JP2003262833A - 更新可能な秘匿画像を光路に挿入するための装置と方法 - Google Patents

更新可能な秘匿画像を光路に挿入するための装置と方法

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JP2003262833A
JP2003262833A JP2002351493A JP2002351493A JP2003262833A JP 2003262833 A JP2003262833 A JP 2003262833A JP 2002351493 A JP2002351493 A JP 2002351493A JP 2002351493 A JP2002351493 A JP 2002351493A JP 2003262833 A JP2003262833 A JP 2003262833A
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Jr Joseph Francis Revelli
フランシス レベリ ジュニア ジョセフ
Chris W Honsinger
ダブリュ ホンジンガー クリス
Paul W Jones
ウィリアム ジョーンズ ポール
Lawrence A Ray
アレン レイ ローレンス
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光学的領域の全体で実施でき、データ画像と
符号化キャリア画像の双方または一方を実時間で更新で
きる、データ画像をソース画像中に埋め込む技術を提供
する。 【解決手段】 実時間で更新可能な秘匿データをソース
画像中に光学的に埋め込むための装置が、(a)一方ま
たは双方が実時間で更新できるデータ画像と符号化キャ
リア画像とを担持する光学マスクと、(b)前記データ
画像を前記符号化キャリア画像を用いて畳み込み、空間
的に分散したデータ画像を生成する光学素子と、(c)
空間的に分散したデータ画像をソース画像に結合し、埋
め込まれた秘匿データを含むソース画像を生成する光線
結合器とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像の光学的投影
に係り、特に更新可能な秘匿情報を投影画像中に埋め込
む光学装置に関する。
【0002】
【従来の技術】写真ないし映画の画像(以下、「ソース
画像」と称する)に、画像領域内に含まれる目に見える
メッセージ(例えば、バーコードや日時印)を持たせる
ことができることが知られている。また、ソース画像の
画像領域中に秘匿メッセージを埋め込むための多数の技
術が存在することも知られている。秘匿メッセージは種
々の形態を取り得るが、多くの技術に於いては、秘匿メ
ッセージは、(著作権に関する注意や、会社のロゴなど
の)2進数のデータやアイコンを表す二次元画像であ
る。本技術分野では、以下、このような画像を「データ
画像」と称する。埋め込まれたデータ画像に関する出願
には、著作権保護や透かしに関するものが含まれる。映
画産業におけるある出願は、ビデオカムコーダを用いて
コピーした海賊版の映画を検出し追跡するものである。
【0003】米国特許第6,018,374号および第
5,959,717号は、主として、映画産業における
映画の著作権侵害に関する。これらの特許は、2個の独
立した映写システムを組み合わせて使用して、映画中に
データ画像を埋め込むための手段を開示している。
【0004】米国特許第6,018,374号は、可視
波長域のソース画像と、赤外波長域での焦点の合ったあ
るいは焦点の合っていないデータ画像とを同時に映写す
ることを開示している。赤外領域のデータ画像は、劇場
の観客には見ることができないが、ビデオカムコーダを
用いて泥棒のつもりでなされた可視画像の録画中には現
れるであろう。残念ながら、この著作権侵害の抑止は、
ビデオカムコーダの前に赤外線フィルタを用いて望まな
いデータ画像を取り除くことにより、簡単に克服でき
る。
【0005】米国特許第5,959,717号は、フィ
ルム映写機と電気的なビデオ映写機とを組み合わせて単
一の合成映画を上映することを含む。この発明の一実施
形態においては、秘匿画像ないしはメッセージが以下の
ような方法で映画中に埋め込まれる。フィルム映写機に
より提供される映画の副領域を省略するか修正する。こ
の副領域は、スクリーンの大幅に小さな副領域となる。
電気的なビデオ映写機は、ビデオソースに結線されてお
り、映写されたフィルム画像上の省略されたかあるいは
修正された副領域の画像内容を提供するのに用いられ
る。例えば、副領域には、ビデオ映写機の出力によりカ
ムフラージュされた警戒警報のメッセージまたは記号を
含めることができる。フィルム映写機とビデオ映写機と
の両者による前記合成映画が映写されるときには、観客
は秘匿メッセージを見ることができない。泥棒は、完全
な映画を映写するために両方の成分を盗まなければなら
ないであろうから、この発明はフィルムのコピー保護を
向上させる。しかし、一旦完全な映画として映写される
と、秘匿メッセージは見ることができず、その結果、ビ
デオカムコーダを用いた、劇場での映画の海賊行為は影
響を受けない。
【0006】データ画像を埋め込むための他の従来技術
はかなりのコンピュータ処理を含む。これらの技術に於
いては、データ画像は、特別な知識(例えば秘密キー)
を有しなければ分離することが非常に困難な方法でソー
ス画像と結合している。これらの技術では、典型的に
は、データ画像が埋め込まれるソース画像は最初にデジ
タルファイルに変換されなければならない。埋め込み
