JP2003269862A - 乾燥炉 - Google Patents

乾燥炉

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JP2003269862A
JP2003269862A JP2002067064A JP2002067064A JP2003269862A JP 2003269862 A JP2003269862 A JP 2003269862A JP 2002067064 A JP2002067064 A JP 2002067064A JP 2002067064 A JP2002067064 A JP 2002067064A JP 2003269862 A JP2003269862 A JP 2003269862A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多数本のポリマーローラに対する乾燥を短時
間のうちに完了できる、効率の良い乾燥炉を提供する。 【解決手段】 ポリマーローラprの搬送経路内に配設
されて、搬入口2および搬出口3を有するとともに、内
部にヒータを有するものであって、炉底壁4に熱風吹出
口5を設けてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は乾燥炉、たとえ
ば、水系塗料を塗布したOA機器用のポリマーローラを
効率良く乾燥させる乾燥炉に関するものである。
【0002】
【従来の技術】たとえばOA機器用の帯電ローラとして
は、ゴム、ウレタンフォーム等からなるポリマーローラ
の表面に、ウレタン、アクリルウレタン、アクリルエス
テル、ナイロン等の樹脂材料やNBRその他の合成ゴム
に、導電剤を添加して抵抗値を調整した抵抗調整層を形
成し、さらにその上に、アクリル、ウレタン、ナイロン
等の樹脂材料を水に溶解させた樹脂溶液を塗布して表皮
層を形成したものが知られている。
【0003】ところで、これらの抵抗調整層および表皮
層はいずれも、樹脂溶液にローラを浸漬させて乾燥させ
るディッピング法によって形成することが一般的である
ため、この種帯電ローラ等の製造に当っては、水系塗料
としての樹脂溶液に浸漬後のローラの乾燥を短時間のう
ちに行うことが、それの生産能率を向上させる上でとく
に重要であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、水素塗料に
浸漬後のローラの乾燥を司る目的で、ワークの搬送経路
内に配設される従来の乾燥炉は、多くは、側壁内部に多
数のヒータを配設しただけのものであるため、炉内の所
要の温度分布、たとえば、入出口近傍部分で80℃程
度、中央部分で110℃程度の温度分布を実現すること
はできても、一の乾燥炉内で同時に1000本(100
本×10列)程度のロールを乾燥させるに当っては、供
給熱量との関連において、十分な乾燥状態を実現するた
めに相当の時間を要することになるという問題があっ
た。
【0005】この発明は、従来技術が抱えるこのような
問題点を解決することを課題とするものであり、それの
目的とするところは、多数本のポリマーローラに対する
乾燥を短時間のうちに完了することができる、効率の良
い乾燥炉を提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明に係る乾燥炉
は、ワークとしてのポリマーローラの搬送経路内に配設
されて、搬入口および搬出口を有するとともに、側壁内
部等にヒータを有するものであって、炉頂壁および炉底
壁の少なくとも一方に熱風吹出口を設けたものである。
【0007】この乾燥炉では、炉内をヒータによって加
熱することに加え、熱風吹出口からの熱風によっても加
熱して炉内への供給熱量の絶対値を増加させ、とくに
は、吹き込まれる熱風をもって、ワークに塗布した水系
塗料の水分を積極的に気化させることで、従来技術に比
し、乾燥に要する時間を有利に短縮することができる。
【0008】このように、ここでは熱風として供給され
た熱量の大部分を、塗料水分の気化熱として消費するこ
とで、乾燥炉内の炉内温度分布を、搬入出口の近傍部分
で低く、中央部分で高くなる所期した通りの分布態様に
維持することができるので、ポリマーローラを炉内で急
激に加熱することによって、塗膜の表面のみが急速に乾
燥することによる塗膜層内への水分の封じ込め、塗膜の
ふくれ、そこへのピンホールの発生等を十分に防止する
ことができ、また、炉内温度が高くなりすぎることに原
因をおく、基材の熱劣化等を有効に防止することができ
る。
【0009】ここで好ましくは、炉底壁の全体に、複数
の熱風吹出口をほぼ均等に配設する。これによれば、乾
燥炉内を通過する全てのポリマーローラに、ほぼ均等な
熱履歴を付与することができ、それらのローラを、品質
