JP2003272710A - 非水系二次電池 - Google Patents

非水系二次電池

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 厚さが12mm未満の扁平形状で、30Wh
以上の大容量且つ180Wh/lの体積エネルギー密度
を有し、設計形状寸法を維持し、安定した電池特性を持
つ非水系二次電池を提供する。 【解決手段】 正極、負極、セパレータ、及びリチウム
塩を含む非水系電解質を電池容器内に収容した非水系二
次電池であって、厚さが12mm未満の扁平形状であ
り、エネルギー容量が30Wh以上且つ体積エネルギー
密度が180Wh/l以上であり、前記正極、負極、セ
パレータより成る電池内部の構成材料を前記電池容器内
へ配置させた後、前記電池容器の内部へ前記非水系電解
質を注入する過程において、前記電池容器の寸法変化を
規制させた状態で予め定量した電解質を注入することを
特徴とする非水系二次電池。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非水系二次電池に
関し、特に、蓄電システム用非水系二次電池に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】近年、省資源を目指したエネルギーの有
効利用及び地球環境問題の観点から、深夜電力貯蔵及び
太陽光発電の電力貯蔵を目的とした家庭用分散型蓄電シ
ステム、電気自動車のための蓄電システム等が注目を集
めている。例えば、特開平6−86463号公報には、
エネルギー需要者に最適条件でエネルギーを供給できる
システムとして、発電所から供給される電気、ガスコー
ジェネレーション、燃料電池、蓄電池等を組み合わせた
トータルシステムが提案されている。このような蓄電シ
ステムに用いられる二次電池は、エネルギー容量が10
Wh以下の携帯機器用小型二次電池と異なり、容量が大
きい大型のものが必要とされる。このため、上記の蓄電
システムでは、複数の二次電池を直列に積層し、電圧が
例えば50〜400Vの組電池として用いるのが常であ
り、ほとんどの場合、鉛電池を用いていた。
【0003】一方、携帯機器用小型二次電池の分野で
は、小型及び高容量のニーズに応えるべく、新型電池と
してニッケル水素電池、リチウム二次電池の開発が進展
し、180Wh/l以上の体積エネルギー密度を有する
電池が市販されている。特に、リチウムイオン電池は、
350Wh/lを超える体積エネルギー密度の可能性を
有すること、及び、安全性、サイクル特性等の信頼性が
金属リチウムを負極に用いたリチウム二次電池に比べ優
れることから、その市場を飛躍的に延ばしている。
【0004】これを受け、蓄電システム用大型電池の分
野においても、高エネルギー密度電池の候補として、リ
チウムイオン電池をターゲットとし、リチウム電池電力
貯蔵技術研究組合(LIBES)等で精力的に開発が進
められている。
【0005】これら大型リチウムイオン電池のエネルギ
ー容量は、100Whから400Wh程度であり、体積
エネルギー密度は、200〜300Wh/lと携帯機器
用小型二次電池並のレベルに達している。その形状は、
直径50mm〜70mm、長さ250mm〜450mm
の円筒型、厚さ35mm〜50mmの角形又は長円角形
等の扁平角柱形が代表的なものである。
【0006】しかし、これら大型リチウムイオン電池
は、高エネルギー密度が得られるものの、その電池設計
が携帯機器用小型電池の延長にあることから、直径又は
厚さが携帯機器用小型電池の3倍以上の円筒型、角型等
の電池形状とされる。この場合には、充放電時の電池の
内部抵抗によるジュール発熱、或いはリチウムイオンの
出入りによって活物質のエントロピーが変化することに
よる電池の内部発熱により、電池内部に熱が蓄積されや
すい。このため、電池内部の温度と電池表面付近の温度
差が大きく、これに伴って内部抵抗が異なる。その結
果、充電量、電圧のバラツキを生じ易い。また、この種
の電池は複数個を組電池にして用いるため、システム内
での電池の設置位置によっても蓄熱されやすさが異なっ
て各電池間のバラツキが生じ、組電池全体の正確な制御
が困難になる。更には、高率充放電時等に放熱が不十分
な為、電池温度が上昇し、電池にとって好ましくない状
態におかれることから、電解液の分解等による寿命の低
下、更には電池の熱暴走の誘起など信頼性、特に、安全
性に問題が残されていた。
【0007】上記問題を解決する目的でWO99/60
652号公報には、正極、負極、セパレータ、及びリチ
ウム塩を含む非水系電解質を電池容器内に収容した扁平
形状の非水系二次電池であって、前記非水系二次電池
