JP2003276095A - ブロー成形された内層を有する合成樹脂製の多層中空体の成形方法 - Google Patents

ブロー成形された内層を有する合成樹脂製の多層中空体の成形方法

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JP2003276095A JP2002078646A JP2002078646A JP2003276095A JP 2003276095 A JP2003276095 A JP 2003276095A JP 2002078646 A JP2002078646 A JP 2002078646A JP 2002078646 A JP2002078646 A JP 2002078646A JP 2003276095 A JP2003276095 A JP 2003276095A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 内部に入れられる液体等の流体を気密的に収
容できることは勿論のこと、肉厚が均一で品質的にも、
また外観形状にも優れ、しかも安価な合成樹脂製の中空
体が得られる多層中空体の成形方法を提供する。 【解決手段】 固定金型(1)とスライド金型(20)
とを使用して一対の半中空体(A、B)を突合部を有す
るように射出成形する1次成形と、該1次成形で得られ
た一対の半中空体(A、B)の突合部を接合して一対の
半中空体から中空体(S’)を成形する2次成形と、該
2次成形で得られた中空体(S’)の内部に、先端部が
封鎖されているパリソン(PR)を押し出しながら、該
パリソン内に圧縮空気を吹き込み、押し出されるパリソ
ン(PR)を中空体(S’)の内表面に密着させた形状
にブロー成形する3次成形とから成形する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固定金型とスライ
ド金型とを使用して一対の半中空体を射出成形する1次
成形と、この1次成形で得られた一対の半中空体の突合
部に溶融樹脂を射出して一対の半中空体から中空体を成
形する2次成形と、この2次成形により得られた中空体
の内部に内層を成形する3次成形とから中空体を成形す
る、ブロー成形された内層を有する合成樹脂製の多層中
空体の成形方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】合成樹脂製の中空体例えばタンクは、液
体用あるいは気体用さらには粉体用としてあらゆる分野
で広く利用されている。このようなタンクの、例えば自
動車の燃料タンク、オイルタンク、ステアリングオイル
タンク、ブレーキオイルタンク等は、板金から曲げ加
工、絞り加工、溶接、防錆塗装等の諸加工により形成さ
れていたが、車両の軽量化と共に、より軽量な合成樹脂
製のタンクも提案されるようになっている。
【0003】このような合成樹脂製タンクは、本出願人
が例えば特開2000−43100、特開2000−1
67885等により多数提案している射出成形方法によ
り成形することができる。この成形方法の実施には、固
定金型とスライド金型とが使用される。この固定金型に
は、パーティングラインから外方へ突き出たコアと、内
方へ窪んだ凹部とが形成され、またスライド金型には固
定金型のコアと共働する凹部と、固定金型の凹部と共働
するコアとが設けられている。したがって、所定位置で
スライド金型を固定金型に対して型締すると、固定金型
のコアとスライド金型の凹部とにより第1のキャビテイ
が、また固定金型の凹部とスライド金型のコアとで第2
のキャビテイが構成される。1次成形で、これらの第
1、2のキャビテイに溶融樹脂を射出すると、一対の半
中空体が成形される。スライド金型に1次成形品が残っ
ている状態で、第2の位置へスライドさせ、そして型締
めする。そうすると、一対の半中空体は接合部で突き合
わされる。2次成形により、接合部に溶融樹脂を射出す
る。そうすると、一対の半中空体が一体化された中空体
が得られる。
【0004】本出願人が提案している上記射出成形法に
よると、密封された中空体を製造あるいは成形すること
ができると共に、均一な肉厚の中空体を作ることもで
き、また複雑な形状にも対処できる等の利点もある。さ
らには、ABS樹脂,AS樹脂、ポリアミド等から成形
すると、耐衝撃性の中空体が得られ、またポリプロピレ
ン等から成形すると耐薬品性の中空体が得られる等の数
