JP2003260334A - 被処理ガスの固体化方法および材料の処理方法 - Google Patents

被処理ガスの固体化方法および材料の処理方法

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勝 堀
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 生成物の回収および/又は再使用が容易な、
地球温暖化ガスの分解ないし回収プロセスを提供する。 【解決手段】 フッ素含有化合物を少なくとも含む被処
理ガスをプラズマ処理して、その少なくとも一部を固体
化して、回収する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被処理ガス(例え
ばフッ素含有ガス)の少なくとも一部を固体化する方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】地球は太陽から日射を受け、地表面から
は赤外線が放射している。この際に、大気中に存在する
ある種の気体は、その地表面からの赤外線を吸収して、
宇宙に逃げていく放射熱を捕らえ、結果として地球を保
温する作用を有する。このような効果を「温室効果」と
いい、赤外線を吸収する気体を「温室効果ガス」と称す
る。グローバルで、且つ急激な経済発展に伴い、CO2
(二酸化炭素)、メタン、亜酸化窒素、フロン、代替フ
ロンを始めとする温室効果ガスの大気への放出量が増大
しており、これによって引き起こされる可能性がある地
球の温暖化(平均気温の上昇、氷山が溶けることによる
海水面の上昇、等)が懸念されている。特にフロン、代
替フロン等は、CO2に比べ温暖化係数が高いことが知
られている。
【0003】これに対して、1997年の京都議定書を
始めとするグローバルな対策は未だ端緒に付いたばかり
であり、更なる効果的な対策が世界中で強く求められて
いる。
【0004】他方、例えば、半導体製造プロセスを始め
とする電子デバイス製造プロセスにおいては、フルオロ
カーボン等のフッ素含有ガスないし温室効果ガスに関連
するガスないし溶媒は、それらが特有の有用な性質を有
するが故に、極めて重要な地位を占めている。例えば、
CF4やCHF3、C48等のフルオロカーボンガスやS
6ガスは、ULSIコンタクトホール形成のためのS
iO2/Si選択エッチングプロセスやCVD装置のク
リーニングプロセスに用いられる。
【0005】例えば、プラズマエッチングプロセスで
は、SiおよびSiO2表面に形成されたフルオロカー
ボン重合膜がエッチング速度と選択性に寄与している。
すなわち、SiO2表面では、堆積したフルオロカーボ
ン膜とSiO2との化学反応が、イオン衝撃により促進
されエッチングが進行する。一方、Si表面では、堆積
したフルオロカーボン膜が、イオン衝撃に対する保護膜
となりエッチングを妨げる(図1を参照)。また、プラ
ズマ中のCFx(x=0−3)ラジカルが、その前駆体
であると考えられている。従って、高選択なSiO2
Siエッチングを実現するためには、フルオロカーボン
ケミストリーが必要不可欠である。
【0006】またクリーニングプロセスでは、プラズマ
中のF原子がクリーニング反応に寄与していると考えら
れ、F原子を効率よく生成するSF6、CF4/O2、C2
6/O2/Arプラズマが頻繁に用いられる。しかしな
がら、フルオロカーボンガスやSF6ガスは、下記の表
1に示すように高い温暖化係数を有する温室効果ガスで
あり地球温暖化という深刻な環境問題の原因の一つとな
っている。そのため、近年ガスの製造が規制されつつあ
り、近い将来それらの使用も禁止されることが充分に予
想される。
【0007】
【表1】
【0008】上記したような環境面からの配慮に基づ
き、最近、半導体プロセスに必要不可欠なフルオロカー
ボンケミストリーやフッ素ガスケミストリーを温暖化係
数の低いガス(PFC代替ガス)を用いて達成しようと
する試みが活発に行われている。
【0009】しかしながら、PFC代替ガスのコンセプ
トは、大気中において使用するガスの寿命が短いこと
(ガスが大気中にて空気あるいは水分と反応して分解す
る)に集約されている。従って、これらのPFC代替ガ
スが大気中にて分解した後、例えば分解生成物と大気中
の水分や二酸化炭素等のガスとが反応し、大気上空にて
温暖化係数の高いフロン系の副生成物が再生成される可
能性がある。このような点からは、PFC代替ガスの使
用は、地球温暖化防止のための根本的な解決とはなり難
い。
【0010】上記したように、半導体プロセス業界を始
めとする地球温暖化係数の高いガスを使用せざるを得な
い種々の業界において、地球温暖化問題に対する対策が
強く望まれている。
【0011】このような対策の一つとして、フロン系ガ
スの分解プロセスが挙げられる。該分解プロセスとして
は、6000℃程度の高温でマイクロ波プラズマを利用
することにより、フロンをフッ化水素(HF)ガスと塩
化水素(HCl)ガスとに分解するプロセスが実用化さ
れている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
した従来技術の欠点を解消した、ガスの分解ないし回収
プロセスを提供することにある。
【0013】本発明の他の目的は、生成物の回収および
/又は再使用が容易な、ガスの分解ないし回収プロセス
を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者は鋭意研究の結
果、従来におけるように処理すべきガスをガス状態に分
解するのではなく、プラズマを利用して固体状態に変化
させることが、上記目的の達成のために極めて効果的な
ことを見出した。
【0015】本発明のガス処理方法は上記知見に基づく
ものであり、より詳しくは、被処理ガスをプラズマ処理
して、その少なくとも一部を固体化することを特徴とす
るものである。
【0016】本発明によれば、更に、固体ガス素源をガ
ス化させる工程と;
【0017】該ガスを用いて、被処理材料を処理する工
程と;該処理に使用後のガスをプラズマ処理して、その
少なくとも一部を固体化する工程とを少なくとも含むこ
とを特徴とする被処理材料の処理方法が提供される。
【0018】上記構成を有する本発明においては、被処
理ガスは固体として回収されるため、生成物の回収ない
し再利用が極めて容易である。
【0019】更には、本発明により得られた固体化材料
は、半導体プロセス等のためのラジカル供給源である固
体ソースに再利用することも可能となり、これによりい
わゆるゼロ・エミッションを達成することができる。こ
のような本発明の好適な態様によれば、固体ソースを用
いているため、ガスボンベが実質的に不要で、ガス漏れ
がなく、安全で非常にコンパクトな装置系とすることが
できる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、必要に応じて図面を参照し
つつ本発明を更に具体的に説明する。以下の記載におい
て量比を表す「部」および「%」は、特に断らない限り
質量基準とする。
【0021】(ガス処理方法)本発明のガス処理方法に
おいては、被処理ガスをプラズマ処理して、その少なく
とも一部を固体化することが特徴である。環境保護、リ
サイクル、等の点から固体化が有用なガスを被処理ガス
として特に制限なく利用することが可能である。この被
処理ガスとしては、例えば地球温暖化ガス(特にフッ素
含有化合物を含むフッ素含有ガス)を使用することがで
きる。
【0022】(フッ素含有化合物)上記した地球温暖化
のメカニズムの見地から、全てのフッ素含有化合物は、
基本的に本発明において利用可能である。このような化
合物としては、いわゆるフロン系化合物(CFCすなわ
ちCCl3F、C23Cl3、C25Cl等)、代替フロ
ン系化合物(HCFCすなわちC33HCl2等;HF
CすなわちCH2FCF3、CHF3、CH2F、CH
3F、C2HF5、CH22)等を挙げることができる。
より具体的には、下記のようなフッ素原子含有化合物
を、本発明において好適に使用することが可能である。
【0023】CF4、C46、C36、l−C48(直
鎖不飽和化合物)、c−C48、c−C48(環状化合
物)、C26、C38、C37、C56、C66、C3
4、C24、IFC(Iodine Fluorinated Carbon:C
3I、C25I)、C36O、C46O。これらの中
でも、実用的なエッチング及び薄膜形成の点からは、C
−F結合を有する化合物、例えば、c−C48、l−C
48、c−C58、C36、C46、CF4、C26
CHF3等が好ましい。
【0024】(被処理ガス)上記したようなフッ素含有
化合物を含むガスである限り、その種類、由来、分量等
は特に制限されない。SiO2のエッチング、クリーニ
ング、薄膜堆積プロセスの点からは、半導体を含む電子
デバイス製造用のプロセスから発生する排ガス(exhaus
t gas)を好適に使用することができる。
【0025】本発明において、基本的には全てのC−F
