JP2003260393A - グラビア塗布方法及びその装置 - Google Patents

グラビア塗布方法及びその装置

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JP2003260393A JP2002063792A JP2002063792A JP2003260393A JP 2003260393 A JP2003260393 A JP 2003260393A JP 2002063792 A JP2002063792 A JP 2002063792A JP 2002063792 A JP2002063792 A JP 2002063792A JP 2003260393 A JP2003260393 A JP 2003260393A
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豊 安藤
Takayuki Nakanishi
隆之 中西
Masafusa Murakami
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 グラビア塗布の塗布量が極めて少ない場合で
あっても、ドクターブレードの使用開始直後からグラビ
アロール軸方向の塗布量分布の均一化を図ることがで
き、これにより、ならし運転を殆ど要せずに微小量のグ
ラビア塗布時であっても良好な均一塗布面が得られ、塗
布時間を大幅に短縮して生産性の向上を図ることのでき
るグラビア塗布方法及び装置を提供する。 【解決手段】 グラビアロール1の表面に塗布液を供給
し、グラビアロール1の表面に押し当てたドクターブレ
ード3によってグラビアロール1の表面の余剰塗布液を
掻き落とした後、グラビアロール1のセル内の塗布液を
フィルムベースに塗布する際、グラビアロール1の軸垂
直方向撓みと略同等の撓みをドクターブレード3に付与
して余剰塗布液の掻き落としを行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、均一な塗布量分布
を要求される用途に有用なグラビア塗布方法及びその装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】塗布液をフィルムベース上に塗布する方
法として、グラビア塗布方法がよく知られている。グラ
ビア塗布方法は一例を図11に示すように、回転駆動さ
れるグラビアロール1の表面に塗布液2を供給し、グラ
ビアロール1の表面に押し当てたドクターブレード3に
よってグラビアロール1の表面の余剰塗布液を掻き落と
した後、グラビアロール1のセル内の塗布液をフィルム
ベース4上に塗布するというものである。ドクターブレ
ード3は、塗布液貯留部5からグラビアロール1表面に
塗布液2が供給されてからフィルムベース4に接触する
までの間で、グラビアロール1表面を押し当てている。
なお、図11において6a〜6cはガイドロール、8は
乾燥部である。また、フィルムベース4は矢印Y1方向
に走行し、グラビアロール1は矢印Y2方向に回転す
る。
【0003】この場合、図12に示すように、ドクター
ブレード3は真直な先端縁をグラビアロール1の表面に
押し当てているが、実際には図13に示すように、グラ
ビアロール1は自重等で下方に撓むため、ドクターブレ
ード3の接触端3aとグラビアロール1と間には、図1
4に模式的に示すように、ロール幅方向に不均一な隙間
7ができてしまう。従って、その影響でドクターブレー
ド3による掻き取り量がロール幅方向で不均一となり、
その結果、フィルムベース4(図11参照)に対する幅
方向塗布量分布が不均一になってしまう。
【0004】その影響は、フィルムベース4に対する塗
布量が少ない場合に特に顕著に現れる。例えば、液晶デ
ィスプレイの反射防止膜を構成する塗布液をフィルムベ
ース上に塗布するような場合、塗布量が10cc/m2
以下と少ないために、塗布量(膜厚)分布の均一化要求
が特に厳しく、塗布量均一化のための対策が必須とな
る。
【0005】塗布量をフィルムベースの幅方向に均一化
する方法は、各塗布方式によって種々開発されている。
例えば特開平6−55124号公報には、ブレードコー
ターの場合において、図15に示すように、ブレード1
1の先端縁11aをバックアップロール12の撓みに合
わせて湾曲化する技術が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記公報の技
術を応用して、グラビア塗布の場合のドクターブレード
の先端縁を湾曲化しても、ドクターブレードを接触させ
る対象が金属製のグラビアロールであり、ブレードコー
ターの場合のフィルムや紙と異なり柔軟性を有しないた
め、グラビアロールにドクターブレードを均一に当てて
塗布量分布の均一化を図ることは難しい。
【0007】そのため、実際には、塗布量均一化を図る
ための対策として、図16に示すように、ドクターブレ
ード3の組み付け初期の段階において、ドクターブレー
ド3を、回転するグラビアロール1に押し当て、ドクタ
ーブレード3の先端縁をグラビアロール1により摩耗さ
せ、両者の当たりを馴染ませるという方法をとらざるを
得なかった。図において、9はならし運転により削り取
られる部分を示す。しかし、グラビアロール1の撓みが
大きい場合には、ドクターブレード3の先端が十分に削
れるまでに長い時間をかけてならし運転しなくてはなら
ず、生産性を大きく低下させる要因となっていた。
【0008】また、グラビアロール1自体を撓みにくい
構造にすることで塗布量分布の均一化を図ることも考え
られる。具体的には、図17に示すように、グラビアロ
ール端部に形成したジャーナル部1aを軸受部10に嵌
合することでグラビアロール1を軸支する構造におい
て、グラビアロール1の軸受間距離L1を狭めたり、ジ
ャーナル部1aの径djを大きくしたり、ジャーナル部
1a基端部と軸受部10との間隔L2を狭めたり、グラ
ビアロール1の径dGを大きくする等の手段によって、
グラビアロール1の撓みを抑えることができる。しかし
ながら、このような種々の手段を講じてもグラビアロー
ル1の撓みを完全に無くすことはできず、従って、残さ
