路長を変
えられるからである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に従って本発明に
係る撮影レンズの好ましい実施の形態について詳説す
る。
【0012】図1は、本発明に係る撮影レンズを使用し
たテレビカメラシステムの構成を示した構成図である。
同図に示されるテレビカメラシステムは、カメラ本体1
0と交換可能な撮影レンズ12等からなり、カメラ本体
10には、放映用の映像を撮影し、所定形式の映像信号
を出力又は記録媒体に記録するための撮像素子(映像用
撮像素子)や所要の回路等が内蔵されている。
【0013】一方、撮影レンズ12は、カメラ本体10
の前面側に着脱自在に装着され、撮影レンズ12の光学
系には、公知のように前端側から固定フォーカスレンズ
F′、移動可能なフォーカスレンズF、変倍系と補正系
とからなるズームレンズZ、アイリスI、前側リレーレ
ンズR1と後側リレーレンズR2とからなるリレーレン
ズ(リレー光学系)等が配置される。なお、図中の各レ
ンズの構成は簡略化しており、複数のレンズからなるレ
ンズ群を1つのレンズで示したものもある。
【0014】また、同図に示されるようにリレー光学系
の前側リレーレンズR1と後側リレーレンズR2との間
の被写体光の光路上には撮影レンズ12の光軸Oに対し
て略45度に傾斜し、被写体光(光束)を透過光と反射
光に分割するハーフミラー24が配置される。
【0015】撮影レンズ12の前端側から入射した被写
体光のうちハーフミラー24を透過した透過光、すなわ
ち、映像用の被写体光は、撮影レンズ12の後端側から
射出され、カメラ本体10の撮像部20に入射する。撮
像部20の構成については省略するが、撮像部20に入
射した被写体光は、たとえば色分解光学系により、赤色
光、緑色光、青色光の3色に分解され、各色ごとの撮像
素子(映像用撮像素子)の撮像面に入射する。これによ
って放映用のカラー映像が撮影される。なお、図中のピ
ント面22は、各映像用撮像素子の撮像面に対して光学
的に等価な位置を撮影レンズ12の光軸O上に示したも
のである。
【0016】一方、ハーフミラー24で反射した反射
光、すなわち、ピント状態検出用の被写体光は、撮影レ
ンズ12の光軸Oに対して略垂直な光軸O′に沿ってピ
ント状態検出用の撮像部26に導かれる。ここで、前側
リレーレンズR1と後側リレーレンズR2の間では被写
体光は略平行光の状態であり、ハーフミラー24で反射
した被写体光は、後側リレーレンズR2と同様の性格を
有する集光のためのリレーレンズR3を通過してピント
状態検出用の撮像部26に入射する。なお、以下の説明
において光軸Oと光軸O′を特に区別していう場合に
は、光軸Oを撮影光学系の光軸Oといい、光軸O′をピ
ント状態検出用光学系の光軸O′という。
【0017】図2は、撮像部26の構成を示した構成図
である。同図に示されるように撮像部26は、ピント状
態検出用の1つの撮像素子(2次元CCD)Dと、光軸
O′と平行な軸CLを中心に回転する円盤27から構成
される。円盤27には軸CL回りの3等分位置に平行平
面板H(図示はHA、HB)が設けられ、ピント状態検
出用の被写体光が平行平面板Hを透過して撮像素子Dに
入射するように構成されている。
【0018】このピント状態検出用の撮像素子Dは、本
実施の形態では白黒画像を撮像するCCDである。図示
の円盤27は、図3(a)に斜視図で示されるように、
軸CL回りの3等分位置に貫通孔が設けられ、この貫通
孔に平行平面板HA、HB及びHCが嵌挿されることに
より構成される。
【0019】平行平面板HA、HB及びHCは、ピント
状態検出用の被写体光が撮像素子Dに入射するまでの光
路長が3段階で可変となるようにできるのであれば、形
状、材質は限定されない。HA、HB及びHCを同一硝
材とし、板厚のみ異ならせる構成、HA、HB及びHC
を同一板厚とし、硝材のみ異ならせる構成、HA、HB
及びHCの硝材及び板厚のいずれも異ならせる構成等、
各種の構成が採用できる。
【0020】平行平面板Hの硝材としては、一般的には
光学ガラスが採用できるが、これ以外のもの、たとえ
ば、各種樹脂材料であってもよい。また、HA、HB及
びHCのいずれか1つを配さない構成であってもよい。
【0021】平行平面板Hによる光路長の変更量σは、
