JP2003257080A - 追記型光記録媒体 - Google Patents

追記型光記録媒体

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JP2003257080A
JP2003257080A JP2002377351A JP2002377351A JP2003257080A JP 2003257080 A JP2003257080 A JP 2003257080A JP 2002377351 A JP2002377351 A JP 2002377351A JP 2002377351 A JP2002377351 A JP 2002377351A JP 2003257080 A JP2003257080 A JP 2003257080A
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JP2002377351A
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English (en)
Inventor
Hisamitsu Kamezaki
久光 亀崎
Yukie Inami
ゆき恵 井波
Toshishige Fujii
俊茂 藤井
Noboru Sasa
登 笹
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 情報の記録再生が行なわれる領域において有
機層の膜厚のバラツキや無機層のマイクロポアがある場
合でも、優れた記録再生及び必要な場合には消去が可能
な追記型光記録媒体の提供。 【解決手段】 情報トラックを構成する溝を設けた基板
上に、少なくとも、無機材料を主成分とする無機層と有
機材料を主成分とする有機層をこの順に有し、レーザ光
を照射することにより情報の記録再生が行なわれる追記
型光記録媒体であって、情報の記録再生が行われる領域
の10点平均表面粗さをRtとして、Rt<2nmであ
り、かつ情報の記録再生が行われる領域のディスク1周
分のトラック溝内及び/又はランド部上の有機層に存在
する、該ディスク1周分のトラック溝内及び/又はラン
ド部上の有機層の平均膜厚よりも2%以上薄い連続した
部分の面積が何れも225μm以下であることを特徴
とする追記型光記録媒体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザーにより情
報の記録再生及び必要な場合には消去が可能な追記型光
記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来技術】記録可能な光記録媒体では、記録前後の記
録層の物理的な変形、相変化、磁気的性質変化などに起
因した反射率の変化により記録された情報が再生され
る。このような光記録媒体がCDと互換可能な記録媒体
として用いられるためには、上記の高反射率、CNR特
性の以外にも記録の長期保存性及び高い記録感度が要求
される。このように、光記録媒体の特性向上と製造上の
容易性のために様々な材料を用いた多様な光記録媒体が
提案され、その一部が実用化されている。例えば、特許
文献1〜6には、プリグルーブの形成されている基板
と、前記基板上に順次に積層されている金属記録膜、バ
ッファ層及び反射層を含む光記録媒体において、前記バ
ッファ層が、600〜800nm波長のレーザービーム
に対する吸光性の低い物質として、650nmでは吸光
率(k)が1.0以下であり、780nmでは吸光率
(k)が0.1以下である有機物質からなることを特徴
とする光記録媒体が提案されている。
【0003】また、超高密度の記録が可能となる青色レ
ーザの開発は急速に進んでおり、それに対応した追記型
の光記録媒体の開発が行なわれている。従来の追記型光
記録媒体では、有機材料からなる記録層にレーザ光を照
射し、有機材料の分解・変質による屈折率変化を主に生
じさせることで記録ピットを形成させており、記録層に
用いられる有機材料の光学定数、分解挙動が良好な記録
ピットを形成させるための重要な要素となっている。従
って、記録層に用いる有機材料には、青色レーザ波長に
対する光学的性質や分解挙動の適切な材料を選択する必
要がある。青色レーザ対応の有機材料は、例えば、特許
文献7〜11に記載されている。しかし、これらの公報
では、実施例において溶液と薄膜のスペクトルを測定し
ているのみで、記録再生に関する記載がない。
【0004】特許文献12〜14には、実施例に記録の
記載があるものの、記録波長は488nmであり、また
記録条件や記録密度に関する記載はなく、良好な記録ピ
ットが形成できた旨の記載があるのみである。特許文献
15には、実施例に記録の記載があるものの、記録波長
は430nmであり、また記録条件や記録密度に関する
記載はなく、良好な変調度が得られた旨の記載があるの
みである。特許文献16〜25には、実施例に記録波長
430nm、NA0.65での記録例があるが、最短ピ
ットが0.4μmという低記録密度条件(DVDと同等
の記録密度)である。特許文献26には、記録再生波長
405〜408nmの記載があるが、記録密度に関する
具体的な記載はなく、14T−EFM信号の記録という
低記録密度条件である。
【0005】また、従来のCD、DVD系光記録媒体と
異なる層構成や記録方法に関して、以下のような技術が
公開されている。特許文献27には、基板/金属蒸着層
/光吸収層/保護シートという構成で、光吸収層によっ
て発生した熱によって、金属蒸着層を変色又は変形させ
ることで記録を行なう技術が開示されている。特許文献
28には、基板/誘電体層/光吸収体を含む記録層/反
射層という構成で、記録層の膜厚を変え溝部の深さを変
えることにより記録を行なう技術が開示されている。特
許文献29には、基板/絶縁層/シアニン記録膜/反射
膜/保護膜という構成で、絶縁膜に熱を逃がし記録部を
修正する技術が開示されている。特許文献30には、基
板/光吸収層/記録補助層/光反射層という構成で、記
録補助層を凹状に変形させると共に、記録補助層の変形
に沿って光反射層を凹状に変形させることで記録を行な
う技術が開示されている。
【0006】特許文献31には、基板/光吸収層/多孔
質な記録補助層/光反射層、或いは基板/多孔質な記録
補助層/光吸収層/光反射層という構成で、記録補助層
を凹状に変形させると共に、記録補助層の変形に沿って
光反射層を凹状に変形させることで記録を行なう技術が
開示されている。特許文献32には、基板/多孔質な光
吸収層/光反射層という構成で、光吸収層を凹状に変形
させると共に、光吸収層の変形に沿って光反射層を凹状
に変形させて記録を行なう技術が開示されている。特許
文献33には、基板/薄層/色素/反射層/保護層とい
う構成の光ディスクが開示されている。上記の光記録媒
体に共通して見られるのは、基板上に無機層を成膜した
場合に、膜材又はゴミなどの欠陥によって、直径数ミク
ロンのポアが形成されることである。このようなポアが
あると、スピンコーティング法で有機層を積層する場合
に、そのポアに溶液が浸透して更に大きな欠陥となり、
記録信号ではエラーとなって情報を正確に再生すること
ができないことになる。
【0007】
【特許文献1】特許第2966377号公報
【特許文献2】特開平10−134415号公報
【特許文献3】特開平10−124926号公報
【特許文献4】特開平10−124927号公報
