JP2003276604A - フランジ摩擦低減装置および方法 - Google Patents

フランジ摩擦低減装置および方法

Info

Publication number
JP2003276604A
JP2003276604A JP2002086963A JP2002086963A JP2003276604A JP 2003276604 A JP2003276604 A JP 2003276604A JP 2002086963 A JP2002086963 A JP 2002086963A JP 2002086963 A JP2002086963 A JP 2002086963A JP 2003276604 A JP2003276604 A JP 2003276604A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
flange
rail
container
water
wheel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002086963A
Other languages
English (en)
Inventor
Eiichi Maehashi
栄一 前橋
Takumi Ban
巧 伴
Ka Chin
樺 陳
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Railway Technical Research Institute
Original Assignee
Railway Technical Research Institute
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Railway Technical Research Institute filed Critical Railway Technical Research Institute
Priority to JP2002086963A priority Critical patent/JP2003276604A/ja
Publication of JP2003276604A publication Critical patent/JP2003276604A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Machines For Laying And Maintaining Railways (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 曲率の大きい分岐器における鉄道車両の走行
安定性を向上する。 【解決手段】 レール2の頭部の側面にレール2の長手
方向に沿って配置され、レール2上を回転する車輪のフ
ランジの少なくとも一部を浸水可能な水位に水Wを貯留
可能な容器5を備えるフランジ摩擦低減装置1を提供す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、鉄道のレールの
分岐位置において、車輪のフランジとレールとの間の摩
擦を低減するフランジ摩擦低減装置および方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、鉄道のレールの分岐は、図7
に示されるように、基準線Aから分岐線Bが分かれる部
分であって、ポイント部30と、リード部31と、クロ
ッシング部32とからなる分岐器33を備えている。前
記ポイント部30は、基準線Aから分岐線Bが分岐する
始点となる部分であって、レールの間隔方向に移動する
ことにより車両の進行方向を振り分けるトングレール3
4を備えている。前記リード部31は、基準線Aおよび
分岐線Bを構成する4本のレールの内の、内側の2本の
レールを構成する一対のリードレール35を備えてい
る。これらリードレール35の先端には、該リードレー
ル35を延長するように、前記トングレール34が固定
されている。前記クロッシング部32は、前記一対のリ
ードレール35が交差する位置に設けられ、長手方向に
レールが途切れる欠線部36を設けることにより、基準
線Aあるいは分岐線Bへの車輪の移動を許容している。
前記クロッシング部32に対応する外側の2本のレール
には、これらのレールの内側に間隔をあけて配されるガ
ードレール37がそれぞれ備えられている。
【0003】前記クロッシング部32においては、レー
ルが所定のクロッシング角θで交差している。分岐器3
3においては、特殊な場合を除きカントをつけないの
で、分岐器33内の曲線を通過するときの速度は厳しく
制限される必要がある。分岐器33曲線の曲率はクロッ
シング角θに直接関係しているので、この角度を用いて
次式で定義した分岐器33の番数Nごとに、分岐側速度
を規制している。 N=0.5cot(θ/2) 分岐器33の番数が小さいときは、それだけクロッシン
グ角θは大きく、曲率が大きくなる。例えば、8番分岐
器(N=8)ではクロッシング角は7°9′であり、分
岐側速度は25km/hに制限されている。
【0004】一方、鉄道車両の車輪37は、図8に示す
ように、踏面37aと呼ばれる周面と、幅方向の一端に
設けられたフランジ38とを有している。踏面37a
は、図8に示されるように、幅方向の一端からフランジ
38側の端部に向かって漸次大きくなるテーパ面状に形
