JP2003269446A - プーリ一体型転がり軸受とその製造方法 - Google Patents
プーリ一体型転がり軸受とその製造方法Info
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- F16C19/163—Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows for both radial and axial load with a single row of balls with angular contact
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- F16C2361/00—Apparatus or articles in engineering in general
- F16C2361/63—Gears with belts and pulleys
Abstract
る軸受騒音及び振動を小さく抑えると共に、転がり軸受
2の回転の円滑化を図る。 【解決手段】 プーリ1の内径側に、転がり軸受2を構
成する外輪3を内嵌固定する。このプーリ1を造る場合
に、このプーリ1を構成する素材の内周面に旋削加工を
施した後に、この素材の内周面を含む表面全体に塗装処
理を施す。次いで、この素材の内周面に形成した塗膜8
を除去すると共に、内径を所定の寸法に仕上げて、上記
プーリ1とする。
Description
用等エンジンの補機或はカムシャフトを駆動する為のベ
ルト或はタイミングベルト(以下、単に「ベルト」とす
る。)に、所望の張力を付与する為の張力付与装置に組
み込む、プーリ一体型転がり軸受とその製造方法の改良
に関する。
トに所望の張力を付与する為に、張力付与装置を使用し
ている。この張力付与装置は、シリンダブロック等の固
定の部分に支持した支持軸と、この支持軸の周囲に設け
たプーリ一体型転がり軸受とを備える。張力付与装置の
使用時には、このプーリ一体型転がり軸受を構成するプ
ーリの外周面にベルトを掛け渡す事により、このベルト
に適正な張力を付与する。
転がり軸受とを備える。このうちのプーリは、炭素鋼等
の金属により全体を円環状に形成すると共に、外周面に
ベルトを掛け渡し自在としている。又、転がり軸受は、
外輪と、内輪と、複数個の転動体とを備える。このうち
の外輪は、内周面に外輪軌道を有する。又、上記内輪
は、外周面にこの外輪軌道に対向する内輪軌道を有す
る。そして、上記各転動体は、これら外輪軌道と内輪軌
道との間に転動自在に設けている。更に、上記プーリの
内径側に上記外輪を、締り嵌めにより内嵌固定してい
る。
型転がり軸受を組み込んだ張力付与装置や補機を自動車
に組み付けた状態で水溜まり等を走行すると、このプー
リ一体型転がり軸受に水が跳ね掛かる可能性がある。こ
の為、従来から、このプーリ一体型転がり軸受の防食を
図るべく、このプーリ一体型転がり軸受を構成するプー
リの表面に、カチオン電着塗装等の塗装処理を施す事が
考えられている。
た場合には、このプーリの内周面とこのプーリに内嵌固
定した外輪の外周面との間の締め代が所望値から大きく
ずれる可能性や、この外輪の内周面に形成した外輪軌道
の底部の真円度が不良になる可能性が大きくなる。即
ち、上記プーリを製造する場合には、このプーリを構成
する素材の内周面に旋削加工を施した後に、この素材の
表面全体に塗装処理を施している。この為、完成後のプ
ーリの内周面には、塗膜が形成される。ところが、この
塗膜の厚さには、製造上不可避的なばらつき(寸法公
差)が存在する為、完成後の上記プーリの内径のばらつ
きが大きくなり易い。従って、このプーリに上記外輪
を、上記塗膜を介在させた状態で内嵌固定した場合に、
これらプーリの内周面と外輪の外周面との間の締め代
の、所望値からのずれが大きくなる可能性がある。完成
後のプーリ一体型転がり軸受の内部隙間は、この締め代
の値に大きく影響を受ける為、この締め代を所望値に規
制できない場合には、上記内部隙間を適正値に規制する
事が難しくなる。この為、この内部隙間が過大になった
り、逆に過小になる可能性がある。