は、その厚さが12mm未満の扁平形状であり、そのエ
ネルギー容量が30Wh以上且つ体積エネルギー密度が
180Wh/l以上の非水系二次電池が開示されてい
る。該電池は独特の電池形状(扁平形状)により、実用
化の障壁となる上記蓄熱に起因する信頼性、安全性の問
題点を解決する事を提案している。
【0008】この構成は、図1に示すように、電池容器
が上蓋1及び底容器2から構成されている。同図の拡大
部分断面図に示すように、底容器2の開口縁にフランジ
部が形成されている。そして、上蓋1に正極端子3及び
負極端子4を取り付けた後、各端子3、4に電極積層体
(図示せず)を接続し、この電極積層体を底容器2に挿
入して、上蓋1とフランジ部とをA部に沿って落とし込
み溶接することにより組み立てられる。組立後、注液口
5より非水電解質を減圧置換法等の注液手段で注入し、
注入口を、熱融着フィルム等を用いて封口し完成電池と
なる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述した非水電解質を
電池容器内へ注入する注液工程において、従来は、図5
Bに示す様に、組立後電池11の注液口16からバルブ
13の操作により行っていた。具体的には、第1段階と
して真空ポンプ15を用いて電池容器内を減圧し、第2
段階でバルブを真空ポンプ側より電解液槽14側へと切
り換え、その差圧により電解液を注入するものである。
電池の大きさ、電池容器の材質、厚さ等の容器設計にも
依存するが、扁平形状の電池を上記方式で注液した場合
には、電池へ電解液が注入されるに伴い厚さ方向に少し
膨れてしまい、又その膨れ度合に差が生じてしまうとい
う問題があった。
【0010】電池が厚さ方向に膨れると、電池として設
計形状寸法を維持することが困難である。又、膨れ度合
がばらつくと、電池容器内で電解液の電極やセパレータ
への含浸性にも影響を及ぼし、結果として電池特性が同
ロット内においてもばらつくという問題を抱えていた。
さらに、上記扁平形状の電池は、そのエネルギー容量が
30Wh以上であり、中大型電池として蓄電システム用
分野をターゲットとしており、数十個以上の直列モジュ
ールを想定している。よって、上記電池特性のばらつき
は、直列モジュールとしての寿命特性を低下させてしま
う可能性があった。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、下記の非水系二次電池及びその製法を提供
する。
【0012】項1.正極、負極、セパレータ、及びリチ
ウム塩を含む非水系電解質を電池容器内に収容し、厚さ
が12mm未満の扁平形状であり、そのエネルギー容量
が30Wh以上且つ体積エネルギー密度が180Wh/
l以上である非水二次電池において、正極、負極、及び
セパレータよりなる電池内部の構成材料を電池容器内へ
配置させて非水系電解質を注入する過程において、電池
容器の寸法変化を規制させた状態で非水系電解質を電池
容器の内部へ注入することを特徴とする非水系二次電
池。
【0013】項2.前記電池容器の寸法変化を規制させ
た状態が、扁平形状の電池容器を厚さ方向から押え治具
で挟んだ状態である項1に記載の非水系二次電池。
【0014】項3.前記非水系電解質を注入する過程に
おいて、予め定量した電解質を注入させることを特徴と
する項1に記載の非水系二次電池。
【0015】項4.前記電池容器の側面断面外形が矩形
状である項1、2又は3に記載の非水系二次電池。
【0016】項5.前記電池容器内の圧力が、大気圧未
満であることを特徴とする項1から4のいずれかに記載
の非水系二次電池。
【0017】項6.前記電池容器内の圧力が、少なくと
も1回充電された後に前記電池容器内の圧力を大気圧未
満にした状態で最終封口されることにより、大気圧未満
にされた項5に記載の非水系二次電池。
【0018】項7.前記電池容器内の圧力が、8.66
×104Pa以下である項1から6のいずれかに記載の
非水系二次電池。
【0019】項8.前記負極が、リチウムをドープ及び
脱ドープ可能な物質を含む項1から7のいずれかに記載
の非水系二次電池。
【0020】項9.前記正極が、マンガン酸化物を含む
項8に記載の非水系二次電池。
【0021】項10.前記扁平形状の表裏面の形状が矩
形状である項1から9のいずれかに記載の非水系二次電
池。
【0022】項11.前記電池容器の板厚が0.2mm
以上1mm以下である項1から10のいずれかに記載の
非水系二次電池。
【0023】項12.下記の工程からなることを特徴と
する扁平形状の非水系二次電池の製法: (1)正極、負極、及びセパレータよりなる電池内部の
構成材料を扁平形状の電池容器内へ配置させた後、
(2)電池容器の厚さ方向の寸法変化を規制させた状態