系ガスにおいて処理可能である。Fは基本的に水処理、
Caとの反応でCaFとして固化もできる。
【0026】(プラズマ処理)被処理ガスの少なくとも
一部を固体化することが可能である限り、プラズマ処理
条件は特に制限されない。このプラズマ処理は、減圧プ
ラズマ処理、大気圧プラズマ(すなわち、大気圧力以上
におけるプラズマ)処理のいずれであってもよい。大気
圧プラズマは、本質的に排気装置を使用しないのでコス
ト的に有利である。微粒子等として固化するためには、
圧力が高い方が望ましい。この点からは、大気圧プラズ
マを用いることが好ましい。またプラズマの発生方法も
特に制限されないが、高密度(1015cm-3程度の密度)
で非平衡プラズマを形成できる。無電極放電である点か
らは、マイクロ波プラズマであることが好ましい。ガス
の温度が低く、化学的合成を実現しやすい点からは、非
平衡プラズマであることが好ましい。
【0027】本発明において使用可能なプラズマとして
は、例えば、以下のものが挙げられる。マイクロ波励起
プラズマ、高周波プラズマ、電子ビーム励起プラズマ、
レーザプラズマ、RF平行平板、マグネトロン、EC
R、ヘリコン。
【0028】更に、本発明において好適に使用可能な大
気圧プラズマとしては、例えば、以下のものが挙げられ
る。
【0029】非平衡大気圧プラズマたるマイクロ波励起
プラズマ直流・交流パルス放電プラズマ、マイクロホロ
カソード放電プラズマ。 (処理温度)被処理ガスの少なくとも一部を固体化する
ことが可能である限り、プラズマ処理時の温度条件は特
に制限されない。熱分解あるいは脱離を防ぎ、粒子状形
成を容易とする点からは、比較的低温を用いることが好
ましい。このような比較的低温の温度としては、例え
ば、500℃以下、更には300℃以下であることが好
ましい。他方、このような比較的低温の温度としては、
例えば、25℃以上であることが好ましい。
【0030】(固体化生成物)本発明においては、被処
理ガスの少なくとも一部を固体化する限り、その固体化
の収率、固体化の態様等は特に制限されない。固体化の
収率、すなわち、100×(生成した固体の質量)/
(プラズマ処理に供した被処理ガスの質量)は、20%
以上であることが好ましい。この収率は更には40%以
上(特に60%以上)であることが好ましい。
【0031】回収の容易性の点からは、前記固体化生成
物は粒子状であることが好ましい。この際の固体化生成
物の粒径は、0.01μm以上であることが好ましく、
更には0.1μm以上、特に1μm以上であることが好
ましい。他方、生成の容易性の点からは、固体化生成物
の粒径は、0.1mm以下であることが好ましく、更に
は10μm以下であることが好ましい。
【0032】(固体化生成物の回収/処理)被処理ガス
が半導体ないし電子デバイス製造プロセス由来の廃ガス
である場合には、該ガスはSiを含む可能性がある。こ
のような場合には、再利用の容易化の点からは、例え
ば、前記被処理ガスを水に通して、Siを含む副生成物
を除去することが好ましい。このような固体化生成物は
ガラス状材料、SiO2薄膜形成として再利用すること
が容易である。
【0033】固体化粒子の生成に際しては、固体化処理
部(プラズマ処理部)を直列多段、および/又は並列多
段に配置して、固体化生成物の回収率を向上させてもよ
い。更には、固体化処理部からの排ガスを、該固体化処
理部より前(例えば、電子デバイス用の処理部と、固体
化処理部との間)へ環流して、回収率を両上させること
もできる。余剰のFも水処理若しくはCaとの反応でC
aF2とすることができる。
【0034】固体化生成物を回収する手段も特に制限さ
れないが、高率的回収の点からは、例えば、電界吸引で
回収することが好ましい。この際に使用すべき電界吸引
は、直流電界による吸引、交流電界による吸引のいずれ
であってもよい。更には、該電界吸引に磁界を組み合わ
せて、質量に応じて分離して吸引してもよい。このよう
な固化ないし粒子状生成物の回収は、効率の点からは多
段プロセスとすることが好ましい。例えば、第1の工程
でマイクロ波プラズマで微粒子化し、必要に応じて第2
の工程で正または負イオン化し、第3の工程で電界で吸
引することができる。この第2の工程では、例えば、粒
子状生成物を直流および/又は交流マイクロ波プラズマ
でイオン化させ、その後電界で吸引することができる。
また、電気的に中性のままの粒子を、重力等で回収する
ことも可能である。このような固体粒子の回収構造とし
ては、例えば、下記の構成が好適に使用可能である。 (1)サセプター型で、電極は水平に設置する。 (2)重力に因る粒子の落下が支障有る場合は、電極を
垂直に設置し、イオン化粒子のみを吸引する。この際に
は、電極は平板でも曲板でも、円筒でもかまわない。 (3)対向電極は、別途チャンバー内に設けても良い
が、チャンバー壁面でも構わない。固体粒子の回収方法
の詳細については、文献(応用物理、第70巻第8号
(2001)第948〜954頁;特に第952頁の図
7の方法)を参照することができる。回収した固体化生
成物は、必要に応じて公知の手段で凝集物として、板
状、球状等の任意の形状とすることができる。
【0035】(好ましい態様の一例)図2(a)に、フ
ッ素原子含有固体をガス化させるプロセスの一例のフロ
ーチャートを示し、図2(b)に、上記した被処理ガス
の固体化を、リサイクルするプロセスの一例のフローチ
ャートを示す。
【0036】(ガス処理方法の使用の態様)上記した本
発明のガス処理方法、すなわち、フッ素含有化合物を少
なくとも含む被処理ガスをプラズマ処理して、その少な
くとも一部を固体化するガス処理方法は単独で用いるこ
とも可能であるが、他の任意のプロセス(フッ素原子を
含む被処理ガスを発生させるプロセス)と組み合わせて
用いてもよい。このような「他のプロセス」として、フ
ッ素原子含有固体をガス化させるプロセスを用いた場合
には、いわゆるゼロ・エミッションのプロセスが可能と
なるために、特に好ましい。
【0037】以下では、このようなフッ素原子含有固体
をガス化させるプロセスの一例について詳細に述べる。
【0038】(測定および解析法)先ず、本発明におい
て使用可能な種々の測定および解析法について述べる。 (赤外半導体レーザー吸収分光法;IRLAS)吸収分
光法(AS)では、外部からプラズマに入射した光が活
性種によって吸収される度合いを計測することによっ
て、活性種の密度を計測する。入射光強度とプラズマを
通過後の透過光強度の比から活性種の絶対密度を求めら
れること、レーザー誘起蛍光法(LIF)によって計測
できない活性種に対しても適用可能なことが大きな利点
である。欠点はLIFに比べて感度が低いことである。
【0039】ASの中でもIRLASは、鉛塩化合物系
の半導体レーザーを用いることによって4.8〜28μ
mの範囲で分子の振動遷移に関する高分解能吸収分光を
行うことができる。この計測法により、CFx(x=1
〜3)、SiH3、SiH、CH3等のプラズマプロセス
にとって重要なラジカルが計測されている。この方法の
利点は、等核2原子分子以外の分子を原理的に計測可能
であり、適用範囲が広いことである。欠点は振動吸収遷
移を利用するので測定の際に大きな吸収長を必要とする
ことである。しかしながら、近年、CFx(x=1〜
3)においは充分な吸収強度を得られることから、シン
グルパスの計測も可能となっている。
【0040】(IRLAS測定系)光学的(分光学的)
方法によるプラズマ中の粒子計測は、プラズマを乱すこ
となく測定が可能な点で優れている。本発明では、CF
x(x=1〜3)ラジカル密度の測定に用いた。図3に
中赤外域の半導体レーザー吸収分光法測定系を示す。光
源はPbSnTe、PbSnSe、PbSSe、PbC
sS等の鉛塩半導体レーザーであり、レーザーヘッド
は、クローズドサイクルのヘリウムコンプレッサーによ
り10〜80Kに冷却される。温度または注入電流の変
化により発振波長を制御することができる。1つの組成
のレーザーで50〜100cm-1の波数範囲をカバーす
るが、モードホップがあるため、有効に使える波数範囲
はおよそこの1/3となる。1つのモードがカバーでき
る波数範囲は0.5〜3cm-1程度である。マルチモー
ドで発振するため、分光器により単一モードを取り出し
て用いる。1モード当たりの出力は10〜100 mW
cm-1である。
【0041】レーザー光はビームスプリッタで3分し、
1つはすでに吸収スペクトルがわかっている参照ガスセ
ルを通し、参照ガスによる吸収信号を波数の絶対値マー
カーとして用いる。他の1つはGeをミラーとする25
cmの共焦点エタロンを通し、0.01cm-1間隔で発
生する干渉フリンジを波数の相対マーカーとして用い
る。残りの1つがプラズマ中のラジカルによる吸収信号
を得るための主ビームであり、多重反射型White−
cellによりプラズマ中を12回(CF2測定)およ
び40回(CF、CF3測定)通過させることにより、
吸収長(24〜40 m)を得る。これら、3つの信号
