JP2003257836A - 有機膜形成方法 - Google Patents

有機膜形成方法

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JP2003257836A
JP2003257836A JP2002058356A JP2002058356A JP2003257836A JP 2003257836 A JP2003257836 A JP 2003257836A JP 2002058356 A JP2002058356 A JP 2002058356A JP 2002058356 A JP2002058356 A JP 2002058356A JP 2003257836 A JP2003257836 A JP 2003257836A
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film
organic
semiconductor substrate
base film
contact angle
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Application number
JP2002058356A
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English (en)
Inventor
Norihiko Tamaoki
徳彦 玉置
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 湿式洗浄処理が行なわれた下地膜上に低粘度
の有機材料を用いて、塗布むらのない均一な厚さの有機
薄膜を形成できるようにする。 【解決手段】 半導体基板10上の下地膜11に対し
て、CO2 を混入した純水よりなる洗浄液12を用いて
湿式洗浄処理を行なう。その後、HMDS蒸気雰囲気中で半
導体基板10に対してベークを行なうことにより、下地
膜11の表面にトリメチルシラノール13を生成する。
これにより、下地膜11の表面は、水に対する接触角が
3°以上で且つ30°以下の範囲になるように半疎水化
される。その後、下地膜11の上に有機薄膜14を形成
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はレジスト膜又は反射
防止膜等となる有機膜の形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】複雑な半導体集積回路を使用したシステ
ムの小型化に伴って、レジストパターン、つまりパター
ン化されたレジスト膜をマスクとして用いるパターンリ
ソグラフィ法により複雑な回路を小さいサイズのチップ
上に転写することが極めて困難になってきている。その
理由としては、パターンリソグラフィ法で用いられるエ
ネルギービームの短波長化に伴って、レジスト膜となる
感光性有機膜を通過したエネルギービームの被エッチン
グ膜(レジスト膜の下側に形成されている)での反射率
が高くなる結果、感光性有機膜における不必要な領域
(エネルギービームを照射したくない領域)まで感光さ
れてしまうことが考えられる。そこで、レジスト膜とな
る感光性有機膜を形成する前に、被エッチング膜上に、
エネルギービームを吸収する有機材料を塗布して該有機
材料よりなる反射防止膜を形成し、それによって感光性
有機膜を通過したエネルギービームの反射を抑制する方
法が提案されている。
【0003】図5(a)〜(c)は従来の有機膜形成方
法の各工程を示す断面図である。
【0004】まず、図5(a)に示すように、被エッチ
ング膜(図示省略)が形成された8インチサイズのシリ
コンウェハよりなる半導体基板100に対して、被エッ
チング膜の形成時に半導体基板100の表面に付着した
汚染物を除去するために湿式洗浄処理を行なう。具体的
には、半導体基板100上にノズル101から、例えば
CO2 を混入した純水よりなる洗浄液102を供給しな
がら半導体基板100を回転させることにより、半導体
基板100に対して湿式洗浄処理を行なう。このとき、
半導体基板100の表面に−OH基が付着する。
