JP2003267719A - 多孔体、多孔体膜を有する基体およびこれらの製造方法 - Google Patents

多孔体、多孔体膜を有する基体およびこれらの製造方法

Info

Publication number
JP2003267719A
JP2003267719A JP2002072355A JP2002072355A JP2003267719A JP 2003267719 A JP2003267719 A JP 2003267719A JP 2002072355 A JP2002072355 A JP 2002072355A JP 2002072355 A JP2002072355 A JP 2002072355A JP 2003267719 A JP2003267719 A JP 2003267719A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
porous body
solution
porous
integer
metal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2002072355A
Other languages
English (en)
Inventor
Noriko Yamada
紀子 山田
Shingo Katayama
真吾 片山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP2002072355A priority Critical patent/JP2003267719A/ja
Publication of JP2003267719A publication Critical patent/JP2003267719A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
  • Filtering Materials (AREA)
  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)
  • Silicon Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 超臨界乾燥を必要とせず、常圧で簡便に乾燥
でき、低温で多孔化できて活性な表面が得られる多孔体
を提供することを目的とする。 【解決手段】 一般式M(OR1)nで表わされる金属また
は半金属のアルコキシド、一般式Si(R2)m(OR3)4-m
で表わされるオルガノアルコキシシラン、一般式HO−
[Si(R4)2O]l−Hで表わされるポリオルガノシロキ
サンから選ばれる1種または2種以上とHxSi(R5)
y(OR6)4-x-yを有機溶媒に溶解した溶液を加水分解ま
たは部分加水分解し、ゲル化、乾燥して多孔体を製造す
る方法であって、前記HxSi(R5)y(OR6)4-x-yの含
有量がSi換算で、前記溶液中の金属または半金属の全
モル数に対して、10モル%以上90モル%以下である
ことを特徴とする多孔体の製造方法およびその多孔体で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ゾル・ゲル法によ
り得られるガラスやセラミックスの多孔体、多孔体膜を
有する基体およびこれらの製造方法に関するものであ
り、フィルター、分離膜、センサー、吸着剤、触媒およ
び触媒担体、固定化酵素担体、イオン交換体、断熱材、
遮音材等に応用できる多孔体材料およびその製造方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】金属、ガラス、セラミックス、有機ポリ
マー等の多孔体は、材質、孔サイズ、孔表面修飾等を選
択することによって、フィルター、分離膜、センサー、
吸着剤、触媒および触媒担体、固定化酵素担体、イオン
交換体、断熱材、遮音材、分離カラム等に使われてい
る。
【0003】ガラスやセラミックスの多孔体には、アル
コキシドを原料としてゾル・ゲル法で作製されるエアロ
ゲル、キセロゲル、相分離ゲル、有機官能基テンプレー
ト多孔体、ミセル多孔体等がある。
【0004】エアロゲルは、シリコン等のアルコキシド
を加水分解し、ゲル化後、アルコールや炭酸ガスの超臨
界流体を利用して乾燥させて得られる多孔体である。
【0005】キセロゲルは、シリコン等のアルコキシド
を加水分解し、ゲル化後、自然乾燥して得られる多孔体
であるが、ゲルを自然乾燥する際に細孔内での溶媒の表
面張力によって亀裂が発生しやすいために、乾燥制御剤
(Drying Control ChemicalAdditive、以下、DCCA
と略記する)を添加してゲル化させることが多い。
【0006】相分離ゲルは、ポリエチレンオキサイド
(PEO)等のような有機高分子を含むゾルをゲル化さ
せ、焼成して得られる多孔体であり、ゲル化過程で有機
高分子と無機ゲルが相分離を起こし、焼成により有機部
分を熱分解することによって細孔が形成される多孔体で
ある。
【0007】有機官能基テンプレート多孔体は、オルガ
ノアルコキシシランを含むアルコキシドを加水分解、ゲ
ル化し、焼成して得られる多孔体であり、シリコンに直
接結合した有機官能基を細孔を形成するためのテンプレ
ートとして利用し、有機官能基を熱分解することによっ
て細孔が形成される多孔体である。
【0008】ミセル多孔体は、アルコキシドを加水分解
したゾル中に、界面活性剤を含ませてゲル化させた後、
焼成して得られる多孔体であり、界面活性剤が自己組織
的にミセル構造を形成し、界面活性剤を熱分解すること
によって細孔が形成される多孔体である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】エアロゲルは、低温で
作製できるので活性な表面が得られるものの、超臨界乾
燥工程を必要とするために高圧装置を必要とする。一
方、相分離ゲル、有機官能基テンプレート多孔体、およ
びミセル多孔体は、乾燥工程においては特殊な装置を必
要としないものの、有機物を熱分解するための高温によ
る焼成工程を必要とするため、活性な表面が得られ難
く、有機分やカーボンが残留し易い。
【0010】キセロゲルは、主にテトラエトキシシラン