用時に発生する軸受騒音や振動が大きくなる可能性があ
る。逆に、この内部隙間が過小になった場合には、前記
各転動体の転動面と内、外輪両軌道との接触圧が過大に
なる事により、軸受寿命が低下する可能性がある。
作業は、この素材を旋盤等の旋削加工装置に組み付けた
状態で行なう。この場合、この素材の外周面の円周方向
3個所位置が、上記旋削加工装置のチャックに設けた3
本の爪により、内径側に強い力で押圧される。この為、
旋削加工中に上記素材は、これら各爪により径方向内方
に弾性変形させられた状態となっている。そして、旋削
加工後にこのチャックから上記素材を取り外すと、上記
各爪で押圧していたこの素材の円周方向3個所位置が、
外径側に弾性的に復元する。この為、この素材の内周面
の断面形状が、真円から三角形に近づく様に変形して、
この内周面の真円度が悪化し易い。この様な内周面の真
円度の悪化は、この内周面に塗装皮膜を形成する事によ
り更に著しくなる可能性がある。
化したプーリの内径側に、前記転がり軸受を構成する外
輪を内嵌固定すると、このプーリの内周面の形状がこの
外輪に転写される事により、この外輪の内周面に形成し
た外輪軌道の底部の真円度が悪化する。
り内嵌固定する際、このプーリの内周面に形成した塗膜
の円周方向の一部が、この外輪の外周縁部により剥され
る可能性がある。この様に塗膜の円周方向の一部が剥さ
れると、このプーリの内周面と上記外輪の外周面との間
に作用する締め付け力が、円周方向に関して不均一にな
り易い。そして、この様に締め付け力が円周方向に関し
て不均一になった場合には、上記外輪に生じる歪みが円
周方向に関して不均一になり、やはりこの外輪の内周面
に形成した外輪軌道の底部の真円度が悪化し易い。
部の真円度が悪化すると、転がり軸受の回転が円滑に行
なわれなくなる可能性がある。特に、上記外輪軌道の底
部の真円度は、上記プーリの旋削加工時に、このプーリ
を構成する素材の外周面を押圧する、旋削加工装置のチ
ャックの爪の位置に対応して、真円から三角形に近づく
様に悪化する。この為、上記外輪軌道と内輪軌道との間
に設ける転動体の数を3の倍数(例えば6個)とした場
合で、旋削加工に伴う真円度の悪化と塗膜の存在に基づ
く真円度の悪化とが重なった場合には、転がり軸受の回
転を円滑に行なう事が更に難しくなる。即ち、上記転動
体の数を3の倍数とした場合には、複数個の転動体のう
ちの円周方向等間隔3個所位置に存在する3個の転動体
が、同時に、上記外輪軌道と内輪軌道との間で、間隔が
最も小さくなった部分に移動する。又、上記3個の転動
体は、別の瞬間に同時に、上記外輪軌道と内輪軌道との
間で、間隔が最も大きくなった部分に移動する。この
為、この外輪から上記内輪に加わる荷重を支持する実質
的な転動体の数が、これら内、外輪両軌道の間での各転
動体の移動に伴って大きく変化し、転がり軸受が1回転
する間での回転トルクが大きく変動し易くなる。従っ
て、上記転動体の数を3の倍数とした場合には、外輪軌
道の真円度が不良である転がり軸受の回転を円滑に行な
う事が、更に難しくなる。本発明は、この様な事情に鑑
みて、優れた耐食性を有する構造で、内部隙間を適正値
に規制でき、しかも外輪軌道の底部の真円度を良好に確
保できる構造を実現すべく発明したものである。
がり軸受とその製造方法のうち、請求項1に記載したプ
ーリ一体型転がり軸受の製造方法は、プーリと転がり軸
受とを備えた、プーリ一体型転がり軸受を製造する方法
である。このうちのプーリは、金属製で、外周面にベル
トを掛け渡し自在としたものである。又、上記転がり軸
受は、内周面に外輪軌道を有する外輪と、外周面に内輪
軌道を有する内輪と、これら外輪軌道と内輪軌道との間
に転動自在に設けられた複数個の転動体とを備えたもの
である。そして、上記プーリの内径側に上記外輪が内嵌
固定されている。特に、本発明のプーリ一体型転がり軸
受の製造方法は、上記プーリを構成する素材の内周面に
旋削加工を施した後、この内周面を含むこの素材の表面
に塗膜を形成する。次いで、この素材の内周面の塗膜を
除去してから、上記プーリに上記外輪を内嵌する。
り軸受は、上記プーリと上記転がり軸受とを備えたもの
