JP7286150B2 - 視覚暗号化装置、視覚復号型秘密分散システム、視覚暗号化方法および視覚暗号化プログラム - Google Patents

視覚暗号化装置、視覚復号型秘密分散システム、視覚暗号化方法および視覚暗号化プログラム Download PDF

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Description

本発明は、視覚復号型秘密分散法による画像の暗号化および分散化を行うための技術に関する。
視覚復号型秘密分散法は、秘匿したい画像を複数枚の暗号画像に暗号化して分散化する方法であり、分散化された暗号画像を透明シート等に印刷して重ね合わせるだけで元の画像を視認できる。暗号技術のほとんどは、暗号化時だけでなく復号時にも複雑な計算を必要とするため計算機が必須であるが、視覚復号型秘密分散法では、暗号画像を重ね合わせるだけで復号できる。
視覚復号型秘密分散法は、1995年にNaorとShamirによって提案され(非特許文献1)、その後、多くの研究や技術開発がなされた(例えば、特許文献1)。
特開2011-170029号公報
Moni Naor and Adi Shamir, "Visual cryptography", Advances in Cryptology - EUROCRYPT'94, Lecture Notes in Comput. Sci. 950 (1995), 1-12.
視覚復号型秘密分散法に関するこれまでの研究は全て、二次元画像を暗号化することを想定しており、三次元画像を暗号化することは想定していない。なぜなら、三次元画像に対して視覚復号型秘密分散法を使用して生成される複数個の三次元暗号画像は1つ1つが三次元の立体であるため、例えば3Dプリンタでそれらを印刷しても重ね合わせることができないからである。つまり、複数の三次元暗号画像を現実世界でどのようにして重ねるかが従来技術の問題点であった。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであって、3次元画像データを視覚暗号化した視覚暗号画像データを簡便に復号することを課題とする。
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、複数の視覚暗号画像データをホログラムによって再生し、それらを重ね合わせることで3次元画像を簡便に復号できることを見出した。
本発明はかかる知見に基づいて完成したものであり、下記の態様を有する。
項1.
3次元画像データから複数の視覚暗号画像データを生成する暗号化部と、
前記複数の視覚暗号画像データを複数のホログラムデータに変換するホログラム変換部と、
を備える視覚暗号化装置。
項2.
前記3次元画像データをラスタデータに変換するラスタデータ変換部をさらに備え、
前記暗号化部は、前記ラスタデータから前記複数の視覚暗号画像データを生成する、項1に記載の視覚暗号化装置。
項3.
前記3次元画像データまたは前記ラスタデータに対し、輝度値を反転させる輝度反転処理を行う輝度反転部をさらに備える、項2に記載の視覚暗号化装置。
項4.
前記ホログラムデータは、計算機合成ホログラムによる立体像を表示させるためのデータである、項1から3のいずれかに記載の視覚暗号化装置。
項5.
項1から4のいずれかに記載の視覚暗号化装置と、
前記複数のホログラムデータから立体像を表示する立体像表示手段と、
を備える視覚復号型秘密分散システム。
項6.
前記立体像と観察者との間に設けられた、一定の強度以上の光のみを弱める部材をさらに備える、項5に記載の視覚復号型秘密分散システム。
項7.
複数のホログラムデータから再生された複数の立体像を、残像効果を感じさせない時間間隔で交互に再生させるように前記立体像表示手段を制御する制御手段をさらに備える、項5に記載の視覚復号型秘密分散システム。
項8.
3次元画像データから複数の視覚暗号画像データを生成する暗号化ステップと、
前記複数の視覚暗号画像データを複数のホログラムデータに変換するホログラム変換ステップと、
を備える視覚暗号化方法。
項9.
前記3次元画像データをラスタデータに変換するラスタデータ変換ステップをさらに備え、
前記暗号化ステップでは、前記ラスタデータから前記複数の視覚暗号画像データを生成する、項8に記載の視覚暗号化方法。
項10.
前記3次元画像データまたは前記ラスタデータに対し、輝度値を反転させる輝度反転処理を行う輝度反転ステップをさらに備える、項9に記載の視覚暗号化方法。
項11.
