JP2003275549A - 中空糸膜の製造方法およびその製造装置 - Google Patents

中空糸膜の製造方法およびその製造装置

Info

Publication number
JP2003275549A
JP2003275549A JP2002082837A JP2002082837A JP2003275549A JP 2003275549 A JP2003275549 A JP 2003275549A JP 2002082837 A JP2002082837 A JP 2002082837A JP 2002082837 A JP2002082837 A JP 2002082837A JP 2003275549 A JP2003275549 A JP 2003275549A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hollow fiber
fiber membrane
yarn
guide
yarn guide
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002082837A
Other languages
English (en)
Inventor
Shin Yamaguchi
伸 山口
Hiroshi Otani
洋 大谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP2002082837A priority Critical patent/JP2003275549A/ja
Publication of JP2003275549A publication Critical patent/JP2003275549A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D69/00Semi-permeable membranes for separation processes or apparatus characterised by their form, structure or properties; Manufacturing processes specially adapted therefor
    • B01D69/08Hollow fibre membranes
    • B01D69/084Undulated fibres

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
  • Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
  • External Artificial Organs (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】連続的に供給される多数本の人工腎臓用中空糸
膜に同時に捲縮付与する場合、絡み合いによる中空糸膜
の損傷や糸切れを発生させない、工程安定性に優れた捲
縮付与方法および装置を提供すること。 【解決手段】連続的に供給される複数本の中空糸膜列
を、一定間隔をおいて走行する糸ガイドの間を蛇行させ
て捲縮を与える中空糸膜の製造方法において、前記糸ガ
イド間の複数本の中空糸膜列が幅方向に分割されて走行
することを特徴とする中空糸膜の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、中空糸膜に捲縮を
付与する装置およびそれを用いた捲縮付与方法に関する
ものである。さらに詳しくは、中空糸膜の製造におい
て、インラインで連続的に捲縮を付与するに適する装
置、それを用いた捲縮付与方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、高分子からなる中空糸は、様々な
目的や用途に開発され使用されている。特に、中空糸状
の高分子膜(中空糸膜)は精密濾過膜、限界濾過膜、逆
浸透膜、気体分離膜、窒素富化膜、酸素富化膜、血液浄
化膜、人工腎臓、人工肺などの様々な用途で実用化され
ている。これらの中空糸膜は、一般的に湿式紡糸法、乾
式紡糸法、溶融紡糸法で製糸される。
