JP2003268550A - Cvd成膜装置及びcvd成膜装置用内部電極の清掃方法 - Google Patents

Cvd成膜装置及びcvd成膜装置用内部電極の清掃方法

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JP2003268550A JP2002066818A JP2002066818A JP2003268550A JP 2003268550 A JP2003268550 A JP 2003268550A JP 2002066818 A JP2002066818 A JP 2002066818A JP 2002066818 A JP2002066818 A JP 2002066818A JP 2003268550 A JP2003268550 A JP 2003268550A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の目的は、内部電極と電極汚れとの強固
な付着を防止して、電極汚れを短時間にしかも容易に除
去することができる内部電極清掃機構を備えたCVD成
膜装置を提供することである。 【解決手段】本発明に係るCVD成膜装置は、プラスチ
ック容器を収納する外部電極と該プラスチック容器の内
部に挿脱可能に配置される接地した内部電極並びに該内
部電極が該プラスチック容器内の挿入時に内部電極と外
部電極とが絶縁状態となる蓋とからなる密封可能な成膜
チャンバーと、プラスチック容器の内部にプラズマ化さ
せる原料ガスを導入する原料ガス導入手段と、外部電極
に高周波を供給する高周波供給手段とを備えたプラスチ
ック容器の内表面にCVD(化学気相成長)膜を成膜す
るプラズマCVD成膜装置であって、該CVD成膜装置
は、内部電極の外表面を機械的に払拭する汚れ除去手段
を備え、且つ内部電極は硬質金合金メッキを施した導電
性管状基体で形成したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、CVD(Chemical
Vapor Deposition、化学気相成長)法により、プラス
チック容器の内表面にCVD膜、特にDLC(ダイヤモ
ンドライクカーボン)膜をコーティングするためのCV
D成膜装置、特に内部電極の清掃機構を有するCVD成
膜装置に関し、さらにCVD成膜装置用内部電極の清掃
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ガスバリア性等の向上の目的でプラスチ
ック容器の内表面にDLC膜を蒸着するために、CVD
法、特にプラズマCVD法を用いた蒸着装置が、例えば
特開平8−53117号公報に開示されている。また、
特開平10‐258825号公報には、DLC膜コーテ
ィングプラスチック容器の量産用製造装置及びその製造
方法が開示されている。さらに、特開平10‐2268
84号公報には、外面から外方に突出する突出物を有す
る容器に、まだらなくDLC膜をコーティングすること
ができるDLC膜コーティングプラスチック容器の製造
装置及びその製造方法が開示されている。
【0003】特開平8−53117号公報では、DLC
膜コーティングプラスチック容器の製造装置の内部電極
は導電材料で形成され、原料ガス導入のための配管を兼
ねている。この内部電極は原料ガス供給口を末端に有す
るパイプ形状を採る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、特開平8−
53117号公報の製造装置をはじめ、従来の製造装置
では、プラスチック容器の内表面にDLC膜を成膜する
と、その製造装置を構成する部材の一つである内部電極
の外表面(パイプ外壁面)及び内表面(パイプ内壁面)
に炭素を主成分とする膜状の電極汚れ(以下、「電極汚
れ」という。)が付着してしまう。このため、プラスチ
ック容器、例えばPETボトル(ポリエチレンテレフタ
レート樹脂製容器)の内表面にDLC膜の成膜を次々と
繰り返してDLC膜コーティングボトルを製造していく
と、電極汚れの膜厚が徐々に厚くなる。そしてその膜厚
がある厚さ(例えば5μm程度の厚さ)になると内部電極
から剥がれ落ちてしまう。この剥がれ落ちた電極汚れは
ペットボトル内部に落ち、その結果、ペットボトル内部
に落ちた電極汚れによってそのペットボトルの中に成膜
されない部分が生じ、ガスバリア性を低下させ、不良品
となってしまう。
【0005】一方、電極汚れがペットボトル内部に剥が
れ落ちることを防止するには次の方法が考えられる。つ
まり、電極汚れが剥がれ落ちる前に製造装置を分解して
内部電極を取り外し、電極汚れが付着している内部電極
の外表面及び内表面を作業者がヤスリで削る等して掃除
する方法である。このように内部電極の外表面及び内表
面を掃除すれば、ペットボトル内部に電極汚れが剥がれ
落ちることを防止することができるはずである。
【0006】このような方法を用いれば、ペットボトル
内部に電極汚れが剥がれ落ちることは防止できる。しか
し、電極汚れは、おおよそコーティング200〜400
回行なう毎に除去しなければDLC膜コーティングプラ
スチック容器の品質が低下する為、頻繁に内部電極を分
解して清掃しなければならない。するとDLC膜成膜装
置の稼働率は著しく低下してしまう。
【0007】また、内部電極に電極汚れが付着すると、
プラズマ放電の不安定及び放電停止を招く。
【0008】本発明の課題は、電極汚れを除去する為の
DLC膜成膜装置の分解・点検の間隔を延ばして、DL
C膜コーティングプラスチック容器の製造稼動効率を低
下させないことにある。
【0009】上記課題を達成する為に、本発明は、内部
電極と電極汚れとの強固な付着を防止して、電極汚れを
短時間にしかも容易に除去することができる内部電極清
掃機構を備えたCVD成膜装置を提供することである。
【0010】また本発明は、成膜チャンバーをサークル
状に複数配設した回転支持体を一回転させる間に製造サ
イクルを行なう量産機であるロータリー型プラズマCV
D成膜装置においても、同様に内部電極と電極汚れとの
強固な固着を防止して、電極汚れを短時間にしかも容易
に除去して、分解・点検の間隔を延ばし、製造稼動効率
を向上させることを目的とする。
【0011】本発明は、内部電極に使用する基体素材と
して表面を研磨したSUS304とし、またその表面処
理である硬質金合金メッキの材質を99.7Au-0.3Co、99.8
Au-0.2Ni等の酸性硬質金メッキと限定することで、電極
汚れと内部電極表面との反応を起こさせず、電極汚れを
さらに容易に払拭除去可能とすることを目的とする。
【0012】本発明では、布若しくはブラシを付設した
クランパーと、布若しくはブラシで内部電極の側面を挟
むクランパー作動手段と、布若しくはブラシと内部電極
の側面との接触面を内部電極の軸方向に沿って摺動させ
る払拭機構とを備える汚れ除去手段を設けることで、成
膜チャンバーの構成を複雑化することなく電極汚れを効
率よく除去する清掃機構の一形態を提案することを目的
とする。
【0013】本発明では、回転支持体の回転に伴って移
動する内部電極が形成する軌道面の両側面から、複数の
内部電極の外表面を同時に布ベルトにて払拭する払拭機
構を備える汚れ除去手段を設けることで、ロータリー型
CVD成膜装置の回転支持体の動きを効果的に取り入れ
た清掃機構の一形態を提案することを目的とする。
【0014】本発明では、回転支持体の回転に伴って移
動する内部電極が形成する軌道面の両側面から、複数の
内部電極の外表面を同時に静止した布ベルトで挟み、内
部電極の移動によって外表面を払拭する払拭機構を備え
る汚れ除去手段を設けることで、ロータリー型CVD成
膜装置の回転支持体の動きを効果的に取り入れた清掃機
構の別形態を提案することを目的とする。
【0015】本発明では、クランパーに付設した布又は
布ベルトをロール状の巻取り布で供給することで、布若
しくは布ベルトが電極汚れの付着により汚れ払拭能力が
低下した場合でも装置を運転させたまま、電極汚れの付
着のない未使用部分を露出させ、汚れ払拭能力を高く維
持させることを目的とする。
【0016】本発明では、剥落した電極汚れを除去する
吸引除去機構を備える汚れ除去手段を設けることで、装
置内部及びその周辺への電極汚れの飛散を防止すること
を目的とし、未コーティング容器内への電極汚れの混入
を防いでコーティング不良の発生を防止することを目的
とする。
【0017】本発明では、内部電極の内口径を1.5m
m以下とすることで、内部電極の管内部でのプラズマ発
生を抑制して、内部電極の内表面、すなわち管内部での
電極汚れの発生を防止することを目的とする。
【0018】本発明では、特にDLC膜成膜装置におい
て電極汚れを防止することを目的とする。この場合、電
極汚れは炭化水素系化合物である。
【0019】本発明は、CVD成膜装置の稼動時におい
て、内部電極の電極汚れを除去する最適のタイミング及
びその除去方法を提案し、CVD成膜装置の生産稼働率
を低下させずに連続運転を可能とするCVD成膜装置用
内部電極の清掃方法を提供することを目的とする。
【0020】本発明の清掃方法は、ロータリー型CVD
成膜装置の稼動時において、内部電極の電極汚れを除去
する最適のタイミング及びその除去方法を提案し、同様
に生産稼働率を低下させずに連続運転を可能とすること
を目的とする。
【0021】本発明の清掃方法は、通常のCVD成膜装
置或いはロータリー型CVD成膜装置にかかわらず、成
膜チャンバーから内部電極を抜出する動作を行ない、こ
の動作を利用して電極汚れを払拭する汚れ防止工程を提
案することを目的とする。
【0022】本発明の清掃方法では、ロータリー型CV
D成膜装置において、内部電極が回転支持体の回転に伴
って移動する動作に着目して、ここの動作を利用した電
極汚れを払拭する汚れ防止工程を二形態、すなわち布ベ
ルトを積極的に動かすことを払拭動作とする形態と布ベ
ルトを静止させて内部電極を回転支持体の回転に伴って
移動させることを払拭動作とする形態の二形態を提案す
ることを目的とする。さらに、複数の内部電極の外表面
を同時に除去して、清掃効率を高めることを目的とす
る。
【0023】本発明の清掃方法では、クランパーに付設
した布又は布ベルトをロール状の巻取り布で供給するこ
とで、布若しくは布ベルトが電極汚れの付着により汚れ
払拭能力が低下した場合でも装置を運転させたまま、電
極汚れの付着のない未使用部分を露出させ、汚れ払拭能
力を高く維持することを可能とすることを目的とする。
【0024】本発明の清掃方法では、汚れ除去工程にお
いて、剥落した電極汚れを吸引除去する吸引除去工程を