れた撓み量によって塗布量分布が不均一となる問題は解
消されることはない。
【0009】本発明は、上記事情を考慮してなされたも
ので、グラビア塗布の塗布量が極めて少ない場合であっ
ても、ドクターブレードの使用開始直後からグラビアロ
ール軸方向の塗布量分布の均一化を図ることができ、こ
れにより、ならし運転を殆ど要せずに微小量のグラビア
塗布時であっても良好な均一塗布面が得られ、塗布時間
を大幅に短縮して生産性の向上を図ることのできるグラ
ビア塗布方法及び装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的達成のため、本
発明の請求項1記載のグラビア塗布方法は、グラビアロ
ール表面に塗布液を供給し、該グラビアロール表面に押
し当てたドクターブレードによってグラビアロール表面
の余剰塗布液を掻き落とした後、グラビアロールのセル
内の塗布液をフィルムベースに塗布するグラビア塗布方
法であって、前記グラビアロールの軸垂直方向撓みと略
同等の撓みをドクターブレードに付与して前記余剰塗布
液の掻き落としを行うことを特徴とする。
【0011】このグラビア塗布方法によれば、ドクター
ブレードにグラビアロールの撓み相当の撓みを予め付与
するようにしているので、ドクターブレードの組み付け
初期の段階から、自重等により撓んだ状態のグラビアロ
ール表面にドクターブレードの接触端をロール軸方向に
わたって均一に当てることができる。従って、グラビア
ロール表面の塗布液の量をロール軸方向で均一に制御す
ることができ、フィルムベースに対する塗布量分布の均
一化を図ることができる。また、新しくドクターブレー
ドを組み込んだ初期の段階から、ならし運転を長時間し
なくとも、グラビアロール表面にドクターブレードを均
一に当てることができるので、生産性を向上することが
できる。
【0012】請求項2記載のグラビア塗布方法は、請求
項1記載のグラビア塗布方法において、前記グラビアロ
ールの自重と、前記グラビアロールに接触するフィルム
ベースの張力と、前記グラビアロールに対するドクター
ブレードの押圧力との合力によるグラビアロールの撓み
を求め、その撓みと略同等の撓みをドクターブレードに
付与することを特徴とする。
【0013】このグラビア塗布方法によれば、グラビア
ロールの自重と、グラビアロールに接触するフィルムベ
ースの張力と、グラビアロールに対するドクターブレー
ドの押圧力との合力に基づいてグラビアロールの撓みを
求めるので、精度良くグラビアロールの撓みを求めるこ
とができる。そして、そのグラビアロールの撓みと略同
等の撓みをドクターブレードに付与するので、撓んだ状
態のグラビアロール表面にドクターブレードをロール幅
方向に均一に当てることができ、フィルムベースに対す
る塗布量分布の均一化を図ることができる。
【0014】請求項3記載のグラビア塗布方法は、前記
グラビアロールの撓みを次式で求め、 撓み={L4P/(2EI)} 〔1/2・{(L−x)/L}2−1/12・{(L−
x)/L}4〕 ただし、 P:グラビアロールに撓みを与える力 E:グラビアロールの縦弾性係数 I:グラビアロールの断面二次モーメント L:グラビアロール面長(軸受間距離)/2 x:グラビアロール軸方向中点からの距離 その求められた撓みと略同等の撓みをドクターブレード
に付与することを特徴とする。
【0015】このグラビア塗布方法によれば、上式で求
めた撓みと略同等の撓みをドクターブレードに付与する
ので、撓んだ状態のグラビアロール表面にドクターブレ
ードをロール軸方向にわたって均一に当てることがで
き、フィルムベースに対する塗布量分布の均一化を図る
ことができる。
【0016】請求項4記載のグラビア塗布装置は、フィ
ルムベースに塗布液を塗布するグラビアロールと、グラ
ビアロール表面に塗布液を供給する塗布液供給部と、塗
布液が供給されてからフィルムベースに接触するまでの
間のグラビアロール表面に押し当てられることでグラビ
アロール表面の余剰塗布液を掻き落とすドクターブレー
ドとを具備するグラビア塗布装置であって、少なくとも
前記グラビアロールに対するドクターブレードの接触端
に、前記グラビアロールの軸垂直方向撓みと略同等の撓
みを付与する撓み付与手段を備えたことを特徴とする。
【0017】このグラビア塗布装置によれば、ドクター
ブレードにグラビアロールの撓み相当の撓みを予め付与
するので、塗布液供給部からグラビアロール表面に供給
された塗布液のうち、余剰塗布液をドクターブレードに
よって確実に掻き落とすことができる。即ち、ドクター
ブレードの組み付け初期の段階から、撓んだ状態のグラ
ビアロール表面にドクターブレードの接触端をロール幅
方向に均一に当てることができ、従って、グラビアロー
ル表面の塗布液の量をロール幅方向で均一に制御するこ
とができる。これにより、フィルムベースに対する塗布
量分布の均一化を図ることができる。しかも、新しくド
クターブレードを組み込んだ初期の段階から、ならし運
転を長時間しなくとも、グラビアロール表面にドクター
ブレードを均一に当てることができるので、生産性を向
上することができる。
【0018】請求項5記載のグラビア塗布装置は、請求
項4記載のグラビア塗布装置において、前記グラビアロ
ールの径がφ15mm〜φ250mmの範囲にあること
を特徴とする。
【0019】このグラビア塗布装置によれば、グラビア
ロールの径をφ15mm〜φ250mmとすることで、
グラビアロールの径が小さすぎる場合にドクターブレー
ドを押し付け時にグラビアロールが偏芯する等の不具合
がなくなり、グラビア塗布装置の有効性を十分に発揮す
ることができる。
【0020】請求項6記載のグラビア塗布装置は、請求
項4又は請求項5記載のグラビア塗布装置において、前
記ドクターブレードが金属又は樹脂からなることを特徴
とする。
【0021】このグラビア塗布装置によれば、ドクター
ブレードを金属で構成した場合に、十分な耐摩耗性を発
揮できる。また、高い剛性を発揮できることにより、余
剰塗布液の掻き取り性が良好となり、高精度な塗布量分
布を確保することができる。また、ドクターブレードを
樹脂で構成した場合には、グラビアロールに対して傷を
付けるおそれがなくなる。
【0022】請求項7記載のグラビア塗布装置は、請求
