JP2003277340A - 接着分子阻害剤及び新規アミノ酸誘導体 - Google Patents

接着分子阻害剤及び新規アミノ酸誘導体

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JP2003277340A JP2002081956A JP2002081956A JP2003277340A JP 2003277340 A JP2003277340 A JP 2003277340A JP 2002081956 A JP2002081956 A JP 2002081956A JP 2002081956 A JP2002081956 A JP 2002081956A JP 2003277340 A JP2003277340 A JP 2003277340A
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Takeshi Ishigaki
剛 石垣
Koji Taniguchi
晃司 谷口
Takayoshi Ito
崇由 伊藤
Hiroshi Ono
宏 大野
Yoshie Kaino
美枝 戒能
Hiroyuki Meguro
裕之 目黒
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 接着分子インテグリンα4を介する細胞接着
を阻害する物質を見いだすことにより、単球、リンパ
球、好酸球などの白血球浸潤が原因となる炎症性疾患の
予防及び治療を可能とすること。 【解決手段】 例えば、下記式(16)で示されるよう
なアミノ酸誘導体又はその薬学的に許容される塩を有効
成分として含有する接着分子インテグリンα4阻害剤を
提供した。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規アミノ酸誘導
体又はその薬学的に許容される塩、及びこれを含んでな
る接着分子インテグリンα4阻害剤に関する。
【0002】
【従来の技術】接着分子は、細胞と細胞、及び細胞と細
胞間基質の接着に関与し、細胞の移動や細胞の活性化な
どに関与している。接着分子には、インテグリンファミ
リーやイムノグロブリンスーパーファミリーなど多数の
ファミリーが存在する。インテグリンファミリーは、リ
ンパ球、単球、好塩基球、好酸球などの白血球上に発現
している接着分子であり、α鎖、β鎖が非共有結合した
ヘテロダイマー構造を有しており、β鎖の分子種により
いくつかのサブファミリーに分類される (Cell,76, 301
(1994))。これまでにα鎖が16種、β鎖が8種同定さ
れており、これらの組み合わせからなる23種のインテ
グリンが同定されている。このうち、インテグリンα4
は、β1あるいはβ7と会合し、インテグリンα4β1
又はインテグリンα4β7の2つの複合体を形成して機
能することが知られている。
【0003】このうち、インテグリンα4β1は、VLA-
4(very late antigen-4)、あるいはCD49d/CD29とも呼
ばれ、リンパ球、単球、好酸球及びマスト細胞上に発現
している(Ann. Rev. Immunol., 8, 365 (1990))。イン
テグリンα4β1のリガンドとしては、血管内皮細胞上
に存在しているVCAM-1(vascular cell adhesion molec
ule-1)と細胞外マトリックスのフィブロネクチンのタ
イプIII connective segmentのCS-1領域の2つが知られ
ている(Immunol. Today, 14, 506 (1993); Cell, 60, 5
77 (1990))。白血球上のインテグリンα4β1は、これ
らのリガンドと相互作用し、細胞接着や血管外への遊走
・浸潤、分化、増殖などの細胞機能に関与することが知
られている (Springer Semin Immunopathol., 16, 379
(1995))。一方、インテグリンα4β7は、LPAM-1(lym
phocyte Peyer's patch HEV adhesion molecule-1)と
もよばれ、白血球とくにT細胞やB細胞などのリンパ球上
に発現し、パイエル板など、主に腸管リンパ組織でのリ
ンパ球の接着に関与している(Proc. Natl. Acad. Sci.U
SA, 89, 1924 (1992))。インテグリンα4β7の特異的
リガンドとしては、MAdCAM-1(Mucosal Adressing Cell
Adhesion Molecule1)が知られている(Adv. Immunol.,
72, 325 (1999))。MAdCAM-1は、腸間膜リンパ節内の高
内皮小静脈や消化基底膜上に発現しているため、インテ
グリンα4β7とMAdCAM-1の相互作用はとりわけ腸粘膜
への白血球の移動、浸潤に関与することが知られている
(Am. J. Pathol., 151, 97 (1997))。加えてインテグ
リンα4β7は、インテグリンα4β1と同様、VCAM-1
とファイブロネクチンのCS-1をリガンドとすることもま
た知られている(J. Immunol., 151, 2471 (1993))。
【0004】インテグリンα4とリガンドの相互作用
が、炎症・免疫反応で重要な役割を果たしていること
は、機能阻害活性をもつ抗インテグリンα4モノクロー
ナル抗体を用いた研究から示唆されている(Ciba Found
ation Symposium, 189, 79 (1995))。その例として
は、実験的自己免疫性脳脊髄炎(Nature, 356, 63 (199
2))、大腸炎(J. Clin. Invest., 92, 372 (1993))、
接触性過敏反応及び遅延型過敏反応 (J. Immunol., 15
0, 1172 (1993); Eur. J. Immunol., 23, 682 (199
3))、関節炎(J. Clin. Invest., 89, 1445 (1992))、
移植片対宿主病(J. Immunol., 153, 5810 (1994))、
喘息(J. Exp. Med., 180, 795 (1994))、腎炎 (J. Cl
in. Invest., 91, 577 (1993))、免疫複合体誘発肺組織
傷害(J. Immunol., 150,2401 (1993))などの動物モデル
を用いた検討が挙げられる。これらの例では、インテグ
リンα4を阻害することが、炎症・免疫反応の予防、治
療に有効であることが示されている。
【0005】CS-1領域のインテグリンα4β1に対する
結合部位のアミノ酸配列は、ロイシン(Leu)-アスパラギ
ン酸(Asp)-バリン(Val)のアミノ酸3残基(LDV)であるこ
とが報告されている(J. Cell. Biol., 124, 601 (199
4))。CS-1ペプチドあるいはLDVの誘導体は、上述の抗体
同様にインテグリンα4とリガンドの結合を阻害し、喘
息や関節炎モデルに対して有効であることが報告されて
いる(J. Clin. Invest., 94, 655 (1994); Proc. Nat
l. Acad. Sci. USA, 88, 9072 (1991))。またVCAM-1の
インテグリンα4に対する結合部位のアミノ酸配列は、
ドメイン1とドメイン4に存在し、そのうちCDループ上の
アミノ酸配列であるグルタミン(Gln)-イソロイシン(Il
e)-アスパラギン酸(Asp)-セリン(Ser)-プロリン(Pro)が
重要であることがVCAM-1のミューテーションの結果から
明らかにされている(J. Cell Biol., 125, 1395 (199
4); J. Cell Biol., 124, 601 (1994); J. Cell Biol.,
125,215 (1994); J. Cell Science, 107, 2127 (199
4))。また、J.H.WANGらにより、グルタミン-イソロイ
シン-アスパラギン酸-セリン-プロリンを基本ペプチド
とし、インテグリンα4β1接着阻害活性を有する環状
ペプチドCys*GlnIleAspSerProCys*(Cys*Cys*は、ジス
ルフィド結合を示す)が報告されている(Proc. Natl.
Acad. Sci. USA, 92, 5714 (1995))。しかし、一般的
にペプチドミメティックスは生体内で不安定であること
が知られており、非ペプチド性の低分子インテグリンα
4阻害化合物が望まれる。さらに、インテグリンα4β
7のリガンドであるMadCAM-1のアミノ酸配列にはLDV類
似配列が含まれており(J. Cell Sci.,107, 2127 (199
4))、インテグリンα4β1阻害効果を示すLDVペプチ
ド誘導体がインテグリンα4β7とリガンドの結合も阻
害することが報告されている(J.Immunol., 158, 1710
(1997))。この事実は、インテグリンα4β1又はイン
テグリンα4β7とリガンドの相互作用をともに阻害す
るペプチドもしくは低分子化合物がインテグリンα4阻
害剤と成り得ることを示唆している。
【0006】インテグリンα4阻害活性を示す低分子化
合物については、複数の報告例がある。例えば、フェニ
ルアラニン誘導体(WO01/47868, WO01/68586, WO01/121
83,WO01/54690, WO01/14328, 特開2001-89368)、チア
ゾリン誘導体(特開2001-2665)、アゼピン誘導体(WO0
1/55121)、イミダゾリジン誘導体(特開平11-158157)
などが挙げられる。しかし、これら低分子化合物は臨床
的な有効性が確認されておらず、新たなインテグリンα
4阻害化合物が望まれている。また、これら低分子化合
物は、本発明記載の化合物とは構造が異なる。
【0007】一方、本発明化合物の一部は、WO00/21920
号公報に包含されているが、当該公報には接着分子Mac-
1及びLFA-1に対する阻害活性が開示されているにすぎ
ず、インテグリンα4阻害活性の有無については何ら開
示されていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】現在知られているイン
テグリンα4阻害化合物は、臨床的な有効性が確認され
ておらず、現在もなお、生体内での安定性と薬効に優れ
た新たな骨格を有するインテグリンα4阻害化合物が待
望されている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
した結果、特定のアミノ酸誘導体又はその薬学的に許容
される塩が、インテグリンα4を介する細胞接着を阻害
する活性を有することを発見し、本発明を完成するに至
った。
【0010】すなわち、本発明は、式I
【化25】 [式中、l及びmはそれぞれ独立に0〜2の整数を表し、A
は、−C(O)−、−S(O)2−又は結合を表し、Bは、メチ
レン基又はイミノ基を表し、R1は、水素又はエステル
残基を表し、R2は、水素又はC1〜6直鎖アルキル基
を表し、R3は、1)無置換もしくは置換基群Cの少な
くとも一種の置換基で置換されていてもよいC1〜8ア
ルキル基(置換基群Cは、ハロゲン、C1〜8アルコキ
シ基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ
基、水酸基、シアノ基、ニトロ基、0〜2個のハロゲン
で置換されたフェノキシ基、又は0〜2個のハロゲンで
置換されたベンジルオキシ基を表す)、2)Cy1
3)Cy2−C1〜8アルキル基、4)−(CH2)jNR5
6又は5)−(CH2)kNHC(O)R7を表し(j及びk
は、それぞれ、0〜4の整数を表す)、R4は、1)無
置換もしくは置換基群Cの少なくとも一種の置換基で置
換されていてもよいC1〜8アルキル基、2)無置換も
しくは置換基群Cの少なくとも一種の置換基で置換され
ていてもよいC2〜8アルケニル基、3)無置換もしく
は置換基群Cの少なくとも一種の置換基で置換されてい
てもよいC2〜8アルキニル基、4)Cy3、5)Cy4
−C1〜8アルキル基、6)Cy4−C2〜8アルケニ
ル基、7)Cy4−C2〜8アルキニル基、8)アダマ
ンチル基、9)ジフェニルメチル基、10)式II、又は
【0011】
【化26】
【0012】11)式III
【化27】 を表し、R5,R6はそれぞれ独立して、1)水素、2)
無置換もしくは置換基群Cの少なくとも一種の置換基で
置換されているC1〜8アルキル基、3)Cy5又は
4)Cy5−C1〜8アルキル基を表し、R7は、1)C
1〜8アルキル基、2)無置換もしくは置換基群Dの少
なくとも一種の置換基で置換されたフェニル基、3)無
置換もしくは置換基群Dの少なくとも一種の置換基で置
換されたナフチル基、4)無置換もしくは置換基群Dの
少なくとも一種の置換基で置換されたベンジル基、又は
5)無置換もしくは置換基群Dの少なくとも一種の置換
基で置換されたナフチルメチル基を表し(置換基群D
は、ハロゲン、C1〜8アルキル基、C1〜8アルコキ
シ基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ
基、水酸基、シアノ基、アミノ基及びニトロ基を表
す)、R8は、1)水素、2)C1〜8アルコキシ基又
は3)−NRab(Ra、Rbは、それぞれ独立して、水
素あるいはC1〜8アルキルを表す)を表し、Cy
1は、1)1〜5個のR9で置換されていてもよいC3〜
8シクロアルキル基、2)1〜5個のR9で置換されて
いてもよく、独立に選ばれた1〜4個の窒素原子、酸素
原子もしくは硫黄原子を含む3〜8員の単環性もしくは
二環性ヘテロ環基、3)1〜5個のR9で置換されてい
てもよいフェニル基、4)1〜5個のR9で置換されて
いてもよいナフチル基、5)1〜5個のR9で置換され
ていてもよく、独立に選ばれた1〜4個の窒素原子、酸
素原子もしくは硫黄原子を含む5〜8員の単環性もしく
は二環性ヘテロアリール基、6)式IV
【0013】
【化28】 (式中、X1及びY1は、独立して、水素又は置換基群D
を表す)、7)式V
【0014】
【化29】 (式中、n及びpは、それぞれ独立に0〜2の整数を表
し、Eは、メチン基(−CH<)もしくは窒素原子を表
し、X2及びY2は、それぞれX1,Y1の定義と同じ)、
8)1,2,3,4-テトラヒドロ-β-カルボリン基を表し、C
2は、1)1〜5個のR9で置換されていてもよいC3
〜8シクロアルキル基、2)1〜5個のR9(ただし、
=Oを除く)で置換されていてもよく、独立に選ばれた
1〜4個の窒素原子、酸素原子もしくは硫黄原子を含む
3〜8員の単環性もしくは二環性ヘテロ環基、3)1〜
5個のR9で置換されていてもよいフェニル基、4)1
〜5個のR9で置換されていてもよいナフチル基、5)
1〜5個のR9で置換されていてもよく、独立に選ばれ
た1〜4個の窒素原子、酸素原子もしくは硫黄原子を含
む5〜8員の単環性もしくは二環性ヘテロアリール基を
表し、Cy3は、1)1〜5個のR9で置換されていても
よいC3〜8シクロアルキル基、2)1〜5個のR10
置換されていてもよく、0〜2個の酸素原子、0〜2個
の硫黄原子と、1〜4個の窒素原子を含む3〜8員の単
環性もしくは二環性ヘテロ環基(ただし、ヘテロ原子は
直接Aとは結合しない)、3)1〜5個のR9で置換さ
れていてもよいフェニル基、4)1〜5個のR9で置換
されていてもよいナフチル基、5)1〜5個のR9で置
換されていてもよく、1〜4個の窒素原子、酸素原子も
しくは硫黄原子を含む5〜8員の単環性もしくは二環性
ヘテロアリール基、6)式IV(式中、X1及びY1は、独
立して、水素又は置換基群Dを表す)、7)式V(式
中、n及びpは、それぞれ独立に0〜2の整数を表し、
Eは、メチン基を表し、X2及びY2は、それぞれX1
1の定義と同じ)を表し、Cy4、Cy5は、それぞれ
独立に、1)1〜5個のR9で置換されていてもよいC
3〜8シクロアルキル基、2)1〜5個のR9で置換さ
れていてもよく、独立に選ばれた1〜4個の窒素原子、
酸素原子もしくは硫黄原子を含む3〜8員の単環性もし
くは二環性ヘテロ環基、3)1〜5個のR9で置換され
ていてもよいフェニル基、4)1〜5個のR9で置換さ
れていてもよいナフチル基、5)1〜5個のR9で置換
されていてもよく、独立に選ばれた1〜4個の窒素原
子、酸素原子もしくは硫黄原子を含む5〜8員の単環性
もしくは二環性ヘテロアリール基、6)式V(式中、n
及びpは、それぞれ独立に0〜2の整数を表し、Eは、
メチン基を表し、X2及びY2は、それぞれX1,Y1の定
義と同じ)を表し、R9は、1)ハロゲン、2)トリフ
ルオロメチル基、3)無置換もしくは置換基群Cの少な
くとも一種の置換基で置換されたC1〜8アルキル基、
4)無置換もしくは置換基群Cの少なくとも一種の置換
基で置換されたC2〜8アルケニル基、5)無置換もし
くは置換基群Cの少なくとも一種の置換基で置換された
C2〜8アルキニル基、6)−ORc、7)−SRc
8)シアノ基、9)ニトロ基、10)=O、11)−S
2d、12)−SO2NRef、13)−C(O)
d、14)−C(O)ORd、15)−C(O)NRe
f、16)−NRef、17)−NReC(O)Rd
18)−NReSO2d、19)=N−OH、20)無
置換もしくは置換基群Fの少なくとも一種の置換基で置
換されたフェニル基、21)無置換もしくは置換基群F
の少なくとも一種の置換基で置換されたナフチル基、2
2)無置換もしくは置換基群Fの少なくとも一種の置換
基で置換されたベンジル基、23)無置換もしくは置換
基群Fの少なくとも一種の置換基で置換されたナフチル
メチル基、24)独立に選ばれた1〜4個の窒素原子、
酸素原子もしくは硫黄原子を含む3〜8員の単環性ヘテ
ロ環基、25)独立に選ばれた1〜4個の窒素原子、酸
素原子もしくは硫黄原子を含む5〜6員環ヘテロアリー
ル基、又は26)式VI
【0015】
【化30】 を表し(置換基群Fは、置換基群D、C1〜8アルキル
チオ基、C1〜8アルキルアミノ基、C1〜8アルキル
アシル基、C1〜8アルキルアシルアミノ基及びテトラ
ゾリル基(例えば、5-テトラゾリル基、1-テトラゾリル
基)を表す)、R10は、1)ハロゲン、2)トリフルオ
ロメチル基、3)無置換もしくは置換基群Cの少なくと
も一種の置換基で置換されたC1〜8アルキル基、4)
無置換もしくは置換基群Cの少なくとも一種の置換基で
置換されたC2〜8アルケニル基、5)無置換もしくは
置換基群Cの少なくとも一種の置換基で置換されたC2
〜8アルキニル基、6)−ORc、7)−SRc、8)シ
アノ基、9)ニトロ基、10)=O、11)−C(O)
d、12)−C(O)ORd、13)−C(O)NRe
f、14)−NRef、15)−NReC(O)Rd
16)−NReSO2 d、17)無置換もしくは置換基
群Fの少なくとも一種の置換基で置換されたフェニル
基、18)無置換もしくは置換基群Fの少なくとも一種
の置換基で置換されたナフチル基、19)無置換もしく
は置換基群Fの少なくとも一種の置換基で置換されたベ
ンジル基、20)無置換もしくは置換基群Fの少なくと
も一種の置換基で置換されたナフチルメチル基、21)
独立に選ばれた1〜4個の窒素原子、酸素原子もしくは
硫黄原子を含む3〜8員の単環性ヘテロ環基、22)独
立に選ばれた1〜4個の窒素原子、酸素原子もしくは硫
黄原子を含む5〜6員環ヘテロアリール基、23)式VI
を表し、Rcは、1)水素、2)C1〜8アルキル基、
3)トリフルオロメチル基、4)フェニル基、5)ベン
ジル基を表し、Rd、Re及びRfは、それぞれ独立し
て、1)水素、2)C1〜8アルキル基、3)C3〜8
シクロアルキル基、4)C3〜8シクロアルキル−C1
〜8アルキル基、5)無置換もしくは置換基群Fの少な
くとも一種の置換基で置換されたフェニル基、6)無置
換もしくは置換基群Fの少なくとも一種の置換基で置換
されたナフチル基、7)無置換もしくは置換基群Fの少
なくとも一種の置換基で置換されたベンジル基、8)無
置換もしくは置換基群Fの少なくとも一種の置換基で置
換されたフェネチル基、9)無置換もしくは置換基群F
の少なくとも一種の置換基で置換されたスチリル基、又
は10)無置換もしくは置換基群Fの少なくとも一種の
置換基で置換されたナフチルメチル基を表し、Rgは、
1)水素、2)C1〜8アルキル基、3)無置換もしく
は置換基群Fの少なくとも一種の置換基で置換されたフ
ェニル基、又は4)無置換もしくは置換基群Fの少なく
とも一種の置換基で置換されたベンジル基を表す。]で
表されるアミノ酸誘導体又はその薬学的に許容される塩
を有効成分として含有する接着分子インテグリンα4阻
害剤を提供する。
【0016】また、本発明は式I'
【化31】 [式中、l及びmは、それぞれ独立に0〜2の整数を表し、
Aは、−C(O)−又は結合を表し、Bは、メチレン基又は
イミノ基を表し、R1は、1)水素、2)エステル残基
を表し、R2は、水素又はC1〜6直鎖アルキル基を表
し、R3は、1)無置換もしくは置換基群Cの少なくと
も一種の置換基で置換されたC1〜8アルキル基(置換
基群Cは、ハロゲン、C1〜8アルコキシ基、トリフル
オロメチル基、トリフルオロメトキシ基、水酸基、シア
ノ基、ニトロ基、0〜2個のハロゲンで置換されたフェ
ノキシ基、又は0〜2個のハロゲンで置換されたベンジ
ルオキシ基を表す)、2)Cy1、3)Cy2−C1〜8
アルキル基、4)−(CH2)jNR56又は5)−(C
2)kNHC(O)R7を表し(j及びkは、それぞれ、0
〜4の整数を表す)、R4は、1)無置換もしくは置換
基群Cの少なくとも一種の置換基で置換されたC1〜8
アルキル基、2)無置換もしくは置換基群Cの少なくと
も一種の置換基で置換されたC2〜8アルケニル基、
3)無置換もしくは置換基群Cの少なくとも一種の置換
基で置換されたC2〜8アルキニル基、4)Cy6
5)Cy4−C1〜8アルキル基、6)Cy4−C2〜8
アルケニル基、7)Cy4−C2〜8アルキニル基、
8)アダマンチル基、9)ジフェニルメチル基、10)
式II、又は
【0017】
【化32】
【0018】11)式III
【化33】 を表し、R5,R6はそれぞれ独立して、1)水素、2)
無置換もしくは置換基群Cの少なくとも一種の置換基で
置換されているC1〜8アルキル基、3)Cy5又は
4)Cy5−C1〜8アルキル基を表し、R7は、1)C
1〜8アルキル基、2)無置換もしくは置換基群Dの少
なくとも一種の置換基で置換されたフェニル基、3)無
置換もしくは置換基群Dの少なくとも一種の置換基で置
換されたナフチル基、4)無置換もしくは置換基群Dの
少なくとも一種の置換基で置換されたベンジル基、5)
無置換もしくは置換基群Dの少なくとも一種の置換基で
置換されたナフチルメチル基を表し(置換基群Dは、ハ
ロゲン、C1〜8アルキル基、C1〜8アルコキシ基、
トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、水酸
基、シアノ基、アミノ基及びニトロ基を表す)、R
8は、1)水素、2)C1〜8アルコキシ基又は3)−
NRab(Ra、Rbは、それぞれ独立して、水素あるい
はC1〜8アルキルを表す)を表し、Cy1は、1)1
〜5個のR9で置換されていてもよいC3−8シクロア
ルキル基、2)1〜5個のR9で置換されていてもよ
く、独立に選ばれた1〜4個の窒素原子、酸素原子もし
くは硫黄原子を含む3〜8員の単環性もしくは二環性ヘ
テロ環基、3)1〜5個のR9で置換されていてもよい
フェニル基、4)1〜5個のR9で置換されていてもよ
いナフチル基、5)1〜5個のR9で置換されていても
よく、独立に選ばれた1〜4個の窒素原子、酸素原子も
しくは硫黄原子を含む5〜8員の単環性もしくは二環性
ヘテロアリール基、6)式IV
【0019】
【化34】 (式中、X1及びY1は、独立して、水素又は置換基群D
を表す)、7)式V
【0020】
【化35】 (式中、n及びpは、それぞれ独立に0〜2の整数を表
し、Eは、メチン基もしくは窒素原子を表し、X2及び
2は、それぞれX1,Y1の定義と同じ)を表し、Cy2
は、1)1〜5個のR9で置換されていてもよいC3−
8シクロアルキル基、2)1〜5個のR9(ただし、=
Oを除く)で置換されていてもよく、独立に選ばれた1
〜4個の窒素原子、酸素原子もしくは硫黄原子を含む3
〜8員の単環性もしくは二環性ヘテロ環基、3)1〜5
個のR9で置換されていてもよいフェニル基、4)1〜
5個のR9で置換されていてもよいナフチル基、5)1
〜5個のR9で置換されていてもよく、独立に選ばれた
1〜4個の窒素原子、酸素原子もしくは硫黄原子を含む
5〜8員の単環性もしくは二環性ヘテロアリール基を表
し、Cy4、Cy5は、それぞれ独立して、1)1〜5個
のR9で置換されていてもよいC3−8シクロアルキル
基、2)1〜5個のR9で置換されていてもよく、独立
に選ばれた1〜4個の窒素原子、酸素原子もしくは硫黄
原子を含む3〜8員の単環性もしくは二環性ヘテロ環
基、3)1〜5個のR9で置換されていてもよいフェニ
ル基、4)1〜5個のR9で置換されていてもよいナフ
チル基、5)1〜5個のR9で置換されていてもよく、
独立に選ばれた1〜4個の窒素原子、酸素原子もしくは
硫黄原子を含む5〜8員の単環性もしくは二環性ヘテロ
アリール基、6)式V(式中、n及びpは、それぞれ独
立に0〜2の整数を表し、Eは、メチン基を表し、X2
及びY2は、それぞれX1,Y1の定義と同じ)を表し、
Cy6は、1)1〜5個のR9で置換されていてもよいC
3−8シクロアルキル基、2)1〜5個のR10で置換さ
れていてもよく、0〜2個の酸素原子、0〜2個の硫黄
