JP2003275441A - コマンド通信装置 - Google Patents

コマンド通信装置

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JP2003275441A JP2002084205A JP2002084205A JP2003275441A JP 2003275441 A JP2003275441 A JP 2003275441A JP 2002084205 A JP2002084205 A JP 2002084205A JP 2002084205 A JP2002084205 A JP 2002084205A JP 2003275441 A JP2003275441 A JP 2003275441A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 主基板とサブ基板を通信線で接続した遊技機
において、受信先から信号を受取ることなく、ノイズ状
況を的確に判断し状況に応じたノイズ対策をするような
コマンド通信装置を提供する。 【解決手段】 通信線31で繋いだ主基板1とサブ基板
2を備えて通信信号を単方向通信することによりコマン
ドを伝達する遊技機において、主基板1に通信線と繋い
だ受信部20を設けて通信線上のコマンド信号を直接取
り込んでコマンド比較部16で元の情報との合否を判定
し、誤りを検出したときには再送信号を付与して元のコ
マンド信号を改めて送信し、誤りがないときには通信完
了信号を送信して、サブ基板2では通信完了信号の到達
を待ってコマンド処理するようにすることにより、サブ
基板2に何時でも正しいコマンドが伝達されるようにす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電動式の遊技機に
おいて主基板からサブ基板の方向にのみ制御信号を伝達
するようにしたコマンド通信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】パチンコなどの弾球式遊技機やパチスロ
などの回胴式遊技機では、液晶表示装置や入力装置、音
響装置など遊技の趣興をより高めるための役物が設けら
れている。このため、遊技機の運転を制御する制御装置
に加えて、上記役物装置を制御するための制御基板を設
けて、相互間を通信線で接続して使用している。一般
に、遊技機は遊技島と呼ばれる狭い領域に密集して設置
され、遊技盤の役物などに多数用いられているスイッ
チ、モータ、ソレノイド、ランプなどの電機部品が電磁
波ノイズを発生させる原因となる。また、弾球式遊技機
のための遊技島では、遊技島内に遊技球が循環する長い
循環路が形成されおり、経路中に球磨き機が設置されて
いるため、その経路を遊技球が転動して摩擦したり球磨
き器等で磨かれるために帯電する。
【0003】このように、遊技機は静電気や電磁波のノ
イズが常時発生する場所に設置され、主制御盤とサブ制
御盤の間に渡した通信線がノイズを誘導しやすいため、
ノイズの影響を無視することができない。また、不正な
競技者が発生する電磁波による誤動作なども防止できる
ことが好ましい。なお、遊技機をギャンブル化させない
ため、遊技機のハードウエアとソフトウエアには様々な
規制があって、特に入賞確率の制御を行う主制御盤に対
しては外部から信号を与えることができないようにする
ため、サブ制御盤から通信信号を受けられないようにし
ている。したがって、サブ制御盤で受け取る信号を返送
させてノイズの影響を確認するような一般的な方法を採
用することはできない。
【0004】従来のコマンド通信装置は、図9に示すよ
うに、遊技機に設置された主基板とサブ基板をパラレル
通信線で接続して単方向通信するようになっていた。主
基板上の制御装置により生成されるコマンドを通信部で
電気信号に変換し送信部から出力バッファを介して通信
線に供給する。一方、サブ基板は通信線から電気信号を
受信バッファに取り込んで受信部に送り、通信部でコマ
ンド信号に変換し、復元したコマンドをそれぞれの制御
回路に伝達する。ドア側に搭載されたそれぞれの機器
は、コマンドによって決められたプログラムに従って稼
働して、遊技者に色々な情報を伝達したり、楽しい雰囲
気を醸成して遊技者の趣興を増進させたりする。