成されている。また、前記フランジ38は、2本のレー
ル39の内側に配されており、車輪37がレール39か
ら外れることを防止するようになっている。また、前記
フランジ38の踏面37a側の側面38aにも所定の勾
配が設けられており、フランジ38は、半径方向外方に
向かって漸次薄くなるように構成されている。
【0005】車両が直線走行するときには、フランジ3
8はレール39に接触せず、車輪37は、踏面37aの
みによってレール39に接触している。また、曲線走行
時にも、フランジ38はレール39に接触することな
く、一対の車輪37は、軸方向にずれることによって、
レール39に接触する踏面37aの幅方向位置を異なら
せることにより、車輪37の直径を異ならせ、それによ
って、レール39の曲線に従って曲がっていくようにな
っている。直線から曲線への切り替わり位置において
は、フランジ38のフランジ面38aがレール39のゲ
ージコーナ39aに接触して、車輪37がレール39に
対してそれ以上幅方向へ移動しないように規制するよう
になっている。
【0006】また、分岐位置においては、レール39の
側面と車輪37のフランジ38との間にトングレール3
4を挟み込ませ、該トングレール34の頭部の形状をそ
の長手方向に沿って連続的に変化させていくことによ
り、車輪37を基準線Aからトングレール34上に乗せ
換えるように構成されている。この際に、フランジ38
に傾斜するフランジ面38aが設けられていることによ
り、車輪37は、トングレール34の形状変化をフラン
ジ面38aによって吸収し、トングレール34に滑らか
に追随していくことができるようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、できる
だけ狭い敷地内に複数の軌道を設ける必要がある車両基
地においては、曲率の大きな分岐器33、例えば、上述
した8番分岐器が使用される。このような8番分岐器を
使用する場合には、経時的な形状変化等の理由により、
トングレール34とリードレール35との継ぎ目が不連
続に接続する、いわゆる、角折れ部が生ずる場合があ
る。そして、この場合には、トングレール34に乗り移
った車輪37が、リードレール35に差し掛かる角折れ
部において、フランジ38のフランジ面38aにリード
レール35の頭部が急激に接触し、車輪37に大きな横
圧が加わることがある。この現象は、分岐を逆向きに走
行(背向)する場合においても同様であり、リードレー
ル35からトングレール34に乗り移る場合にも大きな
横圧が加わる。また、空気バネ式のサスペンションを備
えるボルスタレス台車では、曲線通過中に、空気バネの
復元力によって常に小さな横圧が連続して発生する。
【0008】このような場合に、例えば、左右の輪重の
アンバランスが発生すると、車輪の脱線係数、すなわ
ち、(横圧/輪重)が大きくなって、フランジ38とレ
ール39との間に生ずる摩擦力が増大し、走行状態が不
安定になる可能性が生ずる。特に、車両基地構内では、
乗客が乗っていないために輪重が小さくなり、その傾向
が高くなる。また、車両基地構内では、多数の分岐器3
3が密集しているため、このような状況が頻発する。
【0009】このような不具合を防止するために、全て
のトングレール34とリードレール35とが連続的に接
続するように、定期的にレールを交換する方法も考えら
れる。しかしながら、分岐器33は多数存在するため、
それら全てを定期的に交換することは、膨大な保守作業
や部品コストを必要とするので、現実的ではない。
【0010】一方、フランジ38にオイルまたはグリー
スを塗布することによりフランジ38とレール39との
間に生ずる摩擦力を低減する方法も考えられる。しかし
ながら、このような方法を採用すると、塗布されたオイ
ルまたはグリースが、車輪37の踏面37aに回り込ん
で、レール39との間の粘着力を低下させ、車輪37の
空転や滑走等の不都合を引き起こすことが考えられる。
これら油脂は持続作用があるので、踏面37aに回り込
んだ油脂の除去作業が必要となる。
【0011】この発明は、上述した事情に鑑みてなされ
たものであって、フランジとレールとの間に生ずる摩擦
力を低減し、鉄道車両の走行安定性を向上することを目
的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明は、以下の手段を提供する。請求項1に係
る発明は、レール頭部の側面にレールの長手方向に沿っ
て配置され、レール上を回転する車輪のフランジの少な
くとも一部を浸水可能な水位に水を貯留可能な容器を備
えるフランジ摩擦低減装置を提供する。
【0013】この発明によれば、レール頭部の側面に配
置された容器上を車輪が通過すると、車輪のフランジの
少なくとも一部が容器内に貯留されている水の水面下に
水没させられることにより、フランジの表面が濡らされ
る。そして、このように塗れたフランジがレール頭部に
接触すると、両者が水によって潤滑され、両者間に生ず
る摩擦力が低減されることになる。水は、油脂と異なり
持続作用がないので、踏面に回り込んだ場合でも除去作
業が不要であり、車輪が低速回転している場合には、踏
面においてレールとの間に挟まれると、車輪とレールと
の接触面から追い出される。したがって、車輪を空転さ
せたり、滑走させたりする不都合を回避することが可能
となる。
【0014】請求項2に係る発明は、請求項1に記載の
