JP2003258879A - 通信帯域予約システム、sip中継装置および帯域予約方法 - Google Patents

通信帯域予約システム、sip中継装置および帯域予約方法

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JP2003258879A
JP2003258879A JP2002057743A JP2002057743A JP2003258879A JP 2003258879 A JP2003258879 A JP 2003258879A JP 2002057743 A JP2002057743 A JP 2002057743A JP 2002057743 A JP2002057743 A JP 2002057743A JP 2003258879 A JP2003258879 A JP 2003258879A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 通常のRFC2543(SIP)、RFC23
27(SDP)に記載されるSIPシーケンスに対応した
SIP端末を用いた帯域予約をセッション発生後帯域予
約によって行う場合、話頭不通の発生を防止すること。 【解決手段】 SIP中継装置113〜115は、SI
P手順によるセッション確立のためにSIP端末間で授
受されるSIPメッセージを中継する。このとき、着呼
側最終位置にあるSIP中継装置115は、発呼SIP
端末111が送信するINVITEメッセージを着呼S
IP端末112に渡すのを保留し、着呼側端末の情報を
含む帯域予約を指示する内部的なメッセージを発呼側の
全SIP中継装置113、114に送り、INVITE
メッセージの内容から推定した上りLSPおよび下りL
SPでの帯域・フィルタリング条件によって帯域予約を
行わせ、その後、INVITEメッセージを着呼SIP
端末112に届ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、インターネット
プロトコル(Internet Protocol:以下「IP」という)
通信網における信号手順であるセッション・イニシエー
ション・プロトコル(Session Initiation Protocol:以
下「SIP」という)と連携して通信品質保証(QoS:
Quality of Service)を行う通信帯域予約システム、S
IP中継装置および通信帯域予約方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】マルチプロトコルラベルスイッチング(M
ulti-Protocol Label Switching:以下「MPLS」と
いう)技術は、インターネット技術特別調査委員会(IE
TF:Internet Engineering Task Force)にて標準化さ
れているもので、急速に進展するブロードバンドインタ
ーネットを支える基盤技術として期待されている。SI
Pは、IETFのRFC2543に規定されるマルチメ
ディア通信を実現する制御プロトコルである。
【0003】図13は、MPLS網でのパケット転送を
説明する図である。図13に示すMPLS網1361
は、ラベルスイッチルータ(Label Switch Router:以下
「LSR」という)1311,1312,1313,13
14,1315によって構成されている。LSR131
5は、LSR1311に接続され、LSR1311とL
SR1212とLSR1314とは、共にLSR131
3に接続されている。
【0004】LSR1311には、IP端末C1301
が収容されている。LSR1312には、IP端末B1
302が収容されている。LSR1314には、IP端
末A1303が収容されている。LSR1315には、
IP端末D1304が収容されている。
【0005】MPLS網1361内では、IPパケット
は、そのIPパケットの先頭に追加されたラベルを識別
子とし、そのラベルが各LSR間で付け替えられながら
仮想的に張られた経路上を転送される。この仮想的な経
路をラベルスイッチパス(以下、「LSP」という)と
呼ぶ。図13の例で言えば、符号1321,1322,
1323で示す経路がLSPである。LSP1321
は、LSR1311,1313,1312間に張られて
いる。LSP1322は、LSR1311,1313,
1314間に張られている。LSP1323は、LSR
1311,1315間に張られている。
【0006】MPLS1361網の外部は、通常のIP
ルータ網である。IPルータ網は、IPパケットの宛先
アドレスだけを見てホップバイホップで転送する通常の
IPルータなどで構成される。
【0007】次に、IPパケットの転送方法を説明す
る。まず、IP端末C1301は、IP端末A1303
とIP端末B1302にIPパケットを送信するものと
する。IP端末C1301は、発アドレスに自IP端末
C1301のIPアドレス、着アドレスに着IP端末A
1303を設定したA宛のIPパケット1341と、発
アドレスに自IP端末C1301のIPアドレス、着ア
ドレスに着IP端末B1302のIPアドレスを設定し
てB宛のIPパケット1342とをLSR1311に送
信する。IPパケットのヘッダ領域には、典型的には、
発アドレス、着アドレス、発ポート番号、着ポート番
号、パケット優先度、プロトコルタイプなどのパケット
フィルタ条件(以下単に「フィルタ条件」という)が記
載されている。
【0008】LSR1311は、ラベルスイッチテーブ
ル1331を持っている。ラベルスイッチテーブル13
31は、受信されたIPパケットのヘッダ領域に記載さ
れたフィルタ条件を組み合わせて作成したフィルタ条件
から付与するラベルを導く変換テーブルである。
【0009】LSR1311は、受信されたIPパケッ
トのヘッダ領域から読み取ったフィルタ条件に基づきラ
ベルスイッチテーブル1331を検索し、IPパケット
1341,1342に着アドレス条件で合致したフィル
タ条件に対応するラベルの番号をIPパケット134
1,1342の先頭に付与したラベル付きIPパケット
1351,1352をそれぞれ生成し、次のLSR13
13に送信する。ラベル付きIPパケット1351は、
B宛のIPパケット1342にラベル「Label:8」が付
与されている。ラベル付きIPパケット1352は、A
宛のIPパケット1341にラベル「Label:5」が付与
されている。
【0010】LSR1313は、ラベルスイッチテーブ
ル1332を持っている。ラベルスイッチテーブル13
32は、入力されたラベル付きIPパケットの入力IF
と付与されているラベル値とから出力するラベル値と出
力IFとを決める変換テーブルである。
【0011】LSR1313は、入力されたラベル付き
IPパケット1351,1352のラベル値だけを見て
ラベルスイッチテーブル1332と比較し、ラベルを付
け替えながら出力IFを決定する。その結果、ラベル付
きIPパケット1352は、ラベル「Label:5」がラベ
ル「Label:7」に付け替えられたラベル付きIPパケッ
ト1353となってLSR1314に出力される。ま
た、ラベル付きIPパケット1351は、ラベル「Labe
l:8」がラベル「Label:2」に付け替えられたラベル付き
IPパケット1354となってLSR1312に出力さ
れる。
【0012】LSR1314は、ラベルスイッチテーブ
ル1333を持っている。ラベルスイッチテーブル13
33は、入力されたラベル付きIPパケットを元のIP
パケットに変換する変換テーブルである。ラベルスイッ
チテーブル1333には、ラベル「Label7:削除」が登
録されている。LSR1314は、入力されたラベル付
きIPパケット1353のラベルだけを見てラベルスイ
ッチテーブル1333と比較し、ラベル「Label7」を削
除し、元のIPパケット「A宛IP」1343をIP端
末A1303に出力する。
【0013】LSR1312は、ラベルスイッチテーブ
ル1335を持っている。ラベルスイッチテーブル13
35は、入力されたラベル付きIPパケットを元のIP
パケットに変換する変換テーブルである。ラベルスイッ
チテーブル1335には、ラベル「Label2:削除」が登
録されている。LSR1312は、入力されたラベル付
きIPパケット1354のラベルだけを見てラベルスイ
ッチテーブル1335と比較し、ラベル「Label2」を削
除し、元のIPパケット「B宛IP」1345をIP端
末B1302に出力する。
【0014】さらに発アドレス、発ポート番号などを組
み合わせてフィルタ条件を設定することも可能である。
例えば、IP端末C1301は、送信するIPパケット
の着アドレスをIP端末A1303でもIP端末B13
02でもない「発アドレスC、発ポート番号80」とす
ることができる。この場合、ラベルスイッチテーブル1
331に「発アドレスC、発ポート番号80」が登録さ
れ、それに付与するラベル「Label9」が定められている
ので、LSR1311では、IP端末C1301から送
信されたIPパケットとラベルスイッチテーブル133
1とが比較され、ラベル「Label9」を追加した「C発I
P、Label:9」なるラベル付きIPパケット1355が
生成され、LSR1315に出力される。
【0015】LSR1315は、ラベルスイッチテーブ
ル1334を持っている。ラベルスイッチテーブル13
34は、入力されたラベル付きIPパケットを元のIP
パケットに変換する変換テーブルである。ラベルスイッ
チテーブル1334には、ラベル「Label9:削除」が登
録されている。LSR1315は、入力されたラベル付
きIPパケット1355のラベルだけを見てラベルスイ
ッチテーブル1334と比較し、ラベル「Label9」を削
除し、元のIPパケット「C発IP」1344をIP端
末D1304に出力する。
【0016】このようにして、MPLS網1361内で
はIPパケットに付与されたラベルを基にしてIPパケ
ットが転送され、端末間の通信が行われる。このような
MPLS網1361を使用する理由は、次の(1)〜
(4)に挙げるような利点があることによる。
【0017】すなわち、(1)各LSP1321,132
2,1323によって経路と帯域の把握が容易になる。
(2)各ラベルには優先度も付与されており、各LSR
でLSPの優先度に応じた優先制御・帯域制御が可能に
なる。(3)各LSPに優先度と帯域を設定することに
よってIP電話などに必要な通信品質保証(QoS)が確
実に実施できる。(4)入口LSRでフィルタ条件とL
SPを対応させ指定したコネクションだけに使用を限定
することによって、不特定多数の他のコネクションには
通信品質保証(QoS)を行ったLSPを使用させない仮
想専用線が容易に構築できる。
【0018】次に、図14〜図16を参照して、MPL
S技術を用いたVoIP(Voice over IP)の具体例を説
明する。なお、図14は、従来のIP電話通信網の構成
例を示すシステム図である。図15は、図14に示す私
設IP網におけるIP電話の信号手順並びに通信品質保
証方法を説明するシーケンスである。図16は、図14
に示すコールエージェント(CA)による帯域予約方法
を説明する図である。
【0019】図14において、自ドメインA1401
と、自ドメインB1405と、他ドメインC1402
と、他ドメインD1403と、他ドメインE1404と
は、管理ドメインであって、それぞれ、電話網1411
〜1415とそれを収容するメディアゲートウェイ(Med
ia Gateway:以下「MG」という)1421〜1425
を備えている。
【0020】各ドメインに存在する電話網1411〜1
415は、IP電話端末と私設電話交換機(PBX)を含
む従来の電話網である。MG1421〜1425は、従
来の電話網とIP電話通信網とを相互接続し、信号メッ
セージを変換するとともに、音声情報をIPパケットに
包んで送信する機能を有する装置である。
【0021】図14では、IP電話通信網(MPLS
網)は、私設IP網1491とインターネット1492
とで構成されるとしている。IP電話通信網(MPLS
網)は、エッジに存在する小型のラベルスイッチルータ
であるLSR1431〜1435と、コアネットワーク
を構成する大型のラベルスイッチルータであるLSR1
436,LSR−GW1437と、コールエージェント
(Call Agent:以下「CA」という)1441,1442
とで構成されている。LSR−GW1437は、私設I
P網1491とインターネット1492とを接続する。
【0022】LSR1436は、LSR−GW1437
とLSR1431とLSR1435との間を接続する。
CA1441は、私設IP網1491に設けられ、CA
1442は、インターネット1492に設けられてい
る。なお、符号1451,1452は、前述したLSP
である。LSP1451は、LSR1431,143
6,1435の間に張られている。LSP1452は、
LSR1431,1436,LSR−GW1437の間
に張られている。
【0023】私設IP網1491では、LSR1431
に自ドメインA1401のMG1421が収容され、L
SR1435に自ドメインB1405のMG1425が
収容されている。また、インターネット1492では、
LSR1432に他ドメインC1402のMG1422
が収容され、LSR1433に他ドメインD1403の
MG1423が収容され、LSR1434に他ドメイン
E1404のMG1424が収容されている。図14の
例で言えば、CA1441は、MG1421,1425
からのIP信号メッセージを中継し、必要な帯域をLS
R1431,1436,1435に通知して通信品質保
証(QoS)を実現することを行う。
【0024】ここで、例えば、特開2001−2748
33号公報(VoIP用通信品質保証パス設定方法とネ
ットワーク管理システム)では、図14における私設I
P網1491を介して自ドメインA1401と自ドメイ
ンB1405との間でパケット転送を行う場合の通信品
質保証方法が開示されている。そこで、図14を参照し
て、上記公報に開示されている内容を概説する。
【0025】図14において、網管理者は、自ドメイン
A1401と自ドメインB1405との間で通話が頻繁
に行われる場合、まず、自ドメインA1401から自ド
メインB1405へのLSPをLSR1431,143
6,1435を通るLSP1451として設定しておき
予め複数呼分相当の帯域を確保しておく。
【0026】また、網管理者は、自ドメインA1401
内のMG1421と自ドメインB1405内のMG14
25との間で転送されるIP電話パケットが上記LSP
1451を使用して転送されるように、LSR1431
とLSR1435の入り口フィルタ条件を設定してお
く。
【0027】なお、設定したLSP1451の帯域は、
シグナリングサーバであるCA1441が各LSR14
31,1436,1435に対して帯域増加/帯域減少
指示1461,1462,1463を出力することで、
CA1441からの要求に応じて、帯域の増減設定がで
きるようになっている。
【0028】さて、自ドメインA1401内の電話網1
411における電話機から自ドメインB1405内の電
話網1415における電話機に発呼する場合、自ドメイ
ンA1401内の電話網1411における電話機は、電
話網1411内の図示しないPBXと私設IP網149
1とを中継するMG1421に対し、そのPBXを介し
て電話網の接続要求(SETUP)メッセージを通知す
る。
【0029】MG1421は、接続要求(SETUP)メ
ッセージを受信すると、発呼側電話機からの音声情報を
IPパケット化する予備設定処理をした後、対応する私
設IP網1491の接続要求メッセージ(INVITE)
1471をシグナリングサーバであるCA1441に送
信する。CA1441は、接続要求メッセージ(INV
ITE)1471の宛先を確認し、接続要求メッセージ
(INVITE)1472を自ドメインB1405のMG
1425に通知する。
【0030】自ドメインB1405のMG1425は、
送られてきた私設IP網1491の接続要求メッセージ
(INVITE)1472を電話網1415の接続要求メ
ッセージ(SETUP)に変換し、電話網1415内の図
示しないPBXに通知する。電話網1415内のPBX
は、通知された接続要求メッセージ(SETUP)に対応
する着呼側電話機に接続要求メッセージ(SETUP)を
通知する。
【0031】着呼側電話機は、通話を行う場合、接続メ
ッセージ(CONN)を電話網1415内のPBXに通知
する。PBXは、受け取った接続メッセージ(CONN)
を自ドメインB1405内のMG1425に転送する。
MG1425は、接続メッセージ(CONN)を受信する
と、着呼側電話機からの音声情報をIPパケット化する
予備設定処理をした後、電話網1415の接続メッセー
ジ(CONN)を私設IP網1491の接続メッセージ
(200OK)に変換し、CA1441に通知する。
【0032】CA1441は、例えば後述する図16に
示すように現在通話中のセッション数とLSP1451
の余剰帯域を比較し、当該セッションを収容するのに十
分な余剰帯域があればLSR1431,1436,14
35に帯域変更指示を行うことなく、接続メッセージ
(200OK)を自ドメインA1401のMG1421に
通知する。MG1421は、受け取った私設IP網14
91の接続メッセージ(200OK)を電話網1411の
接続メッセージ(CONN)に変換し、発呼側電話機に通
知する。
【0033】発呼側電話機は、上記のSETUPの手順
でMG1421、CA1441、MG1425を介し
て、着呼側電話機に最終確認メッセージ(CONN AC
K)を通知する。これによって、私設IP網1491を
介した自ドメインA1401と自ドメインB1405と
の間でのIP電話が行われる。
【0034】ここで、CA1441では、接続メッセー
ジ(200OK)を受け取ると、例えば図16に示す方法
で予約帯域を制御し通信品質保証(QoS)を実現して
いる。図16において、CA1441は、各呼の生成・
消滅タイミング1604と関係ない任意のタイミング
で、IP電話の使用帯域1601と自己のLSP予約帯
域1602とのマージン1603を比較し、マージン1
603が常に一定量を保つようにLSP予約帯域160
2を制御する。すなわち、使用帯域1601が増加すれ
ば、新規LSPを開設するなどの方法でLSP予約帯域
1602を増加させる一方、使用帯域1601が減少す
れば、新規LSPを閉塞するなどの方法でLSP予約帯
域1602を減少させる。
【0035】このようにマージン1603が常に一定量
を保つようにLSP予約帯域1602を制御することに
よって、CA1441では、各呼毎の生成・消滅タイミ
ング1604で各LSR1431,1436,1435
の帯域修正制御を行う必要がなくなり、帯域修正による
遅延で接続遅延が発生するのが防止される。このとき、
CA1441は、使用可能なLSPに収容されるフィル
タ条件(ポート番号)をMG1421に通知し、MG14
21では通知されたポート番号しか使用しないようにな
っている。その結果、各呼毎にフィルタ条件としてのポ
ート番号設定処理を行うことによる接続遅延が防止され
る。
【0036】次に、図15を参照して、以上のように行
われる私設IP網1491におけるIP電話の信号手順
を説明する。図15では、従来の電話網における信号手
順とSIPとをインターワークするメディアゲートウェ
イ(MG)を用いて、IP電話を実現するシーケンス例が
示されている。
【0037】図15において、PBX1501は、自ド
メインA1401内の電話網1411におけるPBXに
対応し、MG1502は、自ドメインA1401内のM
G1421に対応している。CA1503は、私設IP
網1491におけるCA1411に対応している。MG
1504は、自ドメインB1405内のMG1425に
対応し、PBX1505は、自ドメインB1405内の
電話網1415におけるPBXに対応している。
【0038】発呼側のPBX1501は、電話機から送
られてきた接続要求メッセージ(SETUP)1511を
MG1502に通知する。MG1502は、受け取った
接続要求メッセージ(SETUP)1511をIP通信網
における接続要求メッセージ(INVITE)1512に
変換し、CA1503に通知する。CA1503は、受
け取った接続要求メッセージ(INVITE)1512を
接続要求メッセージ(INVITE)1513としてMG
1504に通知する。
【0039】MG1504は、受け取った接続要求メッ
セージ(INVITE)1513を電話網における接続要
求メッセージ(SETUP)1514に変換してPBX1
505に通知するとともに、INVITE受信確認メッ
セージ(100Trying)1515を生成し、CA1503
に通知する。CA1503は、受け取ったINVITE
受信確認メッセージ(100Trying)1515をINVI
TE受信確認メッセージ(100Trying)1516として
MG1502に通知する。
【0040】PBX1505は、受け取った接続要求メ
ッセージ(SETUP)1514を着呼側の電話網におけ
る電話機に通知するとともに、呼設定のための処理中メ
ッセージ(CALL PROC)1517をMG1504
に通知する。MG1504は、PBX1505から呼設
定のための処理中メッセージ(CALL PROC)15
17が通知されると、IP通信網における呼出し中表示
メッセージ(180Ringing)1518に変換し、CA1
503に通知する。CA1503は、受け取った呼出し
中表示メッセージ(180Ringing)1518を呼出し中
表示メッセージ(180Ringing)1519としてMG1
502に通知する。MG1502は、受け取った呼出し
中表示メッセージ(180Ringing)1519を電話網に
おける呼設定のための処理中メッセージ(CALL PR
OC)1520に変換し、PBX1501に通知する。
【0041】次いで、PBX1505は、着呼側の電話
網における電話機から接続メッセージ(CONN)152
1が通知されると、その接続メッセージ(CONN)15
21をMG1504に通知する。MG1504は、PB
X1505から受け取った接続メッセージ(CONN)1
521をIP通信網における接続メッセージ(200O
K)1522に変換し、CA1503に通知する。CA
1503は、接続メッセージ(200OK)1522を受
け取ると、図16で説明した方法で予約帯域の制御を行
い、接続メッセージ(200OK)1523をMG150
2に通知する。
【0042】MG1502は、受け取った接続メッセー
ジ(200OK)1523を電話網における接続メッセー
ジ(CONN)1524に変換し、PBX1501に通知
する。PBX1501は、受け取った接続メッセージ
(CONN)1524を発呼側の電話網における電話機に
通知し、発呼側の電話網における電話機から送られてき
た最終確認メッセージ(CONN ACK)1525をM
G1502に通知する。
【0043】MG1502は、受け取った最終確認メッ
セージ(CONN ACK)1525をIP通信網におけ
る最終確認(ACK)メッセージ1526に変換し、CA
1503に通知する。CA1503は、受け取った最終
確認メッセージ(ACK)1526を最終確認メッセージ
(ACK)1527としてMG1504に通知する。MG
1504は、受け取った最終確認メッセージ(ACK)1
527を電話網における最終確認メッセージ(CONN
ACK)1528に変換し、PBX1505に通知す
る。PBX1505は、受け取った最終確認メッセージ
(CONN ACK)1528を着呼側の電話網における
電話機に通知する。これによって、IP電話が開始され
る。
【0044】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、特開2
001−274833号公報では、図14に示す自ドメ
インA1401内の電話網1411と自ドメインB14
05内の電話網1415の間の通話のように予め予測し
得る2端末間の接続要求に対し、品質保証パスの予備確
保帯域を余剰分考慮して設定しておく帯域事前予約方式
が開示されている。この帯域事前予約方式では、実際に
接続要求が発生した場合に各呼毎に帯域予約手順を実行
する必要がなく、接続遅延を短くすることができるとい
う利点がある。
【0045】しかし、特開2001−274833号公
報に記載されたような帯域事前予約方式では、図14の
例で言えば、途中に不特定多数の端末が接続されたイン
ターネット1492のようなIP通信網を経由する自ド
メインA1411内の電話網1411と他ドメインC1
402内の電話網1412との間のように、接続要求が
まれにしか発生しないような予測し難い2端末間の接続
要求に対しても余剰な品質保証をしたLSP1481,
1482,1483を設定することになり、未使用の無
駄な帯域が多くなり無駄が発生するという問題がある。
【0046】すなわち、従来の帯域事前予約方式では、
少数のMG1421と1425間などでコネクションを
集約し、実質的に少数のポイント間だけに接続が限定さ
れる場合は、LSPを事前にフルメッシュに設定するこ
とが可能である。しかし、実質的に無数のドメインに存
在する無数のMGと接続する可能性のあるインターネッ
ト1492を介したような接続では、CA1442が接