々の利点も得られる。しかしながら、耐衝撃性に重きを
置くと耐薬品性に劣るようになり、これに対し耐薬品性
に重きを置くと衝撃に弱い中空体になってしまう。ま
た、従来の単層からなる中空体は、内容物の蒸発という
点から見ると、必ずしも万全とはいえない。そこで、外
層と内層にそれぞれの機能を持たせた2層からなる中空
体も望まれている。このような2層からなる合成樹脂製
タンクは、ブロー成形により成形することができる。2
層成形用のブロー成形機のヘッドは、主材層を押し出す
メインノズル、接着層を押し出す第1の副ノズル、内層
を押し出す第2の副ノズル等からなっている。したがっ
て、これらのノズルからそれぞれの樹脂材料を押し出す
ことにより、外層と内層とが接着された2層からなる半
成形品が得られる。この半成形品を適宜仕上げることに
より、内層を有する合成樹脂製タンクを得ることができ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のようにブロー成
形によっても、内層と外層とからなる合成樹脂製のタン
クすなわち中空体を成形することはできる。しかしなが
ら、ヘッドが上記のように多層構造になっているので、
ブロー成形装置が高価で、したがってブロー成形により
得られる合成樹脂製の中空体が高価になるという欠点が
ある。また、中空体に仕上げる工程を格別に必要とし、
コスト高にもなっている。さらには、仕上げの痕跡が残
り、外観形状も損なっている。本発明は、上記したよう
な従来の欠点を解消した合成樹脂製の中空体の成形方法
を提供しようとするもので、具体的には、内部に入れら
れる液体等の流体を気密的に収容できることは勿論のこ
と、肉厚が均一で品質的にも、また外観形状にも優れ、
しかも安価な合成樹脂製の中空体が得られる成形方法す
なわりブロー成形された内層を有する合成樹脂製の多層
中空体の成形方法を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、射出成形方法が適用される。射出成形法
によると、金型により賦形されるので、肉厚は均一にな
り、また外観形状も落ちるようなことはない。さらに
は、ブロー成形方法も適用される。このとき、本発明に
よると、単層ヘッド構造のブロー成形機を適用できる。
したがって、多層構造の中空体を安価に成形することが
できるようにもなる。かくして、請求項1に記載の発明
は、固定金型とスライド金型とを使用して一対の半中空
体を突合部を有するように射出成形する1次成形と、前
記1次成形で得られた一対の半中空体の突合部を接合し
て一対の半中空体から中空体を成形する2次成形と、前
記2次成形で得られた中空体の内部に、先端部が封鎖さ
れているパリソンを押し出しながら、該パリソン内に圧
縮空気を吹き込み、これによって押し出されるパリソン
が中空体の内表面に密着された形状にブロー成形される
3次成形とから成形するように構成される。請求項2に
記載の発明は、固定金型とスライド金型とを使用して一
対の半中空体を突合部を有するように成形する1次成形
と、前記1次成形で得られた一対の半中空体の突合部を
接合して一対の半中空体から中空体を成形する2次成形
と、前記2次成形で得られた中空体の内部に、ブロー成
形用ノズルを挿入し先端部が封鎖されているパリソンを
押し出すと共に前記ブロー成形用ノズルを引き出しなが
ら、該パリソン内に圧縮空気を吹き込み、これによって
押し出されるパリソンが中空体の内表面に密着された形
状にブロー成形される3次成形とから成形するように構
成される。請求項3に記載の発明は、請求項1または2
に記載の1次成形時に、一方の半中空体にブロー成形用
の透孔を成形するように、そして請求項4に記載の発明
は、請求項1〜3のいずれかの項に記載の3次成形前
に、中空体の内表面に接着剤を塗布あるいは噴霧するよ
うに構成される。
【0007】
【発明の実施の形態】初めに、本発明の1次成形と2次
成形の実施に使用される金型の実施の形態を説明し、次
いでブロー成形用のノズルの実施の形態を説明し、そし
てこれらの金型とブロー成形用のノズルとを使用した成
形例について説明する。図1の(イ)は、スライド金型
20を第1の位置で型閉した状態で示す断面図である
が、同図に示されているように、本実施の形態に係わる
金型は、図1の(イ)において右方に位置する固定金型
1と、この固定金型1に対して型開閉および図1の
