JP2003273340A - 放射線検出装置 - Google Patents

放射線検出装置

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JP2003273340A
JP2003273340A JP2002074355A JP2002074355A JP2003273340A JP 2003273340 A JP2003273340 A JP 2003273340A JP 2002074355 A JP2002074355 A JP 2002074355A JP 2002074355 A JP2002074355 A JP 2002074355A JP 2003273340 A JP2003273340 A JP 2003273340A
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Japan
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semiconductor layer
switch tft
photoelectric conversion
conversion element
radiation detection
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JP2002074355A
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Chiori Mochizuki
千織 望月
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大面積を維持しつつ高精細化を実現する場合
において、画素開口率が低下し、一定の画像品位を得る
には、放射線量を増加する必要があるが、医療分野では
受け入れられず、スイッチTFTの能力を向上させて小
型化し、画素の開口率を向上させて光電変換素子の能力
を最適化する必要がある。 【解決手段】 光電変換素子の半導体層は、スイッチT
FTの半導体層と同一の半導体層から構成された多層構
成とし、スイッチTFTの半導体層は単層構成とする。
また、スイッチTFTの半導体層と光電変換素子の半導
体層は異なる半導体層とする。これにより、光電変換素
子とスイッチTFTの能力を向上し、特に、スイッチT
FTの小型化による開口率を向上し、高感度化、高精細
化を実現する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、X線、γ線等の放
射線を用いた放射線検出装置、特に、医療画像診断装
置、非破壊検査装置、放射線を用いた分析装置等に好適
な放射線検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、X線、γ線等の放射線を検出する
放射線検出装置としては、放射線を可視光に変換し、そ
の変換光を非晶質シリコン薄膜を用いた光電変換素子に
より検出するという、所謂、間接型の放射線検出装置が
知られている。この種の放射線検出装置が実用化された
理由としては、主に、光導電性を持った非晶質シリコン
を核とした液晶技術の進歩により、TFT(Thin Film
Transistor:薄膜トランジスタ)及び光センサの大面積
化が可能になった背景がある。また、従来から使用され
ているGOS蛍光体又はCsI蛍光体等の組み合わせに
より、大画面で、且つ、信頼性が高い放射線検出装置を
安定的に作製可能となったことに拠る所が大きい。
【0003】従来、この種の代表的な放射線検出装置と
しては、本願発明者らが特許第3066944号、US
P6075256等で提案しているMIS型光電変換素
子(以下、MIS型PDと略記)とスイッチTFTとか
ら構成されたMIS−TFT構造の光センサアレーと、
上述の蛍光体を組み合わせた放射線検出装置がある。こ
の光センサアレーの特徴は、先述したスイッチTFTと
MIS型PDが同一層構成、同一プロセスにより製造が
可能であることであり、その結果、安定的に、且つ、低
価格で生産できるといった点である。
【0004】一方、PIN型光電変換素子(以下、PI
N型PDと略記)とスイッチTFTとを組み合わせたP
IN−TFT構造、或いは、スイッチ素子にPIN型ダ
イオードを用いたPIN−PIN構造の光センサアレー
等多岐に渡る提案がなされているが、基本的には、放射
線を蛍光体により可視光に変換し、その変換光を光電変
換素子により蓄積電荷として保存し、その電荷をスイッ
チ素子により順次読み出すといった共通の駆動方法が一
般的に用いられている。
【0005】図7は一般的な放射線検出装置に利用され
