JP2004226859A - 透かし埋め込み装置及びその方法ならびに透かし検出装置およびその方法 - Google Patents

透かし埋め込み装置及びその方法ならびに透かし検出装置およびその方法 Download PDF

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束 小野
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Abstract

【課題】テレシンクによる画像の不正コピーを抑制するための技術を提供する。
【解決手段】表示画像出力装置100は動画像や静止画像を表示画像として出力する。表示画像投写装置200は表示画像出力装置100から出力された表示画像をスクリーン500に投写する。透かし変換画像出力装置300は透かし情報を配置した透かし画像を生成し、その透かし画像に所定の変換を施すことにより、透かし情報を視覚的に認識され得ない状態に変換した透かし変換画像を生成して出力する。透かし変換画像投写装置400は透かし変換画像出力装置300から出力された透かし変換画像をスクリーン500に投写する。スクリーン500では表示画像投写装置200によって投写された表示画像と、透かし変換画像投写装置400によって投写された透かし変換画像と、が光学的に重畳され、結果として、表示画像に透かし情報が光学的に埋め込まれる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スクリーンや画面上に表示される表示画像に透かし情報を埋め込むための技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ビデオテープやDVDなどに記録された画像や、CS放送などによって放映された画像には、マイクロビジョンやカラーストライプなど、様々な種類のコピーガードが施されており、それら画像の不正コピーを防止している。
【0003】
しかしながら、近年においては、例えば、下記の非特許文献1にも記載されているように、映画館などにおいてスクリーンに映し出されている画像や、テレビなどの画面に表示されている画像を、直接、ビデオカメラやデジタルカメラなどを用いて撮影することにより、画像の不正コピーがなされるようになってきた。このような行為は一般にテレシンク(あるいはスクリーナ)と呼ばれる。テレシンクによる画像の不正コピーが行われる背景としては、映写技術や表示機器,撮影機機などの進歩により、表示画像を高画質で撮影し記録することができるようになったからである。
【0004】
【非特許文献1】
U.S. FrontLine Release Date:2002/05/24 ”ネット繁殖する海賊ビデオ(前)─封切り前の「エピソードII」も”(http://www.usfl.com/)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このようなテレシンクによる画像の不正コピーに対しては、上記したコピーガードは無力である。なぜなら、コピーガードの技術は、再生機器と録画機器あるいは受信機器と録画機器など、機器間での画像の不正コピーを防止する技術に過ぎず、それらコピーガードの施された画像が、人が目で見るために、一旦、スクリーンや画面などに表示されてしまえば、その表示画像に対しなんら制限を与えず、自由にコピーできてしまうからである。
【0006】
従って、このようなテレシンクによる画像の不正コピーをいかに抑制していくかが課題となっている。
【0007】
そこで、本発明の目的は、上記した従来技術の課題を解決し、テレシンクによる画像の不正コピーを抑制するための技術を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
上記した目的の少なくとも一部を達成するために、本発明の透かし埋め込み装置は、表示画像に透かし情報を埋め込む透かし埋め込み装置であって、
前記表示画像と、前記透かし画像を含む特定画像と、を光学的に重畳して、前記表示画像に前記透かし情報を光学的に埋め込むことを要旨とする。
【0009】
本明細書において、表示画像とは、テレシンクによる不正コピーから保護すべき画像であって、映画やアニメーションなどの種々の動画像や、写真やグラフィックや漫画などの種々の静止画像が、含まれる。
【0010】
透かし情報には、文字や図形など種々の情報が含まれる。また、特定画像には、可視,不可視を問わず、また、認識できるか否かを問わず、透かし情報が含まれていればよい。例えば、透かし情報を配置した透かし画像や、その透かし画像に所定の変換処理を施して得られる透かし変換画像などが含まれる。
【0011】
本発明では、特定画像には透かし情報が含まれているため、表示画像とその特定画像とを光学的に重畳することにより、結果として、表示画像に透かし情報が光学的に埋め込まれる。
【0012】
そこで、このようにして光学的に重畳して得られた画像、すなわち、表示画像に透かし情報が光学的に埋め込まれた埋め込み画像を、スクリーンや画面に映し出した場合に、その画像がビデオカメラやデジタルカメラなどで撮影され記録されて、テレシンクによる画像の不正コピーが行われたとしても、その記録された画像には、透かし情報が埋め込まれている。よって、テレシンクによって不正コピーされた画像が不正に配布された場合でも、その画像に埋め込まれた透かし情報を検出することにより、不正コピーされた画像を容易に発見,追跡することができる。
【0013】
本発明の透かし埋め込み装置において、
前記透かし情報は、前記特定画像に、視覚的に認識され得ない状態で含まれていることが好ましい。
【0014】
このような状態で含まれていれば、表示画像と特定画像とが光学的に重畳して得られる埋め込み画像においても、透かし情報を視覚的に認識され得ない状態とすることができ、その埋め込み画像をスクリーンや画面に映し出した場合でも、見る人に、透かし情報が埋め込まれていることを気づかせることがない。
【0015】
本発明の透かし埋め込み装置において、
前記表示画像を被投写面に投写する表示画像投写部と、
前記特定画像を前記被投写面に投写する特定画像投写部と、
を備え、
前記被投写面において、前記表示画像と前記特定画像を光学的に重畳するようにしてもよい。
【0016】
このように、同じ被投写面に表示画像と特定画像とを投写することによって、被投写面において、両方の画像を光学的に重畳することができる。
【0017】
なお、被投写面に投写する方向は、前面からでも背面からでもよい。また、被投写面は、平面,曲面,凹凸面など、その種類は問わない。また、表示画像投写部と特定画像投写部とは、一体であってもよく、別体であってもよい。
【0018】
本発明の透かし埋め込み装置において、
前記表示画像を画面に表示する画像表示部と、
前記特定画像を前記画面に投写する特定画像投写部と、
を備え、
前記画面において、前記表示画像と前記特定画像を光学的に重畳するようにしてもよい。
【0019】
このように、表示画像が表示されている画面に、特定画像を投写することによって、画面において、両方の画像を光学的に重畳することもできる。
【0020】
なお、画像表示部と特定画像投写部とは、一体であってもよく、別体であってもよい。
【0021】
本発明の透かし埋め込み装置において、
投写された光を前記特定画像に応じて変化させることが可能なスクリーンと、
前記表示画像を前記スクリーンに投写する表示画像投写部と、
を備え、
前記スクリーンにおいて、前記表示画像と前記特定画像を光学的に重畳するようにしてもよい。
【0022】
このように、表示画像が投写されたスクリーンで、投写されたその画像の光(画像光)を特定画像に応じて変化させることによって、そのスクリーンにおいて、両方の画像を光学的に重畳することもできる。
【0023】
本明細書において、画像光とは、画像を形成することが可能な光をいう。
【0024】
なお、スクリーンに投写する方向は、前面からでも背面からでもよい。また、スクリーン面は、平面,曲面,凹凸面など、その種類は問わない。また、スクリーンと表示画像投写部とは、一体であってもよく、別体であってもよい。
【0025】
本発明の透かし埋め込み装置において、前記スクリーンでは、前記特定画像に応じて前記光を変調するようにしてもよい。
【0026】
このように、投写された画像光を特定画像に応じて変調することにより、特定画像に応じて変化させることができる。
【0027】
本発明の透かし埋め込み装置において、前記スクリーンには、前記特定画像が写し込まれているようにしてもよい。
【0028】
このように、スクリーンに特定画像が写し込まれていると、スクリーンに表示画像が投写された際に、写し込まれた特定画像は投写された画像光に影響を与え、画像光を変化させることができる。
【0029】
本発明の透かし埋め込み装置において、
前記表示画像を画面に表示する画像表示部と、
前記画面の前面に配置され、表示された前記表示画像の画像光を前記特定画像に応じて変化させる光学素子と、
を備え、
前記光学素子において、前記表示画像と前記特定画像を光学的に重畳するようにしてもよい。
【0030】
画面の前面において、表示された表示画像の画像光を特定画像に応じて変化させることによって、その光変調素子において、両方の画像を光学的に重畳することもできる。
【0031】
なお、画像表示部と光学素子とは、一体であってもよく、別体であってもよい。
【0032】
本発明の透かし埋め込み装置において、前記光学素子は、前記特定画像に応じて前記画像光を変調する光変調素子を備えるようにしてもよい。
【0033】
このように、光変調素子が、表示された表示画像の画像光を特定画像に応じて変調することにより、特定画像に応じて変化させることができる。
【0034】
本発明の透かし埋め込み装置において、前記光学素子は、前記特定画像が写し込まれていると共に、前記画像光を透過する透過板を備えるようにしてもよい。
【0035】
このように、特定画像の写し込まれている透過板で、表示された表示画像の画像光を透過させることにより、写し込まれている特定画像は画像光に影響を与え、画像光を変化させることができる。
【0036】
本発明の透かし埋め込み装置において、
前記表示画像の画像光を生成する第1の画像光生成部と、
前記特定画像の画像光を生成する第2の画像光生成部と、
前記表示画像の画像光と前記特定画像の画像光とを合成する光合成素子と、
を備え、
前記光合成素子において、前記表示画像と前記特定画像を光学的に重畳するようにしてもよい。
【0037】
このように、光合成素子によって表示画像の画像光と特定画像の画像光とを合成することにより、その光合成素子において、両方の画像を光学的に重畳することもできる。
【0038】
なお、第1の画像光生成部と、第2の画像光生成部と、光合成素子とは、互いに、同じ筐体内にあってもよいし、別々の筐体内にあってもよい。
【0039】
本発明の透かし埋め込み装置において、
前記表示画像及び前記特定画像のうちの一方の画像光を生成する画像光生成部と、
前記画像光を、前記表示画像及び前記特定画像のうちの他方に応じて変化させ、前記表示画像及び前記特定画像の合成された画像光を生成する光学素子と、
を備え、
前記光学素子において、前記表示画像と前記特定画像を光学的に重畳するようにしてもよい。
【0040】
このように、光学素子によって、表示画像及び前記特定画像のうち、一方の画像光を他方の画像に応じて変化させて、合成された画像光を生成することにより、光学素子において、両方の画像を光学的に重畳することもできる。
【0041】
なお、画像光生成部と、光学素子とは、互いに、同じ筐体内にあってもよいし、別々の筐体内にあってもよい。
【0042】
本発明の透かし埋め込み装置において、
前記特定画像は、前記透かし情報を所望の位置に配置して成る透かし画像を周波数領域にある像と仮定して、前記透かし画像に対して、画像全体に周波数領域からの逆変換を施して得るようにしてもよい。
【0043】
このようにして、特定画像得ることによって、特定画像において、透かし情報が画像全体に均一に分散され、透かし情報を視覚的に認識され得ない状態にすることができる。
【0044】
なお、本発明は、上記した透かし埋め込み装置などの装置発明の態様に限ることなく、透かし埋め込み方法などの方法発明としての態様で実現することも可能である。
【0045】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を実施例に基づいて以下の順序で説明する。
A.第1の実施例:
A−1.透かし変換画像出力:
A−2.透かし検出:
B.第2の実施例:
C.第3の実施例:
D.第4の実施例:
E.第5の実施例:
F.第6の実施例:
G.第7の実施例:
H.第8の実施例:
I.第9の実施例:
J.第10の実施例:
K.第11の実施例:
L.第12の実施例:
M.第13の実施例:
N.第14の実施例:
O.第15の実施例:
P.変形例:
【0046】
A.第1の実施例:
図1は本発明の第1の実施例としての透かし埋め込み装置を示す斜視図である。図1に示すように、本実施例の透かし埋め込み装置10は、表示画像を出力するための表示画像出力装置100と、表示画像をスクリーン500に投写するための表示画像投写装置200と、透かし変換画像を生成して出力する透かし変換画像出力装置300と、透かし変換画像をスクリーン500に投写するための透かし変換画像投写装置400と、を備えている。
【0047】
表示画像出力装置100は、DVDプレーヤ、ビデオテープレコーダ、またはチューナなどから成っており、映画やアニメーションなどの動画像や写真などの静止画像を表示画像として出力する。具体的には、DVDやビデオテープなどに記録されていた画像を再生したり、あるいは、地上波放送やCS放送やBS放送などを受信して画像を復元したりして、表示画像を取得し、アナログまたはデジタルの映像信号として出力する。
【0048】
表示画像投写装置200は、プロジェクタから成っており、表示画像出力装置100に接続され、その表示画像出力装置100から出力された表示画像をスクリーン500に投写する。具体的には、表示画像出力装置100から出力された映像信号を入力し、その映像信号によって液晶パネルやDMD(デジタルマイクロミラーデバイス:テキサス・インスツルメンツ社の登録商標)などの光学変調素子を駆動する。そして、光源からの光をその光学変調素子で透過または反射させることにより、その光を上記映像信号に応じて変調し、変調後の画像光を投写光学系によってスクリーン500に拡大投写する。
【0049】
一方、透かし変換画像出力装置300は、コンピュータなどから成っており、透かし情報を配置した透かし画像を生成し、その透かし画像に所定の変換を施すことにより、透かし情報を視覚的に認識され得ない状態に変換した透かし変換画像を生成して、その透かし変換画像をアナログまたはデジタルの映像信号として出力する。なお、具体的な生成の方法については、後ほど詳しく説明する。
【0050】
透かし変換画像投写装置400は、表示画像投写装置200と同様にプロジェクタから成っており、透かし変換画像出力装置300に接続され、その透かし変換画像出力装置300から出力された透かし変換画像をスクリーン500に投写する。
【0051】
従って、スクリーン500では、表示画像投写装置200によって投写された表示画像と、透かし変換画像投写装置400によって投写された透かし変換画像と、が光学的に重畳されることになり、結果として、表示画像に透かし情報が光学的に埋め込まれて、スクリーン500に最終的に映し出される画像としては、透かし情報の埋め込まれた埋め込み画像を得ることができる。
【0052】
A−1.透かし変換画像出力:
図2は図1における透かし変換画像出力装置300の構成を示すブロック図である。透かし変換画像出力装置300は、上述したとおりコンピュータから成っており、主として、CPU302と、ROM304と、RAM306と、キーボードやポインティングデバイスなどから成る入力装置308と、液晶ディスプレイなどから成る表示装置310と、外部に映像信号などを出力するための外部出力装置312と、埋め込むべき透かし情報や生成した透かし変換画像を格納するハードディスク装置314と、これらの各要素を接続するバス316と、を備えている。なお、図2では各種のインターフェイス回路は省略されている。また、外部出力装置312は、図1の透かし変換画像投写装置400に接続されている。
【0053】
RAM306には、透かし画像生成部350と、マーカ付与部352と、乗算部354と、仮想画素追加部356と、逆離散コサイン変換(IDCT)部358と、仮想画素除去部360の、各機能を実現するためのコンピュータプログラムが格納されている。このコンピュータプログラムをCPU302が実行することによって、これら各部350〜360の機能が実現される。
【0054】
このようなコンピュータプログラムは、フレキシブルディスクやCD−ROM等の、コンピュータ読み取り可能な記録媒体(図示せず)に記録された形態で提供される。コンピュータは、その記録媒体からコンピュータプログラムを読み取って、ハードディスク装置314を介してまたは直接にRAM306に転送する。あるいは、コンピュータネットワーク上のサーバ(図示せず)などから、通信回線(図示せず)を介してコンピュータに上記コンピュータプログラムを供給するようにしてもよい。
【0055】
この明細書において、コンピュータとは、ハードウェア装置とオペレーションシステムとを含む概念であり、オペレーションシステムの制御の下で動作するハードウェア装置を意味している。また、オペレーションシステムが不要でアプリケーションプログラム単独またはファームウェア単独でハードウェア装置を動作させるような場合には、そのハードウェア装置自体がコンピュータに相当する。ハードウェア装置は、CPUと、記録媒体に記録されたコンピュータプログラムを読み取るための手段と、を少なくとも備えている。コンピュータプログラムは、このようなコンピュータに、上記各部の機能を実現させるプログラムコードを含んでいる。なお、上述の機能の一部は、アプリケーションプログラムでなく、オペレーションシステムによって実現されていても良い。
【0056】
また、「記録媒体」としては、フレキシブルディスクやCD−ROM、光磁気ディスク、ICカード、ROMカートリッジ、パンチカード、バーコードなどの符号が印刷された印刷物、コンピュータの内部記憶装置(RAMやROMなどのメモリ)および外部記憶装置等の、コンピュータが読取り可能な種々の媒体を利用することができる。
【0057】
それでは、透かし変換画像出力装置300における透かし変換画像生成処理について説明する。図3は透かし変換画像出力装置300が実行する透かし変換画像生成処理の手順を示すフローチャートである。
【0058】
まず、CPU302によって実現される透かし画像生成部350は、ハードディスク装置314に格納されている透かし情報を読み出し、その透かし情報を配置した透かし画像を生成する(図3のステップS102)。例えば、文字列(数字列も含む)を0,1に変換して得られるビット情報を透かし情報とする場合、そのビット情報を図形化して、所望の位置に配置した透かし画像を生成する。また、例えば、ロゴマークを透かし情報とする場合には、そのロゴマークを所望の位置に配置した透かし画像を生成する。
【0059】
透かし画像としては、大きさがM×N画素からなるようにしている。本実施例では、このような透かし画像を、離散コサイン変換(DCT)によって得られる周波数領域にある像と仮定して、以降の透かし変換画像出力処理を行う。
【0060】
一般に、画像データのような2次元の離散値に対しては、DCTとして2次元DCTを用いることができ、それは式(1)で表される。
【0061】
【数1】
Figure 2004226859
【0062】
ここで、G(m,n)は画像データであり、D(u,v)はDCT係数(周波数成分)である。
【0063】
図4はDCTによって一般的に得られる周波数成分を示す説明図である。図4に示す周波数成分(DCT係数)の中で、左上の点に位置する成分は直流(DC)成分と呼ばれ、全体のエネルギ量を規定する。また、その他の周波数成分は、DC成分から遠ざかるに従って、低周波成分,中周波成分,高周波成分の順に配列される。そして、同一周波数の成分は、DC成分を中心とした同一の円弧上に配列される。これら周波数成分のうち、低周波成分は画像の大まかな形を規定し、高周波になるに従って画像の細部を規定していく。
【0064】
そこで、透かし画像生成部350は、図形化したビット情報や、ロゴマークを、図5に示すように、左上の点(すなわち、DC成分に相当)を中心とした円弧に沿って延びる透かし情報配置領域(斜線部分)内に、配置するようにしている。
【0065】
図5は透かし情報配置領域と後述の如く付与されるマーカの位置とを示す説明図である。すなわち、図5に示すように、透かし情報配置領域は、低周波成分または中周波成分に相当する領域であって、かつ、左上の点(すなわち、DC成分に相当)を中心とした2つの円弧に挟まれた領域となっている。
【0066】
図5において、uv座標の1マスを、例えば、64×64画素であるとすると、左上の点から透かし情報配置領域までの距離r1は、106画素分の距離となっている。
【0067】
図6は生成された透かし画像の一例を示す説明図である。図6に示すように、ビット情報(透かし情報)は図形化されて、図5に示した透かし情報配置領域において、できる限り、左上の点(すなわち、DC成分に相当)を中心とした同一の円弧上に位置するように配置される。なお、1つのビット情報は、例えば、大きさ3×3画素、明るさB(但し、B>0)のブロックに図形化される。
【0068】
一般に、DCTによって得られる周波数成分において、高周波成分は、低周波成分や中周波成分に比較してレベルが低いため、透かし画像を生成する際に、透かし情報を、例えば高周波成分に相当する領域に配置すると、最終的に得られる埋め込み画像において、埋め込まれた透かし情報により画質劣化を招いてしまう恐れがある。また、画質に影響を与えないように、高周波成分に相当する領域に透かし情報を配置するには、配置する位置が限られてしまう。また、このため、透かし情報はまばらに配置されることになるため、埋め込み画像から埋め込まれた透かし情報を検出する際に、その検出が困難となる。これに対し、本実施例においては、上述したように、透かし情報を、高周波成分に相当する領域ではなく、低周波成分または中周波成分に相当する透かし情報配置領域に配置しているため、上記のような画質劣化を招く恐れが少ない。
【0069】
次に、マーカ付与部352は、生成された透かし画像内における所定の位置にマーカを付与する(ステップS104)。
【0070】
図5に示すように、uv座標の1マスを、例えば、64×64画素であるとすると、(u,v)=(64,64)の位置に、マーカを配置する。なお、左上の点からこのマーカまでの距離r2は、90画素分の距離となっている。よって、左上の点からビット情報配置領域までの距離r1とマーカまでの距離r2との比r1/r2は、1.18となる。
【0071】
図7はマーカを付与した後の透かし画像の一例を示す説明図である。図5及び図7に示すように、マーカは、例えば、大きさが2×2画素であり、明るさが前述のビット情報の明るさBに対して、k×B(但し、k≧1)となっている。
【0072】
本実施例においては、このように透かし画像内における所定の位置にマーカを付与するようにしているので、後述するように、埋め込み画像に幾何学的変形が加えられた場合に、どのような変形が加えられたかを容易に検知することが可能となり、延いては、ビット情報(透かし情報)の位置を容易に探索することが可能となる。
【0073】
次に、乗算部354は、予め用意された乱数系列の値を、透かし画像の各画素の値に順次乗算して(ステップS106)、透かし画像の全ての画素について明るさ方向の調整を行う。なお、乱数系列としては、0か1の何れかの値を採る乱数値をM×N個有する乱数系列を用いる。
【0074】
図8は乱数系列で明るさ方向の調整を行った後の透かし画像の一例を示す説明図である。図8に示すように、乱数系列による明るさ方向の調整を行うことにより、透かし画像全体は白と黒がほぼ均等に配置される。また、ビット情報及びマーカの部分も、或る程度、白と黒が入り交じるようになる。
【0075】
本実施例においては、このように乱数系列を用いて透かし画像の全ての画素について明るさ方向の調整を行うようにしているので、最終的に得られる埋め込み画像において、ビット情報やマーカの存在により特定周波数のレベルが大幅に変化して画質劣化を招いてしまうのを、抑制することができる。
【0076】
続いて、仮想画素追加部356は、透かし画像の大きさが予め設定された大きさとなるように、足りない分の画素を仮想的に追加する(ステップS108)。
【0077】
例えば、予め設定された上記の大きさが2×2画素(但し、nは2以上の整数、M,N≦2)である場合、透かし画像の大きさは前述したとおりM×N画素、すなわち、図5において、u方向にM画素、v方向にN画素であるので、u方向には2−M画素、v方向には2−N画素、足りないことになる。そこで、これら足りない分の画素を仮想的に追加して、u方向,v方向にそれぞれL画素、すなわち、大きさ2×2画素の画像を、新たな透かし画像として得る。
【0078】
図9は仮想的に画素が追加された後の透かし画像の一例を示す説明図である。図9に示すように、仮想的に画素が追加されたことにより、透かし画像は、大きさ2×2画素の正方形の画像となっている。
【0079】
次に、IDCT部358は、この透かし画像を、前述したとおりDCTによって得られる周波数領域にある像と仮定して、この透かし画像に対して、画像をブロックに分けることなく、画像全体に、逆離散コサイン変換(IDCT)を施して、空間領域にある像を透かし変換画像として得る(ステップS112)。
【0080】
図10はIDCTによって得られた透かし変換画像の一例を示す説明図である。図10に示すように、左上の点を中心とした同一の円弧上に配列されていたビット情報は、IDCTを施したことによって、画像全体に均一に分散される。こうして、透かし画像に対して、所定の変換としてIDCTを施すことにより、透かし情報(ビット情報)を視覚的に認識され得ない状態に変換した透かし変換画像を得ることができる。