で、非水系電解質を電池容器の内部へ注入し、(3)少
なくとも1回充電された後に電池容器内の圧力を大気圧
未満にした状態で最終封口する。
【0024】項13.扁平形状の電池容器の厚さ方向の
寸法変化を規制させた状態で、非水系電解質を電池容器
の内部へ注入することを特徴とする扁平形状の電池容器
への非水系電解質の注入方法。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態に係る
非水系二次電池について図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態の一例である扁平な矩形(ノート
型)の蓄電システム用非水系二次電池の平面図及び側面
図を示す図であり、図2は、図1に示す電池の内部に収
納される電極積層体を示す側面図である。
【0026】図1及び図2に示すように、本実施の形態
の非水系二次電池は、上蓋1及び底容器2からなる電池
容器と、前記電池容器の中に収納されている複数の正極
101a、負極101b、101c、及びセパレータ1
04からなる電極積層体とを備えている。本実施形態の
ような扁平型非水系二次電池の場合、正極101a、負
極101b(又は積層体の両外側に配置された負極10
1c)は、例えば、図2に示すように、セパレータ10
4を介して交互に配置されて積層されるが、本発明は、
この配置に特に限定されず、積層数等は、必要とされる
容量等に応じて種々の変更が可能である。また、図1及
び図2に示す非水系二次電池の形状は、例えば縦300
mm×横210mm×厚さ6mmであり、正極101a
にLiMn24、負極101b、101cに炭素材料を
用いるリチウム二次電池の場合、例えば、蓄電システム
に用いることができる。
【0027】また、図1に示すように、電池容器の上蓋
1には、正極端子3及び負極端子4が上蓋1と絶縁され
た状態で取り付けられており、正極端子3に図2に示す
各正極101aの正極集電体105aが電気的に接続さ
れるとともに、負極端子4に各負極101b、101c
の負極集電体105bが電気的に接続されている。
【0028】上蓋1及び底容器2は、図1中の拡大図に
示したA点、つまり上蓋1の周縁部を溶かし込んで底容
器2と溶接することにより電池容器を構成している。上
蓋1には、電解液の注液口5が開けられている図5A
は、電解液の注液工程における、非水系二次電池の厚さ
方向から眺めた説明図であり、本発明の一例を示すもの
である。溶接し組み立てられた電池11が例えば扁平形
状の場合、該電池が厚さ方向に膨れる現象を防止するた
めの押え治具12で挟み込む。押え治具の形状は、2枚
の金属板でセットカラーを介してボルト締めする押さえ
板、開口部を持つ直方体型等いろいろ考えられるが、圧
力差で電解液が注入される際に、厚さ方向に膨れようと
する応力で変形しない構造及び材質であることが好まし
い。注液口16に、バルブ13からのラインを、気密性
を維持させた状態で接続する。例えば、ねじ式、圧接式
等の接続が挙げられる。該接続は、Oリング、パッキン
等を介した接続であってもよい。バルブ13には、他の
一方に電解液槽14、もう一方に真空ポンプ15が接続
されている。第1段階として、上記ラインを組立後、バ
ルブ操作により電池内部を真空ポンプで減圧にする。電
池内部の圧力は、例えば、1.33×10-2〜4.00
×10 4Pa(1×10-4〜300Torr)程度、特
に好ましくは1.33×10-2〜6.66×103Pa
(1×10-4〜50Torr)程度である。第2段階と
して、再度バルブ操作で大気圧下にある電解液槽と組立
後電池内部とを通じさせ、圧力差を用いて電解液を電池
側へ移送させることにより注液する。電解液槽には、一
定濃度範囲で予め定量した電解液を仕込んでおくことが
各電池間の電池特性ばらつきを抑制させる効果があり、
より好ましい。電解質の濃度範囲は、後述する実用的な
電解質の濃度を用いればよい。
【0029】電解液注液後、封口フィルム6を用いて封
口される。封口フィルムとしては、例えば、アルミニウ
ム−変成ポリプロピレンラミネートフィルム、アルミニ
ウム−変性ポリエチレンラミネートフィルム、ポリエス
テル−アルミニウム−変成ポリプロピレンラミネートフ
ィルム、ポリエステル−アルミニウム−変性ポリエチレ
ンラミネートフィルム、ナイロン−アルミニウム−変成
ポリプロピレンラミネートフィルム、ナイロン−アルミ
ニウム−変性ポリエチレンラミネートフィルム等の熱融
着型フィルム等が挙げられる。特に、接着性、耐熱性の
点より、アルミニウム−変成ポリプロピレンラミネート
フィルムが好ましい。
【0030】正極101aに用いられる正極活物質とし
ては、リチウム系の正極材料であれば、特に限定され
