JP2003259836A - ドコサヘキサエン酸及び/又はイコサペンタエン酸含有糊状組成物 - Google Patents

ドコサヘキサエン酸及び/又はイコサペンタエン酸含有糊状組成物

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JP2003259836A
JP2003259836A JP2002109773A JP2002109773A JP2003259836A JP 2003259836 A JP2003259836 A JP 2003259836A JP 2002109773 A JP2002109773 A JP 2002109773A JP 2002109773 A JP2002109773 A JP 2002109773A JP 2003259836 A JP2003259836 A JP 2003259836A
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epa
acid
oil
oils
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Tokunori Matsui
徳則 松井
Kazuyoshi Yazawa
一良 矢澤
Hideji Kawada
秀司 河田
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Shonan Institute for Medical and Preventive Science
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Shonan Inst For Medical & Prev
Shonan Institute for Medical and Preventive Science
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 ドコサヘキサエン酸(DHA)及び/又はイ
コサペンタエン酸(EPA)を高含有量で含有し、かつ
魚臭が抑制され、さらにDHA、EPAが分離すること
なく安定に含有された食品の製造において有用な、DH
A及び/又はEPA含有糊状組成物の提供。 【解決手段】 ドコサヘキサエン酸及び/又はイコサペ
ンタエン酸含有油脂、小麦粉、乳化剤及び水より実質的
になり、10重量%以上のドコサヘキサエン酸及び/又
はイコサペンタエン酸含有油脂を含み、ドコサヘキサエ
ン酸含有油脂と小麦粉との比率が1:2〜1:0.5の
範囲であるドコサヘキサエン酸及び/又はイコサペンタ
エン酸含有糊状組成物とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ドコサヘキサエン
酸及び/又はイコサペンタエン酸含有油脂、小麦粉、乳
化剤及び水より実質的になる、ドコサヘキサエン酸及び
/又はイコサペンタエン酸含有糊状組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】魚油中に含まれる高度不飽和脂肪酸は血
液中のコレステロール低下作用および中性脂肪低下作用
等血栓性疾患に有効であり、医学的にも注目されてい
る。これらの高度不飽和脂肪酸のうち、ドコサヘキサエ
ン酸(以下、DHAという)は神経系の発育に重要な役
割を果たしており、学習機能の向上、痴呆症状や不安症
状の改善、抗腫瘍作用、抗アレルギー作用、血中脂質改
善作用等優れた効果があり、注目されている[油化学,
37(10),781(1988);特開平6−165
48;特開平6−40887;特開平7−82146;
特開平8−231391;特開平8−245378;特
開平10−17475;特開平10−59844]。ま
た、イコサペンタエン酸(以下、EPAという)はプロ
スタグランジン生成の際の基質として重要であると共
に、血小板の凝集抑制作用があり、血栓症の治療及び予
防剤としての応用が検討されている。さらにEPAは、
血漿コレステロールレベルの低下に寄与する多価不飽和