【0003】上述のように、中空糸膜の製造方法は様々
なものがあるが、例えば、湿式紡糸法では、二重環式構
造からなる紡糸口金からポリマー流体を吐出させ、凝
固、洗浄、乾燥後、巻取られている。
【0004】中空糸膜の欠点の原因には種々のものがあ
るが、上述の製糸工程で、中空糸膜同士が密着し、例え
ば、人工腎臓などの透析器では、膜近傍の濃度境界膜が
発生し、総合的な物質移動速度低下を発生し性能が低下
してしまう。
【0005】これを防ぐために、合成繊維によるカバー
リングや捲縮付与がなされている。従来、糸条に捲縮を
与える方法としては、押込法と呼ばれ、連続的に押込箱
の中へ糸を押込み、同時にまたは引続き熱処理して捲縮
を固定する方法が知られているが、この方法は糸条に挫
屈を与えて捲縮を発現させるものであり、特に、中空糸
膜の場合、糸条が屈曲あるいは押圧されることは、物自
体の機能を失ってしまうことになるという欠点があっ
た。これらの欠点を解消するものとして、特公平7−7
8293および特開平6−212520に示される捲縮
付与装置および捲縮線状体の製造方法が提案されてい
る。これらの方法は、連続糸条を、一定間隔をおいて走
行する多数の糸ガイドの間を蛇行させながら搬送し、熱
処理して熱固定する方法である。
【0006】これらの方法によれば、糸条を折り曲げた
りあるいは押圧することなく捲縮を付与することが可能
となり、人工腎臓用中空糸膜のように中空部の潰れ等が
許されない糸条への捲縮付与方法として有効に利用可能
である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
装置を多数本の人工腎臓用中空糸膜の捲縮付与に応用し
ようとした場合、中空糸膜同士が絡み合い、潰れ、ねじ
れといった不具合が発生し、中空糸膜としての機能を失
ってしまう。また、静電気によって規則正しく走行する
中空糸膜列の幅が不規則に広がり、中空糸膜同士のもつ
れや糸ガイドからの外れが発生し、糸切れ発生につなが
ると言う問題があった。本発明の目的は、連続的に供給
される複数本の人工腎臓用中空糸膜に同時に捲縮付与す
る場合、絡み合いによる中空糸膜の損傷や糸切れを発生
させない、工程安定性に優れた捲縮付与方法および装置
を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は以下の構成を採用する。すなわち、 (1)連続的に供給される複数本の中空糸膜列を、一定
間隔をおいて走行する糸ガイドの間を蛇行させて捲縮を
与える中空糸膜の製造方法において、前記糸ガイド間の
複数本の中空糸膜列が幅方向に分割されて走行すること
を特徴とする中空糸膜の製造方法。
【0009】(2)前記糸ガイドが糸ガイド走行手段の
上に固定されたものであり、かつ前記糸ガイドの接糸部
に設けられた複数の分繊板によって、中空糸膜列が幅方
向に分割されて走行することを特徴とする中空糸膜の製
造方法。
【0010】(3)前記糸ガイドが糸ガイド走行手段の
上に回転自在に取り付けられており、かつ前記糸ガイド
に設けられた複数の鍔によって、中空糸膜列が幅方向に
分割されて走行することを特徴とする中空糸膜の製造方
法。
【0011】(4)一対のアタッチメントに糸ガイドを
固定したアタッチメント付チェーンが相対して走行し、
中空糸膜を該糸ガイドで蛇行搬送するようになした捲縮
装置において、前記糸ガイドの幅方向に複数の分繊板を
設けたことを特徴とする中空糸膜製造装置。
【0012】(5)一対のアタッチメントに糸ガイドを
回転自在に取り付けたアタッチメント付チェーンが相対
して走行し、中空糸膜を該糸ガイドで蛇行搬送するよう
になした捲縮装置において、前記糸ガイドの幅方向に複
数の鍔を設けたことを特徴とする中空糸膜製造装置。
【0013】(6)前記(1)乃至(3)いずれかに記
載の方法または前記(4)乃至(5)いずれかに記載の
装置を用いて製造されたことを特徴とする中空糸膜。
【0014】(7)人工腎臓用であることを特徴とする
(6)に記載の中空糸膜。である。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明でいう連続的に供給される
とは、連続した線状物がとぎれることなく流れているよ
うな状態である。また、中空糸膜とは、直径0.1乃至
