JP2003263050A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2003263050A
JP2003263050A JP2002065792A JP2002065792A JP2003263050A JP 2003263050 A JP2003263050 A JP 2003263050A JP 2002065792 A JP2002065792 A JP 2002065792A JP 2002065792 A JP2002065792 A JP 2002065792A JP 2003263050 A JP2003263050 A JP 2003263050A
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JP
Japan
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roller
fixing
toner
image forming
forming apparatus
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Application number
JP2002065792A
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English (en)
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Masanori Fujii
正憲 藤井
Yoshihisa Tanaka
義久 田中
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Kyocera Document Solutions Inc
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Kyocera Mita Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】外部加熱定着方式を用いた画像形成装置におい
て、静電オフセットの生じない外部定着方式を用いた画
像形成装置を提供することにある。 【解決手段】表面に被覆樹脂層を形成した定着ローラ
と、金属製の加熱ローラと、加圧ローラとを備え、定着
ローラの被覆樹脂層とトナーの帯電極性とが逆極性であ
る定着手段を備えた画像形成装置において、定着ローラ
の被覆樹脂層の摩擦帯電極性と逆極性つまり、トナーの
帯電極性と同極性のバイアス電圧を加熱ローラに印加す
るか若しくは、加熱ローラをグランドに接地する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加熱したローラ対
のニップ間を未定着トナー画像を担持した用紙を挿通さ
せて用紙上未定着トナーを加熱、溶融させて用紙に定着
させる定着装置を用いた画像形成装置に関する。特に、
定着ローラ表面を外部から加熱する外部加熱定着装置を
用いた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、電子写真方式の画像形成装置
においてはニップを形成するロール対の少なくとも一方
のローラ内部に内蔵された熱源によって加熱されたロー
ラ対のニップ間を、未定着トナー画像を担持した用紙を
挿通させてることによって用紙上のトナーを定着させる
熱ローラ定着方式が用いられている。この様な熱ローラ
定着方式では、定着ローラの熱容量が大きく、定着ロー
ラ内部に内蔵されたハロゲンランプなどの熱源からのロ
ール表面への熱の伝播に長時間が必要である。その結
果、画像形成装置本体に電源を入れてから定着可能な定
着温度に達するまでのウオームアップ時間に数分もの時
間が必要であるため、画像出力動作を速やかに実行でき
ないといった問題があった。
【0003】さらに、フルカラー画像形成装置では、フ
ルカラー画像のグロス性を所望の範囲内に安定的に維持
させる為に、定着ローラの表面温度だけでなくて加圧ロ
ーラの表面温度をも一定範囲内に安定的に制御する事が
必要である事から、定着ローラと加圧ローラの両方にハ
ロゲンランプなどを内蔵させている場合が多く見られ
る。この場合、画像形成装置全体の消費電力には限界が
