JP2003266702A - インクジェット吐出装置 - Google Patents
インクジェット吐出装置Info
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Abstract
れた撥インク層とインクとの間で、インクの流動性の経
時的な劣化が生じない最適な組合せを容易に選択し、ノ
ズルからのインク滴の吐出を安定して行わせる。 【解決手段】 撥インク層が表面に形成された試験片を
輻射線で硬化するインクであってインクジェット吐出装
置で使用するインクと同じインクに浸漬させて引き上
げ、引き上げた試験片を水平面に対して45°に傾けて
固定し、固定した試験片に10〜20μlの前記インク
を滴下し、滴下したインクの滑落速度評価法により求め
られた滑落速度が浸漬直後、及び、浸漬100時間経過
後のいずれの場合でも、25℃において2mm/秒以上
を満たす撥インク特性を有する前記撥インク層と同じ撥
インク層9を、オリフィスプレート8のインク吐出側の
表面8aであって少なくともノズル2の周面に形成す
る。
Description
く、インク滴を安定して吐出させることができるインク
ジェット吐出装置に関する。
ンクには、水性インク、油性インク、溶剤インク、UV
インク等がある。このような各種のインクは、それらの
インクを付着させてプリントする対象である記録媒体
(メディア)の種類やインクジェットプリンタにおける
定着メカニズムの種類等を考慮して適宜選択される。
分を吸収するメディアに用いられる点で共通する。その
反面、水性インクと油性インクとは、その定着メカニズ
ムがそれぞれ異なる。定着時、水性インクの方は、溶媒
の蒸発とメディアへの浸透との両方の作用によって定着
がなされるのに対して、油性インクの方は、専らメディ
アへの浸透によって定着がなされる傾向が支配的であ
る。もっとも、いずれの種類のインクも、メディアへの
浸透によって定着がなされる点では共通しているため、
水性インクと油性インクとのいずれも、非吸収のメディ
アに対する定着が非常に困難である。
ィアに対しては、これまで溶剤インクが多く用いられて
きた。しかしながら、溶剤インクにおける定着のメカニ
ズムとしては、溶剤の蒸発が支配的であることから、溶
剤の蒸発に伴い発生した揮発性有機化合物を回収するシ
ステムが必要となる。
フィスプレートに形成されたノズルにおいて溶剤の蒸発
乾燥による目詰まりの発生頻度が高く、しばしばインク
滴の不吐出が発生し、スピットやパージといったメンテ
ナンスを頻繁に行なう必要がある。
(紫外線硬化型インク)の使用が注目されている。UV
インクの定着メカニズムは光硬化反応であって、紫外線
によって光重合開始剤が反応性モノマーやオリゴマーと
反応して高分子化されるので、非吸収メディアに対して
も確実な定着が得られる。また、この反応は非常に短時
間で行われ、揮発性有機溶剤を発生させることもない。
さらには、揮発性が非常に低く、溶剤インクで問題とな
るオリフィスプレートに形成されたノズルでの溶剤の蒸
発乾燥による目詰まりも非常に少ない。こうした優れた
定着メカニズム、低揮発性、インクの低粘度化が評価さ
れ、近年においては、非吸収メディアに対してUVイン
クを使ったインクジェット記録方式の需要が高まってい
る。
ンクは、インクを吐出するノズルを備えたオリフィスプ
レートの表面(インク吐出側)のノズルの周面に形成さ
れた撥インク層との流動性が経時的に劣化するという問
題がある。このため、インク滴の吐出直進性が損なわれ
たり、不吐出の発生頻度が増加したりするといった問題
がある。このようなUVインクにおける流動性の経時的
劣化の特性は、撥インク層とインク組成との組合せによ
って異なる特性を示すことから、撥インク層とインク組
成との組合せを最適化することが重要である。
ク膜に対するインクの接触角の測定手法では、UVイン
クの流動性の経時劣化をとらえることはできず、よっ
て、撥インク層とUVインクとの最適な組合せを選択す
ることが困難であるという問題がある。このような問題
は、UVインクに限らず、他のインク、例えば、非水系
溶剤と色材とを含むインクの場合でも同じである。
ズルの周面に形成された撥インク層とインクとの間でイ