は、コンピュータを使用してデジタルソースファイルを
修正することによりなされ、それに続き、修正したファ
イルの再印刷が行われる。しかし、多くの場合には、ソ
ース画像をデジタル領域で処理するのは、便利ではな
く、または不可能であり、アナログ的な(例えば光学的
な)方法で秘匿データを埋め込むことが必要である。例
えば、フィルムに基づいた従来の映画の映写システムで
は、デジタルソースファイルは用いずに、映写時のデー
タ画像の埋め込みには光学的な方法が必要となる。同様
に、写真フィルムまたは印画紙の製造の間にデータ画像
を埋め込むとき、あるいは光学的な写真プリンタを用い
て写真印画を制作するときには、光学的な方法が必要で
ある。
【0007】デーリィ他に1999年1月12日に発行
された米国特許第5,859,920号は、デジタル領
域またはアナログ領域の何れかで実施できる、画像にデ
ジタルデータを埋め込むための従来技術の一つである。
光学的実施の可能性に加えて、この技術は、他の公知の
従来の方法、特に前記米国特許第6,018,374号
と第5,959,717号中で上に述べた技術、に関し
て幾つかの他の重大な利点を有している。これらの付加
的な利点には、次の点が含まれる。
【0008】1)ソース画像の歪が見えず、それにも拘
らず、秘匿メッセージは、適当な画像処理により検索す
ることができる。
【0009】2)埋め込まれたデータは、ソース画像の
内容または欠陥によっては容易には破損されない。
【0010】3)画像がクロッピングされ、回転され、
大きさが変更され、あるいはフィルタリングされるとき
に埋め込まれたデータが失われない。
【0011】デーリィ他の特許は、次のステップを含む
デジタルデータの埋め込み方法を開示している。
【0012】すなわち、a)デジタルデータからデータ
画像を生成するステップと、 b)符号化キャリア画像を用いてデータ画像を畳み込
み、(位相分散あるいは周波数分散としても知られた)
空間的に分散したデータ画像を生成するステップと、 c)空間的に分散したデータ画像をソース画像に付加し
て、埋め込まれたデータ画像を含むソース画像を生成す
るステップとを有する。
【0013】空間的に分散したデータ画像は、ソース画
像に付け加えられた透かしパターンを表す。このデータ
は前記画像から、 a)埋め込まれたデータ画像を含むソース画像と、デー
タ画像を再生する復号化キャリア画像との相互相間を取
り、データ画像を再生し、 b)再生したデータ画像からデジタルデータを抽出する
ことにより、再生される。
【0014】この方法をアナログ的に実施するための手
段も米国特許第5,859,920号に開示されてい
る。詳細には特定されていないが、提案されているアナ
ログ的方法は、データの「光学版」を創生し、キャリア
画像を符号化する。これらの光学版の畳み込みは、「・
・・周知の光学的畳み込み技術を用いて光学的になすこ
とが可能である・・・」。その結果生じる空間的に分散
したデータ画像は、次に写真フィルム、印画紙または劇
場のスクリーン上にソース画像と共に映写される。
【0015】しかし、デーリィ他による特許中には、デ
ータ画像の実時間の修正を行うことができる手段は何ら
設けられていない。データ画像を更新するための能力
は、多くの応用の中で有利であり得る。例えば、映画の
映写システム中では、データ画像は、映画の特定の上映
日/時および劇場情報/スクリーン情報を有することが
できる。海賊版のビデオから後でこの情報を抽出して、
不法複写のソースを判定することができる。映画の各上
映に先立ってこの情報を更新することが必要であること
は明らかである。さらに、できれば映写された各フレー
ムを用いて、タイムスタンプや他の情報を特定の間隔で
更新することができるように、映画の上映の間、データ
画像を変更することが望ましいかもしれない。
【0016】符号化キャリア画像の実時間修正ができれ
ば、それもまた有利であろう。符号化キャリア画像を変
更することは、空間的に分散したデータ画像(すなわ
ち、ソース画像に付け加えられた透かしパターン)を変
化させる。このことは、映画映写システムにとっては特
別に有益であり得る。固定した透かしパターンを映画の
全フレームに用いることは、比較的簡単な画像処理技術
を用いてこの透かしパターンを取り除き易くすることが
知られている。さらに、透かしパターンは通常は非常に
低い信号振幅で埋め込まれているのだが、映画の一シー
クェンスの変化するソース画像と組み合わされた固定透
かしパターンは、映画を見ている人にとって不快なよく
見えるパターンを生成することがある。映写されたフレ
ーム毎にあるいは特定の間隔で符号化キャリア画像を変
更することにより、これらの問題を克服できる。
【0017】
【特許文献1】米国特許第6,018,374号明細書
【特許文献2】米国特許第5,959,717号明細書
【特許文献3】米国特許第5,859,920号明細書
【0018】
【発明が解決しようとする課題】したがって、 1)従来技術に開示された空間的(あるいは、周波数的
または位相的)な分散方法の利点の全てを組む込み、 2)光学的領域の全体で実施でき、 3)データ画像と符号化キャリア画像の双方または一方
を実時間で更新できる、データ画像をソース画像中に埋
め込む技術が必要とされている。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明は上述した問題を
克服するためになされたものであり、要約すると、本発
明の一態様に依れば、更新可能な秘匿データを光学的に
埋め込むための装置が、a)一方または双方が実時間で
更新できるデータ画像と符号化キャリア画像とを担持す