平行平面板Hの硝材の屈折率をn、板厚をtとした場
合、σ=t(1−1/n)となる。なお、HA、HB及
びHCのいずれか1つを配さない構成の場合、σ=0と
なる。
【0022】円盤27を回転させる手段としては、モー
タの軸に円盤27を固定する構成、モータの回転を歯車
列、タイミングベルト等の巻き掛け伝動手段、等により
伝動する公知の各種手段を採用することができる。
【0023】図3(b)、(c)に斜視図で示されるの
は、ピント状態検出用の撮像部26の異なる実施態様で
ある。なお、撮像素子Dの図示は省略してある。
【0024】同図(b)は、往復運動により光軸O′上
に2枚以上の透光性平行平面板Hを進退自在とさせる構
成に適用される矩形板29である。この矩形板29の長
手方向3箇所には貫通孔が設けられ、この貫通孔に平行
平面板HA、HB及びHCが嵌挿されている。平行平面
板HA、HB及びHCには円盤27と同様のものが使用
できる。矩形板29は、公知の往復運動伝達手段により
駆動されて、光軸O′上に透光性平行平面板Hを進退自
在にする。
【0025】同図(c)は、同図(a)と同様に、回転
運動により光軸O′上に2枚以上の透光性平行平面板H
を進退自在とさせる構成であるが、1枚のみの透光性平
行平面板HTを使用する点で相違する。透光性平行平面
板HTは、全体が1種の硝材で構成される断面が楔形状
の円盤である。すなわち、図示のように、板厚が最小板
厚t1から最大板厚t2に直線的に変化した状態の円盤
である。
【0026】このような透光性平行平面板HTは、同図
(a)の円盤27と同様の作用が得られる。すなわち、
透光性平行平面板HTは、円周上に板厚の異なる多数の
透光性平行平面板Hが配されたものと略同等の構成とな
るからである。なお、断面が楔形状であるので、厳密な
意味では平行平面板とはいえないが、実質的に均等な作
用が得られる。
【0027】この透光性平行平面板HTは、既述のよう
に円周上に板厚の異なる多数の透光性平行平面板Hが配
されたものと略同等の構成となるので、たとえば、透光
性平行平面板Hの枚数を増減したい場合、同図(a)の
円盤27と異なり、ハードウェアの変更を要しないとい
う利点がある。すなわち、ソフトウェアの変更、たとえ
ば、後述する同期信号発生回路80等の設定を変更する
のみで足りる。
【0028】次に、オートフォーカスの原理について説
明する。各透光性平行平面板Hを透過し撮像素子Dに入
射する被写体光の光軸(各撮像素子の光軸)を同一直線
上で示すと、図4に等価的に示される。透光性平行平面
板HAを透過して撮像素子Dに入射するまでの被写体光
に対して、透光性平行平面板HBを透過して撮像素子D
に入射するまでの光路長Bが最も短く、透光性平行平面
板HCを透過して撮像素子Dに入射するまでの光路長C
が最も長くなっており、透光性平行平面板HAを透過し
て撮像素子Dに入射するまでの光路長AはBとCの光路
長の中間の長さとなっている。
【0029】すなわち、透光性平行平面板HAを透過し
て撮像素子Dに入射した状態の撮像面は、理想的にはカ
メラ本体10のピント面22(図1参照)と共役の関係
にあり、撮影レンズ12に入射した被写体光に対する光
路長がカメラ本体10の映像用撮像素子の撮像面と一致
している。
【0030】以上のように構成された光学系により、撮
影レンズ12に入射した被写体光が、カメラ本体10の
ピント面22と共役の位置の近傍に配置された光路長の
異なる3つの状態で、ピント状態検出用の撮像素子Dに
より撮像される。
【0031】次に、ピント状態検出に基づくオートフォ
ーカスの制御について概略を説明すると、図1に示され
るようにピント状態検出用の撮像部26の撮像素子Dに
より撮像された画像は、信号処理部28に取り込まれ
る。信号処理部28は、後述のように撮像素子Dから取
得した画像の高域周波数成分に基づいてカメラ本体10
のピント面22に対して撮影レンズ12のピント状態が
合焦となるフォーカスレンズFの位置(フォーカス位
置)を求める。
【0032】そして、そのフォーカス位置へのフォーカ
スレンズFの移動を指令する制御信号をフォーカスモー
タ駆動回路30に出力する。フォーカスモータ駆動回路
30は、図示しないフォーカスモータを駆動し、ギア等
からなる動力伝達機構32を介してフォーカスレンズF