続要求を受ける前に行う帯域事前予約のLSPだけでは
無駄な資源消費が多くなる。したがって、自ドメインと
他ドメインとを接続するにはCA1442が接続要求を
受けた後LSR1432とLSR1437の間にLSP
1481を張る帯域事後予約の動作が必要になるが、そ
れを行うと従来の帯域事前予約方式では、接続遅延が発
生するという問題がある。
【0047】また、図16に示すような帯域予約方式に
よれば、図14に示すように電話機だけをMGを介して
接続する方法では、MG1422に必要な帯域が常に固
定となるので、マージン1603を次の更新周期までに
必要な帯域増加分1605として予測できる。しかし、
IP電話に限らないSIP端末間の接続では任意の帯域
が要求できるため、マージン1603を簡単に超過する
可能性があり、各呼の接続要求発生後に帯域を確保する
帯域事後予約方式を併用しなければならないという問題
がある。
【0048】さらに、コネクションの要求する帯域量が
不定の場合、上記のマージン1603は、コネクション
の要求する最大帯域に対して十分な量を確保する必要が
あり、無駄な留保帯域がさらに多くなるという問題があ
る。
【0049】加えて、任意のSIP端末間の接続では、
複数の帯域予約型コネクション、非帯域予約型コネクシ
ョンが同時に使用可能であり、呼毎に要求品質や使用ポ
ート番号の異なるコネクションを同一のSIP端末間で
使用する場合がある。この場合、呼毎にCAからLSR
に端末間アドレスの他に各コネクションを識別する排他
的なフィルタ条件を設定しないと、各コネクションが同
一のLSPにマッピングされる。つまり、異なる品質要
求のコネクションが同一の取扱いを受け、品質が保証で
きなくなる可能性がある。しかも、典型的なSIP端末
では、使用するポート番号は、発呼時に接続要求メッセ
ージ(INVITE)と接続メッセージ(200OK)との
中で端末が指定して決めるので、準備できているLSP
のフィルタ条件であるポート番号を予めSIP端末に通
知して使用させることができないという問題がある。
【0050】要するに、従来の帯域事前予約方式は、M
Gを介して接続される予測可能な2点間で、単一品質で
固定帯域かつ複数のストリームを混合可能な場合に使用
可能で、一般的なSIP端末間のセッションには使用し
にくいという問題がある。したがって、任意のSIP端
末間で、任意の複数のSIPセッションを使用する場合
には、呼の発生後にSIPメッセージに示される帯域や
フィルタ条件を設定する帯域事後予約方式が必要であ
る。
【0051】しかし、従来のRFC2543のSIP手
順による単純な帯域事後予約方式では、帯域予約あるい
はフィルタ条件を設定するまでの時間差により、着呼側
で話頭が不通になるという問題がある。特に、SIP手
順では、着呼側はその応答する接続メッセージ(200
OK)に、着呼側端末のIPアドレス、着呼側が使用す
るメディア種別・帯域・ポート番号などを表示するの
で、当該着呼側の応答する接続メッセージ (200O
K)をSIPプロキシが受信した後に帯域予約手順を実
行すると、その処理時間によって必ず話頭不通が発生す
るという問題がある。
【0052】以下に、図17と図18を参照して具体的
に説明する。なお、図17と図18は、RFC2543
に示されるSIPを用いたIP信号手順と事後帯域予約
手順とを結合したシーケンス例である。図17は、帯域
配信応答を待つ場合を示し、図18は、帯域配信応答を
待たない場合を示している。図17と図18では、デバ
イスとして、発呼側1701とSIPプロキシ1702
と帯域予約装置1704とが示されている。LSRs配
信処理1705は帯域予約装置1704にて行われる全
てのLSRに帯域を配信する処理を示している。
【0053】図17において、発呼側1701は、発呼
要求が発生すると、着呼側1703に向けて接続要求メ
ッセージ(INVITE)1711を送信する。この接続
要求メッセージ(INVITE)1711は、SIPプロ
キシ1702にて受け付けられ、接続要求メッセージ
(INVITE)1712として着呼側1703に伝達さ
れる。
【0054】着呼側1703では、接続要求メッセージ
(INVITE)1712を受け取ると、INVITE受
信確認メッセージ(100Trying)1713を発呼側17
01に向けて送信する。このINVITE受信確認メッ
セージ(100Trying)1713は、SIPプロキシ17
02にて受け付けられ、INVITE受信確認メッセー
ジ(100Trying)1714として発呼側1701に伝達
される。
【0055】着呼側1703では、INVITE受信確
認メッセージ(100Trying)1713を送信した後に、
呼出し中表示メッセージ(180Ringing)1715を発
呼側1701に向けて送信する。この呼出し中表示メッ
セージ(180Ringing)1715は、SIPプロキシ1
702にて受け付けられ、呼出し中表示メッセージ(1
80Ringing)1716として発呼側1701に伝達され
る。
【0056】次いで、着呼側1703が、接続メッセー
ジ(200OK)1717をSIPプロキシ1702に向
けて送信すると、SIPプロキシ1702は、接続メッ
セージ(200OK)1717を発呼側1701に伝達す
るのを保留して帯域予約装置1704に対して帯域配信
要求メッセージ1718を送信する。その結果、帯域予
約装置1704では、LSRs配信処理1705によっ
て全てのLSRに帯域を配信する処理が行われる。帯域
予約装置1704は、配信処理が終了すると、SIPプ
ロキシ1702に対して帯域配信応答メッセージ171
9を送信する。
【0057】SIPプロキシ1702は、帯域配信応答
メッセージ1719を受信すると、先に着呼側1703
から受け取っていた接続メッセージ(200OK)171
7を接続メッセージ(200OK)1720として発呼側
1701に送信する。発呼側1701では、接続メッセ
ージ(200OK)1720を受け取ると、着呼側170
3に向けて最終確認メッセージ(ACK)1721を送信
する。この最終確認メッセージ(ACK)1721は、S
IPプロキシ1702にて受け付けられ、最終確認メッ
セージ(ACK)1722として着呼側1703に伝達さ
れる。
【0058】以上の動作過程において、着呼側1703
が接続メッセージ(200OK)1717を送信した後、
発呼側1701が接続メッセージ(200OK)1720
を受け取るまでの間に、帯域配信に要する時間差172
3が存在するので、この時間差1723に相当する時間
だけ話頭が不通となり、上記の話頭断が発生する。
【0059】次に、図18において、SIPプロキシ1
702は、着呼側1703から接続(200OK)171
7を受信すると、帯域予約装置1704に対して帯域配
信要求メッセージ1718を送信するとともに、接続メ
ッセージ(200OK)1801を発呼側1701に伝達
する。その結果、帯域予約装置1704では、LSRs
配信処理1705によって全てのLSRに帯域を配信す
る処理が行われる。並行して発呼側1701では、接続
メッセージ(200OK)1801を受け取ると、着呼側
1703に向けて最終確認メッセージ(ACK)1802
を送信する。この最終確認メッセージ(ACK)1802
は、SIPプロキシ1702にて受け付けられ、最終確
認メッセージ(ACK)1803として着呼側1703に
伝達される。最終確認メッセージ(ACK)1803の着
呼側1703への伝達が終了した後に、帯域予約装置1
704では、配信処理が終了し、SIPプロキシ170
2に対して帯域配信応答メッセージ1804を送信す
る。
【0060】以上の動作過程において、SIPプロキシ
1702は、着呼側1703が送信した接続メッセージ
(200OK)1717を保留することなく発呼側170
1に接続メッセージ(200OK)1801を送信してい
るが、帯域配信に要する時間差1805が存在するの
で、この時間差1805に相当する時間だけ話頭が不通
となり、同様に上記の話頭断が発生する。
【0061】さらに、SIPメッセージのTo:フィー
ルドとFrom:フィールドに記載される“ユーザ名@
ホスト名”のメールアドレス表記のホスト名は、一般的
にSIPプロキシホストのホスト名やドメイン名である
可能性もあり、着呼側端末のホスト名とは断定できな
い。したがって、発呼側端末は、直接To:フィールド
の宛先メールアドレスから着呼側端末のIPアドレスを
得て、セッションを収容するLSPのフィルタ条件に使
用することができないという問題がある。
【0062】加えて、draft-ietf-sip-manyfolks-resou
rce-03.txt(expire2002/5)に見られるように、IETF
のSIP−WG(Working Group)では、現在、SIPと帯
域予約手順を結合した拡張シーケンスが検討されてい
る。しかし、このシーケンスはRFC2543記載の一
般的なSIP手順に基づくSIP端末と互換性がないと
いう問題もある。
【0063】この発明は上記に鑑みてなされたもので、
通常のRFC2543(SIP)、RFC2327(SD
P)に記載されるSIPシーケンスに対応したSIP端
末を用いた帯域予約をセッション発生後帯域予約によっ
て行う場合、話頭不通の発生を防止することができる通
信帯域予約システム、SIP中継装置および通信帯域予
約方法を得ることを目的とする。
【0064】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明にかかる通信帯域予約システムは、IP通
信網内に、端末間のセッションを確立する手順として主
にRFC2543で規定されるSIP手順を用いるSI
P端末と、前記SIP手順によるセッション確立のため
に前記SIP端末間で授受されるSIPメッセージを中
継する際に、発呼側SIP端末が送信する接続要求メッ
セージの内容から発呼側から着呼側への上り方向および
着呼側から発呼側への下り方向での帯域およびパケット
フィルタ条件をそれぞれ推定し、その後、着呼側SIP
端末が接続メッセージを応答する前に送信する応答メッ
セージに基づき着呼側SIP端末のアドレス情報を取得
して前記推定した下り方向での帯域およびパケットフィ
ルタ条件に追記し、前記推定した上り方向での帯域およ
びパケットフィルタ条件と共に登録を行い、配信を依頼
するSIPメッセージ処理手段と、前記SIPメッセー
ジ処理手段の依頼を受けて登録された上り方向と下り方
向の帯域およびパケットフィルタ条件を配信する帯域配
信手段とが配置されていることを特徴とする。
【0065】この発明によれば、通信帯域予約システム
は、IP通信網内に、端末間のセッションを確立する手
順として主にRFC2543で規定されるSIP手順を
用いるSIP端末と、前記SIP手順によるセッション
確立のために前記SIP端末間で授受されるSIPメッ
セージを中継するSIPメッセージ処理手段と、前記S
IPメッセージ処理手段の依頼を受けて登録された上り
方向と下り方向の帯域および推定パケットフィルタ条件
を配信する帯域配信手段とを配置することにより構成さ
れている。ここに、SIPメッセージ処理手段では、S
IPメッセージを中継する際に、発呼側SIP端末が送
信する接続要求メッセージの内容から発呼側から着呼側
への上り方向および着呼側から発呼側への下り方向での
帯域およびパケットフィルタ条件がそれぞれ推定取得さ
れ、その後、着呼側SIP端末が接続メッセージを応答
する前に送信する応答メッセージに基づき着呼側SIP
端末のアドレス情報を取得して前記推定した下り方向で
の帯域およびパケットフィルタ条件に追記され、前記推
定した上り方向での帯域およびパケットフィルタ条件と
共に登録され、配信が依頼される。
【0066】つぎの発明にかかる通信帯域予約システム
は、IP通信網内に、端末間のセッションを確立する手
順として主にRFC2543で規定されるSIP手順を
用いるSIP端末と、前記SIP手順によるセッション
確立のために前記SIP端末間で授受されるSIPメッ
セージを中継する際に、発呼側SIP端末が送信する接
続要求メッセージの内容から発呼側から着呼側への上り
方向および着呼側から発呼側への下り方向での帯域およ
びパケットフィルタ条件をそれぞれ推定するSIPメッ
セージ処理手段と、前記SIPメッセージ処理手段の依
頼を受けて登録された上り方向と下り方向の帯域および
推定パケットフィルタ条件を配信する帯域配信手段とが
配置される通信帯域予約システムであって、着呼側最終
段に位置する前記SIPメッセージ処理手段は、前記接
続要求メッセージの受信時に着呼側SIP端末の存在を
登録状況から確認して当該受信された接続要求メッセー
ジの着呼側SIP端末への転送を一時保留し、発呼側に
位置する全SIPメッセージ処理手段に対して前記着呼
側SIP端末のアドレス情報を含む内部的な帯域予約メ
ッセージを発行するとともに、前記確認した着呼側SI
P端末のアドレス情報を前記推定した下り方向での帯域
およびパケットフィルタ条件を追記して前記推定した上
り方向での帯域およびパケットフィルタ条件と共に登録
し、配信を依頼し、その後、前記保留していた接続要求
メッセージを前記確認した着呼側SIP端末に転送する
構成を備え、前記発呼側に位置する全SIPメッセージ
処理手段は、受信された前記帯域予約メッセージから着
呼側SIP端末のアドレス情報を取得して前記推定した
下り方向での帯域およびパケットフィルタ条件に追記し
て前記推定した上り方向での帯域およびパケットフィル
タ条件と共に登録し、配信を依頼する構成を備えたこと
を特徴とする。
【0067】この発明によれば、通信帯域予約システム
は、IP通信網内に、端末間のセッションを確立する手
順として主にRFC2543で規定されるSIP手順を
用いるSIP端末と、前記SIP手順によるセッション
確立のために前記SIP端末間で授受されるSIPメッ
セージを中継するSIPメッセージ処理手段と、前記S
IPメッセージ処理手段の依頼を受けて登録された上り
方向と下り方向の帯域および推定パケットフィルタ条件
を配信する帯域配信手段とを配置することにより構成さ
れている。ここに、SIPメッセージ処理手段では、S
IPメッセージを中継する際に、発呼側SIP端末が送
信する接続要求メッセージの内容から、発呼側から着呼
側への上り方向および着呼側から発呼側への下り方向で
の帯域およびパケットフィルタ条件がそれぞれ推定取得
される。そして、着呼側最終段に位置するSIPメッセ
ージ処理手段では、前記接続要求メッセージの受信時に
着呼側SIP端末の存在を登録状況から確認して当該受
信された接続要求メッセージの着呼側SIP端末への転
送が一時保留され、発呼側に位置する全SIPメッセー
ジ処理手段に対して前記着呼側SIP端末のアドレス情
報を含む内部的な帯域予約メッセージが発行される。並
行して、前記確認した着呼側SIP端末のアドレス情報
を前記推定した下り方向での帯域およびパケットフィル
タ条件を追記して前記推定した上り方向での帯域および
パケットフィルタ条件と共に登録され、配信が依頼さ
れ、その後、前記保留していた接続要求メッセージが前
記確認した着呼側SIP端末に転送される。また、前記
発呼側に位置する全SIPメッセージ処理手段では、受
信された前記帯域予約メッセージから着呼側SIP端末
のアドレス情報を取得して前記推定した下り方向での帯
域およびパケットフィルタ条件に追記され前記推定した
上り方向での帯域およびパケットフィルタ条件と共に登
録され、配信が依頼される。
【0068】つぎの発明にかかる通信帯域予約システム
は、上記の発明において、前記SIPメッセージ処理手
段は、着呼側SIP端末が応答する接続メッセージを検
出すると、前記接続メッセージにて通知される確定帯域
および確定パケットフィルタ条件と、前記推定帯域およ
び推定パケットフィルタ条件とを比較し、前記推定帯域
および推定パケットフィルタ条件が広い場合に前記確定
帯域および確定パケットフィルタ条件を登録するのみ
で、前記帯域配信手段に配信動作を行わせることなく当
該接続メッセージを発呼側SIP端末に向けて中継する
構成を備えたことを特徴とする。
【0069】この発明によれば、上記の発明において、
前記SIPメッセージ処理手段では、着呼側SIP端末
が応答する接続メッセージが検出されると、前記接続メ
ッセージにて通知される確定帯域および確定パケットフ
ィルタ条件と、前記推定帯域および推定パケットフィル
タ条件とが比較され、前記推定帯域および推定パケット
フィルタ条件が広い場合に前記確定帯域および確定パケ
ットフィルタ条件を登録するのみで、配信を依頼し完了
を待ち合わせることなく当該接続メッセージが発呼側S
IP端末に向けて中継される。
【0070】つぎの発明にかかる通信帯域予約システム
は、上記の発明において、前記SIPメッセージ処理手
段は、発呼側SIP端末が前記接続メッセージの受信に
応答する最終確認メッセージを検出すると、前記比較結
果を参照し、前記確定帯域および確定パケットフィルタ
条件が前記推定帯域および推定パケットフィルタ条件の
範囲内にあり、まだ確定帯域を配信していないとき、下
り方向の帯域およびパケットフィルタ条件として前記確
定帯域および確定パケットフィルタ条件の配信を依頼す
る構成を備えたことを特徴とする。
【0071】この発明によれば、上記の発明において、
前記SIPメッセージ処理手段では、発呼側SIP端末
が前記接続メッセージの受信に応答する最終確認メッセ
ージを検出すると、前記比較結果を参照し、前記確定帯
域および確定パケットフィルタ条件が前記推定帯域およ
び推定パケットフィルタ条件の範囲内にあり、まだ確定
帯域を配信していないとき、下り方向の帯域およびパケ
ットフィルタ条件として前記確定帯域および確定パケッ
トフィルタ条件の配信が依頼される。
【0072】つぎの発明にかかる通信帯域予約システム
は、上記の発明において、前記着呼側最終段に位置する
SIPメッセージ処理手段は、前記着呼側SIP端末と
所定のメッセージによる授受を試みて存在を確認できた
とき前記帯域予約メッセージを発行する構成を備えたこ
とを特徴とする。
【0073】この発明によれば、上記の発明において、
前記着呼側最終段に位置するSIPメッセージ処理手段
では、前記着呼側SIP端末と所定のメッセージによる
授受を試みて存在が確認できたとき前記帯域予約メッセ
ージが発行される。
【0074】つぎの発明にかかる通信帯域予約システム
は、上記の発明において、前記着呼側最終段に位置する
SIPメッセージ処理手段は、前記着呼側SIP端末の
機種種別情報から当該着呼側SIP端末が要求する最大
帯域やパケットフィルタ条件を判定できる場合は、前記
最大帯域やパケットフィルタ条件に基づき前記推定した
下り方向での帯域およびパケットフィルタ条件を修正し
て登録し配信を依頼するとともに、前記最大帯域やパケ
ットフィルタ条件も含めて前記帯域予約メッセージを発
行する構成を備え、前記発呼側に位置する全SIPメッ
セージ処理手段は、受信された前記帯域予約メッセージ
にて通知された前記最大帯域やパケットフィルタ条件に
基づき前記推定した下り方向での帯域およびパケットフ
ィルタ条件を修正して登録し配信を依頼する構成を備え
たことを特徴とする。
【0075】この発明によれば、上記の発明において、
前記着呼側最終段に位置するSIPメッセージ処理手段
では、前記着呼側SIP端末の機種種別情報から当該着
呼側SIP端末が要求する最大帯域やパケットフィルタ
条件を判定できる場合は、前記最大帯域やパケットフィ
ルタ条件に基づき前記推定した下り方向での帯域および
パケットフィルタ条件を修正して登録され、配信が依頼
されるともに、前記最大帯域やパケットフィルタ条件も
含めて前記帯域予約メッセージが発行される。また、前
記発呼側に位置する全SIPメッセージ処理手段では、
受信された前記帯域予約メッセージにて通知された前記
最大帯域やパケットフィルタ条件に基づき前記推定した
下り方向での帯域およびパケットフィルタ条件を修正し
て登録され、配信が依頼される。
【0076】つぎの発明にかかる通信帯域予約システム
は、上記の発明において、前記SIPメッセージ処理手
段は、前記接続要求メッセージのメディア情報部に記載
された発呼側SIP端末が受け入れ可能と示した複数の
メディア種別から必要な帯域やポート番号、プロトコル
タイプなどの帯域とフィルタリング条件を推定し、前記
下り方向の帯域およびパケットフィルタ条件を設定する
構成を備えたことを特徴とする。
【0077】この発明によれば、上記の発明において、
前記SIPメッセージ処理手段では、前記接続要求メッ
セージのメディア情報部に記載された発呼側SIP端末
が受け入れ可能と示した複数のメディア種別から必要な
帯域やポート番号、プロトコルタイプなどの帯域とフィ
ルタリング条件が推定され、前記下り方向の帯域および
パケットフィルタ条件が設定される。
【0078】つぎの発明にかかるSIP中継装置は、端
末間のセッションを確立する手順として主にRFC25
43で規定されるSIP手順を用いるSIP端末間で授
受されるSIPメッセージを中継する中継手段と、前記
中継手段から発呼側SIP端末が送信する接続要求メッ
セージを受けて、前記接続要求メッセージの内容から発
呼側から着呼側への上り方向および着呼側から発呼側へ
の下り方向での帯域とパケットフィルタ条件とをそれぞ
れ推定し、その後、着呼側SIP端末が接続メッセージ
を応答する前に送信する応答メッセージを前記中継手段
から受けて、前記応答メッセージから着呼側SIP端末
のアドレス情報を取得して前記推定した下り方向での帯
域およびパケットフィルタ条件に追記し、前記推定した
上り方向での帯域およびパケットフィルタ条件と共に登
録を行う帯域推定手段とを備えたことを特徴とする。
【0079】この発明によれば、中継手段では、端末間
のセッションを確立する手順として主にRFC2543
で規定されるSIP手順を用いるSIP端末間で授受さ
れるSIPメッセージが中継される。その中継過程にお
いて、帯域推定手段では、前記中継手段から発呼側SI
P端末が送信する接続要求メッセージを受けて、前記接
続要求メッセージの内容から発呼側から着呼側への上り
方向および着呼側から発呼側への下り方向での帯域とパ
ケットフィルタ条件とがそれぞれ推定され、その後、着
呼側SIP端末が接続メッセージを応答する前に送信す
る応答メッセージを前記中継手段から受けて、前記応答
メッセージから着呼側SIP端末のアドレス情報が取得
され、それが前記推定した下り方向での帯域およびパケ
ットフィルタ条件に追記され、前記推定した上り方向で
の帯域およびパケットフィルタ条件と共に登録され、配
信が依頼される。
【0080】つぎの発明にかかるSIP中継装置は、端
末間のセッションを確立する手順として主にRFC25
43で規定されるSIP手順を用いるSIP端末間で授
受されるSIPメッセージを中継する中継手段と、前記
中継手段から発呼側SIP端末が送信する接続要求メッ
セージを受けて、前記接続要求メッセージの内容から発
呼側から着呼側への上り方向および着呼側から発呼側へ
の下り方向での帯域およびパケットフィルタ条件をそれ
ぞれ推定する際に、着呼側SIP端末の存在を登録状況
から確認して当該受信された接続要求メッセージの着呼
側SIP端末への転送を一時保留し、前記着呼側SIP
端末のアドレス情報を含む内部的な帯域予約メッセージ
を前記中継手段に送出するとともに、当該着呼側SIP
端末のアドレス情報を前記推定した下り方向での帯域お
よびパケットフィルタ条件に追記し、前記推定した上り
方向での帯域およびパケットフィルタ条件と共に登録を
行う帯域推定手段とを備えたことを特徴とする。
【0081】この発明によれば、中継手段では、端末間
のセッションを確立する手順として主にRFC2543
で規定されるSIP手順を用いるSIP端末間で授受さ
れるSIPメッセージが中継される。その中継過程にお
いて、帯域推定手段では、前記中継手段から発呼側SI
P端末が送信する接続要求メッセージを受けて、前記接
続要求メッセージの内容から発呼側から着呼側への上り
方向および着呼側から発呼側への下り方向での帯域およ
びパケットフィルタ条件がそれぞれ推定される。その際
に、着呼側SIP端末の存在を登録状況から確認して当
該受信された接続要求メッセージの着呼側SIP端末へ
の転送を一時保留し、前記着呼側SIP端末のアドレス
情報を含む内部的な帯域予約メッセージが前記中継手段
に送出される。並行して、当該着呼側SIP端末のアド
レス情報が前記推定された下り方向での帯域およびパケ
ットフィルタ条件に追記され、前記推定された上り方向
での帯域およびパケットフィルタ条件と共に登録され、
配信が依頼される。
【0082】つぎの発明にかかるSIP中継装置は、端
末間のセッションを確立する手順として主にRFC25
43で規定されるSIP手順を用いるSIP端末間で授
受されるSIPメッセージを中継する中継手段と、前記
中継手段から発呼側SIP端末が送信する接続要求メッ
セージを受けて、前記接続要求メッセージの内容から発
呼側から着呼側への上り方向および着呼側から発呼側へ
の下り方向での帯域およびパケットフィルタ条件をそれ
ぞれ推定し、その後、前記中継手段から帯域予約メッセ
ージを受けて、前記帯域予約メッセージから着呼側SI
P端末のアドレス情報を取得して前記推定した下り方向
での帯域およびパケットフィルタ条件に追記し、前記推
定した上り方向での帯域およびパケットフィルタ条件と
共に登録し配信を依頼する帯域推定手段とを備えたこと
