JP2003267527A - 物品のピックアップ管理方法及びその装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成で、容易かつ迅速、確実に特定の
物品の位置を知ることができ、しかも良好なスペース効
率で、物品の配置自由度を保持し得る物品のピックアッ
プ管理方法及びその装置を提供する。 【解決手段】 ＲＦＩＤタグ１０と光を受けて物品の前
面方向に反射させる反射レンズ１２とを有し物品自体に
担持固定されるタグ保持反射レンズ枠１４と、反射レン
ズ枠１４の反射面に向けて光を投射し得る光源１８と、
これを発光駆動させる制御手段２０と、を有して、物品
を一列状にしてある程度ランダムな配置で使用し、物品
を指示するデータの入力によりその物品に付された反射
レンズを介してその物品の直接的な位置を外部に報知す
る。また、物品の取り出し、返還時に元の位置を移動さ
せた場合でも、直接、確実かつ瞬時にその配置位置を外
部に知らせて容易に物品の配置位置を知る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、物品のピックアッ
プ管理方法及びその装置に係り、特に棚等の載置面上に
配置させた物品の配置位置を容易に特定させる物品のピ
ックアップ管理方法及びその装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、商品その他の物品等の配置状態を
管理するものとして、例えば実開平１１−６５４５３号
に示すものが提案されている。この公報の商品情報提供
装置では、商品陳列ケース内に陳列された各商品に、商
品情報を記憶したＩＤタグを取り付け、顧客が、商品情
報を必要とする商品の陳列位置に対応した商品陳列ケー
スの上面をタッチすると、タッチスイッチによりその位
置が検出されるようになっている。その際、タグ読み書
き装置は、その検出位置に対応する商品に取り付けられ
たＩＤタグから商品情報を読み取り、液晶表示装置にそ
の商品情報を表示させるようになっている。一方、病院
や食品、医薬品、生化学、半導体、精密機械工場、工業
・農業上の試験、研究所等においては、複数種類の液
体、粉体、粒体、ガス、部品等を瓶、缶その他の容器に
収容し、その容器の状態のままあるいは、それらを外箱
等に収容してそれらを適宜取り出しやすいように棚等に
列状に多数密接させて配置し、取り出して内容物を使用
後、元に戻すような作業を行なう場合が多い。このよう
な場合、作業現場では取り出し時に置かれていた位置と
異なる位置に戻す場合が多く、しかもスペース効率上、
隣接するそれらの容器あるいはケース等の物品をある程
度ランダムな置き方で配置できるようにしながらしかも
取り出し必要時に瞬時にその必要な内容物を有する物品
を特定できるようにさせる必要がある。これは、特にそ
れらを配備する研究所や施設が大型化するほど多種類、
多数の容器等が配置されるからその要請が高い。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記の工場や研究所等
での物品の管理方法として、例えば棚上に個別のケース
等の収容スペースを形成するように多数の仕切り板を縦
に並設固定させ、対応するスペース部分にそれぞれラン
プ等を配置させて指示された内容物を含む瓶等が収容さ
れたランプをそれぞれ点灯させる方法が考えられる。し
かしながら、これでは、仕切り板による独立した収容空
間が得られて管理の上では取り間違い等が少なくなる
が、仕切り板により瓶等の配置数が限定され、しかも多
種類、多数の容器やケース等を配置させる上でスペース
効率が悪く、さらに、それらの容器やケース等の大きさ
が異なる場合には収容できなかったり、あるいはそれら
の容器等の物品サイズが小さい場合には必要以上の仕切
り板空間により結局、効率の良い物品の管理ができない
ものであった。また、例えば、前記の実開平１１−６５
４５３号の商品情報提供装置を適用する場合には、棚の
前面にガラス板などを配置してこのガラス板に感圧セン
サ等を装備させ、取り出したい物品の前面部分に対応す
るガラス板の表面をタッチする必要があり、これでは、
多数・多種類の中の特定の物品を捜して事前に取り出し
たい物品の所在が分かったことを前提としなければなら
ず、上記した工場、研究所等での頻繁あるいは適宜の取
り出し、使用、戻しを必要とする場合には、全く実用し
得ないものであった。