る光学マスクと、b)前記データ画像を前記符号化キャ
リア画像を用いて畳み込み、空間的に分散したデータ画
像を生成する光学素子と、c)空間的に分散したデータ
画像をソース画像に結合し、埋め込まれた秘匿データを
含むソース画像を生成する光線結合器とを有する。
【0020】埋め込まれたデータを含むソース画像は、
次に、ほんの少数の例を挙げれば、映画館のスクリー
ン、カメラの中の写真フィルム、写真プリンタ中の印画
紙、または固体撮像装置中のセンサ上に、映写すること
ができる。
【0021】埋め込まれたデータは、この埋め込まれた
データを含むソース画像をデジタルファイルに変換し、
米国特許第5,859,920号中の上に概要を述べた
デジタル手段を用いて、前記画像から再生される。ある
いは、この埋め込まれたデータを含むソース画像を担持
する光学マスクを生成でき、符号化キャリア画像を担持
する光学マスクを用いた光学的な相互相間を、光学的手
段により秘匿データ画像を再生するのに用いることがで
きる。データの埋め込まれたソース画像を担持する光学
マスクは、一般に、再生工程の間静止しているが、符号
化キャリア画像を担持するマスクは、静的であるか、電
気的に更新できるかの何れかであり得る。
【0022】
【発明の実施の形態】実施の形態1 図1は、従来技術に従ってデータの埋め込みと抽出とを
行う方法を大まかに示すフローチャートである。本発明
は、符号化工程と復号化工程の二つの段階で最もよく考
慮できる。第一に、データ画像がデジタル情報から生成
される(ステップ10)。このデジタル情報は、カタロ
グ番号、著作権の注意書き、著作権の所有者に関する情
報等の画像の識別子を表すことができる。デジタル情報
は、日付、時間、または場所のスタンプ等の窃盗抑止情
報も表すことができる。このようなデジタル情報は、一
定の背景値と背景上の斑点の配列とを有する多レベルデ
ータ画像により表される。デジタル情報は、また、(著
作権の注意書きや会社のロゴ等の)人間が解釈できるア
イコニック画像を表してもよい。この場合、データ画像
はアイコニック画像と同等である。
【0023】次に、データ画像は、符号化キャリア画像
を用いて畳み込まれ、空間的に分散したデータ画像を形
成する(ステップ12)。この符号化キャリア画像は、
乱雑位相で、低振幅で、広範囲の周波数に跨るものであ
ることが望ましい。このようなキャリアを構成する望ま
しい方法は、米国特許第6,044,156号に教示さ
れている。畳み込み時に、符号化キャリアは、データ画
像を空間的に分散させ、ソース画像に付け加えられたと
きにその可視性を隠蔽する。畳み込みは、データ画像お
よび符号化キャリア画像のデジタル版を用いて、デジタ
ルコンピュータ上で行なうことができる。畳み込みは、
また、米国特許第5,859,920号に記載されてい
るように、周知の光学的畳み込み技術と、データ画像お
よび符号化キャリア画像の光学版とを用いて、光学的に
行ってもよい。
【0024】空間的に分散したデータ画像は、ソース画
像に付け加えられ、埋め込まれたデータを有するソース
画像を形成する(ステップ14)。この付加は、デジタ
ルコンピュータを用いてデジタル的に行ってもよいし、
例えば図2に示すように、光学的に行ってもよい。図2
は、写真用プリンタ28を示す概略図であり、写真用プ
リンタ28においては、ソース画像を担持する写真撮影
による透明陽画20と空間的に分散したデータ画像を担
持する透明陽画22とが、写真用プリンタ28の印刷ゲ
ート24上に装着される。これらの画像は、印刷ゲート
24で重畳することにより光学的に加算され、印画紙2
6上に同時に露光される。
【0025】従来技術に従って、デジタルデータは、埋
め込まれたデータを有するソース画像から第1の相互相
間により再生される(ステップ16)。このソース画像
は、再生データ画像を生成するための符号化キャリア画
像を有する埋め込まれたデータを有する。この相互相間
は、デジタルコンピュータと埋め込まれたデータを有す
るソース画像のデジタル版とによりデジタル領域中で行
ってよい。あるいは、この相互相間は、周知の光学的手
段を用いて行ってもよい。最後に、デジタルデータが再
成されたデータ画像から抽出される(ステップ18)。
【0026】従来技術に関して前述したように、光学的
手段を用いて信号処理を行うことは周知である。例え
ば、2個の画像の線型畳み込みあるいは非周期的畳み込
みと、2個の画像の線型相互相間あるいは非周期的相互
相間とを行うための光学的手段が、ジョゼフ・ダブリュ
ー・グッドマン著「Introduction toF
ourier Optics」(McGraw−Hil
l Book Company)1968年刊の第7章
に記載されている。
【0027】デーリィー他の従来技術の特許は、データ
の埋め込みと再生を行うための光学的方法の使用を記載
しているが、データ画像または符号化キャリア画像の何
れかの実時間の修正については何ら記載されていない。
前述したように、これらの画像を更新できることは多く
の応用に於いて有利であり得る。
【0028】本発明の好ましい実施の形態においては、
データ画像および符号化キャリア画像の双方または何れ
か一方の更新が、二次元空間光変調器(SLM)を用い
てなされる。これらの変調器は、「光弁」としても知ら
れ、基本的には、個別にアドレス可能で電気的に制御さ
れる電気光学シャッタの2次元配列である。SLMは1
0年以上前から知られており、映画産業におけるビデオ
映写機と、ある型の光学信号処理装置に用いられる光学
相関器とを含む種々の商業的用途に適用できる。SLM
の中には活性媒質として固体電気光学結晶を用いるもの