を酸あるいは塩基触媒で加水分解・重縮合して得られる
ゲルを常温付近で乾燥することにより作製できるので活
性な表面が得られやすいものの、ゲルのシリカ骨格の強
度が低く柔軟性に乏しいことから、特に乾燥時の内部応
力によりクラックが発生し易く、クラック発生を防止す
るためにDCCAを添加して乾燥条件を高精度に制御し
なければならない。シリカ骨格に柔軟性を与えて発生す
る内部応力を緩和するために、テトラエトキシシランに
オルガノアルコキシシランを加えて得られるキセロゲル
では、シリカ骨格に結合する有機基により柔軟性を有す
るため乾燥時にクラックが生じ難くなるものの、ゲルの
強度が十分でないために注意深い乾燥を行わなければな
らない場合もあり、歩留まりが悪くなる場合もある。
【0011】本発明は、上記のゾル・ゲル法により作製
されるガラスやセラミックスの多孔体およびその製造方
法における問題点を改善するものであり、その製造工程
において、超臨界乾燥工程を必要とせず、低温常圧で簡
便に乾燥できる製造方法を提供するとともに、低温で多
孔化できるため活性な表面を有する多孔体を提供するこ
とを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本願発明は以下の態様を要旨
とする。(1) 一般式M(OR1)n(Mは金属または半
金属の元素、R1は炭素数1以上の有機基であり、nは
金属または半金属の価数)で表わされる金属または半金
属のアルコキシド、一般式Si(R2)m(OR3)
4-m(R2、R3は炭素数1以上の有機基であり、mは1
〜3の整数)で表わされるオルガノアルコキシシラン及
び一般式HO−[Si(R4)2O]l−H(R4は炭素数1以
上の有機基であり、lは2〜500の整数)で表わされ
るポリオルガノシロキサンから選ばれる1種または2種
以上と、HxSi(R5)y(OR6)4-x-y(R5、R6は炭素
数1以上の有機基であり、xは1〜3の整数、yは0〜
3の整数で、x+y≦4)とを有機溶媒に溶解した溶液
を加水分解または部分加水分解し、ゲル化、乾燥して多
孔体を製造する方法であって、前記HxSi(R5)y(OR
6)4-x-yの含有量がSi換算で、前記溶液中の金属また
は半金属の全モル数に対して、10モル%以上90モル
%以下であることを特徴とする多孔体の製造方法。 (2) 前記ゲル化、乾燥をそれぞれ−50℃〜150
℃の温度範囲で行う(1)記載の多孔体の製造方法。 (3) シリケート水溶液にHxSi(R5)y(OR6)
4-x-y(R5、R6は炭素数1以上の有機基であり、xは
1〜3の整数、yは0〜3の整数で、x+y≦4)を添
加した溶液をゲル化、乾燥して多孔体を製造する方法で
あって、前記HxSi(R5)y(OR6)4-x-yの含有量がS
i換算で、前記溶液の全質量に対して、5質量%以上8
0質量%以下であることを特徴とする多孔体の製造方
法。 (4) 酸化物微粒子のコロイド水溶液にHxSi(R5)
y(OR6)4-x-y(R5、R 6は炭素数1以上の有機基であ
り、xは1〜3の整数、yは0〜3の整数で、x+y≦
4)を添加した溶液をゲル化、乾燥して多孔体を製造す
る方法であって、前記HxSi(R5)y(OR6)4-x-yの含
有量がSi換算で、前記溶液の全質量に対して、5質量
%以上80質量%以下であることを特徴とする多孔体の
製造方法。 (5) 前記ゲル化を−50〜50℃の温度範囲で、乾
燥を室温〜150℃の温度範囲で行う(3)または
(4)に記載の多孔体の製造方法。 (6) (1)〜(5)のいずれかに記載の方法により
得られる多孔体であって、該多孔体の気孔率が40〜9
9.9%、かつ、比表面積が50m2/g以上であるこ
とを特徴とする多孔体。 (7) 前記多孔体の気孔が、孔径5〜100nmの微
細孔および孔径100μm〜5mmの細孔を含み、平均
気孔径が5nm〜5mmである(6)記載の多孔体。 (8) 一般式M(OR1)n(Mは金属または半金属の元
素、R1は炭素数1以上の有機基であり、nは金属また
は半金属の価数)で表わされる金属または半金属のアル
コキシド、一般式Si(R2)m(OR3)4-m(R2、R3は炭
素数1以上の有機基であり、mは1〜3の整数)で表わ
されるオルガノアルコキシシラン及び一般式HO−[S
i(R4)2O]l−H(R4は炭素数1以上の有機基であ
り、lは2〜500の整数)で表わされるポリオルガノ
シロキサンから選ばれる1種または2種以上と、Hx
i(R5)y(OR6)4-x-y(R5、R6は炭素数1以上の有機
基であり、xは1〜3の整数、yは0〜3の整数で、x
+y≦4)とを有機溶媒に溶解した溶液を加水分解した
後、該溶液を基体に塗布し、ゲル化、乾燥して多孔体膜
を有する基体を製造する方法であって、前記HxSi(R
5)y(OR6)4-x-yの含有量が、前記溶液中の金属または
半金属の全モル数に対して、Si換算で10モル%以上
90モル%以下であることを特徴とする多孔体膜を有す
る基体の製造方法。 (9) 前記ゲル化、乾燥をそれぞれ−50℃〜150
℃の温度範囲で行う(8)記載の多孔体膜を有する基体
の製造方法。 (10) (8)または(9)に記載の方法により得ら
れる多孔体膜を有する基体であって、前記多孔体膜の気
孔率が40〜99.9%、かつ、比表面積が50m2
g以上であることを特徴とする多孔体膜を有する基体。 (11) 前記多孔体膜の気孔が、孔径5〜100nm
の微細孔および孔径100μm〜5mmの細孔を含み、
平均気孔径が5nm〜5mmである(10)記載の多孔
体膜を有する基体。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明に用いられる金属または半
金属のアルコキシドとは、化学式M(OR1nで表され
るものである。ここで、Mは金属または半金属の元素
で、例えばB、Si、Al、Ti、Zr、Ta、Nb、
Y、Co、Fe、W、Mo、Cr、Mn、Re、Mg、
Sr、Ba、Ca、K、Na、La、Ce等であり、n
は金属または半金属の元素Mの価数である。R1は炭素
数1以上の有機基であり、好ましくは炭素数1〜8の有
機基であり、アルコキシ基(−OR1)としては、特に