【0005】次に、後の工程で形成される有機膜104
(図5(c)参照)と半導体基板100との密着性を向
上させるために、半導体基板100に表面改質剤、例え
ばヘキサメチルジシラザン(HMDS)等のシランカップリ
ング剤を付着させて表面改質処理を行なう。具体的に
は、HMDS蒸気雰囲気中で、例えば基板温度が110℃で
且つ処理時間が60秒の条件で半導体基板100に対し
てベークを行なう。このようにすると、HMDSの蒸気圧が
高いために、HMDSが基板表面の−OH基と容易に反応
し、その結果、図5(b)に示すように、半導体基板1
00上にトリメチルシラノール103が生成される。こ
のトリメチルシラノール103は極めて活性で不安定な
ため、すぐに基板表面にトリメチルシロキサン型のアル
コキシド構造を形成し、それによって基板表面が疎水性
に改質される(加藤他、「超微細加工とレジスト材料」
P80〜83 、1985.12.25. 第1刷発行((株)CM
C))。
【0006】次に、図5(c)に示すように、半導体基
板100の表面に、例えば有機材料を回転塗布すること
により、半導体基板100の上にレジスト膜又は反射防
止膜等となる有機膜104を形成する。このとき、半導
体基板100の表面が疎水化されているので、半導体基
板100と、疎水性を有する有機膜104との付着力が
向上する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、有機材料を
用いて薄膜を形成する場合、当然、有機材料を用いて厚
膜を形成する場合と比べて同じレベル又はそれ以上の膜
厚均一性が要求される。
【0008】しかしながら、有機薄膜を形成する場合、
使用する有機材料の粘度を低くするために有機材料中に
占める溶媒の量を多くする必要がある一方、溶媒の量が
多くなるに従って溶媒の気化熱が有機膜の膜厚均一性に
悪影響を及ぼしやすくなる(特開平8−186072
号)。例えば本願発明者が図5(a)〜(c)に示す従
来の方法を用いて厚さ60nm程度の有機膜を形成した
ところ、膜厚均一性はレンジで25nm程度と良くなか
った。尚、有機膜形成前の湿式洗浄処理を省略すること
によって膜厚均一性の劣化を防止することが検討されて
いるが、湿式洗浄処理は、基板表面に付着した汚染物を
除去するために必須の工程である。
【0009】また、前記の課題に加えて、本願発明者
は、ハードマスクや無機反射防止膜等として用いられる
シリコン窒化膜又はシリコン窒化酸化膜の上に厚さ10
0nm程度以下の有機薄膜を形成した場合、基板となる
ウェハの中心部から周縁部方向に沿って延びる放射状の
塗布模様(以下、塗布むらと称する)が発生してしまう
という新たな課題を見出した。塗布むらのある有機膜が
ウェハ上に形成されると、ウェハ表面が部分的に露出す
る。このため、有機膜が例えばレジスト膜として形成さ
れている場合であってレジスト除去部が少ないホールパ
ターン等の形成を行なう場合には、塗布むらが生じたウ
ェハに対して次の処理工程を行なうことができなくな
る。また、レジスト除去部が多い不純物拡散層形成用の
イオン注入マスク等の形成を行なう場合にも、塗布むら
に起因する歩留まりの低下は避けられない。
【0010】前記に鑑み、本発明は、湿式洗浄処理が行
なわれた下地膜上に低粘度の有機材料を用いて、塗布む
らのない均一な厚さの有機薄膜を形成できるようにする
ことを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、本願発明者が、基板上のシリコン窒化膜の上に低
粘度の有機材料を用いて厚さ60nm程度の有機薄膜を
形成した場合における、シリコン窒化膜表面の水に対す
る接触角と塗布むら発生頻度との相関を調べたところ、
図6に示すような結果が得られた。図6において、横軸
に接触角θ(°)を、縦軸に塗布むら発生頻度(任意単
位)を示している。ここで、接触角θとは、図7に示す
ように、静止液体(例えば水)の表面が固体面(例えば
シリコン窒化膜表面)と接する場所で、液面と固体面と
がなす角度(液体の内部にある角度)を意味する。
【0012】図6に示すように、シリコン窒化膜表面の