同時に行なう一形態を提案し、装置内部及びその周辺へ
の電極汚れの飛散を防止することを目的とし、未コーテ
ィング容器内への電極汚れの混入を防いでコーティング
不良の発生を防止することを目的とする。
【0025】本発明の清掃方法では、汚れ除去工程にお
いて剥落した電極汚れを積極的にコーティング済み容器
内に落として収容し、容器取出工程終了後、電極汚れを
洗浄除去する別形態を提案し、装置内部及びその周辺へ
の電極汚れの飛散を防止することを目的とし、未コーテ
ィング容器内への電極汚れの混入を防いでコーティング
不良の発生を防止することを目的とする。
【0026】本発明の清掃方法では、前述の全清掃方法
において、金属汚れが固着しにくい内部電極を限定する
ことで、汚れ除去工程において払拭動作を滑らかに進め
ることを目的とする。金属汚れを固着させないため、払
拭動作を行なう汚れ除去工程において相乗効果が期待で
きる。
【0027】本発明は、DLC膜をプラスチック容器の
内表面に成膜する場合において最適な清掃方法を提案す
ることを目的とする。
【0028】
【課題を解決するための手段】本発明のCVD成膜装置
は、プラスチック容器を収納する外部電極と該プラスチ
ック容器の内部に挿脱可能に配置される接地した内部電
極並びに該内部電極が該プラスチック容器内の挿入時に
内部電極と外部電極とが絶縁状態となる蓋とからなる密
封可能な成膜チャンバーと、前記プラスチック容器の内
部にプラズマ化させる原料ガスを導入する原料ガス導入
手段と、前記外部電極に高周波を供給する高周波供給手
段とを備えたプラスチック容器の内表面にCVD(化学
気相成長)膜を成膜するプラズマCVD成膜装置であっ
て、該CVD成膜装置は、前記内部電極の外表面を機械
的に払拭する汚れ除去手段を備え、且つ内部電極は硬質
金合金メッキを施した導電性管状基体で形成したことを
特徴とする。
【0029】本発明のCVD成膜装置は、プラスチック
容器を収納する外部電極と該プラスチック容器の内部に
挿脱可能に配置される接地した内部電極並びに該内部電
極が該プラスチック容器内の挿入時に内部電極と外部電
極とが絶縁状態となる蓋とからなる密封可能な成膜チャ
ンバーをサークル状に複数配設した回転支持体と、各プ
ラスチック容器の内部にプラズマ化させる原料ガスを導
入する原料ガス導入手段と、前記外部電極ごとに高周波
を供給する高周波供給手段とを備え、前記回転支持体を
一回転させる間に、前記プラスチック容器の容器装着手
段、該プラスチック容器内を原料ガスに置換するととも
に所定の成膜圧力に調整する成膜前ガス調整手段、該プ
ラスチック容器の内表面にCVD膜を成膜するCVD成
膜手段、コーティング済み容器の内部圧力を大気圧に戻
す成膜後ガス調整手段並びに容器取出手段の各手段を順
次作動させるロータリー型プラズマCVD成膜装置であ
って、該ロータリー型プラズマCVD成膜装置は、前記
成膜後ガス調整手段作動後から前記容器装着手段作動前
の状態にある内部電極の外表面を機械的に払拭する汚れ
除去手段を備え、且つ内部電極は硬質金合金メッキを施
した導電性管状基体で形成したことを特徴とする。言い
換えれば、本発明のCVD成膜装置は、プラスチック容
器を収納する外部電極と該プラスチック容器の内部に挿
脱可能に配置される接地した内部電極並びに該内部電極
が該プラスチック容器内の挿入時に内部電極と外部電極
とが絶縁状態となる蓋とからなる密封可能な成膜チャン
バーをサークル状に複数配設した回転支持体と、各プラ
スチック容器の内部にプラズマ化させる原料ガスを導入
する原料ガス導入手段と、前記外部電極ごとに高周波を
供給する高周波供給手段とを備えたロータリー型プラズ
マCVD成膜装置であって、該ロータリー型プラズマC
VD成膜装置は、前記内部電極の外表面を機械的に払拭
する汚れ除去手段を備え、且つ前記内部電極は硬質金合
金メッキを施した導電性管状基体で形成したことを特徴
とする。
【0030】本発明のCVD成膜装置では、前記導電性
管状基体は、表面を研磨したSUS304で形成し、且
つ前記硬質金合金メッキは、99.7Au-0.3Co、99.8Au-0.2
Ni等の酸性硬質金メッキであることが好ましい。
【0031】さらに本発明のCVD成膜装置では、前記
汚れ除去手段は、布若しくはブラシを付設したクランパ
ーと、該布若しくは該ブラシで前記内部電極の側面を挟
むクランパー作動手段と、該布若しくは該ブラシと該内
部電極の側面との接触面を該内部電極の軸方向に沿って
摺動させる払拭機構とを備えることが好ましい。
【0032】請求項2又は3記載の本発明のCVD成膜
装置では、前記汚れ除去手段は、前記回転支持体の回転
に伴って移動する前記内部電極が形成する軌道面の両側
面から、複数の該内部電極の外表面を同時に布ベルトに
て払拭する払拭機構を備えることが好ましい。
【0033】また請求項2又は3記載のCVD成膜装置
では、前記汚れ除去手段は、前記回転支持体の回転に伴
って移動する前記内部電極が形成する軌道面の両側面か
ら、複数の該内部電極の外表面を同時に静止した布ベル
トで挟み、該内部電極の移動によって該外表面を払拭す
る払拭機構を備えることが好ましい。
【0034】請求項4、5又は6記載のCVD成膜装置
では、クランパーに付設した前記布又は前記布ベルト
は、ロール状の巻取り布であることが好ましい。
【0035】本発明のCVD成膜装置では、前記汚れ除
去手段にて剥落した電極汚れを除去する吸引除去機構を
備えることが好ましい。
【0036】また本発明のCVD成膜装置では、前記内
部電極の内口径を1.5mm以下とすることが好まし
い。
【0037】さらに本発明のCVD成膜装置では、前記
CVD膜はDLC膜であることが好ましい。
【0038】本発明のCVD成膜装置用内部電極の清掃
方法は、プラスチック容器を収納する外部電極と該プラ
スチック容器の内部に挿脱可能に配置される接地した内
部電極並びに該内部電極が該プラスチック容器内の挿入
時に内部電極と外部電極とが絶縁状態となる蓋とからな
る密封可能な成膜チャンバーに前記プラスチック容器を
装着する容器装着工程、該プラスチック容器の内部を原
料ガスに置換するとともに所定の成膜圧力に調整する成
膜前ガス調整工程、前記外部電極に高周波出力を供給し
て前記プラスチック容器内で前記原料ガスをプラズマ化
させて、該プラスチック容器の内表面にCVD膜を成膜
するCVD成膜工程、コーティング済み容器の内部圧力
を大気圧に戻す成膜後ガス調整工程並びに前記コーティ
ング済み容器を取り出す容器取出工程とを有するCVD
膜コーティングプラスチック容器の製造サイクルを所定
回数繰り返した後、前記成膜後ガス調整工程後から前記
容器装着工程前の状態にある内部電極の外表面に付着し
た電極汚れを、布により払拭するか、或いはブラシによ
りブラッシングして除去する汚れ除去工程を行なうこと
を特徴とする。
【0039】また本発明のCVD成膜装置用内部電極の
清掃方法では、前記成膜チャンバーをサークル状に複数
配設した回転支持体が一回転する間に、該成膜チャンバ
ーにて前記製造サイクルを一回行なうように該製造サイ
クルを所定回数行なった後、前記成膜後ガス調整工程後
から前記容器装着工程前の状態にある内部電極に対して
前記汚れ除去工程を行なうことが好ましい。
【0040】さらに本発明のCVD成膜装置用内部電極
の清掃方法は、前記汚れ防止工程は、前記成膜チャンバ
ーから前記内部電極を抜出する開始時に、布若しくはブ
ラシで該内部電極の側面を挟み、該布若しくは該ブラシ
と該内部電極との接触部を該内部電極の抜出に伴って該
内部電極の軸方向に摺動させて、該内部電極の外表面に
付着した電極汚れを除去する工程であることが好まし
い。
【0041】また請求項12記載のCVD成膜装置用内
部電極の清掃方法では、前記汚れ防止工程は、前記成膜
チャンバーから前記内部電極を抜出した後に、前記回転
支持体の回転に伴って移動する前記内部電極が形成する
軌道面の両側面から、複数の該内部電極の外表面を同時
に布ベルトにて払拭する工程であることが好ましい。
【0042】さらに請求項12記載のCVD成膜装置用
内部電極の清掃方法では、前記汚れ防止工程は、前記成
膜チャンバーから前記内部電極を抜出した後に、前記回
転支持体の回転に伴って移動する前記内部電極が形成す
る軌道面の両側面から、複数の該内部電極の外表面を同
時に静止した布ベルトで挟み、前記回転支持体の回転に
伴う該内部電極の移動によって該外表面を払拭する工程
であることが好ましい。
【0043】また本発明のCVD成膜装置用内部電極の
清掃方法では、クランパーに付設した前記布又は前記布
ベルトは、ロール状の布で供給し、該ロール状の布は、
払拭に伴う電極汚れの付着に応じて順次巻き送って、未
使用部分を露出させることが好ましい。
【0044】さらに本発明のCVD成膜装置用内部電極
の清掃方法では、前記汚れ除去工程において、剥落した
電極汚れを吸引除去する吸引除去工程を同時に行なうこ
とが好ましい。
【0045】さらに請求項11、12、13、16又は
17記載のCVD成膜装置用内部電極の清掃方法では、
前記成膜後ガス調整工程終了後から前記容器取出工程開
始までの間に前記汚れ除去工程を行ない、剥落した電極
汚れを積極的に前記コーティング済み容器内に落として
収容し、その後、該コーティング済み容器内に収容した
前記電極汚れを洗浄除去することが好ましい。
【0046】本発明のCVD成膜装置用内部電極の清掃
方法では、硬質金合金メッキを施した導電性管状基体で
形成した内部電極を使用することが好ましい。
【0047】また本発明のCVD成膜装置用内部電極の
清掃方法では、原料ガスとして炭化水素系ガス若しくは
Si含有炭化水素系ガスを使用し、前記CVD膜として
DLC膜を成膜することが好ましい。
【0048】
【発明の実施の形態】以下、実施形態を複数挙げて本発
明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施形態に限
定して解釈されない。また、各図面において部材が共通
する場合には、同一の符号を附した。以下本発明の実施
形態を図1〜17に基づいて説明する。
【0049】[バッチ方式型CVD成膜装置]図1は、本
発明に係るCVD成膜装置の基本構成の関係を示した概
念図である。本発明に係るCVD成膜装置は、成膜チャ
ンバーと、成膜チャンバーに装着する各プラスチック容
器の内部にプラズマ化させる原料ガスを導入する原料ガ
ス導入手段と、成膜チャンバーの外部電極ごとに高周波
を供給する高周波供給手段と、硬質金合金メッキを施し
た導電性管状基体で形成した内部電極の外表面を機械的
に払拭する汚れ除去手段とを備えたプラズマCVD成膜
装置であり、外部電極に高周波を供給してプラスチック