項4〜請求項6のいずれか1項記載のグラビア塗布装置
において、前記ドクターブレードを保持するホルダが、
該ドクターブレードの基端部を挟む2枚の押え板と、こ
れら2枚の押え板を介してドクターブレードに挟持力を
及ぼす2つの金属ブロックとを備えていることを特徴と
する。
【0023】このグラビア塗布装置によれば、2つの金
属ブロックを、例えばボルトで互いに締結することによ
り、2枚の押え板を介してドクターブレードを挟持する
ことができる。また、ボルトの代わりに流体圧で押え板
に対して挟持力を付与することも可能であり、いずれに
しろ、確実且つ強固にドクターブレードを保持すること
ができる。
【0024】請求項8記載のグラビア塗布装置は、請求
項7記載のグラビア塗布装置において、前記ホルダに前
記グラビアロールの軸垂直方向撓みと略同等の撓みを付
与するホルダ撓み付与手段を設けたことを特徴とする。
【0025】このグラビア塗布装置によれば、ホルダ撓
み付与手段によりホルダを撓ませることで、ドクターブ
レードに撓みを付与することができ、これにより、ドク
ターブレードの撓み曲線を任意に変更して設定すること
ができる。
【0026】請求項9記載のグラビア塗布装置は、請求
項7記載のグラビア塗布装置において、前記金属ブロッ
クが、前記押え板を挟持する面に、前記ドクターブレー
ドの長手方向に沿って、前記グラビアロールの軸垂直方
向撓みと略同等の撓みを有した湾曲面を形成してなるこ
とを特徴とする。
【0027】このグラビア塗布装置によれば、金属ブロ
ックの挟持面を湾曲面で形成することによりドクターブ
レードに撓みを付与するので、簡単な構造で、撓みを安
定してドクターブレードに与えることができる。また、
金属ブロックを複数種取りそろえておくことで、ドクタ
ーブレードを任意の湾曲面に容易に撓ませることができ
る。
【0028】請求項10記載のグラビア塗布装置は、請
求項7記載のグラビア塗布装置において、前記押え板
が、前記ドクターブレードの長手方向に沿って、前記グ
ラビアロールの軸垂直方向撓みと略同等の撓みを形成す
る厚みの変化を有してなることを特徴とする。
【0029】このグラビア塗布装置によれば、押え板の
厚みを変更して挟持面を湾曲面で形成することによりド
クターブレードに撓みを付与するので、簡単な構造で、
撓みを安定してドクターブレードに与えることができ
る。また、押え板を複数種取りそろえておくことで、ド
クターブレードを任意の湾曲面に容易に撓ませることが
できる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明のグラビア塗布方法
及びその装置の好適な実施の形態について、図面を参照
して詳細に説明する。図1にグラビアロールとドクター
ブレードとの関係を表す説明図を示した。(a)は斜視
図で(b)はIb矢視図である。本発明の実施形態のグ
ラビア塗布方法は、図10にグラビア塗布方向と塗布装
置の説明図を示すように、軸受間に回転自在に軸支され
たグラビアロール1の表面に塗布液2を供給し、グラビ
アロール1の表面に押し当てたドクターブレード3によ
ってグラビアロール1の表面の余剰塗布液を掻き落とし
た後、グラビアロール1のセル内の塗布液をフィルムベ
ース4に塗布する方法であって、図1(a),(b)に
撓みを誇張して示すように、グラビアロール1の軸垂直
方向撓みと略同等の撓みをドクターブレード3に付与し
て、余剰塗布液の掻き落としを行うものである。
【0031】この場合、少なくともドクターブレード3
の先端のグラビアロール1に対する接触端3aが、グラ
ビアロール1の表面、特にグラビアロール表面の同一母
線(ロール撓み無しの状態におけるロール表面の軸方向
線)上に確実に接するように、ドクターブレード3に撓
みが与えられていればよい。なお、図1(b)のIb方
向は、グラビアロール1の最大撓み方向(略鉛直方向)
に直角な方向(略水平方向)である。
【0032】ここで、グラビアロール1の撓みの求め方
を図2を参照しながら説明する。まず、グラビアロール
1に撓みを与える力としては、グラビアロール1に接触
するフィルムベース4の張力Tの鉛直成分、グラビアロ
ール1に対するドクターブレード3の押圧力PBの鉛直
成分、グラビアロール1の自重が存在する。ドクターブ
レード3は、グラビアロール1の中心から鉛直線に対し
て角度b1の方向の点Qの表面に、水平線とのなす角度
2の傾きで押し当てられている。ただし、次の条件を
満足するように各要素が設定されている。
【0033】(a)グラビアロールの自重>ドクターブ
レードの押圧力 (b)0゜<b1<90° (c)−45°<b2<45° (d)a1≦30゜,a2≦30゜
【0034】即ち、(a)によれば、ドクターブレード
の押圧力がグラビアロールの自重より小さいことによ
り、ドクターブレードの押圧力の水平成分が十分に小さ
くなる。また、(b)によれば、角度b1を、ドクター
ブレードによる水平方向の力が大きくならず、ブレード
の掻き取り性の良い範囲に設定でき、(c)によれば、
ドクターブレードの押圧力の水平成分を鉛直成分より小
さくできる。そして、(d)によれば、フィルムベース
の張力による水平成分を小さくできる。従って、上記
(a)〜(d)の条件を満足することにより、グラビア
ロールに作用する水平方向の力が、鉛直方向の力に対し
て十分小さくなって、鉛直方向の力だけを考慮して撓み
を求めても、実質的に問題ないレベルとなる。また、フ
ィルムベースの張力は、フィルムベースがa1>a2の関
係を有すれば、発生する水平方向分力はドクターブレー
ドの押圧力による水平方向分力と相反する方向で生じる
ため、水平方向に作用する力は略相殺されることにな
る。仮に無視できない水平方向の力が存在しても、例え
ば特開平6−55124号に記載された図16に示すブ
レード形状とすることで、グラビアロール軸方向に沿っ
て均一な押し当て状態が得られ、これにより塗布量分布
の均一化が図られる。
【0035】いま、グラビアロール1の最大撓みは軸垂
直方向の鉛直方向に発生し、水平方向の撓みは無視でき
る程度と考え、鉛直方向の力にのみ注目する。グラビア
ロール1の自重は鉛直下方に作用するので、そのまま力
