JP2003276766A - ナノチューブ製品の導電性収納容器 - Google Patents

ナノチューブ製品の導電性収納容器

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JP2003276766A
JP2003276766A JP2002080369A JP2002080369A JP2003276766A JP 2003276766 A JP2003276766 A JP 2003276766A JP 2002080369 A JP2002080369 A JP 2002080369A JP 2002080369 A JP2002080369 A JP 2002080369A JP 2003276766 A JP2003276766 A JP 2003276766A
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conductive
nanotube
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Yoshikazu Nakayama
喜萬 中山
Seiji Akita
成司 秋田
Akio Harada
昭雄 原田
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Daiken Kagaku Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 収納容器に静電気対策を施すことにより、ナ
ノチューブ製品に静電気による破損を生ぜしめない安全
確実なナノチューブ製品収納容器を実現する。 【解決手段】 本発明に係るナノチューブ製品12の導
電性収納容器2は、導電性容器本体4と、導電性容器本
体4の開口部を開閉する導電性蓋体6から構成されるか
ら、導電性収納容器4に静電気が帯電されることは無
く、また何らかの原因で静電気が流入しても収納容器2
の外側表面から瞬時にアースされるため、内部に収納さ
れているナノチューブ製品12に高電界や電撃が生じ
ず、ナノチューブ製品12を完成状態のまま安全確実に
収納できる。しかも、静電気が生じないから、埃などを
吸着する事が無く、収納容器2を常に清潔に保持でき
る。また、導電性容器本体4に導電性ゲルなどの導電性
固定部10を設ければ、ナノチューブ製品12を固定し
て不動状態に保持でき、ナノチューブ製品12の脱落に
よる破損も確実に防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、ナノチューブ、ナ
ノチューブカンチレバー、ナノチューブピンセット等の
ようにナノチューブ製品の収納容器に関し、更に詳細に
は、収納容器の全体を導電性材料で形成してナノチュー
ブ製品が静電気を帯電しないように構成し、輸送中や保
管中にナノチューブが静電気によって破損することな
く、常に正常に動作することができるナノチューブ製品
の導電性収納容器に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、物質の表面構造を観察するため
に、カンチレバー部に突出部を形成した半導体カンチレ
バーを構成し、突出部の先鋭な先端を探針として物質表
面を走査させ、物質表面の凹凸形状を撮像できる原子間
力顕微鏡(Atomic Force Microscope, AFMと略称す
る)が使用されている。
【0003】この半導体カンチレバーを更に高性能化す
るため、本発明者等は半導体カンチレバーの突出部にカ
ーボンナノチューブ等のナノチューブをコーティング膜
や通電融着によって固定したナノチューブカンチレバー
を発明するに到った。下方に突出したナノチューブの先
端を探針点として使用するため、ナノチューブの断面直
径の精度で物質表面を撮像できる高精度AFMを実現し
たものであり、特開2000−227435及び特開2
000−249712として公開している。
【0004】更に、半導体カンチレバーの突出部に複数
本のナノチューブをコーティング膜や通電融着によって
固定し、ナノチューブの先端部を静電引力や圧電膜によ
