JP2003277181A - 破砕用組成物 - Google Patents
破砕用組成物Info
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Abstract
砕作用を有しながら反応残渣が地質構成成分に限りなく
近く、土壌を汚染する可能性の低い新規な破砕用組成
物、また土壌汚染の可能性が低い上、破砕音が無音に近
く抑制される新規な破砕用組成物を提供すること。 【解決手段】無機過酸化物からなる酸化剤と、粉状金属
からなる還元剤と、気体発生剤と、からなり、無機過酸
化物は、過酸化カルシウム、過酸化ナトリウム、過酸化
カリウム、過酸化マグネシウムから選ばれた少なくとも
一種でも良く、粉状金属は、アルミニウム及び/又はマ
グネシウムでも良い。また、気体発生剤は、水和物及び
/又は灯油等の石油類、プラスチック粉又はプラスチッ
ク粉に水和物を添加したものでも良い。
Description
クリート構造物の取り壊し等に用いる燃焼組成からなる
破砕用組成物に関する。
造物の取り壊し等には、火薬を使用したコンクリート破
砕器やテルミット反応を利用した破砕用組成物などが用
いられている。破砕用組成物は、酸化剤、還元剤及びガ
ス発生剤を用い、テルミット反応による高温の反応熱で
ガス発生剤から発生する高圧ガスを用いて岩石などを破
砕するもので、例えば、酸化剤として酸化第二銅又は酸
化ボロン、還元剤としてアルミニウム又はマグネシウム
の粉末金属、反応ガス発生剤としてカリ明礬又は過硫酸
アンモニウムとで構成されるもの(特許文献1参照)
や、また、60wt%〜2wt%の酸化第二鉄と、83
wt%〜10wt%の酸化第二銅と、30wt%〜15
wt%のアルミニウム粉末を含有するテルミット剤10
0重量部と、20重量部〜150重量部のガス発生剤と
を含有するもの(特許文献2参照)などが提供されてい
る。ところが、従来のいずれの破砕用組成物において
も、テルミット反応により植物などの生育にとってその
ままでは無害とは言い難い元素、例えば銅や鉄が発生
し、とりわけ銅は基準値による規制もあり、これらが土
壌の汚染源となり得るという問題があった。
いる破砕用組成物は、発生する高圧水蒸気の膨張圧力の
制御は難しく、高圧水蒸気の膨張速度が速くなり破砕音
が大きくなるという問題があった。特に近年、人口が密
集する都市近郊や都市内での破砕作業は、騒音が嫌わ
れ、無音に限りなく近い破砕組成物が望まれていた。
基づきなされたもので、岩石等に対する十分な破砕力を
有しながら反応残渣が地質構成成分に限りなく近く、土
壌を汚染する可能性の低い新規な破砕用組成物を提供す
ることを課題とする。また、土壌汚染の可能性が低い
上、破砕音が無音に近く抑制される新規な破砕用組成物
を提供することを課題とする。
ルミット反応における酸化剤に着目し、種々検討を加え
た結果、酸化剤として無機過酸化物を用いる新しい型の
テルミット剤により、比較的安全を保持した上、高融点
電熱線で局部的に加熱すると、無機過酸化物は急激に酸
素を放出して還元剤を着火しながら周囲の無機過酸化物
を加熱することで連鎖的に燃焼できることを見出した。
すなわち、第1の発明は、無機過酸化物からなる酸化剤
と、粉状金属からなる還元剤と、気体発生剤と、からな
る破砕用組成物に関する。
過酸化物を過酸化カルシウム、過酸化ナトリウム、過酸
化カリウム、過酸化マグネシウムから選ばれた少なくと
も一種としても良い。第3の発明は、第1又は第2の発
明において、粉状金属をアルミニウム及び/又はマグネ
シウムとしても良い。第4の発明は、第1〜第3の発明
において、気体発生剤を水和物及び/又は灯油等の石油
類としても良い。第5の発明は、第4の発明において、
水和物をカリウム明礬・12水和物(KAl(SO4)
2・12H2O)及び/又は硫酸アルミニウム・18水
和物(Al2(SO4)3・18H2O)としても良
い。第6の発明は、第4又は第5の発明において、水和
物の割合を無機過酸化物と粉状金属との合計100重量
%に対して5〜140重量%としても良い。第7の発明
は、第4の発明において、石油類の割合を無機過酸化物
と粉状金属との合計100重量%に対して5〜50重量
%としても良い。
て、気体発生剤をプラスチック粉としても良い。第9の
発明は、第1〜第3の発明において、気体発生剤をプラ
スチック粉を主剤としてこれに水和物を添加したものと