項1から4のいずれかに記載の視覚暗号化装置の各部としてコンピュータを動作させる視覚暗号化プログラム。
本発明によれば、3次元画像データを視覚暗号化した視覚暗号画像データを簡便に復号することができる。
視覚復号型秘密分散システムのブロック図である。 (a)~(c)は、3次元画像データの暗号化の手順を示す説明図である。 暗号化の一例の説明図である。 (a)は、2つの暗号化された立体像をホログラフィックプロジェクタによって表示した状態を示す概略図であり、(b)は、それらの立体像を重ね合わせて復号された立体像を表示した状態を示す概略図である。 復号された立体像を表示するための構成の変形例を示す概略図である。 暗号化の他の例の説明図である。 暗号化のさらに他の例の説明図である。 変形例に係る視覚復号型秘密分散システムのブロック図である。 (a)~(d)は、図8に示す変形例における3次元画像データの暗号化の手順を示す説明図である。 一定の強度以上の光のみを弱める板状部材をさらに設けた構成を示す概略図である。 他の変形例に係る視覚復号型秘密分散システムのブロック図である。 (a)は、2つの暗号化された立体像をホログラムシートによって表示した状態を示す概略図であり、(b)は、それらの立体像を重ね合わせて復号された立体像を表示した状態を示す概略図である。 実施例1において復号された立体像の写真である。 実施例1において復号された立体像の写真である。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。なお、本発明は、下記の実施形態に限定されるものではない。
図1は、本発明の一実施形態に係る視覚復号型秘密分散法を実現するための視覚復号型秘密分散システム100のブロック図である。視覚復号型秘密分散システム100は、視覚暗号化装置1と、2つのホログラフィックプロジェクタ2a,2bとを備えている。ホログラフィックプロジェクタ2a,2bは、有線または無線によって視覚暗号化装置1に接続されている。
視覚暗号化装置1は、視覚暗号画像データを生成する装置であり、例えば汎用のパーソナルコンピュータで構成することができる。視覚暗号化装置1は機能ブロックとして、3D画像取得部11と、ラスタデータ変換部12と、暗号化部13と、ホログラム変換部14とを備えている。これらの機能ブロックは、視覚暗号化装置1のCPUまたはGPUが、図示しないストレージに格納されている視覚暗号化プログラムをメモリに読み出して実行することにより実現することができる。視覚暗号化装置1がインターネット等の通信ネットワークに接続されている場合、上記プログラムのプログラムコードを、通信ネットワークを介して視覚暗号化装置1に供給してもよい。また、上記プログラムのプログラムコードを記録したCD-ROM等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体を介して、上記プログラムのプログラムコードを視覚暗号化装置1に供給してもよい。
なお、視覚暗号化装置1の機能ブロックの一部の処理を、クラウド上のコンピュータ等の他の装置に分担させてもよい。この場合、視覚暗号化装置1と他の装置とが協働して、特許請求の範囲に記載の視覚暗号化方法の各ステップを実行する。
あるいは、視覚暗号化装置1の機能ブロックの少なくとも一部を集積回路などによってハードウェア的に実現してもよい。
3D画像取得部11は、3次元画像データを取得する機能を有している。3次元画像データは、視覚暗号化装置1で作成してもよいし、他の装置で作成したものを受信してもよい。本実施形態では3次元画像データは、図2(a)に示すように、円柱を描いたメッシュ形式の画像であるが、データ形式は特に限定されず、例えば点群形式であってもよい。
ラスタデータ変換部12は、3次元画像データをラスタデータに変換する機能を有している。ラスタデータは、図2(b)に示すように、多数のボクセルからなる3次元画像データである。なお、元の3次元画像データがラスタデータである場合、ラスタデータ変換部12は省略可能である。
暗号化部13は、ラスタデータから複数の視覚暗号画像データを生成する機能ブロックである。本実施形態では、暗号化部13は2つの視覚暗号画像データ(以下、暗号画像)を生成する。
図3は、暗号化の一例の説明図である。暗号化部13は、ラスタデータの原画像における1つのボクセルごとに、2つのボクセル(Share1、Share2)を生成し、Share1からなる暗号画像、およびShare2からなる暗号画像を生成する。
具体的には、2等分した領域の一方が黒で他方が白のボクセルと、その逆のパターン(2等分した領域の一方が白で他方が黒)のボクセルとの2種類のボクセルが用意されている。原画像における黒のボクセルについては、これらの2種類のボクセルのうち、ランダムに選択された一方のボクセルをShare1とし、他方をShare2とする。これにより、2つの暗号画像を重ね合わせて、Share1とShare2とが足し合わされると、黒のボクセルが復号されることになる。