Cとする。フィルムベース4の張力Tによってグラビア
ロール1に働く鉛直方向の力Aは、(1)式で表され
る。
【0036】 A=Tsina1+Tsina2 ・・・(1) ただし、a1はフィルムベース4の入側の水平線とのな
す角、a2はフィルムベース4の出側の水平線とのなす
角である。また、グラビアロール1に対するドクターブ
レード3の押圧力PBの鉛直方向分力Bは、(2)式で
表される。
【0037】 B=PBcosb2 ・・・(2) これらA、B、Cの合力が鉛直方向に作用するので、鉛
直方向の力Pを、 P=A+B+C ・・・(3) とすれば、グラビアロール1の軸垂直方向である鉛直方
向の撓みは、図3に示す両端支持梁への均等荷重による
撓みとして、(4)式で求められる。
【0038】 撓み={L4P/(2EI)} 〔1/2・{(L−x)/L}2−1/12・{(L−x)/L}4〕 ・・・(4) ただし、 P:グラビアロールに撓みを与える力(均等荷重) E:グラビアロールの縦弾性係数 I:グラビアロールの断面二次モーメント L:グラビアロール面長(軸受間距離)/2 x:グラビアロール軸方向中点からの距離
【0039】そこで、このグラビアロール1に生じる撓
みと略同等の撓みを(4)式に基づいてドクターブレー
ド3に付与する。これにより、ドクターブレード3の組
み付け初期の段階から、自重等により撓んだ状態のグラ
ビアロール1の表面に、ドクターブレード3の接触端3
aをロール軸方向に沿って均一に当てられる。従って、
グラビアロール1の表面の塗布液の量がロール軸方向で
均一となり、もって、塗布液の塗布量を高精度に一定量
に制御することができ、フィルムベース4に対して塗布
液を、フィルムベース4の幅方向にわたって均一に塗布
することができる。また、新しくドクターブレード3を
組み込んだ初期の段階から、ならし運転を長時間しなく
ても済み、生産性の向上が図られる。
【0040】なお、ドクターブレード3に付与する上記
(4)式の撓み量分布は、これに限らず、撓み量分布を
2次または3次曲線で近似して設定することもでき、こ
の場合にも上記同様の効果が奏される。また、ドクター
ブレード3に付与する撓みは、上述した外力により撓ま
せること以外にも、計算から求まる撓み量と同じカーブ
を描くように、予めドクターブレード3を塑性変形させ
ることであってもよい。即ち、本明細書ではドクターブ
レード3に付与する撓みとは、弾性変形により付与され
るものと、塑性変形により付与されるものとの双方を含
むものとする。また、前記グラビアロール3の撓みと略
同等の撓みとは、求めた撓み曲線と完全に一致していな
くても、±30%以内の誤差範囲に収まっていれば実質
的に問題はない。
【0041】次に、上記グラビア塗布方法を実現するた
めのグラビア塗布装置を詳細に説明する。このグラビア
塗布装置100は、図11に示すように、図示しない駆
動手段によって回転駆動されフィルムベース4に塗布液
2を塗布するグラビアロール1と、グラビアロール1の
表面に塗布液2を供給する塗布液供給部(塗布液貯留部
5)と、塗布液2が供給されてからフィルムベース4に
接触するまでの間のグラビアロール1表面に押し当てら
れることでグラビアロール1表面の余剰塗布液を掻き落
とすドクターブレード3とを具備し、図1に示すよう
に、少なくともグラビアロール1に対するドクターブレ
ード3の接触端3aに、グラビアロール1の軸垂直方向
撓みと略同等の撓みを付与したものである。
【0042】ドクターブレード3を保持する手段とし
て、本グラビア塗布装置100ではブレードホルダを備
えている。図4にブレードホルダの断面図を示した。ブ
レードホルダ20は、ドクターブレード3の基端部を挟
む2枚の押え板21,22と、これら2枚の押え板2
1,22を介してドクターブレード3に挟持力を及ぼす
2つの金属ブロック23,24と、金属ブロック23,
24を互いに締結する締結ボルト25及びナット26と
で構成している。締結ボルト25及びナット26の代わ
りに、流体圧で締付力(押え板に対する挟持力)を得る
ように構成することも可能であり、ドクターブレード3
の挟持力を得る形式については特に限定されない。
【0043】なお、ブレードホルダ20の押え板21か
ら突出するドクターブレード3の長さLbは1mm〜5
0mm、好ましくは3mm〜20mmに設定すること
で、ブレードホルダ20側で設定されるブレード長手方
向の撓み曲面を忠実にドクターブレード3の接触端3a
で再現できる。また、ドクターブレード3の幅Wbは、
ブレード長手方向長さが大きいほど広く設定し、取り扱
い性確保のために30〜200mmに設定している。ド
クターブレード3は、図5にブレード先端部の拡大図を
示すように、先端の角度を鋭角の5゜〜80゜程度に設
定し、そのブレード先端部の傾斜面3bと押し付けるグ
ラビアロール表面の接線との角度が±5゜以下となるよ
うにしている。これにより、ブレード先端部の傾斜面3
bとグラビアロール表面とが互いに平坦に押し当てら
れ、塗布液を塗布開始直後から安定して塗布できるよう
になる。また、ドクターブレード3の板厚tは0.05
mm〜0.5mm、好ましくは0.05mm〜0.3m
mであり、適度な剛性と可撓性を備えたものが適宜使用
される。また、押え板21,22の厚みは0.3mm〜
3mmのものが用いられる。
【0044】そして、本グラビア塗布装置100では、
ブレードホルダ20自身を撓ませることで、グラビアロ
ール1と同等の撓みをドクターブレード3に付与してい
る。即ち、図6にグラビアロールにブレードホルダに狭
持されたドクターブレードを押し当てている様子を示す
ように、ブレードホルダ20の両端を支持体31,31
で支持することにより、ブレードホルダ20全体が長手
方向にわたって中央部分が鉛直方向へ撓むようになる。
その中央部分にホルダ撓み付与手段としての上下動機構
33で外力を加えることにより、ブレードホルダ20を
下方(場合によっては上方)に撓ませ、それにより、ブ
レードホルダ20で挟持したドクターブレード3に、グ
ラビアロール1の軸垂直方向撓みと略同等の撓みを与え
ている。なお、ブレードホルダ20自身の自重も、ここ
では外力の一部として考慮する。外力を付与する作用点