0.5mmから成る中空の多孔質膜であり、中空糸状ス
ポンジのようなものである。また、糸ガイドとは中空糸
膜にうねりを与えながら搬送する案内具である。また、
捲縮とは直線に対する波形形状を言う。幅方向とは中空
糸膜の進行方向と直角方向を言い、分割とは複数本の中
空糸膜が一定本数毎に分けられる状態を言う。蛇行とは
波形形状を維持しながら移動する状態を言い、走行とは
糸ガイドあるいは中空糸膜が移動する状態を言う。接糸
部とは糸ガイドの中空糸膜との接触部を示し、分繊板と
は接糸部に設けられた突起部である。回転自在に取り付
けられた糸ガイドとは円筒状糸ガイドの内側にベアリン
グなどを組み込むことによって外力により自由に回転可
能な構造を有する糸ガイドを言う。糸ガイド走行手段と
は、糸ガイドを中空糸膜の進行方向に搬送する機構をい
い、中空糸膜にうねりを与えながら糸ガイドを搬送でき
るものであればよく、特に限定しないが、後述するアタ
ッチメント付チェーンなどを好適に用いることができ
る。また、鍔とは糸ガイドの全周に渡る張り出し部を言
う。アタッチメントとは糸ガイドをアタッチメント付き
チェーンに固定、もしくは回転自在に取り付けるための
支持部材である。アタッチメント付きチェーンとはロー
ラーチェーンなどに取り付け物を固定する部材が一体と
なって組み込まれている型式のチェーンである(例えば
株式会社椿本チエインのRSK−1アタッチメント付き
チェーン)。相対して走行しとは、上下あるいは左右向
かい合わせに配置された部材が同方向に移動する状態を
言う。人工腎臓とは、血液中の老廃物や水分などを除去
する人工臓器である。
【0016】本発明の提供する中空糸膜の製造方法は、
通常二重環式口金を用いて紡糸された中空糸状のポリマ
ー流体が、流下過程で多孔質を形成し、凝固浴中で固化
し、洗浄浴にて芯側流体を洗浄し、乾燥、捲縮付与後巻
き取る方法であり、得られた中空糸膜は表面の擦過傷、
折り曲げや押圧による中空部の潰れ等の無いことが必須
条件である。
【0017】以下に本発明実施態様例について図を用い
て詳細に説明する。図1は本発明の中空糸膜製造装置の
一態様例を示す概略図であり、図2乃至図5は糸ガイド
部の一態様例を示す。
【0018】図2において、4および4’は固定糸ガイ
ドであり、本発明におげる糸ガイド走行手段の上に固定
された糸ガイドの一態様例である。固定糸ガイド4およ
び4’は、中空糸膜を蛇行搬送する接糸部7および7’
を備えている。また、5および5’は固定糸ガイドの接
糸部に設けられた分繊板である。図4において、8およ
び8’は回転糸ガイドであり、本発明における糸ガイド
走行手段の上に回転自在に取り付けられた糸ガイドの一
態様例である。回転糸ガイド8および8’は、中空糸膜
を蛇行搬送する接糸部7および7’を備えている。ま
た、9および9’は回転糸ガイドの接糸部に設けられた
鍔である。
【0019】図2において、連続的に供給される複数本
の中空糸膜列18はアタッチメント付きチェーン2およ
び2’のアタッチメント3および3’に取り付けられた
固定糸ガイド4および4’の間を蛇行しながら搬送され
る。
【0020】図1は、本発明の中空糸膜製造装置の一態
様例を示す概略図である。捲縮付与装置1は、アタッチ
メント付きチェーン2、2’が図示しない駆動源により
駆動されるスプロケット6、および6’により矢印方向
に走行される。アタッチメント3、3’には固定糸ガイ
ド4、4’が固定されており、このアタッチメント付き
チェーン2、2’は上下1個ずつ設けられている。ここ
で、捲縮付与装置1の入り口に設けられた分繊ガイド2
0によって分繊され、連続的に供給される複数本の中空
糸膜列18は、前記固定糸ガイド4、4’の間を蛇行し
ながら固定糸ガイド4、4’の走行と共に前方に進めら
れ、装置下部に設けられたヒータ21によって、賦型状
態で加熱されることにより熱固定される。尚、ヒータ2
1は、必ずしも捲縮付与装置1内に設ける必要はなく、
装置の前に設けても良いし、また、前工程の乾燥工程に
おいて、加熱された状態を維持しながら前記固定糸ガイ
ド4、4’の間に供給しても良い。
【0021】図2において、固定糸ガイド4および4’
の接糸部7および7’は、波形の捲縮形状を付与するた