【0005】従来、遊技機内で発生する電磁ノイズによ
り回路基板間の通信におけるデータ誤りを防止するた
め、イベントの発生から次のイベントの発生まで同じコ
マンドを繰返し送ったり、通信チェック用コマンドBC
C(block check character)を用いて受信側で対照確
認するようにしたりする方法が用いられてきた。特に、
単方向通信によることを前提として個々の心毎にノイズ
が存在しても正しいコマンドを復元するようにするため
には、多数回コマンド信号を送って多数決原理で正しい
コマンドを推定する方法などを採用することになる。し
たがって、これらの処理を行うための回路構成が複雑に
なり、またこれらをソフトウエアで実現するときにはソ
フトウエアの構造が複雑になる問題があった。
【0006】なお、たとえば、特開平11−33311
1は、制御回路の不正な改竄を簡単に見破れるように回
路板を透明カバーで囲うようにした発明を開示したもの
であるが、この文献には、種々の対象に使用される制御
回路基板を、共通アースした導電部材の裏側に組み上げ
ることにより、前面の役物で発生する電磁波ノイズや外
側から不正に当てられる電磁波を遮断することが記載さ
れている。しかし、上記引用の発明は、制御基板同士を
接続するケーブルが電磁波ノイズに影響されてコマンド
の誤伝送の原因になりやすいことを認識したものではな
く、またその対策を講ずるものでもない。また、電磁波
を発生する電気部品が制御回路の前方に設置されている
場合の対策を講じるものであって、たとえばパチスロな
ど回胴式遊技機のように通信線の両側に電気機器を配置
する遊技機における対策は十分ではない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明が解決
しようとする課題は、主基板とサブ基板を通信線で接続
した遊技機において、受信先から信号を受け取ることな
く、ノイズ状況を的確に判断し状況に応じたノイズ対策
をするようなコマンド通信方法と装置を提供することで
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、主基板で生成したコマンドを表す通信信号に変換し
単方向通信する通信線によりサブ基板に送信することに
よりコマンドを伝達する遊技機に用いる本発明のコマン
ド通信方法は、主基板において、通信線上の通信信号を
取り込んでコマンド信号を復元し、元のコマンド信号と
比較して復元コマンド信号における誤りの存否を判定
し、復元コマンド信号に誤りがなかったときはコマンド
通信完了を表す完了信号をサブ基板に伝送し、また、復
元コマンド信号に誤りがあったときには元のコマンド信
号に再送信号を書き込んだ再送コマンド信号をサブ基板
に伝送する。
【0009】さらに、サブ基板においては、受信した通
信信号をコマンド信号に変換し、再送信号が無いときに
は保管して次の通信信号を受信するまで待機し、再送信
号が有るときにはレジスタの内容を新しいコマンド信号
に更新して待機し、完了信号を受信したときにコマンド
を実行することを特徴とする。
【0010】本発明のコマンド通信方法によれば、サブ
基板に伝達する電気信号を主基板が通信線からそのまま
取り込むので、通信線が電磁ノイズの影響を受けて異常
を来した通信信号を主基板側で把握することができる。
主基板では、復元したコマンド信号を元のコマンドと比
較して誤りを検出し、誤りが有れば同じコマンドをサブ
基板に再送し、誤りが無ければ送信完了信号を送る。一
方、サブ基板はコマンド信号を受信しても一旦保持して
おいて、送信完了信号を受け取ることにより正しいコマ
ンドを受け取ったことを確認してからコマンドの実行を
する。したがって、サブ基板からの帰還信号を用いずに
信号の誤送を検出して、確実に正しいコマンドを伝達す
ることができる。
【0011】なお、コマンド信号は、1個のコマンドを
1または複数のバイトずつを単位として分割して伝送
し、サブ基板は単位毎に受信して処理し、全ての単位に
ついて完了信号を受信したときに1個のコマンドとして
実行するようにすることが好ましい。コマンドは、たと
えば、1バイトのコマンドコード、1または3バイトの
コマンド用パラメータ、1バイトの遊技機の状態を示す
フラグ、1バイトのBCCからなる4バイトまたは6バ
イトで構成される。コマンド長が異なる場合にも同じア
