JP2003163690A - 呼制御装置および呼制御方法 - Google Patents

呼制御装置および呼制御方法

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JP2003163690A
JP2003163690A JP2001361456A JP2001361456A JP2003163690A JP 2003163690 A JP2003163690 A JP 2003163690A JP 2001361456 A JP2001361456 A JP 2001361456A JP 2001361456 A JP2001361456 A JP 2001361456A JP 2003163690 A JP2003163690 A JP 2003163690A
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Junji Fukuzawa
淳二 福澤
Toru Hoshi
徹 星
Hidehiro Akiyama
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Abstract

(57)【要約】 【課題】呼を確立してデータパケットを送受する場合
に、緊急連絡等の優先度の高い呼のデータパケットを、
迅速に送受できるようにする。 【解決手段】VoIP端末5から電話機6a〜6cへの
呼において、災害時等のための緊急用の電話機6aが着
呼側ときは、予め帯域確保してある帯域確保経路13を
介して、VoIP端末5および電話機6a間におけるデ
ータパケットの送受が行なわれ、一方、一般用の電話機
6b、6cが着呼側ときは、各ルータ15a〜16eで
のルーティング処理(通常のルーティング処理)により
定まる経路を介して、VoIP端末5および電話機6
b、6c間におけるデータパケットの送受が行なわれ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、VoIP(Voice
over IP)のような、呼を確立してデータパケットを送
受することにより通話を行なう技術に関する。
【0002】
【従来の技術】呼を確立してデータパケットを送受する
ことにより通話を行なう技術が提案されている。このよ
うな技術としてVoIPがある。VoIPシステムで
は、ITU−T(ITU Telecommunication Standardizat
ion Sector,ITU:InternationalTelecommunication Un
ion)で定められたH.323やIETF(Internet En
gineering Task Force)で定められたSIP(Session
Initiation Protocol,RFC 2543)といった接続制御プ
ロトコルを用いて、通話を行なう両端末がデータパケッ
トの送受信に使用する通信アドレス(IPアドレスとポ
ート番号、以下、データパケット送受信アドレスと呼
ぶ)のネゴシエーションを行う。そして、データパケッ
ト送受信アドレスのネゴシエーションが成立したなら
ば、IETFで定められているRTP(Real-time Tran
sfer Protocol,RFC 1889)を用いてデータパケットの
送受信を行なう。これにより通話が行なわれる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、Vo
IPは、IP網を利用して通話を行なうため、通信帯域
の有効活用を図ることができる。しかし、H.323や
SIPなどの呼制御プロトコルでは、RTPで使用する
帯域や経路の保証を行なっていない。このため、VoI
Pでは、緊急連絡等の優先度の高い呼を確立する場合
に、この呼に対して十分な帯域や経路を確保することが
できないことがある。
【0004】なお、帯域制御を行なうプロトコルとし
て、RSVP(Resource ReSerVationProtocol,RFC 22
05)がある。また、経路制御を行うプロトコルとして、
MPLS(Multi-Protocol Label Switching,RFC 303
1)がある。そして、IETFのInternet Draft(draft
-sinnerich-aaa-interdomain-sip-qos-osp-00.txt, Jul
y 2000)では、SIPを使って接続制御を行う際に、R
SVPを併用して、呼毎に帯域を確保する方法を提案し
ている。
【0005】しかし、上記の方法では、呼毎つまり呼制
御手順が行なわれる毎に帯域制御を行なうため、制御手
順が複雑になり、発呼されてから実際に通話が開始され
るようになるまでに時間がかかってしまう。これでは緊
急連絡等に対応できない。また、呼毎に帯域を確保した
のでは、呼1つ1つに帯域を割り当てることになるの
で、管理が複雑になる。
【0006】また、従来、SIPのような接続制御メッ
セージは、SIPプロキシサーバ経由で送受信させるこ
とにより、SIP URL(Uniform Resource Locato
r)で指定されたSIPアドレスの解決を、SIPプロ
キシサーバで行なうようにしている。したがって、SI
PプロキシサーバをNAT(Network Address Translat
ion)の境界に設置することで、NAT内外の端末間
で、接続制御メッセージを送受信することができる。
【0007】しかし、RTPによるデータパケットは、
通話を行なう端末同士のデータパケット送受信アドレス
(IPアドレスとポート番号)を用いて送受信が行なわ
れる。したがって、NATが介在すると、通話を行なう
両端末の一方がグローバルアドレスとなり、他方がプラ
イベートアドレスとなるため、RTPによるデータパケ
ットの送受信を行なうことができない。このため、NA
Tが介在する環境では、IP電話システムを実現できな
い。
【0008】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、本発明の目的の1つは、VoIPのような、呼を
確立してデータパケットを送受する場合に、緊急連絡等
の優先度の高い呼のデータパケットを、迅速に送受でき
るようにすることにある。
【0009】また、本発明の目的の1つは、NATが介
在する環境でも、IP電話システムを実現できるように
することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】優先度の高い呼のデータ
パケットを迅速に送受できるようにするために、本発明
の第1の態様では、接続制御メッセージを受信してその
内容を解析し、その結果、当該接続制御メッセージが接
続を要求する着呼側の端末のアドレスが、予め帯域確保
された経路へ送出すべきデータパケットの宛先アドレス
として登録されているアドレスならば、前記着呼側の端
末アドレスを制御対象アドレスとして管理している。
【0011】また、データパケットを受信してヘッダ情
報を解析し、その結果、当該データパケットの送信先の
アドレスが、前記制御対象アドレスであるならば、当該
データパケットが前記予め帯域確保された経路へ送出さ
れるように、当該データパケットの中継を制御してい
る。
【0012】また、優先度の高い呼のデータパケットを
迅速に送受できるようにするために、本発明の第2の態
様では、接続制御メッセージを受信してその内容を解析
し、その結果、当該接続制御メッセージが接続を要求す
る着呼側の端末のアドレスが、予め帯域確保された経路
へ送出すべきデータパケットの宛先アドレスとして登録
されているアドレスならば、当該接続制御メッセージが
接続を要求する発呼側および着呼側の端末アドレスを制
御対象アドレスとして管理すると共に、前記発呼側およ
び着呼側の端末各々が通話のために送信するデータパケ
ットを受信できるように、当該接続制御メッセージのメ
ッセージ内容を書き換えている。
【0013】また、データパケットを受信してヘッダ情
報を解析し、その結果、当該データパケットの送信元の
アドレスが、前記制御対象アドレスとして管理されてい
る着呼側の端末アドレスであるならば、当該データパケ
ットの送信先のアドレスを、前記着呼側の端末アドレス
と対で管理されている発呼側の端末アドレスに書き換え
てから、当該データパケットを送信し、その一方、当該
データパケットの送信元のアドレスが、前記制御対象ア
ドレスとして管理されている発呼側の端末アドレスであ
るならば、当該データパケットの送信先のアドレスを、
前記発呼側の端末アドレスと対で管理されている着呼側
の端末アドレスに書き換えると共に、このデータパケッ
トが前記予め帯域確保された経路へ送出されるように中
継を制御している。
【0014】また、NATが介在する環境でも、IP電
話システムを実現できるようにするために、本発明の第
3の態様では、接続制御メッセージを受信してその内容
を解析し、その結果、当該接続制御メッセージが接続を
要求する着呼側の端末のアドレスが、NATを介してプ
ライベートアドレス空間からグローバルアドレス空間へ
送出されるデータパケットの宛先アドレスとして登録さ
れているアドレスならば、当該接続制御メッセージが接
続を要求する発呼側端末のプライベートアドレスおよび
着呼側端末のグローバルアドレスを制御対象アドレスと
して管理すると共に、前記発呼側および着呼側の端末各
々が通話のために送信するデータパケットを受信できる
ように、当該接続制御メッセージのメッセージ内容を書
き換えている。
【0015】また、データパケットを受信してヘッダ情
報を解析し、その結果、当該データパケットの送信元の
アドレスが、前記制御対象アドレスとして管理されてい
る着呼側端末のグローバルアドレスであるならば、当該
データパケットの送信先のアドレスを、前記着呼側端末
のグローバルアドレスと対で管理されている発呼側端末
のプライベートアドレスに書き換えてから、当該データ
パケットを送信し、その一方、当該データパケットの送
信元のアドレスが、前記制御対象アドレスとして管理さ
れている発呼側端末のプライベートアドレスであるなら
ば、当該データパケットの送信先のアドレスを、前記発
呼側端末のプライベートアドレスと対で管理されている
着呼側端末のグローバルアドレスに書き換えてから、当
該データパケットを送信するように中継を制御してい
る。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて説明する。
【0017】先ず、本発明の第1実施形態について説明
する。
【0018】図1は本発明の第1実施形態が適用された
VoIPシステムの概略図である。
【0019】このVoIPシステムでは、VoIP端末
5から電話機6a〜6cへの呼において、災害時等のた
めの緊急用の電話機6aが着呼側ときは、予め帯域確保
してある帯域確保経路13を介して、VoIP端末5お
よび電話機6a間におけるデータパケットの送受が行な
われ、一方、一般用の電話機6b、6cが着呼側とき
は、各ルータ15a〜16eでのルーティング処理(通
常のルーティング処理)により定まる経路を介して、V
oIP端末5および電話機6b、6c間におけるデータ
パケットの送受が行なわれる。
【0020】さて、図1において、VoIP端末5は、
アクセス網1を介してバックボーン(IP網)2と繋が
る。本実施形態では、アクセス網1としてCATV(Ca
bleTV)網を想定している。このため、アクセス網1側
の終端装置としてCMTS(Cable Modem Termination
System)7が設置されている。しかし、アクセス網1自
体は、地域IP網でも、ISP(Internet Service Pro
vider)網でも、PSTN(Public Switched Telephone
Network)網でも、そして、xDSL(Digital Subscr
iber Line)網でもかまわない。アクセス網1が地域I
P網やISP網の場合、終端装置はエッジルータとな
る。アクセス網1がPSTN網の場合、終端装置は、電
話音声をIPデータパケットに変換するMG(Media Ga
teway)となる。そして、アクセス網1がxDSL網の
場合、終端装置はDSLAM(Digital Subscriber Lin
e Access Multiplexer)となる。
【0021】ここで、VoIP端末5は、IP電話機で
も、一般電話機でも、そして、コンピュータ端末上で動
くソフトウェアにより電話機能が実現されたものでもか
まわない。但し、一般電話機を用いる場合は、アクセス
網1とバックボーン2との間、もしくは一般電話機のユ
ーザ環境内に、音声をデータパケット化してIP網と送
受できるようにするためのメディアゲートウェイ装置
(MG)を設ける必要がある。
【0022】また、ここでは、電話機6a〜6cとして
一般電話機を想定している。このため、MG8a〜8c
を介して、電話機6a〜6cをバックボーン2に接続し
ている。しかし、電話機6a〜6cも、VoIP端末5
と同様に、電話機能の実現手段は問わない。なお、本実
施形態では、緊急用の電話機6aとして1つの電話機を
示している。しかし、緊急用の電話は、例えば一般的な
コールセンタと同様に、複数台の電話機を用意して代表
番号を公開し、代表番号にかけられた(着信した)呼
を、適宜、複数台用意した電話機各々に割り振るように
してもよい。このようなCTI(Computer Telephony I
ntegration)機能は、緊急用の電話機6aのユーザ環境