限定しないが、例えば、メトキシド、エトキシド、プロ
ポキシド、ブトキシド等が挙げられる。金属または半金
属のアルコキシド(M(OR1n)1分子中のアルコキ
シ基は、全て同一であっても、異なるものであっても良
い。前記金属または半金属のアルコキシドは、1種また
は2種以上使用でき、アルコキシ基の一部をβ−ジケト
ン、β−ケトエステル、アルカノールアミン、アルキル
アルカノールアミン、有機酸等で置換して使用してもよ
い。
【0014】本発明に用いられるオルガノアルコキシシ
ランは、化学式Si(R2)m(OR3)4 -mで表され、mは1
〜3の整数であり、R2およびR3は炭素数1以上の有機
基であるが、R2は炭素数1〜8であってN、O、S等
の異元素を含んでもよい有機基であることが好ましく、
3は炭素数1〜8の有機基であることが好ましい。有
機基(−R2)は、−CH3、−C25、−C37、−C
49、−CH=CH2、−C65、−CF3、−C25
−C37、−C49、−CH2CH2CF3、−CH2CH
2613、−CH2CH2817、−C36NH2、−C
36NHC2 4NH2、−C36OCH2CHOCH2
−C36OCOC(CH3)=CH2等であり、アルコキ
シ基(−OR3)は、メトキシ基、エトキシ基、プロポ
キシ基、ブトキシ基等で構成されるものである。有機基
およびアルコキシ基は、それぞれ同一分子内で複数存在
する場合、異なる基であってもよい。
【0015】オルガノアルコキシシランは、該オルガノ
アルコキシシラン中のアルコキシ基の総モル数に対し
て、等モル以下の水で予め加水分解または部分加水分解
して使用しても良い。
【0016】本発明に用いられるポリオルガノシロキサ
ンとは、化学式HO−[Si(R4)2O]l−Hで表される
重合体であり、R4は炭素数1以上の有機基であり、好
ましくは炭素数1〜8でN、O、Sなどの異元素を含ん
でもよい有機基であり、−CH3、−C25、−C
37、−C49、−CH=CH2、−C65等で構成さ
れるものであり、有機基(−R4)は、異なる有機基で
あってもよい。該ポリオルガノシロキサンの例として、
ポリジメチルシロキサン、ポリジエチルシロキサン、ポ
リジプロピルシロキサン、ポリジフェニルシロキサン、
ポリメチルフェニルシロキサン等が挙げられる。前記化
学式のlは、2以上500以下が好ましい。lが2未満
は、オルガノアルコキシシランの加水分解状態と同じで
あり、オルガノアルコキシシランを意味する。一方、l
が500を越えると溶媒に溶解し難くなり、反応点であ
る水酸基の重合体中に占める割合が少なくなり、無機・
有機ハイブリッドのゲルが合成し難くなる。
【0017】本発明に用いられるHxSi(R5)y(OR6)
4-x-yは、R5、R6が炭素数1以上の有機基であり、x
は1〜3の整数、yは0〜3の整数で、x+y≦4であ
る。好ましくはR5は炭素数1〜8でN、O、Sなどの
異元素を含んでもよい有機基であり、またR6は炭素数
1〜8の有機基であることが好ましい。アルコキシ基
(−OR6)は、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プ
ロポキシ基、ブトキシ基等であり、有機基(−R5
は、−CH3、−C25、−C37、−C49、−CH
=CH2、−C65、−CF3、−C25、−C37、−
49、−CH2CH2CF3、−CH2CH2613、−
CH2CH2817、−C36NH2、−C36NHC2
4NH2、−C36OCH2CHOCH2、−C36OC
OC(CH3)=CH2等が挙げられる。前記化学式のx
は、1〜3が好ましく、1未満すなわち0では、Si−
Hが無くなるため反応性が悪くなる。一方、xが3超す
なわち4では反応性が高すぎて扱い難い。前記化学式の
yは0〜3であり、特に0〜2が好ましい。yが3超す
なわち4では、反応性のSi−HやSi−ORが無くな
るため反応が進行しなくなる。H−Siを有するHx
i(R5)y(OR6)4-x-yは、Hの電子吸引性により、アル
コキシ基の加水分解反応性が高いため、HxSi(R 5)
y(OR6)4-x-yが存在すると容易にゲル化し、かつ高強
度のゲルが形成され、乾燥時にクラックが生じ難くな
る。また、塩基性下で反応を行うと、H−SiのH2
スの発生を伴う急激な反応により、マクロ孔も形成しな
がらゲル化して、いわゆる発泡体が形成される。
【0018】前記一般式M(OR1)nで表わされる金属ま
たは半金属のアルコキシド、前記一般式Si(R2)m(O
3)4-mで表わされるオルガノアルコキシシラン、前記
一般式HO−[Si(R4)2O]l−Hで表わされるポリオ
ルガノシロキサンから選ばれる1種または2種以上と前
記HxSi(R5)y(OR6)4-x-yを有機溶媒に溶解した溶
液における、前記HxSi(R5)y(OR6)4-x-yの含有量
は、前記溶液中の金属または半金属の全モル数に対し
て、Si換算で10モル%以上90モル%以下が好まし
い。10モル%未満では、乾燥時にクラックが発生し易
く、比表面積の高い多孔体が得られない。一方、90モ
ル%を超えると、ゲルの強度が弱くなり、クラックの無
い自立したゲルが得られない。
【0019】本発明で使用するアルコキシドM(O
1n、オルガノアルコキシシランSi(R2)m(OR3)
4-m、およびポリオルガノシロキサンHO−[Si(R4)2
O]l−Hは、それぞれ単独で使用してもよく、また、混
合して使用してもよい。特に、オルガノアルコキシシラ
ンSi(R2)m(OR3)4-m、およびポリオルガノシロキサ
ンHO−[Si(R4)2O]l−H由来の有機基(R2
4)と結合したシリコンが、前記アルコキシド、前記
オルガノアルコキシシラン、および前記ポリオルガノシ
ロキサンの1種以上の金属元素あるいは半金属元素の全
量に対して、5モル%以上含むほうが、クラックのない
自立したゲルが作りやすい。
【0020】本発明における金属または半金属のアルコ
キシドM(OR1)n、オルガノアルコキシシランSi
(R2)m(OR3)4-m、ポリオルガノシロキサンHO−[S
i(R4)2O]l−H、およびHxSi(R5)y(OR6)4-x-y
の加水分解または部分加水分解は、アルコキシ基の総モ