って開閉できるようにしたナノピンセットを引き続いて
発明するに到った。このナノピンセットを用いて、ナノ
チューブの先端でナノ物質の把持・放出を可能にし、ナ
ノ構造物を自在に構築することができ、特開2001−
252900として公開している。
【0005】また、本発明者等は、カンチレバーの突出
部にナノチューブを突出固定し、その周りにナノコイル
を嵌合させたナノ磁気ヘッドを発明し、特開2001−
331906として公開している。このナノ磁気ヘッド
を用いれば、物質表面のナノ領域に対し磁気記録や磁気
消去を可能にし、磁気記録の高密度化を実現することが
できる。
【0006】また、他の発明者により、ナノチューブを
用いた物質吸蔵技術が提案されている。ナノチューブの
内部には比較的大きな中空部が存在し、この中空部に各
種の物質原子を吸蔵させることができ、例えば水素吸蔵
手段として利用することができる。
【0007】以上のように、ナノチューブ自体、ナノチ
ューブカンチレバー、ナノピンセット、ナノ磁気ヘッ
ド、物質吸蔵ナノチューブ等のような種々のナノチュー
ブ製品が存在し、また提案されている。このようにナノ
チューブを使用した種々のナノチューブ製品が今後も増
加すると考えられる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ナノチューブ製品が増
加するに従い、ナノチューブ製品を収納する容器に問題
が生じている。ナノチューブ自体は高強度・高弾性を有
する極めて柔軟性の高い素材であるが、ナノチューブを
他の部材と組み合わせたナノチューブ製品は電界により
変形しやすいと云う弱点を有する。特に、静電気による
変形が問題となっている。
【0009】図6は従来のナノチューブ製品収納容器の
使用状態を説明する斜視図である。絶縁性収納容器22
は半導体カンチレバーを収納するために用いられる収納
容器で、絶縁性のプラスチックで形成されている。
【0010】この絶縁性収納容器22は絶縁性容器本体
24と絶縁性回転部28と絶縁性蓋体26から構成さ
れ、絶縁性回転部28を軸に絶縁性蓋体26を回動させ
て容器の開閉を行なう。絶縁性容器本体24の底部には
ゲル状物質を全面に形成して絶縁性ゲル体30を形成し
ている。
【0011】ゲル状物質は例えば寒天のような物質であ
り、電気的には絶縁性であり、その表面は多少の粘着性
を有している点に特徴がある。従来の半導体カンチレバ
ー(ナノチューブを有しない)は、突出部を上方に向け
た状態で、この絶縁性ゲル体30の表面にカンチレバー
部を接着して固定されており、半導体カンチレバーを固
定状態に保持して輸送や保管がなされている。
【0012】前述したように、半導体カンチレバーはカ
ンチレバー部も突出部も高強度の半導体から形成されて
いるから、静電気が溜まって高電界が作用したり、静電
気放電が生起しても、突出部が変形を受けることは全く
無く、何らの問題も生じていなかった。
【0013】ところがナノチューブ製品は最近開発され
たものであり、ナノチューブ製品専用の収納容器が存在
しなかったため、この従来の半導体カンチレバーの収納
容器にナノチューブ製品を保管しているのが状態であ
る。
【0014】図6では、ナノチューブ14を上方に向け
た状態で、ナノチューブ製品12を絶縁性ゲル体30の
表面に接着して固定している。絶縁性蓋体26を閉じて
絶縁性収納容器24を逆転させても、ナノチューブ製品
12は粘着力によって脱落することは無い。
【0015】つまり、従来の絶縁性収納容器22を用い
ても、ナノチューブ製品12を固定して保持する点で
は、何ら問題は生じない。しかし、この絶縁性収納容器
22は静電気対策が全く取られていないため、以下のよ
うな問題が頻発している。
【0016】図7は従来のナノチューブ製品収納容器に
おけるナノチューブカンチレバーの破損状態図である。
このナノチューブ製品12は前述したナノチューブカン
チレバーであり、カンチレバー部12aの先端に突出部
12bが突設されている。
【0017】この突出部12bにはナノチューブ14の
基端部14aがコーティング膜や通電融着により固着さ
れており、先端部14bが突出部12bから上方に突出
している。この先端部14bの先端14cによりAFM