水に対する接触角が3°以上で且つ30°以下である
と、低粘度の有機材料を用いて有機薄膜を形成した場合
にも塗布むらの発生を確実に抑制することができる。ま
た、このとき、有機薄膜の膜厚均一性はレンジで3nm
程度以下と良好であった。一方、シリコン窒化膜表面の
水に対する接触角が3°よりも小さいとき又は30°よ
りも大きいときは、塗布むらの発生頻度が高い。
【0013】ところで、通常の湿式洗浄処理(少なくと
も最終工程で水洗が実施される)が行なわれた直後のシ
リコン窒化膜表面の水に対する接触角は2°程度である
ので、言い換えると、湿式洗浄処理直後のシリコン窒化
膜表面は親水性であるので、この状態で有機薄膜の形成
を行なうと、塗布むらが発生する可能性が高い。
【0014】一方、有機膜形成前にシリコン窒化膜表面
に対して、例えば前述のHMDSを用いた通常の疎水化処理
(図5(b)参照)を行なうと、シリコン窒化膜表面の
水に対する接触角は60°程度以上にも達してしまう。
すなわち、通常の疎水化処理後のシリコン窒化膜表面は
強い疎水性状態となるので、この場合も塗布むらの発生
はさけられない。
【0015】尚、有機薄膜の下地膜がシリコン窒化酸化
膜である場合にも、接触角と塗布むら発生頻度との相関
について図6と同様の結果が得られた。また、有機薄膜
の下地膜がシリコン酸化膜(自然酸化膜を含む)である
場合にも、水に対する接触角が3°以上で且つ30°以
下であると、塗布むら抑制効果が生じた。
【0016】本発明は、以上の知見に基づきなされたも
のであって、具体的には、本発明に係る有機膜形成方法
は、下地膜に対して湿式洗浄処理を行なう工程と、湿式
洗浄処理が行なわれた下地膜の表面を、水に対する接触
角が3°以上で且つ30°以下の範囲になるように半疎
水化する工程と、半疎水化された下地膜の表面に有機材
料を供給することによって、下地膜の上に有機膜を形成
する工程とを備えている。
【0017】本発明の有機膜形成方法によると、湿式洗
浄処理後の下地膜の表面を、水に対する接触角が3°以
上で且つ30°以下の範囲になるように半疎水化した
後、下地膜上に有機膜を形成する。このため、湿式洗浄
直後に、接触角が2°程度の親水性表面状態である下地
膜上に有機膜を形成する場合と比べて、又は、通常の疎
水化処理後に、接触角が60°程度以上の強い疎水性表
面状態である下地膜上に有機膜を形成する場合と比べ
て、低粘度の有機材料を用いて薄い有機膜を形成したと
きにも、塗布むらのない膜厚均一性の優れた有機膜を形
成できる。従って、このような有機膜をレジスト膜又は
反射防止膜等として用いることにより、レジストパター
ンを微細化でき、それによって電子デバイスを確実に小
型化できる。
【0018】尚、本明細書においては、水に対する接触
角が3°以上で且つ30°以下の状態を半疎水性と定義
すると共に、半疎水性に表面改質することを半疎水化す
ると称する。
【0019】本発明の有機膜形成方法において、下地膜
の表面を半疎水化する工程は、下地膜の表面にシランカ
ップリング剤を付着させる工程を含むことが好ましい。
【0020】このようにすると、シランカップリング剤
を用いた表面改質処理条件(例えば基板温度や処理時間
等)の調節によって、下地膜の表面における水に対する
接触角を所望の範囲に確実に設定できる。また、このと
き、シランカップリング剤として例えばヘキサメチルジ
シラザンを用いることができる。
【0021】本発明の有機膜形成方法において、下地膜
の表面を半疎水化する工程は、下地膜の表面に対して炭
素含有ガスを用いてプラズマ処理を行なう工程を含むこ
とが好ましい。
【0022】このようにすると、プラズマ処理条件(例
えばガス流量や処理時間等)の調節によって、下地膜の
表面における水に対する接触角を所望の範囲に確実に設
定できる。
【0023】本発明の有機膜形成方法において、有機膜
の厚さは100nm以下であることが好ましい。
【0024】このようにすると、従来の有機膜形成方法
と比べて、塗布むらのない均一な厚さの有機膜を形成で
きるという本発明の効果が顕著に得られる。
【0025】本発明の有機膜形成方法において、下地膜