一方、原画像における白のボクセルについては、Share1およびShare2はいずれも、上記2種類のボクセルからランダムに選択された互いに同じパターンのボクセルとする。これにより、2つの暗号画像を重ね合わせて、Share1とShare2とが足し合わされると、領域の半分が黒のボクセルが復号され、このボクセルが白のボクセルとみなされる。
以上により、暗号化部13によって、図2(c)に示すように、ラスタ形式の2つの暗号画像が生成される。
再び図1を参照する。ホログラム変換部14は、視覚暗号画像データをホログラムデータに変換する機能を有している。本実施形態におけるホログラムデータは、計算機合成ホログラム(CGH)による立体像を表示させるためのデータ(CGHデータ)であるが、ホログラムデータの種類は特に限定されない。
ホログラム変換部14は、図2(c)に示す2つの暗号画像を、それぞれ点群形式に変換し、さらに、点群形式の2つの暗号画像を、それぞれホログラム化することにより、2つのCGHデータを作成する。これらのCGHデータの一方は、ホログラフィックプロジェクタ2aに送信され、他方はホログラフィックプロジェクタ2bに送信される。
ホログラフィックプロジェクタ2a,2bは、互いに同じ構成であり、CGHによる立体像を表示させる立体像表示手段である。図2に示すように、ホログラフィックプロジェクタ2a,2bは、光源21と、対物レンズ22と、コリメータレンズ23と、空間光位相変調器24とを備えている。
光源21は、立体像の再生に使用される光源であり、コヒーレント光もしくは部分的なコヒーレント光を参照光として発生する。光源21としては、このような参照光を発生するものであれば特に限定されず、例えば、レーザ光源やLED光源を用いることができる。また、光源21の個数および光源21が発生する参照光の色も、特に限定されない。例えば、3つの光源からR、G、Bの3色の参照光を発生させることにより、あらゆる色の立体像を再生することができる。
対物レンズ22およびコリメータレンズ23は、光源21から出射された参照光を平行光にするために用いる光学素子である。なお、コリメータレンズ23を通過した光は、必ずしも平行でなくてもよい。
空間光位相変調器24は、前記参照光を回折させることによって立体像を再生させる素子である。ホログラム変換部14からのCGHデータに基づき、空間光位相変調器24にはCGHが表示され、CGHが空間光位相変調器24に入射した参照光を回折させることにより、空間光位相変調器24の参照光の入射面と反対側の空間上に立体像が再生される。空間光位相変調器24として、透過型または反射型の液晶ディスプレイ(LCD)やデジタルマイクロミラーデバイス(DMD)を用いることができる。
ホログラフィックプロジェクタ2a,2bにそれぞれ送信された2つのCGHデータは、暗号画像をホログラム化したものである。そのため、図4(a)に示すように、ホログラフィックプロジェクタ2aによって再生される立体像H1およびホログラフィックプロジェクタ2bによって再生される立体像H2は、人間の目には意味のある立体として認識されないものとなる。
その後、立体像H1と立体像H2とが重なるようにホログラフィックプロジェクタ2a,2bを配置させると、立体像H1と立体像H2とが復号され、図4(b)に示すように、人間の目に意味のある立体像H3が再生される。このように、ホログラム技術を用いることによって、3次元画像データを視覚暗号化した視覚暗号画像データを簡便に復号することができる。
なお、図4(a)および(b)では、ホログラフィックプロジェクタ2a,2bは、互いに同一方向を指向した状態から、一方を他方に対して180°回転させている。そのため、2つのCGHデータの一方を回転処理して、立体像H1,H2の一方を上記回転軸について180°回転して再生している。回転処理を行わない場合は、例えば図5に示すように、ホログラフィックプロジェクタ2a,2bを互いに同一方向を指向させ、ホログラフィックプロジェクタ2aの出射光をビームスプリッタ3aに透過させ、ホログラフィックプロジェクタ2bの出射光をミラー3bおよびビームスプリッタ3aに反射させることにより、立体像H3を得ることができる。
(付記事項)
本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、実施形態に開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
上記実施形態では、3次元画像データから2つの視覚暗号画像データを生成し、2つの視覚暗号画像データを2つのホログラムデータに変換していたが、視覚暗号画像データおよびホログラムデータの数は、2つ以上であれば特に限定されない。例えば、4つの視覚暗号画像データを生成する場合、4等分した領域のいずれかが黒のボクセルを4種類用意し、図6に示すように、暗号画像のShare1~Share4を設定することができる。これにより、4つの視覚暗号画像データおよびホログラムデータが生成され、4つのホログラフィックプロジェクタを用いて、4つの立体像を重ね合わせることにより、復号した立体像を表示することができる。この場合、復号画像における黒のボクセルと白のボクセルとの輝度差が、図3に示す例よりも大きいため、復号された立体像はより鮮明になる。なお、後述する実施例では、8つの視覚暗号画像データおよびホログラムデータを用いている。