で、このプーリは、素材の内周面に旋削加工を施した
後、この内周面を含むこの素材の表面に塗膜を形成し、
次いで、この素材の内周面の塗膜を除去してから、上記
プーリに上記外輪を内嵌されたものである。
外輪軌道との間に設ける転動体の数が、3の整数倍であ
る場合に、特に有効である。そして、好ましくは、単品
での上記プーリの内周面の真円度の3角成分(内周面に
沿って描いた形状で、円周方向に関してほぼ等間隔に存
在して外径側に突出した3点に接する外接円と、この外
接円と同心の内接円との間隔の最小値。本明細書全体で
同じ。)を10μm以下、又は、このプーリに上記外輪
を内嵌固定した状態での、この外輪の内周面に形成した
外輪軌道の底部の真円度の3角成分を9μm以下とす
る。
がり軸受とその製造方法によれば、優れた耐食性を有す
る構造で、プーリの内周面と外輪の外周面との間の締め
代を所望値に規制できる。従って、完成後に於ける転が
り軸受の内部隙間を適正値に規制できて、使用時に生じ
る軸受騒音及び振動の低減と、耐久性の向上とを図れ
る。更に、上記プーリに上記外輪を内嵌固定した状態で
も、この外輪の内周面に形成した外輪軌道の底部の真円
度を良好に確保できる為、転がり軸受の回転の円滑化を
図れる。
玉軸受の様に、転動体の数が3の倍数である転がり軸受
を組み込んだ構造で、転がり軸受の回転の円滑化を図れ
る効果が顕著になる。更に、好ましい構成によれば、使
用時にプーリ一体型転がり軸受に生じる振動及び騒音
を、人の五感で認識できない程度に小さくできる。
の第1例を示している。本発明のプーリ一体型転がり軸
受は、プーリ1と、転がり軸受2とを備える。このうち
のプーリ1は、炭素鋼等の金属により全体を円環状に形
成したもので、中心軸を含む仮想平面に関する、外周面
の断面形状を、波形に形成している。そして、この外周
面に、Vベルト(図示せず)を掛け渡し自在としてい
る。
ジアル玉軸受であり、外輪3と、内輪4と、それぞれが
転動体である6個の玉5、5とを備える。このうちの外
輪3はその内周面に、断面が円弧形である外輪軌道6を
有する。又、上記内輪4は、内周面に、やはり断面が円
弧形である内輪軌道7を有する。そして、上記各玉5、
5は、これら外輪軌道6と内輪軌道7との間に転動自在
に設けている。
3を、締り嵌めにより内嵌固定する事により、このプー
リ1と上記転がり軸受2とを一体的に結合している。
又、このプーリ1の表面で、このプーリ1の内周面を除
いた部分全体に、塗膜8を設けている。
リ一体型転がり軸受を構成する上記プーリ1を造る場合
に、先ず、炭素鋼等の金属製の素材に、削り出し、鋳造
等の加工を施す事により、大まかな形状及び寸法を有す
る、全体が円環状の素材を造る。そして、この素材の内
周面に第一の旋削加工を施す事により、この素材の内径
を大まか(仕上寸法よりも僅かに小径)に仕上げる。次
いで、この内周面を含むこの素材の表面全体にカチオン
電着塗装等の塗装処理を施して、図3に示す様な素材9
を造る。そして、この様にして造った素材9の内周面に
第二の旋削加工を施す事により、この内周面に形成され
た塗膜8の全部と、この塗膜8を除く上記素材9の内周
面部の僅かな厚さ部分とを除去しつつ、内径を所定の寸
法に仕上げて、前記プーリ1とする。
径側に、転がり軸受2を構成する外輪3を、図1〜2に
示す様に、この外輪3にこの転がり軸受2を構成する他
の部材4、5を組み合わせた状態で内嵌固定して、プー
リ一体型転がり軸受とする。尚、本発明では、上記プー
リ1に上記外輪3を内嵌固定した後、この外輪3の内径
側に、内輪4等の、転がり軸受2を構成する他の構成部
材を組み付ける事もできる。
品での内周面の真円度の3角成分を10μm以下、又
は、このプーリ1に外輪3を内嵌固定した状態での、こ
の外輪3の内周面に形成した外輪軌道6の底部の真円度
の3角成分を9μm以下とする。
受とその製造方法によれば、プーリ1の表面のうちで、
その大部分を上記外輪3により覆われる内周面を除く部
分が塗膜8で覆われる為、優れた耐食性を有する構造を
得られる。又、本発明によれば、このプーリ1の内周面
と外輪3の外周面との間に、厚さがばらつき易い塗膜8