原子と、1〜4個の窒素原子を含む3〜8員の単環性も
しくは二環性ヘテロ環基(ただし、ヘテロ原子は直接A
とは結合しない)、3)式IV(式中、X1及びY1は、独
立して、水素又は置換基群Dを表す)4)式V(式中、
n及びpは、それぞれ独立に0〜2の整数を表し、E
は、メチン基を表し、X2及びY2は、それぞれX1,Y1
の定義と同じ)を表し、R9は、1)ハロゲン、2)ト
リフルオロメチル基、3)無置換もしくは置換基群Cの
少なくとも一種の置換基で置換されたC1〜8アルキル
基、4)無置換もしくは置換基群Cの少なくとも一種の
置換基で置換されたC2〜8アルケニル基、5)無置換
もしくは置換基群Cの少なくとも一種の置換基で置換さ
れたC2〜8アルキニル基、6)−ORc、7)−S
c、8)シアノ基、9)ニトロ基、10)=O、1
1)−SO2d、12)−SO2NRef、13)−C
(O)Rd、14)−C(O)ORd、15)−C(O)
NRef、16)−NRef、17)−NReC(O)
d、18)−NReSO2d、19)無置換もしくは置
換基群Fの少なくとも一種の置換基で置換されたフェニ
ル基、20)無置換もしくは置換基群Fの少なくとも一
種の置換基で置換されたナフチル基、21)無置換もし
くは置換基群Fの少なくとも一種の置換基で置換された
ベンジル基、22)無置換もしくは置換基群Fの少なく
とも一種の置換基で置換されたナフチルメチル基、2
3)独立に選ばれた1〜4個の窒素原子、酸素原子もし
くは硫黄原子を含む3〜8員の単環性ヘテロ環基、2
4)独立に選ばれた1〜4個の窒素原子、酸素原子もし
くは硫黄原子を含む5〜6員環ヘテロアリール基、又は
25)式VI
【0021】
【化36】 を表し(置換基群Fは、置換基群D、C1〜8アルキル
チオ基、C1〜8アルキルアミノ基、C1〜8アルキル
アシル基、C1〜8アルキルアシルアミノ基及びテトラ
ゾリル基(例えば、5-テトラゾリル基、1-テトラゾリル
基)を表す)、R10は、1)ハロゲン、2)トリフルオ
ロメチル基、3)無置換もしくは置換基群Cの少なくと
も一種の置換基で置換されたC1〜8アルキル基、4)
無置換もしくは置換基群Cの少なくとも一種の置換基で
置換されたC2〜8アルケニル基、5)無置換もしくは
置換基群Cの少なくとも一種の置換基で置換されたC2
〜8アルキニル基、6)−ORc、7)−SRc、8)シ
アノ基、9)ニトロ基、10)=O、11)−C(O)
d、12)−C(O)ORd、13)−C(O)NRe
f、14)−NRef、15)−NReC(O)Rd
16)−NReSO2 d、17)無置換もしくは置換基
群Fの少なくとも一種の置換基で置換されたフェニル
基、18)無置換もしくは置換基群Fの少なくとも一種
の置換基で置換されたナフチル基、19)無置換もしく
は置換基群Fの少なくとも一種の置換基で置換されたベ
ンジル基、20)無置換もしくは置換基群Fの少なくと
も一種の置換基で置換されたナフチルメチル基、21)
独立に選ばれた1〜4個の窒素原子、酸素原子もしくは
硫黄原子を含む3〜8員の単環性ヘテロ環基、22)独
立に選ばれた1〜4個の窒素原子、酸素原子もしくは硫
黄原子を含む5〜6員環ヘテロアリール基、23)式VI
を表し、Rcは、1)水素、2)C1〜8アルキル基、
3)トリフルオロメチル基、4)フェニル基、5)ベン
ジル基を表し、Rd、Re及びRfは、それぞれ独立し
て、1)水素、2)C1〜8アルキル基、3)C3〜8
シクロアルキル基、4)C3〜8シクロアルキル−C1
〜8アルキル基、5)無置換もしくは置換基群Fの少な
くとも一種の置換基で置換されたフェニル基、6)無置
換もしくは置換基群Fの少なくとも一種の置換基で置換
されたナフチル基、7)無置換もしくは置換基群Fの少
なくとも一種の置換基で置換されたベンジル基、8)無
置換もしくは置換基群Fの少なくとも一種の置換基で置
換されたフェネチル基、9)無置換もしくは置換基群F
の少なくとも一種の置換基で置換されたスチリル基、又
は10)無置換もしくは置換基群Fの少なくとも一種の
置換基で置換されたナフチルメチル基を表し、Rgは、
1)水素、2)C1〜8アルキル基、3)無置換もしく
は置換基群Fの少なくとも一種の置換基で置換されたフ
ェニル基、又は4)無置換もしくは置換基群Fの少なく
とも一種の置換基で置換されたベンジル基を表す。]で
表されるアミノ酸誘導体又はその薬学的に許容される塩
を提供する。
【0022】さらに本発明は、上記式I'で表されるアミ
ノ酸誘導体又はその薬学的に許容される塩の医薬用途、
特に炎症性疾患治療薬を提供する。
【0023】
【発明の実施の形態】上述のように、本発明は、一般式
Iで表されるアミノ酸誘導体又はその薬学的に許容され
る塩を有効成分として含有するインテグリンα4阻害剤
である。また、本発明は、一般式I'で表されるアミノ酸
誘導体又はその薬学的に許容される塩である。
【0024】一般式I及び一般式I'で表されるアミノ酸
誘導体の各置換基について、説明する。
【0025】「C1〜8アルキル」は、炭素数1〜8の
直鎖もしくは分岐状炭化水素鎖を意味し、例えば、メチ
ル、エチル、n-プロピル、n-ブチル、n-ペンチル、 n-
ヘキシル、n-ヘプチル、n-オクチル、1-メチルエチル、
1-メチルプロピル、1-エチルプロピル、2-メチルプロピ
ル、1-メチルブチル、1-エチルブチル、2-メチルブチ
ル、2-エチルブチル、3-メチルブチル、1-メチルペンチ
ル、2-メチルペンチル、3-メチルペンチル、4-メチルペ
ンチル、1-メチルヘキシル、2-メチルヘキシル、3-メチ
ルヘキシル、4-メチルヘキシル、5-メチルヘキシル、1,
1-ジメチルエチル、1,1-ジメチルプロピル、1,2-ジメチ
ルプロピル、2,2-ジメチルプロピル、1,1-ジメチルブチ
ル、1,2-ジメチルブチル、1,3-ジメチルブチル、2,2-ジ
メチルブチル、2,3-ジメチルブチル、3,3-ジメチルブチ
ル、1,1-ジメチルペンチル、1,2-ジメチルペンチル、1,
3-ジメチルペンチル、2,2-ジメチルペンチル、2,3-ジメ
チルペンチル、3,3-ジメチルペンチル、3,5-ジメチルヘ
キシル、3,6-ジメチルヘキシル、4,5-ジメチルヘキシル
などを表す。
【0026】「C1〜6直鎖アルキル」は、炭素数1〜
6の直鎖状炭化水素鎖を意味し、メチル、エチル、n-プ
ロピル、n-ブチル、n-ペンチル、 n-ヘキシルを表す。
【0027】「C2〜8アルケニル」は、二重結合を一
つ以上有する炭素数2〜8の直鎖もしくは分岐状不飽和
炭化水素鎖を意味し、例えば、ビニル、1-プロペニル、
1-ブテニル、1-ペンテニル、1-ヘキセニル、1-ヘプテニ
ル、1-オクテニル、アリル、2-ブテニル、3-ブテニル、
2-ペンテニル、3-ペンテニル、4-ペンテニル、1-メチル
ビニル、1-メチル-1-プロペニル、2-メチル-1-プロペニ
ル、1,2-ジメチル-1-プロペニル、1-メチル-1-ブテニ
ル、2-メチル-1-ブテニル、3-メチル-1-ブテニル、1-メ
チル−2-ブテニル、2-メチル-2-ブテニル、3-メチル-2-
ブテニル、1,2-ジメチル-1-ブテニルなどを表す。
【0028】「C2〜8アルキニル」は、三重結合を一
つ以上有する炭素数2〜8の直鎖もしくは分岐状不飽和
炭化水素鎖を意味し、例えば、エチニル、1-プロピニ
ル、1-ブチニル、1-ペンチニル、1-ヘキシニル、1-ヘプ
チニル、1-オクチニル、3-メチル-1-ブチニル、3,3-ジ
メチル-1-ブチニル、3-メチル-1-ペンチニル、4-メチル
-1-ペンチニル、3,3-ジメチル-1-ペンチニル、3,4-ジメ
チル-1-ペンチニル、3,3,4-トリメチル-1-ペンチニルな
どを表す。
【0029】「C1〜8アルコキシ」基は、上記「C1
〜8アルキル」が酸素原子に結合した基を意味し、例え
ば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペン
チルオキシ、ヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ、オクチ
ルオキシ、1-メチルエトキシ1-メチルプロポキシ、2-メ
チルプロポキシ、1-エチルプロポキシ、1-メチルブトキ
シ、2-メチルブトキシ、3-メチルブトキシ、1-エチルブ
トキシ、2-エチルブトキシ、1-プロピルブトキシ、1-メ
チルペンチルオキシ、2-メチルペンチルオキシ、3-メチ
ルペンチルオキシ、4-メチルペンチルオキシ、1-メチル
ヘキシルオキシ、2-メチルヘキシルオキシ、3-メチルヘ
キシルオキシ、4-メチルヘキシルオキシ、5-メチルヘキ
シルオキシ、1,1-ジメチルエトキシ、1,1-ジメチルプロ
ポキシ、1,2-ジメチルプロポキシ、2,2-ジメチルプロポ
キシ、1,1-ジメチルブトキシ、1,2-ジメチルブトキシ、
1,3-ジメチルブトキシ、2,2-ジメチルブトキシ、2,3-ジ
メチルブトキシ、3,3-ジメチルブトキシなどを表す。
【0030】「C1〜8アルキルチオ」基は、上記「C
1〜8アルキル」が硫黄原子に結合した基を意味し、例
えば、メチルチオ、エチルチオ、n-プロピルチオ、n-ブ
チルチオ、n-ペンチルチオ、 n-ヘキシルチオ、n-ヘプ
チルチオ、n-オクチルチオ、1-メチルエチルチオ、1-メ
チルプロピルチオ、2-メチルプロピルチオ、1-メチルブ
チルチオ、2-メチルブチルチオ、3-メチルブチルチオ、
1-メチルペンチルチオ、2-メチルペンチルチオ、3-メチ
ルペンチルチオ、4-メチルペンチルチオ、1-メチルヘキ
シルチオ、2-メチルヘキシルチオ、3-メチルヘキシルチ
オ、4-メチルヘキシルチオ、5-メチルヘキシルチオ、1,
1-ジメチルエチルチオ、2,2-ジメチルプロピルチオ、3,
5-ジメチルヘキシルチオ、3,6-ジメチルヘキシルチオ、
4,5-ジメチルヘキシルチオなどを表す。
【0031】「C1〜8アルキルアシル」基は、上記
「C1〜8アルキル」がカルボニル基に結合した基を意
味し、例えば、アセチル、プロピオニル、ブチリル、バ
レリル、ヘキサノイル、ヘプタノイル、オクタノイル、
2-メチルプロパノイル、2-メチルブタノイル、2-メチル
ペンタノイリ、2-メチルヘキサノイル、3-メチルブタノ
イル、3-メチルペンタノイル、3-メチルヘキサノイル、
2,2-ジメチルプロパノイル、2,2-ジメチルブタノイル、
2,3-ジメチルブタノイル、3,3-ジメチルブタノイル、2,
2-ジメチルペンタノイル、2,3-ジメチルペンタノイル、
2,4-ジメチルペンタノイル、3,4-ジメチルペンタノイル
などを表す。
【0032】「C1〜8アルキルアシルアミノ」基は、
前記「C1〜8アルキルアシル」がアミノ基に結合した
基を意味し、例えば、アセチルアミノ、プロパノイルア
ミノ、ブタノイルアミノ、ペンタノイルアミノ、ヘキサ
ノイルアミノ、ヘプタノイルアミノ、オクタノイルアミ
ノ、2-メチルプロパノイルアミノ、2-メチルブタノイル
アミノ、2-メチルペンタノイリアミノ、2-メチルヘキサ
ノイルアミノ、3-メチルブタノイルアミノ、3-メチルペ
ンタノイルアミノ、3-メチルヘキサノイルアミノ、2,2-
ジメチルプロパノイルアミノ、2,2-ジメチルブタノイル
アミノ、2,3-ジメチルブタノイルアミノ、3,3-ジメチル
ブタノイルアミノ、2,2-ジメチルペンタノイルアミノ、
2,3-ジメチルペンタノイルアミノ、2,4-ジメチルペンタ
ノイルアミノ、3,4-ジメチルペンタノイルアミノなどを
表す。
【0033】「ハロゲン」は、フッ素、塩素、臭素、ヨ
ウ素を表す。
【0034】「C3〜8シクロアルキル」は、炭素数3
〜8の環状飽和炭化水素を意味し、シクロプロピル、シ
クロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロ
ヘプチル、シクロオクチルを表す。
【0035】「独立に選ばれた1〜4個の窒素原子、酸素
原子もしくは硫黄原子を含む3〜8員の単環性あるいは
二環性ヘテロ環」は、飽和あるいは不飽和度1であって
もよく、オキシラン、オキセタン、ジヒドロフラン、テ
トラヒドロフラン、ジヒドロピラン、テトラヒドロピラ
ン、オキセパン、オキソカン、オクタヒドロベンゾフラ
ン、チイラン、チエタン、ジヒドロチオフェン、テトラ
ヒドロチオフェン、ジヒドロチオピラン、テトラヒドロ
チオピラン、チエパン、チオカン、オクタヒドロベンゾ
チオフェン、アジリジン、アゼチジン、ジヒドロピロー
ル、ピロリジン、テトラヒドロピリジン、ピペリジン、
アゼパン、アゾカン、オクタヒドロインドール、デカヒ
ドロキノリン、デカヒドロイソキノリン、オキサゾリジ
ン、チアゾリジン、イミダゾリジン、2,3-ジヒドロオキ
サゾール、4,5-ジヒドロオキサゾール、2,3-ジヒドロチ
アゾール、4,5-ジヒドロチアゾール、2,3-ジヒドロイミ
ダゾール、4,5-ジヒドロイミダゾール、ジオキソラン、
ジチオラン、オキサチオラン、1,3-ジオキサン、1,4-ジ
オキサン、1,3-ジチアン、1,4-ジチアン、ヘキサヒドロ
ピリミジン、ピペラジン、1,2-オキサジナン、1,3-オキ
サジナン、モルホリン、5,6-ジヒドロ[1,3]オキサジ
ン、5,6-ジヒドロ[1,3]チアジン、1,4,5,6-テトラヒド
ロピリミジンなどを表す。
【0036】「0〜2個の酸素原子、0〜2個の硫黄原
子と、1〜4個の窒素原子を含む3〜8員の単環性もし
くは二環性ヘテロ環」は、飽和あるいは不飽和度1であ
ってもよく、アジリジン、アゼチジン、ジヒドロピロー
ル、ピロリジン、テトラヒドロピリジン、ピペリジン、
アゼパン、アゾカン、オクタヒドロインドール、デカヒ
ドロキノリン、デカヒドロイソキノリン、オキサゾリジ
ン、チアゾリジン、イミダゾリジン、2,3-ジヒドロオキ
サゾール、4,5-ジヒドロオキサゾール、2,3-ジヒドロチ
アゾール、4,5-ジヒドロチアゾール、2,3-ジヒドロイミ
ダゾール、4,5-ジヒドロイミダゾール、ヘキサヒドロピ
リミジン、ピペラジン、1,2-オキサジナン、1,3-オキサ
ジナン、モルホリン、ジヒドロオキサジン、テトラヒド
ロピリミジンなどを表す。
【0037】「独立に選ばれた1〜4個の窒素原子、酸素
原子もしくは硫黄原子を含む5〜8員の単環性あるいは
二環性ヘテロアリール」は、フラン、ベンゾフラン、イ
ソベンゾフラン、ベンゾジオキサン、チオフェン、ベン
ゾ[b]チオフェン、ベンゾ[c]チオフェン、ピロー
ル、インドール、イソインドール、キノリン、イソキノ
リン、イミダゾール、ピラゾール、インダゾール、ベン
ゾイミダゾール、シンノリン、キナゾリン、キノキサリ
ン、オキサゾール、イソオキサゾール、ベンゾオキサジ
ン、チアゾール、イソチアゾール、ベンゾオキサチイ
ン、フラゾール、トリアゾール、テトラゾールなどを表
す。
【0038】「C3〜8シクロアルキル−C1〜8アル
キル」は、前記「C3〜8シクロアルキル」基が、前記
「C1〜8アルキル」に結合した基を意味し、例えば、
シクロプロピルメチル、シクロプロピルエチル、シクロ
プロピルプロピル、シクロプロピルブチル、シクロプロ
ピルペンチル、シクロプロピルヘキシル、シクロブチル
メチル、シクロブチルエチル、シクロブチルプロピル、
シクロブチルブチル、シクロペンチルメチル、シクロペ
ンチルエチル、シクロペンチルプロピル、シクロペンチ
ルブチル、シクロヘキシルメチル、シクロヘキシルエチ
ル、シクロヘキシルプロピル、シクロヘキシルブチル、
シクロヘプチルメチル、シクロオクチルメチルなどを表
す。
【0039】「エステル残基」とは、カルボン酸とエス
テルを形成する基を意味し、生体内で親化合物(元のカ
ルボン酸化合物)に復元される可逆的なプロドラッグ誘
導体を形成する基であってもよく、例えば、Prog. Me
d., 5, 2157-2161 (1985) に記載される基である。
【0040】一般式Iで表されるアミノ酸誘導体又はそ
の薬学的に許容される塩を有効成分として含有するイン
テグリンα4阻害剤において、一般式Iで表される化合
物の好ましい形態は次の通りである。
【0041】lは、0〜2いずれの整数も好ましいが、
より好ましいのは、0又は1であり、最も好ましいの
は、0である。
【0042】mは、0〜2いずれの整数も好ましいが、
より好ましいのは、1又は2であり、最も好ましいの
は、1である。
【0043】Aは、−C(O)−、−S(O)2−、結合の
いずれの基も好ましいが、より好ましくは、−C(O)−
もしくは結合であり、さらに好ましくは−C(O)−であ
る。
【0044】Bは、メチレン基、イミノ基のいずれの原
子も好ましいが、より好ましくは、イミノ基である。
【0045】R1として好ましいのは、水素、C1〜8
アルキル基、フェニル基、ベンジル基、−CH2−COOH、
−CH2−O−CO−O−(C1〜8アルキル)、−CH2−O−CO
−O−(シクロヘキシル)、−CH2−O−CO−(C1〜8アル
キル)、−CH2−O−CO−(シクロヘキシル)、−CH (CH3)
−O−CO−(C1〜8アルキル)、−CH (CH3)−O−CO−
(シクロヘキシル)であり、より好ましくは、水素、C1
〜8アルキル基、フェニル基、ベンジル基であり、さら
に好ましくは、水素、メチル基、エチル基、1-メチルエ
チル基、1,1-ジメチルエチル基、プロピル基、2-メチル
プロピル基、ブチル基、フェニル基、ベンジル基であ
る。
【0046】R2は、水素、C1〜6直鎖アルキル基の
いずれの基も好ましいが、より好ましくは、水素であ
る。
【0047】R3は、以下の(1)〜(10)から選択
される基が好ましい。(1)1〜5個のR9で置換され
ていてもよいC3〜8シクロアルキル基、(2)1〜5
個のR9で置換されていてもよいフェニル基、(3)1
〜5個のR9で置換されていてもよいナフチル基、
(4)1〜5個のR9で置換されていてもよく、独立に
選ばれた1〜4個の窒素原子、酸素原子もしくは硫黄原
子を含む5〜8員の単環性もしくは二環性ヘテロアリー
ル基、(5)式IV、(6)式V、(7)−NR56
(8)−CH2NHC(O)R7、(9)式VIII、(1
0)1〜5個のR9で置換されていてもよい式IX。
【0048】上記(1)において、C3〜8シクロアル
キル基として好ましいのは、シクロペンチル基、シクロ
ヘキシル基、シクロヘプチル基である。また、その置換
基R 9として好ましいのは、ハロゲン、トリフルオロメ
チル基、C1〜8アルキル、−ORc、シアノ基、ニト
ロ基、=O、−SO2d、−SO2NRef、−C
(O)Rd、−C(O)ORd、−C(O)NRef、−
NRef、−NReC(O)Rd、−NReSO2d、フ
ェニル基、ナフチル基、ベンジル基、ナフチルメチル基
であり、これらの場合、Rcとして好ましいのは、水
素、C1〜8アルキル基、トリフルオロメチル基、ベン
ジル基であり、Rd、Re及びRfとして好ましいのは、
水素、C1〜8アルキル基、C3〜8シクロアルキル
基、フェニル基、ナフチル基、ベンジル基、フェネチル
基、ナフチルメチル基である。
【0049】上記(2)、(3)において、置換基R9
として好ましいのは、ハロゲン、トリフルオロメチル
基、C1〜8アルキル、−ORc、シアノ基、ニトロ
基、−C(O)Rd、−C(O)ORd、−C(O)NR
ef、−NRef、−NReC(O)Rd、−NReSO2
d、フェニル基、ナフチル基、ベンジル基、ナフチル
メチル基であり、これらの場合、Rcとして好ましいの
は、水素、C1〜8アルキル基、トリフルオロメチル
基、ベンジル基であり、Rd、Re及びRfとして好まし
いのは、水素、C1〜8アルキル基、C3〜8シクロア
ルキル基、フェニル基、ナフチル基、ベンジル基、フェ
ネチル基、ナフチルメチル基である。
【0050】上記(4)において、独立に選ばれた1〜
4個の窒素原子、酸素原子もしくは硫黄原子を含む5〜
8員の単環性もしくは二環性ヘテロアリール基として好
ましいのは、フラン、ベンゾフラン、チオフェン、ベン
ゾチオフェン、ピロール、ピリジン、インドール、キノ
リン、イソキノリン、イミダゾール、ピラゾール、イン
ダゾール、ベンゾイミダゾール、シンノリン、キナゾリ
ン、キノキサリン、オキサゾール、イソオキサゾール、
チアゾール、イソチアゾールである。また、その置換基
9として好ましいのは、ハロゲン、トリフルオロメチ
ル基、C1〜8アルキル、−ORc、シアノ基、ニトロ
基、−C(O)Rd、−C(O)ORd、−C(O)NR
ef、−NRef、−NReC(O)Rd、−NReSO2
d、フェニル基、ナフチル基、ベンジル基、ナフチル
メチル基であり、これらの場合、Rcとして好ましいの
は、水素、C1〜8アルキル基、トリフルオロメチル
基、ベンジル基であり、Rd、Re及びRfとして好まし
いのは、水素、C1〜8アルキル基、C3〜8シクロア
ルキル基、フェニル基、ナフチル基、ベンジル基、フェ
ネチル基、ナフチルメチル基である。
【0051】上記(5)において、式IV中のX1及びY1
として好ましいのは、水素、ハロゲン、メチル基、メト
キシ基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ
基、水酸基、シアノ基、アミノ基、ニトロ基である。
【0052】上記(6)において、式V中、nとして好
ましいのは、0又は1であり、pは0〜2いずれの整数
も好ましく、Eとして好ましいのは、窒素原子であり、
2及びY2として好ましいのは、水素、ハロゲン、メチ
ル基、メトキシ基、トリフルオロメチル基、トリフルオ
ロメトキシ基、水酸基、シアノ基、アミノ基、ニトロ基
である。
【0053】上記(7)において、R5及びR6として好
ましいのは、それぞれ独立して、水素、無置換もしくは
置換基群Cの少なくとも一種の置換基で置換されている
C1〜8アルキル基、C3〜8シクロアルキル基、1〜
5個のR9で置換されていてもよく、独立に選ばれた1
〜4個の窒素原子、酸素原子もしくは硫黄原子を含む3
〜8員の単環性もしくは二環性ヘテロ環基、1〜5個の
9で置換されていてもよいフェニル基、1〜5個のR9
で置換されていてもよいベンジル基、1〜5個のR9
置換されていてもよいフェネチル基であり、これらの場
合、C1〜8アルキル基として好ましいのは、メチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、1-
メチルエチル基、1-メチルプロピル基、2-メチルプロピ
ル基、2-メチルブチル基、3-メチルブチル基であり、置
換基群Cの置換基として好ましいのは、ハロゲン、メト
キシ基、エトキシ基、トリフルオロメチル基、トリフル
オロメトキシ基、水酸基である。C3〜8シクロアルキ
ルとして好ましいのは、シクロペンチル基、シクロヘキ
シル基である。独立に選ばれた1〜4個の窒素原子、酸
素原子もしくは硫黄原子を含む3〜8員の単環性もしく
は二環性ヘテロ環基として好ましいのは、ピロリジン、
ピペリジンであり、その置換基R9として好ましいの
は、C1〜8アルキル基、−SO2d、−SO2NRe
f、−C(O)Rd、−C(O)ORd、−C(O)NRe
fであり、Rd、Re及びRfとして好ましいのは、水
素、C1〜8アルキル基、フェニル基、置換基群Fの1
〜3個の置換基で置換されたフェニル基、ナフチル基、
置換基群Fの1〜3個の置換基で置換されたナフチル
基、ベンジル基、置換基群Fの1〜3個の置換基で置換
されたベンジル基、ナフチルメチル基、置換基群Fの1
〜3個の置換基で置換されたナフチルメチル基であり、
置換基群Fとして好ましいのは、フッ素、塩素、臭素、
メチル基、エチル基、1,1-ジメチルエチル基、メトキシ
基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、
水酸基、シアノ基、アミノ基、ニトロ基である。ベンジ
ル基及びフェネチル基の置換基R9として好ましいの
は、フッ素、塩素、臭素、トリフルオロメチル基、メチ
ル基、水酸基、メトキシ基、シアノ基、ニトロ基であ
る。
【0054】上記(8)において、R7として好ましい
のは、C1〜8アルキル基、フェニル基、置換基群Dの
1〜3個の置換基で置換されたフェニル基、ナフチル
基、置換基群Dの1〜3個の置換基で置換されたナフチ
ル基、ベンジル基、置換基群Dの1〜3個の置換基で置
換されたベンジル基、ナフチルメチル基、置換基群Dの
1〜3個の置換基で置換されたナフチルメチル基であ
り、これらの場合、置換基群Dとして好ましいのは、フ
ッ素、塩素、臭素、メチル基、エチル基、1,1-ジメチル
エチル基、メトキシ基、トリフルオロメチル基、トリフ
ルオロメトキシ基、水酸基、シアノ基、アミノ基、ニト
ロ基である。
【0055】上記(9)において、式VIII中、s及びt
は、0〜2いずれの整数も好ましく、R11として好まし
いのは、水素、C1〜8アルキル、−C(O)Rd、−C
(O)NRef、−SO2dであり、より好ましいのは、
−C(O)Rd、−C(O)NRef、−SO2dである。
この場合、Rdとして好ましいのは、フェニル基、置換
基群Fの1〜3個の置換基で置換されたフェニル基、ナ
フチル基、置換基群Fの1〜3個の置換基で置換された
ナフチル基、ベンジル基、置換基群Fの1〜3個の置換
基で置換されたベンジル基、フェネチル基、置換基群F
の1〜3個の置換基で置換されたフェネチル基、スチリ
ル基、置換基群Fの1〜3個の置換基で置換されたスチ
リル基、ナフチルメチル基、置換基群Fの1〜3個の置
換基で置換されたナフチルメチル基であり、Re及びRf
として好ましいのは、水素、メチル、フェニル基、置換
基群Fの1〜3個の置換基で置換されたフェニル基、ナ
フチル基、置換基群Fの1〜3個の置換基で置換された
ナフチル基、ベンジル基、置換基群Fの1〜3個の置換
基で置換されたベンジル基、フェネチル基、置換基群F