フランジ摩擦低減装置において、前記容器が、前記レー
ル頭部の側面に沿って配置される溝状部と、該溝状部の
両端を塞ぐ端壁部とを備え、該端壁部が、上下方向に伸
縮可能な弾性体により構成されているフランジ摩擦低減
装置を提供する。この発明によれば、容器内に貯留され
る水は、端壁部によって堰き止められることにより溝状
部内に所定の水位に維持される。また、車輪がレール上
を回転してきて容器に差し掛かるときには、車輪のフラ
ンジが端壁部を上下に押し潰す方向に押圧する。このと
き、端壁部は、それ自体を上下方向に伸縮させることに
より、車輪の容器内への侵入を許容し、フランジが通過
した後には、元の位置に復元することにより、容器内部
の水が外部に漏れないように保持することになる。
【0015】請求項3に係る発明は、請求項1または請
求項2に記載のフランジ摩擦低減装置において、前記容
器がレールに対して上下方向に移動可能に設けられ、該
容器を上方位置に復元するように付勢する付勢手段をさ
らに備えるフランジ摩擦低減装置を提供する。この発明
によれば、何らかの理由により、車輪のフランジが容器
を下方に押圧する状況が発生した場合には、付勢手段に
よる付勢力に抗して容器を下方に移動させることによ
り、車輪に押し上げる力が作用することを回避すること
が可能となる。例えば、容器内の水が凍結した場合や、
容器内部に塵埃が沈積した場合等に容器が下方に押し下
げられることになる。
【0016】請求項4に係る発明は、請求項1から請求
項3のいずれかに記載のフランジ摩擦低減装置におい
て、前記容器に、該容器内の水位を所定の水位に維持す
るリザーブタンクが接続されているフランジ摩擦低減装
置を提供する。この発明によれば、リザーブタンク内に
貯留した水を容器内に供給することにより、水位を所定
の高さに維持することが可能となる。リザーブタンクへ
の供給は、水道から行う場合の他、地下水や雨水を引き
入れることでもよい。
【0017】請求項5に係る発明は、レール頭部の側面
にレールの長手方向に沿って配置され、レール上を回転
する車輪のフランジの少なくとも一部に水を塗布可能な
塗布部材を備えるフランジ摩擦低減装置を提供する。こ
の発明によれば、摩擦を低減すべき部位の手前におい
て、塗布部材により車輪のフランジの表面に水を塗布す
ることにより、フランジとレールとの間の摩擦を低減す
ることが可能となる。
【0018】請求項6に係る発明は、レール上を回転す
る車輪のフランジとレールとの間の摩擦を低減すべき摩
擦低減部位の近傍において、前記フランジに水を塗布す
るフランジ摩擦低減方法を提供する。この発明によれ
ば、摩擦を低減すべき摩擦低減部位の近傍、すなわち、
車輪の進行方向に向かって摩擦低減部位の手前位置にお
いて、任意の手段によってフランジに水を塗布すること
により、水によってフランジとレールとを潤滑し、両者
間に生ずる摩擦を低減することが可能となる。
【0019】請求項7に係る発明は、レール上を回転す
る車輪のフランジとレールとの間の摩擦を低減すべき摩
擦低減部位の近傍に、前記フランジの少なくとも一部を
浸水可能な水位に水を貯留する容器を配置するフランジ
摩擦低減方法を提供する。この発明によれば、摩擦を低
減すべき摩擦低減部位の近傍、すなわち、車輪の進行方
向に向かって摩擦低減部位の手前位置に水を貯留した容
器を配置しておくだけで、車輪のフランジとレールとの
間の摩擦を低減することが可能となる。
【0020】請求項8に係る発明は、請求項7に記載の
フランジ摩擦低減方法において、前記容器が前記車輪の
進行方向に向かって前記摩擦低減部位から少なくとも前
記車輪の周長の整数倍分だけ手前の位置に配置されてい
るフランジ摩擦低減方法を提供する。この発明によれ
ば、車輪のフランジは、その周方向の一部のみを水で濡
らされる場合であっても、レール上で回転させられた結
果、その塗れた箇所が摩擦低減部位に接触するようにな
る。したがって、容器の長さを必要最小限の長さに設定
することが可能となる。
【0021】
【発明の実施の形態】この発明に係るフランジ摩擦低減
装置の一実施形態について、図面を参照して以下に説明
する。図1および図2に示されるように、本実施形態に
係るフランジ摩擦低減装置1は、レール2の頭部の側面
にレール2の長手方向に沿って配置され、レール2上を
回転する車輪3のフランジ4の少なくとも一部を浸水可
能な水位に水Wを貯留可能な容器5を備えている。
【0022】前記容器5は、図1および図2に示される
ように、例えば、略U字状断面を有する溝状部材6(溝
状部)と、その両端に配置されて、溝状部材6の両端開
口を閉鎖する端壁部材7,8(端壁部)とを備えてい
る。前記溝状部材6は、例えば、プラスチック製であ
り、内部に水Wを貯留しても腐食しないようになってい
る。また、この溝状部材6は、その一方の側壁6aを前
記レール2の頭部の側面に密着状態に配している。レー
ル2の側面は、車輪3のフランジ面4aの勾配よりも急
な勾配を有していて、両者間には常に隙間が形成される
ので、溝状部材6の一方の側壁6aをその隙間に配し
て、車輪3のフランジ4が溝状部材6に接触しないよう
に構成されている。
【0023】前記端壁部材7,8は、例えば、スポンジ
ゴムからなるブロックであり、自由状態において、その
上端面が、レール2上の車輪3のフランジ4の最下端よ
りも高い位置となるように構成され、前記溝状部材6の
両端開口を塞ぐように配置されている。また、端壁部材