しても良い。第10の発明は、第8又は第9の発明にお
いて、プラスチック粉は、ポリエチレンテレフタレート
(PET)又はポリオキシメチレン(POM)としても
良い。第11の発明は、第9又は第10の発明におい
て、水和物の添加量をプラスチック粉の重量に対して5
0重量%以下の割合としても良い。第12の発明は、第
8〜第11の発明において、気体発生剤の割合を無機過
酸化物と粉状金属との合計重量100重量%に対して5
〜80重量%としても良い。
と還元剤による発熱を酸化剤に無機過酸化物の中で最も
取り扱い易い過酸化カルシウム、還元剤にアルミニウム
を例にとり説明すると次のようになる。 3CaO2+2Al→Al2O3+3CaO+Q ここに、Qは発熱量で、従来のテルミット反応における
酸化鉄とアルミニウムの場合の発熱量の約60%であっ
た。そこで、上記反応の発熱を熱源とし、カリウム明礬
・12水和物や硫酸アルミニウム・18水和物などの水
和物と混合することにより高圧水蒸気が得られ、また、
気体発生剤として石油類と混合することにより高圧の石
油分解ガスが得られ、これらの高圧ガスにより従来のテ
ルミット剤と同様に岩石等の破砕が可能となる。水和物
の比熱容量は水(4.2kJ/kg・K)に近いことから比較的
加熱し難く着火が不安定であったが、石油類を気体発生
剤として用いた場合、比熱容量の小さいことが遺憾なく
発揮されるのでガス化が容易で、熱源への応答が極めて
滑らかに進行し、高圧水蒸気による破砕と同一レベルの
破砕作用を有する。また、プラスチック粉を気体発生剤
として用いることにより、比熱容量が水より小さいプラ
スチックを安定して着火でき容易に高圧ガス化できるの
で、一定量の熱源では、水和物を気体発生剤とする場合
に比べより多くの気体発生剤から高圧ガスを発生させる
ことができる。
砕用組成物を探求するために気体発生剤について検討を
重ねた結果、プラスチック粉に所定量の水和物を添加す
ることにより破砕音を抑制することができることを見出
した。
応残渣は、従来のテルミット剤のように土壌に好ましく
ない鉄や銅などではなく、地質構成成分に限りなく近い
ので土壌汚染の可能性が低く、地球環境に優しい態様で
岩石等を破砕できる。
リ土類金属又はアルカリ金属の過酸化物あるいはマグネ
シウムの過酸化物を用いることができる。具体的には、
過酸化カルシウム、過酸化ナトリウム、過酸化カリウ
ム、過酸化マグネシウムなどを挙げることができ、特に
取り扱いの容易性から過酸化カルシウムが好ましい。ま
た、これらを併用してもよい。なお、これらの酸化剤が
還元剤のアルミニウム又はマグネシウムと反応して生成
するのは、各々酸化カルシウム、酸化ナトリウム、酸化
カリウム、酸化マグネシウム、酸化アルミニウムあるい
は酸化マグネシウムで、これらはいずれも土壌の化学組
成物として存在する。
は粉末状アルミニウム又は粉末状マグネシウムなどを挙
げることができ、これらを併用してもよい。
できる物質であり、水和物あるいは灯油などの石油類な
どを挙げることができる。水和物とは、水分子が他の化
合物に付加して生じた分子化合物で、例えばカリウム明
礬・12水和物、硫酸アルミニウム・18水和物、硫酸
鉄・7水和物、メタケイ酸バリウムなどを挙げることが
でき、これらの中でも反応残渣の点からカリウム明礬・
12水和物又は硫酸アルミニウム・18水和物が好まし
い。また、石油類は、灯油、軽油、重油などを挙げるこ
とができる。気体発生剤は、水和物同士あるいは水和物
と石油類を併用してもよい。なお、石油類は例えばベー
マイト粉やゼオライト粉などの粉状物に吸収させて用い
ることもできる。
との合計100重量%に対して5〜140重量%である
ことが好ましい。また、石油類の割合は、無機過酸化物
と粉状金属との合計100重量%に対して5〜50重量
%であることが好ましい。5重量%より少ないと十分な
高圧水蒸気ガス又は高圧石油分解ガスが得られないから
であり、140重量%あるいは50重量%より多いと十
分に着火し難くなるからである。
ックの比熱容量が水よりかなり低いため(最低の三フッ
化樹脂で0.92kJ/kg・Kで最高のポリエチレンで2.3kJ/kg
・K)、粉状のプラスチックであれば特に限定されるこ
となく用いることができる。プラスチックの中でも飲料
容器の廃棄物処理の観点からPETが好ましい。また、
比熱容量が小さいプラスチックが好ましく、POM(1.