は、赤外検出器(MCT)により検出し、ロックインア
ンプを用いて積算し、ペンレコーダーで記録する。
【0042】(IRLASにおける絶対密度の算出法)
分子の吸収スペクトル線近傍の単色光(波数をnとす
る)が厚さlの気体分子層を通過するとき、入射光(強
度IA(r))はlに対して指数関数的に減衰し、透過
光強度は次式で与えられる。
【0043】
【数1】
【0044】ここでk(ν)は吸収係数と呼ばれ、
【0045】
【数2】
【0046】(Lambertの法則)により求められ
る。ただしα(ν)=(IA−IO)/Iaは観測される
光吸収率である。スペクトル線は種々の原因で広がりを
持つが、赤外〜紫外の波長領域のスペルトル線を低圧力
(<1 Torr)で観測する場合には、分子の熱運動
に起因するドップラー広がりの寄与が最も大きい。この
とき、吸収スペクトルは次のガウス型のプロファイルを
有する。
【0047】
【数3】
【0048】ここで、νcはスペクトル線の中心波数、
k(νc)は線中心の吸収係数である。ΔνDはドップラ
ー広がりの半値全幅、次式で与えられる。
【0049】
【数4】
【0050】ただし、kβ:ボルツマン定数、T:分子
の並進温度、M:分子の質量、c:光速である。
【0051】吸収係数の積分は次式で与えられる。
【0052】
【数5】
【0053】また、吸収係数の積分と吸収の遷移線の下
準位の活性種の密度Nは、次式で関係づけられ、活性種
の密度が求められる。
【0054】
【数6】
【0055】ここで、Sは、振動吸収遷移のLine Stren
gthである。Line Strength Sは、次式で与えられる。
【0056】
【数7】
【0057】ここでRは振動遷移モーメント、AはHoen
l-London関数、g”は下準位の統計重率、Qr、Qv、お
よびQnsはそれぞれ回転分配関数、振動分配関数、核ス
ピン分配関数であり、F”は波数範囲で表した回転励起
エネルギー、Tr、Tvはそれぞれ回転温度、振動温度で
ある。
【0058】本発明におけるCFx(x=1〜3)ラジ
カル密度の計測には、CFラジカル:R1(7.5);
1308.4947cm-1および R2(7.5);1
308.5020cm-1、CF2ラジカル:Q4(2
6);1132.7532cm-1、CF3ラジカル:R
18(18);1262.10393cm-1の吸収ライン
を用いた。なお、350 Kとして密度を算出した。
【0059】(アクチノメトリー発光分光法;AOE
S)発光分光法は測定が簡便であり、プロセス用プラズ
マの計測に広く用いられている。本発明では、プラズマ
中のF原子密度の測定に用いた。プラズマ中のF原子密
度の変化はプラズマ中に微量混入させたArの発光とF
の発光の強度比の比較からモニターできる。このような
手法はアクチノメトリー法と呼ばれる。次に発光強度か
らF原子密度を求める方法を示す。F原子はなる反応に
よって励起されているのでF*の発光強度は、
【0060】
【数8】
【0061】で与えられる。ここで、NFは基底状態の
F原子密度、neは電子密度、kFは励起速度係数であ
る。
【0062】同様にして、Arの発光強度IArは、
【0063】
【数9】
【0064】となる。ここで、NArは基底状態のAr
の密度、KArはArの励起速度係数である。ここで、k
F≒KAr、の条件では、
【0065】
【数10】
【0066】となる。このように、AOESによりF原
子密度を決めることができる。 (四重極質量分析法;QMS)質量分析法は測定対象の
粒子をイオン化し、質量と電荷の比(M/Z)によって
イオンを選択し検出する方法である。四重極質量分析法
(QMS)は様々な分野で解析に広く用いられている。
本発明では、ラジカル供給源から生成された中性粒子の
測定に用いた。図4にQMS構成のブロック図を示す。
QMSの分析管は、イオン化室、四重極組立部、検出部
から構成される。測定対象の粒子はイオン化室でフィラ
メントから照射される熱電子によってイオン化される。
イオン化室を通過したイオンは四重極組立部に入る。直
流に交流を重ね合わせた電圧を4つの電極に印加する
と、特定のイオンM/Zは四重極内を安定に振動し電極
を通り抜ける。他のイオンは電極内で振幅が大きくなる
め電極に衝突する。したがって、イオンはM/Zによっ
て選択できる。U/Vを一定に保ったまま高周波電圧V
を変化させることでM/Zのイオンは次の式に従い検出
器に入る。
【0067】
【数11】
【0068】ここでCは定数、は電極表面から中心まで
の距離、は周波数である。四重極電極を通過したイオン
による2次電子は2次電子増倍管(SEM)で増幅され
る。QMSは一般にイオン化室で数十eV以上の電子ビ
ームにより親分子をイオン化して用いる。この場合、親
分子とラジカルの両方からイオン化される粒子が検出さ
れる。
【0069】なお、本発明ではイオン源部における熱電
子エネルギーを70 eVとした。そのため、
【0070】 (1)AB+e→AB++e+e イオン化 (2)AB+e→A+B++e+e 解離イオン化 のようにイオン化、解離イオン化されたイオンがともに
検出される。QMSは基板支持台の替わりに反応室に取
り付けた。この系により基板に入射するイオンを測定し
た。QMSは差動排気され、QMSの前面には直径0.
5mmのオリフィスがある。QMSの出力はペンレコー
ダーで記録した。
【0071】(X線光電子分光法;XPS)X線光電子
分光法(XPS)は、種々の材料の表面解析に広く用い
られている。本発明では、フルオロカーボン膜の解析に
用いた。
【0072】図2.4.1に光電子放出過程の模式図を
示す。エネルギーの入射光子が、K殻の電子をはじき出
したとすると出てくる電子のエネルギーEkは次の式で
表される。
【0073】
【数12】
【0074】ここで、は電子の束縛エネルギーで、は仕
事関数である。原子核に比較的強く束縛されている内殻
電子の束縛エネルギーは数百eV〜数keVなので、こ
の内殻電子を光電効果により真空中に放出させるために
は数keVの光子が必要になる。この数keVの光子が
X線である。
【0075】電子の束縛エネルギーは原則的には元素固
有の値であるから放出された電子のエネルギーを測定す
ることによって表面に存在する元素の種類を知ることが
できる。さらに、固体中の同一元素で異なる結合状態を
有する原子は異なる束縛エネルギーの位置に内殻ピーク
を生じさせる。この束縛エネルギーの差は核磁気共鳴
(NMR)のアナロジーから“化学シフト”と呼ばれる
こととなった。一般的に、結合する原子あるいは官能基
の電気陰性度(電子を引き込む力)が増加するにつれ、
中心原子の内殻準位の束縛エネルギーが大きくなる。し
たがって、異なる結合状態にある例えばC原子では、C
−C、C−CFx、C−F、C−F2、C−F3結合にあ
るC原子を分離できる。
【0076】(ラジカル供給源)ここでは、地球温暖化
対策として、安定フルオロカーボンガスを用いず、固体
ソースとレーザーを用いたフルオロカーボンラジカル供
給源、およびそれをSiO2/Si選択エッチングプロ
セスへの応用する態様について述べる。ラジカル供給源
を評価するために、IRLASにより、CFx(x=1
〜3)ラジカル密度の計測を行った。さらに、ラジカル
供給源を用いて、フルオロカーボンラジカルをECRプ
ラズマに注入し、SiO2/Si選択エッチングを行
い、従来の安定フルオロカーボンガス(C48)を用い
た場合のエッチング特性と比較した。
【0077】後述の実施例に示すように、地球温暖化対
策として、PTFEのCO2レーザーアブレーションに
よるフルオロカーボンラジカル供給源を開発した。本ラ
ジカル供給源を用いたECR Arプラズマ中のCFx
(x=1〜3)ラジカル密度は、1012〜1013cm-3
であった。さらに、本ラジカル供給源を用いたECRプ
ラズマにより、SiO2/Si選択エッチングを試み
た。その結果、従来のC48ガスを用いた場合と同等以
上のエッチング特性が得られた。さらに、H2添加する
ことにより高選択比が得られた。これより、フルオロカ
ーボンラジカル供給源を用いた新規エッチングシステム
は、地球温暖化対策として有効であると考えられる。
【0078】(固体ソースの選択によるラジカル制御)
一般に、フルオロカーボンプラズマにH2ガスを添加よ
り、エッチング選択性の向上が得られている。本発明に
おいても、上記で述べたように、H2添加することによ
り極めて高い選択比が得られた。しかしながら、H2
スは非常に危険なガスであり、H2ガスの使用をひかえ
ることが望まれる。そこで、この態様では、H原子を含
む固体ソース(PVDF:ポリビニリデンフロライド)
を選択し、ラジカル組成の制御を試みた。これにより、
固体ソースの選択によるラジカル制御の可能性について
述べる。
【0079】後述する実施例に示すように、固体ソース
としてH原子を含むPVDFを選択し、ラジカル組成の
制御を試みた。その結果、PVDFアブレーションによ
りH原子を含むラジカルが生成されることが判明した。
さらにPVDFアブレーションにより生成したラジカル