は、ブレードホルダ20の長手方向中央部の1箇所に限
らず、所定の間隔をおいて複数箇所に設け、撓み形状を
より精密に設定する構成としてもよい。上下動機構33
としては、ネジ式や流体圧式等、任意のものを採用する
ことができる。
【0045】また、上記ブレードホルダ20は、図示は
省略するが、ドクターブレード3をグラビアロール1に
対して着脱する機構を有しており、例えばエアシリンダ
によりブレードホルダ20を前後に移動させて、ドクタ
ーブレード3のグラビアロール表面からの離反動作、及
び接触動作を行える構成となっている。
【0046】このように、ブレードホルダ20を撓ませ
ることによりドクターブレード3に撓みを付与する場合
には、ドクターブレード3の撓み曲線を任意に変化させ
ることが容易にできる。
【0047】なお、ドクターブレード3に撓みを付与す
る方式としては、図7に示すブレードホルダ20自身を
撓ませる方式以外にも種々の方式を選択し得る。その他
の方式について、図8、図9を用いて説明する。
【0048】図8のブレードホルダ40では、上下の金
属ブロック23,24が、押え板21,22の挟持され
る面23a,24aを、ドクターブレード3の長手方向
に沿って所定の曲率を有した湾曲面として形成すること
により、強制的にドクターブレード3と押え板21,2
2を撓ませてグラビアロール1の軸垂直方向撓みと略同
等の撓みを付与している。
【0049】図9のブレードホルダ50では、押え板2
1,22が、ドクターブレード3の長手方向に沿って、
グラビアロール1の軸垂直方向撓みと略同等の撓みを形
成するための厚みの変化を有している。この厚みの変化
によって上下の押え板21,22のドクターブレード3
の基端部を挟持する面21a、22aが湾曲面として形
成され、押え板21,22で挟んだドクターブレード3
に、強制的にグラビアロール1の軸垂直方向撓みと略同
等の撓みを付与している。
【0050】図8、図9の例のように、金属ブロック2
3,24や押え板21,22によって強制的にドクター
ブレード3へ撓みを付与する場合、簡単な構造で、安定
して正確な撓みをドクターブレード3に与えることがで
きる。そして、予め金属ブロック23,24や押え板2
1,22を複数種取りそろえておくことで、目的とする
ドクターブレード3の撓み曲線に応じて、適切な金属ブ
ロックや押え板を選択して使用することができ、所望の
撓み曲線が容易に得られるようになる。
【0051】このように、上下動機構33、金属ブロッ
ク23,24、押え板21,22等の撓み付与手段によ
って、ドクターブレード3にグラビアロール1の撓み相
当の撓みを予め付与した場合、ドクターブレード3の組
み付け初期の段階から、自重等により撓んだ状態のグラ
ビアロール1の表面にドクターブレード3の接触端3a
をロール軸方向にわたって均一に押し当てることができ
る。従って、グラビアロール1の表面の塗布液の量をロ
ール幅方向で均一に制御することができ、フィルムベー
ス4に対する塗布量分布の均一化を図ることができる。
しかも、新しくドクターブレード3を組み込んだ初期の
段階から、ならし運転を長時間しなくとも、グラビアロ
ール1の表面にドクターブレード3を均一に押し当てる
ことができるので、生産性を向上することができる。
【0052】上記したグラビア塗布装置100は、グラ
ビアロール1をフィルムベース4の搬送方向とは逆方向
に回転するリバースグラビアコーティング(キス)の一
例であるが、本発明は、この構成に限らず、図10に示
すダイレクトグラビアコーティング(ダイレクト)によ
る構成に対しても同様に適用可能である。ダイレクトグ
ラビアコーティングによる構成は、グラビアロール1に
フィルムベース4を介してバックアップロール14をニ
ップさせつつ平行に配設し、フィルムベース4の搬送方
向に対する順方向にグラビアロール1及びバックアップ
ロール14を回転させるものである。バックアップロー
ル14とグラビアロール1とのニップ圧力は、バックア
ップロール軸を押圧するシリンダ16により調整され
る。
【0053】なお、上記グラビア塗布装置100の場
合、グラビアロール1の径がφ15mm〜φ250mm
の範囲にあるときに有効性を発揮できる。例えば、グラ
ビアロール1の径が15mm未満の場合は、グラビアロ
ール1にドクターブレード3を押し付けると、グラビア
ロール1の撓みが大きくなり過ぎて偏心してしまい、グ
ラビアロール1の回転による周期的な塗布むらが発生す
るおそれがある。一方、グラビアロール1の径が250
mmより大きい場合は、グラビアロール1自体の撓みが
非常に小さくなるので、塗布量の均一性が向上すること
になる。従って、グラビアロール1の径がφ15mm〜
φ250mmの範囲にあるときに、特に有効に本発明の
グラビア塗布方法によるフィルムベース幅方向(グラビ
アロール軸方向)の塗布量均一化の効果が奏される。
【0054】また、グラビアロール1の版(メッシュ)
の形状は、斜線(斜線型カップ)、格子(台形カッ
プ)、ピラミッド(ピラミッド型カップ)など種々ある
が、版の形状によらず上記の効果は期待できる。また、
メッシュの大きさも、例えば♯50〜#1500の範囲
で自由に選択可能である。メッシュが粗過ぎると塗布量
が多くなり、幅方向の塗布量分布が相対的に小さくな
る。しかし、メッシュは基本的に細か過ぎることで本発
明の効果は失われない。
【0055】また、ドクターブレード3の材質は、金
属、例えばSK材(炭素工具鋼 JIS G 440
1)、又はポリプロピレン等の樹脂のいずれも採用する
ことができる。金属で構成した場合は、十分な耐摩耗性
を発揮できると共に高い剛性を発揮できることにより、
余剰塗布液の掻き取り性が良好となり、高精度な塗布量
分布を安定して確保できる。また、樹脂で構成した場合
は、グラビアロールに傷を付けるおそれがなくなる。さ
らに、ドクターブレード3のグラビアロール1との接触
は、グラビアロール1との接触点における接線とドクタ
ーブレードとの交差角が45゜以下とすることが好まし
く、この場合に良好な掻き取り性が得られる。
【0056】また、グラビアロール1は金属で構成する
のが基本であるが、金属ロールの表面を摩耗防止のため
のセラミックコーティングで覆い、その表面に版目(メ