(イ)において上下方向にスライド的に駆動されるよう
になっているスライド金型20とから概略構成されてい
る。なお、固定金型1が固定的に取り付けられている固
定盤、スライド金型20を型開閉方向に駆動する可動
盤、スライド金型20を図1の(イ)において上下方向
にスライド的に駆動する駆動装置、スライド金型20に
設けられるエジェクタ装置、型締装置等は図1の(イ)
には示されていない。
【0008】固定金型1の略中心部には、図1の(イ)
に示されているように、この固定金型1を横切るように
して1次成形用の第1のスプル2が設けられている。こ
の1次成形用の第1のスプル2は、ランナ3により上下
方向に延び、そして1次成形用の第2、3のスプル4、
5に連なっている。この第2のスプル4は、後述する固
定金型1の固定側コアの頂部に、そして第3のスプル5
は固定側凹部にそれぞれ開口している。また、1次成形
用スプル2の下方には、この1次成形用スプル2と所定
の間隔をおいて2次成形用のスプル6が設けられてい
る。この2次成形用のスプル6は、パーテイングライン
P側に開口していると共に、スライド金型20のパーテ
イングラインP側に形成されている凹溝7に連通してい
る。この凹溝7は、後述するスライド金型20のスライ
ド側環状コア27の側面に達している。
【0009】固定金型1の、1次成形用の第1のスプル
2よりも上方位置には、パーティングラインPから外方
に突き出た側面形状が方形を呈する所定大きさの固定側
コア11が形成されている。この固定側コア11の周囲
には、この固定側コア11と所定の間隔をおいて、小さ
な固定側環状コア12が形成されている。固定側コア1
1は、後述するスライド金型20のスライド側凹部21
と共働して、第2の半中空体を成形するための第2のキ
ャビティCbを構成するもので、スライド側凹部21よ
りも半中空体の肉厚分だけ小さい。
【0010】固定金型1の下方位置には、パーティング
ラインP側から窪んだ側面形状が概略方形を呈する所定
深さの固定側凹部15が形成されている。この固定側凹
部15は、比較的小さい面積の円形の第1の底壁16す
なわち凹部と、この第1の底壁16の周囲から立ち上が
り、そして外方へ広がっている第2の底壁17と、この
第2の底壁17の周囲から立ち上がっている周壁18と
から構成されている。そして、この周壁18の外側に
は、パーティングラインP側から所定深さの段部19が
形成されている。また、第2の底壁17には、1次成形
用の第3のスプル5が開口している。このように形成さ
れている固定側凹部15により、後述するスライド金型
20のスライド側コア25と共働して第1の半中空体を
成形するための第1のキャビティCaが構成される。
【0011】スライド金型20の上方位置には、パーテ
ィングラインP側に開口した側面形状が略方形のスライ
ド側凹部21が形成されている。このスライド側凹部2
1は、底壁22と、この底壁22の周囲から立ち上がっ
ている周壁23とから構成され、この周壁23の外側
に、パーティングラインP側から所定深さの段部24が
形成されている。このスライド側凹部21は、前述した
固定金型1の固定側コア11よりも第2の半中空体の肉
厚分だけ大きい。これにより、所定肉厚の第2の半中空
体を成形するための第2のキャビティCbが構成され
る。また、段部24と固定金型1の固定側環状コア12
とにより、1次成形時に第2の半中空体に接合空間部の
半分が成形されるキャビテイCsが構成される。
【0012】スライド金型20の下方の所定位置には、
パーティングラインPから外方に突き出たスライド側コ
ア25が形成されている。このスライド側コア25は、
固定金型1の固定側凹部15と共働して第1の半中空体
を成形するための第1のキャビティCaを構成するもの
で、固定側凹部15よりも第1の半中空体の肉厚分だけ
小さい。また、スライド側コア25の頂部には比較的小
径の円柱状の突起26が形成されている。この円柱状の
突起26は、固定金型10の第1の底壁16すなわち凹
部と共働して、第1の半中空体にブロー成形用の透孔を
形成するためのキャビテイを構成するもので、第2の底
壁16よりも小さい。また、スライド側コア25の付け
根の周囲には、スライド側コア25と所定の間隔をおい
て、該スライド側コア25を取り囲むようにしてスライ
ド側環状コア27が形成されている。このスライド側環
状コア27により、固定金型1の固定側段部19と共働