【特許文献5】特開平9−265660号公報
【特許文献6】特表2000−516007号公報
【特許文献7】特開2001−181524号公報
【特許文献8】特開2001−158865号公報
【特許文献9】特開2000−343824号公報
【特許文献10】特開2000−343825号公報
【特許文献11】特開2000−335110号公報
【特許文献12】特開平11−221964号公報
【特許文献13】特開平11−334206号公報
【特許文献14】特開2000−43423号公報
【特許文献15】特開平11−58955号公報
【特許文献16】特開2001−39034号公報
【特許文献17】特開2000−149320号公報
【特許文献18】特開2000−113504号公報
【特許文献19】特開2000−108513号公報
【特許文献20】特開2000−222772号公報
【特許文献21】特開2000−218940号公報
【特許文献22】特開2000−222771号公報
【特許文献23】特開2000−158818号公報
【特許文献24】特開2000−280621号公報
【特許文献25】特開2000−280620号公報
【特許文献26】特開2001−146074号公報
【特許文献27】特開平8−83439号公報
【特許文献28】特開平8−138245号公報
【特許文献29】特許第2506867号公報
【特許文献30】特許第2591939号公報
【特許文献31】特許第2591940号公報
【特許文献32】特許第2591941号公報
【特許文献33】特開平10−172181号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、情報の記録
再生が行なわれる領域において有機層の膜厚のバラツキ
や無機層のマイクロポアがある場合でも、優れた記録再
生及び必要な場合には消去が可能な追記型光記録媒体の
提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題は、次の1)〜
3)の発明(以下、本発明1〜3という。)によって解
決される。 1) 情報トラックを構成する溝を設けた基板上に、少
なくとも、無機材料を主成分とする無機層と有機材料を
主成分とする有機層をこの順に有し、レーザ光を照射す
ることにより情報の記録再生が行なわれる追記型光記録
媒体であって、情報の記録再生が行われる領域の10点
平均表面粗さをRtとして、Rt<2nmであり、かつ
情報の記録再生が行われる領域のディスク1周分のトラ
ック溝内及び/又はランド部上の有機層に存在する、該
ディスク1周分のトラック溝内及び/又はランド部上の
有機層の平均膜厚よりも2%以上薄い連続した部分の面
積が何れも225μm以下であることを特徴とする追
記型光記録媒体。 2) 前記無機層に直径10μm以下のマイクロポアが
存在し、該マイクロポアの存在する部分に対応して、前
記有機層の平均膜厚よりも2%以上薄い連続した部分が
存在することを特徴とする1)記載の追記型光記録媒
体。 3) 無機層が、Fe、Ti、Zr、Ta、Cr、M
o、W、Ni、Rh、Pd、Pt、Cu、Ag、Au、
Zn、Al、In、Si、Ge、Te、Sn、Bi、S
b及びTlからなる群より選択される少なくとも一種の
物質及び/又はFe、Ti、Zr、Ta、Cr、Mo、
W、Ni、Rh、Pd、Pt、Cu、Ag、Au、Z
n、Al、In、Si、Ge、Te、Sn、Bi、Sb
及びTlからなる群より選択される少なくとも一種の物
質の酸化物、窒化物、硫化物又は炭化物を主成分とし、
かつ厚さが1〜200nmであることを特徴とする1)
又は2)記載の追記型光記録媒体。
【0010】以下、上記本発明について詳しく説明す
る。従来の追記型光記録媒体は、情報の記録再生が行わ
れる領域のディスク1周分のトラック及び/又はランド
上の有機層に存在する、該ディスク1周分のトラック及
び/又はランド上の有機層の平均膜厚よりも2%以上薄
い連続した部分の面積が300〜450μmもあり、
良好な記録を行うことは困難であった。そこで本発明者
らは、該平均膜厚よりも2%以上薄い連続した部分の面
積をどのようにして減らすかについて検討したところ、
マイクロポアに塗布溶媒が進入しない一定の接触角を有
する溶媒を用いたり、マイクロポアに塗布溶媒が進入し
ないように瞬時に溶媒を乾燥させることによって、その
面積を225μm以下に抑えることができ、この条件
を満足すれば、電気信号で確認する場合に記録波形の変
形又は変調度の不足が生じたり、光学顕微鏡100倍以
上で観察した場合にコントラストの差が認識できないな
どの問題も起らず、良好な記録が行えることを見出し、
本発明に至った。また、上記のような条件を満足する追
記型光記録媒体を得るには、基板と有機層の間に設ける
無機層の、情報の記録再生が行われる領域に存在するマ
イクロポアの直径を全て10μm以下とすることが好ま
しいことも見出した。
【0011】無機層のマイクロポアのサイズの調節は欠
陥検査機などの既存の光学的装置を用いて作成した媒体
を調べることにより行う事ができる。即ち、本発明にお
いては、欠陥検査機でマイクロポアのサイズを測定し、
直径が10μmよりも大きいマイクロポアを有する媒体
を生じない製造条件を探索した。マイクロポアのサイズ
を直径10μm以下に調節する方法としては、スパッタ
装置のチャンバー内の真空度を上げて、クリーン度をア
ップする方法が簡便で好ましい。例えば基板セットでチ
ャンバー内を10−4〜10−5台の真空度とする事に
より、直径10μmを越えるサイズのポアを低減させる
ことができる。前記平均膜厚よりも2%以上薄い連続し
た部分は、その面積が225μm以下である限り、ま
た、前記無機層に存在するマイクロポアについても、直
径10μm以下ならば、何れもプレーヤーのエラー修正
機能により記録再生に悪影響を与えないように処理でき
るため、それらの個数は問題にならない。なお、前記平
均膜厚よりも2%以上薄い連続した部分の薄さの上限値
は100%である。即ち、有機層に孔があいて有機層が
全くない状態でも構わない。
【0012】なお、本発明における平均膜厚とは、記録
を連続又は不連続に行う部分の膜厚を表し、例えばグル
ーブ内に記録するのであればグルーブ内の1トラックの
平均膜厚、ランド部に記録するのであればランド上の1
トラックの平均膜厚、グルーブ内及びランド部に記録す
るのであればグルーブ内と隣接するランド部を併せた1
トラックの平均膜厚を表す。情報の記録再生が行われる
領域の有機層に、上記1トラックの平均膜厚よりも2%
以上薄い連続した部分が存在すると、電気信号で確認す
る場合は記録波形の変形又は変調度の不足が生じ、光学
顕微鏡100倍以上で観察した場合はコントラストの差
が認識できないなど、良好な記録再生が行われなくな
る。
【0013】記録用レーザー光と再生用レーザー光の波
長は、再生用レーザー光による記録部の破壊や記録層材
料の光による劣化を防止できるため、異なっていても良
い。また、本発明の追記型光記録媒体は、前記平均膜厚
よりも2%以上薄い連続した部分の面積が最大で225
μmであるから、この最大面積でもエラー訂正可能な
ピットのサイズである、最短ピット長が0.25μm、
即ちピット長が0.25μm以上となるような記録条件
で用いることが好ましい。つまり、ピットが上記より小
さいサイズの場合は、そのサイズに相関して訂正可能な
最大面積が小さくなってしまう。
【0014】次に、本発明に係る追記型光記録媒体の第