ッシュ)を形成したセラミックグラビアロールとしても
よい。フィルムベース4は、シート状でもよく、帯状の
連続フィルム又は紙ベースでもよい。使用するフィルム
ベースの幅は例えば最大3m前後で、厚みは5〜300
μmのものが好適であるが、この限りではない。
【0057】また、フィルムベース4はその用途により
適宜好ましいものが選択され、具体的には透明支持体が
用いられる。透明支持体としては、プラスチックフィル
ムを用いることが好ましい。プラスチックフィルムを形
成するポリマーとしては、セルロースエステル(例:ト
リアセチルセルロース、ジアセチルセルロース)、ポリ
アミド、ポリカーボネート、ポリエステル(例:ポリエ
チレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート)、
ポリスチレン、ポリオレフィンなどが挙げられる。
【0058】また、塗布液は、特に限定されないが、固
形分濃度0.01〜50重量%で、粘度0.1〜10c
P、塗布量30cc/m2 以下とし、水系でも有機溶剤
系でもよい。水系のバインダーとしては、ゼラチンやP
VAなど水に溶解し、乾燥後膜を形成するものなら何で
もよい。また、溶剤系のバインダーとしては、モノマー
でもポリマーでもよいが、例えばモノマーの場合、二以
上のエチレン性不飽和基を有するモノマー、多価アルコ
ールと(メタ)アクリル酸とのエステル(例:エチレン
グリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘ
キサンジアクリレート、ペンタエリスリトールテトラ
(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メ
タ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メ
タ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)
アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)
アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)
アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)
アクリレート、1,2,3−シクロヘキサンテトラメタ
クリレート、ポリウレタンポリアクリレート、ポリエス
テルポリアクリレート)、ビニルベンゼン及びその誘導
体(例:1,4−ジビニルベンゼン、4−ビニル安息香
酸−2−アクリロイルエチルエステル、1,4−ジビニ
ルシクロヘキサノン)、ビニルスルホン(例、ジビニル
スルホン)、アクリルアミド(例、メチレンビスアクリ
ルアミド)及びメタクリルアミドが含まれる。
【0059】更に、二以上のエチレン性不飽和基を有す
るモノマーの代わり又はそれに加えて、架橋性基を導入
してもよい。架橋性官能基の例には、イソシアナート
基、エポキシ基、アジリジン基、オキサゾリン基、アル
デヒド基、カルボニル基、ヒドラジン基、カルボキシル
基、メチロール基及び活性メチレン基が含まれる。ビニ
ルスルホン酸、酸無水物、シアノアクリレート誘導体、
メラミン、エーテル化メチロール、エステル及びウレタ
ン、テトラメトキシシランのような金属アルコキシド、
ブロックイソシアナート基があってもよい。これら架橋
基を有する化合物を使用する場合には塗布後熱などによ
って架橋させる必要がある。また、他の例には、ビス
(4−メタクリロイルチオフェニル)スルフィド、ビニ
ルナフタレン、ビニルフェニルスルフィド、4−メタク
リロキシフェニル−4'−メトキシフェニルチオエーテ
ル等も挙げられる。
【0060】更に以下の無機超微粒子を添加することが
できる。チタン、アルミニウム、インジウム、亜鉛、
錫、アンチモン及びジルコニウムの酸化物からなる粒径
100nm以下の超微粒子、好ましくは50nm以下の
超微粒子。このような超微粒子の例としては、TiO
2 、Al23 、In23、ZnO、SnO2 、Sb2
2 、ITO、ZrO2 等が挙げられる。また、塗布
液には粒子径10μm以下の無機微粒子又はポリマー微
粒子を添加しても良い。 無機微粒子としてはシリカビ
ーズ等がある。 ポリマー微粒子としては、ポリメタク
リル酸メチルアクリレートビーズ、ポリカーボネートビ
ーズ、ポリスチレンビーズ、ポリアクリルスチレンビー
ズ、シリコーンビーズ等がある。
【0061】バインダ中の無機超微粒子の含有量は、塗
布液の全重量の10〜90重量%であることが好まし
く、20〜80重量%であると更に好ましい。
【0062】その他のバインダの例としては、架橋性の
フッ素高分子化合物があり、パーフルオロアルキル基含
有シラン化合物(例えば(ヘプタデカフルオロ−1,
1,2,2−テトラデシル)トリエトキシシラン)等の
他、含フッ素モノマー成分と架橋性基付与のためのモノ
マー成分を構成成分とする含フッ素共重合体が挙げられ
る。
【0063】上記含フッ素モノマー成分の具体例として
は、例えばフルオロオレフィン類(例えばフルオロエチ
レン、ビニリデンフルオライド、テトラフルオロエチレ
ン、ヘキサフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレ
ン、パーフルオロ−2,2−ジメチル−1,3−ジオキ
ソール等)、(メタ)アクリル酸の部分又は完全フッ素
化アルキルエステル誘導体類(例えばビスコート6FM
(大阪有機化学製)やM−2020(ダイキン製)
等)、完全又は部分フッ素化ビニルエーテル類等であ
る。
【0064】架橋性基付与のためのモノマー成分として
はグリシジルメタクリレートのように分子内に予め架橋
性官能基を有する(メタ)アクリレートモノマーの他、
カルボキシル基やヒドロキシル基、アミノ基、スルホン
酸基等を有する(メタ)アクリレートモノマー(例えば
(メタ)アクリル酸、メチロール(メタ)アクリレー
ト、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、アリル
アクリレート等)が挙げられる。後者は共重合の後、架
