JP2003266767A - プリンタヘッドの発光制御装置及びプリンタヘッドの発光制御方法 - Google Patents

プリンタヘッドの発光制御装置及びプリンタヘッドの発光制御方法

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JP2003266767A
JP2003266767A JP2002072275A JP2002072275A JP2003266767A JP 2003266767 A JP2003266767 A JP 2003266767A JP 2002072275 A JP2002072275 A JP 2002072275A JP 2002072275 A JP2002072275 A JP 2002072275A JP 2003266767 A JP2003266767 A JP 2003266767A
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voltage
light emission
printer head
light
driving
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Takashi Inoue
孝 井上
Masayuki Katayama
片山  雅之
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Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 発光周期が短い場合でもEL素子の発光を適
切に制御して正確に印字を行うことができるプリンタヘ
ッドの発光制御装置を提供する。 【解決手段】 発光立下り時間が短いEL素子を用いて
プリンタヘッドを構成した場合に、制御回路は、1駆動
期間内においてEL素子を連続的に複数回発光させるよ
うに駆動電圧V1を印加した直後に、消去電圧V2を印
加して消去制御を行うようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、EL素子を用いて
構成されるプリンタヘッドの発光を制御する発光制御装
置、及びプリンタヘッドの発光制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】プリンタは、主に事務用として使用され
高速処理が期待されるページプリンタと、主に家庭用と
して使用され低コストであることが期待されるインクジ
ェットプリンタに大別される。
【0003】ページプリンタには、プリンタヘッドを構
成する光学系が大きくなるが比較的低コストであるレー
ザプリンタと、光学系は小さいが比較的高コストである
光プリンタがある。光プリンタは、感光体を露光するの
に光源を用いるもので、その光源には複数のLEDを一
列に並べたものが一般的に使用されている(LEDプリ
ンタ)。
【0004】LEDプリンタは、プリンタヘッドの構造
が複雑であるためにコストが高い。そのプリンタヘッド
は、例えば、100個前後のLEDを一括で製造したL
EDチップを数10個並べることで構成される。しか
も、LEDチップ間のつなぎ目に当たる部分におけるパ
ワーのばらつきを抑えるため、特性が均一であるチップ
を選別する必要があり、更に、チップの取付け位置のず
れも数100μ以内にしなければならない。このような
条件により、プリンタヘッドの製造歩留まりは悪くなら
ざるを得なかった。
【0005】例えば、複数(数千〜数万個)のLEDを
一括して作成することが可能であれば、プリンタヘッド
の製造コストを抑えることができるが、材料の制約など
から現実的にはきわめて困難である。そこで、光プリン
タヘッドの光源にEL素子を用いる技術が特開平5−2
21019号公報に開示されている。
【0006】この従来技術においては、アレイ状に配列
したEL素子を光源とし、マイクロレンズアレイを通し
て正立等倍像を潜像ドラムに形成するようにしている。
EL素子の発光層材料としては、ZnS:Mnを用いる
ことが開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図15
に示すように、発光層にZnS:Mnを用いたEL素子
は、発光の立上がり時間が数μ秒であるのに対して立下
り時間は数m秒と長い。そのため、上記のEL素子を光
源に用いたプリンタヘッドでは、印字速度が上昇すると
紙送り方向に印字ドットが伸びてしまう。
【0008】即ち、図16(a)は、円形のドット及び
楕円形に伸びたドットを1ドット印字した場合であり、
図16(b)は、それらのドットを1ドットおきに印字
した例である。このように、楕円形に伸びたドットは1
ドットおきに印字するとドットが重なってしまう。この
ような事態を回避するには、結局、印字速度或いは解像
度を落とさなければならない。
【0009】従来、EL素子はディスプレイに使用され
ることが多かった。人間の視覚では10m秒以下の発光
変化は認識できないので、ディスプレイの発光走査周期
もそれほど高速に設定されることはない。従って、上記