【0081】
本実施例においては、透かし画像にIDCTを施す場合に、2画素を単位として計算を行う変換アルゴリズムを用いている。そのため、透かし画像の大きさが予め設定された大きさ2×2画素に満たない場合には、上述したように、ステップS108において足りない分の画素を仮想的に追加して、大きさ2×2画素の正方形の画像とすることによって、IDCTにおける計算を容易に行うことができる。
【0082】
なお、IDCTの計算を変換アルゴリズムは2画素を単位として行っているので、透かし画像を、例えば、大きさ2×2画素(但し、m,nは2以上の整数、m≠n)の長方形の画像としても、IDCTにおける計算を或る程度容易に行うことができるが、上記のように、2×2画素の正方形の画像とすることによって、IDCTにおける計算をさらに容易に行うことができるようになる。
【0083】
また、本実施例において、透かし画像にIDCTを施す際、画像をブロックに分けることなく、画像全体にIDCTを施すようにしているため、従来において、埋め込まれた透かし情報を抽出する際に必要とされていたブロックなどの位置や形状の補正が不要となる。従って、後述するように埋め込み画像に幾何学的変化が加えられても、本実施例では、その変形によるブロックなどの位置や形状のずれを補正するための高度なマッチング処理が必要ないため、ビット情報の抽出を容易に行うことができる。
【0084】
また、透かし画像にIDCTを施す際、画像をブロックに分けることなく、画像全体にIDCTを施すようにしているため、ブロックに分けた場合に比較して、ビット情報(透かし情報)を画像全体に均一に分散させることができる。
【0085】
最後に、仮想画素除去部360は、ステップS108で仮想的に追加した画素を除去する(ステップS114)。
【0086】
すなわち、仮想的に、u方向に2−M画素、v方向に2−N画素、それぞれ追加したので、埋め込み画像よりこれら追加した画素を取り除き、元の大きさM×N画素と同じ大きさの画像を、最終的な透かし変換画像として得る。
【0087】
本実施例では、このように仮想的に追加した画素を除去するようにしているので、最終的に得られる埋め込み画像に不要な画素が残らない。なお、埋め込んだビット情報は、前述したとおり、IDCTを施したことにより、画像全体に分散されるため、このように一部の画素を除去しても、埋め込まれたビット情報が失われることはない。
【0088】
CPU302は、以上のような透かし変換画像生成処理によって生成された透かし変換画像を、ハードディスク装置314に格納する。そして、CPU302は、そのハードディスク装置314から透かし変換画像を読み出して、外部出力装置312に出力し、外部出力装置312は、その透かし変換画像をアナログまたはデジタルの映像信号として透かし変換画像投写装置400に出力する。
【0089】
図11は図1における透かし変換画像投写装置400の構成を示すブロック図である。透かし変換画像投写装置400は、上述したとおりプロジェクタから成っており、主として、光源402と、液晶パネルなどから成る光変調素子404と、投写光学系406と、処理回路408と、を備えている。
【0090】
なお、図11では、光源402から投写光学系406に至る光路中には、光変調素子404以外の光学素子も存在するが、説明を簡略化するために省略されている。また、図11では、光変調素子404として、液晶パネルなどの透過型の光変調素子を用いているが、DMDなどの反射型の光変調素子を用いるようにしてもよい。
【0091】
透かし変換画像投写装置400では、透かし変換画像出力装置300から出力された透かし変換画像の映像信号を入力し、処理回路408において、その映像信号に種々の画像処理を施した後、その映像信号によって光変調素子404を駆動する。そして、光源402からの光をその光変調素子404で透過させることにより、その光を上記映像信号に応じて変調し、変調後の画像光を投写光学系406によってスクリーン500に拡大投写する。
【0092】
従って、スクリーン500では、前述したとおり、表示画像投写装置200によって投写された表示画像と、透かし変換画像投写装置400によって投写された透かし変換画像と、が光学的に重畳されて、表示画像に透かし情報が光学的に埋め込まれ、スクリーン500には、透かし情報の埋め込まれた埋め込み画像が映し出されることになる。
【0093】
なお、スクリーン500では、表示画像投写装置200により投写された表示画像は、透かし変換画像投写装置400により投写された透かし変換画像の影響を受け、明るさが変化するので、映し出した埋め込み画像が、視覚的に不自然とならないように、表示画像と透かし変換画像の相対的な明るさを調整することが好ましい。このことは、後述する第2ないし第4の実施例においても同様である。
【0094】
図12は表示画像の一例を示す説明図である。図12に示すように、表示画像は、サンタクロース人形を写した写真画像であって、静止画像である。
【0095】
図13は図12に示した表示画像と図10に示した透かし変換画像とをスクリーン500上で光学的に重畳して得られた埋め込み画像の一例を示す説明図である。以上のようにして、投写された表示画像と透かし変換画像とを光学的に重畳することにより、図13に示すように、スクリーン500に映し出される埋め込み画像の画質は、表示画像のみを映し出した場合に比較して、わずかに劣化するものの、スクリーン500に映し出される表示画像に対して、透かし情報を視覚的に認識できない状態で確実に埋め込むことができる。
【0096】
従って、このようにしてスクリーン500に映し出された埋め込み画像を、ビデオカメラやデジタルカメラなどで撮影して記録し、テレシンクによる画像の不正コピーが行われたとしても、その記録された画像には、透かし情報が埋め込まれている。よって、テレシンクによって不正コピーされた画像が不正に配布された場合でも、その画像に埋め込まれた透かし情報を検出することにより、不正コピーされた画像を容易に発見,追跡することができる。
【0097】
それでは、ビデオカメラやデジタルカメラなどで撮影して記録した画像から、埋め込まれている透かし情報を検出する方法について説明する。
【0098】
A−2.透かし検出:
図14は本発明の第2の実施例として透かし検出装置の構成を示すブロック図である。透かし検出装置600は、図2の透かし変換画像出力装置300と同様に、コンピュータから成っており、CPU602と、ROM604と、RAM606と、キーボードやポインティングデバイスなどから成る入力装置608と、液晶ディスプレイやCRTなどから成る表示装置610と、外部から映像信号などを入力するための外部入力装置612と、ハードディスク装置614と、これらの各要素を接続するバス616と、を備えている。なお、図14では各種のインターフェイス回路は省略されている。
【0099】
RAM606には、フィルタ処理部650と、離散コサイン変換(DCT)部652と、透かし情報探索部654と、透かし情報検出部656の、各機能を実現するためのコンピュータプログラムが格納されている。このコンピュータプログラムを、CPU602が実行することによって、それら各部650〜656の機能が実現される。
【0100】
また、外部入力装置612には、DVDプレーヤ、ビデオテープレコーダなど、DVDやビデオテープに記録された画像を再生して出力することが可能な画像再生装置(図示せず)が接続されている。そのDVDまたはビデオテープには、スクリーン500に映し出された埋め込み画像を、ビデオカメラやデジタルカメラなどで撮影して記録することにより、不正にコピーされた画像が記録されているものとする。
【0101】
上記した透かし検出装置600は、このような画像再生装置によって再生された不正コピーの画像を、外部入力装置612を介して入力すると、その再生画像から埋め込まれている透かし情報を検出する。
【0102】
図15はこのような透かし検出装置600が実行する透かし検出処理の手順を示すフローチャートである。
【0103】
まず、CPU602によって実現されるフィルタ処理部650は、再生画像にフィルタ処理を施す(ステップS202)。具体的には、再生画像から、図5に示した透かし情報配置領域よりも低い周波成分を除去するようなフィルタ処理を行う。
【0104】
図16はフィルタ処理の施された後の再生画像の一例を示す説明図である。上記のようなフィルタ処理を施すことによって、図16に示すように、比較的レベルの高い周波数成分(すなわち、DC成分やその近傍の低周波成分)を取り除いた画像が得られる。
【0105】
本実施例では、このように、再生画像からビット情報(透かし情報)を検出するのに先立って、フィルタ処理により比較的レベルの高い周波数成分を取り除いているので、ビット情報を検出する際に、容易に抽出することが可能となる。
【0106】
次に、DCT部652は、この再生画像に対して、画像をブロックに分けることなく、画像全体に、離散コサイン変換(DCT)を施して、周波数領域にある像(透かし検出画像)を得る(ステップS204)。
【0107】
図17はDCTによって得られた透かし検出画像の一例を示す説明図である。図17に示すように、再生画像にDCTを施すことによって、埋め込まれていたビット情報(透かし情報)を含んだ透かし検出画像を得ることができる。
【0108】
次に、透かし情報探索部654は、透かし検出画像からマーカを検出し、検出したマーカの状態に基づいて再生画像に対する幾何学的変化を検知する。そして、透かし検出画像に対して、その検知した幾何学的変化をキャンセルするような補正を施した上で、ビット情報(透かし情報)の位置を探索する(ステップS206)。
【0109】
本実施例においては、上述したとおり、表示画像と透かし変換画像とをスクリーン500に投写して光学的に重畳し、そのスクリーン500に映し出された埋め込み画像をビデオカメラやデジタルカメラなどで撮影して記録し、その記録した画像を再生し、その再生画像から透かし情報を検出しようとしている。しかしながら、このように、画像の投写やその撮影を行うと、その際に、画像に対し何らかの幾何学的変化が加えられることになる。透かし情報の埋め込まれている画像にこのような幾何学的変化が加えられると、透かし情報の存在する位置も当初の位置から変わっているため、透かし情報を見つけることが困難となる。
【0110】
そこで、本実施例では、上述したとおり、付加したマーカを検出することによって、再生画像に加えられた幾何学的変化を検知するようにしている。
【0111】
図18,図20,図22はそれぞれ幾何学的変化が加えられた再生画像の一例を示す説明図であり、図19,図21,図23はそれぞれ図18,図20,図22の再生画像から得られる透かし検出画像の一例を示す説明図である。
【0112】
図18に示す例では、画像を120%拡大するという幾何学的変化が加えられており、この場合、マーカは図19に示すように移動している。
【0113】
すなわち、画像を拡大,縮小した場合、拡大時にはマーカは左上に移動し、縮小時には右下に移動する。その際、左上の点からマーカまでの距離をr2’とし、元の距離をr2とすると、拡大率αは、α=r2/r2’となる。従って、この拡大率αを用いて、加えられた幾何学的変化をキャンセルすることは可能となる。
【0114】
図20に示す例では、画像を横方向(u方向)に120%拡大して、アスペクト比を変えるという幾何学的変化が加えられており、この場合、マーカは図21に示すように移動している。
【0115】
すなわち、画像のアスペクト比を変えた場合、すなわち、例えば、上記のごとく、横方向にのみ拡大した場合、マーカは左方向に移動する。その際、v軸からの距離(すなわち、u方向の座標位置)をr2u’とし、元の距離をr2uとすると、横方向の拡大率αuは、αu=r2u/r2u’となる。この拡大率αuを用いて、加えられた幾何学的変化をキャンセルすることは可能となる。
【0116】
図22に示す例では、画像を右回り30度回転させるという幾何学的変化が加えられており、この場合、マーカは図23に示すように同心円上に2つ現れる。その際、左上の点と2つのマーカとで作られる角度をθ度として、画像をθ/2度または(90−θ/2)度、逆回りに回転させると、加えられた幾何学的変化がキャンセルされ、正しいビット情報の位置を得ることができる。
【0117】
以上のようにして、ビット情報(透かし情報)の位置を探索したら、次に、透かし情報検出部656は、その探索結果に基づいて、図形化されたビット情報を透かし検出画像から検出する(ステップS208)。
【0118】
以上のようにして、ビット情報(透かし情報)の位置を探索したら、次に、透かし情報検出部656は、その探索結果に基づいて、図形化されたビット情報を透かし検出画像から検出する(ステップS208)。そして、CPU602は、そのビット情報を数値化し、その数値化したビット情報から元の文字列を取得する。