また、図7に示す例では、原画像における黒のボクセルについて、Share1~Share4を図6と同様に設定するが、Share1~Share4の中で、任意の2つのボクセルを合成することにより、復号画像を得るものである。復号画像では、半分の領域が黒のボクセルを黒のボクセルとみなし、1/4の領域が黒のボクセルを白のボクセルとみなす。これにより、それぞれ4つの視覚暗号画像データおよびホログラムデータが生成されるが、任意の2つのホログラムデータから再生された2つの立体像を重ね合わせることにより、復号した立体像を表示することができる。
なお、ホログラム技術によって再生される通常の立体像では、物体領域が光るため、光点が多い領域が黒とみなされ、光点が少ない領域が白とみなされる。例えば、図6に示す例では、白に対応する復号画像(ボクセル)は、領域の1/4が黒(光点)であるShare1~Share4を重ねたものであり、これが空間領域(立体像の周囲の領域)に対応する。しかし、実際に復号された立体像における空間領域では、4つの光が1箇所で重なっているため、輝度が非常に高くなる。このように、複数の光が1箇所で重なると輝度が高くなるため、空間領域(白)が物体領域(黒)よりも視覚的に目立ち、立体像が認識しにくくなる場合がある。
この現象を回避するために、3つの手法が挙げられる。1つ目は、3次元画像データまたはラスタデータに対し、輝度値を反転させる輝度反転処理を行う手法である。図8は、この手法を実現するための視覚復号型秘密分散システム100’のブロック図である。視覚復号型秘密分散システム100’は、図1に示す視覚復号型秘密分散システム100において、視覚暗号化装置1を視覚暗号化装置1’に置き換えた構成であり、視覚暗号化装置1’は、視覚暗号化装置1において、輝度反転部15をさらに備えた構成である。
輝度反転部15は、ラスタデータ変換部12からのラスタデータ(図9(b)に示すラスタ形式の原画像)に対し、各ボクセルにおける輝度値を反転させる(リバース)。これにより、図9(c)に示す輝度反転されたラスタデータが生成される。図8に示す暗号化部13は、輝度反転されたラスタデータから複数の視覚暗号画像データを生成し、ホログラム変換部14が、これらの視覚暗号画像データをCGHデータに変換する。
各CGHデータをホログラム化して復号した立体像では、物体領域が白に対応し、空間領域が黒に対応する。上記のように、白に対応する領域では、複数の光が1箇所で重なるため輝度が高いため、物体領域が空間領域よりも目立つようになる。
上記3つの手法の2つ目は、強い光のみを弱める部材を用いる手法である。例えば、図10に示すように、輝度反転処理されていない立体像H3と観察者Sとの間に、一定の強度以上の光のみを弱める板状部材4を設ける。板状部材4としては、東京工業大学で開発されているフィルム素材(https://messe.nikkei.co.jp/lf/news/131043.html)を用いることができる。板状部材4を通して立体像H3が見えるようにすることにより、輝度の高い空間領域が暗く見えるため、立体像H3を認識しやすくなる。
なお、一定の強度以上の光のみを弱める素材については、以下の文献1~3にも開示されている。
(1)Y. Aihara, M. Kinoshita, J. Wang, J. Mamiya, A. Priimagi and A. Shishido, "Polymer Stabilization Enhances the Orientational Optical Nonlinearity of Oligothiophene-Doped Nematic Liquid Crystals", Adv. Optical Mater. 1 (2013), 787-791.
(2)J. Wang, Y. Aihara, M. Kinoshita, J. Mamiya, A. Priimagi, A. Shishido, "Laser-pointer-induced self-focusing effect in hybrid-aligned dye-doped liquid crystals", Sci. Rep. 5 (2015), 9890.
(3)K. Usui, E. Katayama, J. Wang, K. Hisano, N. Akamatsu, A. Shishido, "Effect of surface treatment on molecular reorientation of polymer-stabilized liquid crystals doped with oligothiophene", Polym. J., 49 (2017), 209-214.