のEL素子を用いてディスプレイを構成しても、問題は
生じなかった。
【0010】そこで、本発明の発明者らは、発光層の材
料にSrS:Ceを用いることで発光立下り時間が極め
て短いEL素子を作成し、プリンタヘッドに適用するこ
とを試みた。その結果、光プリンタの印字速度を向上さ
せることはできたが、印字を行わないはずの箇所におい
ても、薄く印字が行われてしまう現象が発生した。
【0011】即ち、EL素子をプリンタヘッドとして構
成した場合、例えば、各素子で共通の走査電極には発光
開始電圧以上の電圧を出力すると共に、個別のデータ電
極では、発光させるべき素子の電位を低くすることで発
光開始電圧を超える電圧(発光電圧)V1をEL素子の
両端に印加する。そして、発光させない素子のデータ電
極は電位を高めに設定することで、素子の両端に印加さ
れる電圧V2が発光開始電圧未満となる(非発光電圧)
ように制御することが一般に行われている。
【0012】従って、同じドットについて1走査周期お
きに印字を行うとすると、対応するEL素子には電圧V
1,V2,V1,V2,・・・が交互に印加されるが、E
L素子に非発光電圧V2が印加された場合、その前に印
加されている発光電圧V1の影響を受けているため(素
子内部における分極状態などにより)、非発光電圧V2
が印加されても弱く発光する場合がある。これは、EL
素子が有するヒステリシス特性として知られている。
(例えば、特開平9−167683号公報などを参
照)。
【0013】ここで、実際にEL素子に電圧を印加した
場合の波形を観測した結果を図17に示す。(a)はE
L素子の両端に印加した駆動電圧波形であり、(b)は
EL素子の発光出力電圧である。即ち、発光電圧−V1
が印加された後に非発光電圧V2が印加されているが、
EL素子が後者の印加タイミングで発光していることが
分かる。
【0014】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、その目的は、発光周期が短い場合でもEL素子の
発光を適切に制御して正確に印字を行うことができるプ
リンタヘッドの発光制御装置、及びプリンタヘッドの発
光制御方法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のプリンタ
ヘッドの発光制御装置によれば、1駆動期間内において
EL素子を連続的に複数回発光させるように駆動電圧を
印加した直後に、消去電圧を印加して消去制御を行う。
即ち、EL素子の発光立下り時間が短くなるように設定
したことでその発光パワーが不足した場合でも1駆動期
間内において連続的に複数回発光させるようにすれば、
プリンタヘッドとして必要な光パワーを得ることができ
る。
【0016】そして、EL素子は誘電体的な特性を有す
ることから、一旦駆動電圧が印加されると素子の内部で
は分極が発生し、その後に電圧が除去されても発生した
分極状態がしばらくの間残留する。その状態で次に消去
電圧を印加すると、残留分極の影響によってEL素子が
発光してしまうものと推定される。
【0017】そこで、EL素子を連続的に複数回発光さ
せた直後に消去電圧を印加して消去制御を行えば、次回
の駆動周期において前記EL素子を非発光状態にするた
め消去電圧を印加した場合に、前回に印加された駆動電
圧の影響を受けることなく、前記EL素子を確実に非発
光状態にすることができる。従って、プリンタヘッド
は、高速で印字を行う場合でも所望のポイントに確実に
印字を行うことができるので、印字品位を維持すること
ができる。
【0018】請求項2記載のプリンタヘッドの発光制御
装置によれば、EL素子の発光層材料をSrS:Ceと
する。即ち、発光層の母体材料をSrS(硫化ストロン
チウム)とし、発光中心材料をCe(セレニウム)とし
て形成すると、発光立下り時間が十分短いEL素子を形
成することができる。従って、上記の発光制御を有効に
適用することができる。
【0019】請求項3記載のプリンタヘッドの発光制御
装置によれば、駆動期間において互いに極性が異なる第
1駆動電圧,第2駆動電圧をEL素子の両端に交互に印
加すると共に、消去電圧を、前記駆動期間において最後
に印加された駆動電圧の極性を反転させて印加する。即
ち、EL素子は、交流電圧を印加した方が発光効率が良
好となり電気的特性が安定する。そのようなEL素子に
ついては、消去電圧に関しても、最後に印加された駆動
電圧の極性を受けてその極性と逆極性で印加すれば交流
電圧としての連続性が維持できるので、EL素子の電気
的特性を安定させることができる。
【0020】請求項4記載のプリンタヘッドの発光制御
装置によれば、消去電圧の印加後に、当該消去電圧の極
性を反転させた消去電圧を更に印加する。即ち、発明者
らが行った実験の結果では、消去電圧を1回印可しただ
けでもその次の駆動周期において消去電圧が印加された
場合の発光強度をかなり弱めることができると確認され
た。そして、その後に消去電圧を更に印可すると、その
時点における発光強度をほぼゼロにすることができた。
従って、消去制御を一層確実に行うことができる。