内にCTIサーバやPBX(Private Branch Exchang
e)を用意することで実現できる。あるいは、緊急用の
電話機6aが接続するPSTNやIP網を提供するキャ
リア側で実現することもできる。
【0023】バックボーン2内の帯域確保経路13を含
む各経路は、例えばルータ15a〜15eなどにより構
成される。ここで、帯域確保経路13は、上述したよう
に、予め帯域確保されている経路であり、アクセス網1
およびバックボーン2を接続するデータパケット処理装
置(AG)11に繋がるエッジルータ15aから、バッ
クボーン2および緊急用の電話機6aを接続するMG8
aに繋がるエッジルータ15c、あるいは、MG8aま
でとする。帯域確保経路13の設定方法としては、上述
したようなRSVPやMPLSを使う方法でもよいし、
あるいは、ポリシーサーバを用いて各ルータ15a〜1
5cを制御する方法であってもよい。
【0024】接続制御メッセージ処理装置(CA)10
は、VoIP端末5および電話機6a〜6c間でやり取
りされる接続制御メッセージ、例えばVoIP端末5か
ら電話機6a〜6cに送られる接続要求メッセージや、
電話機6a〜6cからVoIP端末5に送られる応答メ
ッセージなどを中継する。つまり、SIPプロキシサー
バと同様の役割を担う。したがって、VoIP端末5に
は、SIPに関し、CA10がプロキシ設定されてい
る。また、CA10は、SIPプロキシサーバとしての
機能に加えて、VoIP端末5より発せられた呼の接続
要求先が緊急用の電話機6aである場合に、この呼によ
るデータパケットの送受が帯域確保経路13を介して行
なわれるようにAG11を制御する処理を行なう。
【0025】ここで、図2に接続制御メッセージの構成
例を示す。
【0026】図示するように、接続制御メッセージは、
IPヘッダ部180およびボディ部からなるIPパケッ
トであり、IPパケットのボディ部には、UDPまたは
TCPヘッダ182およびボディ部からなるUDPまた
はTCPパケットが格納される。さらに、UDPまたは
TCPパケットのボディ部には、宛先アドレスなどを格
納した接続制御ヘッダ184と、メッセージボディ部で
ある接続制御データ186と、を有する接続制御パケッ
トが格納される。
【0027】ここで、接続制御メッセージがSIPであ
り、通話のためにやり取りされるデータパケットがRT
Pデータパケットである場合、データパケット送受信ア
ドレス(IPアドレスおよびポート番号)は、メッセー
ジボディ部(接続制御データ186)内に設けられるS
DP(Session Description Protocol,RFC 2327)のc
フィールドおよびmフィールドに設定される。また、接
続制御メッセージがSIPであり、且つ、接続要求もし
くは切断要求メッセージである場合、SIPヘッダであ
る接続制御ヘッダ184に設けられるCseqフィールドの
情報が、この要求メッセージに対応する応答メッセージ
の識別情報に相当する。
【0028】図3は、CA10の概略図である。
【0029】図において、接続制御メッセージ受信部2
0は、CMTS7を介してアクセス網1に接続されると
共に、AG11を介してバックボーン2に接続されてお
り、CA10をプロキシ設定している端末もしくはこの
端末の相手からの接続制御メッセージを受信する。例え
ば、VoIP端末5から電話機6a〜6cに送られる要
求メッセージや、電話機6a〜6cからVoIP端末5
に送られる応答メッセージを受信する。
【0030】監視対象アドレス管理部24は、緊急用の
電話機6aに接続されたMG8aのアドレス(監視対象
アドレスと呼ぶ)を管理する。例えばCA10の起動時
に、図示していない入力装置を介して操作者よりMG8
aのアドレスを受付け、これを監視対象アドレスとして
初期設定する。なお、設定内容の追加や削除をCA10
の稼動中に行う場合は、既に接続中となっている呼に影
響が及ばぬように、更新情報と接続中の呼の宛先アドレ
スとを照合し、照合結果が一致している場合には、呼が
終了するまで更新するタイミングを待機させるようにす
る。
【0031】メッセージ解析部22は、接続制御メッセ
ージ受信部20が受信した接続制御メッセージのメッセ
ージ内容、宛先アドレスおよび応答メッセージ識別情報
を解析する。そして、宛先アドレスが、監視対象アドレ
ス管理部24が管理している監視対象アドレスと一致す
る場合は、メッセージ内容に応じて次のような処理を行
い、その後、この接続制御メッセージを接続制御メッセ
ージ送信部28に渡す。一方、宛先アドレスが、監視対
象アドレス管理部24が管理している監視対象アドレス
と一致しない場合は、直ちにこの接続制御メッセージを
接続制御メッセージ送信部28に渡す。
【0032】メッセージ内容が接続要求である場合 接続要求メッセージに含まれている発呼側つまりVoI
P端末5のデータパケット送受信アドレス(IPアドレ
スおよびポート番号)を調査する。そして、この接続要
求メッセージに対する接続要求応答メッセージが返って
くるまで、調査したデータパケット送受信アドレスを一
時記憶する。接続要求メッセージに、これに対する接続
要求応答メッセージの識別情報が含まれている場合は、
この識別情報も一時記憶する。
【0033】メッセージ内容が接続要求応答メッセー
ジである場合 接続要求応答メッセージに含まれているメッセージ内容
が成功を示しているならば、この接続要求応答メッセー
ジに含まれている着呼側つまりMG8aのデータパケッ
ト送受信アドレスを調査する。そして、着呼側のデータ
パケット送受信アドレスと、上記ので調査した発呼側
のデータパケット送受信アドレスとを含む設定要求を、
AG制御部26に通知する。
【0034】メッセージ内容が切断要求メッセージで
ある場合 切断要求メッセージに含まれている、これに対する切断
要求応答メッセージの識別情報を、一時記憶する。
【0035】メッセージ内容が切断要求応答メッセー
ジである場合 切断要求応答メッセージに対応する呼の発呼側および着
呼側それぞれのデータパケット送受信アドレスを含む設
定解除要求を、AG制御部26に通知する。
【0036】AG制御部26は、メッセージ解析部22
よりの指示に従いAG11を制御する。具体的には、メ
ッセージ解析部22より設定要求を受け取ると、設定要
求に含まれている発呼側のデータパケット送受信アドレ
スおよび着呼側のデータパケット送受信アドレス間で行
なわれるデータパケットの送受が帯域確保経路13を介
して行なわれるように、このデータパケットを中継する
ための制御情報を、AG11に設定する。また、メッセ
ージ解析部22より設定解除要求を受け取ると、設定解
除要求により特定される発呼側のデータパケット送受信
アドレスおよび着呼側のデータパケット送受信アドレス
間で行なわれるデータパケット送受のための帯域確保経
路13の割り当てを、解除するための制御情報を、AG
11に設定する。
【0037】ここで、図4に、AG制御部26からAG
11へ通知される制御情報の構成例を示す。図示するよ
うに、制御情報は、設定要求かそれとも設定解除要求か
を示す命令種別200と、発呼側の接続制御メッセージ
のIPアドレス202およびポート番号203と、発呼
側のデータパケットのIPアドレス204およびポート
番号205と、着呼側の接続制御メッセージのIPアド
レス206およびポート番号207と、着呼側のデータ
パケットのIPアドレス208およびポート番号209
と、を含んで構成される。以下では、接続制御メッセー
ジのIPアドレスおよびポート番号を、接続制御メッセ
ージ送受信アドレスと呼ぶこととする。
【0038】接続制御メッセージ送信部28は、CMT
S7を介してアクセス網1に接続されると共に、AG1
1を介してバックボーン2に接続されており、メッセー
ジ解析部22で解析された接続制御メッセージを、CA
10をプロキシ設定している端末もしくはこの端末の相
手に対して送信する。例えば、VoIP端末5の要求メ
ッセージを電話機6a〜6cへ送信したり、電話機6a
〜6cの応答メッセージをVoIP端末5へ送信したり
する。
【0039】図5は、CA10の動作フローを説明する
ため図である。
【0040】CA10の起動後の初期設定として、先
ず、監視対象アドレス管理部24に、監視対象アドレス
つまりMG8aのアドレスが設定される(S100)。
上述したように、監視対象アドレス管理部24に対する
設定内容の追加や削除は、CA10の稼動中に行うよう
にしてもかまわない。そして、CA10は、シャットダ
ウンされるまでの期間中、次の処理を行なう(S10
1)。すなわち、接続制御メッセージ受信部20が接続
制御メッセージを受信したならば(S103)、メッセ
ージ解析部22は、これを解析する(S104)。
【0041】その結果、受信した接続制御メッセージの
ヘッダ部にて指定されている宛先アドレスが、監視対象
アドレス管理部24で管理されている監視対象アドレス
と一致しない場合は、この接続制御メッセージを接続制
御メッセージ送信部28に渡す。これを受けて、接続制
御メッセージ送信部28は、この接続制御メッセージを
宛先アドレスに向けて送信する(S114)。
【0042】一方、受信した接続制御メッセージのヘッ
ダ部にて指定されている宛先アドレスが、監視対象アド
レス管理部24で管理されている監視対象アドレスと一
致する場合は、さらにメッセージ内容を確認する(S1
05)。
【0043】その結果、受信した接続制御メッセージが
接続要求メッセージあるいは切断要求メッセージである
場合(S106)、メッセージ解析部22は、これらの
メッセージに含まれている応答メッセージ(接続要求メ
ッセージの場合は接続要求応答メッセージ、切断要求メ
ッセージの場合は切断要求応答メッセージ)の識別情報
を一時記憶する(S110)。ここで、受信した接続制
御メッセージが接続要求メッセージである場合、メッセ
ージ解析部22は、このメッセージのメッセージボディ
部にて指定されている発呼側つまりVoIP端末5のデ
ータパケット送受信アドレスも併せて一時記憶する。そ
れから、この接続要求メッセージあるいは切断要求メッ
セージを、接続制御メッセージ送信部28に渡す。これ
を受けて、接続制御メッセージ送信部28は、この接続
要求メッセージあるいは切断要求メッセージを、宛先ア
ドレスに向けて送信する(S114)。
【0044】また、受信した接続制御メッセージが接続
要求応答メッセージである場合(S107)、メッセー
ジ解析部22は、このメッセージのメッセージボディ部
にて指定されている着呼側つまりMG8aのデータパケ
ット送受信アドレスを調べる。そして、着呼側のデータ
パケット送受信アドレスと、S110で一時記憶した発
呼側のデータパケット送受信アドレスとを含む設定要求
を、AG制御部26に通知する。これを受けて、AG制
御部26は、設定要求に含まれている発呼側のデータパ
ケット送受信アドレスおよび着呼側のデータパケット送
受信アドレス間で行なわれるデータパケットの送受が帯
域確保経路13を介して行なわれるように、このデータ
パケットを中継するための制御情報を、AG11に設定
する(S111)。それから、メッセージ解析部22
は、S110にて接続要求メッセージ受信時に一時記憶
した情報をクリアする(ステップ113)。その後、こ
の接続要求応答メッセージを、接続制御メッセージ送信
部28に渡す。これを受けて、接続制御メッセージ送信
部28は、この接続要求応答メッセージを宛先アドレス
に向けて送信する(S114)。
【0045】また、受信した接続制御メッセージが切断
要求応答メッセージである場合(S108)、メッセー
ジ解析部22は、この切断要求応答メッセージに対応す
る呼の設定解除要求を、AG制御部26に通知する。こ
れを受けて、AG制御部26は、設定解除要求により特
定される発呼側のデータパケット送受信アドレスおよび
着呼側のデータパケット送受信アドレス間で行なわれる
データパケット送受のための帯域確保経路13の割り当
てを、解除するための制御情報を、AG11に設定する
(S112)。それから、メッセージ解析部22は、S
110にて切断要求メッセージ受信時に一時記憶した情
報をクリアする(ステップ113)。その後、この切断
要求応答メッセージを、接続制御メッセージ送信部28
に渡す。これを受けて、接続制御メッセージ送信部28
は、この切断要求応答メッセージを、宛先アドレスに向
けて送信する(S114)。
【0046】図1に戻って説明を続ける。
【0047】AG11は、アクセス網1とバックボーン
2との境界に設置される。つまり、アクセス網1および
バックボーン2間を行き来するデータパケットが、必ず
AG11を通るように設置される。AG11は、アクセ
ス網1より送られてきたデータパケットの着呼側のデー
タパケット送受信アドレスに基づいて、このデータパケ
ットを次に中継すべきルータ15a〜15e(直近ホッ
プ先と呼ぶ)を決定し、この直近ホップ先に向けてこの
データパケットを送出する。このとき、このデータパケ
ットの発呼側のデータパケット送受信アドレスおよび着
呼側のデータパケット送受信アドレス間で行なわれるデ
ータパケット送受に、帯域確保経路13を割り当てるた
めの制御情報が、CA10によって設定されている場
合、AG11は、このデータパケットが帯域確保経路1
3を介して着呼側へ送出されるように、このデータパケ
ットを帯域確保経路13内のAG11に最も近いルータ
15a(このルータの情報は、AG11に予め登録され
ているものとする)に向けて送出する。
【0048】ここで、図6にデータパケットの構成例を