ず、リチウム複合コバルト酸化物、リチウム複合ニッケ
ル酸化物、リチウム複合マンガン酸化物、或いはこれら
の混合物、更にはこれら複合酸化物に異種金属元素を一
種以上添加した系等を用いることができ、高電圧、高容
量の電池が得られることから、好ましい。また、大型リ
チウム系二次電池の実用化において最重点課題である安
全性を重視する場合、熱分解温度が高いマンガン酸化物
を主体とする正極を用いることが好ましい。このマンガ
ン酸化物としてはLiMn24に代表されるリチウム複
合マンガン酸化物、更にはこれら複合酸化物に異種金属
元素を一種以上添加した系、さらにはリチウムを量論比
よりも過剰にしたLi1+xMn2-y4が挙げられる。
【0031】負極101b、101cに用いられる負極
活物質としては、リチウム系の負極材料であれば、特に
限定されず、リチウムをドープ及び脱ドープ可能な材料
であることが、安全性、サイクル寿命などの信頼性が向
上し好ましい。リチウムをドープ及び脱ドープ可能な材
料としては、公知のリチウムイオン電池の負極材として
使用されている黒鉛系物質、炭素系物質、錫酸化物系、
ケイ素酸化物系等の金属酸化物、或いはポリアセン系有
機半導体に代表される導電性高分子等が挙げられる。
【0032】セパレータ104の構成は、特に限定され
るものではないが、単層又は複層のセパレータを用いる
ことができ、少なくとも1枚は不織布を用いることが好
ましく、この場合、サイクル特性が向上する。また、セ
パレータ104の材質も、特に限定されるものではない
が、例えばポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオ
レフィン、ポリアミド、クラフト紙、ガラス、セルロー
ス系材料等が挙げられ、電池の耐熱性、安全性設計に応
じ適宜決定される。
【0033】本発明の二次電池の電解質としては、公知
のリチウム塩を含む非水系電解質を使用することがで
き、正極材料、負極材料、充電電圧等の使用条件により
適宜決定され、より具体的にはLiPF6、LiBF4
LiClO4等のリチウム塩を、プロピレンカーボネー
ト、エチレンカーボネート、ジエチルカーボネート、ジ
メチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、ジメ
トキシエタン、γ−ブチロラクトン、酢酸メチル、蟻酸
メチル、或いはこれら2種以上の混合溶媒等の有機溶媒
に溶解したもの等が例示される。また、電解液の濃度は
特に限定されるものではないが、一般的に0.5mol
/lから2mol/lが実用的であり、この電解液は当
然のことながら、水分が100ppm以下のものを用い
ることが好ましい。なお、本明細書で使用する非水系電
解質とは、非水系電解液、有機電解液を含む概念を意味
するものであり、また、ゲル状又は固体の電解質も含む
概念を意味するものである。
【0034】上記のように構成された非水系二次電池
は、家庭用蓄電システム(夜間電力貯蔵、コージェネレ
ション、太陽光発電等)、電気自動車等の蓄電システム
等に用いることができ、大容量且つ高エネルギー密度を
有することができる。この場合、エネルギー容量は、好
ましくは30Wh以上、より好ましくは50Wh以上で
あり、且つエネルギー密度は、好ましくは180Wh/
l以上、より好ましくは200Wh/lである。エネル
ギー容量が30Wh未満の場合、或いは、体積エネルギ
ー密度が180Wh/l未満の場合は、蓄電システムに
用いるには容量が小さく、充分なシステム容量を得るた
めに電池の直並列数を増やす必要があること、また、コ
ンパクトな設計が困難となることから蓄電システム用と
しては好ましくない。
【0035】本実施形態の非水系二次電池は、扁平形状
をしており、その厚さは12mm未満、より好ましくは
10mm未満である。厚さの下限については電極の充填
率、電池サイズ(薄くなれば同容量を得るためには面積
が大きくなる)を考慮した場合、2mm以上が実用的で
ある。電池の厚さが12mm以上になると、電池内部の
発熱を充分に外部に放熱することが難しくなること、或
いは電池内部と電池表面付近での温度差が大きくなり、
内部抵抗が異なる結果、電池内での充電量、電圧のばら
つきが大きくなる。なお、具体的な厚さは、電池容量、
エネルギー密度に応じて適宜決定されるが、期待する放
熱特性が得られる最大厚さで設計するのが、好ましい。
【0036】上記のように非水系二次電池の厚さを12
mm未満に設計することにより、例えば、該電池が30
Wh以上の大容量且つ180Wh/l以上の高エネルギ
ー密度を有する場合、高率充放電時等においても、電池
温度の上昇が小さく、優れた放熱特性を有することがで
