JP2003259917A - ショルダーバッグ用背当てシート及び一枚三役シート - Google Patents

ショルダーバッグ用背当てシート及び一枚三役シート

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Abstract

(57)【要約】 【目的】ショルダーバッグを背負うとき、着用者の背中
に密着して使用中でも運動しやすく、しかもショルダー
バッグの腹面部と着用者の背中の間の不快感を解消し、
さらにハイキング時において背当て、尻当て、枕として
使用できることで荷物の軽量化を画ることのできる一枚
三役シートを提供すること。 【構成】乾燥させた植物繊維を瘤状に編み、シートを形
成することで、柔軟性と汗の吸水性、さらに圧迫に強い
性能を持つことから、ショルダーバッグの腹面部と着用
者の背中との間に空間を作り、通風を促し、背中の爽快
さを保つことを目的とする。さらにハイキング時には、
背当てとしてだけではなく、尻当て、枕として一枚で三
役をこなすことを目的とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ショルダーバッグ
を背負うときの背当てシート、詳しくはバッグの腹面地
と着用者の背中との間に空間を保ち、汗を吸水して着用
者の背面に清涼感を付与することのできる背当てシート
に関するものであり、さらに登山・ハイキング(以下、
ハイキングと略称)時の背当て、尻当て、携帯用枕の一
枚三役シート(以下、三役シートと略称)に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】今日、携帯品を収納して携帯するバッグ
としてリュックサック形態のショルダーバッグが汎用さ
れている。ショルダーバッグにはその用途に応じて多種
多様なものが市販されているが、一般的には、携帯品を
収納するバッグ本体の袋部と肩掛けベルトからなり、大
型のショルダーバッグにおいてはさらにウエストベルト
が装着されている。
【0003】ショルダーバッグを着用するとき、バッグ
が背中で動くことを防止するために肩掛けベルトとそれ
に付属したチェスターベルト、さらにウエストベルトを
調節して背中に密着させることが通例になっている。そ
れは歩行中に背負ったショルダーバッグを背中に密着さ
せないと、背中で動いてしまい、疲れを助長してしまう
からである。しかしこの密着によって収納された物品の
凸凹感が直接、背中にあたり、それを防止するためにバ
ッグの腹面部には緩衝材が縫着されている。この緩衝材
として多くは、スポンジ仕様のクッション材が、多く使
用されている。
【0004】しかしバッグ本体の緩衝材を含む腹面地と
背中が密着することによって、背中の部分における通気
性が阻害されて体温が上昇し、発汗が多くなる。長時間
着用すると不快感が生じる。そこで通風を促すために緩
衝材を凸凹にしたり、筋を入れたりして対応している
が、その処置方法はあまり効果的とはいえない状況であ
る。さらに緩衝材が背中の汗を吸水し、高温で蒸される
状態が続くことから、不潔な状態になる。また緩衝材は
縫着されていることから、洗濯などの洗浄手段が難し
く、複数回の使用によって、夏期であれば悪臭を発した
り、カビを見かけることがある。
【0005】これらのことを解消するために、例えば実
願平5−41710にみられるように、バッグと背中の
間に竹を凹面湾曲させた網目状の背当てを挿入し、バッ
グ本体の腹面地と着用者の背中との間に通気層を形成し
てなるシートが提案されている。しかしこの考案は、凹
面湾曲させた網目状の背当てがバッグ本体の腹面地と着
用者の背中を密着させることを阻害するという、機能面
において満足すべきものではない。以上が背当てシート
の従来の技術である。
【0006】次に三役シートの二役目の尻当てに関し
て、今日では、携帯用尻当てとして汎用されているの
は、折りたためる軽量なビニールシートまたは空気を注
入する袋状のビニールシートである。しかしこれら製品
は短時間の使用でも尻とビニールシートの間に汗をか
き、ズボンが湿っぽくなっていた。この汗対策としてス
ポンジ状の緩衝材を内蔵し、布で被われたシートも製品
化されているが、ハイキング時には荷物としての量的面
で不具合が指摘されている。
【0007】三役目の携帯用枕に関して、軽量化のため
にビニールの空気注入型枕が汎用されているが、頭や首
とビニールシートの間に汗をかき、頭や首が湿っぽくな
っていた。さらにビニールシートは滑りやすいという欠
点があり、寝ているときに頭から外れてしまうことが多
く見られた。それらを補うために、ビニールシートの枕
はタオルなどで巻いて使用していた。しかしタオルを袋
状にでもしない限り、外れることを防止することは不可
能であった。
【0008】さらに従来は背当ては背当てとして、尻当
ては尻当てとして、枕は枕として、それぞれ単独の用途
としての機能であった。しかしハイキング時では荷物は
一つでも少なくし、負荷をどうすれば軽減できるかを常
に追求してきている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、ショルダ
ーバッグと背中、尻と尻当て、頭や首と枕の密着部の汗
ムレの問題点を解決し、さらにハイキング時の「荷物は
一つでも少なく、軽いもの」という常に追求されている
問題点に合致した、一枚で三役をこなすという三役シー
トを提供することを目的にしたものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、ショルダーバ
ッグを背負ったときのバッグの腹面地と着用者の背中の
間の汗と高温で蒸れていたことを、通風を促すことと、
汗を吸水することで、その不快感を解消するように構成
すること、さらに荷物を背負うときの補助材としての機
能であることから軽量であることを視点に上記課題を解