をECRプラズマ注入し、フルオロカーボン膜を堆積さ
せた。FT−IRおよびXPS解析より、H原子を含む
カーボンリッチな膜を形成できることが判明した。ま
た、PVDFアブレーションを利用したECRプラズマ
を用いて、SiO2/Si選択エッチングを試みた。そ
の結果、Ar高希釈(90%)することにより選択比5
が得られた。これらの結果は固体ソースの選択によりラ
ジカル組成の制御が可能であることを示唆している。
【0080】(ラジカルフィルターによるラジカル制
御)上記で、フルオロカーボンラジカル供給源を用いた
ECRプラズマにより、従来のC4F8ガスを用いた場
合と同等以上のエッチング特性が得られたことを記述し
た。しかしながら、エッチング選択比は、2または3
と、必ずしも充分では無かった。さらなるエッチング特
性の向上のためには、プラズマ中のラジカル制御が重要
である。そこで、この態様においては、上記態様におけ
るように固体ソースを代えるのではなく、新たなラジカ
ル制御法としてラジカルフィルターを用いたラジカル制
御を試みた。
【0081】そして、ラジカルフィルターの有無による
エッチング速度、選択比、ラジカル組成および密度を測
定し、これらの特性を評価した。
【0082】後述する実施例に示すように、エッチング
特性向上のために、ラジカルフィルターを用いたラジカ
ル制御を試みた。その結果、ラジカルフィルターを設置
することによりラジカルおよびF原子の制御が可能とな
り、Si表面にカーボンリッチなフルオロカーボン膜が
形成され、高選択比14が得られた。これより、ラジカ
ルフィルターを用いたラジカル制御法は有効であると考
えられる。また、ラジカルフィルターの形状および材質
の変化、温度制御により、さらなるラジカル制御が期待
できる。
【0083】(レーザー選択によるラジカル制御)上記
した態様においては、固体ソースのアブレーションには
CO2レーザーを用いてきた。この態様では、レーザー
としてパルス発振のYAGレーザーを選択し、本ラジカ
ル供給源におけるラジカル制御の可能性を探った。
【0084】後述の実施例に示すように、パルス発振の
YAGレーザーを用いて、PTFEアブレーションを試
みた。その結果、CF2ラジカルが高効率の生成される
ことが判明した。これより、CF2ラジカル供給源とし
ての応用が期待できる。CO2レーザも同様に使用可能
である。
【0085】(チャンバクリーニングプロセスへの応
用)アモルファスシリコン(a−Si)、多結晶シリコ
ン(poly−Si)、タングステン(W)のCVDチ
ャンバのクリーニングには、SF6、CF4/O2等のプ
ラズマが使用されている。図6に、一般に薄膜堆積に使
用可能な容量結合型のプラズマCVD装置を示す。この
方式では、a−Si薄膜堆積等のプロセスによって、ウ
ェハーだけではなく必然的に上部、下部電極等にもa−
Si膜等が堆積する。これらの堆積物はプロセスの信頼
性、再現性に悪影響を及ぼすと考えられ、毎回SF6
CF4/O2等のプラズマを用いてクリーニングされる。
しかしながら、これらのガスもまた地球温暖化の原因と
なり新たなプロセスの開発が望まれる。
【0086】上記したいくつかの態様において、SiO
2/Si選択エッチングプロセスにおいてフルオロカー
ボンラジカル供給源が有効であることを述べてきた。そ
こで、この態様ではフルオロカーボンラジカル供給源に
より生成されたフルオロカーボンラジカルをECR O
2プラズマに注入し、a−SiとWのエッチングを行
い、チャンバクリーニングとしての可能性について述べ
る。
【0087】後述する実施例に示すように、新たなチャ
ンバークリーニングプロセスとして、フルオロカーボン
ラジカル供給源により生成されたフルオロカーボンラジ
カルをECR O2プラズマに注入し、a−SiとWの
エッチングを行った。その結果、a−SiとWのエッチ
ング反応には、F原子密度、イオンフラックスおよびイ
オン衝撃エネルギーが重要な役割を果たしていることが
判明した。これより、ラジカル供給源を用いたチャンバ
クリーニングプロセスとして有効であると考えられる。
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明する。
【0088】
【実施例】実施例1 図7に、フルオロカーボンラジカル供給源および赤外半
導体レーザー吸収分光法(IRLAS)ラジカル計測シ
ステムを備えたECRプラズマ装置の模式断面図を示
す。プロセスチャンバは、直径40cm、高さ40cm
の円筒形である。プラズマ源は、マグネットコイルによ
る発散磁場型のECRソースを使用した。cw−CO2
レーザー光(10.6μm)をZnSe窓を通してプロ
セスチャンバに導入し、回転速度333 rpmで回転
した固体ソース(PTFE)に照射した。レーザーアブ
レーションにより、フルオロカーボンラジカルを生成す
る。また、プロセスチャンバには、長さ200cmの多
重反射型ホワイトセルが備えつけられ、IRLASによ
りCFx(x=1〜3)ラジカル密度計測が可能となっ
ている。基板支持台は水冷し、400 kHzのRFバ
イアスを印可してイオンアシストによるエッチングを行
った。
【0089】(実験結果)図8にチャンバ内圧力のアブ
レーション時間依存性を示す。レーザー光を照射してか
ら30 secまで、圧力は増加しなかった。これは、
ターゲットが充分に加熱されていないためと考えられ
る。圧力はアブレーション時間2 minで0.7 P
aまで上昇し、飽和した。その後、圧力はアブレーショ
ン時間5 minまでほぼ一定であった。これより、ラ
ジカルの安定供給が可能であることがわかる。ラジカル
流量は、チャンバ内圧力および排気速度から計算した。
排気速度は、Arガス20 sccm、圧力0.4 P
aの条件で見積もった。図9にラジカル流量のCO2
ーザーパワーおよびターゲット回転速度依存性を示す。
レーザーパワー20 W以下では、アブレーションされ
ないことが分かった。その後、レーザーパワーの増加に
伴い、ラジカル流量は増加した。また、ターゲット回転
速度が速いほどラジカル流量は低下することが判明し
た。これより、ラジカル流量は、CO2レーザーパワー
およびターゲット回転速度により制御可能であるといえ
る。図10にQMSスペクトルを示す。
【0090】本ラジカル供給源の評価の一つとして、I
RLASを用いてCFx(x=1〜3)ラジカル密度の
測定を行った。さらに、生成されたフルオロカーボンラ
ジカルを、ECR Arプラズマに注入し、IRLAS
を用いてCFx(x=1〜3)ラジカル密度の測定を行
った。図11にCFx(x=1〜3)ラジカル密度のマ
イクロ波パワー依存性を示す。プラズマOFFの時、圧
力0.67 Paで、CF2ラジカル密度は、1.2×
1012cm-3であり、CF、CF3ラジカル密度は、1
×1011cm-3以下であった。プラズマONすると、C
F、CF2、CF3ラジカルはともに観測された。マイク
ロ波パワー0.2 kWの時、CF、CF 2、CF3ラジ
カル密度はそれぞれ4.5×1013cm-3、4.0×1
11cm-3、4.2×1012cm-3であった。CF2
CF3ラジカル密度は、マイクロ波パワーの増加にかか
わらずほぼ一定であった。CFラジカル密度は単調増加
した。プラズマONによるCFx(x=1〜3)ラジカ
ル密度の1桁以上の増加は、アブレーションにより生成
された高次ラジカル(Cxy)が電子衝突により解離し
たためだと考えられる。これらのCFx(x=1〜3)
ラジカルの振る舞いは、C48ガスを用いたECRプラ
ズマ中のCFx(x=1〜3)ラジカルと同様な振る舞
いである。これより、このシステムは、SiO2/Si
選択エッチングプロセスへの応用が期待できる。
【0091】本ラジカル供給源を用いたECRプラズマ
により、Si02/Si選択エッチングを試みた。図1
2にエッチング特性のマイクロ波パワー依存性を示す。
マイクロ波パワーの増加に伴い、SiO2およびSiの
エッチング速度は増加した。選択比(SiO2/Si)
は、3であった。同じ条件で、従来のECR C48
ラズマを用いたときのエッチング特性も調べた。その結
果、本ラジカル供給源を用いた場合のエッチング特性
は、従来のECR C48プラズマを用いたときと同等
以上の特性が得られることが判明した。図13に本シス
テムを用いて加工したコンタクトホールのSEM像を示
す。これより、異方性エッチングが実現されていること
が判明した。図14にエッチング特性のH2流量依存性
を示す。H2流量の増加に伴い、SiO2およびSiのエ
ッチング速度は減少した。H2流量50 sccmの
時、SiO2のみエッチングされ、Siはエッチングさ
れず高選択比が得られた。
【0092】実施例2 図15にフルオロカーボンラジカル供給源および赤外半
導体レーザー吸収分光法(IRLAS)ラジカル計測シ
ステムを備えたECRプラズマ装置の模式断面図を示
す。cw−CO2レーザー光(10.6mm)をZnS
e窓を通してプロセスチャンバに導入し、回転速度23
4 rpmで回転した固体ソース(PVDF)に照射し
