JP2003276771A - 梱包用緩衝材の補強部材および梱包箱 - Google Patents

梱包用緩衝材の補強部材および梱包箱

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 梱包用の緩衝材の必要な部分のみ強度補強を
行なうことにより、簡単に緩衝材の強度補強を行なうこ
とができる梱包用緩衝材の補強部材および梱包箱を提供
すること。 【解決手段】 梱包箱10内に配置されて梱包対象物1
00を支えて梱包対象物100に対する外部からの力の
影響を緩衝するための梱包用緩衝材20,21を補強す
る梱包用緩衝材20,21の補強部材30,31であ
り、シート状体をパルプモールド成形して形成され、梱
包用緩衝材20,21,22,23に対して着脱自在に
はめ込んで梱包用緩衝材20,21,22,23に対し
て重ねて配置するためのはめ込み部143を有し、シー
ト状体をパルプモールド成形して形成されている梱包用
緩衝材20,21,22,23と、梱包箱10の角部の
内面との間に配置される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、梱包箱内に梱包対
象物を収容して梱包する際に、梱包箱内に配置されて梱
包対象物を支えて梱包対象物に対する外部からの力の影
響を緩衝するための梱包用緩衝材を補強する梱包用緩衝
材の補強部材および梱包箱に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図9は、従来用いられている梱包箱の例
を示している。梱包箱1000は、その内部にたとえば
梱包対象物としてテレビジョン受像機1003を収容し
て梱包することができる。テレビジョン受像機1003
は、保護用の袋1005に入れた後に、梱包箱1000
の中に収容される。テレビジョン受像機1003の下部
の4つの角部1007は、それぞれ緩衝材1009を用
いて梱包箱1000の底面1010の内面の上に置かれ
る。緩衝材1009は、発泡スチロールのようなプラス
チック発泡材料ではなく、紙のシート状部材をパルプモ
ールド成形して作られている。
【0003】プラスチック発泡材料は、家電関係の梱包
対象物の梱包もしくは包装に用いられてきた。プラスチ
ック発泡材料が使用されたのは、良好な力の緩衝性を持
つことと、環境条件による劣化が少なく量産性や自動梱
包機による高速な梱包作業性に優れていたからである。
しかし、近年になりゴミとして捨てられる使用済みのプ
ラスチック発泡材料が急増していることから、地球環境
を保護するためにも、紙材をパルプモールド成形した緩
衝材が用いられるようになってきている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、たとえばテ
レビジョン受像機1003のような重量物を梱包箱10
00の中に収容して梱包し搬送する場合には、パルプモ
ールド成形により作られている緩衝材1009の材料強
度に限界がある。この緩衝材1009の強度を大きくす
るためには、緩衝材1009の肉厚を通常より大幅に大
きくするか、あるいは補強用の段ボールシート1010
を別途用意して、この段ボールシート1010を梱包箱
1000の底面1010の内面に配置して強度的な補強
を行なう必要がある。特にテレビジョン受像機1003
の場合には、一例として画面サイズが25インチサイズ
の大型以上のものであるとこのような補強処置が必要と
なる。
【0005】このように、テレビジョン受像機1003
を梱包した梱包箱1000を搬送している途中に、梱包
箱1000の4つの角部1014を床面等に落下させた
場合の強度不足を補うために、上述したように緩衝材1
009の肉厚を大きくするかあるいは段ボールシート1
010を別途用意しなければならない。従って、梱包箱
1000を用意する場合のコスト高が避けられないとい
う問題がある。そこで本発明は上記課題を解消し、梱包
用の緩衝材の必要な部分のみ強度補強を行なうことによ
り、簡単に梱包用の緩衝材の強度補強を行なうことがで
きる梱包用緩衝材の補強部材および梱包箱を提供するこ
とを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、梱包
箱内に梱包対象物を収容して梱包する際に、前記梱包箱
内に配置されて前記梱包対象物を支えて前記梱包対象物