【0021】請求項5記載のプリンタヘッドの発光制御
装置によれば、消去電圧を、駆動電圧の印加回数に応じ
て変化するEL素子の発光開始電圧に応じて変化させ
る。即ち、駆動電圧の印加回数に基づいてEL素子の発
光開始電圧を推定し、消去電圧として前記発光開始電圧
を下回る電圧を印加すれば、発光開始電圧が変動した場
合でも消去制御を確実に行うことができる。
【0022】
【発明の実施の形態】(第1実施例)以下、本発明の第
1実施例について図1乃至図12を参照して説明する。
図8は、光プリンタ30の要部構造を概略的に示すもの
である。感光ドラム31は、図8中時計回り方向に回転
するようになっており、先ず、帯電部32によって表面
に負電荷の帯電が行われる。続いて、EL素子アレイ3
3及びセルフォックレンズ34により、印刷画像データ
に応じた露光が行われる。感光ドラム31の露光が行わ
れた部分は電位が上昇して静電潜像が形成される。次
に、現像部35において帯電している部分にトナーが付
着されてトナー像が形成される。
【0023】感光ドラム31の表面に形成されたトナー
像は、転写部36において用紙37に転写され、転写さ
れた像は定着部38において用紙37に定着される。そ
の後、感光ドラム31は除電部39において除電され、
更に、クリーニング部40においてトナーのクリーニン
グが行われる。
【0024】図9は、EL素子アレイ33及びセルフォ
ックレンズ34を中心として示す斜視図である。EL素
子アレイ33はライン状をなす光源として構成されてお
り、セルフォックレンズ34はマイクロレンズアレイと
して構成されている。EL素子アレイ33とセルフォッ
クレンズ34とを組み合わせたものがプリンタヘッド6
0となる。EL素子アレイ33が発した光は、セルフォ
ックレンズ34により集光されて感光ドラム31の表面
に正立等倍像として投光されるようになっている。
【0025】次に、EL素子アレイ33を構成するEL
素子1の構造について図11を参照して説明する。
(a)はEL素子1の平面図,(b)は(a)のA−A
断面を模式的に示す図である。EL素子1は、絶縁性基
板であるガラス基板51に第1電極52(走査電極
9)、第1絶縁層53、発光層54、第2絶縁層55、
第2電極56(データ電極10)を順次積層して構成さ
れており、第1電極52、第1絶縁層53、第2絶縁層
55、第2電極56の内、少なくとも光取出し側(表示
側)が透光性を有する材料によって構成されている。
【0026】尚、EL素子1とは、上記構成の内、1つ
の第2電極56と第1電極52との間の発光部分を指
す。また、図11ではEL素子1が11個だけ図示され
ているが、実際にはより多数のEL素子1が存在する。
【0027】例えば、第1電極52をITO(Indium Ti
n Oxide)膜、第1絶縁層53をAl 層と酸化チタ
ンTiO層とを交互に積層したAl/TiO
積層構造膜(以下、ATO膜と称する)、発光層54を
SrS:Ce膜、第2絶縁層55は第1絶縁層53と同
様のATO膜、第2電極56をAl膜とする。
【0028】EL素子アレイ33の製造プロセスについ
て以下に説明する。ガラス基板51上に、第1電極52
として光学的に透明であるITO膜をスパッタ法により
形成する。ITO膜の透過率は70%以上とし、1本の
第1電極52に対して多数の素子が形成されるため、シ
ート抵抗は10Ω/□以下となるように膜厚を250n
m以上に設定する。
【0029】第1電極52の上に、第1絶縁層53とし
てATO膜をALE(Atomic LayerEpitaxy)法により形
成する。即ち、第1のステップで、アルミニウム(A
l)の原料ガスとして三塩化アルミニウム(AlC
)、酸素(O)の原料ガスとして水(HO)を用
いてAl層を形成する。ALE法では1原子層ず
つ膜を形成して行くため、原料ガスを交互に供給する。
従って、この場合はAlCl をアルゴン(Ar)のキ
ャリアガスで反応炉に1秒間導入した後に、反応炉内の
AlClガスを排気するのに十分なパージを行う。こ
のサイクルを繰り返すことにより所定の膜厚を有するA
層を形成する。
【0030】続く第2のステップで、Tiの原料ガスと
して四塩化チタン(TiCl),酸素の原料ガスとし
て水(HO)を用いて酸化チタン層を形成する。即
ち、第1のステップと同様にTiClをArキャリア
ガスで反応炉に1秒間導入した後に、反応炉内のTiC
ガスを排気するのに十分なパージを行う。次に、H
Oを同様にArキャリアガスで反応炉に1秒間導入し
た後に、反応炉内のHOガスを排気するのに十分なパ
ージを行う。このサイクルを繰り返すことにより所定の
膜厚を有する酸化チタン層を形成する。
【0031】そして、上述した第1及び第2のステップ
を繰り返すことで所定膜圧のAl/TiO積層
構造膜を形成し、第1絶縁層53を形成する。Al
層、TiO層夫々1層当たりの膜厚を5nmとし
て、夫々30層ずつ積層する。なお、Al/Ti
積層構造膜の最上層及び最下層は、Al層、
TiO層の何れであっても良い。ALE法により原子
層オーダで膜を形成する場合、1層当たりの膜厚が0.
