JP2003268494A - ハイドロフォーム成形性に優れた加工誘起変態型高強度鋼管およびその製造方法 - Google Patents
ハイドロフォーム成形性に優れた加工誘起変態型高強度鋼管およびその製造方法Info
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Abstract
管軸方向に押し込みつつ所定の形状に加工するハイドロ
フォーム加工において、加工性に優れた高強度鋼管およ
びその製造方法を提供する。 【解決手段】 C:0.04〜0.30%、Siおよび
Alの少なくとも1種以上を合計で0.3〜3.0%含
み、残部Feおよび不可避的不純物からなり、体積率最
大相であるフェライトと、3体積%以上のオーステナイ
トを含む第二相からなる鋼管であって、相当ひずみにし
て15%の単軸引張変形を加えたときのオーステナイト
相の体積率Vuniaxialと、相当ひずみにして15%のせ
ん断変形を加えたときのオーステナイト相の体積率Vsh
ear との比Vuniaxial/Vshear が0.4〜0.8であ
ることを特徴とするハイドロフォーム成形性に優れた加
工誘起変態型高強度鋼管。
Description
入れ、管内に内圧をかけ管軸方向に押し込みつつ所定の
形状に加工するハイドロフォーム加工用の鋼管およびそ
の製造方法に関するものである。
をハイドロフォーム加工により成形した製品が採用され
始めている。その加工法は、図1のT字管の成形例に示
すように、金属管1を金型4、5に入れ、液導入口8か
ら金属管1内に液を導入して内圧をかけ、両側から押し
込み用のシリンダー6、7で管軸方向に圧縮荷重を負荷
して押し込み、T成形高さhの所定の形状に成形する方
法である。
拡大するもの、径を拡大して種々の断面形状にするもの
等があるが、得られた成形品3は軽量でしかも複雑な形
状のものまで成形可能であるという特徴をもつ。
し、突合せ部を溶接して製造されることが多い。従っ
て、ハイドロフォーム成形性は素材である金属板の特性
により大部分支配される。
材料が良いことが知られている。また、特開平10−1
75027号公報には、ハイドロフォーム成形の変形様
式を詳細に検討し、管軸方向のr値が管周方向のr値よ
りも大であるとき、ハイドロフォーム成形性が優れるこ
とが開示されている。
料の押し込みと液圧の負荷による拡管を均衡させること
により、複雑な形状の成形を行っている。特開平10−
175027号公報で開示されているように、管軸方向
のr値が高い場合、管軸方向への材料の流れ込みが容易
となり、拡管部分に材料が十分供給できるため高い成形
性を示す。
値が小さくなるために、特開平10−175027号公
報に開示された鋼管を利用しても高いハイドロフォーム
成形性を得にくいという問題があった。
費改善は緊急の課題であり、そのため自動車の軽量化が
必要であるとされている。ハイドロフォーム加工は部品
点数の削減や、溶接のため必要であったフランジ部を省
略できるなど、軽量化に寄与する技術であるが、さらな
る軽量化を進めるためには金属管の強度を上げることに
より肉厚を減じることが必要であり、高強度かつハイド
ロフォーム成形性に優れた金属管が必要とされている。
るため、高強度な金属管の適用には限界があった。
属管を所定の形状に加工するハイドロフォーム加工にお
いて、加工性に優れた高強度鋼管およびその製造方法を
提供することを目的とする。
め、本発明の要旨とするところは、質量%で、C:0.
04〜0.30%、SiおよびAlの少なくとも1種以
上を合計で0.3〜3.0%含み、残部Feおよび不可
避的不純物からなり、体積率最大相であるフェライト
と、3体積%以上のオーステナイトを含む第二相からな
る加工誘起変態型高強度鋼管であって、相当ひずみにし
て15%の単軸引張変形を加えたときのオーステナイト
相の体積率Vuniaxialと、相当ひずみにして15%のせ
ん断変形を加えたときのオーステナイト相の体積率Vsh
ear との比Vuniaxial/Vshear が0.4〜0.8であ
ることを特徴とするハイドロフォーム成形性に優れた加
工誘起変態型高強度鋼管である。
u、CrおよびMoの少なくとも一種以上を合計で0.