あるので、定着ローラのみに熱源を内蔵させる構成に比
較すると、フルカラー機では定着ローラ内部の熱源の消
費電力を削減せざるを得ない。その結果、フルカラー画
像形成装置でのウォームアップ時間、省エネモードから
の復帰時間はさらに長時間化しており、短縮が要求され
てきた。
【0004】このような、従来からの熱ローラ定着方式
でのウオームアップ時間の短縮、消費電力の低減などを
目的として近年において例えば特開1999−2446
1公報に記載されているような外部加熱方式が提案され
ている。この公報には定着ローラを外部から加熱する為
の加熱ローラが用いられており、定着ローラ表面への熱
の伝播を行なわせるには好適である。加熱ローラ内部に
はハロゲンランプなどの熱源が内蔵されており、速やか
に加熱ローラ表面に熱が伝播できるように金属製ローラ
が使用される。定着ローラは金属製の加熱ローラから良
好な熱伝播を行う為の所定のニップ幅を確保できるよう
に芯金周囲に発泡ゴム体などの弾性体層を形成させ、さ
らにその外周面には用紙上のトナーに対して離型効果を
持たせる為の樹脂層などが塗布されている。こうした樹
脂層は絶縁性であって、画像形成を何枚も繰り返すうち
に電荷が溜まり、用紙上のトナーと静電的に吸着するこ
とによって溶融定着時に用紙上のトナーが定着ローラ表
面に転移することによる静電オフセットが生じる事があ
る。
【0005】とくに、定着ローラ表面の離型層にフッ素
樹脂を用いた場合には負帯電しやすく、用紙上トナーが
正帯電であれば上記の静電オフセットが生じ易い。この
ような静電オフセットを防止する為に、定着ローラ表面
のフッ素樹脂系離型層にカーボンなどの導電性微粒子を
分散させて中心の芯金からグランドに接地させて負電荷
の増加を抑える事が行われる。静電オフセットとは、定
着部で、定着する際に未定着トナーが、熱ローラの方に
残り、熱ローラが2回転目に、回転してきた時、用紙に
トナーが移る現象のことであり、このオフセットは、定
着ローラの直径×πの当りに発生する。さらに、ニップ
部を形成させてトナーを転写材上に加熱・加圧定着させ
ているため、ニップ部に侵入する直前で逃げ場を失った
空気や水蒸気がトナーTを後方に吹き飛ばすことがあっ
た。これは、いわゆる尾引き現象と呼ばれる現象であ
り、横線が後方に向かって飛び散ることがあった。
【0006】この現象は、トナーと転写材間の電気的拘
束力が弱まったときに生じるものであり、トナーTが十
分に帯電されていなかったり、転写材の抵抗が下がって
トナーTを保持出来なくなった場合に生じる。従って、
環境としては高温高湿度下において生じ易いが、他の環
境下においても、例えば定着の前工程である転写・分離
の工程で転写材やトナーを過剰に除電した場合等に、定
着工程において尾引きが生じることがある。同様に、裏
汚れ、飛び散りという問題点も生じる。裏汚れとは、定
着部で、定着する際に未定着トナーが、熱ローラの方に
残り、通紙後、熱ローラの方に残ったトナーが、加圧ロ
ーラに移り、次の用紙が、定着部に進入してきた時に、
用紙の裏面にトナーの付く現象の事である。飛び散り現
象とは、画像の横線が、太く滲んだように太くなること
である。しかし、芯金とこの離型層の間に分厚い弾性体
層が介在するので、芯金を通じての負電荷の放出は不十
分であり、上記の問題点の抜本対策が望まれてきた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】。そこで本発明の第1
の目的は、上記問題に鑑みて、定着率を安定し、静電オ
フセット、尾引き、飛散りの生じない外部定着方式を用
いた画像形成装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
に、請求項1の発明は、芯金とその周囲に形成された弾
性体と、更にその表面に形成された被覆樹脂層とからな
る定着ローラと、金属ローラを主体とし、定着ローラ表
面に当接することによって定着ローラを加熱する加熱ロ
ーラと、定着ローラに当接することによって用紙を挿通
するニップを形成する加圧ローラとを備えた定着装置よ
り、転写材表面に像担持体より転写させたトナー像を加
熱定着させる画像形成装置において、加熱ローラにトナ
ーの帯電極性と同極性のバイアス電圧を印加する手段を
備え、該手段により転写材に対し略0.7μA以上5.