に対する外部からの力の影響を緩衝するための梱包用緩
衝材を補強する梱包用緩衝材の補強部材であり、シート
状体をパルプモールド成形して形成され、前記梱包用緩
衝材に対して着脱自在にはめ込んで前記梱包用緩衝材に
対して重ねて配置するためのはめ込み部を有し、シート
状体をパルプモールド成形して形成されている前記梱包
用緩衝材と、前記梱包箱の角部の前記内面の間に配置さ
れることを特徴とする梱包用緩衝材の補強部材である。
【0007】請求項1では、梱包用緩衝材の補強部材
は、シート状体をパルプモールド成形により形成されて
いる。この補強部材のはめ込み部は、梱包用緩衝材に対
して着脱自在にはめ込んで梱包用緩衝材に対して重ねて
配置することができる。この梱包用緩衝材の補強部材
は、シート状体をパルプモールド成形して形成されてい
る梱包用緩衝材と、梱包箱の角部の内面の間に配置され
る。これにより、梱包用緩衝材の補強部材は、はめ込み
部を用いて梱包用緩衝材に対して重ねて配置すること
で、梱包用緩衝材の強度的な補強を簡単に行なうことが
できる。そして梱包用緩衝材の補強部材は、梱包用緩衝
材と、梱包箱の角部の内面の間に配置することにより、
梱包箱の角部をたとえば床面等に落下してしまった場合
でも、梱包対象物の角部の損傷を防ぐことができる。
【0008】請求項2の発明は、請求項1に記載の梱包
用緩衝材の補強部材において、前記梱包箱の底面部の内
面に密着される第1面部と、前記第1面部に対して立て
て形成されており前記梱包箱の側面部の内面に密着され
る第2面部と、前記第1面部に対して立てて形成されて
おり前記梱包箱の別の側面部の内面に密着される第3面
部と、を有し、前記はめ込み部は、前記第1面部におい
て前記第2面部と前記第3面部の立てて形成されている
方向に平行に突出して形成されている。
【0009】請求項3の発明は、請求項2に記載の梱包
用緩衝材の補強部材において、前記第1面部は、三角形
状である。
【0010】請求項4の発明は、請求項2に記載の梱包
用緩衝材の補強部材において、前記第1面部は、四角形
状である。
【0011】請求項5の発明は、梱包対象物を収容して
梱包する際に用いられる梱包箱であって、前記梱包箱内
に配置されて前記梱包対象物を支えて前記梱包対象物に
対する外部からの力の影響を緩衝するための梱包用緩衝
材を補強する梱包用緩衝材の補強部材を有する前記梱包
箱であり、前記梱包用緩衝材の補強部材は、シート状体
をパルプモールド成形して形成され、前記梱包用緩衝材
に対して着脱自在にはめ込んで前記梱包用緩衝材に対し
て重ねて配置するためのはめ込み部を有し、前記梱包用
緩衝材の補強部材は、シート状体をパルプモールド成形
して形成されている前記梱包用緩衝材と、前記梱包箱の
角部の前記内面の間に配置されることを特徴とする梱包
箱である。
【0012】請求項5では、梱包用緩衝材の補強部材
は、シート状体をパルプモールド成形により形成されて
いる。この補強部材のはめ込み部は、梱包用緩衝材に対
して着脱自在にはめ込んで梱包用緩衝材に対して重ねて
配置することができる。この梱包用緩衝材の補強部材
は、シート状体をパルプモールド成形して形成されてい
る梱包用緩衝材と、梱包箱の角部の内面の間に配置され
る。これにより、梱包用緩衝材の補強部材は、はめ込み
部を用いて梱包用緩衝材に対して重ねて配置すること
で、梱包用緩衝材の強度的な補強を簡単に行なうことが
できる。そして梱包用緩衝材の補強部材は、梱包用緩衝
材と、梱包箱の角部の内面の間に配置することにより、
梱包箱の角部をたとえば床面等に落下してしまった場合
でも、梱包対象物の角部の損傷を防ぐことができる。
【0013】請求項6の発明は、請求項5に記載の梱包
箱において、前記梱包箱の底面部の内面に密着される第
1面部と、前記第1面部に対して立てて形成されており
前記梱包箱の側面部の内面に密着される第2面部と、前
記第1面部に対して立てて形成されており前記梱包箱の
別の側面部の内面に密着される第3面部と、を有し、前
記はめ込み部は、前記第1面部において前記第2面部と
前記第3面部の立てて形成されている方向に平行に突出
して形成されている。
【0014】請求項7の発明は、請求項6に記載の梱包
箱において、前記第1面部は、三角形状である。
【0015】請求項8の発明は、請求項6に記載の梱包