はシリコン窒化膜又はシリコン窒化酸化膜であることが
好ましい。
【0026】このようにすると、従来の有機膜形成方法
と比べて、塗布むらのない均一な厚さの有機膜を形成で
きるという本発明の効果が顕著に得られる。
【0027】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)以下、本発明
の第1の実施形態に係る有機膜形成方法について図面を
参照しながら説明する。
【0028】図1(a)〜(d)は第1の実施形態に係
る有機膜形成方法の各工程を示す断面図である。
【0029】まず、図1(a)に示すように、例えば8
インチサイズのシリコンウェハよりなる半導体基板10
上に、例えばシリコン窒化膜又はシリコン窒化酸化膜よ
りなる下地膜11を化学的気相成長法により形成する。
【0030】次に、下地膜11の形成時等に半導体基板
10の表面に付着した汚染物を除去するため、図1
(b)に示すように、半導体基板10上にノズル50か
ら、例えばCO2 を混入した純水よりなる洗浄液12を
供給しながら半導体基板10を回転させることにより、
下地膜11に対して湿式洗浄処理を行なう。このとき、
下地膜11の表面に−OH基が付着する結果、下地膜1
1の表面は、水に対する接触角が2°程度の親水性状態
となる。
【0031】図2は、第1の実施形態に係る有機膜形成
方法における湿式洗浄処理の具体的な様子を示してい
る。
【0032】図2に示すように、モーターの回転軸61
に固着されたウェハチャック60によって半導体基板1
0(下地膜11の図示は省略している)が保持されてい
る。そして、回転軸61により半導体基板10を回転さ
せながら、ノズル50から半導体基板10に対して洗浄
液12を吐出することによって、半導体基板10の表面
を洗浄する。このとき、ノズル50内に設けられた超音
波発振器51によって管52中を流れる洗浄液12に対
して、例えば周波数1MHz、出力100Wの超音波が
印加される。
【0033】尚、第1の実施形態において、洗浄液12
としてCO2 を混入した純水を用いるのは、洗浄液12
の抵抗値を低減することによって半導体基板10におけ
る静電破壊を防止するためのである。すなわち、純水の
比抵抗が18MΩであるのに対して、CO2 を混入した
純水の比抵抗は0.01MΩとなる。
【0034】次に、下地膜11の表面を、水に対する接
触角が3°以上で且つ30°以下の範囲になるように半
疎水化するため、下地膜11に表面改質剤、例えばHMDS
等のシランカップリング剤を付着させて表面改質処理を
行なう。具体的には、HMDS蒸気雰囲気中において、例え
ば基板温度が50℃で且つ処理時間が5秒の条件で半導
体基板10に対してベークを行なう。このようにする
と、HMDSの蒸気圧が高いために、HMDSが下地膜11の表
面の−OH基と容易に反応するので、図1(c)に示す
ように、下地膜11の表面にトリメチルシラノール13
が生成される。このトリメチルシラノール13は極めて
活性で不安定なため、すぐに下地膜11の表面にトリメ
チルシロキサン型のアルコキシド構造を形成し、それに
よって下地膜11の表面は、水に対する接触角が20°
程度の半疎水性状態に変化する。
【0035】次に、図1(d)に示すように、下地膜1
1上に有機材料を回転塗布して厚さ60nm程度の有機
薄膜14を反射防止膜として形成する。
【0036】図3は、第1の実施形態に係る有機膜形成
方法における有機材料の回転塗布の具体的な様子を示し
ている。
【0037】図3に示すように、モーターの回転軸81
に固着されたウェハチャック80によって半導体基板1
0(下地膜11等の図示は省略している)が保持されて
いる。そして、回転軸81により半導体基板10を回転
させながら、ノズル90内の管91から液状の有機材料
92を半導体基板10の中心に滴下することによって、
下地膜11上に有機薄膜14を形成する。このとき、有
機材料92の溶剤として例えばプロピレングリコールモ
ノメチルエーテルアセテートを用いると共に、半導体基
板10に対する有機材料92の総滴下量を1.5mlと
する。
【0038】以上に説明した工程によって形成された有