た。レーザーアブレーションにより、フルオロカーボン
ラジカルを生成する。基板支持台は水冷し、2 MHz
のRFバイアスを印可してイオンアシストによるエッチ
ングを行った。
【0093】(実験結果)QMSにより、アブレーショ
ンにより生成した粒子の測定を行い、固体ソースの選択
によりラジカル組成の制御の可能性を調べた。図16に
QMSスペルトルを示す。これより、PTFEの場合と
比較して、H原子を含んだラジカル(Cxyz)が多
種生成されていることが判明した。IRLASにより、
CFx(x=1〜3)ラジカル密度を測定した結果、C
F、CF2、CF3ラジカルは観測されず、測定限界の1
×1011cm-1であった。次にこれらのラジカルをEC
Rプラズマ中に注入し、IRLASによりCFx(x=
1〜3)ラジカル密度の測定およびAOESによりF原
子密度の測定を行った。図17にCFx(x=1〜3)
ラジカル密度およびF原子密度のマイクロ波パワー依存
性を示す。ECRプラズマを生成することにより、CF
2ラジカルのみ観測され、CF、CF3ラジカルは観測さ
れなかった。CF2ラジカル密度は、圧力0.53 P
a、マイクロ波パワー0.2 kWで、2×1011cm
-1であった。マイクロ波パワーを増加させるとCF2
ジカル密度は緩やかに単調増加した。F原子密度は、マ
イクロ波パワーの増加に伴い単調増加した。PVDFア
ブレーションを利用したECRプラズマ中には、CFx
ラジカルばかりでなく、H原子を含むラジカル(Cxy
z)が多量に存在していると考えられる。
【0094】さらに、PVDFアブレーションを利用し
たECRプラズマを用いて、フルオロカーボン膜の堆積
を試みた。膜の結合状態および膜組成をフーリエ変換赤
外吸収分光法(FT−IR)およびXPSを用いて解析
した。図18にFT−IRスペクトルを示す。波数12
00cm-1付近および515−520cm-1付近にCF
2結合のピークがみられた。また、1460cm-1付近
にはCH2、CH3結合、2900−3000cm-1付近
にはCHx結合のピークが観測された。これより、H原
子を含む(CHx結合を含む)フルオロカーボン膜が形
成されることが判明した。図19にXPSスペクトルを
示す。XPS解析の結果より、C−CF x結合を多く含
むF/C比0.46のカーボンリッチな膜が形成される
ことが判明した。これらの膜特性(膜組成)より、Si
2/Si選択エッチングプロセスにおいて、選択性が
向上することが期待できる。
【0095】そこで、PVDFアブレーションを利用し
たECRプラズマを用いて、SiO 2/Si選択エッチ
ングを試みた。その結果、SiO2、Siともにエッチ
ングされず、フルオロカーボン膜が堆積した。そこで、
膜堆積を抑制するため、Ar希釈によりエッチング特性
を調べた。図20にエッチング特性のAr流量依存性を
示す。低希釈率(Ar流量17 sccm)の時、Si
2、Siともにエッチングされず、フルオロカーボン
膜が堆積した。Ar流量40 sccmの条件では、S
iO2、Siともにエッチングされ、エッチング速度は
それぞれ90 nm/min、50 nm/minであ
った。しかしながら選択比としては、<2と低い結果が
得られた。さらにAr流量を増加させると、Siのエッ
チング速度はほぼ一定(50 nm/min)であっ
た。一方、SiO2のエッチング速度は、200 nm
/minまで増加し、Ar流量80 sccmのとき選
択比5が得られた。
【0096】さらなるエッチング特性の向上のために、
エッチング条件の最適化および固体ソース(H原子の含
有量)の最適化が必要であると考えられる。しかしなが
ら、これらの結果は固体ソースの選択によりラジカル組
成の制御が可能であることを示唆している。
【0097】実施例3 図21にフルオロカーボンラジカル供給源およびラジカ
ル制御のためのラジカルフィルターを備えたECRプラ
ズマ装置を示す。ラジカル供給源より生成されるラジカ
ルを制御するため、直径20mm、長さ200mmのス
テンレススティール製のパイプをラジカル供給源および
プロセスチャンバの間に取り付けた。ラジカル種の測定
には、四重極質量分析器(QMS)を用いた。QMS
は、基板支持台の代わりにチャンバ下部に取り付け、基
板に入射されるラジカルを70 eVの電子ビームでイ
オン化させ検出した。したがって、イオン化および解離
イオン化の両方が検出される。また、プラズマ中のF原
子密度計測には、アクチノメトリー発光分光法(AOE
S)を用いた。フルオロカーボン膜の化学構造をX線光
電子分光法(XPS)により解析した。
【0098】(実験結果)ラジカル供給源より生成され
たラジカル種をQMSにより測定し、ラジカルフィルタ
ーの効果を調べた。図22にQMSスペクトルを示す。
これより、ラジカルフィルターを用いることにより高次
ラジカル(質量数250以上)を制御できることが判明
した。
【0099】次にラジカルフィルターを用いないときと
用いたときのエッチング特性のマイクロ波パワー依存性
を図23に示す。ラジカルフィルターを用いない場合、
マイクロ波パワーの増加にともないSiO2、 Siと
もにエッチング速度は増加した。選択比(SiO2
Si)は、約3であった。一方ラジカルフィルターを用
いた場合、マイクロ波パワーを増加させるとSiのエッ
チング速度が減少していった。マイクロ波パワー0.8
W で選択比14の高選択比が得られた。その理由を
調べるため、パイアス電圧を印加せず、Si基板表面に
堆積させたフルオロカーボン重合膜の解析をXPSを用
いて行った。図24にXPSスペクトルを示す。ラジカ
ルフィルターを用いない場合、C−C、C−CFx-結合
に比べC−Fx(x=1〜3) 結合の割合が高いFリ
ッチな膜が形成されていることが判明した。このときの
F/C比は1.1〜1.4であった。一方、ラジカルフ
ィルターを用いた場合、マイクロ波パワーの増加にとも
ない、Si基板表面に堆積したフルオロカーボン重合膜
は、C−C、C−CFx−結合の割合が高くなっている
ことが分かった。このときのF/C比は0.56であっ
た。図25に堆積速度のマイクロ波パワー依存性を示
す。ラジカルフィルターの有無にかかわらず、堆積速度
はマイクロ波パワーの増加に伴い増加した。しかしなが
ら、どの条件においても、ラジカルフィルターを用いな
い方が堆積速度は高いことが判明した。
【0100】Si表面に堆積したフルオロカーボン膜の
組成および堆積速度の両方がエッチング選択比に強く影
響すると考えられている。今回の結果から考察すると、
主にフルオロカーボン膜の組成が選択比にかかわってい
ると考えられる。したがって、マイクロ波パワー0.8
Wでは、C−C、C−CFx−結合含有率の高いフル
オロカーボン重合膜が形成されることにより、高選択比
が得られたと考えられる。
【0101】次にプラズマ中の中性活性種の情報を得る
ため、CFx(x=1〜3) ラジカル密度をIRLA
Sにより計測した。図26にCFx(x=1〜3) ラ
ジカル密度のマイクロ波パワー依存性を示す。ラジカル
フィルターを用いない場合、CF、CF2ラジカル密度
はマイクロ波パワーの増加に伴い増加した。一方、ラジ
カルフィルターを用いた場合、CF、CF2ラジカル密
度はマイクロ波パワーの増加に伴い減少した。これらの
結果より以下のことが推測できる。ラジカルフィルター
を用いない場合、多量の高次ラジカルがプロセスチャン
バに供給される。CF、CF2ラジカルは高次ラジカル
からの解離により生成されため、CF、CF2ラジカル
密度が増加したと考えられる。しかしながら、ラジカル
フィルターを用いた場合、高次ラジカルが前者と比較し
て減少しているため、結果的にCF、CF2ラジカル密
度の減少につながったと考えられる。CF3ラジカル密
度においては、マイクロ波パワーの変化に関わらず一定
であった。これは、CF3ラジカルはチャンバ壁から生
成されるという報告から、チャンバ壁の影響と考えられ
る。さらに、AOESを用いて、プラズマ中のF原子密
度の計測をした。図27にF原子密度のマイクロ波パワ
ー依存性を示す。ラジカルフィルターを用いた場合、F
原子密度はマイクロ波パワーの増加に伴い単調増加し
た。一方、ラジカルフィルターを用いた場合、マイクロ
波パワーを0.5 Wまで増加するとF原子密度は増加
した。さらにマイクロ波パワーを増加させるとF原子密
度は飽和した。これらの結果もまた、ラジカルフィルタ
ーにより、高次ラジカルが減少したため、F原子密度が
飽和したと考えられる。従って、このF原子密度の抑制
によりSi表面にカーボンリッチなフルオロカーボン膜
が堆積し高選択比が得られたと考えられる。
【0102】実施例4 パルス発振のYAGレーザー(波長:1.064mm、
繰り返し周波数:20Hz)光を真空中にセットされた
PTFEに照射し、PTFEアブレーションを試みた。
YAGレーザーのエネルギー密度は0〜50 J/cm
2まで変化させ、PTFEのアブレーション速度を測定
した。さらにPTFEアブレーションにより生成された
CFx(x=1〜3)ラジカル密度をIRLASを用い