7μA以下の電流を通電することを特徴とする画像形成
装置を特徴とする。請求項1の発明によれば、導電性の
金属からなる加熱ローラを通じて定着ローラ表面の樹脂
層に、トナーの帯電極性と同極性のバイアス電圧(略
0.7μA以上5.7μA以下の電流)を注入すること
によって、被覆樹脂層の摩擦帯電が抑制されてトナーと
被覆樹脂層との静電引力を低減するので、トナーが被覆
樹脂層に静電吸着される事による静電オフセットが防止
される。
【0009】さらに請求項2の発明は、定着ローラの被
覆樹脂層の摩擦帯電極性と用紙上のトナーの帯電極性と
が逆極性である定着手段を備えたことを特徴とする請求
項1に記載の画像形成装置を特徴とする。請求項2の発
明によれば、定着ローラの被覆樹脂層の摩擦帯電極性と
用紙上のトナーの帯電極性とが逆極性であるため、導電
性の金属からなる加熱ローラを通じて定着ローラ表面の
樹脂層に、トナーの帯電極性と同極性のバイアス電圧
(略0.7μA以上5.7μA以下の電流)を注入する
ことによって、被覆樹脂層の摩擦帯電が抑制されてトナ
ーと被覆樹脂層との静電引力を低減するので、トナーが
被覆樹脂層に静電吸着される事による静電オフセットが
防止される。
【0010】さらに請求項3の発明は、加熱ローラにト
ナーの帯電極性と同極性のバイアス電圧を印加する手段
を備え、該手段により転写材に対し略0.8μA以上
5.0μA以下の電流を通電することを特徴とする請求
項1から請求項2に記載の画像形成装置を特徴とする。
請求項3の発明によれば、定着ローラの被覆樹脂層の摩
擦帯電極性と用紙上のトナーの帯電極性とが逆極性であ
るため、導電性の金属からなる加熱ローラを通じて定着
ローラ表面の樹脂層に、トナーの帯電極性と同極性のバ
イアス電圧(略0.8μA以上5.5μA以下の電流)
を注入することによって、定着性能の向上、裏汚れ、尾
引き、定着オフセット、飛び散り現象を防止することができ
る。
【0011】さらに請求項4の発明は、前記被覆樹脂が
フッ素系樹脂であって、前記トナーの摩擦帯電極性と前
記バイアス電圧との両方が正極性であることを特徴とす
る請求項1から請求項3に記載の画像形成装置を特徴と
する。請求項4の発明によれば、定着ローラ表面が特に
負電荷を発生、帯電しやすいフッ素系樹脂であって、そ
れに静電吸着しやすい正帯電トナーを用いたとしても、
加熱ローラ表面からフッ素系樹脂層表面に正のバイアス
電荷を注入してそのフッ素系樹脂層の負電荷を中和若し
くは低減させるので、定着ローラとトナーの静電吸着に
よる静電オフセットを有効に防止しうる。
【0012】さらに請求項5の発明は、前記被覆樹脂が
フッ素系樹脂であって、前記トナーの摩擦帯電極性が正
極性であることを特徴とする請求項1から請求項2に記
載の画像形成装置を特徴とする。請求項5の発明によれ
ば、定着ローラ表面が特に負電荷を発生、帯電しやすい
フッ素系樹脂であって、それに静電吸着しやすい正帯電
トナーを用いたとしても、加熱ローラを通じて定着ロー
ラ表面の負電荷をグランドに逃がす事によって、定着ロ
ーラとトナーの静電吸着による静電オフセットを有効に
防止しうる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明に従って構成された
装置本体の好適実施形態を添付図面を参照して更に説明
する。以下、本発明の一実施形態に係る画像形成装置に
ついて図面を参照して説明する。図1は本発明に係る画
像形成装置の概略構成の1例を模式的に示す正面図であ
る。ここで図1ではクリーニング装置20のハウジング
は図略している。図2は、各色画像形成部を模式的に示
す正面図である。図1に示すように、プリンタ1(画像
形成装置の1例)はタンデム方式のフルカラー画像形成
装置であってプリンタ本体ハウジング2の内部において
用紙搬送ベルト8の上方にはその搬送方向の上流から下
流方向に向かって(図1では右方から左方にかけて)、
ブラック、イエロー、シアン、マゼンタの各色画像形成
部が搬送ベルト8の上方に設けられている。外部PC装
置からの出力画像の色情報に応じてフルカラー画像出力