箱において、前記第1面部は、四角形状である。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述
べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、
技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明
の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨
の記載がない限り、これらの形態に限られるものではな
い。
【0017】図1は、本発明の梱包用緩衝材の補強部材
を備える梱包箱の好ましい実施の形態を示している。図
1に示す梱包箱10は、包装箱とも呼び、梱包用緩衝材
の補強部材は、包装用緩衝材の補強部材とも呼ぶ。梱包
箱10は、たとえば直方体形状の箱体13、下部側の4
つの梱包用緩衝材20,21,22,23、2つの補強
部材30,31、そして上部側の3つの緩衝材40,4
1,42を有している。
【0018】梱包箱10の箱体13は、底面部50と4
つの側面部51,52,53,54と、4つの上部フラ
ップ60,61,62,63から構成されている。上部
フラップ60〜63は、上部の開口部70を開閉可能に
閉じることができる。梱包箱10は、たとえば段ボール
紙のような紙又は板状のプラスチックにより作られてい
る。梱包対象物として、図1の例ではテレビジョン受像
機100を示している。このテレビジョン受像機100
は、たとえば25インチサイズのテレビジョン受像機で
あり、比較的重量物である。テレビジョン受像機100
は、保護用の透明袋101に収容されている。
【0019】図1に示す下部側の梱包用緩衝材20は、
テレビジョン受像機100の左下前の隅部110を支持
するものである。同様にして梱包用緩衝材21は、テレ
ビジョン受像機100の右下前の隅部111を支持する
ものである。梱包用緩衝材22は、テレビジョン受像機
100の左下後の隅部112を支持するものである。梱
包用緩衝材23は、テレビジョン受像機100の右下後
の隅部113を支持するものである。梱包用緩衝材2
0,21,22,23は、箱体13の底面部50の内面
50A上に置かれる。つまり梱包用緩衝材20は、箱体
13の左下前の角部120の内面に設定され、梱包用緩
衝材21は、箱体13の右下前の角部121の内面に設
定される。また梱包用緩衝材22は、箱体13の左下後
の角部122の内面に設定され、梱包用緩衝材23は、
箱体13の右下後の角部123の内面に設定される。
【0020】上部の緩衝材40は、テレビジョン受像機
100の上部の隅部130に設定され、緩衝材41はテ
レビジョン受像機100の上部の右の隅部131に設定
され、そして緩衝材42は、テレビジョン受像機100
の上部の後の部分133に設定される。これにより、テ
レビジョン受像機100は、上下の緩衝材を用いて、梱
包箱10の中に収容されることにより、各緩衝材はテレ
ビジョン受像機100に対して外部からの力の影響を緩
衝するかもしくは緩和することができるのである。
【0021】図1に示すように、特徴的なのは、左下前
の梱包用緩衝材20と右下前の梱包用緩衝材21には、
それぞれ補強部材30,31が重ねるようにして装着さ
れていることである。このように梱包用緩衝材20,2
1に対して補強部材30,31がそれぞれ装着され、後
側の梱包用緩衝材22,23には補強部材は装着されて
いない。これは、テレビジョン受像機100の前側の下
部の隅部110,111が、後側の隅部112,113
よりも床面等に落下した時に損傷を受け易いからであ
る。つまり、図示例のテレビジョン受像機100では、
後側の隅部112,113は、前側の隅部110,11
1に比べてやや絞った外形形状になっているので、隅部
110,111の方が落下した場合に隅部112,11
3に比べて損傷を受け易いので、この点を考慮して補強
部材30,31を装着しているのである。このために、
梱包用緩衝材20,21には、緩衝材20,21の強度
を補強するために補強部材30,31がそれぞれ付属さ
れている。
【0022】図1に示す梱包用緩衝材20と補強部材3
0の組み合わせと、梱包用緩衝材21と補強部材31の
組み合わせは、図1において、側面部51方向に対して
左右対称形状である。このために、図1における右側の
梱包用緩衝材21と補強部材31のアセンブリを部分A
