JP2003269873A - 熱処理炉 - Google Patents

熱処理炉

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JP2003269873A
JP2003269873A JP2002067345A JP2002067345A JP2003269873A JP 2003269873 A JP2003269873 A JP 2003269873A JP 2002067345 A JP2002067345 A JP 2002067345A JP 2002067345 A JP2002067345 A JP 2002067345A JP 2003269873 A JP2003269873 A JP 2003269873A
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学 ▲吉▲田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 炉内の雰囲気ガスの均一性を乱すことなく、
炉壁に設けられた観測装置への煤等の堆積または付着を
防止することのできる熱処理炉を提供する。 【解決手段】 熱処理室11内に充填されている雰囲気
ガスH、あるいは炉外から導入されて雰囲気ガスHの形
成に利用されている不活性ガスを用いて、炉壁10から
突出して設けられた観測装置1の筒体2内に気流を発生
させる。この構成により、煤等の生成が抑制されること
で、窓3のガラス面や筒体2の内面に煤等が堆積または
付着するのを防止することができる。また、この方法を
用いることにより、別途パージガス等を用意する必要が
なく、熱処理室11内のガスの均一性を保つことができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、浸炭焼入れや浸炭
窒化処理等、炉内に雰囲気ガスを導入しつつ熱処理を施
す熱処理炉に関し、更に詳しくは、炉壁に内部を観察す
るための覗き窓等の観測装置が設置されている熱処理炉
に関する。
【0002】
【従来の技術】熱処理炉には、一般に、炉内の状態の把
握あるいは炉内に搬入された被処理物の位置の確認等の
ために、炉壁等に観測装置(いわゆる覗き窓)が設けら
れている。このような観測装置は、筒状の本体を持ち、
その一端側が炉壁に形成された開口から炉内に貫通し、
炉外に位置する他端側には透明板材等(例えばガラス)
からなる窓を有する構造である。また、観測装置は工程
の自動化にも利用され、観測装置の窓には、種々のセン
サが取り付けられていることも多い。特に、連続式の熱
処理炉においては、被処理物の移動状態の把握が必要に
なることから、対向する炉壁の所定の位置に一対の観測
装置が設けられ、その窓の炉外両側に光センサの投光部
と受光部を設置して、被処理物の位置の確認が行われて
いる。
【0003】ところで、熱処理炉のうち、炉内に雰囲気
ガスを導入して熱処理を施す浸炭炉等においては、観測
装置の炉内に通じる筒体内面に、炉内に充填される雰囲
気ガスから生成する煤等の汚れが堆積し、その一部が観
測装置の窓に付着してしまうという問題があった。この
煤等は、炉内の雰囲気ガスが観測装置に流入して滞留
し、その温度が400〜600℃に低下することで、高
温の雰囲気ガスに溶け込んでいた炭素が析出するために
発生すると考えられる。観測装置に光センサ等が取り付
けられている場合、このような煤等の付着が発生する
と、窓の透明度が低下するか、あるいは筒体の内径が狭
められることにより、その光センサ等が誤動作を起こし
てしまう。そのため、熱処理炉は、観測装置の窓とその
筒体内部を頻繁に清掃する必要がある。
【0004】この問題に対処するため、従来、観測装置
には筒体、窓あるいは炉内開口部等の所定の位置に設け
られた単数または複数のガスノズルから、観測装置内に
パージガスを噴出させ、炉内に向かうガス流を生成して
煤等の付着を防止するガスパージ機構が設置されてい