容器内で原料ガスをプラズマ化させて、プラスチック容
器の内表面にCVD膜を成膜する装置である。このCV
D成膜装置は、1個の成膜チャンバー或いは複数の成膜
チャンバーを据付したものであり、例えば全ての成膜チ
ャンバーにて同時に製膜を行なうバッチ方式型CVD成
膜装置である。
【0050】図2は、図1のうち一の成膜チャンバーに
着目して、その構成を示した概念図である。図2に示す
ように成膜チャンバー6は、プラスチック容器7を収納
する外部電極3とプラスチック容器の内部に挿脱可能に
配置される接地した内部電極9並びに蓋5とから構成さ
れ、密封可能な真空室を形成する。
【0051】蓋5は、導電部材4b及び絶縁部材4aと
から構成し、内部電極9がプラスチック容器7内に挿入
時に内部電極9と外部電極3とを絶縁状態とする。
【0052】導電部材4bの下に絶縁部材4aが配置さ
れて蓋5を形成し、外部電極3は、絶縁部材4aの下に
配置されている。この外部電極3は、上部外部電極2と
下部外部電極1からなり、上部外部電極2の下部に下部
外部電極1の上部がOリング8を介して着脱自在に取り
付けられるよう構成されている。上部外部電極2と下部
外部電極1を脱着することでプラスチック容器7を装着
することができる。また、外部電極3は絶縁部材4aに
よって蓋5と絶縁されている。
【0053】なお、本実施形態では外部電極3を下部外
部電極1と上部外部電極2の2つに分割しているが、C
VD膜の膜厚等の均一化を図るため、外部電極を例えば
底部電極、胴部電極及び肩部電極のように3つ、あるい
はそれ以上に分割し、各電極は例えばOリング等を挟ん
でシール性を確保しつつ、テフロン(登録商標)シート
やポリイミドフィルム或いはPEEK(ポリエーテルエ
ーテルケトン樹脂)フィルムで電気的に絶縁しても良
い。
【0054】外部電極3の内部には空間が形成されてお
り、この空間はコーティング対象のプラスチック容器、
例えばポリエチレンテレフタレート樹脂製の容器である
PETボトル7を収容するための収納空間である。外部
電極3内の収納空間は、そこに収容されるPETボトル
7を収納できるように形成される。ここで、PETボト
ルの外形よりも僅かに大きくなるように形成されること
が好ましい。すなわち、容器の収納空間の内壁面はプラ
スチック容器の外側近傍を囲む形状とすることが好まし
い。ただし、プラスチック容器の内表面にバイアス電圧
がかかる場合には、外部電極の収納空間の内壁面をプラ
スチック容器の外側近傍を囲む形状とする必要はない。
蓋5には、外部電極3内の収納空間につながる開口部が
設けられている。また、蓋5の内部には空間が設けられ
ており、この空間は上記開口部を介して外部電極3内の
収納空間につながっている。外部電極3内の収納空間
は、上部外部電極2と下部外部電極1の間に配置された
Oリング8によって外部から密閉されている。
【0055】内部電極9は、外部電極3内に配置され、
且つプラスチック容器7の内部に配置される。すなわ
ち、導電部材4bの上部から導電部材4b内の空間、導
電部材4bと絶縁部材4aの開口部を通して、外部電極
3内の空間に内部電極9が差し込まれている。内部電極
9の基端は導電部材4bの上部に配置される。一方、内
部電極9の先端は、外部電極3内の空間であって外部電
極3内に収容されたPETボトル7の内部に配置され
る。内部電極9は、その内部が中空からなる管形状を有
している。内部電極9の先端にはガス吹き出しロ49が
設けられている。さらに内部電極は接地される。
【0056】内部電極9は、硬質金合金メッキを施した
導電性管状基体で形成する。このとき導電性管状基体
は、表面を研磨したSUS304で形成することが好ま
しい。SUS304とするのは、耐食性及び高強度の理
由による。研磨は機械加工による研磨とし、バフ#60
0の鏡面に仕上ることが好ましい。
【0057】硬質金合金メッキとするのは、電極汚れと
の反応を抑えるためである。メッキ厚みは2〜10μm
とすることが好ましく、さらに硬質金合金メッキ種類は
99.7Au-0.3Co、99.8Au-0.2Ni等の酸性硬質金メッキであ
ることが好ましい。純金メッキは耐食性が最良である
が、耐摩耗性、硬さなどの機械的強度が弱い。酸性硬質
金メッキ(99.7Au-0.3Co、99.8Au-0.2Ni)は、耐食性、
耐摩耗性、硬さなどの機械的強度も改良されているため
内部電極のメッキ材としてはよい。その他の金合金(25
Ag、20Cu)の硬さは酸性硬質金メッキより硬いが、耐摩
耗性及び耐食性で劣る。金メッキ方法はSUS304の機
械加工による研磨(バフ#600の鏡面に仕上げ)した
ものに、ニッケルの無電解メッキをしてその上に金メッ
キを行なう方法とする。
【0058】内部電極9の内口径は、内部電極の管内部
でのプラズマ発生を防止するため1.5mm以下、より
好ましくは1.0mm以下とすることが好ましい。内口径
を1.5mm以下とすることにより、内部電極の管内部に
おける電極汚れの発生を抑制できる。また、内部電極の
肉厚は、機械的強度確保のため1mm以上とすることが
好ましい。
【0059】内部電極を上述のように形成することで、
電極汚れの固着を防止し、プラズマ放電を安定化させる
ことができる。
【0060】本発明において外部電極は、図3に示すよ
うに、1本1本独立した容器収納孔を複数有する複数一
体型外部電極にしても良い。複数一体型外部電極とは、
複数のプラスチック容器を並列かつそれぞれ独立に収納
した状態で収容可能な収納空間を有する一柱体からなる
柱状外部電極であり、各収納空間の中心軸は、柱状外部
電極の軸心と平行で、且つ柱状外部電極の同一断面同一
円周上に位置し、収納空間同士を均等間隔に配置するも
のである。図3では、一の外部電極3に4つの独立した
容器収納孔を設けた場合を示している。一の外部電極3
に対して容器収納孔それぞれに内部電極9a〜9dが設けて
ある。図4に複数一体型外部電極の場合におけるCVD
成膜装置の模式図を示した。基本構造は、図2に示した
場合と同様であるが、複数一体型外部電極としたため、
複数の内部電極はそれぞれ接地して、且つ原料ガスも各
容器に供給可能な配管となっている。図3に示すように
外部電極3の内部には空間が4つ形成されて複数一体型の
構造を採っているが、この空間はコーティング対象のプ
ラスチック容器である、例えばポリエチレンテレフタレ
ート樹脂で成形されたペットボトル(PETボトル)7a
〜7dを4本収容するためのものである。外部電極3内の収
納空間の形状は、図2の場合と同様である。図4のB-
B’横断面図である図5に示すように、外部電極の中心
χ1から半径aの円周S上にペットボトル7a〜7dの収納空
間の中心である7ax〜7dx(それぞれ×で示した点)が、
均等間隔で配置されるように収納空間を配置する。高周
波出力は高周波出力供給ロッド30に導入する。ここで7a
x〜7dxを均等間隔で配置する。図3(a)に示した複数
一体型外部電極は、円柱状の柱状外部電極であるが、角
柱あるいは各容器収納空間を近似的に均一な肉厚で囲む
形状が複合して形成した一柱体からなる柱状構造でも良
い。外部電極3の容器下部外部電極1は、図3に示す外部
電極3の容器下部外部電極1の底面と中心軸Xとの交点χ
2を高周波出力供給点としている。高周波出力供給ロッ
ド30には導電ケーブルや導電性金属棒が用いられる。ま
た高周波出力供給ロッド接続コンタクト32は、容器の出
し入れ時に容器下部外部電極と容器上部外部電極とを組
み立る場合に導通接点の役目を果たすものである。な
お、高周波出力供給点χ2を容器下部外部電極に設けて
いるが、容器下部外部電極1であって各プラスチック容
器の底面付近の4箇所に分配して接続点を設けるか、あ
るいは外部電極の内部であって中心軸X上で接続等する
ことも可能である。いずれにしても接続点の変更は、各
プラスチック容器内で均等なプラズマを発生させること
が可能な範囲内で適宜可能である。なお、本実施形態で
は、1個の外部電極の内部に4本のプラスチック容器を
収納する場合を説明したが、4本以外であっても複数本
のプラスチック容器を収納することが可能な外部電極を
用いる形態を取ることもできる。外部電極として複数一
体型外部電極とすることで、装置小型化、高周波電源の
使用個数の低減を図ることができるばかりではなく、汚
れ除去手段の小型化が可能となる。すなわち、通常の外
部電極と比較して内部電極同士の間隔を狭くすることが
できるため、同じ大きさの汚れ除去手段でも同時に多く
の内部電極の電極汚れを除去できる。
【0061】本発明に係る容器とは、蓋若しくは栓若し
くはシールして使用する容器、またはそれらを使用せず
開口状態で使用する容器を含む。開口部の大きさは内容
物に応じて決める。プラスチック容器は、剛性を適度に
有する所定の肉厚を有するプラスチック容器と剛性を有
さないシート材により形成されたプラスチック容器を含
む。本発明に係るプラスチック容器の充填物は、炭酸飲
料若しくは果汁飲料若しくは清涼飲料等の飲料、並びに
医薬品、農薬品、又は吸湿を嫌う乾燥食品等を挙げるこ
とができる。
【0062】本発明のプラスチック容器を成形する際に
使用する樹脂は、ポリエチレンテレフタレート樹脂(P
ET)、ポリエチレンテレフタレート系コポリエステル
樹脂(ポリエステルのアルコール成分にエチレングリコ
ールの代わりに、シクロヘキサンディメタノールを使用
したコポリマーをPETGと呼んでいる、イーストマン
製)、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレン
ナフタレート樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン
樹脂(PP)、シクロオレフィンコポリマー樹脂(CO
C、環状オレフィン共重合)、アイオノマ樹脂、ポリ−
4−メチルペンテン−1樹脂、ポリメタクリル酸メチル
樹脂、ポリスチレン樹脂、エチレン−ビニルアルコール
共重合樹脂、アクリロニトリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹
脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリア
ミドイミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリカーボネー
ト樹脂、ポリスルホン樹脂、又は、4弗化エチレン樹
脂、アクリロニトリル−スチレン樹脂、アクリロニトリ
ル−ブタジエン−スチレン樹脂、を例示することができ
る。この中で、PETが特に好ましい。
【0063】図2において、原料ガス導入手段41は、
プラスチック容器7の内部に原料ガス発生源20から供