【0119】
このようにして、図15に示した透かし検出処理により、透かし検出装置600は、画像再生装置によって再生された画像から埋め込まれている透かし情報を検出することができる。よって、テレシンクによって不正コピーされた画像が不正に配布された場合でも、このように、その画像から埋め込まれている透かし情報を検出することにより、不正コピーされた画像を容易に発見,追跡することができる。
【0120】
なお、本実施例において、透かし情報としては常に同じ情報を埋め込むようにしてもよいが、透かし情報が第三者に検出されないようにするために、時間によって、埋め込むべき透かし情報を変えるようにしてもよい。その場合、例えば、透かし変換画像出力装置300において、透かし情報を複数用意し、異なる透かし情報毎に、予め、透かし変換画像をそれぞれ生成してハードディスク装置314に格納しておき、所定の時間間隔で、ハードディスク装置314から読み出して透かし変換画像投写装置400に出力する透かし変換画像を、切り換えるようにすればよい。
【0121】
上記した実施例においては、表示画像を出力する表示画像出力装置100と、その表示画像を投写する表示画像投写装置200と、透かし変換画像を出力する透かし変換画像出力装置300と、その透かし変換画像を投写する透かし変換画像投写装置400と、を別々の装置で構成するようにしたが、これらのうちのいずれか2つの装置、または、いずれか3つの装置を一体化して構成するようにしてもよいし、4つの装置全てを一体化して構成するようにしてもよい。例えば、表示画像出力装置100と表示画像投写装置200とを一体化して構成したものとしては、映画フィルムなどを映し出す映写機や、スライド写真などを映し出すスライド映写機や、図形や文字などを映し出すオーバーヘッドプロジェクタ(OHP)や、チューナ付きのプロジェクタなどが含まれる。
【0122】
また、上記した実施例においては、ビデオカメラやデジタルカメラなどで撮影した画像を記録し、その記録した画像を画像再生装置で再生して、その再生画像を600に入力して、その再生画像から埋め込まれている透かし情報を検出していたが、本発明はこれに限定されるものではなく、たとえば、ビデオカメラやデジタルカメラなどで撮影した画像を、そのまま、透かし検出装置600に入力して、その撮影画像から埋め込まれている透かし情報を検出するようにしてもよい。
【0123】
B.第2の実施例:
さて、上記した実施例においては、透かし変換画像出力装置300から出力された透かし変換画像の映像信号を透かし変換画像投写装置400に入力し、透かし変換画像投写装置400において、その映像信号によって、液晶パネルやDMDなどの光変調素子を駆動して、光源からの光を変調して、透かし変換画像をスクリーン500に投写するようにしていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、透かし変換画像を、予め、透明なフィルム,透明な板,またはレンズなど、光を透過する透過板や、ミラーなど、光を反射する反射板に、印刷や焼き付けなどの方法によって写し込み、光源からの光をその透過板で透過して、または、その反射板で反射して投写することにより、透かし変換画像をスクリーン500に投写するようにしてもよい。
【0124】
では、そのような実施例を図24を用いて説明する。図24は本発明の第2の実施例としての透かし埋め込み装置に用いられる透かし変換画像投写装置の構成を示すブロック図である。透かし変換画像投写装置700は、主として、光源402と、透かし変換画像を写し込んだ透過板702と、投写光学系406と、を備えている。
【0125】
このうち、図11と同じ構成要素については、同じ番号を付しており、その詳細な説明は省略する。また、透過板702は、例えば、ガラス板などから成っており、透かし情報に基づいて第1の実施例と同様な方法で生成した透かし変換画像を、そのガラス板上に印刷することによって、写し込んでいる。
【0126】
なお、図24においても、光源402から投写光学系406に至る光路中には、透過板702以外の光学素子も存在するが、説明を簡略化するために省略されている。
【0127】
透かし変換画像投写装置700では、光源402からの光を透過板702で透過させ、その透過光を投写光学系406によって拡大投写させることにより、透過板702に写し込まれた透かし変換画像をスクリーン500に投写する。
【0128】
従って、スクリーン500では、第1の実施例の場合と同様に、表示画像投写装置200によって投写された表示画像と、透かし変換画像投写装置700によって投写された透かし変換画像と、が光学的に重畳されて、表示画像に透かし情報が光学的に埋め込まれ、スクリーン500には、透かし情報の埋め込まれた埋め込み画像が映し出されることになる。
【0129】
よって、このようにしてスクリーン500に映し出された埋め込み画像を、ビデオカメラやデジタルカメラなどで撮影して記録し、テレシンクによる画像の不正コピーが行われたとしても、その記録された画像には、透かし情報が埋め込まれている。よって、テレシンクによって不正コピーされた画像が不正に配布された場合でも、その画像に埋め込まれた透かし情報を検出することにより、不正コピーされた画像を容易に発見,追跡することができる。
【0130】
なお、本実施例において、透過板702として、ガラス板など用いるようにしたが、透明なフィルム,透明な板などを用いるようにしてもよく、また、レンズと兼用するようにしてもよい。さらに、透過板702に代えて、透かし変換画像を写し込んだミラーなどの反射板を用いるようにしてもよい。その場合、光源402からの光をその反射板で反射させて、その反射光を投写光学系406によって拡大投写させるようにすればよい。
【0131】
C.第3の実施例:
上記した実施例においては、透かし変換画像を写し込んだ透過板や反射板は1枚で固定であったが、異なる透かし変換画像を写し込んだ透過板や反射板を複数枚用意し、所定の時間間隔で切り換えるようにしてもよい。
【0132】
では、そのような実施例を図25を用いて説明する。図25は本発明の第3の実施例としての透かし埋め込み装置を示す斜視図である。図25に示すように、本実施例の透かし埋め込み装置12は、表示画像をスクリーン500に投写するための表示画像投写装置800と、透かし変換画像をスクリーン500に投写するための透かし変換画像投写装置850と、を備えている。なお、図25において、図1と同じ構成要素については、同じ番号を付しており、その詳細な説明は省略する。
【0133】
表示画像投写装置800は、例えば、映画フィルムを映し出す映写機から成っており、映画やアニメーションなどの動画像を表示画像としてスクリーン500に投写する。
【0134】
一方、透かし変換画像投写装置850は、スライド画像を映し出すスライド映写機から成っており、複数枚のスライドフィルムを有している。各スライドフィルムには、それぞれ、異なる透かし変換画像が写し込まれている。すなわち、例えば、透かし情報に基づいて第1の実施例と同様な方法で生成した透かし変換画像を、スライドフィルムに焼き付けることによって、写し込んでいる。透かし変換画像投写装置850は、光源からの光を所定の1枚のスライドフィルムで透過させ、投写光学系によって投写させることにより、そのスライドフィルムに写し込まれた透かし変換画像をスクリーン500に投写する。
【0135】
従って、スクリーン500では、表示画像投写装置800によって投写された表示画像と、透かし変換画像投写装置850によって投写された透かし変換画像と、が光学的に重畳されて、表示画像に透かし情報が光学的に埋め込まれ、スクリーン500には、透かし情報の埋め込まれた埋め込み画像が映し出されることになる。よって、テレシンクによる画像の不正コピーが行われたとしても、その記録された画像には透かし情報が埋め込まれていることになり、その不正コピーされた画像が不正に配布された場合でも、その埋め込まれた透かし情報を検出することにより、不正コピーされた画像を容易に発見,追跡することができる。
【0136】
また、透かし変換画像投写装置850は、所定の時間間隔で、スライドフィルムを順次切り換えることによって、スクリーン500に投写される透かし変換画像を切り換える。この結果、スクリーン500で重畳される透かし変換画像が変わるため、表示画像に埋め込まれる透かし情報が時間に応じて切り換わる。
【0137】
なお、本実施例において、透かし変換画像投写装置850をスライド映写機で構成する代わりに、OHPで構成するようにしてもよい。この場合、予め、複数のOHP用紙に異なる透かし変換画像をそれぞれ印刷し、その印刷したOHP用紙をOHPに順番に載せ替えて、投写することにより、スクリーン500に投写される透かし変換画像を切り換えることができる。
【0138】
D.第4の実施例:
さて、上記した実施例においては、表示画像と透かし変換画像とを前面からスクリーン500に投写して、両者を光学的に重畳させるようにしていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、背面からスクリーン500に投写して、光学的に重畳させるようにしてもよい。または、表示画像と透かし変換画像のうち、一方を前面から投写し、他方を背面から投写して、両者を光学的に重畳させるようにしてもよい。
【0139】
では、そのような実施例を図26を用いて説明する。図26は本発明の第4の実施例としての透かし埋め込み装置を示す斜視図である。図26に示すように、本実施例の透かし埋め込み装置14は、表示画像出力装置100と、表示画像投写装置200と、透かし変換画像出力装置300と、透かし変換画像投写装置400と、を備えている。なお、図26において、図1と同じ構成要素については、同じ番号を付しており、その詳細な説明は省略する。
【0140】
本実施例においては、図26に示すように、表示画像出力装置100と表示画像投写装置200をスクリーン500の前面側に配置し、透かし変換画像出力装置300と透かし変換画像投写装置400をスクリーン500の背面側に配置している。
【0141】
そして、表示画像出力装置100から出力した表示画像を表示画像投写装置200によって、前面からスクリーン500に投写するのに対し、透かし変換画像出力装置300から出力した透かし変換画像を透かし変換画像投写装置400によって、背面からスクリーン500に投写するようにしている。
【0142】
従って、スクリーン500では、前面から投写された表示画像と、背面から投写された透かし変換画像と、が光学的に重畳されることになり、表示画像に透かし情報が光学的に埋め込まれて、スクリーン500に最終的に映し出される画像としては、透かし情報の埋め込まれた埋め込み画像を得ることができる。よって、テレシンクによる画像の不正コピーが行われたとしても、その記録された画像には透かし情報が埋め込まれていることになり、その不正コピーされた画像が不正に配布された場合でも、その埋め込まれた透かし情報を検出することにより、不正コピーされた画像を容易に発見,追跡することができる。
【0143】
なお、本実施例において、表示画像投写装置200をスクリーン500の前面側に配置し、透かし変換画像投写装置400をスクリーン500の背面側に配置する代わりに、表示画像投写装置200をスクリーン500の背面側に配置し、透かし変換画像投写装置400をスクリーン500の背面側に配置するようにして、表示画像を背面からスクリーン500に投写し、透かし変換画像を前面からスクリーン500に投写して、スクリーン500で両者を光学的に重畳するようにしてもよい。
【0144】
E.第5の実施例:
さて、上記した実施例においては、表示画像と透かし変換画像とを画像投写装置によってスクリーン500に投写して、スクリーン500で両者を光学的に重畳するようにしていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、表示画像と透かし変換画像のうち、一方を画面に表示させ、他方をその画面に投写することにより、両者を光学的に重畳させるようにしてもよい。
【0145】
では、そのような実施例を図27を用いて説明する。図27は本発明の第5の実施例としての透かし埋め込み装置を示す斜視図である。図27に示すように、本実施例の透かし埋め込み装置16は、表示画像を出力するための表示画像出力装置100と、表示画像を画面に表示するための画像表示装置900と、透かし変換画像を生成して出力する透かし変換画像出力装置300と、透かし変換画像を画像表示装置900の画面に投写するための透かし変換画像投写装置400と、を備えている。なお、図27において、図1と同じ構成要素については、同じ番号を付しており、その詳細な説明は省略する。
【0146】
画像表示装置900は、CRT、液晶ディスプレイ、またはプラズマディスプレイプロジェクタなどから成っており、表示画像出力装置100に接続され、その表示画像出力装置100から出力された表示画像を画面に表示する。
【0147】
一方、透かし変換画像投写装置400は、透かし変換画像出力装置300から出力された透かし変換画像を画像表示装置900の画面に投写する。