5〜3.5%を含むことが好ましい。さらに、本発明に
おいては、Nb、Ti、V、およびPの少なくとも一種
以上を合計で0.2%以下を含むことが好ましい。
鋳造して鋳片を製造し、この鋳片を一旦冷却した後11
00℃超まで加熱するか、あるいは、冷却することなく
1100℃超の温度を確保して粗圧延を行い、750〜
950℃で熱間仕上圧延を終了した後巻き取った熱延鋼
板を酸洗後冷延し、Ac1〜Ac3の温度範囲で30秒〜
5分間焼鈍し、その後、1〜10℃/秒の一次冷却速度
で550〜770℃の範囲の一次冷却停止温度まで冷却
し、引き続いて、10〜200℃/秒の二次冷却速度で
式(1)を満たすTb℃なる二次冷却停止温度まで冷却
した後、式(2)を満たすtb秒間保持し、室温まで冷
却した鋼板を管状に成形することにより得られる。
する。
を改善するために、ハイドロフォーム成形の代表的な成
形様式であるT字型成形につき詳細に検討した。その結
果、この成形方法では、T成形時の各部で、変形様式、
すなわち、主軸方向のひずみの比が異なっていることが
分かった。
変形、張り出しの壁部分では平面ひずみ変形、材料が張
り出し部に流れ込む部分ではせん断変形が主となってい
ることが判明した。
の変形抵抗と流れ込み部分の変形抵抗により支配されて
おり、高いハイドロフォーム成形性を得るためには、張
り出し部分の変形抵抗が高く、流れ込み部分の変形抵抗
が小さいことが望ましい。
いては、プレス成形の一種である深絞り成形性向上に関
して検討が行われている。それによると、材料のr値が
高いほど、平面ひずみ変形における変形抵抗が高くな
り、縮みフランジ変形では、逆に、r値が高いほど、変
形抵抗が低くなる。
れ込みを支配するフランジ部の変形抵抗が小さくなり、
平面ひずみ変形となる深絞り時の壁部の変形抵抗が高く
なるため、優れた深絞り成形性を得ることができる。
高強度な鋼材ではr値が低くなるため、高強度かつハイ
ドロフォーム成形性の高い鋼管を得ることはこの方法で
は難しい。
て、オーステナイト相の加工誘起による硬質マルテンサ
イト相への変態の変形様式依存性が知られている。「塑
性と加工、第35巻、第404号(1994)」110
9頁によると、平面ひずみ変形に比べ縮みフランジ変形
ではオーステナイト相の変態が遅れるために、縮みフラ
ンジ変形での変形抵抗が小さくなると記載されている。
このため、オーステナイト相を含む鋼板では深絞り成形
性が良くなる。
込みを支配する変形は、縮みフランジ変形ではなく、せ
ん断変形であり、その場合に、オーステナイト相の加工
誘起による硬質マルテンサイト相への変態がどのような
影響を受けるかについては、全く開示されていない。
イト相の変態挙動について鋭意検討し、せん断変形時の
残留オーステナイト相からマルテンサイト相への変態が
他の変形様式に比べて遅れる加工誘起変態型の高強度鋼
管が、高いハイドロフォーム成形性を持つことを明らか
にした。
の変形様式におけるオーステナイト相の変態挙動は、相
当ひずみで整理した場合、ほぼ単軸引張のもので代表で
き、せん断変形時と単軸引張変形時におけるオーステナ
イト相の変態挙動の差を制御することにより、ハイドロ
フォーム成形性に優れた高強度鋼管を得ることができ
た。
未満では、せん断変形時と他の変形様式での変態挙動の
差を利用することができず、従来技術を上回る特性を得
ることができないため、初期オーステナイト相の体積率
を3体積%以上とした。
相を軟質なフェライトとした。第二相には、オーステナ
イトのほかに、ベイナイト、マルテンサイトの1種また
は2種を含んでもよい。オーステナイト相の体積率の上
限は上記の範囲内で特に定めないが、加工性を確保する
ためには、20%以下とすることが好ましい。
ナイトの体積率は、X線回折により測定した値と定義す
る。具体的にはMo対陰極のKa線を使って、体心立方
格子(フェライト相)の(200)と(211)、およ
び、面心立方格子(オーステナイト相)の(200)、
(200)、(311)による回折線の積分強度の比を
もとに算出した。
影したものを画像処理することにより測定した値と定義
する。
る。
くオーステナイトを安定化させ、室温で残留させるため
に利用する本発明で最も重要な元素である。Cは、オー
ステナイトの体積分率に影響するだけでなく、オーステ
ナイト中にCが濃化することでオーステナイトの安定性
が増し、変形様式による変態挙動の違いを生み出し、加
工誘起マルテンサイトの変形抵抗を増大させる。
的に得られるオーステナイト体積分率が3%未満であ
り、オーステナイト相の加工安定性が低く、変形様式に
よる差を生み出さず、また、加工誘起マルテンサイトの
変形抵抗が小さい。
オーステナイトの体積分率が増加するが、同時に溶接性
が劣化し、鋼板から鋼管を作る難易度が増す。従って、
C含有量を0.04〜0.30質量%とした。
素であり、セメンタイトなどの炭化物の生成を抑制し、
Cの浪費を防ぎ、残留オーステナイト相の生成に有利と
なる。これらの元素の添加量が単独もしくは合計で0.