て測定した。なお、この測定では、ポンプの排気速度を
42 l/s一定として行った。
【0103】(実験結果)図29にアブレーション速度
のYAGレーザーのエネルギー密度依存性を示す。PT
FEはエネルギー密度7 J/cm2以上でアブレーシ
ョンされることが判明した。アブレーション速度は、Y
AGレーザーのエネルギー密度の増加に伴い増加した。
そして、YAGレーザーのエネルギー密度が40 J/
cm2以上では飽和傾向示した。その時のアブレーショ
ン速度は、140mm/minであった。さらにPTF
Eアブレーションにより生成されたCFx(x=1〜
3)ラジカル密度をIRLASを用いて測定した。図3
0にCF2ラジカル密度およびチャンバ内圧力のYAG
レーザーのエネルギー密度依存性を示す。エネルギー密
度50 J/cm2、圧力0.33 Paで、CF2ラ
ジカル密度は、1.1×1013cm-3であった。一方、
CF、CF3ラジカル密度は、1×1011cm-3以下で
あった。従って、CF2ラジカルが効率よく生成されて
いることが判明した。
【0104】実施例5 図6にフルオロカーボンラジカル供給源およびIRLA
S計測システムを備えたECRプラズマエッチング装置
を示す。a−SiおよびWのエッチングプロセスでは、
フルオロカーボンラジカル供給源から生成されたフルオ
ロカーボンラジカルをECR O2プラズマに注入し
た。O2ガスはチャンバ上部から導入した。また、基板
バイアスは印可せずにエッチングを行った。シングルプ
ローブ法により、電子密度、電子温度を測定し、シース
電圧よりイオン衝撃エネルギーを見積もった。
【0105】(実験結果)図31に、a−SiおよびW
のエッチング速度のO2希釈率依存性を示す。O2希釈率
0%の時、a−SiおよびWはエッチングされず、フル
オロカーボン膜が堆積した。O2希釈率を増加させると
a−SiおよびWのエッチング速度は増加し、O2希釈
率80%で最大値をとった。図32にCFx(x=1〜
3) ラジカル密度およびF原子密度のO2希釈率依存
性を示す。O2希釈率の増加に伴い、CF、CF2ラジカ
ル密度は減少した。一方、CF3ラジカル密度は、ほぼ
一定であった。これは、CF3ラジカルがO2希釈率10
0%の時においても検出されていることから、チャンバ
壁からの生成の影響が強いと考えられる。また、F原子
密度は緩やかに減少した。これらのラジカルの振る舞い
から、低希釈率条件では、エッチャントであるF原子密
度に比べ、堆積性である高次ラジカルおよびCFx(x
=1〜3) ラジカル密度が相対的に高いために、エッ
チング反応よりも堆積反応が支配的となりフルオロカー
ボン膜の堆積が生じたと考えられる。一方、高希釈率条
件では、堆積性のラジカル密度が減少しF原子密度が相
対的に高くなったために、エッチング速度が増加したと
考えられる。
【0106】さらに、エッチング速度を増加させるた
め、エッチング速度が最大値をとった希釈率80%にお
いて圧力を変化させた。図33にa−SiおよびWのエ
ッチング速度の圧力依存性を示す。a−SiおよびWの
エッチング速度は圧力の増加に伴い増加し、圧力2 P
aで最大値をとった。さらに圧力を増加させるとエッチ
ング速度は減少した。図34にCFx(x=1〜3)
ラジカル密度およびF原子密度の圧力依存性を示す。圧
力の増加に伴い、CF2ラジカル密度は減少し、圧力2
Pa以上では測定限界以下であった。CFラジカルに
おいては、どの圧力に対しても測定限界以下であった。
一方CF3ラジカル密度は圧力の変化にかかわらずほぼ
一定であった。CF3ラジカルに関しては、チャンバ壁
からの生成によるものと考えられる。エッチャントであ
ると考えられるF原子の密度は、圧力の増加に伴い増加
し、圧力2.5 Paで飽和した。図35に電子密度お
よびイオン衝撃エネルギーの圧力依存性を示す。圧力の
増加に伴い電子密度およびイオン衝撃エネルギーは減少
した。これらの結果より以下のように推測できる。単純
に、負イオンを考えず、電子密度とイオンの振る舞いが
同様であると仮定する。エッチング反応には、F原子と
イオンが関わっている。圧力の増加によりF原子密度が
増加したため、エッチング速度は増加した。しかしなが
ら、圧力2 Pa以上になるとF原子密度は飽和し、さ
らにイオンフラックスおよびイオン衝撃エネルギーが減
少した。これらF原子密度、イオンフラックスおよびイ
オン衝撃エネルギーの振る舞いから、結果的にエッチン
グ速度は減少したと考えられる。
【0107】さらなるエッチング速度の向上を目的と
し、基板温度を変化させた。図36にエッチング速度の
基板温度依存性を示す。a−Si、Wともに基板温度の
増加に伴いエッチング速度は増加した。これは、基板温
度を上げることにより、エッチング生成物であるSiF
x、WFx、WOx等の脱離が促進されたものと考えられ
る。
【0108】実施例6 (フロン含有ガスの固体化)図37に示すような装置系
を用いて、フロン含有ガスを固体化した。この実施例に
おいては、下記の測定法を用いた。 (1)排ガスの一般的な測定方法 ターボ分子ポンプの後方から出る排ガスの測定は、FT
−IRによって測定した。IR光は、KBr窓を介し
て、液体N2で冷却されたMCT検出器で検出した。I
Rスペクトルは、4cm-1分解能および160スキャン
の条件で、FT−IRによって測定した。
【0109】ゼロ・エミッション排除(abatement)系
は、回転ポンプまたは乾式ポンプの背部にインストール
した。円形の電極は、銅製であった。ギャップ長さは、
約0.lmmであった。上部からマイクロ波(2.45
GHz)を導入し、環プラズマ(40mm直径)を発生
させた。ガスは、マイクロ・ギャップの上部から導入し
た。X線光電子分光(XPS)解析により、フルオロカ
ーボン粒子の化学構造を調査した。
【0110】(2)廃ガスの計測 廃ガスは、FT−IRを使用して測定した。吸収ピーク
は、表8.1で要約した。
【0111】
【表2】
【0112】図38は、ターボ分子ポンプの後の廃ガス
のFT−IRスペクトルを示す。ECRプラズマをオフ
にしたとき、1186cm-1、1337cm-1(C24
中、νs C−F)、および1340cm-1(C2
4中、νa C−F2)において吸収ピークが観察され
た。この吸収スペクトルは、C2F4ガスのそれと対応
した。したがって、この結果は、CO2レーザ蒸発によ
り、C24ガスがPTFEターゲットから発生すること
を示した。ECRプラズマをオンにしたとき、C2F4
中のνs C−Fの吸収強度は減少し、1115cm-1
(ν626)、1250cm-1(ν7 C26)お
よび1283cm-1(ν3 CF4)における吸収ピーク
が観察された。これらの結果は、C24種がECRプラ
ズマによって分解され、PFCガス(C26とCF4
が主に製造されたことを意味する。したがって、PFC
ガスを代替する固体成分を使用する新しいエッチング系
を用いるとしても、これらのPFCガスを軽減すること
が必要である。
【0113】(3)大気圧放電を用いる排除 cwマイクロ波で励起した大気圧マイクロ・ギャップ放
電を用いるPFC排除系を用いた。CF4とC4F8ガ
スの排除は、cwマイクロ波で励起した大気圧マイクロ
・ギャップ放電系を用いて行った。図39(a)は、C
F4/ArプラズマのFT−IRスペクトラムの時間変
化を示す。ν3 CF4の吸収強度は減少し、C−F(1
136cm-1)の吸収強度が、放電時間の増大とともに
増大した。この結果は、大気圧マイクロ・ギャップ・プ
ラズマによってCF4ガスが分解されて、C−F結合を
有する種が生成したことを示す。図39(b)は、C4
8/ArプラズマのFT−IRスペクトラムの時間変
化を示す。放電時間の増大とともにC−F(1136c
-1)の吸収強度が増大し、他方、C48におけるvs
環(963cm-1)、C48におけるVs C−F2(1
239cm-1)、およびC4F8におけるVa C−F2
の吸収強度(1290および1340cm-1)が減少し
た。これらの結果も、大気圧マイクロ・ギャップ・プラ
ズマによってC48ガスが分解し、C−F結合を有する
種が生成したことを示す。
【0114】粒子の存在を確かめるために注文するレー
ザ光散乱(LLS:λ=633nm)技術をマイクロギ
ャップ電極から3cmの位置で行った。図40は、放電
時間の関数としてのMie散乱強度を示す。Inは、C
F4/ArおよびC4F8/Arプラズマの両方ともM
ie散乱光が検出された。この結果から、粒子(重合さ
れた種)が大気圧マイクロ・ギャップ・プラズマで生成
することが判明した。更に、C48/Arプラズマにお
けるMie散乱強度は、CF4/Arプラズマにおける
それより大きかった。この結果は、粒子がC48/Ar
プラズマにおいて、容易に生成することを示唆した。
【0115】図41は、(a)CF4/Arと(b)C4
8/Ar放電で形成した粒子のSEM像を示す。2〜
10μm直径のマイクロ・ボールの形成が、観察され
た。CF4/Arの場合、直径2μmの粒子が観察され
た。それらの粒子は、多数のフラグメントの凝集体であ