ルゴリズムを使用して処理できるようにするため、この
実施態様は、コマンドを構成するバイトの公約数で処理
するようにしたものである。なお、再送信号はコマンド
信号の最後に付加してもよいが、コマンドコードやBC
Cの中の未使用ビットを利用してこれらに組み込んで使
用してもよい。また、送信完了信号は別途独立した1バ
イトまたは2バイトのコマンドコードとして使用するこ
とができる。
【0012】また、本発明のコマンド通信装置は、主基
板とサブ基板と両者を繋ぐ通信線を備え、主基板にコマ
ンドを発生する制御部とそのコマンドを一時保管するレ
ジスタとコマンドを通信信号に変換してサブ基板に送信
する送信ユニットを有する通信部を備えて、通信信号を
主基板からサブ基板の方向に単方向通信することにより
コマンドを伝達する遊技機に用いるコマンド通信装置で
あって、主基板がさらにコマンド比較部と判断部とコマ
ンド挿入部を備えると共に、主基板の通信部に受信ユニ
ットを備えたものである。
【0013】受信ユニットは、通信線上の通信信号を取
り込んでコマンド信号を復元し、コマンド比較部は、復
元したコマンド信号をレジスタに保管した元のコマンド
信号と比較し、判断部は、その比較結果に基づいて復元
コマンド信号における誤りの存否を判定する。そして、
判断部により復元コマンド信号に誤りがないと判定され
たときは、コマンド通信完了を表す完了信号をレジスタ
にセットし送信ユニットを介してサブ基板に伝送し、復
元コマンド信号に誤りがあると判定されたときには、コ
マンド挿入部が元のコマンド信号に再送信号を書き加え
た再送コマンド信号をレジスタにセットしてサブ基板に
伝送することを特徴とする。
【0014】このコマンド通信方法によれば、サブ基板
が受信した状態をサブ基板からフィードバックする必要
がないので、遊技機の規制に基づいた単方向通信性を維
持することができる。また、判定結果に基づいた再送信
号や完了信号は、常時使われるコマンド信号の形式に調
和した形で送信されるので、別の通信経路や信号処理部
品を導入することなく、通常のコマンド処理装置を利用
することができる。
【0015】本発明のコマンド通信装置は、通信線上に
供給されサブ基板に送信されるものと同じ電気信号を主
基板に取り込んでコマンド信号に復元し、保存してあっ
た元のコマンドと比較することで誤りを検出することが
できる。そして、通信線上のコマンドに誤りが無ければ
通信完了信号を発してサブ基板が受け取ったコマンドを
実行できることを通知し、コマンドが誤っていれば再度
同じコマンドを伝送して誤りを正すようにする。この装
置を用いれば、特殊な部品を導入することなく、単方向
通信性を維持したままで、正しいコマンド信号をサブ基
板に伝達することができる。
【0016】また、上記主基板と共に使用されるサブ基
板は、受信した通信信号をコマンド信号に変換し、再送
信号が無いときにはレジスタに保管して次の通信信号を
受信するまで待機し、再送信号が有るときにはレジスタ
の内容を新しいコマンド信号に更新し、完了信号を受信
したときに、コマンドの実行をするように構成される。
サブ基板は、特別なコマンド処理装置を備えることな
く、主基板から送信される通信信号を処理し、コマンド
信号に含まれた再送信号や送信完了信号を判定して、適
切な処理を行い正しいコマンドを実行することができ
る。
【0017】本発明の装置において、コマンドを伝送す
る通信線は、従来多用されてきたパラレル通信線に限ら
ずシリアル通信線であってもよい。主基板とサブ基板を
シリアル通信線で接続するようにすることにより、検査
やメンテナンスに利点があるのみならず、組立工数やコ
ストが低減し、さらに将来に対する拡張性も大きいこと
は、本願出願人の出願に係る特開平11−309264
に開示されている。本発明のコマンド通信装置は、通信
信号から変換した後のコマンド信号を元のコマンド信号
と比較して誤りを検出するものであるため、いずれの通
信形式を用いた場合にも同じ効果を得ることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明について実施例に基
づき図面を参照して詳細に説明する。図1は本実施例の
コマンド通信装置を示すブロック図、図2は本実施例に
用いる元のコマンド構成例を説明する図面、図3は本実