上記3つの手法の3つ目は、暗号画像をホログラム化した複数の立体像を重ね合わせ、残像効果を感じさせない時間間隔で交互に再生する手法である。具体的には、図4(a)および(b)のように、立体像H1,H2を重ね合わせた後、残像効果を感じさせない時間間隔で立体像H1,H2を交互に再生する。後述する実施例2のように、物体領域の光点のみが点滅してうごめいて見えるため、復号された立体像を認識できる。また、空間領域で複数の光点が重なって輝度が高くなり目立ってしまう問題も軽減できる。
ただし、立体像H1とH2を交互に切り替える時間間隔は適切に設定する必要がある。立体像H1と立体像H2が切り替わった瞬間から一定の間(一説には約50[ms]~[100ms]以下)は残像効果により立体像H1と立体像H2が同時に見えているため、切り替える時間間隔が短すぎると立体像H1と立体像H2が常に同時に見えて物体領域の光点は点滅しなくなり、空間領域の光点は重なり続けて目立ってしまう。一方、切り替える時間間隔が長すぎると物体領域の光点の点滅が感じられなくなり、復号した立体像が認識できなくなる。
図11は、3つ目の手法を実現するための視覚復号型秘密分散システム100”のブロック図である。視覚復号型秘密分散システム100”は、図1に示す視覚復号型秘密分散システム100において、制御装置5をさらに備えた構成である。制御装置5は、ホログラフィックプロジェクタ2a,2bの光源21のそれぞれを、上記時間間隔で交互にON/OFFさせる。これにより、図4(a)に示す立体像H1,H2が交互に再生される。なお、複数の立体像の時分割再生は、1台のホロブラフィックプロジェクタで行ってもよい。
また、上記実施形態では、ホログラムデータがCGHデータであったが、ホログラムデータの種類は特に限定されない。例えば、ホログラムデータがホログラムシートに印刷するためのパターンデータであってもよい。
この場合、図12(a)に示すように、ホログラムパターンが印刷された2つのホログラムシート6a,6bによって表示された立体像H4,H5は、人間の目には意味のある立体として認識されない。しかし、図12(b)に示すように、ホログラムシート6a,6bを重ね合わせると、立体像H4と立体像H5とが復号され、人間の目に意味のある立体像H6が再生される。
また、上記実施形態では、視覚暗号化の方法は、NaorとShamirの方式であったが、本発明では特に限定されない。
複数の視覚暗号画像データをホログラム化して、これらを重ね合わせることにより立体像が復号できることを検証するための実験を行った。
(実施例1)
実施例1では、3次元画像データとして球体のものを用いた。図8に示すラスタデータ変換部12によって、3次元画像データをラスタデータに変換し、輝度反転部15によって、ラスタデータに対して輝度反転処理を行った。さらに、暗号化部13によって、輝度反転されたラスタデータから、8つの視覚暗号画像データを生成し、ホログラム変換部14によって、8つのCGHデータを生成した。
続いて、8つのCGHデータを、1台のホログラフィックプロジェクタに転送し、残像効果を感じさせる時間間隔(1つの立体像あたり1/720[s]≒1.4[ms])で、各CGHデータに対応する8つの立体像を時分割高速再生した。これにより、残像効果によって、8つの立体像が重なり合い、1つの立体像が復号された。
復号された立体像の写真を図13および図14に示す。これらの写真は、シャッタースピード1/30[s]≒33.3[ms]で撮影されたものであり、図13に示す立体像のほうが図14に示す立体像よりも点数が少ない。いずれの写真においても、球形の立体像が視認できた。
(実施例2)
実施例2においても、図11に示す視覚暗号化装置1の手順で、球体の3次元画像データから8つのCGHデータを生成し、それらのデータを1台のホログラフィックプロジェクタに転送した。その後、残像効果を感じさせない時間間隔(1/60[s]≒16.7[ms])で、各CGHデータに対応する8つの立体像を時分割低速再生した。1つ目の立体像が再生され始めてから7つ目の立体像の再生が終わり8つ目の立体像が再生され始めるまでに7/60[s]≒116.7[ms]経っており、残像効果を感じさせる時間間隔(一説には約50[ms]~100[ms]以下)を超えている。そのため、8つの立体像すべてが同時に見え続けることがなく、球体部分が点滅してうごめいているように見えた。一方、空間領域は、うごめいていないように(点滅せず点灯したままのように)見えた。そのため、実質的に、球形の立体像を復元することができた。
本願発明者は、実施例2において復元した立体像の動画をシャッタースピード1/60[s]≒16.7[ms]で撮影し、https://youtu.be/9DgxR0UnwTM にアップロードしたので、確認されたい。なお、この動画は、当該URLを知っている者しかアクセスできないため、出願前において公知ではない。