めに、表面が曲面を持った部材より構成されている。固
定糸ガイドの曲面半径を示すRの値としては、2mm以
上100mm以下が好ましく、より好ましくは4mm以
上50mm以下である。Rが1mmより小さいと、中空
糸膜の場合、糸が屈曲し濾過性能が低下する。100m
mより大きい場合、捲縮が無い場合と同様に、中空糸膜
同士が密着し、例えば、人工腎臓などの透析器では、膜
近傍の濃度境界膜が発生し、総合的な物質移動速度低下
を発生し性能が低下してしまう。接糸部7と7’の交叉
距離Hは、0.3mm以上10mm以下が好ましい。よ
り好ましくは1mm以上5mm以下である。交叉距離H
が、0.3mmより小さい場合、捲縮が無い場合と同様
に、中空糸膜同士が密着し捲縮付与の効果を発揮できな
い。10mmより大きい場合、中空糸膜が屈曲し濾過性
能が低下する。接糸部7と隣り合う接糸部7との距離を
示すピッチPは、3mm以上50mm以下が好ましい。
より好ましくは5mm以上30mm以下である。ピッチ
Pが3mmより小さい場合、中空糸膜が屈曲し濾過性能
が低下する。50mmより大きい場合、捲縮が無い場合
と同様、中空糸膜同士が密着し捲縮付与の効果を発揮で
きない。接糸部7と7’は、接することなく、一定の距
離をおいて設けられ、この距離をギャップGとする。ギ
ャップGが中空糸膜の外径より小さい場合、接糸部7と
7’とで中空糸膜が挟まれ、中空を維持することができ
ない。ギャップGの値は、一度に何本の中空糸膜束を処
理するかによって、中空糸膜を潰さない程度の値に設定
する。
【0022】接糸部7と7’の、中空糸膜と接糸する部
分の表面粗さとしては、中空糸膜の表面形態を破壊しな
ければ特に限定するものではないが、好ましくは鏡面状
態が良い。また、接糸する部分の摩擦係数としては、中
空糸膜の表面形態を破壊しなければ特に限定するもので
はないが、4フッ化エチレン樹脂などをコーティングす
ることが好ましい。上下のスプロケット6、6’は同期
して回転させ、接糸部7、7’の移動速度を決定する。
接糸部7、7’の移動速度は、捲縮付与によって生ずる
中空糸膜18の見かけ長さの短縮分だけ、引き取りロー
ル14の引き取り速度、すなわち捲縮付与前の中空糸膜
18の供給速度よりも遅くすることが好ましい。
【0023】図2および図3に示す態様例では、固定糸
ガイド4、4’の接糸部は分繊板5、5’によって幅方
向に分割されている。分割幅は捲縮付与装置1の前に設
けられた分繊ガイドの幅と略等しい。複数本の中空糸膜
列18は、図3に示すように、分繊板5、5’によって
数本乃至数十本単位に分割された状態で、固定糸ガイド
4、4’と共に蛇行走行する。図3は、理解を容易にす
るために上下の固定糸ガイド4、4’間の距離を実際の
態様例よりも離して示している。 図3において、分繊
板5、5’の形状は接糸部7、7’から台形状に張り出
したものであるが、要は分繊された中空糸膜同士が互い
に分離され、絡み合うことを防ぐことが出来れば良く、
半円形、三角形、あるいはピン状のものも用いることが
できる。そのためには対向する固定糸ガイドに干渉しな
い範囲で、できるだけ分繊板の中空糸膜走行方向の幅を
中空糸膜の広がりを規制する距離を長くするという理由
により、広くする事が望ましい。また、分繊板5、5’
は、全ての固定糸ガイドに設けるのが望ましいが、対向
する固定糸ガイド群の片側のみに設けても良いし、飛び
飛びの固定糸ガイドに設けても良い。どの程度の固定糸
ガイドに分繊板を設ける必要があるかは、中空糸膜の剛
性や静電気発生による広がり易さなどによって変わる。
分繊板の材質は固定糸ガイドの接糸部と同様、中空糸膜
の表面形態を破壊しなければ特に限定するものではない
が、好ましくは鏡面状態が良い。また、接糸する部分の
摩擦係数としては、中空糸膜の表面形態を破壊しなけれ
ば特に限定するものではないが、4フッ化エチレン樹脂
などをコーティングすることが好ましい。
【0024】図4および図5は糸ガイドが糸ガイド走行
手段の上に回転自在に取り付けられている場合の鍔によ
る幅方向の分割の一態様例を示す。糸ガイドが回転自在
に取り付けられているため、中空糸膜の拘束力が軽減さ
れ、中空糸膜表面の擦過による傷の発生を更に軽減させ
ることができ、単位幅あたりの中空糸膜本数を増やすこ