機薄膜14(厚さ60nm程度)には塗布むらの発生は
見られなかった。また、有機薄膜14の膜厚均一性はレ
ンジで3nm程度以下と良好であった。
【0039】その後、図示は省略しているが、有機薄膜
14上にレジスト膜を形成した後、有機薄膜14を反射
防止膜としてレジスト膜に対して露光を行ない、その
後、レジスト膜を現像してレジストパターンを形成す
る。
【0040】すなわち、第1の実施形態によると、下地
膜11に対して湿式洗浄処理を行なった後、下地膜11
の表面を、水に対する接触角が3°以上で且つ30°以
下の範囲になるように半疎水化し、その後、下地膜11
の上に有機薄膜14を形成する。このため、湿式洗浄直
後に、接触角が2°程度の親水性表面状態である下地膜
上に有機膜を形成する場合と比べて、又は、通常の疎水
化処理後に、接触角が60°程度以上の強い疎水性表面
状態である下地膜上に有機膜を形成する場合と比べて、
低粘度の有機材料を用いて薄い有機膜を形成したときに
も、塗布むらのない膜厚均一性の優れた有機薄膜14を
形成できる。従って、有機薄膜14よりなる反射防止膜
上にレジスト膜を均一に形成できるので、レジストパタ
ーンを微細化でき、それによって電子デバイスを確実に
小型化できる。
【0041】また、第1の実施形態によると、下地膜1
1の表面を半疎水化するために、下地膜11にHMDS等の
シランカップリング剤を付着させて表面改質処理を行な
うため、処理条件、例えば基板温度や処理時間等の調節
によって、下地膜11の表面における水に対する接触角
を所望の範囲に確実に設定できる。
【0042】尚、第1の実施形態において、有機薄膜1
4の膜厚は特に限定されるものではないが、該膜厚が1
00nm程度以下であると、従来の有機膜形成方法と比
べて、塗布むらのない均一な厚さの有機膜を形成できる
という本実施形態の効果が顕著に得られる。また、第1
の実施形態においては、膜厚60nm程度の有機薄膜1
4を形成したが、膜厚20nm程度の極薄の有機薄膜を
本実施形態の方法により形成した場合にも塗布むらの発
生は見られなかった。
【0043】また、第1の実施形態において、下地膜1
1の種類は特に限定されるものではないが、下地膜11
がシリコン窒化膜又はシリコン窒化酸化膜であると、従
来の有機膜形成方法と比べて、塗布むらのない均一な厚
さの有機膜を形成できるという本実施形態の効果が顕著
に得られる。
【0044】また、第1の実施形態において、図1
(b)に示す湿式洗浄処理の種類は特に限定されるもの
ではなく、少なくとも最終工程で水洗が実施される通常
の湿式洗浄処理を用いることができる。また、第1の実
施形態においては、湿式洗浄処理時に洗浄液12中に超
音波を透過させたが、これに代えて、洗浄液12中に超
音波を透過させなくてもよい。
【0045】また、第1の実施形態において、下地膜1
1の表面を半疎水化するために用いる表面改質剤として
HMDSを用いたが、これに代えて、他のシランカップリン
グ剤、例えばイソプロペノキシトリメチルシラン等を用
いてもよい。
【0046】また、第1の実施形態において、下地膜1
1にHMDSを付着させて表面改質処理を行なう時に半導体
基板10に対してベークを行なったが、これに代えて、
ベークを行なわなくてもよい。但し、ベークを行なった
方が、下地膜11上に形成される有機薄膜14の膜厚均
一性が向上する。
【0047】また、第1の実施形態において、HMDS蒸気
雰囲気中において基板温度が50℃で且つ処理時間が5
秒の条件で半導体基板10に対してベークを行なうこと
により、下地膜11の表面における水に対する接触角を
20°程度に設定した。しかし、第1の実施形態におい
ては、シランカップリング剤の種類又はベーク条件等の
調節により、下地膜11の表面における水に対する接触
角を、3°以上で且つ30°以下の範囲内で自由に設定
することができる。
【0048】また、第1の実施形態において、有機材料
92の溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエー
テルアセテートを用いたが、該溶剤は特に限定されるも
のではなく、例えばプロピレングリコールモノエチルエ