【０００４】本発明は、上記従来の課題に鑑みてなされ
たものであり、その１つの目的は、多数、多種類の物品
の適宜の取り出し及び戻しが必要な棚上の物品の管理に
あたり、簡単な構成で、容易かつ迅速、確実に特定の物
品の位置を知ることができ、しかも良好なスペース効率
で、物品の配置自由度を保持し得る物品のピックアップ
管理方法及びその装置を提供することである。

【０００５】

【発明を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、載置面上に列状に配置された複数の物
品のピックアップ管理方法であり、個々の物品に、当該
物品に対応づけられたタグ情報を記憶させたＲＦＩＤタ
グを保持しかつ光を受けて所定方向に反射させる反射レ
ンズを組み込んだタグ保持反射レンズ枠を担持固定さ
せ、それぞれの物品のＲＦＩＤタグと送受信可能であり
記憶部を有する制御手段に接続されたタグ情報読み取り
手段を該載置面に沿って所定間隔で配置し、さらに、タ
グ情報読み取り手段の設置位置に対応し制御手段からの
指示信号に基づき点灯して少なくとも反射レンズの反射
面に対して投射する光源を配置し、所定時間間隔でタグ
情報読み取り手段から送信してＲＦＩＤタグから受信し
た当該ＲＦＩＤタグを担持した物品の載置面上での位置
を走査してそれらの位置情報を当該物品のタグ情報に関
連づけて記憶部に記憶更新させ、取り出したい物品のデ
ータの入力指示に基づき、その物品の載置面上の対応位
置に設置された光源を発光させて反射レンズを介して所
望の方向に指向的に投光させて当該物品の位置情報を報
知させることを特徴とする物品のピックアップ管理方法
から構成される。

【０００６】また、本発明は、棚手段（２４）の載置面
２４ａ上に列状に載置された物品（１００）の各々に、
当該物品のタグ情報を記憶させたＲＦＩＤタグ１０を保
持し、かつ光を受けて所定方向に反射させる反射レンズ
１２を組み込んだタグ保持反射レンズ枠１４を担持固定
させ、棚手段に沿って所定間隔Ｔで配置され、それぞれ
の物品のＲＦＩＤタグと送受信してＲＦＩＤタグから受
信した当該物品のタグ情報を読み取るタグ情報読み取り
手段１６と、タグ情報読み取り手段の設置位置に対応し
て配置され少なくとも反射レンズ１２の反射面６２ａに
対して投射するように設けられた光源１８と、タグ情報
読み取り手段及び光源に接続され、取り出したい物品に
対応するデータの外部入力指示に基づき、その外部入力
データに対応する物品の載置面上の対応位置に設置され
た光源を発光させる制御手段２０と、を備えた物品のピ
ックアップ管理装置から構成される。

【０００７】その際、制御手段２０は、所定時間間隔で
タグ情報読み取り手段１６を送受信駆動させてＲＦＩＤ
タグ１０を担持した物品（１００）の載置面２４ａ上で
の位置とその物品のタグ情報を関連づけて記憶更新させ
る記憶部４８を有し、取り出したい物品のデータの入力
指示に基づき、その物品の載置面上の対応位置に設置さ
れた光源を発光させるようにするとよい。

【０００８】また、棚手段（２４）は、通光可能な非金
属板からなり、タグ情報読み取り手段及び光源は棚手段
の下部側に設置され光源から上向きに光を投射し、反射
レンズ１２を介して前面（正面）側に向けて投光させる
ようにしてもよい。