を特徴とする。
【0083】この発明によれば、中継手段では、端末間
のセッションを確立する手順として主にRFC2543
で規定されるSIP手順を用いるSIP端末間で授受さ
れるSIPメッセージが中継される。その中継過程にお
いて、帯域推定手段では、前記中継手段から発呼側SI
P端末が送信する接続要求メッセージを受けて、前記接
続要求メッセージの内容から発呼側から着呼側への上り
方向および着呼側から発呼側への下り方向での帯域およ
びパケットフィルタ条件がそれぞれ推定され、その後、
前記中継手段から帯域予約メッセージを受けて、前記帯
域予約メッセージから着呼側SIP端末のアドレス情報
を取得して前記推定した下り方向での帯域およびパケッ
トフィルタ条件に追記され、前記推定した上り方向での
帯域およびパケットフィルタ条件と共に登録され配信が
依頼される。
【0084】つぎの発明にかかるSIP中継装置は、上
記の発明において、前記中継手段から着呼側SIP端末
が応答する接続メッセージを受けて、前記接続メッセー
ジにて通知される確定帯域および確定パケットフィルタ
条件と、前記推定帯域および推定パケットフィルタ条件
とを比較し、前記推定帯域および推定パケットフィルタ
条件が広い場合に前記接続メッセージから得られる確定
帯域および確定パケットフィルタ条件を登録するのみ
で、帯域の配信を依頼することなく当該接続メッセージ
を発呼側SIP端末に向けて中継するために前記中継手
段に送出する帯域比較手段を備えたことを特徴とする。
【0085】この発明によれば、上記の発明において、
帯域比較手段では、前記中継手段から着呼側SIP端末
が応答する接続メッセージを受けて、前記接続メッセー
ジにて通知される確定帯域および確定パケットフィルタ
条件と、前記推定帯域および推定パケットフィルタ条件
とが比較され、前記推定帯域および推定パケットフィル
タ条件が広い場合に前記接続メッセージから得られる確
定帯域および確定パケットフィルタ条件が登録され、帯
域の配信を依頼することなく当該接続メッセージが発呼
側SIP端末に向けて中継するために前記中継手段に送
出される。
【0086】つぎの発明にかかるSIP中継装置は、上
記の発明において、前記中継手段から着呼側SIP端末
が応答する最終確認メッセージを受けて、前記比較結果
を参照し、前記確定帯域および確定パケットフィルタ条
件が前記推定帯域および推定パケットフィルタ条件の範
囲内にあり、まだ確定帯域を配信していないとき、下り
方向の帯域およびパケットフィルタ条件として前記確定
帯域および確定パケットフィルタ条件を登録し、配信を
依頼する帯域確定手段を備えたことを特徴とする。
【0087】この発明によれば、上記の発明において、
帯域確定手段では、前記中継手段から着呼側SIP端末
が応答する最終確認メッセージを受けて、前記比較結果
を参照し、前記確定帯域および確定パケットフィルタ条
件が前記推定帯域および推定パケットフィルタ条件の範
囲内にあり、まだ確定帯域を配信していないとき、下り
方向の帯域およびパケットフィルタ条件として前記確定
帯域および確定パケットフィルタ条件が登録され、配信
が依頼される。
【0088】つぎの発明にかかるSIP中継装置は、上
記の発明において、前記帯域推定手段は、前記着呼側S
IP端末と所定のメッセージによる授受を試みて存在が
確認できたとき前記帯域予約メッセージを発行する構成
を備えたことを特徴とする。
【0089】この発明によれば、上記の発明において、
前記帯域推定手段では、前記着呼側SIP端末と所定の
メッセージによる授受を試みてその存在が確認できたと
き前記帯域予約メッセージが発行される。
【0090】つぎの発明にかかるSIP中継装置は、上
記の発明において、前記帯域推定手段は、前記着呼側S
IP端末の機種種別情報から当該着呼側SIP端末が要
求する最大帯域やパケットフィルタ条件を判定できる場
合は、前記最大帯域やパケットフィルタ条件に基づき前
記推定した下り方向での帯域およびパケットフィルタ条
件を修正して登録し配信を依頼するとともに、前記最大
帯域やパケットフィルタ条件も含めて前記帯域予約メッ
セージを発行する構成を備えたことを特徴とする。
【0091】この発明によれば、上記の発明において、
前記帯域推定手段では、前記着呼側SIP端末の機種種
別情報から当該着呼側SIP端末が要求する最大帯域や
パケットフィルタ条件を判定できる場合は、前記最大帯
域やパケットフィルタ条件に基づき前記推定された下り
方向での帯域およびパケットフィルタ条件が修正して登
録され配信が依頼される。並行して、前記最大帯域やパ
ケットフィルタ条件も含めて前記帯域予約メッセージが
発行される。
【0092】つぎの発明にかかるSIP中継装置は、上
記の発明において、前記帯域推定手段は、前記中継手段
から入力された前記帯域予約メッセージにて通知された
前記最大帯域やパケットフィルタ条件に基づき前記推定
した下り方向での帯域およびパケットフィルタ条件を修
正して登録し配信を依頼する構成を備えたことを特徴と
する。
【0093】この発明によれば、上記の発明において、
前記帯域推定手段では、前記中継手段から入力された前
記帯域予約メッセージにて通知された前記最大帯域やパ
ケットフィルタ条件に基づき前記推定した下り方向での
帯域およびパケットフィルタ条件が修正して登録され、
配信が依頼される。
【0094】つぎの発明にかかるSIP中継装置は、上
記の発明において、前記帯域推定手段は、前記接続要求
メッセージのメディア情報部に記載された発呼側SIP
端末が受け入れ可能と示した複数のメディア種別から必
要な帯域やポート番号、プロトコルタイプなどの帯域と
フィルタリング条件を推定し、前記下り方向の帯域およ
びパケットフィルタ条件を設定する構成を備えたことを
特徴とする。
【0095】この発明によれば、上記の発明において、
前記帯域推定手段では、前記接続要求メッセージのメデ
ィア情報部に記載された発呼側SIP端末が受け入れ可
能と示した複数のメディア種別から必要な帯域やポート
番号、プロトコルタイプなどの帯域とフィルタリング条
件が推定され、前記下り方向の帯域およびパケットフィ
ルタ条件が設定される。
【0096】つぎの発明にかかるSIP中継装置は、上
記の発明において、依頼を受けて前記登録された上り方
向と下り方向の帯域および推定パケットフィルタ条件を
配信する帯域配信手段を備えたことを特徴とする。
【0097】この発明によれば、上記の発明において、
帯域配信手段では、依頼を受けて前記登録された上り方
向と下り方向の帯域および推定パケットフィルタ条件が
配信される。
【0098】つぎの発明にかかる通信帯域予約方法は、
IP通信網において、端末間のセッションを確立する手
順として主にRFC2543で規定されるSIP手順を
用いるSIP端末間で授受されるSIPメッセージを中
継する場合に、発呼側SIP端末が送信する接続要求メ
ッセージの内容から発呼側から着呼側への上り方向およ
び着呼側から発呼側への下り方向での帯域およびパケッ
トフィルタ条件をそれぞれ推定する帯域推定工程と、そ
の後、着呼側SIP端末が接続メッセージを応答する前
に送信する応答メッセージに基づき着呼側SIP端末の
アドレス情報を取得して前記推定した下り方向での帯域
およびパケットフィルタ条件に追記し、前記推定した上
り方向での帯域およびパケットフィルタ条件と共に登録
し配信を依頼する帯域予約工程とを含むことを特徴とす
る。
【0099】この発明によれば、IP通信網において、
端末間のセッションを確立する手順として主にRFC2
543で規定されるSIP手順を用いるSIP端末間で
授受されるSIPメッセージを中継する場合に、帯域推
定工程にて、発呼側SIP端末が送信する接続要求メッ
セージの内容から発呼側から着呼側への上り方向および
着呼側から発呼側への下り方向での帯域およびパケット
フィルタ条件がそれぞれ推定取得される。その後、帯域
予約工程にて、着呼側SIP端末が接続メッセージを応
答する前に送信する応答メッセージに基づき着呼側SI
P端末のアドレス情報が取得され、前記推定された下り
方向での帯域およびパケットフィルタ条件に追記され、
前記推定された上り方向での帯域およびパケットフィル
タ条件と共に登録され、配信が依頼される。
【0100】つぎの発明にかかる通信帯域予約方法は、
IP通信網において、端末間のセッションを確立する手
順として主にRFC2543で規定されるSIP手順を
用いるSIP端末間で授受されるSIPメッセージを中
継する場合に、着呼側最終中継段において、発呼側SI
P端末が送信する接続要求メッセージの受信時に着呼側
SIP端末の存在を登録状況から確認して当該受信され
た接続要求メッセージの着呼側SIP端末への転送を一
時保留する保留工程と、前記着呼側SIP端末のアドレ
ス情報を含む内部的な帯域予約メッセージを発呼側に存
在する全中継段に向けて発行する内部メッセージ発行工
程と、受信された前記接続要求メッセージの内容から、
発呼側から着呼側への上り方向および着呼側から発呼側
への下り方向での帯域およびパケットフィルタ条件をそ
れぞれ推定する帯域推定工程と、前記確認した着呼側S
IP端末のアドレス情報を前記推定した下り方向での帯
域およびパケットフィルタ条件に追記して前記推定した
上り方向での帯域およびパケットフィルタ条件と共に登
録し配信を依頼する帯域予約工程と、その後、前記保留
していた接続要求メッセージを前記確認した着呼側SI
P端末に転送する保留解除工程とを含み、発呼側に存在
する全中継段において、受信された前記接続要求メッセ
ージの内容から、発呼側から着呼側への上り方向および
着呼側から発呼側への下り方向での帯域およびパケット
フィルタ条件をそれぞれ推定する帯域推定工程と、受信
された前記帯域予約メッセージから着呼側SIP端末の
アドレス情報を取得して前記推定した下り方向での帯域
およびパケットフィルタ条件に追記して前記推定した上
り方向での帯域およびパケットフィルタ条件と共に登録
し配信を依頼する帯域予約工程とを含むことを特徴とす
る。
【0101】この発明によれば、IP通信網において、
端末間のセッションを確立する手順として主にRFC2
543で規定されるSIP手順を用いるSIP端末間で
授受されるSIPメッセージを中継する場合に、着呼側
最終中継段において、保留工程にて、発呼側SIP端末
が送信する接続要求メッセージの受信時に着呼側SIP
端末の存在を登録状況から確認して当該受信された接続
要求メッセージの着呼側SIP端末への転送が一時保留
される。それを受けて、内部メッセージ発行工程にて、
前記着呼側SIP端末のアドレス情報を含む内部的な帯
域予約メッセージが発呼側に存在する全中継段に向けて
発行される。そして、帯域推定工程にて、受信された前
記接続要求メッセージの内容から発呼側から着呼側への
上り方向および着呼側から発呼側への下り方向での帯域
およびパケットフィルタ条件がそれぞれ推定取得され
る。次いで帯域予約工程にて、前記確認した着呼側SI
P端末のアドレス情報を前記推定された下り方向での帯
域およびパケットフィルタ条件に追記して前記推定され
た上り方向での帯域およびパケットフィルタ条件と共に
登録され、配信が依頼される。その後、保留解除工程に
て、前記保留していた接続要求メッセージを前記確認し
た着呼側SIP端末に転送される。また、発呼側に存在
する全中継段において、帯域推定工程にて、受信された
前記接続要求メッセージの内容から発呼側から着呼側へ
の上り方向および着呼側から発呼側への下り方向での帯
域およびパケットフィルタ条件がそれぞれ推定取得され
る。次いで、帯域予約工程にて、受信された前記帯域予
約メッセージから着呼側SIP端末のアドレス情報を取
得して前記推定された下り方向での帯域およびパケット
フィルタ条件に追記され、前記推定された上り方向での
帯域およびパケットフィルタ条件と共に登録され、配信
が依頼される。
【0102】つぎの発明にかかる通信帯域予約方法は、
上記の発明において、着呼側SIP端末が応答する接続
メッセージを検出すると、前記接続メッセージにて通知
される確定および確定パケットフィルタ条件と、前記推
定帯域および推定パケットフィルタ条件とを比較し、前
記推定帯域および推定パケットフィルタ条件が広い場合
に前記確定帯域および確定パケットフィルタ条件を登録
し、配信を依頼し、完了を待つことなく当該接続メッセ
ージを発呼側のSIP端末に向けて中継する帯域比較工
程を含むことを特徴とする。
【0103】この発明によれば、上記の発明において、
帯域比較工程にて、着呼側SIP端末が応答する接続メ
ッセージを検出すると、前記接続メッセージにて通知さ
れる確定および確定パケットフィルタ条件と、前記推定
帯域および推定パケットフィルタ条件とが比較され、前
記推定帯域および推定パケットフィルタ条件が広い場合
に前記確定帯域および確定パケットフィルタ条件が登録
され、配信を依頼し、完了を待つことなく当該接続メッ
セージを発呼側のSIP端末に向けて中継される。
【0104】つぎの発明にかかる通信帯域予約方法は、
上記の発明において、発呼側SIP端末が前記接続メッ
セージの受信に応答する最終確認メッセージを検出する
と、前記比較結果を参照し、前記確定帯域および確定パ
ケットフィルタ条件が前記推定帯域および推定パケット
フィルタ条件の範囲内にあり、まだ確定帯域を配信して
いないとき、下り方向の帯域およびパケットフィルタ条
件として前記確定帯域および確定パケットフィルタ条件
を登録し配信を依頼する帯域確定工程を含むことを特徴
とする。
【0105】この発明によれば、上記の発明において、
帯域確定工程にて、発呼側SIP端末が前記接続メッセ
ージの受信に応答する最終確認メッセージを検出する
と、前記比較結果が参照され、前記確定帯域および確定
パケットフィルタ条件が前記推定帯域および推定パケッ
トフィルタ条件の範囲内にあり、まだ確定帯域を配信し
ていないとき、下り方向の帯域およびパケットフィルタ
条件として前記確定帯域および確定パケットフィルタ条
件が登録され、配信が依頼される。
【0106】つぎの発明にかかる通信帯域予約方法は、
上記の発明において、前記着呼側最終中継段において、
前記内部メッセージ発行工程では、前記着呼側SIP端
末と所定のメッセージによる授受を試みて存在を確認で
きたとき前記帯域予約メッセージを発行することを特徴
とする。
【0107】この発明によれば、上記の発明において、
前記着呼側最終中継段では、前記内部メッセージ発行工
程にて、前記着呼側SIP端末と所定のメッセージによ
る授受を試みて存在を確認できたとき前記帯域予約メッ
セージが発行される。
【0108】つぎの発明にかかる通信帯域予約方法は、
上記の発明において、前記着呼側最終中継段において、
前記帯域予約工程では、前記着呼側SIP端末の機種種
別情報から当該着呼側SIP端末が要求する最大帯域や
パケットフィルタ条件を判定できる場合は、前記最大帯
域やパケットフィルタ条件に基づき前記推定した下り方
向での帯域およびパケットフィルタ条件を修正して登録
し、配信を依頼し、前記内部メッセージ発行工程では、
前記最大帯域やパケットフィルタ条件も含めて前記帯域
予約メッセージを発行し、前記発呼側に存在する各中継
段において、前記帯域予約工程では、受信された前記帯
域予約メッセージにて通知された前記最大帯域やパケッ
トフィルタ条件に基づき前記推定した下り方向での帯域
およびパケットフィルタ条件を修正して登録し配信を依
頼することを特徴とする。
【0109】この発明によれば、上記の発明において、
前記着呼側最終中継段では、前記帯域予約工程にて、前
記着呼側SIP端末の機種種別情報から当該着呼側SI
P端末が要求する最大帯域やパケットフィルタ条件を判
定できる場合は、前記最大帯域やパケットフィルタ条件
に基づき前記推定した下り方向での帯域およびパケット
フィルタ条件が修正して登録され、配信が依頼される。
そして、前記内部メッセージ発行工程にて、前記最大帯
域やパケットフィルタ条件も含めて前記帯域予約メッセ
ージが発行される。また、前記発呼側に存在する各中継
段では、前記帯域予約工程にて、受信された前記帯域予
約メッセージにて通知された前記最大帯域やパケットフ
ィルタ条件に基づき前記推定した下り方向での帯域およ
びパケットフィルタ条件が修正して登録され、配信が依
頼される。
【0110】つぎの発明にかかる通信帯域予約方法は、
上記の発明において、前記帯域推定工程では、前記接続
要求メッセージのメディア情報部に記載された発呼側S
IP端末が受け入れ可能と示した複数のメディア種別か
ら必要な帯域やポート番号、プロトコルタイプなどの帯
域とフィルタリング条件を推定し、前記下り方向の帯域
およびパケットフィルタ条件を設定することを特徴とす
る。
【0111】この発明によれば、上記の発明において、
前記帯域推定工程では、前記接続要求メッセージのメデ
ィア情報部に記載された発呼側SIP端末が受け入れ可
能と示した複数のメディア種別から必要な帯域やポート
番号、プロトコルタイプなどの帯域とフィルタリング条
件が推定され、前記下り方向の帯域およびパケットフィ
ルタ条件が設定される。
【0112】
【発明の実施の形態】以下に添付図面を参照して、この
発明にかかる通信帯域予約システム、SIP中継装置お
よび通信帯域予約方法の好適な実施の形態を詳細に説明
する。
【0113】実施の形態1.図1は、この発明の実施の
形態1である通信帯域予約システムの構成を示すブロッ
ク図である。図1において、管理ドメインである自ドメ
インA101と自ドメインB102は、インターネット
103と同様にIP通信網(MPLS網)である。この
発明の通信帯域予約システムは、例えば、図1に示すよ
うに、自ドメインA101と自ドメインB102とがイ
ンターネット103を介して通信する場合に、端末間の
セッションを確立する手順として主にRFC2543で
規定されるSIPの所定メッセージを利用して通信帯域
を適切に予約設定でき、また変更できるように構成され
ている。
【0114】図1において、自ドメインA101と自ド
メインB102には、RFC2543で規定されるSI
P手順を用いるSIP端末111とSIP端末112が
それぞれ配置されている。自ドメインA101のSIP
端末111は、LSR131,132およびLSR−G
W133を介してインターネット103に接続される。
また、自ドメインB102のSIP端末112は、LS
R136,135およびLSR−GW134を介してイ
ンターネット103に接続される。LSR−GW133
とLSR−GW134は、インターネット103上で接
続されている。
【0115】そして、自ドメインA101にはSIP中
継装置113が配置され、インターネット103にはS
IP中継装置114が配置され、自ドメインB102に
はSIP中継装置115が配置されている。SIP中継
装置113,114,115は、それぞれ、SIP端末
111,112間で授受されるSIPメッセージの中継
とそれに基づく帯域予約とLSP設定と各LSRへの帯
域情報等の配信とを司る装置であり、例えば図2に示す
ように構成されている。
【0116】図1では、SIP端末111からLSR1
31,132およびLSR−GW133に至るLSP1
41が張られ、LSR−GW133とLSR−GW13
4との間にLSP142が張られ、SIP端末112か
らLSR136,135およびLSR−GW134に至
るLSP143が張られていることが示されている。ま
た、SIP中継装置113からLSR131,132お
よびLSR−GW133に対しLSP141の帯域とフ
ィルタリング条件に関する設定と変更を行うメッセージ
151,152,153が送信される。SIP中継装置
114からLSR−GW133,134に対しLSP1
42の帯域とフィルタリング条件に関する設定と変更を
行うメッセージ157,158が送信される。SIP中
継装置115からLSR136,135およびLSR−
GW134に対しLSP143の帯域とフィルタリング
条件に関する設定と変更を行うメッセージ155,15
6,157が送信されることが示されている。
【0117】なお、図1では、SIP端末111が発呼
側で、SIP端末112が着呼側であるとし、SIP端
末111からSIP中継装置113に接続要求(INV
ITE)メッセージ121が送信され、SIP中継装置
113からSIP中継装置114に接続要求(INVI
TE)メッセージ122が中継送信され、SIP中継装
置114からSIP中継装置115に接続要求(INV
ITE)メッセージ123が中継送信され、SIP中継
装置115からSIP端末112に接続要求(INVI
TE)メッセージ124が中継送信される場合が示され
ている。
【0118】図2は、図1に示すSIP中継装置11
3,114,115の構成を示すブロック図である。図
2において、SIP中継装置201は、IP通信網での
各種プロトコルによるメッセージの送受信を行うTCP
(Transmission Control Protocol)/IP/UDP(User
Datagram Protocol)スタック202と、SIP処理部
203と、帯域配信処理部204とを備えている。
【0119】SIP処理部203は、TCP/IP/U
DPスタック202から各種メッセージを受け取り判別
するメッセージ種別判定部211と、TCP/IP/U
DPスタック202に各種メッセージを引き渡すメッセ
ージ中継・応答処理部212と、メッセージ種別判定部
211の出力端およびメッセージ中継・応答処理部21
2の入力端に並列に接続される、INVITE処理部2
21,180Ringing処理部222,200OK処理部
223およびACK処理部224とを備えている。以上
がSIPメッセージの中継を行う機能部分である。
【0120】さらに、SIP処理部203は、INVI
TE処理部221と情報授受を行う帯域推定部225
と、180Ringing処理部222と情報授受を行う帯域
事前予約部226と、200OK処理部223と情報授
受を行う帯域比較部227と、ACK処理部224の出
力を受ける帯域修正部228と、帯域推定部225,帯
域事前予約部226,帯域比較部227および帯域修正
部228のそれぞれと情報授受を行う帯域フィルタ条件
記憶部231と、帯域フィルタ条件記憶部231の制御
下にある帯域フィルタ条件データベース(以下データベ
ースは「DB」と略記する)241と、帯域フィルタ条
件記憶部231の出力を帯域配信処理部204に引き渡
し、また帯域配信処理部204からの情報を帯域フィル
タ条件記憶部231に引き渡す帯域フィルタ条件通知部
232とを備えている。以上が予約する帯域を推定し登
録する機能部分である。
【0121】帯域配信処理部204は、帯域フィルタ条
件通知部232と情報授受を行う帯域フィルタ条件受信
部233と、帯域フィルタ条件受信部233の出力を受
けるLSP処理部251と、LSP処理部251の出力
を受けるLSRs処理部252と、LSRs処理部25
2の出力を配信経路に送出する設定情報配信部253
と、LSP−DB242と、LSR−DB243と、L
SP処理部251およびLSRs処理部252とLSP
−DB242およびLSR−DB243との間に介在す
るDB処理部244とを備えている。
【0122】なお、図2では、便宜上SIP処理部20
3と帯域配信処理部204とは同一のSIP装置201
内に存在するとしているが、この2者は分離して、別々
の装置として独立させることができるものである。
【0123】次に、図1〜図6を参照して、実施の形態
1による通信帯域予約システムにおいて実施されるSI
Pメッセージの中継方法および帯域変更方法を説明す
る。なお、図3は、図1に示す通信帯域予約システムで
実施されるSIP連携予約方法を説明するシーケンスで
ある。図4は、図2に示すSIP中継装置における帯域
フィルタ条件DBに格納される上下LSPの帯域フィル
タ条件記憶データの一例を示す図である。図5は、図2
に示すSIP中継装置におけるLSP−DBに格納され
るLSP管理データの一例を示す図である。図6は、図
2に示すSIP中継装置の各SIPメッセージに対する
動作を説明するフローチャートである。
【0124】まず、図3を参照して、図1に示す通信帯
域予約システム全体の動作について説明する。図3にお
いて、発呼側301は、SIP端末111である。着呼
側303は、SIP端末112である。SIP処理部3
02は、SIP中継装置113,114,115のTC
P/IP/UDPスタック202を含めたSIP処理部
203である。帯域配信処理部304は、同様にSIP
中継装置113,114,115の帯域配信処理部20
4であり、LSRs処理部305は、設定情報配信部2
53を含めたLSRs処理部252である。すなわち、
SIP中継装置113,114,115は、この実施の
形態1では、各SIPメッセージに対して同様の中継動
作等を行うようになっている。
【0125】図3において、発呼側301は、着呼側3
03とSIPセッションを確立するため、まず、接続要
求メッセージ(INVITE)311を着呼側303に向
けて送信する。この接続要求メッセージ(INVITE)
311は、SIP処理部302から接続要求メッセージ
(INVITE)312として着呼側303に伝達され
る。
【0126】ここで、SIP処理部302では、つま
り、SIP中継装置113,114,115では、この
接続要求メッセージ(INVITE)の中継動作過程で帯
域推定処理309が行われる。すなわち、SIP中継装