給される原料ガスを導入する。すなわち、内部電極9の
基端には、配管11の一方側が接続されており、この配
管11の他方側は真空バルブ16を介してマスフローコ
ントローラー19の一方側に接続されている。マスフロ
ーコントローラー19の他方側は配管を介して原料ガス
発生源20に接続されている。この原料ガス発生源20
はアセチレンなどの炭化水素ガス等を発生させるもので
ある。
【0064】図1に示すように原料ガス導入手段は、各
成膜チャンバーに原料ガスを供給する。成膜チャンバー
ごとに原料ガス供給手段を設置しても良いが、一の原料
ガス発生源によって、全ての成膜チャンバーに原料ガス
を導入しても良い。この場合、原料ガス発生源とマスフ
ローコントローラーとの間に、成膜チャンバーの数に応
じた分岐配管を設ける。ここで、マスフローコントロー
ラーは成膜チャンバーの数と同数設置する。いずれにし
ても、各成膜チャンバーに所定量の原料ガスを供給する
ことができればよい。
【0065】原料ガスとしては、例えば、DLC膜を成
膜する場合、常温で気体又は液体の脂肪族炭化水素類、
芳香族炭化水素類、含酸素炭化水素類、含窒素炭化水素
類などが使用される。特に炭素数が6以上のベンゼン,
トルエン,o-キシレン,m-キシレン,p-キシレン,シク
ロヘキサン等が望ましい。食品等の容器に使用する場合
には、衛生上の観点から脂肪族炭化水素類、特にエチレ
ン、プロピレン又はブチレン等のエチレン系炭化水素、
又は、アセチレン、アリレン又は1―ブチン等のアセチ
レン系炭化水素が好ましい。これらの原料は、単独で用
いても良いが、2種以上の混合ガスとして使用するよう
にしても良い。さらにこれらのガスをアルゴンやヘリウ
ムの様な希ガスで希釈して用いる様にしても良い。ま
た、ケイ素含有DLC膜を成膜する場合には、Si含有炭
化水素系ガスを使用する。
【0066】本発明でいうDLC膜とは、iカーボン膜
又は水素化アモルファスカーボン膜(a−C:H) と呼
ばれる膜のことであり、硬質炭素膜も含まれる。またD
LC膜はアモルファス状の炭素膜であり、SP結合も
有する。このDLC膜を成膜する原料ガスとしては炭化
水素系ガス、例えばアセチレンガスを用い、Si含有DL
C膜を成膜する原料ガスとしてはSi含有炭化水素系ガス
を用いる。このようなDLC膜をプラスチック容器の内
表面に形成することにより、炭酸飲料や発泡飲料等の容
器としてワンウェイ、リターナブルに使用可能な容器を
得る。
【0067】導電部材4b内の空間は配管13の一方側
に接続されており、配管13の他方側は真空バルブ18
を介して真空ポンプ21に接続されている。この真空ポ
ンプ21は排気ダクト29に接続されている。複数の成
膜チャンバーがあるため、一つの真空ポンプに排気系統
を集約して排気を行なっても良く、或いは複数の真空ポ
ンプで分担して排気を行なっても良い。
【0068】図6に示すように、高周波供給手段は、外
部電極ごとに具設した固定整合器(図中は、先端M.Bと
表記する)と、1以上の高周波電源と、高周波電源ごと
に具設した自動整合器と、固定整合器まで自動整合器か
ら受けた高周波を均等に供給する高周波分配手段とを備
える。
【0069】固定整合器は、外部電極それぞれに具設さ
れ、同軸ケーブルによって供給される高周波と外部電極
内で生成するプラズマとのインピーダンス整合を行な
う。固定整合器を外部電極は、例えば数Ωの銅板配線に
よって接続する。
【0070】高周波電源は、プラスチック容器内で原料
ガスをプラズマ化するためのエネルギーである高周波を
発生させるものである。マッチングを素早く行ない、プ
ラズマ着火に要する時間を短縮させるために、トランジ
スタ型高周波電源であり、且つ周波数可動式か或いは電
子式でマッチングを行なう高周波電源であることが好ま
しい。高周波電源の周波数は、100kHz〜1000
MHzであるが、例えば、工業用周波数である13.5
6MHzのものを使用する。
【0071】自動整合器から固定整合器に至るまでの配
線は、同軸ケーブルで接続する。同軸ケーブルは例えば
特性インピーダンス50Ωのものとする。ここで自動整
合器は、同軸ケーブル上でのインピーダンス変動を調整
するものである。
【0072】高周波分配手段は、一の高周波電源から供
給される高周波を複数の外部電極に分配するためのもの
であり、例えば、図7に示した分配回路とする。コイル
と抵抗とコンデンサにより構成するパラレル型回路或い
はカスケード型回路が例示できる。
【0073】図1の汚れ除去手段は内部電極の外表面を
機械的に払拭する手段であり、図8に汚れ除去手段の第
1実施形態を図示する。汚れ除去手段は、布若しくはブ
ラシ64を付設したクランパー61と、布若しくはブラ
シ64で内部電極9の側面を挟むクランパー作動手段6
3と、布若しくはブラシ64と内部電極9の側面との接
触面を内部電極9の軸方向に沿って摺動させる払拭機構
60とを備える。
【0074】クランパー61の当接部62に付設する布
としては、帯電防止糸で超極微細繊維を使用しているポ
リエステル繊維等を織った拭き取りクロス、ネル布、タ
オル地が例示できる。また、有機高分子素材をスポンジ
形状としたものでも良い。
【0075】クランパー61の当接部62に付設したブ
ラシとしては、馬毛ブラシ、豚毛ブラシ、ナイロンブラ
シ、ウレタン系ブラシが例示できる。
【0076】クランパーに付設した布64は、ロール状
の巻取り布66であることが好ましい。例えば、図9に
図示したように巻取り機67を設置して、ロール状の巻
取り布66を装着する。図9(a)のようにロール状の
巻取り布66を1組のクランパー61で使用しても良い
し、図9(b)のように複数のクランパーで使用しても
良い。
【0077】クランパー作動手段63は、クランパー6
1を保持し、内部電極9をクランパー61で挟む装置で
あり、油圧式、エア圧式により作動させる。
【0078】払拭機構60は、布若しくはブラシ64と
内部電極9の側面との接触面を内部電極9の軸方向に沿
って摺動させる装置であり、例えば図8に図示したよう
に内部電極を釣支し、且つ成膜チャンバーから抜出させ
る装置である。油圧式、エア圧式により作動させる。
【0079】CVD成膜装置は、図8に示したように、
汚れ除去手段にて剥落した電極汚れを除去する吸引除去
機構65を備えることが好ましい。吸引除去機構65
は、開放状態にある下部外部電極1と上部外部電極2と
の間に配置可能に設置し、上部外部電極2の下方より吸
引して、電極汚れを除去する。なお、成膜チャンバーを
複数設置する場合には、上部外部電極2の下方よりまと
めて吸引して、電極汚れを除去しても良い。
【0080】[ロータリー型CVD成膜装置]ロータリー
型とは、回転支持体が一周する間に成膜チャンバーが一
製造サイクルを行なうCVD成膜装置をロータリー型と
分類し、上記バッチ方式型と区別する。本発明のCVD
成膜装置は、図10に基本構成を示したようにロータリ
ー型の形態も有する。本発明では、回転支持体を一定速
度で回転させることが好ましい。
【0081】以下、ロータリー型CVD成膜装置につい
て説明する。本発明に係るロータリー型CVD成膜装置
は、回転支持体を1回転させる間に、プラスチック容器
の容器装着手段、プラスチック容器の内部を原料ガスに
置換するとともに所定の成膜圧力に調整する成膜前ガス
調整手段、プラスチック容器の内表面にCVD膜を成膜
するCVD成膜手段、コーティング済み容器の内部圧力
を大気圧に戻す成膜後ガス調整手段並びに容器取出手段
の各手段を順次作動させる成膜装置であり、硬質金合金
メッキを施した導電性管状基体で形成した内部電極を配
置する成膜チャンバーと、成膜チャンバーをサークル状
に複数配設した回転支持体と、各プラスチック容器の内
部にプラズマ化させる原料ガスを導入する原料ガス導入
手段と、外部電極ごとに高周波を供給する高周波供給手
段と、前記成膜後ガス調整手段作動後から前記容器装着
手段作動前の状態にある内部電極の外表面を機械的に払
拭する汚れ除去手段を備える。
【0082】バッチ方式型CVD成膜装置とロータリー
型CVD成膜装置とでは、図2に示した成膜チャンバー
6の基本構成、内部電極の素材、プラスチック容器7、
原料ガス導入手段41について同様であるので、異なる
点について下記の通り説明する。
【0083】プラスチック容器の容器装着手段は、成膜
チャンバー内の容器収納孔に容器を装着させるための手
段であり、例えば、具体的には容器を収納するために上
部外部電極2と下部外部電極1とを開口させる手段であ
る。図10のように未コーティングプラスチック容器
は、例えばコンベアから容器を別個に取り出して成膜チ
ャンバー内の容器収納孔に投入する容器装着ハンドリン
グ装置(未図示)によって供給する。
【0084】成膜前ガス調整手段は、プラスチック容器
の内部を原料ガスに置換するとともに所定の成膜圧力に
調整する手段であり、原料ガス導入手段と真空ポンプの
排気とを協同させるものである。
【0085】CVD成膜手段は、プラスチック容器の内
表面にCVD膜を成膜する手段であり、成膜チャンバー
において高周波供給手段と原料ガス導入手段と排気手段
とを協同させるものである。ここで、排気手段とは、真
空バルブ18、真空ポンプ21及び排気ダクト29とか
ら構成する。
【0086】成膜後ガス調整手段は、成膜チャンバー及
びプラスチック容器内の残存した原料ガスを除去し、さ
らに成膜後にプラスチック容器内を大気圧開放させる手
段であり、排気手段と大気開放弁17とを協同させるも
のである。
【0087】容器取出手段は、成膜チャンバー内の容器
収納孔から容器を取出させるための手段であり、例えば
容器を取出するために上部外部電極2と下部外部電極1
とを開口させる手段である。図10のようにコーティン
グ済み容器は、例えば成膜チャンバー内の容器収納孔か
ら容器を取出する容器取出ハンドリング装置(未図示)
によってコンベアに載せられ、搬出される。
【0088】図11に示すように、高周波供給手段は、
外部電極ごとに具設した固定整合器(先端M.B)と、1
以上の高周波電源と、高周波電源ごとに具設された自動
整合器(自動マッチングボックス)と、CVD成膜手段
を作動させる成膜チャンバーに対して固定整合器を介し
て自動整合器から受けた高周波を均等に供給する高周波
分配手段(分配器)と、高周波電源のうち、CVD成膜
手段の作動開始時及び作動終了時の状態にある外部電極
に対して高周波の供給を担当する高周波電源の出力制御
を行なうための高周波電源出力制御手段とを備える。
【0089】固定整合器、高周波電源及び自動整合器
は、バッチ方式型CVD成膜装置の場合と同様である。
【0090】高周波電源出力制御手段は、高周波電源の