のばらつきなしに均質に乾燥させることができる。な
お、炉底壁に熱風吹出口を設ける場合には、炉頂壁に設
ける場合に比して熱風配管が容易になることはもちろ
ん、気化水分の排出、散逸等をより円滑に行わせること
ができる。そしてより好ましくは、各熱風吹出口の熱風
吹出し速度を0.3〜3.0m/s±0.1m/sの範
囲とする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下にこの発明の実施の形態を図
面に示すところに基づいて説明する。図1は、この発明
の実施形態を示す略線縦断面図である。
【0011】ここでは、たとえば、チェーンコンベア、
ホイストモノレール、パワーアンドリフトコンベア等の
搬送手段Cによって搬送されるワーク、これもたとえば
ポリマーローラprの搬送経路内に、全体としてほぼ箱
形状をなす乾燥炉1を配設し、この乾燥炉1に、ポリマ
ーローラprの搬入口2および搬出口3のそれぞれを設
け、また、それの各側壁の内側に、直接加熱用の図示し
ないヒータをほぼ均等に配設する。
【0012】そしてさらには、炉頂壁および炉底壁の少
なくとも一方、図では炉底壁4に、その全体にわたって
ほぼ均等に熱風吹出口5を設けるとともに、この炉底壁
5の下側に、炉内を循環される熱風の、熱交換用のヒー
タ6を配設する。おなここで、ヒータ6は、熱風通路と
なる囲繞空間内にあって、炉側壁の外側部分に配設する
ことも可能であり、また、ヒータ6としては、公知の電
気ヒータ、蒸気エロフィンヒータ等を用いることができ
る。そして、これらのいずれの場合にあっても、熱風循
環用の送風ファンは、炉頂壁の外側部分で囲繞空間内に
配設することが、送風効率を高める上で好ましい。
【0013】このように構成してなる乾燥炉1では、ポ
リマーローラprの乾燥に当っての炉内温度分布を、直
接加熱用のヒータと、熱風吹出口5からの熱風とによっ
て、図2に示すように、乾燥炉1の搬入出口2,3およ
びその近傍で、たとえば80℃前後と比較的低く、中央
部分で、たとえば110℃前後と高くなり、それらの間
で漸次変化する所要の分布とすることができる。
【0014】ところで、このような温度分布態様を形成
するに当り、それぞれの熱風吹出口5から、たとえば、
0.3〜2.0m/s±0.1m/sの速度で十分均等
に吹き出される、たとえば、80〜120℃程度の熱風
は、主として、それぞれのポリマーローラpr、ひいて
は、そこへの塗膜に、水分の気化熱を付与するべく機能
するとともに、風それ自体によって塗膜の乾燥を促すべ
く機能するので、吹出し熱風による、炉内温度の過剰の
上昇は十分に防止されることになる。
【0015】かくしてここでは、乾燥炉1への供給熱量
を、従来技術に比し、熱風の熱量に相当するだけ増加さ
せることで、炉内の乾燥能率を大きく向上させて、ポリ
マーローラprへの塗布塗料を短時間のうちに十分に乾
燥させることが可能となる。この一方で、その熱風熱量
を、水分の気化熱として消費することで、炉内温度の過
剰な上昇を防止することができる。
【0016】
【発明の効果】以上に述べたところから明らかなよう
に、この発明によれば、乾燥炉に熱風の吹出口を設け、
そこから炉内へ熱風を供給して、炉内へのトータル供給
熱量を増加させることで、ポリマーローラの塗料を短時
間のうちに乾燥させて、ローラの生産能率を大きく向上
させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態を示す略線縦断面図で
ある。
【図2】 炉内温度の分布態様を例示する線図である。
【符号の説明】
1 乾燥炉 2 搬入口 3 搬出口 4 炉底壁 5 熱風吹出口 6 ヒータ C 搬送手段 pr ポリマーローラ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワークの搬送経路内に配設されて、搬入
    口および搬出口を有するとともに、内部にヒータを有す
    る乾燥炉であって、 炉頂壁および炉底壁の少なくとも一方に熱風吹出口を設
    けてなる乾燥炉。
  2. 【請求項2】 炉底壁の全体に、複数の熱風吹出口をほ
    ぼ均等に配設してなる請求項1に記載の乾燥炉。
  3. 【請求項3】 各熱風吹出口の吹出し速度を0.3〜
    3.0m/s±0.1m/sとしてなる請求項1もしく
    は2に記載の乾燥炉。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104713333A (zh) * 2015-04-03 2015-06-17 李长娟 一种使用吹扫装置的肥料颗粒干燥装置

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