【０００９】また、通光可能な非金属板が透明板である
こととするとよい。

【００１０】さらに、非金属板に光源からの光を透過さ
せる透過孔が設けられたこととしてもよい。

【００１１】

【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて本発明
の物品のピックアップ管理方法並びにその装置の好適な
実施形態について説明する。本発明の物品の管理装置
は、多数、多種類の物品の適宜の取り出し及び戻しが必
要な棚上の物品の管理にあたり、個々の物品自体にその
物品を特定する情報を書き込んだＲＦＩＤタグと反射レ
ンズを保持するタグ保持反射レンズ枠を担持させ、読み
取り手段を介してそのＲＦＩＤタグ情報を読み取って物
品の棚上の位置を把握しておき、所望の物品を指定する
データの入力があったときに光源から反射レンズに投射
して物品の前面に向けて光を投光し、放置させる物品の
ピックアップ管理装置であり、本実施形態体において、
個々の物品自体にその物品を特定する情報を書き込んだ
ＲＦＩＤタグ１０と反射レンズ１２を保持するタグ保持
反射レンズ枠１４を担持させ棚に沿って所定間隔で配置
させて配置位置を決めた状態で設置され、ＲＦＩＤタグ
の情報を読み取るタグ情報読み取り手段と、タグ情報読
み取り手段の設置位置に対応して配置された光源１６
と、外部からの入力データに対応する物品を特定してそ
の物品の載置面上の対応位置に設置された光源を発光さ
せて反射レンズを介して所望の方向に投光させる制御手
段と、を備えている。特に、本実施形態では、ＲＦＩＤ
タグ１０と光を受けて物品の前面方向に反射させる反射
レンズ１２とを有し物品自体に担持固定されるタグ保持
反射レンズ枠１４と、反射レンズ枠１４の反射面に向け
て光を投射し得る光源１８と、これを発光駆動させる制
御手段２０と、を有して、物品を一列状にしてある程度
ランダムな配置で使用し、物品を指示するデータの入力
によりその物品に付された反射レンズを介してその物品
の直接的な位置を外部に報知する点、並びに、物品の取
り出し、返還時に元の位置を移動させた場合でも、直
接、確実かつ瞬時にその配置位置を外部に知らせて容易
に物品の配置位置を知ることができるようにさせた点が
特徴的である。

【００１２】この実施形態において、例えば工場、研究
所等で種々の検査試料や部品を内部に収容させた多数の
ケース１００を棚枠２２内に多段に平行に配置させた棚
２４上に横一列状に配置してそのピックアップ管理を行
なわせる例を示しており、この例ではケース１００が物
品とされる。棚枠２２は例えば横長立体矩形で構成さ
れ、４段の棚２４を設置し、さらに、これらの棚２４は
図４に示すように、１個のケース１００のみを収容し得
る程度の奥行き幅に設定され、その背面側は、奥行き位
置決め手段としての例えば背当て板２６が縦に配置され
てケース１００が横一列状に配置されるようにしてい
る。各々のケース１００には、当該のケースのタグ情報
を記憶させた後述するＲＦＩＤタグが容易に離脱しない
ように担持固定されている。

【００１３】図２は、図１の一部を拡大して示してお
り、この実施形態において、棚２４は、透明なガラス板
からなり、その上面が物品の載置面２４ａとして直接に
ケース１００が載置される。図の上での理解をしやすい
ように図２では、ケースを棚２４から上方に離して表示
しているが、ケース１００は実際はこの棚２４上に直接
に載置される。棚２４は、その上面に物品を載置させる
載置面を有する棚手段であり、実施形態のように、下面
側からの光源の光をその上面側の反射レンズ１２に向け
て投射する場合には、特に、電波を反射しない非金属材
で構成され、より好ましくは、上記のように通光可能な
透明板から構成するとよい。また、この棚２４を非透明
板で構成する場合には、図示しないが、この非金属材に
光源１８からの光を透過させる透過孔を設けてもよい。
実施形態において、棚２４の離隔下方位置には支持板２
８が該棚２４と平行に配置されて両端側を棚枠２２の両
側板内側に固定されている。