47kJ/kg・K、以下単位は同一)、ABS(1.60)、ポリ
カーボネート(1.26)、ポリフェニレンスルフィド(1.
05)、ポリエーテルエーテルケトン(1.34)、ポリエー
テルスルフォン(1.09)等を挙げることができ、更にP
OMのように比熱容量が小さい上融点の低いものがより
好ましい。また、複数のプラスチックを併用しても良
い。プラスチックと併用することができる水和物は、水
分子が他の化合物に付加して生じた分子化合物であれば
特に限定されず、例えばカリウム明礬・12水和物、硫
酸アルミニウム・18水和物、硫酸鉄・7水和物、メタ
ケイ酸バリウムなどを挙げることができる。
スチック粉に水和物を添加した場合の気体発生剤の割合
は、酸化剤と還元剤との合計重量に対して5〜80重量
%が好ましい。上限を超えると、着火が不安定となり、
破砕力が低下する虞があるからである。下限を下回る
と、やはり破砕力が低下する虞があるからである。
水和物の添加量は、プラスチック粉の重量に対して50
重量%以下の割合が好ましく、10重量%以下がより好
ましい。50重量%を超えると、高圧ガスの膨張速度の
制御が難しくなり、破砕音の抑制を十分に行えなくなる
虞があるからである。
が、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
%、粉状アルミニウム18重量%の合計量100重量%
と、この熱源に対して気体発生剤のカリウム明礬・12
水和物を38重量%の割合で粉体混合し、破砕用組成物
を得た。この破砕用組成物150gを穿孔径32mm
φ、穿孔長さ1.2mの条件で2.3m3の硬質砂岩転
石へ充填し、モリブデン線からなる高融点電熱線で加熱
した。その結果、高圧水蒸気ガスが発生し、転石は2分
割され破砕が完了した。破砕後の残渣について調べたと
ころ、主成分は酸化カルシウム、酸化アルミニウム及び
硫酸アルミニウムで、すべてが地質構成成分であり、地
球環境上課題となる成分は含まれていなかった。なお、
破砕に際し、かなり大きな破砕音が伴った。
%、紛状アルミニウム22重量%の合計量100重量%
と、この熱源に対して実施例1におけるカリウム明礬・
12水和物の代わりにベーマイト粉22重量%に灯油4
5重量%を浸漬吸収させて得られた粉体の気体発生剤を
67重量%の割合で粉体混合し、破砕用組成物を得た。
この破砕用組成物150gを実施例1と同様に硬質砂岩
転石を用いて粉砕を行った結果、転石は2分割され良好
に破砕が完了した。また、破砕後の残渣についても実施
例1と同様に地球環境上問題となる成分は含まれていな
かった。なお、破砕に際し、かなり大きな破砕音が伴っ
た。
%、紛状アルミニウム22重量%の合計量100重量%
の熱源と、該熱源の重量に対して25重量%の割合の粉
状POMからなる気体発生剤を粉体混合し、破砕用組成
物を得た。この破砕用組成物150gを実施例1と同様
に硬質砂岩転石を用いて破砕を行った。その結果、PO
Mの高圧ガスが発生し、転石は2分割され破砕が完了し
た。また、破砕後の残渣についても実施例1と同様に地
球環境上問題となる成分は含まれていなかった。なお、
破砕に際し、かなり大きな破砕音が伴った。
%、紛状アルミニウム22重量%の合計量100重量%
の熱源と、粉状POMと粉状POMの重量に対して10
重量%の割合のカリウム明礬・12水和物とからなる気
体発生剤を熱源の重量に対して25重量%の割合で粉体
混合し、破砕用組成物を得た。この破砕用組成物150
gを実施例1と同様に硬質砂岩転石を用いて破砕を行っ
た。その結果、POMの高圧ガスと高圧水蒸気ガスが発
生し、転石は2分割され破砕が完了した。また、破砕後
の残渣についても実施例1と同様に地球環境上問題とな
る成分は含まれていなかった。なお、破砕に際し、破砕
音は無音に限りなく近く十分に抑制されていた。
め、以下の効果を奏する。本発明の破砕用組成物におけ
る酸化剤の無機過酸化物と還元剤により高熱の反応熱を
発生するので、気体発生剤と混合することで発生する高