置113,114,115では、発呼側301から着呼
側303に向かう上りLSP帯域と、発呼側ノードのフ
ィルタ条件と、着呼側303から発呼側301に向かう
下りLSP帯域と、着呼側ノードのフィルタ条件とが推
定される。但し、この段階では、着呼側端末のIPアド
レスは不明である。推定結果は、図2に示した帯域フィ
ルタ条件DB241に格納される。
【0127】着呼側303では、接続要求メッセージ
(INVITE)312を受信すると、INVITE受信
確認メッセージ(100Trying)313を発呼側301に
返信する。このINVITE受信確認メッセージ(10
0Trying)313は、SIP処理部302からINVI
TE受信確認メッセージ(100Trying)314として発
呼側301に伝達される。
【0128】次いで、着呼側303では、呼出し中表示
メッセージ(180Ringing)316を発呼側301に向
けて送信する。この呼出し中表示メッセージ(180Rin
ging)316は、SIP処理部302から呼出し中表示
メッセージ(180Ringing)317として発呼側301
に伝達される。
【0129】ここで、SIP処理部302では、つま
り、SIP中継装置115,114,113では、呼出
し中表示メッセージ(180Ringing)の中継動作過程
で、推定した帯域の登録処理310が次のようにして行
われる。すなわち、着呼側303から呼出し中表示メッ
セージ(180Ringing)を直接受信するSIP中継装置
(図1に示す例ではSIP中継装置115である)は、
呼出し中表示メッセージ(180Ringing)の発アドレス
から着呼側端末のアドレスを取得し、それを次段のSI
P中継装置に中継送信する呼出し中表示メッセージ(1
80Ringing)に追記するともに、上記帯域推定処理結果
に付記して図2に示した帯域フィルタ条件DB241に
格納する。次段のSIP中継装置以降発呼側301に至
る各SIP中継装置では、受信した呼出し中表示メッセ
ージ(180Ringing)から着呼側端末のアドレスを取得
し、それを上記帯域推定処理結果に付記して図2に示し
た帯域フィルタ条件DB241に格納する。図1の例で
言えば、SIP中継装置114,113が行う。
【0130】推定帯域の登録処理310の後に、SIP
処理部302では、つまり、SIP中継装置115,1
14,113では、帯域配信処理部304に対して帯域
配信要求メッセージ315を送信するようになってい
る。図2に示した帯域フィルタ条件通知部232から帯
域フィルタ条件受信部233に向かう信号が該当する。
その結果、帯域配信処理部304では、上りと下りのL
SPが決定され、LSRs処理部305から全てのLS
Rに対して帯域に関する情報が配信される。終了する
と、帯域配信完了メッセージ318が帯域配信処理部3
04からSIP処理部302に通知される。図2に示し
た帯域フィルタ条件受信部233から帯域フィルタ条件
通知部232に向かう信号が該当する。SIP処理部3
02では、配信結果を図2に示した帯域フィルタ条件D
B241に格納する。
【0131】着呼側303では、呼出し中表示メッセー
ジ(180Ringing)316の送信後、適宜な間隔を置い
て接続メッセージ(200OK)319を発呼側301に
向けて送信する。図3では、SIP処理部302では、
帯域配信完了318の通知を受けた後に着呼側303か
ら接続メッセージ(200OK)319が送られてくると
している。SIP処理部302では、接続メッセージ
(200OK)319を受け取ると、推定済み320を確
認し、接続メッセージ(200OK)319から取得した
実際の帯域に対する推定帯域の過不足を調べる。そし
て、接続メッセージ(200OK)319から取得した実
際の帯域が推定帯域の範囲内にある場合は、帯域予約処
理を行うことなく、直ちに、発呼側301に向けて接続
メッセージ(200OK)320を伝達する。
【0132】発呼側301では、接続メッセージ(20
0OK)320を受け取ると、最終確認メッセージ(AC
K)331を着呼側303に向けて送信する。SIP処
理部302では、受け取った最終確認メッセージ(AC
K)331を最終確認メッセージ(ACK)332として
着呼側303に伝達する。これによって、発呼側301
と着呼側303との間でSIPセッションが確立され、
通信が開始される。
【0133】ここで、SIP処理部302では、つま
り、SIP中継装置113,114,115では、上記
推定済み320の確認にて調べた過不足の結果に基づき
修正の必要があれば、最終確認メッセージ(ACK)33
2を着呼側303に伝達した後の適宜な時に帯域配信処
理部304に対して帯域修正要求メッセージ332を送
信する。図2に示した帯域フィルタ条件通知部232か
ら帯域フィルタ条件受信部233に向かう信号が該当す
る。
【0134】その結果、LSRs処理部305から該当
するLSRに対して帯域に関する情報が配信される。終
了すると、帯域修正完了メッセージ334が帯域配信処
理部304からSIP処理部302に通知される。図2
に示した帯域フィルタ条件受信部233から帯域フィル
タ条件通知部232に向かう信号が該当する。SIP処
理部302では、修正結果を図2に示した帯域フィルタ
条件DB241に格納する。
【0135】次に、図2に沿って図1、図4、図5を参
照しつつ、SIP中継装置115,114,113の具
体的な動作内容を説明する。なお、図4では、帯域フィ
ルタ条件DB241には、SIP処理部203にて設定
される発呼側端末から着呼側端末への上りLSP40
1,着呼側端末から発呼側端末への下りLSP(推定)4
02および下りLSP(確定)403の各帯域フィルタ条
件と、受信メッセージ種別404の内容と、応答タイマ
(残タイマ)241とが、4つの予測フィールド411〜
414に分けて示されている。
【0136】予測フィールド411には、接続要求メッ
セージ(INVITE)受信時に帯域フィルタ条件が設定
される。予測フィールド412には、呼出し中表示メッ
セージ(180Ringing)受信時に帯域フィルタ条件が設
定される。予測フィールド413には、接続メッセージ
(200OK)受信時に帯域フィルタ条件が設定される。
予測フィールド414には、最終確認メッセージ(AC
K)受信時に帯域フィルタ条件が設定される。
【0137】上りLSP401では、上りLSP設定配
信済みフラグ421が設けられ、下りLSP(推定)40
2では、下りLSP設定(推定)済みフラグ422が設け
られ、下りLSP(確定)403では、下りLSP設定
(確定)配信済みフラグ423が設けられている。
【0138】また、受信メッセージ種別404では、接
続要求メッセージ(INVITE)の受信フラグ431
と、呼出し中表示メッセージ(180Ringing)の受信フ
ラグ432と、接続メッセージ(200OK)の受信フラ
グ433と、最終確認メッセージ(ACK)の受信フラグ
434とがそれぞれ設けられている。帯域フィルタ条件
DB241には、帯域配信処理部204から配信される
各LSRへの配信状況も格納されるようになっている。
【0139】また、図5では、LSP−DB242の設
定内容例として、自ドメインB102におけるLSP1
43についての設定内容が示されている。項目は、「L
SP」「優先度」「LSPフィルタ条件」「各段(1stLS
R、2ndLSR、3rdLSR)のLSR設定内容」が示されてい
る。LSP143の上りでは、第1段目LSR(1stLSR)
がLSR134,第2段目LSR(2ndLSR)がLSR13
5,第3段目LSR(3rdLSR)がLSR136と示されて
いる。LSP143の下りでは、逆順になっている。
【0140】さて、発呼側SIP端末111が着呼側S
IP端末112とSIPセッションを確立するためにS
IP中継装置113に通知する接続要求(INVIT
E)メッセージ121は、図2において、SIP中継装
置201のTCP/IP/UDPスタック202にて受
信され、SIP処理部203のメッセージ種別判定部2
11に送られ、さらにINVITE処理部221に通知
される。
【0141】INVITE処理部221では、接続要求
メッセージ(INVITE)のSDP部を帯域推定部22
5に通知するとともに、接続要求(INVITE)メッ
セージ自体をメッセージ中継・応答処理部212を経由
してTCP/IP/UDPスタック202に送出する。
その結果、SIP中継装置113から接続要求メッセー
ジ(INVITE)122がSIP中継装置114に中継
送信され、SIP中継装置114から接続要求メッセー
ジ(INVITE)123がSIP中継装置115に中継
送信され、SIP中継装置115から接続要求メッセー
ジ(INVITE)124が着呼側SIP端末112に中
継送信される。
【0142】以上の接続要求メッセージ(INVITE)
の中継動作過程で、各SIP中継装置では、INVIT
E処理部221から接続要求メッセージ(INVITE)
のSDP部を通知された帯域推定部225にて以下のよ
うにして帯域フィルタ条件が推定される。
【0143】すなわち、接続要求メッセージ(INVI
TE)のSDP部には、「c=フィールド」に発呼側SI
P端末のIPアドレスが示され、「m=フィールド」に
発呼側が使用するメディアの種類、発呼側のポート番
号、発呼側が使用する符号化種別と着側から受け入れ可
能な符号化種別のリストが示されている。また、「a=
フィールド」に「m=フィールド」で示した符号化種別
の補助情報(使用プロトコルタイプと符号化名称、必要
帯域)が示される。
【0144】そこで、帯域推定部225は、上りLSP
の帯域として発呼側が使用する符号化に必要な通常要求
される帯域を設定する。発呼側ノードのフィルタ条件と
してINVITEのSDP部の「c=フィールド」に示
された発呼側端末のIPアドレスと「m=フィールド」
に示された発呼側端末のポート番号とを設定する。もし
「a=フィールド」があればプロトコルタイプと明示さ
れた必要帯域も加え、SIPセッションを一意に識別す
るセッション識別子と共に帯域フィルタ条件記憶部23
1に通知する。
【0145】また、帯域推定部225は、下りLSPの
帯域として「m=フィールド」で示された着呼側から受
け入れ可能な符号化種別のリストから該符号化に必要な
通常要求される帯域の最大値を設定する。着呼側ノード
のフィルタ条件として接続要求メッセージ(INVIT
E)のSDP部の「c=フィールド」に示された発呼側端
末のIPアドレスと「m=フィールド」に示された発呼
側端末のポート番号とを設定する。もし「a=フィール
ド」があればプロトコルタイプと明示された必要帯域も
加え帯域フィルタ条件記憶部231に通知する。その結
果、帯域フィルタ条件DB241には、図4において、
上りLSP401と下りLSP(推定)402の帯域推定
データとして、予測フィールド411で示すような帯域
推定データが格納される。
【0146】帯域推定部225では、具体的には次のよ
うにして帯域推定が行われる。SIPシーケンスでは、
発呼側が接続要求メッセージ(INVITE)のSDP部
に、「m=audio3456 RTP/AVP 0 3 4
5」の4種類(0,3,4,5)のメディアが受け入れ可
能と表示している。そして、着呼側が応答する接続メッ
セージ(200OK)のSDP部では、4種類のうち一つ
のメディアが選択され、「m=audio1234 RTP/
AVP 4」が応答内容となっているとする。ここで、
ポート番号3456<−>1234が双方のaudioの送
受信に使用される。なお、「0 3 4 5」は、発呼側
が受け入れ可能な予め規定された基本的メディアの種類
を示す番号のリストである。
【0147】そこで、帯域推定部225では、接続要求
メッセージ(INVITE)のSDP部に、具体的に例え
ば、 v=0 o=CiscoSystemsSIP-IPPhone-UserAgent 18236 7386 I
N IP4 10.74.3.246 g=SIP Call c=IN IP4 10.74.3.246 t=0 0 m=audio 30306 RTP/AVP 0 8 18 101 a=rtpmap:0 pcmu/8000 a=rtpmap:101 telephone-event/8000 a=fmtp:101 0-11 とあれば、8Kbps圧縮品質音声であり、発呼側ポー
ト番号は30306をフィルタ条件として使用できるこ
とが接続メッセージ(200OK)通知前に推測できる。
なお、ここで、接続要求メッセージ(INVITE)の中
継後相手無応答の場合に備えて、応答タイマ441(図
4参照)を起動し、その後180Ringingや404NotFou
ndなどの後続応答メッセージがなくタイムアウトした場
合は、この予測フィル−ド411を削除してこのセッシ
ョンを終了する。
【0148】接続要求メッセージ(INVITE)が着呼
側SIP端末112に通知されると、着呼側SIP端末
112は、発呼側SIP端末111に対して、INVI
TE受信確認メッセージ(100Trying)に続き、呼出し
中表示メッセージ(180Ringing)を着呼側呼び出し中
の間定期的に通知する。これらのSIPメッセージは、
SIP中継装置115に取り込まれ、図2において、S
IP中継装置201のTCP/IP/UDPスタック2
02からSIP処理部203のメッセージ種別判定部2
11を介して180Ringing処理部222に通知され
る。
【0149】SIP中継装置115の180Ringing処
理部222では、受信されたINVITE受信確認メッ
セージ(100Trying)メッセージ中継・応答処理部21
2を介してTCP/IP/UDPスタック202に送り
出す。INVITE受信確認メッセージ(100Trying)
は、発呼側のSIP中継装置114,113においても
同様に中継され、発呼側SIP端末111に中継転送さ
れる。
【0150】次いで、SIP中継装置115の180Ri
nging処理部222では、受信された呼出し中表示メッ
セージ(180Ringing)の発アドレスを着呼側SIP端
末112のIPアドレスとして取得し、それを当該受信
された呼出し中表示メッセージ(180Ringing)のセッ
ション識別部とヘッダ領域とに追記した後、帯域事前予
約部226にメッセージ受信を通知する。同時に、その
着呼側SIP端末112のIPアドレスが追記された呼
出し中表示メッセージ(180Ringing)をメッセージ中
継・応答処理部212を介してTCP/IP/UDPス
タック202に送り出す。着呼側SIP端末112のI
Pアドレスが追記された呼出し中表示メッセージ(18
0Ringing)は、発呼側のSIP中継装置114,113
においても同様に中継され、発呼側SIP端末111に
中継転送される。
【0151】このとき、SIP中継装置114,113
では、着呼側SIP端末112のIPアドレスが追記さ
れた呼出し中表示メッセージ(180Ringing)の中継動
作過程で、図2において、着呼側SIP端末112のI
Pアドレスが追記された呼出し中表示メッセージ(18
0Ringing)を受信した180Ringing処理部222は、
当該受信された呼出し中表示メッセージ(180Ringin
g)から着呼側SIP端末112のIPアドレスを取得
し、それを当該受信された呼出し中表示メッセージ(1
80Ringing)のセッション識別部とヘッダ領域とに追記
した後、帯域事前予約部226にメッセージ受信を通知
する。
【0152】斯くして、SIP中継装置115,11
4,113における帯域事前予約部226では、受け取
った呼出し中表示メッセージ(180Ringing)のセッシ
ョン識別部とヘッダ領域とに追記された着呼側SIP端
末112のIPアドレスを帯域フィルタ条件記憶部23
1に通知する。帯域フィルタ条件記憶部231は、その
セッション識別子に対応した接続要求メッセージ(IN
VITE)による推定帯域情報にそのヘッダ領域に追記
された着呼側SIP端末112のIPアドレスを追加し
た後、帯域フィルタ条件通知部232を介して帯域配信
処理部204内の帯域フィルタ条件受信部233に通知
する。
【0153】帯域フィルタ条件受信部233は、通知さ
れた帯域フィルタ条件をLSP処理部251に通知す
る。ここで、LSP−DB242では、対応するドメイ
ン内の全てのLSPを、例えば図5に示すようなフォー
マットで管理している。そこで、LSP処理部251
は、DB処理部244を介してLSP−DB242を検
索し、収容するLSPをLSP−DB242の管理内容
に基づき選択し、決定する。
【0154】具体的には、LSP処理部251では、収
容するLSPが次のようにして選択される。すなわち、
(1)着呼側端末と発呼側端末の両方が、自己の管理ド
メイン内にあれば、着呼側端末と発呼側端末を結ぶLS
Pが選択される。(2) 着呼側端末と発呼側端末のどち
らか片方が自己の管理ドメイン内にあり、もう片方が自
己の管理ドメイン外にある場合は、自己の管理ドメイン
内にある着呼側端末か発呼側端末のどちらかと、もう片
側の端末が存在する管理ドメインへのデフォルトゲート
ウェイを結ぶLSP(例えばLSP141,143)が選
択される。(3)着呼側端末と発呼側端末の両方が自己
の管理ドメインに存在しなければ、着呼側端末と発呼側
端末が存在する管理ドメインへのデフォルトゲートウェ
イ同士を結ぶLSP(例えばLSP142)が選択され
る。
【0155】このとき、LSP処理部251では、その
ような収容LSPが選択できなければ、SIPセッショ
ンを収容するのに十分な帯域や優先度・遅延量を備えた
LSPを新設して選択することも行われる。また、もし
他のLSPが存在すれば、SIPセッションを収容する
のに十分な帯域や優先度・遅延量を備えているかを検証
した後、十分な場合にそのLSPを選択することも行わ
れる。
【0156】ここでは、LSP処理部251は、例えば
着呼側SIP端末112と、発呼側SIP端末111へ
のLSR−GW134とを結ぶLSP143を選択する
とする。このように収容するLSP143を決定したL
SP処理部251は、LSP143のフィルタ条件追加
と帯域増設とをLSRs処理部252に通知する。
【0157】LSRs処理部252は、DB処理部24
4を介してLSP−DB242を検索してLSP143
が通過する全LSR136,135,134を決定し、
それをDB処理部244を介してLSR−DB243に
格納する。ここで、LSP−DB242には、図13に
示した各LSR毎のLSPフィルタ条件を与えるラベル
スイッチテーブル1331やラベル変換条件を与えるラ
ベルスイッチテーブル1332のような設定情報が格納
されている。そこで、LSRs処理部252は、DB処
理部244を介してLSP−DB242を検索し、LS
P−DB242の設定情報に基づき、上記フィルタ条件
追加と帯域増設とに対応した各LSRへの設定情報を決
定し、DB処理部244を介してLSR−DB243に
格納する。
【0158】例えば、LSR136への設定情報は、図
5中太枠内のデータとなる。LSP143の上りでは、
LSR136は、第3段目(3rdLSR)である。ラベルは、
入力(in)では「5」、出力(out)では、「なし」と
なっている。入出力I/Fは、入力(in)では「IF
4」、出力(out)では、「IF9」となっている。ま
た、LSP143の下りでは、LSR136は、第1段
目(1stLSR)である。ラベルは、入力(in)では「な
し」、出力(out)では、「2」となっている。入出力
I/Fは、入力(in)では「IF9」、出力(out)で
は、「IF4」となっている。
【0159】LSRs処理部252は、LSR136,
135およびLSR−GW134に対する設定情報を設
定情報配信部253を介してLSR136,135およ
びLSR−GW134に通知し、LSP143の帯域と
フィルタ条件とを変更する。LSPに情報を設定したの
で、帯域フィルタ条件DB241の記憶データは、図4
に示す予測フィールド412のようになる。上りLSP
401では、「着アドレス:B」が追加され、下りLS
P(推定)402では、「発アドレス:B」が追加されて
いる。
【0160】ここで、設定情報は、図1に示すように、
SIP中継装置115からLSP設定変更メッセージ1
54,155,156として、LSR136,135お
よびLSR−GW134に個別に直接配送される。この
ようなLSRへの配送および設定は、LSR136,1
35およびLSR−GW134が、一般的な管理機能で
ある管理用シリアルポートなどを備えている場合は、S
IP中継装置115と各LSRを直接結ぶシリアル回線
上のコマンドラインインターフェース(CLI:Command
-Line-Interface)にQoS設定コマンドを直接発行する
ことにより達成できる。
【0161】また、SIP中継装置115とLSR13
6,135およびLSR−GW134とが管理用のIP
アドレスを持っており、一般的な管理機能であるIPネ
ットワーク経由の制御が可能な場合は、発アドレス=S
IP中継装置、着アドレス=LSRの管理用IPアドレ
スとして、良く知られるネットワーク管理プロトコルの
SNMP(Simple-Network-Management-Protocol)を用い
て、管理情報データベースMIB(Management-Informat
ion-Base)を設定することによっても達成される。
【0162】また、近年RFC2748やRFC308
4で規定されたポリシーサービス用COPS−PR(Com
mon-Open-Policy-Service-for-Policy-Provisioning)や
COPS’(Common-Open-Policy-Service)をプロトコル
に用いて、ポリシー情報データベースPIB(Policy-in
formation-Base)を設定することでも達成できる。他の
LSP設定変更メッセージ151〜153,157,1
58についても同様である。
【0163】次に、着呼側が応答する接続メッセージ
(200OK)は、SIP中継装置115に取り込まれ、
図2において、SIP中継装置201のTCP/IP/
UDPスタック202からSIP処理部203のメッセ
ージ種別判定部211を介して200OK処理部223
に通知される。
【0164】200OK処理部223は、受信された接
続メッセージ(200OK)をメッセージ中継・応答処理
部212を介してTCP/IP/UDPスタック202
に送り出す。その結果、接続メッセージ(200OK)
は、発呼側のSIP中継装置114,113に向けて接
続要求メッセージ(INVITE)とは逆順に中継転送さ
れる。このとき、SIP中継装置115,114,11
3では、図2において、200OK処理部223は、そ
の受信した接続メッセージ(200OK)を帯域比較部2
27に通知する。
【0165】帯域比較部227は、接続要求メッセージ
(INVITE)および呼出し中表示メッセージ(180R
inging)の受信時に推定し設定しておいた下りLSP帯
域フィルタ条件を帯域フィルタ条件記憶部231から取
得し、当該接続メッセージ(200OK)に着呼側が示し
た実際の下りLSP帯域フィルタ条件とを比較する。比
較結果、推定した下りLSP帯域の方が大きく、かつフ
ィルタ条件の範囲が広い場合は、帯域比較部227は、
比較結果と当該接続メッセージ(200OK)に着呼側が
示した実際の下りLSP帯域フィルタ条件とを帯域フィ
ルタ条件記憶部231に通知するだけで、帯域予約処理
を行わずに処理を完了する。すなわち、接続メッセージ
(200OK)は、各SIP中継装置間を高速に中継さ
れ、発呼側SIP端末111に伝達される。
【0166】帯域フィルタ条件記憶部231は、通知さ
れた比較結果と当該接続メッセージ(200OK)にて示
された実際の下りLSP帯域フィルタ条件とを帯域フィ
ルタ条件DB241に格納する。その結果、帯域フィル
タ条件DB241の記憶データは、図4に示す予約フィ
ールド413のようになる。上りLSP401では、
「着ポート:6000」が追加されている。また、下り
LSP(確定)403では、「発ポート:6000」と
「プロトコル:RTP」とが追加されている。
【0167】ここで、接続メッセージ(200OK)を余
計な処理なしに高速に転送する理由は、一般的な発呼側
SIP端末は、接続メッセージ(200OK)受信をトリ
ガとしてメディアストリームの送受信を開始するように
なっており、それまでは着呼側SIP端末がメディアス
トリームを送信しても、発呼側SIP端末はそのストリ
ームを受信しない状態にあるからである。
【0168】次いで、接続メッセージ(200OK)を受
け取った発呼側SIP端末111は、最終確認メッセー
ジ(ACK)を着呼側SIP端末112に向けて送信す
る。この最終確認メッセージ(ACK)は、SIP中継装
置113に取り込まれ、図2において、SIP中継装置
201のTCP/IP/UDPスタック202からSI
P処理部203のACK処理部224に通知される。
【0169】ACK処理部224は、受信された最終確
認メッセージ(ACK)をメッセージ中継・応答処理部2
12を介してTCP/IP/UDPスタック202に送
り出す。その結果、最終確認メッセージ(ACK)は、着
呼側のSIP中継装置114,115に向けて接続要求
メッセージ(INVITE)と同じ順序で中継転送され
る。これによって、発呼側SIP端末111と着呼側S