も有るが、変形し得る鏡素子(DMD)と磁気光学素子
を除いて、大部分のSLMは活性電気光学媒質としての
液晶層に基づいている。液晶セルに基づいた商業的に入
手し得るSLMの一例としては、マサシュウセッツ州タ
ーントン市マイルススタンディシュ大通り695のコー
ピン株式会社により製造されたサイバーディスプレイモ
デル1280がある。このSLMは、ビデオ速度で更新
できる透過素子である。このSLMは、活性電気光学媒
体として、捩れネマティック液晶を用い、個別にアドレ
ス可能な1280×1024画素(1.3M画素)を有
している。さらに、256のグレースケールレベル(8
ビット)を表示し、19.2mm×15.36mm
(0.96インチ対角線)のアクティブディスプレイ領
域を有している。
【0029】図3は、本発明の好ましい実施の形態に従
いSLM34を用いて更新可能な光学マスクを形成する
ことを示している。図3において、更新可能な光学マス
ク上に形成された画像が、ソース画像中に埋め込まれる
かまたは秘匿されるデジタル情報を担持する。デジタル
情報は、一定の背景値と、デジタルデータを表す背景上
の斑点の配列とを有する画像である多レベルデータ画像
により表すことができる。あるいは、データ情報は、グ
レースケールの画像またはアイコニック画像の形態を取
り得る。しかし、更新可能な光学マスク上に形成された
画像は、符号化キャリア画像に対応させることもできる
ことを理解すべきである。したがって、データ画像に対
応する光学マスクと符号化キャリア画像に対応する光学
マスクの一方または双方を、更新可能なSLMにより形
成し得る。
【0030】再び図3を参照すると、制御器30がデー
タ画像を構成するのに用いられ、対応する電気信号が結
線32を介してSLM34に送られる。SLM34は、
複数の光シャッタすなわち光ゲート36から成る。各光
ゲート36は、結線32の一つを介して制御器30から
の電気信号により制御される。各ゲート36を介して送
信される光の輝度レベルは、電気信号に応じて連続的に
変化する。このようにして、2次元送信パターン38が
SLM34上に形成され、この送信パターン38は多レ
ベルデータ画像あるいはグレースケールアイコニック画
像に対応する。
【0031】図4は、位相分散法を用いてソース画像中
に更新可能な秘匿画像を埋め込むための、本発明に従っ
た、光学装置の一実施の形態を概略的に示している。図
4に示された光学装置は、光学的投影部40と光学的畳
み込み部60の2個の異なる部分を備えている。この実
施の形態において、光学的畳み込みは空間領域で行われ
る。直ぐ後の代わりの実施の形態においては、周波数領
域での畳み込みをなすための装置の仕様を説明する。両
実施の形態において、それぞれデータ画像と符号化キャ
リア画像とを有する2個のパターンが正方形で物理的大
きさが等しいと仮定されている。
【0032】光学的投影部40が、平面42中に倒立し
て配置されたソース44を、投影部40の光軸41上に
ある平面50上に投影する。平面50の上に形成された
ソース画像52は正立しており、投影は映写レンズ46
によりなされる。平面50は、例えば、映画館のスクリ
ーンや、写真機のフィルム面、写真プリンタの画像面、
固体撮像素子の画像面に対応させることができる。
【0033】光学的畳み込み部60は分散型光源62を
有し、分散型光源62は、レンズ66の前方の焦点面に
置かれている。図4の距離fはレンズ66の前方の焦点
距離に対応する。分散型光源62とレンズ66は双方と
も畳み込み部60の光軸61上に配置されている。レン
ズ66の直後に光学マスク70が置かれている。光学マ
スク70により平面68に形成された画像は、符号化キ
ャリア画像の倒立版を担持することが望ましい。あるい
は、光学マスク70は、倒立した符号化キャリア画像の
代わりに倒立したデータ画像に対応させることができ
る。したがって、光学マスク70による平面68での透
過率は、
【数1】τ70=τC(−x68,−y68) 式1 で与えられ、ここで(x68,y68)は平面68上での座
標である。光学マスク70は(静的な)透明陽画である
ことが望ましいが、更新可能なSLMであってもよい。
平面68から距離dの所でレンズ76の直前に、第2の
光学マスク74が有る。光学マスク74は正立データ画
像に対応させることが望ましいが、正立キャリア画像に
対応させることもできる。したがって、平面72での光
学マスク74による透過率は、
【数2】τ74=τD(+x72,+y72) 式2 で与えられ、ここで(x72,y72)は平面72上での座
標である。光学マスク74は更新可能なSLMであるこ
とが望ましいが、(静的な)透明陽画であり得る。
【0034】鏡78と光線結合器48とが、それぞれ光
軸61と41上に配置され、光軸61と41とが軸81
に沿って一致するように配置されている。さらに、鏡7
8と光線結合器48とは、やはり距離fに等しいと仮定
されているレンズ76の後方の焦点距離が距離s1+s
2+s3に等しくなるように配置されている。ここで、
距離s1、s2、s3は図4中に定義されている。この
ようにして、レンズ76の後方の焦点面が平面50と一
致させられる。
【0035】光源62の座標軸(x64,y64)を有する
特定の点64を考える。図4に示すように、光源の点6
4の画像は、レンズ66および76により、平面50上
の点84に形成される。光源62の全ての点によるレン
ズ76の後方の焦点平面を横切る輝度パターン82が符
号化キャリア画像とデータ画像との畳み込みにより次の
ように与えられることを示すことができる。
【0036】
【数3】 ここで、kは定数である。(ジョゼフ・ダブリュー・グ