脂肪酸の中でも特にその活性が高く、通常の植物油に含
まれるリノール酸などよりも遙かに有効である(「食品
と開発」、27巻、8号;特開平7−289241;特
開平7−31417)。
【0003】DHA、EPAは、カツオ、マグロ等に多
く含まれており、DHA、EPAを健康食品として利用
するために種々試みられているが、高度不飽和脂肪酸は
非常に酸化されやすく、いかに精製しても十分な脱臭は
困難である。
【0004】そのために天然トコフェロール、茶抽出
物、アスコルビン酸、クエン酸等の酸化防止剤、抑臭剤
を添加することが知られているが、このような物質を添
加しても十分な脱臭は不可能であり、特に長時間経過後
には魚臭が戻ってしまうという問題があった。このた
め、DHA、EPAを主成分とする魚油の食品への添加
は、かまぼこや竹輪のようにわずかな魚臭では影響され
ないような食品への利用がほとんどであった。また、P
HA、EPAは油状物質であるため、食品によっては、
分離して品質を損ねてしまうという問題もあった。
【0005】特開平10−201417号公報には、高
度不飽和脂肪酸及び/又はそのエステルを含有する魚油
に、食酢及び/又は柑橘類ジュースを添加し混合した
後、水相を除去することを特徴とする無臭化及び安定化
された高度不飽和脂肪酸及び/又はそのエステルを含有
する油が開示されており、これを目的の食品又は化粧品
に添加すると、高度不飽和脂肪酸及び/又はそのエステ
ルを高含有量で含有する食品又は化粧品が得られること
が記載されている。しかしながら、この油の調製には、
高度不飽和脂肪酸及び/又はそのエステルを含有する魚
油に、食酢及び/又は柑橘類ジュースを添加し攪拌混合
しで懸濁液とし、これを静置して2相に分離させたの
ち、下層の水相を捨て、上層の油相を採取するという煩
雑な操作を必要とする。また、DHA、EPAの含有量
を多くすることは難しく、ロットによっては、魚臭が生
じる場合があった。
【0006】さらに、特開平10−330781号公報
には、上記の高度不飽和脂肪酸及び/又はそのエステル
を含有する油に対して、植物油脂を添加してなる、高度
不飽和脂肪酸及び/又はそのエステルを含有する組成物
が開示されているが、この調製には上記と同様に煩雑な
操作を必要とする欠点があった。
【0007】一方、DHA、EPAが示す上記のような
効果を発現させるためには数百mg〜数g程度の量のD
HA、EPAを毎日摂取することが必要といわれてい
る。従って、DHA、EPAを多くの食品に広く簡便に
添加しうる方法が望まれていた。
【0008】また、特開平5−287294号公報に
は、茶抽出物、トコフェロールならびにアスコルビン酸
及び/又はアスコルビン酸脂肪酸エステルからなる魚油
戻り臭抑制剤が記載されているが、この魚油戻り臭抑制
剤を用いたDHAを主成分とする魚油を添加して食品を
製造した場合には、魚臭を抑えることはできるものの、
製品は茶抽出物により着色されるという欠点があった。
【0009】ごく最近、液卵及びDHA含有油脂を添加
するDHA含有パンの製造方法が開示されている(特開
2001−61402号公報)。この方法である程度の
魚臭を抑える効果は得られるものの、パンの製造に限ら
れているとともに、液卵の添加が必須であり、またDH
Aの含有量を多くしかつ魚臭を抑制するためには特殊な
DHA含有高度無臭化加工油脂の使用が好ましいとされ
ており、より簡便で汎用性のある方法の開発が望まれて
いた。
【0010】また、DHAの分離を回避するために、乳
化剤を添加することが一般的に行われているが、この効
果も限定的であり、より効果的で汎用性のある方法の開
発が望まれていた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、DH
A、EPAを高含有量で含有し、かつ魚臭が抑制され、
さらにDHA、EPAが分離することなく安定に含有さ
れた食品を製造するために有用な、DHA及び/又はE
PA含有糊状組成物を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、食品の製