一の例を、図1、図2に基づいて説明する。図1は要部
拡大断面図、図2は平面図である。この追記型光記録媒
体は、片面にプリフォーマットパターン2が微細な凹凸
状に形成された透明基板1、無機層3、有機層4、第二
の無機層5、該第二の無機層5を覆うようにコーティン
グされた保護層10、その上のインク層11から構成さ
れている。これらの層構成において、通常、無機層は、
光吸収層や保護層として機能し、有機層は、熱受容層と
して機能する。しかし、これに限られる訳ではなく、有
機層が光吸収機能を有する場合もあるし、無機層が光干
渉機能を有する場合などもあり、追記型光記録媒体とし
て用いることができる範囲で種々の組み合わせが可能で
ある。
【0015】透明基板1は、レーザーに対して透明性を
維持することができ、優れた衝撃強度を有し、80〜2
00℃の温度で容易に膨脹する材料からなる。このよう
な特性を満足する材料としては、ポリカーボネート、ポ
リメチルメタクリレート、エポキシ樹脂、ポリエステ
ル、非晶質ポリオレフィンなどがあり、ガラス転移温度
(Tg)が100〜200℃であるものが望ましい。透
明基板1の作製は公知の方法で行うことができ、上記透
明樹脂材料を所望の形状に成形し、その片面に所望のプ
リフォーマットパターンを転写したものや、所望の形状
に形成されたガラス等の透明セラミックス板の片面に所
望のプリフォーマットパターンが転写された透明樹脂層
を密着したものなど、公知に属する任意の透明基板を用
いることができる。また、ディスク状光記録媒体(以
下、光ディスクという)には、図2に示すような中心部
にセンタ孔1aを有する円盤状のものを用いる。更に、
基板表面に形成されるプリグルーブの深さは10〜20
0nmとすることが望ましい。深さが10nm未満の場
合には、記録後の基板膨脹により反射率が大きく増大し
て記録信号にノイズが多くなり、200nmを超える場
合には、熱受容層層にもプリグルーブが深く生じるため
均一な膜を得難い。
【0016】また、本発明の光記録媒体に波長450n
m以下のレーザー光と開口度(NA)が0.5以上、
0.7未満の対物レンズを用いて記録再生を行う場合に
は、トラックピッチは100〜300nm、200〜4
00nm、300〜500nm、400〜600nmの
範囲が安定したトラッキングを達成するために好適であ
り、中でも300〜500nmが適している。更に安定
したトラッキングのためには400〜500nmが良
い。一方、溝の深さはトラックピッチとの相関性がない
ので独自に設定することができ、10〜150nm、2
0〜140nm、20〜100nm、20〜50nmの
範囲が良好に使用可能な範囲である。中でも49±5n
m、50±10nm、60±20nmの条件でスタンパ
を作製すると、グルーブ内に色素が十分に充填され良好
な変調度が得られるので好適である。特に49±5nm
では、成形が容易で良好な変調度が得られるので好適で
ある。溝の形状は、底辺が現れないV溝、底辺が現れる
U溝の何れでもよいが、より安定したトラッキングを達
成するためにはU溝が好適である。
【0017】溝幅は溝の形状により変わるが、まずV溝
の開口部の幅(溝幅D1)に関して述べる。溝幅D1は
トラックピッチと相関があり、トラックピッチをTpと
した場合、0.1×Tp〜0.9×Tpの範囲で設ける
事ができる。更には0.2×Tp〜0.8×Tp、0.
3×Tp〜0.7×Tp、0.4×Tp〜0.6×Tp
のような0.5Tpを中心とした関係が良好であり、特
に、0.5Tpよりやや幅の広い0.4×Tp〜0.6
5×Tp、0.4×Tp〜0.7×Tpの関係が良好に
トラッキングでき、クロストークが少ないので好適であ
る。
【0018】次に、U溝の開口部の幅(溝幅D2)に関
して述べる。溝幅D2はトラックピッチと相関があり、
トラックピッチをTpとした場合、0.1×Tp〜0.
9×Tpの範囲で設ける事ができる。更には0.2×T
p〜0.8×Tp、0.3×Tp〜0.7×Tp、0.
4×Tp〜0.6×Tpのような0.5Tpを中心とし
た関係が良好であり、特に、0.5Tpよりやや幅の広
い0.4×Tp〜0.65×Tp、0.4×Tp〜0.
7×Tpの関係が良好にトラッキングでき、クロストー
クが少ないので好適である。次に、U溝の底部の幅(溝
幅D3)に関して述べる。溝幅D3は、溝幅D2とは相
関性がないので、成形が可能である限り適宜設定でき
る。しかし、トラックピッチとは相関があり、トラック
ピッチをTpとした場合、0.1×Tp〜0.9×Tp
の範囲で設ける事ができる。更には0.2×Tp〜0.
8×Tp、0.3×Tp〜0.7×Tp、0.4×Tp
〜0.6×Tpのような0.5Tpを中心とした関係が
良好であり、特に、0.5Tpよりやや幅の狭い0.2
×Tp〜0.6×Tp、0.3×Tp〜0.6×Tp、
0.4×Tp〜0.6×Tpの関係が良好にトラッキン
グでき、クロストークが少ないので好適である。
【0019】更に溝幅を現す値として、半分の溝深さで
現す半値幅という表現がある。これを溝幅D4とする。
溝幅D4はトラックピッチと相関があり、トラックピッ
チをTpとした場合、0.1×Tp〜0.9×Tpの範
囲で設ける事ができる。更には0.2×Tp〜0.8×
Tp、0.3×Tp〜0.7×Tp、0.4×Tp〜
0.6×Tpのような0.5Tpを中心とした関係が良
好であり、中でも、0.3×Tp〜0.7×Tp、0.
4×Tp〜0.6×Tpが好ましく、特に、0.4×T
p〜0.6×Tpが好適である。以上に挙げた数字の測
定はSEM(走査型電子顕微鏡)、タリステップ、AFM
(原子間力顕微鏡)、STM(スキャニングトンネルマ
イクロスコープ)等の既存の何れかの装置を使用して行
う。また、ここで挙げたトラックピッチ、溝深さ、溝幅
の数値は、スタンパ及びスタンパを用いて成形した基板
の何れにも適応するものである。つまり、スタンパを上
記の範囲内で作製した場合(従って、成形基板は上記の
範囲外になることもある)、スタンパを上記の範囲外で
作製し、基板が上記の範囲に入っている場合を含む。
【0020】また、本発明の光記録媒体に波長450n
m以下のレーザー光と開口度(NA)が0.7以上の対
物レンズを用いて記録再生を行う場合には、トラックピ
ッチは100〜300nm、200〜400nm、30
0〜500nm、400〜600nmの範囲が安定した
トラッキングを達成するために好適であり、中でも30
0〜500nmが適している。更に安定したトラッキン
グのためには300〜400nmが良い。一方、溝の深
さはトラックピッチとは相関性がないので、独自に設定
することができ、10〜150nm、20〜140n
m、20〜100nm、20〜50nmで表される範囲
が良好に使用可能な範囲である。中でも49±5nm、
50±10nm、60±20nmの条件でスタンパを作
製する事がグルーブ内に色素が十分に充填され良好な変
調度が得られる点で好適である。特に49±5nmで
は、成形が容易で良好な変調度が得られるので好適であ
る。溝の形状は、底辺が現れないV溝、底辺が現れるU
溝の何れでもよいが、より安定したトラッキングを達成
するためにはU溝が好適である。
【0021】溝幅は溝の形状により変わるが、まずV溝
の開口部の幅(溝幅D5)に関して述べる。溝幅D5は
トラックピッチと相関があり、トラックピッチをTpと
した場合、0.1×Tp〜0.9×Tpの範囲で設ける
事ができる。更には0.2×Tp〜0.8×Tp、0.
