JP2003270011A - 超音波送受波器および超音波流量計 - Google Patents

超音波送受波器および超音波流量計

Info

Publication number
JP2003270011A
JP2003270011A JP2002066795A JP2002066795A JP2003270011A JP 2003270011 A JP2003270011 A JP 2003270011A JP 2002066795 A JP2002066795 A JP 2002066795A JP 2002066795 A JP2002066795 A JP 2002066795A JP 2003270011 A JP2003270011 A JP 2003270011A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
elastic body
ultrasonic
holding hole
peripheral surface
ultrasonic wave
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002066795A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3646173B2 (ja
JP2003270011A5 (ja
Inventor
Yukinori Ozaki
行則 尾崎
Akihisa Adachi
明久 足立
Masato Sato
真人 佐藤
Kazuhisa Mori
森  和久
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP2002066795A priority Critical patent/JP3646173B2/ja
Publication of JP2003270011A publication Critical patent/JP2003270011A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3646173B2 publication Critical patent/JP3646173B2/ja
Publication of JP2003270011A5 publication Critical patent/JP2003270011A5/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Measuring Volume Flow (AREA)
  • Transducers For Ultrasonic Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 容易かつ適正方向に弾性体を保持し、かつ導
通不良を防止して信頼性の高い超音波送受波器と、その
1対の超音波送受波器を用いて精度良く計測を行うこと
のできる超音波流量計を提供する。 【解決手段】 対向する1対の電極面7a、7bを有す
る圧電体7と、各電極面7a、7bにそれぞれ電気的に
接続する2つの外部電極端子8a、8bを有する端子板
8と、圧電体7の一方の電極面7aと一方の外部電極端
子8aとの間に挟持される導電性を有する弾性体10と
を備え、端子板8に弾性体10を保持する保持穴9を形
成し、弾性体10を保持穴9の内周面9aに対して、側
周面10cが異形状であり且つ部分的に接触するように
形成し、内周面9aと側周面10cとの間に空間部15
を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超音波パルスの送
受信を行う超音波送受波器およびこの超音波送受波器を
用いて気体や液体の流量の計測を行う超音波流量計に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の超音波送受波器で一般的
に用いられているものは、圧電体の電極面と外部電極と
を電気的に接続するために、リード線を電極面に半田付
けしていた。ところが半田付けを用いた電気的接続方法
では、半田付けした場所への熱的影響や付着する半田量
によって、超音波送受波器の周波数特性や送受信感度の
ばらつきが生じ、この超音波送受波器を超音波流量計に
用いた場合には測定精度に影響を与えるという問題があ
った。
【0003】そこで、前記電気的接続に半田付けを用い
ない方法として、特開平2001−50785号公報に
開示されるものがある。この超音波送受波器は図4に示
すように、導電性を有する弾性体20を、圧電体7の電
極面7aと端子板8の端子8aとの間に挟んで加圧する
ことにより電気的接続を図っている。具体的には、シリ
コン系ゴムからなる導電ゴムや図示するように、導電層
20aと絶縁層20bを層状に交互に配置して弾性を保
持するように構成した弾性体20を、端子板8の凹部1
9に落とし込んでから圧電体7と端子8aとの間で挟持
して加圧し、この状態で端子板8の外周部8cと圧電体
7を内包するケース11のフランジ部11aを、電気溶