【００１４】この支持板２８上には、棚の長手方向に沿
って等間隔Ｔで複数のアンテナユニット３０を列状に配
置してアンテナユニット装置３２が形成されている。図
３において、アンテナユニット装置３２は、棚２４上の
それぞれの物品のＲＦＩＤタグ１０と無線送受信してＲ
ＦＩＤタグから受信した当該物品１００のタグ情報を読
み取るタグ情報読み取り手段１６であり、実施形態にお
いて、アンテナユニット装置３２は、ループ状の送信ア
ンテナ３１ａと、その内側のループ状の受信アンテナ３
１ｂが対となって棚の長手方向に沿って列状に配置され
た複数のアンテナユニット３０ー１、３０−２．．．３
０−ｎと、それぞれの送信アンテナ３１ａに接続されて
変調処理を行なう送信部３４と、それぞれの受信アンテ
ナ３１ｂに接続されて受信波復調処理を行なう受信部３
６と、を含む。それぞれのアンテナユニット３０−ｎ
は、棚上に列状に例えば等間隔で配置されて、その棚の
例えば長手方向に対する位置情報を例えば最上段の棚の
左から１番目、２番目、．．．のような順番を符号化し
て固定的に与えられており、その位置情報は制御手段の
データベース等の記憶部に記憶されている。後述するよ
うに、それぞれのアンテナユニットは、ケースが担持す
るＲＦＩＤタグ１０と無線交信してそのタグ情報を読み
取り走査するものであり、それぞれのアンテナユニット
は、例えばコイン形状のＲＦＩＤタグの直径よりも小さ
なループ幅Ｒで形成されてかつ、それぞれ近接あるいは
密接状に直列状に配置されている。なお、図３では、理
解をしやすくするためにアンテナユニットの間隔をある
程度大きくして図示している。そして、これを担持する
物品の直径、あるいはその物品の横幅間隔により、物品
どうしが密着して隣接配置された場合でも必ず１個のＲ
ＦＩＤタグの情報をいずれかのアンテナユニットが読み
取り、その情報を取得するようになっている。アンテナ
ユニット装置３２は、制御手段に接続されて、実施形態
ではタグ１０が保持するそのケース１００の固有の識別
番号を受信しそのデータを制御手段の通信制御装置３８
に供給する。

【００１５】また、それぞれのアンテナユニット３０の
対応する位置であって、同アンテナユニットに近接した
位置にＬＥＤ等の光源１８が配置されており、少なくと
も棚２４、すなわち、実施形態では上方に向けて光を投
射するように設けられている。このＬＥＤは点灯回路３
９を介して制御手段２０に接続されるとともに、電源を
供給されて制御手段からの指示により発光する。ＬＥＤ
は、指示されて点滅させるようにしてもよい。光源１８
は、アンテナユニット装置の個々のアンテナユニット３
０−ｎの設置位置に対応した位置に設置され、制御手段
からの指示信号に基づいて点灯してその光を反射レンズ
１２の反射面に対して投射する。

【００１６】図１、図３に示す実施形態において、制御
手段２０は、通信制御装置３８と、この通信制御装置３
８に通信ネットワーク接続された管理コンピュータ４０
と、を含む。制御手段２０は、タグ情報読み取り手段及
び光源に接続され、取り出したい物品に対応するデータ
の外部入力指示に基づき、その外部入力データに対応す
る物品の載置面上の対応位置に設置された光源１８を発
光させるものであり、実施形態において、アンテナユニ
ット装置３２に対して所定の時間間隔で物品が担持する
ＲＦＩＤタグ１０と交信してそのタグ情報を走査取得す
る通信制御部と、通信制御部により得られたタグ情報
と、それを交信により得たいずれかのアンテナユニット
３０の位置情報とを関連づけて記憶するデータベース記
憶部と、それらの処理を統括制御する制御部と、を備え
ている。

【００１７】図において、通信制御部は、通信制御装置
３８からなり、アンテナユニット装置の送信部３４、受
信部３６、点灯回路３９にそれぞれ接続され、ＣＰＵ４
２、タイマ回路４４を備えて例えば２秒間隔程度でそれ
ぞれのアンテナユニット３０を順次送受信駆動させてケ
ース１００が担持するＩＤタグ情報を取得し、そのデー
タを、どのアンテナユニットが受信したかの情報ととも
に管理コンピュータ４０に供給する。一方、管理コンピ
ュータ４０は、実施形態において、回線４６を介してネ
ットワーク接続されて複数の通信制御装置３８に接続さ
れ、それらの通信制御装置から供給されるＩＤタグ情報
と、そのＩＤタグ情報を受信したアンテナユニット３０
の位置情報と、を関連づけて記憶するデータベース記憶
部４８、キーボード等の外部入力装置５０、表示部５
２、それら記憶部４８、入力装置５０、表示部５２の動
きを統括して司るＣＰＵ等からなる制御部５４と、を含
む。データベース記憶部４８は、予め割り付けられた個
々のアンテナユニットの位置情報と、それらの個々のア
ンテナユニットに対応する光源１８と、を記憶してお
き、通信制御装置３８から供給されるところのいずれの
アンテナユニットが、どの識別番号のＩＤタグ情報を受
信したかのデータを逐次対応づけて記憶し、時々更新す
る。また、データベース記憶部４８は、各ケースに対応
して与えられた特定の識別番号を一意に特定するそのケ
ースの内容物の品名、種類等と記号等で対応づけた入力
用データと、対応づけた参照テーブルを含み、入力装置
５０からその入力用データを入力することにより、制御
部５４の指示に基づいて、特定されたアンテナユニット
の位置に設置された光源８を発光させる。