ッドマン著「Introduction to Fou
rier Optics」(McGraw−Hill
Book Company)1968年刊の162〜1
63ページ参照)。式3中の座標軸(x50,y50)は平
面50中の位置を参照している。パラメータdおよびf
の相対的値を調整すると、面50上のパターン82を拡
大ないしは縮小でき、レンズ66と76の焦点距離は互
いに等しい必要が無いことに注意すべきである。
【0037】したがって、平面50上に形成された画像
は、更新可能な空間的に分散したデータ画像に等価な画
像を必要なときにソース画像に光学的に重ね合わせたも
のであることが分かる。
【0038】与えられた振幅分布パターンのフーリエ変
換は、この与えられたパターンに対応する透過率を有す
る透明陽画が、あるレンズの前方の焦点面に置かれ、平
行な可干渉性光で照明されていると仮定した場合に、こ
のレンズの後方の焦点面上に得られる。(例えば、ジョ
ゼフ・ダブリュー・グッドマン著「Introduct
ion to Fourier Optics」(Mc
Graw−HillBook Company)196
8年刊の166〜168ページ参照)。しかし、フーリ
エ変換に含まれる振幅情報と位相情報の両者を記録する
ことは一般的には問題がある。ヴァンダールークトフィ
ルタは、この問題を克服するよく知られた手段を代表す
る。これらのフィルタは、平行参照平面波と、所望の振
幅分布パターンのフーリエ変換とから得られた可干渉性
の干渉パターンに対して高解像度フィルムを露光するこ
とにより合成される。参照波は、高解像度フィルムの法
線に対して角度θでこのフィルム上に入射する。(ジョ
ゼフ・ダブリュー・グッドマン著「Introduct
ion to Fourier Optics」(Mc
Graw−Hill Book Company)19
68年刊の171〜177ページ参照)。
【0039】図5は、ヴァンダールークトフィルタを用
いて、周波数領域中で2つのパターンの畳み込みを得る
ための技術に置いて周知の手段を概略的に示す。一つの
透明陽画τ1(x1,y1)が、前記二つのパターンの
第1のパターンに対応する空間的に変化する透過率を有
するように形成されている。この透明陽画はレンズL 1
の後方の焦点面に置かれ、レンズL1は焦点距離fで特
徴付けられ、透明陽画は平行可干渉性光により左側から
照明される。レンズL1の前方の焦点面に現れる光の分
布は透明陽画τ1(x1,y1)のフーリエ変換である
ので、レンズL1を「フーリエ変換レンズ」と称する。
透過率TVDL(η2,ξ2)を有するヴァンダールーク
トフィルタが、前記二つのパターンの第2のパターンか
ら合成され、レンズL1の前方の焦点面に置かれる。こ
こで、
【数4】 かつ、λは前記可干渉性光の波長である。したがって、
ヴァンダールークトフィルタを透過した光の複素振幅
は、透過率TVDL(η2,ξ2)とT1(η2,ξ2)と
の積に比例する。ここでT1(η2,ξ2)は第1のパ
ターンのフーリエ変換である。ヴァンダールークトフィ
ルタが、やはり焦点距離fを有していると仮定されてい
るレンズL2の後方の焦点面に置かれている場合には、
レンズL2の前方の焦点面に現れる画像I(x3,y
3)は、積TVDL(η2,ξ2)・T1(η2,ξ2)の
逆フーリエ変換に対応する逆転した輝度分布に比例す
る。レンズL 2を「逆フーリエ変換レンズ」と称する。
座標軸(x3,y3)は、逆フーリエ変換レンズL2
前方の焦点面の(逆転した)位置を表す。この画像が、
図5に示すように、空間的に互いに変位した3個の領域
から成ることを示すことができる。参照波の入射角θ
が、ヴァンダールークトフィルタとy3軸とに対する法
線により定義される平面中に存在すると仮定すれば、一
つの領域は光軸の中心にあり、他の二つの領域の中心
は、y3軸に沿って、それぞれ±fθだけ変位してい
る。y3=+fθに中心がある領域は、これらの2個の
パターンの相互相関の反転画像に対応し、y3=−fθ
に中心がある領域は、これらの2個のパターンの畳み込
みの反転画像に対応する。θを十分に大きく選択すれ
ば、これらの畳み込み画像と相互相関画像とは、独立し
て見えるのに十分なだけ遠く(反対方向に)軸が離れて
屈折する。W1とW2とをそれぞれy方向に沿ったこの
2個の原パターンの幅であるとすると、角度θは次の条
件を満たさなければならないということを示すのは簡単
である。
【0040】
【数5】
【0041】実施の形態2 図6と7とは、更新可能な秘匿画像を位相分散方法を用
いてソース画像に埋め込むための、本発明に従う光学装
置の第2の実施の形態の概略図を示す。本実施の形態に
おいて、データと符号化キャリア画像との畳み込みは周
波数領域で行われる。本発明の第1の実施の形態と同様
に、図6および7に示される光学装置は、光学的投影部
110および光学的畳み込み部130との2個の異なる
部分を有する。
【0042】光学的投影部110は、平面112中に正
立して配置されたソース114を、投影部110の光軸
111上にある平面120上に投影する。平面120上
に形成されたソース画像122は倒立しており、投影は
映写レンズ116によりなされる。平面120は、例え
ば、映画館のスクリーンや、写真機のフィルム面、写真
プリンタの画像面、固体撮像素子の画像面に対応させる
ことができる。
【0043】光学的畳み込み部130は可干渉性光源1
32を有し、この可干渉性光源132は、コリメーティ
ングレンズ134の前方の焦点面に置かれている。単純
化するために、コリメーティングレンズ134は、畳み
込み部130のその他の全てのレンズと共に、図6に示