IP端末112との間でSIPセッションが確立され、
通話が開始される。
【0170】このとき、SIP中継装置113,11
4,115では、図2において、最終確認メッセージ
(ACK)を受信したACK処理部224は、最終確認メ
ッセージ(ACK)の受信を帯域修正部228に対して通
知する。帯域修正部228は、帯域比較部227が帯域
フィルタ条件記憶部231に通知した比較結果を参照し
て、接続メッセージ(200OK)の受信時には保留して
いた下りLSPの正確な帯域フィルタ条件の変更処理を
行い、修正設定情報を帯域フィルタ条件記憶部231、
帯域フィルタ条件通知部232を介して帯域配信処理部
204に通知し、下りLSPについての修正設定情報の
配信を依頼する。
【0171】このように最終確認メッセージ(ACK)が
着呼側SIP端末112に届き、セッション確立が終了
した後に、各LSRへの修正設定情報の配信が行われ
る。その結果、帯域フィルタ条件DB241の記憶デー
タは、図4に示す予約フィールド414のようになる。
予約フィールド412の下りLSP(推定)402と、予
約フィールド414の下りLSP(確定)403とにおい
て、「発ポート:不明、プロトコル:不明」が、「発ポ
ート:6000、プロトコル:RTP」に変更されてい
る。
【0172】なお、図4の予約フィールド412で示し
たフィルタ条件は、予約フィールド413に示した接続
メッセージ(200OK)にて通知された正確なフィルタ
条件と比較して、上りLSP401は、着呼側ポート番
号(6000)だけが不足している。また、下りLSP
(推定)402と下りLSP(確定)403の比較では、下
りLSP(推定)402では発呼側ポート番号(6000)
とプロトコルが不足している。したがって、図4の予約
フィールド412に示したフィルタ条件は、セッション
に対する正確なフィルタ条件ではない。
【0173】しかし、 上りLSPでは、発呼側SIP
端末が発ポート番号4000をこのセッション(着アド
レスBかつ着ポート番号6000)以外への通信に使用
することはない。また、下りLSPでは、着呼側SIP
端末が発呼側SIP端末の着ポート番号4000をこの
セッション(発アドレスBかつ発ポート番号6000)以
外からの通信に使用することはない。つまり、未使用の
発呼側SIP端末のポート番号を着呼側SIP端末が選
択するはずない。したがって、図4の予約フィールド4
12に示したフィルタ条件は、実用上問題ないフィルタ
条件となっている。
【0174】次に、図6を参照して、以上説明した実施
の形態1によるSIP中継装置の一般的な動作内容を説
明する。なお、図6は、以上説明したSIP中継装置の
各SIPメッセージに対する動作を説明するフローチャ
ートである。
【0175】図6において、ステップS601では、受
信されたSIPメッセージの種別が判別される。接続要
求メッセージ(INVITE)であるときは、ステップS
620〜ステップS624の処理が行われ、メッセージ
中継処理(ステップS660)に移行する。呼出し中表示
メッセージ(180Ringing)であるときは、ステップS
630〜ステップS635の処理が行われ、メッセージ
中継処理(ステップS660)に移行する。接続メッセー
ジ(200OK)であるときは、ステップS640〜ステ
ップS644の処理が行われ、メッセージ中継処理(ス
テップS660)に移行する。最終確認メッセージ(AC
K)であるときは、ステップS650〜ステップS65
2の処理が行われ、メッセージ中継処理(ステップS6
60)に移行する。
【0176】接続要求メッセージ(INVITE)受信時
の処理では、帯域の推定が行われる(ステップS62
0)。推定の結果、帯域確保が可能である場合は(ステッ
プS621:Yes)、推定した帯域フィルタ条件をデ
ータベースに登録し(ステップS622)、相手無応答で
ある場合に備えて応答タイマを起動し(ステップS62
3)、メッセージ中継処理(ステップS660)に移行す
る。一方、推定の結果、帯域確保が不可能である場合は
(ステップS621:No)、発呼側SIP端末に帯域確
保不可(606NotAccept)メッセージを通知し(ステップ
S624)、接続要求メッセージ(INVITE)に対す
る処理を終了する。
【0177】呼出し中表示メッセージ(180Ringing)
受信時の処理では、着呼側SIP端末のIPアドレスが
追記されているか否かを調べる(ステップS630)。そ
の結果、着呼側SIP端末のIPアドレスが追記されて
いる場合は(ステップS630:Yes)、その追記され
ている着呼側SIP端末のIPアドレスをフィルタ条件
に追加する(ステップS632)。以上の動作は、着呼側
最終段に位置するSIP中継装置を除く発呼側SIP中
継装置での動作である。
【0178】一方、着呼側SIP端末のIPアドレスが
追記されていない場合は(ステップS630:No)、受
信した呼出し中表示メッセージ(180Ringing)から着
呼側SIP端末のIPアドレスを取得してその呼出し中
表示メッセージ(180Ringing)のヘッダ部に追記し(ス
テップS631)、その追記した着呼側SIP端末のI
Pアドレスをフィルタ条件に追加する(ステップS63
2)。以上の動作は、着呼側最終段に位置するSIP中
継装置での動作である。
【0179】そして、各SIP中継装置では、データベ
ースから推定帯域を取り出し(ステップS633)、推定
帯域を各LSRに配信し(ステップS634)、応答タイ
マを停止し(ステップS635)、メッセージ中継処理
(ステップS660)に移行する。
【0180】接続メッセージ(200OK)受信時の処理
では、データベースから推定帯域を取り出し(ステップ
S640)、受信した当該接続メッセージ(200OK)
が示す実際の帯域と比較する(ステップS641)。そ
の結果、推定範囲内にあれば(ステップS642:Ye
s)、受信した当該接続メッセージ(200OK)が示す
実際の帯域(確定帯域)を比較結果とともに登録し(ス
テップS644)、メッセージ中継処理(ステップS6
60)に移行する。一方、推定範囲内になければ(ステ
ップS642:No)、受信した当該接続メッセージ
(200OK)が示す実際の帯域(確定帯域)を配信し
(ステップS643)、ステップS644を介してメッ
セージ中継処理(ステップS660)に移行する。
【0181】最終確認メッセージ(ACK)の受信時の処
理では、データベースから確定帯域を比較結果とともに
取り出し(ステップS650)、比較結果を参照して確定
帯域の配信が行われたか否かを判断する(ステップS6
51)。その結果、確定帯域の配信が終了している場合
には(ステップS651:Yes)、そのままメッセー
ジ中継処理(ステップS660)に移行する。一方、確定
帯域の配信が終了していない場合には(ステップS65
1:No)、確定帯域の配信を行い(ステップS65
2)、メッセージ中継処理(ステップS660)に移行す
る。
【0182】以上説明したように、この実施の形態1に
よれば、各SIP中継装置が発呼側の接続要求メッセー
ジ(INVITE)受信時に上下LSPの推定帯域を取得
し、呼び出し中(180Ringing)メッセージ受信時に着
呼側SIP端末のIPアドレスを取得して推定帯域を配
信し、帯域予約を完了する。そして、200OKメッセ
ージの受信時では、推定帯域が充分な帯域であれば帯域
予約処理をしないで200OKメッセージを高速に中継
するようにしたので、話頭断の期間を軽減できるという
効果がある。
【0183】また、帯域予約は、呼び出し中(180Rin
ging)メッセージ受信をトリガにして、確実に着呼側相
手が存在することを確認してから行われるので、接続要
求メッセージ(INVITE)が相手先アドレスの存在し
ない状態では、帯域予約は実行されない。したがって、
負荷が軽減されるという効果がある。
【0184】また、着呼側最終段に位置するSIP中継
装置が受信された呼び出し中(180Ringing)メッセー
ジの発アドレスを着呼側SIP端末のIPアドレスとし
て取得し、それを呼び出し中(180Ringing)メッセー
ジに載せて発呼側の全SIP中継装置に通知するように
しているので、呼び出し中(180Ringing)メッセージ
の追加フィールドに記載された着呼側SIP端末のIP
アドレスと接続要求メッセージ(INVITE)の「o=
フィールド」に記載された発呼側SIP端末のIPアド
レスとをマージして、接続メッセージ(200OK)通知
前に発着SIP端末アドレスを確定するようにしてい
る。したがって、事前にLSPフィルタ条件が設定でき
るという効果がある。
【0185】また、SIP端末とSIPプロトコルの特
性に基づき、上りLSP帯域には接続要求メッセージ
(INVITE)のSDP部に指定された正確な帯域フィ
ルタ条件を設定し、さらにこのSDP部から推定によっ
て下りLSPのセッションを分離するフィルタ条件を設
定しているので、他のSIP端末間のセッションがこの
下りLSPを使用できないだけでなく、同一SIP端末
間で別のポート番号を使用するような他のセッションも
この下りLSPを使用できないことになる。したがっ
て、そのSIPメッセージが目的とするセッションだけ
をLSPに収容することになるので、通信品質(QoS)
が保証できるという効果がある。
【0186】また、最終確認メッセージ(ACK)受信を
トリガとして、推定によって設定した下りLSPの帯域
フィルタ条件を接続メッセージ(200OK)にて通知さ
れた正確な帯域フィルタ条件に修正(確定)するように
しているので、フィルタ条件の不備とLSP帯域の過剰
確保は、セッション確立後に解消されるという効果があ
る。しかも、この正確な帯域フィルタ条件への修正(確
定)は、ACK受信時以降の任意の時刻に行ってよいの
で、他のセッションによる予測帯域確保などの緊急性を
要する動作を優先させることができるという効果があ
る。
【0187】さらに、この実施の形態1におけるSIP
メッセージには、特別な拡張メッセージは含まれておら
ず、そのSIPメッセージを授受するこの実施の形態1
におけるシーケンスは、RFC2543に規定される通
常のSIPシーケンスを変更するものではない。したが
って、発呼側と着呼側のSIP端末は、通常のRFC2
543に規定されるSIPシーケンスに従えばよく、特
別の修正を要せずにこの実施の形態によるSIPシーケ
ンスが実施できるという効果がある。
【0188】実施の形態2.図7は、この発明の実施の
形態2である通信帯域予約システムで用いるSIP中継
装置の構成を示すブロック図である。実施の形態1で
は、呼出し中表示メッセージ(180Ringing)受信時に
帯域予約を行う構成例を示したが、この実施の形態2で
は、接続要求メッセージ(INVITE)受信時に帯域予
約を行う構成例が示されている。なお、説明の便宜か
ら、適用する通信帯域予約システムは、図1に示すよう
に構成されているとする。
【0189】すなわち、図7は、図1に示すSIP中継
装置113,114,115の構成を示すブロック図で
ある。図7において、SIP中継装置701は、IP通
信網での各種プロトコルによるメッセージの送受信を行
うTCP/IP/UDPスタック702と、SIP処理
部703と、帯域配信処理部704とを備えている。
【0190】SIP処理部703は、TCP/IP/U
DPスタック702から各種メッセージを受け取り判別
するメッセージ種別判定部711と、TCP/IP/U
DPスタック702に各種メッセージを引き渡すメッセ
ージ中継・応答処理部712と、メッセージ種別判定部
711の出力端およびメッセージ中継・応答処理部71
2の入力端に並列に接続される、REGISTER処理
部713,INVITE処理部714,RESV処理部
715,200OK処理部716およびACK処理部7
17とを備えている。以上がSIPメッセージの中継を
行う機能部分である。
【0191】さらに、SIP処理部703は、INVI
TE処理部714の出力を受ける帯域推定部718と、
RESV処理部715の出力を受ける帯域事前予約部7
19と、200OK処理部716と情報授受を行う帯域
比較部720と、ACK処理部717の出力を受ける帯
域修正部721と、帯域推定部718,帯域事前予約部
719,帯域比較部720および帯域修正部721のそ
れぞれと情報授受を行う帯域フィルタ条件記憶部722
と、帯域フィルタ条件記憶部722の制御下にある帯域
フィルタ条件DB732と、帯域フィルタ条件記憶部7
22の出力を帯域配信処理部704に引き渡し、また帯
域配信処理部704からの情報を帯域フィルタ条件記憶
部722に引き渡す帯域フィルタ条件通知部723と、
REGISTER処理部713の出力を受けてINVI
TE処理部714からアクセスされるユーザ登録部72
4と、ユーザ登録部724の制御下にあるユーザDB7
31とを備えている。以上が予約する帯域を推定し登録
する機能部分である。
【0192】帯域配信処理部704は、帯域フィルタ条
件通知部723と情報授受を行う帯域フィルタ条件受信
部726と、帯域フィルタ条件受信部726の出力を受
けるLSP処理部727と、LSP処理部727の出力
を受けるLSRs処理部728と、LSRs処理部72
8の出力を配信経路に送出する設定情報配信部730
と、LSP−DB733と、LSR−DB734と、L
SP処理部727およびLSRs処理部728とLSP
−DB733およびLSR−DB734との間に介在す
るDB処理部729とを備えている。
【0193】なお、この実施の形態2では、INVIT
E受信確認メッセージ(100Trying)および呼出し中表
示メッセージ(180Ringing)は、単に中継するのみで
あるので、図7では、これらのメッセージに対する処理
部は示されていない。また、実施の形態1と同様に、便
宜上SIP処理部703と帯域配信処理部704とは同
一のSIP装置701内に存在するとしているが、この
2者は分離して、別々の装置として独立させることがで
きるものである。
【0194】次に、図1、図4、図5、図8、図9を参
照して、この実施の形態2による通信帯域予約システム
において実施されるSIPメッセージの中継方法および
帯域変更方法を説明する。なお、図8は、図7に示すS
IP中継装置で構成される通信帯域予約システムで実施
されるSIP連携予約方法を説明するシーケンスであ
る。図9は、図7に示すSIP中継装置の各SIPメッ
セージに対する動作を説明するフローチャートである。
【0195】まず、図8を参照して、この実施の形態2
による通信帯域予約システム全体の動作について説明す
る。図8において、発呼側801は、図1に示すSIP
端末111である。着呼側805は、図1に示すSIP
端末112である。SIP処理部802,803,80
4は、図1に示すSIP中継装置113,114,11
5のTCP/IP/UDPスタック702を含めたSI
P処理部703である。帯域配信処理部806は、同様
に図1に示すSIP中継装置113,114,115の
帯域配信処理部704であり、LSRs処理部807
は、設定情報配信部730を含めたLSRs処理部72
8である。
【0196】図8において、発呼側801と着呼側80
5は、通話に先立ち、自己の存在と着呼側SIPアドレ
ス登録とをSIP中継装置に対して行う。この登録動作
は、全てのSIP端末が一様に行う一般的な動作であ
る。
【0197】すなわち、発呼側801は、通話に先立
ち、登録メッセージ(REGISTER)811を送信す
る。SIP中継装置113のSIP処理部802では、
登録メッセージ(REGISTER)811を受け取る
と、端末のユーザ登録809を行った後に登録確認(A
CK)メッセージ812を発呼側801に返信する。同
様に、着呼側805は、通話に先立ち、登録メッセージ
(REGISTER)813を送信する。SIP中継装置
115のSIP処理部804では、登録メッセージ(R
EGISTER)813を受け取ると、端末のユーザ登
録810を行った後に登録確認(ACK)メッセージ81
4を着呼側805に返信する。
【0198】発呼を受けた発呼側801は、着呼側80
5とSIPセッションを確立するため、まず、接続要求
メッセージ(INVITE)815を着呼側805に向け
て送信する。SIP中継装置113のSIP処理部80
2では、接続要求メッセージ(INVITE)815を受
け取ると、発呼側801に対して、INVITE受信確
認メッセージ(100Trying)816を返信するととも
に、次段のSIP中継装置114のSIP処理部803
に対して接続要求メッセージ(INVITE)817とし
て中継転送する。SIP中継装置114のSIP処理部
803では、次段のSIP中継装置115のSIP処理
部804に対して接続要求メッセージ(INVITE)8
18として中継転送する。SIP中継装置115のSI
P処理部804では、接続要求メッセージ(INVIT
E)818を受け取る。
【0199】この接続要求メッセージ(INVITE)の
中継動作過程で、SIP中継装置113,114,11
5では、発呼側801から着呼側805に向かう上りL
SP帯域と、発呼側ノードのフィルタ条件と、着呼側8
05から発呼側801に向かう下りLSP帯域と、着呼
側ノードのフィルタ条件とが推定される。但し、この段
階では、着呼側端末のアドレスは不明である。推定結果
は、図7に示した帯域フィルタ条件DB732に格納さ
れる。
【0200】SIP中継装置115のSIP処理部80
4では、接続要求メッセージ(INVITE)818を受
け取ると、着呼側805への転送を保留し、ユーザ登録
が行われているかのユーザ確認819を行う。ユーザ登
録が行われている場合には、着呼側端末アドレスを含む
内部的な帯域予約メッセージ(RESV)820を生成し
て前段のSIP中継装置114のSIP処理部803に
送信する。SIP中継装置114のSIP処理部803
では、受信した帯域予約メッセージ(RESV)820を
帯域予約メッセージ(RESV)821として前段のSI
P中継装置113のSIP処理部802に送信する。
【0201】SIP処理部802〜804では、つまり
SIP中継装置113〜115では、帯域予約メッセー
ジ(RESV)の授受によって着呼側端末アドレスを取得
できたので、それを上記帯域推定処理結果に付記して図
7に示した帯域フィルタ条件DB732に格納するとと
もに、帯域配信要求メッセージ822を帯域配信処理部
806に対して送信する。図7に示した帯域フィルタ条
件通知部723から帯域フィルタ条件受信部726に向
かう信号が該当する。
【0202】その結果、SIP中継装置113〜115
の帯域配信処理部806では、上りと下りのLSPが決
定され、LSRs処理部807から全てのLSRに対し
て帯域に関する情報が配信される。終了すると、帯域配
信完了メッセージ823が帯域配信処理部806からS
IP処理部802〜804、つまりSIP中継装置11
3〜115に通知される。図7に示した帯域フィルタ条
件受信部726から帯域フィルタ条件通知部723に向
かう信号が該当する。SIP中継装置113〜115の
SIP処理部802〜804では、配信結果を図7に示
した帯域フィルタ条件DB732に格納する。
【0203】そして、SIP中継装置115のSIP処
理部804では、保留していた接続要求メッセージ(I
NVITE)824を着呼側805に伝達する。着呼側
805では、接続要求メッセージ(INVITE)824
を受信すると、Bell鳴動825を実施し、INVI
TE受信確認メッセージ(100Trying)826を発呼側
801に向けて返信する。このINVITE受信確認メ
ッセージ(100Trying)826は、SIP中継装置11
5のSIP処理部804からINVITE受信確認メッ
セージ(100Trying)827として前段のSIP中継装
置114のSIP処理部803に伝達される。
【0204】SIP中継装置114のSIP処理部80
3では、受信したINVITE受信確認メッセージ(1
00Trying)827をINVITE受信確認メッセージ
(100Trying)828として前段のSIP中継装置11
3のSIP処理部802に伝達する。SIP中継装置1
13のSIP処理部802では、受信したINVITE
受信確認メッセージ(100Trying)828をINVIT
E受信確認メッセージ(100Trying)829として発呼
側801に伝達する。
【0205】次いで、着呼側805では、呼出し中表示
メッセージ(180Ringing)830を発呼側801に向
けて送信する。この呼出し中表示メッセージ(180Rin
ging)830は、SIP中継装置115のSIP処理部
804から呼出し中表示メッセージ(180Ringing)8
31として前段のSIP中継装置114のSIP処理部
803に伝達される。SIP中継装置114のSIP処
理部803では、受信した呼出し中表示メッセージ(1
80Ringing)831を呼出し中表示メッセージ(180R
inging)832として前段のSIP中継装置113のS
IP処理部802に伝達する。SIP中継装置113の
SIP処理部802では、受信した呼出し中表示メッセ
ージ(180Ringing)832を呼出し中表示メッセージ
(180Ringing)833として発呼側801に伝達す
る。
【0206】次いで、着呼側805では、接続メッセー
ジ(200OK)834を発呼側801に向けて送信す
る。SIP中継装置115のSIP処理部804では、
接続メッセージ(200OK)834を受け取ると、推定
済み837aを確認し、接続メッセージ(200OK)8
34から取得した実際の帯域に対する推定帯域の過不足
を調べる。推定帯域が広い場合には、帯域予約処理を行
うことなく、直ちに、前段のSIP中継装置114のS
IP処理部803に向けて接続メッセージ(200OK)
835を中継転送する。
【0207】SIP中継装置114のSIP処理部80
3では、同様に、接続メッセージ(200OK)835を
受信すると、推定済み837bを確認し、接続メッセー
ジ(200OK)835から取得した実際の帯域に対する
推定帯域の過不足を調べる。そして、帯域予約処理を行
うことなく、直ちに、前段のSIP中継装置113のS
IP処理部802に向けて接続メッセージ(200OK)
836を中継転送する。
【0208】SIP中継装置113のSIP処理部80
2では、同様に、接続メッセージ(200OK)836を
受信すると、推定済み837cを確認し、接続メッセー
ジ(200OK)836から取得した実際の帯域に対する
推定帯域の過不足を調べる。そして、推定帯域であれ
ば、予約処理を行うことなく、直ちに、発呼側801に
向けて接続メッセージ(200OK)838を中継転送す
る。
【0209】発呼側801では、接続メッセージ(20
0OK)838を受け取ると、最終確認メッセージ(AC
K)839を着呼側805に向けて送信する。SIP中
継装置113のSIP処理部802では、最終確認メッ
セージ(ACK)839を受け取ると、次段のSIP中継
装置114のSIP処理部803に対して最終確認メッ
セージ(ACK)840として中継転送する。SIP中継
装置114のSIP処理部803では、次段のSIP中
継装置115のSIP処理部804に対して最終確認メ
ッセージ(ACK)841として中継転送する。SIP中
継装置115のSIP処理部804では、最終確認メッ
セージ(ACK)841を受け取ると、着呼側805に最
終確認メッセージ(ACK)842を伝達する。これによ
って、発呼側801と着呼側805との間でSIPセッ
ションが確立され、通信が開始される。
【0210】ここで、SIP中継装置113〜115の
SIP処理部802〜804では、上記推定済み837
a,837b,837cの確認にて調べた過不足の結果
に基づき修正の必要があれば、最終確認メッセージ(A
CK)を着呼側805に伝達した後の適宜な時に帯域配
信処理部806に対して帯域修正要求メッセージ843
を送信する。図7に示した帯域フィルタ条件通知部72
3から帯域フィルタ条件受信部726に向かう信号が該
当する。
【0211】その結果、LSRs処理部807から該当
するLSRに対して帯域に関する情報が配信される。終
了すると、帯域修正完了メッセージ844が帯域配信処
理部806からSIP中継装置113〜115のSIP
処理部802〜804に通知される。図7に示した帯域
フィルタ条件受信部726から帯域フィルタ条件通知部
723に向かう信号が該当する。SIP中継装置113
〜115のSIP処理部802〜804では、修正結果
を図7に示した帯域フィルタ条件DB732に格納す
る。
【0212】次に、図7に沿って図1、図4、図5を参
照しつつ、SIP中継装置115,114,113の具
体的な動作内容を説明する。なお、図4では、受信メッ
セージ種別404における呼出し中表示メッセージ(1
80Ringing)の受信フラグ432が、帯域予約メッセー
ジ(RESV)の受信フラグと読み替えられる。そして予
測フィールド412には、帯域予約メッセージ(RES
V)の受信時に設定される。それ以外は、同じである。
図5は、そのままの内容で用いられる。
【0213】さて、通話に先立ち、発呼側SIP端末と
着呼側SIP端末は、共に自己の存在通知と着呼側SI
Pアドレス登録とをSIP中継装置に行うため、登録
(REIGSTER)メッセージをSIP中継装置に通知
する。SIP中継装置は、登録動作を行った後に対応す