ンクの流動性の経時的な劣化が生じない最適な組合せを
容易に選択し、ノズルからのインク滴の吐出を安定して
行わせることができるインクジェット吐出装置を得るこ
とである。
されたインクをオリフィスプレートに形成されたノズル
から吐出させるようにしたインクジェット吐出装置にお
いて、撥インク層が表面に形成された試験片を輻射線で
硬化するインクであって前記インク吐出装置で使用する
インクと同じインクに浸漬させて引き上げ、引き上げた
前記試験片を水平面に対して45°に傾けて固定し、固
定した前記試験片に10〜20μlの前記インクを滴下
し、滴下したインクの滑落速度評価法により求められた
滑落速度が浸漬直後、及び、浸漬100時間経過後のい
ずれの場合でも、25℃において2mm/秒以上を満た
す撥インク特性を有する前記撥インク層と同じ撥インク
層を、前記オリフィスプレートのインク吐出側の表面で
あって少なくとも前記ノズルの周面に形成したことを特
徴とする。
インク層と使用するインクとの組合せに関し、撥インク
層とインクとの間でのインクの流動性の経時的な劣化が
生じないような撥インク層とインクとの最適な組合せを
容易に選択し、ノズルからのインク滴の吐出を安定して
行わせることができるインクジェット吐出装置を得るこ
とである。
はインクジェット吐出装置の縦断側面図、図2はそのA
−A線断面図である。インクを収容する複数個の圧力室
1が形成され、これらの圧力室1にはインク滴を吐出す
るノズル2が設けられている。複数個の圧力室1は、そ
れぞれに共通インク室3からインクが供給されるように
なっている。圧力室1の底面は振動板4によって形成さ
れ、その振動板4の下面側には各圧力室1に対応させて
複数個の圧電部材5が固定されている。振動板4及び圧
電部材5は、アクチュエータを構成し、圧電部材5は駆
動信号発生回路6の出力端子に電気的に接続されてい
る。また、共通インク室3に連絡させて、図示しないイ
ンクタンクからインクを供給するためのインク供給口7
が形成されている。
出装置は、駆動信号発生回路6から圧電部材5に駆動信
号が付与されると、圧電部材5が歪み、振動板4を振動
させる。この時の振動板4の振動によって圧力室1に収
容されたインクに圧力が及び、このインクの一部がイン
ク滴となってノズル2から外部に向けて吐出する。
8に形成されており、このオリフィスプレート8のイン
ク吐出側の表面8aには、後述するインクの滑落速度評
価法でインクに対する流動性が良好である(滑落速度が
速い)と評価された撥インク層と同じ撥インク特性を有
する撥インク層9が、ノズル2の周面を含む全面に形成
されている。このため、インク滴の吐出直進性が安定す
る。
クの滑落速度評価法について説明する。この滑落速度評
価法は、インクの流動性の測定法である。
に収容されたインク内に浸漬させて引き上げ、引き上げ
た前記試験片を水平面に対して45°に傾けて固定し、
固定した試験片に10〜20μlのインクを滴下し、滴
下したインクが20mmの距離を滑落するのに要する時
間を測定し、この結果に基づいて滑落速度を算出するも
のである。
ムや、ガラスプレートに撥インク層が直接形成されたも
のが用いられる。フィルムの場合は、ガラスプレートな
どに設置し、表面が平面になるようにして落速度評価法
を実行する。このような試験片は、例えば、20mm×
80mmの大きさを有し、所定の間隔、例えば20mm
間隔で2箇所の目印が付されている。
の一例としてフィルムやガラスプレートを挙げたが、実
施に当たっては、基材として別の構造のものを用いても
良い。基材の条件としては、平坦な面を有し、インクに
よって重量変化や外形変形が生じず、しかも、インクに
悪影響を及ぼさないということであり、このような条件
を満たす限り、どのような基材を用いても良い。
せる時間については、試験片を極短時間浸漬させてすぐ
に引き上げる場合と、100時間浸漬させた場合とにつ
いて測定を行った。
ンクが試験片の表面を滑り落ちる速度(滑落速度)が、
25℃において2mm/秒以上を満たすインクを選定
し、これを各圧力室1に供給する。これにより、インク
ジェットプリントヘッドにおいて安定した連続吐出が可
能になる。