を移動させ、フォーカスレンズFを信号処理部28によ
って指示されたフォーカス位置に設定する。このような
処理が連続的に行われることによってオートフォーカス
の制御が行われる。
【0033】続いて、信号処理部28の構成及びピント
状態検出の処理について説明する。図5は、信号処理部
28の構成を示したブロック図である。同図に示される
ようにピント状態検出用の撮像素子Dで撮像された被写
体の画像は所定形式のビデオ信号として出力され、撮像
素子Dに対して構成されたハイパスフィルタ50、A/
D変換器52、ゲート回路54、及び、加算器56によ
って画像の鮮鋭度(画像のコントラスト)を示す焦点評
価値の信号に変換されてCPU82に入力される。
【0034】焦点評価値を求めるまでの処理を説明する
と、本実施の形態における撮像素子Dは白黒画像を撮影
するCCDであることから撮像素子Dから出力されるビ
デオ信号は画面を構成する各画素の輝度を示す輝度信号
として出力される。撮像素子Dから出力された輝度信号
は、まず、ハイパスフィルタ(HPF)50に入力さ
れ、その輝度信号の高域周波数成分が抽出される。HP
F50で抽出された高域周波数成分の信号はA/D変換
器52によってデジタル信号に変換される。
【0035】そして、撮像素子Dにより撮像された画像
の1画面分(1フィールド分)のデジタル信号のうち所
定のフォーカスエリア内(たとえば、画面中央部分)の
画素に対応するデジタル信号のみがゲート回路54によ
って抽出された後、その抽出された範囲のデジタル信号
の値が加算器56によって加算される。これにより、フ
ォーカスエリア内における輝度信号の高域周波数成分の
値の総和が求められる。加算器56によって得られた値
は、フォーカスエリア内における画像の鮮鋭度の高低を
示す焦点評価値である。
【0036】なお、同図に示される同期信号発生回路8
0から各種同期信号が撮像素子Dやゲート回路54等の
回路に与えられており、回路の処理の同期が図られてい
る。また、同期信号発生回路80からCPU82には、
ビデオ信号の1フィールドごとの垂直同期信号(V信
号)が与えられている。
【0037】CPU82は、上述のように撮像素子Dか
ら得られた焦点評価値に基づいて、カメラ本体10のピ
ント面22に対する撮影レンズ12の現在のピント状態
を検出する。図6は、横軸に撮影レンズ12のフォーカ
ス位置、縦軸に焦点評価値をとり、ある被写体を撮影し
た際のフォーカス位置に対する焦点評価値の様子を示し
た図である。図中実線で示される曲線aは、カメラ本体
10のピント面22と共役の位置にある撮像素子Dから
得られる焦点評価値をフォーカス位置に対して示したも
のであり、図中点線で示される曲線b、cは、それぞれ
光路長B、Cにおいて得られる焦点評価値をフォーカス
位置に対して示したものである。
【0038】同図において、曲線aの焦点評価値が最大
(極大)となるフォーカス位置F3が合焦位置である
が、今、撮影レンズ12のフォーカス位置が図中F1の
位置に設定されているとする。このとき、光路長A、
B、Cそれぞれにおいて撮像素子Dから得られる焦点評
価値は、曲線a、b、cによりフォーカス位置F1に対
応する値である。このとき、少なくとも光路長Aにおい
て撮像素子Bから得られる焦点評価値の方が光路長Cに
おいて得られる焦点評価値よりも大きいことから、合焦
位置であるフォーカス位置F3よりフォーカス位置が至
近側に設定された状態、すなわち、前ピンの状態である
ことが分かる。
【0039】一方、撮影レンズ12のフォーカス位置が
図中F2の位置に設定されているとすると、光路長A、
B、Cそれぞれにおいて撮像素子Dから得られる焦点評
価値は、曲線a、b、cによりフォーカス位置F2に対
応する値である。このとき、少なくとも光路長Cにおい
て得られる焦点評価値の方が光路長Bにおいて得られる
焦点評価値よりも大きいことから、合焦位置であるフォ
ーカス位置F3よりフォーカス位置が無限遠側に設定さ
れた状態、すなわち、後ピンの状態であることが分か
る。
【0040】撮影レンズ12のフォーカス位置が図中F
3の合焦位置に設定されているとすると、光路長A、
B、Cそれぞれにおいて撮像素子Dから得られる焦点評
価値は、曲線a、b、cによりフォーカス位置F3に対
応する値である。このとき、光路長Bにおいて得られる