橋構造を導入できることが特開平10−25388及び
特開平10−147739に知られている。
【0065】また上記含フッ素モノマーを構成単位とす
るポリマーだけでなく、フッ素原子を含有しないモノマ
ーとの共重合体を用いてもよい。
【0066】併用可能なモノマー単位には特に限定はな
く、例えばオレフィン類(エチレン、プロピレン、イソ
プレン、塩化ビニル、塩化ビニリデン等)、アクリル酸
エステル類(アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、ア
クリル酸2−エチルヘキシル)、メタクリル酸エステル
類(メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタク
リル酸ブチル、エチレングリコールジメタクリレート
等)、スチレン誘導体(スチレン、ジビニルベンゼン、
ビニルトルエン、α−メチルスチレン等)、ビニルエー
テル類(メチルビニルエーテル等)、ビニルエステル類
(酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、桂皮酸ビニル
等)、アクリルアミド類(N−tertブチルアクリル
アミド、N−シクロヘキシルアクリルアミド等)、メタ
クリルアミド類、アクリロニトリル誘導体等を挙げるこ
とができる。
【0067】溶剤としてはアルコール類、ケトン類が主
に使用され、アルコールではメタノール、エタノール、
プロパノール、イソプロパノール、ブタノールなどが主
に使用される。ケトンではメチルエチルケトン、メチル
イソブチルケトン、シクロヘキサノンなどが主に使用さ
れる。その他ではトルエンやアセトンなども使用され
る。これらは単独の場合もあるが、混合されて使用され
る場合もある。
【0068】
【実施例】次にフィルムベース4上にアクリル樹脂系の
塗布液2をグラビア塗布した場合のフィルムベース4幅
方向の塗布量分布の測定結果について述べる。比較例で
は、従来通りの撓みのないブレードホルダを使用して測
定した。実施例では、グラビアロールの自重とフィルム
ベースのテンションとドクターブレードの押圧力とによ
るグラビアロールの軸垂直方向撓みになるべく近づくよ
うにブレードホルダを撓ませて測定した。その結果を次
の表1に示す。
【0069】
【表1】
【0070】また、各実施例及び比較例における塗布液
の塗布及び掻き取り条件を表2に示した。
【0071】
【表2】
【0072】フィルムベースのPETは、ポリエチレン
テレフタレートフィルム(ルミラー100μm 東レ
(株)製)を用い、TACは、トリアセチルセルロース
フィルム(TAC−TD80U、富士写真フィルム
(株)製)を用いた。実施例2、比較例1,2,3,4
における固形分濃度約35%の塗布液は、ジペンタエリ
スリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトー
ルヘキサアクリレートの混合物(DPHA、日本化薬
(株)製)250gを、439gのメチルエチルケトン
/シクロヘキサノン=50/50重量%の混合溶媒に溶
解して得られた溶液に、光重合開始剤(イルガキュア9
07、チバガイギー社製)7.5g及び光増感剤(カヤ
キュアーDETX、日本化薬(株)製)5.0gを、4
9gのメチルエチルケトンに溶解した溶液を加えて作製
した。実施例1,5、比較例5,7の固形分濃度5%の
塗布液は、この作製した溶液を上記混合溶媒で薄めて濃
度5%として作製した。
【0073】実施例3,4、比較例6の固形分濃度約5
0%の塗布液は、熱架橋性含フッ素ポリマー(JN−7
221、JSR(株)製)200gにメチルイソブチル
ケトンを200g添加、攪拌の後、孔径1μmのポリプ
ロピレン製フィルターで濾過して作製した。
【0074】膜厚測定は比較的厚い場合(1μm以上)
には触針式の膜厚計で、薄い場合には分光光度計(日本
分光(株)製)を用いて、380〜780nmの波長領
域において、入射角5°における分光反射率を測定して
計算により膜厚を求めた。なお、各実施例及び比較例の
塗布開始時における評価は、◎が均一、○が少し難ある
が問題ないレベル、△が一部にスジムラ等が発生、×表
面全体にムラ発生としている。
【0075】比較例の場合、グラビアロールの径が細い
ほど、フィルムベースのテンション及びドクターブレー
ドの押圧力が高いほど、塗布開始時の塗布量分布(塗布
量ムラ)が大きくなる傾向が認められる。また、連続塗
布8時間後においても、塗布分布量が良化することはあ
まりなく、依然として大きな値となり、従って、塗布均
一性の悪い結果となっている。
【0076】一方、本発明の実施例では、グラビアロー
ルの径、フィルムベースのテンション及びドクターブレ
ードの押圧力に合わせてドクターブレードに撓みを付与
しているので、塗布開始初期における塗布量分布は小さ
く、良好な塗布状態となっている。また、各実施例の塗
布量分布は、連続塗布8時間後においても変化が少な
く、高い塗布均一性が保たれており、塗布開始直後から
一貫して、必要十分なレベルで幅方向均一塗布が実現さ
れている。
【0077】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のグラビア
塗布方法及びその装置によれば、ドクターブレードの組
み付け初期の段階から、自重等により撓んだ状態のグラ
ビアロールの表面にドクターブレードの接触端をロール
幅方向に均一に当てることができる。従って、フィルム
ベースに対する塗布量分布の均一化を図ることができ
る。しかも、新しくドクターブレードを組み込んだ初期
の段階から、ならし運転を長時間する必要がなくなり、
生産性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態のグラビア塗布方法の説明図
で、(a)は撓みを誇張して示す斜視図、(b)は
(a)図のIb矢視図である。
【図2】グラビア塗布方法を実施する際のグラビアロー
ルの撓みの求め方を示す説明図である。
【図3】グラビアロールの撓み計算に使用する条件の説
明図である。
【図4】グラビア塗布装置に使用するブレードホルダの
側面図である。
【図5】ドクターブレード先端部の拡大図である。