3×Tp〜0.7×Tp、0.4×Tp〜0.6×Tp
のような0.5Tpを中心とした関係が良好であり、特
に、0.5Tpよりやや幅の広い0.4×Tp〜0.6
5×Tp、0.4×Tp〜0.7×Tpの関係が良好に
トラッキングでき、クロストークが少ないという点で好
適である。次に、U溝の開口部の幅(溝幅D6)に関し
て述べる。溝幅D6はトラックピッチと相関があり、ト
ラックピッチをTpとした場合、0.1×Tp〜0.9
×Tpの範囲で設ける事ができる。更には0.2×Tp
〜0.8×Tp、0.3×Tp〜0.7×Tp、0.4
×Tp〜0.6×Tpのような0.5Tpを中心とした
関係が良好であり、特に、0.5Tpよりやや幅の広い
0.4×Tp〜0.65×Tp、0.4×Tp〜0.7
×Tpの関係が良好にトラッキングでき、クロストーク
が少ないという点で好適である。次に、U溝の底部の幅
(溝幅D7)に関して述べる。溝幅D7は、溝幅D6と
は相関性がないので、成形が可能である限り適宜設定で
きる。しかし、トラックピッチとは相関があり、トラッ
クピッチをTpとした場合、0.1×Tp〜0.9×T
pの範囲で設ける事ができる。更には0.2×Tp〜
0.8×Tp、0.3×Tp〜0.7×Tp、0.4×
Tp〜0.6×Tpのような0.5Tpを中心とした関
係が良好であり、特に、0.5Tpよりやや幅の狭い
0.2×Tp〜0.6×Tp、0.3×Tp〜0.6×
Tp、0.4×Tp〜0.6×Tpの関係が良好にトラ
ッキングでき、クロストークが少ないので好適である。
【0022】更に溝幅を現す値として、半分の溝深さで
現す半値幅という表現がある。これを溝幅D8とする。
溝幅D8はトラックピッチと相関があり、トラックピッ
チをTpとした場合、0.1×Tp〜0.9×Tpの範
囲で設ける事ができる。更には0.2×Tp〜0.8×
Tp、0.3×Tp〜0.7×Tp、0.4×Tp〜
0.6×Tpのような0.5Tpを中心とした関係が良
好であり、中でも、0.3×Tp〜0.7×Tp、0.
4×Tp〜0.6×Tpが好ましく、特に、0.4×T
p〜0.6×Tpが好適である。以上に挙げた数字の測
定はSEM、タリステップ、AFM、STM等の既存の
いずれかの装置を使用して行う。また、ここで挙げたト
ラックピッチ、溝深さ、溝幅の数値は、スタンパ及びス
タンパを用いて成形した基板の何れにも適応するもので
ある。つまり、スタンパを上記の範囲内で作製した場合
(従って、成形基板は上記の範囲外になることもあ
る)、スタンパを上記の範囲外で作製し、基板が上記の
範囲に入っている場合を含む。また、トラックピッチT
p=0.1〜0.6μmの範囲において、ウォブリング
量Wは、W=Tp/20〜Tp/40の範囲が良好にア
ドレスを読み出す事ができるので好適である。
【0023】プリフォーマットパターン2は、少なくと
も記録・再生用レーザービームを記録トラックに追従さ
せるためのビーム案内部を含んで構成される。図1、図
2の例では、ビーム案内部が、センタ孔1aと同心の渦
巻状又は同心円状に形成された案内溝2aを以って構成
されており、当該案内溝2aに沿って、アドレスピット
やクロックピット等のプリピット2bが形成されてい
る。プリピット2bが案内溝2a上に重ねて形成される
場合には、両者を光学的に識別できるようにするため、
図1に示すように、案内溝2aとプリピット2bとがそ
れぞれ異なる深さに形成される。プリピット2bが相隣
接する案内溝2aの間に形成される場合には、両者を同
じ深さに形成することもできる。なお、ビーム案内部と
しては、案内溝2aに代えてウォブルピットを記録トラ
ックに沿って形成することもできる。また、プリピット
2bを無くし案内溝のみで形成しても良い。
【0024】無機層3の材料としては、例えば原子配列
を変化させることにより情報の記録ができる相変化記録
材料を使用できる。具体的にはα−β−γ−Ge−Te
で代表される金属及び合金が挙げられる。ここでαは、
Cu、Ag、Au、Sc、Y、Ti、Zr、V、Nb、
Cr、Mo、Mn、Fe、Ru、Co、Rh、Ni、P
d、Hf、Ta、W、Ir、Pt、Hg、B、C、N、
P、O、S、Se、ランタニド元素、アクチニド元素、
アルカリ土類金属元素、不活性ガス元素などから選ばれ
た少なくとも一つの元素を表し、βは、Tl、Iなどの
ハロゲン元素、Naなどのアルカリ金属元素から選ばれ
た少なくとも一つの元素を表し、γは、Sb、Sn、A
s、Pb、Bi、Zn、Cd、Si、Al、Ga、In
から選ばれた少なくとも一つの元素を表す。また、光磁
気記録材料に使用される金属材料、例えば上記金属元素
の中のTb、Fe、Coなども無機層3として使用可能
である。
【0025】更に、Fe、Ti、Zr、Ta、Cr、M
o、W、Ni、Rh、Pd、Pt、Cu、Ag、Au、
Zn、Al、In、Si、Ge、Te、Sn、Bi、S
b及びTlからなる群より選択される少なくとも一種の
物質及び/又はそれらの酸化物、窒化物、炭化物、硫化
物を含有することが望ましい。酸化物などの具体例とし
ては、ZnS、SiO、SiN、AlN、ZnO−Si
2、SiC、ZnO 等が挙げられる。本発明では上
記のような材料を無機層の主成分として用いるが、ここ
で主成分とは上記の材料を50重量%以上含有すること
を意味する。また、銀を主体とする金属又は合金を用い
る場合には、銀の含有率が80原子%以上、好ましくは
90原子%以上であることが好ましい。
【0026】無機層3の膜厚は、1〜200nmが好適
である。膜厚が1nmより薄いと、割れを生じ良好な成
膜ができない。また、膜厚が200nmより厚い場合に
は、熱の伝達が大きくなり、良好な記録をすることがで
きない。材料別の好適な膜厚の例を示すと、SiCの場
合、8〜14nm、Agの場合10〜100nm、Te
の場合、1〜5nm、TeOの場合、1〜100nm、
ZnO−SiOの場合、5〜50nm、好ましくは1
0〜40nm、更に好ましくは20〜30nm、ZnS
の場合、5〜50nm、好ましくは10〜40nm、更
に好ましくは20〜30nm、SiO、SiN、Al
N、ZnOの場合、1〜50nm、好ましくは10〜
40nm、更に好ましくは20〜30nm、Si
の場合、5〜50nm、好ましくは10〜40nm、更
に好ましくは30〜40nmである。
【0027】この層には、通常、図1に示す様な貫通し
ていない独立気泡タイプのマイクロポア3aが存在し、
中には貫通している連続気泡タイプ3bが存在する。ま