焦点評価値と光路長Cにおいて得られる焦点評価値とが
等しいことから、フォーカス位置がフォーカス位置F3
に設定された状態、すなわち、合焦の状態であることが
分かる。
【0041】このように、光路長A、B、Cそれぞれに
おいて撮像素子Dから得られる焦点評価値に基づいて、
撮影レンズ12の現在のフォーカス位置におけるピント
状態が前ピン、後ピン、合焦のいずれかを検出すること
ができる。一方、このようなピント状態の判定方法にお
いては、光路長B、Cにおいて得られる焦点評価値のみ
で足り、光路長Aにおいて得られる焦点評価値は不要で
ある。そこで、本実施の形態では、3つの光路長A、
B、Cそれぞれにおいて撮像素子Dから得られる焦点評
価値を有効に利用し、合焦となるフォーカス位置を以下
のように直接的に検出する。
【0042】上記図6において、各光路長A、B、Cに
おいて撮像素子Dから得られる焦点評価値についての曲
線a、b、cは、略同一形状となることから、あるフォ
ーカス位置において撮像素子Dから得られる焦点評価値
は、そのフォーカス位置から所定のシフト量分だけ変位
させたフォーカス位置における撮像素子Dの焦点評価値
とみなすことができる。
【0043】たとえば、図7に示される光路長Aにおけ
る撮像素子Dの焦点評価値の曲線aにおいて、フォーカ
ス位置が図中F4に設定されているものとする。このと
き、撮像素子Dから得られる焦点評価値は、曲線a上の
点PA の値を示す。一方、光路長Bにおける撮像素子D
から得られる焦点評価値は、フォーカス位置F4よりも
無限遠側に所定シフト量分だけ変位させたフォーカス位
置F5における曲線a上の点PB の値を示し、光路長C
における撮像素子Dから得られる焦点評価値は、フォー
カス位置F4よりも至近側に所定シフト量分だけ変位さ
せたフォーカス位置F6における曲線a上の点PC の値
を示す。
【0044】なお、フォーカス位置F4とフォーカス位
置F5との差、すなわち、光路長Bにおける撮像素子D
から得られた焦点評価値についてのシフト量は、たとえ
ば、図6において、曲線bの最大点のフォーカス位置と
曲線aと最大点のフォーカス位置との差に等しく、ま
た、フォーカス位置F4とフォーカス位置F6との差、
すなわち、光路長Cにおける撮像素子Dから得られた焦
点評価値についてのシフト量は、図6において、曲線c
の最大点のフォーカス位置と曲線aと最大点のフォーカ
ス位置との差に等しい。
【0045】一方、曲線aは所定関数(たとえば2次曲
線)で近似することができる。従って、各光路長A、
B、Cにおいて撮像素子Dから得られた3点PA
B 、PCにおける焦点評価値から曲線aを具体的に特
定することができ、その曲線aにおいて焦点評価値が最
大となる合焦位置F3を求めることができる。
【0046】このようにして図1のCPU82は、各光
路長A、B、Cにおいて撮像素子Dから得られた焦点評
価値に基づいて合焦となるフォーカス位置を検出する
と、そのフォーカス位置となるように、フォーカスモー
タ駆動回路30に制御信号を送信し、フォーカスレンズ
Fを移動させる。これにより、オートフォーカスの制御
が行われる。
【0047】以上、上記実施の形態では、カメラ本体1
0のピント面22に共役の位置に配置されたピント状態
検出用の撮像素子Dに対して撮像面が光学的に等距離と
なる前後の位置と等価の位置で撮像素子Dよりピント状
態検出がなされる場合について説明したが、光路長が異
なるようにされ、かつ、カメラ本体10のピント面22
に共役な位置に対して光路長が長くなる位置と短くなる
位置のそれぞれに少なくとも1つのいずれかと等価の位
置で撮像素子Dよりピント状態検出がなされていれば十
分である。
【0048】すなわち、上述のように、あるフォーカス
位置において撮像素子Dから得られる焦点評価値を、そ
のフォーカス位置から所定シフト量分だけ変位させたフ
ォーカス位置における撮像素子Dの焦点評価値とみなす
場合に、そのシフト量を各光路長B、Cにおいて、光路
長Aに対する距離に基づいて設定すればよい。
【0049】また、そのシフト量を求める方法として、
たとえば、固定された被写体を撮影しながらフォーカス
位置を変化させ、各光路長A、B、Cにおいて撮像素子
Dから得られる焦点評価値が最大となるフォーカス位置
を検出する。そして、撮像素子Dから得られた焦点評価