の1〜3個の置換基で置換されたフェネチル基、スチリ
ル基、置換基群Fの1〜3個の置換基で置換されたスチ
リル基、ナフチルメチル基、置換基群Fの1〜3個の置
換基で置換されたナフチルメチル基であり、置換基群F
として好ましいのは、フッ素、塩素、臭素、メチル基、
エチル基、1,1-ジメチルエチル基、メトキシ基、トリフ
ルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、水酸基、シ
アノ基、アミノ基、ニトロ基である。
【0056】上記(10)において、式IX中、u及びv
は、それぞれ独立して0又は1が好ましい。また、置換
基R9として好ましいのは、C1〜8アルキル、−O
c、シアノ基、=O、−C(O)Rd、−C(O)NR
ef、−NRef、−NReC(O)Rd、−NReSO2
d、フェニル基、ナフチル基、ベンジル基、ナフチル
メチル基、式VIである。この場合、Rd、Re及びRf
して好ましいのは、水素、C1〜8アルキル基、フェニ
ル基、置換基群Fの1〜3個の置換基で置換されたフェ
ニル基、ナフチル基、置換基群Fの1〜3個の置換基で
置換されたナフチル基、ベンジル基、置換基群Fの1〜
3個の置換基で置換されたベンジル基、ナフチルメチル
基、置換基群Fの1〜3個の置換基で置換されたナフチ
ルメチル基であり、置換基群Fとして好ましいのは、フ
ッ素、塩素、臭素、メチル基、エチル基、1,1-ジメチル
エチル基、メトキシ基、トリフルオロメチル基、トリフ
ルオロメトキシ基、水酸基、シアノ基、アミノ基、ニト
ロ基である。また、式VI中、Rgとして好ましいのは、
水素、メチル基、エチル基、プロピル基、2-メチルプロ
ピル基、ベンジル基である。
【0057】R4は、以下の(1)〜(9)から選択さ
れる基が好ましい。(1)1〜5個のR9で置換されて
いてもよいC3〜8シクロアルキル基、(2)1〜5個
のR10で置換されていてもよく、0〜2個の酸素原子、
0〜2個の硫黄原子と、1〜4個の窒素原子を含む3〜
8員の単環性あるいは二環性ヘテロ環基(ただし、ヘテ
ロ原子は直接Aとは結合しない)、(3)1〜5個のR
9で置換されていてもよいフェニル基、(4)1〜5個
のR9で置換されていてもよいナフチル基、(5)1〜
5個のR9で置換されていてもよく、独立に選ばれた1〜
4個の窒素原子、酸素原子もしくは硫黄原子を含む3〜
8員の単環性あるいは二環性ヘテロアリール基、(6)
C3〜8シクロアルキル-C1〜8アルキル基、(7)
1〜5個のR9で置換されていてもよいベンジル基、
(8)1〜5個のR9で置換されていてもよいフェネチ
ル基、(9)式III。
【0058】上記(1)において、C3〜8シクロアル
キル基として好ましいのは、シクロプロピル基、シクロ
ブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基であ
る。また、置換基R9として好ましいのは、C1〜8ア
ルキル基、−ORc、−C(O)R d、−C(O)NRef
−NRef、−NReC(O)Rd、−NReSO2d
フェニル基、ナフチル基、ベンジル基、ナフチルメチル
基である。この場合、Rcとして好ましいのは、水素、
メチル基、トリフルオロメチル基であり、Rd、Re及び
fとして好ましいのは、水素、C1〜8アルキル基、
フェニル基、置換基群Fの1〜3個の置換基で置換され
たフェニル基、ナフチル基、置換基群Fの1〜3個の置
換基で置換されたナフチル基、ベンジル基、置換基群F
の1〜3個の置換基で置換されたベンジル基、ナフチル
メチル基、置換基群Fの1〜3個の置換基で置換された
ナフチルメチル基であり、置換基群Fとして好ましいの
は、フッ素、塩素、臭素、メチル基、エチル基、1,1-ジ
メチルエチル基、メトキシ基、トリフルオロメチル基、
トリフルオロメトキシ基、水酸基、シアノ基、アミノ
基、ニトロ基である。
【0059】上記(2)において、独立に選ばれた0〜
2個の酸素原子もしくは硫黄原子と、1〜4個の窒素原
子を含む3〜8員の単環性あるいは二環性ヘテロ環基と
して好ましいのは、アジリジン、アゼチジン、ジヒドロ
ピロール、ピロリジン、テトラヒドロピリジン、ピペリ
ジン、アゼパン、アゾカン、オクタヒドロインドール、
デカヒドロキノリン、デカヒドロイソキノリン、オキサ
ゾリジン、チアゾリジン、イミダゾリジン、2,3-ジヒド
ロオキサゾール、4,5-ジヒドロオキサゾール、2,3-ジヒ
ドロチアゾール、4,5-ジヒドロチアゾール、2,3-ジヒド
ロイミダゾール、4,5-ジヒドロイミダゾール、ヘキサヒ
ドロピリミジン、ピペラジン、1,2-オキサジナン、1,3-
オキサジナン、モルホリン、ジヒドロオキサジン、テト
ラヒドロピリミジンであり、さらに好ましくは、ジヒド
ロピロール、ピロリジン、テトラヒドロピリジン、ピペ
リジン、オキサゾリジン、チアゾリジン、イミダゾリジ
ン、2,3-ジヒドロオキサゾール、4,5-ジヒドロオキサゾ
ール、2,3-ジヒドロチアゾール、4,5-ジヒドロチアゾー
ル、2,3-ジヒドロイミダゾール、4,5-ジヒドロイミダゾ
ール、ヘキサヒドロピリミジン、ピペラジンである。ま
た、置換基R10として好ましいのは、C1〜8アルキル
基、=O、−C(O)Rd、−C(O)NRef、フェニル
基、ナフチル基、無置換もしくは置換基群Fの少なくと
も一種の置換基で置換されたベンジル基、無置換もしく
は置換基群Fの少なくとも一種の置換基で置換されたナ
フチルメチル基である。この場合、Rd、Re及びRf
して好ましいのは、水素、C1〜8アルキル基、フェニ
ル基、置換基群Fの1〜3個の置換基で置換されたフェ
ニル基、ナフチル基、置換基群Fの1〜3個の置換基で
置換されたナフチル基、ベンジル基、置換基群Fの1〜
3個の置換基で置換されたベンジル基、ナフチルメチル
基、置換基群Fの1〜3個の置換基で置換されたナフチ
ルメチル基であり、置換基群Fとして好ましいのは、フ
ッ素、塩素、臭素、メチル基、エチル基、1,1-ジメチル
エチル基、メトキシ基、トリフルオロメチル基、トリフ
ルオロメトキシ基、水酸基、シアノ基、アミノ基、ニト
ロ基である。
【0060】上記(3)、(4)、(7)及び(8)に
おいて、置換基R9として好ましいのは、フッ素、塩
素、臭素、トリフルオロメチル基、メチル基、−O
c、シアノ基、ニトロ基であり、これらの場合、Rc
して好ましいのは、水素、メチル基、トリフルオロメチ
ル基である。
【0061】上記(5)において、独立に選ばれた1〜4
個の窒素原子、酸素原子もしくは硫黄原子を含む5〜8
員の単環性もしくは二環性ヘテロアリール基として好ま
しいのは、フラン、ベンゾフラン、チオフェン、ベンゾ
[b]チオフェン、ピロール、インドール、キノリン、
イソキノリン、イミダゾール、ピラゾール、インダゾー
ル、ベンゾイミダゾール、シンノリン、キナゾリン、キ
ノキサリン、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾ
ール、イソチアゾール、トリアゾール、テトラゾールで
あり、さらに好ましいのは、フラン、チオフェン、ピロ
ール、イミダゾール、ピラゾール、オキサゾール、イソ
オキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、トリアゾ
ール、テトラゾールである。また、置換基R9として好
ましいのは、フッ素、塩素、臭素、トリフルオロメチル
基、メチル基、−ORc、シアノ基、ニトロ基であり、
これらの場合、Rcとして好ましいのは、水素、メチル
基、トリフルオロメチル基である。
【0062】上記(6)において、C3〜8シクロアル
キル-C1〜8アルキル基として好ましいのは、シクロ
プロピルメチル基、シクロブチルメチル基、シクロペン
チルメチル基、シクロヘキシルメチル基、シクロプロピ
ルエチル基、シクロブチルエチル基、シクロペンチルエ
チル基、シクロヘキシルエチル基、シクロプロピルプロ
ピル基、シクロブチルプロピル基、シクロペンチルプロ
ピル基、シクロヘキシルプロピル基である。
【0063】上記(9)において、R8として好ましい
のは、水素、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、
2-メチルプロポキシ基、ブトキシ基、メチルアミノ基、
エチルアミノ基、プロピルアミノ基、ブチルアミノ基、
ペンチルアミノ基、ジメチルアミノ基、メチルエチルア
ミノ基、ジエチルアミノ基、メチルプロピルアミノ基な
どである。
【0064】また、一般式I'で表されるアミノ酸誘導体
又はその薬学的に許容される塩において、一般式I'で表
される化合物の好ましい形態は、次の通りである。
【0065】lは、0〜2いずれの整数も好ましいが、
より好ましいのは、0又は1であり、最も好ましいの
は、0である。
【0066】mは、0〜2いずれの整数も好ましいが、
より好ましいのは、1又は2であり、最も好ましいの
は、1である。
【0067】Aは、−C(O)−、結合のいずれも好まし
いが、より好ましいのは、−C(O)−である。
【0068】Bとして、メチレン基、イミノ基のいずれ
の原子も好ましいが、より好ましくは、イミノ基であ
る。
【0069】R1として好ましいのは、水素、C1〜8
アルキル基、フェニル、ベンジル基、−CH2−COOH、−C
H2−O−CO−O−(C1〜8アルキル)、−CH2−O−CO−O
−(シクロヘキシル)、−CH2−O−CO−(C1〜8アルキ
ル)、−CH2−O−CO−(シクロヘキシル)、−CH(CH3)−O
−CO−(C1〜8アルキル)、−CH(CH3)−O−CO−(シク
ロヘキシル)であり、より好ましくは、水素、C1〜8
アルキル基、フェニル基、ベンジル基であり、さらに好
ましくは、水素、メチル基、エチル基、1-メチルエチル
基、1,1-ジメチルエチル基、プロピル基、2-メチルプロ
ピル基、ブチル基、フェニル基、ベンジル基である。
【0070】R2として、水素、C1〜6直鎖アルキル
基のいずれの基も好ましいが、より好ましくは、水素で
ある。
【0071】R3は、以下の(1)〜(9)から選択さ
れる基が好ましい。 (1)1〜5個のR9で置換されていてもよいC3〜8
シクロアルキル基、(2)1〜5個のR9で置換されて
いてもよいフェニル基、(3)1〜5個のR9で置換さ
れていてもよいナフチル基、(4)1〜5個のR9で置
換されていてもよく、独立に選ばれた1〜4個の窒素原
子、酸素原子もしくは硫黄原子を含む5〜8員の単環性
もしくは二環性ヘテロアリール基、(5)式IV、(6)
式V、(7)−NR56、(8)−CH2NHC(O)
7、(9)式VIII、(10)1〜5個のR9で置換さ
れていてもよい式IX。
【0072】上記(1)において、C3〜8シクロアル
キル基として好ましいのは、シクロペンチル基、シクロ
ヘキシル基、シクロヘプチル基である。また、その置換
基R 9として好ましいのは、ハロゲン、トリフルオロメ
チル基、C1〜8アルキル、−ORc、シアノ基、ニト
ロ基、=O、−SO2d、−SO2NRef、−C
(O)Rd、−C(O)ORd、−C(O)NRef、−
NRef、−NReC(O)Rd、−NReSO2d、フ
ェニル基、ナフチル基、ベンジル基、ナフチルメチル基
であり、これらの場合、Rcとして好ましいのは、水
素、C1〜8アルキル基、トリフルオロメチル基、ベン
ジル基であり、Rd、Re及びRfとして好ましいのは、
水素、C1〜8アルキル基、C3〜8シクロアルキル
基、フェニル基、ナフチル基、ベンジル基、フェネチル
基、ナフチルメチル基である。
【0073】上記(2)、(3)において、置換基R9
として好ましいのは、ハロゲン、トリフルオロメチル
基、C1〜8アルキル、−ORc、シアノ基、ニトロ
基、−C(O)Rd、−C(O)ORd、−C(O)NR
ef、−NRef、−NReC(O)Rd、−NReSO2
d、フェニル基、ナフチル基、ベンジル基、ナフチル
メチル基であり、これらの場合、Rcとして好ましいの
は、水素、C1〜8アルキル基、トリフルオロメチル
基、ベンジル基であり、Rd、Re及びRfとして好まし
いのは、水素、C1〜8アルキル基、C3〜8シクロア
ルキル基、フェニル基、ナフチル基、ベンジル基、フェ
ネチル基、ナフチルメチル基である。
【0074】上記(4)において、独立に選ばれた1〜
4個の窒素原子、酸素原子もしくは硫黄原子を含む5〜
8員の単環性もしくは二環性ヘテロアリール基として好
ましいのは、フラン、ベンゾフラン、チオフェン、ベン
ゾチオフェン、ピロール、ピリジン、インドール、キノ
リン、イソキノリン、イミダゾール、ピラゾール、イン
ダゾール、ベンゾイミダゾール、シンノリン、キナゾリ
ン、キノキサリン、オキサゾール、イソオキサゾール、
チアゾール、イソチアゾールである。また、その置換基
9として好ましいのは、ハロゲン、トリフルオロメチ
ル基、C1〜8アルキル、−ORc、シアノ基、ニトロ
基、−C(O)Rd、−C(O)ORd、−C(O)NR
ef、−NRef、−NReC(O)Rd、−NReSO2
d、フェニル基、ナフチル基、ベンジル基、ナフチル
メチル基であり、これらの場合、Rcとして好ましいの
は、水素、C1〜8アルキル基、トリフルオロメチル
基、ベンジル基であり、Rd、Re及びRfとして好まし
いのは、水素、C1〜8アルキル基、C3〜8シクロア
ルキル基、フェニル基、ナフチル基、ベンジル基、フェ
ネチル基、ナフチルメチル基である。
【0075】上記(5)において、式IV中のX1及びY1
として好ましいのは、水素、ハロゲン、メチル基、メト
キシ基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ
基、水酸基、シアノ基、アミノ基、ニトロ基である。
【0076】上記(6)において、式V中、nとして好
ましいのは、0又は1であり、pは0〜2いずれの整数
も好ましく、Eとして好ましいのは、窒素原子であり、
2及びY2として好ましいのは、水素、ハロゲン、メチ
ル基、メトキシ基、トリフルオロメチル基、トリフルオ
ロメトキシ基、水酸基、シアノ基、アミノ基、ニトロ基
である。
【0077】上記(7)において、R5及びR6として好
ましいのは、それぞれ独立して、水素、無置換もしくは
置換基群Cの少なくとも一種の置換基で置換されている
C1〜8アルキル基、C3−8シクロアルキル基、1〜
5個のR9で置換されていてもよく、独立に選ばれた1
〜4個の窒素原子、酸素原子もしくは硫黄原子を含む3
〜8員の単環性もしくは二環性ヘテロ環基、1〜5個の
9で置換されていてもよいフェニル基、1〜5個のR9
で置換されていてもよいベンジル基、1〜5個のR9
置換されていてもよいフェネチル基であり、これらの場
合、C1〜8アルキル基として好ましいのは、メチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、1-
メチルエチル基、1-メチルプロピル基、2-メチルプロピ
ル基、2-メチルブチル基、3-メチルブチル基であり、置
換基群Cの置換基として好ましいのは、ハロゲン、メト
キシ基、エトキシ基、トリフルオロメチル基、トリフル
オロメトキシ基、水酸基である。C3〜8シクロアルキ
ルとして好ましいのは、シクロペンチル基、シクロヘキ
シル基である。独立に選ばれた1〜4個の窒素原子、酸
素原子もしくは硫黄原子を含む3〜8員の単環性もしく
は二環性ヘテロ環基として好ましいのは、ピロリジン、
ピペリジンであり、その置換基R9として好ましいの
は、C1〜8アルキル基、−SO2d、−SO2NRe
f、−C(O)Rd、−C(O)ORd、−C(O)NRe
fであり、Rd、Re及びRfとして好ましいのは、水
素、C1〜8アルキル基、フェニル基、置換基群Fの1
〜3個の置換基で置換されたフェニル基、ナフチル基、
置換基群Fの1〜3個の置換基で置換されたナフチル
基、ベンジル基、置換基群Fの1〜3個の置換基で置換
されたベンジル基、ナフチルメチル基、置換基群Fの1
〜3個の置換基で置換されたナフチルメチル基であり、
置換基群Fとして好ましいのは、フッ素、塩素、臭素、
メチル基、エチル基、1,1-ジメチルエチル基、メトキシ
基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、
水酸基、シアノ基、アミノ基、ニトロ基である。ベンジ
ル基及びフェネチル基の置換基R9として好ましいの
は、フッ素、塩素、臭素、トリフルオロメチル基、メチ
ル基、水酸基、メトキシ基、シアノ基、ニトロ基であ
る。
【0078】上記(8)において、R7として好ましい
のは、C1〜8アルキル基、フェニル基、置換基群Dの
1〜3個の置換基で置換されたフェニル基、ナフチル
基、置換基群Dの1〜3個の置換基で置換されたナフチ
ル基、ベンジル基、置換基群Dの1〜3個の置換基で置
換されたベンジル基、ナフチルメチル基、置換基群Dの
1〜3個の置換基で置換されたナフチルメチル基であ
り、これらの場合、置換基群Dとして好ましいのは、フ
ッ素、塩素、臭素、メチル基、エチル基、1,1-ジメチル
エチル基、メトキシ基、トリフルオロメチル基、トリフ
ルオロメトキシ基、水酸基、シアノ基、アミノ基、ニト
ロ基である。
【0079】上記(9)において、式VIII中、s及びt
は、0〜2いずれの整数も好ましく、R11として好まし
いのは、水素、C1〜8アルキル、−C(O)Rd、−C
(O)NRef、−SO2dであり、より好ましいのは、
−C(O)Rd、−C(O)NRef、−SO2dである。
この場合、Rdとして好ましいのは、フェニル基、置換
基群Fの1〜3個の置換基で置換されたフェニル基、ナ
フチル基、置換基群Fの1〜3個の置換基で置換された
ナフチル基、ベンジル基、置換基群Fの1〜3個の置換
基で置換されたベンジル基、フェネチル基、置換基群F
の1〜3個の置換基で置換されたフェネチル基、スチリ
ル基、置換基群Fの1〜3個の置換基で置換されたスチ
リル基、ナフチルメチル基、置換基群Fの1〜3個の置
換基で置換されたナフチルメチル基であり、Re及びRf
として好ましいのは、水素、メチル、フェニル基、置換
基群Fの1〜3個の置換基で置換されたフェニル基、ナ
フチル基、置換基群Fの1〜3個の置換基で置換された
ナフチル基、ベンジル基、置換基群Fの1〜3個の置換
基で置換されたベンジル基、フェネチル基、置換基群F
の1〜3個の置換基で置換されたフェネチル基、スチリ
ル基、置換基群Fの1〜3個の置換基で置換されたスチ
リル基、ナフチルメチル基、置換基群Fの1〜3個の置
換基で置換されたナフチルメチル基であり、置換基群F
として好ましいのは、フッ素、塩素、臭素、メチル基、
エチル基、1,1-ジメチルエチル基、メトキシ基、トリフ
ルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、水酸基、シ
アノ基、アミノ基、ニトロ基である。
【0080】上記(10)において、式IX中、u及びv
は、それぞれ独立して0又は1が好ましい。また、置換
基R9として好ましいのは、C1〜8アルキル、−O
c、シアノ基、=O、−C(O)Rd、−C(O)NR
ef、−NRef、−NReC(O)Rd、−NReSO2
d、フェニル基、ナフチル基、ベンジル基、ナフチル
メチル基、式VIである。この場合、Rd、Re及びRf
して好ましいのは、水素、C1〜8アルキル基、フェニ
ル基、置換基群Fの1〜3個の置換基で置換されたフェ
ニル基、ナフチル基、置換基群Fの1〜3個の置換基で
置換されたナフチル基、ベンジル基、置換基群Fの1〜
3個の置換基で置換されたベンジル基、ナフチルメチル
基、置換基群Fの1〜3個の置換基で置換されたナフチ
ルメチル基であり、置換基群Fとして好ましいのは、フ
ッ素、塩素、臭素、メチル基、エチル基、1,1-ジメチル
エチル基、メトキシ基、トリフルオロメチル基、トリフ
ルオロメトキシ基、水酸基、シアノ基、アミノ基、ニト
ロ基である。また、式VI中、Rgとして好ましいのは、
水素、メチル基、エチル基、プロピル基、2-メチルプロ
ピル基、ベンジル基である。
【0081】R4は、以下の(1)〜(6)から選択さ
れる基が好ましい。 (1)1〜5個のR9で置換されていてもよいC3〜8
シクロアルキル基、(2)1〜5個のR10で置換されて
いてもよく、0〜2個の酸素原子、0〜2個の硫黄原子
と、1〜4個の窒素原子を含む3〜8員の単環性あるい
は二環性ヘテロ環基(ただし、ヘテロ原子は直接Aとは
結合しない)、(3)C3〜8シクロアルキル-C1〜
8アルキル基、(4)1〜5個のR9で置換されていて
もよいベンジル基、(5)1〜5個のR9で置換されて
いてもよいフェネチル基、(6)式III。
【0082】上記(1)において、C3〜8シクロアル
キル基として好ましいのは、シクロプロピル基、シクロ
ブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基であ
る。また、置換基R9として好ましいのは、C1〜8ア
ルキル基、−ORc、−C(O)R d、−C(O)NRef
−NRef、−NReC(O)Rd、−NReSO2d
フェニル基、ナフチル基、ベンジル基、ナフチルメチル
基である。この場合、Rcとして好ましいのは、水素、
メチル基、トリフルオロメチル基であり、Rd、Re及び
fとして好ましいのは、水素、C1〜8アルキル基、
フェニル基、置換基群Fの1〜3個の置換基で置換され
たフェニル基、ナフチル基、置換基群Fの1〜3個の置
換基で置換されたナフチル基、ベンジル基、置換基群F
の1〜3個の置換基で置換されたベンジル基、ナフチル
メチル基、置換基群Fの1〜3個の置換基で置換された
ナフチルメチル基であり、置換基群Fとして好ましいの
は、フッ素、塩素、臭素、メチル基、エチル基、1,1-ジ
メチルエチル基、メトキシ基、トリフルオロメチル基、
トリフルオロメトキシ基、水酸基、シアノ基、アミノ
基、ニトロ基である。
【0083】上記(2)において、独立に選ばれた0〜
2個の酸素原子もしくは硫黄原子と、1〜4個の窒素原
子を含む3〜8員の単環性あるいは二環性ヘテロ環基と
して好ましいのは、アジリジン、アゼチジン、ジヒドロ
ピロール、ピロリジン、テトラヒドロピリジン、ピペリ
ジン、アゼパン、アゾカン、オクタヒドロインドール、
デカヒドロキノリン、デカヒドロイソキノリン、オキサ
ゾリジン、チアゾリジン、イミダゾリジン、2,3-ジヒド
ロオキサゾール、4,5-ジヒドロオキサゾール、2,3-ジヒ
ドロチアゾール、4,5-ジヒドロチアゾール、2,3-ジヒド
ロイミダゾール、4,5-ジヒドロイミダゾール、ヘキサヒ
ドロピリミジン、ピペラジン、1,2-オキサジナン、1,3-
オキサジナン、モルホリン、ジヒドロオキサジン、テト
ラヒドロピリミジンであり、さらに好ましくは、ジヒド
ロピロール、ピロリジン、テトラヒドロピリジン、ピペ
リジン、オキサゾリジン、チアゾリジン、イミダゾリジ
ン、2,3-ジヒドロオキサゾール、4,5-ジヒドロオキサゾ
ール、2,3-ジヒドロチアゾール、4,5-ジヒドロチアゾー
ル、2,3-ジヒドロイミダゾール、4,5-ジヒドロイミダゾ
ール、ヘキサヒドロピリミジン、ピペラジンである。ま
た、置換基R10として好ましいのは、C1〜8アルキル
基、=O、−C(O)Rd、−C(O)NRef、フェニル
基、ナフチル基、無置換もしくは置換基群Fの少なくと
も一種の置換基で置換されたベンジル基、無置換もしく
は置換基群Fの少なくとも一種の置換基で置換されたナ
フチルメチル基である。この場合、Rd、Re及びRf
して好ましいのは、水素、C1〜8アルキル基、フェニ
ル基、置換基群Fの1〜3個の置換基で置換されたフェ
ニル基、ナフチル基、置換基群Fの1〜3個の置換基で
置換されたナフチル基、ベンジル基、置換基群Fの1〜
3個の置換基で置換されたベンジル基、ナフチルメチル
基、置換基群Fの1〜3個の置換基で置換されたナフチ
ルメチル基であり、置換基群Fとして好ましいのは、フ
ッ素、塩素、臭素、メチル基、エチル基、1,1-ジメチル
エチル基、メトキシ基、トリフルオロメチル基、トリフ
ルオロメトキシ基、水酸基、シアノ基、アミノ基、ニト
ロ基である。
【0084】上記(3)において、C3〜8シクロアル
キル-C1〜8アルキル基として好ましいのは、シクロ
プロピルメチル基、シクロブチルメチル基、シクロペン
チルメチル基、シクロヘキシルメチル基、シクロプロピ
ルエチル基、シクロブチルエチル基、シクロペンチルエ
チル基、シクロヘキシルエチル基、シクロプロピルプロ
ピル基、シクロブチルプロピル基、シクロペンチルプロ
ピル基、シクロヘキシルプロピル基である。
【0085】上記(4)及び(5)において、置換基R
9として好ましいのは、フッ素、塩素、臭素、トリフル
オロメチル基、メチル基、−ORc、シアノ基、ニトロ
基であり、これらの場合、Rcとして好ましいのは、水
素、メチル基、トリフルオロメチル基である。
【0086】上記(6)において、R8として好ましい
のは、水素、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、
2-メチルプロポキシ基、ブトキシ基、メチルアミノ基、
エチルアミノ基、プロピルアミノ基、ブチルアミノ基、
ペンチルアミノ基、ジメチルアミノ基、メチルエチルア
ミノ基、ジエチルアミノ基、メチルプロピルアミノ基な
どである。
【0087】本発明で用いる新規アミノ酸誘導体が1個
又はそれ以上の不斉炭素原子を有する場合には、ラセミ
体、ジアステレオ異性体及び個々の光学異性体が存在し
得るが、本発明はそれらすべてを用いることができる。
本発明の化合物の具体例としては、以下の表1〜表14
1に記載した化合物、それらの薬学的に許容される塩、