施例に用いる再送コマンドの構成例を示す図面、図4は
再送信号を組み込んで利用する場合を示すコマンドコー
ドの構成図、図5は本実施例における主基板の送信手順
を説明するフロー図、図6はサブ基板の受信手順を説明
するフロー図、図7は本実施例において3バイト分割で
コマンド信号を送受信するときの主基板の送信手順例を
説明するフロー図、図8はサブ基板の受信手順を説明す
るフロー図である。
【0019】本実施例のコマンド通信装置は、図1に示
すように、遊技機の筐体側に設けられる主基板1に、制
御部11とその他の図示しない回路とレジスタ12と通
信部13と送信ドライバ14に加えて、受信ドライバ1
5とコマンド比較部16と判断部17とコマンド挿入部
18を備える。また、通信部13には送信ユニット19
に加えて受信ユニット20を備えている。遊技機のドア
側に設けられるサブ基板2には、ドアに搭載される各種
機器を制御する制御部25などと、受信ユニット26を
有する通信部22と受信ドライバ21とレジスタ23と
判断部24を備える。
【0020】主基板1の送信ドライバ14とサブ基板2
の受信ドライバ21は1本のシリアル通信線31で、ま
た主基板の送信ドライバ14と受信ドライバ15は1本
のシリアル通信線32でそれぞれ接続されている。2本
のシリアル通信線31,32は主基板の送信ドライバ1
4の端子を介して互いに接続されている。シリアル通信
のインターフェースには、複数接続が可能なRS−42
2規格に準拠したものを使用することができる。なお、
遊技を進行するため筐体の基板に接続する必要があるス
イッチ類やセンサなどでドア側に取り付けられたもの
は、別の通信路を介して筐体側の主基板に信号取込みが
行われる。
【0021】制御部11は、遊技機で遊戯されるゲーム
を司り、入賞確率の制御、入賞や外れの判定、その他ゲ
ームの実体部分を制御する回路で、ゲームの展開に応じ
てイベントを決定する。決定されたイベントに応じて、
ドア側のランプやスピーカあるいは液晶装置などを作動
させて趣興を起させる演出を行う。サブ基板2にコマン
ドを送信する必要があるようなイベントが発生したとき
には、たとえば図5に示した手順により主基板1でコマ
ンド信号を生成してサブ基板2に送信する。まず、制御
部11がイベントの実行に必要なコマンドを選択し、コ
マンドに対応するビット配列を形成してレジスタ12に
供給する(S11)。なお、レジスタ12はたとえば7
コマンドなど複数のコマンドを格納する容量を備えてい
て、複数のコマンドを連続して送信したり、ランダムな
時間遅れを挿入して送信待機をさせる場合にも対応でき
るようになっている。
【0022】コマンド信号は、複数のバイトで構成され
る。本実施例では、通常のコマンドには、図2に示すよ
うに、コマンドコードに1バイト、イベント実行に必要
なパラメータに3バイト、遊技機の状態を表すために1
バイト、通信チェック用コードBCCとして1バイトの
6バイト構成を採用する。コマンドの種類によって多数
のパラメータを必要としない場合は4バイト構成をと
る。また、無指示コマンド、いわゆるNOPコマンドな
ど特殊な場合には2バイトあるいは1バイト構成を採用
することもできる。たとえばパチスロ機におけるコマン
ドコードは、1バイトを16進数で表現した01Hにリ
セットコマンド、02Hにデモ表示コマンド、03Hに
遊技メダル投入コマンド、04Hに遊技開始コマンド、
07Hに入賞コマンド、などと割当てられている。
【0023】遊技開始コマンドは、パチスロ機のスター
トレバーが操作され、回胴の図柄組合せの抽選および疑
似当選情報の生成後にサブ基板に送信され、ドア側の液
晶表示器、遊技状態表示ランプおよびスピーカを用いた
演出を行わせるものである。このため、疑似当選した遊
技種類を示す1バイトの情報と、一般遊技遊技、ボーナ
ス遊技(RB)、ビッグボーナス遊技(BB)など遊技
状態に合わせて必要になる、たとえばRB遊技可能回
数、BB遊技可能回数を示す2バイトの情報を記録した
3バイトのパラメータコードが準備され、コマンド全体
は6バイトで構成される。6バイトコマンドには、他に
も、回胴が停止したときに発生する回胴停止コマンド、
回胴が停止したときの図柄により入賞したときに発生さ
れる入賞コマンドなどがある。
【0024】また、設定変更時に発するリセットコマン