る光センサアレーの模式的な等価回路を示す図である。
同図では説明を単純化するため、3×3の合計9個の画
素から構成された光センサアレーを例として示す。
【0006】同図より明らかな様に、一般的には、1画
素は1個の光電変換素子Sij(i、j=1〜3)、スイッチTFT
Tij(i、j=1〜3)で構成されている。光電変換素子Sijと
しては、上述のMIS型PD、或いはPIN型PD等が
用いられる。また、Vsn(n=1〜3)は光電変換素子のバイ
アス配線であり、バイアス電源Bに接続されている。Vg
n(n=1〜3)はスイッチTFTゲート配線、Sign(n=1〜3)
は信号線である。
【0007】夫々の光電変換素子Sijの信号出力は、光
電変換素子Sij自身に蓄積される。そして、駆動用回路
Dの出力信号によって、スイッチTFT Tijが順次オン
され、光電変換素子Sij自身に蓄積された蓄積電荷に対
応する電流が信号線Sign(n=1〜3)に流れる。この様にし
て読み出された信号は、信号処理回路Aに入力され、出
力信号として増幅され、A/D変換器でA/D変換され出
力される。
【0008】次に、上述のMIS−TFT構造について
説明する。図8はMIS−TFT構造の1画素の模式的
平面図を示す。一般的に、1画素はMIS型PD S、
スイッチTFT T、スイッチTFTのゲート配線であるV
g配線、ゲート電極であるVg電極、信号線であるSi
g配線、スイッチTFTのソース・ドレイン電極である
S−D電極、スイッチTFTのS−D電極と光電変換素
子の下部電極を電気接続するためのコンタクトホールC
Hs、MIS型PDのバイアス配線であるVs配線によ
り構成されている。
【0009】図9は図8の模式的断面図を示す。図中、
1はガラス基板、3はMIS型光電変換素子の下部電
極、8はMIS型光電変換素子のバイアス配線である。
また、2はスイッチTFTのゲート配線、4はスイッチ
TFTのゲート電極、9はスイッチTFTのソース・ド
レイン電極である。5はMIS型PD及びスイッチTF
T等同一層構成であるゲート絶縁膜、12は非晶質シリ
コン膜、7はn+オーミックコンタクト層、10はスイッ
チTFTに接続されている信号線である。また、100
は保護膜、101は接着層、102は蛍光体層である。
入射放射線は図9の上部より蛍光体層102に入射する
構成となっている。
【0010】現在、この種の放射線検出装置に対して
は、放射線量を低減する高感度化の要求が高まってお
り、画像の高品位化を達成する高精細化も期待されてい
る状況である。この様な状況において、蛍光体の発光効
率の改善を始めとして、光センサアレーでの光収集効率
の改善、更には、光電変換素子そのものの改良、即ち、
光電変換効率の改善に至るまで多岐に渡って開発が進め
られている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述の様な
MIS−TFT構造の光センサアレーは、MIS型PD
部とスイッチTFT部が同一半導体層で形成されてい
る。そのため、MIS型PD部とスイッチTFT部の両
方の性能を考慮して、半導体層の膜厚及び膜質が決定さ
れている。即ち、MIS型PDの能力向上では厚膜化が
有利であり、スイッチTFTの能力は薄膜化が有利であ
るため、両機能がバランスよく成立する膜厚を選定して
いる。本願発明者等は概ね半導体層を5000Åから6
000Å程度に設計している。膜質においても、同様に
光電変換効率、即ち、光伝導率と移動度のバランスによ
り決定されている。
【0012】しかしながら、上記従来のMIS−TFT
構造の光センサアレーの場合、製造上の利点は大きい
が、高感度化を達成するには、特に、スイッチTFTの
能力が低いため、サイズを大きくする必要がある。その
ため、画素開口率を圧迫し、MIS型PD部の能力も最
大限に引き出してはいない状況にある。即ち、半導体層
を同時に形成できる利点のため、逆に、高感度化を制限
している。
【0013】更に、高画像品位を達成する場合、先ず、
画素ピッチを微細化する必要があるが、単純に、画素ピ
ッチを微細化することは、逆に、感度低下を引き起こす
事になり、簡単には実現できない。この理由は、高精細
化に伴って有効画素領域が縮小される事はなく、同一サ
イズの有効画素領域、或いは、より大面積化が要求され
ているからである。つまり、画素数が増加し、その結
果、駆動上スイッチTFTを大型化し、配線の幅も広く
する必要が生じ、開口率が低下するのである。
【0014】即ち、画素数の増加に伴い、スイッチTF
T駆動速度を高速化する必要があり、スイッチTFTの
ON抵抗の低減等スイッチTFTの大型化が必要とな
る。その結果、高精細化に伴いスイッチTFTが占める
面積も大きく変化しないため、画素に占める光電変換素