及び実施例に記載した化合物が挙げられるが、本発明は
それらに限定されるものではない。
【0088】
【表1】
【0089】
【表2】
【0090】
【表3】
【0091】
【表4】
【0092】
【表5】
【0093】
【表6】
【0094】
【表7】
【0095】
【表8】
【0096】
【表9】
【0097】
【表10】
【0098】
【表11】
【0099】
【表12】
【0100】
【表13】
【0101】
【表14】
【0102】
【表15】
【0103】
【表16】
【0104】
【表17】
【0105】
【表18】
【0106】
【表19】
【0107】
【表20】
【0108】
【表21】
【0109】
【表22】
【0110】
【表23】
【0111】
【表24】
【0112】
【表25】
【0113】
【表26】
【0114】
【表27】
【0115】
【表28】
【0116】
【表29】
【0117】
【表30】
【0118】
【表31】
【0119】
【表32】
【0120】
【表33】
【0121】
【表34】
【0122】
【表35】
【0123】
【表36】
【0124】
【表37】
【0125】
【表38】
【0126】
【表39】
【0127】
【表40】
【0128】
【表41】
【0129】
【表42】
【0130】
【表43】
【0131】
【表44】
【0132】
【表45】
【0133】
【表46】
【0134】
【表47】
【0135】
【表48】
【0136】
【表49】
【0137】
【表50】
【0138】
【表51】
【0139】
【表52】
【0140】
【表53】
【0141】
【表54】
【0142】
【表55】
【0143】
【表56】
【0144】
【表57】
【0145】
【表58】
【0146】
【表59】
【0147】
【表60】
【0148】
【表61】
【0149】
【表62】
【0150】
【表63】
【0151】
【表64】
【0152】
【表65】
【0153】
【表66】
【0154】
【表67】
【0155】
【表68】
【0156】
【表69】
【0157】
【表70】
【0158】
【表71】
【0159】
【表72】
【0160】
【表73】
【0161】
【表74】
【0162】
【表75】
【0163】
【表76】
【0164】
【表77】
【0165】
【表78】
【0166】
【表79】
【0167】
【表80】
【0168】
【表81】
【0169】
【表82】
【0170】
【表83】
【0171】
【表84】
【0172】
【表85】
【0173】
【表86】
【0174】
【表87】
【0175】
【表88】
【0176】
【表89】
【0177】
【表90】
【0178】
【表91】
【0179】
【表92】
【0180】
【表93】
【0181】
【表94】
【0182】
【表95】
【0183】
【表96】
【0184】
【表97】
【0185】
【表98】
【0186】
【表99】
【0187】
【表100】
【0188】
【表101】
【0189】
【表102】
【0190】
【表103】
【0191】
【表104】
【0192】
【表105】
【0193】
【表106】
【0194】
【表107】
【0195】
【表108】
【0196】
【表109】
【0197】
【表110】
【0198】
【表111】
【0199】
【表112】
【0200】
【表113】
【0201】
【表114】
【0202】
【表115】
【0203】
【表116】
【0204】
【表117】
【0205】
【表118】
【0206】
【表119】
【0207】
【表120】
【0208】
【表121】
【0209】
【表122】
【0210】
【表123】
【0211】
【表124】
【0212】
【表125】
【0213】
【表126】
【0214】
【表127】
【0215】
【表128】
【0216】
【表129】
【0217】
【表130】
【0218】
【表131】
【0219】
【表132】
【0220】
【表133】
【0221】
【表134】
【0222】
【表135】
【0223】
【表136】
【0224】
【表137】
【0225】
【表138】
【0226】
【表139】
【0227】
【表140】
【0228】
【表141】
【0229】以下に式Iで表される化合物(以下、例え
ば「式Iで表される化合物」を単に「式I」のように表す
ことがある)の製造法を示すが、各化合物の製造法は、
それらに限定されるものではない。また、各種製造法に
おいて、反応条件は以下に記載したものから適宜選択さ
れる。
【0230】式Iで表される化合物のうち、l=0、m=1、n
=1、Aが -C(O)-、Bが -NH-、R1、R2がともに水素で
表される式XIIIは、
【化37】 (式中、R4は、前記定義と同じであり、R3-1は、R3
で表される基のうち、隣接するカルボニル基に対して窒
素原子で結合しているCy1、−NR56又はNHC
(O)R7を表す。)式XIV
【0231】
【化38】 (式中、R3-1、R4は、前記定義と同じ。)をメタノー
ル、エタノールなどのアルコール性溶媒、テトラヒドロ
フラン、ジメトキシエタン、1,4-ジオキサンなどの溶
媒中、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化リチウム水溶
液、水酸化バリウム水溶液などの塩基で加水分解するこ
とによって製造できる。水酸化ナトリウム水溶液、水酸
化リチウム水溶液、水酸化バリウム水溶液などの塩基に
よる加水分解は、特に限定されないが、通常、0℃〜室
温程度の温度下で1時間〜48時間程度反応させることに
より行うことができ、その添加量は、通常、式XIVに対
して1当量〜4当量程度である。式XIVは、式XV
【0232】
【化39】 (式中、R4は前記定義と同じで、Z1はクロロ基、ブロモ
基又は水酸基を表す。)と、式XVIから製造できる。
【0233】
【化40】 (式中、R3-1は、前記定義と同じ。)
【0234】式XVにおいて、Z1がクロロ基又はブロモ基
の場合、式XIVは式XVと式XVIをテトラヒドロフラン、ジ
メチルホルムアミド、クロロホルム、ジクロロメタン、
1,4-ジオキサンなどの溶媒中、トリエチルアミンやジイ
ソプロピルエチルアミンなどの3級アミン、あるいはピ
リジン、4-(N,N-ジメチルアミノ)ピリジンなどの存在下
で反応させることによって製造できる。式XVと式XVIの
反応は特に限定されないが、通常、0℃〜室温程度の温
度下で1時間〜24時間程度反応させることにより行うこ
とができる。式XVと式XVIとの混合比率(モル比、以
下、特に断りがない限り同じ)は特に限定されないが、
通常、1:1〜2:1程度であり、また3級アミンの添加量
は特に限定されないが、式XVに対して通常、1当量〜4当
量程度である。
【0235】式XVにおいて、Z1が水酸基の場合、テトラ
ヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、クロロホルム、
ジクロロメタンなどの溶媒中、トリエチルアミン、ジイ
ソプロピルエチルアミン、N-メチルモルホリンなどの3
級アミン存在下、通常、ジシクロヘキシルカルボジイミ
ド(DCC)、ベンゾトリアゾール-1-イルオキシトリス
(ジシクロペンチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオ
ロリン化物塩(PyBOP)、ベンゾトリアゾール-1-イルオ
キシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフル
オロリン化物塩(BOP)、ジフェニルホスホリルアジド
(DPPA)、1-エチル-3-[3-(ジメチルアミノ)プロピ
ル]カルボジイミド(WSC)などの縮合剤が用いられ
る。これら縮合剤の添加量は特に限定されないが、通
常、式XVに対して1当量〜3当量程度である。また、1-ヒ
ドロキシベンゾトリアゾール(HOBT)等の添加剤を加え
ることが、反応の進行に有利なことがある。
【0236】式XIVは、式XVII
【化41】 (式中、R3-1は、前記定義と同じ。)をジクロロメタン
やクロロホルムなどの溶媒中、トリエチルアミンやジイ
ソプロピルエチルアミンなどの3級アミン存在下、通
常、0.5当量〜2当量のジホスゲン、トリホスゲン、1,1-
カルボニルジイミダゾールで処理した後、式XVIII
【0237】
【化42】 (式中、R4は前記定義と同じ。)と反応させることによ
っても製造できる。式XVIIと式XVIIIとの混合比率は特
に限定されないが、通常、1:1〜2:1程度であり、通
常、0℃〜室温程度の温度下で1時間〜24時間程度反応さ
せることにより行うことができる。3級アミンの添加量
は特に限定されないが、通常、ジホスゲン、トリホスゲ
ン、1,1-カルボニルジイミダゾールに対して1当量〜4当
量程度である。
【0238】また、式XIVは、ジメチルホルムアミド、
テトラヒドロフラン、ジメトキシエタンなどの溶媒中、
0℃〜室温程度の温度下で1時間〜24時間程度、式XVIII
と式XIX
【化43】 (式中、R3-1は、前記定義と同じ。)を反応させること
によっても達成できる。式XVIIIと式XIXとの混合比率は
特に限定されないが、通常1:1〜1:3程度である。
【0239】他の方法としてアセトニトリル、ジクロロ
メタン、ジメトキシエタンなどの溶媒中、炭酸水素ナト
リウムやトリベンジルアミンなどの塩基存在下、式XVII
Iとクロロギ酸p-ニトロフェニルやクロロギ酸フェニル
と反応させた後(第1段階)、アセトニトリル、ジクロ
ロメタン、ジメトキシエタンなどの溶媒中、トリエチル
アミンやジイソプロピルエチルアミンなどの3級アミン
存在下、式XVIIと反応させる(第2段階)方法がある。
本方法では、反応に用いる炭酸水素ナトリウムやトリベ
ンジルアミンなどの塩基は、特に限定されないが、通
常、クロロギ酸p-ニトロフェニルやクロロギ酸フェニル
に対して1当量〜4当量程度である。3級アミンの添加量
は、特に限定されないが、通常、式XVIIに対して1当量
〜6当量程度である。第1段階の式XVIIIとクロロギ酸p-
ニトロフェニルやクロロギ酸フェニルとの反応温度は、
特に限定されないが、通常、0℃〜室温程度であり、第
2段階の反応温度は、クロロギ酸p-ニトロフェニルの場
合、通常、0℃〜50℃程度であり、クロロギ酸フェニル
の場合、室温〜加熱還流温度程度である。
【0240】式XVIは、下記に示す工程によって製造す
ることができる(なお、本明細書において、化学反応式
中、「工程」は「step」と記載する)。
【化44】 (式中、R3-1は、前記定義と同じ)工程1は、式XVII、
式XIXと式XVIIIの反応と同様に実施できる。
【0241】工程2は、窒素上のt-ブトキシカルボニル
基(Bocと略す)を除去する工程である。通常、反応溶
媒としてクロロホルムやジクロロメタンなどのハロゲン
系溶媒中、トリフルオロ酢酸、塩酸、臭化水素酸などを
用いることによって達成できる。また、トリフルオロ酢
酸単独でも実施できる。反応温度は、特に限定されない
が、通常、0℃〜室温が選択される。反応時間は、反応
温度等に応じて適宜選択されるが、通常1〜24時間程度
でよい。
【0242】式XVIIIは、市販のアスパラギンXXIIを原
料として下記の工程により製造することができる。
【化45】 (式中、R4は前記定義と同じ)。
【0243】工程1は、式XVと式XXIIを用いて、式XVと
式XVIの反応と同様に実施できる。また、式XVのZ1がク
ロロ基又はブロモ基の場合、塩基として水酸化ナトリウ
ム水溶液や水酸化カリウム水溶液などを用いることも可
能である。
【0244】工程2は、水酸化ナトリウム水溶液、水酸
化カリウム水溶液などの塩基性溶媒中、式XXIIIと臭素
を、特に限定されないが、通常、1時間〜8時間程度反
応させることにより実施できる。反応温度は、特に限定
されないが、通常、室温〜100℃程度であり、臭素の添
加量は、式XXIIIに対して通常、過剰量を用いる。ま
た、J. Org. Chem., 62, 6918 (1997)、J. Org. Chem.,
49, 4272 (1984) 記載の方法によっても実施できる。
【0245】工程3はメタノールなどの溶媒中、0℃〜
室温程度の温度下で、塩化チオニルを用いることにより
実施できる。反応時間は、特に限定されないが、通常、
1時間〜8時間程度である。式XXIVと塩化チオニルとの混
合比は、特に限定されないが、通常、1:1〜1:10程度
である。また、メタノールなどの溶媒中、0℃〜室温程
度の温度下で、特に限定されないが、通常、過剰量のジ
アゾメタンやトリメチルシリルジアゾメタンで処理する
ことによっても実施できる。
【0246】工程4は、クロロホルム、ジクロロメタン
などの溶媒中、0℃〜室温程度の温度下で、式XXVに対し
て過剰量の水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水
溶液、炭酸カリウム水溶液、トリエチルアミンなどの塩
基を用いることにより実施できる。
【0247】式XXは、市販の式XXVIを用いて下記の工程
で製造できる。
【化46】 工程1は、式XVIII製造工程のstep2と同様に実施でき
る。工程2は、式XVIII製造工程のstep3と同様に実施
できる。工程3は、式XVIII製造工程のstep4と同様に
実施できる。
【0248】式Iで表される化合物のうち、l=0、m=1、n
=1、Aが -C(O)-、Bが -NH-、R1、R2がともに水素で
表される式XXIXは、
【化47】 (式中、R4は、前記定義と同じであり、R3-2は、R3
で表される基のうち、C1〜8アルキル基、カルボニル
基に対して炭素原子で結合しているCy1、Cy2−C1
〜8アルキル基、−(CH2)jNR56(jは1〜4の整
数を表す)又は(CH2)kNHC(O)R7(kは1〜4の
整数を表す)を表す。)
【0249】式XXX
【化48】 (式中、R3-2、R4は、前記定義と同じ。)を加水分解す
ることによって製造できる。式XXXの反応は、式XIVの反
応と同様に実施できる。
【0250】式XXXは、式XVと、式XXXIから製造でき
る。
【化49】 (式中、R3-2は、前記定義と同じ。)式XVと式XXXIとの
反応は、式XVと式XVIの反応と同様に実施できる。
【0251】式XXXは、式XXXII
【化50】 (式中、R3-2は前記定義と同じであり、Z2はZ1の定
義と同じである。)と、式XVIIIからも製造できる。式X
VIIIと式XXXIIとの反応は、式XVと式XVIの反応と同様に
実施できる。
【0252】式XXXIは、下記に示す工程によって製造す
ることができる。
【化51】 (式中、R3-2は前記定義と同じ)工程1は、式XXと式X
XXIIを用いて、式XVと式XVIの反応と同様に実施でき
る。工程2は、式XVI製造工程のstep2と同様に実施で
きる。
【0253】式Iで表される化合物のうち、l=0、m=1、n
=1、Aが -S(O)2-、Bが -NH-、R1、R2がともに水素で
表される式XXXIVは、
【化52】 (式中、R3-1、R4は、前記定義と同じ。)
【0254】式XXXV
【化53】 (式中、R3-1、R4は、前記定義と同じ。)を加水分解す
ることによって製造できる。式XXXVの反応は、式XIVの
反応と同様に実施できる。
【0255】式XXXVは、式XVIと式XXXVI
【化54】 (式中、R4は前記定義と同じで、Z3はクロロ基又はブ
ロモ基を表す。)をテトラヒドロフラン、ジメチルホル
ムアミド、クロロホルム、ジクロロメタン、1,4-ジオキ
サンなどの溶媒中、トリエチルアミンやジイソプロピル
エチルアミンなどの3級アミン存在下で反応させること
によって製造できる。式XVIと式XXXVIの反応は特に限定
されないが、通常、0℃〜室温程度の温度下で1時間〜24
時間程度反応させることにより行うことができる。式XV
Iと式XXXVIとの混合比率は特に限定されないが、通常、
1:1〜2:1程度であり、また3級アミンの添加量は特に
限定されないが、式XXXVIに対して通常、1当量〜4当量
程度である。
【0256】式Iで表される化合物のうち、l=0、m=1、n
=1、Aが-S(O)2-、Bが-NH-、R1、R2がともに水素で表
される式XXXVIIは、
【化55】 (式中、R3-2、R4は、前記定義と同じ。)
【0257】式XXXVIII
【化56】 (式中、R3-2、R4は、前記定義と同じ。)を加水分解
することによって製造できる。式XXXVIIIの反応は、式X
IVの反応と同様に実施できる。
【0258】式XXXVIIIは、式XXXIと式XXXVIから製造で
きる。式XXXIと式XXXVIの反応は、式XVIと式XXXVIの反
応と同様に実施できる。
【0259】式Iで表される化合物のうち、l=0、m=1、n
=1、Aが-C(O)-、Bが結合、R1、R 2がともに水素で表
される式XXXIXは、
【化57】 (式中、R3-1及びR8は前記定義と同じ)
【0260】式XL
【化58】 (式中、R3-1及びR8は前記定義と同じ)を加水分解す
ることによって製造できる。式XLの反応は、式XIVの反
応と同様に実施できる。
【0261】式XLは、式XVIと、式XLI
【化59】 (式中、R8は前記定義と同じ)を、エタノール、ジメ
チルホルムアミドなどの溶媒中、トリエチルアミンやジ
イソプロピルエチルアミンなどの3級アミン存在下で反
応させることによって製造できる。式XVIと式XLIの反応
は特に限定されないが、通常、室温〜加熱還流温度程度
の温度下で、1時間〜24時間程度反応させることによ
り行うことができる。3級アミンの添加量は特に限定さ
れないが、通常、式XVIに対して、1当量〜4当量程度
である。式XVIと式XLIとの混合比率は特に限定されない
が、通常、1:1〜1:10程度である。
【0262】式Iで表される化合物のうち、l=0、m=1、n
=1、Aが-C(O)-、Bが結合、R1、R 2がともに水素で表
される式XLIIは、
【化60】 (式中、R3-2及びR8は前記定義と同じ)
【0263】式XLIII
【化61】 (式中、R3-2及びR8は前記定義と同じ)を加水分解す
ることによって製造できる。式XLIIIの反応は、式XIVの
反応と同様に実施できる。
【0264】式XLIIIは、式XXと式XLIから製造できる。
式XXと式XLIの反応は、式XVIと式XLIの反応と同様に実
施できる。
【0265】式Iで表される化合物は、固相合成によっ
ても製造することができる。さらに、固相合成を用いた
スプリット&プール法によっても製造することができ
る。スプリット&プール法では、IRORI社のマイク
ロカンシステムやMimotopes社のランタンシステムなど
を用いることができる。
【0266】式Iで表される化合物のうち、l=0、m=1、
n=1、Aが-C(O)-、Bが-NH-、R1、R2が水素原子で表さ
れる式XIIIは、式XLIV
【化62】 (式中、R3-1,R4は前記定義と同じであり、R15は、
通常の固相合成で使用される樹脂、例えばワングレジン
を表す)から切り出し反応を行うことによっても製造す
ることができる。式XLIVからの切り出しは、例えば、塩
化メチレン、テトラヒドロフラン、水、メタノールなど
の溶媒中、トリフルオロ酢酸、酢酸、塩酸などの酸を用
いることで実施できる。好ましい酸性条件としては1%
〜20%トリフルオロ酢酸−塩化メチレン溶液である。
反応温度は特に限定されないが、通常、0〜100℃で
あり、好ましくは10〜30℃である。また、反応時間
は特に限定されないが、通常、0.1〜24時間であ
り、好ましくは0.1〜2時間である。
【0267】式XLIVは、式XVIIと式XLV
【化63】 (式中、R4,R15は、前記定義と同じ)をジメチルホ
ルムアミド、塩化メチレン、テトラヒドロフランなどの
溶媒中、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミ
ンなどの3級アミンの存在下で反応させることによって
製造できる。式XVIIと式XLVとの混合比率は特に限定さ
れないが、通常、1:1〜50:1程度であり、好まし
くは2:1〜20:1である。3級アミンの添加量は、
特に限定されないが、通常、式XXVIIに対して1当量〜
50当量程度であり、好ましくは、1当量〜20当量で
ある。反応温度は特に限定されないが、好ましくは0℃
〜50℃である。反応時間は、反応温度等に応じて適宜
選択されるが、通常、0.1時間〜2時間程度である。
【0268】式XLVは、式XLVIと、
【化64】 (式中、R4、R15は、前記定義と同じ)クロロギ酸p
−ニトロフェニルエステルを、塩化メチレン、テトラヒ
ドロフラン、又は塩化メチレン−テトラヒドロフラン混
合溶媒などの溶媒中、ジイソプロピルエチルアミンやN
−メチルモルホリンなどの3級アミン存在下で反応させ
ることによって製造できる。反応に用いるクロロギ酸p
−ニトロフェニルエステルの当量は、特に限定されない
が、通常、式XLVIに対して1当量〜50当量程度であ
り、好ましくは、1当量〜20当量である。3級アミン
の添加量は、特に限定されないが、通常、クロロギ酸p
−ニトロフェニルエステルに対して1当量〜4当量程度
である。反応温度は特に限定されないが、好ましくは0
℃〜50℃である。反応時間は、反応温度等に応じて適
宜選択されるが、通常、0.1時間〜2時間である。
【0269】式XLVIは、式XLVII
【化65】 (式中、R4、R15は、前記定義と同じ)をジメチルホ
ルムアミドやジメチルアセトアミドなどの溶媒中、1〜
20%ヒドラジン水和物と反応させることによって製造
できる。反応温度は特に限定されないが、通常、0℃〜
50℃である。反応時間は、反応温度等に応じて適宜選
択されるが、通常、0.1〜2時間である。
【0270】式XLVIIは、式XVと式XLVIIIから製造でき
る。
【化66】 (式中、R15は前記定義と同じ)式XVにおいて、Z1
クロロ基又はブロモ基の場合、式XLVIIは式XVと式XLVII
Iをテトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジク
ロロメタンなどの溶媒中、トリエチルアミン、ジイソプ
ロピルエチルアミン、ピリジンなどのアミン存在下で反
応させることによって製造できる。式XVと式XLVIIIの反
応は特に限定されないが、通常、0℃〜50℃程度の温
度下で、1時間〜48時間程度反応させることにより行
うことができる。式XVと式XLVIIIとの混合比率は特に限
定されないが、通常、1:1〜50:1程度であり、好
ましくは1:1〜20:1である。アミンの添加量は特
に限定されないが、式XVに対して通常、1当量〜4当量程
度である。
【0271】式XVにおいて、Z1が水酸基の場合、テト
ラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジクロロメタ
ンなどの溶媒中、トリエチルアミン、ジイソプロピルエ
チルアミン、N-メチルモルホリンなどの3級アミン存在
下、通常、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、
ベンゾトリアゾール-1-イルオキシトリス(ジシクロペ
ンチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロリン化物塩
(PyBOP)、ベンゾトリアゾール-1-イルオキシトリス
(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロリン化
物塩(BOP)、ジフェニルホスホリルアジド(DPPA)、1
-エチル-3-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]カルボジ
イミド(WSC)などの縮合剤が用いられる。これら縮合
剤の添加量は特に限定されないが、通常、式XVに対して
1当量〜3当量程度である。また、1-ヒドロキシベンゾト
リアゾール(HOBT)等の添加剤を加えることが、反応の
進行に有利なことがある。式XVと式XLVIIIとの混合比率
は特に限定されないが、通常、1:1〜50:1程度で
あり、好ましくは1:1〜20:1である。式XVと式XL
VIIIとの反応は特に限定されないが、通常、0℃〜50
℃程度の温度下で、1時間〜48時間程度反応させるこ
とにより行うことができる。
【0272】式XLVIIIは、ジメチルホルムアミドや塩化
メチレンなどの溶媒中、式XLIX
【化67】 (式中、R15は、前記定義と同じ)を10%〜30%の
ピペリジンと反応させることによって製造できる。反応
温度は特に限定されないが、通常、0℃〜50℃程度で
あり、反応時間は反応温度等により適宜選択されるが、
通常、0.1時間〜10時間程度である。
【0273】式XLIXは、ワングレジンなど通常の固相合
成で使用される樹脂と、市販の式L
【化68】 を、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフランなどの
溶媒中、縮合剤を用いて反応させることによって製造す
ることができる。縮合剤としては、ジイソプロピルカル
ボジイミドとジメチルアミノピリジンの組み合わせ、ジ
エチルアゾジカルボン酸エステルとトリフェニルホスフ
ィンの組み合わせなどが用いられる。固相合成で使用さ
れる樹脂として、ワングレジンが好ましく用いられる。