とモノクロ画像出力の何れかが選択され、画像出力速度
はフルカラー画像出力とモノクロ画像出力の何れもA4
サイズにおいて20枚/分である。各々の画像形成部に
は、像担持体としてのアモルファスシリコン感光体ドラ
ム4と、その周囲には主帯電器5と、LED露光部6
と、現像装置3と、転写ローラ9と、クリーニング装置
20が備えられている。
【0014】図2に示すように、現像装置3には内部に
図示しない固定磁石を配した現像スリーブ3aが設けら
れている。コールターカウンタによるメジアン径(体積
基準)が9μmのブラック、イエロー、シアン、マゼン
タの各色トナー5重量部と平均粒径70μmのフェライ
トキャアリア95重量部とを混合してなされる各色現像
剤が現像装置3内に収納されており、現像スリーブ3a
表面には各色現像剤による磁気ブラシが形成されてい
る。ここで、トナーはキャリアとの摩擦帯電によって正
に帯電する。各色画像形成部の各々のアモルファスシリ
コン感光体ドラム4と現像スリーブ3aは互いが対向し
た現像領域で図示する同じ方向に回転しており、感光体
ドラム4の周速度は100mm/sec、現像スリーブ
3aの周速度は200mm/secである。感光体ドラ
ム4と現像スリーブ3aとの隙間と、図示しない穂切板
と現像スリーブ3aとの隙間は何れも0.5mmであ
る。現像スリーブ3aには+300Vの現像バイアス電
圧が印加されている。
【0015】図1、図2において最初に感光体ドラム4
が帯電部5によって一様に+400Vに帯電され、外部
PC等から入力された原稿画像データに基づくLED光
がLEDプリントヘッドユニット6からドラム表面上に
照射される。光照射された露光部が+25Vにまで光減
衰し、非露光部の+400Vの部分と合わせて静電潜像
が形成される。現像スリーブに印加された+300Vの
現像バイアス電圧によって現像剤中の正帯電トナーが感
光体表面の露光部に反転現像される。画像形成を繰り返
して現像剤中のトナーが消費されてもトナー濃度を一定
値に維持する為に、トナー供給容器7B、7Y、7C、
7Mから図示しない搬送手段によって各色現像装置3に
対してトナー補給がそれぞれ行われる。感光体ドラム4
の下方に設置された用紙搬送ベルト8は、転写領域にお
いて感光体4と同方向に駆動されるとともに、その搬送
速度が感光体ドラム4と等速の100mm/secとな
る様にローラ10,11によって搬送されるとともに、
感光体ドラム4と当接する様に転写ローラ9によって用
紙搬送ベルト8の裏側から付勢されている。転写ローラ
9には−1.5KVの電圧が印加されている。
【0016】そして感光体ドラム4と用紙搬送ベルト8
との間に、給紙機構12から用紙搬送路13を経由して
用紙が搬送され、用紙が各感光体ドラム4と用紙搬送ベ
ルト8との間を搬送されていく間に、−1.5KVが印
加された転写ローラ9によって各感光体ドラム4表面の
正帯電の各色のトナー像が次々に用紙側に転写される。
全ての感光体ドラム4によってトナー像が転写された用
紙は定着装置50に搬送されてトナー像が定着され、カ
ラー画像が形成される。定着装置50を通過した用紙は
用紙搬送路15に送られ、排出部16から排出される。
【0017】次に、図3によって実施形態1の定着装置
50の内部構造を詳述する。定着ローラ51と加圧ロー
ラ52とが互いに圧接して定着のニップ部を形成してお
り、定着ローラ51にはその外部から定着ローラ51を
加熱する加熱ローラ53が圧接している。定着ローラ5
1の表面温度の検知手段としてのサーミスタ54と、加
圧ローラ52の表面温度の検知手段としてのサーミスタ
55と、加熱ローラ53の表面温度の検知手段としての
サーミスタ56とが各々のローラ表面に当接する様に設
けられている。加熱ローラ53内部には加熱源としての
ハロゲンランプ57が、加圧ローラ52内部には加熱源
としてのハロゲンランプ58とが設けられている。画像
形成装置の本体側には、サーミスタ54、55、56の
検知温度に基いてハロゲンランプ57、58に電力を制
御しつつ供給して、定着ローラ53の回転駆動を制御す
る為の制御部70が設けられている。