として、図2に代表して拡大して示す。
【0023】図2に示す部分Aは、図1の梱包用緩衝材
21と補強部材31の構造を見易くするために後側から
見た斜視図である。図2において、梱包用緩衝材21に
対して、補強部材31が矢印方向に重ねるようにして着
脱可能に配置されることにより、補強部材31は梱包用
緩衝材21を強度的に補強することができる。このよう
な構造は、図1に示す梱包用緩衝材20と補強部材30
の組立体においても同じであるので、その説明を用いる
ことにする。
【0024】図2における梱包用緩衝材21と補強部材
31は、共に紙のシート状体をパルプモールド成形して
形成されている。つまり梱包用緩衝材21と補強部材3
1は、発泡スチロールのようなプラスチック発泡材料で
はなく、段ボールのような紙材からパルプモールド成形
により作られている。このようなパルプモールド成形し
た梱包用緩衝材と補強部材は、廃棄体積が嵩張らなく回
収ゴミの減量化が容易であり、また再生使用することも
できるので、廃棄公害の少ない材料と言える。
【0025】図2に示す梱包用緩衝材21は、底部21
A、側部21B,21Cを有している。底部21Aは、
複数の凸部21Dを有している。側部21Bと側部21
Cは、それぞれやはり凸部21Eを有している。各凸部
の形状は、図1のテレビジョン受像機100の隅部11
1を支えるためのものである。側部21B,21Cは、
底部21Aに対して垂直に立てて形成されている。底部
21Aは、ほぼ長方形状である。
【0026】図2の補強部材31は、ほぼ三角形状の第
1面部140、第2面部141、第3面部142を有し
ている。第1面部140の上面には、凸部状のはめ込み
部143を有している。これらのはめ込み部143の突
出方向は、第2面部141と第3面部142の立てて形
成された方向と平行である。第2面部141と第3面部
142は、第1面部140に対して垂直に立てて形成さ
れている。緩衝材21に対して補強部材31を重ね合せ
ると、第1面部140の上面は、底部21Aの下面側に
ほぼ密着する。第2面部141の内面は、側部21Bの
外面にほぼ密着する。第3面部142の内面は、側部2
1Cの外面にほぼ密着する。補強部材31を梱包用緩衝
材21に対して重ねるようにして組み立てることによ
り、上述した第1面部140〜第3面部142が、梱包
用緩衝材21の底部21A、側部21B,21Cにそれ
ぞれ密着して重なり合うのである。そしてこの時に、は
め込み部143は、凸部21Eの中にはまり込むこと
で、補強部材31と梱包用緩衝材21の位置決めを行な
うことができ、重ね合せた補強部材31と梱包用緩衝材
21の位置ずれを防ぐことができる。
【0027】図3は、補強部材31と梱包用緩衝材21
を重ねて組み立てた例の断面を示している。補強部材3
1のはめ込み部143は、梱包用緩衝材21の凸部21
Eにはめ込まれている。補強部材31の第2面部141
の内面141Aは、梱包用緩衝材21の凸部21Eの外
面21Fに密着している。そして補強部材31の第1面
部140の上面140Aは、底部21Aの下面21Gに
密着している。このようにして、補強部材31と梱包用
緩衝材21は、はめ込み部143と凸部21Eを用いて
はめ込んで組み立てることができる。
【0028】図4(A)は、図1に示す一対の補強部材
30,31を1つの集合体150から分割して得る場合
の例を示している。図4(A)は、補強部材30,31
の集合体150の平面図であり、図4(B)は集合体1
50のR1方向から見た側面図である。図4(C)は、
図4(A)の集合体150をR2の方向から見た側面図
である。図5は、この集合体150の斜視図である。図
4(A)に示すように、平面で見て正方形状の集合体1
50は、対角線155により分割することにより、対角
線155を中心とする左右対称形状の補強部材30,3
1を得ることができる。
【0029】次に、上述した梱包用緩衝材の補強部材を
有する梱包箱の使用例について説明する。図1に示すよ
うに、梱包箱10の箱体13の開口部70を開けて、梱
包用緩衝材20〜23を用いて、テレビジョン受像機1
00の隅部110〜113を箱体13の底面部50の内
面50Aに置く。これによりテレビジョン受像機100
は、箱体13の中に収容される。この時に、テレビジョ
ン受像機100の前側の隅部110,111を特に落下