7,8は、車輪3が当該端壁部材7,8を通過するとき
に、車輪3のフランジ4によって押し潰されることによ
り、車輪3の通過を許容する。その一方で、車輪3が通
過した後には、自由状態の形状に復元することにより、
再度、溝状部材6の両端を塞ぐようになる。
【0024】すなわち、端壁部材7,8は、車輪3が通
過するときには、上端面を下げることにより、車輪3を
容器5内に導入する一方、車輪3が容器5の外部にある
とき、または内部に入った後には、自由状態に復元し
て、溝状部材6の両端開口を塞ぎ、容器5内部の水を貯
留状態に保持するようになっている。
【0025】また、前記溝状部材6は、例えば、ゴムの
ような伸縮可能な弾性体からなる支持部材9によって、
下から支持されている。支持部材9は、任意の方法でレ
ール2に対して固定されている。図2に示す例では、レ
ール2の下面を抱き込むようにしてレール2に固定され
るブラケット10に固定されている。これにより、既存
のレール2に加工を施す必要がないので、後付けするこ
とができるようになっている。
【0026】また、前記容器5には水供給パイプ11を
通じてリザーブタンク12が接続されている。該リザー
ブタンク12は、例えば、水道水、地下水、雨水等を供
給されることにより、常に、一定の水位を保つように調
節されている。これにより、容器5内の水位は、リザー
ブタンク12の水位と同じ水位となるようになってい
る。
【0027】このように構成された容器は、レール2の
頭部、特に、レール2のゲージコーナ2aと、車輪3の
フランジ4、すなわち、車輪3の踏面3a側に配される
傾斜したフランジ面4aとの間の摩擦を低減したい部
位、例えば、図3に示されるように、分岐器13におけ
るトングレール14とリードレール15との継ぎ目16
や曲線軌道17の近傍に設置される。また、特に、フラ
ンジ面4aとレール2のゲージコーナ2aとの間の摩擦
が問題となるのは、分岐器13や曲線軌道17の外軌側
であるため、外軌側に設けることが特に効果的である。
【0028】また、本実施形態に係るフランジ摩擦低減
装置1では、溝状部材6は、レール2上を回転してくる
車輪3のフランジ4がその周方向の少なくとも一カ所に
おいて着水可能な最低限の長さを有している。さらに、
容器5の設置位置は、図4に示されているように、基準
線A側から分岐器13に入り、分岐線B側に進行してい
く鉄道車両に対する摩擦低減部位、例えば、トングレー
ル14とリードレール15との継ぎ目16から、鉄道車
両の進行方向に向かって手前側に、踏面3aの直径Dの
車輪3の周長πD分だけ離れた位置においてフランジ4
が着水するように設定されている。
【0029】このように構成された本実施形態に係るフ
ランジ摩擦低減装置1の作用について、以下に説明す
る。本実施形態に係るフランジ摩擦低減装置1は、分岐
器13の手前に配置されているので、レール2上を回転
してくる車輪3は、フランジ4とレール2との摩擦を低
減したい摩擦低減部位16に差し掛かる前に、本実施形
態に係るフランジ摩擦低減装置1を通過させられる。
【0030】車輪3が通過する前の状態においては、フ
ランジ摩擦低減装置1は、端壁部材7,8を自由状態と
して、溝状部材6の両端開口を閉鎖することにより、上
方に開口する細長い容器5を画定している。容器5は、
下方に配されている弾性体からなる支持部材9によって
上方に付勢されており、上側位置に保持されている。容
器5にはリザーブタンク12から水供給パイプ11を介
して水Wが供給され、リザーブタンク12と同水位の水
Wが貯留されている。
【0031】車輪3がフランジ摩擦低減装置1を構成す
る容器5に差し掛かると、車輪3のフランジ4が、溝状
部材6の一端側に配されている端壁部材7を押し下げ
る。端壁部材7は、スポンジゴムにより構成されている
ので、フランジ4の押圧力によって変形し、フランジ4
を容器5内に導入させる。このとき、端壁部材7が押し
下げられることによって容器5の端部が開放されるの
で、容器5内に貯留している水Wが外部に流れ出ること
になるが、端壁部材7は車輪3が通過した後にはその弾
性力によって復元して容器5の端部開口を閉じるので、
流出する水量は微量である。端壁部材7をレール2の長
さ方向に比較的長めに設け、フランジ4により長手方向
の一部が部分的に押し下げられるようにしておけば、容
器5内の水Wが流出することを防止することもできる。
【0032】車輪3が端壁部材7を通過すると、フラン
ジ4は、容器5内に貯留されている水Wに着水する。容
器5内の水位は、フランジ4の最下端点より高い位置に
設定されているので、フランジ4の周方向の所定の長さ
範囲にわたって、フランジ4の側面に水Wが付着する。
そして、フランジ4の側面に水Wを付着させられた車輪
3は、溝状部材6の他端側に配されている端壁部材8を
押し下げて容器5の外部にでる。この場合、この端壁部
材8も上述したもう一方の端壁部材7と同様に作用す
る。
【0033】周方向の一部に水Wを付着させた車輪3
は、容器5から出た後にはレール2上を回転して、トン
グレール14とリードレール15との間の継ぎ目16に
接近する。容器5と継ぎ目16との距離は、ほぼ車輪3
の周長πDに等しく設定されているので、継ぎ目16に
は、ちょうど水Wの付着したフランジ面4aが接触す
る。すなわち、この継ぎ目16近傍において車輪3に横
圧が加わることにより、車輪3のフランジ面4aとレー