示す。
【0049】図示するように、データパケットは、IP
ヘッダ部180およびボディ部からなるIPパケットで
あり、IPパケットのボディ部には、UDPヘッダ19
2およびボディ部からなるUDPパケットが格納され
る。さらに、UDPパケットのボディ部には、RTPヘ
ッダ194と音声等のデータ196とを有するRTPパ
ケットが格納される。
【0050】図7は、AG11の概略図である。
【0051】図において、パケット受信部20は、CM
TS7を介してアクセス網1に接続されると共に、ルー
タ15aを含む複数のルータを介してバックボーン2に
接続されており、アクセス網1からバックボーン2へ伝
送されるデータパケットおよびバックボーン2からアク
セス網1へ伝送されるデータパケットを受信する。
【0052】制御対象アドレス管理部34は、CA10
により通知された制御情報、つまり、データパケット送
受に帯域確保経路13を割り当てる発呼側および着呼側
それぞれのデータパケット送受信アドレスを、情報管理
テーブルを用いて管理する。
【0053】図8に、制御対象アドレス管理部34で管
理する情報管理テーブルの構成例を示す。図示するよう
に、発呼側の接続制御メッセージ送受信アドレス(IP
アドレス1701およびポート番号1702)を登録す
るためのフィールド170と、発呼側のデータパケット
送受信アドレス(IPアドレス1711およびポート番
号1712)を登録するためのフィールド171と、着
呼側の接続制御メッセージ送受信アドレス(IPアドレ
ス1721およびポート番号1722)を登録するため
のフィールド172と、着呼側のデータパケット送受信
アドレス(IPアドレス1731およびポート番号17
32)を登録するためのフィールド173と、を備え
て、1つのレコードが形成される。
【0054】制御対象アドレス管理部34は、CA10
により通知された制御情報に含まれている情報に基づい
て、情報管理テーブルのレコードを登録・更新する。こ
こで、図4に示す制御情報のように、発呼側および着呼
側それぞれの接続制御メッセージ送受信アドレスおよび
データパケット送受信アドレスが全て含まれている場合
は、1つのレコードに必要な情報が一度に登録される。
しかし、CA10が、制御対象アドレス管理部34に、
発呼側および着呼側それぞれの接続制御メッセージ送受
信アドレスおよびデータパケット送受信アドレスを、要
求メッセージ受信時と応答メッセージ受信時とに分けて
通知する場合は、データが登録されないフィールドが生
じる。このようなフィールドには、例えばNULLを登
録しておき、後にCA10より情報を受信した時点で登
録内容を変更する。また、設定解除要求では、設定解除
要求に含まれている発呼側および着呼側それぞれの接続
制御メッセージ送受信アドレスが登録されているレコー
ドを特定し、このレコードの発呼側および着呼側それぞ
れのデータパケット送受信アドレスの登録内容を、NU
LLに変更する。
【0055】ヘッダ情報解析部32は、データパケット
受信部30が受信したデータパケットのヘッダ情報を解
析する。そして、発呼側および着呼側それぞれのデータ
パケット送受信アドレスがフィールド171、173に
登録されているレコードが、制御対象アドレス管理部3
4の情報管理テーブルに登録されているか否かを調べ
る。そのようなレコードが情報管理テーブルに登録され
ており、且つ、データパケットの送信先が着呼側のデー
タパケット送受信アドレスである場合は、このデータパ
ケットの直近ホップ先を、帯域確保経路13内のAG1
1に最も近いルータ15a(上述したように、このルー
タの情報は予め設定されているものとする)に決定す
る。一方、そのようなレコードが情報管理テーブルに登
録されていない場合や、そのようなレコードが情報管理
テーブルに登録されているけれども、データパケットの
送信先が発呼側のデータパケット送受信アドレスである
場合は、通常のルーティング処理を行なってこのデータ
パケットの直近ホップ先を決定する。
【0056】データパケット送信部36は、CMTS7
を介してアクセス網1に接続されると共に、ルータ15
aを含む複数のルータを介してバックボーン2に接続さ
れており、ヘッダ情報解析部32が解析したデータパケ
ットを、ヘッダ情報解析部32が決定した直近ホップ先
に向けて送出する。
【0057】図9は、AG11の動作フローを説明する
ための図である。
【0058】AG11は、起動されてからシャットダウ
ンされるまでの期間中、次の処理を行なう(S13
9)。
【0059】すなわち、CA10より制御情報の通知を
受けた場合(S120)、制御対象アドレス管理部34
は、その制御情報の命令種別200を調べる。
【0060】その結果、命令種別200が設定要求であ
る場合(S123)、制御対象アドレス管理部34は、
この制御情報に含まれている発呼側および着呼側それぞ
れの接続制御メッセージ送受信アドレスが登録されてい
るレコードを、情報管理テーブルから検出する。そのよ
うなレコードが情報管理テーブルに登録されているなら
ば、制御情報に含まれている発呼側および/または着呼
側のデータパケット送受信アドレスを、このレコードの
対応するフィールドに登録する。一方、そのようなレコ
ードが情報管理テーブルに登録されていないならば、情
報管理テーブルに新たなレコードを追加し、制御情報に
含まれている各種情報を、このレコードの対応するフィ
ールドに登録する(S124)。
【0061】また、命令種別200が設定解除要求であ
る場合(S125)、制御対象アドレス管理部34は、
この制御情報に含まれている発呼側および着呼側それぞ
れの接続制御メッセージ送受信アドレスが登録されてい
るレコードを、情報管理テーブルから検出する。そし
て、検出したレコードに登録されている発呼側および着
呼側それぞれのデータパケット送受信アドレスを、例え
ばNULLに変更する(S126)。
【0062】また、データパケット受信部30がデータ
パケットを受信した場合(S130)、ヘッダ情報解析
部32は、このデータパケットのヘッダ情報を解析する
(S132)。そして、発呼側および着呼側それぞれの
データパケット送受信アドレスが登録されているレコー
ドが、制御対象アドレス管理部34の情報管理テーブル
に登録されているか否かを調べる(S133)。
【0063】そのようなレコードが情報管理テーブルに
登録されている場合、データパケットの送信先が着呼側
のデータパケット送受信アドレスであるならば、ヘッダ
情報解析部32は、このデータパケットの直近ホップ先
を、帯域確保経路13内のAG11に最も近いルータ1
5aに決定する。これにより、データパケット送信部3
6は、このデータパケットをルータ15aに向けて送出
する(S134)。ここで、経路制御にMPLSが用い
られている場合、このデータパケットに、帯域確保経路
13へ流すためのラベルを付しておく。帯域確保経路1
3上の各ルータ15a〜15は、このラベルが付された
データパケットを受信すると、これを予め定められた直
近ホップ先に送出する。これにより、このデータパケッ
トは、帯域確保経路13を介して、MG8aに送られ
る。そして、MG8aにおいて、音声データに変換され
て、緊急用の電話機6aに届く。
【0064】一方、そのようなレコードが情報管理テー
ブルに登録されていない場合、もしくは、そのようなレ
コードが情報管理テーブルに登録されているけれども、
データパケットの送信先が発呼側のデータパケット送受
信アドレスである場合、ヘッダ情報解析部32は、通常
のルーティング処理を行なって、このデータパケットの
直近ホップ先を決定する。これにより、データパケット
送信部36は、このデータパケットを、直近ホップ先に
指定されたルータに向けて送出する(S136)。
【0065】次に、以上のような構成を有するVoIP
システムにおいて、VoIP端末5が緊急用の電話機6
aに対して発呼した場合におけるCA10およびAG1
1の動作シーケンスを説明する。
【0066】図10は、図1に示すVoIPシステムに
おいて、VoIP端末5が緊急用の電話機6aに対して
発呼した場合におけるCA10およびAG11の動作シ
ーケンスを説明するための図である。
【0067】先ず、CA10において、接続制御メッセ
ージ受信部20がCMTS7を介してVoIP端末5よ
り接続要求メッセージを受信すると(S60)、メッセ
ージ解析部22は、この接続要求メッセージのメッセー
ジ内容、メッセージの宛先およびこのメッセージに対す
る応答メッセージ識別情報を解析する。そして、宛先ア
ドレスが監視対象アドレス管理部24で管理されている
監視対象アドレス、つまり、緊急用の電話機6aに接続
されたMG8aのアドレスであることを確認すると、こ
の接続要求メッセージに含まれている発呼側のデータパ
ケット送受信アドレスと応答メッセージ識別情報を一時
記憶させる。それから、メッセージ解析部22は、通常
のルーティング処理を行なって、この接続要求メッセー
ジの直近ホップ先を決定する。接続制御メッセージ送信
部28は、この接続要求メッセージを、直近ホップ先に
指定されたルータに向けて送出する。
【0068】これにより、接続要求メッセージは、バッ
クボーン2内のルータを経由してMG8aに到達し、そ
こでIPパケットから取り出された後に、緊急用の電話
機6aに到達する(S61)。
【0069】さて、接続要求メッセージを受信した緊急
用の電話機6aは、呼出中であることなどを知らせる経
過メッセージを送出する。この経過メッセージは、MG
8aにてIPパケットに格納された後、バックボーン2
内のルータを経由して、CA10に到達する。CA10
において、接続制御メッセージ受信部20が経過メッセ
ージを受信すると(S62)、メッセージ解析部22
は、このメッセージのメッセージ内容やメッセージの宛
先を解析し、このメッセージがS60で受信した接続要
求メッセージに対する経過メッセージであることを認識
する。この場合、メッセージ解析部22は、このメッセ
ージが接続要求メッセージ、接続要求応答メッセージ、
切断要求メッセージおよび切断要求応答メッセージのい
ずれでもないので、特別な処理は行わない。メッセージ
解析部22は、通常のルーティング処理を行なって、こ
の経過メッセージの直近ホップ先を決定する。接続制御
メッセージ送信部28は、この経過メッセージを、直近
ホップ先に向けて送出する。
【0070】これにより、経過メッセージは、CMTS
7を介してVoIP端末5に到達する(S63)。
【0071】次に、接続要求メッセージを受信した緊急
用の電話機6aは、経過メッセージの送出後、接続要求
応答メッセージを送出する。この接続要求応答メッセー
ジは、MG8aにてIPパケットに格納された後、バッ
クボーン2内のルータを経由して、CA10に到達す
る。CA10において、接続制御メッセージ受信部20
が接続要求応答メッセージを受信すると(S64)、メ
ッセージ解析部22は、このメッセージのメッセージ内
容、メッセージの宛先および応答メッセージ識別情報を
解析し、このメッセージがS60で受信した接続要求メ
ッセージに対する応答メッセージであることを認識す
る。そして、メッセージ内容が成功を示している場合
は、この接続要求応答メッセージの発呼側および着呼側
それぞれの接続制御メッセージ送受信アドレスと、この
接続要求応答メッセージに含まれている着呼側のデータ
パケット送受信アドレスと、S60で一時記憶した発呼
側のデータパケット送受信アドレスとを含む設定要求
を、AG制御部26に通知する。これを受けて、AG制
御部26は、設定要求に含まれている発呼側のデータパ
ケット送受信アドレスおよび着呼側のデータパケット送
受信アドレス間で行なわれるデータパケットの送受が帯
域確保経路13を介して行なわれるように、このデータ
パケットを中継するための制御情報を、AG11に通知
する(S67)。その後、CA10において、メッセー
ジ解析部22は、通常のルーティング処理を行なって、
この接続要求応答メッセージの直近ホップ先を決定す
る。接続制御メッセージ送信部28は、この接続要求応
答メッセージを、直近ホップ先に向けて送出する。
【0072】これにより、接続要求応答メッセージは、
CMTS7を介してVoIP端末5に到達する(S6
5)。
【0073】さて、AG11において、制御対象アドレ
ス管理部34は、CA10より受け取った制御情報に従
い、情報管理テーブルの登録内容を更新する。これによ
り、AG11は、VoIP端末5と緊急用の電話機6a
に接続されているMG8aとの間で通話のためにやり取
りされるデータパケットが、帯域確保経路13を通過す
るように中継制御する。
【0074】VoIP端末5が接続要求応答メッセージ
を受信した段階で通話が可能となる。この通話のために
やり取りされるデータパケットは、必ずAG11を通
る。AG11において、ヘッダ情報解析部32は、デー
タパケット受信部30で受信したデータパケットの発呼
側および着呼側それぞれのデータパケット送受信アドレ
スを含むレコードが、制御対象アドレス管理部34の情
報管理テーブルに登録されており、且つ、このデータパ
ケットの送信先が着呼側のデータパケット送受信アドレ
スである場合、このデータパケットが帯域確保経路13
を介して伝送されるように直近ホップ先を決定し、この
直近ホップ先へ向けててデータパケット送信部36から
送出する。これにより、VoIP端末5およびMG8a
間で通話のためにやり取りされるデータパケットは、帯
域確保経路13を経由することになる(S68、S6