5nm未満では絶縁体として機能せず、前記膜厚が10
0nmを超える場合は積層構造による耐電圧向上効果が
低下してしまう。従って、1層当たりの膜厚は0.5n
m〜100nmの範囲に設定すると良く、好ましくは1
nm〜10nmの範囲に設定すると良い。
【0032】次に、第1絶縁層53上に、SrSを母体
材料とし、発光中心としてCeを添加したSrS:Ce
(硫化ストロンチウム:セリウム)層を蒸着法により発
光層54として形成する。即ち、所定の化学量論的組成
の蒸着ペレットを作成し、そこに電子ビームを照射して
成膜する。この際、所定量の硫黄が膜中に含まれないこ
ともあるので、成膜中に硫化水素などの硫黄分を添加す
ると良い。SrS:Ce層の膜厚は、500nm〜20
00nm程度に設定すれば良い。この膜厚の選択は、プ
リンタヘッド60としての仕様に応じて決定すれば良
く、500nmより薄くなると発光に寄与しない領域が
多くなり、発光効率が極端に低下する。また、2000
nmよりも厚くすると応力が大きくなり、膜剥がれやク
ラックが生じるおそれがある。
【0033】それから、第1絶縁膜53と同様のプロセ
スによって第2絶縁膜55をALE法で成膜し、最後
に、第2電極56として、Al膜をスパッタ法で成膜す
る。以上のようにして、プリンタヘッド60を構成する
EL素子アレイ33を作成することができる。また、プ
リンタの解像度を600dpiとするためには、走査電
極9の幅、及びデータ電極10の配列間隔は42μmに
設定する必要がある。
【0034】図10は、EL素子アレイ33と制御回路
等の配置を示すものである。ガラス基板51は、EL素
子アレイ33の基板を兼用するように構成されている。
また、第1電極52(走査電極9)は、光プリンタの光
源としてはEL素子1をライン状に多数配列すれば良い
ので、第1電極52(走査電極9)は1本のみ形成され
ている。
【0035】ガラス基板51には、その他、制御回路4
2、走査側ドライバ(駆動回路)43、データ側ドライ
バ(駆動回路)44、光プリンタ本体側の制御回路と電
気的に接続を行うための外部接続端子45などが搭載さ
れている。そして、制御回路42がドライバ43,44
に駆動制御信号を出力することでEL素子1を発光させ
る。
【0036】上述したプロセスによって形成されたEL
素子1は、発光層54としてSrS:Ce層を用いたた
め発光立下り時間が極めて短い。例えば、図15に示し
たZnS:Mn−EL素子の発光立下り時間は約5m秒
であるが、図11に示すEL素子1では、数μ秒程度と
なる。この時間は、発光層54の化学量論的組成を変化
させることである程度変化すると思われるが、本発明の
発明者らが試作したものは0.5μ秒である。
【0037】尚、発光層を構成する母体材料と発光中心
材料との何れが発光立下り時間に影響を与えるのかにつ
いては、「Japan Display '86 242-245 」に記載されて
いる。母体材料としてはSrSが好ましく、その母体材
料に対しては発光中心材料をCeとすると相性が良い。
組み合わせは他にも考えられるが、蒸着用ペレットの作
成の容易さなどから上記の組み合わせを選択した。
【0038】ここで、図4(a)にはEL素子1に印加
したパルス幅5μ秒の駆動電圧波形であり、図4(b)
にはEL素子1の発光電圧波形を示す。駆動電圧波形の
立ち上がりと立下りとの夫々においてEL素子1が発光
していることが分かる。尚、「発光立下り時間」(期間
B)とは、光強度の最大値を「1」とした場合に、光強
度が「0.9」から「0.1」に低下するまでの時間で
定義される。
【0039】従って、EL素子1を、例えば、図15に
示すZnS:Mn−EL素子と同様に駆動してm秒単位
の間隔で発光させても光パワーが極端に低くなってしま
い感光ドラム31に潜像を形成するために必要な光パワ
ーを得ることはできない。即ち、人間の視覚は光量の時
間積分に応じて明るさを感じるので、発光立下り時間が
短かければ発光量の時間積分値が小さくなり、光パワー
が低下することになるからである。
【0040】そこで、本実施例では、図5(a)に示す
ように、制御回路3が、EL素子1を1走査期間(駆動
期間)内に複数回発光させるように駆動制御する。即
ち、1走査期間(図6における期間C)内に、EL素子
1の両端に印加される電圧V1の極性が交互に反転する
ようにして、走査電圧を複数回切り替えて印加する。す
ると、EL素子1は、電圧の印加回数に応じて発光する
(実際には、図4に示すように印加電圧波形の立上りと
立下りとで2回発光している)。
【0041】ここで、図6(a)に参照するように、複
数回の電圧印加回数は奇数回となるようにしている。例
えば、図6(b)に偶数回の場合を示すが、最初に正極
性で印加を開始すると最後は負極性で終了となり、その
状態が繰り返される。EL素子1は強誘電体としての特
性を有しているため、電圧の印加が停止しても素子の内
部では分極状態が維持される。そして、EL素子1の特
性を安定させるためには、電圧の非印加期間に維持され
る分極の状態についても一方の極性に偏ることは好まし
くない。
【0042】また、図6(c)は、電圧印加回数を偶数
回とした上で、最後に印加される電圧の極性を毎回反転
させるようにしたパターンであるが、この場合、次の走
査期間の最初に印加される電圧の極性が前回の最後と同
一になってしまう。EL素子1は交流駆動でなければ十
分な光パワーで発光しないため、このパターンにも問題