本発明は、例えば以下の応用例に適用することができる。
(応用例1)
現実空間の部屋でパズルを解いて脱出するゲーム等において、脱出のヒントとなる3次元画像を設定し、それを視覚復号型秘密分散法で暗号化してホログラム化したものを部屋の各所に隠しておく。参加者達はそれらを発見して持ち寄り、投影して重ね合わせることでヒントを復号できる。
(応用例2)
今後、現実空間を三次元的に撮影して保存できるカメラが実用化され、それを用いた防犯カメラが設置されるようになった場合の、プライバシー保護に寄与することができる。具体的には、通常時は、防犯カメラの三次元映像を視覚復号型秘密分散法で暗号化することでプライバシーを保護し、事件発生時の現場検証の際には、ホログラムによって三次元暗号画像を再生し、それらを重ね合わせることで事件当時の映像が復号できる。
1 視覚暗号化装置
1’ 視覚暗号化装置
11 3D画像取得部
12 ラスタデータ変換部
13 暗号化部
14 ホログラム変換部
15 輝度反転部
2a,2b ホログラフィックプロジェクタ(立体像表示手段)
21 光源
22 対物レンズ
23 コリメータレンズ
24 空間光位相変調器
3a ビームスプリッタ
3b ミラー
4 板状部材
5 制御装置(制御手段)
6a,6b ホログラムシート(立体像表示手段)
100 視覚復号型秘密分散システム
H1~H6 立体像

Claims (11)

  1. 3次元画像データから複数の視覚暗号画像データを生成する暗号化部と、
    前記複数の視覚暗号画像データを複数のホログラムデータに変換するホログラム変換部と、
    を備える視覚暗号化装置。
  2. 前記3次元画像データをラスタデータに変換するラスタデータ変換部をさらに備え、
    前記暗号化部は、前記ラスタデータから前記複数の視覚暗号画像データを生成する、請求項1に記載の視覚暗号化装置。
  3. 前記3次元画像データまたは前記ラスタデータに対し、輝度値を反転させる輝度反転処理を行う輝度反転部をさらに備える、請求項2に記載の視覚暗号化装置。
  4. 前記ホログラムデータは、計算機合成ホログラムによる立体像を表示させるためのデータである、請求項1から3のいずれかに記載の視覚暗号化装置。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の視覚暗号化装置と、
    前記複数のホログラムデータから立体像を表示する立体像表示手段と、
    を備える視覚復号型秘密分散システム。
  6. 前記立体像と観察者との間に設けられた、一定の強度以上の光のみを弱める部材をさらに備える、請求項5に記載の視覚復号型秘密分散システム。
  7. 複数のホログラムデータから再生された複数の立体像を、残像効果を感じさせない時間間隔で交互に再生させるように前記立体像表示手段を制御する制御手段をさらに備える、請求項5に記載の視覚復号型秘密分散システム。
  8. コンピュータによって実行される視覚暗号化方法であって、
    3次元画像データから複数の視覚暗号画像データを生成する暗号化ステップと、
    前記複数の視覚暗号画像データを複数のホログラムデータに変換するホログラム変換ステップと、
    を備える視覚暗号化方法。
  9. 前記3次元画像データをラスタデータに変換するラスタデータ変換ステップをさらに備え、
    前記暗号化ステップでは、前記ラスタデータから前記複数の視覚暗号画像データを生成する、請求項8に記載の視覚暗号化方法。
  10. 前記3次元画像データまたは前記ラスタデータに対し、輝度値を反転させる輝度反転処理を行う輝度反転ステップをさらに備える、請求項9に記載の視覚暗号化方法。
  11. 請求項1から4のいずれかに記載の視覚暗号化装置の各部としてコンピュータを動作させる視覚暗号化プログラム。
JP2019130531A 2019-07-12 2019-07-12 視覚暗号化装置、視覚復号型秘密分散システム、視覚暗号化方法および視覚暗号化プログラム Active JP7286150B2 (ja)

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YANG, Na et al.,Visual-cryptographic image hiding with holographic optical elements,Optics Express,2018年11月,Vol. 26, Issue 24,pp. 31995-32006,<DOI: 10.1364/OE.26.031995>

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