接により接合している。端子板8に設けられている端子
8a、8b間は、ガラス(絶縁部)14 で電気的に絶縁
されている。この結果、電極面7aと端子8aは電気的
に接続され、もう一方の電極面7bが外部電極を兼ねた
ケース11、端子板8の外周部8cを介して端子8bに
電気的に接続され、ケース11と端子板8とで形成され
た密封空間13に、窒素ガスを充填している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の超音波送受波器の電気的接続方法では、弾性体20が
圧電体7と端子板8とで挟持されているだけなので、端
子板8の凹部19内を横方向に移動しやすい。そのため
移動した際に、層状に配置された導電層20a下面が絶
縁部であるガラス14に接触してその部分が導通不良に
なり効率的な導通が図れないという問題が生じる。
【0005】そこで弾性体20の横方向の移動を規制す
るために、端子板8に保持穴を設け、その保持穴で弾性
体20を保持することが考えられるが、そうした場合に
は、図4に示す従来例のような弾性体20周囲の空間部
が形成されず、保持穴内周面に密着されてしまうので、
その下方に隙間ができた場合には、その隙間の空気が窒
素ガスの充填の際にうまく排気されず、窒素ガスに置換
されない空気溜まりとして残ってしまうおそれがある。
特に、保持穴の内側にガラス材料で絶縁部を形成する場
合には、表面膨張を避けて端子8aの頭部を絶縁部表面
より突出させる必要があり、その周辺に空気溜まりが確
実に残ってしまう(実際上は従来図のように端子8aの
頭部とガラス14の表面を面一にできない。)。
【0006】この空気溜まりに残留した空気によって、
圧電体7の電極面7aが酸化して導通不良の原因になる
し、ケース11に圧電体7を接着しているエポキシ樹脂
と水分が反応してエポキシ樹脂が膨潤し、接着の信頼性
が低下したり、導通不良を招くこともある。
【0007】また弾性体20は、層状に配された導電層
20aが組立時の加圧によって座屈しないように、その
高さを横断面の最大寸法よりも小さく設定しており、凹
部19への挿入方向が間違っていても挿入ができるた
め、組立時に挿入ミス(導電層20aが横方向になる)
が生じやすいという問題もある。
【0008】そこで本発明は上記従来の問題を解決し、
容易かつ適正方向に弾性体を保持すると共に導通不良を
防止し、信頼性の高い超音波送受波器と、その1対の超
音波送受波器を用いて精度良く計測を行うことのできる
超音波流量計を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、圧電体の1対の電極面にそれぞれ電気的に
接続する2つの外部電極端子を有する端子板に、圧電体
の一方の電極面と一方の外部電極端子との間に挟持され
る導電性の弾性体を保持する保持穴を形成し、弾性体を
前記保持穴の内周面に対して、側周面が異形状であり且
つ部分的に接触するように形成し、前記内周面と前記側
周面との間に空間部が形成されるようにしたものであ
る。
【0010】上記発明によれば、導電性を有する弾性体
を保持穴に部分的に接触させて横方向の移動を規制する
ことができ、弾性体の移動による導通不良を防止するこ
とができるため信頼性が向上すると共に、弾性体を端子
板に保持した状態でその後の組立が行えるので、組立作
業が容易になる。また、弾性体の側周面と保持穴の内周
面との間に形成される空間部により排気が行われるの
で、保持穴において弾性体の下方にできる隙間が空気溜
まりになることがなく、圧電体の電極面が酸化して導通
不良が起きることを防止することができ、ケースに圧電
体をエポキシ樹脂で接着している場合には、エポキシ樹
脂の膨潤による接着の信頼性の低下、それによって起き
る導通不良を防止することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の第1の形態の超音波送受
波器は、対向する1対の電極面を有する圧電体と、前記
各電極面にそれぞれ電気的に接続する2つの外部電極端
子を有する端子板と、圧電体の一方の電極面と一方の外
部電極端子との間に挟持される導電性を有する弾性体と
を備えた超音波送受波器において、前記端子板は前記弾
性体を保持する保持穴を有し、弾性体は前記保持穴の内
周面に対して、側周面が異形状であり且つ部分的に接触
するように形成され、前記内周面と前記側周面との間に
空間部が形成されたものである。
【0012】この超音波送受波器によれば、導電性を有
する弾性体が端子板の保持穴で側周面が部分的に接触し
て保持された状態で、圧電体の電極面と外部電極端子と
の間で挟持されているので、横方向の移動を規制するこ
とができ、弾性体の移動による導通不良を防止すること
ができるため信頼性が向上する。また、弾性体を圧電体
と端子板とで挟持するだけの従来方法に比べ、端子板に
保持した状態でその後の組立が行えるので、組立作業が
容易になる。さらに、前記保持後に弾性体の下方に隙間
ができても、弾性体の側周面と保持穴の内周面とは異形
であり空間部が形成されているので、その空間部によ
り、例えば圧電体を内包するケースと端子板とで形成さ