走査が行なわれる。
【0018】前述した収納容器22は電気的に絶縁性で
あるため、その表面には静電気が生じやすい。ゲル体3
0も絶縁性であり、またナノチューブ製品12も半導体
性又は絶縁性であるから、静電気はどの部分にも生じる
可能性があり、しかも生じた静電気が除電されることは
極めて少ない。
【0019】従って、いずれかに静電気が生じると、ナ
ノチューブ14の先端部14bに高電界が発生し、また
静電気放電が生じた時にはナノチューブ14に電撃が生
じる。このような場合、本発明者等の電子顕微鏡観察に
よれば、ナノチューブ先端部14bが折れ曲って突出部
12bに接着してしまい、ナノチューブカンチレバーと
しては使い物にならないような破損状態が発生する。
【0020】図8は従来のナノチューブ製品収納容器に
おけるナノピンセットの破損状態図である。この図で
は、ナノチューブ製品12としてナノピンセットが画か
れている。2本のナノチューブ14・14の基端部14
a・14aが突出部12bにコーティング膜や通電融着
によって固定されている。
【0021】ナノチューブの先端部14b・14bは下
方に突出しており、その先端14c・14cは静電気力
や圧電作用により左右に開閉するように構成されてい
る。先端14c・14cの間にナノ物質を把持して特定
位置にナノ物質を放出することにより、このナノピンセ
ットはナノ構造物を構築するナノロボットとして機能す
ることができる。
【0022】ところが、図7と同様に、従来の絶縁性収
納容器22に保管しておくと、静電気による局所高電界
や静電気放電により、ナノチューブ先端部14b・14
bが相互に接着したり、場合によっては一体化した先端
部が折れ曲って突出部12bに接着するという事態が生
じる。これらの破損状態は、本発明者等が電子顕微鏡観
察により見出したものである。
【0023】また、図示はしないが、絶縁性収納容器2
2の中に、単にナノチューブを集合保管するだけでも、
静電気による局所電界や静電気放電が生じると、ナノチ
ューブ同士が相互に接着して団子状になるといった事態
も生じている。物質原子を吸蔵させたナノチューブでも
同様の現象が観察され、このようにナノチューブ自体も
含まれるナノチューブ製品を保管する収納容器には何ら
かの静電気対策が施される必要がある。
【0024】従って、本発明は、収納容器に何らかの静
電気対策を施すことにより、収納容器内に保管されるナ
ノチューブ製品に静電気による破損を生ぜしめず、現在
開発されているナノチューブ製品に限らず、今後も開発
され続けるナノチューブ製品の安全確実な収納容器を提
供することを目的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するためになされたものであり、その第1の発明は、導
電性容器本体と、導電性容器本体の開口部を開閉する導
電性蓋体から構成される導電性収納容器であり、この導
電性収納容器の内部にナノチューブ製品を収納すれば、
ナノチューブ製品に静電気が発生しても導電性収納容器
を介して外部に自然に通電放出され、また導電性収納容
器が帯電しても静電気は外部に自然とアースされ、局所
高電界や静電気放電による電撃がナノチューブに作用し
ないから、ナノチューブ製品を安全確実に収納すること
ができる。
【0026】第2の発明は、導電性容器本体と、この導
電性容器本体に配置された導電性固定部と、導電性容器
本体の開口部を開閉する導電性蓋体から構成され、導電
性固定部の表面にナノチューブ製品を固定できるから、
ナノチューブ製品が収納容器内で動かずに安定して固定
できる。しかも、ナノチューブ製品に静電気が発生して
も導電性収納容器から外部に自然に放電されから、ナノ
チューブ製品に静電気が蓄積される事が無く、また導電
性収納容器に生じた静電気は瞬時に外部に自然とアース
され、局所高電界や静電気放電による電撃がナノチュー
ブに全く作用することはない。従って、ナノチューブ製
品を安全確実に収納すると共に、ナノチューブの静電気
破損を確実に防止することが可能となる。
【0027】第3の発明は、導電性容器本体と導電性蓋
体を導電性プラスチックスで形成すると共に、導電性固