とができる。また、接糸部が回転自在であるため、分割
手段も回転糸ガイド8、8’の全周に渡って設ける必要
がある。図5は、理解を容易にするために上下の回転糸
ガイド8、8’間の距離を実際の態様例よりも離して示
している。また、鍔9、9’は、全ての回転糸ガイドに
設けるのが望ましいが、対向する回転糸ガイド群の片側
のみに設けても良いし、飛び飛びの回転糸ガイドに設け
ても良い。また、本実施態様例では回転糸ガイドは全幅
に渡りつながっている状態を示しているが、鍔によって
分割された幅単位に独立していても良い。その場合鍔は
それぞれ独立した回転ガイドの両端に設ける必要があ
る。
【0025】図6に乾湿式紡糸法による人工腎臓用捲縮
中空糸膜製造工程の一例を示す。二重環式構造からなる
紡糸口金10から中空形状のポリマー流体を空中に吐出
させ、凝固浴11、洗浄浴12、乾燥装置13を通過後
引き取りロール14で引き取り、捲縮装置1で捲縮を付
与した後引き取りロール15で引き取り、巻取機16で
巻き取る。17は湿潤状態の中空糸膜列であり、18は
乾燥中空糸膜列、19は捲縮付与された乾燥中空糸膜列
である。
【0026】本発明で用いられる中空糸膜の構成ポリマ
ーは中空糸を製造できるものであれば特に限定されない
が、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスルホン、ポ
リエーテルスルホン、ポリビニルアルコール、セルロー
スアセテート、フッ素系樹脂、再生セルロース、ポリア
ミドなどが好ましい。
【0027】
【実施例】(実施例1)ソルベイ アダバンスト ポリ
マーズ株式会社製ユーデルポリスルホン18Wt%、ア
イエスビー・ジャパン株式会社製 ポリビニルピロリド
ン9Wt%をナカライテスク株式会社製 ジメチルアセ
トアミドに加え、80℃、8時間加熱溶解し、製膜原液
とした。この原液を外径0.3mm、内径0.2mmの
2重環状口金から芯液としてジメチルアセトアミド60
Wt%と水からなる混合溶液を吐出させ、中空糸膜を3
2糸条同時に紡糸した。これを、図6に示す工程、即
ち、ジメチルアセトアミド20Wt%水80Wt%から
なる溶液を充填した凝固浴、水を充填した水洗浴、乾燥
処理装置を通過させ、一旦引き取りロールにより引き取
った後、捲縮付与し、引き取りロールにより引き取り、
巻き取り機で巻取った。引き取りロール14の周速は3
0m/分、捲縮装置および引き取りロール15の周速は
29m/分に設定した。捲縮装置は、図1および図2に
示す構成のものを使用し、固定糸ガイドとして外径14
mmの円筒を使用し、分繊板による分割幅を10mmと
し、32糸条を4分割し、分繊板と分繊板との間に8糸
条の中空糸膜が入るようにした。また、交叉距離Hは4
mm、ピッチPは30mm、ギャップGは1.0mmで
使用した。運転中、糸切れなどのトラブルは全く起こら
ず、また、巻き取った中空糸膜を、SEM(電子走査線
式顕微鏡)及び光学顕微鏡により表面観察を行った結
果、糸表面には擦過による傷はなく、また屈曲や潰れも
無かった。また、捲縮付与の効果により、32糸条間の
中空糸同士の密着もなく巻き取れていた。
【0028】(比較例1)固定糸ガイドの分繊板を取り
外した以外は、すべて実施例1と同じ条件で捲縮付与さ
れた乾燥中空糸膜を製造した。運転中、固定糸ガイドの
接糸部での中空糸膜同士の絡み合いが原因と思われる単
糸切れが発生し、次第に糸切れ本数が多くなり、中空糸
膜が固定糸ガイド4および4’に絡まり、ついには全部
の中空糸膜が切れると言うトラブルが発生した。また、
単糸切れした糸端が、引き取りロール15に巻き付き、
糸切れを拡大すると言うトラブルが発生した。
【0029】また、巻き取った中空糸膜を、SEM(電
子走査線式顕微鏡)及び光学顕微鏡により表面観察を行
った結果、糸表面には擦過による傷はないものの、中空
糸膜同士の絡み合いによる屈曲が見られ、一部糸切れが
観察された。
【0030】
【発明の効果】連続的に供給される多数本の人工腎臓用
中空糸膜に同時に捲縮付与する場合、絡み合いによる中
空糸膜の損傷や糸切れを発生させない、工程安定性に優
れた捲縮付与方法、捲縮付与装置、捲縮付与された中空
糸膜を得ることができる。また、請求項3の方法および