9)。そして、MG8aにおいて、IPパケットから音
声データが取り出され、また、音声データがIPパケッ
トに格納されることにより、緊急の電話機6aは、MG
8aと音声データを送受する。
【0075】次に、CA10において、接続制御メッセ
ージ受信部20がCMTS7を介してVoIP端末5よ
り切断要求メッセージを受信すると(S70)、メッセ
ージ解析部22は、この切断要求メッセージのメッセー
ジ内容、メッセージの宛先およびこのメッセージに対す
る応答メッセージ識別情報を解析する。そして、宛先ア
ドレスが監視対象アドレス管理部24で管理されている
監視対象アドレス、つまり、緊急用の電話機6aに接続
されたMG8aのアドレスであることを確認すると、こ
の切断要求メッセージに含まれている発呼側のパケット
データ送受信アドレスと応答メッセージ識別情報を一時
記憶させる。それから、メッセージ解析部22は、通常
のルーティング処理を行なって、この切断要求メッセー
ジの直近ホップ先を決定する。接続制御メッセージ送信
部28は、この切断要求メッセージを、直近ホップ先へ
送出する。
【0076】これにより、切断要求メッセージは、バッ
クボーン2内のルータを経由してMG8aに到達し、そ
こでIPパケットから取り出された後に、緊急用の電話
機6aに到達する(S71)。
【0077】切断要求メッセージを受信した緊急用の電
話機6aは、切断要求応答メッセージを送出する。この
切断要求応答メッセージは、MG8aにてIPパケット
に格納された後、バックボーン2内のルータを経由し
て、CA10に到達する。CA10において、接続制御
メッセージ受信部20が切断要求応答メッセージを受信
すると(S72)、メッセージ解析部22は、このメッ
セージのメッセージ内容、メッセージの宛先および応答
メッセージ識別情報を解析し、このメッセージがS70
で受信した切断要求メッセージに対する応答メッセージ
であることを認識する。そして、この切断要求応答メッ
セージの発呼側および着呼側それぞれの接続制御メッセ
ージ送受信アドレスと、この切断要求応答メッセージに
含まれている着呼側のデータパケット送受信アドレス
と、S70で一時記憶した発呼側のデータパケット送受
信アドレスとを含む設定解除要求を、AG制御部26に
通知する。これを受けて、AG制御部26は、設定解除
要求に含まれている発呼側のデータパケット送受信アド
レスおよび着呼側のデータパケット送受信アドレス間で
行なわれるデータパケット送受に割り当てられている帯
域確保経路13を、解放するための制御情報を、AG1
1に通知する(S77)。その後、CA10において、
メッセージ解析部22は、通常のルーティング処理を行
なって、この切断要求応答メッセージの直近ホップ先を
決定する。接続制御メッセージ送信部28は、この切断
要求応答メッセージを、直近ホップ先へ送出する。
【0078】これにより、切断要求応答メッセージは、
CMTS7を介してVoIP端末5に到達する(S7
3)。
【0079】さて、AG11において、制御対象アドレ
ス管理部34は、CA10より受け取った制御情報に従
い、情報管理テーブルの登録内容を更新する。これによ
り、AG11は、VoIP端末5およびMG8a間で通
話のためにやり取りされるデータパケットにために割り
当てた帯域確保経路13を解放する。
【0080】以上、本発明の第1実施形態について説明
した。
【0081】本実施形態において、CA10は、VoI
P端末5から発せられた呼の接続要求先が、監視対象ア
ドレスつまり緊急用の電話機6aに接続されているMG
8aである場合、この呼の通話のためにやり取りされる
データパケットが、予め帯域確保しておいた経路である
帯域確保経路13を通過するように、AG11の中継を
制御する。したがって、呼制御手順が行なわれる毎に、
RSVPやMPLSを用いて帯域制御や経路確保を行な
う必要がない。このため、制御手順が複雑になるのを防
止できる。また、着呼側が監視対象アドレスである場合
にのみ、予め帯域確保しておいた経路が使用されるた
め、つまり、呼1つ1つに帯域を確保して割り当てる必
要がないので、管理が複雑になるのを防止できる。よっ
て、本実施形態によれば、緊急連絡等の優先度の高い呼
のデータパケットを、迅速に送受することができる。
【0082】なお、本実施形態において、CA10は、
図5のフローに示したように、接続要求応答メッセージ
もしくは切断要求応答メッセージ受信時に、AG制御部
26からAG11へ制御情報を通知するようにしている
(S111、S112)。つまり、接続要求メッセージ
もしくは切断要求メッセージ受信時で一時記憶した情報
を、接続要求応答メッセージもしくは切断要求応答メッ
セージ受信時にAG制御部26からAG11へ通知する
制御情報に反映させる(含める)ようにしている。この
ため、発呼側および着呼側それぞれのデータパケット送
受信アドレス(IPアドレスおよびポート番号)が一度
にまとめてAG11に設定される。
【0083】しかし、発呼側および着呼側それぞれのデ
ータパケット送受信アドレスを、要求メッセージ受信時
と応答メッセージ受信時とに分けて設定するようにして
もよい。この場合、接続要求メッセージ受信時の設定要
求と接続要求応答メッセージ受信時の設定要求とを識別
できるように、制御情報の命令種別200を用意してお
くとよい。但し、接続要求応答メッセージが必ずしも成
功を示しているとは限らない。そこで、このようにした
場合、接続要求応答メッセージが失敗を示しているとき
は、接続要求メッセージ受信時に行った発呼側のデータ
パケット送受信アドレスの設定を解除する命令をAG1
1に発行するとよい。そして、AG11に、制御対象ア
ドレス管理部34の情報管理テーブル内の、前記接続要
求メッセージの発呼側および着呼側それぞれの接続制御
メッセージ送受信アドレスを有するレコードに登録され
ている発呼側のデータパケット送受信アドレスを、例え
ばNULLに変更させるようにするとよい。
【0084】また、本実施形態において、CA10から
AG11に通知する情報として、発呼側および着呼側そ
れぞれのデータパケット送受信アドレスを用いている。
しかし、AG11での中継制御のために、CA10から
AG11に通知すべき必要最小限の情報は、着呼側のデ
ータパケット送受信アドレスである。但し、着呼側のデ
ータパケット送受信アドレスを常時固定とし、さらに、
本実施形態のように、呼毎にCA10からAG11に必
要な情報を通知するのではなく、当該情報をAG11に
予め設定してしまうと、正式な接続制御手順をふまない
悪意を持つ呼によって、AG11での中継制御が妨害を
受けるおそれがある。
【0085】また、本実施形態において、CA10およ
びAG11を1台の装置として構成し、これをアクセス
網1およびバックボーン2の境界に設定するようにして
もかまわない。
【0086】次に、本発明の第2実施形態について説明
する。
【0087】図11は本発明の第2実施形態が適用され
たVoIPシステムの概略図である。ここで、図1に示
す第1実施形態のものと同一の機能を有するものには、
同一の符号を付している。
【0088】上記の第1実施形態では、接続制御メッセ
ージを中継するCA10と、アクセス網1およびバック
ボーン2間のデータパケット通路に設置したAG11と
を用いて、緊急用の電話機6aに対する呼の通話のため
にやり取りされるデータパケットが帯域確保経路13を
経由するように、データパケットの中継制御を行なう場
合について説明した。これに対し、本実施形態では、C
A10およびAG11の代わりに呼制御装置(CR)1
2を用いて、緊急用の電話機6aに対する呼の通話のた
めにやり取りされるデータパケットが帯域確保経路13
を経由するように、データパケットの中継制御を行なう
ようにしている。
【0089】CR12は、第1実施形態のCA10と同
様に、VoIP端末5および電話機6a〜6c間でやり
取りされる接続制御メッセージを中継する。つまり、S
IPプロキシサーバと同様の役割を担う。加えて、CR
12は、VoIP端末5より発せられた呼の接続要求先
が緊急用の電話機6aである場合に、この呼によるデー
タパケットの送受が帯域確保経路13を介して行なわれ
るように中継制御する処理を行なう。具体的には、この
呼によるデータパケットの宛先をCR12に設定させる
ことで、この呼によるデータパケットがCR12に届く
ようにする。そして、CR12は、自身に届いたデータ
パケットの宛先を当該パケットデータの送信元に応じて
定まる宛先に変換し送出する。この際、変換後の宛先が
緊急用の電話機6aである場合は、このデータパケット
を帯域確保経路13に送出する。
【0090】CR12は、図1に示す第1実施形態のA
G11と異なり、必ずしも、アクセス網1とバックボー
ン2との境界に設置する必要はない。つまり、アクセス
網1およびバックボーン2間を行き来する全てのデータ
パケットが、必ずCR12を通過するように設置する必
要はない。しかし、アクセス網1とバックボーン2とを
接続するゲートウエイに少しでも近いバックボーン2内
の位置に設置することが好ましい。このようにすれば、
帯域確保経路13を通過するデータパケットが通過す
る、帯域確保経路13以外のバックボーン2内の経路が
短くなるため、このようなデータパケットをより迅速に
送受することができる図12は、CR12の概略図であ
る。
【0091】図において、受信制御部45は、バックボ
ーン2あるいはアクセス網1から自身宛のIPパケット
を受信する。そして、そのIPパケットが接続制御メッ
セージならば接続制御メッセージ受信部40に送出し、
一方、データパケットならばデータパケット受信部50
に送出する。IPパケットの種別(接続制御メッセージ
であるか、それともデータパケットであるか)の判別方
法は、例えば、接続制御メッセージ送受信用の受信ポー
ト番号を予め定めておき、受信したIPパケットの受信
ポート番号を用いて判別する方法や、受信したIPパケ
ットの内容(ペイロード)を解析して判別する方法など
が考えられる。前者の方が後者に比べて、判別処理をよ
り高速に行なうことができる。
【0092】送信制御部55は、接続制御メッセージ送
信部48より受け取った接続制御メッセージ、および、
データパケット送信部56より受け取ったデータパケッ
トを、バックボーン2あるいはアクセス網1へ送出す
る。
【0093】接続制御メッセージ受信部40は、受信制
御部45を介して、CR12をプロキシ設定している端
末もしくはこの端末の相手からの接続制御メッセージを
受信する。
【0094】監視対象アドレス管理部44は、監視対象
アドレスを管理する。監視対象アドレス管理部44の具
体的な処理内容は、図3に示すCA10の監視対象アド
レス管理部24と同様である。
【0095】メッセージ解析部42は、接続制御メッセ
ージ受信部40が受信した接続制御メッセージのメッセ
ージ内容、宛先アドレスおよび応答メッセージ識別情報
を解析する。そして、宛先アドレスが、監視対象アドレ
ス管理部44が管理している監視対象アドレスと一致す
る場合は、メッセージ内容に応じて次のような処理を行
う。一方、宛先アドレスが、監視対象アドレス管理部4
4が管理している監視対象アドレスと一致しない場合
は、直ちにこの接続制御メッセージを接続制御メッセー
ジ送信部48に渡す。
【0096】メッセージ内容が接続要求である場合 接続要求メッセージに含まれている、この接続要求メッ
セージに対する接続要求応答メッセージの識別情報を一
時記憶する。次に、この接続要求メッセージを、送信元
アドレス差換え命令と共に、データ通信アドレス差換部
46に渡す。
【0097】メッセージ内容が接続応答メッセージで
ある場合 上記ので一時記憶したこの接続要求応答メッセージの
識別情報を記憶から消去する。次に、この接続要求応答
メッセージを、送信元アドレス差換え命令と共に、デー
タ通信アドレス差換部46に渡す。
【0098】メッセージ内容が切断要求メッセージで
ある場合 切断要求メッセージに含まれている、この切断要求メッ
セージに対する切断要求応答メッセージの識別情報を、
一時記憶する。次に、この切断要求メッセージを、接続
制御メッセージ送信部48に渡す。
【0099】メッセージ内容が切断要求応答メッセー
ジである場合 上記ので一時記憶したこの切断要求応答メッセージの
識別情報を記憶から消去する。次に、この切断要求応答
メッセージを、差換え解除命令と共に、データ通信アド
レス差換部46に渡す。
【0100】データ通信アドレス差換部46は、メッセ
ージ解析部22より接続要求メッセージを、送信元アド
レス差換え命令と共に受け取ると、この接続要求メッセ
ージのメッセージボディ部に設定されている発呼側つま
りVoIP端末5のデータパケット送受信アドレスを、
自身(CR12)のデータパケット送受信アドレスに差
換える。その後、この接続要求メッセージを、接続制御
メッセージ送信部48に渡す。このとき、データ通信ア
ドレス差換部46は、この接続要求メッセージの発呼側
および着呼側それぞれの接続制御メッセージ送受信アド
レスと、差換えた発呼側のデータパケット送受信アドレ
スとを含む、情報設定のための制御情報を制御対象アド
レス管理部58に通知する。
【0101】また、データ通信アドレス差換部46は、
メッセージ解析部22より接続要求応答メッセージを、
送信元アドレス差換え命令と共に受け取ると、この接続
要求応答メッセージのメッセージボディ部に設定されて
いる着呼側つまりMG8aのデータパケット送受信アド