ーテル、乳酸エチル又はシクロヘキサノン等を用いても
よい。
【0049】また、第1の実施形態において、半導体基
板10に対する有機材料92の総滴下量は特に限定され
るものではないが、該滴下量が0.8ml以上である
と、有機薄膜14における塗布むらの発生を確実に防止
できる。また、該滴下量を大きくしていくと、半導体基
板10上に有機材料92を均一に拡げることが容易にな
るので、有機薄膜14の膜厚均一性が向上することは明
らかである。
【0050】また、第1の実施形態において、反射防止
膜として有機薄膜14を形成したが、これに代えて、レ
ジスト膜となる感光性有機膜として、又は層間膜となる
有機絶縁膜として、有機薄膜14を形成してもよい。
【0051】また、第1の実施形態において、半導体基
板10を用いたが、これに代えて、ガラス基板等の他の
基板を用いてもよい。
【0052】また、第1の実施形態においては、下地膜
表面を疎水化する処理を従来技術と比べて弱く行なうた
め、ホールパターン形成等のように、開口面積の小さい
レジストパターンを形成する工程で本実施形態の有機膜
形成方法を使用することが特に好ましい。
【0053】(第2の実施形態)以下、本発明の第2の
実施形態に係る有機膜形成方法について図面を参照しな
がら説明する。
【0054】図4(a)〜(d)は第2の実施形態に係
る有機膜形成方法の各工程を示す断面図である。
【0055】まず、第1の実施形態の図1(a)に示す
工程と同じく、図4(a)に示すように、例えば8イン
チサイズのシリコンウェハよりなる半導体基板10上
に、例えばシリコン窒化膜又はシリコン窒化酸化膜より
なる下地膜11を化学的気相成長法により形成する。
【0056】次に、下地膜11の形成時等に半導体基板
10の表面に付着した汚染物を除去するため、第1の実
施形態の図1(b)に示す工程と同じく、図4(b)に
示すように、半導体基板10上にノズル50から、例え
ばCO2 を混入した純水よりなる洗浄液12を供給しな
がら半導体基板10を回転させることにより、下地膜1
1に対して湿式洗浄処理を行なう。このとき、下地膜1
1の表面に−OH基が付着する結果、下地膜11の表面
は、水に対する接触角が2°程度の親水性状態となる。
【0057】次に、下地膜11の表面を、水に対する接
触角が3°以上で且つ30°以下の範囲になるように半
疎水化するため、図4(c)に示すように、下地膜11
の表面に対して炭素含有ガス20を用いてプラズマ処理
を行なう。具体的には、炭素含有ガス20として例えば
CF4 ガスを用いて、ガス流量が50ml/min(標準状
態)、ガス圧力が50Pa、RFパワーが200W、処
理時間が5secの条件で下地膜11の表面に対してプ
ラズマ処理を行なう。このようにすると、図4(c)に
示すように、下地膜11の表面にフッ化炭素重合物21
が生成され、それによって下地膜11の表面は、水に対
する接触角が10°程度の半疎水性状態に変化する。
【0058】次に、第1の実施形態の図1(d)に示す
工程と同じく、図4(d)に示すように、下地膜11上
に有機材料を回転塗布して厚さ60nm程度の有機薄膜
14を反射防止膜として形成する。
【0059】以上に説明した工程によって形成された有
機薄膜14(厚さ60nm程度)には塗布むらの発生は
見られなかった。また、有機薄膜14の膜厚均一性はレ
ンジで3nm程度以下と良好であった。
【0060】その後、図示は省略しているが、有機薄膜
14上にレジスト膜を形成した後、有機薄膜14を反射
防止膜としてレジスト膜に対して露光を行ない、その
後、レジスト膜を現像してレジストパターンを形成す
る。
【0061】すなわち、第2の実施形態によると、下地
膜11に対して湿式洗浄処理を行なった後、下地膜11
の表面を、水に対する接触角が3°以上で且つ30°以
下の範囲になるように半疎水化し、その後、下地膜11
の上に有機薄膜14を形成する。このため、湿式洗浄直
後に、接触角が2°程度の親水性表面状態である下地膜
上に有機膜を形成する場合と比べて、又は、通常の疎水
化処理後に、接触角が60°程度以上の強い疎水性表面
状態である下地膜上に有機膜を形成する場合と比べて、