ド、遊戯していないときに発生させるデモ表示コマン
ド、遊技メダルが投入されたときに演出するための遊技
メダル挿入コマンドなどは、多くのパラメータを必要と
しないので、4バイト構成が採用される。なお、NOP
コマンド、サブ基板に特定の動作を要求しないコマンド
で、たとえばFFHなどが割当てられ、1バイトあるい
はBBCを含めて2バイトで表示できる。本実施例で
は、このNOPコマンドを後述する通信完了信号として
使用することもできる。
【0025】制御部11は、コマンドの種類に応じた送
信バイト数の情報を付加した形で、送信するコマンド信
号をレジスタ12にセットする。レジスタ12に格納さ
れたコマンド信号はサブ基板1に送信される(S1
2)。レジスタ12に格納されたコマンド信号は、まず
通信部13に供給される。通信部13の送信ユニット1
9は、供給されたコマンド信号を伝送できる電気信号に
変換して送信ドライバ14に送る。送信ドライバ14
は、コマンドを表す電気信号を送信ユニット16から受
取りシリアル信号に変換してシリアル通信路31,32
に送り出す。
【0026】受信ドライバ15は、シリアル通信線32
からシリアルな電気信号を入力してコマンドを表す電気
信号に変換し、通信部13の受信ユニット20に供給す
る。また、受信ユニット20は、電気信号を変換してビ
ット配列になったコマンドを復元してコマンド比較部1
6に供給する。コマンド比較部16は、制御部11が伝
送しようとした元のコマンドをレジスタ12から受け取
り、これと受信ユニット20で復元されたコマンドと比
較して誤りを検出する(S13)。比較はコマンドにつ
いてビット単位、バイト単位あるいはワード単位で行
う。判断部17は、比較部16の誤り検出結果からシリ
アル通信線31,32におけるノイズの影響で誤った信
号に変化したか否かを判定し、判定結果に基づいて、制
御部11またはコマンド挿入部18に指示を与える(S
14)。
【0027】受信したコマンド信号が元のものと同じで
ある場合は、正しいコマンド信号がサブ基板側に供給さ
れて必要な通信が完了したと考えられるので、制御部1
1は通信完了信号を生成してレジスタ12に格納し通常
のコマンド信号と同じ手順によりサブ基板に送信する
(S16)。通信完了信号をコマンドとして別途新しい
コマンドコードを生成してもよいが、サブ基板2がレジ
スタ23に保存したコマンド信号を制御部に取り込むこ
とを許可するだけなので、先に説明したNOPコマンド
を転用してもよい。
【0028】また、受信したコマンド信号が元のものと
異なっている場合は、シリアル通信線31がノイズで乱
された結果、初めのものから変化してしまったコマンド
信号がサブ基板2側に到達したと考えられる。したがっ
て、同じコマンドを再送してサブ基板のレジスタ23の
書直しをさせる必要があるので、コマンド挿入部18が
主基板1のレジスタ12に格納されていた元のコマンド
信号に再送することを示す再送信号を付加して再度格納
する(S15)。レジスタ12は、格納したコマンド信
号を再び通信部13を介してサブ基板2に送信する(S
12)。
【0029】再送信号は、図3に示すように、1または
2以上の余分なビットをコマンド信号に付加して伝送す
る。再送信号とコマンドビット数を表示する情報と一緒
にしてバイト情報を形成するようにしてもよい。なお、
付加したバイト信号として送付する代りに、コマンド信
号の中に再送信号位置をとって利用することもできる。
この場合は、同じ手順で再送信号を検出するためにはコ
マンド構成中の同じ位置に収納することが好ましい。こ
のため、たとえば図4に示すように、コマンド種別を下
側4ビットで表現し、空いているコマンドコードの先頭
ビットを利用して再送信号とすることができる。
【0030】サブ基板2は、主基板1からのコマンド信
号をたとえば図6に示すような手順で受信する。主基板
1からシリアル通信線31を介して送信されるコマンド
信号は、受信ドライバ21を介してサブ基板2に受信さ
れる(S21)。サブ基板2の受信ドライバ21は、シ
リアル通信線31から供給される電気信号をコマンドを
表す電気信号に変換し、通信部22の受信ユニット26
に供給する。受信ユニット26は、コマンドを表す電気
信号からビット配列のコマンドを復元してレジスタ23
に格納する。なお、レジスタ23には保存するためのス