すように、同一の焦点距離fにより特徴付けられるもの
と仮定する。しかし、これらのレンズは、互いに等しく
はない焦点距離を有することができるものと理解すべき
である。可干渉性光源132とコリメーティングレンズ
134との両者は畳み込み部130の光軸131上に配
置されている。コリメーティングレンズ134の直後
に、SLMにより形成された更新可能な光学マスク13
8が置かれている。更新可能な光学マスク138は、前
述した透明陽画τ1(x1,y1)を有している。した
がって、更新可能な光学マスク138が担持するパター
ンは、フーリエ変換レンズ140の後方の焦点面に対応
する平面136中に画像を生成する。光学マスク138
により形成された画像は、データ画像に対応させること
が望ましいが、更新可能な光学マスク138は、データ
画像の変わりに、符号化キャリア画像に対応させること
ができる。ヴァンダールークトフィルタ144が平面1
42の光軸131上に置かれる。平面142は逆フーリ
エ変換レンズ146の後方の焦点面である。ヴァンダー
ルークトフィルタ144は、符号化キャリアパターンと
適当な参照波とから合成されることが望ましいが、デー
タパターンと適当な参照波とからも合成することができ
る。参照波の角度θは、式5で特定される条件を満たす
ように選択される。ここで、望ましい実施の形態におい
ては、W1とW2とは、それぞれ、データパターンと符
号化キャリアパターンのy方向に沿った幅である。
【0044】鏡148と光線結合器118とが、それぞ
れ光軸131と111上に配置されている。鏡148と
光線結合器118とは、データパターンと符号化キャリ
アパターンとの逆畳み込みである輝度パターン152の
中心が、光線線分151の平面120との交点にあるよ
うに、配置される。図5に関して上に示したように、パ
ターン152の中心に対応する光線は光軸に関して角度
−θで屈折させられ、画像平面中でパターン152の中
心を距離y3=−fθだけ変位させる。したがって、光
軸111は光線分151に沿って一致し、パターン15
2の中心は、以下の場合には、図6と7とに示すよう
に、平面120の中心に配置される。
【0045】
【数6】 図7は、逆フーリエ変換レンズ146、鏡148、光線
結合器118、および平面120の配列の詳細を示す。
距離s1、s2、s3およびs4も図7中に、双方とも
ラジアンで与えられる角度γおよびθとともに示されて
いる。逆フーリエ変換レンズ146の中心からパターン
152の中心まで延びている光線が、光線線分149,
150および151から成るとして図7中に示されてい
る。これらの光線線分の長さは、それぞれ、√(s12
+s22)、s3およびs4である。光線線分151
は、図7に示すように、光軸111と一致する。
【0046】フーリエ変換レンズ140の焦点距離と逆
フーリエ変換レンズ146の焦点距離とは互いに等しい
と仮定されている。しかし、これらの焦点距離の相対的
値を調整することにより、平面120上のパターン15
2の拡大縮小を行なうことができることを認識すべきで
ある。
【0047】その結果、平面120上に形成された画像
は、更新可能な空間的に分散したデータ画像に等価な画
像とソース画像とを必要なときに光学的に重畳したもの
であることが分かる。
【0048】上述した2つの実施の形態のそれぞれには
利点と不利な点とが存在する。空間的領域の実施の形態
は、光学的構成要素が少なくて済み、可干渉性の光源を
必要としないという利点を有する。さらに、この実施の
形態は、データパターンおよび符号化キャリアパターン
の何れか一方か、またはこれらの二つのパターンの双方
を更新可能なSLMにより構成できる点において、柔軟
である。他方、空間的領域の実施の形態は、非干渉性の
処理システムを代表している。したがって、それは、幾
何光学に基づいている。その結果、システムの幾何学的
配置を、回折の効果が全体として無視できるような方法
で選択しなければならない。このことは、空間的帯域幅
の積に抑制を課し、そして、そのことが、次に、データ
パターンと符号化キャリアパターン中に含まれる独立し
たデータ点の数に制限を設けることとなる。この抑制を
述べる別の方法は、データパターンか符号化キャリアパ
ターンの何れかのフーリエスペクトル中の最大周波数成
分FMAXが次の関係に従って制限を受けなければならな
いということである。
【0049】
【数7】 ここで、λは非干渉性光源のスペクトルの代表的波長で
ある。一般的に、この条件は、(例えば鋭い縁に於い
て)輝度の鋭い不連続性が存在するパターンに対して破
られてしまうであろう。光源の非干渉性により課せられ
るもう一つの制限は、両パターンとも非負(輝度)分布
であるように制限されるということである。非干渉性の
照明が用いられるときには、両極性のパターンを処理す
る簡単な方法は存在しない。
【0050】一方、周波数領域の実施の形態は可干渉性
照明に基づいている。可干渉システムに於いては、回折
効果は明白に考慮されている。さらに、位相変動と振幅
変動の両者を含む透過機能を有する光学マスク(例え
ば、ヴァンダールークトフィルタ)を可干渉性光学シス
テムに対して考案できる。したがって、より広い領域の
データパターンと符号化キャリアパターンとがこの実施
の形態に対して可能となる。不幸なことに、周波数領域
の実施の形態は、それが可干渉性光源とより多くの光学
要素とを必要とするという点において、空間的領域の実
施の形態よりより複雑である。さらに、周波数領域の実
施の形態は、2個のパターンの一方だけ(望ましくはデ
ータパターン)を更新可能なSLMから形成することが