うち、CVD成膜手段の作動開始時及び作動終了時の状
態にある外部電極に対して、コールドスイッチングを実
現させるための制御手段である。高周波を外部電極に供
給開始する際に、高周波電源の出力を一旦オフとする信
号を発信し、切換器の切換作業終了後に高周波電源の出
力をオンとする信号を発信するものである。なお、CV
D成膜手段の作動開始時及び作動終了時は、例えば、回
転支持体の回転角度の検出と連動して検知させる。
【0091】高周波分配手段は、一の高周波電源から供
給される高周波を複数の外部電極に分配するためのもの
である。バッチ方式型CVD成膜装置の場合とは異な
り、ロータリー型に対応して回転支持体の回転角度に合
わせて一部の成膜チャンバーにのみにスムースに高周波
を供給するため、図7に示した分配回路と切換スイッチ
(リレー)とを組み合わせて構成する。例えば、図12
又は図13で示した高周波分配手段の形態が例示でき
る。
【0092】ロータリー型CVD成膜装置を示す図10
では、容器取出手段作動後から容器装着手段作動前の状
態の内部電極を清掃する装置を示したが、成膜後ガス調
整手段作動後から容器取出手段作動前の状態にある内部
電極について清掃をする装置としても良い。この場合、
容器内部に電極汚れを積極的に収容することができる装
置となる。
【0093】図10の汚れ除去手段は、内部電極の外表
面を機械的に払拭する手段であり、ロータリー型CVD
成膜装置では、数種の実施形態があるため、下記に実施
形態に分けて説明する。
【0094】[第1実施形態]図14に第1実施形態を示
す。汚れ除去手段68は、容器取出手段作動後から容器
装着手段作動前の状態にある内部電極、例えば図14で
は3個の成膜チャンバーa、b、cに対応する内部電極
9の外表面を機械的に払拭する汚れ除去手段である。
【0095】汚れ除去手段68は、バッチ方式型CVD
成膜装置の汚れ除去手段の第1実施形態と同じ構成を採
る。すなわち本実施形態の汚れ除去手段68は、布若し
くはブラシ64を付設したクランパー61と、布若しく
はブラシ64で内部電極9の側面を挟むクランパー作動
手段63と、布若しくはブラシ64と内部電極9の側面
との接触面を内部電極9の軸方向に沿って摺動させる払
拭機構60とを備える。
【0096】布若しくはブラシ64、クランパー作動手
段63、払拭機構60及び吸引除去機構65は、バッチ
方式型CVD成膜装置の汚れ除去手段の第1実施形態で
説明した通りである。図9に示したロール状の巻取り布
66も使用できる。
【0097】[第2実施形態]図15に第2実施形態を示
す。汚れ除去手段72は、容器取出手段作動後から容器
装着手段作動前の状態にある内部電極9、例えば図15
では3個の成膜チャンバーa、b、cに対応する内部電
極の外表面を機械的に払拭する汚れ除去手段である。
【0098】汚れ除去手段は、回転支持体の回転に伴っ
て移動する内部電極9が形成する軌道面71の両側面か
ら、複数の内部電極9の外表面を同時に布ベルト70に
て払拭する払拭機構72を備える。
【0099】回転支持体の回転に伴って移動する内部電
極9が形成する軌道面71は、回転支持体の中心を中心
として内部電極9が移動する際に形成する円筒の側面で
ある。
【0100】布ベルト70は、内部電極の長さに相当す
る幅の布であり、素材として帯電防止糸で超極微細繊維
を使用しているポリエステル繊維等を織った拭き取りク
ロス、ネル布、タオル地が例示できる。
【0101】払拭機構72は、布ベルト70をコンベア
のようにループ形状にして、布ベルトをループ式に動か
すものである。したがって、ループ式に動かすための動
力手段(不図示)が必要である。また、払拭機構72
は、図16に図示するように布ベルト70をロール状の
巻取り布66で供給しても良い。この場合払拭機構72
は、布ベルトの巻取り装置であり、軌道面71を挟むよ
うにロール状の巻取り布66を一方へ巻き取ることが可
能となる。
【0102】本実施形態においても、図15に示したよ
うに、剥落した電極汚れを除去する吸引除去機構65を
設置することが好ましい。
【0103】[第3実施形態]図17で示すように汚れ除
去手段は、回転支持体の回転に伴って移動する内部電極
9が形成する軌道面71の両側面から、複数の内部電極
9の外表面を同時に静止した布ベルト70で挟み、内部
電極9の移動によって外表面を払拭する払拭機構72を
備える。第2実施形態と同様の構成(図15)を採る。
第2実施形態と異なる点は布ベルト70を静止させるた
め、払拭機構72として布ベルト70をループ状に動か
す動力手段が不要となることである。
【0104】したがって、軌道面71、布ベルト70、
布ベルトの素材の選択並びに布ベルトとしてロール状の
巻取り布66の採用については、第2実施形態と同様で
ある。
【0105】図14、図15又は図17では、成膜チャ
ンバーa、b、cに対応する内部電極を清掃する汚れ除
去手段を図示したが、装置の規模により容器取出手段作
動後から前記容器装着手段作動前の状態にある内部電極
の本数を適宜変えることができるため、その本数に応じ
て汚れ除去手段の規模を調整することができる。
【0106】次に、本発明のCVD成膜装置を用いて容
器の内部にDLC膜を成膜する方法について説明する。
まず、バッチ方式型及びロータリー型において共通であ
る製造サイクルについて説明しながら、DLC膜を成膜
する方法を述べる。
【0107】まず、図2を用いて、成膜チャンバー内に
プラスチック容器を装着する容器装着工程について説明
する。成膜チャンバー内は、真空バルブ17を開いて大気
開放されており、外部電極3の下部外部電極1が上部外
部電極2から取り外された状態となっている。コンベア
(不図示)から供給された未コーティングのPETボト
ル(図1の未成膜容器)を容器装着ハンドリング装置
(不図示)によって抜き出し、図2に示すように、上部
外部電極2の下側から上部外部電極2内の空間にPET
ボトル7を差し込み、設置する。この際、内部電極9は
PETボトル7内に挿入された状態になる。次に、下部
外部電極1を上部外部電極2の下部に装着し、外部電極
3はOリング8によって密閉される。
【0108】次に、プラスチック容器7の内部を原料ガ
スに置換するとともに所定の成膜圧力に調整する成膜前
ガス調整工程について説明する。図2に示すように、真
空バルブ17を閉じた後、真空バルブ18を開き、真空ポ
ンプ21を作動させる。これにより、PETボトル7内
を含む成膜チャンバー6内が配管13を通して排気さ
れ、成膜チャンバー6内が真空となる。このときの成膜
チャンバー6内の圧力は2.6〜66Pa(2×10-2
〜5×10-1Torr)である。
【0109】次に、真空バルブ16を開き、原料ガス発
生源20において炭化水素ガスを発生させ、この炭化水
素ガスを配管22内に導入し、マスフローコントローラ
ー19によって流量制御された炭化水素ガスを配管11
及びアース電位の内部電極9を通してガス吹き出しロ4
9から吹き出す。これにより、炭化水素ガスがPETボ
トル7内に導入される。そして、成膜チャンバー6内と
PETボトル7内は、制御されたガス流量と排気能力の
バランスによって、DLC成膜に適した圧力(例えば
6.6〜665Pa程度(0.05〜5.0Torr程度)
に保たれ、安定化させる。
【0110】次に外部電極3に高周波出力を供給してプ
ラスチック容器7内で原料ガスをプラズマ化させてプラ
スチック容器7の内表面にDLC膜を成膜するCVD成
膜工程について説明する。CVD成膜工程に入った成膜
チャンバー6は、高周波供給手段によりRF出力(例えば
13.56MHz)が供給される。これにより、外部電極3
と内部電極9間にプラズマを着火する。このとき、自動
整合器14は、出力供給している電極全体からの反射波
が最小になるように、インダクタンスL、キャパシタン
スCによってインピーダンスを合わせている。固定整合
器は、同軸ケーブルのインピーダンスをプラズマのイン
ピーダンスに変換している。これによって、PETボト
ル7内に炭化水素系プラズマが発生し、DLC膜がPE
Tボトル7の内表面に成膜される。このときの成膜時間
は数秒程度と短いものとなる。次に、高周波供給手段か
らのRF出力を停止し、プラズマを消滅させてDLC膜
の成膜を終了させる。ほぼ同時に真空バルブ16を閉じ
て原料ガスの供給を停止する。
【0111】次に、コーティング済み容器の内部圧力を
大気圧に戻す成膜後ガス調整工程について説明する。成
膜チャンバー6内及びPETボトル7内に残存した炭化
水素ガスを除くために、真空バルブ18を開き、成膜チ
ャンバー6内及びPETボトル7内の炭化水素ガスを真
空ポンプ21によって排気する。その後、真空バルブ1
8を閉じ、排気を終了させる。このときの成膜チャンバ
ー6内の圧力は6.6〜665Pa(0.05〜5.0T
orr)である。この後、真空バルブ17を開く。これによ
り、空気が蓋5内の空間、外部電極3内の空間に入り、
成膜チャンバー6内が大気開放される。
【0112】次にコーティング済み容器を取り出す容器
取出工程について説明する。外部電極3の下部外部電極
1が上部外部電極2から取り外された状態とする。上部
外部電極2内の空間に収納されているPETボトル7を
上部外部電極2の下側から容器取出ハンドリング装置
(不図示)によって取り出す。次にコーティング済み容
器(図1の成膜済み容器)をコンベア(不図示)へ載せ
て搬出する。
【0113】回転支持体に複数配置された成膜チャンバ
ーが、回転支持体の回転角度に応じて順次、循環して製
造サイクルを行なうことにより、DLC膜コーティング
PETボトルが量産される。
【0114】CVD成膜工程を経ることにより、内部電
極の表面に炭化水素系の電極汚れが付着して、付着量が
多くなると放電の安定性に影響を及ぼすこととなる。し
たがって、製造サイクルを一回、或いは複数回行なうご
とに、内部電極に付着した電極汚れを清掃する必要が生
ずる。
【0115】次に、内部電極の清掃方法について説明す
る。 [バッチ方式型CVD成膜装置]図1のCVD成膜装置の
成膜チャンバーは、容器取出工程終了時には、図8
(a)に示すように内部電極が成膜チャンバー内に挿入
された状態となっている。このとき、クランパー61は
内部電極9とは離れた状態にある。次にクランパー作動
手段63を作動させて図8(b)に示すようにクランパ
ー61で側面二方向から内部電極9を挟む。このとき、
クランパーに付設された布64が内部電極9と接触して
いる。次に図8(c)に示すように払拭機構60を作動
させ、内部電極9を成膜チャンバーから抜出させる。こ
のとき、布64と内部電極9との接触部を内部電極9の
抜出に伴って摺動させる。このとき、外部電極の外表面