【図6】グラビアロールにブレードホルダに狭持された
ドクターブレードを押し当てている様子を示す斜視図で
ある。
【図7】グラビア塗布装置においてドクターブレードを
撓ませる方式の一例を示す説明図である。
【図8】ドクターブレードをブレードホルダにより撓ま
せる他の方式の例を示す説明図である。
【図9】ドクターブレードを押え板により撓ませる他の
方式の例を示す説明図である。
【図10】ダイレクトグラビアコーティングによる塗布
装置の要部構成図である。
【図11】グラビア塗布方法及び装置の説明図である。
【図12】従来のグラビア塗布方法の要部を示す概略説
明図である。
【図13】従来のグラビア塗布方法の問題点を示す説明
図である。
【図14】図13で示す問題点を模式的に示す説明図で
ある。
【図15】従来の公知例によるブレードコーターの説明
図である。
【図16】従来のブレードの当たり均一化対策を説明す
るための図である。
【図17】グラビアロールの軸支構造を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
1 グラビアロール 2 塗布液 3 ドクターブレード 3a 接触端 4 フィルムベース 5 塗布液貯留部(塗布液供給部) 20,40,50 ブレードホルダ 21,22 押え板 21a,22a 湾曲面 23,24 金属ブロック 23a,24a 湾曲面 33 上下動機構(ホルダ撓み付与手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安藤 豊 神奈川県小田原市扇町2丁目12番1号 富 士写真フイルム株式会社内 (72)発明者 中西 隆之 静岡県静岡市用宗巴町3番1号 株式会社 巴川製紙所情報メディア事業部内 (72)発明者 村上 正房 静岡県静岡市用宗巴町3番1号 株式会社 巴川製紙所業務本部内 Fターム(参考) 2C034 CA10 4D075 AC25 AC34 AC53 AC72 AC95 CA48 DA04 DA31 DB36 DB40 DB48 DB53 DB55 DC24 EA07 EA19 EB16 EB22 EB37 EB39 EB56 4F040 AA22 AA31 AB04 AC01 BA26 CB06 CB11 CB13 CB27 CB33

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 グラビアロール表面に塗布液を供給し、
    該グラビアロール表面に押し当てたドクターブレードに
    よってグラビアロール表面の余剰塗布液を掻き落とした
    後、グラビアロールのセル内の塗布液をフィルムベース
    に塗布するグラビア塗布方法であって、 前記グラビアロールの軸垂直方向撓みと略同等の撓みを
    ドクターブレードに付与して前記余剰塗布液の掻き落と
    しを行うことを特徴とするグラビア塗布方法。
  2. 【請求項2】 前記グラビアロールの自重と、前記グラ
    ビアロールに接触するフィルムベースの張力と、前記グ
    ラビアロールに対するドクターブレードの押圧力との合
    力によるグラビアロールの撓みを求め、その撓みと略同
    等の撓みをドクターブレードに付与することを特徴とす
    る請求項1記載のグラビア塗布方法。
  3. 【請求項3】 前記グラビアロールの撓みを次式で求
    め、 撓み={L4P/(2EI)} 〔1/2・{(L−x)/L}2−1/12・{(L−
    x)/L}4〕 ただし、 P:グラビアロールに撓みを与える力 E:グラビアロールの縦弾性係数 I:グラビアロールの断面二次モーメント L:グラビアロール面長(軸受間距離)/2 x:グラビアロール軸方向中点からの距離 その求められた撓みと略同等の撓みをドクターブレード
    に付与することを特徴とする請求項1又は請求項2記載
    のグラビア塗布方法。
  4. 【請求項4】 フィルムベースに塗布液を塗布するグラ
    ビアロールと、 グラビアロール表面に塗布液を供給する塗布液供給部
    と、 塗布液が供給されてからフィルムベースに接触するまで
    の間のグラビアロール表面に押し当てられることでグラ
    ビアロール表面の余剰塗布液を掻き落とすドクターブレ
    ードとを具備するグラビア塗布装置であって、 少なくとも前記グラビアロールに対するドクターブレー
    ドの接触端に、前記グラビアロールの軸垂直方向撓みと
    略同等の撓みを付与する撓み付与手段を備えたことを特
    徴とするグラビア塗布装置。
  5. 【請求項5】 前記グラビアロールの径がφ15mm〜
    φ250mmの範囲にあることを特徴とする請求項4記
    載のグラビア塗布装置。
  6. 【請求項6】 前記ドクターブレードが金属又は樹脂か
    らなることを特徴とする請求項4又は請求項5記載のグ
    ラビア塗布装置。
  7. 【請求項7】 前記ドクターブレードを保持するホルダ
    が、該ドクターブレードの基端部を挟む2枚の押え板
    と、これら2枚の押え板を介してドクターブレードに挟
    持力を及ぼす2つの金属ブロックとを備えていることを
    特徴とする請求項4〜請求項6のいずれか1項記載のグ
    ラビア塗布装置。
  8. 【請求項8】 前記ホルダに前記グラビアロールの軸垂
    直方向撓みと略同等の撓みを付与するホルダ撓み付与手
    段を設けたことを特徴とする請求項7記載のグラビア塗
    布装置。
  9. 【請求項9】 前記金属ブロックが、前記押え板を挟持
    する面に、前記ドクターブレードの長手方向に沿って、
    前記グラビアロールの軸垂直方向撓みと略同等の撓みを
    有した湾曲面を形成してなることを特徴とする請求項7
    記載のグラビア塗布装置。
  10. 【請求項10】 前記押え板が、前記ドクターブレード
    の長手方向に沿って、前記グラビアロールの軸垂直方向
    撓みと略同等の撓みを形成する厚みの変化を有してなる
    ことを特徴とする請求項7記載のグラビア塗布装置。
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