反応温度は特に限定されないが、好ましくは0℃〜50
℃である。反応時間は、反応温度等により適宜選択され
るが、好ましくは1時間〜48時間である。
【0274】前記各製法によって得られた反応生成物
は、遊離化合物、その塩あるいは水和物などの各種の溶
媒和物として単離され、精製される。塩は、通常の造塩
処理に付すことにより製造できる。
【0275】単離、精製は、抽出、濃縮、留去、結晶
化、ろ過、再結晶、各種クロマトグラフィーなど、通常
の化学操作を適応して行われる。
【0276】各種異性体は、異性体間の物理化学的な差
を利用して常法により単離できる。光学異性体は、一般
的な光学分割法、例えば、分別結晶化又はクロマトグラ
フィーなどにより分離できる。また、光学活性体は、適
当な光学活性化合物を原料として製造することもでき
る。
【0277】本発明化合物の薬学的に許容される塩は、
特に限定されないが、例えば、アンモニウム塩、アルカ
リ金属塩(例えば、ナトリウム塩及びカリウム塩)、ア
ルカリ土類金属塩(例えば、カルシウム塩及びマグネシ
ウム塩)などの無機塩基塩、又はジシクロヘキシルアミ
ン塩、 N-メチル-D-グクカミン塩、エタノールアミン
塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、
ジイソプロパノールアミン塩、トリス(ヒドロキシメチ
ル)アミノメタン塩などの有機塩基塩、リジン、アルギ
ニン塩付加塩などが挙げられる。
【0278】さらに、本発明は、本発明化合物及びその
塩の各種水和物や溶媒和物及び結晶多形の物質をも包含
する。
【0279】本発明化合物のインテグリンα4阻害作用
は、例えば、以下の薬理試験により確認することができ
るが、これに限定されるものではない。
【0280】本発明化合物のインテグリンα4に対する
阻害活性を調べる方法としては、ヒトの末梢血から調製
した白血球や白血球系の細胞株、例えばRamos細胞やJur
kat細胞等のインテグリンα4発現細胞と、イムノプレ
ートに固定したリガンド、例えばフィブロネクチンやフ
ィブロネクチンフラグメント、CS-1配列(Gly Pro Glu
Ile Leu Asp Val Pro Ser Thr)を含むペプチド(以
下、CS-1ペプチド)、MadCAM-1等の接着測定系を用いる
ことができる。さらに別の方法として、インテグリンα
4β1又はインテグリンα4β7の可溶性蛋白質とイム
ノプレートに固定したリガンドの結合測定系を用いるこ
とができる。本発明においては、インテグリンの可溶性
蛋白質とCS-1ペプチドの結合測定系(WO98/32771)にお
いて、化合物の阻害活性を評価することが好ましいが、
これに限定されるものではない。化合物の阻害効果を見
る際には、可溶性インテグリンと被検化合物をあらかじ
め混合して用いるのがよい。
【0281】本発明の化合物は、インテグリンα4接着
阻害作用を有し、白血球の炎症部位への集積を抑制する
ので、炎症性疾患治療薬、特に慢性の炎症性疾患の治療
薬として利用できる。中でも、疾患が喘息、皮膚炎、鼻
炎に例示されるアレルギー性疾患及び関節炎、多発性硬
化症、クローン病、潰瘍性大腸炎に例示される自己免疫
疾患、肝炎、腎炎、臓器移植後の拒絶反応、I型糖尿病
などに適用できる。より好ましくは、気管支喘息、アト
ピー性皮膚疾患、アレルギー性鼻炎などのアレルギー炎
症性疾患、慢性関節リウマチ、多発性硬化症、クローン
病、潰瘍性大腸炎などの自己免疫疾患、肝炎、腎炎、臓
器移植後の拒絶反応、I型糖尿病などである。この他に
も、術後再狭窄予防、動脈硬化などの治療薬として用い
ることができる。
【0282】本発明の化合物を上記疾患の治療薬として
用いる場合、式Iで表される化合物及びその塩基付加塩
は、そのまま粉末剤として、又は適当な剤形の医薬組成
物として哺乳動物に対して経口的又は非経口的(例えば
経皮投与、静脈投与、直腸内投与、吸入投与、点鼻投
与、点眼投与など)に投与することができる。
【0283】投与のための剤形としては、具体的には錠
剤、散剤、丸剤、カプセル剤、顆粒剤、シロップ剤、液
剤、注射剤、乳剤、懸濁剤、坐剤などが挙げられる。か
かる剤形は自体公知の方法によって製造され、製剤分野
において通常用いられる各種担体を含有するものであ
る。例えば固形製剤における賦形剤、滑沢剤、結合剤、
崩壊剤;液状製剤における溶剤、溶解補助剤、懸濁化
剤、無痛化剤などが挙げられる。また必要に応じて、防
腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤、吸着剤、湿潤剤など
の添加物を用いることもできる。
【0284】賦形剤としては例えば乳糖、白糖、D-マン
ニトール、澱粉、コーンスターチ、結晶セルロース、軽
質無水ケイ酸などが挙げられる。滑沢剤としては、例え
ばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウ
ム、タルク、コロイドシリカなどが挙げられる。結合剤
としては例えば結晶セルロース、白糖、D-マンニトー
ル、デキストリン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒ
ドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリ
ドン、澱粉、ショ糖、ゼラチン、メチルセルロース、カ
ルボキシメチルセルロースナトリウムなどが挙げられ
る。崩壊剤としては、例えば澱粉、カルボキシメチルセ
ルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、ク
ロスカルメロースナトリウム、カルボキシメチルスター
チナトリウム、L-ヒドロキシプロピルセルロースなどが
挙げられる。溶剤としては、例えば注射用水、アルコー
ル、プロピレングリコール、マクロゴール、ゴマ油、ト
ウモロコシ油などが挙げられる。溶解補助剤としては、
例えばポリエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、D-マンニトール、安息香酸ベンジル、エタノール、
コレステロール、トリエタノールアミン、炭酸ナトリウ
ム、クエン酸ナトリウムなどが挙げられる。懸濁化剤と
しては、例えばステアリルトリエタノールアミン、ラウ
リル硫酸ナトリウム、ラウリルアミノプロピオン酸、レ
シチン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、
モノステアリン酸グリセリンなどの界面活性剤、又はポ
リビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、メチルセ
ルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエ
チルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどの
親水性高分子などが挙げられる。等張化剤としては、例
えばブドウ糖、塩化ナトリウム、D-ソルビトール、D-マ
ンニトールなどが挙げられる。緩衝剤としては、例えば
リン酸塩、酢酸塩、炭酸塩、クエン酸塩などの緩衝液な
どが挙げられる。無痛化剤としては、例えばベンジルア
ルコールなどが挙げられる。防腐剤としては、例えばパ
ラオキシ安息香酸エステル類、クロロブタノール、ベン
ジルアルコール、フェネチルアルコール、デヒドロ酢
酸、ソルビン酸などが挙げられる。抗酸化剤としては、
例えば亜硫酸塩、アスコルビン酸などが挙げられる。
【0285】式Iで表される化合物又はその薬学的に許
容される塩の有効投与量及び投与回数は投与形態、患者
の年齢、体重、治療すべき症状の性質もしくは重篤度に
よっても異なるが、通常成人1日当り0.1〜1000mgを、
好ましくは1〜300mgを1回又は数回に分けて投与するこ
とができる。
【0286】なお、上記各剤形は式Iで表される化合物
もしくはその塩との配合により好ましくない相互作用を
生じない限り、他の治療のための有効成分を含有しても
よい。例えば、ステロイド剤、非ステロイド抗炎症剤、
リポキシゲナーゼ阻害剤、ロイコトリエン拮抗剤、気管
支拡張剤、トロンボキサン合成阻害剤、トロンボキサン
拮抗剤、ヒスタミン拮抗剤、ヒスタミン遊離抑制剤、血
相板活性化因子(PAF)拮抗剤、セロトニン拮抗剤、ア
デノシン受容体拮抗剤、アドレナリンβ受容体刺激剤、
免疫抑制剤、免疫調節剤などが挙げられる。
【0287】
【実施例】以下に実施例を挙げてこの発明の効果を具体
的に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるもの
ではない。
【0288】実施例1 2-((2,6-ジクロロフェニル)カルボニルアミノ)-3-(ピペ
リジルカルボニルアミノ)プロパン酸メチル (1)
【0289】
【化69】
【0290】3-アミノ-2- ((2,6-ジクロロフェニル)カ
ルボニルアミノ)プロパン酸メチル81.5mgのジクロロメ
タン6ml溶液に、炭酸水素ナトリウム38mg及びクロロギ
酸4-ニトロフェニルエステル 69mgを加え、室温で1時間
撹拌した。反応混合物にピペリジン0.042mlとトリエチ
ルアミン0.195mlのジクロロメタン3ml溶液を加え、室温
で18時間攪拌した。反応混合物にクロロホルムを加え、
飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、0.1規定塩酸、飽和食
塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濃縮
した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ク
ロロホルム/メタノール=60:1) にて精製して、2-((2,6-
ジクロロフェニル)カルボニルアミノ)-3-(ピペリジルカ
ルボニルアミノ)プロパン酸メチル83mgを得た(収率74
%)。 LR-MS (m/z): 401 (M+H)+ 1 H-NMR (300MHz, CDCl3, δppm): 1.52-1.58 (6H, m),
3.27-3.31 (4H, m), 3.69-3.85 (5H, m), 4.79 (1H,
m), 5.26 (1H, m), 7.24-7.34 (3H, m), 7.52 (1H,m).
【0291】実施例2 2-((2,6-ジクロロフェニル)カルボニルアミノ)-3-(ピペ
リジルカルボニルアミノ)プロパン酸 (2)
【0292】
【化70】
【0293】2-((2,6-ジクロロフェニル)カルボニルア
ミノ)-3-(ピペリジルカルボニルアミノ)プロパン酸メチ
ル81.0mgのメタノール3ml溶液に、1規定水酸化ナトリウ
ム水溶液1mlを加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物
に1規定塩酸を加え、クロロホルムで抽出した。有機相
を合わせて飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで
乾燥した後、濃縮した。残渣をヘキサン/エーテル/クロ
ロホルムより再沈殿して、2-((2,6-ジクロロフェニル)
カルボニルアミノ)-3-(ピペリジルカルボニルアミノ)プ
ロパン酸76.5mgを得た(収率99%)。 HR-MS (m/z): C16H19Cl2N3O4としての計算値387.0753
測定値387.07751 H-NMR (300MHz, CDCl3, δppm): 1.54-1.57 (6H, m),
3.32-3.391 (4H, m), 3.50-3.83 (2H, m), 4.68 (1H,
m), 7.26-7.36(3H, m).
【0294】実施例3 2-((2,6-ジクロロフェニル)カルボニルアミノ)-3-((4-
メチルピペリジル)カルボニルアミノ)プロパン酸メチル
(3)
【0295】
【化71】
【0296】3-アミノ-2-((2,6-ジクロロフェニル)カル
ボニルアミノ)プロパン酸メチル81.5mgのジクロロメタ
ン6ml溶液に、炭酸水素ナトリウム38mg及びクロロギ酸4
-ニトロフェニルエステル69mgを加え、室温で1時間撹拌
した。反応混合物に4-メチルピペリジン0.050mlとトリ
エチルアミン0.195mlのジクロロメタン3ml溶液を加え、
室温で18時間攪拌した。反応混合物にクロロホルムを加
え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、0.1規定塩酸、飽
和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、
濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(クロロホルム/メタノール=60:1) にて精製して、2-
((2,6-ジクロロフェニル)カルボニルアミノ)-3-((4-メ
チルピペリジル)カルボニルアミノ)プロパン酸メチル8
5.3mgを得た(収率73%)。 LR-MS (m/z): 414 (M+H)+ 1 H-NMR (300MHz, CDCl3, δppm): 0.93 (3H, d, J=6.
3), 1.03-1.15 (2H, m), 1.50-1.66 (3H, m), 2.69-2.7
8 (2H, m), 3.68-3.87 (7H, m), 4.78 (1H, m), 5.25
(1H, m), 7.24-7.34 (3H, m), 7.48 (1H, m).
【0297】実施例4 2-((2,6-ジクロロフェニル)カルボニルアミノ)-3-((4-
メチルピペリジル)カルボニルアミノ)プロパン酸 (4)
【0298】
【化72】
【0299】2-((2,6-ジクロロフェニル)カルボニルア
ミノ)-3-((4-メチルピペリジル)カルボニルアミノ)プロ
パン酸メチル83.0mgのメタノール3ml溶液に、1規定水酸
化ナトリウム水溶液1mlを加え、室温で1.5時間撹拌し
た。反応混合物に1規定塩酸を加え、クロロホルムで抽
出した。有機相を合わせて飽和食塩水で洗浄し、無水硫
酸ナトリウムで乾燥した後、濃縮した。残渣をヘキサン
/エーテル/クロロホルムより再沈殿して、2-((2,6-ジク
ロロフェニル)カルボニルアミノ)-3-((4-メチルピペリ
ジル)カルボニルアミノ)プロパン酸71.3mgを得た(収率
89%)。 HR-MS (m/z): C17H21Cl2N3O4としての計算値401.0909
測定値401.08951 H-NMR (300MHz, CDCl3, δppm): 0.96 (3H, d, J=6.
8), 1.06-1.26 (2H, m), 1.560-1.69 (3H, m), 2.76-2.
90 (2H, m), 3.49 (1H, m), 3.81-4.01 (3H, m), 4.48
(1H, m), 5.81 (1H, m), 7.26-7.36 (3H, m), 7.58 (1
H, m).
【0300】実施例5 2-((2,6-ジクロロフェニル)カルボニルアミノ)-3-((4-
(2-オキソ(3-ヒドロベンズイミダゾリル))ピペリジル)
カルボニルアミノ)プロパン酸メチル (5)
【0301】
【化73】
【0302】3-アミノ-2-((2,6-ジクロロフェニル)カル
ボニルアミノ)プロパン酸メチル56.2mgのジクロロメタ
ン2ml溶液に、炭酸水素ナトリウム24mg及びクロロギ酸4
-ニトロフェニルエステル52mgを加え、室温で1.5時間撹
拌した。反応混合物に1-(4-ピペリジル)-3-ヒドロベン
ズイミダゾール-2-オン63mgとトリエチルアミン0.15ml
のジクロロメタン3ml溶液を加え、室温で一晩攪拌し
た。反応混合物にクロロホルムを加え、飽和炭酸水素ナ
トリウム水溶液、0.1規定塩酸、飽和食塩水で洗浄し、
無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濃縮した。残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メ
タノール=100:1-10:1) にて精製して、2-((2,6-ジクロ
ロフェニル)カルボニルアミノ)-3-((4-(2-オキソ(3-ヒ
ドロベンズイミダゾリル))ピペリジル)カルボニルアミ
ノ)プロパン酸メチル82.0mgを得た(収率79%)。 LR-MS (m/z) : 523 (M+H)+ IR (KBr): 3404, 3067, 2949, 2855, 2371, 1694, 153
4, 1484, 1431, 1372, 1250, 1200, 798, 752 cm-1 1 H-NMR (300MHz, CDCl3, δppm): 1.80-1.84 (2H, m),
2.30-2.38 (2H, m), 2.88-2.98 (2H, m), 3.68-3.94 (2
H, m), 3.85 (3H, s), 4.09-4.19 (2H, m), 4.45(1H,
m), 4.90 (1H, m), 5.45 (1H, m), 7.01-7.40 (7H, m),
8.72 (1H, s). [α]D 20 = -11.0° (c = 0.10, CH3OH )
【0303】実施例6 2-((2,6-ジクロロフェニル)カルボニルアミノ)-3-((4-
(2-オキソ(3-ヒドロベンズイミダゾリル))ピペリジル)
カルボニルアミノ)プロパン酸 (6)
【0304】
【化74】
【0305】2-((2,6-ジクロロフェニル)カルボニルア
ミノ)-3-((4-(2-オキソ(3-ヒドロベンズイミダゾリル))
ピペリジル)カルボニルアミノ)プロパン酸メチル82.0mg
のメタノール1.5ml溶液に、1規定水酸化ナトリウム水溶
液1.5mlを加え、室温で2時間撹拌した。反応混合物に1
規定塩酸を加え、酢酸エチルで抽出した。有機相を合わ
せて飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し
た後、濃縮した。残渣をメタノール/エーテルより再沈
殿して2-((2,6-ジクロロフェニル)カルボニルアミノ)-3
-((4-(2-オキソ(3-ヒドロベンズイミダゾリル))ピペリ
ジル)カルボニルアミノ)プロパン酸61.6mgを得た(収率
77%)。 HR-MS (m/z): C23H22Cl2N3O5としての計算値518.0998
測定値518.1047 IR (KBr): 3379, 3069, 2972, 2934, 2862, 1692, 153
5, 1483, 1430, 1381, 1250, 1197, 1172, 1092, 1039,
1011, 968, 892, 801, 753 cm-1 1 H-NMR (300MHz, CD3OD, δppm): 1.75-1.79 (2H, m),
2.34-2.41 (2H, m), 2.91-3.01 (2H, m), 3.45-3.76 (3
H, m), 4.11-4.18 (2H, m), 4.46 (1H, m), 7.00-7.06
(3H, m), 7.27-7.45 (4H, m). [α]D 20 = -21.5° (c = 0.10, CH3OH)
【0306】実施例7 2-((2,6-ジクロロフェニル)カルボニルアミノ)-3-((4-
(3-メチル-2-オキソ(3-ヒドロベンズイミダゾリル))ピ
ペリジル)カルボニルアミノ)プロパン酸メチル (7)
【0307】
【化75】
【0308】3-アミノ-2-((2,6-ジクロロフェニル)カル
ボニルアミノ)プロパン酸メチル119mgのジクロロメタン
5ml溶液に、炭酸水素ナトリウム55mg及びクロロギ酸4-
ニトロフェニルエステル99mgを加え、室温で1時間撹拌
した。反応混合物に3-メチル-1- (4-ピペリジル)-3-ヒ
ドロベンズイミダゾール-2-オン142mgとトリエチルアミ
ン0.290mlのジクロロメタン2.5ml溶液を加え、室温で15
分間攪拌した。反応混合物にクロロホルムを加え、飽和
炭酸水素ナトリウム水溶液、0.1規定塩酸、飽和食塩水
で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濃縮し
た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロ
ロホルム/メタノール=50:1) にて精製して、2-((2,6-ジ
クロロフェニル)カルボニルアミノ)-3-((4-(3-メチル-2
-オキソ(3-ヒドロベンズイミダゾリル))ピペリジル)カ
ルボニルアミノ)プロパン酸メチル179mgを得た(収率80
%)。 LR-MS (m/z) : 547 (M+H)+ IR (KBr) : 3396, 1750, 1687, 1543, 1497, 1435, 139
8, 1250, 754, 735cm-1 1H-NMR (300MHz, CDCl3, δppm)
: 1.83 (2H, d, J=12.3), 2.34 (2H, tq, J=3.9, 12.
0), 2.95 (2H, t, J=12.9), 3.41 (3H, s), 3.75 (1H,
m), 3.85 (3H, s), 3.84-3.95 (2H, m), 4.13 (2H, t,
J=13.8), 4.52 (1H, tt, J=4.2, 12.3), 4.88 (1H, m),
5.38 (1H, t, J=5.4), 6.97-7.19 (3H, m), 7.25-7.37
(4H, m). [α]D 20 = -33.2° (c = 0.10, CH3OH )
【0309】実施例8 2-((2,6-ジクロロフェニル)カルボニルアミノ)-3-((4-
(3-メチル-2-オキソ(3-ヒドロベンズイミダゾリル))ピ
ペリジル)カルボニルアミノ)プロパン酸 (8)
【0310】
【化76】
【0311】2-((2,6-ジクロロフェニル)カルボニルア
ミノ)-3-((4-(3-メチル-2-オキソ(3-ヒドロベンズイミ
ダゾリル))ピペリジル)カルボニルアミノ)プロパン酸メ
チル172mgのメタノール3ml溶液に、1規定水酸化ナトリ
ウム水溶液3mlを加え、室温で1時間撹拌した。反応混合
物に1規定塩酸を加え、酢酸エチルで抽出した。有機相
を合わせて飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで
乾燥した後、濃縮した。残渣をメタノール/エーテルよ
り再沈殿して2-((2,6-ジクロロフェニル)カルボニルア
ミノ)-3-((4-(3-メチル-2-オキソ(3-ヒドロベンズイミ
ダゾリル))ピペリジル)カルボニルアミノ)プロパン酸14
6mgを得た(収率87%)。 LR-MS (m/z) : 533 (M+H)+ IR (KBr) : 3384, 3067, 2935, 1665, 1540, 1495, 143
3, 1397, 1249, 1196, 1053, 911, 753, 732cm-1 1 H-NMR (300MHz, CDCl3, δppm) : 1.86 (2H, d, J=12.
0), 2.34-2.46 (2H, m),3.00 (2H, q, J=11.1), 3.41
(3H, s), 3.57 (1H, m), 3.96 (1H, d, J=11.1),4.20
(2H, t, 13.8), 4.51 (1H, m), 4.62 (1H, d, J=4.5),
6.03 (1H, brs),6.99-7.18 (3H, m), 7.26-7.36 (4H,
m), 7.69 (1H, d, J=4.2). [α]D 20 = -14.5° (c = 0.10, CH3OH)
【0312】実施例9 2-((2,6-ジクロロフェニル)カルボニルアミノ)-3-((4-
(2-オキソ-3-ベンジル(3-ヒドロベンズイミダゾリル))
ピペリジル)カルボニルアミノ)プロパン酸メチル (9)
【0313】
【化77】
【0314】3-アミノ-2-((2,6-ジクロロフェニル)カル
ボニルアミノ)プロパン酸メチル72.8mgのジクロロメタ
ン3ml溶液に、炭酸水素ナトリウム34mg及びクロロギ酸4
-ニトロフェニルエステル60mgを加え、室温で1時間撹拌
した。反応混合物に3-ベンジル-1- (4-ピペリジル)-3-
ヒドロベンズイミダゾール-2-オン92mgとトリエチルア
ミン0.174mlのジクロロメタン1.5ml溶液を加え、室温で
1時間攪拌した。反応混合物にクロロホルムを加え、飽
和炭酸水素ナトリウム水溶液、0.1規定塩酸、飽和食塩
水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濃縮し
た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロ
ロホルム/メタノール=100:1) にて精製して、2-((2,6-
ジクロロフェニル)カルボニルアミノ)-3-((4-(2-オキソ
-3-ベンジル(3-ヒドロベンズイミダゾリル))ピペリジ
ル)カルボニルアミノ)プロパン酸メチル112mgを得た
(収率72%)。 LR-MS (m/z): 623 (M+H)+ IR (KBr) : 3380, 3265, 3064, 2952, 1748, 1688, 153
2, 1491, 1433, 1402, 1251, 911, 731, 699 cm-1 1 H-NMR (300MHz, CDCl3, δppm) : 1.85 (2H, d, J=11.
7), 2.35 (2H, tq, J=4.2, 12.6), 2.94 (2H, t, J=9.