が存在しない。この為、上記プーリ1の内周面と外輪3
の外周面との間の締め代を所望値に厳密に規制できて、
完成後に於ける転がり軸受2の内部隙間を適正値に規制
できる。従って、本発明によれば、使用時での軸受騒音
及び振動の低減と、耐久性の向上とを図れる。
の内周面の真円度を良好にできる。即ち、このプーリ1
を構成する素材9の内周面に第二の旋削加工を施す場合
には、比較的軟らかい塗膜8と、この塗膜8を除く上記
素材9の内周面部の僅かな厚さ部分とを除去するだけで
済む。この為、上記第二の旋削加工時に旋削加工装置の
チャックに設けた各爪により上記素材9を押圧する力
を、塗装処理前に行なう第一の旋削加工時にこれら各爪
により素材を押圧する力よりも小さくできる。従って、
上記第二の旋削加工後に上記プーリ1を旋削加工装置か
ら取り外す際に、このプーリ1が弾性的に復元する量が
小さくなる。この為、このプーリ1の内周面の真円度の
3角成分を良好にできる。従って、厚さがばらつき易い
上記塗膜8がこのプーリ1の内周面に形成されない事と
相俟って、このプーリ1の内周面と外輪3の外周面との
間の締め代を、所望値に対し、より厳密に規制できる。
そして、完成後に於ける前記転がり軸受2の内部隙間
を、より適正値に近くできる。従って、使用時での軸受
騒音及び振動の低減と、耐久性の向上とを図れる。
好にできる事により、上記プーリ1に上記外輪3を内嵌
固定した状態でも、この外輪3の内周面に形成した外輪
軌道6の底部の真円度を良好にできる。この為、転がり
軸受2の回転の円滑化を図れる。
に形成した外輪軌道6と、前記内輪4の外周面に形成し
た内輪軌道7との間に設ける玉5、5の数を、3の整数
倍である6個としている。この様な構造の場合、旋削加
工に伴う(三角形状への)真円度の3角成分の悪化によ
る影響が大きくなり易いが、本発明を適用する事によ
り、真円度の3角成分を向上させて、良質の構造を得ら
れる。即ち、6個の玉を使用した本例の構造は、転がり
軸受2の回転の円滑化を図れる効果を、特に顕著に得ら
れる。更に、本例の場合には、単品での上記プーリ1の
内周面の真円度の3角成分を10μm以下、又は、この
プーリ1に外輪3を内嵌固定した状態での、この外輪3
の内周面に形成した外輪軌道6の底部の真円度の3角成
分を9μm以下としている。この為、使用時にプーリ一
体型転がり軸受に生じる軸受騒音及び振動を、人の五感
で認識できない程度に小さくできる。
として、外周面の断面形状を波形に形成したものを使用
しているが、本発明は、この様なプーリ1を使用する構
造に限定するものではない。例えば、図4に示す、本発
明の実施の形態の第2例の様に、外周面を単なる円筒面
としたプーリ1aを使用する構造でも、本発明を実施で
きる。この場合には、このプーリ1aの外周面に掛け渡
すベルトの周面(一般的には外周面)が、単なる平坦面
である。又、転がり軸受2に関しても、本発明は、上述
した第1例で組み込んでいる一般的なラジアル深溝型の
玉軸受に限定するものではなく、三点接触型、四点接触
型の単列玉軸受、複列玉軸受の他、円筒ころ軸受等、従
来から知られている種々の構造を使用する場合でも、本
発明を適用できる。
確認すべく行なった実験の結果に就いて説明する。この
実験では、上述の図1〜3に示した第1例の構造を有す
る本発明品を用いて、完成後のプーリ1に外輪3を内嵌
固定した状態での、この外輪3の内周面に形成した外輪
軌道6の底部の真円度を種々に変化させた。そして、そ
れぞれの条件下で、使用時にプーリ一体型転がり軸受に
生じる振動を測定した。図5は、この様にして行なった
実験の結果を示している。尚、振動が5dB以下であれ
ば、一般的に人が五感で認識する事はできない。この図
5に示した実験結果から明らかな様に、外輪軌道6の底
部の真円度を9μm以下とした場合には、使用時にプー
リ一体型転がり軸受に生じる振動を、人が五感で認識で
きない程度に小さくできる。
真円度と、上記外輪軌道6の底部の真円度との関係を示
している。この図6から明らかな様に、単品でのプーリ
1の内周面の真円度が10μm以下の場合には、上記外
輪軌道6の底部の真円度が9μm以下となる。この図6