る。
【0005】公知のガスパージ機構としては、実公平7
−9039のように、観測装置の筒体に設けたガス吹付
ノズルから供給されるパージガスにより、窓の炉内面側
にエアーカーテン状の気流を生成して、粉塵等の窓への
接近を防止する方法か、あるいは、特開平10−153
483のように、筒体の炉内開口部にガス吹付ノズルや
この開口を取り囲むフード等を設置して、粉塵等の観測
装置内への流入を防止する方法等が知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなガスパージ機構は、多量のパージガスを使用するこ
とから、炉内に所要の雰囲気ガスを充填して熱処理を行
う炉の場合は、炉内に流入するパージガスによって、炉
内のガスバランス(成分比率)が乱れてしまうという問
題があった。
【0007】また、パージに用いるガスを別個に用意す
る必要があることから、熱処理炉のランニングコストが
高くなってしまうという欠点もある。
【0008】本発明は、上記する課題に対処するために
なされたものであり、炉内の雰囲気ガスの均一性を乱す
ことなく、炉壁に設けられた観測装置への煤等の堆積ま
たは付着を防止することのできる熱処理炉を提供するこ
とを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に記載の発明は、炉内に雰囲気ガスを導
入して被処理物に熱処理を施すとともに、筒体の一端が
炉壁を貫通して炉内に開放され、他端側が炉外に位置し
て透明材料からなる窓で閉塞されてなる観測装置を備え
た熱処理炉において、上記観測装置の筒体が、炉外に設
けられた配管を介して当該熱処理炉内と連通していると
ともに、この配管を通じて熱処理炉内の雰囲気ガスを循
環させる手段を備えていることを特徴とする。
【0010】また、請求項2に記載の発明は、炉内に雰
囲気ガスを導入して被処理物に熱処理を施すとともに、
筒体の一端が炉壁を貫通して炉内に開放され、他端側が
炉外に位置して透明材料からなる窓で閉塞されてなる観
測装置を備えた熱処理炉において、上記観測装置を複数
備えているとともに、これら観測装置の筒体どうしが炉
外に設けられた配管で相互に接続され、かつ、この配管
を通じて熱処理炉内の雰囲気ガスを循環させる手段と、
当該配管中を流れる雰囲気ガスを冷却する手段を備えて
いることを特徴とする。
【0011】そして、請求項3に記載の発明は、原料ガ
スと不活性ガスとを炉内に導入して雰囲気ガスを生成し
被処理物に熱処理を施すとともに、筒体の一端が炉壁を
貫通して炉内に開放され、他端側が炉外に位置して透明
材料からなる窓で閉塞されてなる観測装置を備えた熱処
理炉において、上記観測装置の筒体に、上記不活性ガス
を炉内に導入するための供給口が形成されていることを
特徴とする。
【0012】本発明は、炉内を雰囲気ガスで満たして熱
処理を施す熱処理炉において、炉内の雰囲気ガス、ある
いは雰囲気ガスの形成に利用されている不活性ガスを用
いて、観測装置の内部空間に気流を発生させ、煤等の生
成を抑制することによって所期の目的を達成しようとす
るものである。
【0013】すなわち、請求項1に係る発明において
は、観測装置の筒体の炉外部分に開孔を形成し、この開
孔から炉内に向かって炉壁を貫通する配管を設けるとと
もに、この配管の中間にポンプ等の送気手段を設置す
る。この構成によって、観測装置内部の雰囲気ガスが循
環し、その筒体内に気流が発生することにより、煤等の
生成と付着を防止することができる。また、この構成を
採用することにより、別途パージガス等を使用する必要
がなく、かつ、炉内に還流されるガスも炉内の雰囲気ガ
スと同一の成分であることから、炉内のガスバランス
(成分比率)を一定に保持することができる。なお、雰
囲気ガスを循環させる向きは、観測装置から配管を介し
て炉内に向かって、あるいは、炉内から配管を介して観
測装置に向かってのどちらの方向でも同様の効果を奏す