【００１８】図５は、本実施形態のケース１００にＲＦ
ＩＤタグ１０を担持固定させた状態を示す。図におい
て、ケース１００の底面にはタグ保持反射レンズ枠１４
が例えば接着、接合、締着その他の任意の担持固定手段
により容易にケースから離脱しないように固定されてい
る。実施形態において、タグ保持反射レンズ枠１４は、
立体四角形のケースの底面に対応してある程度の高さ幅
肉厚を有する矩形板形状からなり、一部に平面台形状の
打抜き開口５６を有する硬質合成樹脂の矩形板枠５８
と、該打抜き開口５６部分に嵌着されて台形の上底部分
を矩形板枠５８から突設させた光投射部６０を有すると
ともに台形の下底部に反射面６２ａを形成するように縦
断面視斜めに切欠された反射部６２を有する反射レンズ
１２を備えている。実施形態において、反射レンズ１２
は、透明なアクリル製合成樹脂プラスチックを一体成型
して構成され、反射部６２を隅部として断面逆Ｌ状に一
体接続された光源１８からの光を導入させる導入部６４
を備えている。これによって、図５に示すように、棚２
４の下部側に配置されたＬＥＤから投射される光は、導
入部６４を透過し、反射部６２の反射面６２ａで直角状
に反射されて光投射部６０からケース１００の前面側に
投光する。

【００１９】さらに、このタグ保持反射レンズ枠１４の
矩形板体の略中心位置となる矩形板枠５８には凹部６６
が形成され、この凹部６６内に矩形板枠５８の底面から
下方に突設しないように埋め込み状にＲＦＩＤタグ１０
が接着等により固定されている。ＲＦＩＤタグは、それ
を担持する物品としてのケース１００に対応づけられた
タグ情報を記憶し、タグ情報読み取り手段１６と無線送
受信可能なデータキャリア手段であり、内部に図示しな
いアンテナ、送受信部、メモリを有してアンテナユニッ
ト装置３２とデータの送受信を行なう。さらに、電波の
受信時にその電力をタグ内部で蓄積してその電力により
タグ情報をアンテナユニット装置３２側に送信する。す
なわち、本実施形態において、ＲＦＩＤタグは、コア入
りコイルを対向配置し、アンテナユニット装置側から数
百ＫＨｚの信号電流を通電させることにより近傍に発生
する誘導電磁界を情報伝送媒体として使用し、かつその
際にタグ側に電力を蓄積させてデータ送信用エネルギー
を生成し得るバッテリ不要のデータキャリア手段であ
る。実施形態において、このＲＦＩＤタグは、そのタグ
を担持するケースの内容物を一意に特定する識別番号を
記憶し、この識別番号をアンテナユニット装置側に送信
する。ＲＦＩＤタグが保持する情報は、実施形態のよう
にケースに対応して付された固有の識別番号に限らず、
例えば、内容物の品名、種類、効能、その他の属性情報
を記憶しておき、これをタグ情報読み取り手段側で交信
して読み取って個々のアンテナユニットの位置情報と対
応づけて制御手段側で管理してもよい。実施形態のＲＦ
ＩＤタグは、いわゆるコイン型であるが、送信電力蓄積
可能なタイプであれば、ラベル型、カード型、スティッ
ク型等の形状のものを選択してよい。

【００２０】タグ保持反射レンズ枠１４は、この実施形
態は、反射レンズ１２及びＲＦＩＤタグを保持させ、こ
れをケースである物品の底面に対して載置面に対して安
定して載置し得る底面形状を有する矩形板体から構成し
ているが、このタグ保持反射レンズ枠１４は、この実施
形態形状に限定されるものではない。また、反射レンズ
並びにＩＤタグの取り付け位置、光源としてのＬＥＤ取
り付け位置も限定されない。光源は、ＬＥＤ（light em
itting diode) に限らずその他の発光素子、あるいは発
光体を用いてもよい。例えば、タグ保持レンズ枠を物品
の底面からＬ形状に立ち上げ、その立ち上げ部分に反射
レンズを組み込んでもよい。また、物品の側面部分にベ
ルトやゴムを介してタグ保持反射レンズ枠を固定させて
もよい。タグ保持反射レンズ枠自体の形状、構造も任意
に設定してよい。光源は棚の下部側に配置せずとも背面
側、その他の任意の位置に設置し、その光を受けて前面
側に反射させるように反射レンズの反射面を設定させる
構成で良い。

【００２１】次に、本実施形態の物品のピックアップ管
理装置の作用について、物品のピックアップ管理方法を
合わせて説明する。常時は、通信制御装置３８の指示に
より、例えば２秒間隔でアンテナユニット装置３２側に
ＲＦＩＤタグとの交信を指示し、それぞれ個々のアンテ
ナユニット３０−１、３０−２、３０−３．．．３０−
ｎが順次に棚２４上に配置されたケースに担持されたＲ
ＦＩＤタグのタグ情報を読み取り走査して各タグが有す
る識別番号データを管理コンピュータ４０に供給する。
管理コンピュータでは、各アンテナユニットの位置情報
と、それらが読み取ったＩＤタグの識別番号とを対応づ
けて逐次データベース記憶部に記憶し、各ＩＤタグを担
持するケースがいずれのアンテナユニットに対応する棚
上位置にあるかを管理する。取り出したい物品を取り出
す際には、その特定の内容物を収納するタグ情報を有す
るＲＦＩＤタグを担持したケースが指定されると、例え
ば取扱作業者は入力装置のキーボードからその指定され
た物品のコードデータを入力指示すると、その指示され
た物品に対応する識別番号を取得したアンテナユニット
の対応位置に設置されたＬＥＤを発光指示させる。これ
に基づき、点灯回路３９がＬＥＤを発光駆動し、発生さ
れた光Ｌが反射レンズ１２の光導入部６４から入射して
反射部６２の反射面６２ａで略直角方向に反射され、光
投射部６０からケースの前面側に向けて投光させ、当該
の物品を収納したケースの位置情報を外部に報知させ
る。これによって、その物品をピックアップしたい者
は、外部に投光報知する反射レンズ１２を担持するケー
スを短時間で、直接かつ確実に取り出し利用できる。こ
のケースは取り出し時の元位置に戻してもよく、また、
他の棚上位置に戻してもよい。この際、各ケースには双
方向で情報の授受が可能でかつ読み込みかつ必要に応じ
た書き込みができ、油や泥等の付着によってもデータ送
受信に影響されず、しかもバッテリ不要のＲＦＩＤタグ
を担持固定させているから、棚上を自由に移動させても
確実にアンテナユニットがＩＤタグ情報を読み込み、そ
の位置を記憶保持し得る。

【００２２】以上、本発明の物品のピックアップ管理方
法及びその装置の実施形態について説明したが、本発明
は、上記した実施形態にのみ限定されるものではなく特
許請求の範囲に記載した発明の本質を逸脱しない範囲に
おいて任意の改変を行ってもよい。たとえば、物品は、
ケースの形態でなくとも、種々の内容物を収納させた
瓶、缶、その他の容器体自体や書籍等でも良い。物品の
内容物は、前述したように、液体、粉体、粒体、ガス、
部品その他種々の管理対象物品であってもよい。また、
棚構成は複数段でも１段のみでも良い。また、制御手段
としてはデータベース記憶部を含む制御部や通信制御部
をマイコン基盤化して組み付けて棚に設置してもよい。

【００２３】

【発明の効果】以上説明したように、本発明の物品のピ
ックアップ管理方法によれば、載置面上に列状に配置さ
れた複数の物品のピックアップ管理方法であり、個々の
物品に、当該物品に対応づけられたタグ情報を記憶させ
たＲＦＩＤタグを保持しかつ光を受けて所定方向に反射
させる反射レンズを組み込んだタグ保持反射レンズ枠を
担持固定させ、それぞれの物品のＲＦＩＤタグと送受信
可能であり記憶部を有する制御手段に接続されたタグ情
報読み取り手段を該載置面に沿って所定間隔で配置し、
さらに、タグ情報読み取り手段の設置位置に対応し制御
手段からの指示信号に基づき点灯して少なくとも反射レ
ンズの反射面に対して投射する光源を配置し、所定時間
間隔でタグ情報読み取り手段から送信してＲＦＩＤタグ
から受信した当該ＲＦＩＤタグを担持した物品の載置面
上での位置を走査してそれらの位置情報を当該物品のタ
グ情報に関連づけて記憶部に記憶更新させ、取り出した
い物品のデータの入力指示に基づき、その物品の載置面
上の対応位置に設置された光源を発光させて反射レンズ
を介して所望の方向に指向的に投光させて当該物品の位
置情報を報知させる構成であるから、物品が直接に担持
する反射レンズを介してその物品自体の部分から前面に
向けて投光させる結果、載置面上に配置した多数、多種
類の物品群から、容易かつ迅速、確実に特定の物品の位
置を外部に報知させることができ、同時に載置面上に仕
切り枠等を設けることなく、良好な配置自由度を確保し
てスペース効率を向上させ、また、物品の種類、サイズ
等が異なる物品を混在させても実用し得る。

【００２４】また、本発明の物品のピックアップ管理装
置によれば、棚手段の載置面上に列状に載置された物品
の各々に、当該物品のタグ情報を記憶させたＲＦＩＤタ
グを保持し、かつ光を受けて所定方向に反射させる反射
レンズを組み込んだタグ保持反射レンズ枠を担持固定さ
せ、棚手段に沿って所定間隔で配置され、それぞれの物
品のＲＦＩＤタグと送受信してＲＦＩＤタグから受信し
た当該物品のタグ情報を読み取るタグ情報読み取り手段
と、タグ情報読み取り手段の設置位置に対応して配置さ
れ少なくとも反射レンズの反射面に対して投射するよう
に設けられた光源と、タグ情報読み取り手段及び光源に
接続され、取り出したい物品に対応するデータの外部入
力指示に基づき、その外部入力データに対応する物品の
載置面上の対応位置に設置された光源を発光させる制御
手段と、を備えた構成であるから、物品が直接に担持す
る反射レンズを介してその物品自体の部分から前面に向
けて投光させる結果、載置面上に配置した多数、多種類
の物品群から、容易かつ迅速、確実に特定の物品の位置
を外部に報知させることができ、同時に載置面上に仕切
り枠等を設けることなく、良好な配置自由度を確保して
スペース効率を向上させ得る。

【００２５】また、その際、制御手段は、所定時間間隔
でタグ情報読み取り手段を送受信駆動させてＲＦＩＤタ
グを担持した物品の載置面上での位置とその物品のタグ
情報を関連づけて記憶更新させる記憶部を有し、取り出
したい物品のデータの入力指示に基づき、その物品の載
置面上の対応位置に設置された光源を発光させることに
より、物品を取り出し位置と異なる位置に戻した場合
や、異なる種類、サイズの物品を混在させる場合にも確
実にその物品位置を光を介して特定し得て物品のピック
アップ管理の実効を確保し得る。

【００２６】また、棚手段は、通光可能な非金属板から
なり、タグ情報読み取り手段及び光源は棚手段の下部側
に設置され光源から上向きに光を投射し、反射レンズを
介して正面側に向けて投光させる構成とすることによ
り、棚手段に物品を載置させた状態でその物品が担持す
るＲＦＩＤタグと無線でデータ送受信し、かつ、特定さ
れたアンテナユニットの設置位置に対応する光源から反
射レンズに向けて光を投射させる構成を簡易に実現し得
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明のピックアップ管理装置の一実施形態
を示す一部省略した概略正面図である。

【図２】 図１の一部を拡大して示した要部拡大正面説
明図である。

【図３】 図１のピックアップ管理装置のブロック構成
説明図である。

【図４】 図１の一部省略拡大縦断面説明図である。

【図５】 実施形態に適用されるＲＦＩＤタグと反射レ
ンズを担持した１つのケースを示す説明図である。

【図６】 図５の底面側から見た説明図である。

【符号の説明】

１０ ＲＦＩＤタグ １２ 反射レンズ １４ タグ保持反射レンズ枠 １６ タグ情報読み取り手段 １８ 光源 ２０ 制御手段 ２４ 棚 ３２ アンテナユニット装置 ６２ 反射部 ６２ａ 反射面

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Ｆターム(参考） 3F022 BB01 FF01 MM07 MM13 MM36 PP06 5B035 BB09 BC00 CA23 5B058 CA15 KA01 KA02 KA04 KA06 KA22 KA24 YA20

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 載置面上に列状に配置された複数の物品
   のピックアップ管理方法であり、 個々の物品に、当該物品に対応づけられたタグ情報を記
   憶させたＲＦＩＤタグを保持しかつ光を受けて所定方向
   に反射させる反射レンズを組み込んだタグ保持反射レン
   ズ枠を担持固定させ、 それぞれの物品のＲＦＩＤタグと送受信可能であり記憶
   部を有する制御手段に接続されたタグ情報読み取り手段
   を該載置面に沿って所定間隔で配置し、 さらに、タグ情報読み取り手段の設置位置に対応し制御
   手段からの指示信号に基づき点灯して少なくとも反射レ
   ンズの反射面に対して投射する光源を配置し、 所定時間間隔でタグ情報読み取り手段から送信してＲＦ
   ＩＤタグから受信した当該ＲＦＩＤタグを担持した物品
   の載置面上での位置を走査してそれらの位置情報を当該
   物品のタグ情報に関連づけて記憶部に記憶更新させ、 取り出したい物品のデータの入力指示に基づき、その物
   品の載置面上の対応位置に設置された光源を発光させて
   反射レンズを介して所望の方向に指向的に投光させて当
   該物品の位置情報を報知させることを特徴とする物品の
   ピックアップ管理方法。
2. 【請求項２】 棚手段の載置面上に列状に載置された物
   品の各々に、当該物品のタグ情報を記憶させたＲＦＩＤ
   タグを保持し、かつ光を受けて所定方向に反射させる反
   射レンズを組み込んだタグ保持反射レンズ枠を担持固定
   させ、 棚手段に沿って所定間隔で配置され、それぞれの物品の
   ＲＦＩＤタグと送受信してＲＦＩＤタグから受信した当
   該物品のタグ情報を読み取るタグ情報読み取り手段と、 タグ情報読み取り手段の設置位置に対応して配置され少
   なくとも反射レンズの反射面に対して投射するように設
   けられた光源と、 タグ情報読み取り手段及び光源に接続され、取り出した
   い物品に対応するデータの外部入力指示に基づき、その
   外部入力データに対応する物品の載置面上の対応位置に
   設置された光源を発光させる制御手段と、を備えたこと
   を特徴とする物品のピックアップ管理装置。
3. 【請求項３】 制御手段は、所定時間間隔でタグ情報読
   み取り手段を送受信駆動させてＲＦＩＤタグを担持した
   物品の載置面上での位置とその物品のタグ情報を関連づ
   けて記憶更新させる記憶部を有し、 取り出したい物品のデータの入力指示に基づき、その物
   品の載置面上の対応位置に設置された光源を発光させる
   ことを特徴とする請求項２記載の物品のピックアップ管
   理装置。
4. 【請求項４】 棚手段は、通光可能な非金属板からな
   り、タグ情報読み取り手段及び光源は棚手段の下部側に
   設置され光源から上向きに光を投射し、反射レンズを介
   して前面側に向けて投光させることを特徴とする請求項
   ２または３記載の物品のピックアップ管理装置。
5. 【請求項５】 通光可能な非金属板が透明板である請求
   項４記載の物品のピックアップ管理装置。
6. 【請求項６】 非金属板に光源からの光を透過させる透
   過孔が設けられた請求項４記載の物品のピックアップ管
   理装置。