造において、DHA及び/又はEPA含有油脂、小麦
粉、乳化剤及び水より実質的になり、10重量%以上の
DHA及び/又はEPA含有油脂を含み、DHA及び/
又はEPA含有油脂と小麦粉との比率が1:2〜1:
0.5の範囲であることを特徴とするDHA及び/又は
EPA含有糊状組成物を用いると、DHA、EPAを高
含有量で含有し、かつ魚臭が抑制され、さらにDHA、
EPAが分離することなく安定に含有された食品を製造
しうることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0013】すなわち、本発明は、DHA及び/又はE
PA含有油脂、小麦粉、乳化剤及び水より実質的にな
り、10重量%以上のDHA及び/又はEPA含有油脂
を含み、DHA及び/又はEPA含有油脂と小麦粉との
比率が1:2〜1:0.5の範囲であることを特徴とす
るDHA及び/又はEPA含有糊状組成物を提供する。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に本発明のDHA及び/又は
EPA含有糊状組成物を詳細に説明する。本発明の組成
物は、DHA及び/又はEPA含有油脂、小麦粉、乳化
剤及び水より実質的になり、10重量%以上のDHA及
び/又はEPA含有油脂を含み、DHA及び/又はEP
A含有油脂と小麦粉との比率が1:2〜1:0.5の範
囲であることを特徴とする。
【0015】本発明において、DHA及び/又はEPA
含有油脂とは本発明の組成物にDHA、EPAを含有さ
せるために用いる油脂のことを意味し、当然のことなが
ら、DHAを含有しない油脂を包含するものではない。
DHA及び/又はEPA含有油脂としては、DHA、E
PAを含有する魚油、イカ油等をあげることができ、例
えばDHAツナオイルのような市販品あるいはこれらの
精製油を用いることができるが、魚臭を抑制する上で
は、魚臭がほとんど認められない程度にまで精製したも
のを使用することが好ましい。DHA及び/又はEPA
含有油脂としては、DHA、EPAの含有量の多いもの
が効果の点でより好ましいが、コスト及び入手性の点
で、15%以上のもの、通常は25%前後のものが使用
される。なお、上述の、特開平10−201417号公
報記載の無臭化及び安定化されたドコサヘキサエン酸を
含有する油をDHA及び/又はEPA含有油脂として使
用することもできるが、本発明においては、このような
特殊な加工油脂を用いなくとも本発明の目的を達成する
ことができる。
【0016】本発明の組成物においては、特別に他の形
態のものを添加したり、特別の処理を施さない限り、通
常はDHA,EPAは原料油脂中で存在する形態、すな
わちグリセリドとして含有される。ただし、他の形態の
ものを含んでいてもよく、例えば、DHAあるいはEP
Aの遊離酸、そのエステルおよびリン脂質(リゾ体を含
む)等が挙げられる。また、本発明の組成物は、その他
の高度不飽和脂肪酸、カロチノイド等の油状物質、親油
性物質を添加、混合したものであってもよい。
【0017】小麦粉としては、強力粉、中力粉、薄力
粉、あるいはデュラム小麦粉のいずれであってもよく、
用途により適宜選択すればよい。DHA、EPAの分離
に対する安定性が求められる場合には、強力粉あるいは
薄力粉の使用が好ましい。DHA及び/又はEPA含有
油脂と小麦粉との使用比率は、1:2〜1:0.5の範
囲であり、好ましくは1:1.5〜1:0.8の範囲で
ある。上記の範囲よりも小麦粉が多いと、DHA、EP
Aの含有量が少なくなるため効果が小さくなり、一方、
この範囲より小麦粉が少ないと、組成物の安定性が悪く
なり、DHA、EPAが分離しやすくなる。
【0018】乳化剤としては、この分野で使用されるい
かなるものをも使用しうるが、好ましい乳化剤の一つと
して、レシチンが挙げられる。レシチンとしては、動物
性、植物性のいずれであってもよいが、コスト、入手性
等の点で、大豆レシチンを好適に使用しうる。その使用
量は、DHA及び/又はEPA含有油脂に対して0.5
%〜10%、好ましくは1%〜5%である。上記の量よ
り少ない量では効果が小さく、多く使用すると、コスト