トアレジスタと読み捨てるためのカレントレジスタが備
えられている。レジスタ23に格納されたコマンド信号
は判断部24に送られる。
【0031】判断部24はコマンド信号中のBCCある
いはチェックサムなどエラーチェックデータを検査し、
再送信号や通信完了信号の存否を判定する。判断部24
は、エラーチェックに合格しない受信信号は無条件で棄
却する。合格した受信信号について、初めに通信完了信
号であるかどうかを判定する(S22)。通信完了信号
でないときは、再送信号が付帯するかどうかを判定する
(S23)。再送信号が付随している場合は、前回格納
されたコマンドと比較し、同じであれば元のコマンドを
そのまま残し、相違する場合は新しく受信したコマンド
信号が正しいとして採用する。なお、判定動作を省略す
るため、元のコマンドと新しいコマンドが同じ場合に
も、新しいコマンドで書き換えるようにしてもよい(S
24)。また、再送信号が付随しないコマンド信号であ
って前回のコマンドと内容が異なる場合は、新しいコマ
ンドを伝達してきたものとしてレジスタ23に保存する
(S25)。さらに、通信完了信号を受信したことが判
明したときに、コマンド信号を制御部25に伝達して、
イベントの実行をさせる(S26)。
【0032】このように、レジスタ23は、判断部24
に制御されて、主基板1から正しいコマンド信号が再送
信されてくる度に書き換える。また内容を書き換える間
は、コマンドを制御部25には伝達しない。通信完了信
号を受け取ったときには、格納されていたコマンド信号
を制御部25に正しいコマンドを表すものとして提供す
る。
【0033】制御部25は、コマンドに対応するプログ
ラムに従って、ランプ、液晶表示装置、スピーカなどを
駆動して遊技者に情報を伝達しあるいはゲームの雰囲気
を盛上げるように演出する。本実施例の装置では、ノイ
ズ状態を監視してレベルに対応して異なる処理を行う必
要が無く、送信したコマンド信号と元の信号を対比させ
て相違があれば再送し、相違がなければ送信成功として
完了信号を伝送するので、受信側はノイズ状態が変化し
ても何時も同じ操作によって正しいコマンドを受取って
制御することができる。
【0034】従来のコマンド通信装置は、通信線31を
通して主基板1からサブ基板2にコマンド信号を伝送す
るが、通信線はノイズに対する絶縁が難しくしかも長い
経路を有するので、ノイズに比較的影響されやすく、基
板を十分保護しても通信線を介して誤情報をサブ基板に
伝達することになりやすい。しかし、本実施例のコマン
ド通信装置では、通信線をシリアル通信線とし、主基板
1からサブ基板2に伝送する第1のシリアル通信線31
と接続した第2のシリアル通信線32が主基板の受信ド
ライバ15に接続されている。したがって、第1のシリ
アル通信線31が電磁波ノイズにより誤ったコマンドを
サブ基板2に伝送するときは、同時に第2のシリアル通
信線32を介して同じ誤ったコマンドが主基板1の受信
ドライバ15に供給される。
【0035】そこで、制御部11が送信しようとした元
のコマンドと受信ドライバ15が受取ったコマンドをコ
マンド比較部16で検査することにより、通信線のノイ
ズ状況を判定し、誤りがあるときには正しいコマンドを
再送するようにしてあるので、正しいコマンドを伝達す
ることができる。このように、本実施例のコマンド通信
装置では、単方向通信しか行わない通信方法を採用して
いるため、サブ基板2から受信状況についての情報を入
手することができないにもかかわらず、主基板1がコマ
ンド信号の伝達状況を正しく推定して対策を取ることが
できる。また、サブ基板2は、主基板1から正しいコマ
ンド信号を伝達したことを確認する情報を受信したとき
に始めてコマンドとして受け入れてイベント制御を行う
ので、誤ったイベント処理を行う心配がない。
【0036】コマンドは内容によって必要とするビット
数が異なるが、回路構成や通信手順を簡単化するため1
バイトまたは2バイトなど単位群に分割して送受信する
ようにすることができる。図7と図8は、このようにコ
マンド信号を分割して通信するときの主基板1とサブ基
板2の通信手順をコマンド信号を3個のバイト群に分割
したときを例として示したものである。図7は主基板の
送信手順を説明するものである。主基板1では、前に送