請求項5の装置においては、単位幅当たりの中空糸膜本
数を更に増やすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の中空糸膜製造装置の一態様例を示す
概略図である。
【図2】 図1の中空糸膜製造装置における固定糸ガイ
ド部の側面拡大図である。
【図3】 図1の中空糸膜製造装置における固定糸ガイ
ド部の正面拡大図である。
【図4】 中空糸膜製造装置における回転糸ガイド部の
側面拡大図である。
【図5】 中空糸膜製造装置における回転糸ガイド部の
正面拡大図である。
【図6】 人工腎臓用捲縮付与された乾燥中空糸膜製造
工程を示す工程図である。
【符号の説明】
1:捲縮付与装置 2、2’:アタッチメント付きチェーン 3、3’:アタッチメント 4、4’:固定糸ガイド 5、5’:分繊板 6、6’:スプロケット 7、7’:接糸部 8、8’:回転糸ガイド 9、9’:鍔 10:中空糸紡糸口金 11:凝固浴 12:洗浄浴 13:乾燥装置 14、15:引き取りロール 16:巻き取り機 17、18、19:中空糸膜列 20:分繊ガイド 21:ヒータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C077 AA05 BB01 LL05 NN02 NN03 PP13 PP15 4D006 GA13 HA01 JB09 MA01 MA33 MC18 MC22 MC23 MC28 MC33 MC40X MC62 MC63 NA04 NA17 NA64 NA65 NA75 PA01 PB09 PC47 4L036 MA04 MA19 MA24 MA33 PA10 PA49 RA04

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】連続的に供給される複数本の中空糸膜列
    を、一定間隔をおいて走行する糸ガイドの間を蛇行させ
    て捲縮を与える中空糸膜の製造方法において、前記糸ガ
    イド間の複数本の中空糸膜列が幅方向に分割されて走行
    することを特徴とする中空糸膜の製造方法。
  2. 【請求項2】前記糸ガイドが糸ガイド走行手段の上に固
    定されたものであり、かつ前記糸ガイドの接糸部に設け
    られた複数の分繊板によって、中空糸膜列が幅方向に分
    割されて走行することを特徴とする請求項1記載の中空
    糸膜の製造方法。
  3. 【請求項3】前記糸ガイドが糸ガイド走行手段の上に回
    転自在に取り付けられており、かつ前記糸ガイドに設け
    られた複数の鍔によって、中空糸膜列が幅方向に分割さ
    れて走行することを特徴とする請求項1記載の中空糸膜
    の製造方法。
  4. 【請求項4】一対のアタッチメントに糸ガイドを固定し
    たアタッチメント付チェーンが相対して走行し、中空糸
    膜を該糸ガイドで蛇行搬送するようになした捲縮装置に
    おいて、前記糸ガイドの幅方向に複数の分繊板を設けた
    ことを特徴とする中空糸膜製造装置。
  5. 【請求項5】一対のアタッチメントに糸ガイドを回転自
    在に取り付けたアタッチメント付チェーンが相対して走
    行し、中空糸膜を該糸ガイドで蛇行搬送するようになし
    た捲縮装置において、前記糸ガイドの幅方向に複数の鍔
    を設けたことを特徴とする中空糸膜製造装置。
  6. 【請求項6】前記請求項1乃至3いずれかに記載の方法
    または前記請求項4乃至5いずれかに記載の装置を用い
    て製造されたことを特徴とする中空糸膜。
  7. 【請求項7】人工腎臓用であることを特徴とする請求項
    6に記載の中空糸膜。
JP2002082837A 2002-03-25 2002-03-25 中空糸膜の製造方法およびその製造装置 Pending JP2003275549A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002082837A JP2003275549A (ja) 2002-03-25 2002-03-25 中空糸膜の製造方法およびその製造装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002082837A JP2003275549A (ja) 2002-03-25 2002-03-25 中空糸膜の製造方法およびその製造装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003275549A true JP2003275549A (ja) 2003-09-30