るに見える。一方、直径10μmの球状粒子は、C48
/Arの場合に観察された。
【0116】ケイ素基材の上で捕獲された粒子のFT−
IRスペクトルを測定した。図42は、それぞれ、粒子
のスペクトルが(a)CF4/Arと(b)C48/A
rで形成したことをFT−IRに示す。C−F(113
6cm-1)の吸収ピークが観察された。この結果は、図
39(a)と図39(b)で示された上記の結果と一致
する。したがって、C−F結合を有する粒子が、CF4
/ArとC48/Ar放電で生成した。
【0117】ケイ素基材の上で捕獲された粒子の組成物
を、XPS解析によって研究した。図43(a)と図4
3(b)は、それぞれ、粒子のスペクトルがCF4/A
rとC48/Ar放電によって形成したことをXPS
1sに示す。CF4/Ar放電の場合、C−Cピークの
強度が優位であり、およびF1sとC1s強度から計算した
F/C比は0.19であった。他方、C48/Ar放電
の場合、C−Cピークに加えて、C−CFx(x=1〜
3)、C−F、C−F2とC−F3ピークが観察され、F
/C比は0.92であった。このように、粒子における
F/C比の大きい相違は、CF4/ArとC48/Ar
放電の2つの条件で観察された。
【0118】上記したように、固形の材料蒸発技術を使
用して環境的に良性のエッチング・プロセスは、ECR
xy/Arプラズマからの排ガスをFT−IRを用
いて測定した。C26とCF4ガスが主にエッチングプ
ロセスの間に、生成することが判明した。更に、cw非
平衡性マイクロ波励起大気圧放電を用いるPFC排除系
を使用するPECガスの排除システムが開発された。そ
の結果、CF4とC4 8ガスは大気圧マイクロギャップ
放電によって好適に分解され、フルオロカーボン・マイ
クロ・ボールが好適に形成された。これらの結果は、こ
の排除システムがPECガスの回収を可能にすることを
示した。
【0119】上述したように、本発明においては、地球
温暖化対策としてラジカル注入法を提案し、また固体ソ
ースを用いたフルオロカーボンラジカル供給源を開発し
た。本ラジカル供給源では、固体ソースにレーザー光を
照射することによりアブレーションを行い、フルオロカ
ーボンラジカル(Cxy)を生成する。このフルオロカ
ーボンラジカルの組成や密度を制御しながら、プロセス
に重要なものだけを選別してプロセスプラズマ中へ注入
する(ラジカル注入法)することによりプロセスを実現
する。
【0120】本発明のコンセプトは、前述した図2に示
した通りである。従来のガスボンベを用いたプロセスで
は、プラズマにより分解されずに排気されたC48等の
安定ガスは、除害装置で除害できず大気に放出される。
この放出された安定ガスが温暖化を引き起こす原因の一
つとなっている。
【0121】一方、本発明の一態様によれば、反応性の
高いラジカルという形でプロセスチャンバに導入するた
め、プロセス効率が高くなると考えられる。さらには、
反応性の高いラジカルという形で排気されるため、回収
が容易で除害効率が高いと考えられる。固体として回収
されたフルオロカーボンをラジカル供給源である固体ソ
ースに再利用することも容易である。この時、回収され
た固体のC/F含有比が、固体ソースとして適切でない
場合は、フッ素を含むプラズマ中で処理し、上記比率を
調整してもよい。また、本システムでは固体ソースを用
いているため、ガスボンベが不要で、ガス漏れがなく、
安全で非常にコンパクトである。
【0122】本発明では、SiO2エッチングにおい
て、新たに開発したラジカル供給源を用いた従来型の電
子サイクロトロン共鳴(ECR)プラズマにより、Si
2、Siのエッチング速度、選択比、ラジカル組成お
よび密度を測定し、これら特性を評価した。次に、新し
いラジカル制御法として、固体ソースの選択によるラジ
カル制御、レーザー選択によるラジカル制御、ラジカル
フィルターを用いた(すなわち、アブレーションにより
生成されたラジカルの導入はパイプ(ラジカルフィルタ
ーと称する)を通して行い、パイプがない場合と比較し
た)ラジカル制御法を提案し、エッチング特性とラジカ
ル組成および密度をそれぞれの場合と比較することによ
り新しいラジカル制御法としての可能性を評価した。
【0123】本発明においては、更に、SF6、CF4
2ガスを用いたCVDチャンバのクリーニングプロセ
スに代わる新しいプロセスとして、新規フルオロカーボ
ンガス供給源およびO2ガスを用いたECRプラズマに
より、a−SiおよびWのエッチングを試みた。
【0124】他方の面では、本発明によれば、地球温暖
化対策として、固体ソースのレーザーアブレーションに
よるフルオロカーボンラジカル供給源を開発した。固体
ソースとして、まずPTFEを選択した。本ラジカル供
給源を用いたECR Arプラズマ中のCFx(x=1
〜3)ラジカル密度は、1012〜1013cm-3であっ
た。さらに、本ラジカル供給源を用いたECRプラズマ
により、SiO2/Si選択エッチングを試みた。その
結果、従来のC48ガスを用いた場合と同等以上のエッ
チング特性が得られた。さらに、H2添加することによ
り高選択比が得られた。これより、フルオロカーボンラ
ジカル供給源を用いた新規エッチングシステムは、地球
温暖化対策として有効であると考えられる。
【0125】次に、新たなラジカル制御法として、固体
ソースの選択によるラジカル制御、ラジカルフィルター
を用いたラジカル制御およびレーザー選択によるラジカ
ル制御法を提案した。固体ソースの選択によるラジカル
制御法では、固体ソースとしてH原子を含むPVDFを
選択し、ラジカル組成の制御を試みた。その結果、PV
DFアブレーションによりH原子を含むラジカルが生成
されることが判明した。さらにPVDFアブレーション
により生成したラジカルをECRプラズマ注入し、フル
オロカーボン膜を堆積させた。FT−IRおよびXPS
解析より、H原子を含むカーボンリッチな膜を形成でき
ることが判明した。また、PVDFアブレーションを利
用したECRプラズマを用いて、SiO2/Si選択エ
ッチングを試みた。その結果、Ar高希釈(90%)す
ることにより選択比5が得られた。これらの結果は固体
ソースの選択によりラジカル組成の制御が可能であるこ
とを示唆している。
【0126】また、ラジカルフィルターを用いたラジカ
ル制御法では、ラジカルフィルターを設置することによ
りラジカルおよびF原子の制御が可能となり、Si表面
にカーボンリッチなフルオロカーボン膜が形成され、高
選択比14が得られた。これより、ラジカルフィルター
を用いたラジカル制御法は有効であると考えられる。
【0127】レーザー選択によるラジカル制御法とし
て、新たに高出力パルス発振YAGレーザーを用いてP
TFEアブレーションを行った。その結果、PTFEア
ブレーションによりCF2ラジカルが効率よく生成され
ることが判明した。従って、CF2ラジカル供給源とし
ての応用が期待できる。又、CO2レーザを用いた場合
はC24を効率良く生成させることができる。
【0128】最後に、SF6およびCF4/O2プラズマ
を用いたクリーニングプロセスに代わる新たなチャンバ
ークリーニングプロセスとして、フルオロカーボンラジ
カル供給源により生成されたフルオロカーボンラジカル
をECR O2プラズマに注入し、a−SiとWのエッ
チングを行った。その結果、a−SiとWのエッチング
反応には、F原子密度、イオンフラックスおよびイオン
衝撃エネルギーが重要な役割を果たしていることが判明
した。これより、ラジカル供給源を用いたチャンバクリ
ーニングプロセスとして有効であると考えられる。
【0129】
【発明の効果】上述したように、本発明によれば、生成
物の回収および/又は再使用が容易な、地球温暖化ガス
の分解ないし回収プロセスが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】SiO2/Si選択エッチングのメカニズムを
示す模式斜視図である。
【図2】本発明の態様の例を示すブロック図である。
【図3】中赤外域の半導体レーザ吸収分光系の一例を示
すブロック図である。
【図4】QMSの一例を示すブロック図である。
【図5】光電効果による電子放出を示す模式図である。
【図6】ECRプラズマエッチング装置の一例示す模式
断面図である。
【図7】ECRプラズマエッチング装置の一例示す模式
断面図である。
【図8】チャンバ内圧力のアブレーション依存性を示す
グラフである。
【図9】ラジカル流量のレーザ等への依存性を示すグラ
フである。
【図10】実施例で得られたQMSスペクトルを示すグ
ラフである。
【図11】ラジカル密度のマイクロ波パワー依存性を示
すグラフである。
【図12】エッチング特性のマイクロ波パワー依存性を
示すグラフである。
【図13】コンタクトホールのSEM像である。
【図14】エッチング特性のH2流量依存性を示すグラ
フである。
【図15】ECRプラズマエッチング装置の一例示す模
式断面図である。
【図16】実施例で得られたQMSスペクトルを示すグ