【0148】
従って、画像表示装置900の画面では、画像表示装置900によって表示された表示画像と、透かし変換画像投写装置400によって投写された透かし変換画像と、が光学的に重畳されることになり、結果として、表示画像に透かし情報が光学的に埋め込まれて、その画面に最終的に映し出される画像としては、透かし情報の埋め込まれた埋め込み画像を得ることができる。
【0149】
なお、画像表示装置900の画面では、画像表示装置900により表示された表示画像は、透かし変換画像投写装置400により投写された透かし変換画像の影響を受け、明るさが変化するので、映し出した埋め込み画像が、視覚的に不自然とならないように、表示画像と透かし変換画像の相対的な明るさを調整することが好ましい。
【0150】
よって、このようにして画像表示装置900の画面に映し出された埋め込み画像を、ビデオカメラやデジタルカメラなどで撮影して記録し、テレシンクによる画像の不正コピーが行われたとしても、その記録された画像には、透かし情報が埋め込まれていることになり、その不正コピーされた画像が不正に配布された場合でも、その画像に埋め込まれた透かし情報を検出することにより、不正コピーされた画像を容易に発見,追跡することができる。
【0151】
なお、本実施例において、画像表示装置900の画面には、画像表示装置900によって表示される表示画像と、透かし変換画像投写装置400によって投写される透かし変換画像と、が共に映し出されるように、所望の表面処理を施すことが好ましい。特に、投写される透かし変換画像が映し出されにくい場合には、画像表示装置900からの表示画像の画像光は透過し、透かし変換画像投写装置400からの透かし変換画像の画像光は十分反射するようなハーフミラーや偏光ビームスプリッタなどの機能を持たせることが好ましい。また、偏光ビームスプリッタとして機能を持たせる場合には、表示画像の画像光や透かし変換画像の画像光を直線偏光とすると共に、表示画像の画像光は透過し、透かし変換画像の画像光は反射するように、その偏光方向と偏光ビームスプリッタの方向を調整する必要がある。
【0152】
また、本実施例において、表示画像を画像表示装置900の画面に表示して、透かし変換画像をその画像表示装置900の画面に投写する代わりに、透かし変換画像を画像表示装置900の画面に表示して、表示画像をその画像表示装置900の画面に投写することにより、画像表示装置900の画面で両者を光学的に重畳するようにしてもよい。
【0153】
F.第6の実施例:
さて、上記した実施例(第5の実施例は除く)においては、スクリーン500に表示画像を投写する他、透かし変換画像を投写して、スクリーン500で両者を光学的に重畳するようにしていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、スクリーンに投写された表示画像の画像光を、スクリーンにおいて、透かし変換画像に応じて変調することにより、表示画像と透かし変換画像とを光学的に重畳させるようにしてもよい。
【0154】
では、そのような実施例を図28を用いて説明する。図28は本発明の第6の実施例としての透かし埋め込み装置を示す斜視図である。図28に示すように、本実施例の透かし埋め込み装置18は、表示画像を出力するための表示画像出力装置100と、表示画像を投写するための表示画像投写装置200と、透かし変換画像を生成して出力する透かし変換画像出力装置300と、投写された画像光を透かし変換画像に応じて変調することが可能な光変調スクリーン1000と、を備えている。なお、図28において、図1と同じ構成要素については、同じ番号を付しており、その詳細な説明は省略する。
【0155】
表示画像投写装置200は、表示画像出力装置100から出力された表示画像を光変調スクリーン1000に投写する。
【0156】
光変調スクリーン1000は、DMDなどから成っており、透かし変換画像出力装置300に接続され、透かし変換画像出力装置300から出力された透かし変換画像の映像信号に応じて、投写された表示画像の画像光を変調する。具体的には、光変調スクリーン1000の表面には、多数の鏡面素子が配置されており、透かし変換画像出力装置300から出力された透かし変換画像の映像信号に応じて、各鏡面素子の反射角が調整され、光変調スクリーン1000全体として、透かし変換画像に対応した反射パターンが生成される。そこに、表示画像投写装置200によって表示画像が投写されると、その表示画像の画像光は、その反射パターンに応じて反射されて、変調を受ける。
【0157】
従って、光変調スクリーン1000では、表示画像投写装置200によって投写された表示画像と、反射パターンとなった透かし変換画像と、が光学的に重畳されることになり、結果として、表示画像に透かし情報が光学的に埋め込まれて、光変調スクリーン1000に最終的に映し出される画像としては、透かし情報の埋め込まれた埋め込み画像を得ることができる。
【0158】
よって、このようにして光変調スクリーン1000に映し出された埋め込み画像を、ビデオカメラやデジタルカメラなどで撮影して記録し、テレシンクによる画像の不正コピーが行われたとしても、その記録された画像には、透かし情報が埋め込まれていることになり、その不正コピーされた画像が不正に配布された場合でも、その画像に埋め込まれた透かし情報を検出することにより、不正コピーされた画像を容易に発見,追跡することができる。
【0159】
なお、本実施例において、光変調スクリーン1000として、反射型の光変調スクリーンを用いたが、透過型の光変調スクリーンを用いてもよい。例えば、その光変調スクリーンは、液晶パネルなどで構成されており、透かし変換画像出力装置300からの透かし変換画像の映像信号に応じて、光変調スクリーン1000全体として、透かし変換画像に対応した透過パターンを生成する。そこに背面から、表示画像投写装置200によって表示画像が投写されると、その表示画像の画像光は、その透過パターンに応じて透過されて、変調を受ける。従って、その光変調スクリーン1000では、表示画像投写装置200によって投写された表示画像と、透過パターンとなった透かし変換画像と、が光学的に重畳されることになる。
【0160】
G.第7の実施例:
さて、上記した第6の実施例においては、光変調スクリーン1000を用いていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、透かし変換画像を写し込んだ透かし変換画像スクリーンを用いるようにしてもよい。
【0161】
では、そのような実施例を図29を用いて説明する。図29は本発明の第7の実施例としての透かし埋め込み装置を示す斜視図である。図29に示すように、本実施例の透かし埋め込み装置20は、表示画像を出力するための表示画像出力装置100と、表示画像を投写するための表示画像投写装置200と、透かし変換画像を写し込んだ透かし変換画像スクリーン1100と、を備えている。なお、図29において、図1と同じ構成要素については、同じ番号を付しており、その詳細な説明は省略する。
【0162】
表示画像投写装置200は、表示画像出力装置100から出力された表示画像を透かし変換画像スクリーン1100に投写する。
【0163】
透かし変換画像スクリーン1100には、印刷などの方法により、透かし変換画像が写し込まれている。
【0164】
従って、透かし変換画像スクリーン1100では、表示画像投写装置200によって投写された表示画像と、写し込まれている透かし変換画像と、が光学的に重畳されることになり、結果として、表示画像に透かし情報が光学的に埋め込まれて、光変調スクリーン1000に最終的に映し出される画像としては、透かし情報の埋め込まれた埋め込み画像を得ることができる。
【0165】
よって、このようにして透かし変換画像スクリーン1100に映し出された埋め込み画像を、ビデオカメラやデジタルカメラなどで撮影して記録し、テレシンクによる画像の不正コピーが行われたとしても、その記録された画像には、透かし情報が埋め込まれていることになり、その不正コピーされた画像が不正に配布された場合でも、その画像に埋め込まれた透かし情報を検出することにより、不正コピーされた画像を容易に発見,追跡することができる。
【0166】
なお、本実施例において、透かし変換画像スクリーン1100として、反射型の光変調スクリーンを用いたが、透過型の光変調スクリーンを用いてもよい。その場合、透かし変換画像の写し込まれた透かし変換画像スクリーン1100に、背面から表示画像を投写することにより、透かし変換画像スクリーン1100では、投写された表示画像と、写し込まれた透かし変換画像と、が光学的に重畳されることになる。
【0167】
また、本実施例において、透かし変換画像スクリーン1100は、1枚で、かつ、固定されていたが、例えば、異なる透かし変換画像がそれぞれ写し込まれた複数枚の透かし変換画像スクリーンを用意し、所定の時間間隔で入れ替えるようにしてもよい。あるいは、異なる透かし変換画像が並んで写し込まれた帯状のスクリーンを用意し、その両端をロール状にして、所定の時間間隔で巻き送りするようにしてもよい。
【0168】
H.第8の実施例:
さて、上記した第6の実施例においては、表示画像を画像表示装置900の画面に表示させ、透かし変換画像をその画像表示装置900の画面に投写することにより、両者を光学的に重畳させるようにしていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、画像表示装置900の画面に表示された表示画像の画像光を、光変調素子で透かし変換画像に応じて変調することにより、表示画像と透かし変換画像とを光学的に重畳させるようにしてもよい。
【0169】
では、そのような実施例を図30を用いて説明する。図30は本発明の第8の実施例としての透かし埋め込み装置を示す斜視図である。図30に示すように、本実施例の透かし埋め込み装置22は、表示画像を出力するための表示画像出力装置100と、表示画像を表示するための画像表示装置900と、透かし変換画像を生成して出力する透かし変換画像出力装置300と、画像表示装置900からの画像光を透かし変換画像に応じて変調することが可能な光変調素子1200と、を備えている。なお、図30において、図27と同じ構成要素については、同じ番号を付しており、その詳細な説明は省略する。
【0170】
画像表示装置900は、表示画像出力装置100から出力された表示画像を画面に表示する。
【0171】
光変調素子1200は、液晶パネルなどから成っており、画像表示装置900の画面の前面に配置される。また、光変調素子1200は、透かし変換画像出力装置300に接続され、透かし変換画像出力装置300から出力された透かし変換画像の映像信号に応じて、表示された表示画像の画像光を変調する。具体的には、光変調素子1200は、透かし変換画像出力装置300からの透かし変換画像の映像信号に応じて、全体として透かし変換画像に対応した透過パターンを生成する。そこを、画像表示装置900によって表示された表示画像の画像光が通過すると、その画像光はその透過パターンに応じて変調を受ける。
【0172】
従って、光変調素子1200では、表示画像投写装置200によって表示された表示画像と、透過パターンとなった透かし変換画像と、が光学的に重畳されることになり、結果として、表示画像に透かし情報が光学的に埋め込まれて、光変調素子1200の前面に最終的に映し出される画像としては、透かし情報の埋め込まれた埋め込み画像を得ることができる。
【0173】
よって、このようにして光変調素子1200に映し出された埋め込み画像を、ビデオカメラやデジタルカメラなどで撮影して記録し、テレシンクによる画像の不正コピーが行われたとしても、その記録された画像には、透かし情報が埋め込まれていることになり、その不正コピーされた画像が不正に配布された場合でも、その画像に埋め込まれた透かし情報を検出することにより、不正コピーされた画像を容易に発見,追跡することができる。
【0174】
I.第9の実施例:
さて、上記した第8の実施例においては、光変調素子1200を用いていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、透かし変換画像を写し込んだ透過板を用いるようにしてもよい。
【0175】
では、そのような実施例を図31を用いて説明する。図31は本発明の第9の実施例としての透かし埋め込み装置を示す斜視図である。図31に示すように、本実施例の透かし埋め込み装置24は、表示画像を出力するための表示画像出力装置100と、表示画像を表示するための画像表示装置900と、透かし変換画像を写し込んだ透過板1300と、を備えている。なお、図30において、図27と同じ構成要素については、同じ番号を付しており、その詳細な説明は省略する。
【0176】
画像表示装置900は、表示画像出力装置100から出力された表示画像を画面に表示する。
【0177】
透過板1300は、ガラス板などから成っており、透かし変換画像を、そのガラス板上に印刷することによって、写し込んでいる。