きる。従って、内部発熱による電池の蓄熱が低減され、
結果として電池の熱暴走も抑止することが可能となり信
頼性、安全性に優れた非水系二次電池を提供することが
できる。
【0037】電池容器となる蓋体1及び容器本体2に用
いられる材質は、電池の用途、形状により適宜選択さ
れ、特に限定されるものではなく、鉄、ステンレス鋼、
アルミニウム、アルミニウム合金等が一般的であり、実
用的である。また、電池容器の厚さも電池の用途、形状
或いは電池ケースの材質により適宜決定され、特に限定
されるものではない。好ましくは、その電池表面積の8
0%以上の部分の厚さ(電池容器を構成する一番面積が
広い部分の厚さ)が0.2mm以上である。上記厚さが
0.2mm未満では、電池の製造に必要な強度が得られ
ないことから望ましくなく、この観点から、より好まし
くは0.3mm以上である。また、同部分の厚さは、1
mm以下であることが望ましい。この厚さが1mmを超
えると、電極面を押さえ込む力は大きくなるが、電池の
内容積が減少し充分な容量が得られないこと、或いは、
重量が重くなることから望ましくなく、この観点からよ
り好ましくは0.7mm以下である。
【0038】また、本実施形態の非水系二次電池は、例
えば、電池容器の扁平形状の表裏面が角形、円形、長円
形等の種々の形状とすることができ、角形の場合は、一
般に矩形であるが、三角形、六角形等の多角形とするこ
ともできる。さらに、肉厚の薄い円筒等の筒形にするこ
ともできる。筒形の場合は、筒の肉厚がここでいう厚さ
となる。また、製造の容易性の観点から、電池の扁平形
状の表裏面が矩形であり、図1に示すようなノート型の
形状が好ましい。
【0039】完成後の電池の内部圧力が大気圧未満にな
るようにするためには、正極101a、負極101b、
101c、セパレータ104及び非水系電解質を電池容
器内に収容し、電池容器内の圧力を大気圧未満にした状
態で電池容器の最終封口工程を行う。この最終封口工程
は、少なくとも一回の充電操作の後に行うことが好まし
い。これは、1回目の充電初期に電解液の分解により内
部にガスが発生することがあり、この場合に、充電操作
を行わずに大気圧未満で最終封口工程を行うと、その後
の1回目の充電操作により電池内部が加圧状態(大気圧
以上)になり、電池の厚みが厚くなったり、電池の内部
抵抗及び容量がばらつき、安定したサイクル特性が得ら
れない場合があるからである。特に、負極に黒鉛、正極
にリチウム複合酸化物を用いた液系の電解質を用いる場
合は、ガスが発生しやすい。
【0040】この充電操作は、電池に用いられる正極材
料、負極材料、セパレータ、電解液等の種類、これらの
材料の含水率及び不純物、電池が使用される電圧等に応
じて種々の条件を採用することができるが、例えば電池
の使用電圧まで4〜8時間率程度の速度で充電し、また
必要に応じて定電圧を印加し、さらに通常の下限電圧ま
で8時間率程度の速度で放電してもよく、この充電操作
の後に最終封口工程を行う。また、電池の容量以下の充
電操作のみを行った後に封口してもよく、或いは2回以
上の充放電を繰り返した後に封口する等の種々の充電操
作も可能であるが、充放電操作完了後の電池の内圧を大
気圧未満に維持することが肝要である。
【0041】このように、本実施形態では、充電操作を
行ってガスを発生させた後に、ガス抜きを施し最終封口
工程を大気圧未満で行うことにより、アルミニウム或い
はアルミニウムを主体とする合金を電池容器に用いる場
合に起きやすい容器が膨れてしまうという問題を解決す
ることができる。この場合、1回目の充電操作を行うと
きは、電池内部の圧力については特に限定されないが、
電池内を大気圧未満にして行うことが好ましい。
【0042】また、電池内部を大気圧未満にする方法は
特に限定されないが、具体的には、以下のようにして行
うことができる。
【0043】まず、図2に示すように、正極101a、
負極101b、101c及びセパレータ104を積層し
て得られた電極積層体等を上蓋1及び底容器2内に収容
した後、上蓋1及び底容器2の外周部を溶接する。次
に、図1に示す注液口5から電解液を電池容器内に注入
する。続いて、仮封口のため、前述のアルミニウム−変
性ポリプロピレンラミネートフィルム、アルミニウム−
変性ポリエチレンラミネートフィルムに代表される熱融
着型で水分透過率の低い封口フィルム6を用いて注液口
5を一旦封口し、その後、上記のように少なくとも1回
充電した後に封口フィルム6を外す。なお、仮封口の方
法は、上記した例に限定されるものではなく、例えばね
じ等を用いて注入口5を一時的に封口してもよく、ま
た、水分を除去した状態、例えば空気を遮断した環境下
又は露点が−40℃以下のドライ雰囲気下の場合、封口