して、第1の半中空体に接合空間部の半分が成形され
る。
【0013】ブロー成形用ノズル30は、図2の(イ)
に示されているように、縦長のヘッドダイ31を備えて
いる。そして、このヘッドダイ31の中に同心的に外部
ダイ32と内部ダイ33とが設けられている。外部ダイ
22と内部ダイ23との間に樹脂通路が形成され、その
下端部にマンドレル34が高さ調節自在に設けられてい
る。このように構成されている内部ダイ33の内部に
は、マンドレル34の下方まで延びている空気管35が
設けられている。なお、図2の(イ)における参照数字
36は押出機を示している。
【0014】次に、上記の固定金型1とスライド金型2
0とを使用した1次成形により、一対の半中空体を成形
し、次いで2次成形により一対の半中空体を接合して中
空体を成形し、そしてブロー成形用ノズル30を使用し
た3次成形により、中空体の内表面に内層をブロー成形
する成形方法について説明する。
【0015】スライド金型20を、図1の(イ)に示さ
れている第1の位置で、固定金型1に対して型締めす
る。そうすると、固定金型1の固定側コア11とスライ
ド金型20のスライド側凹部21とにより、第2の半中
空体を成形するための第2のキャビテイCbが構成され
る。また、固定金型1の固定側凹部15とスライド金型
20のスライド側コア25とにより、第1の半中空体を
成形するための第1のキャビテイCaが構成される。こ
のとき、固定金型1の固定側環状コア12とスライド金
型20のスライド側段部24とにより、第2の半中空体
の開口部に接合部空間を成形するためのキャビテイCs
が、また固定金型1の固定側段部19とスライド金型2
0のスライド側環状コア27とにより第1の半中空体の
開口部に接合部空間を成形するためのキャビテイCs’
が構成される。さらには、固定金型1の第1の底壁16
すなわち凹部とスライド金型20の円柱状の突起26と
により、第1の半中空体にブロー成形用の透孔を形成す
るためのキャビテイCtが構成される。
【0016】固定金型1の1次成形用スプル2から従来
周知のようにして、1次成形用の溶融樹脂を射出する。
溶融樹脂は、1次成形用スプル2からランナ3および1
次成形用の第2、3のスプル4、5を通って第2、1の
キャビティCb、Caに射出充填される。この1次成形
により、一対の第1、2の半中空体A、Bが同時に成形
される。このとき、図1の(ロ)に示されているよう
に、第1、2の半中空体A、Bの突合部には、断面形状
が略台形を呈する接合空間部Sの半分を構成する半接合
空間部Sa、Sbが成形される。また、第1の半中空体
Aには、外方へ突き出たブロー成形用の透孔Bsが成形
される。
【0017】ある程度の冷却固化を待って、スライド金
型20を所定間隔だけ開く。そうして、スライド金型2
0を、第2の半中空体Bがスライド金型20に着いた状
態で、第1の半中空体Aの開口部に、第2の半中空体B
の開口部が整合する第2の位置へスライドさせる。そし
て、型締めする。そうすると、第1、2の半中空体A、
Bの開口部が当接し、半接合空間部Sa、Sbにより閉
鎖された環状の接合空間部Sが構成される。このように
して型締めし、接合空間部Sが構成された状態が、図1
の(ロ)に示されている。
【0018】射出機から2次成形用の溶融樹脂を射出す
る。溶融樹脂は、固定金型1の2次成形用スプル6から
凹溝7を通って接合空間部Sに射出される。これによ
り、第1、2の半中空体A、Bが一体化され、合成樹脂
製の中空体S’が得られる。冷却固化を待ってスライド
金型20を開く。エジェクタピンにより中空体S’が突
き出される。以下、上記操作を繰り返して中空体S’を
成形する。
【0019】次に、3次成形を実施する。すなわち、図
2の(ロ)に示されているように、中空体S’を、ブロ
ー成形用透孔Bsを上側にして、別途用意されているホ
ルダHにセットする。押出機36からブロー成形用ノズ
ル30(溶融樹脂をパイプ状にする機能と圧縮空気を吹
き出す機能をもったもの)に溶融樹脂を射出する。ブロ
ー成形用ノズル30から押し出されるパリソンPRの先
端部を封鎖して、パリソンPRをブロー成形用透孔Bs
から中空体S’の内部へ挿入し、ブロー成形用ノズル3
0の下端部をブロー成形用透孔Bsの上端部に着座させ
る。パリソンPRの先端部を封鎖した状態が図2の
(イ)に示され、ブロー成形用ノズル30の下端部をブ
ロー成形用透孔Bsの上端部に着座させた状態が図2の