【0178】
従って、その透過板1300を、画像表示装置900によって表示された表示画像の画像光が通過することによって、透過板1300では、表示画像投写装置200によって投写された表示画像と、写し込まれている透かし変換画像と、が光学的に重畳されることになり、結果として、表示画像に透かし情報が光学的に埋め込まれて、透過板1300の前面に最終的に映し出される画像としては、透かし情報の埋め込まれた埋め込み画像を得ることができる。
【0179】
よって、このようにして透過板1300に映し出された埋め込み画像を、ビデオカメラやデジタルカメラなどで撮影して記録し、テレシンクによる画像の不正コピーが行われたとしても、その記録された画像には、透かし情報が埋め込まれていることになり、その不正コピーされた画像が不正に配布された場合でも、その画像に埋め込まれた透かし情報を検出することにより、不正コピーされた画像を容易に発見,追跡することができる。
【0180】
J.第10の実施例:
さて、上記した第1の実施例においては、表示画像投写装置200によってスクリーン500に表示画像を投写し、透かし変換画像投写装置400によってスクリーン500に透かし変換画像を投写して、スクリーン500において、両者を光学的に重畳させるようにしていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、画像投写装置内において、偏光ビームスプリッタなどの光合成素子を用いて表示画像と透かし変換画像とを重畳させるようにしてもよい。
【0181】
では、そのような実施例を図32を用いて説明する。図32は本発明の第10の実施例としての透かし埋め込み装置を示す斜視図である。図32に示すように、本実施例の透かし埋め込み装置26は、表示画像を出力するための表示画像出力装置100と、透かし変換画像を生成して出力する透かし変換画像出力装置300と、表示画像と透かし変換画像とを光学的に重畳してスクリーン500に投写するための画像投写装置1400と、を備えている。なお、図32において、図1と同じ構成要素については、同じ番号を付しており、その詳細な説明は省略する。
【0182】
図33は図32における画像投写装置1400の構成を示すブロック図である。画像投写装置1400は、プロジェクタから成っており、主として、2つの光源1402,1408と、液晶パネルなどから成る2つの光変調素子1404,1410と、偏光ビームスプリッタ1406と、ミラー1412と、投写光学系1414と、2つの処理回路1416,1418と、を備えている。
【0183】
なお、図33では、光源1402,1408から投写光学系1414に至る光路中には、上記した素子以外の光学素子も存在するが、説明を簡略化するために省略されている。
【0184】
透かし変換画像投写装置1400では、表示画像出力装置100から出力された表示画像の映像信号を入力し、処理回路1416において、その映像信号に種々の画像処理を施した後、その映像信号によって光変調素子1404を駆動する。そして、光源1402からの光をその光変調素子1404で透過させることにより、その光を上記映像信号に応じて変調して、表示画像の画像光を得る。ここで、光変調素子1404は、変調後の画像光を例えばS偏光にして出射するように構成されており、その出射したS偏光の画像光(すなわち、表示画像の画像光)はそのまま偏光ビームスプリッタ1406に入射される。
【0185】
一方、透かし変換画像出力装置300から出力された透かし変換画像の映像信号を入力し、処理回路1418において、その映像信号に種々の画像処理を施した後、その映像信号によって光変調素子1410を駆動する。そして、光源1408からの光をその光変調素子1410で透過させることにより、その光を上記映像信号に応じて変調して、透かし変換画像の画像光を得る。ここで、光変調素子1410は、光変調素子1404とは反対に、変調後の画像光を例えばP偏光にして出射するように構成されており、その出射したP偏光の画像光(すなわち、透かし変換画像の画像光)はミラー1412で反射されて、光路を折り曲げられた後、偏光ビームスプリッタ1406に入射される。
【0186】
偏光ビームスプリッタ1406は、S偏光を透過し、P偏光を反射するように構成されているため、光変調素子1404からのS偏光の画像光は偏光ビームスプリッタ1406を透過し、光変調素子1410からのP偏光の画像光は偏光ビームスプリッタ1406で反射して、互いに合成された画像光として投写光学系1414に入射される。そして、投写光学系1414は、その合成された画像光をスクリーン500に拡大投写する。
【0187】
従って、偏光ビームスプリッタ1406では、光変調素子1404から画像光として出射された表示画像と、光変調素子1410から画像光として出射された透かし変換画像と、が光学的に重畳されることになり、結果として、表示画像に透かし情報が光学的に埋め込まれて、スクリーン500に最終的に映し出される画像としては、透かし情報の埋め込まれた埋め込み画像を得ることができる。
【0188】
よって、このようにしてスクリーン500に映し出された埋め込み画像を、ビデオカメラやデジタルカメラなどで撮影して記録し、テレシンクによる画像の不正コピーが行われたとしても、その記録された画像には、透かし情報が埋め込まれていることになり、その不正コピーされた画像が不正に配布された場合でも、その画像に埋め込まれた透かし情報を検出することにより、不正コピーされた画像を容易に発見,追跡することができる。
【0189】
なお、本実施例において、光変調素子1404,1410として、液晶パネルなどの透過型の光変調素子を用いているが、DMDなどの反射型の光変調素子を用いるようにしてもよい。また、光合成素子として、偏光ビームスプリッタ1406を用いているが、ハーフミラーなどを用いるようにしてもよい。さらに、表示画像と透かし変換画像とで、光変調素子の配置を入れ替えるようにしてもよく、S偏光とP偏光とを入れ替えるようにしてもよい。また、光変調素子は、光源から偏光ビームスプリッタ1406までの間の光路中の任意の適当な位置に配置することができる。
【0190】
K.第11の実施例:
さて、上記した第10の実施例においては、透かし変換画像の画像光を得るために、光変調素子1410を用いていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、透かし変換画像を写し込んだ透過板を用いるようにしてもよい。
【0191】
では、そのような実施例を図34を用いて説明する。図34は本発明の第11の実施例としての透かし埋め込み装置を示す斜視図である。図34に示すように、本実施例の透かし埋め込み装置28は、表示画像を出力するための表示画像出力装置100と、表示画像と透かし変換画像とを光学的に重畳してスクリーン500に投写するための画像投写装置1500と、を備えている。なお、図34において、図1と同じ構成要素については、同じ番号を付しており、その詳細な説明は省略する。
【0192】
図35は図34における画像投写装置1500の構成を示すブロック図である。画像投写装置1500は、プロジェクタから成っており、主として、2つの光源1402,1408と、液晶パネルなどから成る光変調素子1404と、透過板1502と、偏光ビームスプリッタ1406と、ミラー1412と、投写光学系1414と、処理回路1416と、を備えている。なお、図35において、図33と同じ構成要素については、同じ番号を付しており、その詳細な説明は省略する。
【0193】
また、透過板1502は、ガラス板などから成っており、透かし変換画像を、そのガラス板上に印刷することによって、写し込んでいる。また、一方の面には偏光板が取り付けられている。
【0194】
なお、図35では、光源1402,1408から投写光学系1414に至る光路中には、上記した素子以外の光学素子も存在するが、説明を簡略化するために省略されている。
【0195】
透かし変換画像投写装置1500では、表示画像については第10の実施例と同様に、表示画像出力装置100から出力された表示画像の映像信号によって光変調素子1404を駆動し、光源1402からの光を光変調素子1404により上記映像信号に応じて変調して、表示画像の画像光を得る。そして、変調後の画像光(すなわち、表示画像の画像光)は例えばS偏光として出射され、偏光ビームスプリッタ1406に入射される。
【0196】
一方、透かし変換画像については、光源1408からの光を、透かし変換画像を写し込んだ透過板1502で透過させることにより、透かし変換画像の画像光に変換する。また、透過板1502は、取り付けられた偏光板によって、画像光を例えばP偏光にして出射するように構成されており、その出射したP偏光の画像光(すなわち、透かし変換画像の画像光)はミラー1412で反射されて、偏光ビームスプリッタ1406に入射される。
【0197】
そして、光変調素子1404からのS偏光の画像光は偏光ビームスプリッタ1406を透過し、透過板1502からのP偏光の画像光は偏光ビームスプリッタ1406で反射して、互いに合成された画像光として投写光学系1414に入射される。投写光学系1414は、その合成された画像光をスクリーン500に拡大投写する。
【0198】
従って、偏光ビームスプリッタ1406では、光変調素子1404から画像光として出射された表示画像と、透過板1502から画像光として出射された透かし変換画像と、が光学的に重畳されることになり、結果として、表示画像に透かし情報が光学的に埋め込まれて、スクリーン500に最終的に映し出される画像としては、透かし情報の埋め込まれた埋め込み画像を得ることができる。よって、テレシンクによる画像の不正コピーが行われたとしても、その記録された画像には透かし情報が埋め込まれていることになり、その不正コピーされた画像が不正に配布された場合でも、その埋め込まれた透かし情報を検出することにより、不正コピーされた画像を容易に発見,追跡することができる。
【0199】
なお、本実施例においては、透過板1502として、ガラス板など用いるようにしたが、透明なフィルム,透明な板,またはレンズなどを用いるようにしてもよく、また、透かし画像も印刷の他、焼き付けなどにより写し込むようにしてもよい。また、透過板に代えて、透かし画像を写し込んだミラーなどの反射板を用いるようにしてもよい。その場合、ミラー1412として構成するようにしてもよい。
【0200】
また、本実施例においては、光変調素子1404として、液晶パネルなどの透過型の光変調素子を用いているが、DMDなどの反射型の光変調素子を用いるようにしてもよい。また、光合成素子として、偏光ビームスプリッタ1406を用いているが、ハーフミラーなどを用いるようにしてもよい。
【0201】
また、表示画像についても、表示画像の映像信号によって駆動される光変調素子1404を用いる代わりに、映画フィルムや、スライドフィルムなどを用いるようにしてもよい。なお、このことは第10の実施例でも同様である。さらに、光変調素子1404と透過板1502の配置を入れ替えるようにしてもよく、表示画像と透かし変換画像とで、S偏光とP偏光とを入れ替えるようにしてもよい。また、光変調素子1404や透過板1502は、光源から偏光ビームスプリッタ1406までの間の光路中の任意の適当な位置に配置することができる。
【0202】
L.第12の実施例:
さて、上記した第10の実施例においては、2つの光源を用いて、表示画像の画像光と透かし変換画像の画像光をそれぞれ得て、それら画像光を偏光ビームスプリッタ1406などの光合成素子で合成することによって、表示画像と透かし変換画像とを光学的に重畳させるようにしていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、1つの光源を用いて、表示画像と透かし変換画像とを光学的に重畳した画像光を得るようにしてもよい。
【0203】
では、そのような実施例を図面を用いて説明する。なお、本実施例の透かし埋め込み装置の全体構成は、図32に示した構成とほぼ同様であるので、その詳細な説明は省略する。但し、表示画像と透かし変換画像とを光学的に重畳してスクリーン500に投写するための画像投写装置としては、図36に示す画像投写装置1600を用いる。
【0204】
図36は本発明の第12の実施例としての透かし埋め込み装置における画像投写装置1600の構成を示すブロック図である。画像投写装置1600は、プロジェクタから成っており、主として、光源1602と、液晶パネルなどから成る2つの光変調素子1404,1410と、投写光学系1414と、2つの処理回路1416,1418と、を備えている。なお、図36において、図33と同じ構成要素については、同じ番号を付しており、その詳細な説明は省略する。
【0205】
なお、図36では、光源1602から投写光学系1414に至る光路中には、上記した素子以外の光学素子も存在するが、説明を簡略化するために省略されている。
【0206】