ル2のゲージコーナ2aとが接触するが、フランジ面4
aに水Wが付着しているので、両者の接触は水Wによっ
て潤滑される。その結果、フランジ面4aとレール2の
ゲージコーナ2aとの間の摩擦が水Wを潤滑剤として低
減されることになる。
【0034】また、容器5は、戸外に配されるレール2
の側面に配置されるので、容器5内部に塵埃が沈積した
り、気温の低下によって水Wが凍結したりする可能性が
ある。その場合には、容器5内に入ったフランジ4が塵
埃や氷を押圧することになるが、本実施形態に係るフラ
ンジ摩擦低減装置1によれば、容器5を弾性体からなる
支持部材9によって支持しているので、フランジ4から
加わる押圧力に従って、支持部材9を変形させることに
より、フランジ4側に過大な力が作用することを防止で
きる。
【0035】このように、本実施形態に係るフランジ摩
擦低減装置1および方法によれば、レール2の側面に水
Wを貯留した容器5を配置するだけの簡易な方法によ
り、レール2と車輪3のフランジ4との間の摩擦を低減
することができるので、曲率の大きな分岐器13や、曲
線軌道17において車輪3に横圧が作用する場合であっ
ても、鉄道車両の走行安定性を向上することができると
いう効果がある。
【0036】また、水Wを潤滑剤として使用することに
より、踏面3aに回り込んだ場合にもレール2と踏面3
aとの間に作用する高い圧力によって、接触面から水W
を排斥して、両者間の粘着力の低下を抑制することがで
きる。したがって、車輪3が空転したり、滑走したりす
る不都合の発生を防止できる。さらに、水Wは残留作用
が低く、遠心力によって飛ばされたり、温度によって乾
燥したりするので、踏面3aに付着した場合であっても
これを除去する作業は不要である。
【0037】しかも、水Wであれば、水道水、地下水、
雨水等任意の水Wを利用できるので、その補給が容易で
あるとともに、万一、漏出した場合であっても無害であ
る。また、容器5に貯留する水Wの水量は、例えば、ス
プリンクラーのようにして散水する場合と比較しても非
常に少ないもので足りるため、ランニングコストを低く
抑えることができる。さらに、車輪3のフランジ面4a
とレール2のゲージコーナ2aとの間の摩擦が大きくな
る部位における摩擦を効果的に低減することができるの
で、レール2や車輪3の摩耗を抑制することができ、保
守作業や部品の交換作業に要するコストを削減すること
ができるという効果もある。
【0038】なお、本実施形態に係るフランジ摩擦低減
装置1においては、以下の技術を採用することができ
る。すなわち、容器5を構成する溝状部材6としてプラ
スチック製の部材を採用したが、錆に強い任意の材質に
よって構成することができる。また、溝状部材6の断面
形状をU字状としたが、水Wを貯留しうる溝を有する任
意の断面形状のものを採用することができる。また、容
器5を支持する支持部材9としてゴムからなるものを採
用したが、これに代えて、バネからなる支持部材を採用
することにしてもよい。
【0039】さらに、本実施形態に係るフランジ摩擦低
減装置1の設置個所として分岐器13の手前を例に挙げ
て説明したが、これに限定されるものではなく、双方向
に列車が走る場合には、車輪3とレール2との間の摩擦
を低減したい任意の部位の前後に配置することにしても
よい。また、レール2を抱き込むように固定されるブラ
ケット10に容器5を固定することとしたが、例えば、
レール2と、該レール2の内側に間隔をあけて配される
ガイドレール(図示略)との間を利用して、そこに挟ま
れるように配置することにしてもよい。
【0040】また、フランジ4の周方向の一部のみに水
Wを付着させる場合に、摩擦低減部位と容器5との距離
を車輪3の周長πDに等しい距離に設定したが、これに
限定されるものではなく、例えば、車輪3の周長πDの
2倍、3倍等、整数倍の距離πnD(nは整数)に設定
しても同等の効果を達成することができる。
【0041】さらに、溝状部材6を必要最小限の長さと
して、車輪3のフランジ4の周方向の一部のみに水Wを
付着させる場合を例示したが、これに代えて、溝状部材
6の長さを長くしてフランジ4の全周にわたって水Wを
付着させるようにしてもよいことは言うまでもない。ま
た、溝状部材6としては、直線形状のものに限られず、
設置個所におけるレール2の形状に合わせて、曲線形状
のものを採用してもよい。
【0042】また、レール2の外軌側に配置することが
効果的であると説明したが、車両基地構内のように、分
岐器13が連続して多数配置され、それぞれ分岐方向が
変わる場合もあるので設置は内軌側でもよい。また、容
器5内部に貯留する水Wは真水に限られず、不凍液や水
溶性の摩擦調整剤を添加してもよい。
【0043】なお、容器5内に沈積する塵埃や落葉、車
輪3の摩耗粉等は、定期的に除去する除去作業が必要で
あるが、水W中に浮遊する塵埃が多い場合には、例え
ば、タイマーを設けておいて、リザーブタンク12内の
水位を定期的に上昇させることにより、容器5内の水W
をオーバーフローさせて塵埃を押し流すことにしてもよ
い。
【0044】次に、この発明の第2の実施形態に係るフ
ランジ摩擦低減装置20について、図5を参照して説明
する。本実施形態に係るフランジ摩擦低減装置20は、
第1の実施形態における水Wを貯留する容器5に代え
て、下部に水Wを貯留可能な水槽部21aを備えた溝状
部材21と、その内側に配置された水Wを含浸可能なス