せずに上記の充電操作を行ってもよい。
【0044】次に、最終封口工程として、封口フィルム
6を熱融着する。なお、最終封口工程に用いられる方法
は、封口フィルムの熱融着に限定されるものではなく、
金属板又は箔を溶接したり、若しくは、電池容器にコッ
クを取り付けて電池内を所定の圧力(大気圧未満)に減
圧した後、コックを閉じる等してもよい。
【0045】なお、上記の最終封口工程では、電池内の
圧力を大気圧未満に設定しているが、5.33×103
〜8.66×104Pa(40〜650Torr)程度
にすることが好ましく、5.33×103〜7.33×
104Pa(40〜550Torr)程度に設定するこ
とがより好ましい。この圧力は、最終的に完成した電池
に要求される内部圧力に応じて決定される。この注入口
5を形成する部分は、電池の外周部分5mmを除く、表
裏面のいずれかにあることが好ましい。図1に示す扁平
型形状の場合、上蓋1内に配置した正極端子3及び負極
端子4との間にあるデッドスペース内に設けることが、
スペースの有効利用によるエネルギー密度確保の点から
より好ましい。又、最終封口工程後、上記金属製電池容
器において、正負極外部端子以外の部分を絶縁性のフィ
ルム等で覆うことが好ましい。なぜなら、電池をスタッ
ク状に配置させるモジュール等を想定した場合や通常の
ハンドリングにおいて、両極外部端子と金属容器との接
触による外部短絡を防止できるからである。
【0046】
【実施例】以下、本発明の実施例を示し、本発明をさら
に具体的に説明する。
【0047】実施例 (1)LiMn24100重量部、アセチレンブラック
8重量部、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)3
重量部をN−メチルピロリドン(NMP)100重量部
と混合し正極合材スラリーを得た。該スラリーを集電体
となる厚さ20μmのアルミ箔の両面に塗布、乾燥した
後、プレスを行い、正極を得た。図3(a)は正極の説
明図である。本実施例において正極101aの塗布面積
(W1×W2)は、277.5×202mm2であり、
20μmの集電体の両面に110μmの厚さで塗布され
ている。その結果、電極厚さtは240μmとなってい
る。また、電極の短辺側には電極材料が塗布されていな
い正極集電片106aが設けられ、その中央に穴が開け
られている。
【0048】(2)黒鉛化メソカーボンマイクロビーズ
(MCMB、大阪ガスケミカル製、品番6−28)10
0重量部、PVDF10重量部をNMP90重量部と混
合し、負極合材スラリーを得た。該スラリーを集電体と
なる厚さ14μmの銅箔の両面に塗布、乾燥した後、プ
レスを行い、負極を得た。図3(b)は負極の説明図で
ある。負極101bの塗布面積(W1×W2)は、28
2×205mm2であり、14μmの集電体の両面に9
0μmの厚さで塗布されている。その結果、電極厚さt
は194μmとなっている。また、電極の短辺側には電
極が塗布されていない負極集電片106bが設けられ、
その中央に穴が開けられている。更に、同様の手法で片
面だけに塗布し、それ以外は同様の方法で厚さ104μ
mの片面電極を作成した。片面電極は(3)項の電極積
層体において外側に配置される(図2中101c)。
【0049】(3)図2に示すように、上記(1)項で
得られた正極11枚、負極12枚(内片面2枚)をセパ
レータA104a(レーヨン系、目付12.6g/m2
とセパレータB104b(ポリエチレン製微孔膜;目付
13.3g/m2)とを合わせたセパレータ104を介
して交互に積層し、さらに、電池容器との絶縁のために
外側の負極101cの更に外側にセパレーターB104
bを配置し、電極積層体を作成した。なお、セパレータ
104は、セパレータA104aが正極側に、セパレー
タB104bが負極側になるように配置した。
【0050】(4)図4に示すように、厚さ0.5mm
のSUS304製薄板を深さ5mmに絞り、底容器2を
作成し、上蓋1も厚さ0.5mmのSUS304製薄板
で作成した。次に、図4に示すように、上蓋1に、アル
ミニウム製の正極端子3及び銅製の負極端子4(頭部6
mmφ、先端M3のねじ部)を取り付けた。正極及び負
極端子3、4は、テフロン(登録商標)製ガスケットで
上蓋1と絶縁固定した。
【0051】(5)上記(3)項で作成した電極積層体
の各正極集電片106aの穴に正極端子3のねじ部を挿
通するとともに、各負極集電片106bの穴に負極端子
4のねじ部を挿通し、それぞれ、アルミニウム製及び銅
製のナットを締結した後、電極積層体を絶縁テープで上
蓋1に固定し、図1で示す上蓋1と底容器2フランジ部
との重なり部Aを、全周に亘り上蓋からレーザー溶接し
た。