れるような密閉空間と連通し、前記隙間の排気が確実に
行えるのでその隙間が空気溜まりになることがない。従
って、空気溜まりに残留した空気によって、圧電体の電
極面が酸化して導通不良が起きることを防止することが
できる。また、ケースに圧電体をエポキシ樹脂で接着し
ている場合には、エポキシ樹脂の膨潤による接着の信頼
性の低下、それによって起きる導通不良を防止すること
ができる。尚、圧電体の電極面と外部電極端子との電気
的接続に半田を用いないので、周波数特性や送受信感度
に影響を受けないことは勿論である。
【0013】本発明の第2の形態の超音波送受波器は、
第1の形態の超音波送受波器において、弾性体を、軸心
方向の中心位置に配される導電部と、その周囲に配され
る絶縁部とから柱状に形成するもので、弾性体を保持穴
に保持した際にその外周部分の絶縁部が、導電性の端子
板との間での絶縁を図ることができるので好適である。
また、前記導電部を軸状にすることで効率的な導通を図
ることができ、電池電力の低コスト化を図ることができ
る。
【0014】本発明の第3の形態の超音波送受波器は、
第1、第2の形態の超音波送受波器において、弾性体
を、横断面形状が多角形に形成するもので、外周全体に
空間部を形成できるために、万一、横方向に偏るような
ことがあっても確実に空間部を確保することができると
共に、正多角形であれば、後述するような保持穴の内周
面に対する同心位置を確実に保つことができる。
【0015】本発明の第4の形態の超音波送受波器は、
第1〜第3のいずれかの形態の超音波送受波器におい
て、端子板の保持穴を、横断面形状が円形に形成するも
ので、端子板の加工が容易になる。
【0016】本発明の第5の形態の超音波送受波器は、
第1〜第4のいずれかの形態の超音波送受波器におい
て、弾性体を、保持穴の内周面に対して同心位置を保つ
ように側周面に複数の接触部が形成するもので、弾性体
に対して均一な加圧が行えると共に、特に第2の形態の
ものにおいては特に有効であり、軸状の導電部を保持穴
の中心位置に確実に安定して効率的な導通を図ることが
でき、好適である。
【0017】本発明の第6の形態の超音波送受波器は、
第1〜第5のいずれかの形態の超音波送受波器におい
て、弾性体を、高さが保持穴の横断面の最大寸法よりも
大とするもので、弾性体を保持穴に挿入する際に、縦長
形状のものを容易に把持でき、その把持した状態の挿入
方向でしか挿入不可能であるので挿入方向を間違えるこ
とがなく、挿入ミスを防止することができる。
【0018】本発明の第7の形態の超音波送受波器は、
第1〜第6のいずれかの形態の超音波送受波器におい
て、弾性体の高さを、その横断面の最大寸法に対する比
率を、導電部が導通不良となる座屈限界以内となるよう
に設定するもので、導通材料が強い加圧力によって導通
不良を起こすことを防ぐことができ、これは特に第2の
形態のものにおいて特に有効である。
【0019】本発明の超音波流量計は、流路を流れる流
体の流量を測定する流量測定部と、この流量測定部に設
けられた第1〜第7の形態のいずれかの1対の超音波送
受波器と、この超音波送受波器間の超音波伝搬時間を計
測する計測回路と、この計測回路からの信号に基づいて
流量を求める流量演算回路とを備えたもので、上述した
ように導通不良を起こさず効率の良い電気的接続を図る
ことができ、かつ半田を用いずに特性を一致させやすい
超音波送受波器を用いることによって、計測精度が向上
できる。
【0020】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1〜図3を参照
して説明する。
【0021】図1は本発明の超音波送受波器を用いた超
音波流量計の概略構成図である。図1において、1はL
Pガスや天然ガスなどの流体が流れる流路であり、2は
この流路1を流れる流体の流量を測定する流量測定部で
あり、3、4は流路1に対向して配され超音波を送受信
する超音波送受波器、5は超音波送受波器3、4間の超
音波伝搬時間を計測する計測回路、6は計測回路5から
の信号に基づいて流量を求める流量演算回路である。
【0022】上記のように構成される流量測定部2での
超音波流量計の動作を説明する。超音波送受波器3と超
音波送受波器4の中心を結ぶ距離をLとし、この直線と
流れの方向である流路1の長手方向となす角度をθとす
る。また流体の無風状態での音速をC、流路1内での流
体の流速をVとする。流量測定部2の上流側に配置され
た超音波送受波器3から送信された超音波は流路1を斜
めに横断し、下流側に配置された超音波送受波器4で受
信する。このときの伝搬時間t1は、
【0023】
【数1】 で示される。次に超音波送受波器4から超音波を送信し
て超音波送受波器3で受信する。このときの伝搬時間t
2は、
【0024】
【数2】 で示される。そしてt1とt2の式から流体の音速Cを
消去すると、
【0025】
【数3】 の式が得られる。Lとθが既知なら、計測回路5にてt
1とt2を測定すれば流速Vが求められる。この流速V
から流量Qは、流路1の断面積をS、補正係数をKとす