信したコマンド信号について送信が完了しているかを確
認して(S31)、完了していない場合は完了するまで
待ってから、新しいコマンド信号の送信手順に入る。
【0037】コマンド送信は、初めのバイト群を送信レ
ジスタ12に書き込み送信させる(S32)。正しいコ
マンド信号を送信できたか否かを確認し(S33)、成
功しないときには送信を繰返して成功するまで待つ。第
1のコマンド群の送信に成功すると、次に第2のコマン
ド群をレジスタ12に書き込み送信させ(S34)、同
様に送信完了を確認して(S35)、最後の第3コマン
ド群の送信を行い(S36)、送信完了を確認して(S
37)、ダミー信号やNOPコマンドなどを利用した完
了信号をレジスタ12に書き込んで送信する(S3
8)。
【0038】図8は、サブ基板2が主基板1から受信し
たコマンド信号を処理する手順を説明するものである。
なお、コマンド信号はBCCなどを使用したエラーチェ
ックに合格しない場合はそのまま棄却されるので、以下
ではエラーチェックは合格したものとして説明してい
る。サブ基板2は受信した信号が完了信号であるかどう
かを確認し(S41)、完了信号でない場合に、受信し
た初めのバイト群を第1バイト群としてレジスタ23に
保存する(S42)。次に送られてきたバイト群を受信
し一旦レジスタ23の第2バイト群の場所に保存する
(S43)。次に再送フラグの有無を確認し(S4
4)、再送データであることが分ったときは、保存した
第2バイト群のデータをレジスタの第1バイト群の位置
に書き込んで更新する(S45)。
【0039】次に受信したバイト群データは、また第2
バイト群データの位置に一旦格納されて、再送信号が付
属しない新しいデータであることが確認されるまで、第
1バイト群の書換えに使用される。新しいバイト群デー
タである場合には、第2バイト群に新しいデータが書き
込まれた状態で次の段階に進む。次の段階では、新しい
バイト群データを受信し、今度は第3バイト群の格納位
置に保存する(S46)。前の段階と同様に再送フラグ
の有無を確認し(S47)、再送データであるときは、
保存したデータをレジスタの第2バイト群の位置に書き
込んで更新する(S48)。
【0040】次にバイト群データを受信すると、何時で
も第3バイト群データの位置に一旦格納されて、再送信
号が含まれる間は第2バイト群の書換えに使用される。
新しいバイト群データである場合には、第3バイト群に
新しいデータが書き込まれた状態で次の段階に進む。次
の段階では、新しいバイト群データを受信すると第4バ
イト群データとして保存し(S49)、再送信号である
ときには(S50)、保存したデータをレジスタの第3
バイト群の位置に書き込んでデータを更新する(S5
1)。
【0041】このようにして、第1から第3のバイト群
情報が全て正しい情報に書き換えられると、次に発送さ
れるコマンド信号は完了信号となるので、完了信号であ
ることを確認したら(S41)、レジスタ23に保存さ
れた第1から第3のバイト群情報をまとめて1個のコマ
ンド信号として、制御部25に送付される(52)。な
お、上記実施例の説明では、通信線をシリアル線として
いるが、本実施例のコマンド通信装置ではコマンド信号
を比較して判定するため、通信中の形態には左右されな
い。したがって、従来装置におけるようにパラレル通信
線を使用したときにも同様の作用効果がもたらされるこ
とはいうまでもない。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のコマンド
通信装置は、遊技機内のノイズに影響されて誤ったコマ
ンド信号を伝達したときにも、これを発見して正しいコ
マンド信号をサブ基板に再送して用いるようにして、ド
ア側の装置に対して何時でも正しい制御を行うことがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のコマンド通信装置の1実施例を示すブ
ロック図である。
【図2】本実施例に用いる元のコマンドの例を説明する
構成図である。
【図3】本実施例に用いる再送コマンドの例を説明する
構成図である。
【図4】本実施例において再送信号をコマンドに組き込
んで利用する場合を示すコマンドコード構成図である。
【図5】本実施例における主基板の送信手順を説明する
フロー図である。