等の危険から保護するために、前側の梱包用緩衝材20
と梱包用緩衝材21に対してそれぞれ補強部材30,3
1を重ね合わせて設定する。上部の緩衝材40,41,
42は、テレビジョン受像機100の上に載せて、その
後箱体13の上部フラップ60〜63を閉じることによ
り、テレビジョン受像機100は梱包箱10により完全
に梱包することができる。
【0030】梱包箱10を搬送する際に、たとえば図6
に示すように箱体13の隅部121側をたとえば床面F
に対して落下させてしまった場合であっても、図1に示
すように角部121に対応して補強部材31が梱包用緩
衝材21に対して設けられているので、梱包用緩衝材2
1の補強および緩衝能力を増加させることができる。こ
れによって、テレビジョン受像機100の前側の隅部1
11の損傷を防ぐことができる。テレビジョン受像機1
00のもう1つの隅部110についても同様の機能を有
していて、補強部材30が梱包用緩衝材20の強度およ
び緩衝力を補強しているので、図6に示す箱体13の角
部120を床面Fに落下させたとしても、隅部110の
損傷を防ぐことができる。
【0031】図1〜図6の実施の形態では、補強部材3
1は、図2に示すように第1面部140、第2面部14
1、第3面部142を有する形状のものであった。これ
に対して図7に示す実施の形態の補強部材31は、第1
面部140は、長方形状を有している。この第1面部1
40の上面には、複数個の突起状のはめ込み部143が
形成されている。第2面部141と第3面部142は、
第1面部140に対してほぼ垂直に立てて形成されてい
る。第1面部140の形状が三角形状ではなく長方形状
であると、第1補強部材31が梱包用緩衝材21に対し
て重ねて組み立てられるのであるが、このような実施の
形態では、箱体13の角部121を床面に落下した場合
だけではなく、図8に示すように、箱体13の底面部5
0を床面Fに対して落下させた場合でも対応することが
できる。
【0032】本発明の実施の形態の梱包用緩衝材の補強
部材は、環境保護のために優れたシート状体をパルプモ
ールド成形して形成されたものである。梱包用緩衝材に
ついても同様に環境対策に優れたシート状体をパルプモ
ールド成形して形成されている。梱包用緩衝材全体の肉
厚を増加させたり、他の大きなサイズの段ボールシート
を用意して梱包用緩衝材の補強をするのではなく、必要
な箇所の梱包用緩衝材に対して補強部材を重ね合わせる
ようにして配置するだけで、不要な部分まで補強する必
要がなくなり、コスト高を避けて、少ないコストで効果
的な補強を行なうことができる。
【0033】図2のような補強部材の形状を採用するこ
とにより、箱体の角部を落下させた場合や箱体の底面部
を落下させた場合における補強が可能であり、梱包対象
物の隅部の損傷を防ぐことができる。図7に示すような
実施の形態のような補強部材の形状にすることにより、
図1に示す箱体13の底面50Aが床面に対して落下し
た場合においても、図1に示すテレビジョン受像機10
0の隅部110,111の損傷を防止することができる
のである。尚、図1に示すすべての緩衝材20,21,
22,23に対して、補強部材を付属するようにしても
もちろんかまわない。
【0034】ところで本発明は上記実施の形態に限定さ
れるものではなく、本発明は、梱包対象物としては、テ
レビジョン受像機以外に、PDP(プラズマディスプレ
イパネル)、背面型プロジェクタ表示装置、その他比較
的重量を有する電子機器あるいは電子機器以外の他の種
類の機器や装置又は家具等を梱包する場合にも勿論適用
することができる。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
梱包用緩衝材の必要な部分のみ強度補強を行なうことに
より、簡単に緩衝材の強度補強を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の梱包用緩衝材の補強部材を有する梱包
箱を示す斜視図。
【図2】図1の部分Aに示す梱包用緩衝材と補強部材の
形状を示す斜視図。
【図3】図2の梱包用緩衝材および補強部材の重ね合わ
せた例を示す断面図。
【図4】図2の補強部材の形状例を示す図。
【図5】図4の補強部材の形状例を示す斜視図。
【図6】箱体の角部を床面に落下させた場合の状態を示
す図。
【図7】本発明の梱包用緩衝材の補強部材の別の実施の