子の開口率は、画素ピッチが縮小されるに従い、一般的
には、低下する傾向がある。例えば、画素サイズを50
μm角とすると開口率は30%程度である。勿論、画素
領域サイズ、つまり、パネルサイズ等に依存する。
【0015】この様に大面積を維持しつつ、高精細化を
達成する場合においても、画素開口率の低下が起こる。
その結果、一定の画像品位を得るためには、放射線量を
増加する必要があるが、医療分野では人体への影響を考
慮すると受け入れられない。そこで、高感度化、更に
は、高精細化を達成するため、スイッチTFTの能力を
向上し小型化を達成し、画素開口率を向上しMIS型P
Dの能力を最適化することが必要であった。
【0016】本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされ
たもので、その目的は、高感度化及び高精細化を実現可
能な放射線検出装置を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、放射線信号を可視光に変換する蛍光体と、
前記可視光を光信号に変換する光電変換素子と、前記光
電変換素子の信号を読み出すスイッチTFTとを有する
放射線検出装置において、前記光電変換素子の半導体層
は、少なくとも前記スイッチTFTの半導体層と同一の
半導体層から構成された多層構成であり、且つ、前記ス
イッチTFTの半導体層は単層構成であることを特徴と
する。
【0018】また、本発明は、放射線信号を可視光に変
換する蛍光体と、前記可視光を電気信号に変換する光電
変換素子と、前記光電変換素子の信号を読み出すスイッ
チTFTとを有する放射線検出装置において、前記スイ
ッチTFTの半導体層と、前記光電変換素子の半導体層
は異なる半導体層であることを特徴とする。
【0019】本発明においては、光電変換素子の半導体
層は、スイッチTFTの半導体層と同一の半導体層から
構成された多層構成とすることにより、画素開口率を向
上すると共に光電変換素子の能力向上を同時に行い高感
度化を達成するものである。また、スイッチTFTの半
導体層と、光電変換素子の半導体層を異なる半導体層か
ら構成することで、スイッチTFTの小型化を達成し、
上述の高感度化を達成するものである。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。
【0021】(第1の実施形態)図1は本発明のMIS
型PDを用いた放射線検出装置の第1の実施形態を示す
模式的平面図である。なお、図1は1画素の構成を示
す。図中、TはスイッチTFT部、SはMIS型PD部
(センサ部)、Vg配線はゲート配線、Vg電極はゲー
ト電極、Sig配線は信号線、Vs配線はバイアス配
線、CHsはスイッチTFTのS−D電極と光電変換素
子(センサ部)の下部電極を電気接続するためのコンタ
クトホールである。
【0022】図2は図1のA−A線における模式的断面
図を示す。図中、1はガラス基板(絶縁基板)、3はM
IS型PD部の下部電極、8はMIS型PD部のバイア
ス配線、4はスイッチTFT部のゲート電極、9はスイ
ッチTFT部のソース・ドレイン電極、5はMIS型P
D部のゲート絶縁膜、6、12はMIS型PD部の微結
晶シリコン膜及び非晶質シリコン膜、7はMIS型PD
部のn+オーミックコンタクト層である。
【0023】また、5はスイッチTFT部のゲート絶縁
膜、6はスイッチTFT部の微結晶シリコン膜、7はス
イッチTFT部のn+オーミックコンタクト層、10は
スイッチTFT部に接続されている信号線である。更
に、100は保護膜、101は接着層、102は放射線
を可視光に変換する蛍光体層である。なお、図2におけ
るバイアス配線8、信号線10、ゲート電極4は、図1
におけるVs配線、Sig配線、Vg電極にそれぞれ対
応する。
【0024】ここで、図1では1画素の構成を示してい
るが、実際には、図7に示すように複数の画素が二次元
に複数配列され、且つ、図7と同様に信号処理回路A、
バイアス電源B、駆動回路D、A/D変換器、バイアス
配線、ゲート配線、信号線、放射線を可視光に変換する
蛍光体層102等を用いて放射線検出装置が構成され
る。なお、これは、以下のすべての実施形態において同
様である。
【0025】本実施形態では、図2に示すようにMIS
型PD部の半導体層は、スイッチTFT部の半導体層と
同一の半導体層(微結晶シリコン膜)6が第1の半導体
層としてゲート絶縁膜5に積層され、更に、第2の半導
体層として非晶質シリコン膜12が形成されている構造
である。この場合、スイッチTFT部の半導体層6は微
結晶シリコンであるため、スイッチTFT部の転送能力
は格段に向上する。言い換えれば、従来、MIS型PD
部とのバランスを考慮して設定された半導体層膜厚に比