【図6】本実施例におけるサブ基板の受信手順を説明す
るフロー図である。
【図7】本実施例の別の態様の主基板における送信手順
を説明するフロー図である。
【図8】本実施例の別の態様のサブ基板における受信手
順を説明するフロー図である。
【図9】従来のコマンド通信装置を示すブロック図であ
る。
【符号の説明】
1 主基板 2 サブ基板 11 制御部 12 レジスタ 13 通信部 14 送信ドライバ 15 受信ドライバ 16 コマンド比較部 17 判断部 18 コマンド挿入部 19 送信ユニット 20 受信ユニット 21 受信ドライバ 22 通信部 23 レジスタ 24 判断部 25 制御部 26 受信ユニット 31 シリアル通信線 32 シリアル通信線

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主基板で生成したコマンドを表す通信信
    号に変換し単方向通信する通信線によりサブ基板に送信
    することによりコマンドを伝達する遊技機のコマンド通
    信方法であって、前記主基板が、前記通信線上の通信信
    号を取り込んでコマンド信号を復元し、元のコマンド信
    号と比較して復元コマンド信号における誤りの存否を判
    定し、該復元コマンド信号に誤りがなかったときはコマ
    ンド通信完了を表す完了信号を前記サブ基板に伝送し、
    また、該復元コマンド信号に誤りがあったときには前記
    元のコマンド信号に再送信号を書き込んだ再送コマンド
    信号を前記サブ基板に伝送して、前記サブ基板が、受信
    した通信信号をコマンド信号に変換し、再送信号が無い
    ときには保管して次の通信信号を受信するまで待機し、
    再送信号が有るときにはレジスタの内容を新しいコマン
    ド信号に更新して待機し、完了信号を受信したときにコ
    マンドの実行をすることを特徴とするコマンド通信方
    法。
  2. 【請求項2】 前記コマンド信号の送信は、1個のコマ
    ンドを1または複数のバイトずつ分割した単位毎に行っ
    て、全ての単位について完了信号を受信したときに1個
    のコマンドとして実行することを特徴とする請求項1記
    載のコマンド通信方法。
  3. 【請求項3】 主基板とサブ基板と両者を繋ぐ通信線を
    備え、主基板にコマンドを発生する制御部と該コマンド
    を一時保管するレジスタと該コマンドを通信信号に変換
    して前記サブ基板に送信する送信ユニットを有する通信
    部を備えて、通信信号を該主基板から前記サブ基板の方
    向に単方向通信することによりコマンドを伝達する遊技
    機において、前記主基板が、さらにコマンド比較部と判
    断部とコマンド挿入部を備えるとともに、前記通信部に
    受信ユニットを備え、該受信ユニットが前記通信線上の
    通信信号を取り込んでコマンド信号を復元し、前記コマ
    ンド比較部が該復元したコマンド信号を前記レジスタに
    保管した元のコマンド信号と比較し、前記判断部が該比
    較結果に基づいて前記復元コマンド信号における誤りの
    存否を判定し、該復元コマンド信号に誤りがなかったと
    きはコマンド通信完了を表す完了信号を前記レジスタに
    セットし前記送信ユニットを介して前記サブ基板に伝送
    し、また、該復元コマンド信号に誤りがあったときには
    前記コマンド挿入部が前記元のコマンド信号に再送信号
    を書き込んだ再送コマンド信号を前記サブ基板に伝送す
    ることを特徴とするコマンド通信装置。
  4. 【請求項4】 前記サブ基板は、受信した通信信号をコ
    マンド信号に変換し、再送信号が無いときにはレジスタ
    に保管して次の通信信号を受信するまで待機し、再送信
    号が有るときにはレジスタの内容を新しいコマンド信号
    に更新し、完了信号を受信したときに、コマンドの実行
    をすることを特徴とする請求項3記載のコマンド通信装
    置。
  5. 【請求項5】 前記通信線はシリアル通信線であること
    を特徴とする請求項3または4に記載のコマンド通信装
    置。
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