がある。
【0043】そして、図6(a)に示すように電圧印加
回数を奇数回とすれば、印加電圧極性を連続的に反転さ
せることができると共に、各走査期間の最後に印加され
る電圧の極性も毎回反転させることができる。
【0044】ここで、プリンタヘッド60を動作させる
場合に適切な駆動信号のタイミングについて具体的に規
定する。先ず、光プリンタに要求される印字速度につい
て試算する。上述した特開平5−221019号におい
て使用されているZnS:Mn−EL素子の発光立下り
時間は約5m秒である。この場合、最大走査周波数は2
00Hzであるから、600dpi(dot per inch)の解
像度でA3用紙を1枚印字するには約1分間が必要とな
る。これではあまりにも遅く、実用に耐え得る印字速度
とはいい難い。
【0045】そこで、現在の製品水準において十分高速
であると評価される印字速度を、解像度を600dpi
で1分間にA3用紙を8枚印字する速度と規定する。こ
の場合に必要なプリンタヘッドの走査周期より規定され
るEL素子の発光立下り時間を計算すると、約706μ
秒となる。そして、図6に示す期間Aは光プリンタの紙
送り速度に一致するので、期間Aを706μ秒に設定す
る。
【0046】同図に示す電圧印加期間Cは706μ秒以
内で任意に決定することができるが、プリンタの構成と
しては、期間Aの2〜75%に設定することが好まし
い。2%未満になると印字を行うのに十分なコントラス
ト(発光パワー)が確保し難く、75%を超える場合は
光学系設計の公差を確保することが難しくなる。
【0047】印加電圧(駆動電圧V1)は、EL素子1
の発光開始電圧と、感光ドラム31に潜像形成するため
に必要な光パワーが得られるように設定すれば良く、発
光開始電圧は200Vを若干下回る電圧であるから、2
00V以上あれば良い。
【0048】ここで、電圧印加期間Cは、期間Aの約1
4%となる100μ秒に設定する。EL素子1の発光立
下り時間(期間B)が長すぎると、図16(b)に示し
たように、感光ドラム31の表面に投影される光の形状
(ドット)が縦長になり、印字速度が速くなるとドット
が繋がってしまう。期間Cを定めた場合、期間Bは(A
−C)以内に設定すれば図16(b)のようにドットが
繋がるようなことはない。
【0049】そして、本実施例では、図5に示すよう
に、100μ秒の期間C内おいて、EL素子1を71回
連続的に駆動する。即ち正極性の電圧V1(第1の駆動
電圧)を36回、負極性の電圧−V1(第2の駆動電
圧)を35回印加する。この場合、駆動電圧パルス幅は
約1.4μ秒となる。尚、図5(a)はオシロスコープ
によって観測した駆動電圧波形であり、図5(b)は、
EL素子1の発光出力を光電子増倍管で検出し、その出
力電圧をオシロスコープで観測した例である。従って、
EL素子1は、電圧印加期間Cにおいて連続的に発光す
るようになり、プリンタヘッド60の光源として必要な
光パワーが確保される。
【0050】図7は、横軸にパルス幅1.4μ秒の駆動
電圧の印加回数をとり、縦軸にEL素子1の発光出力
(パワー)をとって示すものである。発光出力は光パワ
ーメータにより測定したが、ここでは相対値で示すため
無単位である。EL素子1では、電圧印加回数に応じて
発光出力がリニアに増加していることが分かる。
【0051】同図中には、発光層にZnS:Mnを用い
たEL素子についても同様の測定を行った結果を示す。
ZnS:Mn−EL素子では発光立下り時間が長いた
め、パルス幅1.4μ秒の駆動電圧を印加すると、その
発光立下り時間内に次の駆動電圧が印加されることにな
る。従って、発光出力は電圧の印加回数に応じて加算さ
れなくなっている。また、電圧の印加回数が少ない領域
においてZnS:Mn−EL素子の発光出力がEL素子
1よりも大きくなっているのは、長い発光立下り時間内
において発光出力が観測されているためである。
【0052】ここで、比較のため、図12にLEDを用
いたプリンタヘッド100の構成例を示す。LEDユニ
ット101は、シリコン基板上に形成されている複数の
LED素子102を単位としてカットしたものである。
そのLEDユニット101を複数個用意してプリント基
板103上に配列し、ドライバ104と各ユニット10
1上のLED素子102とを1つずつ配線している。
【0053】即ち、EL素子アレイ33に比較すると、
複数のLEDユニット101をプリント基板103上に
配列しドライバ104との配線接続を行う手間がかかる
と共に、隣接するLEDユニット101間の境界特性を
調整する手間をも要する。これに対して本実施例のEL
素子アレイ33を用いれば、組立て性が良好になると共
に、調整に要する手間も不要となる。
【0054】また、LEDは、電流を流すことで発光す
る素子であるため発熱が大きく、その熱によりプリント
基板103が反るおそれがあり、光学系に歪が生じるこ
とも考えられるため、その分を吸収できるように設計に
遊びを持たせる必要がある。これに対して、本実施例の
EL素子アレイ33は、EL素子1が電圧駆動型である
と共にガラス基板51を用いているので、基板51の反
りはほとんど生じることはない。
【0055】更に、本実施例のEL素子アレイ33は、
駆動方式が従来のものとは異なるが、その駆動制御を行
う制御回路42もガラス基板51上に搭載されているの
で、既存のLEDを用いたプリンタヘッド100と容易
に置き換えることが可能である。