って得られた、インクが試験片の表面上を滑落するとき
の滑落速度については、浸漬直後と浸漬して100時間
経過後とのいずれの場合でも25℃において2mm/秒
以上を満たすインクを選定するわけであるが、その根拠
となる実験結果について説明する。
類のインク(インク1、2、3)を用いて実験を行っ
た。これらの三種類のインクは次の通りである。
ー:50wt%〜70wt% ・ラジカル重合系の脂肪族ウレタンアクリレート系オリ
ゴマー:10wt%〜20wt% ・3官能のアクリレート系オリゴマー:10wt%〜2
0wt% ・α−アミノケトンのラジカル系光重合開始剤:3wt
%〜5wt% ・有機高分子分散剤:0.5wt%〜3wt% ・反応性表面改質剤:0.2wt%〜1wt% [インク2] ・カーボンブラック(色材):1wt%〜3wt% ・環状構造を有するラジカル重合系のアクリルモノマ
ー:50wt%〜70wt% ・ラジカル重合系の脂肪族ウレタンアクリレート系オリ
ゴマー:10wt%〜20wt% ・3官能のアクリレート系オリゴマー:10wt%〜2
0wt% ・α−アミノケトンのラジカル系光重合開始剤:3wt
%〜5wt% ・有機高分子分散剤:0.5wt%〜3wt% [インク3] ・カーボンブラック(色材):1wt%〜3wt% ・環状構造を有するラジカル重合系のアクリルモノマ
ー:55wt%〜75wt% ・ラジカル重合系の脂肪族ウレタンアクリレート系オリ
ゴマー:10wt%〜20wt% ・3官能のアクリレート系オリゴマー:5wt%〜15
wt% ・α−ヒドロキシケトンのラジカル系光重合開始剤:3
wt%〜5wt% ・有機高分子分散剤:0.5wt%〜3wt%
ated Ethylene Propylene copolymer)を用意した。
て、前述したような滑落速度評価法を実施し、比較例1
〜3の場合についてインクの滑落速度を測定した。この
滑落速度評価法の初期評価、つまり、試験片を各インク
中に浸漬させて直後に引き上げるという短時間浸漬させ
た場合の評価では、いずれも略等しい値(8mm/秒)
となった。一方、試験片を各インク中に100時間浸漬
した後には、表1に示すように、比較例1は0.5mm
/秒、比較例2は2.0mm/秒、比較例3は8.0m
m/秒となり、撥インク層が同じであってもインクの組
成の違いによりインクの滑落速度(インクの流動性)に
違いが見られた。
た図1に示すインクジェット吐出装置を作製し、このイ
ンクジェット吐出装置でインク1〜3を用いてインク滴
の吐出を連続して行ない、インク滴が不吐出となるノズ
ル2の発生頻度を測定したところ、表1に示すように、
インクの組成の違いにより不吐出ノズルの発生頻度に差
が生じた。ここで、インク滴の吐出試験時には、駆動信
号発生回路6から圧電部材5に周波数が10kHzの駆
動パルス信号を印可し、1時間連続してインク滴を吐出
させた。不吐出ノズルが発生したか否かの判定は、図3
に示すように、インクジェット吐出装置のノズル2から
1mm離れた位置で、インク滴が所定範囲内にない場合
には不吐出ノズルが発生したと判定した。本実施例で
は、所定範囲を±10μmとした。但し、インクジェッ
ト吐出装置の使用目的に応じて前記所定範囲は決められ
るべきで、前記数値(±10μm)に限定されるもので
はない。
としてFEPを用いた場合の結果であり、比較例4〜6
は撥インク層として後述する含フッ素ヘテロ環構造を有
する撥インク層を用いた場合の結果である。
は、不吐出発生ノズルの発生頻度が1時間当たり1/3
000以下であること、つまり、3000個のノズルを
有するインクジェット吐出装置から1時間連続してイン
ク滴を吐出させた場合に、不吐出ノズルの発生頻度が1
個以下であることを意味する。○は、不吐出発生ノズル
の発生頻度が1時間当たり1/3000〜1/300で
あることを意味する。△は、不吐出ノズルの発生頻度が
1時間当たり1/300〜1/30であることを意味す
る。×は、不吐出ノズルの発生頻度が1時間当たり1/
30以上であることを意味する。
上を滑落するインクの滑落速度が遅い(インクの流動性
が悪い)と、不吐出ノズルの発生頻度が高くなってイン
ク滴の吐出直進性が悪くなり、逆に、撥インク層を滑落