ることができる。
【0014】ここで、請求項2に係る発明のように、熱
処理炉が複数の観測装置を備える場合、これら観測装置
の筒体にそれぞれ開孔設け、この開孔どうしを炉外に設
置した配管を用いて接続して、この配管の中間にポンプ
等の送気手段を設置するとともに、炉内から出た高温の
雰囲気ガスを吸引する側にあたる一方の配管に、この雰
囲気ガスを急冷する冷却手段を設ける構成を採用するこ
ともできる。このように構成することで、炉壁に配管を
通すことなく、容易に各々の観測装置の筒体内に雰囲気
ガスの気流を発生させることができる上、雰囲気ガスが
冷却されるため、煤等の生成と付着を確実に防止するこ
とができる。また、この高温の雰囲気ガスを200〜3
00℃以下に急冷した場合は、飽和した炭素が分解せ
ず、飽和したままの状態で準安定状態のガスとなる。な
お、送気手段によって他方の観測装置の筒体内に送り込
まれた低温の雰囲気ガスは、炉内の高温の雰囲気ガスと
の境界において、低温の準安定状態から高温の安定状態
に戻るため、煤等の発生はない。
【0015】一方、請求項3に記載の発明は、雰囲気ガ
スの生成に不活性ガスを使用している場合、観測装置の
筒体の炉外部分に開孔を設け、この開孔から筒体内部に
向かうガス供給口(ノズル)を配置する。そして、この
ガス供給口に繋がる配管から上記不活性ガスを供給する
ことで、観測装置の筒体内部への炉内ガスの流入が抑制
され、煤等の生成と付着を防止することができる。ま
た、この構成を採用することにより、余分なパージガス
等を炉内に導入する必要がなく、炉内の雰囲気ガスを所
要の成分比率に維持することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ本発明の
実施の形態について記述する。図1は、本発明の第1の
実施の形態における熱処理炉の構成を示す断面模式図で
ある。本実施の形態は、鉄または鉄合金からなる被処理
物Wに対して浸炭処理を行う連続式の浸炭炉を例として
説明する。
【0017】熱処理炉20は、耐熱性材料からなる炉壁
10と、この炉壁10の内部空間として形成される熱処
理室11と、炉壁10の上部を貫通して雰囲気ガスHを
炉内に導入するガス導入管12と、炉壁10の側面に設
けられた開口10aから炉内に貫通する観測装置1とを
備える。熱処理室11の内部には、熱処理炉20の長手
方向の一端にある搬入口から、トレー13等の上に置か
れた被処理物Wが搬入され、公知の移動手段によって、
長手方向の他端にある搬出口に向かって順次所定の速度
で移動することとなる。
【0018】炉壁10の両側面に設けられた観測装置1
は、筒体2と窓3とからなり、その筒体2の一端側が炉
壁10に形成された開口10aから熱処理室11内に貫
通し、炉外に位置する他端側には透明板材等(例えばガ
ラス)からなる窓3が固定されている。この窓3は、熱
処理室11内の雰囲気ガスHが炉外に漏出しないよう
に、筒体2を密閉する構造を持つ。また、この観測装置
1の筒体2には、筒体2の外部から内部に貫通する開孔
2aが設けられている。
【0019】被処理物Wの処理に用いられる雰囲気ガス
Hは、図示しない変成炉等で所要のガス成分に調整され
た後、ガス導入管12を通じて熱処理室11内部に充填
される。被処理物Wの温度は、その目的・用途に応じて
決定され、公知の手法により、雰囲気ガスH中において
約900〜1000℃に加熱される。なお、このような
浸炭処理に用いられる雰囲気ガスHは、その温度が約4
00〜600℃に低下すると、分解して煤等を発生す
る。
【0020】この熱処理炉20の特徴は、炉壁10の一
面に貫通孔10bが設けられ、この貫通孔10bを通じ
て熱処理室11内に繋がる配管4aと、観測装置1の筒
体2の開孔2aに繋がる配管4bとが、炉外で相互に接
続されている点である。この配管4a,4bの間には、
ポンプ5等の送気手段が設けられ、接続された一方の観
測装置1内の雰囲気ガスHは、他方の貫通孔10bを通