透かし変換画像投写装置1600では、まず、表示画像出力装置100から出力された表示画像の映像信号を入力し、処理回路1416において、その映像信号に種々の画像処理を施した後、その映像信号によって光変調素子1404を駆動する。そして、光源1602からの光をその光変調素子1404で透過させることにより、その光を上記映像信号に応じて変調して、表示画像の画像光として出射する。
【0207】
次に、透かし変換画像出力装置300から出力された透かし変換画像の映像信号を入力し、処理回路1418において、その映像信号に種々の画像処理を施した後、その映像信号によって光変調素子1410を駆動する。そして、光変調素子1404から出射された画像光をその光変調素子1410で透過させることにより、その画像光を上記映像信号に応じて変調して、表示画像と透かし変換画像の合成された画像光を出射し、投写光学系1414に入射する。そして、投写光学系1414は、その合成された画像光をスクリーン500に拡大投写する。
【0208】
従って、光変調素子1410では、光変調素子1404から画像光として出射された表示画像と、その画像光を変調して得られる透かし変換画像と、が光学的に重畳されることになり、結果として、表示画像に透かし情報が光学的に埋め込まれて、スクリーン500に最終的に映し出される画像としては、透かし情報の埋め込まれた埋め込み画像を得ることができる。
【0209】
よって、このようにしてスクリーン500に映し出された埋め込み画像を、ビデオカメラやデジタルカメラなどで撮影して記録し、テレシンクによる画像の不正コピーが行われたとしても、その記録された画像には、透かし情報が埋め込まれていることになり、その不正コピーされた画像が不正に配布された場合でも、その画像に埋め込まれた透かし情報を検出することにより、不正コピーされた画像を容易に発見,追跡することができる。
【0210】
なお、本実施例において、光変調素子1404,1410として、液晶パネルなどの透過型の光変調素子を用いているが、DMDなどの反射型の光変調素子を用いるようにしてもよい。さらに、表示画像と透かし変換画像とで、光変調素子の配置を入れ替えるようにしてもよい。
【0211】
M.第13の実施例:
さて、上記した第12の実施例においては、透かし変換画像の画像光を得るために、光変調素子1410を用いていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、透かし変換画像を写し込んだ透過板を用いるようにしてもよい。
【0212】
では、そのような実施例を図面を用いて説明する。なお、本実施例の透かし埋め込み装置の全体構成は、図34に示した構成とほぼ同様であるので、その詳細な説明は省略する。但し、表示画像と透かし変換画像とを光学的に重畳してスクリーン500に投写するための画像投写装置としては、図37に示す画像投写装置1700を用いる。
【0213】
図37は本発明の第13の実施例としての透かし埋め込み装置における画像投写装置1700の構成を示すブロック図である。画像投写装置1700は、プロジェクタから成っており、主として、光源1602と、液晶パネルなどから成る光変調素子1404と、透過板1702と、投写光学系1414と、処理回路1416と、を備えている。なお、図37において、図36と同じ構成要素については、同じ番号を付しており、その詳細な説明は省略する。
【0214】
また、透過板1702は、ガラス板などから成っており、透かし変換画像を、そのガラス板上に印刷することによって、写し込んでいる。
【0215】
なお、図37では、光源1602から投写光学系1414に至る光路中には、上記した素子以外の光学素子も存在するが、説明を簡略化するために省略されている。
【0216】
透かし変換画像投写装置1500では、まず、第12の実施例と同様に、表示画像出力装置100から出力された表示画像の映像信号によって光変調素子1404を駆動し、光源1602からの光を光変調素子1404により上記映像信号に応じて変調して、表示画像の画像光として出射する。
【0217】
次に、光変調素子1404から出射された画像光を、透かし変換画像を写し込んだ透過板1702で透過させることにより、表示画像と透かし変換画像の合成された画像光に変換して出射し、投写光学系1414に入射する。そして、投写光学系1414は、その合成された画像光をスクリーン500に拡大投写する。
【0218】
従って、透過板1702では、光変調素子1404から画像光として出射された表示画像と、その画像光を透過して得られる透かし変換画像と、が光学的に重畳されることになり、結果として、表示画像に透かし情報が光学的に埋め込まれて、スクリーン500に最終的に映し出される画像としては、透かし情報の埋め込まれた埋め込み画像を得ることができる。よって、テレシンクによる画像の不正コピーが行われたとしても、その記録された画像には透かし情報が埋め込まれていることになり、その不正コピーされた画像が不正に配布された場合でも、その埋め込まれた透かし情報を検出することにより、不正コピーされた画像を容易に発見,追跡することができる。
【0219】
なお、本実施例においては、透過板1702として、ガラス板など用いるようにしたが、透明なフィルム,透明な板,またはレンズなどを用いるようにしてもよく、また、透かし画像も印刷の他、焼き付けなどにより写し込むようにしてもよい。また、透過板に代えて、透かし画像を写し込んだミラーなどの反射板を用いるようにしてもよい。
【0220】
また、本実施例においては、光変調素子1404として、液晶パネルなどの透過型の光変調素子を用いているが、DMDなどの反射型の光変調素子を用いるようにしてもよい。
【0221】
また、表示画像についても、表示画像の映像信号によって駆動される光変調素子1404を用いる代わりに、映画フィルムや、スライドフィルムなどを用いるようにしてもよい。なお、このことは第12の実施例でも同様である。さらに、光変調素子1404と透過板1702の配置を入れ替えるようにしてもよい。
【0222】
N.第14の実施例:
上記した第10及び第11の実施例では、画像投写装置内において、偏光ビームスプリッタなどの光合成素子を用いて表示画像と透かし変換画像とを重畳させるようにしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、画像投写装置外において重畳させるようにしてもよい。
【0223】
では、そのような実施例について説明する。すなわち、本実施例においては、表示画像を投写するための表示画像投写装置と、透かし変換画像を投写するための透かし変換画像投写装置と、を用意し、それらの前方に、図33または図35に示した偏光ビームスプリッタ1406やミラー1412を配置する。そして、表示画像投写装置から投写された表示画像の画像光と透かし変換画像投写装置から投写された透かし変換画像の画像光とを偏光ビームスプリッタ1406で合成した上で、その合成された画像光をスクリーン500に拡大投写する。
【0224】
従って、偏光ビームスプリッタ1406では、投写された表示画像と、投写された透かし変換画像と、が光学的に重畳されることになり、結果として、表示画像に透かし情報が光学的に埋め込まれて、スクリーン500に最終的に映し出される画像としては、透かし情報の埋め込まれた埋め込み画像を得ることができる。よって、テレシンクによる画像の不正コピーが行われたとしても、その記録された画像には透かし情報が埋め込まれていることになり、その不正コピーされた画像が不正に配布された場合でも、その埋め込まれた透かし情報を検出することにより、不正コピーされた画像を容易に発見,追跡することができる。
【0225】
O.第15の実施例:
上記した第12及び第13の実施例では、画像投写装置内において、光変調素子や透過板などの光学素子を用いて表示画像と透かし変換画像とを重畳させるようにしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、画像投写装置外において重畳させるようにしてもよい。
【0226】
では、そのような実施例について説明する。すなわち、本実施例においては、表示画像を投写するための表示画像投写装置を用意し、その前方に、図36に示したような光変調素子1410または図37に示した透過板1702を配置する。そして、表示画像投写装置から投写された表示画像の画像光をその光変調素子1410で透過させることにより、その画像光を透かし変換画像の映像信号に応じて変調して、表示画像と透かし変換画像の合成された画像光を生成したり、あるいは、表示画像投写装置から投写された表示画像の画像光を、透かし変換画像を写し込んだ透過板1702で透過させることにより、表示画像と透かし変換画像の合成された画像光に変換した上で、その合成された画像光をスクリーン500に拡大投写する。
【0227】
従って、偏光ビームスプリッタ1406では、投写された表示画像と、投写された透かし変換画像と、が光学的に重畳されることになり、結果として、表示画像に透かし情報が光学的に埋め込まれて、スクリーン500に最終的に映し出される画像としては、透かし情報の埋め込まれた埋め込み画像を得ることができる。よって、テレシンクによる画像の不正コピーが行われたとしても、その記録された画像には透かし情報が埋め込まれていることになり、その不正コピーされた画像が不正に配布された場合でも、その埋め込まれた透かし情報を検出することにより、不正コピーされた画像を容易に発見,追跡することができる。
【0228】
P.変形例:
なお、本発明は上記した実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様にて実施することが可能である。
【0229】
上記した実施例では、周波数領域からの逆変換や周波数領域への変換として、DCTを用いたが、離散フーリエ変換(DFT)やウェーブレット変換や変形離散コサイン変換(MDCT:modified DCT)などの他の種類の直交変換を採用することも可能である。
【0230】
上記した実施例では、透かし情報として、数字列や文字列を0,1に変換して得られるビット情報や、ロゴマークを例として挙げたが、本発明はこれに限定されるものではなく、種々の情報を透かし情報として用いることかできる。また、このような透かし情報を配置した透かし画像としては、2値画像や多値画像、白黒画像やカラー画像など種々の画像を用いることができる。
【0231】
上記した実施例では、光変調素子として、いわゆる単板式の光変調素子を用いていたが、R(赤),G(緑),B(青)の3原色でれぞれ専用とする、いわゆる三板式の光変調素子を用いるようにしてもよい。
【0232】
上記した実施例では、周波数変換を利用して、透かし画像から透かし変換画像を得ていたが、例えば、透かし画像の各画素の位置を所望の乱数列を利用してランダムに入れ替えて、透かし情報を画像全体に均一に分散することによって、透かし変換画像を得るようにしてもよい。このようにしても、透かし情報を視覚的に認識され得ない状態に変換した透かし変換画像を得ることができる。
【0233】
なお、透かし変換画像としては、透かし情報を画像全体に均一に分散させる必要はなく、特定の領域に分散させるようにしてもよい。また、表示画像の画像内容に合わせて、その領域を変化させるようにしてもよい。例えば、表示画像における輝度が高い領域に、透かし変換画像における透かし情報の分散させた領域を合わせるようにしてもよいし、または、表示画像における輪郭部分に、透かし変換画像における透かし情報の位置を合わせるようにしてもよい。
【0234】
また、上記した各実施例のそれぞれの一部または全部を、任意に組み合わせることによって、本発明を構成するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例としての透かし埋め込み装置を示す斜視図である。
【図2】図1における透かし変換画像出力装置300の構成を示すブロック図である。
【図3】透かし変換画像出力装置300が実行する透かし変換画像生成処理の手順を示すフローチャートである。
【図4】DCTによって一般的に得られる周波数成分を示す説明図である。
【図5】透かし情報配置領域とマーカの位置とを示す説明図である。
【図6】生成された透かし画像の一例を示す説明図である。
【図7】マーカを付与した後の透かし画像の一例を示す説明図である。
【図8】乱数系列で明るさ方向の調整を行った後の透かし画像の一例を示す説明図である。
【図9】仮想的に画素が追加された後の透かし画像の一例を示す説明図である。
【図10】IDCTによって得られた透かし変換画像の一例を示す説明図である。
【図11】図1における透かし変換画像投写装置400の構成を示すブロック図である。
【図12】表示画像の一例を示す説明図である。
【図13】図12に示した表示画像と図10に示した透かし変換画像とをスクリーン500上で光学的に重畳して得られた埋め込み画像の一例を示す説明図である。
【図14】本発明の第2の実施例として透かし検出装置の構成を示すブロック図である。
【図15】透かし検出装置600が実行する透かし検出処理の手順を示すフローチャートである。
【図16】フィルタ処理の施された後の再生画像の一例を示す説明図である。