た、マイクロポアの深さは、あまり影響ないが、情報を
記録・再生・消去する情報領域の平均膜厚を100とし
た場合、50以下が殆どであることが好ましく、10〜
30が多い方がより好ましい。無機層3は、その材料と
して金属材料又は合金材料を用いる場合には、スパッタ
リングや真空蒸着などの真空成膜法によって形成するこ
とができる。その場合、真空槽内の真空度を変えて(例
えば、10〜5torr程度)スパッタリングを行い、
密度又は結晶化状態の違う膜を形成することにより金属
反射膜の反射率を高くする技術を採用することもでき
る。第二の無機層5は、膜厚も材料も無機層3と同様で
ある。
【0028】一方、有機層4は、第一の無機層3よりも
熱的な影響を受け易く、変形又は光学的に変化し易い材
料を主成分とする必要がある。このような条件を満足す
る材料としては、例えば、アントラキノン系、ダイオキ
シディン系、トリフェノジチアジン系、フェナントレン
系、シアニン系、フタロシアニン系、ナフタロシアニン
系、メロシアニン系、ピリリウム系、キサンテン系、ト
リフェニルメタン系、クロコニウム系、アゾ系、インジ
ゴイド系、メチン系、アズレン系、スクアリリウム系、
スルファイド系及びメタンジチオールレート系の色素か
らなる群より選択される少なくとも1つの色素;上記色
素の少なくとも1つに加えて、ビニールアルコール系樹
脂、ビニールアセテート系樹脂、アクリレート系樹脂、
ポリエステル系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリスチレ
ン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、セルロース系樹脂及び
脂肪酸系樹脂からなる群より選択される少なくとも1つ
の高分子物質を50重量%以下含有する材料;金属錯体
化していてもよいポルフィリン、モノ、ジ、トリアザポ
ルフィリン系化合物群が挙げられる。この他に、芳香族
化合物、脂肪族化合物、アミド、エステル、アミン、ウ
レア、硫黄化合物、ヒドロキシ化合物などから上記の条
件を満足する化合物を適宜選択して用いることもでき
る。本発明では上記のような材料を有機層の主成分とし
て用いるが、ここで主成分とは上記の材料を50重量%
以上含有することを意味する。
【0029】特に下記一般式(1)で表される化合物を
少なくとも1種含有していると優れた効果を発揮する。
そして、波長300〜500nm及び/又は500〜7
00nmから選択される記録レーザー波長及び再生レー
ザー波長に対して記録再生が可能である。中でも、波長
300〜450nm及び/又は600〜700nm、更
には波長339〜435nm及び/又は635〜670
nmの範囲から選択される記録レーザー波長及び再生レ
ーザー波長に対して良好なC/N比を得ることができ、
また、再生光安定性も良く、高品位な信号特性が得られ
る追記型光記録媒体である。
【化1】 〔式中、環A、B、C、Dはそれぞれ独立に置換基を有
していてもよいピロール環骨格を表し、X、Y、Zはそ
れぞれ独立に置換基を有していてもよいメチン基又は窒
素原子を表し、X、Y、Zのうち少なくとも1つが置換
基を有していてもよいメチン基であり、Mは2個の水素
原子、置換基又は配位子を有していてもよい2〜4価の
金属原子又は半金属原子、オキシ金属原子の何れかを表
す。〕
【0030】上記一般式(1)で表される化合物は、置
換基の選択により吸光係数を保持した状態で吸収波長を
任意に選択できるため、前記レーザー光の波長におい
て、記録層に必要な光学定数を満足することのできる極
めて有用な有機色素である。また、一般式(1)の、置
換基を有していてもよいピロール環A、B、C、Dの置
換基の具体例としては、ハロゲン原子、ニトロ基、シア
ノ基、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボキシル基、ス
ルホン酸基、置換又は無置換のアルキル基、アラルキル
基、アリール基、アルケニル基、アルコキシ基、アラル
キルオキシ基、アリールオキシ基、アルケニルオキシ
基、アルキルチオ基、アラルキルチオ基、アリールチオ
基、アルケニルチオ基、モノ置換アミノ基、ジ置換アミ
ノ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アラルキル
オキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、ア
ルケニルオキシカルボニル基、モノ置換アミノカルボニ
ル基、ジ置換アミノカルボニル基、アシルオキシ基又は
ヘテロアリール基等が挙げられる。
【0031】また、一般式(1)のアザポルフィリン骨
格のメソ位に位置する置換基を有していてもよいメチン
基X、Y、Zの置換基の具体例としては、それぞれ下記
式(1a)、式(1b)、式(1c)で示される置換し
ていてもよいメチン基等が挙げられる。
【化2】 〔式中、G、G、Gは水素原子、ハロゲン原子、
シアノ基、置換又は無置換の「アルキル基、アラルキル
基、アリール基」の何れかを示す。〕 また、上記ピロール環の置換基、及びX、Y、Zで表さ
れるメチン基上の置換基は、連結基を介してピロール環
上の各置換基同士で、或いはピロール環上の置換基と隣
接するメチン基上の置換基とで連結していてもよく、具
体的には脂肪族縮合又は芳香族縮合による環の形成、或
いは連結基としてヘテロ原子又は金属錯体残基等のヘテ
ロ原子を含む複素環の形成等が挙げられる。更に、一般
式(1)のMの具体例としては、2価の無置換又は配位
子を有する金属原子、置換基を有する3価又は4価の金
属原子又は半金属原子、オキシ金属原子等が挙げられ
る。
【0032】上記一般式(1)で表される化合物の好ま
しい例としては、次の一般式(2)〜(8)で表される
化合物が挙げられる。
【化3】 〔式中、R〜Rはそれぞれ独立に、水素原子、ハロ
ゲン原子、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシル基、アミ
ノ基、カルボキシル基、スルホン酸基、置換又は無置換
の「アルキル基、アラルキル基、アリール基、アルケニ
ル基、アルコキシ基、アラルキルオキシ基、アリールオ
キシ基、アルケニルオキシ基、アルキルチオ基、アラル
キルチオ基、アリールチオ基、アルケニルチオ基」、モ
ノ置換アミノ基、ジ置換アミノ基、置換又は無置換の
「アシル基、アルコキシカルボニル基、アラルキルオキ
シカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アルケ
ニルオキシカルボニル基」、モノ置換アミノカルボニル
基、ジ置換アミノカルボニル基、置換又は無置換の「ア
シルオキシ基、ヘテロアリール基」の何れかを表し、L
は窒素原子又はC−R(Rは水素原子、ハロゲン
原子、シアノ基、置換又は無置換の「アルキル基、アラ
ルキル基、アリール基」の何れかを表す)で示される置
換されていてもよいメチン基を表し、Lは窒素原子又
はC−R10(R 10は水素原子、ハロゲン原子、シア
ノ基、置換又は無置換の「アルキル基、アラルキル基、
アリール基」の何れかを表す)で示される置換されてい
てもよいメチン基を表し、Lは、窒素原子又はC−R
11(R11は水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、置
換又は無置換の「アルキル基、アラルキル基、アリール
基」の何れかを表す)で示される置換されていてもよい
メチン基を表し、L〜Lのうち、少なくとも1つは
メチン基を表し、R〜R11の各置換基は連結基を介
して、隣接する置換基と共に環を形成してもよく、M
は2個の水素原子、2価の無置換又は配位子を有する金
属原子、置換基を有する3価又は4価の金属原子又は半
金属原子、オキシ金属原子の何れかを表す。〕
【0033】
【化4】 〔式中、R12〜R19はそれぞれ独立に、前記一般式
(2)のR〜Rと同一の基を表し、R20、R21
はそれぞれ独立に、前記一般式(2)のR〜R 11
同一の基を表し、R12〜R21の各置換基は連結基を
介して、隣接する置換基と共に環を形成してもよく、M
は前記一般式(2)のMと同一の物質を表す。(中
でも、R20、R21が置換又は無置換のフェニル基の
ものが好ましい。)〕
【0034】
【化5】 〔式中、R22〜R29はそれぞれ独立に、前記一般式
(2)のR〜Rと同一の基を表し、R30〜R32
はそれぞれ独立に、前記一般式(2)のR〜R 11
同一の基を表し、R22〜R32の各置換基は連結基を
介して、隣接する置換基と共に環を形成してもよく、M
は前記一般式(2)のMと同一の物質を表す。(R
30〜R32が置換又は無置換のフェニル基も好ましく
用いられる。)〕
【0035】
【化6】 〔式中、R33〜R44はそれぞれ独立に、水素原子、
ハロゲン原子、ヒドロキシル基、置換又は無置換の「ア
ルキル基、アリール基、アルコキシ基、アラルキルオキ
シ基、アリールオキシ基、アルケニルオキシ基、アルキ
ルチオ基、アリールチオ基、又はヘテロアリール基」の
何れかを表し、R33とR34、R35とR36は、連
結基を介して、それぞれ置換基を有していてもよい脂肪
族環を形成してもよく、X、Y、Zはそれぞれ独
立にメチン基又は窒素原子を表し、X、Y、Z
うち少なくとも2つが窒素原子であり、Mは前記一般
式(2)のMと同一の物質を表す。〕
【0036】
【化7】 〔式中、R45〜R56はそれぞれ独立に、前記一般式
(5)のR33〜R44と同一の基を表し、R45とR
46、R47とR48は、連結基を介して、それぞれ置
換基を有していてもよい脂肪族環を形成してもよく、M
は前記一般式(2)のMと同一の物質を表す。〕
【0037】
【化8】 〔式中、R57〜R68はそれぞれ独立に、前記一般式
(5)のR33〜R44と同一の基を表し、R57とR
58、R59とR60は連結基を介して、それぞれ置換
基を有していてもよい脂肪族環を形成してもよく、M
は前記一般式(2)のMと同一の物質を表す。〕
【0038】
【化9】 〔式中、R69〜R80はそれぞれ独立に、前記一般式
(5)のR33〜R44と同一の基を表し、R69とR
70、R71とR72は連結基を介して、それぞれ置換
基を有していてもよい脂肪族環を形成してもよく、M
は前記一般式(2)のMと同一の物質を表す。〕
【0039】下記一般式(9)で表されるマレオニトリ
ルと下記一般式(10)で表されるアセトフェノンとハ
ロゲン化金属及び/又は金属誘導体と反応させることに
より製造される下記一般式(11)で表されるアザポル
フィリン化合物の混合物(ここでいう混合物とは、原料
のマレオニトリル及びアセトフェノンの結合の仕方によ
り生成する構造異性体の混合物のことである)。
【化10】 〔式中、R81〜R86はそれぞれ独立に、前記一般式
(5)のR33〜R44と同一の基を表し、R81とR
82は連結基を介して、置換基を有していてもよい脂肪
族環を形成してもよく、Qはハロゲン原子又はシアノ基
を表す。〕
【0040】
【化11】 〔式中、A、Aは何れか一方が前記一般式(9)の
81、他方がR82を表し、A、Aは何れか一方
が前記一般式(9)のR81、他方がR82を表し、B
、B、B、Bは順に前記一般式(10)のR
83、R84、R 、R86又はR86、R85、R
84、R83を表し、B、B、B、B は順に前
記一般式(10)のR83、R84、R85、R86
はR86、R 85、R84、R83を表し、Mは前記
一般式(2)のMと同一の物質を表す。〕
【0041】前記一般式(2)で表されるアザポルフィ
リン化合物において、R〜Rがハロゲン原子である
場合の具体例としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原
子、ヨウ素原子が挙げられる。また、R〜Rが置換
又は無置換のアルキル基である場合の具体例としては、
次の(イ)〜(オ)の基が挙げられる。 (イ) メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso
−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、se
c−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、iso
−ペンチル基、2−メチルブチル基、1−メチルブチル
基、ネオペンチル基、1,2−ジメチルプロピル基、
1,1−ジメチルプロピル基、シクロペンチル基、n−
ヘキシル基、4−メチルペンチル基、3−メチルペンチ
ル基、2−メチルペンチル基、1−メチルペンチル基、
3,3−ジメチルブチル基、2,3−ジメチルブチル
基、1,3−ジメチルブチル基、2,2−ジメチルブチ
ル基、1,2−ジメチルブチル基、1,1−ジメチルブ
チル基、3−エチルブチル基、2−エチルブチル基、1
−エチルブチル基、1,2,2−トリメチルブチル基、