れば、流量演算回路6で、Q=KSVを演算して流量を
求めることができる。
【0026】以上のような動作原理で流量計測を行う超
音波流量計に用いる超音波送受波器について図2と図3
を用いて説明する。図2は超音波送受波器を示す縦断面
図で、図3は超音波送受波器内の要部(端子板の中央部
分)を示し、(a)は上方から見たときの平面図、
(b)はその縦断面図である。
【0027】図2において、超音波送受波器3(4)
は、対向する1対の電極面7a、7bを有する圧電体7
と、各電極面7a、7bにそれぞれ電気的に接続する外
部電極端子8a、8bを有する端子板8と、圧電体7の
電極面7aと外部電極端子8aとの間で、端子板8の中
央に形成された保持穴9で保持されて電気的接続を図る
導電性を有する弾性体10とを備えている。圧電体7
は、フランジ部11aを有する有天筒状のステンレス製
のケース11の天部内面にエポキシ系接着剤により接着
され、その反対側つまりケース11の天部外面には音響
整合層12がエポキシ系接着剤により接着されている。
尚、圧電体7に設けられた溝7cは、超音波を効率良く
送受信するために、厚み縦振動を主モードとさせるため
のものである。また、圧電体7はケース11への前記接
着剤の厚みを薄くすることにより、接着固定と同時に電
極面7bとケース11との電気的接続を図ることができ
る。
【0028】導電性を有する弾性体10は、シリコン系
ゴムからなる導電ゴム等、導電性を有する弾性体であれ
ば他の弾性材料で成形してもかまわないが、本実施例で
は、軸心方向の中心位置に配される導電部10aと、そ
の周囲に配される絶縁部10bとからなる柱状に形成さ
れたものを用いている。この弾性体10が端子板8の保
持穴9に保持され、且つ圧電体7と外部電極端子8aと
の間に挟持して加圧され、この状態で端子板8の外周部
8cとケース11のフランジ部11aを電気溶接により
接合する。すると、ケース11と端子板8とで密閉空間
13が形成され、この密閉空間13を排気して窒素ガス
などの不活性ガスで置換する。
【0029】なお、端子板8は金属製で、外周部8c付
近には端子8bが、中央部には端子8aが設けられてい
るが、端子8aの周囲(保持穴9の内側)にはガラス
(絶縁部)14が設けられることにより、両端子8a、
8b間は電気的に絶縁されている。この結果、電極面7
aと端子8aは電気的に接続され、電極面7bは外部電
極を兼ねたケース11、端子板8の外周部8cを介して
端子8bに電気的に接続される。なお、弾性体10の全
体を導電ゴムで成形した場合には、保持穴9に保持され
た場合に端子板8と導通してしまうので、ガラス14を
設ける位置を保持穴9周囲より外周側に設けて両端子8
a、8b間の絶縁を図る必要がある。
【0030】保持穴9は、図3(a)の平面図(圧電体
7との境界面を上方から見た状態で示している。)で示
すように、その横断面形状が円形に形成されており、弾
性体10は、横断面形状が正六角形に形成されている。
つまり、弾性体10は、その側周面10cが保持穴9の
内周面9aに対して異形状に形成され、且つ部分的に接
触するように形成されている。その結果、弾性体10の
側周面10cと保持穴9の内周面9aとの間に、前記密
閉空間13と連通する空間部15が形成されることにな
る。もし仮に、弾性体10の保持穴9への保持を重視し
て内周面9aと側周面10cとをほぼ同形状に形成する
と、保持穴9の内側で弾性体10の下方に形成される隙
間Sが、前記窒素ガスで置換する際に、空気溜まりとな
ってしまい、その空気による影響で圧電体7の電極面7
aが酸化し導通不良の原因となったり、ケース11と圧
電体7を接着しているエポキシ系接着剤が膨潤して接着
の信頼性が低下したり、接着の厚みが増せばケース11
を介した電気的接続に影響すると云った問題が発生して
しまう。
【0031】また、弾性体10の部分的接触は、保持穴
9に対して同心位置を保つように側周面10cに複数の
接触部10dを形成して実現される。つまり弾性体10
が本実施例のように正多角形であれば、その縦方向の6
辺が保持穴9の内周面9aに部分的に接触する接触部1
0dとなり、その横断面の半径と保持穴9の横断面の半
径は同じくrとなり、導電部10aの保持穴9の中心に
確実に位置決めすることができるので好適である。尚、
このような位置関係は、上述したように側周面10cと
内周面9aとが互いに異形関係にあり、部分的に接触し
て前記空間部15を形成できるものであれば、本実施例
で示した形状のほか、保持穴9の横断面形状が四角形で
弾性体10の横断面形状が円形の場合など、その他、種
々の形状のものを適用することも可能である。
【0032】また弾性体10は、図3(b)に拡大して
示すように、高さHが保持穴9の横断面の最大寸法Rよ
りも大きく形成されているので、弾性体10を保持穴9
に挿入する際に、縦長形状のものを容易に把持でき、そ
の把持した状態の挿入方向でしか挿入不可能であるので
挿入方向を間違えることがなく、挿入ミスを防止するこ
とができる。尚、弾性体10の高さHは、その横断面の
最大寸法R(=保持穴9の最大寸法R)に対する比率