【0056】次に、本実施例における消去制御について
図1乃至図3を参照して説明する。図1は、消去制御に
おける消去電圧の印加状態をモデル的に示すタイミング
チャートである。ここで、電圧V1は、駆動期間におい
てEL素子1を発光させるために印加される駆動電圧で
あり、電圧V2は消去電圧である。駆動電圧±V1は実
際には図5において示したように極性を交互に反転させ
て71回印加されているが、図1では、図示の都合上単
一のパルスで表している(=1駆動期間と等価であ
る)。
【0057】そして、制御回路42は、図1に示すよう
に、駆動期間の終了直後において、消去電圧V2を、極
性を反転させて2回印加することで消去制御行ってい
る。この時、最初に印加する消去電圧V2の極性も、最
後に印加された駆動電圧V1の極性と逆にすることで、
交流電圧としての連続性を維持するようにしている。消
去電圧V2の大きさは、EL素子1の発光開始電圧より
も小さければ良いが、小さすぎても消去制御の意味を成
さなくなるので例えば駆動電圧V1の1/3以上に設定
すれば良い。
【0058】ここで、消去制御を行う意味について説明
する。EL素子1は誘電体的な特性を有することから、
一旦駆動電圧V1が印加されると素子1の内部では分極
が発生し、その後に電圧が除去されても発生した分極状
態がしばらくの間残留する。その状態で次に消去電圧V
2を印加すると、残留分極の影響によってEL素子1が
発光してしまうものと推定される。
【0059】そこで、EL素子1を発光させた直後に消
去電圧V2を印加して消去制御を行えば、次回の駆動周
期において前記EL素子1を非発光状態にするため消去
電圧V2を印加した場合に、前回に印加された駆動電圧
V1の影響を受けることなく、EL素子1を確実に非発
光状態にすることができる。
【0060】次に、EL素子1をプリンタヘッドに用い
る場合は、特開平9−167683号公報に示すディス
プレイに用いる場合のように発光維持電圧を印加する必
要がない理由を説明する。即ち、ドットマトリクス型の
ディスプレイの場合は、走査電極が複数本存在するた
め、走査期間内においてはそれらの内何れか1本だけに
駆動電圧(発光開始電圧以上の電圧)が印加され、その
他の走査電極には、駆動電圧を印加することができな
い。それに代えて、発光開始電圧以上の電圧を発光維持
電圧として印加することで、発光パワーを高めるように
している。
【0061】これに対して、本実施例のようにEL素子
1をプリンタヘッドに用いた場合は、走査電極9は1本
しかなく、その1本の走査電極に対して印字周期毎に駆
動電圧を印加する構成となっている。従って、発光パワ
ーを高める必要がある場合は、図5に示したように、駆
動電圧を必要に応じて印加してEL素子1を発光させれ
ば良い。
【0062】図2には、(a)駆動電圧V1を5回印加
した後に、消去電圧V2を2回印加した場合の印加電圧
波形と、(b)EL素子1の発光を光電子増倍管により
検出しその出力電圧をオシロスコープで観測した例を示
す。即ち、消去電圧V2を1回印加した場合は、発光出
力電圧は低下しているが僅かに観測されている。その後
に、消去電圧V2をもう1度印加すると、発光出力電圧
はほとんど観測されなくなっている。
【0063】また、図3は、同じEL素子1について、
駆動期間(n−1)において非発光、駆動期間(n)に
おいて発光、駆動期間(n+1)において非発光となる
ように電圧を印加した場合の発光出力電圧を観測したも
のである。尚、駆動期間(n)においては、駆動電圧V
1を3回印加した後、消去電圧V2を2回印加してい
る。図1または2に示した制御を適用することによっ
て、駆動期間(n+1)において消去電圧V2を印加し
た場合にEL素子1の発光出力は観測されなくなってい
る。
【0064】以上のように本実施例によれば、制御回路
42は、プリンタヘッド60を構成するEL素子1を1
駆動期間内において連続的に複数回発光させるように駆
動電圧V1を印加した直後に、消去電圧V2を印加して
消去制御を行うようにした。即ち、EL素子1の発光立
下り時間が短くなるように設定したことでその発光パワ
ーが不足した場合でも1駆動期間内において連続的に複
数回発光させるようにすれば、必要な光パワーを得るこ
とができる。
【0065】そして、EL素子1を連続的に複数回発光
させた直後に消去電圧V2を印加して消去制御を行え
ば、次回の駆動周期において前記EL素子に消去電圧V
2を印加した場合に、前回に印加された駆動電圧V1の
影響を受けることなく、前記EL素子1を確実に非発光
状態にすることができる。従って、EL素子アレイ33
は、高速で印字を行う場合でも所望のポイントに確実に
印字を行うことができるようになり、印字品位を維持す
ることができる。
【0066】また、EL素子1の発光層54を構成する
材料をSrS:Ceとしたので、発光立下り時間が十分
短いEL素子1を形成することができ、上記の発光制御
を有効に適用することができる。
【0067】また、制御回路42は、1駆動期間におい
て駆動電圧±V1をEL素子1の両端に交互に印加する
と共に、消去電圧V2を、前記駆動期間において最後に
印加された駆動電圧の極性を反転させて印加するので、
交流電圧としての連続性を維持することができ、EL素
子1の電気的特性を安定させることができる。
【0068】更に、制御回路42は、前記消去電圧V2
の印加後に、当該消去電圧V2の極性を反転させた消去