レスを、自身(CR12)のデータパケット送受信アド
レスに差換える。その後、この接続要求応答メッセージ
を、接続制御メッセージ送信部48に渡す。このとき、
データ通信アドレス差換部46は、この接続要求応答メ
ッセージの発呼側および着呼側それぞれの接続制御メッ
セージ送受信アドレスと、差換えた着呼側のデータパケ
ット送受信アドレスとを含む、情報設定のための制御情
報を制御対象アドレス管理部58に通知する。
【0102】さらに、データ通信アドレス差換部46
は、メッセージ解析部22より切断要求応答メッセージ
を、差換え解除命令と共に受け取ると、この切断要求応
答メッセージを、接続制御メッセージ送信部48に渡
す。このとき、データ通信アドレス差換部46は、この
切断要求応答メッセージの発呼側および着呼側それぞれ
の接続制御メッセージ送受信アドレスを含む、情報設定
解除のための制御情報を制御対象アドレス管理部58に
通知する。
【0103】制御対象アドレス管理部58は、データ通
信アドレス差換部46より通知された制御情報、つま
り、データパケット送受に帯域確保経路13を割り当て
る発呼側および着呼側それぞれのデータパケット送受信
アドレスを、情報管理テーブルを用いて管理する。ここ
で、制御対象アドレス管理部54の具体的な処理内容
は、図7に示すAG11の制御対象アドレス管理部34
と基本的に同様である。つまり、情報設定のための制御
情報を受け取った場合は、この制御情報に含まれている
送受信アドレスを、対応するレコードの対応するフィー
ルドに登録・更新する。一方、情報設定解除のための制
御情報を受け取った場合は、この制御情報に含まれてい
る発呼側および着呼側それぞれの接続制御メッセージ送
受信アドレスを有するレコードから、発呼側および着呼
側それぞれのデータパケット送受信アドレスに関する設
定を解除する。また、制御対象アドレス管理部54の情
報管理テーブルも、図8に示す第1実施形態で用いたも
のと基本的に同様である。
【0104】接続制御メッセージ送信部28は、メッセ
ージ解析部42およびデータ通信アドレス差換部46よ
り受け取った接続制御メッセージを送信制御部55に渡
す。
【0105】データパケット受信部50は、受信制御部
45を介してバックボーン2あるいはアクセス網1から
データパケットを受信する。
【0106】ヘッダ情報解析部52は、パケット受信部
50が受信したデータパケットのヘッダ情報を解析す
る。そして、このデータパケットの送信先が自身(CR
12)でない場合は、通常のルーティング処理を行なっ
て、このデータパケットの直近ホップ先を決定する。そ
れから、ヘッダ情報解析部52は、このデータパケット
をデータパケット送信部56に渡す。
【0107】一方、このデータパケットの送信先が自身
である場合、ヘッダ情報解析部52は、このデータパケ
ットの送信元のデータパケット送受信アドレスが、発呼
側もしくは着呼側のデータパケット送受信アドレスとし
て登録されているレコードが、制御対象アドレス管理部
58の情報管理テーブルに登録されているか否かを調べ
る。そのようなレコードが情報管理テーブルに登録され
ていない場合、ヘッダ情報解析部52は、通常のルーテ
ィング処理を行なって、このデータパケットの直近ホッ
プ先を決定する。それから、ヘッダ情報解析部52は、
このデータパケットをデータパケット送信部56に渡
す。
【0108】これに対し、そのようなレコードが情報管
理テーブルに登録されている場合、ヘッダ情報解析部5
2は、このデータパケットのヘッダに設定されている送
信先のデータパケット送受信アドレスを、自身(CR1
2)のデータパケット送受信アドレスから、前記レコー
ドに登録されている発呼側もしくは着呼側のデータパケ
ット送受信アドレスに書き換える。次に、ヘッダ情報解
析部52は、このデータパケットの新たな送信先のデー
タパケット送受信アドレスが、着呼側つまりMG8aで
あるならば、直近ホップ先を、帯域確保経路13内のC
R12に最も近いルータ15a(このルータの情報は予
め設定されているものとする)に決定する。一方、そう
でないならば、通常のルーティング処理を行なって、こ
のデータパケットの直近ホップ先を決定する。それか
ら、ヘッダ情報解析部52は、このデータパケットをデ
ータパケット送信部56に渡す。
【0109】データパケット送信部56は、ヘッダ情報
解析部52より受け取ったデータパケットを、送信制御
部55を介して、ヘッダ情報解析部52が決定した直近
ホップ先に向けて送出する。
【0110】図13は、CR12の動作フローを説明す
るための図である。
【0111】CR12の起動後の初期設定として、先
ず、監視対象アドレス管理部44に、監視対象アドレス
つまりMG8aのアドレスが設定される(S140)。
それから、CR12は、シャットダウンされるまでの期
間中、次の処理を行なう(S141)。
【0112】すなわち、接続制御メッセージ受信部40
が受信制御部45を介して接続制御メッセージを受信し
た場合(S143)、メッセージ解析部42は、これを
解析する(S144)。
【0113】その結果、受信した接続制御メッセージの
ヘッダ部にて指定されている宛先アドレスが、監視対象
アドレス管理部44で管理されている監視対象アドレス
と一致しない場合は、この接続制御メッセージを接続制
御メッセージ送信部48に渡す。これを受けて、接続制
御メッセージ送信部48は、送信制御部55を介して、
この接続制御メッセージを、宛先アドレスに向けて送信
する(S148)。
【0114】一方、受信した接続制御メッセージのヘッ
ダ部にて指定されている宛先アドレスが、監視対象アド
レス管理部44で管理されている監視対象アドレスと一
致する場合は、後述するデータ通信アドレス変換処理を
行なってから(S146)、この接続制御メッセージを
接続制御メッセージ送信部48に渡す。これを受けて、
接続制御メッセージ送信部48は、送信制御部55を介
して、この接続制御メッセージを宛先アドレスに向けて
送信する(S148)。
【0115】また、データパケット受信部50が受信制
御部45を介してデータパケットを受信した場合(S1
50)、ヘッダ情報解析部52は、これを解析する(S
152)。そして、このデータパケットの送信先のデー
タパケット送受信アドレスが自身(CR12)のデータ
パケット送受信アドレスである場合、制御対象アドレス
管理部58の情報管理テーブルの登録内容を調べて、こ
のデータパケットの送信元のデータパケット送受信アド
レスが、発呼側もしくは着呼側のデータパケット送受信
アドレスとして登録されているレコードが存在するか否
かを調べる(S153)。
【0116】データパケットの送信先のデータパケット
送受信アドレスが自身のデータパケット送受信アドレス
でない場合、ヘッダ情報解析部52は、通常のルーティ
ング処理を行なってこのデータパケットの直近ホップ先
を決定する。これにより、データパケット送信部56
は、このデータパケットを、送信制御部55を介して直
近ホップ先に向けて送出する(S158)。
【0117】一方、データパケットの送信先のデータパ
ケット送受信アドレスが自身のデータパケット送受信ア
ドレスであり、且つ、上述のようなレコードが情報管理
テーブルに登録されている場合、ヘッダ情報解析部52
は、このデータパケットのヘッダに設定されている送信
先のデータパケット送受信アドレスを、自身のデータパ
ケット送受信アドレスから、前記レコードに登録されて
いる発呼側もしくは着呼側のデータパケット送受信アド
レスに書き換える(S154)。
【0118】具体的には、送信元のデータパケット送受
信アドレスが前記レコードに登録されている発呼側のデ
ータパケット送受信アドレスと一致する場合、ヘッダに
設定されている送信先のデータパケット送受信アドレス
を前記レコードに登録されている着呼側のデータパケッ
ト送受信アドレスに書き換える。一方、送信元のデータ
パケット送受信アドレスが前記レコードに登録されてい
る着呼側のデータパケット送受信アドレスと一致する場
合は、ヘッダに設定されている送信先のデータパケット
送受信アドレスを前記レコードに登録されている発呼側
のデータパケット送受信アドレスに書き換える。
【0119】次に、ヘッダ情報解析部52は、このデー
タパケットの新たな送信先のデータパケット送受信アド
レスが、着呼側つまりMG8aであるならば(S15
9)、直近ホップ先を、帯域確保経路13内のCR12
に最も近いルータ15aに決定する。これにより、デー
タパケット送信部56は、このデータパケットを、送信
制御部55を介してルータ15aに向けて送出する(S
156)。ここで、経路制御にMPLSが用いられてい
る場合、このデータパケットに、帯域確保経路13へ流
すためのラベルを付しておく。帯域確保経路13上の各
ルータ15a〜15cは、このラベルが付されたデータ
パケットを受信すると、これを予め定められた直近ホッ
プ先に送出する。これにより、このデータパケットは、
帯域確保経路13を介して、MG8aに送られる。そし
て、MG8aにおいて、音声データに変換されて、緊急
用の電話機6aに届く。
【0120】一方、ヘッダ情報解析部52は、このデー
タパケットの新たな送信先のデータパケット送受信アド
レスが、着呼側つまりMG8aでないならば(S15
9)、通常のルーティング処理を行なって、このデータ
パケットの直近ホップ先を決定する。これにより、デー
タパケット送信部56は、このデータパケットを、送信
制御部55を介して直近ホップ先へ送出する(S15
8)。
【0121】図14は、図13に示すデータ通信アドレ
ス差換え処理(S146)の動作フローを説明するため
の図である。
【0122】メッセージ解析部42は、受信した接続制
御メッセージのメッセージ内容をさらに解析する。その
結果、受信した接続制御メッセージが接続要求メッセー
ジである場合(S160)、メッセージ解析部42は、
この接続要求メッセージに含まれている接続要求応答メ
ッセージの識別情報を一時記憶する(S164)。それ
から、この接続要求メッセージを、送信元アドレス差換
え命令と共に、データ通信アドレス差換部46に渡す。
これを受けて、データ通信アドレス差換部46は、この
接続要求メッセージのメッセージボディ部に設定されて
いる発呼側つまりVoIP端末5のデータパケット送受
信アドレスを、自身(CR12)のデータパケット送受
信アドレスに差換える(S165)。その後、この接続
要求メッセージを、接続制御メッセージ送信部48を介
して、送信制御部55よりバックボーン2へ送出する。
【0123】このとき、データ通信アドレス差換部46
は、この接続要求メッセージの発呼側および着呼側それ
ぞれの接続制御メッセージ送受信アドレスと、差換えた
発呼側のデータパケット送受信アドレスとを含む、情報
設定のための制御情報を制御対象アドレス管理部58に
通知する。
【0124】これを受けて、制御対象アドレス管理部5
8は、データ通信アドレス差換部46より通知された制
御情報、つまり、データパケット送受に帯域確保経路1
3を割り当てる発呼側のデータパケット送受信アドレス
と、この呼の発呼側および着呼側それぞれの接続制御メ
ッセージ送受信アドレスとを、情報管理テーブルを用い
て管理する(S166)。
【0125】また、受信した接続制御メッセージが接続
要求応答メッセージである場合(S161)、メッセー
ジ解析部42は、S164で一時記憶したこの接続要求
応答メッセージの識別情報を記憶から消去する(S16
7)。次に、この接続要求応答メッセージを、送信元ア
ドレス差換え命令と共に、データ通信アドレス差換部4
6に渡す。これを受けて、データ通信アドレス差換部4
6は、この接続要求応答メッセージが成功を示している
ならば(S169)、この接続要求応答メッセージのメ
ッセージボディ部に設定されている着呼側つまりMG8
aのデータパケット送受信アドレスを、自身(CR1
2)のデータパケット送受信アドレスに差換える(S1
65)。その後、この接続要求応答メッセージを、接続
制御メッセージ送信部48を介して、送信制御部55よ
りバックボーン2へ送出する。
【0126】このとき、データ通信アドレス差換部46
は、この接続要求応答メッセージの発呼側および着呼側
それぞれの接続制御メッセージ送受信アドレスと、差換
えた着呼側のデータパケット送受信アドレスとを含む、
情報設定のための制御情報を制御対象アドレス管理部5
8に通知する。
【0127】これを受けて、制御対象アドレス管理部5
8は、データ通信アドレス差換部46より通知された制
御情報、つまり、データパケット送受に帯域確保経路1
3を割り当てる着呼側のデータパケット送受信アドレス
と、この呼の発呼側および着呼側それぞれの接続制御メ
ッセージ送受信アドレスとを、情報管理テーブルを用い
て管理する(S166)。接続要求メッセージ受信時に
受付けた制御情報と、接続要求応答メッセージ受信時に
受付けた制御情報とにより、データパケット送受に帯域
確保経路13を割り当てる発呼側および着呼側それぞれ
のデータパケット送受信アドレスが、発呼側および着呼
側それぞれの接続制御メッセージ送受信アドレスに対応
付けられて、情報管理テーブルにより管理されることに
なる。
【0128】一方、S169において、接続要求応答メ
ッセージが成功を示していないならば、データ通信アド
レス差換部46は、この接続要求応答メッセージの発呼
側および着呼側それぞれの接続制御メッセージ送受信ア
ドレスを含む、情報設定解除のための制御情報を制御対