ポンジからなる塗布部材22とを採用している。塗布部
材22は、上面に、フランジ4を通過させるV字状の切
り込み23を備えている。この切り込み23の幅は、フ
ランジ4の厚さよりも小さく設定されていて、フランジ
4が切り込み23内を通過するときには、切り込み23
を押し広げながら移動させられるようになっている。こ
れにより、塗布部材22に含浸されている水Wを、フラ
ンジ面4aに塗布することが可能となる。すなわち、水
Wをフランジ面4aに付着させることができるので、第
1の実施形態に係るフランジ摩擦低減装置1と同様の作
用効果を奏する。
【0045】また、この発明の第3の実施形態に係るフ
ランジ摩擦低減装置30について、図6を参照して説明
する。本実施形態に係るフランジ摩擦低減装置30は、
第2の実施形態におけるスポンジからなる塗布部材22
に代えて、相互に近接状態に密集して起立させられた多
数本のナイロン繊維31を備えている。図中、符号32
は、容器22の底面に固定され、ナイロン繊維31を植
え込むベース部材を示している。ナイロン繊維31どう
しの間には、微少間隙が形成されていて、水槽部21a
に貯留されている水Wが毛細管現象によってナイロン繊
維31の上部先端側に吸い上げられている。
【0046】このように構成された本実施形態に係るフ
ランジ摩擦低減装置30によれば、フランジ4が、この
フランジ摩擦低減装置30を通過させられるときには、
任意の位置に配されているナイロン繊維31の上部先端
どうしの間隔を押し広げながらナイロン繊維31間に分
け入るようになっている。その結果、ナイロン繊維31
の上部先端まで吸い上げられていた水Wがフランジ面4
aに塗布されるので、第1、第2の実施形態に係るフラ
ンジ摩擦低減装置1,20と同様の作用効果を奏する。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、この発明に係るフ
ランジ摩擦低減装置によれば、車輪のフランジとレール
との間の摩擦を低減したい箇所において、水に濡れたフ
ランジ面とレールとを接触させることができるので、水
により両者の接触を潤滑し、両者間に生ずる摩擦を低減
することができるという効果を奏する。特に、狭い敷地
において数多くの分岐を必要とする車両基地構内におけ
るような曲率の大きな分岐器や曲線軌道においても、車
両の走行安定性を向上することができるという効果を奏
する。
【0048】特に、水を使用することにより、極めて簡
易に上記効果を達成できるとともに、特別な補給作業や
保守作業を不要とし、レールの交換作業を行うことな
く、既存のレールに対して簡易に対策することができる
という効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の第1の実施形態に係るフランジ
摩擦低減装置を示す斜視図である。
【図2】 図1のフランジ摩擦低減装置を示す断面図
である。
【図3】 図1のフランジ摩擦低減装置の設置位置を
示す概略図である。
【図4】 図1のフランジ摩擦低減装置の設置位置を
説明するための概略図である。
【図5】 この発明の第2の実施形態に係るフランジ
摩擦低減装置を示す縦断面図である。
【図6】 この発明の第3の実施形態に係るフランジ
摩擦低減装置を示す縦断面図である。
【図7】 レールの分岐器を説明する概略図である。
【図8】 鉄道車両の車輪とレールとの関係を示す断
面図である。
【符号の説明】
1,20,30 フランジ摩擦低減装置 2 レール 3 車輪 4 フランジ 5 容器 6 溝状部材(溝状部) 7,8 端壁部材(端壁部) 9 支持部材(付勢手段) 12 リザーブタンク 16 継ぎ目(摩擦低減部位) 22 塗布部材 W 水
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 陳 樺 東京都国分寺市光町二丁目8番地38 財団 法人鉄道総合技術研究所内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レール頭部の側面にレールの長手方向
    に沿って配置され、レール上を回転する車輪のフランジ
    の少なくとも一部を浸水可能な水位に水を貯留可能な容
    器を備えるフランジ摩擦低減装置。
  2. 【請求項2】 前記容器が、前記レール頭部の側面に
    沿って配置される溝状部と、該溝状部の両端を塞ぐ端壁
    部とを備え、該端壁部が、上下方向に伸縮可能な弾性体
    により構成されている請求項1に記載のフランジ摩擦低
    減装置。
  3. 【請求項3】 前記容器がレールに対して上下方向に
    移動可能に設けられ、該容器を上方位置に復元するよう
    に付勢する付勢手段をさらに備える請求項1または請求
    項2に記載のフランジ摩擦低減装置。
  4. 【請求項4】 前記容器に、該容器内の水位を所定の
    水位に維持するリザーブタンクが接続されている請求項
    1から請求項3のいずれかに記載のフランジ摩擦低減装
    置。
  5. 【請求項5】 レール頭部の側面にレールの長手方向
    に沿って配置され、レール上を回転する車輪のフランジ
    の少なくとも一部に水を塗布可能な塗布部材を備えるフ
    ランジ摩擦低減装置。
  6. 【請求項6】 レール上を回転する車輪のフランジと
    レールとの間の摩擦を低減すべき摩擦低減部位の近傍に