【0018】ここで、実施例を説明する。定着ローラ5
1は外径が12mmの鉄製の芯金51aと、芯金51a
の表面に被覆された厚さが6.5mmである弾性層51
bと、離型性を高めるために弾性層51bの表面に被覆
された厚さ70μmである被覆樹脂層(例えば、PFA
チューブ層等)51cとから構成されている。弾性層5
1bはアスカC硬度が25度であるシリコンゴムの発泡
体から形成されている。また定着ローラは周速度が感光
体ドラム4と等速の100mm/secとなる様に制御
部70からの駆動電流を受け、図示しない駆動手段で回
転するようになっている。
【0019】加圧ローラ52は外径が25mm、肉厚が
1mmであるアルミニウム製のローラ本体52aと、ロ
ーラ本体52aの表面に離型性を高めるために塗布され
た厚さが15μmのPTFE層とから構成されている。
ローラ本体52aの内部には最大消費電力が400Wの
ハロゲンランプ58が内蔵されている。加圧ローラ52
は図示しない付勢手段で定着ローラ51に圧接しており
定着ローラ51の回転に応じて従動回転するようになっ
ている。
【0020】加熱ローラ53は外径が25mm、肉厚が
0.5mmのアルミニウム製のローラ本体53aと、ロ
ーラ本体53aの内部に設けられた消費電力が700w
のハロゲンランプ57とから構成されている。加熱ロー
ラ53は図示しない付勢手段で定着ローラ51に圧接し
ており定着ローラ51の回転に応じて従動回転するよう
になっている。
【0021】本画像形成装置では、図示しない操作表示
部に画像形成装置全体の電源スイッチが設けられてい
る。電源スイッチをオンした段階で記憶された設定に従
ってウォームアップが開始され、定着ローラは画像出力
時と同じ周速100mm/secで回転を開始し、加熱
ローラと加圧ローラは定着ローラに従動回転するように
なっている。
【0022】ウォームアップと同時に、加熱ローラ53
内部のハロゲンランプ57は消費電力700Wで点灯加
熱し、定着ローラ表面のサーミスタの検出温度を基準に
通電制御される。つまり、装置本体の電源オン後のウォ
ームアップ時には、ハロゲンランプ57は加熱ローラ表
面温度が200℃を超えない範囲で、定着ローラ表面温
度が160℃に達するまで連続的にオン制御され、定着
ローラ表面温度が160℃を超えた時点で、定着ローラ
表面温度を160±3℃の範囲に維持するようにオン、
オフ制御されるようになっている。加圧ローラ52内部
のハロゲンランプ58は消費電力400Wで点灯加熱
し、加圧ローラ表面のサーミスタの検出温度を基準に通
電制御される。つまり、装置本体の電源オン後のウォー
ムアップ時には、ハロゲンランプ58は加圧ローラ表面
温度が160℃に達するまで連続的にオン制御され、加
圧ローラ表面温度が160℃を超えた時点で、加圧ロー
ラ表面温度を160±3℃の範囲に維持するようにオ
ン、オフ制御されるようになっている。ここで、定着ロ
ーラ51と加圧ローラ52の内の少なくとも一方が16
0℃を超えた時点でウォームアップが終了して、各ロー
ラの回転速度は1/4に減速されスタンバイ制御へと移
行する。画像出力が実行される場合には、各ローラの回
転速度は再び100mm/secに復帰する。画像出力
時には、ハロゲンランプ57は定着ローラ表面温度を1
60±3℃の範囲に維持するようにオン、オフ制御さ
れ、ハロゲンランプ58は、加圧ローラ表面温度を16
0±3℃の範囲に維持するようにオン、オフ制御される
ようになっている。
【0023】定着ローラ51表面には、サーミスタ54
の上流側であって、定着ニップ下流側に定着ローラ表面
を清浄な状態に維持している為のクリーニングローラ6
1が当接しており、加圧ローラ52表面にはサーミスタ
55の上流側であって、定着ニップ下流側に加圧ローラ
表面を清浄な状態に維持している為のクリーニングロー
ラ62が当接している。その為に、定着ローラと加圧ロ
ーラ表面及び定着ローラに接触する加熱ローラ表面にト
ナー成分が付着残留していないので、ウォームアップ時
にローラ回転させてもトナー固形分で各ローラが傷つく
ことが防止される。また、画像出力時以外の省エネモー