じて熱処理室11へ還流することとなる。このような構
成により、観測装置1の筒体2内の雰囲気ガスHが流動
し、煤等の生成が抑制されることで、観測装置1の窓3
や筒体2の内面に煤等が堆積・付着するのを防止するこ
とができる。また、この方法を用いることにより、別途
パージガスを使用する必要がなく、熱処理室11内のガ
スの均一性を保つことができる。
【0021】なお、本実施の形態における例に限らず、
観測装置1の筒体2に設けられる開孔2aおよび炉壁1
0に設けられる貫通孔10bの数、形状や位置は、熱処
理炉の構造に合わせて設計することが望ましい。
【0022】次に、本発明の第2の実施の形態について
説明する。図2は、第2の実施の形態における熱処理炉
の構成を示す縦断面模式図である。本実施の形態におけ
る熱処理炉21も連続式の浸炭炉の例であり、第1の実
施の形態と同様の基本構造を有する。
【0023】この例においては、先の例と同等の観測装
置1が熱処理室11を介して対向配置されており、これ
らの観測装置1,1の窓3,3の炉外側に、光センサの
投光部14aと受光部14bが対向設置され、被処理物
Wの通過を検出するように構成されている。そして、こ
の実施の形態では、各観測装置1,1の筒体2にそれぞ
れ開孔2a,2aが設けられ、これら開孔2aどうし
が、炉外に設置した配管4c,4dにより相互に接続さ
れている。この配管4c,4dの間には、ポンプ5等の
送気手段が設けられているとともに、炉内より炉外に向
かって雰囲気ガスが流れる配管4cにおける筒体2の開
口2a近傍には、配管内を流れる雰囲気ガスを200〜
300℃以下に急冷するためのフィンもしくはラジータ
等を有する冷却手段6が設けられている。なお、接続さ
れた一方の観測装置1内の雰囲気ガスHは、第1の実施
の形態同様、配管4c,4dを介し他方の観測装置1内
を通じて熱処理室11へ還流することとなる。
【0024】このような構成により、各観測装置1の筒
体2内の雰囲気ガスHが流動し、煤等の生成が抑制され
ることで、窓3のガラス面や筒体2の内面に煤等が堆積
・付着するのを防止することができる。その結果、観測
装置1,1の窓3,3の両炉外側に設けられた投光部1
4aと受光部14bとからなる光センサの誤動作を防止
することが可能となる。また、この方法を用いることに
より、別途パージガスを使用する必要がなく、熱処理室
11内のガスの均一性を保つことができる。
【0025】なお、観測装置1の筒体2に設けられる開
孔2aの数、形状や位置は、設置される熱処理炉の構造
に合わせて変更することができる。本実施の形態では、
熱処理炉21の炉壁10の対向する面にそれぞれ設置さ
れた一対の観測装置1の接続を例に挙げたが、観測装置
1どうしの接続方法はこれに限らず、炉壁10の同一面
に設置された観測装置1どうしの接続や、その他の面に
設置された複数の観測装置1どうしの間を分岐した配管
で接続する方法、あるいは第1の実施の形態で例示した
構成を組み合わせて、その他の面に設置された複数の観
測装置1や複数の貫通孔10bどうしを接続する方法を
採用しても、同様の効果を奏することができる。
【0026】次に、本発明の第3の実施の形態について
説明する。図3は、第3の実施の形態における熱処理炉
の構成を示す縦断面模式図である。本実施の形態におけ
る熱処理炉22は、原料ガスと不活性ガスを炉内に導入
して雰囲気ガスHを生成しつつ、被処理物Wの熱処理を
行う連続式の熱処理炉に、請求項3に係る発明を適用し
た例を示している。
【0027】熱処理炉22は、耐熱性材料からなる炉壁
10と、この炉壁10の内部空間として形成される熱処
理室11と、炉壁10の上部を貫通して原料ガスGと熱
処理に所要の濃度より所定値低い濃度になる量の不活性
ガスNとを炉内に供給するガス導入管12と、炉壁10
の両側面に設けられた開口10aから炉内に貫通する観
測装置1,1とを備える。熱処理室11の内部には、熱
処理炉22の長手方向の一端にある搬入口から、トレー