電圧V2を更に印加するので、消去制御を一層確実に行
うことができる。
【0069】(第2実施例)図13及び図14は本発明
の第2実施例を示すものであり、第1実施例と同一部分
には同一符号を付して説明を省略し、以下異なる部分に
ついてのみ説明する。EL素子1の発光開始電圧は、駆
動電圧V1の印加回数に応じて変化する。図13は、横
軸にEL素子1に対する印加電圧(駆動電圧V1)
[V]をとり、縦軸にEL素子1の発光パワー(任意単
位)をとって表している。また、図中にプロットされた
各点は、1駆動期間内における駆動電圧V1の印加回数
を変化させた場合の変化を示している。ここでは、発光
パワーが上昇し始める臨界電圧を発光開始電圧としてい
る。同図から明らかなように、発光開始電圧は、駆動電
圧V1の印加回数が増加すると、それに応じて低くなる
傾向を示す。
【0070】そこで、制御回路42は、駆動電圧V1の
印加回数に応じてドライバ43、44により出力される
消去電圧V2のレベルを発光開始電圧のレベルに応じて
変化させるようにする。即ち、消去電圧V2が発光開始
電圧を僅かに下回るように調整する。例えば、図14に
示すように、斜線で示す範囲に入るように設定する。
尚、同図における消去電圧V2の下限は、駆動電圧V1
の上限が250Vであるものとしてその1/3に設定し
ている。
【0071】以上のように構成された第2実施例によれ
ば、制御回路42は、消去電圧V2を、駆動電圧V1の
印加回数に応じて変化するEL素子1の発光開始電圧に
応じて変化させるので、発光開始電圧が変動した場合で
も消去制御を確実に行うことができる。そして、前記印
加回数に応じて消去電圧V2が最適となるように調整で
きるので、不要に高い電圧をEL素子1に印加すること
がなく、消費電力を抑制することができる。
【0072】本発明は上記し且つ図面に記載した実施例
に限定されるものではなく、次のような変形または拡張
が可能である。EL素子の発光立下り時間は、350μ
秒以下であっても良い。即ち、上述したように、現在の
製品水準において十分高速であると評価される印字速度
を満たすのに必要とされるEL素子の発光立下り時間は
約700μ秒であるから、その1/2以下であれば良
い。また、EL素子の発光立下り時間は0.5μ秒に限
ることなく、光プリンタについて設定する印字速度が個
別の設計に応じて異なる場合は、夫々のケースに応じて
最適となる発光立下り時間であれば良い。そして、EL
素子に対する駆動電圧の印加回数は、発光立下り時間
と、個別の設計により要求される仕様に応じて適宜設定
すれば良い。
【0073】発光層の発光中心材料を、Ceに代えてE
u(ユウロピウム)を用いても良い。また、母体材料と
して、SrSに代えてZnSを用いても良い。或いは、
これら以外の材料であっても、必要とされる発光立下り
時間が得られるものであれば良い。EL素子の特性変動
が問題とならない場合には、駆動電圧の出力回数を偶数
回として、図6(b)に示すパターンで駆動電圧を印介
しても良い。データ電圧(駆動電圧)の極性を交互に変
化させることで、同様の制御を行っても良い。EL素子
の絶縁層に、例えばPZT(白金−ジルコニウム−チタ
ンの酸化物)などの高誘電率材料を用いても良い。即
ち、高誘電率材料を用いると絶縁層の静電容量が大きく
なるので、それに伴ってEL素子の発光出力を向上させ
ることができる。
【0074】消去制御を行う時間も含めて、駆動期間と
しても良い。例えば、発光輝度L[Cd]は、以下の計
算式によって定めることができる。 L=0.085×C×e0.001168(t-884)×f0.888 ここで、Cは絶縁層の容量[pF],tは発光層の膜厚
[nm],fは駆動電圧の印加周波数である。また、輝
度と光パワーには相関関係があることを確認している。
本発明のプリンタヘッドは、光プリンタのみに適用され
るものではなく、その他、同様な電子写真技術を利用す
る複写機やファクシミリ装置などにも適用することが可
能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例であり、消去制御における
消去電圧の印加状態をモデル的に示すタイミングチャー
【図2】(a)は駆動電圧V1を5回印加した後に、消
去電圧V2を2回印加した場合の印加電圧波形、(b)
はEL素子の発光を光電子増倍管で検出した出力電圧を
オシロスコープで観測した例を示す図
【図3】同じEL素子について、駆動期間(n−1)に
おいて非発光、駆動期間(n)において発光、駆動期間
(n+1)において非発光となるように電圧を印加した
場合(a)における、発光出力電圧波形(b)を観測し
た例を示す図
【図4】(a)はパルス幅5μ秒の駆動電圧波形、
(b)は実際のEL素子の発光電圧波形を示す図
【図5】実際に駆動電圧を連続的に印加した場合の電圧
波形を示す図2相当図
【図6】(a)は本実施例におけるEL素子に対する駆
動電圧印加パターン、(b)は駆動電圧の印加回数が偶
数である場合のパターン(その1)、(c)は駆動電圧
の印加回数が偶数である場合のパターン(その2)を原
理的に示す図
【図7】横軸にパルス幅1.4μ秒の駆動電圧の印加回
数をとり、縦軸にEL素子の発光出力(パワー)をとっ
て示す図
【図8】光プリンタの要部構造を概略的に示す図
【図9】プリンタヘッド及び感光ドラムを中心として示
す斜視図
【図10】EL素子アレイを用いて構成したプリンタヘ