定部を導電性ゲルで形成し、導電性ゲルの表面粘着力に
よりナノチューブ製品を固定するから、従来から使用さ
れているプラスチックス性のカンチレバー容器の設計を
そのまま使用でき、素材を導電性プラスチックス及び導
電性ゲルに変更するだけでよく、簡便且つ低価格でナノ
チューブ製品の導電性収納容器を提供できる。
【0028】第4の発明は、ナノチューブ製品がナノチ
ューブカンチレバー又はナノチューブピンセットの導電
性収納容器であるから、ナノテクノロジー分野において
広範囲に使用されつつあるこれらナノチューブ製品の市
場流通性を拡大でき、ナノチューブカンチレバーやナノ
チューブピンセットの普及拡大に飛躍的な追い風を与え
ることができる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係るナノチュー
ブ製品の導電性収納容器の実施形態を図面に従って詳細
に説明する。
【0030】図1は本発明に係るナノチューブ製品収納
容器の閉鎖状態を示す簡略斜視図である。導電性収納容
器2は導電性容器本体4と導電性蓋体6を導電性回動部
8により連結して構成されている。導電性容器本体4の
内側底部には導電性固定部10が配置されている。
【0031】導電性容器本体4を形成する導電性材料と
しては、それ自身が導電性を有する金属や導電性高分子
などが利用でき、またそれ自身が半導体性や絶縁性の材
料に導電性フィラー(導電性微小粒子や導電性微小繊維
などの導電性微粒体)を分散させて後天的に導電性を付
与した材料が利用できる。
【0032】金属としては金属単体や合金や金属間化合
物などが利用でき、また導電性炭素物質やこれらと類似
の導電性物質が利用できる。導電性高分子は共役系が発
達した鎖状導電性高分子と2次元導電性高分子が有り、
またそれ自体が金属的性質を発現するものと、少量のア
クセプターやドナーをドーピングすることにより絶縁体
―金属転移を起こすものが知られている。
【0033】導電性高分子にはポリチアジル、ポリアセ
チレン、ポリ(3−アルキルチオフェン)等があり、具
体的に構造式で示すと、(SN)X、(C22X、(C
64X、(C64S)X、(C6422X、(C4
2SC22Xなどであり、多様な高分子に導電性が見ら
れる。
【0034】また、半導体性物質や絶縁性物質に導電性
微粒体を添加分散させることにより、導電性微粒体の添
加濃度を調整して自在な導電性を発現させることが可能
となる。導電性微粒体は金属微粒子やカーボン粒子微粒
子、その他の導電性微粒物質から自在に選択できる。
【0035】導電性固定部10はナノチューブ製品12
を導電性収納容器2内で動かないように固定する作用を
有するものであれば何でもよい。例えば、機械的にナノ
チューブ製品12を不動状に押圧する機構、粘着力の弱
い粘着剤を塗着したもの、両面テープ、その他のものが
利用できる。
【0036】この実施形態では、導電性ゲルを導電性容
器本体4の底部に平坦に充填した導電性ゲル体を導電性
固定部10として利用しており、ゲル体表面をナノチュ
ーブ製品12の固定面10aとしている。この導電性ゲ
ル体は平坦に形成された寒天状の物質であり、換言する
と、ゼリー状物質やゼラチン状物質と云ってもよい。こ
のようなゲル形成にはゾル・ゲル法が利用できる。
【0037】一般に、ゲルは絶縁性のものが多いから、
出発物質の溶液段階で前述した導電性フィラーを混合分
散させ、乾燥によるゾルゲル転移の過程で導電性を付与
することができる。本実施形態では、最終的に導電性が
付与されたゲル体が形成できるものなら何でもよい。
【0038】ゲル体の表面には一定の粘着力が有り、ナ
ノチューブ製品12を不動状に固定するだけでなく、ゲ
ル体表面からナノチューブ製品12を剥離する場合でも
簡単に剥がすことができる。勿論、この剥離力はゲル体
を変更したり、ゲル体の乾燥度を調整することにより、
任意に調整できる。
【0039】ナノチューブ製品12は、カンチレバーの
背面を導電性ゲル体の表面に接着して不動状に固定さ
れ、ナノチューブ14は傷付かないように上方に向けて
配置されている。
【0040】図2は本発明に係るナノチューブ製品収納
容器の開放状態を示す簡略斜視図である。導電性蓋体6