6), 3.68-3.82 (2H, m), 3.84 (3H, s), 4.14 (2H, t,
J=16.2), 4.56 (1H, tt, J=4.2, 12.6), 4.87 (1H, m),
5.05 (2H, s), 5.50 (1H, brs), 6.87-7.20 (4H, m),
7.23-7.38 (8H, m), 7.45 (1H, d, J=6.6).[α]D 20 = -
9.8° (c = 0.10, CH3OH )
【0315】実施例10 2-((2,6-ジクロロフェニル)カルボニルアミノ)-3-((4-
(2-オキソ-3-ベンジル(3-ヒドロベンズイミダゾリル))
ピペリジル)カルボニルアミノ)プロパン酸 (10)
【0316】
【化78】
【0317】2-((2,6-ジクロロフェニル)カルボニルア
ミノ)-3-((4-(2-オキソ-3-ベンジル(3-ヒドロベンズイ
ミダゾリル))ピペリジル)カルボニルアミノ)プロパン酸
メチル98.0mgのメタノール1.5ml溶液に、1規定水酸化ナ
トリウム水溶液1.5mlを加え、室温で1時間撹拌した。反
応混合物に1規定塩酸を加え、酢酸エチルで抽出した。
有機相を合わせて飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥した後、濃縮した。残渣をメタノール/エー
テルより再沈殿して、2-((2,6-ジクロロフェニル)カル
ボニルアミノ)-3-((4-(2-オキソ-3-ベンジル(3-ヒドロ
ベンズイミダゾリル))ピペリジル)カルボニルアミノ)プ
ロパン酸65.0mgを得た(収率68%)。 LR-MS (m/z): 609 (M+H)+ IR (KBr) : 3387, 3065, 2933, 1687, 1544, 1492, 143
3, 1405, 1253, 754, 734, 649 cm-1 1 H-NMR (300MHz, CDCl3, δppm) : 1.91 (d, J=12.6),
2.30-2.53 (2H, m), 3.02 (2H, q, J=13.2), 3.55 (1H,
d, J=15.6), 3.95 (1H, d, J=12.6), 4.21 (2H,t, J=1
3.8), 4.50-4.59 (2H, m), 5.06 (2H, s), 6.01 (1H, b
rs), 6.91 (1H,dd, J=0.9, 6.0), 6.98-7.07 (2H, m),
7.15 (1H, dd, J=0.9, 6.9), 7.24-7.35(8H, m), 7.68
(1H, d, J=4.2). [α]D 20 = -20.3°(c = 0.10, CH3OH)
【0318】実施例11 2-((2,6-ジクロロフェニル)カルボニルアミノ)-3-((4-
(2-オキソ-3-プロピル(3-ヒドロベンズイミダゾリル))
ピペリジル)カルボニルアミノ)プロパン酸メチル (11)
【0319】
【化79】
【0320】3-アミノ-2-((2,6-ジクロロフェニル)カル
ボニルアミノ)プロパン酸メチル87.3mgのジクロロメタ
ン4ml溶液に、炭酸水素ナトリウム40mg及びクロロギ酸4
-ニトロフェニルエステル91mgを加え、室温で1時間撹拌
した。反応混合物に1- (4-ピペリジル) -3-プロピル-3-
ヒドロベンズイミダゾール-2-オン90mgとトリエチルア
ミン0.210mlのジクロロメタン2.5ml溶液を加え、室温で
一晩攪拌した。反応混合物にクロロホルムを加え、飽和
炭酸水素ナトリウム水溶液、0.1規定塩酸、飽和食塩水
で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濃縮し
た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロ
ロホルム/メタノール=100:1) にて精製して、2-((2,6-
ジクロロフェニル)カルボニルアミノ)-3-((4-(2-オキソ
-3-プロピル(3-ヒドロベンズイミダゾリル))ピペリジ
ル)カルボニルアミノ)プロパン酸メチル59mgを得た(収
率34%)。 LR-MS (m/z): 575 (M+H)+ IR (KBr) : 3378, 3266, 2961, 2933, 1748, 1686, 153
3, 1491, 1432, 1403, 1252, 913, 754, 732 cm-1 1 H-NMR (300MHz, CDCl3, δppm) : 0.97 (3H, t, J=7.
5), 1.73-1.84 (4H, m),2.33 (2H, tq, J=4.5, 12.6),
2.94 (2H, dt, J=4.5, 11.7), 3.71-3.93 (5H, m), 4.1
3 (1H, dt, J=2.1, 16.2), 4.52 (1H, tt, J=4.2, 12.
6), 4.87 (1H, m),5.47 (1H, t, J=5.7), 6.99-7.11 (3
H, m), 7.18 (1H, dd, J=1.2, 7.5), 7.24-7.36 (4H,
m), 7.42 (1H, d, J=6.9). [α]D 20 = -9.7°(c = 0.10, CH3OH )
【0321】実施例12 2-((2,6-ジクロロフェニル)カルボニルアミノ)-3-((4-
(2-オキソ-3-プロピル(3-ヒドロベンズイミダゾリル))
ピペリジル)カルボニルアミノ)プロパン酸 (12)
【0322】
【化80】
【0323】2-((2,6-ジクロロフェニル)カルボニルア
ミノ)-3-((4-(2-オキソ-3-プロピル(3-ヒドロベンズイ
ミダゾリル))ピペリジル)カルボニルアミノ)プロパン酸
メチル52.0mgのメタノール1ml溶液に、1規定水酸化ナト
リウム水溶液1mlを加え、室温で1時間撹拌した。反応混
合物に1規定塩酸を加え、酢酸エチルで抽出した。有機
相を合わせて飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム
で乾燥した後、濃縮した。残渣をメタノール/エーテル
より再沈殿して、2-((2,6-ジクロロフェニル)カルボニ
ルアミノ)-3-((4-(2-オキソ-3-プロピル(3-ヒドロベン
ズイミダゾリル))ピペリジル)カルボニルアミノ)プロパ
ン酸32.0mgを得た(収率63%)。 LR-MS (m/z): 561 (M+H)+ IR (KBr) : 3388, 1675, 1544, 1492, 1432, 1408, 125
4, 1197, 1060, 755, 734 cm-1 1 H-NMR (300MHz, CDCl3, δppm) :0.97 (3H, t, J=7.
5), 1.78 (2H, q, J=7.5),1.87 (2H, m, J=14.4), 2.30
-2.51 (2H, m), 3.01 (2H, q, J=11.4), 3.57 (1H, d,
J=14.4), 3.84 (2H, t, J=7.2), 3.95 (1H, d, J=12.
6), 4.20 (2H, t, J=13.2), 4.51 (1H, tt, J=4.2, 12.
9), 4.62 (1H, brs), 7.00-7.17 (3H, m), 7.27-7.35
(4H, m), 7.67 (1H, d, J=3.9). [α]D 20 = -9.0°(c = 0.10, CH3OH)
【0324】実施例13 (2-((2,6-ジクロロフェニル)カルボニルアミノ)-3-((4
-(3-(2-メチルプロピル)-2-オキソ (3-ヒドロベンズイ
ミダゾリル))ピペリジル)カルボニルアミノ)プロパン酸
メチル (13)
【0325】
【化81】
【0326】3-アミノ-2-((2,6-ジクロロフェニル)カル
ボニルアミノ)プロパン酸メチル87.3mgのジクロロメタ
ン4ml溶液に、炭酸水素ナトリウム40mg及びクロロギ酸4
-ニトロフェニルエステル91mgを加え、室温で1時間撹拌
した。反応混合物に3-(2- メチルプロピル)-1-(4-ピペ
リジル) -3-ヒドロベンズイミダゾール-2-オン98.4mgと
トリエチルアミン0.210mlのジクロロメタン2ml溶液を加
え、室温で一晩攪拌した。反応混合物にクロロホルムを
加え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、0.1規定塩酸、
飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した
後、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(クロロホルム/メタノール=100:1)にて精製して、
(2-((2,6-ジクロロフェニル)カルボニルアミノ)-3-((4
-(3-(2-メチルプロピル)-2-オキソ (3-ヒドロベンズイ
ミダゾリル))ピペリジル)カルボニルアミノ)プロパン酸
メチル67mgを得た(収率38%)。 LR-MS (m/z) : 589 (M+H)+ IR (KBr) : 3388, 2959, 1749, 1687, 1532, 1490, 143
2, 1404, 1253, 1056, 913, 756, 734 cm-1 1 H-NMR (300MHz, CDCl3, δppm) : 0.96 (6H, d, J=6.
6), 1.83 (2H, d, J=11.7), 2.19 (1H, m), 2.33 (2H,
tq, J=4.2, 12.6), 2.94 (2H, dd, J=3.9, 11.1),3.66
(2H, d, J=7.2), 3.77 (1H, m), 3.86-3.94 (4H, m),
4.13 (2H, t, J=14.7), 4.53 (1H, tt, J=4.2, 12.3),
4.87 (1H, m), 5.42 (1H, brs), 6.97-7.10(3H, m), 7.
18 (1H, dd, J=1.2, 6.3), 7.24-7.39 (3H, m). [α]D 20 = -7.1°(c = 0.10, CH3OH )
【0327】実施例14 2-((2,6-ジクロロフェニル)カルボニルアミノ)-3-((4-
(3-(2-メチルプロピル)-2-オキソ(3-ヒドロベンズイミ
ダゾリル))ピペリジル)カルボニルアミノ)プロパン酸
(14)
【0328】
【化82】
【0329】2-((2,6-ジクロロフェニル)カルボニルア
ミノ)-3-((4-(3-(2-メチルプロピル)-2-オキソ(3-ヒド
ロベンズイミダゾリル))ピペリジル)カルボニルアミノ)
プロパン酸メチル65.0mgのメタノール1.5ml溶液に、1規
定水酸化ナトリウム水溶液1.5mlを加え、室温で1.5時間
撹拌した。反応混合物に1規定塩酸を加え、酢酸エチル
で抽出した。有機相を合わせて飽和食塩水で洗浄し、無
水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濃縮した。残渣をクロ
ロホルム/エーテル/ヘキサンより再沈殿して、2-((2,6-
ジクロロフェニル)カルボニルアミノ)-3-((4-(3-(2-メ
チルプロピル)-2-オキソ(3-ヒドロベンズイミダゾリ
ル))ピペリジル)カルボニルアミノ)プロパン酸41.0mgを
得た(収率65%)。 LR-MS (m/z): 575 (M+H)+ IR (KBr) : 3385, 3066, 2960, 2871, 1685, 1535, 149
1, 1431, 1406, 1253, 1195, 1056, 909, 802, 756, 73
3 cm-1 1 H-NMR (300MHz, CDCl3, δppm) :0.96 (6H, d, J=6.
6), 1.87 (2H, d, J=11.4), 2.19 (1H, m), 2.31-2.49
(2H, m), 3.00 (2H, q, J=12.0), 3.57 (1H, d, J=15.
6), 3.67 (2H, d, J=7.2), 3.95 (1H, d, J=12.6), 4.2
0 (2H, t, J=12.9),4.51 (1H, t, J=12.0), 4.63 (1H,
brs), 6.02 (1H, brs), 6.99-7.16 (4H, m),7.27-7.36
(3H, m), 7.67 (1H, d, J=3.6). [α]D 20 = -34.5°(c = 0.10, CH3OH)
【0330】実施例15 2-((2,6-ジクロロフェニル)カルボニルアミノ)-3-((4-
(2-メチルプロパノイルアミノ)-4-フェニルピペリジル)
カルボニルアミノ)プロパン酸メチル (15)
【0331】
【化83】
【0332】3-アミノ-2-((2,6-ジクロロフェニル)カル
ボニルアミノ)プロパン酸メチル67.7mgのジクロロメタ
ン2ml溶液に、炭酸水素ナトリウム29.4mg及びクロロギ
酸4-ニトロフェニルエステル56.3mgを加え、室温で2時
間撹拌した。反応混合物に2-メチル-N-(4-フェニル(4-
ピペリジル))プロパンアミド68.9mgとトリエチルアミン
0.150mlのジクロロメタン2ml溶液を加え、室温で一晩攪
拌した。反応混合物にクロロホルムを加え、飽和炭酸水
素ナトリウム水溶液、0.1規定塩酸、飽和食塩水で洗浄
し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濃縮した。残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム
/メタノール=100:1-10:1) にて精製して、2-((2,6-ジク
ロロフェニル)カルボニルアミノ)-3-((4- (2-メチルプ
ロパノイルアミノ)-4-フェニルピペリジル)カルボニル
アミノ)プロパン酸メチル90.3mgを得た(収率63%)。 LR-MS (m/z): 562 (M+H)+ IR (KBr) : 3338, 3060, 2967, 2871, 1742, 1654, 158
0, 1533, 1432, 1361, 1262, 1210, 1173, 1127, 1093,
1040, 1024, 985, 928, 802, 781, 760, 735 cm -1 1 H-NMR (300MHz, CDCl3, δppm) : 1.12 (3H, d, J=6.
9), 1.13 (3H, d, J=6.9), 1.94-2.08 (2H, m), 2.31-
2.50 (3H, m), 3.03-3.18 (2H, m), 3.70-3.90 (4H,
m), 3.82 (3H, s), 4.82 (1H, m), 5.39 (1H, t, J=5.
7), 5.62 (1H, s), 7.18-7.40 (9H, m). [α]D 20 = -18.7°(c = 0.10, CH3OH )実施例16 2-((2,6-ジクロロフェニル)カルボニルアミノ)-3-((4-
(2-メチルプロパノイルアミノ)-4-フェニルピペリジル)
カルボニルアミノ)プロパン酸 (16)
【0333】
【化84】
【0334】2-((2,6-ジクロロフェニル)カルボニルア
ミノ)-3-((4-(2-メチルプロパノイルアミノ)-4-フェニ
ルピペリジル)カルボニルアミノ)プロパン酸メチル87.0
mgのメタノール1.5ml溶液に、1規定水酸化ナトリウム水
溶液1.5mlを加え、室温で1.5時間撹拌した。反応混合物
に1規定塩酸を加え、酢酸エチルで抽出した。有機相を
合わせて飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾
燥した後、濃縮した。残渣をエタノール/エーテルより
再沈殿して、2-((2,6-ジクロロフェニル)カルボニルア
ミノ)-3-((4-(2-メチルプロパノイルアミノ)-4-フェニ
ルピペリジル)カルボニルアミノ)プロパン酸63.4mgを得
た(収率75%)。 HR-MS (m/z): C26H30Cl2N4O5Naとしての計算値571.1491
測定値571.1550 IR (KBr) : 3416, 3318, 3073, 2969, 2930, 2870, 258
9, 1729, 1649, 1601, 1530, 1430, 1361, 1257, 1208,
1121, 1093, 1040, 1024, 984, 901, 800, 776,762, 7
34 cm-1 1 H-NMR (300MHz, CDCl3, δppm) : 1.07 (3H, d, J=6.
9), 1.08 (3H, d, J=6.9), 1.78-1.87 (2H, m), 2.44-
2.57 (3H, m), 3.01-3.10 (2H, m), 3.59-3.87 (3H,
m), 4.66 (1H, m), 6.32 (1H, t, J=5.5), 7.15-7.29
(9H, m), 8.61 (1H. d,J=6.6). [α]D 20 = +24.8°(c = 0.033, C2H5OH)
【0335】実施例17 2-((2,6-ジクロロフェニル)カルボニルアミノ)-3-(フェ
ニルカルボニルアミノ)プロパン酸メチル(17)
【0336】
【化85】
【0337】氷冷下、3-アミノ-2-((2,6-ジクロロフェ
ニル)カルボニルアミノ)プロパン酸メチル156.8mgのジ
クロロメタン5ml溶液にトリエチルアミン0.348ml、ベン
ゾイルクロライド0.069mlを加え、室温で16.5時間攪拌
した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加
えてクロロホルムで抽出した。有機層をあわせて、10%
クエン酸水溶液、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥した後、濃縮した。残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール=50:1)
にて精製して、2-((2,6-ジクロロフェニル)カルボニル
アミノ)-3-(フェニルカルボニルアミノ)プロパン酸メチ
ル182.5mgを得た(収率97%)。 LR-MS (m/z): 395 (M+H)+ 1 H-NMR (300MHz, CDCl3, δppm) : 3.84 (3H, s), 3.94
-4.08 (2H, m), 4.94 (1H, m), 7.07 (2H, brs), 7.24-
7.39 (3H, m), 7.41-7.52 (3H, m), 7.77 (2H, d, J=7.
0).
【0338】実施例18 2-((2,6-ジクロロフェニル)カルボニルアミノ)-3-(フェ
ニルカルボニルアミノ)プロパン酸(18)
【0339】
【化86】
【0340】2-((2,6-ジクロロフェニル)カルボニルア
ミノ)-3-(フェニルカルボニルアミノ)プロパン酸メチル
79mgをメタノール3mlに溶かし、氷冷下、0.1規定水酸化
ナトリウム水溶液2.4ml加えて2時間撹拌した。反応溶液
に0.1規定塩酸を加えて酢酸エチルで抽出した。有機相
を合わせて、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム
で乾燥した後、濃縮した。残渣をクロロホルム/ジエチ
ルエーテルから再沈殿して、2-((2,6-ジクロロフェニ
ル)カルボニルアミノ)-3-(フェニルカルボニルアミノ)
プロパン酸56.3mgを得た(収率74%)。 LR-MS (m/z): 381 (M+H)+ 1 H-NMR (300MHz, CDCl3, δppm) : 3.87 (2H, d, J=6.
7), 4.99 (1H, t, J=6.7), 7.32-7.54 (6H, m), 7.80-
7.85 (2H, m).
【0341】実施例19 2,3-ビス((2,6-ジクロロフェニル)カルボニルアミノ)プ
ロパン酸メチル(19)
【0342】
【化87】
【0343】3-アミノ-2-((2,6-ジクロロフェニル)カル
ボニルアミノ)プロパン酸メチル156.8mgのジクロロメタ
ン5ml溶液にトリエチルアミン0.348ml、2,6-ジクロロベ
ンゾイルクロライド0.086mlを加え、室温で16.5時間攪
拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を
加えてクロロホルムで抽出した。有機層をあわせて、10
%クエン酸水溶液、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナト
リウムで乾燥した後、濃縮した。残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール=50:
1) にて精製して、2,3-ビス((2,6-ジクロロフェニル)カ
ルボニルアミノ)プロパン酸メチル217.3mgを得た(収率
98%)。 LR-MS (m/z): 462 (M+H)+ 1 H-NMR (300MHz, CDCl3, δppm) : 3.84 (3H, s), 4.02
-4.17 (2H, m), 4.91 (1H, m), 5.52 (1H, m), 7.12 (1
H, m), 7.21-7.33 (6H, m).
【0344】実施例20 2,3-ビス((2,6-ジクロロフェニル)カルボニルアミノ)プ
ロパン酸(20)
【0345】
【化88】
【0346】2,3-ビス((2,6-ジクロロフェニル)カルボ
ニルアミノ)プロパン酸メチル80mgをメタノール3mlに溶
かし、氷冷下、0.1規定水酸化ナトリウム水溶液2ml加え
て2時間撹拌した。反応溶液に0.1規定塩酸を加えて酢酸
エチルで抽出した。有機相を合わせて、飽和食塩水で洗
浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濃縮した。残
渣をクロロホルム/ジエチルエーテルから再沈殿して、
2,3-ビス((2,6-ジクロロフェニル)カルボニルアミノ)プ
ロパン酸50.8mgを得た(収率66%)。 LR-MS (m/z): 448 (M+H)+ 1 H-NMR (300MHz, CD3OD, δppm) : 3.81-3.96 (2H, m),
4.87 (1H, m), 7.33-7.43 (6H, m).
【0347】実施例21 2-((2,6-ジクロロフェニル)カルボニルアミノ)-3-((2,6
-ジメトキシフェニル)カルボニルアミノ)プロパン酸メ
チル(21)
【0348】
【化89】
【0349】3-アミノ-2-((2,6-ジクロロフェニル)カル
ボニルアミノ)プロパン酸メチル156.8mgのジクロロメタ
ン5ml溶液にトリエチルアミン0.348ml、2,6-ジメトキシ
ベンゾイルクロライド120.4mgを加え、室温で16.5時間
攪拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液
を加えてクロロホルムで抽出した。有機層をあわせて、
10%クエン酸水溶液、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナ
トリウムで乾燥した後、濃縮した。残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール=5
0:1) にて精製して、2-((2,6-ジクロロフェニル)カルボ
ニルアミノ)-3-((2,6-ジメトキシフェニル)カルボニル
アミノ)プロパン酸メチル195.9mgを得た(収率90%)。 LR-MS (m/z): 458 (M+H)+ 1 H-NMR (300MHz, CDCl3, δppm) : 3.72 (6H, s), 3.83
(3H, s), 3.95-4.12 (2H, m), 4.97 (1H, m), 6.21 (1
H, m), 6.52 (2H, d, J=8.5), 7.18 (1H, d, J=7.3),
7.21-7.33 (4H, m).
【0350】実施例22 2-((2,6-ジクロロフェニル)カルボニルアミノ)-3-((2,6
-ジメトキシフェニル)カルボニルアミノ)プロパン酸(2
2)
【0351】
【化90】
【0352】2-((2,6-ジクロロフェニル)カルボニルア
ミノ)-3-((2,6-ジメトキシフェニル)カルボニルアミノ)
プロパン酸メチル81.5mgをメタノール3mlに溶かし、氷
冷下、0.1規定水酸化ナトリウム水溶液4ml加えて2時間
撹拌した。反応溶液に0.1規定塩酸を加えて酢酸エチル
で抽出した。有機相を合わせて、飽和食塩水で洗浄し、
無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濃縮した。残渣をク
ロロホルム/ジエチルエーテルから再沈殿して、2-((2,6
-ジクロロフェニル)カルボニルアミノ)-3-((2,6-ジメト
キシフェニル)カルボニルアミノ)プロパン酸47.6mgを得
た(収率60%)。 LR-MS (m/z): 441 (M+H)+ 1 H-NMR (300MHz, CD3CD, δppm) : 3.75 (1H,. m), 3.7
6 (6H, s), 3.84 (1H, m), 4.87 (1H, m), 6.63 (2H,
d, J=8.5), 7.27-7.43 (4H, m).