は、布64によって機械的に払拭され、付着した電極汚
れが除去される。次に図8(d)に示すようにクランパ
ー作動手段63を解除させて、クランパー61を内部電
極9から離す。さらに、図8(e)(f)に示すように
払拭機構60を解除させて、内部電極9を成膜チャンバ
ーに挿入する。
【0116】図9に示すようにクランパーに付設した布
62をロール状の布として、図8(e)(f)に状態に
あるクランパーについて、払拭に伴う電極汚れの付着に
応じてロール状の布を巻き送って、未使用部分を露出さ
せる工程を追加しても良い。
【0117】布の代わりにブラシを用いても良い。
【0118】さらに、クランパーが図8(a)〜(f)
の状態にあるときに、剥落した電極汚れを吸引除去手段
65により除去することが好ましい。この場合、上部外
部電極2の下方より吸引することが好ましい。
【0119】また、成膜後ガス調整工程終了後から容器
取出工程開始までの間に、剥落した電極汚れを積極的に
コーティング済み容器内に落として収容し、その後、コ
ーティング済み容器内に収容した電極汚れを洗浄除去し
ても良い。すなわち、成膜後ガス調整工程終了後、図8
(a)に示すように内部電極が成膜チャンバー内に挿入
された状態とする。このとき、クランパー61は内部電
極9とは離れた状態にある。次にクランパー作動手段6
3を作動させて図8(b)に示すようにクランパー61
で側面二方向から内部電極9を挟む。このとき、クラン
パーに付設された布64が内部電極9と接触している。
次に図8(c)に示すように払拭機構60を作動させ、
内部電極9を成膜チャンバーから抜出させる。このと
き、布64と内部電極9との接触部を内部電極9の抜出
に伴って摺動させる。このとき、外部電極の外表面は、
布64によって機械的に払拭され、付着した電極汚れが
コーティング済み容器内に収納される。次に図8(d)
に示すようにクランパー作動手段63を解除させて、ク
ランパー61を内部電極9から離す。さらに、図8
(e)(f)に示すように払拭機構60を解除させて、
内部電極9を成膜チャンバーに挿入する。次に容器取出
工程に入り、コーティング済み容器を搬出する。搬出
後、コーティング済み容器内を洗浄して、電極汚れを除
去する。
【0120】[ロータリー型CVD成膜装置]図10のロ
ータリー型CVD成膜装置について、容器取出工程終了
時から容器装着工程前にある成膜チャンバー、すなわち
図14又は図15の容器取出ハンドリング装置により容
器を取り出した状態にある成膜チャンバーa、b、cに
ついて、汚れ除去工程が行なわれる。
【0121】[第1実施形態]図14に示すようにロータ
リー型CVD成膜装置における内部電極の清掃方法は、
図8(a)〜(f)を参照しながらバッチ方式型CVD
成膜装置で説明したクランパーを用いる清掃方法と同じ
方法である。この場合、複数の内部電極を同時に清掃す
ることが好ましい。
【0122】[第2実施形態]図10のCVD成膜装置の
成膜チャンバーは、容器取出工程終了時には、図15
(x)に示すように内部電極が成膜チャンバー内に挿入
された状態となっている。直ちに図15(y)(z)に
示すように内部電極の挿脱手段73を作動させて内部電
極9を成膜チャンバーから抜出させる。次に図15
(a)〜(c)に示すように、回転支持体の回転に伴っ
て移動する内部電極9が形成する軌道面71の両側面か
ら、複数の内部電極9の外表面を同時に布ベルト70に
て払拭する。このとき布ベルト70は、図15の矢印の
向きにループ状に回転運動をしている。布ベルト70に
よる払拭を終了した内部電極は、図15(d)〜(f)
に示すように内部電極の挿脱手段73を作動させて、内
部電極9を成膜チャンバー内に挿入する。
【0123】[第3実施形態]図10のCVD成膜装置の
成膜チャンバーは、容器取出工程終了時には、図17
(x)に示すように内部電極が成膜チャンバー内に挿入
された状態となっている。直ちに図17(y)(z)に
示すように内部電極の挿脱手段73を作動させて内部電
極9を成膜チャンバーから抜出させる。次に図17
(a)〜(c)に示すように、回転支持体の回転に伴っ
て移動する内部電極9が形成する軌道面71の両側面か
ら、複数の内部電極9の外表面を同時に布ベルト70に
て挟み、回転支持体の回転に伴う内部電極9の移動によ
って外表面を払拭する。このとき布ベルト70は、静止
している。布ベルト70との接触を終了した内部電極9
は同時に払拭を終了し、図17(d)〜(f)に示すよ
うに内部電極の挿脱手段73が作動して、内部電極9を
成膜チャンバー内に挿入する。
【0124】第2実施形態及び第3実施形態において、
クランパーに付設した布ベルト70を図16に示したよ
うにロール状の布として、図15(a)〜(c)に状態
にある内部電極9について、払拭に伴う電極汚れの付着
に応じてロール状の布を巻き送って、未使用部分を露出
させる工程を追加しても良い。これにより、常に未使用
部分が露出するので払拭能力を高く維持できる。
【0125】第2実施形態及び第3実施形態において、
汚れ除去工程を行なっている際に、剥落した電極汚れを
吸引除去手段65により除去することが好ましい。この
場合、上部外部電極2の下方より吸引することが好まし
い。これにより、成膜チャンバーをはじめとする装置周
辺及び容器内部への電極汚れの飛散を防止できる。
【0126】バッチ方式型CVD装置の場合と同様に、
ロータリー型CVD成膜装置においても、クランパーを
用いる場合には、成膜後ガス調整工程終了後から容器取
出工程開始までの間に、剥落した電極汚れを積極的にコ
ーティング済み容器内に落として収容し、その後、コー
ティング済み容器内に収容した電極汚れを洗浄除去して
も良い。
【0127】本実施の形態では、内部に薄膜を成膜する
容器として飲料用のPETボトルを用いているが、他の
用途に使用される容器を用いることも可能である。
【0128】また、本実施の形態では、CVD成膜装置
で成膜する薄膜としてDLC膜又はSi含有DLC膜を挙
げているが、容器内に他の薄膜を成膜する際に上記成膜
装置を用いることも可能である。
【0129】DLC膜の膜厚は0.003〜5μmとな
るように形成する。
【0130】
【実施例】内部電極の材質の選定について実施例を示
す。 (1)成膜条件 アセチレンガス流量を30SCCM、高周波出力130
0Wを4本のチャンバーに同時に供給した。放電時間は
3秒とした。また、PETボトルの内長さは150mm、容器
容量は500ml、内表面積は400cm2とした。 (2)内部電極 内部電極の寸法は、外径6mm、内口径4mm、全長330mmと
した。 (3)成膜を100回繰り返し、内部電極の外表面に電
極汚れを付着させた。なお、外部電極は、200〜400回
(30〜60分間)の放電で汚れて放電不能となる。
【0131】拭き取り後の内部電極の外観評価として、
目視観察を行なった。また、拭き取り後の電極汚れの付
着の有無について目視で評価し、電極汚れが完全に或い
はほとんど取れた場合を○、電極汚れがやや残った場合
を△、電極汚れが落ちにくかった場合を×とした。さら
に、拭き取りによるメッキの傷の有無を目視観察し、メ
ッキの機械的強度を評価した。傷がほとんどない場合を
○、傷がやや目立った場合を△とした。
【0132】(実施例1)内部電極として、99.7Au-0.3
Co合金メッキパイプ(母材:SUS304バフ研磨#6
00)を使用し、タオル地の布により拭き取った。
【0133】(実施例2)内部電極として、99.8Au-0.2
Ni合金メッキパイプ(母材:SUS304バフ研磨#6
00)を使用し、タオル地の布により拭き取った。
【0134】(実施例3)内部電極として、99.7Au-0.3
Co合金メッキパイプ(母材:SUS304バフ研磨#6
00)を使用し、ナイロンブラシにより拭き取った。
【0135】(実施例4)内部電極として、99.7Au-0.3
Co合金メッキパイプ(母材:SUS304)を使用し、
タオル地の布により拭き取った。
【0136】(比較例1)内部電極として、亜鉛(母材
は鉄)を使用し、タオル地の布により拭き取った。
【0137】(比較例2)内部電極として、錫メッキ
(母材は鉄)を使用し、タオル地の布により拭き取っ
た。
【0138】(比較例3)内部電極として、SUS304パイ
プを使用し、タオル地の布により拭き取った。
【0139】(比較例4)内部電極として、真鍮パイプ
を使用し、タオル地の布により拭き取った。
【0140】(比較例5)内部電極として、ニッケルパ
イプを使用し、タオル地の布により拭き取った。
【0141】(比較例6)内部電極として、純金メッキ
(下地SUS304バフ研磨#600)を使用し、タオ
ル地の布により拭き取った。
【0142】(比較例7)内部電極として、99.7Au-0.3
Co合金メッキパイプ(母材:SUS304)を使用し、
ドライアイスの微粒子によりブラストを行なった。粒子
の大きさ30〜50μmのドライアイスを圧縮空気(3kg/cm2)
と共に、500mm離れた距離から内部電極パイプに吹付
けからブラストした。
【0143】結果を表1に示す。
【表1】
【0144】実施例1、2、3及び4において電極汚れ
はささくれ状の外観であり、手で叩くとパラパラと自然
剥離した。このとき電極汚れは固着しておらず布で拭く
ことにより容易に取れた。しかし比較例7を参照すると
わかるように、ドライアイスのブラストでは、メッキ材
として99.7Au-0.3Co合金メッキを使用しても電極汚れは
充分に落ちなかった。したがって、布もしくはブラシに
よる払拭が有効であることがわかった。
【0145】比較例6の純金メッキは、電極汚れを落と
しやすかったが、金メッキ自体の機械的強度が不足し、
機械的磨耗によるメッキの傷つき及びメッキ剥がれの心
配がある。
【0146】比較例1〜5により、金合金以外のメッキ
は内部電極の素材として不適切であることがわかった。
【0147】以上の結果から、内部電極のメッキ材は金
合金とし、布若しくはブラシによる払拭の組み合わせで
電極汚れを除去することが効果的であることがわかっ
た。
【0148】なお、メッキ材として白金については、プ
ラズマ雰囲気中で、触媒として作用する可能性があり、
芳香族炭化水素不純物が生成混入することにより、メッ
キ材料の選択肢として除外した。また、銀、銅について
は、原料ガスであるアセチレンと作用して爆発性の化合
物であるアセチライドを生成するので、メッキ材料の選
択肢から除外した。
【0149】内部電極の内口径について実施例を示す。 (1)成膜条件 前記と同様とした。 (2)内部電極 内部電極の寸法は、外径6mm、全長330mmとし、実施例5
において内口径1.0mm、実施例6において内口径1.