ル数に対して1〜100モル倍の水を添加することによ
り行う。水は、アルコール等の有機溶媒で希釈してもよ
く、希釈率は500倍以下が好ましい。500倍を超え
ると、添加総量が大きすぎて滴下等で添加する時間がか
かり、現実的ではない。
【0021】水を添加する際、無機酸、有機酸あるいは
それらの両方を触媒として使用する。無機酸は特に限定
しないが、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸が挙げら
れる。有機酸は特に限定しないが、例えば、CH3COOH、H
COOH、C2H5COOH、CF3COOH、CH3SO3Hが挙げられる。これ
らの酸触媒は、アルコキシ基の総モル数に対して0.0
05〜1モル倍添加する。0.005モル未満では、反
応の進行が遅すぎて現実的ではない。一方、1モルを越
えると、残留する酸の量が多くなり、その除去が必要に
なる。
【0022】前記原料の部分加水分解または加水分解に
おいては、金属または半金属のアルコキシドM(O
1)n、オルガノアルコキシシランSi(R2)m(OR3)
4-m、ポリオルガノシロキサンHO−[Si(R4)2O]l
H、およびHxSi(R5)y(OR6)4-x -yを均一に分散、
溶解できる有機溶媒を使用してもよく、例えば、メタノ
ール、エタノール、プロパノール、ブタノール、メトキ
シエタノール、エトキシエタノール等の各種アルコー
ル、アセトン等のケトン類、トルエン、キシレン等であ
り、これらの混合溶媒でもよい。使用できる溶媒の量
は、特に限定しないが、原料の容量に対して1000倍
以下が好ましい。1000倍を超えると、そのままでは
ゲル化せず、ゲル化させるために濃縮してもゲル化に時
間がかかりすぎる。また、加水分解後に、溶媒、加水分
解で生成したアルコール等を常圧あるいは減圧下で留去
して濃縮してもよい。
【0023】前記原料を混合、加水分解または部分加水
分解した後、該溶液を−50〜150℃でゲル化および
乾燥させる。本発明のHxSi(R5)y(OR6)4-x-yは、
反応性が高いため、条件によっては冷やす必要がある。
−50℃未満では、ゲル化の進行が遅く実用的ではな
い。一方、150℃を超えると、急激な溶媒蒸発あるい
は沸騰のために、クラックの無い自立したゲルが得られ
ない。得られたゲルをさらに高温で熱処理して使用して
もよく、前記熱処理温度は200℃〜1000℃が好ま
しい。200℃未満では、乾燥状態と同じであり熱処理
の効果が見られない。一方、1000℃を越えると、焼
結等により細孔がつぶれてしまい多孔体とならない。
【0024】また、前記原料を混合、加水分解または部
分加水分解した溶液を基体に塗布した後、前記条件で乾
燥することによって、多孔体膜を有する基体を得ること
も可能であり、該基体は、プラスチック、セラミック
ス、ガラス、金属などで乾燥、熱処理に耐えられるもの
であればよい。
【0025】本発明の多孔体および多孔体膜は、乾燥時
にクラックが発生し難いため、自立した大型のものが得
られる。本発明の多孔体および多孔体膜は、気孔率が4
0%〜99.9%の範囲で、かつ比表面積が50m2
g以上である。さらに、孔径が5nm〜100nmの範
囲にある微細孔および孔径が100μm〜5mm径の範
囲にあるマクロ孔を含む高次多孔構造を有する。気孔率
が40%未満、比表面積が50m2/g未満の場合は、
フィルター、分離膜、センサー、吸着剤、触媒および触
媒担体、固定化酵素担体、イオン交換体、断熱材、遮音
材等に好適に用いるための特性が得られず、一方、9
9.9%超の場合は多孔体および多孔体膜として必要な
強度が得られない。
【0026】本発明の多孔体および多孔体膜は、孔径が
5nm〜100nmの範囲にある微細孔および孔径が1
00μm〜5mm径の範囲にあるマクロ孔を含む高次多
孔構造を有することが好ましい。このような高次多孔構
造を有するのは、微細なゾル粒子がゲル化することで細
孔が形成され、H−SiのH2ガスの発生を伴う急激な
反応時にマクロ孔が形成されるという、孔形成メカニズ
ムによるものである。前記微細孔の孔径が5nm未満、
100nm超の場合は、高次多孔構造を有する多孔体お
よび多孔体膜としての特性が劣る。また、前記マクロ孔
の孔径が100μm未満の場合は、比表面積が50m2
/g未満となり多孔体および多孔体膜としての特性が劣
り、さらに、5mm超の場合は多孔体および多孔体膜と
しての特性および強度が劣る。
【0027】本発明に用いられるシリケート水溶液と
は、ナトリウムシリケート(水ガラス)、リチウムシリ
ケート等のアルカリ金属シリケート、バリウムシリケー
ト、カルシウムシリケート等のアルカリ土類金属シリケ
ート、アルカリ金属やアルカリ土類金属以外の金属イオ
ン(アルミニウム、鉄、銅、コバルト、バナジウム、チ
タン、ジルコニウム、セリウム等の遷移金属イオンや希
土類金属イオン)のシリケートから選ばれる1種以上を
含む水溶液である。シリケートの濃度は、特に限定しな
いが、5〜75質量%の範囲が好ましい。5質量%未満
では、強度の強いゲルが得られ難くく、一方、75質量
%を超えると、シリケート水溶液の安定性が悪くなった
り、粘度が高すぎたりしてゲルが作製し難くなる。
【0028】前記シリケート水溶液に、HxSi(R5)
y(OR6)4-x-yを添加する。その添加量は、5質量%以
上80質量%以下が好ましく、5質量%未満では、多孔
体が得られず、一方、80質量%を超えると、多孔体の
強度が弱すぎて、クラックの無い自立した多孔体が得ら
れない。
【0029】前記シリケート水溶液に、オルガノアルコ
キシシランSi(R2)m(OR3)4-m、および/またはポリ
オルガノシロキサンHO−[Si(R4)2O]l−Hを添加
しても良い。前記添加量は、特に限定しないが、シリケ
ート溶液に対して1〜80質量%が好ましい。1質量%
未満では、反応中に系外に揮発してしまい添加効果が現
れず、一方、80質量%を超えると、未反応量が多くな
りすぎて経済的ではない。また、前記シリケート水溶液
にアルコール等の有機溶媒を加えることにより、オルガ
ノアルコキシシランSi(R2)m(OR3)4-mおよび/また
はポリオルガノシロキサンHO−[Si(R4)2O]l−H