するインクの滑落速度が速い(インクの流動性が良い)
と、不吐出ノズルの発生頻度が減少してインク滴の吐出
直進性が良くなることが分った。
含フッ素ヘテロ環構造を有する撥インク層との組合せ
で、滑落速度評価法による初期評価と100時間浸漬後
との滑落速度とを測定し、及び、図1に示すようなイン
クジェット吐出装置を作製して不吐出ノズルの発生頻度
を測定した結果である。
撥インク層上を滑落するインクの滑落速度が遅いと、不
吐出ノズルの発生頻度が高くなってインク滴の吐出直進
性が悪くなり、逆に、撥インク層上を滑落するインクの
滑落速度が速いと、不吐出ノズルの発生頻度が減少して
インク滴の吐出直進性も良くなることが分った。
と接触している時間(浸漬時間)の経過によるインクの
流動性の劣化は、不吐出ノズルの発生頻度とインク滴の
吐出直進性とに極めて密接な関係があることが分る。言
い換えれば、インクの流動性の経時変化は、図1に例示
するようなインクジェット吐出装置における実際のオリ
フィスプレート8の表面8a(インク吐出側)における
ノズル2の周面での撥インク層9で起きている問題を捉
えていることから、実際にインク滴をインクジェットヘ
ッドから吐出させるときに重要なパラメータの一つとい
える。このことから、表1に示すように、安定した連続
吐出と良好なインク滴の吐出直進性とを得るには、試験
片を水平面に対して45°に傾けて行うインクの滑落速
度評価法で測定された値が、インクに対する浸漬直後、
及び、浸漬100時間経過後のいずれの場合でも、25
℃において2mm/秒以上を満たし、好ましくは、5m
m/秒以上を満たすように組合せた、インクと撥インク
特性を有する撥インク層との組合せであることが好まし
い。
性がさらに悪くなると、インクが撥インク層に付着し、
滑落しにくくなり、又は、全く滑落しない部分が発生す
る。このような現象は、インクの滑落速度が極端に遅く
なった場合に発生する現象である。したがって、図1に
示すインクジェット吐出装置に当てはめると、オリフィ
スプレート8の表面8a(インク吐出側)におけるノズ
ル2の周面の撥インク層9において、インクの流動性が
悪くなり、その撥インク層9にインクが残留(付着)す
るようになると、インク滴の吐出直進性が大きく乱され
る。
が生ずると、気泡の巻き込みによる不吐出も発生し易く
なる。
で評価して使用するインクとして紫外線領域の電磁波で
硬化する紫外線硬化型のインクを用いた場合について説
明したが、このようなインクに限られるものではなく、
例えば、他の波長流域の電磁波で硬化する電子線硬化型
インクを用いても良い。この場合にも、紫外線硬化型の
インクの場合と同様な滑落速度評価法で評価を行うこと
により、撥インク層とインクとの間でのインクの流動性
の経時的な劣化が生じないような撥インク層とインクと
の最適な組合せを容易に選択でき、ノズルからのインク
滴の吐出を安定して行わせることができる。
るインクとしては、輻射線で硬化するタイプのものに限
らず、脂肪族炭化水素やミネラルスピリット等の非水系
溶剤と上述したインク1〜3で説明したような色材(カ
ーボンブラック)とを含むインクを用いてもよい。この
場合にも、上述したインクの滑落速度評価法で評価を行
うことにより、オリフィスプレートのノズルの周面に形
成された撥インク層とインクとの最適な組合せを容易に
選択でき、ノズルからのインク滴の吐出を安定して行わ
せることができる。
ノズルの周面に形成された撥インク層と使用するインク
との組合せに関し、インクの流動性の経時的な劣化が生
じないような撥インク層とインクとの最適な組合せを容
易に選択することができ、ノズルからのインク滴の吐出
を安定して行わせることができるインクジェット吐出装
置を得ることができる。
装置の縦断側面図である。
方法を例示する模式図である。
Claims (7)
- 【請求項1】 圧力室に供給されたインクをオリフィス
プレートに形成されたノズルから吐出させるようにした
インクジェット吐出装置において、 撥インク層が表面に形成された試験片を輻射線で硬化す
るインクであって前記インク吐出装置で使用するインク
と同じインクに浸漬させて引き上げ、引き上げた前記試
験片を水平面に対して45°に傾けて固定し、固定した