象アドレス管理部58に通知する。これを受けて、制御
対象アドレス管理部58は、データ通信アドレス差換部
46より通知された制御情報に含まれている発呼側およ
び着呼側それぞれの接続制御メッセージ送受信アドレス
に対応付けて、管理している発呼側のデータパケット送
受信アドレスを設定解除する(S168)。
【0129】また、受信した接続制御メッセージが切断
要求メッセージである場合(S162)、メッセージ解
析部42は、この切断要求メッセージに含まれている切
断要求応答メッセージの識別情報を一時記憶する(S1
71)。それから、この切断要求メッセージを、接続制
御メッセージ送信部48を介して、送信制御部55より
バックボーン2へ送出する。
【0130】また、受信した接続制御メッセージが切断
要求応答メッセージである場合(S163)、メッセー
ジ解析部42は、S171で一時記憶したこの切断要求
応答メッセージの識別情報を記憶から消去する(S17
2)。次に、この切断要求応答メッセージを、差換え解
除命令と共に、データ通信アドレス差換部46に渡す。
これを受けて、データ通信アドレス差換部46は、この
切断要求応答メッセージを、接続制御メッセージ送信部
48を介して、送信制御部55よりバックボーン2へ送
出する。
【0131】このとき、データ通信アドレス差換部46
は、この切断要求応答メッセージの発呼側および着呼側
それぞれの接続制御メッセージ送受信アドレスを含む、
情報設定解除のための制御情報を制御対象アドレス管理
部58に通知する。
【0132】これを受けて、制御対象アドレス管理部5
8は、データ通信アドレス差換部46より通知された制
御情報に含まれている発呼側および着呼側それぞれの接
続制御メッセージ送受信アドレスに対応付けて、管理し
ている発呼側および着呼側それぞれのデータパケット送
受信アドレスを設定解除する(S173)。
【0133】次に、以上のような構成を有するVoIP
システムにおいて、VoIP端末5が緊急用の電話機6
aに対して発呼した場合におけるCR12の動作シーケ
ンスを説明する。
【0134】図15は、図11に示すVoIPシステム
において、VoIP端末5が緊急用の電話機6aに対し
て発呼した場合におけるCR12の動作シーケンスを説
明するための図である。
【0135】先ず、接続制御メッセージ部40が受信制
御部45を介してVoIP端末5より接続要求メッセー
ジを受信すると(S80)、メッセージ解析部42は、
この接続要求メッセージのメッセージ内容、メッセージ
の宛先およびこのメッセージに対する応答メッセージ識
別情報を解析する。そして、宛先アドレスが監視対象ア
ドレス管理部44で管理されている監視対象アドレス、
つまり、緊急用の電話機6aに接続されたMG8aのア
ドレスであることを確認すると、この接続要求メッセー
ジに含まれている応答メッセージ識別情報を一時記憶す
る。また、データ通信アドレス差換部46は、この接続
要求メッセージのメッセージボディ部に設定されている
発呼側つまりVoIP端末5のデータパケット送受信ア
ドレスを自身(CR12)のデータパケット送受信アド
レスに差し換えると共に、通常のルーティング処理を行
なって、ヘッド情報を差換えた接続要求メッセージの直
近ホップ先を決定する。また、制御対象アドレス管理部
58は、この接続要求メッセージの発呼側および着呼側
それぞれの接続制御メッセージ送受信アドレスと、差換
え前のヘッド情報にて指定されていた発呼側のデータパ
ケット送受信アドレスとを、情報管理テーブルを用いて
管理する(S86)。また、接続制御メッセージ送信部
48は、送信制御部55を介して、このヘッダ情報が差
換えられた接続要求メッセージを、直近ホップ先へ送出
する。これにより、接続要求メッセージは、バックボー
ン2内のルータを経由してMG8aに到達し、そこでI
Pパケットから取り出された後に、緊急用の電話機6a
に到達する(S81)。
【0136】さて、接続要求メッセージを受信した緊急
用の電話機6aは、呼出中であることなどを知らせる経
過メッセージを送出する。この経過メッセージは、MG
8aにてIPパケットに格納された後、バックボーン2
内のルータを経由して、CR12に到達する。CR12
において、接続制御メッセージ受信部40が経過メッセ
ージを受信すると(S82)、メッセージ解析部42
は、このメッセージのメッセージ内容やメッセージの宛
先を解析し、このメッセージがS80で受信した接続要
求メッセージに対する経過メッセージであることを認識
する。この場合、メッセージ解析部42は、このメッセ
ージが接続要求メッセージ、接続要求応答メッセージ、
切断要求メッセージおよび切断要求応答メッセージのい
ずれでもないので、特別な処理は行わない。通常のルー
ティング処理を行なって、この経過メッセージの直近ホ
ップ先を決定する。そして、接続制御メッセージ送信部
48は、この経過メッセージを、決定された直近ホップ
先へ送出する。これにより、経過メッセージは、CMT
S7を介してVoIP端末5に到達する(S83)。
【0137】次に、接続要求メッセージを受信した緊急
用の電話機6aは、経過メッセージの送出後、接続要求
応答メッセージを送出する。この経過メッセージは、M
G8aにてIPパケットに格納された後、バックボーン
2内のルータを経由して、CR12に到達する。CR1
2において、接続制御メッセージ受信部40が接続要求
応答メッセージを受信すると(S84)、メッセージ解
析部42は、このメッセージのメッセージ内容、メッセ
ージの宛先および応答メッセージ識別情報を解析し、こ
のメッセージがS80で受信した接続要求メッセージに
対する応答メッセージであることを認識すると、S80
で一時記憶したこの接続要求応答メッセージの識別情報
を記憶から消去する。
【0138】そして、接続要求応答メッセージのメッセ
ージ内容が成功を示している場合、データ通信アドレス
差換部46は、この接続要求応答メッセージのメッセー
ジボディ部に設定されている着呼側つまりMG8aのデ
ータパケット送受信アドレスを自身(CR12)のデー
タパケット送受信アドレスに差し換えると共に、通常の
ルーティング処理を行なって、ヘッド情報を差換えた接
続要求応答メッセージの直近ホップ先を決定する。ま
た、制御対象アドレス管理部58は、この接続要求応答
メッセージの発呼側および着呼側それぞれの接続制御メ
ッセージ送受信アドレスと、差換え前のヘッド情報にて
指定されていた着呼側のデータパケット送受信アドレス
とを、情報管理テーブルを用いて管理する。一方、接続
要求応答メッセージのメッセージ内容が失敗を示してい
る場合、制御対象アドレス管理部58は、この接続要求
応答メッセージの発呼側および着呼側それぞれの接続制
御メッセージ送受信アドレスに対応付けて管理されてい
る発呼側のデータパケット送受信アドレスを、情報管理
テーブルから削除する(S87)。
【0139】それから、接続制御メッセージ送信部48
は、送信制御部55を介して、接続要求応答メッセージ
を、直近ホップ先へ送出する。これにより、接続要求応
答メッセージは、CMTS7を介してVoIP端末5に
到達する(S85)。
【0140】以上により、制御対象アドレス管理部58
の情報管理テーブルにより、VoIP端末5およびMG
8aそれぞれの接続制御メッセージ送受信アドレスに対
応付けられて、VoIP端末5およびMG8aそれぞれ
のデータパケット送受信アドレスが管理されることにな
る。これにより、CR12は、VoIP端末5およびM
G8a間で通話のためにやり取りされるデータパケット
が、帯域確保経路13を通過するように中継制御する。
【0141】VoIP端末5が接続応答メッセージを受
信した段階で通話が可能となる。S86およびS87で
行なわれた、接続制御メッセージのメッセージボディ部
に設定されているデータパケット送受信アドレスの差換
え処理により、この通話のためにやり取りされるデータ
パケットの送信先は、CR12となる。ヘッダ情報解析
部52は、受信制御部45およびデータパケット受信部
50を介して受信したデータパケットを解析する。そし
て、このデータパケットの送信先が自身(CR12)で
あり、且つ、このデータパケットの送信元のデータパケ
ット送受信アドレスが、発呼側もしくは着呼側のデータ
パケット送受信アドレスとして、制御対象アドレス管理
部58の情報管理テーブルに登録されているレコードが
あることを確認すると、このデータパケットのヘッダに
設定されている送信先アドレスを、自身のデータパケッ
ト送受信アドレスから前記レコードに登録されている発
呼側もしくは着呼側のデータパケット送受信アドレス
(このデータパケットの送信元と異なる方のアドレス)
に書き換える。次に、ヘッダ情報解析部52は、このデ
ータパケットの新たな送信先のデータパケット送受信ア
ドレスがMG8aであるならば、直近ホップ先を、帯域
確保経路13内のCR12に最も近いルータ15aに決
定する。一方、このデータパケットの新たな送信先のデ
ータパケット送受信アドレスがVoIP端末5であるな
らば、通常のルーティング処理に従って直近ホップ先を
決定する。そして、データパケット送信部56は、この
データパケットを、送信制御部55を介して直近ホップ
先へ送出する。これにより、VoIP端末5およびMG
8a間で通話のためにやり取りされるデータパケット
は、帯域確保経路13を経由することになる(S88、
S89)。そして、MG8aにおいて、IPパケットか
ら音声データが取り出され、また、音声データがIPパ
ケットに格納されることにより、緊急の電話機6aは、
MG8aと音声データを送受する。
【0142】次に、接続制御メッセージ受信部40が受
信制御部45を介してVoIP端末5より切断要求メッ
セージを受信すると(S90)、メッセージ解析部42
は、この切断要求メッセージのメッセージ内容、メッセ
ージの宛先およびこのメッセージに対する応答メッセー
ジ識別情報を解析する。そして、このメッセージの宛先
アドレスが監視対象アドレス管理部44で管理されてい
る監視対象アドレス、つまり、緊急用の電話機6aに接
続されたMG8aのアドレスであることを確認すると、
この切断要求メッセージに含まれている応答メッセージ
識別情報を一時記憶する。それから、メッセージ解析部
42は、通常のルーティング処理を行なって、この切断
要求メッセージの直近ホップ先を決定する。接続制御メ
ッセージ送信部48は、この切断要求メッセージを、直
近ホップ先へ送出する。これにより、切断要求メッセー
ジは、バックボーン2内のルータを経由してMG8aに
到達し、そこでIPパケットから取り出された後に、緊
急用の電話機6aに到達する(S91)。
【0143】切断要求メッセージを受信した緊急用の電
話機6aは、切断要求応答メッセージを送出する。この
切断要求応答メッセージは、MG8aにてIPパケット
に格納された後、バックボーン2内のルータを経由し
て、CR12に到達する。CR12において、接続制御
メッセージ受信部40が切断要求応答メッセージを受信
すると(S92)、メッセージ解析部42は、このメッ
セージのメッセージ内容、メッセージの宛先および応答
メッセージ識別情報を解析し、このメッセージがS90
で受信した切断要求メッセージに対する応答メッセージ
であることを認識する。そして、制御対象アドレス管理
部58は、この切断要求応答メッセージの発呼側および
着呼側それぞれの接続制御メッセージ送受信アドレスに
対応付けて管理している発呼側および着呼側それぞれの
データパケット送受信アドレスを、情報管理テーブルか
ら削除する(S97)。これにより、CR12は、Vo
IP端末5およびMG8a間で通話のためにやり取りさ
れるデータパケットのために割り当てた帯域確保経路1
3を解放する。
【0144】また、メッセージ解析部42は、通常のル
ーティング処理を行なって、この切断要求応答メッセー
ジの直近ホップ先を決定する。接続制御メッセージ送信
部48は、この切断要求応答メッセージを、直近ホップ
先へ送出する。これにより、切断要求応答メッセージ
は、CMTS7を介してVoIP端末5に到達する(S
93)。
【0145】以上、本発明の第2実施形態について説明
した。
【0146】本実施形態において、CR12は、VoI
P端末5から発せられた呼の接続要求先が、監視対象ア
ドレスつまり緊急用の電話機6aに接続されているMG
8aである場合、この呼の通話のためにやり取りされる
データパケットの送信先がCR12となるように設定す
る。そして、CR12は、自身宛に送られてきたVoI
P端末5およびMG8a間の通話のためにやり取りされ
るデータパケットの送信先を、自身当てから、VoIP
端末5宛(データパケットの送信元がMG8aの場合)
あるいはMG8a宛(データパケットの送信元がVoI
P端末5の場合)に差換えてバックボーン2に送出す
る。このとき、差換え後のデータパケットの送信先がM
G8aの場合は、予め帯域確保しておいた経路である帯
域確保経路13を通過するように中継制御する。
【0147】したがって、呼制御手順が行なわれる毎
に、RSVPやMPLSを用いて帯域制御や経路確保を
行なう必要がない。このため、制御手順が複雑になるの
を防止できる。また、着呼側が監視対象アドレスである
場合にのみ、予め帯域確保しておいた経路が使用される
ため、つまり、呼1つ1つに帯域を確保して割り当てる
必要がないので、管理が複雑になるのを防止できる。よ
って、本実施形態によれば、緊急連絡等の優先度の高い
呼のデータパケットを、迅速に送受することができる。