【0353】実施例23 ワングレジン担持2-[(9H-フルオレン-9-イルメトキシ)
カルボニルアミノ]-3-[1-(4,4-ジメチル-2,6-ジオキソ
シクロヘク-1-イリデン)-3-メチルブチルアミノ]プロパ
ン酸(23)
【0354】
【化91】 (●はワングレジンを表し、以下、特に断りのない限
り、同じ)
【0355】50mlのフィルター付シリンジ型反応容
器にワングレジン2g(ロード量:1.3mmol/g)を加え
た。レジンにN-α-[(9H-フルオレン-9-イルメトキ
シ)カルボニル]-N-ε-1-(4,4-ジメチル-2,6-ジオキ
ソシクロヘク-1-イリデン)-3-メチルブチル-L-ジアミ
ノプロパン酸 (3.2 g, 6 mmol)、ジメチルアミノピリジ
ン (73 mg, 0.6 mmol)ジメチルホルムアミド (20 ml)、
ジシクロヘキシルカルボジイミド (1.0 ml, 6.6 mmol)
を加えて、4日間振蘯した。レジンを濾過し、ジメチル
ホルムアミド、メタノール、テトラヒドロフラン、塩化
メチレン(それぞれ20 ml、5回ずつ)で洗浄し、真空
乾燥を行い、表題化合物 (3.2 g, 最大ロード量0.81 mm
ol/g)を得た。
【0356】実施例24 実施例23と同様にして、表142記載の化合物24を
得た。
【0357】
【表142】
【0358】実施例25 ワングレジン担持2-(2,4,6-トリクロロベンゾイルアミ
ノ)-3-[1-(4,4-ジメチル-2,6-ジオキソシクロヘク-1-イ
リデン)-3-メチルブチルアミノ]プロパン酸(25)
【0359】
【化92】
【0360】マイクロカン(96個)にワングレジン担
持2-[(9H-フルオレン-9-イルメトキシ)カルボニルアミ
ノ]-3-[1-(4,4-ジメチル-2,6-ジオキソシクロヘク-1-イ
リデン)-3-メチルブチルアミノ]プロパン酸 (20 mgず
つ, ca 16μmol)を入れた。500mlフラスコにマイ
クロカン(96個)、20%ピペリジン塩化メチレン溶
液 (100 ml)を加えた。混合物を室温で1時間振蘯し
た。濾過後、レジンをジメチルホルムアミド、メタノー
ル、テトラヒドロフラン、塩化メチレン(それぞれ100
ml、5回ずつ)で洗浄し、真空乾燥した。マイクロカン
(12個)に塩化メチレン (12 ml)、2, 4, 6-トリクロ
ロベンゾイルクロリド (560μl, 3.6 mmol)、トリエチ
ルアミン (830μl, 5.4 mmol)を加えた。反応混合物を
室温で16時間浸透し、濾過した。レジンをジメチルホ
ルムアミド、メタノール、テトラヒドロフラン、塩化メ
チレン(それぞれ10 ml、5回ずつ)で洗浄し、真空乾
燥を行い、表題化合物を得た。同様にして2, 4, 6-トリ
クロロベンゾイルクロリドの代わりに、2,6-ジクロロベ
ンゾイルクロリド、1-ナフトイルクロリド、3, 5-ジク
ロロベンゾイルクロリド、3, 5-ビス(トリフルオロメチ
ル)ベンゾイルクロリド、2, 6-ジフルオロベンゾイルク
ロリド、2, 3, 5, 6-テトラフルオロベンゾイルクロリ
ド、ベンゾイルクロリドを用いて反応を行い、表143
記載の化合物を得た。
【0361】
【表143】
【0362】実施例26 2-(2,4,6-トリクロロベンゾイルアミノ)- 3-((2,4,8-ト
リアザ-2-メチル-1-オキソ-4-フェニルスピロ[4.5]デク
-8-イル)カルボニルアミノ)プロパン酸(33)
【0363】
【化93】
【0364】ワングレジン担持2-(2,4,6-トリクロロベ
ンゾイルアミノ)-3-[1-(4,4-ジメチル-2,6-ジオキソシ
クロヘク-1-イリデン)-3-メチルブチルアミノ]プロパン
酸が詰められたマイクロカン(1個)に2%ヒドラジン
一水和物/ジメチルホルムアミド溶液 (1 ml)を加え
た。混合物を室温で1時間振蘯した。濾過後、レジンを
ジメチルホルムアミド、メタノール、テトラヒドロフラ
ン、塩化メチレン(それぞれ2 ml、5回ずつ)で洗浄
し、真空乾燥した。レジンにクロロホルミックアシッド
4-ニトロフェニルエステル (60 mg, 0.3 mmol)とジイ
ソプロピルエチルアミン (52μl, 0.3 mmol)の塩化メチ
レン‐テトラヒドロフラン (1:1混合溶媒、1ml)溶液を
加え、室温で20分間浸透した。濾過後、塩化メチレン
‐テトラヒドロフラン (1:1混合溶媒、2 ml、3回)で洗
浄し、真空乾燥した。レジンに4-フェニルピペリジン
(32 mg, 0.2 mmol)とトリエチルアミン (28μl, 0.2 mm
ol)のジメチルホルムアミド (1 ml)溶液を加えて、室温
で20分間振蘯した。濾過後、レジンをジメチルホルム
アミド、メタノール、テトラヒドロフラン、塩化メチレ
ン(それぞれ2 ml、5回ずつ)で洗浄し、真空乾燥し
た。レジンに10%トリフルオロ酢酸/塩化メチレン溶
液 (2 ml)を加えて30分間振蘯した。濾過後、レジン
を塩化メチレン (1 ml、2回)で洗浄し、濾液を集めて
濃縮後、真空乾燥し、表題化合物を得た。 LC−MSデータ カラム:Xterra ODS 5μm, 4.6×50 mm (Waters) 展開溶媒:0.1%ギ酸水溶液:0.1%ギ酸アセトニトリル溶
液=90:10 (0 min)→10:90 (3-5 min) MS (m/z) (M+H)+ = 498 保持時間:4.60 min
【0365】実施例27:ライブラリー構築 実施例25で使用する酸クロリドとして、2,6-ジクロロ
ベンゾイルクロリド、1-ナフトイルクロリド、3, 5-ジ
クロロベンゾイルクロリド、3, 5-ビス(トリフルオロメ
チル)ベンゾイルクロリド、2, 6-ジフルオロベンゾイル
クロリド、2, 4,6-トリクロロベンゾイルクロリド、2,
3, 5, 6-テトラフルオロベンゾイルクロリド、ベンゾイ
ルクロリドを用い、実施例26で使用するアミン試薬と
して4-(2-ケト-1-ベンズイミダゾリニル)-ピペリジン、
1-フェニル-1, 3, 8-トリアザスピロ[4. 5]デカン-4-オ
ン、ニペコチン酸、4-フェニルピペリジン、4-ベンジル
ピペリジン、4-ピペリジンエタノール、4-(1-ピロリジ
ニル)-ピペリジン、トランス-デカヒドロイソキノリ
ン、メチルイソニペコチン酸エステル、ピペリジン、4-
アミノ-1-N-Boc-ピペリジンを用いてスプリット&プ
ール法により、下記表に示した化合物を合成した。
【0366】同様に、(A)〜(E)の組み合わせでス
プリット&プール法により、下記表に示した化合物を合
成した。
【0367】(A)酸クロリドとして、2,6-ジクロロベ
ンゾイルクロリド、1-ナフトイルクロリド、3, 5-ジク
ロロベンゾイルクロリド、3, 5-ビス(トリフルオロメチ
ル)ベンゾイルクロリド、2, 6-ジフルオロベンゾイルク
ロリド、2, 4, 6-トリクロロベンゾイルクロリド、2,
3, 5, 6-テトラフルオロベンゾイルクロリド、ベンゾイ
ルクロリド、アミン試薬として、1-(2-アミノエチル)ピ
ロリジン、1-アミノ-2-プロパノール、1-フェニルピペ
ラジン、1, 2, 3, 4-テトラヒドロナフチルアミン、3-
フェニルプロピルアミン、ジイソブチルアミン、イソプ
ロピルアミン、モルホリン、n-ペンチルアミン、ピロリ
ジン、4-フルオロフェネチルアミン、3-(トリフルオロ
メトキシ)ベンジルアミンの組み合わせ。
【0368】(B)酸クロリドとして、2, 6-ジクロロ
ベンゾイルクロリド、ベンゾイルクロリド、2, 3, 5, 6
-テトラフルオロベンゾイルクロリド、1-ナフトイルク
ロリド、2, 4, 6-トリクロロベンゾイルクロリド、2, 6
-ジフルオロベンゾイルクロリド、シクロプロパンカル
ボニルクロリド、o-トルオイルクロリド、o-(トリフル
オロメチル)ベンゾイルクロリド、p-トルオイルクロリ
ド、ピバロイルクロリド、p-(トリフルオロメチル)ベ
ンゾイルクロリド、m-トルオイルクロリド、3, 5-ジニ
トロベンゾイルクロリド、4-ビフェニルカルボニルクロ
リド、シクロヘキサンカルボニルクロリド、アミン試薬
として、ジベンジルアミン、N-ベンジルエタノールアミ
ン、3-アミノベンジルアルコール、1, 2, 3, 4-テトラ
ヒドロイソキノリン、2, 2, 6, 6-テトラメチル-4-ピペ
リドンオキシム、N-メチルフェネチルアミン、シクロヘ
プチルアミン、3, 5-ジメチルピペリジン、イソインド
リン、フルフリルアミン、N-メチルトリプタミン、1,
2, 3, 4-テトラヒドロ-9H-ピリド[3, 4-b]インドールの
組み合わせ。
【0369】(C)酸クロリドとして4-メトキシベンゾ
イルクロリド、2, 6-ジメトキシベンゾイルクロリド、3
-シクロペンチルプロピオニルクロリド、4-クロロブチ
リルクロリド、4-(トリフルオロメトキシ)ベンゾイル
クロリド、アミン試薬として4-(2-ケト-1-ベンズイミダ
ゾリニル)-ピペリジン、1-フェニル-1, 3, 8-トリアザ
スピロ[4, 5]デカン-4-オン、4-フェニルピペリジン、4
-ベンジルピペリジン、1-フェニルピペラジン、モルホ
リン、4-フェニル-1, 2, 3, 6-テトラヒドロピリジン塩
酸塩、4-ヒドロキシピペリジン塩酸塩、4-ベンゾイルピ
ペリジン塩酸塩、4-シアノ-4-フェニルピペリジン塩酸
塩、4-ピペリドン1水和物塩酸塩、3-ピコリルアミンの
組み合わせ。
【0370】(D)酸クロリドとしてo-(トリフルオロ
メチル)ベンゾイルクロリド、p-トルイルクロリド、p-
(トリフルオロメチル)ベンゾイルクロリド、ピバロイ
ルクロリド、シクロプロパンカルボニルクロリド、o-ト
ルオイルクロリド、4-ビフェニルカルボニルクロリド、
シクロヘキサンカルボニルクロリド、アミン試薬として
ジベンジルアミン、N-ベンジルエタノールアミン、1,
2, 3, 4-テトラヒドロイソキノリン、N-メチルフェネチ
ルアミン、シクロヘプチルアミン、イソインドリン、ピ
ロリジン、n-ペンチルアミン、4-(1-ピロリジニル)ピペ
リジン、4-フェニル-1, 2, 3, 6-テトラヒドロピリジン
塩酸塩、2, 5-ジメチルピロリジン、4-フェニルピペリ
ジンの組み合わせ。
【0371】(E)酸クロリドとして2, 6-ジクロロベ
ンゾイルクロリド、ベンゾイルクロリド、1-ナフトイル
クロリド、tert-ブチルアセチルクロリド、シクロペン
タンカルボニルクロリド、シクロペンチルアセチルクロ
リド、フェニルアセチルクロリド、ヒドロシンナモイル
クロリド、シンナモイルクロリド、ジフェニルアセチル
クロリド、ベンジルオキシアセチルクロリド、3, 3-ジ
メチルアクリロイルクロリド、トランス-2-フェニル-1-
シクロプロパンカルボニルクロリド、1-アダマンタンカ
ルボニルクロリド,(1S)-(−)-カンフェニックアシッド
クロリド、4-クロロフェノキシアセチルクロリド、アミ
ン試薬としてジベンジルアミン、N-ベンジルエタノール
アミン、1, 2, 3, 4-テトラヒドロイソキノリン、N-メ
チルフェネチルアミン、シクロヘプチルアミン、イソイ
ンドリン、4-フェニル-1, 2, 3, 6-テトラヒドロピリジ
ン塩酸塩、2, 5-ジメチルピロリジン、4-ベンゾイルピ
ペリジン塩酸塩、4-ヒドロキシピペリジン塩酸塩、4-シ
アノ-4-フェニルピペリジン塩酸塩、4-ピペリドン1水
和物塩酸塩の組み合わせ。
【0372】また、実施例25で使用する原料として、
ワングレジン担持2-(2,4,6-トリクロロベンゾイルアミ
ノ)-3-[1-(4,4-ジメチル-2,6-ジオキソシクロヘク-1-イ
リデン)-3-メチルブチルアミノ]ブタン酸(24)、酸ク
ロリドとして2, 6-ジクロロベンゾイルクロリド、2, 4,
6-トリクロロベンゾイルクロリド、2, 6-ジフルオロベ
ンゾイルクロリド、実施例26で使用するアミン試薬と
して4-(2-ケト-1-ベンズイミダゾリニル)-ピペリジン、
1-フェニル-1, 3, 8-トリアザスピロ[4, 5]デカン-4-オ
ン、4-フェニルピペリジン、4-ベンジルピペリジン、1-
フェニルピペラジン、モルホリン、4-フェニル-1, 2,
3, 6-テトラヒドロピリジン塩酸塩、4-ヒドロキシピペ
リジン塩酸塩、4-ベンゾイルピペリジン塩酸塩、4-シア
ノ-4-フェニルピペリジン塩酸塩、4-ピペリドン1水和物
塩酸塩、3-ピコリルアミンの組み合わせで、下記表に示
した化合物を合成した。
【0373】以下、上記方法により合成した化合物を、
表144〜206に記載する。
【0374】
【表144】
【0375】
【表145】
【0376】
【表146】
【0377】
【表147】
【0378】
【表148】
【0379】
【表149】
【0380】
【表150】
【0381】
【表151】
【0382】
【表152】
【0383】
【表153】
【0384】
【表154】
【0385】
【表155】
【0386】
【表156】
【0387】
【表157】
【0388】
【表158】
【0389】
【表159】
【0390】
【表160】
【0391】
【表161】
【0392】
【表162】
【0393】
【表163】
【0394】
【表164】
【0395】
【表165】
【0396】
【表166】
【0397】
【表167】
【0398】
【表168】
【0399】
【表169】
【0400】
【表170】
【0401】
【表171】
【0402】
【表172】
【0403】
【表173】
【0404】
【表174】
【0405】
【表175】
【0406】
【表176】
【0407】
【表177】
【0408】
【表178】
【0409】
【表179】
【0410】
【表180】
【0411】
【表181】
【0412】
【表182】
【0413】
【表183】
【0414】
【表184】
【0415】
【表185】
【0416】
【表186】
【0417】
【表187】
【0418】
【表188】
【0419】
【表189】
【0420】
【表190】
【0421】
【表191】
【0422】
【表192】
【0423】
【表193】
【0424】
【表194】
【0425】
【表195】
【0426】
【表196】
【0427】
【表197】
【0428】
【表198】
【0429】
【表199】
【0430】
【表200】
【0431】
【表201】
【0432】
【表202】
【0433】
【表203】
【0434】
【表204】
【0435】
【表205】
【0436】
【表206】
【0437】実施例28 CS-1ペプチドと可溶性インテグリンの結合に対する化合
物の阻害効果 報告(J. Bio. Chem., 262, 6886 (1987))に従って、C
S-1配列を含むペプチド(Gys Leu His Gly Pro Glu Glu
Ile Leu Asp Val Pro Ser Thr)とラビットIgG(Sigma)
のコンジュゲートを作製した。これをリン酸緩衝液(以
下PBS(-)と略す)で希釈し、96穴イムノプレート(NUN
C)に100μl/ウェルずつ入れ、4℃、16時間静置して固
定化した。
【0438】次に、ウェル内をPBS(-)にて2回洗浄後、8
0℃、10分間加熱処理した1%BSAを含むPBS溶液を300μl
/ウェルずつ入れ、4℃、3時間静置し、その後ウェル内
の溶液を吸引除去した。
【0439】各化合物と可溶性インテグリンα4β1
(100μl)を室温で20分間あらかじめ反応させた後、ウ
ェル内でCS-1ペプチドと30℃で3時間反応させた。その
後、非結合可溶性インテグリンα4β1を吸引除去し、
0.1%BSA含有TBS緩衝液(150mMNaCl、25mM Tris-HCl、1m
M MnCl2、pH7.4)で2回洗浄除去した。結合した可溶性
インテグリンα4β1にアビジン標識ワサビペルオキシ
ダーゼ(Sigma)標識抗体を加えて反応させた。基質と
してオルトフェニレンジアミンを加えて発色させ、490n
mで吸光度を測定した。この吸光度から被検化合物によ
る結合阻害活性を求めた。可溶性インテグリンα4β7
についても同様に評価した。表207には、代表的な化
合物の阻害活性を示した。
【0440】
【表207】
【0441】
【発明の効果】本発明により、ある種のアミノ酸誘導体
又はその薬学的に許容される塩を有効成分として含有す
る接着分子インテグリンα4阻害剤が提供された。ま
た、接着分子インテグリンα4を介する細胞接着を阻害
する新規物質が提供された。本発明のアミノ酸誘導体
は、接着分子インテグリンα4を介する細胞接着を阻害
する効果に優れているので、各種炎症性疾患の予防及び
治療に有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 31/40 A61K 31/40 4C069 31/4025 31/4025 4C086 31/4035 31/4035 4C204 31/4045 31/4045 4C206 31/4439 31/4439 4H006 31/445 31/445 31/4453 31/4453 31/45 31/45 31/451 31/451 31/4525 31/4525 31/454 31/454 31/472 31/472 31/4725 31/4725 31/495 31/495 A61P 1/04 A61P 1/04 11/02 11/02 11/06 11/06 13/12 13/12 19/02 19/02 25/28 25/28 29/00 29/00 37/06 37/06 37/08 37/08 43/00 111 43/00 111 C07C 275/18 C07C 275/18 275/24 275/24 275/26 275/26 275/42 275/42 C07D 207/06 C07D 207/06 209/16 209/16 209/44 209/44 211/16 211/16 211/22 211/22 211/32 211/32 211/46 211/46 211/58 211/58 211/60 211/60 211/64 211/64 211/70 211/70 211/72 211/72 211/74 211/74 217/06 217/06 295/20 295/20 A Z 307/00 307/00 307/52 307/52 401/04 401/04 405/12 405/12 471/04 103 471/04 103H (72)発明者 伊藤 崇由 神奈川県鎌倉市手広1111番地 東レ株式会 社基礎研究所医薬研究所内 (72)発明者 大野 宏 神奈川県鎌倉市手広1111番地 東レ株式会 社基礎研究所医薬研究所内 (72)発明者 戒能 美枝 神奈川県鎌倉市手広1111番地 東レ株式会 社基礎研究所医薬研究所内 (72)発明者 目黒 裕之 神奈川県鎌倉市手広1111番地 東レ株式会 社基礎研究所医薬研究所内 Fターム(参考) 4C034 AC01 4C037 AA01 HA27 4C054 AA02 AA05 CC09 DD01 EE01 FF04 FF05 FF08 FF13 FF24 FF28 FF31 FF32 4C063 AA01 BB02 BB09 CC26 CC73 DD10 DD15 EE01 4C065 AA05 AA18 BB04 CC01 DD02 EE02 HH01 HH09 JJ01 KK01 LL01 PP01 4C069 AA02 BA01 BD06 4C086 AA01 AA02 AA03 BC07 BC16 BC17 BC21 BC28 BC30 BC39 BC50 CB05 GA02 GA07 GA12 MA01 MA04 MA10 NA14 ZA15 ZA34 ZA59 ZA66 ZA81 ZA96 ZB08 ZB11 ZB13 ZC42 4C204 BB01 CB03 CB04 DB01 DB13 DB14 EB01 EB02 FB01 FB26 GB01 4C206 AA01 AA02 AA03 GA08 GA26 KA01 MA01 MA04 NA14 ZA15 ZA34 ZA59 ZA66 ZA81 ZA96 ZB08 ZB11 ZB13 ZC42 4H006 AA01 AA03 AB22 BJ20 BJ50 BM10 BM30 BM71 BM72 BR80 BS10 BU34 BV72

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式Iで表されるアミノ酸誘導体又はその
    薬学的に許容される塩を有効成分として含有する接着分
    子インテグリンα4阻害剤。 【化1】 [式中、l及びmはそれぞれ独立に0〜2の整数を表
    し、Aは、−C(O)−、−S(O)2−又は結合を表
    し、Bは、メチレン基又はイミノ基を表し、R1は、水
    素又はエステル残基を表し、R2は、水素又はC1〜6
    直鎖アルキル基を表し、R3は、1)無置換もしくは置
    換基群Cの少なくとも一種の置換基で置換されていても
    よいC1〜8アルキル基(置換基群Cは、ハロゲン、C
    1〜8アルコキシ基、トリフルオロメチル基、トリフル
    オロメトキシ基、水酸基、シアノ基、ニトロ基、0〜2
    個のハロゲンで置換されたフェノキシ基、又は0〜2個
    のハロゲンで置換されたベンジルオキシ基を表す)、
    2)Cy1、3)Cy2−C1〜8アルキル基、4)−
    (CH2jNR56、又は5)−(CH2kNHC
    (O)R7を表し(j及びkは、それぞれ、0〜4の整
    数を表す)、R4は、1)無置換もしくは置換基群Cの
    少なくとも一種の置換基で置換されていてもよいC1〜
    8アルキル基、2)無置換もしくは置換基群Cの少なく
    とも一種の置換基で置換されていてもよいC2〜8アル
    ケニル基、3)無置換もしくは置換基群Cの少なくとも
    一種の置換基で置換されていてもよいC2〜8アルキニ
    ル基、4)Cy3、5)Cy4−C1〜8アルキル基、
    6)Cy4−C2〜8アルケニル基、7)Cy4−C2〜
    8アルキニル基、8)アダマンチル基、9)ジフェニル
    メチル基、10)式II、又は 【化2】 11)式III 【化3】 を表し、R5,R6はそれぞれ独立して、1)水素、2)
    無置換もしくは置換基群Cの少なくとも一種の置換基で
    置換されているC1〜8アルキル基、3)Cy5、又は
    4)Cy5−C1〜8アルキル基を表し、R7は、1)C
    1〜8アルキル基、2)無置換もしくは置換基群Dの少
    なくとも一種の置換基で置換されたフェニル基、3)無
    置換もしくは置換基群Dの少なくとも一種の置換基で置
    換されたナフチル基、4)無置換もしくは置換基群Dの
    少なくとも一種の置換基で置換されたベンジル基、又は
    5)無置換もしくは置換基群Dの少なくとも一種の置換
    基で置換されたナフチルメチル基を表し(置換基群D
    は、ハロゲン、C1〜8アルキル基、C1〜8アルコキ
    シ基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ
    基、水酸基、シアノ基、アミノ基及びニトロ基を表
    す)、R8は、1)水素、2)C1〜8アルコキシ基、
    又は3)−NRab(Ra、Rbは、それぞれ独立して、
    水素あるいはC1〜8アルキルを表す)を表し、Cy1
    は、1)1〜5個のR9で置換されていてもよいC3〜
    8シクロアルキル基、2)1〜5個のR9で置換されて
    いてもよく、独立に選ばれた1〜4個の窒素原子、酸素
    原子もしくは硫黄原子を含む3〜8員の単環性もしくは
    二環性ヘテロ環基、3)1〜5個のR9で置換されてい
    てもよいフェニル基、4)1〜5個のR9で置換されて
    いてもよいナフチル基、5)1〜5個のR9で置換され
    ていてもよく、独立に選ばれた1〜4個の窒素原子、酸
    素原子もしくは硫黄原子を含む5〜8員の単環性もしく
    は二環性ヘテロアリール基、6)式IV 【化4】 (式中、X1及びY1は、独立して、水素又は置換基群D
    を表す)7)式V 【化5】 (式中、n及びpは、それぞれ独立に0〜2の整数を表
    し、Eは、メチン基もしくは窒素原子を表し、X2及び
    2は、それぞれX1,Y1の定義と同じ)8)1,2,
    3,4−テトラヒドロ−β−カルボリン基を表し、Cy
    2は、1)1〜5個のR9で置換されていてもよいC3〜
    8シクロアルキル基、2)1〜5個のR9(ただし、=
    Oを除く)で置換されていてもよく、独立に選ばれた1
    〜4個の窒素原子、酸素原子もしくは硫黄原子を含む3
    〜8員の単環性もしくは二環性ヘテロ環基、3)1〜5
    個のR9で置換されていてもよいフェニル基、4)1〜
    5個のR9で置換されていてもよいナフチル基、5)1
    〜5個のR9で置換されていてもよく、独立に選ばれた
    1〜4個の窒素原子、酸素原子もしくは硫黄原子を含む
    5〜8員の単環性もしくは二環性ヘテロアリール基を表
    し、Cy3は、1)1〜5個のR9で置換されていてもよ
    いC3〜8シクロアルキル基、2)1〜5個のR10で置
    換されていてもよく、0〜2個の酸素原子、0〜2個の
    硫黄原子と、1〜4個の窒素原子を含む3〜8員の単環
    性もしくは二環性ヘテロ環基(ただし、ヘテロ原子は直
    接Aとは結合しない)、3)1〜5個のR9で置換され
    ていてもよいフェニル基、4)1〜5個のR9で置換さ
    れていてもよいナフチル基、5)1〜5個のR9で置換
    されていてもよく、1〜4個の窒素原子、酸素原子もし
    くは硫黄原子を含む5〜8員の単環性もしくは二環性ヘ
    テロアリール基、6)式IV(式中、X1及びY1は、独立
    して、水素又は置換基群Dを表す)、7)式V(式中、
    n及びpは、それぞれ独立に0〜2の整数を表し、E
    は、メチン基を表し、X2及びY2は、それぞれX1,Y1
    の定義と同じ)であり、Cy4、Cy5は、それぞれ独立
    に、1)1〜5個のR9で置換されていてもよいC3〜
    8シクロアルキル基、2)1〜5個のR9で置換されて
    いてもよく、独立に選ばれた1〜4個の窒素原子、酸素
    原子もしくは硫黄原子を含む3〜8員の単環性もしくは
    二環性ヘテロ環基、3)1〜5個のR9で置換されてい
    てもよいフェニル基、4)1〜5個のR9で置換されて
    いてもよいナフチル基、5)1〜5個のR9で置換され
    ていてもよく、独立に選ばれた1〜4個の窒素原子、酸
    素原子もしくは硫黄原子を含む5〜8員の単環性もしく
    は二環性ヘテロアリール基、6)式V(式中、n及びp
    は、それぞれ独立に0〜2の整数を表し、Eは、メチン
    基を表し、X2及びY2は、それぞれX1,Y1の定義と同
    じ)を表し、R9は、1)ハロゲン、2)トリフルオロ
    メチル基、3)無置換もしくは置換基群Cの少なくとも
    一種の置換基で置換されたC1〜8アルキル基、4)無
    置換もしくは置換基群Cの少なくとも一種の置換基で置
    換されたC2〜8アルケニル基、5)無置換もしくは置
    換基群Cの少なくとも一種の置換基で置換されたC2〜
    8アルキニル基、6)−ORc、7)−SRc、8)シア
    ノ基、9)ニトロ基、10)=O、11)−SO2d
    12)−SO2NRef、13)−C(O)Rd、14)
    −C(O)ORd、15)−C(O)NRef、16)
    −NRef、17)−NReC(O)Rd、18)−NR
    eSO2d、19)=N−OH、20)無置換もしくは
    置換基群Fの少なくとも一種の置換基で置換されたフェ
    ニル基、21)無置換もしくは置換基群Fの少なくとも