の相溶性を高めることができる。使用する有機溶媒の量
は、相溶化に必要な量であり、例えば、シリケート水溶
液の水の量に対して0.1〜50モル倍が一般的であ
る。
【0030】次に、前記シリケート水溶液から多孔体を
製造する方法を以下に述べる。まず、シリケート水溶液
に−50〜50℃で、HxSi(R5)y(OR6)4-x-yを添
加して撹拌する。Si−Hの分解による水素ガスの発生
とゲル化を同時に起こし、発泡体化したゲル体を得る。
【0031】該発泡ゲル体は、室温〜150℃で乾燥し
て多孔体とする。得られた多孔体をさらに高温で熱処理
して使用してもよい。前記熱処理温度は、200℃〜1
000℃が好ましい。200℃未満では乾燥状態と同じ
であり、熱処理の効果が見られず、一方、1000℃を
超えると、焼結等により細孔がつぶれてしまい多孔体と
ならない。
【0032】また、前記原料を混合、加水分解または部
分加水分解した溶液を基体に塗布した後、前記条件で乾
燥することによって、多孔体膜を有する基体を得ること
も可能であり、該基体は、プラスチック、セラミック
ス、ガラス、金属などで乾燥、熱処理に耐えられるもの
であればよい。
【0033】本発明の多孔体および多孔体膜は、乾燥時
にクラックが発生し難いため、自立した大型のものが得
られる。前記多孔体および多孔体膜は、気孔率が40%
〜99.9%の範囲で、かつ比表面積が50m2/g以
上である。さらに、5nm〜100nm径の範囲にある
細孔および100μm〜5mm径の範囲にあるマクロ孔
を含む高次多孔構造である。
【0034】本発明に用いられる酸化物微粒子のコロイ
ド溶液とは、コロイダルシリカ、ベーマイト等のアルミ
ナ系ゾル、チタニアゾル、セリアゾル等のコロイド溶
液、アルコキシドを加水分解して得られる粒子分散型ゾ
ルである。前記コロイド濃度は、特に限定しないが、5
〜75質量%の範囲が好ましい。5質量%未満では、強
度の強いゲルが得られ難く、一方、75質量%を超える
と、コロイド溶液の安定性が悪くなったり、粘度が高す
ぎたりしてゲルが作製し難くなる。
【0035】前記コロイド溶液に、HxSi(R5)y(OR
6)4-x-yを添加する。その添加量は、5質量%以上80
質量%以下が好ましく、5質量%未満では多孔体が得ら
れず、一方、80質量%を超えると多孔体の強度が弱す
ぎて、クラックの無い自立した多孔体が得られない。
【0036】次に、前記コロイド溶液から多孔体を製造
する方法を以下に述べる。まず、コロイド溶液に−50
〜50℃でHxSi(R5)y(OR6)4-x-yを添加して撹拌
する。Si−Hの分解による水素ガスの発生とゲル化を
同時に起こし、発泡体化したゲル体を得る。該発泡ゲル
体は室温〜150℃で乾燥して多孔体とする。得られた
多孔体をさらに高温で熱処理して使用してもよい。前記
熱処理温度は、200℃〜1000℃が好ましい。20
0℃未満では、乾燥状態と同じであり熱処理の効果が見
られず、一方、1000℃を超えると、焼結等により細
孔がつぶれてしまい多孔体とならない。
【0037】本発明の多孔体および多孔体膜は、乾燥時
にクラックが発生し難いため、大型のものが得られる。
前記多孔体は、気孔率が40%〜99.9%の範囲で、
かつ比表面積が50m2/g以上である。さらに、5n
m〜100nm径の範囲にある細孔および100μm〜
5mm径の範囲にあるマクロ孔を含む高次多孔構造であ
る。
【0038】本発明の多孔体および多孔体膜の気孔率の
測定は、例えば、多孔体のサイズおよび質量から嵩密度
ρaを求め、ヘリウムガスを用いたピクノメーターから
得られる真密度ρから、気孔率=100×(1−ρa
ρ)で計算できる。比表面積は、例えば、窒素ガス吸着
法によって測定できる。孔サイズは、窒素ガス吸着法、
水銀圧入法等で測定できる。
【0039】本発明の多孔体および多孔体膜は、乾燥時
にクラックが発生し難いため、大型のものが得られる。
有機基を含む多孔体は、耐水性の高い吸着材料やフィル
ター材料として使用できる。また、気体やイオンの吸着
材料あるいはセンサー材料として使用できる。特に、1
00nm以下の細孔を有する透光性の多孔体あるいは多
孔体膜は、透明断熱窓材として利用できる。
【0040】
【実施例】以下、本発明の具体的実施例を説明するが、
本発明は、これらの実施例のみに限定されるものではな
い。 (実施例1)全アルコキシドに対して10モル倍のエタ
ノール中に、表1に示す組成(モル比)の各種アルコキ
シドを溶解させたのち、塩酸触媒下で加水分解してゾル
を調製した。加水分解は、塩酸酸性水溶液を全アルコキ
シドに対して10モル倍添加して行った。ふた付きのポ
リ容器にゾルを入れ、室温で静置した。ゲル化した後、
ポリ容器ごと50℃のオーブンに入れて5日間乾燥させ
た。
【0041】得られたサンプルは、Belsorp 3
6を用いて窒素吸着によりBET法で比表面積および平
均細孔径を測定した。多孔体のサイズおよび重量を測定
して嵩密度ρaを算出し、ヘリウムガスを用いたピクノ
メーターから得られる真密度ρから、気孔率=100×
(1−ρa/ρ)を計算した。クラックの無いキセロゲ
ルが形成されているか否かの確認は目視にて行った。
【0042】実施例のNo.1〜11は、乾燥時のゲル
の収縮も少なく、クラックが無くキセロゲル化して多孔
体が得られた。また、気孔率および比表面積も高いもの
が得られた。
【0043】一方、比較例のNo.12〜14は、乾燥
時にゲルが大きく収縮し、多数のクラックが発生して、
クラックの無い自立した多孔体が得られなかった。N
o.9は比較的比表面積が高かったが、HSi(OC2
5)3のみではクラックが発生しやすかった。No.1
0、11は、HSi(OC25)3の割合が少なすぎるた
めに比表面積が低く、ほとんど細孔が形成されないため
平均細孔径は測定できなかった。
【0044】さらに、表1の組成の同ゾルをプラスチッ
ク、セラミックス、ガラス、金属の基体にコーティング
して成膜しても、前記と同様の結果が得られ、多孔体膜
を有する基体が作製できた。
【0045】
【表1】
【0046】(実施例2)表2に示す質量%の組成で、
シリケート水溶液にHSi(OC25)3を添加して、室
温で発泡させながらゲル化した。