較して、薄膜化できるため、ON抵抗として1/10以
下にでき、更に、微結晶であるためサイズを最大1/1
0程度に改善できる。即ち、スイッチTFT部は概ね最
大で100倍の能力向上が見込まれる。
【0026】但し、スイッチTFTの製造上、現状のW
/Lを1/100にする事は不可能であるため、最大限
の小型化が達成できることになる。
【0027】更に、MIS型PD部での半導体層、即
ち、微結晶シリコンと非晶質シリコンの多層構造におい
ては、十分な光電変換特性を得るためには、本願発明者
等の見解では、波長550nm100lx下での光伝導
率と暗伝導率の比が3桁以上あることが最低限必要であ
る。また、スイッチTFTの半導体層、即ち、微結晶シ
リコンにおいては、上述の比が1桁以下とすることによ
り、スイッチTFTの光リークを低減でき、光クロスト
ークが低減された光センサアレーを実現することができ
る。
【0028】この時、MIS型PD部での層構成におい
て、微結晶シリコン膜厚Tmと非晶質シリコン膜厚Taとの
比Ta/Tmは、光伝導率と暗伝導率の比が3桁以上となる
ためには5倍以上が望ましいと言った結論を得ており、
一方、微結晶シリコンはTFT特性上のリーク電流を考
慮すると、1500Å以下が望ましいことが確認されて
いる。
【0029】この様に本実施形態の構成によれば、スイ
ッチTFTの能力を向上できるため、製造上の制限ま
で、即ち、加工精度に制限される程度の小型化が可能で
あり、光センサアレーの開口率を向上でき、更に、高精
細化した場合においても開口率を確保でき、また、高速
読み取りが必要な動画駆動も可能となる。
【0030】次に、本実施形態の製造方法を図3を参照
して説明する。本実施形態では、放射線検出装置の製造
を以下の工程で行う。
【0031】(1)まず、図3(a)に示す様にガラス
基板1上にMIS型PDの下電極3及びスイッチTFT
のゲート電極4として、Cr薄膜を1000Åスパッタ
ー成膜し、夫々パターン形成する。
【0032】(2)図3(b)に示す様にプラズマCV
Dによりゲート絶縁膜5としてSiN膜3000Å、第
1の半導体層6としてノンドープ微結晶シリコン膜10
00Å、第2の半導体層12としてノンドープ非晶質シ
リコン9000Åを連続形成する。
【0033】(3)図3(c)に示す様にスイッチTF
T部の第2の半導体層12をRIEにより除去する。そ
の後、再度、プラズマCVDによりn+オーミックコンタ
クト層7を形成する。
【0034】(4)図3(d)に示す様にスイッチTF
T部のS−D電極とMIS型PDの下部電極とを電気接
続するためのコンタクトホール13をRIEにより形成
する。
【0035】(5)図3(e)に示す様にMIS型PD
のバイアス配線8及びスイッチTFTのS−D電極9及
び信号線10としてAl薄膜を1μmスパッター成膜
し、夫々パターン形成する。また、同時にスイッチTF
T部のギャップ部のn+オーミックコンタクト層7をR
IEにより除去する。
【0036】(6)図3(f)に示す様にスイッチTF
T部及びMIS型PD等を画素分離する。その後、保護
膜100としてSiN膜とポリイミド膜を積層する。次
いで、GOS蛍光体102を接着剤101で貼り合せて
放射線検出装置が完成する。
【0037】本実施形態の製造方法によれば、第1の半
導体層と第2の半導体層の膜質が異なるため、上述の
(3)の工程で行う第2の半導体層のみを除去する工程
において、エッチングレートの差異により前述のような
MIS型PD部の半導体層を多層とし、スイッチTFT
部の半導体層を単層とする構成を容易に作製できるとい
った利点がある。
【0038】(第2の実施形態)第2の実施形態では、
第1の実施形態と同様にMIS型PDを用いた放射線検
出装置について説明する。図4は第2の実施形態の模式
的断面図を示す。図4は1画素の構成を示す。なお、図
4では第1の実施形態の図2と同一部分は同一符号を付
している。また、第2の実施形態と第1の実施形態の異
なる点は、MIS型PD部の半導体層、スイッチTFT
部の半導体層である。
【0039】図4において、12はMIS型PD部の非
晶質シリコン膜、14は同様にスイッチTFT部の多結
晶シリコン膜である。即ち、MIS型PD部の半導体層
12とスイッチTFT部の半導体層14とは異なる半導
体層で構成されている。このような構成により、第1の
実施形態と同様にスイッチTFTの半導体層を薄膜化す
ることができ、スイッチTFTを小型化できると共に、
スイッチTFTの能力を向上できる。
【0040】ここで、MIS型PD部での半導体層にお
いては、十分な光電変換特性を得るためには、波長55
0nm100lx下での光伝導率と暗伝導率の比が3桁