【図17】DCTによって得られた透かし検出画像の一例を示す説明図である。
【図18】幾何学的変化が加えられた再生画像の一例を示す説明図である。
【図19】図18の再生画像から得られる透かし検出画像の一例を示す説明図である。
【図20】幾何学的変化が加えられた再生画像の一例を示す説明図である。
【図21】図20の再生画像から得られる透かし検出画像の一例を示す説明図である。
【図22】幾何学的変化が加えられた再生画像の一例を示す説明図である。
【図23】図22の再生画像から得られる透かし検出画像の一例を示す説明図である。
【図24】本発明の第2の実施例としての透かし埋め込み装置に用いられる透かし変換画像投写装置の構成を示すブロック図である。
【図25】本発明の第3の実施例としての透かし埋め込み装置を示す斜視図である。
【図26】本発明の第4の実施例としての透かし埋め込み装置を示す斜視図である。
【図27】本発明の第5の実施例としての透かし埋め込み装置を示す斜視図である。
【図28】本発明の第6の実施例としての透かし埋め込み装置を示す斜視図である。
【図29】本発明の第7の実施例としての透かし埋め込み装置を示す斜視図である。
【図30】本発明の第8の実施例としての透かし埋め込み装置を示す斜視図である。
【図31】本発明の第9の実施例としての透かし埋め込み装置を示す斜視図である。
【図32】本発明の第10の実施例としての透かし埋め込み装置を示す斜視図である。
【図33】図32における画像投写装置1400の構成を示すブロック図である。
【図34】本発明の第11の実施例としての透かし埋め込み装置を示す斜視図である。
【図35】図34における画像投写装置1500の構成を示すブロック図である。
【図36】本発明の第12の実施例としての透かし埋め込み装置における画像投写装置1600の構成を示すブロック図である。
【図37】本発明の第13の実施例としての透かし埋め込み装置における画像投写装置1700の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
10…透かし埋め込み装置
12…透かし埋め込み装置
14…透かし埋め込み装置
16…透かし埋め込み装置
18…透かし埋め込み装置
20…透かし埋め込み装置
22…透かし埋め込み装置
24…透かし埋め込み装置
26…透かし埋め込み装置
28…透かし埋め込み装置
100…表示画像出力装置
1000…光変調スクリーン
1100…変換画像スクリーン
1200…光変調素子
1300…透過板
1400…画像投写装置
1400…透かし変換画像投写装置
1402…光源
1404…光変調素子
1406…偏光ビームスプリッタ
1408…光源
1410…光変調素子
1412…ミラー
1414…投写光学系
1416…処理回路
1418…処理回路
1500…画像投写装置
1500…透かし変換画像投写装置
1502…透過板
1600…画像投写装置
1600…透かし変換画像投写装置
1602…光源
1700…画像投写装置
1702…透過板
200…表示画像投写装置
300…透かし変換画像出力装置
302…CPU
304…ROM
306…RAM
308…入力装置
310…表示装置
312…外部出力装置
314…ハードディスク装置
316…バス
350…画像生成部
352…マーカ付与部
354…乗算部
356…仮想画素追加部
358…IDCT部
360…仮想画素除去部
400…透かし変換画像投写装置
402…光源
404…光変調素子
406…投写光学系
408…処理回路
500…スクリーン
600…検出装置
600…透かし変換画像投写装置
602…CPU
604…ROM
606…RAM
608…入力装置
610…表示装置
612…外部入力装置
614…ハードディスク装置
616…バス
650…フィルタ処理部
652…DCT部
654…情報探索部
656…情報検出部
700…表示画像投写装置
702…透過板
850…透かし変換画像投写装置
900…画像表示装置

Claims (24)

  1. 表示画像に透かし情報を埋め込む透かし埋め込み装置であって、
    前記表示画像と、前記透かし画像を含む特定画像と、を光学的に重畳して、前記表示画像に前記透かし情報を光学的に埋め込むことを特徴とする透かし埋め込み装置。
  2. 請求項1に記載の透かし埋め込み装置において、
    前記透かし情報は、前記特定画像に、視覚的に認識され得ない状態で含まれていることを特徴とする透かし埋め込み装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の透かし埋め込み装置において、
    前記表示画像を被投写面に投写する表示画像投写部と、
    前記特定画像を前記被投写面に投写する特定画像投写部と、
    を備え、
    前記被投写面において、前記表示画像と前記特定画像を光学的に重畳することを特徴とする透かし埋め込み装置。
  4. 請求項1または請求項2に記載の透かし埋め込み装置において、
    前記表示画像を画面に表示する画像表示部と、
    前記特定画像を前記画面に投写する特定画像投写部と、
    を備え、
    前記画面において、前記表示画像と前記特定画像を光学的に重畳することを特徴とする透かし埋め込み装置。
  5. 請求項1または請求項2に記載の透かし埋め込み装置において、
    投写された光を前記特定画像に応じて変化させることが可能なスクリーンと、
    前記表示画像を前記スクリーンに投写する表示画像投写部と、
    を備え、
    前記スクリーンにおいて、前記表示画像と前記特定画像を光学的に重畳することを特徴とする透かし埋め込み装置。
  6. 請求項5に記載の透かし埋め込み装置において、
    前記スクリーンは、前記特定画像に応じて前記光を変調することを特徴とする透かし埋め込み装置。
  7. 請求項5に記載の透かし埋め込み装置において、
    前記スクリーンには、前記特定画像が写し込まれていることを特徴とする透かし埋め込み装置。
  8. 請求項1または請求項2に記載の透かし埋め込み装置において、
    前記表示画像を画面に表示する画像表示部と、
    前記画面の前面に配置され、表示された前記表示画像の画像光を前記特定画像に応じて変化させる光学素子と、
    を備え、
    前記光学素子において、前記表示画像と前記特定画像を光学的に重畳することを特徴とする透かし埋め込み装置。
  9. 請求項8に記載の透かし埋め込み装置において、
    前記光学素子は、前記特定画像に応じて前記画像光を変調する光変調素子を備えることを特徴とする透かし埋め込み装置。
  10. 請求項8に記載の透かし埋め込み装置において、
    前記光学素子は、前記特定画像が写し込まれていると共に、前記画像光を透過する透過板を備えることを特徴とする透かし埋め込み装置。
  11. 請求項1または請求項2に記載の透かし埋め込み装置において、
    前記表示画像の画像光を生成する第1の画像光生成部と、
    前記特定画像の画像光を生成する第2の画像光生成部と、
    前記表示画像の画像光と前記特定画像の画像光とを合成する光合成素子と、
    を備え、
    前記光合成素子において、前記表示画像と前記特定画像を光学的に重畳することを特徴とする透かし埋め込み装置。
  12. 請求項1または請求項2に記載の透かし埋め込み装置において、
    前記表示画像及び前記特定画像のうちの一方の画像光を生成する画像光生成部と、
    前記画像光を、前記表示画像及び前記特定画像のうちの他方に応じて変化させ、前記表示画像及び前記特定画像の合成された画像光を生成する光学素子と、
    を備え、
    前記光学素子において、前記表示画像と前記特定画像を光学的に重畳することを特徴とする透かし埋め込み装置。
  13. 請求項1ないし請求項12のうちの任意の1つに記載の透かし埋め込み装置において、
    前記特定画像は、前記透かし情報を配置して成る透かし画像を周波数領域にある像と仮定して、前記透かし画像に対して、画像全体に周波数領域からの逆変換を施して得られたことを特徴とする透かし埋め込み装置。
  14. 画面に表示された、または、被投写面に投写された、透かし情報の埋め込まれた埋め込み画像から、前記透かし情報を検出する透かし検出装置であって、
    表示または投写された前記埋め込み画像を撮影する撮影部と、
    撮影した前記埋め込み画像から前記透かし情報を検出する検出部と、
    を備える透かし検出装置。
  15. 表示画像に透かし情報を埋め込むための方法であって、
    (a)前記表示画像を用意する工程と、
    (b)前記透かし情報を含む特定画像を用意する工程と、
    (c)前記表示画像と前記特定画像を光学的に重畳して、前記表示画像に前記透かし情報を光学的に埋め込む工程と、
    を備える透かし埋め込み方法。
  16. 請求項15に記載の透かし埋め込み方法において、
    前記透かし情報は、前記特定画像に、視覚的に認識され得ない状態で含まれていることを特徴とする透かし埋め込み方法。
  17. 請求項15または請求項16に記載の透かし埋め込み方法において、
    前記工程(c)は、
    被投写面に前記表示画像を投写する工程と、
    前記表示画像の投写されている前記被投写面に前記特定画像を投写して、前記表示画像と前記特定画像を光学的に重畳する工程と、
    を含む透かし埋め込み方法。
  18. 請求項15または請求項16に記載の透かし埋め込み方法において、
    前記工程(c)は、
    画面に前記表示画像を表示する工程と、
    前記表示画像の表示されている前記画面に前記特定画像を投写して、前記表示画像と前記特定画像を光学的に重畳する工程と、
    を含む透かし埋め込み方法。
  19. 請求項15または請求項16に記載の透かし埋め込み方法において、
    前記工程(c)は、
    被投写面に前記表示画像を投写する工程と、
    前記被投写面において、投写された前記表示画像の画像光を、前記特定画像に応じて変化させて、前記表示画像と前記特定画像を光学的に重畳する工程と、
    を含む透かし埋め込み方法。
  20. 請求項15または請求項16に記載の透かし埋め込み方法において、
    前記工程(c)は、
    画面に前記表示画像を表示する工程と、
    表示された前記表示画像の画像光を、前記特定画像に応じて変化させて、前記表示画像と前記特定画像を光学的に重畳する工程と、
    を含む透かし埋め込み方法。
  21. 請求項15または請求項16に記載の透かし埋め込み方法において、
    前記工程(c)は、
    前記表示画像の画像光を生成する工程と、
    前記特定画像の画像光を生成する工程と、
    前記表示画像の画像光と前記特定画像の画像光とを合成し、前記表示画像と前記特定画像を光学的に重畳する工程と、
    を含む透かし埋め込み方法。
  22. 請求項15または請求項16に記載の透かし埋め込み方法において、
    前記工程(c)は、
    前記表示画像及び前記特定画像のうちの一方の画像光を生成する工程と、
    前記画像光を、前記表示画像及び前記特定画像のうちの他方に応じて変化させ、前記表示画像及び前記特定画像の合成された画像光を生成し、前記表示画像と前記特定画像を光学的に重畳する工程と、
    を含む透かし埋め込み方法。
  23. 請求項15ないし請求項22のうちの任意の1つに記載の透かし埋め込み方法において、
    前記工程(b)は、
    前記透かし情報を配置して成る透かし画像を周波数領域にある像と仮定して、前記透かし画像に対して、画像全体に周波数領域からの逆変換を施して、前記特定画像を得る工程を含む透かし埋め込み方法。
  24. 画面に表示された、または、被投写面に投写された、透かし情報の埋め込まれた埋め込み画像から、前記透かし情報を検出するための透かし検出方法であって、
    表示または投写された前記埋め込み画像を撮影する工程と、
    撮影した前記埋め込み画像から前記透かし情報を検出する工程と、
    を備える透かし検出方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008026424A (ja) * 2006-07-18 2008-02-07 Fuji Xerox Co Ltd 画像表示装置及び画像表示方法
JP2008028563A (ja) * 2006-07-19 2008-02-07 Yokohama Tlo Co Ltd 被写体照明方法、透かし情報埋め込み方法及び撮像方法
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JP2013150058A (ja) * 2012-01-17 2013-08-01 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 映像表示装置

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