    おいて、前記フランジに水を塗布するフランジ摩擦低減
    方法。
  7. 【請求項7】 レール上を回転する車輪のフランジと
    レールとの間の摩擦を低減すべき摩擦低減部位の近傍
    に、前記フランジの少なくとも一部を浸水可能な水位に
    水を貯留する容器を配置するフランジ摩擦低減方法。
  8. 【請求項8】 前記容器が、前記車輪の進行方向に向
    かって前記摩擦低減部位から少なくとも前記車輪の周長
    の整数倍分だけ手前の位置に配置されている請求項7に
    記載のフランジ摩擦低減方法。
JP2002086963A 2002-03-26 2002-03-26 フランジ摩擦低減装置および方法 Pending JP2003276604A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002086963A JP2003276604A (ja) 2002-03-26 2002-03-26 フランジ摩擦低減装置および方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002086963A JP2003276604A (ja) 2002-03-26 2002-03-26 フランジ摩擦低減装置および方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003276604A true JP2003276604A (ja) 2003-10-02

Family

ID=29233374

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002086963A Pending JP2003276604A (ja) 2002-03-26 2002-03-26 フランジ摩擦低減装置および方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003276604A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006080071A1 (ja) * 2005-01-27 2006-08-03 Ito Ironworks Corporation レール塗液装置
WO2010138819A3 (en) * 2009-05-29 2011-02-24 Portec Rail Products, Inc. Top of rail foam bar
US8783416B2 (en) 2008-09-19 2014-07-22 L.B. Foster Rail Technologies, Inc. Wiping bar quick clamp
JP2015080978A (ja) * 2013-10-22 2015-04-27 公益財団法人鉄道総合技術研究所 車輪の潤滑装置とその潤滑方法
US9096242B2 (en) 2012-08-23 2015-08-04 L.B. Foster Rail Technologies, Inc. Gauge face lubrication
US9914465B2 (en) 2009-05-29 2018-03-13 L.B. Foster Rail Technologies, Inc. Top of rail resilient bar
US10173700B2 (en) 2013-01-07 2019-01-08 Whitmore Manufacturing, Llc Top of rail applicator and method of using the same
US10960907B2 (en) 2013-01-07 2021-03-30 Whitmore Manufacturing, Llc Top of rail applicator

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006080071A1 (ja) * 2005-01-27 2006-08-03 Ito Ironworks Corporation レール塗液装置
US8783416B2 (en) 2008-09-19 2014-07-22 L.B. Foster Rail Technologies, Inc. Wiping bar quick clamp
WO2010138819A3 (en) * 2009-05-29 2011-02-24 Portec Rail Products, Inc. Top of rail foam bar
US8955645B2 (en) 2009-05-29 2015-02-17 L.B. Foster Rail Technologies, Inc. Top of rail foam bar
US9440665B2 (en) 2009-05-29 2016-09-13 L.B. Foster Rail Technologies, Inc. Top of rail foam bar
US9914465B2 (en) 2009-05-29 2018-03-13 L.B. Foster Rail Technologies, Inc. Top of rail resilient bar
US10358153B2 (en) 2009-05-29 2019-07-23 L.B. Foster Rail Technologies, Inc. Top of rail foam bar