以上あることが最低限必要である。また、スイッチTF
T部の半導体層においては、上述の比が1桁以下とする
ことにより、スイッチTFTの光リークを低減でき、光
クロストークが低減された光センサアレーを実現でき
る。
【0041】本実施形態の構成によれば、スイッチTF
Tの能力が向上するため、製造上の制限まで、即ち、加
工精度に制限される程度の小型化が可能であり、光セン
サアレーの開口率を向上でき、更に、高精細化した場合
においても開口率を確保でき、また、高速読み取りが必
要な動画駆動も可能となる。
【0042】次に、本実施形態の製造方法を図5を用い
て説明する。尚、第1の実施形態の製造方法と異なる工
程は(2)と(3)の工程であり、(1)、(4)〜
(6)の工程は第1の実施形態と同様である。第1の実
施形態と異なる工程についてのみ説明する。
【0043】(2)まず、(1)の工程を行い、その
後、図5(a)に示す様にプラズマCVDによりゲート
絶縁膜5としてSiN膜3000Å、半導体層12とし
てノンドープ非晶質シリコン9000Åを連続形成す
る。或いは、リンのイオンドーピングにより形成する。
【0044】(3)図5(b)に示す様にスイッチTF
T部の半導体層12をRIEにより一定膜厚まで除去す
る。その後、スイッチTFT部の領域をレーザーアニー
ルにより多結晶化させて多結晶シリコン層14とする、
その後、再度、プラズマCVDによりn+オーミックコン
タクト層7を形成する。次に、(4)〜(6)の工程を
行う。
【0045】ここで、MIS型PD部での層構成におい
て、多結晶シリコン膜厚Tmと非晶質シリコン膜厚Ta
との比Ta/Tmは、光伝導率と暗伝導率の比が3桁以
上となるためには、第1の実施形態と同様に5倍以上が
望ましいといった結論を得ており、また、多結晶シリコ
ンはTFT特性上のリーク電流を考慮すると1500Å以
下が望ましいことが確認されている。
【0046】(第3の実施形態)第3の実施形態では、
PIN型PDを用いた放射線検出装置について説明す
る。図6は本実施形態の模式的断面図を示す。図6は1
画素の構成を示す。図中、1はガラス基板(絶縁基
板)、2はスイッチTFTのゲート配線、4はスイッチT
FTゲート電極、9はソース・ドレイン電極である。
7、12、16はPIN型PD部のN型非晶質シリコン
層、ノンドープ非晶質シリコン層、P型非晶質シリコン
層、17はITO透明電極である。また、スイッチTF
T側の5、15、7はスイッチTFTのゲート絶縁膜、ノ
ンドープ非晶質シリコン膜、n+オーミックコンタクト
層である。10はスイッチTFTに接続されている信号線で
ある。また、100は保護膜である。入射放射線は同図
の上部より不図示の蛍光体層に入射する構成となってい
る。
【0047】本実施形態では、PIN型PD部での半導
体層12である非晶質シリコンは、光電変換特性を重視
して波長550nm100lx下での光伝導率と暗伝導
率の比が3桁以上である膜質を選択している。スイッチ
TFTの半導体層15である非晶質シリコンにおいて
は、移動度を重視して、上述の比が1桁以下となる膜質
を選択している。その結果、スイッチTFTの更なる小
型化を達成でき、開口率の向上による高感度化の達成
と、蛍光体からの変換光の漏れ光によるスイッチTFT
の光リークを低減でき、光クロストークが低減された光
センサアレーを実現することができる。
【0048】なお、本実施形態では、スイッチTFTの
半導体層を非晶質シリコンとしたが、勿論、微結晶シリ
コン、或いは、多結晶シリコン等の本質的に膜質が異な
る材料とすることも可能である。その結果、本構成にお
いても、スイッチTFTの能力を向上できるため、製造
上の制限まで、即ち、加工精度に制限される程度の小型
化が可能であり、光センサアレーの開口率を向上でき、
更に、高精細化した場合においても開口率を確保でき、
また、高速読み取りが必要な動画駆動も可能となる。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、光
電変換素子の半導体層とスイッチTFTの半導体層を異
なる層構成、或いは、異なる膜質により構成することに
より、従来、同一或いは同一膜質の半導体層により構成
されていた光電変換素子とスイッチTFTの半導体層を
夫々最大限に機能向上させるための膜質を選定すること
ができ、スイッチTFTのサイズを小型化でき、更に、
光電変換素子の光電変換能力を向上できる。その結果、
光センサアレーにおいて開口率を向上でき、高感度化や
高精細化を実現できる。更に、放射線変換光によりスイ
ッチTFTの光リークを低減させることも可能になり、
光クロストークのない高品位な画像を得ることが可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の放射線検出装置の第1の実施形態を示