るSIP端末に登録確認(ACK)メッセージにより応答
する。ここでは、SIP中継装置113とSIP中継装
置115とが登録動作を次のようにして行う。
【0214】登録メッセージ(REGISTER)を受信
したSIP中継装置701では、登録メッセージ(RE
GISTER)がTCP/IP/UDPスタック70
2,メッセージ種別判別部711を介してREGIST
ER処理部713に入力される。REGISTER処理
部713では、受信した登録メッセージ(REGIST
ER)から登録するユーザ名と、端末のIPアドレスと
を取り出し、ユーザ登録部724を介してユーザDB7
31に登録しておく。その後、登録確認(ACK)メッセ
ージを作成してメッセージ中継・応答処理部712を介
してTCP/IP/UDPスタック702に送り出す。
対応するSIP端末に向けて登録確認(ACK)メッセー
ジが送信される。
【0215】着呼側SIP端末112と通話したい発呼
側SIP端末111は、着呼側SIP端末112とSI
Pセッションを確立するために、接続要求メッセージ
(INVITE)を着呼側SIP端末112に向けて送信
する。この接続要求メッセージ(INVITE)は、発呼
側SIP端末111を収容するSIP中継装置113T
CP/IP/UDPスタック702にて受信され、SI
P処理部703のメッセージ種別判定部711に送ら
れ、さらにINVITE処理部714に通知される。
【0216】INVITE処理部714では、接続要求
メッセージ(INVITE)のSDP部を帯域推定部71
8に通知するとともに、接続要求メッセージ(INVI
TE)は、メッセージ中継・応答処理部712を経由し
てTCP/IP/UDPスタック702に送出する。そ
の結果、SIP中継装置113から接続要求メッセージ
(INVITE)122がSIP中継装置114に中継送
信され、SIP中継装置114から接続要求メッセージ
(INVITE)123がSIP中継装置115に中継送
信されるが、この実施の形態2では、着呼側最終段に位
置するSIP中継装置115では、接続要求メッセージ
(INVITE)124を着呼側SIP端末112に中継
送信するのを一時保留するようになっている。
【0217】このとき、発呼側SIP端末111を収容
するSIP中継装置113では、INVITE処理部7
14にてINVITE受信確認メッセージ(100Tryin
g)が作成され、メッセージ中継・応答処理部712を経
由してTCP/IP/UDPスタック702に送られ、
発呼側SIP端末111にINVITE受信確認メッセ
ージ(100Trying)が通知される。INVITE受信確
認メッセージ(100Trying)を受信した発呼側SIP端
末111は、処理タイムアウトを延長し、着呼側SIP
端末112から呼出し中表示メッセージ(180Ringin
g)が送られてくるのを待つ。
【0218】以上の接続要求メッセージ(INVITE)
の中継動作過程で、各SIP中継装置では、INVIT
E処理部714から接続要求メッセージ(INVITE)
のSDP部を通知された帯域推定部718にて、実施の
形態1で説明した方法で帯域フィルタ条件が推定され、
帯域フィルタ条件記憶部722を介して帯域フィルタ条
件DB732に格納される(図4の予約フィールド41
1参照)。
【0219】そして、接続要求メッセージ(INVIT
E)124を着呼側SIP端末112に中継送信するの
を一時保留するSIP中継装置115では、INVIT
E処理部714がSIP中継装置114からの接続要求
メッセージ(INVITE)123に記載された「Toフ
ィールド」のユーザ名が、REGISTER処理部71
3によって登録されているかをユーザ登録部724に問
い合わせて確認する。
【0220】SIP中継装置115のINVITE処理
部714では、ユーザ確認の結果、登録されていなけれ
ば、ユーザ不在(404NotFound)メッセージを作成し
て、接続要求メッセージ(INVITE)に対する処理を
終了する。ユーザ不在(404NotFound)メッセージは、
メッセージ中継・応答処理部712,TCP/IP/U
DPスタック702を介して発呼側SIP端末111に
向けて送信される。
【0221】一方、SIP中継装置115のINVIT
E処理部714では、ユーザ確認の結果、登録されてい
れば、接続要求メッセージ(INVITE)124を着呼
側SIP端末112に転送するのを保留した状態で、R
EGISTER処理部713によって登録された着呼側
SIP端末112のIPアドレスが付与された内部的な
帯域予約メッセージ(RESV)を作成し、メッセージ中
継・応答処理部712,TCP/IP/UDPスタック
702を介して送り出す。その結果、着呼側のSIP中
継装置(図1ではSIP中継装置115)が発行した帯
域予約メッセージ(RESV)は、発呼側の全SIP中継
装置(図1では、SIP中継装置114,113)に通
知される。帯域予約メッセージ(RESV)は、SIP中
継装置間でのみ扱われるものであり、SIP端末側11
1に出力されることはない。
【0222】発呼側のSIP中継装置(図1では、SI
P中継装置114,113)では、受信された帯域予約
メッセージ(RESV)がTCP/IP/UDPスタック
702、メッセージ種別判別部711を介してRESV
処理部715に入力され、帯域予約メッセージ(RES
V)の受信が帯域事前予約部719に通知される。な
お、帯域予約メッセージ(RESV)を発行した着呼側の
SIP中継装置(図1ではSIP中継装置115)で
は、内部的にRESV処理部715に入力され、帯域事
前予約部719に通知されるようになっている。
【0223】SIP中継装置113,114,115で
は、帯域予約メッセージ(RESV)を受信すると、接続
要求メッセージ(INVITE)のSDP部で推定した帯
域と、帯域予約メッセージ(RESV)にて通知された着
呼側SIP端末112のIPアドレスとに基づき、実施
の形態1で説明した呼出し中表示メッセージ(180Rin
ging)受信時と同様内容の帯域予約処理が行われる。
【0224】すなわち、帯域事前予約部719では、帯
域予約メッセージ(RESV)にて通知された着呼側SI
P端末112のIPアドレスを帯域フィルタ条件記憶部
722に通知する。帯域フィルタ条件記憶部722で
は、接続要求メッセージ(INVITE)による推定帯域
情報に着呼側SIP端末112のIPアドレスを追加し
て帯域フィルタ条件DB732に登録した後、帯域フィ
ルタ条件通知部723を介して帯域配信処理部704内
の帯域フィルタ条件受信部726に通知する。
【0225】帯域フィルタ条件受信部726では、通知
された帯域フィルタ条件をLSP処理部727に通知す
る。LSP処理部727は、DB処理部729を介して
LSP−DB733を検索し、収容するLSPをLSP
−DB733の管理内容に基づき選択し、決定する。
【0226】LSRs処理部728では、DB処理部7
29を介してLSP−DB733を検索して例えばLS
P143が通過する全LSR136,135,134を
決定し、それをLSR−DB734に格納する。そし
て、LSRs処理部728では、LSR136,135
およびLSR−GW134に対する設定情報を設定情報
配信部730を介してLSR136,135,134通
知し、LSP143の帯域とフィルタ条件を変更する。
LSPに情報を設定したので、帯域フィルタ条件DB7
32の記憶データは、図4に示す予測フィールド412
のようになる。
【0227】着呼側への最終段に位置するSIP中継装
置115では、帯域予約が完了すると、保留していた接
続要求メッセージ(INVITE)124を着呼側SIP
端末112に通知する。なお、SIP中継装置115で
は、帯域予約の完了を認識する方法として、例えば適切
なタイマを設定しておいて、それが切れるのを待つ。あ
るいは、帯域予約メッセージ(RESV)に対応するRE
SV受信確認メッセージ(RESVACK)が返る場合
は、そのメッセージを待つなどの方法を用いることがで
きる。
【0228】着呼側SIP端末112は、接続要求メッ
セージ(INVITE)124を受信したので、INVI
TE受信確認メッセージ(100Trying),呼出し中表示
メッセージ(180Ringing)を応答した後に、接続メッ
セージ(200OK)を発呼側SIP端末111に向けて
送信する。この接続メッセージ(200OK)は、SIP
中継装置115、114,113の順に中継され、発呼
側SIP端末111に伝達される。
【0229】SIP中継装置115、114,113で
は、接続メッセージ(200OK)に対しては、実施の形
態1で説明したのと同様にこの実施の形態2において
も、200OK処理部716から接続メッセージ(20
0OK)の受信通知を受けた帯域比較部720にて、帯
域判定および正確な下り帯域を記憶させる処理が行わ
れ、推定帯域が広い場合には、直ちに発呼側SIP端末
111に向けて中継転送される。
【0230】接続メッセージ(200OK)を受信した発
呼側SIP端末111は、最終確認メッセージ(ACK)
を応答する。最終確認メッセージ(ACK)は、SIP中
継装置813,814,815の順に中継され、着呼側
SIP端末112に伝達される。これによって、発呼側
SIP端末111と着呼側SIP端末112と間でSI
Pセッションが確立され、通話が開始される。
【0231】このとき、SIP中継装置813,81
4,815では、実施の形態1と同様に、最終確認メッ
セージ(ACK)受信がACK処理部717から帯域修正
部721に通知され、帯域修正部721にて下りLSP
の推定帯域および推定フィルタ条件を正確な帯域フィル
タ条件に修正する要求を各LSRに通知する。各LSR
から、修正完了が各SIP中継装置に返される。その結
果、帯域フィルタ条件DB732の記憶データは、図4
に示す予約フィールド414のようになる。
【0232】次に、図9を参照して、以上説明した実施
の形態2によるSIP中継装置の一般的な動作内容を説
明する。なお、図9は、以上説明したSIP中継装置の
各SIPメッセージに対する動作を説明するフローチャ
ートである。
【0233】図9において、ステップS901では、受
信されたSIPメッセージの種別が判別される。登録メ
ッセージ(REGISTER)であるときは、ステップS
911,ステップS912の処理が行われる。接続要求
メッセージ(INVITE)であるときは、ステップS9
21〜ステップS930の処理が行われ、メッセージ中
継処理(ステップS971)に移行する。帯域予約メッセ
ージ(RESV)であるときは、ステップS935〜ステ
ップS940の処理が行われ、メッセージ中継処理(ス
テップS971)に移行する。帯域予約確認(RESVA
CK)メッセージであるときは、ステップS945〜ス
テップS947の処理が行われ、メッセージ中継処理
(ステップS971)に移行する。接続メッセージ(20
0OK)であるときは、ステップS951〜ステップS
955の処理が行われ、メッセージ中継処理(ステップ
S971)に移行する。最終確認メッセージ(ACK)で
あるときは、ステップS961〜ステップS963の処
理が行われ、メッセージ中継処理(ステップS971)に
移行する。
【0234】登録メッセージ(REGISTER)受信時
の処理では、一般的な前処理の動作として発呼側SIP
端末および着呼側SIP端末を収容する各SIP中継装
置において、IPアドレスを取り込むユーザ登録が行わ
れ(ステップS911)、登録処理後、確認(ACK)メ
ッセージが対応するSIP端末に送られる。
【0235】接続要求メッセージ(INVITE)受信時
の処理では、帯域の推定が行われ(ステップS921)、
推定帯域の登録が行われる(ステップS922)。その
際に、帯域確保が可能であるか否かが判断される(ステ
ップS923)。帯域確保が不可能である場合は(ステ
ップS923:No)、発呼側SIP端末に帯域確保不
可(606NotAccept)メッセージを通知し(ステップS9
24)、接続要求メッセージ(INVITE)に対する処
理を終了する。そして、帯域確保が可能である場合は
(ステップS923:Yes)、着呼側最終段に位置して
いるか否かが判断される(ステップS925)。着呼側
最終段に位置しているSIP中継装置を除く発呼側のS
IP中継装置である場合は(ステップS925:N
o)、接続要求メッセージ(INVITE)の中継を行う
(ステップS971)。
【0236】一方、着呼側最終段に位置しているSIP
中継装置である場合は(ステップS925:Yes)、
データベースから着呼端末のIPアドレスとユーザ情報
とを取得し(ステップS926)、ユーザの存在有無を
調べる(ステップS927)。ユーザが存在しない場合
は(ステップS927:No)、発呼側にユーザ不在
(404NotFound)メッセージを通知し(ステップS92
8)、接続要求メッセージ(INVITE)に対する処理
を終了する。一方、ユーザが存在する場合は(ステップ
S927:Yes)、前段の全SIP中継装置に内部的
な帯域予約メッセージ(RESV)を送信し(ステップS
929)、着呼側SIP端末への接続要求メッセージ
(INVITE)の中継転送を一時保留する(ステップS
930)。
【0237】帯域予約メッセージ(RESV)受信時の処
理では、受信した帯域予約メッセージ(RESV)から着
呼側SIP端末のIPアドレスを取得し(ステップS9
35)、それに基づき推定帯域を取得して配信し(ステ
ップS936,ステップS937)、帯域予約確認(R
ESVACK)メッセージを返信する(ステップS93
8)。そして、帯域予約確認(RESVACK)メッセー
ジの返信を受けたSIP中継装置では、自装置が着呼側
最終段に位置しているか否かが判断される(ステップS
939)。その結果、着呼側最終段に位置しているSI
P中継装置を除く発呼側のSIP中継装置は(ステップ
S939:No)、帯域予約確認(RESVACK)メッ
セージの中継を行い(ステップS971)、着呼側最終
段に位置しているSIP中継装置は(ステップS93
9:Yes)、帯域予約確認(RESVACK)メッセー
ジの中継を終了する(ステップS940)。
【0238】帯域予約確認(RESVACK)メッセージ
受信時の処理では、着呼側最終段に位置しているSIP
中継装置は、前段の全SIP中継装置から帯域予約確認
(RESVACK)メッセージの返信があるのを監視し
(ステップS945)、一部しか受信していない場合は
(ステップS945:No)、次の帯域予約確認(RE
SVACK)メッセージの返信を待つ(ステップS94
6)。その結果、全ての帯域予約確認(RESVACK)
メッセージの受信が確認できると(ステップS945:
Yes)、先に保留していた接続要求メッセージ(IN
VITE)を着呼側SIP端末に転送し(ステップS9
47)、メッセージ中継処理(ステップS971)に移行
する。
【0239】接続メッセージ(200OK)受信時の処理
では、データベースから推定帯域を取り出し(ステップ
S951)、受信した当該接続メッセージ(200OK)
が示す実際の帯域と比較する(ステップS952)。そ
の結果、推定範囲内にあれば(ステップS953:Ye
s)、受信した当該接続メッセージ(200OK)が示す
実際の帯域(確定帯域)を比較結果とともに登録し(ス
テップS955)、メッセージ中継処理(ステップS9
71)に移行する。一方、推定範囲内になければ(ステ
ップS953:No)、受信した当該接続メッセージ
(200OK)が示す実際の帯域(確定帯域)を配信し
(ステップS954)、ステップS955を介してメッ
セージ中継処理(ステップS971)に移行する。
【0240】最終確認メッセージ(ACK)受信時の処理
では、データベースから確定帯域を比較結果とともに取
り出し(ステップS961)、比較結果を参照して確定帯
域の配信が行われたか否かを判断する(ステップS96
2)。その結果、確定帯域の配信が終了している場合に
は(ステップS962:Yes)、そのままメッセージ
中継処理(ステップS971)に移行する。一方、確定帯
域の配信が終了していない場合には(ステップS96
2:No)、確定帯域の配信を行い(ステップS96
3)、メッセージ中継処理(ステップS971)に移行す
る。
【0241】以上のように、実施の形態2によれば、着
呼側最終段に位置するSIP中継装置がその収容する着
呼側SIP端末に接続要求メッセージ(INVITE)を
通知する前に、既に上下LSPの帯域予約は完了してい
るので、着呼側SIP端末が接続要求メッセージ(IN
VITE)を受信した後、直ちに接続メッセージ(200
OK)を返信しても、下りLSPの推定した帯域フィル
タ条件が正しい限り話頭断は絶対に発生しないという効
果がある。
【0242】また、着呼側最終段のSIP中継装置が、
接続要求メッセージ(INVITE)の「Toフィール
ド」に記載される宛先ユーザとSIP端末が存在するか
否かを登録メッセージ(REGISTER)による登録処
理にて登録されていることを確認した後に、発呼側の各
SIP中継装置に帯域予約指示を出すようにしているの
で、ユーザ不在の場合など、発着SIP端末間で通話が
発生しない場合は帯域予約が実行されない。したがっ
て、負荷が軽減するという効果がある。
【0243】また、SIP中継装置間で使用される帯域
予約メッセージ(RESV)に、着呼側最終段のSIP中
継装置が、登録メッセージ(REGISTER)による登
録時に記憶したそのメッセージの発アドレスを着呼端末
アドレスとして載せて、前段の発呼側SIP中継装置に
通知するようになっているので、接続要求メッセージ
(INVITE)の「o=フィールド」に記載された発呼
側SIP端末のIPアドレスと帯域予約メッセージ(R
ESV)の追加フィールドに記載された着呼側SIP端
末のIPアドレスとをマージして、接続要求メッセージ
(INVITE)を着呼側SIP端末に通知する前に発着
SIP端末アドレスを確定し、事前にLSPフィルタ条
件を設定できるという効果がある。
【0244】また、SIP端末とSIPプロトコルの特
性に基づき、上りLSP帯域には接続要求メッセージ
(INVITE)のSDP部に指定された正確な帯域フィ
ルタ条件に設定し、さらにこのSDP部から推定によっ
て下りLSPのセッションを分離するフィルタ条件を設
定しているので、他のSIP端末間のセッションがこの
下りLSPを使用できないだけでなく、同一SIP端末
間で別のポート番号を使用するような他のセッションも
この下りLSPを使用できないことになる。したがっ
て、そのSIPメッセージが目的とするセッションだけ
をLSPに収容することになるので、通信品質(QoS)
が保証できるという効果がある。
【0245】また、最終確認メッセージ(ACK)受信を
トリガとして、推定によって設定した下りLSPの帯域
フィルタ条件を接続メッセージ(200OK)にて通知さ
れた正確な帯域フィルタ条件に修正(確定)するように
しているので、フィルタ条件の不備とLSP帯域の過剰
確保は、セッション確立後に解消されるという効果があ
る。しかも、この正確な帯域フィルタ条件への修正(確
定)は、最終確認メッセージ(ACK)受信時以降の任意
な時刻に行ってよいので、他のセッションによる予測帯
域確保などの緊急性を要する動作を優先させることがで
きるという効果がある。
【0246】さらに、実施の形態2によるSIPシーケ
ンスで使用する独自の帯域予約メッセージ(RESV)
は、SIP中継装置間に閉じて使用され、発呼側・着呼
側のSIP端末には通知されない。したがって、実施の
形態2によるSIPシーケンスは、RFC2543に規
定される通常のSIPシーケンスに対応した発呼側SI
P端末や着呼側SIP端末にそのまま適用可能であり、
発呼側SIP端末や着呼側SIP端末には、特別な拡張
メッセージ(RESV)に対応する修正は一切必要ないと
いう効果がある。
【0247】実施の形態3.図10は、この発明の実施
の形態3である通信帯域予約システムで用いるSIP中
継装置の構成を示すブロック図である。実施の形態2で
は、接続要求メッセージ(INVITE)受信時に帯域予
約を行う構成例を示したが、この実施の形態3では、さ
らに着呼側最終段に位置するSIP中継装置にて着呼側
SIP端末の機種種別を判定し、推定帯域フィルタ条件
を詳細に決定する場合の構成例が示されている。図10
では、図7に示した構成と同一ないしは同等である構成
には、同一の符号・名称が付されている。ここでは、こ
の実施の形態3に関わる部分を中心に説明する。
【0248】すなわち、図10に示すように、実施の形
態3によるSIP中継装置1001は、実施の形態2
(図7)に示したSIP中継装置701の構成におい
て、SIP処理部703に代えてSIP処理部1002
が設けられている。SIP処理部1002では、SIP
処理部703の構成において、ユーザ登録部724の配
下に機種登録部1011が設けられ、それに伴い、ユー
ザDB731に代えてユーザ機種DB1012が設けら
れている。また、REGISTER処理部713に代え
てREGISTER処理部1010が設けられ、INV
ITE処理部714に代えてINVITE処理部101
3が設けられている。
【0249】ユーザ機種DB1012には、機種種別と
対応する使用可能なメディア種別、帯域情報、使用する
着呼側ポート番号などが予め格納されている。図11
は、図10に示すSIP中継装置1001が着呼側最終
段に位置するSIP中継装置である場合に、着呼側SI
P端末の機種種別を判定する際に用いる登録メッセージ
(REGISTER)の一例を示す図である。図11に示
す登録メッセージ(REGISTER)1101には、オ
プションの「User-Agent:フィールド」1111が設け
られている。
【0250】次に、図12に沿って図1、図10、図1
1を参照しつつ、この実施の形態3による通信帯域予約
システムにおいて実施されるSIPメッセージの中継方
法および帯域変更方法を説明する。なお、図12は、図
10に示すSIP中継装置で構成される通信帯域予約シ
ステムで実施されるSIP連携予約方法を説明するシー
ケンスである。
【0251】図12では、図8に示したSIP処理部8
04,805,806に代えてSIP処理部1201、
1202,1203が示され、着呼側805に代えて着
呼側1204が示されている。そして、図8に示した手
順と同一内容となる手順には、同一の符号が付されてい
る。すなわち、この実施の形態3による通信帯域予約シ
ステムでは、通話に先立つユーザ登録の手順において、
着呼側最終段に位置するSIP中継装置115のSIP
処理部1203における登録手順と、その後に発行され
る帯域予約メッセージ(RESV)に対する処理とが異な
るのみで、その他は実施の形態2と同様である。ここ
で、この実施の形態3に関わる部分の動作を中心に説明
する。
【0252】図12において、通話に先立つユーザ登録
の手順では、着呼側1204(SIP端末112)は、S
IP中継装置115のSIP処理部1203に対して図
11に示した内容の登録メッセージ(REGISTER)
1101を通知する。SIP中継装置115のSIP処
理部1203におけるREGISTER処理部1010
では、登録メッセージ(REGISTER)1101を受
信すると、オプションのUser-Agent:フィールド111
1の有無を調べる。オプションのUser-Agent:フィール
ド1111を発見すると、ユーザ登録部724と機種登
録部1011を制御してユーザ機種DB1012にユー
ザ機種登録1211を行う。
【0253】ユーザ機種登録1211では、ユーザ情報
(ユーザ名、端末のIPアドレス)の登録に加えて、着呼
側1204(SIP端末112)の機種種別がユーザ情報
と関連付けて登録される。
【0254】また、SIP中継装置115のSIP処理
部1203では、接続要求メッセージ(INVITE)8
18を受信すると、INVITE処理部1013に接続
要求メッセージ(INVITE)818の受信が通知され
る。INVITE処理部1013では、着呼側1204
(SIP端末112)に転送するのを保留し、ユーザ機種
確認1215が行われる。
【0255】すなわち、INVITE処理部1013で
は、受信された接続要求メッセージ(INVITE)81
8に記載された「Toフィールド」のユーザ名が登録さ
れているかをユーザ登録部724に問い合わせて確認す
る。ユーザ確認の結果、登録されていなければ、ユーザ
不在(404NotFound)メッセージを作成して、接続要求
メッセージ(INVITE)に対する処理を終了する。ユ
ーザ確認の結果、登録されていれば、INVITE処理
部1013は、当該ユーザの機種種別が登録されている
かをユーザ登録部724を介して機種登録部1011に
対して問い合わせる。
【0256】INVITE処理部1013では、ユーザ
機種確認1215の結果、当該ユーザの機種種別が登録
されていなければ、実施の形態2(図8)で説明した内
容で帯域予約メッセージ(RESV)820を発行する
が、当該ユーザの機種種別が登録されていれば、その機
種の使用メディア種別、帯域情報、使用ポート番号を追
記した帯域予約メッセージ(RESV)1220を発行す
る。発行元のSIP中継装置115では、内部的にRE
SV処理部715に入力され、帯域事前予約部719に
受け付けられる。
【0257】帯域予約メッセージ(RESV)1220