ラフである。
【図17】F原子密度等のマイクロ波パワー依存性を示
すグラフである
【図18】実施例で得られたFT−IRスペクトルを示
すグラフである。
【図19】実施例で得られたXPSスペクトルを示すグ
ラフである。
【図20】エッチング特性のAr流量依存性を示すグラ
フである。
【図21】ラジカルフィルターを備えたECRプラズマ
エッチング装置の一例示す模式断面図である。
【図22】ラジカルフィルターの有無におけるQMSス
ペクトルを示すグラフである。
【図23】ラジカルフィルターの有無におけるエッチン
グ特性のマイクロ波パワー依存性を示すグラフである。
【図24】ラジカルフィルターの有無におけるXPSス
ペクトルを示すグラフである。
【図25】ラジカルフィルターの有無における堆積速度
のマイクロ波パワー依存性を示すグラフである。
【図26】ラジカルフィルターの有無におけるラジカル
密度のマイクロ波パワー依存性を示すグラフである。
【図27】ラジカルフィルターの有無におけるF原子密
度のマイクロ波パワー依存性を示すグラフである。
【図28】YAGレーザーを用いたシステムの一例を示
す模式断面図である。
【図29】アブレーション速度のYAGレーザーエネル
ギー密度依存性を示すグラフである。
【図30】ラジカル密度等のYAGレーザーエネルギー
密度依存性を示すグラフである。
【図31】エッチング速度のO2希釈依存性を示すグラ
フである。
【図32】F原子密度等のO2希釈依存性を示すグラフ
である。
【図33】エッチング速度の圧力依存性を示すグラフで
ある。
【図34】F原子密度等の圧力依存性を示すグラフであ
る。
【図35】電子密度圧力依存性を示すグラフである。
【図36】エッチング速度の基板温度依存性を示すグラ
フである。
【図37】本発明において使用可能な被処理ガスの固体
化装置の例を示す模式断面図である。
【図38】ECRプラズマの有無における排ガスのFT
−IRスペクトルを示すグラフである。
【図39】CF4/Arプラズマ等のFT−IRスペク
トルの時間変化を示すグラフである。
【図40】放電時間の関数としてのMie強度を示すグ
ラフである。
【図41】CF4/Arプラズマ等により得られた粒子
のSEM像である。
【図42】CF4/Arプラズマ等によりシリコン基材
上に得られた粒子のFT−IRスペクトルを示すグラフ
である。
【図43】CF4/Arプラズマ等によりシリコン基材
上に得られた粒子のXPSスペクトルを示すグラフであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 000219967 東京エレクトロン株式会社 東京都港区赤坂五丁目3番6号 (72)発明者 後藤 俊夫 愛知県日進市五色園3−2110 (72)発明者 堀 勝 愛知県日進市藤塚6−176 (72)発明者 伊藤 昌文 大阪府泉南郡田尻町りんくうポート北5− 17 りんくう合同宿舎2号棟097号 (72)発明者 石井 信雄 東京都港区赤坂五丁目3番6号 東京エレ クトロン株式会社内 Fターム(参考) 4D002 AA22 AA26 AC10 BA02 BA07 DA35 EA05 FA01 4D054 AA02 BA01 BC03 BC06 EA30 4G075 AA03 AA23 AA37 BC02 BC06 CA14 CA26 CA62 DA02 EB01 EC21

Claims (32)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被処理ガスをプラズマ処理して、その少
    なくとも一部を固体化することを特徴とするガス処理方
    法。
  2. 【請求項2】 前記被処理ガスが、地球温暖化効果を有
    するガスである請求項1に記載のガス処理方法。
  3. 【請求項3】 前記被処理ガスが、フッ素含有化合物を
    少なくとも含むガスである請求項1または2に記載のガ
    ス処理方法。
  4. 【請求項4】 前記フッ素含有化合物が、C−F結合を
    有する化合物である請求項3に記載のガス処理方法。
  5. 【請求項5】 前記被処理ガスが、電子デバイス製造プ
    ロセスに由来する排ガスである請求項1〜4のいずれか
    に記載のガス処理方法。
  6. 【請求項6】 前記固体化された生成物が粒子状である
    請求項1〜5のいずれかに記載のガス処理方法。
  7. 【請求項7】 前記被処理ガス中のSiを含む副生成物
    を、水に通して除去する請求項1〜6のいずれかに記載
    のガス処理方法。
  8. 【請求項8】 前記固体化に際して、該固体化処理を行
    うべき手段を直列多段に配置して、固体化された生成物
    の回収率を向上させる請求項1〜7のいずれかに記載の
    ガス処理方法。
  9. 【請求項9】 前記固体化に際して、該固体化処理を行
    うべき手段を並列に配置して、固体化された生成物の回
    収率を向上させる請求項1〜8のいずれかに記載のガス
    処理方法。
  10. 【請求項10】 前記粒子の生成に際して、固体化処理
    手段からの排ガスを、(該排ガスの流れに沿う方向に関
    して)該固体化処理手段より前へ還流して、回収率を向
    上させる請求項1〜9のいずれかに記載のガス処理方
    法。
  11. 【請求項11】 前記固体化された生成物を、固体ガス
    源として再利用する請求項1〜10のいずれかに記載の
    ガス処理方法。
  12. 【請求項12】 前記プラズマ処理が減圧プラズマ処理
    である請求項1〜11のいずれかに記載のガス処理方
    法。
  13. 【請求項13】 前記プラズマ処理が大気圧力以上にお
    けるプラズマ処理である請求項1〜11のいずれかに記
    載のガス処理方法。
  14. 【請求項14】 前記プラズマ処理がマイクロ波プラズ
    マによる処理である請求項1〜13のいずれかに記載の
    ガス処理方法。
  15. 【請求項15】 前記固体化された生成物を電界吸引で
    回収する請求項1〜14のいずれかに記載のガス処理方
    法。
  16. 【請求項16】 前記電界吸引が直流電界による吸引で
    ある請求項15に記載のガス処理方法。
  17. 【請求項17】 前記電界吸引が交流電界による吸引で
    ある請求項15に記載のガス処理方法。
  18. 【請求項18】 前記電界吸引に際して磁界を組み合わ
    せ、固体化された生成物を質量に応じて分離して吸引す
    る請求項15〜17のいずれかに記載のガス処理方法。
  19. 【請求項19】 前記吸引された固体化された生成物を
    集合物(aggregate)とする請求項15〜18
    のいずれかに記載のガス処理方法。
  20. 【請求項20】 前記集合物が、板状である請求項19
    に記載のガス処理方法。
  21. 【請求項21】 前記集合物が、球状である請求項19
    に記載のガス処理方法。
  22. 【請求項22】 固体ガス源をガス状にする工程と;該
    ガスを用いて、被処理材料を処理する工程と;該処理に
    使用後のガスをプラズマ処理して、その少なくとも一部
    を固体化する工程とを少なくとも含むことを特徴とする
    被処理材料の処理方法。
  23. 【請求項23】 前記固体ガス源が、フッ素含有ガス源
    である請求項22の被処理材料の処理方法。
  24. 【請求項24】 前記被処理材料の処理が、該被処理材
    料のエッチングである請求項22または23に記載の処
    理方法。
  25. 【請求項25】 前記被処理材料の処理が、該被処理材
    料上への成膜である請求項22または23に記載の処理
    方法。
  26. 【請求項26】 前記固体ガス源をレーザを用いてガス
    化させる請求項22〜25のいずれかに記載の処理方
    法。
  27. 【請求項27】 前記固体ガス源を、プラズマからのス
    パッタリングを用いてガス化させる請求項22〜25の
    いずれかに記載の処理方法。
  28. 【請求項28】 前記スパッタリングが、固体ガス源の
    支持台に交流電界を印加するスパッタ方式である請求項
    27に記載の処理方法。
  29. 【請求項29】 前記スパッタリングが、固体ガス源の
    支持台に平行な磁場を用いたスパッタ方式である請求項
    27または28に記載の処理方法。
  30. 【請求項30】 前記固体ガス源が、C24ガスの選択
    的供給源である請求項23に記載の処理方法。
  31. 【請求項31】 前記固体ガス源が、CF2ガスの選択
    的供給源である請求項23に記載の処理方法。
  32. 【請求項32】 前記プラズマ処理により固体化された
    生成物を、前記固体ガス源としてリサイクルする請求項
    22〜31のいずれかに記載の処理方法。
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