低粘度の有機材料を用いて薄い有機膜を形成したときに
も、塗布むらのない膜厚均一性の優れた有機薄膜14を
形成できる。従って、有機薄膜14よりなる反射防止膜
上にレジスト膜を均一に形成できるので、レジストパタ
ーンを微細化でき、それによって電子デバイスを確実に
小型化できる。
【0062】また、第2の実施形態によると、下地膜1
1の表面を半疎水化するために、下地膜11の表面に対
して炭素含有ガス20を用いてプラズマ処理を行なうた
め、処理条件、例えばガス流量や処理時間等の調節によ
って、下地膜11の表面における水に対する接触角を所
望の範囲に確実に設定できる。
【0063】尚、第2の実施形態において、有機薄膜1
4の膜厚は特に限定されるものではないが、該膜厚が1
00nm程度以下であると、従来の有機膜形成方法と比
べて、塗布むらのない均一な厚さの有機膜を形成できる
という本実施形態の効果が顕著に得られる。また、第2
の実施形態においては、膜厚60nm程度の有機薄膜1
4を形成したが、膜厚20nm程度の極薄の有機薄膜を
本実施形態の方法により形成した場合にも塗布むらの発
生は見られなかった。
【0064】また、第2の実施形態において、下地膜1
1の種類は特に限定されるものではないが、下地膜11
がシリコン窒化膜又はシリコン窒化酸化膜であると、従
来の有機膜形成方法と比べて、塗布むらのない均一な厚
さの有機膜を形成できるという本実施形態の効果が顕著
に得られる。
【0065】また、第2の実施形態において、図4
(b)に示す湿式洗浄処理の種類は特に限定されるもの
ではなく、少なくとも最終工程で水洗が実施される通常
の湿式洗浄処理を用いることができる。
【0066】また、第2の実施形態において、下地膜1
1の表面を半疎水化するためのプラズマ処理に用いる炭
素含有ガス20としてCF4 ガスを用いたが、これに代
えて、CHF3 ガス、CH22ガス又はC26ガス等を
用いても同様の効果が得られる。また、CF4 等の炭素
含有ガスと、例えばO2 又はN2 等の炭素を含まないガ
スとの混合ガスを用いても同様の効果が得られる。
【0067】また、第2の実施形態において、炭素含有
ガス20としてCF4 ガスを用いて、ガス流量が50ml
/min(標準状態)、ガス圧力が50Pa、RFパワーが
200W、処理時間が5secの条件で下地膜11の表
面に対してプラズマ処理を行なうことにより、下地膜1
1の表面における水に対する接触角を10°程度に設定
した。しかし、第2の実施形態においては、炭素含有ガ
ス20の種類又はプラズマ処理条件等の調節により、下
地膜11の表面における水に対する接触角を、3°以上
で且つ30°以下の範囲内で自由に設定することができ
る。
【0068】また、第2の実施形態において、反射防止
膜として有機薄膜14を形成したが、これに代えて、レ
ジスト膜となる感光性有機膜として、又は層間膜となる
有機絶縁膜として、有機薄膜14を形成してもよい。
【0069】また、第2の実施形態において、半導体基
板10を用いたが、これに代えて、ガラス基板等の他の
基板を用いてもよい。
【0070】また、第2の実施形態においては、下地膜
表面を疎水化する処理を従来技術と比べて弱く行なうた
め、ホールパターン形成等のように、開口面積の小さい
レジストパターンを形成する工程で本実施形態の有機膜
形成方法を使用することが特に好ましい。
【0071】また、第1又は第2の実施形態において、
シリコン窒化膜又はシリコン窒化酸化膜よりなる下地膜
11上に有機薄膜14を形成する場合を対象とした。し
かし、メタル等の材料よりなる下地膜、又は自然酸化膜
が形成されたシリコン基板の上に有機膜を形成するよう
な場合にも、下地膜表面の水に対する接触角を、使用す
る有機材料に合わせて所定の範囲内に設定した後に有機
膜を形成することによって、同様の効果が得られる。
【0072】
【発明の効果】本発明によると、低粘度の有機材料を用
いて薄い有機膜を形成したときにも、塗布むらのない膜
厚均一性の優れた有機膜を形成できるので、該有機膜を
レジスト膜又は反射防止膜等として用いることにより、
レジストパターンを微細化でき、それによって電子デバ