【0047】該ゲル体を100℃のオーブンに入れて4
8時間乾燥させた。
【0048】得られたサンプルのキセロゲル形成の確
認、比表面積、平均細孔径、および気孔率の測定は、実
施例1と同様の方法により行った。
【0049】実施例のNo.15〜22は、クラックの
無い自立した発泡体ゲルが得られた。発泡によるマクロ
孔が形成され、光学顕微鏡で観測すると孔径が100μ
m〜5mmのマクロ孔であった。また、気孔率および比
表面積も高いものが得られた。
【0050】比較例のNo.23は、ゲル化せず、多孔
体は得られなかった。比較例のNo.24は、ゲル体の
強度が弱くて、クラックの無い自立した多孔体が得られ
なかった。また、比表面積は高いが、気孔率が低く、細
孔も大きくなった。比較例のNo.25は、多孔化せ
ず、そのため比表面積および気孔率も小さくなった。
【0051】
【表2】
【0052】(実施例3)表3に示す組成(質量%)
で、酸化物微粒子のコロイド溶液にHSi(OC2 5)3
を添加して、室温で発泡させながらゲル化した。該ゲル
体を150℃のオーブンに入れて48時間乾燥させた。
【0053】得られたサンプルのキセロゲル形成の確
認、比表面積、平均細孔径、および気孔率の測定は、実
施例1と同様の方法により行った。
【0054】実施例のNo.26〜30は、クラックの
無い自立した発泡体ゲルが得られた。発泡によるマクロ
孔が形成され、光学顕微鏡で観測すると孔径が100μ
m〜5mmのマクロ孔であった。また、気孔率および比
表面積も高いものが得られた。
【0055】比較例のNo.31は、多孔化せず、その
ため比表面積も小さくなった。比較例のNo.32は、
ゲル体の強度が弱くて、クラックの無い自立した多孔体
が得られなかった。また、比表面積は高いが、気孔率が
低くなった。比較例のNo.33は、多孔化せず、その
ため比表面積も小さくなった。
【0056】
【表3】
【0057】
【発明の効果】本発明の多孔体は、超臨界乾燥を必要と
せず、常圧で簡便に乾燥でき、低温で多孔化できて活性
な表面が得られるために、種々の表面修飾し易い。した
がって、フィルター、分離膜、センサー、吸着剤、触媒
・触媒担体、固定化酵素担体、イオン交換体、断熱材、
遮音材、分離カラム等に幅広く使用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01D 71/70 B01D 71/70 B01J 20/10 B01J 20/10 D 20/28 20/28 Z 39/08 39/08 47/12 47/12 A C01B 33/16 C01B 33/16 Fターム(参考) 4D006 MA10 MA22 MA24 MC03X MC65X NA25 NA46 4D019 BA06 BA18 BB08 BD01 4G066 AA16B AA17B AA22B AA23B AA24B AA25B AA26B AA27B AA30B AB18A AB23A AC28A AC28B BA03 BA23 BA25 BA28 FA03 FA14 FA22 FA34 4G072 AA38 BB15 CC07 HH28 HH30 JJ45 MM31 PP05 PP06 PP17 RR05 SS01

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式M(OR1)n(Mは金属または半金
    属の元素、R1は炭素数1以上の有機基であり、nは金
    属または半金属の価数)で表わされる金属または半金属
    のアルコキシド、一般式Si(R2)m(OR3)4-m(R2
    3は炭素数1以上の有機基であり、mは1〜3の整
    数)で表わされるオルガノアルコキシシラン及び一般式
    HO−[Si(R4)2O]l−H(R4は炭素数1以上の有機
    基であり、lは2〜500の整数)で表わされるポリオ
    ルガノシロキサンから選ばれる1種または2種以上と、
    xSi(R5)y(OR6)4-x-y(R5、R6は炭素数1以上
    の有機基であり、xは1〜3の整数、yは0〜3の整数
    で、x+y≦4)とを有機溶媒に溶解した溶液を加水分
    解または部分加水分解し、ゲル化、乾燥して多孔体を製
    造する方法であって、前記HxSi(R5)y(OR6)4-x-y
    の含有量がSi換算で、前記溶液中の金属または半金属
    の全モル数に対して、10モル%以上90モル%以下で
    あることを特徴とする多孔体の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記ゲル化、乾燥をそれぞれ−50℃〜
    150℃の温度範囲で行う請求項1記載の多孔体の製造
    方法。
  3. 【請求項3】 シリケート水溶液にHxSi(R5)y(OR
    6)4-x-y(R5、R6は炭素数1以上の有機基であり、x
    は1〜3の整数、yは0〜3の整数で、x+y≦4)を
    添加した溶液をゲル化、乾燥して多孔体を製造する方法
    であって、前記HxSi(R5)y(OR6)4-x-yの含有量が
    Si換算で、前記溶液の全質量に対して、5質量%以上
    80質量%以下であることを特徴とする多孔体の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 酸化物微粒子のコロイド水溶液にHx
    i(R5)y(OR6)4-x- y(R5、R6は炭素数1以上の有機
    基であり、xは1〜3の整数、yは0〜3の整数で、x
    +y≦4)を添加した溶液をゲル化、乾燥して多孔体を
    製造する方法であって、前記HxSi(R5)y(OR6)
    4-x-yの含有量が、前記溶液の全質量に対して、Si換
    算で5質量%以上80質量%以下であることを特徴とす
    る多孔体の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記ゲル化を−50℃〜50℃の温度範
    囲で、乾燥を室温〜150℃の温度範囲で行う請求項3
    または4に記載の多孔体の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の方法に