面で不利になる。
【0019】本発明の組成物に使用する水は特に限定さ
れることなく、この分野で通常使用される水を用いれば
よい。水の使用量は、特に限定されるものではないが、
一般的には糊状の組成物が得られる量であり、通常は組
成物の50%以上の含量となる量が使用される。ただ
し、この量は目的に応じて適宜定めることができる。
【0020】本発明の組成物は、上記の成分以外に、こ
の分野で使用される種々の添加剤を通常は10%以下の
量で含有していてもよい。添加剤としては、抗酸化剤、
保存料、香味料、甘味料、着色料、着香料、香辛料等を
挙げることができる。抗酸化剤の添加は、DHA、EP
Aの酸化を防止する点で好ましい。抗酸化剤としては、
この分野で通常使用されるものを使用すればよいが、た
とえばトコフェロールを挙げることができる。トコフェ
ロールはα−トコフェロール、β−トコフェロール、γ
−トコフェロール、δ−トコフェロールのいずれでもよ
く、またこれらの混合物であってもよい。ただし、コス
ト及び効果を勘案すると、これらの混合物あるいはδ−
トコフェロールの使用が好ましい。これらは、市販品を
そのまま使用することができる。抗酸化剤の使用量は、
DHA及び/又はEPA含有油脂に対して0.1%〜1
0%、好ましくは0.5%〜5%である。上記の量より
少ない量では効果が小さくなりすぎ、多く使用しても効
果がそれほど上がらず、コスト面で不利になる。
【0021】また、魚臭を抑制する観点から、ゴマ油を
添加してもよい。ゴマ油としては、通常入手しうるゴマ
油を用いることができ、目的とする食品にあわせて適宜
選択しうる。その使用量は、DHA及び/又はEPA含
有油脂に対して2%以上、好ましくは4%以上、より好
ましくは6%以上であり、多量に使用すればするほど魚
臭の抑制効果が高くなる。通常は25%程度までの範囲
内で、望まれるDHA、EPA含有量を考慮して、使用
量を適宜選択することができる。
【0022】本発明のDHA及び/又はEPA含有糊状
組成物は、例えば、DHA及び/又はEPA含有油脂に
徐々に水を加えたのち、加熱攪拌下に小麦粉を加える
か、あるいは加熱攪拌下に小麦粉と水を混合したものに
DHA及び/又はEPA含有油脂を加えることにより製
造される。これにより、DHA及び/又はEPA含有油
脂が安定に含有された、一般的には糊状の組成物が得ら
れる。
【0023】本発明のDHA及び/又はEPA含有糊状
組成物は、種々の食品の製造時に、例えばその原料に添
加することにより、DHA及び/又はEPA含有食品を
簡便に製造することができる。本発明のDHA含有油脂
を使用しうる食品は特に限定されるものではない。例え
ば、パン類、ケーキ類、クッキー類、パイ類、麺類のほ
かパスタ類などの小麦粉を原料とする食品に限らず、パ
スタソース、ピザソース類などの粘度の非常に強いソー
ス、スープ類や、デミグラスソース、カレーソース、ポ
タージュスープなどのやや粘性のあるソース類、スープ
類、またまったく粘性のないソース類、スープ類など具
材の特性を問わない添加利用が可能であり、豚カツ、コ
ロッケなどの揚げ物、ミートボール、ハンバーグ、卵焼
き、炒め物、煮物、茹で野菜の和え物などの調理食品
類、牛乳、ヨーグルト、マヨネーズ、ドレッシング、菓
子、煎餅、レトルト食品などへの使用を挙げることがで
きる。なお、本発明のDHA及び/又はEPA含有糊状
組成物は、例示したように、元来油脂を用いる食品に限
定されることなく、通常は油脂を用いないものにまで使
用することができる点にも特徴がある。その使用量は、
食品の種類及び目的とする食品中のDHA含有量により
適宜選択することができるが、食品重量に対して、1〜
150重量%程度であり、通常、5〜50重量%程度で
ある。
【0024】
【発明の効果】本発明のDHA及び/又はEPA含有糊
状組成物を用いることにより、DHA、EPAを高含有
量で含有し、さらには併せて魚臭が抑制され、さらにD
HA、EPAが分離することなく安定に含有された食品
を製造することができる。これにより製造される食品は
多量のDHA、EPAを含有しているため、一般の食用