13等の上に置かれた被処理物Wが搬入され、公知の移
動手段によって、長手方向の他端にある搬出口に向かっ
て順次所定の速度で移動することとなる。
【0028】炉壁10の両側面に設けられた観測装置1
は、第1,2の実施の形態と同様の構造を有し、筒体2
と窓3とからなり、その筒体2の一端側が炉壁10に形
成された開口10aから熱処理室11内に貫通し、炉外
となる他端側には透明板材等(例えばガラス)からなる
窓3が固定されている。この窓3は、筒体2の炉外側端
部を密閉する構造を持つ。また、この観測装置1の筒体
2には、その内部に向けてガスを導入するためのガス供
給口2bが設けられている。なお、観測装置1は熱処理
室11内の状態を観察するためだけでなく、その両窓
3,3の炉外側に、図示しない光センサの投光部と受光
部とが対向設置することで、被処理物Wの位置の確認に
も利用される。
【0029】本実施の形態では、炉内での雰囲気ガスの
形成に用いられる不活性ガスとして窒素が使用される。
また、図示しない供給源から送られる原料ガスG(例え
ば、メタノール蒸気や炭化水素の分解ガスなどで、CO
+H2を主成分とするもの)と、予め決められた成分比
率より所定比率だけ低い濃度になる量の窒素ガスN(不
活性ガス)が、ガス導入管12を通じて熱処理室11内
に充填される。窒素ガスNは、例えばボンベB1等を供
給源とし、レギュレータRと導入弁8を介して、配管7
a,7b,7c,7dによりガス導入管12および観測
装置1の筒体2内に供給されている。そして、この配管
7aから7b,7cに分岐するときに、ガス導入管12
の方向に送られる窒素ガスNは、予め決められた成分比
率より所定量少なくなるように導入弁8によって絞られ
る。残りの炉内での雰囲気ガスの形成に必要な窒素ガス
Nは、7aから7c,7dの配管内を流れ、それぞれの
観測装置1の筒体2内に供給されることとなる。
【0030】なお、被処理物Wの温度は、第1および第
2の実施の形態同様、その目的・用途に応じて決定さ
れ、公知の手法により、雰囲気ガスH中において約90
0〜1000℃に加熱される。また、このような熱処理
炉に用いられる雰囲気ガスは、その温度が400〜60
0℃に低下すると分解して煤等を発生する。
【0031】本実施の形態の特徴は、ガス導入管12か
らの供給だけでは炉内で不足していた窒素ガスの適性成
分比率を満足する量の窒素ガスNを、炉壁10に設けら
れた観測装置1の筒体2を通じて、熱処理室11内に補
給している点である。このような構成により、炉内で熱
処理に所要の雰囲気ガスを形成しつつ、熱処理室11内
の雰囲気ガスが筒体2内に流入するのを防止することが
できる。従って、各観測装置1の筒体2内での煤等の生
成が抑制され、窓3のガラス面や筒体2の内面に煤等が
堆積・付着するのを防止することが可能となる。また、
この方法を用いることにより、別途パージ用のガス等を
供給する必要がなく、熱処理室11内の雰囲気ガスの均
一性を保つことができる。
【0032】更にまた、観測装置1内での煤等の付着が
防止されることから、観測装置1に光センサ等が取り付
けられている場合でも、光センサ等が誤動作を起こすこ
とが少なく、従って、観測装置1内部の清掃回数を低減
することができる。
【0033】なお、観測装置1の筒体2に設けられるガ
ス供給口2bの数、形状および位置は、設置される熱処
理炉の構造に合わせて設計することが望ましい。また、
本実施の形態における観測装置1の配置は、必ずしも対
向して配置する必要はなく、供給される不活性ガスの炉
内での分布が均一となるように配置すれば良い。また、
配管7dは、ガス導入管12に接続せず、直接炉内に通
じるように配置しても良い。
【0034】以上の実施の形態では、連続式の浸炭炉等
における観測装置、配管および送気手段等の構成を示し
たが、本発明は、炉の状態に合わせ適宜変更を加えるこ
とで、雰囲気ガスを用いる各種の熱処理炉にも等しく適
用し得ることは勿論である。