加えて、本実施形態では、CR12の設置位置につい
て、上記の第1実施形態のように、アクセス網1および
バックボーン2間を行き来する全てのデータパケットが
通過する位置に設置しなければならないといった制限が
ない。
【0148】なお、本実施形態において、CR12は、
図14のフローに示すように、接続要求メッセージ受信
時および接続要求応答メッセージ受信時のそれぞれにお
いて、データ通信アドレス差換部46から制御対象アド
レス管理部58へ、情報設定のための制御情報を通知す
るようにしている(S166)。しかし、上記の第1実
施形態のように、接続要求メッセージ受信時に情報設定
のための制御情報を通知する代わりに、この制御情報の
内容を一時記憶しておき、接続要求応答メッセージ受信
時に、データ通信アドレス差換部46から制御対象アド
レス管理部58へ通知する情報設定のための制御情報
に、この一時記憶した内容を反映させる(含める)よう
にしてもよい。
【0149】また、本実施形態では、CR12を、ルー
ティング機能を持つ1台の装置として説明した。しか
し、CR12は、上記の第1実施形態のCA10および
AG11のように、2台に機能分けして構成してもかま
わない。この場合、接続制御メッセージの中継を担う接
続制御メッセージ処理装置を、接続制御メッセージ受信
部40、メッセージ解析部42、監視対象アドレス管理
部44、データ通信アドレス差換部46および接続制御
メッセージ送信部48を含めて構成し、データパケット
の中継を担うデータパケット処理装置を、データパケッ
ト受信部50、ヘッダ情報解析部52、ヘッダ情報差換
部54、制御対象アドレス管理部58およびデータパケ
ット送信部56を含めて構成する。そして、両装置を専
用ネットワークなどを用いて接続する。
【0150】次に、本発明の第3実施形態について説明
する。
【0151】上記の第1、2実施形態では、本発明を、
災害時などの緊急用の電話機6aに対する呼の通話のた
めのデータパケット送受信に、予め帯域確保しておいた
帯域確保経路13を割り当てるように構成されたVoI
Pシステムに適用した場合を例にとり説明した。これに
対し、本実施形態は、NATが介在する環境において通
話を実現するVoIPシステム、つまり、グローバルア
ドレスおよびプライベートアドレス間でのRTPによる
データパケットの送受を実現するためのVoIPシステ
ムに適用した場合を例にとり説明する。
【0152】図16は、本発明の第3実施形態が適用さ
れたVoIPシステムの概略図である。ここで、図1や
図11に示す上記の第1、2実施形態のVoIPシステ
ムと同じ機能を有するものには、同じ符号を付してい
る。
【0153】図16において、グローバルIPアドレス
空間19には、複数のルータ15a〜15fによりIP
網が構築されており、このIP網には、着呼側となるV
oIP端末17bや、VoIP端末17bのSIPプロ
キシサーバ19などが接続されている。このIP網に接
続されている各装置には、グローバルIPアドレスが割
り当てられている。
【0154】また、プライベートIPアドレス空間18
には、発呼側となるVoIP端末17aを含む複数の装
置によりIP網が構築されており、これらの装置は、C
R12’を介して、グローバルIPアドレス空間19に
設けられている各装置と通信を行なう。
【0155】そして、CR12’は、NAT機能を持つ
ルータとしての機能を有し、プライベートIPアドレス
空間18の各装置に割り当てられたプライベートIPア
ドレスと、CR12’に割り当てられているグローバル
IPアドレスとの変換処理を行うことにより、プライベ
ートIPアドレス空間18の各装置と、グローバルIP
アドレス空間19の各装置との通信を中継する。
【0156】また、CR12’は、VoIP端末17a
のSIPプロキシサーバとしての機能を有し、VoIP
端末17aおよびVoIP端末17b間でやり取りされ
る接続制御メッセージを中継する。
【0157】加えて、CR12’は、VoIP端末17
aの接続を要求する通話相手がグローバルIPアドレス
空間19に設置されているVoIP端末17bである場
合に、この通話のためのデータパケットが、VoIP端
末17aおよびVoIP端末17b間で確実に送受され
るように、中継制御する処理を行なう。
【0158】具体的には、VoIP端末17bに対して
は、VoIP端末17aとの通話のためのデータパケッ
トの宛先をCR12’に割り当てられているグローバル
IPアドレスに設定させることで、VoIP端末17b
よりのデータパケットがCR12’に届くようにする。
一方、VoIP端末17aに対しては、VoIP端末1
7bとの通話のためのデータパケットの宛先をCR1
2’に割り当てられているプライベートIPアドレスに
設定させることで、VoIP端末17aよりのデータパ
ケットがCR12’に届くようにする。
【0159】そして、CR12’は、自身に届いたデー
タパケット(CR12’宛のデータパケット)の宛先
を、当該パケットデータの送信元に応じて定まる宛先に
差換えて送出する。つまり、当該パケットデータの送信
元がVoIP端末17bのデータパケット送受信アドレ
ス(グローバルIPアドレスとポート番号)ならば、当
該パケットデータの宛先を、自身のデータパケット送受
信アドレス(グローバルIPアドレスとポート番号)か
らVoIP端末17aのデータパケット送受信アドレス
(プライベートIPアドレスとポート番号)に差換え
て、プライベートIPアドレス空間18に送出する。一
方、当該パケットデータの送信元がVoIP端末17a
のデータパケット送受信アドレス(プライベートIPア
ドレスとポート番号)ならば、当該パケットデータの宛
先を、自身のデータパケット送受信アドレス(プライベ
ートIPアドレスとポート番号)からVoIP端末17
bのデータパケット送受信アドレス(グローバルIPア
ドレスとポート番号)に差換えて、グローバルIPアド
レス空間19に送出する。
【0160】なお、CR12’の概略構成は、図5に示
す第2実施形態のCR12と基本的に同様である。但
し、監視対象アドレス管理部44に設定される監視対象
アドレスは、グローバルIPアドレス空間19に設置さ
れているVoIP端末17bのアドレスもしくはグロー
バルIPアドレス空間19にある装置であることを示す
アドレスとなる。
【0161】また、データ通信アドレス差換部46は、
VoIP端末17aより受け取った接続要求メッセージ
のメッセージボディ部に設定されている発呼側つまりV
oIP端末17aのデータパケット送受信アドレス(プ
ライベートIPアドレスとポート番号)を、自身(CR
12’)のデータパケット送受信アドレス(グローバル
IPアドレスとポート番号)に差換える。また、VoI
P端末17bより受け取った接続要求応答メッセージの
メッセージボディ部に設定されている着呼側つまりVo
IP端末17bのデータパケット送受信アドレス(グロ
ーバルIPアドレスとポート番号)を、自身(CR1
2’)のデータパケット送受信アドレス(プライベート
IPアドレスとポート番号)に差換える。
【0162】また、制御対象アドレス管理部58の情報
管理テーブル(図8参照)は、着呼側の接続制御メッセ
ージ送受信アドレス172およびデータパケット送受信
アドレス173が、グローバルIPアドレスとポート番
号で構成され、発呼側の接続制御メッセージ送受信アド
レス170およびデータパケット送受信アドレス171
が、プライベートIPアドレスとポート番号で構成され
ることになる。
【0163】さらに、ヘッダ情報差換部54は、自身
(CR12’)宛のデータパケットの送信元がグローバ
ルIPアドレスとポート番号からなるデータパケット送
受信アドレスならば、このデータパケットの宛先を、自
身のデータパケット送受信アドレス(グローバルIPア
ドレスとポート番号)から、情報管理テーブルで、この
送信元のデータパケット送受信アドレスと対で管理され
ているプライベートIPアドレスとポート番号からなる
データパケット送受信アドレスに差換える。一方、自身
(CR12’)宛のデータパケットの送信元がプライベ
ートIPアドレスとポート番号からなるデータパケット
送受信アドレスならば、このデータパケットの宛先を、
自身のデータパケット送受信アドレス(プライベートI
Pアドレスとポート番号)から、情報管理テーブルで、
この送信元のデータパケット送受信アドレスと対で管理
されているグローバルIPアドレスとポート番号からな
るデータパケット送受信アドレスに差換える。
【0164】以上、本発明の各実施形態について説明し
た。
【0165】なお、本発明は上記の各実施形態に限定さ
れるものではなく、その要旨の範囲内で数々の変形が可
能である。
【0166】例えば、上記の各実施形態では、データパ
ケット送受信アドレスのネゴシエーションを、接続要求
メッセージおよび接続要求応答メッセージを用いて行う
場合を例にとり説明した。ここで、接続制御プロトコル
として、例えばSIPを用いる場合、通常、接続要求メ
ッセージはINVITEメッセージ、接続要求応答メッ
セージは200 OKの応答メッセージとなる。しか
し、SIPでは、INVITEメッセージでSDPを設
定せず、200 OKの応答メッセージで相手から送ら
れてくるSDPの値を見た後に、ACKメッセージを返
す際にSDPの値を設定してネゴシエーションを行なう
場合がある。この場合は、200 OKメッセージを、
上記の各実施形態における接続要求メッセージ、そし
て、ACKメッセージを上記の各実施形態における接続
要求応答メッセージとして処理するとよい。すなわち、
データパケット送受信アドレスのネゴシエーションを行
う接続制御メッセージは、SDPの値が設定されたメッ
セージを、接続要求および接続応答メッセージとして処
理するとよい。
【0167】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
VoIPのような、呼を確立してデータパケットを送受
する場合に、緊急連絡等の優先度の高い呼のデータパケ
ットを、迅速に送受することができる。また、本発明に
よれば、NATが介在する環境でも、IP電話システム
を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態が適用されたVoIPシ
ステムの概略図である。
【図2】接続制御メッセージの構成例を示す図である。
【図3】図1に示すCA10の概略図である。
【図4】図2に示すAG制御部26からAG11へ通知
される制御情報の構成例を示す図である。
【図5】図1に示すCA10の動作フローを説明するた
め図である。
【図6】データパケットの構成例を示す図である。
【図7】図1に示すAG11の概略図である。
【図8】図7に示す制御対象アドレス管理部34で管理
する情報管理テーブルの構成例を示す図である。
【図9】図1に示すAG11の動作フローを説明するた
めの図である。
【図10】図1に示すVoIPシステムにおいて、Vo
IP端末5が緊急用の電話機6aに対して発呼した場合
におけるCA10およびAG11の動作シーケンスを説
明するための図である。
【図11】本発明の第2実施形態が適用されたVoIP
システムの概略図である。
【図12】図11に示すCR12の概略図である。
【図13】図11に示すCR12の動作フローを説明す
るための図である。
【図14】図13に示すデータ通信アドレス差換え処理
(S146)の動作フローを説明するための図である。
【図15】図11に示すVoIPシステムにおいて、V
oIP端末5が緊急用の電話機6aに対して発呼した場
合におけるCR12の動作シーケンスを説明するための
図である。
【図16】本発明の第3実施形態が適用されたVoIP
システムの概略図である。
【符号の説明】
1…アクセス網、2…バックボーン、5,17a,17
b…VoIP端末、6a〜6c…電話機、7…CMT
S、8a〜8c…MG(メディアゲートウェイ)、10
…CA(接続制御メッセージ処理装置)、11…AG
(データパケット処理装置)、12,12’…CR(呼
制御装置)、13…帯域確保経路、15a〜15f…ル
ータ、19…SIPプロキシサーバ、20,40…接続
制御メッセージ受信部、22,42…メッセージ解析
部、24,44…監視対象アドレス管理部、26…AG
制御部、28,48…接続制御メッセージ送信部、3
0,50…データパケット受信部、32,52…ヘッダ
情報解析部、34,58…制御対象アドレス管理部、3
6,56…データパケット送信部、45…受信制御部、
46…データ通信アドレス差換部、55…送信制御部、
54…ヘッダ情報差換部
フロントページの続き (72)発明者 星 徹 神奈川県川崎市麻生区王禅寺1099番地 株 式会社日立製作所システム開発研究所内 (72)発明者 秋山 秀洋 神奈川県横浜市戸塚区戸塚町216番地 株 式会社日立製作所通信事業部内 Fターム(参考) 5K030 GA01 HA08 HB01 HD03 HD06 HD09 LC06 LC09 5K033 AA02 BA14 CB09 DA05 DB18

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】データパケットを送受することにより通話
    を行なう端末間の呼を中継する呼制御装置であって、 前記端末間で送受される接続制御メッセージを中継する
    接続制御メッセージ処理部と、前記端末間で送受される
    データパケットを中継するデータパケット処理部と、を