を、導電部10aが導通不良となる座屈限界以内となる
ように設定されている。なぜならば、導電材料として、
例えばニッケル粒子に金メッキを施して導電性を有する
ようにした導電性金属粒子を用いていれば、限界以上に
加圧されると導通不良を起こすからであり、このような
高さ比率にすることにより、導電部10aの導電材料が
座屈を起こさない状態で加圧することができる。
【0033】さらに弾性体10は、上下両面が段付き形
状となっている。つまり上面では加圧を効率良くでき、
下面では加圧により絶縁部10bの弾性材料が端子8a
の頭部を圧迫して、端子8aと弾性体10の導電部10
aとの電気的接触が弱くなるのを防ぐことができる。加
えて、この段付き形状は上下対称であるので、保持穴9
への挿入時に上下方向が規制されないので、組立が容易
になると共にその加工も容易になり好適である。また本
実施例では、導電部10aが軸状に形成されて、それに
併せて端子板8の頭部を接触させてポイント的に効率良
く導通を行うことができ、導通コストの低減を図ること
ができる。
【0034】以上のように構成した超音波送受波器3
(4)では、リード線の半田付け方法を用いないので、
周波数特性や送受信感度のバラツキのない特性が一致し
た1対の超音波送受波器を得ることが可能となると共
に、端子板8による保持により、導電性を有する弾性体
10の横方向の移動による導電不良を防ぎ、ケース11
内に空気溜まりを作らず、空気による酸化腐食によって
生じる導電不良も防ぐことができる。こうした信頼性の
高い超音波送受波器を超音波流量計に用いることによ
り、計測精度を向上させることができる。
【0035】本発明は上記実施形態に示すほか種々の態
様に構成することができ、例えば、ケースへの圧電体の
内包形状や端子板の保持穴と弾性体との形状は、図示す
る形状のものに限定されない。
【0036】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明に
よれば次の効果が得られる。
【0037】本発明の第1の超音波送受波器によれば、
端子板を保持穴に保持してその横方向の移動を規制する
ことができ、弾性体の移動による導通不良を防止して信
頼性が高く組立が容易な構造になると共に、空気溜まり
が生じるのを防ぎ、圧電体の電極面の酸化による導通不
良や、エポキシ樹脂の接着面の接着の信頼性の低下など
を防止することができる。
【0038】本発明の第2の超音波送受波器によれば、
弾性体を保持穴に保持した際に端子板との絶縁を図るこ
とができ、導電部を軸状にすることで効率的な導通を図
ることができ電池電力の低コスト化を図ることができ
る。
【0039】本発明の第3の超音波送受波器によれば、
万一、横方向に偏るようなことがあっても確実に空間部
を確保することができる。
【0040】本発明の第4の超音波送受波器によれば、
端子板の加工が容易になる。
【0041】本発明の第5の超音波送受波器によれば、
弾性体に対して均一な加圧が行えると共に、特に第2の
超音波送受波器において特に有効となり、軸状の導電部
を保持穴の中心位置に確実に安定して効率的な導通を図
ることができる。
【0042】本発明の第6の超音波送受波器によれば、
弾性体を保持穴に挿入する際に、容易に把持できると共
に挿入方向を間違えることがなく、挿入ミスを防止する
ことができる。
【0043】本発明の第7の超音波送受波器によれば、
導通材料が強い加圧力によって導通不良を起こすことを
防ぐことができ、特に第2の超音波送受波器で特に有効
である。
【0044】本発明の超音波流量計によれば、上述した
ように、導通不良を起こさず効率の良い電気的接続を図
ることができ、かつ半田を用いずに特性を一致させやす
い第1〜第7の超音波送受波器を用いて流量計測を行う
ことにより、計測精度が向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における超音波流量計を示す概
略構成図。
【図2】同実施例における超音波送受波器を示す縦断面
図。
【図3】同実施例における超音波送受波器の要部を示
し、(a)は導電性を有する弾性体が端子板の保持穴に
保持されている状態を示す平面図、(b)はその縦断面
図。
【図4】従来の超音波送受波器を示す断面図。
【符号の説明】
1 流路 2 流量測定部 3、4 超音波送受波器 5 計測回路 6 流量演算回路 7 圧電体 7a、7b 電極面 8 端子板 8a、8b 外部電極端子 9 保持穴 9a 内周面 10 導電性を有する弾性体 10a 導電部 10b 絶縁部 10c 側周面 15 空間部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 真人 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 森 和久 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 2F035 DA05 DA14 5D019 AA12 AA26 BB25 BB28 EE02 FF00