1,1,2−トリメチルブチル基、1−エチル−2−メ
チルプロピル基、シクロヘキシル基、n−ヘプチル基、
2−メチルヘキシル基、3−メチルヘキシル基、4−メ
チルヘキシル基、5−メチルヘキシル基、2,4−ジメ
チルペンチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル
基、2,5−ジメチルヘキシル基、2,5,5−トリメ
チルペンチル基、2,4−ジメチルヘキシル基、2,
2,4−トリメチルペンチル基、3,5,5−トリメチ
ルヘキシル基、n−ノニル基、n−デシル基、4−エチ
ルオクチル基、4−エチル−4,5−メチルヘキシル
基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基、1,3,5,
7−テトラエチルオクチル基、4−ブチルオクチル基、
6,6−ジエチルオクチル基、n−トリデシル基、6−
メチル−4−ブチルオクチル基、n−テトラデシル基、
n−ペンタデシル基、3,5−ジメチルヘプチル基、
2,6−ジメチルヘプチル基、2,4−ジメチルヘプチ
ル基、2,2,5,5−テトラメチルヘキシル基、1−
シクロペンチル−2,2−ジメチルプロピル基、1−シ
クロヘキシル−2,2−ジメチルプロピル基などの炭素
数1〜15の無置換の直鎖、分岐又は環状のアルキル
基;
【0042】(ロ) クロロメチル基、クロロエチル
基、ブロモエチル基、ヨードエチル基、ジクロロメチル
基、フルオロメチル基、トリフルオロメチル基、ペンタ
フルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル
基、2,2,2−トリクロロエチル基、1,1,1,
3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロピル基、ノナフ
ルオロブチル基、パーフルオロデシル基等のハロゲン原
子で置換した炭素数1〜10のアルキル基;
【0043】(ハ) ヒドロキシメチル基、2−ヒドロ
キシエチル基、3−ヒドロキシプロピル基、4−ヒドロ
キシブチル基、2−ヒドロキシ−3−メトキシプロピル
基、2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル基、2−ヒド
ロキシ−3−エトキシプロピル基、3−ブトキシ−2−
ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシ−3−シクロヘ
キシルオキシプロピル基、2−ヒドロキシプロピル基、
2−ヒドロキシブチル基、4−ヒドロキシデカリル基な
どのヒドロキシル基で置換した炭素数1〜10のアルキ
ル基;
【0044】(ニ) ヒドロキシメトキシメチル基、ヒ
ドロキシエトキシエチル基、2−(2′−ヒドロキシ−
1′−メチルエトキシ)−1−メチルエチル基、2−
(3′−フルオロ−2′−ヒドロキシプロポキシ)エチ
ル基、2−(3′−クロロ−2′−ヒドロキシプロポキ
シ)エチル基、ヒドロキシブトキシシクロヘキシル基な
どのヒドロキシアルコキシ基で置換した炭素数2〜10
のアルキル基;
【0045】(ホ) ヒドロキシメトキシメトキシメチ
ル基、ヒドロキシエトキシエトキシエチル基、[2′−
(2′−ヒドロキシ−1′−メチルエトキシ)−1′−
メチルエトキシ]エトキシエチル基、[2′−(2′−
フルオロ−1′−ヒドロキシエトキシ)−1′−メチル
エトキシ]エトキシエチル基、[2′−(2′−クロロ
−1′−ヒドロキシエトキシ)−1′−メチルエトキ
シ]エトキシエチル基などのヒドロキシアルコキシアル
コキシ基で置換した炭素数3〜10のアルキル基;
【0046】(ヘ) シアノメチル基、2−シアノエチ
ル基、3−シアノプロピル基、4−シアノブチル基、2
−シアノ−3−メトキシプロピル基、2−シアノ−3−
クロロプロピル基、2−シアノ−3−エトキシプロピル
基、3−ブトキシ−2−シアノプロピル基、2−シアノ
−3−シクロヘキシルプロピル基、2−シアノプロピル
基、2−シアノブチル基などのシアノ基で置換した炭素
数2〜10のアルキル基;
【0047】(ト) メトキシメチル基、エトキシメチ
ル基、プロポキシメチル基、ブトキシメチル基、メトキ
シエチル基、エトキシエチル基、プロポキシエチル基、
ブトキシエチル基、n−ヘキシルオキシエチル基、(4
−メチルペントキシ)エチル基、(1,3−ジメチルブ
トキシ)エチル基、(2−エチルヘキシルオキシ)エチ
ル基、n−オクチルオキシエチル基、(3,5,5−ト
リメチルヘキシルオキシ)エチル基、(2−メチル−1
−iso−プロピルプロポキシ)エチル基、(3−メチ
ル−1−iso−プロピルブチルオキシ)エチル基、2
−エトキシ−1−メチルエチル基、3−メトキシブチル
基、(3,3,3−トリフルオロプロポキシ)エチル
基、(3,3,3−トリクロロプロポキシ)エチル基な
どのアルコキシ基で置換した炭素数2〜15のアルキル
基;
【0048】(チ) メトキシメトキシメチル基、メト
キシエトキシエチル基、エトキシエトキシエチル基、プ
ロポキシエトキシエチル基、ブトキシエトキシエチル
基、シクロヘキシルオキシエトキシエチル基、デカリル
オキシプロポキシエトキシエチル基、(1,2−ジメチ
ルプロポキシ)エトキシエチル基、(3−メチル−1−
iso−ブチルブトキシ)エトキシエチル基、(2−メ
トキシ−1−メチルエトキシ)エチル基、(2−ブトキ
シ−1−メチルエトキシ)エチル基、2−(2′−エト
キシ−1′−メチルエトキシ)−1−メチルエチル基、
(3,3,3−トリフルオロプロポキシ)エトキシエチ
ル基、(3,3,3−トリクロロプロポキシ)エトキシ
エチル基などのアルコキシアルコキシ基で置換した炭素
数3〜15のアルキル基;
【0049】(リ) メトキシメトキシメトキシメチル
基、メトキシエトキシエトキシエチル基、エトキシエト
キシエトキシエチル基、ブトキシエトキシエトキシエチ
ル基、シクロヘキシルオキシエトキシエトキシエチル
基、プロポキシプロポキシプロポキシエチル基、(2,
2,2−トリフルオロエトキシ)エトキシエトキシエチ
ル基、(2,2,2−トリクロロエトキシ)エトキシエ
トキシエチル基などのアルコキシアルコキシアルコキシ
基で置換した炭素数4〜15のアルキル基;
【0050】(ヌ) ホルミルメチル基、2−オキソブ
チル基、3−オキソブチル基、4−オキソブチル基、
2,6−ジオキソシクロヘキサン−1−イル基、2−オ
キソ−5−t−ブチルシクロヘキサン−1−イル基等の