はもとより、とくにDHA、EPAを多く摂取すること
が望ましいとされる老人、妊婦、成長期の児童用の食品
として有用である。
【0025】
【実施例】以下に実施例、応用例により、本発明を更に
詳細に説明する。ただし、本発明はこれらの例に限定さ
れるものではない。
【0026】実施例1 DHA含有糊状組成物の製造1 日本化学飼料株式会社製のノーブルDHAオイル(DH
A26.5%・EPA6.5%含有レシチン・ビタミン
Eプレミックス精製油脂)80gに、攪拌下、水320
gを徐々に加えた。次いで、強力粉80gを攪拌下に徐
々に加え、加熱攪拌して糊状組成物456gを得た。D
HA濃度は4.6%であった。このものは、オイル分は
分離せず、魚臭もなく安定であった。
【0027】実施例2 DHA含有糊状組成物の製造2 強力粉80gと水320gを加熱攪拌下に混合した。次
いで、日本化学飼料株式会社製のノーブルDHAオイル
80gを攪拌下に徐々に加え、糊状組成物460gを得
た。DHA濃度は4.6%であった。このものは、オイ
ル分は分離せず、魚臭もなく安定であった。
【0028】実施例3 DHA含有糊状組成物の製造3 薄力粉80gと水320gを加熱攪拌下に混合した。次
いで、日本化学飼料株式会社製のノーブルDHAオイル
80gを攪拌下に徐々に加え、糊状組成物460gを得
た。DHA濃度は4.6%であった。このものは、オイ
ル分は分離せず、魚臭もなく安定であった。
【0029】実施例4 EPA含有糊状組成物の製造1 日本化学飼料株式会社製のノーブルEPAオイル(EP
A25.5%・DHA11.9%含有レシチン・ビタミ
ンEプレミックス精製油脂)80gに、攪拌下、水32
0gを徐々に加えた。次いで、強力粉80gを攪拌下に
徐々に加え、加熱攪拌して糊状の組成物446gを得
た。EPA濃度は4.6%であった。このものは、オイ
ル分は分離せず、魚臭もなく安定であった。
【0030】実施例5 EPA含有糊状組成物の製造2 強力粉50gと水190gを加熱攪拌下に混合し、次い
で、日本化学飼料株式会社製のノーブルEPAオイル4
0gを攪拌下に徐々に加え、糊状の組成物270gを得
た。EPA濃度は3.8%であった。このものは、オイ
ル分は分離せず、魚臭もなく安定であった。
【0031】応用例1 マヨネーズの調製 卵黄18gと酢12gを攪拌混合し、これに塩4gと白
胡椒2gを加えて、さらに攪拌した。攪拌下に、オリー
ブオイルと大豆油の混合オイル24gを少しづつ加え
た。最後に、実施例1で得た糊状組成物60gを加え、
攪拌することにより、マヨネーズ120gを得た。この
もののDHA濃度は2,300mg/100gであり、
魚臭は認められず、成分の分離もなく安定であった。
【0032】応用例2 ハンバーグの調製 合挽肉600g、玉葱微塵切り60g、全卵1個(40
g)、パン粉30g、塩10g、黒胡椒10g、実施例
2で得たDHA含有糊状組成物80gをボールに入れ、
手でよく捏ねてハンバーグの生地を作った。全体を8個
に分割し、中火のフライパンで約5分間加熱調理した。
焼き上がったハンバーグは、何ら魚臭を感じることな
く、美味しく食べることができた。
【0033】応用例3 コロッケの調製 中程度の大きさのジャガイモ6個(300g)を下茹で
し、しゃもじを用いてつぶした。次に牛挽肉100gと
玉葱1/2個(50g)を塩・胡椒して炒めた。上記の
材料と実施例1で得たDHA含有糊状組成物56gをボ
ール入れ、大き目のスプーンでよく捏ねてコロッケの具
を作った。これを8個に分割し、表面に小麦粉と卵をつ
けてパン粉をまぶした。180℃の油で3分間揚げて、
コロッケを調理した。得られたコロッケは、何ら魚臭を
感じることなく、美味しく食べることができた。
【0034】応用例4 豚カツの調製 豚カツ用の豚肉に塩・胡椒をして、包丁で叩いた。次に
実施例4で得たEPA含有糊状組成物20gを肉の両側
につけ、パン粉をまぶした。180℃の油で5分間揚げ
て、豚カツを調理した。得られた豚カツは、何ら魚臭を
感じることなく、美味しく食べることができた。