    より得られる多孔体であって、該多孔体の気孔率が40
    〜99.9%、かつ、比表面積が50m2/g以上であ
    ることを特徴とする多孔体。
  7. 【請求項7】 前記多孔体の気孔が、孔径5〜100n
    mの微細孔および孔径100μm〜5mmの細孔を含
    み、平均気孔径が5nm〜5mmである請求項6記載の
    多孔体。
  8. 【請求項8】 一般式M(OR1)n(Mは金属または半金
    属の元素、R1は炭素数1以上の有機基であり、nは金
    属または半金属の価数)で表わされる金属または半金属
    のアルコキシド、一般式Si(R2)m(OR3)4-m(R2
    3は炭素数1以上の有機基であり、mは1〜3の整
    数)で表わされるオルガノアルコキシシラン及び一般式
    HO−[Si(R4)2O]l−H(R4は炭素数1以上の有機
    基であり、lは2〜500の整数)で表わされるポリオ
    ルガノシロキサンから選ばれる1種または2種以上と、
    xSi(R5)y(OR6)4-x-y(R5、R6は炭素数1以上
    の有機基であり、xは1〜3の整数、yは0〜3の整数
    で、x+y≦4)とを有機溶媒に溶解した溶液を加水分
    解した後、該溶液を基体に塗布し、ゲル化、乾燥して多
    孔体膜を有する基体を製造する方法であって、前記Hx
    Si(R5)y(OR6)4-x- yの含有量が、前記溶液中の金属
    または半金属の全モル数に対して、Si換算で10モル
    %以上90モル%以下であることを特徴とする多孔体膜
    を有する基体の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記ゲル化、乾燥をそれぞれ−50℃〜
    150℃の温度範囲で行う請求項8記載の多孔体膜を有
    する基体の製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項8または9に記載の方法により
    得られる多孔体膜を有する基体であって、前記多孔体膜
    の気孔率が40〜99.9%、かつ、比表面積が50m
    2/g以上であることを特徴とする多孔体膜を有する基
    体。
  11. 【請求項11】 前記多孔体膜の気孔が、孔径5〜10
    0nmの微細孔および孔径100μm〜5mmの細孔を
    含み、平均気孔径が5nm〜5mmである請求項10記
    載の多孔体膜を有する基体。
JP2002072355A 2002-03-15 2002-03-15 多孔体、多孔体膜を有する基体およびこれらの製造方法 Withdrawn JP2003267719A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002072355A JP2003267719A (ja) 2002-03-15 2002-03-15 多孔体、多孔体膜を有する基体およびこれらの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002072355A JP2003267719A (ja) 2002-03-15 2002-03-15 多孔体、多孔体膜を有する基体およびこれらの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003267719A true JP2003267719A (ja) 2003-09-25

Family

ID=29202375

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002072355A Withdrawn JP2003267719A (ja) 2002-03-15 2002-03-15 多孔体、多孔体膜を有する基体およびこれらの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003267719A (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003266069A (ja) * 2002-03-18 2003-09-24 Japan Organo Co Ltd 超純水製造装置
JP2004082027A (ja) * 2002-08-28 2004-03-18 Japan Organo Co Ltd イオン吸着モジュール及び水処理方法
WO2005042402A1 (ja) * 2003-10-31 2005-05-12 Ngk Insulators, Ltd. 分散粒子を含む無機系多孔質体
JP2007522066A (ja) * 2004-01-26 2007-08-09 エイビービー ラマス グローバル インコーポレイテッド メソ細孔性またはメソ細孔性およびミクロ細孔性の組み合わせの無機酸化物を製造する方法
JP2009286685A (ja) * 2008-06-02 2009-12-10 Renaissance Energy Investment:Kk 複層ガラス
EP2355141A2 (en) 2010-02-08 2011-08-10 Fujifilm Corporation Semiconductor device, method for producing the semiconductor device, substrate for semiconductor element and method for producing the substrate
KR101123271B1 (ko) * 2009-08-20 2012-03-20 한국세라믹기술원 대면적 고온 기체분리막의 제조 방법
JP2014061457A (ja) * 2012-09-19 2014-04-10 Kyoto Univ シリコーン製モノリス体及びそれを用いた分離、精製、濃縮方法
JP2017048064A (ja) * 2015-08-31 2017-03-09 日立化成株式会社 エアロゲル複合体