できるので、柔軟性が少ない。
【0051】米国特許第5,859,920号は、ソー
ス画像をタイリングして各タイルに独立に同一の画像デ
ータを埋め込むことにより、データを埋め込まれた画像
の変更のためのデータ抽出工程のエラー強さを改善する
ことを教示している。この変更には、クロッピング、回
転および拡大縮小が含まれる。タイリングは、二つの光
学マスクの一方を適当に修正することにより、本発明の
何れかの実施の形態に組み込むことができる。一例とし
て、タイリングの特徴を、更新可能なデータ画像を担持
する光学マスクに組み込む簡単な方法が図8に大まかに
示してある。しかし、光学マスクが静的な透明陽画であ
るか、パターンが符号化キャリア画像に対応する場合に
は、同じ方法が適用できることを認識すべきである。
【0052】図8を再び参照すると、制御器160がデ
ータ画像を構成するために使用され、対応する電気信号
が結線162を介してSLM164に送信される。SL
M光学マスク164は複数の光シャッタあるいは光ゲー
ト166から成り、各光ゲート166は、結線162の
一本を介して制御器160からの電気信号により制御さ
れる。各ゲート166を通って透過する光の輝度レベル
は、前記電気信号に応じて連続的に変化する。このよう
にして、図8に示すように、同一の2次元透過パターン
の多数のタイル168がSLM上に形成される。各タイ
ル168の透過パターンは、多レベルデータ画像または
グレースケールアイコニック画像に対応している。図8
に示したSLM光学マスク164は、水平方向にN個の
タイルを有し、垂直方向にM個のタイルを有し、個々の
タイル168の大きさはL×Lであることが仮定されて
いる。
【0053】図9は、図8に示したタイリングした光学
マスクと共に用いられる、符号化キャリアパターンを担
持した光学マスクの概略図である。符号化キャリアパタ
ーン172を担持する光学マスク170は、同図に示す
ように、符号化キャリアパターン172に対応するL×
Lの領域を除いて、どこも不透明である。
【0054】「最終的な画像平面」が、ここで、空間領
域の実施の形態に対しては図4に示した平面50である
として定義され、周波数領域の実施の形態に対しては図
6に示した平面120であるとして定義される。図8に
示した光学マスク164のタイリングしたパターンが、
図9に示した光学マスク170のパターン172を用い
て光学的に畳み込まれる場合には、最終画像平面上にそ
の結果として生じるパターン180は、図10に示すよ
うに、(N+1)L×(M+1)Lの大きさを有するこ
ととなる。ここでは、倍率は1であると仮定されてい
る。前述したように、このことは、空間領域の実施の形
態の場合にはd/f=1であり、周波数領域の実施の形
態の場合にはf2/f1=1であることを意味する。ここ
で、f1とf2とは、それぞれ、フーリエ変換レンズの焦
点距離と、逆フーリエ変換レンズの焦点距離とである。
パターン180における畳み込みは、図10に示すよう
に、パターン180の中心部(N−1)L×(M−1)
Lを構成する領域182における循環畳み込みと等価で
あることとなる。しかし、幅Lの外縁を構成する畳み込
みパターン180の領域184はこの循環畳み込みに対
応しない。したがって、畳み込みパターン180の縁領
域184による偽信号を避けるために、原ソース画像が
領域182の内部に来るように畳み込みパターン180
または原ソース画像のいずれかの倍率を調整することが
望ましい。このようにして、タイリングされた空間的に
分散されたデータ画像が、必要なときに、ソース画像上
に光学的に重畳される。
【0055】本発明の用途によっては、(データ画像お
よび符号化キャリア画像の双方または一方のための)光
学マスクを光学投影部40または110と同期させて更
新することが必要となる。その一例は、前述したよう
に、データ画像または符号化キャリア画像をある時間間
隔で更新することが有利である映画の映写である。従来
のフィルムに基づいた映写機に於いては、映画の各フレ
ームが、完全に開いた状態から完全に閉じた状態に移行
するシャッタ機構を用いて映写される。このシャッタは
実際には一つのフレームの映写の間に数回開いたり閉じ
たりしてもよい(「ダブルシャッタリング」あるいは
「トリプルシャッタリング」として知られた手法)。こ
のシャッタ機構は二つの目的に役立つ。第一には、次の
フレームに進むための暗い合間を提供し、第二には、人
間がちらつきを感知する限界以上となるように映写速度
を上昇させることである。各フレーム毎にシャッタを数
回開いたり閉じたりすることにより、映画は、個々のフ
レームの連続としてではなく、連続した動きを有するよ
うに認識される。暗い合間に光学マスクを更新して、劇
場の観客が空間的に分散したデータ画像を認識すること
を最小にすることが望ましい。映写されるソース画像に
光学マスクの更新を同期させることは、種々の技術によ
り実行できる。一つの簡単な方法は、音声トラックと映
写されたフレームとを同期させる手段として映画フィル
ム上に含まれる時間コード(「SMPTE」時間コー
ド)を利用することである。これらの時間コードは、電
気信号のタイミングを更新可能な光学マスクに対して制
御するのに容易に用いることができる。
【0056】本発明においては、空間的に分散したデー
タ画像を表す光パターンがソース画像の光パターンに付
け加えられ、最終的な投影画像を形成する。データ画像
と埋め込みキャリア画像との特定の性質にかかわりな
く、空間的に分散したデータ画像に対応する光パターン
を、平均輝度の周りで揺らいでいる平均光輝度として表
すことができる。平均光輝度は、最終画像平面上で全体