ドやスタンバイ時などの待機時においても、常時あるい
は、間欠的に、各ローラの回転を継続しクリーニングロ
ーラで各ローラ表面を清浄な状態に維持しているので、
各ローラが傷つくことが防止される。
【0024】次に、本願発明の特徴である加熱ローラへ
のバイアス印加手段、アース手段等について説明する。
図3に示す第1の実施形態として加熱ローラ53には+
800Vの電圧を印加する為のバイアス印加手段71が
接続されている。画像出力時に加熱ローラ53には+8
00Vの電圧がバイアス印加手段71によって印加され
る。画像出力を繰り返すうちに、定着ローラ51の表面
を被覆しているフッ素系樹脂からなるPFAチューブ層
51cは、用紙などと摩擦帯電して負電荷が発生する
が、加熱ローラ53から正電荷が付与されるために負帯
電極性が過剰に上昇することが防止される。用紙P上の
トナー画像は正電荷が残留しているが、定着ローラ51
表面の負帯電が効果的に抑制されているので静電オフセ
ットの発生が防止されている。加熱ローラ53と定着ロ
ーラ51は所定のニップ幅で接触しているので、加熱ロ
ーラ53からのバイアス電圧を特に有効に定着ローラ表
面に付与することが可能である。
【0025】また、図5に示す比較例には、加熱ローラ
を始めとする全てのローラに、バイアス印加手段やアー
ス手段が備えられてはいない。画像出力を繰り返すうち
に、定着ローラ51の表面を被覆しているフッ素系樹脂
からなるPFAチューブ層51cは、用紙などと摩擦帯
電して負電荷が発生する。用紙P上のトナー画像は正電
荷が残留しているので、静電オフセットが発生する。
【0026】実施形態1において、加熱ローラ53には
+800Vバイアス電圧を印加したがこれに限定するも
のではなくて、+200乃至+2000Vの範囲のバイ
アス電圧が好適に使用できる。
【0027】その実験結果等に基いて、本特許発明を説
明する。加熱ローラにトナーの帯電極性と同極性のバイ
アス電圧を印加する手段を備え、該手段により転写材に
対し略0.7μA以上5.7μA以下(特には、略0.
8μA以上5.5μA以下)の電流を通電することを特
徴とする本発明を説明する。従来、一般的には、定着ロ
ーラの表面抵抗は、1×105〜1×108Ωの範囲であ
る。その表面抵抗の定着ローラであれば、定着部での裏
汚れ、定着部での尾引き、オフセット、飛び散り等の問題点
があった。そこで、その問題点を解消するために、加熱
ローラにトナーの帯電極性と同極性のバイアス電圧を印
加する制御手段を採用した。実験条件は、用紙(転写
材)は、坪量80g/m2のA4サイズ普通紙を縦方向に
通紙し、周速100mm/secで回転を開始し、加熱
ローラと加圧ローラは定着ローラに従動回転するように
なっている。画像出力時に加熱ローラ53には+800
Vの電圧がバイアス印加手段71によって印加される。
定着ローラ表面温度を160±3℃の範囲に維持するよ
うにオン、オフ制御されるようになっている。こうして
行った実験結果を表1に示す。
【0028】
【表1】
【0029】裏汚れ ◎は、裏汚れが全く発生しない状態である。○は、裏汚
れが発生しないが、すこし定着ローラが汚れる状態であ
る。△は、支障のないレヘ゛ルではあるが、裏汚れが少し発
生し、定着ローラも少し汚れる状態である。×は、裏汚
れがかなりの頻度で発生する状態である。 尾引き ◎は、尾引きが全く発生しない状態である。○は、尾引
きが発生しないが、すこし定着ローラが汚れる状態であ
る。△は、支障のないレヘ゛ルではあるが、尾引きが少し発
生する状態である。×は、尾引きがかなりの頻度で発生
する状態である。 定着オフセット ◎は、定着オフセットが全く発生しない状態である。○
は、定着オフセットが発生しないが、すこし定着ローラ
が汚れる状態である。△は、支障のないレヘ゛ルではある
が、定着オフセットが少し発生する状態である。×は、
定着オフセットがかなりの頻度で発生する状態である。 飛び散り現象 ◎は、飛び散り現象が全く発生しない状態である。○
は、飛び散り現象が発生しないが、すこし定着ローラが
汚れる状態である。△は、支障のないレヘ゛ルではあるが、