Family

ID=29206780

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002082837A Pending JP2003275549A (ja) 2002-03-25 2002-03-25 中空糸膜の製造方法およびその製造装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003275549A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006051094A (ja) * 2004-08-10 2006-02-23 Toyobo Co Ltd 中空糸膜モジュール
JP2006288415A (ja) * 2005-04-05 2006-10-26 Toyobo Co Ltd ポリスルホン系選択透過性中空糸膜束および血液浄化器

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006051094A (ja) * 2004-08-10 2006-02-23 Toyobo Co Ltd 中空糸膜モジュール
JP4599934B2 (ja) * 2004-08-10 2010-12-15 東洋紡績株式会社 中空糸膜モジュール
JP2006288415A (ja) * 2005-04-05 2006-10-26 Toyobo Co Ltd ポリスルホン系選択透過性中空糸膜束および血液浄化器

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0321448B1 (en) Process for preparation of hollow fibers
JP5207220B2 (ja) 中空状多孔質膜用支持体、中空状多孔質膜およびそれらの製造方法
CN103492058A (zh) 中空纤维膜用干燥装置
JP2008114180A (ja) 中空状多孔質膜用支持体、中空状多孔質膜およびそれらの製造方法
JP6516852B2 (ja) 中空糸膜バンドル及びその製造方法
JP2008155009A (ja) 中空糸膜型血液浄化用モジュールおよびその製造方法
JP2010046587A (ja) 中空糸膜モジュール
JP2003275549A (ja) 中空糸膜の製造方法およびその製造装置
JP4962029B2 (ja) 中空糸膜の製造方法
JP2005246192A (ja) 中空糸膜、中空糸膜モジュールおよびそれらの製造方法
JP5245631B2 (ja) 中空糸膜モジュール
JPS5913884B2 (ja) セルロ−スの透析膜およびその製法
GB2032340A (en) Dialysis membranes of a hollow fibre chain
JP4894148B2 (ja) 中空糸膜の製造方法およびその製造装置
JPH0369573B2 (ja)
JPH0254132B2 (ja)
JP4967242B2 (ja) 中空糸膜の製造方法
EA038203B1 (ru) Половолоконная мембрана с трехмерной извитостью
GB2033829A (en) Hollow fibre dialysis membrane
JPH03278821A (ja) 中空糸膜素子および流体分離用中空糸膜装置
JP5796433B2 (ja) 細径中空状多孔質膜
JP2004243263A (ja) 中空糸膜モジュールおよびその製造方法
JPS6242705A (ja) 選択透過性中空糸及び流体分離器
JP5197865B2 (ja) 中空状多孔質膜用支持体、中空状多孔質膜およびそれらの製造方法
JPS60110938A (ja) 中空糸束,その製造方法及びそれを用いた体液処理器