す模式的平面図である。
【図2】図1のA−A線における模式的断面図である。
【図3】第1の実施形態の製造方法を説明する図であ
る。
【図4】本発明の第2の実施形態を示す模式的断面図で
ある。
【図5】第2の実施形態の製造方法を説明する図であ
る。
【図6】本発明の第3の実施形態を示す模式的断面図で
ある。
【図7】従来例の光センサアレーを示す模式的等価回路
である。
【図8】従来のMIS−TFT構造の1画素を示す模式
的平面図である。
【図9】MIS−TFT構造の模式的断面図である。
【符号の説明】
1 ガラス基板 2 スイッチTFTゲート配線 3 光電変換素子の下部電極 4 ゲート電極 5 ゲート絶縁膜 6 微結晶シリコン膜 7 n+オーミックコンタクト層 8 光電変換素子のバイアス配線 9 スイッチTFTのソース・ドレイン電極 10 信号線 12、15 非晶質シリコン膜 13 コンタクトホール 14 多結晶シリコン 16 P層 17 ITO透明電極 100 保護膜 101 接着層 102 蛍光体層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 5/32 H01L 31/10 C Fターム(参考) 2G088 EE01 EE29 FF02 FF04 GG19 JJ05 JJ09 4M118 AA01 AB01 BA05 CA05 CA07 CA15 CA32 CB05 CB06 CB11 EA01 FB09 FB13 GA10 5C024 AX12 CX41 CY47 GX09 5F049 MA04 MA20 MB04 MB05 NA01 NA20 NB05 NB10 PA03 PA07 QA03 RA04 RA08 SE04 SE05 SS01 TA20 UA01 WA07 5F088 AA01 AA03 AB04 AB05 BA01 BA20 BB07 BB10 CA02 CB07 DA01 EA04 EA08 EA14 FA04 FA05 GA02 JA20 KA08 LA08

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放射線信号を可視光に変換する蛍光体
    と、前記可視光を光信号に変換する光電変換素子と、前
    記光電変換素子の信号を読み出すスイッチTFTとを有
    する放射線検出装置において、前記光電変換素子の半導
    体層は、少なくとも前記スイッチTFTの半導体層と同
    一の半導体層から構成された多層構成であり、且つ、前
    記スイッチTFTの半導体層は単層構成であることを特
    徴とする放射線検出装置。
  2. 【請求項2】 前記光電変換素子の多層構成の半導体層
    は、波長550nm、照度100lxでの光伝導率と暗
    伝導率の比が3桁以上であり、前記スイッチTFTの単
    層構成の半導体層は、1桁以下であることを特徴とする
    請求項1に記載の放射線検出装置。
  3. 【請求項3】 前記スイッチTFTの半導体層は微結晶
    シリコン或いは多結晶シリコンであり、前記光電変換素
    子の半導体層は微結晶シリコン或いは多結晶シリコンと
    非晶質シリコンの積層構造であることを特徴とする請求
    項1に記載の放射線検出装置。
  4. 【請求項4】 放射線信号を可視光に変換する蛍光体
    と、前記可視光を電気信号に変換する光電変換素子と、
    前記光電変換素子の信号を読み出すスイッチTFTとを
    有する放射線検出装置において、前記スイッチTFTの
    半導体層と、前記光電変換素子の半導体層は異なる半導
    体層であることを特徴とする放射線検出装置。
  5. 【請求項5】 前記光電変換素子の半導体層は、波長5
    50nm、照度100lxでの光伝導率と暗伝導率の比
    が3桁以上であり、前記スイッチTFTの半導体層は、
    1桁以下である事を特徴とする請求項4に記載の放射線
    検出装置。
  6. 【請求項6】 前記光電変換素子の半導体層は非晶質シ
    リコン層であり、前記スイッチTFTの半導体層は微結
    晶シリコン或いは多結晶シリコンである事を特徴とする
    請求項4に記載の放射線検出装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2017077835A1 (ja) * 2015-11-06 2017-05-11 株式会社ブイ・テクノロジー 放射線画像撮像素子及び放射線画像撮像素子の製造方法

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