飛び散り現象が少し発生する状態である。×は、飛び散
り現象がかなりの頻度で発生する状態である。
【0030】裏汚れは、0.6μA以下では、裏汚れが
かなりの頻度で発生する状態である。尾引きは、0.6
μA以下では、尾引きがかなりの頻度で発生する状態で
ある。定着オフセットは、5.8μA以上では、定着
オフセットがかなりの頻度で発生する状態である。飛び
散り現象は、5.6μA以上では、飛び散り現象がかな
りの頻度 で発生する状態である。そこで、最適なバイ
アス電流値の範囲は、略0.7μA以上5.7μA以
下である。もっとも、効果的な(臨海的な)範囲は、略
0.8μA以上5.0 μA以下である。この範囲であ
れば、前述の問題点が、すべて、発生しない良 好な範
囲である。ここで、定着性能(定着率)は、同極性のバ
イアス電圧を印加する電流値(以下、バイアス電流値と
いう)が、0.8μA以上5.7μA以下であれば、定
着性能が良く、問題のない状態である。
【0031】本実施例においては、外部加熱ローラ本体
と加圧ローラ本体をアルミ製としたがそれに限定するも
のではなくて、鉄や銅やニッケルやステンレスなどの金
属を使用可能である。また、定着ローラ本体やの芯金を
鉄製としたがをそれに限定するものではなくて、アルミ
ニウムや銅やニッケルやステンレスなどの金属を使用可
能である。
【0032】定着ローラ51において、芯金51aの表
面に被覆された弾性層51bの厚さを6.5mmとした
がこれに限定するものではなくて、2〜15mmの範囲
が好適に使用できる。弾性層51bを形成するシリコン
ゴムはアスカC硬度が25度のものを使用したが、それ
に限定するものではなくてアスカC硬度が10乃至90
度のものが好適に使用できる。弾性層51bの表面に被
覆された離型性層をPFA(テトラフルオロエチレン−
パー−フルオロアルキルビニルエーテル共重合体)チュ
ーブとしたがそれに限定するものではなくて、PTFE
(ポリテトラフルオロエチレン)、PVF(ポリフッ化
ビニル)、ECTFE(エチレン−クロロトリフルオロ
エチレン共重合体)などのフッ素樹脂から選択すること
が可能である。さらに、この離型性層の肉厚は70μm
としたが、20〜100μmの範囲から好適に使用され
る。
【0033】加圧ローラ52のアルミニウム製のローラ
本体は肉厚が1.0mmのものを使用したがこれに限定
するものではなくて0.5〜3mmの範囲のものが好適
に使用できる。ローラ本体52aの表面の離型性層はP
TFE(ポリテトラフルオロエチレン)としたが、それ
以外にもPFA層(テトラフルオロエチレン−パー−フ
ルオロアルキルビニルエーテル共重合体)、PVF(ポ
リフッ化ビニル)、ECTFE(エチレン−クロロトリ
フルオロエチレン共重合体)などのフッ素樹脂から選択
することが可能である。この離型性層の肉厚は15μm
としたが、10〜100μmの範囲から好適に使用され
【0034】加熱ローラ53の肉厚は0.5mmとした
がこれに限定するものではなくて0.2〜2.0mmの
範囲のものが好適に使用される。また、金属ローラをそ
のまま使用するのではなくて、その表面をPTFE(ポ
リテトラフルオロエチレン)、PFA層(テトラフルオ
ロエチレン−パー−フルオロアルキルビニルエーテル共
重合体)、PVF(ポリフッ化ビニル)、ECTFE
(エチレン−クロロトリフルオロエチレン共重合体)な
どのフッ素樹脂から選択される離型性層で被覆してあっ
ても良い。この場合の肉厚は10〜100μmの範囲か
ら好適に使用される。
【0035】
【発明の効果】加熱ローラから定着ローラ表面の樹脂層
に、トナーの帯電極性と同極性つまり被覆樹脂層の摩擦
帯電極性と逆極性のバイアス電圧を注入することによっ
て、被覆樹脂層の摩擦帯電が抑制されてトナーと被覆樹
脂層との静電引力を低減するので、トナーが被覆樹脂層
に静電吸着される事による静電オフセットが防止され
る。定着ローラ表面が特に負電荷を発生、帯電しやすい
フッ素系樹脂であって、それに静電吸着しやすい正帯電
トナーを用いたとしても、加熱ローラ表面からフッ素系
樹脂層表面に正のバイアス電荷(略0.7μA以上5.