5mmとした。なお、内部電極は外表面内表面ともに、9
9.7Au-0.3Co合金メッキを施した。母材は、SUS30
4バフ研磨#600とした。 (3)成膜を100回繰り返し、内部電極の外表面に電
極汚れを付着させた。
【0150】外部電極の管内表面における電極汚れの付
着の目視観察を行なった。実施例6は、実施例1と比較
して管内表面における電極汚れの付着が少なく、実施例
5に至っては管内表面における電極汚れの付着がほとん
どなかった。内部電極の内口径を1.5mm以下とするこ
とで管内部におけるプラズマの発生が抑制されたためと
推測できる。
【0151】
【発明の効果】本発明のCVD成膜装置では、内部電極
の電極汚れを除去して電極汚れの堆積に伴うプラズマ放
電の不安定或いは放電停止を防止し、電極汚れを除去す
る為のCVD膜成膜装置の分解・点検の間隔を延ばし
て、製造稼動効率を高く維持することができる。このと
き、内部電極と電極汚れとの強固な付着を防止して、電
極汚れを短時間にしかも容易に除去することができる。
【0152】また本発明は、量産機であるロータリー型
プラズマCVD成膜装置においても、同様に内部電極と
電極汚れとの強固な固着を防止して、電極汚れを短時間
にしかも容易に除去して、分解・点検の間隔を延ばし、
製造稼動効率を向上させることができる。
【0153】本発明では、内部電極の母材及びメッキを
選定することにより電極汚れと内部電極表面との反応を
起こさせず、電極汚れをさらに容易に払拭除去できる。
【0154】本発明では、布若しくはブラシを付設した
クランパーと、布若しくはブラシで内部電極の側面を挟
むクランパー作動手段と、布若しくはブラシと内部電極
の側面との接触面を内部電極の軸方向に沿って摺動させ
る払拭機構とを備える汚れ除去手段を設けて、成膜チャ
ンバーの構成を複雑化することなく、装置の一連の動き
の中で電極汚れを効率よく除去することができる。
【0155】本発明では、回転支持体の回転に伴って移
動する内部電極が形成する軌道面の両側面から、複数の
内部電極の外表面を同時に布ベルトにて払拭する払拭機
構を備える汚れ除去手段を設けることで、ロータリー型
CVD成膜装置の回転支持体の動きを取り入れて、効率
的な払拭動作を装置の中に盛り込むことができた。
【0156】本発明では、回転支持体の回転に伴って移
動する内部電極が形成する軌道面の両側面から、複数の
内部電極の外表面を同時に静止した布ベルトで挟み、内
部電極の移動によって外表面を払拭する払拭機構を設け
て、前記同様に回転支持体の動きを取り入れた効率的な
払拭動作を装置の中に盛り込むことができた。
【0157】本発明では、クランパーに付設した布又は
布ベルトをロール状の巻取り布で供給することで、布若
しくは布ベルトが電極汚れの付着により汚れ払拭能力が
低下した場合でも装置を運転させたまま、電極汚れの付
着のない未使用部分を露出させ、汚れ払拭能力を高く維
持させることができる。
【0158】本発明では、剥落した電極汚れを除去する
吸引除去機構を備える汚れ除去手段を設けることで、装
置内部及びその周辺への電極汚れの飛散を防止するとと
もに、未コーティング容器内への電極汚れの混入を防い
でコーティング不良の発生を防止することができる。
【0159】本発明では、内部電極の内口径を1.5m
m以下とすることで、内部電極の管内部でのプラズマ発
生を抑制して、内部電極の内表面、すなわち管内部での
電極汚れの発生を防止することができる。
【0160】本発明では、特にDLC膜成膜装置におい
て電極汚れを防止することができる。
【0161】本発明のCVD成膜装置用内部電極の清掃
方法により、バッチ方式型、ロータリー型の装置の形式
を問わず、CVD成膜装置の稼動時において、内部電極
の電極汚れを除去する最適のタイミング及びその除去方
法を提案し、CVD成膜装置の生産稼働率を低下させず
に連続運転ができる。
【0162】本発明の清掃方法により、特にロータリー
型CVD成膜装置の稼動時において、内部電極の電極汚
れを除去する最適のタイミング及びその除去方法を提案
し、同様に生産稼働率を低下させずに連続運転ができ
る。
【0163】本発明の清掃方法は、バッチ方式型、ロー
タリー型の装置の形式を問わず、成膜チャンバーから内
部電極を抜出する動作を利用して簡便な汚れ防止工程を
提案することができた。
【0164】本発明の清掃方法では、ロータリー型CV
D成膜装置において、布ベルトを積極的に動かすことを
払拭動作とする形態、並びに布ベルトを静止させて内部
電極を回転支持体の回転に伴って移動させることを払拭
動作とする形態の二形態を具体的に提案することができ
た。さらに、複数の内部電極の外表面を同時に除去し
て、清掃効率を高めることができた。
【0165】本発明の清掃方法では、クランパーに付設
した布又は布ベルトをロール状の巻取り布で供給するこ
とで、布若しくは布ベルトが電極汚れの付着により汚れ
払拭能力が低下した場合でも装置を運転させたまま、電
極汚れの付着のない未使用部分を露出させ、払拭能力を
維持することができる。
【0166】本発明の清掃方法では、汚れ除去工程にお
いて、剥落した電極汚れを吸引除去する吸引除去工程を
同時に行なう一形態を提案し、装置内部及びその周辺へ
の電極汚れの飛散を防止するとともに、未コーティング
容器内への電極汚れの混入を防いでコーティング不良の
発生を防止することができる。
【0167】本発明の清掃方法では、汚れ除去工程にお
いて剥落した電極汚れを積極的にコーティング済み容器
内に落として収容し、容器取出工程終了後、電極汚れを
洗浄除去する別形態を提案し、装置内部及びその周辺へ
の電極汚れの飛散を防止するとともに、未コーティング
容器内への電極汚れの混入を防いでコーティング不良の
発生を防止することができる。なお、この場合、クラン
パー型の清掃機構を採用することができ、CVD装置に
設置する汚れ除去手段は小型のものとなる。
【0168】本発明の清掃方法では、前述の全清掃方法
において内部電極を限定することで、汚れ除去のための
払拭動作のみで、ほぼ完全に電極汚れを除去することが
できた。このとき、払拭手段は、ブラスト手段と比較して
汚れ除去効率が高く、内部電極のメッキ材料の限定との
間で相乗効果があった。
【0169】本発明は、DLC膜をプラスチック容器の
内表面に成膜する場合において最適な清掃方法を提案し
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るバッチ方式型CVD成膜装置の一
形態を示す模式図である。
【図2】本発明に係るCVD成膜装置の基本構成の一形
態を示す模式図である。
【図3】本発明において4本のPETボトルを同時にD
LC膜コーティング可能な複数一体型外部電極の一形態
を示す模式図である。
【図4】本発明に係る複数のプラスチック容器を同時に
コーティング可能な一柱体からなる複数一体型外部電極
を有するDLC膜コーティングプラスチック容器の製造装
置の構成を示す模式図である。
【図5】複数一体型外部電極のB-B’横断面図である。
【図6】本発明に係るバッチ方式型CVD成膜装置にお
いて高周波供給手段の基本構成の一形態を示す概念図で
ある。
【図7】分配回路の回路構成を示す概念図であり、
(a)はパラレル型、(b)はカスケード型である。
【図8】本発明に係るバッチ方式型のCVD成膜装置に
おける汚れ除去手段の第1実施形態を示す模式図であ
り、(a)〜(f)は装置の動きの流れを示す。
【図9】クランパーに付設する布として、ロール状の巻
取り布とした場合の汚れ除去手段を示す模式図である。
【図10】本発明に係るロータリー型量産用CVD成膜
装置の一形態を示す模式図である。
【図11】本発明に係るロータリー型CVD成膜装置の
高周波供給手段の基本構成を示す概念図である。
【図12】本発明に係るロータリー型CVD成膜装置に
おいて高周波供給手段の基本構成の一形態を示す概念図
である。
【図13】本発明に係るロータリー型CVD成膜装置に
おいて高周波供給手段の基本構成の別形態を示す概念図
である。
【図14】本発明に係るロータリー型CVD成膜装置に
おいて、汚れ除去手段としてクランパーを用いた場合の
一形態を示す模式図であり、成膜チャンバーにおける汚
れ除去動作を示す図の上段は平面図、下段は正面図を示
す。
【図15】本発明に係るロータリー型CVD成膜装置に
おいて、払拭機構として布ベルトを用い、布ベルトをル
ープ状に回転させた場合の一形態を示す模式図であり、
(x)〜(f)は装置の動きの流れを示す。
【図16】布ベルトをロール状の巻取り布で供給する場
合の払拭機構の一形態を示す模式図である。
【図17】本発明に係るロータリー型CVD成膜装置に
おいて、払拭機構として布ベルトを用い、布ベルトを静
止させた場合の一形態を示す模式図であり、(x)〜
(f)は装置の動きの流れを示す。
【符号の説明】
1,下部外部電極 2,上部外部電極 3,外部電極 4a,絶縁部材 4b,導電部材 5,蓋 6,成膜チャンバー、 7,7a,7b,7c,7d,PETボトル 8,Oリング 9,9a,9b,9c,9d,内部電極 10,11,22,配管 14,自動整合器 15,高周波電源(RF電源) 16,17,18,真空バルブ 19,マスフローコントローラー 20,原料ガス発生源 21,真空ポンプ、 27,リークガス(空気)供給源 28,真空計 29,排気ダクト 30,高周波出力供給ロット 32,高周波出力供給ロット接続コンタクト 41,原料ガス導入手段 49,49a,49b,ガス吹き出し口 χ1,複数一体型外部電極の中心 χ2,χ3,χ4,高周波出力供給点 X,複数一体型外部電極中心軸 7ax,7bx,7cx,7dx,ペットボトル 7a〜7d,ペットボトルの収納空間の中心点 60,払拭機構 61,クランパー 62,当接部 63,クランパー作動手段 64,布若しくはブラシ 65,吸引除去機構 66,巻取り布 67,巻取り機 70,布ベルト 71,軌道面 72,払拭機構 73,挿脱手段