JP2018167203A (ja) * 2017-03-30 2018-11-01 日立化成株式会社 油分吸着剤及び含油水の処理方法

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003266069A (ja) * 2002-03-18 2003-09-24 Japan Organo Co Ltd 超純水製造装置
JP2004082027A (ja) * 2002-08-28 2004-03-18 Japan Organo Co Ltd イオン吸着モジュール及び水処理方法
WO2005042402A1 (ja) * 2003-10-31 2005-05-12 Ngk Insulators, Ltd. 分散粒子を含む無機系多孔質体
JP2007522066A (ja) * 2004-01-26 2007-08-09 エイビービー ラマス グローバル インコーポレイテッド メソ細孔性またはメソ細孔性およびミクロ細孔性の組み合わせの無機酸化物を製造する方法
JP2009286685A (ja) * 2008-06-02 2009-12-10 Renaissance Energy Investment:Kk 複層ガラス
KR101123271B1 (ko) * 2009-08-20 2012-03-20 한국세라믹기술원 대면적 고온 기체분리막의 제조 방법
EP2355141A2 (en) 2010-02-08 2011-08-10 Fujifilm Corporation Semiconductor device, method for producing the semiconductor device, substrate for semiconductor element and method for producing the substrate
JP2014061457A (ja) * 2012-09-19 2014-04-10 Kyoto Univ シリコーン製モノリス体及びそれを用いた分離、精製、濃縮方法
JP2017048064A (ja) * 2015-08-31 2017-03-09 日立化成株式会社 エアロゲル複合体
JP2018167203A (ja) * 2017-03-30 2018-11-01 日立化成株式会社 油分吸着剤及び含油水の処理方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Feinle et al. Sol–gel synthesis of monolithic materials with hierarchical porosity
KR101938369B1 (ko) 산화금속-실리카 복합 에어로겔의 제조방법 및 이로부터 제조된 산화금속-실리카 복합 에어로겔
Loy et al. Bridged polysilsesquioxanes. Highly porous hybrid organic-inorganic materials
Hwang et al. Effect of surface modification conditions on the synthesis of mesoporous crack-free silica aerogel monoliths from waterglass via ambient-drying
JP2840881B2 (ja) 化学表面改質による高気孔質キセロゲルの製造
Tokudome et al. Structural characterization of hierarchically porous alumina aerogel and xerogel monoliths
Kurahashi et al. Role of block copolymer surfactant on the pore formation in methylsilsesquioxane aerogel systems
JP2022517357A (ja) セラミック発泡体、その製造方法、及びその使用
TW200835648A (en) Porous material and method for preparing the same
CA2746933A1 (en) Hydrophobic aerogels
KR20170047173A (ko) 산화금속-실리카 복합 에어로겔의 제조방법 및 이로부터 제조된 산화금속-실리카 복합 에어로겔
US11945915B2 (en) Method for synthesizing pre-hydrolyzed polysilicate
WO2017168847A1 (ja) エアロゲル層付き部材
CN111183113B (zh) 疏水性二氧化硅气凝胶颗粒的制造方法
KR102638656B1 (ko) 도액, 도막의 제조 방법 및 도막
TWI705852B (zh) 具有經以兒茶酚為主之化合物表面改質的氣凝膠及其製備方法
JP2003267719A (ja) 多孔体、多孔体膜を有する基体およびこれらの製造方法
KR20180029501A (ko) 실리카 에어로겔의 제조방법 및 이에 의해 제조된 실리카 에어로겔
JPWO2019069494A1 (ja) 塗液、塗膜の製造方法及び塗膜
Julbe et al. Effect of non-ionic surface active agents on teos-derived sols, gels and materials
KR100896790B1 (ko) 실리카 에어로젤의 제조방법과 이에 의하여 제조된 실리카에어로젤
CN107849067B (zh) 气凝胶前体和使用该气凝胶前体制备的气凝胶
US11787957B2 (en) Coating solution, method for producing coating film, and coating film
JP2021503532A (ja) エアロゲル前駆体およびそれを用いて製造したエアロゲル
WO2017168845A1 (ja) エアロゲル層付き部材

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20050607