7μA以下の電流)を注入してそのフッ素系樹脂層の負
電荷を中和若しくは低減させるので、定着ローラとトナ
ーの静電吸着による静電オフセット、裏汚れ、尾引き、
飛び散り現象を有効に防止しうる。また、定着ローラ表
面の樹脂層にたまる電荷を加熱ローラを通じてグランド
に逃がす事によって、定着ローラ表面の電荷を低減しう
るので定着ローラとトナーの静電吸着による静電オフセ
ットを有効に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像形成装置の概略構成の1例を
模式的に示す正面図である。
【図2】各色画像形成部を模式的に示す正面図である。
【図3】第1の実施形態の定着装置50の内部構造を断
面的に詳述する模式図である。
【図4】比較例の定着装置50の内部構造を断面的に詳
述する模式図である。
【符号の説明】
50 定着装置 51 定着ローラ 51 加圧ローラ 51a 芯金 51b 弾性層 51c PFAチューブ層 52 加圧ローラ 52a ローラ本体 52b PTFE層 53 加熱ローラ 53a ローラ本体 54 サーミスタ 55 サーミスタ 56 サーミスタ 57 ハロゲンランプ 58 ハロゲンランプ 70 電源制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H005 DA02 DA03 2H033 AA09 BA13 BA25 BA26 BA27 BA58 BB03 BB05 BB13 BB14 BB15 BB17 BB21 BB23 BB38 CA26

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】芯金とその周囲に形成された弾性体と、更
    にその表面に形成された被覆樹脂層とからなる定着ロー
    ラと、金属ローラを主体とし、定着ローラ表面に当接す
    ることによって定着ローラを加熱する加熱ローラと、定
    着ローラに当接することによって用紙を挿通するニップ
    を形成する加圧ローラとを備えた定着装置より、転写材
    表面に像担持体より転写させたトナー像を加熱定着させ
    る画像形成装置において、加熱ローラにトナーの帯電極
    性と同極性のバイアス電圧を印加する手段を備え、該手
    段により転写材に対し略0.7μA以上5.7μA以下
    の電流を通電することを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】定着ローラの被覆樹脂層の摩擦帯電極性と
    用紙上のトナーの帯電極性とが逆極性である定着手段を
    備えたことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装
    置。
  3. 【請求項3】加熱ローラにトナーの帯電極性と同極性の
    バイアス電圧を印加する手段を備え、該手段により転写
    材に対し略0.8μA以上5.0μA以下の電流を通電
    することを特徴とする請求項1から請求項2に記載の画
    像形成装置。
  4. 【請求項4】前記被覆樹脂がフッ素系樹脂であって、前
    記トナーの摩擦帯電極性と前記バイアス電圧との両方が
    正極性であることを特徴とする請求項1から請求項3に
    記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】前記被覆樹脂がフッ素系樹脂であって、前
    記トナーの摩擦帯電極性が正極性であることを特徴とす
    る請求項1から請求項2に記載の画像形成装置。
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