フロントページの続き (72)発明者 鹿毛 剛 東京都品川区西五反田一丁目27番2号五反 田富士ビル三菱商事プラスチック株式会社 内 (72)発明者 小林 巧 千葉県流山市大字西平井956番地の1株式 会社ユーテック内 (72)発明者 川邉 丈晴 千葉県流山市大字西平井956番地の1株式 会社ユーテック内 Fターム(参考) 4K030 AA09 BA28 CA07 CA15 DA06 FA03 JA09 KA14 KA15 KA47

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プラスチック容器を収納する外部電極と該
    プラスチック容器の内部に挿脱可能に配置される接地し
    た内部電極並びに該内部電極が該プラスチック容器内の
    挿入時に内部電極と外部電極とが絶縁状態となる蓋とか
    らなる密封可能な成膜チャンバーと、前記プラスチック
    容器の内部にプラズマ化させる原料ガスを導入する原料
    ガス導入手段と、前記外部電極に高周波を供給する高周
    波供給手段とを備えたプラスチック容器の内表面にCV
    D(化学気相成長)膜を成膜するプラズマCVD成膜装
    置であって、 該CVD成膜装置は、前記内部電極の外表面を機械的に
    払拭する汚れ除去手段を備え、且つ内部電極は硬質金合
    金メッキを施した導電性管状基体で形成したことを特徴
    とするCVD成膜装置。
  2. 【請求項2】プラスチック容器を収納する外部電極と該
    プラスチック容器の内部に挿脱可能に配置される接地し
    た内部電極並びに該内部電極が該プラスチック容器内の
    挿入時に内部電極と外部電極とが絶縁状態となる蓋とか
    らなる密封可能な成膜チャンバーをサークル状に複数配
    設した回転支持体と、各プラスチック容器の内部にプラ
    ズマ化させる原料ガスを導入する原料ガス導入手段と、
    前記外部電極ごとに高周波を供給する高周波供給手段と
    を備え、前記回転支持体を一回転させる間に、前記プラ
    スチック容器の容器装着手段、該プラスチック容器内を
    原料ガスに置換するとともに所定の成膜圧力に調整する
    成膜前ガス調整手段、該プラスチック容器の内表面にC
    VD膜を成膜するCVD成膜手段、コーティング済み容
    器の内部圧力を大気圧に戻す成膜後ガス調整手段並びに
    容器取出手段の各手段を順次作動させるロータリー型プ
    ラズマCVD成膜装置であって、 該ロータリー型プラズマCVD成膜装置は、前記成膜後
    ガス調整手段作動後から前記容器装着手段作動前の状態
    にある内部電極の外表面を機械的に払拭する汚れ除去手
    段を備え、且つ内部電極は硬質金合金メッキを施した導
    電性管状基体で形成したことを特徴とするCVD成膜装
    置。
  3. 【請求項3】前記導電性管状基体は、表面を研磨したS
    US304で形成し、且つ前記硬質金合金メッキは、99.
    7Au-0.3Co、99.8Au-0.2Ni等の酸性硬質金メッキである
    ことを特徴とする請求項1又は2記載のCVD成膜装
    置。
  4. 【請求項4】前記汚れ除去手段は、布若しくはブラシを
    付設したクランパーと、該布若しくは該ブラシで前記内
    部電極の側面を挟むクランパー作動手段と、該布若しく
    は該ブラシと該内部電極の側面との接触面を該内部電極
    の軸方向に沿って摺動させる払拭機構とを備えることを
    特徴とする請求項1、2又は3記載のCVD成膜装置。
  5. 【請求項5】前記汚れ除去手段は、前記回転支持体の回
    転に伴って移動する前記内部電極が形成する軌道面の両
    側面から、複数の該内部電極の外表面を同時に布ベルト
    にて払拭する払拭機構を備えることを特徴とする請求項
    2又は3記載のCVD成膜装置。
  6. 【請求項6】前記汚れ除去手段は、前記回転支持体の回
    転に伴って移動する前記内部電極が形成する軌道面の両
    側面から、複数の該内部電極の外表面を同時に静止した
    布ベルトで挟み、該内部電極の移動によって該外表面を
    払拭する払拭機構を備えることを特徴とする請求項2又
    は3記載のCVD成膜装置。
  7. 【請求項7】クランパーに付設した前記布又は前記布ベ
    ルトは、ロール状の巻取り布であることを特徴とする請
    求項4、5又は6記載のCVD成膜装置。
  8. 【請求項8】前記汚れ除去手段にて剥落した電極汚れを
    除去する吸引除去機構を備えることを特徴とする請求項
    1、2、3、4、5、6又は7記載のCVD成膜装置。
  9. 【請求項9】前記内部電極の内口径を1.5mm以下と
    することを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、
    7又は8記載のCVD成膜装置。
  10. 【請求項10】前記CVD膜はDLC(ダイヤモンドラ
    イクカーボン)膜であることを特徴とする請求項1、
    2、3、4、5、6、7、8又は9記載のCVD成膜装
    置。
  11. 【請求項11】プラスチック容器を収納する外部電極と
    該プラスチック容器の内部に挿脱可能に配置される接地
    した内部電極並びに該内部電極が該プラスチック容器内
    の挿入時に内部電極と外部電極とが絶縁状態となる蓋と
    からなる密封可能な成膜チャンバーに前記プラスチック
    容器を装着する容器装着工程、該プラスチック容器の内
    部を原料ガスに置換するとともに所定の成膜圧力に調整
    する成膜前ガス調整工程、前記外部電極に高周波出力を
    供給して前記プラスチック容器内で前記原料ガスをプラ
    ズマ化させて、該プラスチック容器の内表面にCVD膜
    を成膜するCVD成膜工程、コーティング済み容器の内
    部圧力を大気圧に戻す成膜後ガス調整工程並びに前記コ
    ーティング済み容器を取り出す容器取出工程とを有する
    CVD膜コーティングプラスチック容器の製造サイクル
    を所定回数繰り返した後、 前記成膜後ガス調整工程後から前記容器装着工程前の状
    態にある内部電極の外表面に付着した電極汚れを、布に
    より払拭するか、或いはブラシによりブラッシングして
    除去する汚れ除去工程を行なうことを特徴とするCVD
    成膜装置用内部電極の清掃方法。
  12. 【請求項12】前記成膜チャンバーをサークル状に複数
    配設した回転支持体が一回転する間に、該成膜チャンバ
    ーにて前記製造サイクルを一回行なうように該製造サイ
    クルを所定回数行なった後、前記成膜後ガス調整工程後
    から前記容器装着工程前の状態にある内部電極に対して
    前記汚れ除去工程を行なうことを特徴とする請求項11
    記載のCVD成膜装置用内部電極の清掃方法。
  13. 【請求項13】前記汚れ防止工程は、前記成膜チャンバ
    ーから前記内部電極を抜出する開始時に、布若しくはブ
    ラシで該内部電極の側面を挟み、該布若しくは該ブラシ
    と該内部電極との接触部を該内部電極の抜出に伴って該
    内部電極の軸方向に摺動させて、該内部電極の外表面に
    付着した電極汚れを除去する工程であることを特徴とす
    る請求項11又は12記載のCVD成膜装置用内部電極
    の清掃方法。
  14. 【請求項14】前記汚れ防止工程は、前記成膜チャンバ
    ーから前記内部電極を抜出した後に、前記回転支持体の
    回転に伴って移動する前記内部電極が形成する軌道面の
    両側面から、複数の該内部電極の外表面を同時に布ベル
    トにて払拭する工程であることを特徴とする請求項12
    記載のCVD成膜装置用内部電極の清掃方法。
  15. 【請求項15】前記汚れ防止工程は、前記成膜チャンバ
    ーから前記内部電極を抜出した後に、前記回転支持体の
    回転に伴って移動する前記内部電極が形成する軌道面の
    両側面から、複数の該内部電極の外表面を同時に静止し
    た布ベルトで挟み、前記回転支持体の回転に伴う該内部
    電極の移動によって該外表面を払拭する工程であること
    を特徴とする請求項12記載のCVD成膜装置用内部電
    極の清掃方法。
  16. 【請求項16】クランパーに付設した前記布又は前記布
    ベルトは、ロール状の布で供給し、該ロール状の布は、
    払拭に伴う電極汚れの付着に応じて順次巻き送って、未
    使用部分を露出させることを特徴とする請求項11、1
    2、13、14又は15記載のCVD成膜装置用内部電
    極の清掃方法。
  17. 【請求項17】前記汚れ除去工程において、剥落した電
    極汚れを吸引除去する吸引除去工程を同時に行なうこと
    を特徴とする請求項11、12、13、14、15又は
    16記載のCVD成膜装置用内部電極の清掃方法。
  18. 【請求項18】前記成膜後ガス調整工程終了後から前記
    容器取出工程開始までの間に前記汚れ除去工程を行な
    い、剥落した電極汚れを積極的に前記コーティング済み
    容器内に落として収容し、その後、該コーティング済み
    容器内に収容した前記電極汚れを洗浄除去することを特
    徴とする請求項11、12、13、16又は17記載の
    CVD成膜装置用内部電極の清掃方法。
  19. 【請求項19】硬質金合金メッキを施した導電性管状基
    体で形成した内部電極を使用することを特徴とする請求
    項11、12、13、14、15、16、17又は18
    記載のCVD成膜装置用内部電極の清掃方法。
  20. 【請求項20】原料ガスとして炭化水素系ガス若しくは
    Si含有炭化水素系ガスを使用し、前記CVD膜として
    DLC膜を成膜することを特徴とする請求項11、1
    2、13、14、15、16、17、18又は19記載
    のCVD成膜装置用内部電極の清掃方法。
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