決した。即ち、本発明の三役シートは、以下の2点を特
徴としているものである。材質が乾燥させた茎や葉、
またはそれらで縄となした植物性素材とする。交差す
る点を複数回の方結びで結び、上下左右に連続、連結し
た瘤状の固い結び方で構成された編み方とする。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を実施例に基
ずき、図面を参考にしながら説明すると、三役シート1
は、図1に示しているように、植物性素材を上下左右に
連結した瘤状2の編み方で構成され、ショルダーバッグ
3の大きさに準じた形態に形成してなる。またバックル
4付きベルト5はショルダーバッグに三役シートを装着
させるためのベルトであり、長短調節機能を有してお
り、三役シートの位置を適宜移動させることが可能であ
る。さらに三役シート下部の円筒形の筒は枕に使用する
ときの空気袋の芯6である。
【0012】図2は三役シート1をショルダーバッグ3
に取り付けたときの状態を示したものである。止め方は
トップフック7に上部のバックル付きベルトを通してバ
ックルで留め、同様に側面のバックル付きベルトをウエ
ストベルト8に通して留め、三役シートを固定したとき
を示したものである。
【0013】図3は三役シートをショルダーバッグに装
着して担いだときの図である。背中とショルダーバッグ
は密着し、その間に三役シートがはさまれている。
【0014】図4は三役シート1に座っているとき1例
を示している。図5は三役シート1を枕にしているとき
の1例を示し、空気袋6には空気が注入されている。
【0015】本発明は以下の実施態様をとることができ
る。 (1)乾燥させた植物とは、例えばイグサ、稲ワラ、
麻、木綿、棕櫚(シュロ)、植物のツルなどがあるが、
乾燥させた繊維質の強い植物であればその種類は問わな
い。
【0016】(2)素材の編み方は、交差する点を複数
回の方結びで結び、上下左右に連続、連結した瘤状の固
い結び方で構成された編み方の技法を記載したが、瘤に
よる点によって空間を作成する編み方であれば、その編
み方は問わない。
【0017】(3)三役シートの形は図1では長方形を
示しているが、ショルダーバッグの形態がいろいろであ
るように、三役シートもその形は問わない。
【0018】(4)三役シートをショルダーバッグに止
める方法はバックル付きベルトに限定せず、着脱が容易
なものであればその材質を問わない。
【0019】(5)三役シートを枕として供する場合の
空気袋の形態は、円筒形、板状ともその形態は問わな
い。
【0020】(6)三役シートの特許権利は一枚三役に
限定するものではなく、背当てシートを中心とする一枚
二役、一枚一役ともその権利は保有するものである。
【0021】
【発明の効果】本発明の三役シートは、リュックと背中
が接する面が瘤状のシートであり、汗の水分を吸収し、
さらに通風を促す網目状シートということから、通風に
よって体温の低下が促され、爽快感が生まれる効果を有
する。また1枚のシートで三役を兼ねるということから
ハイキング時の荷物の軽減化と言う効果も有する。
【0022】そして植物性素材、編物ということから起
因する特徴として、その形態は変形自在であり、柔軟性
に富んでいるということである。このことは使用者の使
用部位によっては個人差がある。例えばショルダーバッ
グを背負うときに接する背中は、S字型をしており、そ
れに密着することになる。また肩甲骨の大きさ、形態
は、男女の差ばかりでなく、肥満型、痩身型によっても
異なってくる。そのいずれのタイプにも、柔軟性によっ
て対応可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】三役シートの正面図である。
【図2】三役シートをショルダーバッグに取りつけた図
である。
【図3】三役シートを取りつけて担いだときの図であ
る。
【図4】三役シートに座った図である。
【図5】シートを枕として利用したときの図である。
【符号の説明】
1三役シート 2瘤状の片結び 3ショルダーバッグ 4バックル 5布ベルト 6空気袋 7トップフック 8ウエストベルト

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】乾燥させた茎や葉、またはそれらで縄とな
    した植物性素材を材料に、交差する点を複数回の方結び
    で結び、上下左右に連続、連結した瘤状の結び方で構成
    された編み方で編み、扁平状に構成したことを特徴とす
    るショルダーバッグを背負うときの背当てシート。
  2. 【請求項2】乾燥させた茎や葉、またはそれらで縄とな
    した植物性素材を材料に、交差する点を複数回の方結び
    で結び、上下左右に連続、連結した瘤状の結び方で構成
    された編み方で編み、扁平状に構成したことを特徴とす
    るシートの上部と側面に着脱を容易にするためにベルト
    を装着した、ショルダーバッグを背負うときの背当てシ
    ートとしての一役、ショルダーバッグから外して座ると
    きの尻当てとしての二役、さらに一端に取付けた空気袋
    を芯にして丸めて枕としての三役を特徴とする、一枚三
    役のショルダーバッグ用シート。
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JP6040432B1 (ja) * 2015-10-28 2016-12-07 悦子 木田 背負い具の補助具

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JP2017080062A (ja) * 2015-10-28 2017-05-18 悦子 木田 背負い具の補助具
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