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対向する1対の電極面を有する圧電体
    と、前記各電極面にそれぞれ電気的に接続する2つの外
    部電極端子を有する端子板と、圧電体の一方の電極面と
    一方の外部電極端子との間に挟持される導電性を有する
    弾性体とを備えた超音波送受波器において、前記端子板
    は前記弾性体を保持する保持穴を有し、弾性体は前記保
    持穴の内周面に対して、側周面が異形状であり且つ部分
    的に接触するように形成され、前記内周面と前記側周面
    との間に空間部が形成されていることを特徴とする超音
    波送受波器。
  2. 【請求項2】 弾性体は、軸心方向の中心位置に配され
    る導電部と、その周囲に配される絶縁部とから柱状に形
    成されている請求項1記載の超音波送受波器。
  3. 【請求項3】 弾性体は、横断面形状が多角形に形成さ
    れている請求項1または2に記載の超音波送受波器。
  4. 【請求項4】 端子板の保持穴は、横断面形状が円形に
    形成されている請求項1から3のいずれか1項に記載の
    超音波送受波器。
  5. 【請求項5】 弾性体は、保持穴の内周面に対して同心
    位置を保つように側周面に複数の接触部が形成されてい
    る請求項1から4のいずれか1項に記載の超音波送受波
    器。
  6. 【請求項6】 弾性体は、高さが保持穴の横断面の最大
    寸法よりも大である請求項1から5のいずれか1項に記
    載の超音波送受波器。
  7. 【請求項7】 弾性体の高さは、その横断面の最大寸法
    に対する比率を、導電部が導通不良となる座屈限界以内
    となるように設定している請求項1から6のいずれか1
    項に記載の超音波送受波器。
  8. 【請求項8】 流路を流れる流体の流量を測定する流量
    測定部と、この流量測定部に設けられた請求項1から7
    のいずれか1項に記載の1対の超音波送受波器と、この
    超音波送受波器間の超音波伝搬時間を計測する計測回路
    と、この計測回路からの信号に基づいて流量を求める流
    量演算回路とを備えた超音波流量計。
JP2002066795A 2002-03-12 2002-03-12 超音波送受波器および超音波流量計 Expired - Fee Related JP3646173B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002066795A JP3646173B2 (ja) 2002-03-12 2002-03-12 超音波送受波器および超音波流量計