(ロ)に示されている。パリソンPRを押出ながら空気
管35から圧縮空気を吹き込む。これにより、押し出さ
れるパリソンPRは膨張し、中空体S’の内表面に密着
される。ブロー成形用ノズル30を、図2の(ニ)に示
されているように、所定高さまで引き上げ、そしてパリ
ソンカッタ・ピンチ37、37(パリソンを切断する機
能と切断部を接合する機能をもったもの)によりパリソ
ンPRを切断する。これにより、内部にブロー成形され
た内層を有する合成樹脂製の多層中空体SHが得られ
る。切断するときに、パリソンPRの下端部は接合ある
いは封鎖される。多層中空体SHのブロー成形用透孔B
s内面とパリソンSHの外面とは接着剤、融着等により
接合、ブロー成形用透孔Bsより切断後飛び出している
パリソンSHはバリ取り処理工程で端面加工除去する。
図2の(ニ)に示されている孔Bkはタンクとして使用
するときには注入口となる部分で、この部分の外側部S
kにはキャップ等が装着可能なように1次成形の半中空
体成形時又はパリソンのバリ取り処理工程時にネジ、溝
等を設けることも可能である。多層中空体SHを取り出
す。以下、同様にしてブロー成形された内層を有する合
成樹脂製の多層中空体SHを成形する。
【0020】本発明は、上記実施の形態に限定されるこ
となく、色々な形で実施できる。例えば、上記実施の形
態ではブロー成形された内層が1層の例で説明したが、
多層のブロー成形用ノズルを使用することにより、内層
が多層の多層中空体SHも成型可能なことは明らかであ
る。また、ブロー成形用ノズル30を中空体S’の内部
に挿入し、ブロー成形用ノズル30を引き上げながら、
上記したようにして内層すなわちパリソンPRをブロー
成形することもできる。さらには、3次成形する前に中
空体S’の内表面に接着剤を塗布あるいは噴霧するよう
に実施することもできる。例えば、接着剤を中空体S’
に入れて、ブロー成形用透孔Bsを仮封鎖し、中空体
S’を振れば接着剤を内表面に塗布することができる。
このように、中空体S’の内表面に接着剤を塗布あるい
は噴霧すると、接着強度の大きい多層中空体SHが得ら
れる。また、上記実施の形態では、ブロー成形用ノズル
30を上下方向に駆動するように説明したが、ブロー成
形用ノズル30とホルダHの動きは、相対的であるの
で、ホルダHの方を駆動するように実施できることは明
らかである。したがって、特許請求の範囲の「ブロー成
形用ノズル」を引き上げる旨の記載の中には「ホルダ」
の方を駆動することも含まれることになる。さらには、
3次成形を繰り返すことにより、多層構造の中空体を成
形できることは明らかである。
【0021】また、上記実施の形態では、1次成形時に
ブロー成形用透孔Bsが成形されているが、このブロー
成形用透孔は、中空体を成形した後にホルダHにセット
してからドリル等で開けることもできる。また、一対の
第1、2の半中空体A,Bは、2次成形時に射出溶融樹
脂で接合されているが、特許第2729900号(特開
平7−16945号)に記載されているように2次成形
にヒータを使用して融着できることも明らかである。
【0022】
【発明の効果】以上のように、本発明によると、1次成
形と2次成形とにより中空体を成形し、3次成形により
中空体の内部に、先端部が封鎖されているパリソンを押
し出しながら、該パリソン内に圧縮空気を吹き込み、内
層を成形するので、あるいはブロー成形用ノズルを挿入
し先端部が封鎖されているパリソンを押し出すと共にブ
ロー成形用ノズルを引き出しながら、該パリソン内に圧
縮空気を吹き込み、内層を成形するので、すなわち外層
と内層とを異なる成形法で成形するので、外層と内層が
それぞれ異なった機能を持った合成樹脂製の中空体を成
形することができる。例えば、肉厚が均一で品質的に
も、耐衝撃性においても、さらには外観形状にも優れ、
また内部に入れられる液体等の流体を液密的にあるいは
化学的に安定して収容できる合成樹脂製の多層中空体を
成形できるという、本発明に特有の効果が得られる。ま
た、3次成形用のパリソンは、単層のブロー成形用ノズ
ルで成形できるので、3次成形を安価に実施できる。し
たがって、合成樹脂製の多層中空体を安価に成形できる
効果も得られる。それよりも多少コストアップにはなる
が、必要に応じて多層のブロー成形用ノズルで成形し、
より強度向上を可能にすることができると共に、異種材
料の多層の成形ができるため、用途に合わせた成形品の