【0052】電解液としては、エチレンカーボネートと
ジエチルカーボネートを1:1重量比で混合した溶媒に
1mol/lの濃度でLiPF6を溶解した溶液を用意
した。
【0053】(6)図5Aに示すように、溶接し組み立
られた上記電池11を、2枚の金属板にセットカラーを
介してボルト締めするタイプの押さえ治具12で挟み込
む。注液口16に、バルブ13からのラインを、Oリン
グを挟んだねじ締めにより気密性を維持させ接続する。
バルブ13には、他の一方に電解液槽14、もう一方に
真空ポンプ15が接続されている。電解液槽14へは、
上記電解液を110g定量した。第1段階として、バル
ブ操作により組立後電池を真空ポンプで50torrま
で減圧した。第2段階として、再度バルブ操作で大気圧
下にある電解液槽と組立後電池とを通じさせ、圧力差を
用いて電解液を電池側へ移送させることにより注液し
た。その後、注液口16を仮止め用ボルトで閉じた。
【0054】(7)この電池を5Aの電流で4.2Vま
で充電した後、4.2Vの定電圧を印加する定電流定電
圧充電を8時間行い、続いて、5Aの定電流で3.0V
まで放電した。
【0055】(8)電池に取り付けられた仮止め用ボル
トを取り外し、4.00×104Pa(300Tor
r)の減圧下で、12mmφに打ち抜いた厚さ0.08
mmのアルミ箔−変性ポリプロピレンラミネートフィル
ムからなる封口フィルム6を、温度250〜350℃、
圧力98.1〜294kPa(1〜3kg/cm2)、
加圧時間5〜10秒の条件で熱融着することにより、注
液口5を最終封口し、厚さ6mm扁平形状のノート型電
池を得た。合計10セルの試作を実施した。
【0056】続いて、この電池を5Aの電流で4.2V
まで充電し、その後4.2Vの定電圧を印加する定電流
定電圧充電を8時間行い、続いて、5Aの定電流で3.
0Vまで放電し、容量を確認した。これにより算出され
た放電容量は設計通り平均で27Ahであった。表1
に、試作した計10セルの電池特性一覧を示す。初期放
電容量のばらつきが3σ値で、平均値に対して0.5%
以下であり、内部抵抗、電池厚さのばらつきも非常に小
さかった。
【0057】
【表1】 比較例 前記(実施例)項目(6)で説明している電解液の注液
工程以外は、実施例同様の工程を経て合計10セルの試
作を実施した。注液工程を以下に説明する。図5Bに示
すように、溶接し組み立られた上記電池11の注液口1
6に、バルブ13からのラインを、Oリングを挟んだね
じ締めにより気密性を維持させ接続する。バルブ13に
は、他の一方に電解液槽14、もう一方に真空ポンプ1
5が接続されている。電解液槽14へは、電解液を必要
量以上200g準備した。第1段階として、バルブ操作
により組立後電池を真空ポンプで50torrまで減圧
した。第2段階として、再度バルブ操作で大気圧下にあ
る電解液槽と組立後電池とを通じさせ、圧力差を用いて
電解液を電池側へ移送させることにより注液した。注液
した電解液量は、工程前後の電池重量測定より105〜
115gの範囲でばらついていた。表2に、試作した計
10セルの電池特性一覧を示す。ばらつきは、初期放電
容量のばらつきが3σ値で、平均値に対して1.4%、
内部抵抗の3σ値で45%と、特に抵抗のばらつきが目
立った。抵抗のばらつきが大きいと、多数直列モジュー
ルとして充放電を繰り返した時に、個々の電池がばらば
らの電圧範囲で使用されたり、最も抵抗の大きい電池が
律速になるなど、モジュールとしての寿命を低下させて
しまう可能性が高い。
【0058】
【表2】
【0059】
【発明の効果】以上から明らかな通り、本発明によれ
ば、正極、負極、セパレータ、及びリチウム塩を含む非
水系電解質を電池容器内に収容した非水系二次電池であ
って、厚さが12mm未満の扁平形状であり、エネルギ
ー容量が30Wh以上且つ体積エネルギー密度が180
Wh/l以上であり、前記電池容器の内部へ前記非水系
電解質を注入する過程において、前記電池容器の寸法変
化を規制させた状態で、予め定量した電解質を注入する
ことにより、設計形状寸法を維持し、ばらつきの小さい
安定した電池特性を持つ非水系二次電池を提供すること
ができる。電力貯蔵、電気自動車用蓄電モジュールとし
て多数直列で使用する場合、上記安定性はより有効とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の蓄電システム用非水系二
次電池の平面図及び側面図を示す図である。
【図2】図1に示す電池の内部に収納される電極積層体
の構成を示す側面図である。
【図3】図2に示す積層体を構成する正極、負極、及び
セパレータの平面図である。
【図4】図1に示す電池の上蓋及び底容器を分離した状
態で示す断面図である。