と、上記図5に示した実験結果とから明らかな様に、単
品での上記プーリ1の内周面の真円度を10μm以下と
する場合でも、使用時にプーリ一体型転がり軸受で生じ
る振動を、人が五感で認識できない程度に小さくでき
る。
製造方法は、以上に述べた通り構成され作用するので、
使用時に生じる軸受騒音及び振動を小さくできると共
に、耐久性を十分に確保でき、しかも、転がり軸受の回
転の円滑化を図れる。
全体に塗膜を形成した、プーリを構成する素材の断面
図。
の底部の真円度と、使用時にプーリ一体型転がり軸受に
生じる振動との関係を示す線図。
リに内嵌固定した外輪の外輪軌道の底部の真円度との関
係を示す線図。
Claims (4)
- 【請求項1】 プーリと転がり軸受とを備え、 このうちのプーリは、金属製で、外周面にベルトを掛け
渡し自在としたものであり、 上記転がり軸受は、内周面に外輪軌道を有する外輪と、
外周面に内輪軌道を有する内輪と、これら外輪軌道と内
輪軌道との間に転動自在に設けられた複数個の転動体と
を備えたものであり、 上記プーリの内径側に上記外輪を内嵌固定して成るプー
リ一体型転がり軸受を製造する方法であって、 上記プーリを構成する素材の内周面に旋削加工を施した
後、この内周面を含むこの素材の表面に塗膜を形成し、
次いで、この素材の内周面の塗膜を除去してから、上記
プーリに上記外輪を内嵌するプーリ一体型転がり軸受の
製造方法。 - 【請求項2】 プーリと転がり軸受とを備え、 このうちのプーリは、金属製で、外周面にベルトを掛け
渡し自在とすると共に、内周面を除く表面が塗膜により
覆われたものあり、 上記転がり軸受は、内周面に外輪軌道を有する外輪と、
外周面に内輪軌道を有する内輪と、これら外輪軌道と内
輪軌道との間に転動自在に設けられた複数個の転動体と
を備えたものであり、 上記プーリの内径側に上記外輪が内嵌固定されており、
上記プーリは、素材の内周面に旋削加工を施した後、こ
の内周面を含むこの素材の表面に塗膜を形成し、次い
で、この素材の内周面の塗膜を除去してから、上記プー
リに上記外輪を内嵌されたものである、プーリ一体型転
がり軸受。 - 【請求項3】 内輪軌道と外輪軌道との間に設けられた
転動体の数が3の整数倍である、請求項2に記載したプ
ーリ一体型転がり軸受。 - 【請求項4】 単品でのプーリの内周面の真円度の3角
成分を10μm以下、又は、このプーリに外輪を内嵌固
定した状態での、この外輪の内周面に形成した外輪軌道
の底部の真円度の3角成分を9μm以下とした、請求項
2又は請求項3に記載したプーリ一体型転がり軸受。
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---|---|---|---|
JP2002069829A JP2003269446A (ja) | 2002-03-14 | 2002-03-14 | プーリ一体型転がり軸受とその製造方法 |
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Publications (2)
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---|---|
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006177457A (ja) * | 2004-12-22 | 2006-07-06 | Nsk Ltd | プーリの製造方法 |
-
2002
- 2002-03-14 JP JP2002069829A patent/JP2003269446A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006177457A (ja) * | 2004-12-22 | 2006-07-06 | Nsk Ltd | プーリの製造方法 |
JP4706252B2 (ja) * | 2004-12-22 | 2011-06-22 | 日本精工株式会社 | プーリの製造方法 |
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