US11273853B2 (en) 2009-05-29 2022-03-15 L B Foster Rail Technologies, Inc Top of rail resilient bar
US9096242B2 (en) 2012-08-23 2015-08-04 L.B. Foster Rail Technologies, Inc. Gauge face lubrication
US10173700B2 (en) 2013-01-07 2019-01-08 Whitmore Manufacturing, Llc Top of rail applicator and method of using the same
US10960907B2 (en) 2013-01-07 2021-03-30 Whitmore Manufacturing, Llc Top of rail applicator
JP2015080978A (ja) * 2013-10-22 2015-04-27 公益財団法人鉄道総合技術研究所 車輪の潤滑装置とその潤滑方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2003276604A (ja) フランジ摩擦低減装置および方法
CA1152903A (en) Hydraulic fluid-operated railway track lubricating apparatus
Eadie et al. Local control of noise and vibration with KELTRACK™ friction modifier and Protector® trackside application: an integrated solution
JP2011522731A (ja) 耐摩耗性フランジを備える鉄道車輪
JP2013032140A (ja) レールヘッドを湿潤させるまたは潤滑させるための装置
US5904100A (en) Method and device to clean three rail model railroad tracks
JP2003294036A (ja) 線形滑りレール構造
RU80815U1 (ru) Рельсосмазыватель и распределитель смазки рельсосмазывателя
US2724458A (en) Rail-bend lubricating device for rail-cars
RU2459734C1 (ru) Смазывающий стержень
EP1747134B1 (en) Method and device for reduction of corrugation of rails, of noise and of friction between wheel and rail
SU1757945A1 (ru) Способ подачи смазки и песка на рельсы
US1097704A (en) Wheel and rail lubricator.
EP1653006A2 (en) Device for brushing a top surface, a train carriage using the device for cleaning rail tracks and a vehicle provided with the device
EP2807068A1 (en) Line distributor, preferably for anti-noise device for rail brakes
EP2390157A2 (en) Lubricator device for grooved railway and tram rails
JP2003127858A (ja) レールへの塗油装置
JP2009029256A (ja) 鉄道車両用氷雪除去装置と鉄道車両の氷雪除去方法
Cantera Investigation of wheel flange wear on the Santander FEVE rail—a case study
RU2197677C2 (ru) Система смазки поверхностей трения
RU2225307C2 (ru) Система смазки открытых поверхностей трения
CN105438216A (zh) 车载式曲线钢轨润滑剂侧向喷涂装置
KR20040013649A (ko) 천정 크레인 차륜이 접하는 레일 측면의 도유 장치
CN103507827B (zh) 摩擦调控喷头
RU2236363C1 (ru) Опорно-возвращающее устройство тележек локомотива

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040730

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070828

A02 Decision of refusal

Effective date: 20071221

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02