圧ガスにより岩石の破砕やコンクリート構造物の取り壊
し等に用いることができ、しかも反応残渣が地質構成成
分に限りなく近く、地球環境に優しい破砕用組成物を提
供できる。
発生剤に比熱容量が水より小さい石油類又はプラスチッ
クを用いれば、水和物に比しガス化が容易で、熱源への
応答時間の短縮化ができ、効率的に高圧ガスによる破砕
作用を発揮する破砕用組成物を提供できる。また、多く
の熱源を用いて水和物から高圧水蒸気を発生させる場合
と同様の破砕力をより少ない熱源で得られるので、熱源
の量を減らすことができ、コストを節減することができ
る。
ック粉に水和物を添加したものを気体発生剤として用い
ることにより、破砕音を無音に限りなく近く抑制できる
ので、人口が密集する都市近郊や都市内での破砕作業を
騒音を気にすることなく行うことができる。
14)
過酸化物を過酸化カルシウム、過酸化ナトリウム、過酸
化カリウム、過酸化マグネシウムから選ばれた少なくと
も一種としても良い。第3の発明は、第1又は第2の発
明において、粉状金属をアルミニウム及び/又はマグネ
シウムとしても良い。第4の発明は、第1〜第3の発明
において、気体発生剤を水和物及び/又は灯油等の石油
類としても良い。第5の発明は、第4の発明において、
水和物をカリウム明礬・12水和物(KAl(SO4)
2・12H2O)及び/又は硫酸アルミニウム・18水
和物(Al2(SO4)3・18H2O)としても良
い。第6の発明は、第4又は第5の発明において、水和
物の割合を無機過酸化物と粉状金属との合計100重量
部に対して5〜140重量部としても良い。第7の発明
は、第4の発明において、石油類の割合を無機過酸化物
と粉状金属との合計100重量部に対して5〜50重量
部としても良い。
て、気体発生剤をプラスチック粉としても良い。第9の
発明は、第1〜第3の発明において、気体発生剤をプラ
スチック粉を主剤としてこれに水和物を添加したものと
しても良い。第10の発明は、第8又は第9の発明にお
いて、プラスチック粉は、ポリエチレンテレフタレート
(PET)又はポリオキシメチレン(POM)としても
良い。第11の発明は、第9又は第10の発明におい
て、水和物の添加量をプラスチック粉の100重量部に
対して50重量部以下の割合としても良い。第12の発
明は、第8〜第11の発明において、気体発生剤の割合
を無機過酸化物と粉状金属との合計重量100重量部に
対して5〜80重量部としても良い。
との合計100重量部に対して5〜140重量部である
ことが好ましい。また、石油類の割合は、無機過酸化物
と粉状金属との合計100重量部に対して5〜50重量
部であることが好ましい。5重量部より少ないと十分な
高圧水蒸気ガス又は高圧石油分解ガスが得られないから
であり、140重量部あるいは50重量部より多いと十
分に着火し難くなるからである。
スチック粉に水和物を添加した場合の気体発生剤の割合
は、酸化剤と還元剤との合計100重量部に対して5〜
80重量部が好ましい。上限を超えると、着火が不安定
となり、破砕力が低下する虞があるからである。下限を
下回ると、やはり破砕力が低下する虞があるからであ
る。
水和物の添加量は、プラスチック粉の100重量部に対
して50重量部以下の割合が好ましく、10重量部以下
がより好ましい。50重量部を超えると、高圧ガスの膨
張速度の制御が難しくなり、破砕音の抑制を十分に行え
なくなる虞があるからである。
部、粉状アルミニウム18重量部の合計量100重量部
と、この熱源に対して気体発生剤のカリウム明礬・12
水和物を38重量部の割合で粉体混合し、破砕用組成物
を得た。この破砕用組成物150gを穿孔径32mm
φ、穿孔長さ1.2mの条件で2.3m3の硬質砂岩転
石へ充填し、モリブデン線からなる高融点電熱線で加熱
した。その結果、高圧水蒸気ガスが発生し、転石は2分
割され破砕が完了した。破砕後の残渣について調べたと
ころ、主成分は酸化カルシウム、酸化アルミニウム及び
硫酸アルミニウムで、すべてが地質構成成分であり、地