提供が可能となる。請求項3に記載の発明によると、1
次成形時に一方の半中空体にブロー成形用の透孔を成形
するので、上記のような効果に加えて、3次成形のコス
トをさらに低減でき、請求項4に記載の発明によると、
中空体の内表面に接着剤を塗布あるいは噴霧するので、
ブロー成形される内層を中空体の内表面に接着できる効
果がさらに得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の、1、2次成形に使用される金型の
実施の形態を示す図で、その(イ)はスライド金型を第
1の位置で閉じた状態で金型を示す断面図、その(ロ)
は2次成形をしている状態で要部のみを示す断面図であ
る。
【図2】 本発明の、3次成形の状態を示す図で、その
(イ)はブロー成形用ノズルの実施の形態を示す断面
図、その(ロ)は中空体をホルダにセットした状態で示
す断面図、その(ハ)はブロー成形している途中の状態
を模式的に示す断面図、その(ニ)は、ブロー成形が終
了し、ブロー成形用ノズルを引き上げた状態を示す断面
図である。
【符号の説明】
1 固定金型 11 固定側
コア 15 固定側凹部 20 スラ
イド金型 21 スライド側凹部 25 スラ
イド側コア 30 ブロー成形用ノズル A 第1の半中空体 B 第2の
半中空体 Bs ブロー成形用透孔 S’ 中空体 SH 多層中
空体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F208 AD05 AD07 AD18 AD24 AD34 AG03 AG07 AH55 LA01 LB11 LG22 LJ05 4F213 AD05 AH16 AH17 AH55 WA05 WA07 WA15 WA43 WB01 WB11 WB22

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定金型とスライド金型とを使用して一
    対の半中空体を突合部を有するように射出成形する1次
    成形と、前記1次成形で得られた一対の半中空体の突合
    部を接合して一対の半中空体から中空体を成形する2次
    成形と、 前記2次成形で得られた中空体の内部に、先端部が封鎖
    されているパリソンを押し出しながら、該パリソン内に
    圧縮空気を吹き込み、これによって押し出されるパリソ
    ンが中空体の内表面に密着された形状にブロー成形され
    る3次成形とから成形することを特徴とする、ブロー成
    形された内層を有する合成樹脂製の多層中空体の成形方
    法。
  2. 【請求項2】 固定金型とスライド金型とを使用して一
    対の半中空体を突合部を有するように成形する1次成形
    と、前記1次成形で得られた一対の半中空体の突合部を
    接合して一対の半中空体から中空体を成形する2次成形
    と、 前記2次成形で得られた中空体の内部に、ブロー成形用
    ノズルを挿入し先端部が封鎖されているパリソンを押し
    出すと共に前記ブロー成形用ノズルを引き出しながら、
    該パリソン内に圧縮空気を吹き込み、これによって押し
    出されるパリソンが中空体の内表面に密着された形状に
    ブロー成形される3次成形とから成形することを特徴と
    する、ブロー成形された内層を有する合成樹脂製の多層
    中空体の成形方法。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載の1次成形時に、
    一方の半中空体にブロー成形用の透孔を成形する、ブロ
    ー成形された内層を有する合成樹脂製の多層中空体の成
    形方法。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれかの項に記載の3次
    成形前に、中空体の内表面に接着剤を塗布あるいは噴霧
    する、ブロー成形された内層を有する合成樹脂製の多層
    中空体の成形方法。
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WO2014023053A1 (zh) * 2012-08-08 2014-02-13 亚普汽车部件股份有限公司 一种设置有内置组件的中空箱体成型方法

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