3質量%未満の場合には、炭化物やマルテンサイトが生
成しやすく、母相が硬質化して、オーステナイト相も不
安定となり、せん断変形時の変態の遅れを利用できなく
なる。
合には、母相であるフェライト相の硬質化を招き、変形
抵抗の上昇がハイドロフォーム成形性を劣化させる。ま
た、Siの場合は、靭性が低下する、鋼材コストが上昇
する、化成処理性が劣化するなどの問題が生じる。従っ
て、Si、またはAlの一方または双方を合計で0.3
〜3.0質量%とした。
Cr、Moも、SiやAlと同様に炭化物の形成を遅ら
せる働きがあることからオーステナイトの残留に貢献す
る元素である。従って、溶接性の観点からC量に制限が
ある場合には、これらの元素を添加するのが有効であ
る。
%未満の場合にはその効果が十分でない。一方これらの
元素の添加量が合計で3.5質量%を超えた場合には母
相であるフェライト相が硬質化し、ハイドロフォーム成
形性を劣化させる。また、鋼材コストの上昇を招く。
i、Cu、Cr、Moの添加量を合計で0.5〜3.5
質量%以下とした。
Vは、炭化物、窒化物もしくは炭窒化物を形成するとと
もに、結晶粒径も小さくする働きがあり、後述するPも
含め、これらの元素の1種以上を、合計で0.01質量
%以上含有すると高強度化に有効である。
め、1種以上の添加量の合計が0.2質量%を超えた場
合には、母相であるフェライト相が硬質化し、ハイドロ
フォーム成形性を劣化させる。また、不必要にCを浪費
し、鋼材コストの上昇を招く。
i、Vは、後述するPも含め、1種以上の添加量の合計
で0.2質量%を上限とした。
の高強度化に効果的で安価な元素である。しかし、添加
量が上記のNb、Ti、Vを含め、1種以上の合計で
0.2質量%を超えた場合には、母相であるフェライト
相が必要以上に増す。また、耐置き割れ性の劣化が顕著
になる。
種以上の合計で0.2質量%を上限とした。
ォーム成形性については、相当ひずみにして15%の単
軸引張変形を加えたときのオーステナイト相の体積率V
uniaxialと、相当ひずみにして15%のせん断変形を加
えたときのオーステナイト相の体積率Vshear との比V
uniaxial/Vshear が0.8以下である場合に、該成形
が高くなることを見出した。
相の変態は、変形前の残留オーステナイト相中のC濃
度、幾何学的形態、周囲を拘束する母相であるフェライ
ト相の変形抵抗、集合組織等により影響され複雑であ
る。しかしながら、いずれの場合においても、比Vunia
xial/Vshear が0.8以下である場合、高いハイドロ
フォーム成形性を示した。
配するせん断変形部で変態が遅れるために変形抵抗が小
さく、張り出し部分ではそれに比べて変態が促進される
ために変形抵抗がそれに比して大きくなり、材料を張り
出し部に引き込むことができるようになるためであると
考えられる。
ォーム成形性を示すと考えられるが、現状の製造条件で
到達できる限界が0.4であるため、比Vuniaxial/V
shear は0.4を下限とする。
により15%の変形を与えた試験片と、単純せん断試験
により15√3%のせん断歪みを与えた試験片を作成
し、X線回折により、それぞれのオーステナイトの体積
率を測定し、それを除算した値と定義する。
記の成分組成の鋼を鋳造して鋳片を製造し、この鋳片を
一旦冷却した後1100℃超まで加熱するか、あるいは
冷却することなく1100℃超の温度を確保して粗圧延
を行い、750〜950℃で熱間仕上圧延を終了した後
巻き取った熱延鋼板を酸洗後冷延し、連続焼鈍して最終
的な製品とする際に、Ac1〜Ac3の温度範囲で30秒
から5分間焼鈍し、その後、1〜10℃/秒の一次冷却
速度で550〜770℃の範囲の一次冷却停止温度まで
冷却し、引き続いて、10〜200℃/秒の二次冷却速
度で式(1)を満たすTb℃なる二次冷却停止温度まで
冷却した後、式(2)を満たすtb秒間保持し、室温ま
で冷却した鋼板を管状に成形することにより得られる。 300≦Tb≦400 …(1) 1≦Tb/500+log10tb/4.5 かつ Tb/650+log10tb/9.5≦1 …(2)
するのは、MnSなどの介在物の微細分散による硬質化
を防ぐことにより、加工性の劣化を避けるためである。
熱延前の鋼板の上限温度は特に定めないが、必要以上の