前記試験片に10〜20μlの前記インクを滴下し、滴
下したインクの滑落速度評価法により求められた滑落速
度が浸漬直後、及び、浸漬100時間経過後のいずれの
場合でも、25℃において2mm/秒以上を満たす撥イ
ンク特性を有する前記撥インク層と同じ撥インク層を、
前記オリフィスプレートのインク吐出側の表面であって
少なくとも前記ノズルの周面に形成したことを特徴とす
るインクジェット吐出装置。 - 【請求項2】 圧力室に供給されたインクをオリフィス
プレートに形成されたノズルから吐出させるようにした
インクジェット吐出装置において、 撥インク層が表面に形成された試験片を容器に収容され
たインク内に浸漬させて引き上げ、引き上げた前記試験
片を水平面に対して45°に傾けて固定し、固定した前
記試験片に10〜20μlの前記インクを滴下し、滴下
したインクの滑落速度を測定する滑落速度評価法によっ
て求められた滑落速度が、浸漬直後、及び、浸漬100
時間経過後のいずれの場合でも、25℃において2mm
/秒以上を満たす輻射線で硬化するインクを前記圧力室
に供給し、 前記オリフィスプレートのインク吐出側の表面であって
少なくとも前記ノズルの周面に、前記滑落速度評価法で
用いられた前記撥インク層と同じ撥インク特性を有する
撥インク層を形成したことを特徴とするインクジェット
吐出装置。 - 【請求項3】 圧力室に供給されたインクをオリフィス
プレートに形成されたノズルから吐出させるようにした
インクジェット吐出装置において、 撥インク層が表面に形成された試験片を非水系溶剤と色
材とを含むインクであって前記インク吐出装置で使用す
るインクと同じインクに浸漬させて引き上げ、引き上げ
た前記試験片を水平面に対して45°に傾けて固定し、
固定した前記試験片に10〜20μlの前記インクを滴
下し、滴下したインクの滑落速度評価法により求められ
た滑落速度が浸漬直後、及び、浸漬100時間経過後の
いずれの場合でも、25℃において2mm/秒以上を満
たす撥インク特性を有する前記撥インク層と同じ撥イン
ク層を、前記オリフィスプレートのインク吐出側の表面
であって少なくとも前記ノズルの周面に形成したことを
特徴とするインクジェット吐出装置。 - 【請求項4】 圧力室に供給されたインクをオリフィス
プレートに形成されたノズルから吐出させるようにした
インクジェット吐出装置において、 撥インク層が表面に形成された試験片を容器に収容され
たインク内に浸漬させて引き上げ、引き上げた前記試験
片を水平面に対して45°に傾けて固定し、固定した前
記試験片に10〜20μlの前記インクを滴下し、滴下
したインクの滑落速度を測定する滑落速度評価法によっ
て求められた滑落速度が、浸漬直後、及び、浸漬100
時間経過後のいずれの場合でも、25℃において2mm
/秒以上を満たす非水系溶剤と色材とを含むインクを前
記圧力室に供給し、 前記オリフィスプレートのインク吐出側の表面であって
少なくとも前記ノズルの周面に、前記滑落速度評価法で
用いられた前記撥インク層と同じ撥インク特性を有する
撥インク層を形成したことを特徴とするインクジェット
吐出装置。 - 【請求項5】 輻射線で硬化するインクは、紫外線硬化
型インクであることを特徴とする請求項1又は2記載の
インクジェット吐出装置。 - 【請求項6】 滑落速度評価法によって求められるイン
クの滑落速度は、さらに好ましくは25℃において5m
m/秒以上であることを特徴とする請求項1ないし5の
いずれか一記載のインクジェット吐出装置。 - 【請求項7】 前記撥インク層は、含フッ素ヘテロ環構
造を有することを特徴とする請求項1ないし6のいずれ
か一記載のインクジェット吐出装置。
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---|---|---|---|
JP2002070327A JP4093398B2 (ja) | 2002-03-14 | 2002-03-14 | インクの滑落速度評価法を用いた撥インク層の選定方法並びにインク及び撥インク層の選定方法 |
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