イスを確実に小型化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(d)は本発明の第1の実施形態に係
る有機膜形成方法の各工程を示す断面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る有機膜形成方法
における湿式洗浄処理の具体的な様子を示す図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る有機膜形成方法
における有機材料の回転塗布の具体的な様子を示す図で
ある。
【図4】(a)〜(d)は本発明の第2の実施形態に係
る有機膜形成方法の各工程を示す断面図である。
【図5】(a)〜(c)は従来の有機膜形成方法の各工
程を示す断面図である。
【図6】シリコン窒化膜上に有機薄膜を形成する場合に
おける塗布むら発生頻度の接触角依存性を本願発明者が
調べた結果を示す図である。
【図7】接触角の定義を説明するための図である。
【符号の説明】
10 半導体基板 11 下地膜 12 洗浄液 13 トリメチルシラノール 14 有機薄膜 20 炭素含有ガス 21 フッ化炭素重合物 50 ノズル 51 超音波発振器 52 管 60 ウェハチャック 61 回転軸 80 ウェハチャック 81 回転軸 90 ノズル 91 管 92 有機材料

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下地膜に対して湿式洗浄処理を行なう工
    程と、 湿式洗浄処理が行なわれた前記下地膜の表面を、水に対
    する接触角が3°以上で且つ30°以下の範囲になるよ
    うに半疎水化する工程と、 半疎水化された前記下地膜の表面に有機材料を供給する
    ことによって、前記下地膜の上に有機膜を形成する工程
    とを備えていることを特徴とする有機膜形成方法。
  2. 【請求項2】 前記下地膜の表面を半疎水化する工程
    は、前記下地膜の表面にシランカップリング剤を付着さ
    せる工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の有機
    膜形成方法。
  3. 【請求項3】 前記シランカップリング剤はヘキサメチ
    ルジシラザンであることを特徴とする請求項2に記載の
    有機膜形成方法。
  4. 【請求項4】 前記下地膜の表面を半疎水化する工程
    は、前記下地膜の表面に対して炭素含有ガスを用いてプ
    ラズマ処理を行なう工程を含むことを特徴とする請求項
    1に記載の有機膜形成方法。
  5. 【請求項5】 前記有機膜の厚さは100nm以下であ
    ることを特徴とする請求項1に記載の有機膜形成方法。
  6. 【請求項6】 前記下地膜はシリコン窒化膜又はシリコ
    ン窒化酸化膜であることを特徴とする請求項1に記載の
    有機膜形成方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005029567A1 (en) * 2003-09-19 2005-03-31 Koninklijke Philips Electronics, N.V. Method of forming dielectric layers with low dielectric constants
WO2007105801A1 (ja) * 2006-03-10 2007-09-20 Canon Kabushiki Kaisha 液体吐出ヘッド基体、その基体を用いた液体吐出ヘッドおよびそれらの製造方法
JP2009016657A (ja) * 2007-07-06 2009-01-22 Tokyo Electron Ltd レジストパターンの再形成方法
US11145524B2 (en) 2019-07-22 2021-10-12 Semes Co., Ltd Apparatus and method for treating substrate

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