【0035】応用例5 おひたしの調製 サラダ菜の若芽を熱湯でさっと茹でたもの約30gに対
して、実施例5で得たEPA含有糊状組成物7gと白ゴ
マを加えて和えた。得られたおひたしは、何ら魚臭を感
じることなく、美味しく食べることができた。
【0036】応用例6 牛乳への添加 市販の牛乳(ひるがの酪農3.7牛乳)180ccに実
施例5で得たEPA含有糊状組成物10gを入れて、よ
くシェイクした。得られた牛乳飲料は、何ら魚臭を感じ
ることなく、美味しく飲むことができた。
【0037】応用例7 ヨーグルトへの添加 市販のヨーグルト(明治ブルガリアヨーグルト)200
gに実施例5で得たEPA含有糊状組成物15gを入れ
て、よく撹拌した。得られたヨーグルトは、何ら魚臭を
感じることなく、美味しく食べることができた。
【0038】応用例8 レトルトカレーへの添加 市販のレトルトカレー(ハウスこくまろカレー)210
gを約10分間湯煎加熱した。次に鍋に入れ、実施例5
で得たEPA含有糊状組成物15gを追加してさらに5
分間加熱しながらよく撹拌した。得られたカレーをご飯
にかけたところ、何ら魚臭を感じることなく、美味しく
食べることができた。
【0039】応用例9 レトルトハヤシへの添加 市販のレトルトハヤシ(明治製菓銀座ハヤシ)210g
を約10分間湯煎加熱した。次に鍋に入れ、実施例2で
得たDHA含有糊状組成物15gを追加してさらに5分
間加熱しながらよく撹拌した。得られたハヤシをご飯に
かけたところ、何ら魚臭を感じることなく、美味しく食
べることができた。
【0040】応用例10 スープへの添加 市販のフリーズドライタイプスープ(創健社オニオンス
ープ)6gをカップに入れ、160ccの熱湯を注いだ
後に、実施例3で得たDHA含有糊状組成物8gを入れ
よく撹拌した。更に電子レンジで20秒間加熱調理し
た。得られたスープは、何ら魚臭を感じることなく、美
味しく食べることができた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 矢澤 一良 神奈川県藤沢市鵠沼松が岡3丁目19番9号 (72)発明者 河田 秀司 愛知県犬山市大字橋爪字末友7番 Fターム(参考) 4B018 LB01 LB06 LB07 LB08 LB09 MD11 MD12 MD46 MD49 ME04 MF02

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ドコサヘキサエン酸及び/又はイコサペ
    ンタエン酸含有油脂、小麦粉、乳化剤及び水より実質的
    になり、10重量%以上のドコサヘキサエン酸及び/又
    はイコサペンタエン酸含有油脂を含み、ドコサヘキサエ
    ン酸及び/又はイコサペンタエン酸含有油脂と小麦粉と
    の比率が1:2〜1:0.5の範囲であることを特徴と
    するドコサヘキサエン酸及び/又はイコサペンタエン酸
    含有糊状組成物。
  2. 【請求項2】 ドコサヘキサエン酸及び/又はイコサペ
    ンタエン酸含有油脂と小麦粉との比率が、1:1.5〜
    1:0.8の範囲であることを特徴とする、請求項1に
    記載のドコサヘキサエン酸及び/又はイコサペンタエン
    酸含有糊状組成物。
JP2002109773A 2002-03-08 2002-03-08 ドコサヘキサエン酸及び/又はイコサペンタエン酸含有糊状組成物 Pending JP2003259836A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015188321A (ja) * 2014-03-27 2015-11-02 江崎グリコ株式会社 多価不飽和脂肪酸を含む食品組成物の製造方法

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JP2015188321A (ja) * 2014-03-27 2015-11-02 江崎グリコ株式会社 多価不飽和脂肪酸を含む食品組成物の製造方法

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