【図5A】電解液注液工程実施例の説明図である。
【図5B】電解液注液工程従来例の説明図である。
【符号の説明】
1 上蓋 2 底容器 3 正極端子 4 負極端子 5 注液口 6 封口フィルム 101a 正極(両面) 101b 負極(両面) 101c 負極(片面) 104 セパレータ 105a 正極集電体 105b 負極集電体 106a 正極集電片 106b 負極集電片 11 組立後電池 12 押え治具 13 バルブ 14 電解液槽 15 真空ポンプ 16 注液口
フロントページの続き (72)発明者 矢田 静邦 大阪府大阪市中央区平野町四丁目1番2号 株式会社関西新技術研究所内 (72)発明者 田尻 博幸 大阪府大阪市中央区平野町四丁目1番2号 大阪瓦斯株式会社内 Fターム(参考) 5H011 AA01 AA09 BB03 CC10 DD11 KK00 KK01 KK04 5H029 AJ11 AK03 AK18 AL02 AL06 AL07 AL16 AM03 AM04 AM05 AM07 BJ03 BJ04 CJ03 CJ13 CJ28 DJ02 HJ04 HJ15 HJ19 5H050 AA14 BA17 CA08 CA09 CB02 CB07 CB08 CB20 CB29 GA03 GA13 GA27 HA04 HA15 HA19

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 正極、負極、セパレータ、及びリチウム
    塩を含む非水系電解質を電池容器内に収容し、厚さが1
    2mm未満の扁平形状であり、そのエネルギー容量が3
    0Wh以上且つ体積エネルギー密度が180Wh/l以
    上である非水二次電池において、正極、負極、及びセパ
    レータよりなる電池内部の構成材料を電池容器内へ配置
    させて非水系電解質を注入する過程において、電池容器
    の寸法変化を規制させた状態で非水系電解を電池容器の
    内部へ注入することを特徴とする非水系二次電池。
  2. 【請求項2】 前記電池容器の寸法変化を規制させた状
    態が、扁平形状の電池容器を厚さ方向から押え治具で挟
    んだ状態である請求項1に記載の非水系二次電池。
  3. 【請求項3】 前記非水系電解質を注入する過程におい
    て、予め定量した電解質を注入させることを特徴とする
    請求項1に記載の非水系二次電池。
  4. 【請求項4】 前記電池容器の側面断面外形が矩形状で
    ある請求項1、2又は3に記載の非水系二次電池。
  5. 【請求項5】 前記電池容器内の圧力が、大気圧未満で
    あることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載
    の非水系二次電池。
  6. 【請求項6】 前記電池容器内の圧力が、少なくとも1
    回充電された後に前記電池容器内の圧力を大気圧未満に
    した状態で最終封口されることにより、大気圧未満にさ
    れた請求項5に記載の非水系二次電池。
  7. 【請求項7】 前記電池容器内の圧力が、8.66×1
    4Pa以下である請求項1から6のいずれかに記載の
    非水系二次電池。
  8. 【請求項8】 前記負極が、リチウムをドープ及び脱ド
    ープ可能な物質を含む請求項1から7のいずれかに記載
    の非水系二次電池。
  9. 【請求項9】 前記正極が、マンガン酸化物を含む請求
    項8に記載の非水系二次電池。
  10. 【請求項10】 前記扁平形状の表裏面の形状が矩形状
    である請求項1から9のいずれかに記載の非水系二次電
    池。
  11. 【請求項11】 前記電池容器の板厚が0.2mm以上
    1mm以下である請求項1から10のいずれかに記載の
    非水系二次電池。
  12. 【請求項12】 下記の工程からなることを特徴とする
    扁平形状の非水系二次電池の製法: (1)正極、負極、及びセパレータよりなる電池内部の
    構成材料を扁平形状の電池容器内へ配置させた後、
    (2)電池容器の厚さ方向の寸法変化を規制させた状態
    で、非水系電解質を電池容器の内部へ注入し、(3)少
    なくとも1回充電された後に電池容器内の圧力を大気圧
    未満にした状態で最終封口する。
  13. 【請求項13】 扁平形状の電池容器の厚さ方向の寸法
    変化を規制させた状態で、非水系電解質を電池容器の内
    部へ注入することを特徴とする扁平形状の電池容器への
    非水系電解質の注入方法。
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