形態を示す斜視図。
【図8】箱体の底面を床面に対して落下させた状態を示
す図。
【図9】従来の梱包箱を示す斜視図。
【符号の説明】
10・・・梱包箱、13・・・箱体、20,21,2
2,23・・・梱包用緩衝材、30,31・・・補強部
材、100・・・テレビジョン受像機(梱包対象物の一
例)、140・・・補強部材の第1面部、141・・・
補強部材の第2面部、142・・・補強部材の第3面
部、143・・・補強部材のはめ込み部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山鹿 広志 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 加藤 春義 愛知県春日井市如意申町5−7−1 日本 ハイパック株式会社内 (72)発明者 水野 正夫 愛知県春日井市如意申町5−7−1 日本 ハイパック株式会社内 Fターム(参考) 3E037 AA20 BA03 BB03 3E066 AA06 BA01 CA05 EA01 FA11 JA03 KA04 NA08

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 梱包箱内に梱包対象物を収容して梱包す
    る際に、前記梱包箱内に配置されて前記梱包対象物を支
    えて前記梱包対象物に対する外部からの力の影響を緩衝
    するための梱包用緩衝材を補強する梱包用緩衝材の補強
    部材であり、 シート状体をパルプモールド成形して形成され、前記梱
    包用緩衝材に対して着脱自在にはめ込んで前記梱包用緩
    衝材に対して重ねて配置するためのはめ込み部を有し、 シート状体をパルプモールド成形して形成されている前
    記梱包用緩衝材と、前記梱包箱の角部の前記内面との間
    に配置されることを特徴とする梱包用緩衝材の補強部
    材。
  2. 【請求項2】 前記梱包箱の底面部の内面に密着される
    第1面部と、前記第1面部に対して立てて形成されてお
    り前記梱包箱の側面部の内面に密着される第2面部と、
    前記第1面部に対して立てて形成されており前記梱包箱
    の別の側面部の内面に密着される第3面部と、を有し、 前記はめ込み部は、前記第1面部において前記第2面部
    と前記第3面部の立てて形成されている方向に平行に突
    出して形成されている請求項1に記載の梱包用緩衝材の
    補強部材。
  3. 【請求項3】 前記第1面部は、三角形状である請求項
    2に記載の梱包用緩衝材の補強部材。
  4. 【請求項4】 前記第1面部は、四角形状である請求項
    2に記載の梱包用緩衝材の補強部材。
  5. 【請求項5】 梱包対象物を収容して梱包する際に用い
    られる梱包箱であって、前記梱包箱内に配置されて前記
    梱包対象物を支えて前記梱包対象物に対する外部からの
    力の影響を緩衝するための梱包用緩衝材を補強する梱包
    用緩衝材の補強部材を有する前記梱包箱であり、 前記梱包用緩衝材の補強部材は、シート状体をパルプモ
    ールド成形して形成され、前記梱包用緩衝材に対して着
    脱自在にはめ込んで前記梱包用緩衝材に対して重ねて配
    置するためのはめ込み部を有し、 前記梱包用緩衝材の補強部材は、シート状体をパルプモ
    ールド成形して形成されている前記梱包用緩衝材と、前
    記梱包箱の角部の前記内面との間に配置されることを特
    徴とする梱包箱。
  6. 【請求項6】 前記梱包箱の底面部の内面に密着される
    第1面部と、前記第1面部に対して立てて形成されてお
    り前記梱包箱の側面部の内面に密着される第2面部と、
    前記第1面部に対して立てて形成されており前記梱包箱
    の別の側面部の内面に密着される第3面部と、を有し、 前記はめ込み部は、前記第1面部において前記第2面部
    と前記第3面部の立てて形成されている方向に平行に突
    出して形成されている請求項5に記載の梱包箱。
  7. 【請求項7】 前記第1面部は、三角形状である請求項
    6に記載の梱包箱。
  8. 【請求項8】 前記第1面部は、四角形状である請求項
    6に記載の梱包箱。
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