を導電性回動部を軸にして回動させることにより導電性
収納容器2を開放する。この開放状態にすることによっ
て、ナノチューブ製品12を取り出すことができる。
【0041】本発明では、導電性物質から導電性収納容
器2を形成し、しかも固定部を導電性固定部10から形
成しているから、これらの構成部材に静電気が蓄電され
ることは無い。従って、静電気による高電界は発生せ
ず、また静電気放電による電撃が発生することも無いの
で、ナノチューブ製品が静電気により破損することは全
くなく、ナノチューブ製品を完全状態のまま安全確実に
保管する事ができる。
【0042】図3は図2のA−A線断面図である。導電
性収納容器2を取り扱う場合には、導電性マット13の
上に載置して行なう。導電性収納容器2に何らかの静電
気が滞留している場合があるから、アースされた導電性
マット13の上に置くことによって、微小な静電気を放
電させることなく自然に除電することができる。従っ
て、ナノチューブ14に高電界や放電による電撃が作用
しないから、ナノチューブ14が破損することは無い。
【0043】この図3から分るように、ナノチューブ製
品12の背面が固定面10a上に接着して置かれ、ナノ
チューブ14は上方に向いて配置されている。このよう
な配置状態では、ナノチューブ製品12のナノチューブ
14が破損することは無いから安全である。
【0044】図4は導電性収納容器からナノチューブ製
品を取り出す場合の説明用斜視図である。まず作業者は
両手を導電性マットの上に接触させて人体に溜まった静
電気を除電する。除電した後、作業者は導電性マット1
3の上にあるピンセット16を握り、そのピンセット先
端16a・16aによりナノチューブ製品12の両側を
把握する。このようにすれば、ナノチューブ製品に静電
気放電を起こさないから、ナノチューブ14を破損させ
る事無く、ナノチューブ製品12を取り扱う事ができ
る。
【0045】図5は本発明に係るナノチューブ製品収納
容器の他の実施形態の簡略斜視図である。この実施形態
では、導電性固定部10として導電性両面テープを導電
性容器本体4の底部に貼り付けて構成している。固定面
10aは導電性両面テープの粘着面であり、粘着力を調
整することにより、ナノチューブ製品12を簡単に剥離
できるように設定できる。
【0046】本発明は上記実施形態に限定されるもので
はなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲における
種々の変形例や設計変更をその技術的範囲内に包含する
ものであることは云うまでもない。
【0047】
【発明の効果】第1の発明によれば、導電性容器本体
と、導電性容器本体の開口部を開閉する導電性蓋体から
導電性収納容器を構成するから、導電性収納容器に静電
気が帯電されることは無く、また何らかの原因で静電気
が流入しても静電気は収納容器の外側表面から瞬時にア
ースされるため、内部に収納されているナノチューブ製
品を電流が通過する事は全く無く、ナノチューブ製品を
完成状態のまま安全確実に保管する事ができる。しか
も、導電性収納容器は静電気を帯電しないから、埃など
を吸着する事も無く、収納容器事態も常に清潔に保持さ
れる利点を有する。
【0048】第2の発明によれば、導電性容器本体と、
この導電性容器本体に配置された導電性固定部と、導電
性容器本体の開口部を開閉する導電性蓋体から導電性収
納容器を構成するから、導電性収納容器を動かしてもナ
ノチューブ製品は導電性固定部に不動状態のまま確実に
固定され、ナノチューブ製品が脱落などで破損すること
は完全に防止できる。しかも、導電性収納容器に静電気
が発生することは無く、仮に何らかの原因で静電気が流
入しても静電気は収納容器の外側表面から瞬時にアース
されるため、内部に収納されているナノチューブ製品を
電流が通過する事は全く無く、ナノチューブ製品を完成
状態のまま安全確実に保管する事ができる。同時に、導
電性収納容器は静電気を帯電しないから、埃などを吸着
する事も無く、収納容器事態も常に清潔に保持される利
点を有する。
【0049】第3の発明によれば、導電性容器本体と導
電性蓋体を導電性プラスチックスで形成すると共に、導