加熱はコスト増の原因となるので、1300℃以下とす
ることが好ましい。
め、1100℃以上とする。コスト上昇を防ぐために
は、1300℃以下とすることが好ましい。また、熱延
終了温度は熱延鋼板の不必要な硬化を防ぐため、750
℃以上とし、仕上圧延の作業性を確保するため、950
℃以下とすることが好ましい。
な工程は、連続焼鈍後の保持工程にある。ここでは、ベ
イナイト変態によるオーステナイト相へのC濃化を行わ
せる。オーステナイト相中のC濃度は、残留オーステナ
イト相の加工安定性を支配する重要な因子であり、比V
uniaxial/Vshear を0.8以下とするためには、この
工程で適切な温度範囲と保持時間を選ぶ必要がある。
早く進むが、400℃より高い保持温度では保持中に炭
化物が析出し、比Vuniaxial/Vshear を0.8以下と
なるのに適した濃化が行われないため、保持温度の上限
を400℃とした。
間が増加し、連続焼鈍工程で実際上可能な保持時間を越
えてしまうため、下限温度を300℃とした。さらに、
比Vuniaxial/Vshear を0.8以下とするためには、
残留オーステナイト相中のC濃度を適切な範囲に制御す
る必要がある。
濃化が必要以上に進み過ぎ、適切な範囲で加工誘起変態
が起こらなくなるため、保持時間に上限が存在すること
が分かった。また、低温側では保持時間が短いと十分な
Cの濃化が起こらないため、保持時間に下限があること
が分かった。
/Vshear を0.8以下とするための条件をあらわすも
のである。
した鋼板を管状に成形し、突合せ部を溶接することで得
られる。あるいは、熱延板を管状に成形した後、冷間引
き抜きやピルガー圧延などによる冷間加工により薄肉化
した鋼管を式(2)の条件で焼鈍することにより得ても
本質的には変わらない。
的内容について説明する。
ーム成形性に優れる比Vuniaxial/Vshear を0.8以
下となる鋼管の製造条件について検討を行った。
し、鋳片を冷却することなく1250〜1100℃を確
保して、開始温度1100℃以上、終了温度750〜9
50℃で熱間圧延した後、50%の冷間圧延を行い、7
90℃で2分焼鈍した後に、5℃/秒で670℃まで冷
却し、引き続いて80℃/秒で表2に示す種々の条件の
冷却保持を行うことにより、1.6mmの鋼板を得た。
の変形を与えた材料と、単純せん断試験により15√3
%のせん断歪みを与えた試験片を得た。双方の歪み量は
相当歪みにして15%に対応する。
イト相の体積分率はX線回折により測定した。具体的に
は、Mo対陰極のKa線を使って、体心立方格子(フェ
ライト相)の(200)と(211)、および、面心立
方格子(オーステナイト相)の(200)、(20
0)、(311)による回折線の積分強度の比をもとに
算出した。
溶接することにより、外径60.5mmの鋼管を得た。
このようにして得た鋼管によりT成形試験を行い、ハイ
ドロフォーム成形性の指標としてT成形高さを測定し
た。
方法とともに表2に示す。式(1)、式(2)を満たす
方法により製造した鋼管は、比Vuniaxial/Vshear が
0.8以下を満足した。
すF以外の23種類の化学成分からなる鋼を鋳造し、記
号番号29と39を除く鋼は、実施例1と同じ条件で熱
間圧延、冷間圧延を行い、5℃/秒で670℃まで冷却
し、引き続いて80℃/秒で350℃まで冷却し、その
まま300秒保持し、1.6mmの鋼板を得た。
で熱間圧延、冷間圧延を行い、5℃/秒で670℃まで
冷却し、引き続いて80℃/秒で冷却したものであり、
Tb℃での均熱工程を設けなかった。また、記号番号3
9の鋼は、実施例1と同じ条件で熱間圧延、冷間圧延を
行い、5℃/秒で670℃まで冷却し、引き続いて80
℃/秒で350℃まで冷却し、そのまま15000秒保
持し、1.6mmの鋼板を得たものである。記号番号2
9の鋼は式(1)、式(2)ともに満たさず、39の鋼
は式(2)を満たさない。
試験と単純せん断試験で相当歪み15%の変形を与えた
試験片を得た後、X線回折により比Vuniaxial/Vshea
r を測定した。さらに、この鋼板を管状に成形し、突合
せ部を電縫溶接することにより外径60.5mmの鋼管
を作製し、T成形試験を行いT成形高さを測定した。