値が最大となったフォーカス位置に対して、各光路長
B、Cにおいて撮像素子Dから得られた焦点評価値が最
大となった各フォーカス位置の変位量を検出し、その変
位量を上記シフト量とする。
【0050】また、上記実施の形態では、撮像部26に
おいて平行平面板Hとして、HA、HB及びHCの3つ
の平行平面板Hを配置するようにしたが、2つの平行平
面板Hのみをカメラ本体10のピント面22に共役な位
置の前後の光路長となるように配置することによって、
ピント状態が前ピン、後ピン、又は、合焦のいずれの状
態かを検出し、その検出結果に基づいてオートフォーカ
スの制御を行うようにしてもよい。
【0051】逆に平行平面板Hとして、HA、HB、H
C及びHDの4つの平行平面板Hを配置するようにし,
光路長の異なる4つ以上の状態でピント状態で検出し、
カメラ本体10のピント面22に共役な位置に対して光
路長が長くなる位置と短くなる位置となる平行平面板H
を少なくとも1つ配置するようにして合焦位置をより精
度良く検出できるようにしてもよい。
【0052】また、上記実施の形態では、検出したピン
ト状態をオートフォーカスに適用した場合について説明
したが、これに限らず他の用途、例えば、ピント状態の
表示等に使用することもできる。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る撮影
レンズによれば、ピント状態検出用の被写体光が、ピン
ト状態検出用撮像素子に入射するまでの光路長が可変と
なるように、ピント状態検出用撮像素子前面の光軸上に
2枚以上の透光性平行平面板が進退自在となっているの
で、比較的単純な構成でピント状態検出を容易に行うこ
とができ、精度の高いピント状態検出を行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る撮影レンズのピント状態検出装置
を使用したテレビカメラシステムの構成を示した構成図
である。
【図2】ピント状態検出用の撮像部の構成を示した構成
図である。
【図3】ピント状態検出用の撮像部の要部を示した構成
図である。
【図4】ピント状態検出用の撮像距離A、B、Cを同一
光軸上で示した図である。
【図5】ピント状態検出の処理を行う信号処理部の構成
を示したブロック図である。
【図6】ある被写体を撮影した際のフォーカス位置に対
する各ピント状態検出用光路長における焦点評価値の様
子を示した図である。
【図7】3つのピント状態検出光路長によるピント状態
検出の処理の説明に使用した説明図である。
【符号の説明】
10…カメラ本体、12…撮影レンズ、F…フォーカス
レンズ、R1…前側リレーレンズ、R2…後側リレーレ
ンズ、R3…リレーレンズ、24…ハーフミラー、26
…撮像部、27…円盤、D…撮像素子、H…平行平面
板、28…信号処理部、29…矩形板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H011 BA37 BB01 BB03 2H051 BA47 BA55 CA02 CA10 CB02 CB04 CB29 5C022 AA00 AB28 AB34 AB44 AC54 AC74 CA00

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撮影レンズを通過してカメラ本体の映像
    用撮像素子に入射する映像用の被写体光からピント状態
    検出用の被写体光を生成し、該生成したピント状態検出
    用の被写体光をピント状態検出用撮像素子で撮像してピ
    ント状態を検出する撮影レンズのピント状態検出装置に
    おいて、 前記ピント状態検出用の被写体光の前記ピント状態検出
    用撮像素子に入射するまでの光路長が可変となるよう
    に、種類の異なる透光性平行平面板が前記ピント状態検
    出用撮像素子前面の光軸上に切り換えて配置されること
    を特徴とする撮影レンズのピント状態検出装置。
  2. 【請求項2】 前記種類の異なる透光性平行平面板相互
    の板厚及び/又は硝材が異なっている請求項1に記載の
    撮影レンズのピント状態検出装置。
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