的照度の増大をもたらし、そのことは、光学システムで
生じ得る「フレア」に類似している。この全体的な照度
の増大は、映写されたソース画像の認識される品質を低
下させ、ソース画像の品質を維持できる。空間的に分散
したデータ画像により付け加えられる平均光輝度を最小
化することが必要である。空間的に分散されたデータ画
像の揺らぎが、平均光輝度の中央にある範囲±Δに限定
されている場合には、平均光輝度は+Δの値に設定され
なければならない。したがって、実際の光輝度は0から
+2Δの範囲にある。光の輝度のこの範囲は、照明源の
輝度と、データ画像および埋め込みキャリア画像に対し
て用いられる光学マスクの透過率とを適当に選択するこ
とにより生成することができる。
【0057】秘匿画像を抽出する手段は、米国特許第
5,859,920号に開示され、コンピュータの技術
と光学技術の両者を使用する。コンピュータの技術が用
いられる場合には、埋め込まれたデータを含むソース画
像は、データの埋め込まれたソースファイルを生成する
ためにデジタル的に走査されなければならない。その
上、コンピュータ処理は、回転、拡大縮小を決定するの
に用いられ、最後に、データの埋め込まれたソースファ
イルの符号化キャリアキーファイルとの数値的な相互相
関により秘匿データを抽出する。光学技術が使用される
場合は、光学マスクまたは埋め込まれたデータを含むソ
ース画像の透明陽画を作らなければならない。その場合
には、秘匿データを抽出するのに、当業者に周知の光学
的相互相関技術を用いることができる。この抽出は、空
間的領域および周波数領域の何れかで実行できる。しか
し、符号化キャリアキーを担持するマスクは、静的な透
明陽画ないしは更新可能なSLMの何れかから生成でき
ることを認識すべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来技術に従ってデータの埋め込みと抽出と
を行う方法を大まかに示すフローチャートである。
【図2】 従来技術に従って空間的に分散したデータ画
像をソース画像に付加する一つの方法を示す概略図であ
る。
【図3】 空間光変調器を用いて、本発明に従った全光
データ埋め込みシステム中の、データ画像を担持する更
新可能なマスクを生成する状態を示す概略図である。
【図4】 更新可能なデータ画像を符号化キャリア画像
を用いて空間領域中に光学的に畳み込み、その結果とし
て生じる空間的に分散したデータ画像をソース画像に付
加するための本発明に従った一方法を示す概略図であ
る。
【図5】 ヴァンダールークトフィルタを用いて、一つ
の画像ともう一つの画像の畳み込みと相互相間の双方を
空間領域中に光学的手段により得るための一つの公知の
方法を示す概略図である。
【図6】 符号化キャリア画像を用いて更新可能なデー
タ画像を周波数領域で光学的に畳み込み、その結果生じ
る空間的に分散したデータ画像をソース画像に付加する
ための本発明に従うもう一つの方法を示す概略図であ
る。
【図7】 図6に示された線図の一部を詳細に示す概略
図である。
【図8】 更新可能なデータ画像をタイリングするため
の光学的方法を示す概略図である。
【図9】 図8中のタイリングした光学マスクと共に用
いられる、符号化キャリアパターンを担持した光学マス
クの概略図である。
【図10】 図8および図9に示したパターンの光学的
畳み込みにより生じたパターンの周期的領域と非周期的
領域とを示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ポール ウィリアム ジョーンズ アメリカ合衆国 ニューヨーク チャーチ ビル リード ロード 644 (72)発明者 ローレンス アレン レイ アメリカ合衆国 ニューヨーク ロチェス ター エルムウッド アベニュー 3861 Fターム(参考) 5B057 BA02 CA12 CA16 CB12 CB16 CC01 CE08 CH08 5C076 AA14 BA06 5J104 AA14

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 実時間で更新可能な秘匿データをソース
    画像中に光学的に埋め込むための装置であって、 a)一方または双方が実時間で更新できるデータ画像と
    符号化キャリア画像とを担持する光学マスクと、 b)前記データ画像を前記符号化キャリア画像を用いて
    畳み込み、空間的に分散したデータ画像を生成する光学
    素子と、 c)前記空間的に分散したデータ画像を前記ソース画像
    に結合し、埋め込まれた秘匿データを含むソース画像を
    生成する光線結合器と、 を備えたことを特徴とする装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の装置であって、前記光
    学マスクが電気的に更新されることを特徴とする装置。
  3. 【請求項3】 実時間で更新可能な秘匿データをソース
    画像中に光学的に埋め込む方法であって、 a)一方または双方が実時間で更新できるデータ画像と
    符号化キャリア画像とを担持する光学マスクを提供する
    ステップと、 b)前記データ画像を前記符号化キャリア画像を用いて
    畳み込み、空間的に分散したデータ画像を生成するステ
    ップと、 c)前記空間的に分散したデータ画像を前記ソース画像
    に結合し、埋め込まれた秘匿データを含むソース画像を
    生成するステップと、 を備えたことを特徴とする方法。
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