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002066795A JP3646173B2 (ja) 2002-03-12 2002-03-12 超音波送受波器および超音波流量計

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2003270011A true JP2003270011A (ja) 2003-09-25
JP3646173B2 JP3646173B2 (ja) 2005-05-11
JP2003270011A5 JP2003270011A5 (ja) 2005-06-16

Family

ID=29198421

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002066795A Expired - Fee Related JP3646173B2 (ja) 2002-03-12 2002-03-12 超音波送受波器および超音波流量計

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3646173B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7549346B2 (en) 2006-09-20 2009-06-23 Denso Corporation Flowmeter element, mass flowmeter and mass flow measurement system
WO2011061929A1 (ja) * 2009-11-19 2011-05-26 パナソニック株式会社 超音波流量計
JP2020167501A (ja) * 2019-03-29 2020-10-08 パナソニックIpマネジメント株式会社 超音波送受信器

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7549346B2 (en) 2006-09-20 2009-06-23 Denso Corporation Flowmeter element, mass flowmeter and mass flow measurement system
WO2011061929A1 (ja) * 2009-11-19 2011-05-26 パナソニック株式会社 超音波流量計
JP2011128146A (ja) * 2009-11-19 2011-06-30 Panasonic Corp 超音波流量計
CN102639969A (zh) * 2009-11-19 2012-08-15 松下电器产业株式会社 超声波流量计
JP2020167501A (ja) * 2019-03-29 2020-10-08 パナソニックIpマネジメント株式会社 超音波送受信器
WO2020203072A1 (ja) * 2019-03-29 2020-10-08 パナソニックIpマネジメント株式会社 超音波送受信器
CN113383051A (zh) * 2019-03-29 2021-09-10 松下知识产权经营株式会社 超声波收发器
US20220081595A1 (en) * 2019-03-29 2022-03-17 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Ultrasonic transceiver

Also Published As

Publication number Publication date
JP3646173B2 (ja) 2005-05-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3596364B2 (ja) 超音波送受波器および超音波流れ計測装置
US9032816B2 (en) Ultrasonic transducer and ultrasonic flow-meter
JP2011128146A (ja) 超音波流量計
JP2003270011A (ja) 超音波送受波器および超音波流量計
JP3518268B2 (ja) 超音波流量計
JP4703700B2 (ja) 超音波振動子および超音波流量計
JP4079075B2 (ja) 超音波振動子と超音波流量計
JP4280111B2 (ja) 超音波振動子および超音波流量計
JPH11325992A (ja) 超音波振動子とその支持構成およびこれを用いた超音波流量計測装置
WO2005032211A1 (ja) 超音波センサおよびその製造方法
JP4329340B2 (ja) 超音波送受波器および超音波流量計
JP2004286763A (ja) 超音波送受波器および超音波流れ計測装置
JP5397051B2 (ja) 超音波送受波器およびこれを用いた超音波流量計
JP4513490B2 (ja) 超音波送受波器および超音波流量計
JP2006217002A (ja) 超音波送受波器およびそれを用いた超音波流量計
JP4415850B2 (ja) 超音波送受波器およびそれを用いた流体の流れ計測装置
JP2003270012A (ja) 超音波振動子および超音波流量計
JP4509458B2 (ja) 超音波振動子及びそれを用いた超音波流量計
JP2004191084A (ja) 超音波送受波器および超音波流量計
US9618372B2 (en) Transit time flow meter probe
JP2004198283A (ja) 超音波送受波器および超音波流量計
JP2004198284A (ja) 超音波送受波器および超音波流量計
JP2005167746A (ja) 超音波送受波器の製造方法
JP2011015264A (ja) 超音波送受波器およびこれを用いた超音波流量計
JPH067319Y2 (ja) 電磁流量計

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040602

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040910

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20041119

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20041221

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20041224

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20041228

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050114

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3646173

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080218

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090218

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100218

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100218

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110218

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120218

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130218

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130218

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140218

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees