JP2003267399A - 開封と再封緘が可能な紙袋 - Google Patents

開封と再封緘が可能な紙袋

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JP2003267399A
JP2003267399A JP2002068385A JP2002068385A JP2003267399A JP 2003267399 A JP2003267399 A JP 2003267399A JP 2002068385 A JP2002068385 A JP 2002068385A JP 2002068385 A JP2002068385 A JP 2002068385A JP 2003267399 A JP2003267399 A JP 2003267399A
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sealing
opened
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JP2002068385A
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Yoshiki Shigeta
芳樹 重田
Hiroshi Makiguchi
博 牧口
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Showa Paxxs Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 例えば電気製品等の内容物を梱包して輸送や
保管に供する時、少なくとも一端を閉鎖しているフラッ
プを開封したり再封緘したりすることができる開封と再
封緘が可能な紙袋を提供すること。 【解決手段】 主にクラフト紙で形成され、底部側とな
る端部が閉鎖された少なくとも1層の紙袋本体14にお
ける口部側の端部に存在するフラップ13aの貼付け面
に、封緘時にフラップ13aを折り曲げる折曲げ線19
より紙袋本体14の長手方向外方側位置に最終接着用の
接着剤層20が設けられ、この最終接着用の接着剤層2
0より紙袋本体14の長手方向外方側位置に少なくとも
1つの封緘及び開封機能手段21が設けられ、この封緘
及び開封機能手段がフラップ引き破り用手段21aと、
封緘用の接着剤層21bとから構成されていることを特
徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は開封と再封緘が可
能な紙袋に関し、更に詳しくは内容物を充填する口部
に、当該口部を閉鎖するフラップを備え、このフラップ
を折り曲げて対向する壁面に接着して封緘する時、この
フラップを開封した後に再度折り曲げて対向する壁面に
接着して封緘することの可能な開封と再封緘が可能な紙
袋に関する。
【0002】
【従来の技術】例えばビデオデッキやDVDプレーヤー
等の電気製品は、製造メーカーからの出荷時にポリエチ
レンの袋に入れられた後に発泡スチロール又は段ボール
材等の緩衝材がその周囲に当てがわれ、これを段ボール
箱に詰めることにより梱包され、流通に乗せられてい
る。
【0003】このようにして段ボール箱に入れられて梱
包された電気製品即ち梱包体は、発注をした小売店に配
送される。小売店では、梱包体が届くと、段ボール箱を
開けるか、場合によっては電気製品を当該段ボール箱か
ら出して、梱包物である製品の内容確認と保証書の記入
を行い、その後に電気製品及び保証書を再び段ボール箱
に戻して封緘している。
【0004】そして、消費者が小売店で上述の電気製品
を購入すると、最近では、小売店が消費者の面前で段ボ
ール箱を開け、製品の確認(例えば製品の型番や塗装色
などの確認)をした後、保証書に購入日をスタンプして
再封緘して荷造りをし、消費者に手渡している。
【0005】また、製造メーカーが上述したように製品
を段ボール箱に梱包して出荷した後、最終的に消費者に
渡る前に、途中で段ボール箱を開封して当該製品の検査
を行うこともある。このように、電気製品などは、製造
メーカーで段ボール箱に梱包してから消費者に渡るまで
の間に何度か段ボール箱の開封と再封緘が行われてい
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように、ビデオデ
ッキやDVDプレーヤー等の電気製品を製造メーカーか
ら小売店等に配送する際、前述したように段ボール箱に
入れて梱包している。しかし、近年、この段ボール箱に
よる梱包を見直す動きが出てきている。その理由として
は、段ボール箱は、確かに外からの衝撃等に対してそれ
なりの強度を備えているが、価格も高く、また紙材量を
多量に使用することから省資源化に逆行している、と言
った問題があった。
【0007】更に、段ボール箱は、製品梱包前には、扁
平状態に折り畳まれているが、それでも数が多いとかな
りかさばり、輸送や保管が大変であり、製品梱包時には
これを組み立てるのも一苦労であった。更にまた、段ボ
ール箱は、小売店又は消費者が製品を仕入れ又は購入し
た後に梱包を解いた時に、この段ボール箱の後処理即ち
解体に手間が掛かると共にこれが大量のゴミとなる、と
いう問題があった。
【0008】考えてみれば、この種の電気製品は、前述
したように段ボール箱に入れられる前に既にポリエチレ
ンの袋に入れられ、更に発泡スチロール又は段ボール材
等の緩衝材がその周囲に当てがわれて保護されているの
で、強度の大きな段ボール箱をわざわざ使用する必要も
ない。
【0009】そこで、従来から慣習のように使用してき
た段ボール箱による梱包をやめ、穀物などの輸送に用い
ている、主にクラフト紙からなる紙袋でも十分に梱包材
としての役目を果たすことができるのではないか、とい
う考えが出てきている。このような紙袋は、段ボール箱
に比べれば価格は安いし、紙材量の使用も少なく省資源
であるし、更にかさばらないため梱包前の輸送や保管は
非常に容易であり、しかも計量で扱い易いため、消費者
が電気製品を紙袋から取り出した後の後処理も比べもの
にならないほど楽である。
【0010】このように、電気製品を製造メーカーから
小売店等に配送する際の梱包に、主にクラフト紙からな
る紙袋を用いることが検討されているが、ここで大きな
問題が発生している。それは、既に説明したように、こ
の種の電気製品は製造メーカーから小売店等に配送し、
消費者に渡るまでに何回か外箱を開けたり閉めたりする
ことがあり、主にクラフト紙からなる紙袋でも同様なこ
とができるか、という問題であった。
【0011】段ボール箱の場合には、観音扉のようなフ
ラップを開け閉めすることで、段ボール箱の中から製品
を出し入れするようになっており、通常、何度か開け閉
めする予定のあるフラップの合わせ部には紙テープを貼
り付けて閉鎖し、段ボール箱の底部等のように開け閉め
しないフラップの合わせ部はステップル(大型の止め
針)で堅固に閉鎖している。
【0012】このようにして閉鎖されている段ボール箱
を開ける際には、フラップの合わせ部に貼り付けられて
いる紙テープをカッターナイフ等でフラップの合わせ部
に沿って切れば簡単に開けられる。そして、内容物を確
認した後、再びフラップの合わせ部に紙テープを貼り付
ければよく、非常に簡単に作業ができる。
【0013】しかし、主にクラフト紙からなる紙袋の場
合には、一般的には口部にあるフラップに糊を付けて折
り曲げ、対向する壁面に接着するため、フラップを一度
閉鎖したら再使用するように開けることは困難である。
最近、繰り返し開封と閉鎖のできる樹脂フィルム製の透
明又は半透明の袋が存在していることは既によく知られ
ている。
【0014】この樹脂フィルム製の袋は、はがきサイズ
からA4サイズ程度までの広告紙や案内状或いはこれに
類似するその他種々の商品等を入れるための簡易袋であ
り、口部に存在している閉鎖用のフラップ表面にその幅
方向に粘着剤が線状に幾筋か塗工されている。そのた
め、フラップ表面に塗工されている線状の粘着剤を利用
してフラップを対向する樹脂フィルム壁面に貼り付けた
り剥がしたりすることができるようにされている。
【0015】このような袋の場合には、フラップ表面に
塗工された粘着剤が、樹脂フィルムの特性を利用して接
合と剥離を繰り返せるようにしたものである。しかし、
クラフト紙からなる紙袋では、従来あるような前述した
樹脂フィルム製の簡易袋のようにはできない。
【0016】すなわち、クラフト紙からなる紙袋では、
フラップ及びこれが重ね合わされる壁面が紙繊維から形
成されているため、フラップ表面から剥がれ落ちないよ
うに強力な接着剤を当該フラップ表面に塗工した場合、
このフラップを折り曲げて対向する壁面の接着剤に重ね
合わせると、強力に接着して、2度と剥がすことはでき
ない。
【0017】このようなことから、主にクラフト紙から
なる紙袋を用いて例えば電気製品などの内容物を梱包し
た時に、必要に応じて少なくとも一方の端部のフラップ
を何度か開けたり閉じたりすることができる開封と再封
緘が可能な紙袋の開発が急がれていた。
【0018】この発明の目的は、このような従来の問題
点を解決するためになされたもので、主にクラフト紙か
らなる紙袋を用いて例えば電気製品等の内容物を梱包し
て輸送や保管に供する時、少なくとも一方の端部の閉鎖
フラップを開封したり再封緘したりすることができる開
封と再封緘が可能な紙袋を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】この発明に係る開封と再
封緘が可能な紙袋は、主にクラフト紙で形成され、底部
側となる端部が閉鎖され且つ口部側となる端部に閉鎖用
のフラップが形成された少なくとも1層の紙袋本体と、
この紙袋本体における口部側の端部に存在するフラップ
の貼付け面に、封緘時にフラップを折り曲げる折曲げ線
より紙袋本体の長手方向外方側位置に設けられた最終接
着用の接着剤層と、この最終接着用の接着剤層より紙袋
本体の長手方向外方側位置に設けられた少なくとも1つ
の封緘及び開封機能手段とを含み、この封緘及び開封機
能手段が、フラップ引き破り用手段と、このフラップ引
き破り用手段に隣接し且つ当該手段より紙袋本体の長手
方向外方側位置に設けられた封緘用の接着剤層とから構
成されていることを特徴とする。
【0020】また、この発明に係る開封と再封緘が可能
な紙袋において、前述したフラップ引き破り用手段が、
フラップの貼付け面に幅方向に伸長して貼着されたフラ
ップ引き破り用の線材で構成されていることを特徴とす
る。
【0021】更に、この発明に係る開封と再封緘が可能
な紙袋では、前述のフラップ引き破り用手段が、フラッ
プの貼付け面に幅方向に伸長して形成されたほぼ平行な
2本の切取り用線で構成されていることを特徴とする。
【0022】更にまた、この発明に係る開封と再封緘が
可能な紙袋では、前述のフラップ引き破り用手段が、フ
ラップの貼付け面に幅方向に伸長して形成されたほぼ平
行な2本の切取り用線と、この2本の切取り用線の間で
あってフラップの貼付け面に幅方向に伸長して貼着され
たフラップ引き破り用の線材とから構成されていること
を特徴とする。
【0023】また、この発明に係る開封と再封緘が可能
な紙袋では、複数の前述した封緘及び開封機能手段を、
フラップの貼付け面に、最終接着用の前記接着剤層より
紙袋本体の長手方向外方側位置に並んで設けることも好
ましい。更に、最終接着用の接着剤層の表面、及び封緘
及び開封機能手段を構成する封緘用の接着剤層の表面に
離型紙を貼り付けておくことも好ましい。
【0024】また、この発明に係る開封と再封緘が可能
な紙袋では、離型紙が表面に貼り付けられた、最終接着
用の接着剤層及び封緘及び開封機能手段を構成する封緘
用の接着剤層としては、両面接着テープをフラップの貼
付け面に貼り付けて形成することができる。更に、この
発明に係る開封と再封緘が可能な紙袋では、これを構成
する紙袋本体の少なくとも口部端が階段切りで形成され
ていることを特徴とする。
【0025】更に、この発明に係る開封と再封緘が可能
な紙袋では、紙袋本体の少なくとも口部端が直線切りで
形成されている場合のフラップの形成手段としては、口
部端の一方の壁面に、一部が口部端の端縁から長手方向
外側に飛び出すように紙片を貼り付けることにより、こ
の紙片の飛び出し部分をフラップとして作用させること
ができる。更にまた、この発明に係る開封と再封緘が可
能な紙袋では、両側部に断面V字形に折り込み可能なひ
だを備える紙袋本体を用いることも好ましい。
【0026】
【発明の実施の形態】次に、この発明に係る開封と再封
緘が可能な紙袋を図に示される好適な実施形態について
更に詳細に説明する。図1及び図2は、この発明の一実
施形態に係る開封と再封緘が可能な紙袋(以下、単に
「紙袋」と称する)10を示している。図1は紙袋10
を扁平に折り畳んだ状態で一方の壁面12側を正面側と
して示す平面図であり、図2は紙袋10を図1の2−2
線で切断した状態を模式的に示す構成説明図である。
【0027】この発明の一実施形態に係る紙袋10は、
両側部に断面V字形に折り込み可能なひだ11が付いた
ひだ付きの紙袋を例としている。そして、この紙袋10
は少なくとも1層からなる紙袋本体14を含み、この紙
製本体14は、図3に示されるような主にクラフト紙で
形成された両端階段切りの筒状体15を基本構成要素と
して構成されている。
【0028】この筒状体15における両端の階段切り構
造は、図1及び図3から明らかなようにほぼ同一で、し
かしその階段面の向きは相反している。図3は、両側部
のひだ11を折り込んで扁平状態にされた筒状体15を
他方の壁面13側(背面側)から見た平面図である。こ
のように筒状体15の両端部は階段切り構造とされてい
ることから、これにより各端部にはそれぞれの壁面1
2、13に連接するフラップ12a、13aが必然的に
形成されている。
【0029】紙袋本体14は、この筒状体15を図3で
見てその下方側の開口端部を閉鎖して底部閉鎖部16と
することで形成されている。この底部閉鎖部16の形成
方法は、筒状体15の下方側の開口端部に存在している
フラップ12aを、開口端を実質的に区画している端縁
13bに沿う折り曲げ線17で内側即ち反対側の壁面1
3側に折り曲げて当該壁面13に接着剤18により接着
して開口端を閉鎖して形成される。
【0030】他方、このような構成の紙袋本体14から
なる紙袋10の口部側において、紙袋10に内容物が入
れられた時に口部を封緘するフラップ13aは、開口端
を実質的に区画している端縁12bに沿う折り曲げ線1
9でフラップ13aを内側即ち反対側の壁面12側に折
り曲げて重ね合わせて接着される。
【0031】このフラップ13aが壁面12に重ね合わ
されて接着される貼付け面には、封緘時にフラップ13
aを折り曲げる折曲げ線19より紙袋本体14の長手方
向外方側位置に最終接着用の接着剤層20がその全幅に
帯状に伸長して設けられている。そして、このフラップ
13aの貼付け面には、更にこの最終接着用の接着剤層
20より紙袋本体14の長手方向外方側位置に1つの封
緘及び開封機能手段21が設けられている。
【0032】この封緘及び開封機能手段21は、フラッ
プ引き破り用手段としてフラップ13aの貼付け面に幅
方向に伸長して貼着された薄くて細い樹脂製の開封テー
プ21aと、この開封テープ21aに隣接し且つ該開封
テープ21aより紙袋本体14の長手方向外方側位置に
全幅に伸長して設けられた封緘用の接着剤層21bとか
ら構成されている。
【0033】なお、開封テープ21aの先端を摘み易い
ように、このフラップ13aの一方の端縁若しくは両方
の端縁には、図1に示されるように開封テープ21aの
両サイドに線状の切り込み23を設けておくことが好ま
しい。
【0034】フラップ13aの貼付け面に形成される最
終接着用の接着剤層20と、封緘及び開封機能手段21
を構成する封緘用の接着剤層21bとの表面には、離型
紙22が貼り付けられ、フラップ13aを壁面12に貼
り付ける時まで接着剤が露出しないようにされている。
【0035】次に、この実施形態に係る紙袋10の使用
方法について説明する。この紙袋10に例えば数個の家
電製品を入れた後にフラップ13aを閉じる時、最初
に、封緘及び開封機能手段21を構成する封緘用の接着
剤層21bの表面に貼り付けられている離型紙22を剥
がして接着剤層21bを露出させる。次いで、このフラ
ップ13aを前述した折曲げ線19で折り曲げ、対向す
る壁面12に接着する。
【0036】このようにして紙袋10の口部が封緘され
た包装体は、流通に乗せられて例えば問屋などに運ば
れ、そこで当該紙袋10で包装されている内容物が指定
の製品であるか或いは数が正確か等の確認をするため、
開封される。この時の開封は、フラップ13aの貼付け
面に設けられた封緘及び開封機能手段21を構成するフ
ラップ引き破り用手段である開封テープ21aの端部を
当該フラップ13aの端縁から引き上げて、当該フラッ
プ13aを横方向に直線状に引き破る。
【0037】これにより、封緘用の接着剤層21bで壁
面12に接着しているフラップ13aの先端部と、それ
より折曲げ線側の非接着なフラップ部分とを切り分け
る。その結果フラップ13aは開封され、この紙袋10
から包装した製品を取り出すことができる。こにように
して紙袋10を開封し、必要な事項を確認する。
【0038】その後、再びこのフラップ13aを用いて
封緘する場合には、折曲げ線19に隣接してフラップ1
3aの貼付け面に設けられている最終接着用の接着剤層
20を覆っている離型紙22を剥がし、フラップ13a
を折曲げ線19に沿って折り曲げ、壁面12に重ねて接
着する。
【0039】このようにして、この実施形態の紙袋10
を使用すれば、製品を包装した当該紙袋10は、製品の
流通過程で一度開封した後、別な紙片やテープなどを用
いることなく、開封したフラップ13aをそのまま用い
て再封緘することができるため、内容物である製品の確
認又はその他必要な検査を簡単に行うことができる。
【0040】ところで、再封緘した紙袋10の壁面12
には、フラップ13aを最初に封緘した時の先端部が貼
り付いた状態で残っているが、この状態から1度開封し
て再封緘したことが明らかに分かるため、内容物の確認
等が終了していることの証ともなり、この種の商品流通
に使用する限り特に問題となることはなく、むしろ好ま
しい結果なのである。
【0041】前述した実施形態に係る紙袋10では、口
部端のフラップ13aにおける貼付け面に最終接着用の
接着剤層20とこれより紙袋本体14の長手方向外方側
位置に1つの封緘及び開封機能手段21を設けた例につ
いてのものであったが、封緘及び開封機能手段21の数
については特に限定されるものではない。
【0042】この紙袋10で包装され流通過程に乗せら
れる製品によって、途中で開封される回数が予め分かっ
ていれば、その回数と同じ数又はそれより多い数の封緘
及び開封機能手段21を最終接着用の接着剤層20より
紙袋本体14の長手方向外方側位置に並んで設けておく
こともできる。図4は、フラップ13aの貼付け面に2
つの封緘及び開封機能手段21を設けた紙袋10の口部
端のみを部分的に示している。
【0043】また、この前述した実施形態に係る紙袋で
は、閉じられているフラップ13aを切断するフラップ
引き破り用手段として、薄くて細い樹脂製の開封テープ
21aを用いたが、この発明ではこのような開封テープ
21aに限定されるものではなく、図5に示されるよう
に2本のミシン目線21cであってもよい。更に、閉じ
られているフラップ13aを切断するフラップ引き破り
用手段として、開封テープ21aとミシン目線21cを
組み合わせて使用してもよい。
【0044】具体的には、開封テープ21aの両側部に
沿ってミシン目線部21cを設ける。このようにする
と、開封テープ21aの一端部を掴んで強制的に引き上
げてフラップ13aを引き破る時、引き破り線が思わぬ
方向に流れることがなく、引き破り応力がミシン目線部
に集中し且つ当該部分が脆弱なため直線的に綺麗に切断
することができ、再封緘時のフラップの見栄えが良いと
いう効果がある。
【0045】ところで、フラップ13aの貼付け面に設
けられる、表面を離型紙22で覆った最終接着用の接着
剤層20と、封緘及び開封機能手段21を構成する封緘
用の接着剤層21bとは、両面接着テープ24を用いて
設けることができる。すなわち、図6に示されるように
両面接着テープ24をロールから繰り出すと、離型紙2
2の裏側には接着剤層が存在しており、その接着剤層の
露出している接着面をフラップ13aの貼付け面所定位
置に貼り付けることにより簡単に設けることができる。
【0046】図6は、口部側におけるフラップ13aの
貼付け面にこの両面接着テープ24を貼り付けることに
より、表面が離型紙22で覆われた接着剤層20、21
bを設けることが容易にできることを説明するだけのも
ので、その工程順を限定するために示すものではない。
【0047】すなわち、口部側におけるフラップ13a
の貼付け面所定位置に両面接着テープ24を貼り付ける
時期としては、筒状体15を形成する前のブランク(型
取りされて展開された紙片)の状態の時でもよいし、紙
袋本体14又は筒状体15に形成されるまでの間又は形
成されてからでもよい。要するには、紙袋本体14を形
成する迄の間又はその後の最も適当な時期に両面接着テ
ープ24の貼り付け工程を実施すればよい。
【0048】なお、前述した実施形態の紙袋10では、
フラップ13aを切断する線材として薄くて細い樹脂製
の開封テープ21aを用いたが、このような開封テープ
21a以外にも、クラフト紙からなるフラップ13aを
引き破れる程度の強度を備えたものであれば何を使用し
てもよい。例えば、非常に細いナイロンコード或いは金
属製ワイヤなどを用いることもできる。
【0049】このように本実施形態に係る紙袋10によ
れば、梱包体の開封と封緘が数回繰り返されることがあ
る、例えばビデオデッキやDVDプレーヤーなどの電気
製品の梱包に、主にクラフト紙からなる紙袋を使用する
ことができる。その結果、梱包材料のコスト低減化、軽
量化、省資源化、ゴミの少量化などを図ることができ
る。
【0050】なお、前述した実施形態に係る紙袋では、
両端階段切りのひだ付き筒状体を基本構成要素とした
が、両端が直線切りのひだ付き筒状体を用い、両端のそ
れぞれ相反する壁面又は同一の壁面に紙片を、筒状体端
部から長手方向外方に飛び出すように接着剤などで貼り
付けてフラップとしてもよい。また、ひだの付かない筒
状体から紙袋本体を形成し、この発明に係る開封と再封
緘が可能な紙袋としてもよい。
【0051】更に、前述した実施形態に係る開封と再封
緘が可能な紙袋では、フラップの貼付け面に設ける最終
接着用の接着剤層20と、封緘及び開封機能手段21を
構成する封緘用の接着剤層21bとして両面接着テープ
を使用した場合について説明したが、熱風を当てると再
活性する樹脂系のホットメルト接着剤を塗布して用いて
もよい。
【0052】更に、前述した実施形態に係る開封と再封
緘が可能な紙袋では、電気製品等を製造メーカーから小
売り店までの流通に乗せる場合を例にして説明したが、
本発明に係る開封と再封緘が可能な紙袋に入れる内容物
としてはこのような電気製品だけに限定されるものでは
ない。
【0053】例えば、ポリエチレン等のような樹脂フィ
ルム製の小袋に入った砂糖や塩等を複数個まとめて収容
し、輸送や保管に供する集積用紙袋として、或いは紙袋
を一度使用した後、この紙袋を再度使用してもよいよう
な場合でも使用することができる。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の開封と
再封緘が可能な紙袋によれば、主にクラフト紙で形成さ
れているにもかかわらず、口部端のフラップを折り曲げ
て対向する壁面に接着して封緘した時、このフラップを
開封した後に再びこのフラップを折り曲げて対向壁面に
接着して再封緘することができる。
【0055】そのため、梱包した内容物を配送途中で確
認したり、例えば保証書などのような書類に記入して再
梱包したりすることができることから、例えば電気製品
などの梱包材として、主にクラフト紙で形成された紙袋
を使用することができ、梱包材料のコスト低減化、軽量
化、省資源化、ゴミの少量化などを図ることができる、
という優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る開封と再封緘が可
能な紙袋を扁平状態にして示す平面図である。
【図2】図1に示される開封と再封緘が可能な紙袋を2
−2線で切断してその断面構造を模式的に示す構成説明
図である。
【図3】図1に示される開封と再封緘が可能な紙袋の基
本構成要素である筒状体を扁平状態にして示す平面図で
ある。
【図4】この発明の他の実施形態に係る開封と再封緘が
可能な紙袋の口部端を扁平な状態にして部分的に示す断
片的な平面図である。
【図5】この発明の更に別の実施形態に係る開封と再封
緘が可能な紙袋の口部端を扁平な状態にして部分的に示
す断片的な平面図である。
【図6】図1に示される開封と再封緘が可能な紙袋を構
成する紙袋本体の口部側におけるフラップの貼付け面に
両面接着テープを貼り付ける状態を説明する構成説明図
である。
【符号の説明】
10 開封と再封緘が可能な紙袋 11 ひだ 12 壁面 12a 壁面に連接する底部側のフラップ 13 壁面 13a 壁面に連接する口部側のフラップ 14 紙袋本体 15 筒状体 16 底部閉鎖部 17、19 折曲げ線 18 接着剤 20 最終接着用の接着剤層 21 封緘及び開封機能手段 21a 開封テープ 21b 封緘用の接着剤層 21c ミシン目線(切取り用線) 22 離型紙 23 切り込み 24 両面接着テープ

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主にクラフト紙で形成され、底部側とな
    る端部が閉鎖され且つ口部側となる端部に閉鎖用のフラ
    ップが形成された少なくとも1層の紙袋本体と、この紙
    袋本体における口部側の端部に存在する前記フラップの
    貼付け面に、封緘時に前記フラップを折り曲げる折曲げ
    線より前記紙袋本体の長手方向外方側位置に設けられた
    最終接着用の接着剤層と、この最終接着用の前記接着剤
    層より前記紙袋本体の長手方向外方側位置に設けられた
    少なくとも1つの封緘及び開封機能手段とを含み、 この封緘及び開封機能手段が、フラップ引き破り用手段
    と、このフラップ引き破り用手段に隣接し且つ当該手段
    より前記紙袋本体の長手方向外方側位置に設けられた封
    緘用の接着剤層とから構成されていることを特徴とする
    開封と再封緘が可能な紙袋。
  2. 【請求項2】 前記フラップ引き破り用手段が、前記フ
    ラップの貼付け面に幅方向に伸長して貼着されたフラッ
    プ引き破り用の線材で構成されていることを特徴とする
    請求項1に記載の開封と再封緘が可能な紙袋。
  3. 【請求項3】 前記フラップ引き破り用手段が、前記フ
    ラップの貼付け面に幅方向に伸長して形成されたほぼ平
    行な2本の切取り用線で構成されていることを特徴とす
    る請求項1に記載の開封と再封緘が可能な紙袋。
  4. 【請求項4】 前記フラップ引き破り用手段が、前記フ
    ラップの貼付け面に幅方向に伸長して形成されたほぼ平
    行な2本の切取り用線と、この2本の切取り用線の間で
    あって前記フラップの貼付け面に幅方向に伸長して貼着
    されたフラップ引き破り用の線材とから構成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の開封と再封緘が可能
    な紙袋。
  5. 【請求項5】 前記封緘及び開封機能手段が、前記フラ
    ップの貼付け面に、最終接着用の前記接着剤層より前記
    紙袋本体の長手方向外方側位置に複数並んで設けられて
    いることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の
    開封と再封緘が可能な紙袋。
  6. 【請求項6】 最終接着用の前記接着剤層の表面、及び
    前記封緘及び開封機能手段を構成する封緘用の前記接着
    剤層の表面に離型紙が貼り付けられていることを特徴と
    する請求項1〜5のいずれかに記載の開封と再封緘が可
    能な紙袋。
  7. 【請求項7】 離型紙が表面に貼り付けられた、最終接
    着用の前記接着剤層及び前記封緘及び開封機能手段を構
    成する封緘用の前記接着剤層が、両面接着テープを前記
    フラップの貼付け面に貼り付けて形成されていることを
    特徴とする請求項6に記載の開封と再封緘が可能な紙
    袋。
  8. 【請求項8】 前記紙袋本体の少なくとも口部端が階段
    切りで形成されていることを特徴とする請求項1〜7の
    いずれかに記載の開封と再封緘が可能な紙袋。
  9. 【請求項9】 前記紙袋本体の少なくとも口部端が直線
    切りで形成され、前記フラップが前記口部端の一方の壁
    面に、一部が前記口部端の端縁から長手方向外側に飛び
    出すように紙片を貼り付けて形成されていることを特徴
    とする請求項1〜7のいずれかに記載の開封と再封緘が
    可能な紙袋。
  10. 【請求項10】 前記紙袋本体が、両側部に断面V字形
    に折り込み可能なひだを備えていることを特徴とする請
    求項1〜9のいずれかに記載の開封と再封緘が可能な紙
    袋。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008074433A (ja) * 2006-09-20 2008-04-03 Showa Packs Kk 再使用可能な紙袋
JP2017186073A (ja) * 2016-04-08 2017-10-12 王子ホールディングス株式会社 袋体
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