電性固定部を導電性ゲルで形成するから、導電性ゲルの
表面粘着力によりナノチューブ製品を確実に固定でき、
従来から使用されているプラスチックス性の収納容器の
設計をそのまま使用しながら、素材を導電性プラスチッ
クス及び導電性ゲルに変更するだけでよく、簡便且つ低
価格でナノチューブ製品の導電性収納容器を実現でき
る。
【0050】第4の発明によれば、本発明者等が開発し
たナノチューブカンチレバー及びナノチューブピンセッ
トをナノチューブ製品として採用するから、ナノテクノ
ロジー分野において広範囲に使用されつつあるこれらナ
ノチューブ製品の市場を拡大でき、ナノチューブカンチ
レバーやナノチューブピンセットの普及と同時にナノテ
クノロジーの発展に貢献することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るナノチューブ製品収納容器の閉鎖
状態を示す簡略斜視図である。
【図2】本発明に係るナノチューブ製品収納容器の開放
状態を示す簡略斜視図である。
【図3】図2のA−A線断面図である。
【図4】導電性収納容器からナノチューブ製品を取り出
す場合の説明用斜視図である。
【図5】本発明に係るナノチューブ製品収納容器の他の
実施形態の簡略斜視図である。
【図6】従来のナノチューブ製品収納容器の使用状態を
説明する斜視図である。
【図7】従来のナノチューブ製品収納容器におけるナノ
チューブカンチレバーの破損状態図である。
【図8】従来のナノチューブ製品収納容器におけるナノ
ピンセットの破損状態図である。
【符号の説明】
2は導電性収納容器、4は導電性容器本体、6は導電性
蓋体、8は導電性回動部、10は導電性固定部、10a
は固定面、12はナノチューブ製品、12aはカンチレ
バー、12bは突出部、13は導電性マット、14はナ
ノチューブ、14aは基端部、14bは先端部、14c
はナノチューブ先端、16はピンセット、16aはピン
セット先端、22は絶縁性収納容器、24は絶縁性容器
本体、26は絶縁性蓋体、28は絶縁性回動部、30は
絶縁性ゲル体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 秋田 成司 大阪府和泉市池田下町1248番地の4 (72)発明者 原田 昭雄 大阪府大阪市城東区放出西2丁目7番19号 大研化学工業株式会社内 Fターム(参考) 3E066 AA01 BA01 CA20 HA01 JA04 LA19 MA01 NA43 4G146 AA11 AD22 AD28 AD36

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性容器本体と、導電性容器本体の開
    口部を開閉する導電性蓋体から構成される導電性収納容
    器であり、この導電性収納容器の内部にナノチューブ製
    品を収納してナノチューブへの静電気帯電を防止するこ
    とを特徴とするナノチューブ製品の導電性収納容器。
  2. 【請求項2】 導電性容器本体と、この導電性容器本体
    に配置された導電性固定部と、導電性容器本体の開口部
    を開閉する導電性蓋体から構成され、導電性固定部の表
    面にナノチューブ製品を固定してナノチューブへの静電
    気帯電を防止することを特徴とするナノチューブ製品の
    導電性収納容器。
  3. 【請求項3】 前記導電性容器本体と導電性蓋体を導電
    性プラスチックスで形成すると共に、導電性固定部を導
    電性ゲルで形成し、導電性ゲルの表面粘着力によりナノ
    チューブ製品を固定する請求項2に記載のナノチューブ
    製品の導電性収納容器。
  4. 【請求項4】 前記ナノチューブ製品は、原子間力顕微
    鏡に用いられるカンチレバーに探針としてナノチューブ
    を固定したナノチューブカンチレバー、又は前記カンチ
    レバーに複数本のナノチューブを固定してナノチューブ
    先端間に開閉機能を付与したナノチューブピンセットで
    ある請求項2に記載のナノチューブ製品の導電性収納容
    器。
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