球環境上課題となる成分は含まれていなかった。なお、
破砕に際し、かなり大きな破砕音が伴った。
部、紛状アルミニウム22重量部の合計量100重量部
と、この熱源に対して実施例1におけるカリウム明礬・
12水和物の代わりにベーマイト粉22重量部に灯油4
5重量部を浸漬吸収させて得られた粉体の気体発生剤を
67重量部の割合で粉体混合し、破砕用組成物を得た。
この破砕用組成物150gを実施例1と同様に硬質砂岩
転石を用いて粉砕を行った結果、転石は2分割され良好
に破砕が完了した。また、破砕後の残渣についても実施
例1と同様に地球環境上問題となる成分は含まれていな
かった。なお、破砕に際し、かなり大きな破砕音が伴っ
た。
部、紛状アルミニウム22重量部の合計量100重量部
の熱源と、該熱源の重量に対して25重量部の割合の粉
状POMからなる気体発生剤を粉体混合し、破砕用組成
物を得た。この破砕用組成物150gを実施例1と同様
に硬質砂岩転石を用いて破砕を行った。その結果、PO
Mの高圧ガスが発生し、転石は2分割され破砕が完了し
た。また、破砕後の残渣についても実施例1と同様に地
球環境上問題となる成分は含まれていなかった。なお、
破砕に際し、かなり大きな破砕音が伴った。
部、紛状アルミニウム22重量部の合計量100重量部
の熱源と、粉状POMと粉状POMの100重量部に対
して10重量部の割合のカリウム明礬・12水和物とか
らなる気体発生剤を熱源の重量に対して25重量部の割
合で粉体混合し、破砕用組成物を得た。この破砕用組成
物150gを実施例1と同様に硬質砂岩転石を用いて破
砕を行った。その結果、POMの高圧ガスと高圧水蒸気
ガスが発生し、転石は2分割され破砕が完了した。ま
た、破砕後の残渣についても実施例1と同様に地球環境
上問題となる成分は含まれていなかった。なお、破砕に
際し、破砕音は無音に限りなく近く十分に抑制されてい
た。
Claims (12)
- 【請求項1】無機過酸化物からなる酸化剤と、粉状金属
からなる還元剤と、気体発生剤と、 からなる破砕用組成物。 - 【請求項2】無機過酸化物が、過酸化カルシウム、過酸
化ナトリウム、過酸化カリウム、過酸化マグネシウムか
ら選ばれた少なくとも一種である請求項1記載の破砕用
組成物。 - 【請求項3】粉状金属が、アルミニウム及び/又はマグ
ネシウムである請求項1又は請求項2記載の破砕用組成
物。 - 【請求項4】気体発生剤が、水和物及び/又は灯油等の
石油類である請求項1〜請求項3のいずれかに記載の破
砕用組成物。 - 【請求項5】水和物が、カリウム明礬・12水和物(K
Al(SO4)2・12H2O)及び/又は硫酸アルミ
ニウム・18水和物(Al2(SO4)3・18H
2O)である請求項4記載の破砕用組成物。 - 【請求項6】水和物の割合が、無機過酸化物と粉状金属
との合計量100重量%に対して5〜140重量%であ
る請求項4又は請求項5記載の破砕用組成物。 - 【請求項7】石油類の割合が、無機過酸化物と粉状金属
との合計量100重量%に対して5〜50重量%である
請求項4記載の破砕用組成物。 - 【請求項8】気体発生剤が、プラスチック粉である請求
項1〜請求項3のいずれかに記載の破砕用組成物。 - 【請求項9】気体発生剤が、プラスチック粉を主剤とし
てこれに水和物を添加したものである請求項1〜請求項
3のいずれかに記載の破砕用組成物。 - 【請求項10】プラスチック粉は、ポリエチレンテレフ
タレート(PET)又はポリオキシメチレン(POM)
である請求項8又は請求項9記載の破砕用組成物。 - 【請求項11】水和物の添加量は、プラスチック粉の重
量に対して50重量%以下の割合である請求項9又は請
求項10記載の破砕用組成物。 - 【請求項12】気体発生剤の割合は、無機過酸化物と粉
状金属との合計重量100重量%に対して5〜80重量
%である請求項8〜請求項11のいずれかに記載の破砕
用組成物。
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