    一種の置換基で置換されたナフチル基、22)無置換も
    しくは置換基群Fの少なくとも一種の置換基で置換され
    たベンジル基、23)無置換もしくは置換基群Fの少な
    くとも一種の置換基で置換されたナフチルメチル基、2
    4)独立に選ばれた1〜4個の窒素原子、酸素原子もし
    くは硫黄原子を含む3〜8員の単環性ヘテロ環基、2
    5)独立に選ばれた1〜4個の窒素原子、酸素原子もし
    くは硫黄原子を含む5〜6員環ヘテロアリール基、又は
    26)式VI 【化6】 を表し(置換基群Fは、置換基群D、C1〜8アルキル
    チオ基、C1〜8アルキルアミノ基、C1〜8アルキル
    アシル基、C1〜8アルキルアシルアミノ基及びテトラ
    ゾリル基を表す)、R10は、1)ハロゲン、2)トリフ
    ルオロメチル基、3)無置換もしくは置換基群Cの少な
    くとも一種の置換基で置換されたC1〜8アルキル基、
    4)無置換もしくは置換基群Cの少なくとも一種の置換
    基で置換されたC2〜8アルケニル基、5)無置換もし
    くは置換基群Cの少なくとも一種の置換基で置換された
    C2〜8アルキニル基、6)−ORc、7)−SRc
    8)シアノ基、9)ニトロ基、10)=O、11)−C
    (O)Rd、12)−C(O)ORd、13)−C(O)
    NRef、14)−NRef、15)−NReC(O)
    d、16)−NReSO2 d、17)無置換もしくは置
    換基群Fの少なくとも一種の置換基で置換されたフェニ
    ル基、18)無置換もしくは置換基群Fの少なくとも一
    種の置換基で置換されたナフチル基、19)無置換もし
    くは置換基群Fの少なくとも一種の置換基で置換された
    ベンジル基、20)無置換もしくは置換基群Fの少なく
    とも一種の置換基で置換されたナフチルメチル基、2
    1)独立に選ばれた1〜4個の窒素原子、酸素原子もし
    くは硫黄原子を含む3〜8員の単環性ヘテロ環基、2
    2)独立に選ばれた1〜4個の窒素原子、酸素原子もし
    くは硫黄原子を含む5〜6員環ヘテロアリール基、2
    3)式VIを表し、Rcは、1)水素、2)C1〜8アル
    キル基、3)トリフルオロメチル基、4)フェニル基、
    5)ベンジル基を表し、Rd、Re及びRfは、それぞれ
    独立して、1)水素、2)C1〜8アルキル基、3)C
    3〜8シクロアルキル基、4)C3〜8シクロアルキル
    −C1〜8アルキル基、5)無置換もしくは置換基群F
    の少なくとも一種の置換基で置換されたフェニル基、
    6)無置換もしくは置換基群Fの少なくとも一種の置換
    基で置換されたナフチル基、7)無置換もしくは置換基
    群Fの少なくとも一種の置換基で置換されたベンジル
    基、8)無置換もしくは置換基群Fの少なくとも一種の
    置換基で置換されたフェネチル基、9)無置換もしくは
    置換基群Fの少なくとも一種の置換基で置換されたスチ
    リル基、又は10)無置換もしくは置換基群Fの少なく
    とも一種の置換基で置換されたナフチルメチル基を表
    し、Rgは、1)水素、2)C1〜8アルキル基、3)
    無置換もしくは置換基群Fの少なくとも一種の置換基で
    置換されたフェニル基、又は4)無置換もしくは置換基
    群Fの少なくとも一種の置換基で置換されたベンジル基
    を表す。]
  2. 【請求項2】 式I中、R3が、1)1〜5個のR9で置
    換されていてもよいC3〜8シクロアルキル基、2)1
    〜5個のR9で置換されていてもよいフェニル基、3)
    1〜5個のR9で置換されていてもよいナフチル基、
    4)1〜5個のR9で置換されていてもよく、独立に選
    ばれた1〜4個の窒素原子、酸素原子もしくは硫黄原子
    を含む5〜8員の単環性もしくは二環性ヘテロアリール
    基、5)式IV(式中、X1及びY1は、請求項1と同じ定
    義)、6)式V(式中、n、p、E、X2及びY2は、請
    求項1と同じ定義)、7)Cy2−C1〜8アルキル
    基、8)−NR56、9)−(CH2kNHC(O)R
    7、10)1〜5個のR9で置換されていてもよい式VII 【化7】 (式中、q及びrは、それぞれ独立に0〜2の整数を表
    し、Gは、メチン基又は窒素原子を表し、Jは、メチレ
    ン基、イミノ基もしくは酸素原子を表し、Gがメチン基
    のとき、Jはメチレン基ではない)で表され、上記にお
    いて、k、R5、R6、R7、R9及びCy2は、それぞれ
    請求項1と同じ定義である、請求項1記載の接着分子イ
    ンテグリンα4阻害剤。
  3. 【請求項3】 式I中、R3が、1)1〜5個のR9で置
    換されていてもよいC3〜8シクロアルキル基、2)1
    〜5個のR9で置換されていてもよいフェニル基、3)
    1〜5個のR9で置換されていてもよいナフチル基、
    4)1〜5個のR9で置換されていてもよく、独立に選
    ばれた1〜4個の窒素原子、酸素原子もしくは硫黄原子
    を含む5〜8員の単環性もしくは二環性ヘテロアリール
    基、5)式IV(式中、X1及びY1は、請求項2と同じ定
    義)、6)式V(式中、n及びpは、それぞれ独立に0
    〜2の整数を表し、Eは、窒素原子を表し、X2及びY2
    は、それぞれX1、Y1と同じ定義)、7)−NR56
    8)−CH2NHC(O)R7、9)式VIII 【化8】 (式中、s及びtはそれぞれ独立に0〜2の整数を表
    し、R11は、水素、C1〜8アルキル、−C(O)
    d、−C(O)ORd、C(O)NRef、−SO2d
    もしくは−SO2NRefを表す(Rd、Re及びRfは請
    求項1と同じ定義))、10)1〜5個のR9で置換さ
    れていてもよい式IX 【化9】 (式中、u及びvはそれぞれ独立に0〜2の整数を表
    す)で表され、上記において、R5、R6、R7及びR
    9は、それぞれ請求項1と同じ定義である、請求項2記
    載の接着分子インテグリンα4阻害剤。
  4. 【請求項4】 式I中、Aが、−C(O)−又は−SO
    2−であり、R4が、1)無置換もしくは置換基群Cの少
    なくとも一種の置換基で置換されたC1〜8アルキル
    基、2)1〜5個のR9で置換されていてもよいC3〜
    8シクロアルキル基、3)1〜5個のR10で置換されて
    いてもよく、0〜2個の酸素原子、0〜2個の硫黄原子
    と、1〜4個の窒素原子を含む3〜8員の単環性あるい
    は二環性ヘテロ環基(ただし、ヘテロ原子は直接Aとは
    結合しない)、4)1〜5個のR9で置換されていても
    よいフェニル基、5)1〜5個のR9で置換されていて
    もよいナフチル基、6)1〜5個のR9で置換されてい
    てもよく、独立に選ばれた1〜4個の窒素原子、酸素原
    子もしくは硫黄原子を含む5〜8員の単環性あるいは二
    環性ヘテロアリール基、7)C3〜8シクロアルキル−
    C1〜8アルキル基、8)1〜5個のR9で置換されて
    いてもよいベンジル基、9)1〜5個のR9で置換され
    ていてもよいフェネチル基、10)アダマンチル基又は
    11)式IIで表され、上記において、置換基群C、R9
    及びR10は、それぞれ請求項1と同じ定義である、請求
    項1ないし3のいずれか1項に記載の接着分子インテグ
    リンα4阻害剤。
  5. 【請求項5】 式I中、Aが、−C(O)−又は−SO
    2−であり、R4が、1)1〜5個のR9で置換されてい
    てもよいC3〜8シクロアルキル基、2)無置換もしく
    は置換基群Dの少なくとも一種の置換基で置換されたフ
    ェニル基、3)無置換もしくは置換基群Dの少なくとも
    一種の置換基で置換されたナフチル基、4)C3〜8シ
    クロアルキル−C1〜8アルキル基、5)1〜4個のR
    10(ただし、=Oを除く)で置換されていてもよい式X 【化10】 (式中、xは0〜5の整数を表し、R12は、水素、C1
    〜8アルキル基、−C(O)Rd、−C(O)ORd、−
    C(O)NRef、無置換もしくは置換基群Fの少なく
    とも一種の置換基で置換されたフェニル基、又は無置換
    もしくは置換基群Fの少なくとも一種の置換基で置換さ
    れたベンジル基を表す(Rd、Re及びRfは、請求項1
    と同じ定義))、6)1〜4個のR10で置換されていて
    もよい式XI 【化11】 (式中、yは0〜5の整数を表し、R13は、水素、C1
    〜8アルキル基、無置換もしくは置換基群Fの少なくと
    も一種の置換基で置換されたフェニル基、又は無置換も
    しくは置換基群Fの少なくとも一種の置換基で置換され
    たベンジル基を表す)、8)1〜4個のR10で置換され
    ていてもよい式XII 【化12】 (式中、R14は、R12と同じ定義)で表され、上記にお
    いて、R9、R10、置換基群D及び置換基群Fは、それ
    ぞれ請求項1と同じ定義である、請求項4記載の接着分
    子インテグリンα4阻害剤。
  6. 【請求項6】 前記式I中、Aが−C(O)−である請
    求項1ないし5のいずれか1項に記載の接着分子インテ
    グリンα4阻害剤。
  7. 【請求項7】 前記式I中、Aが結合であり、R4が、
    式III(式中、R8は請求項1と同じ定義)である請求項
    1ないし3のいずれか1項に記載の接着分子インテグリ
    ンα4阻害剤。
  8. 【請求項8】 前記式I中、Bがイミノ基である請求項
    1ないし7のいずれか1項に記載の接着分子インテグリ
    ンα4阻害剤。
  9. 【請求項9】 前記式I中、R1が水素、C1〜8アル
    キル基もしくはベンジル基である請求項1ないし8のい
    ずれか1項に記載の接着分子インテグリンα4阻害剤。
  10. 【請求項10】 式I’で表されるアミノ酸誘導体又は
    その薬学的に許容される塩。 【化13】 [式中、l及びmは、それぞれ独立に0〜2の整数を表
    し、Aは、−C(O)−又は結合を表し、Bは、メチレ
    ン基又はイミノ基を表し、R1は、水素又はエステル残
    基を表し、R2は、水素又はC1〜6直鎖アルキル基を
    表し、R3は、1)無置換もしくは置換基群Cの少なく
    とも一種の置換基で置換されたC1〜8アルキル基(置
    換基群Cは、ハロゲン、C1〜8アルコキシ基、トリフ
    ルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、水酸基、シ
    アノ基、ニトロ基、0〜2個のハロゲンで置換されたフ
    ェノキシ基、又は0〜2個のハロゲンで置換されたベン
    ジルオキシ基を表す)、2)Cy1、3)Cy2−C1〜
    8アルキル基、4)−(CH2jNR56、又は5)−
    (CH2kNHC(O)R7を表し(j及びkは、それ
    ぞれ、0〜4の整数を表す)、R4は1)無置換もしく
    は置換基群Cの少なくとも一種の置換基で置換されたC
    1〜8アルキル基、2)無置換もしくは置換基群Cの少
    なくとも一種の置換基で置換されたC2〜8アルケニル
    基、3)無置換もしくは置換基群Cの少なくとも一種の
    置換基で置換されたC2〜8アルキニル基、4)C
    6、5)Cy4−C1〜8アルキル基、6)Cy4−C
    2〜8アルケニル基、7)Cy4−C2〜8アルキニル
    基、8)アダマンチル基、9)ジフェニルメチル基、1
    0)式II、 【化14】 又は11)式III 【化15】 を表し、R5、R6はそれぞれ独立して、1)水素、2)
    無置換もしくは置換基群Cの少なくとも一種の置換基で
    置換されているC1〜8アルキル基、3)Cy5又は
    4)Cy5−C1〜8アルキル基を表し、R7は、1)C
    1〜8アルキル基、2)無置換もしくは置換基群Dの少
    なくとも一種の置換基で置換されたフェニル基、3)無
    置換もしくは置換基群Dの少なくとも一種の置換基で置
    換されたナフチル基、4)無置換もしくは置換基群Dの
    少なくとも一種の置換基で置換されたベンジル基、5)
    無置換もしくは置換基群Dの少なくとも一種の置換基で
    置換されたナフチルメチル基を表し(置換基群Dは、ハ
    ロゲン、C1〜8アルキル基、C1〜8アルコキシ基、
    トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、水酸
    基、シアノ基、アミノ基及びニトロ基を表す)、R
    8は、1)水素、2)C1〜8アルコキシ基又は3)−
    NRab(Ra、Rbは、それぞれ独立して、水素あるい
    はC1〜8アルキルを表す)を表し、Cy1は、1)1
    〜5個のR9で置換されていてもよいC3−8シクロア
    ルキル基、2)1〜5個のR9で置換されていてもよ
    く、独立に選ばれた1〜4個の窒素原子、酸素原子もし
    くは硫黄原子を含む3〜8員の単環性もしくは二環性ヘ
    テロ環基、3)1〜5個のR9で置換されていてもよい
    フェニル基、4)1〜5個のR9で置換されていてもよ
    いナフチル基、5)1〜5個のR9で置換されていても
    よく、独立に選ばれた1〜4個の窒素原子、酸素原子も
    しくは硫黄原子を含む5〜8員の単環性もしくは二環性
    ヘテロアリール基、6)式IV 【化16】 (式中、X1及びY1は、独立して、水素又は置換基群D
    を表す)、7)式V 【化17】 (式中、n及びpは、それぞれ独立に0〜2の整数を表
    し、Eは、メチン基もしくは窒素原子を表し、X2及び
    2は、それぞれX1,Y1の定義と同じ)を表し、Cy2
    は、1)1〜5個のR9で置換されていてもよいC3−
    8シクロアルキル基、2)1〜5個のR9(ただし、=
    Oを除く)で置換されていてもよく、独立に選ばれた1
    〜4個の窒素原子、酸素原子もしくは硫黄原子を含む3
    〜8員の単環性もしくは二環性ヘテロ環基、3)1〜5
    個のR9で置換されていてもよいフェニル基、4)1〜
    5個のR9で置換されていてもよいナフチル基、5)1
    〜5個のR9で置換されていてもよく、独立に選ばれた
    1〜4個の窒素原子、酸素原子もしくは硫黄原子を含む
    5〜8員の単環性もしくは二環性ヘテロアリール基を表
    し、Cy4、Cy5は、それぞれ独立して、1)1〜5個
    のR9で置換されていてもよいC3−8シクロアルキル
    基、2)1〜5個のR9で置換されていてもよく、独立
    に選ばれた1〜4個の窒素原子、酸素原子もしくは硫黄
    原子を含む3〜8員の単環性もしくは二環性ヘテロ環
    基、3)1〜5個のR9で置換されていてもよいフェニ
    ル基、4)1〜5個のR9で置換されていてもよいナフ
    チル基、5)1〜5個のR9で置換されていてもよく、
    独立に選ばれた1〜4個の窒素原子、酸素原子もしくは
    硫黄原子を含む5〜8員の単環性もしくは二環性ヘテロ
    アリール基、6)式V(式中、n及びpは、それぞれ独
    立に0〜2の整数を表し、Eは、メチン基を表し、X2
    及びY2は、それぞれX1,Y1の定義と同じ)を表し、
    Cy6は、1)1〜5個のR9で置換されていてもよいC
    3〜8シクロアルキル基、2)1〜5個のR10で置換さ
    れていてもよく、0〜2個の酸素原子、0〜2個の硫黄
    原子と、1〜4個の窒素原子を含む3〜8員の単環性も
    しくは二環性ヘテロ環基(ただし、ヘテロ原子は直接A
    とは結合しない)、3)式IV(式中、X1及びY1は、独
    立して、水素又は置換基群Dを表す)4)式V(式中、
    n及びpは、それぞれ独立に0〜2の整数を表し、E
    は、メチン基を表し、X2及びY2は、それぞれX1,Y1
    の定義と同じ)を表し、R9は、1)ハロゲン、2)ト
    リフルオロメチル基、3)無置換もしくは置換基群Cの
    少なくとも一種の置換基で置換されたC1〜8アルキル
    基、4)無置換もしくは置換基群Cの少なくとも一種の
    置換基で置換されたC2〜8アルケニル基、5)無置換
    もしくは置換基群Cの少なくとも一種の置換基で置換さ
    れたC2〜8アルキニル基、6)−ORc、7)−S
    c、8)シアノ基、9)ニトロ基、10)=O、1
    1)−SO2d、12)−SO2NRef、13)−C
    (O)Rd、14)−C(O)ORd、15)−C(O)
    NRef、16)−NRef、17)−NReC(O)
    d、18)−NReSO2d、19)無置換もしくは置
    換基群Fの少なくとも一種の置換基で置換されたフェニ
    ル基、20)無置換もしくは置換基群Fの少なくとも一
    種の置換基で置換されたナフチル基、21)無置換もし
    くは置換基群Fの少なくとも一種の置換基で置換された
    ベンジル基、22)無置換もしくは置換基群Fの少なく
    とも一種の置換基で置換されたナフチルメチル基、2
    3)独立に選ばれた1〜4個の窒素原子、酸素原子もし
    くは硫黄原子を含む3〜8員の単環性ヘテロ環基、2
    4)独立に選ばれた1〜4個の窒素原子、酸素原子もし
    くは硫黄原子を含む5〜6員環ヘテロアリール基、又は
    25)式VI 【化18】 を表し(置換基群Fは、置換基群D、C1〜8アルキル
    チオ基、C1〜8アルキルアミノ基、C1〜8アルキル
    アシル基、C1〜8アルキルアシルアミノ基及びテトラ
    ゾリル基を表す)、R10は、1)ハロゲン、2)トリフ
    ルオロメチル基、3)無置換もしくは置換基群Cの少な
    くとも一種の置換基で置換されたC1〜8アルキル基、
    4)無置換もしくは置換基群Cの少なくとも一種の置換
    基で置換されたC2〜8アルケニル基、5)無置換もし
    くは置換基群Cの少なくとも一種の置換基で置換された
    C2〜8アルキニル基、6)−ORc、7)−SRc
    8)シアノ基、9)ニトロ基、10)=O、11)−C
    (O)Rd、12)−C(O)ORd、13)−C(O)
    NRef、14)−NRef、15)−NReC(O)
    d、16)−NReSO2 d、17)無置換もしくは置
    換基群Fの少なくとも一種の置換基で置換されたフェニ
    ル基、18)無置換もしくは置換基群Fの少なくとも一
    種の置換基で置換されたナフチル基、19)無置換もし
    くは置換基群Fの少なくとも一種の置換基で置換された
    ベンジル基、20)無置換もしくは置換基群Fの少なく
    とも一種の置換基で置換されたナフチルメチル基、2
    1)独立に選ばれた1〜4個の窒素原子、酸素原子もし
    くは硫黄原子を含む3〜8員の単環性ヘテロ環基、2
    2)独立に選ばれた1〜4個の窒素原子、酸素原子もし
    くは硫黄原子を含む5〜6員環ヘテロアリール基、2
    3)式VIを表し、Rcは、1)水素、2)C1〜8アル
    キル基、3)トリフルオロメチル基、4)フェニル基、
    5)ベンジル基を表し、Rd、Re及びRfは、それぞれ
    独立して、1)水素、2)C1〜8アルキル基、3)C
    3〜8シクロアルキル基、4)C3〜8シクロアルキル
    −C1〜8アルキル基、5)無置換もしくは置換基群F
    の少なくとも一種の置換基で置換されたフェニル基、
    6)無置換もしくは置換基群Fの少なくとも一種の置換
    基で置換されたナフチル基、7)無置換もしくは置換基
    群Fの少なくとも一種の置換基で置換されたベンジル
    基、8)無置換もしくは置換基群Fの少なくとも一種の
    置換基で置換されたフェネチル基、9)無置換もしくは
    置換基群Fの少なくとも一種の置換基で置換されたスチ
    リル基、又は10)無置換もしくは置換基群Fの少なく
    とも一種の置換基で置換されたナフチルメチル基を表
    し、Rgは、1)水素、2)C1〜8アルキル基、3)
    無置換もしくは置換基群Fの少なくとも一種の置換基で
    置換されたフェニル基、又は4)無置換もしくは置換基
    群Fの少なくとも一種の置換基で置換されたベンジル基
    を表す。]
  11. 【請求項11】 式I’中、R3が、1)1〜5個のR9
    で置換されていてもよいC3〜8シクロアルキル基、
    2)1〜5個のR9で置換されていてもよいフェニル
    基、3)1〜5個のR9で置換されていてもよいナフチ
    ル基、4)1〜5個のR9で置換されていてもよく、独
    立に選ばれた1〜4個の窒素原子、酸素原子もしくは硫
    黄原子を含む5〜8員の単環性もしくは二環性ヘテロア
    リール基、5)式IV(式中、X1及びY1は、請求項10
    と同じ定義)、6)式V(式中、n、p、E、X2及び
    2は、請求項10と同じ定義)、7)Cy2−C1〜8
    アルキル基、8)−NR56、9)−(CH2kNHC
    (O)R7、10)1〜5個のR9で置換されていてもよ
    い式VII 【化19】 (式中、q及びrは、それぞれ独立に0〜2の整数を表
    し、Gは、メチン基又は窒素原子を表し、Jは、メチレ
    ン基、イミノ基もしくは酸素原子を表し、Gがメチン基
    のとき、Jはメチレン基ではない)で表され、上記にお
    いて、k、R5、R6、R7、R9及びCy2は、それぞれ
    請求項10と同じ定義である請求項10記載のアミノ酸
    誘導体又はその薬学的に許容される塩。
  12. 【請求項12】 式I’中、R3が、1)1〜5個のR9
    で置換されていてもよいC3〜8シクロアルキル基、
    2)1〜5個のR9で置換されていてもよいフェニル
    基、3)1〜5個のR9で置換されていてもよいナフチ
    ル基、4)1〜5個のR9で置換されていてもよく、独
    立に選ばれた1〜4個の窒素原子、酸素原子もしくは硫
    黄原子を含む5〜8員の単環性もしくは二環性ヘテロア
    リール基、5)式IV(式中、X1及びY1は、請求項2と
    同じ定義)、6)式V(式中、n及びpは、それぞれ独
    立に0〜2の整数を表し、Eは、窒素原子を表し、X2
    及びY2は、それぞれX1、Y1と同じ定義)、7)−N
    56、8)−CH2NHC(O)R7、9)式VIII 【化20】 (式中、s及びtはそれぞれ独立に0〜2の整数を表
    し、R11は、水素、C1〜8アルキル、−C(O)
    d、−C(O)ORd、C(O)NRef、−SO2d
    もしくは−SO2NRefを表す(Rd、Re及びRfは請
    求項10と同じ定義))、9)1〜5個のR9で置換さ
    れていてもよい式IX 【化21】 (式中、u及びvはそれぞれ独立に0〜2の整数を表
    す)で表され、上記において、R5、R6、R7及びR
    9は、それぞれ請求項10と同じ定義である請求項11
    記載のアミノ酸誘導体又はその薬学的に許容される塩。
  13. 【請求項13】 式I’中、Aが、−C(O)−であ
    り、R4が、1)無置換もしくは置換基群Cの少なくと
    も一種の置換基で置換されたC1〜8アルキル基、2)
    1〜5個のR9で置換されていてもよいC3〜8シクロ
    アルキル基、3)1〜5個のR10で置換されていてもよ
    く、0〜2個の酸素原子、0〜2個の硫黄原子と、1〜
    4個の窒素原子を含む3〜8員の単環性もしくは二環性
    ヘテロ環基(ただし、ヘテロ原子は直接Aとは結合しな
    い)、4)C3〜8シクロアルキル−C1〜8アルキル
    基、5)1〜5個のR9で置換されていてもよいベンジ
    ル基、6)1〜5個のR9で置換されていてもよいフェ
    ネチル基、7)アダマンチル基、8)式IIで表され、上
    記において、置換基群C、R9及びR10は、それぞれ請
    求項10と同じ定義である、請求項10ないし12のい
    ずれか1項に記載のアミノ酸誘導体又はその薬学的に許
    容される塩。
  14. 【請求項14】 式I’中、Aが、−C(O)−であ
    り、R4が、1)1〜5個のR9で置換されていてもよい
    C3〜8シクロアルキル基、2)C3〜8シクロアルキ
    ル−C1〜8アルキル基、3)1〜4個のR10(ただ
    し、=Oを除く)で置換されていてもよい式X 【化22】 (式中、xは0〜5の整数を表し、R12は、水素、C1
    〜8アルキル基、−C(O)Rd、−C(O)ORd、−
    C(O)NRef、無置換もしくは置換基群Fの少なく
    とも一種の置換基で置換されたフェニル基、又は無置換
    もしくは置換基群Fの少なくとも一種の置換基で置換さ
    れたベンジル基を表す(Rd、Re、Rf及びRfは、それ
    ぞれ請求項10と同じ定義)、4)1〜4個のR10で置
    換されていてもよい式XI 【化23】 (式中、yは0〜5の整数を表し、R13は、水素、C1
    〜8アルキル基、無置換もしくは置換基群Fの少なくと
    も一種の置換基で置換されたフェニル基、又は無置換も
    しくは置換基群Fの少なくとも一種の置換基で置換され
    たベンジル基を表す)、5)1〜4個のR10で置換され
    ていてもよい式XII 【化24】 (式中、R14は、R12と同じ定義)で表され、上記にお
    いて、R9、R10及び置換基群Fは、それぞれ請求項1
    0と同じ定義である、請求項13記載のアミノ酸誘導体
    又はその薬学的に許容される塩。
  15. 【請求項15】 式I’中、Aが結合であり、R4が、
    式III(式中、R8は請求項10と同じ定義)である、請
    求項10ないし12のいずれか1項に記載のアミノ酸誘
    導体又はその薬学的に許容される塩。
  16. 【請求項16】 式I’中、Bがイミノ基である請求項
    10ないし15のいずれか1項に記載のアミノ酸誘導体
    又はその薬学的に許容される塩。
  17. 【請求項17】 式I’中、R1が水素、C1〜8アル
    キル基もしくはベンジル基である、請求項10ないし1
    6のいずれか1項に記載のアミノ酸誘導体又はその薬学
    的に許容される塩。
  18. 【請求項18】 請求項10ないし17のいずれか1項
    に記載のアミノ酸誘導体又はその薬学的に許容される塩
    を有効成分として含有する医薬。
  19. 【請求項19】 請求項10ないし17のいずれか1項
    に記載のアミノ酸誘導体又はその薬学的に許容される塩
    を有効成分とする接着分子インテグリンα4阻害剤。
  20. 【請求項20】 請求項10ないし17のいずれか1項
    に記載のアミノ酸誘導体又はその薬学的に許容される塩
    を有効成分として含有する炎症性疾患治療薬。
  21. 【請求項21】 炎症性疾患がアレルギー性疾患又は自
    己免疫疾患である請求項20記載の炎症性疾患治療薬。
  22. 【請求項22】 前記アレルギー性疾患が喘息、鼻炎又
    は皮膚炎である請求項21記載の炎症性疾患治療薬。
  23. 【請求項23】 前記自己免疫疾患が多発性硬化症、潰
    瘍性大腸炎、関節炎又は腎炎である請求項21記載の炎
    症性疾患治療薬。
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