は、前段のSIP中継装置114のSIP処理部120
2における帯域事前予約部719に受け付けられ、帯域
予約メッセージ(RESV)1221としてさらに前段の
SIP中継装置113のSIP処理部1201に送ら
れ、同様にその帯域事前予約部719に受け付けられ
る。
【0258】このように機種種別に関する情報が追記さ
れた帯域予約メッセージ(RESV)を受信した各SIP
中継装置におけるおける帯域事前予約部719では、下
りLSPの推定帯域フィルタ条件を、接続要求メッセー
ジ(INVITE)のSDP部から推定した現在の下りL
SPの推定情報を考慮して更新(例えば上書き)する。
さらに、各SIP中継装置では、更新された情報に基づ
き、帯域配信要求822を発行し、各LSRにLSPの
帯域変更フィルタ条件設定を要求する。以後は、図8に
示した手順と同様である。
【0259】なお、図11に示したUser-Agentフィール
ド1111は、登録メッセージ(REGISTER)だけ
でなく、接続要求メッセージ(INVITE)や接続メッ
セージ(200OK)などにも付与され得るので、そのよ
うな他のメッセージを利用して機種登録してもよい。前
の通話があれば、そのときの接続要求メッセージ(IN
VITE)や接続メッセージ(200OK)に機種種別が
付与されているので、同様に機種種別を下りLSPの帯
域設定に反映することができる。
【0260】以上のように、実施の形態3によれば、着
呼側最終段に位置するSIP中継装置では、着呼側への
接続要求メッセージ(INVITE)通知を遅らせて帯域
予約メッセージ(RESV)を発行する際に、ユーザ登録
時に機種種別の登録が行われている場合には、その機種
種別を帯域予約メッセージ(RESV)に追記するように
している。その結果、各SIP中継装置では、接続要求
メッセージ(INVITE)受信時に推定によって帯域を
予約する際に、さらに、着呼側SIP端末の機種種別を
判定し、着呼側SIP端末が使用する帯域フィルタ条件
を正確に推定し、下りLSPの帯域設定に反映すること
ができるようになる。
【0261】したがって、接続メッセージ(200OK)
中の正確な帯域フィルタ条件と予測条件がほぼ同じにな
るので、話頭不通が発生する可能性が減少するという効
果がある。特に、相手側SIP端末がIP電話や低ビッ
トレートTV電話など使用する帯域が一意に決められる
SIP端末では、下りLSPの予測帯域を過剰に確保す
ることがなくなるという効果がある。
【0262】また、実施の形態2、3において、着呼側
最終段に位置するSIP中継装置では、着呼側への接続
要求メッセージ(INVITE)通知を保留して直ぐ帯域
予約メッセージ(RESV)を通知するのではなく、着呼
側SIP端末に例えば通知メッセージ(NOTIFY)を
送信して確実に着呼側SIP端末が存在することを確認
してから帯域予約メッセージ(RESV)を通知するよう
にすれば、一層確実に帯域予約の処理負荷を軽減するこ
とができる。
【0263】さらに、着呼側最終段に位置するSIP中
継装置が実施の形態2、3で示した帯域予約メッセージ
(RESV)通知をサポートしていない場合でも、途中の
SIP中継装置が実施の形態1で示した手順をサポート
していれば、必ず着呼側SIP端末が返信する呼出し中
表示メッセージ(180Ringing)受信時に事前帯域予約
が行えるので、話頭不通を軽減することができる。
【0264】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、通信帯域予約システムは、IP通信網内に、端末間
のセッションを確立する手順として主にRFC2543
で規定されるSIP手順を用いるSIP端末と、前記S
IP手順によるセッション確立のために前記SIP端末
間で授受されるSIPメッセージを中継するSIPメッ
セージ処理手段と、前記SIPメッセージ処理手段の依
頼を受けて登録された上り方向と下り方向の帯域および
推定パケットフィルタ条件を配信する帯域配信手段とを
配置することにより構成されている。ここに、SIPメ
ッセージ処理手段では、SIPメッセージを中継する際
に、発呼側SIP端末が送信する接続要求メッセージの
内容から発呼側から着呼側への上り方向および着呼側か
ら発呼側への下り方向での帯域およびパケットフィルタ
条件がそれぞれ推定取得され、その後、着呼側SIP端
末が接続メッセージを応答する前に送信する応答メッセ
ージに基づき着呼側SIP端末のアドレス情報を取得し
て前記推定した下り方向での帯域およびパケットフィル
タ条件に追記され、前記推定した上り方向での帯域およ
びパケットフィルタ条件と共に登録され、配信が依頼さ
れる。したがって、RFC2543に準拠した通常の既
存SIP端末を用いて、任意の2点間の帯域予約を実現
できる。しかも、この発明による方式は、呼発生後に事
後帯域予約を行う方式であるので、事前帯域予約方式の
ように常時無駄な帯域を保持しておく必要がなくなる。
また、着呼側が接続メッセージを応答する前に推定によ
って下り方向の帯域・パケットフィルタ条件を設定して
いるので、着呼側で話頭不通が発生するのを防止するこ
とができる。さらに着呼側の応答メッセージの受信によ
って帯域予約を行うので、相手不存在の場合は、帯域予
約は行われず、帯域確保の処理負荷の軽減が図れるとい
う効果がある。
【0265】つぎの発明によれば、通信帯域予約システ
ムは、IP通信網内に、端末間のセッションを確立する
手順として主にRFC2543で規定されるSIP手順
を用いるSIP端末と、前記SIP手順によるセッショ
ン確立のために前記SIP端末間で授受されるSIPメ
ッセージを中継するSIPメッセージ処理手段と、前記
SIPメッセージ処理手段の依頼を受けて登録された上
り方向と下り方向の帯域および推定パケットフィルタ条
件を配信する帯域配信手段とを配置することにより構成
されている。ここに、SIPメッセージ処理手段では、
SIPメッセージを中継する際に、発呼側SIP端末が
送信する接続要求メッセージの内容から、発呼側から着
呼側への上り方向および着呼側から発呼側への下り方向
での帯域およびパケットフィルタ条件がそれぞれ推定取
得される。そして、着呼側最終段に位置するSIPメッ
セージ処理手段では、前記接続要求メッセージの受信時
に着呼側SIP端末の存在を登録状況から確認して当該
受信された接続要求メッセージの着呼側SIP端末への
転送が一時保留され、発呼側に位置する全SIPメッセ
ージ処理手段に対して前記着呼側SIP端末のアドレス
情報を含む内部的な帯域予約メッセージが発行される。
並行して、前記確認した着呼側SIP端末のアドレス情
報を前記推定した下り方向での帯域およびパケットフィ
ルタ条件を追記して前記推定した上り方向での帯域およ
びパケットフィルタ条件と共に登録され、配信が依頼さ
れ、その後、前記保留していた接続要求メッセージが前
記確認した着呼側SIP端末に転送される。また、前記
発呼側に位置する全SIPメッセージ処理手段では、受
信された前記帯域予約メッセージから着呼側SIP端末
のアドレス情報を取得して前記推定した下り方向での帯
域およびパケットフィルタ条件に追記され前記推定した
上り方向での帯域およびパケットフィルタ条件と共に登
録され、配信が依頼される。したがって、RFC254
3に準拠した通常の既存SIP端末を用いて、任意の2
点間の帯域予約を実現できる。しかも、この発明によれ
ば呼発生後に事後帯域予約を行う方式であるので、事前
帯域予約方式のように常時無駄な帯域を保持しておく必
要がなくなる。また、着呼側が接続メッセージを応答す
る前に、推定によって下り方向の帯域・パケットフィル
タ条件を設定しているので、着呼側で話頭不通が発生す
るのを防止することができるという効果がある。加え
て、着呼側の存在を確信してから帯域予約を行うので、
存在しない相手先への接続要求に対しては、帯域予約は
行われず、帯域確保の処理負荷が軽減されるという効果
もある。
【0266】つぎの発明によれば、上記の発明におい
て、前記SIPメッセージ処理手段では、着呼側SIP
端末が応答する接続メッセージが検出されると、前記接
続メッセージにて通知される確定帯域および確定パケッ
トフィルタ条件と、前記推定帯域および推定パケットフ
ィルタ条件とが比較され、前記推定帯域および推定パケ
ットフィルタ条件が広い場合に前記確定帯域および確定
パケットフィルタ条件を登録するのみで、配信を依頼す
ることなく当該接続メッセージが発呼側SIP端末に向
けて中継される。このように、接続メッセージにて通知
される確定帯域および確定パケットフィルタ条件よりも
推定帯域および推定パケットフィルタ条件が広い場合に
は、帯域予約なる余計な処理を行わず直ちに発呼側に中
継されるので、着呼側で話頭不通が発生するのを少なく
することができる。
【0267】つぎの発明によれば、上記の発明におい
て、前記SIPメッセージ処理手段では、発呼側SIP
端末が前記接続メッセージの受信に応答する最終確認メ
ッセージを検出すると、前記比較結果を参照し、前記確
定帯域および確定パケットフィルタ条件が前記推定帯域
および推定パケットフィルタ条件の範囲内にあり、まだ
確定帯域を配信していないとき、下り方向の帯域および
パケットフィルタ条件として前記確定帯域および確定パ
ケットフィルタ条件の配信が依頼される。したがって、
推定による帯域が過剰である場合やパケットフィルタ条
件に不備がある場合は、SIPセッションの確立後の解
消することができる。しかも、最終確認メッセージ受信
後の任意の時に行ってよいので、他のセッションによる
予測帯域確保などの緊急性のある動作を優先させること
ができる。
【0268】つぎの発明によれば、上記の発明におい
て、前記着呼側最終段に位置するSIPメッセージ処理
手段では、前記着呼側SIP端末と所定のメッセージに
よる授受を試みて存在が確認できたとき前記帯域予約メ
ッセージが発行される。このように着呼側と実際に通信
して着呼側の存在を確信して帯域予約を行うので、一層
確実に存在しない相手先への接続要求に対しては、帯域
予約を行わないようにすることができ、帯域確保の処理
負荷が一層軽減されるという効果もある。
【0269】つぎの発明によれば、上記の発明におい
て、前記着呼側最終段に位置するSIPメッセージ処理
手段では、前記着呼側SIP端末の機種種別情報から当
該着呼側SIP端末が要求する最大帯域やパケットフィ
ルタ条件を判定できる場合は、前記最大帯域やパケット
フィルタ条件に基づき前記推定した下り方向での帯域お
よびパケットフィルタ条件を修正して登録され、配信が
依頼されるともに、前記最大帯域やパケットフィルタ条
件も含めて前記帯域予約メッセージが発行される。ま
た、前記発呼側に位置する全SIPメッセージ処理手段
では、受信された前記帯域予約メッセージにて通知され
た前記最大帯域やパケットフィルタ条件に基づき前記推
定した下り方向での帯域およびパケットフィルタ条件を
修正して登録され、配信が依頼される。このように、着
呼側SIP端末の機種種別情報から得られる最大帯域や
パケットフィルタ条件に基づき前記推定した下り方向で
の帯域およびパケットフィルタ条件を修正するので、高
い精度で帯域およびパケットフィルタ条件を予測できる
ようになる。
【0270】つぎの発明によれば、上記の発明におい
て、前記SIPメッセージ処理手段では、前記接続要求
メッセージのメディア情報部に記載された発呼側SIP
端末が受け入れ可能と示した複数のメディア種別から必
要な帯域やポート番号、プロトコルタイプなどの帯域と
フィルタリング条件を推定し、前記下り方向の帯域およ
びパケットフィルタ条件を設定することができる。
【0271】つぎの発明によれば、中継手段では、端末
間のセッションを確立する手順として主にRFC254
3で規定されるSIP手順を用いるSIP端末間で授受
されるSIPメッセージが中継される。その中継過程に
おいて、帯域推定手段では、前記中継手段から発呼側S
IP端末が送信する接続要求メッセージを受けて、前記
接続要求メッセージの内容から発呼側から着呼側への上
り方向および着呼側から発呼側への下り方向での帯域と
パケットフィルタ条件とがそれぞれ推定され、その後、
着呼側SIP端末が接続メッセージを応答する前に送信
する応答メッセージを前記中継手段から受けて、前記応
答メッセージから着呼側SIP端末のアドレス情報が取
得され、それが前記推定した下り方向での帯域およびパ
ケットフィルタ条件に追記され、前記推定した上り方向
での帯域およびパケットフィルタ条件と共に登録され、
配信が依頼される。したがって、RFC2543に準拠
した通常の既存SIP端末を用いて、任意の2点間の帯
域予約を実現できる。しかも、この発明による方式は、
呼発生後に事後帯域予約を行う方式であるので、事前帯
域予約方式のように常時無駄な帯域を保持しておく必要
がなくなる。また、着呼側が接続メッセージを応答する
前に推定によって下り方向の帯域・パケットフィルタ条
件を設定しているので、着呼側で話頭不通が発生するの
を防止することができる。さらに着呼側の応答メッセー
ジの受信によって帯域予約を行うので、相手不存在の場
合は、帯域予約は行われず、帯域確保の処理負荷の軽減
が図れるという効果がある。
【0272】つぎの発明によれば、中継手段では、端末
間のセッションを確立する手順として主にRFC254
3で規定されるSIP手順を用いるSIP端末間で授受
されるSIPメッセージが中継される。その中継過程に
おいて、帯域推定手段では、前記中継手段から発呼側S
IP端末が送信する接続要求メッセージを受けて、前記
接続要求メッセージの内容から発呼側から着呼側への上
り方向および着呼側から発呼側への下り方向での帯域お
よびパケットフィルタ条件がそれぞれ推定される。その
際に、着呼側SIP端末の存在を登録状況から確認して
当該受信された接続要求メッセージの着呼側SIP端末
への転送を一時保留し、前記着呼側SIP端末のアドレ
ス情報を含む内部的な帯域予約メッセージが前記中継手
段に送出される。並行して、当該着呼側SIP端末のア
ドレス情報が前記推定された下り方向での帯域およびパ
ケットフィルタ条件に追記され、前記推定された上り方
向での帯域およびパケットフィルタ条件と共に登録さ
れ、配信が依頼される。したがって、RFC2543に
準拠した通常の既存SIP端末を用いて、任意の2点間
の帯域予約を実現できる。しかも、この発明によれば呼
発生後に事後帯域予約を行う方式であるので、事前帯域
予約方式のように常時無駄な帯域を保持しておく必要が
なくなる。また、着呼側が接続メッセージを応答する前
に、推定によって下り方向の帯域・パケットフィルタ条
件を設定しているので、着呼側で話頭不通が発生するの
を防止することができるという効果がある。加えて、着
呼側の存在を確信してから帯域予約を行うので、存在し
ない相手先への接続要求に対しては、帯域予約は行われ
ず、帯域確保の処理負荷が軽減されるという効果もあ
る。
【0273】つぎの発明によれば、中継手段では、端末
間のセッションを確立する手順として主にRFC254
3で規定されるSIP手順を用いるSIP端末間で授受
されるSIPメッセージが中継される。その中継過程に
おいて、帯域推定手段では、前記中継手段から発呼側S
IP端末が送信する接続要求メッセージを受けて、前記
接続要求メッセージの内容から発呼側から着呼側への上
り方向および着呼側から発呼側への下り方向での帯域お
よびパケットフィルタ条件がそれぞれ推定され、その
後、前記中継手段から帯域予約メッセージを受けて、前
記帯域予約メッセージから着呼側SIP端末のアドレス
情報を取得して前記推定した下り方向での帯域およびパ
ケットフィルタ条件に追記され、前記推定した上り方向
での帯域およびパケットフィルタ条件と共に登録され配
信が依頼される。したがって、RFC2543に準拠し
た通常の既存SIP端末を用いて、任意の2点間の帯域
予約を実現できる。しかも、この発明によれば呼発生後
に事後帯域予約を行う方式であるので、事前帯域予約方
式のように常時無駄な帯域を保持しておく必要がなくな
る。また、着呼側が接続メッセージを応答する前に、推
定によって下り方向の帯域・パケットフィルタ条件を設
定しているので、着呼側で話頭不通が発生するのを防止
することができるという効果がある。加えて、帯域予約
メッセージが受信されない場合は、帯域予約を行わない
ので、帯域確保の処理負荷が軽減されるという効果もあ
る。
【0274】つぎの発明によれば、上記の発明におい
て、帯域比較手段では、前記中継手段から着呼側SIP
端末が応答する接続メッセージを受けて、前記接続メッ
セージにて通知される確定帯域および確定パケットフィ
ルタ条件と、前記推定帯域および推定パケットフィルタ
条件とが比較され、前記推定帯域および推定パケットフ
ィルタ条件が広い場合に前記接続メッセージから得られ
る確定帯域および確定パケットフィルタ条件が登録さ
れ、帯域の配信を依頼することなく当該接続メッセージ
が発呼側SIP端末に向けて中継するために前記中継手
段に送出される。このように、接続メッセージにて通知
される確定帯域および確定パケットフィルタ条件よりも
推定帯域および推定パケットフィルタ条件が広い場合に
は、帯域予約なる余計な処理を行わず直ちに発呼側に中
継されるので、着呼側で話頭不通が発生するのを少なく
することができる。
【0275】つぎの発明によれば、上記の発明におい
て、帯域確定手段では、前記中継手段から着呼側SIP
端末が応答する最終確認メッセージを受けて、前記比較
結果を参照し、前記確定帯域および確定パケットフィル
タ条件が前記推定帯域および推定パケットフィルタ条件
の範囲内にあり、まだ確定帯域を配信していないとき、
下り方向の帯域およびパケットフィルタ条件として前記
確定帯域および確定パケットフィルタ条件が登録され、
配信が依頼される。したがって、推定による帯域が過剰
である場合やパケットフィルタ条件に不備がある場合
は、SIPセッションの確立後の解消することができ
る。しかも、最終確認メッセージ受信後の任意の時に行
ってよいので、他のセッションによる予測帯域確保など
の緊急性のある動作を優先させることができる。
【0276】つぎの発明によれば、上記の発明におい
て、前記帯域推定手段では、前記着呼側SIP端末と所
定のメッセージによる授受を試みてその存在が確認でき
たとき前記帯域予約メッセージが発行される。このよう
に着呼側と実際に通信して着呼側の存在を確信して帯域
予約を行うので、一層確実に存在しない相手先への接続
要求に対しては、帯域予約を行わないようにすることが
でき、帯域確保の処理負荷が一層軽減されるという効果
もある。
【0277】つぎの発明によれば、上記の発明におい
て、前記帯域推定手段では、前記着呼側SIP端末の機
種種別情報から当該着呼側SIP端末が要求する最大帯
域やパケットフィルタ条件を判定できる場合は、前記最
大帯域やパケットフィルタ条件に基づき前記推定された
下り方向での帯域およびパケットフィルタ条件が修正し
て登録され配信が依頼される。並行して、前記最大帯域
やパケットフィルタ条件も含めて前記帯域予約メッセー
ジが発行される。このように、着呼側SIP端末の機種
種別情報から得られる最大帯域やパケットフィルタ条件
に基づき前記推定した下り方向での帯域およびパケット
フィルタ条件を修正するので、高い精度で帯域およびパ
ケットフィルタ条件を予測できるようになる。
【0278】つぎの発明によれば、上記の発明におい
て、前記帯域推定手段では、前記中継手段から入力され
た前記帯域予約メッセージにて通知された前記最大帯域
やパケットフィルタ条件に基づき前記推定した下り方向
での帯域およびパケットフィルタ条件が修正して登録さ
れ、配信が依頼される。このように、着呼側SIP端末
の機種種別情報から得られる最大帯域やパケットフィル
タ条件に基づき前記推定した下り方向での帯域およびパ
ケットフィルタ条件を修正するので、高い精度で帯域お
よびパケットフィルタ条件を予測できるようになる。
【0279】つぎの発明によれば、上記の発明におい
て、前記帯域推定手段では、前記接続要求メッセージの
メディア情報部に記載された発呼側SIP端末が受け入
れ可能と示した複数のメディア種別から必要な帯域やポ
ート番号、プロトコルタイプなどの帯域とフィルタリン
グ条件を推定され、前記下り方向の帯域およびパケット
フィルタ条件を設定することができる。
【0280】つぎの発明によれば、上記の発明におい
て、帯域配信手段では、依頼を受けて前記登録された上
り方向と下り方向の帯域および推定パケットフィルタ条
件を配信することができる。
【0281】つぎの発明によれば、IP通信網におい
て、端末間のセッションを確立する手順として主にRF
C2543で規定されるSIP手順を用いるSIP端末
間で授受されるSIPメッセージを中継する場合に、帯
域推定工程にて、発呼側SIP端末が送信する接続要求
メッセージの内容から発呼側から着呼側への上り方向お
よび着呼側から発呼側への下り方向での帯域およびパケ
ットフィルタ条件がそれぞれ推定取得される。その後、
帯域予約工程にて、着呼側SIP端末が接続メッセージ
を応答する前に送信する応答メッセージに基づき着呼側
SIP端末のアドレス情報が取得され、前記推定された
下り方向での帯域およびパケットフィルタ条件に追記さ
れ、前記推定された上り方向での帯域およびパケットフ
ィルタ条件と共に登録され、配信が依頼される。したが
って、RFC2543に準拠した通常の既存SIP端末
を用いて、任意の2点間の帯域予約を実現できる。しか
も、この発明による方式は、呼発生後に事後帯域予約を
行う方式であるので、事前帯域予約方式のように常時無
駄な帯域を保持しておく必要がなくなる。また、着呼側
が接続メッセージを応答する前に推定によって下り方向
の帯域・パケットフィルタ条件を設定しているので、着
呼側で話頭不通が発生するのを防止することができると
いう効果がある。
【0282】つぎの発明によれば、IP通信網におい
て、端末間のセッションを確立する手順として主にRF
C2543で規定されるSIP手順を用いるSIP端末
間で授受されるSIPメッセージを中継する場合に、着
呼側最終中継段において、保留工程にて、発呼側SIP
端末が送信する接続要求メッセージの受信時に着呼側S
IP端末の存在を登録状況から確認して当該受信された
接続要求メッセージの着呼側SIP端末への転送が一時
保留される。それを受けて、内部メッセージ発行工程に
て、前記着呼側SIP端末のアドレス情報を含む内部的
な帯域予約メッセージが発呼側に存在する全中継段に向
けて発行される。そして、帯域推定工程にて、受信され
た前記接続要求メッセージの内容から発呼側から着呼側
への上り方向および着呼側から発呼側への下り方向での
帯域およびパケットフィルタ条件がそれぞれ推定取得さ
れる。次いで帯域予約工程にて、前記確認した着呼側S
IP端末のアドレス情報を前記推定された下り方向での
帯域およびパケットフィルタ条件に追記して前記推定さ
れた上り方向での帯域およびパケットフィルタ条件と共
に登録され、配信が依頼される。その後、保留解除工程
にて、前記保留していた接続要求メッセージを前記確認
した着呼側SIP端末に転送される。また、発呼側に存
在する全中継段において、帯域推定工程にて、受信され
た前記接続要求メッセージの内容から発呼側から着呼側
への上り方向および着呼側から発呼側への下り方向での
帯域およびパケットフィルタ条件がそれぞれ推定取得さ
れる。次いで、帯域予約工程にて、受信された前記帯域
予約メッセージから着呼側SIP端末のアドレス情報を
取得して前記推定された下り方向での帯域およびパケッ
トフィルタ条件に追記され、前記推定された上り方向で
の帯域およびパケットフィルタ条件と共に登録され、配
信が依頼される。したがって、RFC2543に準拠し
た通常の既存SIP端末を用いて、任意の2点間の帯域
予約を実現できる。しかも、この発明によれば呼発生後
に事後帯域予約を行う方式であるので、事前帯域予約方
式のように常時無駄な帯域を保持しておく必要がなくな
る。また、着呼側が接続メッセージを応答する前に、推
定によって下り方向の帯域・パケットフィルタ条件を設
定しているので、着呼側で話頭不通が発生するのを防止
することができるという効果がある。加えて、着呼側の
存在を確信してから帯域予約を行うので、存在しない相
手先への接続要求に対しては、帯域予約は行われず、帯
域確保の処理負荷が軽減されるという効果もある。
【0283】つぎの発明によれば、上記の発明におい
て、帯域比較工程にて、着呼側SIP端末が応答する接
続メッセージを検出すると、前記接続メッセージにて通
知される確定および確定パケットフィルタ条件と、前記
推定帯域および推定パケットフィルタ条件とが比較さ
れ、前記推定帯域および推定パケットフィルタ条件が広
い場合に前記確定帯域および確定パケットフィルタ条件
が登録され、配信を依頼することなく当該接続メッセー
ジを発呼側のSIP端末に向けて中継される。このよう
に、接続メッセージにて通知される確定帯域および確定
パケットフィルタ条件よりも推定帯域および推定パケッ
トフィルタ条件が広い場合には、帯域予約を行わず直ち
に発呼側に中継されるので、着呼側で話頭不通が発生す
るのを少なくすることができる。
【0284】つぎの発明によれば、上記の発明におい
て、帯域確定工程にて、発呼側SIP端末が前記接続メ
ッセージの受信に応答する最終確認メッセージを検出す
ると、前記比較結果が参照され、前記確定帯域および確
定パケットフィルタ条件が前記推定帯域および推定パケ