al/Vshear およびT成形高さを表3に示す。また、実
施例1の結果と合わせて材料の引張り強さとT成形高さ
の関係を図2に示す。
ーム成形性は材料強度が高くなるほど劣化してくる。し
かしながら、Vuniaxial/Vshear の低い材料、すなわ
ち、流れ込み部の変形抵抗と、張り出し部の変形抵抗の
差が大きい材料はこの傾向を逸脱し、高強度化しても優
れたハイドロフォーム成形性を示す。
ロフォーム成形性は良好であるが、この比が0.8より
大きくなると、大きなハイドロフォーム成形性は得られ
ない。Vuniaxial/Vshear と材料の関係は複雑である
が、残留オーステナイト相の安定度、形態、母相強度に
より支配されるものと考えられる。
に適した高強度鋼管を得ることができる。また、本発明
によれば、優れたハイドロフォーム加工性を有する高強
度鋼管を得ることができるため、軽量かつ高剛性な部品
の製造を可能となる。
例を示す図である。
形性の関係を示す図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 質量%で、C:0.04〜0.30%、
SiおよびAlの少なくとも1種以上を合計で0.3〜
3.0%含み、残部Feおよび不可避的不純物からな
り、体積率最大相であるフェライトと、3体積%以上の
オーステナイトを含む第二相からなる加工誘起変態型高
強度鋼管であって、相当ひずみにして15%の単軸引張
変形を加えたときのオーステナイト相の体積率Vuniaxi
alと、相当ひずみにして15%のせん断変形を加えたと
きのオーステナイト相の体積率Vshear との比Vuniaxi
al/Vshear が0.4〜0.8であることを特徴とする
ハイドロフォーム成形性に優れた加工誘起変態型高強度
鋼管。 - 【請求項2】 さらに、Mn、Ni、Cu、Crおよび
Moの少なくとも一種以上を合計で0.5〜3.5%を
含むことを特徴とする請求項1に記載のハイドロフォー
ム成形性に優れた加工誘起変態型高強度鋼管。 - 【請求項3】 さらに、Nb、Ti、V、および、Pの
少なくとも一種以上を合計で0.2%以下を含むことを
特徴とする請求項1または2に記載のハイドロフォーム
成形性に優れた加工誘起変態型高強度鋼管。 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載の加
工誘起変態型高強度鋼管を製造する方法において、所定
の成分組成の鋼を鋳造して鋳片を製造し、この鋳片を一
旦冷却した後1100℃超まで加熱するか、あるいは、
冷却することなく1100℃超の温度を確保して粗圧延
を行い、750〜950℃で熱間仕上圧延を終了した後
巻き取った熱延鋼板を酸洗後冷延し、Ac1〜Ac3の温
度範囲で30秒〜5分間焼鈍し、その後、1〜10℃/
秒の一次冷却速度で550〜770℃の一次冷却停止温
度まで冷却し、引き続いて、10〜200℃/秒の二次
冷却速度で式(1)を満たすTb℃なる二次冷却停止温
度まで冷却した後、式(2)を満たすtb秒間保持し、
室温まで冷却した鋼板を管状に成形することを特徴とす
るハイドロフォーム成形性に優れた加工誘起変態型高強
度鋼管の製造方法。 300≦Tb≦400 …(1) 1≦Tb/500+log10tb/4.5 かつ Tb/650+log10tb/9.5≦1 …(2)
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---|---|---|---|---|
JP2007291416A (ja) * | 2006-04-20 | 2007-11-08 | Usui Kokusai Sangyo Kaisha Ltd | 自動車高圧配管用高張力鋼管 |
-
2002
- 2002-03-08 JP JP2002064098A patent/JP3981573B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2007291416A (ja) * | 2006-04-20 | 2007-11-08 | Usui Kokusai Sangyo Kaisha Ltd | 自動車高圧配管用高張力鋼管 |
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