【0035】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
炉内に充填されている雰囲気ガス、あるいは炉外から炉
内に導入されて雰囲気ガスの形成に利用されている不活
性ガスを用いて、炉壁から突出して設けられた観測装置
の内部空間に気流を発生させることにより、熱処理炉内
の雰囲気ガスの均一性を乱すことなく、炉壁に設けられ
た観測装置への煤等の堆積・付着を防止することができ
る。
【0036】また、観測装置をパージするためのガスを
別個に用意する必要がなく、熱処理炉のランニングコス
トを低減することができる。
【0037】そして、観測装置に光センサ等が取り付け
られている場合でも、光センサ等が誤動作を起こすこと
が少なく、従って、観測装置内部の清掃回数を大幅に低
減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における熱処理炉の
構成を示す断面模式図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態における熱処理炉の
構成を示す断面模式図である。
【図3】本発明の第3の実施の形態における熱処理炉の
構成を示す断面模式図である。
【符号の説明】
1 観測装置 2 筒体 2a 開孔 2b ガス供給口 3 窓 4a,4b,4c,4d 配管 5 ポンプ 6 冷却手段 7a,7b,7c,7d 配管 8 導入弁 10 炉壁 10a 開口 10b 貫通孔 11 熱処理室 12 ガス導入管 13 トレー 20,21,22 熱処理炉 B1 ボンベ G 原料ガス H 雰囲気ガス N 不活性ガス(窒素) R レギュレータ W 被処理物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 阿部 謙治 大阪府大阪市中央区南船場3丁目5番8号 光洋精工株式会社内 (72)発明者 ▲吉▲田 学 奈良県天理市嘉幡町229番地 光洋サーモ システム株式会社内 Fターム(参考) 4K056 AA09 CA02 FA22

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炉内に雰囲気ガスを導入して被処理物に
    熱処理を施すとともに、筒体の一端が炉壁を貫通して炉
    内に開放され、他端側が炉外に位置して透明材料からな
    る窓で閉塞されてなる観測装置を備えた熱処理炉におい
    て、 上記観測装置の筒体が、炉外に設けられた配管を介して
    当該熱処理炉内と連通しているとともに、この配管を通
    じて熱処理炉内の雰囲気ガスを循環させる手段を備えて
    いることを特徴とする熱処理炉。
  2. 【請求項2】 炉内に雰囲気ガスを導入して被処理物に
    熱処理を施すとともに、筒体の一端が炉壁を貫通して炉
    内に開放され、他端側が炉外に位置して透明材料からな
    る窓で閉塞されてなる観測装置を備えた熱処理炉におい
    て、 上記観測装置を複数備えているとともに、これら観測装
    置の筒体どうしが炉外に設けられた配管で相互に接続さ
    れ、かつ、この配管を通じて熱処理炉内の雰囲気ガスを
    循環させる手段と、当該配管中を流れる雰囲気ガスを冷
    却する手段とを備えていることを特徴とする熱処理炉。
  3. 【請求項3】 原料ガスと不活性ガスとを炉内に導入し
    て雰囲気ガスを生成し被処理物に熱処理を施すととも
    に、筒体の一端が炉壁を貫通して炉内に開放され、他端
    側が炉外に位置して透明材料からなる窓で閉塞されてな
    る観測装置を備えた熱処理炉において、 上記観測装置の筒体に、上記不活性ガスを炉内に導入す
    るための供給口が形成されていることを特徴とする熱処
    理炉。
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