ットフィルタ条件の範囲内にあり、まだ確定帯域を配信
していないとき、下り方向の帯域およびパケットフィル
タ条件として前記確定帯域および確定パケットフィルタ
条件が登録され、配信が依頼される。したがって、推定
による帯域が過剰である場合やパケットフィルタ条件に
不備がある場合は、SIPセッションの確立後の解消す
ることができる。しかも、最終確認メッセージ受信後の
任意の時に行ってよいので、他のセッションによる予測
帯域確保などの緊急性のある動作を優先させることがで
きる。
【0285】つぎの発明によれば、上記の発明におい
て、前記着呼側最終中継段では、前記内部メッセージ発
行工程にて、前記着呼側SIP端末と所定のメッセージ
による授受を試みて存在を確認できたとき前記帯域予約
メッセージが発行される。このように着呼側と実際に通
信して着呼側の存在を確信して帯域予約を行うので、一
層確実に存在しない相手先への接続要求に対しては、帯
域予約を行わないようにすることができ、帯域確保の処
理負荷が一層軽減されるという効果もある。
【0286】つぎの発明によれば、上記の発明におい
て、前記着呼側最終中継段では、前記帯域予約工程に
て、前記着呼側SIP端末の機種種別情報から当該着呼
側SIP端末が要求する最大帯域やパケットフィルタ条
件を判定できる場合は、前記最大帯域やパケットフィル
タ条件に基づき前記推定した下り方向での帯域およびパ
ケットフィルタ条件が修正して登録され、配信が依頼さ
れる。そして、前記内部メッセージ発行工程にて、前記
最大帯域やパケットフィルタ条件も含めて前記帯域予約
メッセージが発行される。また、前記発呼側に存在する
各中継段では、前記帯域予約工程にて、受信された前記
帯域予約メッセージにて通知された前記最大帯域やパケ
ットフィルタ条件に基づき前記推定した下り方向での帯
域およびパケットフィルタ条件が修正して登録され、配
信が依頼される。このように、着呼側SIP端末の機種
種別情報から得られる最大帯域やパケットフィルタ条件
に基づき前記推定した下り方向での帯域およびパケット
フィルタ条件を修正するので、高い精度で帯域およびパ
ケットフィルタ条件を予測できるようになる。
【0287】つぎの発明によれば、上記の発明におい
て、前記帯域推定工程では、前記接続要求メッセージの
メディア情報部に記載された発呼側SIP端末が受け入
れ可能と示した複数のメディア種別から必要な帯域やポ
ート番号、プロトコルタイプなどの帯域とフィルタリン
グ条件が推定され、前記下り方向の帯域およびパケット
フィルタ条件が設定される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1である通信帯域予約
システムの構成を示すブロック図である。
【図2】 図1に示すSIP中継装置の構成を示すブロ
ック図である。
【図3】 図1に示す通信帯域予約システムで実施され
るSIP連携予約方法を説明するシーケンス図である。
【図4】 図2に示すSIP中継装置における帯域フィ
ルタ条件DBに格納される上下LSPの帯域フィルタ条
件の一例を示す図である。
【図5】 図2に示すSIP中継装置におけるLSP−
DBに格納されるLSP管理データの一例を示す図であ
る。
【図6】 図2に示すSIP中継装置の各SIPメッセ
ージに対する動作を説明するフローチャートである。
【図7】 この発明の実施の形態2である通信帯域予約
システムで用いるSIP中継装置の構成を示すブロック
図である。
【図8】 図7に示すSIP中継装置で構成される通信
帯域予約システムで実施されるSIP連携予約方法を説
明するシーケンス図である。
【図9】 図7に示すSIP中継装置の各SIPメッセ
ージに対する動作を説明するフローチャートである。
【図10】 この発明の実施の形態3である通信帯域予
約システムで用いるSIP中継装置の構成を示すブロッ
ク図である。
【図11】 図10に示すSIP中継装置にて着呼側端
末の種別を判定する際に用いるSIPメッセージの一例
を示す図である。
【図12】 図10に示すSIP中継装置で構成される
通信帯域予約システムで実施されるSIP連携予約方法
を説明するシーケンス図である。
【図13】 MPLS網でのパケット転送を説明する図
である。
【図14】 従来のIP電話通信網の構成例を示すシス
テム図である。
【図15】 図14に示す私設IP網におけるIP電話
の信号手順並びに通信品質保証方法を説明するシーケン
ス図である。
【図16】 図14に示すコールエージェント(CA)
による帯域予約方法を説明する図である。
【図17】 RFC2543に示されるSIPを用いた
IP信号手順と事後帯域予約手順とを結合したシーケン
ス例(帯域配信応答を待つ場合)を示す図である。
【図18】 RFC2543に示されるSIPを用いた
IP信号手順と事後帯域予約手順とを結合したシーケン
ス例(帯域配信応答を待たない場合)を示す図である。
【符号の説明】 101 自ドメインA、102 自ドメインB、103
インターネット、111〜112 SIP端末、11
3〜115 SIP中継装置、131,132,13
5,136 LSR、133,134 LSR−GW、
141〜143LSP、151〜158 LSP設定変
更配信経路、201,701,1001SIP中継装
置、202,702 TCP/IP/UDPスタック、
203,703,1002 SIP処理部、204,7
04 帯域配信処理部、211,711 SIPメッセ
ージ種別判定部、212,712 メッセージ中継・応
答処理部、221,714 INVITE処理部、22
2 180Ringing処理部、223、716 200O
K処理部、224,717 ACK処理部、225,7
18 帯域推定部、226,719 帯域事前予約部、
227,720 帯域比較部、228,721 帯域修
正部、231,722 帯域フィルタ条件記憶部、23
2,723 帯域フィルタ条件通知部、233,736
帯域フィルタ条件受信部、241,732 帯域フィ
ルタ条件DB、242,733 LSP−DB、24
3,734 LSR−DB、244,729 DB処理
部、251,727 LSP処理部、252,728
LSRs処理部、253,730設定情報配信部、71
3 REGISTER処理部、724 ユーザ登録部、
731 ユーザDB、1011 機種登録部、1012
ユーザ・機種DB。

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 IP通信網内に、 端末間のセッションを確立する手順として主にRFC2
    543で規定されるSIP手順を用いるSIP端末と、 前記SIP手順によるセッション確立のために前記SI
    P端末間で授受されるSIPメッセージを中継する際
    に、発呼側SIP端末が送信する接続要求メッセージの
    内容から発呼側から着呼側への上り方向および着呼側か
    ら発呼側への下り方向での帯域およびパケットフィルタ
    条件をそれぞれ推定し、その後、着呼側SIP端末が接
    続メッセージを応答する前に送信する応答メッセージに
    基づき着呼側SIP端末のアドレス情報を取得して前記
    推定した下り方向での帯域およびパケットフィルタ条件
    に追記し、前記推定した上り方向での帯域およびパケッ
    トフィルタ条件と共に登録し、配信を依頼するSIPメ
    ッセージ処理手段と、 前記SIPメッセージ処理手段の依頼を受けて登録され
    た上り方向と下り方向の帯域およびパケットフィルタ条
    件を配信する帯域配信手段と、 が配置されていることを特徴とする通信帯域予約システ
    ム。
  2. 【請求項2】 IP通信網内に、 端末間のセッションを確立する手順として主にRFC2
    543で規定されるSIP手順を用いるSIP端末と、 前記SIP手順によるセッション確立のために前記SI
    P端末間で授受されるSIPメッセージを中継する際
    に、発呼側SIP端末が送信する接続要求メッセージの
    内容から発呼側から着呼側への上り方向および着呼側か
    ら発呼側への下り方向での帯域およびパケットフィルタ
    条件をそれぞれ推定するSIPメッセージ処理手段と、 前記SIPメッセージ処理手段の依頼を受けて上り方向
    と下り方向の帯域および推定パケットフィルタ条件を配
    信する帯域配信手段と、 が配置される通信帯域予約システムであって、 着呼側最終段に位置する前記SIPメッセージ処理手段
    は、 前記接続要求メッセージの受信時に着呼側SIP端末の
    存在を登録状況から確認して当該受信された接続要求メ
    ッセージの着呼側SIP端末への転送を一時保留し、発
    呼側に位置する全SIPメッセージ処理手段に対して前
    記着呼側SIP端末のアドレス情報を含む内部的な帯域
    予約メッセージを発行するとともに、前記確認した着呼
    側SIP端末のアドレス情報を前記推定した下り方向で
    の帯域およびパケットフィルタ条件を追記して前記推定
    した上り方向での帯域およびパケットフィルタ条件と共
    に登録し、配信を依頼し、その後、前記保留していた接
    続要求メッセージを前記確認した着呼側SIP端末に転
    送する構成、を備え、 前記発呼側に位置する全SIPメッセージ処理手段は、 受信された前記帯域予約メッセージから着呼側SIP端
    末のアドレス情報を取得して前記推定した下り方向での
    帯域およびパケットフィルタ条件に追記して前記推定し
    た上り方向での帯域およびパケットフィルタ条件と共に
    登録し、配信を依頼する構成、 を備えたことを特徴とする通信帯域予約システム。
  3. 【請求項3】 前記SIPメッセージ処理手段は、 着呼側SIP端末が応答する接続メッセージを検出する
    と、前記接続メッセージにて通知される確定帯域および
    確定パケットフィルタ条件と、前記推定帯域および推定
    パケットフィルタ条件とを比較し、前記推定帯域および
    推定パケットフィルタ条件が広い場合に前記確定帯域お
    よび確定パケットフィルタ条件を登録し、配信を依頼す
    ることなく当該接続メッセージを発呼側SIP端末に向
    けて中継する構成、 を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の通
    信帯域予約システム。
  4. 【請求項4】 前記SIPメッセージ処理手段は、 発呼側SIP端末が前記接続メッセージの受信に応答す
    る最終確認メッセージを検出すると、前記比較結果を参
    照し、前記確定帯域および確定パケットフィルタ条件が
    前記推定帯域および推定パケットフィルタ条件の範囲内
    にあり、まだ確定帯域を配信していないとき、下り方向
    の帯域およびパケットフィルタ条件として前記確定帯域
    および確定パケットフィルタ条件の配信を依頼する構
    成、 を備えたことを特徴とする請求項3に記載の通信帯域予
    約システム。
  5. 【請求項5】 前記着呼側最終段に位置するSIPメッ
    セージ処理手段は、 前記着呼側SIP端末と所定のメッセージによる授受を
    試みて存在を確認できたとき前記帯域予約メッセージを
    発行する構成、 を備えたことを特徴とする請求項2に記載の通信帯域予
    約システム。
  6. 【請求項6】 前記着呼側最終段に位置するSIPメッ
    セージ処理手段は、 前記着呼側SIP端末の機種種別情報から当該着呼側S
    IP端末が要求する最大帯域やパケットフィルタ条件を
    判定できる場合は、前記最大帯域やパケットフィルタ条
    件に基づき前記推定した下り方向での帯域およびパケッ
    トフィルタ条件を修正して登録し配信を依頼するととも
    に、前記最大帯域やパケットフィルタ条件も含めて前記
    帯域予約メッセージを発行する構成、を備え、 前記発呼側に位置する全SIPメッセージ処理手段は、 受信された前記帯域予約メッセージにて通知された前記
    最大帯域やパケットフィルタ条件に基づき前記推定した
    下り方向での帯域およびパケットフィルタ条件を修正し
    て登録し配信を依頼する構成、 を備えたことを特徴とする請求項2または5に記載の通
    信帯域予約システム。
  7. 【請求項7】 前記SIPメッセージ処理手段は、 前記接続要求メッセージのメディア情報部に記載された
    発呼側SIP端末が受け入れ可能と示した複数のメディ
    ア種別から必要な帯域やポート番号、プロトコルタイプ
    などの帯域とフィルタリング条件を推定し、前記下り方
    向の帯域およびパケットフィルタ条件を設定する構成、 を備えたことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つ
    に記載の通信帯域予約システム。
  8. 【請求項8】 端末間のセッションを確立する手順とし
    て主にRFC2543で規定されるSIP手順を用いる
    SIP端末間で授受されるSIPメッセージを中継する
    中継手段と、 前記中継手段から発呼側SIP端末が送信する接続要求
    メッセージを受けて、前記接続要求メッセージの内容か
    ら発呼側から着呼側への上り方向および着呼側から発呼
    側への下り方向での帯域とパケットフィルタ条件とをそ
    れぞれ推定し、その後、着呼側SIP端末が接続メッセ
    ージを応答する前に送信する応答メッセージを前記中継
    手段から受けて、前記応答メッセージから着呼側SIP
    端末のアドレス情報を取得して前記推定した下り方向で
    の帯域およびパケットフィルタ条件に追記し、前記推定
    した上り方向での帯域およびパケットフィルタ条件と共
    に登録し配信を依頼する帯域推定手段と、 を備えたことを特徴とするSIP中継装置。
  9. 【請求項9】 端末間のセッションを確立する手順とし
    て主にRFC2543で規定されるSIP手順を用いる
    SIP端末間で授受されるSIPメッセージを中継する
    中継手段と、 前記中継手段から発呼側SIP端末が送信する接続要求
    メッセージを受けて、前記接続要求メッセージの内容か
    ら発呼側から着呼側への上り方向および着呼側から発呼
    側への下り方向での帯域およびパケットフィルタ条件を
    それぞれ推定する際に、着呼側SIP端末の存在を登録
    状況から確認して当該受信された接続要求メッセージの
    着呼側SIP端末への転送を一時保留し、前記着呼側S
    IP端末のアドレス情報を含む内部的な帯域予約メッセ
    ージを前記中継手段に送出するとともに、当該着呼側S
    IP端末のアドレス情報を前記推定した下り方向での帯
    域およびパケットフィルタ条件に追記し、前記推定した
    上り方向での帯域およびパケットフィルタ条件と共に登
    録し、配信を依頼する帯域推定手段と、 を備えたことを特徴とするSIP中継装置。
  10. 【請求項10】 端末間のセッションを確立する手順と
    して主にRFC2543で規定されるSIP手順を用い
    るSIP端末間で授受されるSIPメッセージを中継す
    る中継手段と、 前記中継手段から発呼側SIP端末が送信する接続要求
    メッセージを受けて、前記接続要求メッセージの内容か
    ら発呼側から着呼側への上り方向および着呼側から発呼
    側への下り方向での帯域およびパケットフィルタ条件を
    それぞれ推定し、その後、前記中継手段から帯域予約メ
    ッセージを受けて、前記帯域予約メッセージから着呼側
    SIP端末のアドレス情報を取得して前記推定した下り
    方向での帯域およびパケットフィルタ条件に追記し、前
    記推定した上り方向での帯域およびパケットフィルタ条
    件と共に登録し配信を依頼する帯域推定手段と、 を備えたことを特徴とするSIP中継装置。
  11. 【請求項11】 前記中継手段から着呼側SIP端末が
    応答する接続メッセージを受けて、前記接続メッセージ
    にて通知される確定帯域および確定パケットフィルタ条
    件と、前記推定帯域および推定パケットフィルタ条件と
    を比較し、前記推定帯域および推定パケットフィルタ条
    件が広い場合に前記接続メッセージから得られる確定帯
    域および確定パケットフィルタ条件を登録し、帯域の配
    信を依頼することなく当該接続メッセージを発呼側SI
    P端末に向けて中継するために前記中継手段に送出する
    帯域比較手段、 を備えたことを特徴とする請求項8〜10のいずれか一
    つに記載のSIP中継装置。
  12. 【請求項12】 前記中継手段から着呼側SIP端末が
    応答する最終確認メッセージを受けて、前記比較結果を
    参照し、前記確定帯域および確定パケットフィルタ条件
    が前記推定帯域および推定パケットフィルタ条件の範囲
    内にあり、まだ確定帯域を配信していないとき、下り方
    向の帯域およびパケットフィルタ条件として前記確定帯
    域および確定パケットフィルタ条件を登録し配信を依頼
    する帯域確定手段、 を備えたことを特徴とする請求項11に記載のSIP中
    継装置。
  13. 【請求項13】 前記帯域推定手段は、 前記着呼側SIP端末と所定のメッセージによる授受を
    試みて存在が確認できたとき前記帯域予約メッセージを
    発行する構成、 を備えたことを特徴とする請求項9に記載のSIP中継
    装置。
  14. 【請求項14】 前記帯域推定手段は、 前記着呼側SIP端末の機種種別情報から当該着呼側S
    IP端末が要求する最大帯域やパケットフィルタ条件を
    判定できる場合は、前記最大帯域やパケットフィルタ条
    件に基づき前記推定した下り方向での帯域およびパケッ
    トフィルタ条件を修正して登録し配信を依頼するととも
    に、前記最大帯域やパケットフィルタ条件も含めて前記
    帯域予約メッセージを発行する構成、 を備えたことを特徴とする請求項9または13に記載の
    SIP中継装置。
  15. 【請求項15】 前記帯域推定手段は、 前記中継手段から入力された前記帯域予約メッセージに
    て通知された前記最大帯域やパケットフィルタ条件に基
    づき前記推定した下り方向での帯域およびパケットフィ
    ルタ条件を修正して登録し、配信を依頼する構成、 を備えたことを特徴とする請求項10に記載のSIP中
    継装置。
  16. 【請求項16】 前記帯域推定手段は、 前記接続要求メッセージのメディア情報部に記載された
    発呼側SIP端末が受け入れ可能と示した複数のメディ
    ア種別から必要な帯域やポート番号、プロトコルタイプ
    などの帯域とフィルタリング条件を推定し、前記下り方
    向の帯域およびパケットフィルタ条件を設定する構成、 を備えたことを特徴とする請求項8〜15のいずれか一
    つに記載のSIP中継装置。
  17. 【請求項17】 依頼を受けて前記登録された上り方向
    と下り方向の帯域および推定パケットフィルタ条件を配
    信する帯域配信手段、 を備えたことを特徴とする請求項8〜16のいずれか一
    つに記載のSIP中継装置。
  18. 【請求項18】 IP通信網において、端末間のセッシ
    ョンを確立する手順として主にRFC2543で規定さ
    れるSIP手順を用いるSIP端末間で授受されるSI
    Pメッセージを中継する場合に、 発呼側SIP端末が送信する接続要求メッセージの内容
    から、発呼側から着呼側への上り方向および着呼側から
    発呼側への下り方向での帯域およびパケットフィルタ条
    件をそれぞれ推定する帯域推定工程と、 その後、着呼側SIP端末が接続メッセージを応答する
    前に送信する応答メッセージに基づき着呼側SIP端末
    のアドレス情報を取得して前記推定した下り方向での帯
    域およびパケットフィルタ条件に追記し、前記推定した
    上り方向での帯域およびパケットフィルタ条件と共に登
    録し配信を依頼する帯域予約工程と、 を含むことを特徴とする通信帯域予約方法。
  19. 【請求項19】 IP通信網において、端末間のセッシ
    ョンを確立する手順として主にRFC2543で規定さ
    れるSIP手順を用いるSIP端末間で授受されるSI
    Pメッセージを中継する場合に、 着呼側最終中継段において、 発呼側SIP端末が送信する接続要求メッセージの受信
    時に着呼側SIP端末の存在を登録状況から確認して当
    該受信された接続要求メッセージの着呼側SIP端末へ
    の転送を一時保留する保留工程と、 前記着呼側SIP端末のアドレス情報を含む内部的な帯
    域予約メッセージを発呼側に存在する全中継段に向けて
    発行する内部メッセージ発行工程と、 受信された前記接続要求メッセージの内容から、発呼側
    から着呼側への上り方向および着呼側から発呼側への下
    り方向での帯域およびパケットフィルタ条件をそれぞれ
    推定する帯域推定工程と、 前記確認した着呼側SIP端末のアドレス情報を前記推
    定した下り方向での帯域およびパケットフィルタ条件に
    追記して前記推定した上り方向での帯域およびパケット
    フィルタ条件と共に登録し配信を依頼する帯域予約工程
    と、 その後、前記保留していた接続要求メッセージを前記確
    認した着呼側SIP端末に転送する保留解除工程と、を
    含み、 発呼側に存在する全中継段において、 受信された前記接続要求メッセージの内容から、発呼側
    から着呼側への上り方向および着呼側から発呼側への下
    り方向での帯域およびパケットフィルタ条件をそれぞれ
    推定する帯域推定工程と、 受信された前記帯域予約メッセージから着呼側SIP端
    末のアドレス情報を取得して前記推定した下り方向での
    帯域およびパケットフィルタ条件に追記して前記推定し
    た上り方向での帯域およびパケットフィルタ条件と共に
    登録し配信を依頼する帯域予約工程と、 を含むことを特徴とする通信帯域予約方法。
  20. 【請求項20】 着呼側SIP端末が応答する接続メッ
    セージを検出すると、前記接続メッセージにて通知され
    る確定および確定パケットフィルタ条件と、前記推定帯
    域および推定パケットフィルタ条件とを比較し、前記推
    定帯域および推定パケットフィルタ条件が広い場合に前
    記確定帯域および確定パケットフィルタ条件を登録し、
    配信を依頼することなく当該接続メッセージを発呼側の
    SIP端末に向けて中継する帯域比較工程、 を含むことを特徴とする請求項18または19に記載の
    通信帯域予約方法。
  21. 【請求項21】 発呼側SIP端末が前記接続メッセー
    ジの受信に応答する最終確認メッセージを検出すると、
    前記比較結果を参照し、前記確定帯域および確定パケッ
    トフィルタ条件が前記推定帯域および推定パケットフィ
    ルタ条件の範囲内にあり、まだ確定帯域を配信していな
    いとき、下り方向の帯域およびパケットフィルタ条件と
    して前記確定帯域および確定パケットフィルタ条件を登
    録し配信を依頼する帯域確定工程、 を含むことを特徴とする請求項20に記載の通信帯域予
    約方法。
  22. 【請求項22】 前記着呼側最終中継段において、前記
    内部メッセージ発行工程では、前記着呼側SIP端末と
    所定のメッセージによる授受を試みて存在を確認できた
    とき前記帯域予約メッセージを発行することを特徴とす
    る請求項19に記載の通信帯域予約方法。
  23. 【請求項23】 前記着呼側最終中継段において、 前記帯域予約工程では、前記着呼側SIP端末の機種種
    別情報から当該着呼側SIP端末が要求する最大帯域や
    パケットフィルタ条件を判定できる場合は、前記最大帯
    域やパケットフィルタ条件に基づき前記推定した下り方
    向での帯域およびパケットフィルタ条件を修正して登録
    し、配信を依頼し、 前記内部メッセージ発行工程では、前記最大帯域やパケ
    ットフィルタ条件も含めて前記帯域予約メッセージを発
    行し、前記発呼側に存在する各中継段において、 前記帯域予約工程では、 受信された前記帯域予約メッセージにて通知された前記
    最大帯域やパケットフィルタ条件に基づき前記推定した
    下り方向での帯域およびパケットフィルタ条件を修正し
    て登録し配信を依頼する、 ことを特徴とする請求項19または22に記載の通信帯
    域予約方法。
  24. 【請求項24】 前記帯域推定工程では、 前記接続要求メッセージのメディア情報部に記載された
    発呼側SIP端末が受け入れ可能と示した複数のメディ
    ア種別から必要な帯域やポート番号、プロトコルタイプ
    などの帯域とフィルタリング条件を推定し、前記下り方
    向の帯域およびパケットフィルタ条件を設定する、 ことを特徴とする請求項18〜23のいずれか一つに記
    載の通信帯域予約方法。
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