    有し、 前記接続制御メッセージ処理部は、 予め帯域確保された経路へ送出すべきデータパケットの
    宛先アドレスを監視対象アドレスとして管理する監視対
    象アドレス管理手段と、 接続制御メッセージを受信する接続制御メッセージ受信
    手段と、 前記接続制御メッセージ受信手段が受信した接続制御メ
    ッセージを送信する接続制御メッセージ送信手段と、 前記接続制御メッセージ受信手段が受信した接続制御メ
    ッセージの内容を解析し、その結果、当該接続制御メッ
    セージが接続を要求する着呼側の端末のアドレスが、前
    記監視対象アドレス管理手段で管理されている監視対象
    アドレスである場合に、当該接続制御メッセージが接続
    を要求する着呼側の端末アドレスを、前記データパケッ
    ト処理部に通知するメッセージ解析手段と、を備え、 前記データパケット処理部は、 前記接続制御メッセージ処理部より通知された着呼側の
    端末アドレスを管理する制御対象アドレス管理手段と、 データパケットを受信するデータパケット受信手段と、 前記データパケット受信手段が受信したデータパケット
    を送信するデータパケット送信手段と、 前記データパケット受信手段が受信したデータパケット
    のヘッダ情報を解析し、その結果、当該データパケット
    の送信先のアドレスが、前記制御対象アドレス管理手段
    で管理されている着呼側の端末アドレスである場合に、
    当該データパケットが前記予め帯域確保された経路へ送
    出されるように、前記データパケット送信手段を制御す
    る中継制御手段と、を備えることを特徴とする呼制御装
    置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の呼制御装置であって、 前記データパケット処理部は、 通話を行なう両端末の一方が所属する第1のネットワー
    クと、他方が所属する第2のネットワークとの間を行き
    来する全てのデータパケットが、前記データパケット受
    信手段で受信されるように設置されることを特徴とする
    呼制御装置。
  3. 【請求項3】データパケットを送受することにより通話
    を行なう端末間の呼を中継する呼制御装置であって、 前記端末間で送受される接続制御メッセージを中継する
    接続制御メッセージ処理部と、前記端末間で送受される
    データパケットを中継するデータパケット処理部と、を
    有し、 前記接続制御メッセージ処理部は、 予め帯域確保された経路へ送出すべきデータパケットの
    宛先アドレスを監視対象アドレスとして管理する監視対
    象アドレス管理手段と、 接続制御メッセージを受信する接続制御メッセージ受信
    手段と、 前記接続制御メッセージ受信手段が受信した接続制御メ
    ッセージを送信する接続制御メッセージ送信手段と、 前記接続制御メッセージ受信手段が受信した接続制御メ
    ッセージの内容を解析し、その結果、当該接続制御メッ
    セージが接続を要求する着呼側の端末のアドレスが、前
    記監視対象アドレス管理手段で管理されている監視対象
    アドレスである場合に、当該接続制御メッセージが接続
    を要求する発呼側および着呼側の端末アドレスを、前記
    データパケット処理部に通知すると共に、前記発呼側お
    よび着呼側の端末各々が通話のために送信するデータパ
    ケットの宛先が、前記データパケット処理部となるよう
    に、当該接続制御メッセージのメッセージ内容を書き換
    えるメッセージ解析手段と、を備え、 前記データパケット処理部は、 前記接続制御メッセージ処理部より通知された発呼側お
    よび着呼側の端末アドレスを管理する制御対象アドレス
    管理手段と、 データパケットを受信するデータパケット受信手段と、 前記データパケット受信手段が受信したデータパケット
    を送信するデータパケット送信手段と、 前記データパケット受信手段が受信したデータパケット
    のヘッダ情報を解析し、その結果、当該データパケット
    の送信元のアドレスが、前記制御対象アドレス管理手段
    で管理されている着呼側の端末アドレスである場合は、
    当該データパケットの送信先のアドレスを、前記着呼側
    の端末アドレスと対で管理されている発呼側の端末アド
    レスに書き換え、その一方、当該データパケットの送信
    元のアドレスが、前記制御対象アドレス管理手段で管理
    されている発呼側の端末アドレスである場合は、当該デ
    ータパケットの送信先のアドレスを、前記発呼側の端末
    アドレスと対で管理されている着呼側の端末アドレスに
    書き換えると共に、このデータパケットが前記予め帯域
    確保された経路へ送出されるように、前記データパケッ
    ト送信手段を制御する中継制御手段と、を備えることを
    特徴とする呼制御装置。
  4. 【請求項4】請求項1、2または3記載の呼制御装置で
    あって、 前記データパケット処理部の前記データパケット送信手
    段は、 前記予め帯域確保された経路へ送出するデータパケット
    に、経路識別用のラベル付けを行うことを特徴とする呼
    制御装置。
  5. 【請求項5】データパケットを送受することにより通話
    を行なう端末間の呼を中継する呼制御装置であって、 前記端末間で送受される接続制御メッセージを中継する
    接続制御メッセージ処理部と、前記端末間で送受される
    データパケットを中継するデータパケット処理部と、を
    有し、 前記接続制御メッセージ処理部は、 NAT(Network Address Translation)を介してプラ
    イベートアドレス空間からグローバルアドレス空間へ送
    出されるデータパケットの宛先アドレスを監視対象アド
    レスとして管理する監視対象アドレス管理手段と、 接続制御メッセージを受信する接続制御メッセージ受信
    手段と、 前記接続制御メッセージ受信手段が受信した接続制御メ
    ッセージを送信する接続制御メッセージ送信手段と、 前記接続制御メッセージ受信手段が受信した接続制御メ
    ッセージの内容を解析し、その結果、当該接続制御メッ
    セージが接続を要求する着呼側の端末のアドレスが、前
    記監視対象アドレス管理手段で管理されている監視対象
    アドレスである場合に、当該接続制御メッセージが接続
    を要求する発呼側端末のプライベートアドレスおよび着
    呼側端末のグローバルアドレスを、前記データパケット
    処理部に通知すると共に、前記発呼側および着呼側の端
    末各々が通話のために送信するデータパケットの宛先
    が、前記データパケット処理部となるように、当該接続
    制御メッセージのメッセージ内容を書き換えるメッセー
    ジ解析手段と、を備え、 前記データパケット処理部は、 前記接続制御メッセージ処理部より通知された発呼側端
    末のプライベートアドレスおよび着呼側端末のグローバ
    ルアドレスを管理する制御対象アドレス管理手段と、 データパケットを受信するデータパケット受信手段と、 前記データパケット受信手段が受信したデータパケット
    を送信するデータパケット送信手段と、 前記データパケット受信手段が受信したデータパケット
    のヘッダ情報を解析し、その結果、当該データパケット
    の送信元のアドレスが、前記制御対象アドレス管理手段
    で管理されている着呼側端末のグローバルアドレスであ
    る場合は、当該データパケットの送信先のアドレスを、
    前記着呼側端末のグローバルアドレスと対で管理されて
    いる発呼側端末のプライベートアドレスに書き換え、そ
    の一方、当該データパケットの送信元のアドレスが、前
    記制御対象アドレス管理手段で管理されている発呼側端
    末のプライベートアドレスである場合は、当該データパ
    ケットの送信先のアドレスを、前記発呼側端末のプライ
    ベートアドレスと対で管理されている着呼側端末のグロ
    ーバルアドレスに書き換える中継制御手段と、を備える
    ことを特徴とする呼制御装置。
  6. 【請求項6】請求項1、2、3、4または5記載の呼制
    御装置であって、 前記接続制御メッセージ処理部および前記データパケッ
    ト処理部は、それぞれ別個の独立した装置であることを
    特徴とする呼制御装置。
  7. 【請求項7】請求項1、2、3、4または5記載の呼制
    御装置であって、 前記接続制御メッセージ処理部および前記データパケッ
    ト処理部は、同じ装置上に構築されていることを特徴と
    する呼制御装置。
  8. 【請求項8】データパケットを送受することにより通話
    を行なう端末間の呼を中継する呼制御方法であって、 接続制御メッセージを受信してその内容を解析し、その
    結果、当該接続制御メッセージが接続を要求する着呼側
    の端末のアドレスが、予め帯域確保された経路へ送出す
    べきデータパケットの宛先アドレスとして登録されてい
    るアドレスならば、前記着呼側の端末アドレスを制御対
    象アドレスとして管理するステップと、 データパケットを受信してヘッダ情報を解析し、その結
    果、当該データパケットの送信先のアドレスが、前記制
    御対象アドレスであるならば、当該データパケットが前
    記予め帯域確保された経路へ送出されるように、当該デ
    ータパケットの中継を制御するステップと、を有するこ
    とを特徴とする呼制御方法。
  9. 【請求項9】データパケットを送受することにより通話
    を行なう端末間の呼を中継する呼制御方法であって、 接続制御メッセージを受信してその内容を解析し、その
    結果、当該接続制御メッセージが接続を要求する着呼側
    の端末のアドレスが、予め帯域確保された経路へ送出す
    べきデータパケットの宛先アドレスとして登録されてい
    るアドレスならば、当該接続制御メッセージが接続を要
    求する発呼側および着呼側の端末アドレスを制御対象ア
    ドレスとして管理すると共に、前記発呼側および着呼側
    の端末各々が通話のために送信するデータパケットを受
    信できるように、当該接続制御メッセージのメッセージ
    内容を書き換えるステップと、 データパケットを受信してヘッダ情報を解析し、その結
    果、当該データパケットの送信元のアドレスが、前記制
    御対象アドレスとして管理されている着呼側の端末アド
    レスであるならば、当該データパケットの送信先のアド
    レスを、前記着呼側の端末アドレスと対で管理されてい
    る発呼側の端末アドレスに書き換えてから、当該データ
    パケットを送信し、その一方、当該データパケットの送
    信元のアドレスが、前記制御対象アドレスとして管理さ
    れている発呼側の端末アドレスであるならば、当該デー
    タパケットの送信先のアドレスを、前記発呼側の端末ア
    ドレスと対で管理されている着呼側の端末アドレスに書
    き換えると共に、このデータパケットが前記予め帯域確
    保された経路へ送出されるように中継を制御するステッ
    プと、を有することを特徴とする呼制御方法。
  10. 【請求項10】データパケットを送受することにより通
    話を行なう端末間の呼を中継する呼制御方法であって、 接続制御メッセージを受信してその内容を解析し、その
    結果、当該接続制御メッセージが接続を要求する着呼側
    の端末のアドレスが、NAT(Network Address Transl
    ation)を介してプライベートアドレス空間からグロー
    バルアドレス空間へ送出されるデータパケットの宛先ア
    ドレスとして登録されているアドレスならば、当該接続
    制御メッセージが接続を要求する発呼側端末のプライベ
    ートアドレスおよび着呼側端末のグローバルアドレスを
    制御対象アドレスとして管理すると共に、前記発呼側お
    よび着呼側の端末各々が通話のために送信するデータパ
    ケットを受信できるように、当該接続制御メッセージの
    メッセージ内容を書き換えるステップと、 データパケットを受信してヘッダ情報を解析し、その結
    果、当該データパケットの送信元のアドレスが、前記制
    御対象アドレスとして管理されている着呼側端末のグロ
    ーバルアドレスであるならば、当該データパケットの送
    信先のアドレスを、前記着呼側端末のグローバルアドレ
    スと対で管理されている発呼側端末のプライベートアド
    レスに書き換えてから、当該データパケットを送信し、
    その一方、当該データパケットの送信元のアドレスが、
    前記制御対象アドレスとして管理されている発呼側端末
    のプライベートアドレスであるならば、当該データパケ
    ットの送信先のアドレスを、前記発呼側端末のプライベ
    ートアドレスと対で管理されている着呼側端末のグロー
    バルアドレスに書き換えてから、当該データパケットを
    送信するように中継を制御するステップと、を有するこ
    とを特徴とする呼制御方法。
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