ッドの一部を示す図
【図11】(a)はEL素子アレイの半導体的構造を示
す平面図,(b)は(a)のA−A断面を模式的に示す
【図12】LEDを用いたプリンタヘッドの構成例を示
す図
【図13】本発明の第2実施例を示すもので、横軸にE
L素子に対する印加電圧(駆動電圧V1)[V]をと
り、縦軸にEL素子1の発光パワー(任意単位)をとっ
て示す図
【図14】消去電圧V2の設定範囲を示す図
【図15】従来技術を示すもので、発光層にZnS:M
nを用いたEL素子についての図1相当図
【図16】(a)は、円形のドット及び楕円形のドット
を1ドット印字した場合、(b)はそれらのドットを1
ドットおきに印字した例を示す図
【図17】(a)はEL素子の両端に印加した駆動電圧
波形、(b)はEL素子の発光出力電圧を示す図
【符号の説明】 1はEL素子、9は走査電極、10はデータ電極、33
はEL素子アレイ、42は制御回路、43は走査側ドラ
イバ(駆動回路)、44はデータ側ドライバ(駆動回
路)、53は第1絶縁膜、54は発光層、55は第2絶
縁膜、56は第2電極(金属電極)、60はプリンタヘ
ッドを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05B 33/14 Fターム(参考) 2C162 AE28 AE47 AF14 AF70 AF75 FA04 FA16 FA23 3K007 AB05 DA02 DA05 DB01 DC04 EA02 EC02 EC03 GA02 5C051 AA02 CA06 DA02 DB02 DB28 DC02 DC05 DE03 DE29 5C074 AA12 BB02 CC26 EE14 GG03 GG06

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発光層が絶縁層を介して電極の間に挟み
    込まれる構造をなすEL素子をライン状に配置して構成
    されるプリンタヘッドの発光を制御するもので、前記E
    L素子の両端に、前記EL素子を発光状態にするための
    駆動電圧と、前記EL素子を消去状態にするための消去
    電圧とを印加することで制御を行う発光制御装置におい
    て、 1駆動期間内において、前記EL素子を連続的に複数回
    発光させるように前記駆動電圧を印加した直後に、前記
    消去電圧を印加して消去制御を行うことを特徴とするプ
    リンタヘッドの発光制御装置。
  2. 【請求項2】 前記EL素子の発光層は、SrS:Ce
    を材料とすることを特徴とする請求項1記載のプリンタ
    ヘッドの発光制御装置。
  3. 【請求項3】 前記駆動期間において、互いに極性が異
    なる第1駆動電圧,第2駆動電圧を前記EL素子の両端
    に交互に印加すると共に、前記消去電圧を、前記駆動期
    間において最後に印加された駆動電圧の極性を反転させ
    て印加することを特徴とする請求項1または2記載のプ
    リンタヘッドの発光制御装置。
  4. 【請求項4】 前記消去電圧の印加後に、当該消去電圧
    の極性を反転させた消去電圧を更に印加することを特徴
    とする請求項3記載のプリンタヘッドの発光制御装置。
  5. 【請求項5】 前記消去電圧を、前記駆動電圧の印加回
    数に応じて変化するEL素子の発光開始電圧に応じて変
    化させることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記
    載のプリンタヘッドの発光制御装置。
  6. 【請求項6】 発光層が絶縁層を介して電極の間に挟み
    込まれる構造をなすEL素子をライン状に配置して構成
    されるプリンタヘッドの発光を制御するもので、前記E
    L素子の両端に、前記EL素子を発光状態にするための
    駆動電圧と、前記EL素子を消去状態にするための消去
    電圧とを印加することで制御を行う発光制御方法におい
    て、 1駆動期間内において、前記EL素子を連続的に複数回
    発光させるように前記駆動電圧を印加した直後に、前記
    消去電圧を印加して消去制御を行うことを特徴とするプ
    リンタヘッドの発光制御方法。
  7. 【請求項7】 前記EL素子の発光層は、SrS:Ce
    を材料とすることを特徴とする請求項6記載のプリンタ
    ヘッドの発光制御方法。
  8. 【請求項8】 前記駆動期間において、互いに極性が異
    なる第1駆動電圧,第2駆動電圧を前記EL素子の両端
    に交互に印加すると共に、前記消去電圧を、前記駆動期
    間において最後に印加された駆動電圧の極性を反転させ
    て印加することを特徴とする請求項6または7記載のプ
    リンタヘッドの発光制御方法。
  9. 【請求項9】 前記消去電圧の印加後に、当該消去電圧
    の極性を反転させた極性の消去電圧を更に印加すること
    を特徴とする請求項8記載のプリンタヘッドの発光制御
    方法。
  10. 【請求項10】 前記消去電圧を、前記駆動電圧の印加
    回数に応じて変化するEL素子の発光開始電圧に応じて
    変化させることを特徴とする請求項6乃至9の何れかに
    記載のプリンタヘッドの発光制御方法。
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