アシル基で置換した炭素数2〜10のアルキル基;
【0051】(ル) ホルミルオキシメチル基、アセト
キシエチル基、プロピオニルオキシエチル基、ブタノイ
ルオキシエチル基、バレリルオキシエチル基、(2−エ
チルヘキサノイルオキシ)エチル基、(3,5,5−ト
リメチルヘキサノイルオキシ)エチル基、(3,5,5
−トリメチルヘキサノイルオキシ)ヘキシル基、(3−
フルオロブチリルオキシ)エチル基、(3−クロロブチ
リルオキシ)エチル基などのアシルオキシ基で置換した
炭素数2〜15のアルキル基;
【0052】(ヲ) ホルミルオキシメトキシメチル
基、アセトキシエトキシエチル基、プロピオニルオキシ
エトキシエチル基、バレリルオキシエトキシエチル基、
(2−エチルヘキサノイルオキシ)エトキシエチル基、
(3,5,5−トリメチルヘキサノイル)オキシブトキ
シエチル基、(3,5,5−トリメチルヘキサノイルオ
キシ)エトキシエチル基、(2−フルオロプロピオニル
オキシ)エトキシエチル基、(2−クロロプロピオニル
オキシ)エトキシエチル基などのアシルオキシアルコキ
シ基で置換した炭素数3〜15のアルキル基;
【0053】(ワ) アセトキシメトキシメトキシメチ
ル基、アセトキシエトキシエトキシエチル基、プロピオ
ニルオキシエトキシエトキシエチル基、バレリルオキシ
エトキシエトキシエチル基、(2−エチルヘキサノイル
オキシ)エトキシエトキシエチル基、(3,5,5−ト
リメチルヘキサノイルオキシ)エトキシエトキシエチル
基、(2−フルオロプロピオニルオキシ)エトキシエト
キシエチル基、(2−クロロプロピオニルオキシ)エト
キシエトキシエチル基などのアシルオキシアルコキシア
ルコキシ基で置換した炭素数5〜15のアルキル基;
【0054】(カ) メトキシカルボニルメチル基、エ
トキシカルボニルメチル基、ブトキシカルボニルメチル
基、メトキシカルボニルエチル基、エトキシカルボニル
エチル基、ブトキシカルボニルエチル基、(p−エチル
シクロヘキシルオキシカルボニル)シクロヘキシル基、
(2,2,3,3−テトラフルオロプロポキシカルボニ
ル)メチル基、(2,2,3,3−テトラクロロプロポ
キシカルボニル)メチル基などのアルコキシカルボニル
基で置換した炭素数3〜15のアルキル基;
【0055】(ヨ) フェノキシカルボニルメチル基、
フェノキシカルボニルエチル基、(4−t−ブチルフェ
ノキシカルボニル)エチル基、ナフチルオキシカルボニ
ルメチル基、ビフェニルオキシカルボニルエチル基など
のアリールオキシカルボニル基で置換した炭素数8〜1
5のアルキル基;
【0056】(タ) ベンジルオキシカルボニルメチル
基、ベンジルオキシカルボニルエチル基、フェネチルオ
キシカルボニルメチル基、(4−シクロヘキシルオキシ
ベンジルオキシカルボニル)メチル基などのアラルキル
オキシカルボニル基で置換した炭素数9〜15のアルキ
ル基;
【0057】(レ) ビニルオキシカルボニルメチル
基、ビニルオキシカルボニルエチル基、アリルオキシカ
ルボニルメチル基、シクロペンタジエニルオキシカルボ
ニルメチル基、オクテノキシカルボニルメチル基などの
アルケニルオキシカルボニル基で置換した炭素数4〜1
0のアルキル基;
【0058】(ソ) メトキシカルボニルオキシメチル
基、メトキシカルボニルオキシエチル基、エトキシカル
ボニルオキシエチル基、ブトキシカルボニルオキシエチ
ル基、(2,2,2−トリフルオロエトキシカルボニル
オキシ)エチル基、(2,2,2−トリクロロエトキシ
カルボニルオキシ)エチル基などのアルコキシカルボニ
ルオキシ基で置換した炭素数3〜15のアルキル基;
【0059】(ツ) メトキシメトキシカルボニルオキ
シメチル基、メトキシエトキシカルボニルオキシエチル
基、エトキシエトキシカルボニルオキシエチル基、ブト
キシエトキシカルボニルオキシエチル基、(2,2,2
−トリフルオロエトキシ)エトキシカルボニルオキシエ
チル基、(2,2,2−トリクロロエトキシ)エトキシ
カルボニルオキシエチル基などのアルコキシアルコキシ
カルボニルオキシ基で置換した炭素数4〜15のアルキ
ル基;
【0060】(ネ) ジメチルアミノメチル基、ジエチ
ルアミノメチル基、ジ−n−ブチルアミノメチル基、ジ
−n−ヘキシルアミノメチル基、ジ−n−オクチルアミ
ノメチル基、ジ−n−デシルアミノメチル基、N−イソ
アミル−N−メチルアミノメチル基、ピペリジノメチル
基、ジ(メトキシメチル)アミノメチル基、ジ(メトキ
シエチル)アミノメチル基、ジ(エトキシメチル)アミ
ノメチル基、ジ(エトキシエチル)アミノメチル基、ジ
(プロポキシエチル)アミノメチル基、ジ(ブトキシエ
チル)アミノメチル基、ビス(2−シクロヘキシルオキ
シエチル)アミノメチル基、ジメチルアミノエチル基、
ジエチルアミノエチル基、ジ−n−ブチルアミノエチル
基、ジ−n−ヘキシルアミノエチル基、ジ−n−オクチ
ルアミノエチル基、ジ−n−デシルアミノエチル基、N
−イソアミル−N−メチルアミノエチル基、ピペリジノ
エチル基、ジ(メトキシメチル)アミノエチル基、ジ
(メトキシエチル)アミノエチル基、ジ(エトキシメチ
ル)アミノエチル基、ジ(エトキシエチル)アミノエチ
ル基、ジ(プロポキシエチル)アミノエチル基、ジ(ブ
トキシエチル)アミノエチル基、ビス(2−シクロヘキ
シルオキシエチル)アミノエチル基、ジメチルアミノプ
ロピル基、ジエチルアミノプロピル基、ジ−n−ブチル
アミノプロピル基、ジ−n−ヘキシルアミノプロピル
基、ジ−n−オクチルアミノプロピル基、ジ−n−デシ
ルアミノプロピル基、N−イソアミル−N−メチルアミ
ノプロピル基、ピペリジノプロピル基、ジ(メトキシメ
チル)アミノプロピル基、ジ(メトキシエチル)アミノ
プロピル基、ジ(エトキシメチル)アミノプロピル基、
ジ(エトキシエチル)アミノプロピル基、ジ(プロポキ
シエチル)アミノプロピル基、ジ(ブトキシエチル)ア
ミノプロピル基、ビス(2−シクロヘキシルオキシエチ
ル)アミノプロピル基、ジメチルアミノブチル基、ジエ
チルアミノブチル基、ジ−n−ブチルアミノブチル基、
ジ−n−ヘキシルアミノブチル基、ジ−n−オクチルア
ミノブチル基、ジ−n−デシルアミノブチル基、N−イ
ソアミル−N−メチルアミノブチル基、ピペリジノブチ
ル基、ジ(メトキシメチル)アミノブチル基、ジ(メト
キシエチル)アミノブチル基、ジ(エトキシメチル)ア
ミノブチル基、ジ(エトキシエチル)アミノブチル基、
ジ(プロポキシエチル)アミノブチル基、ジ(ブトキシ
エチル)アミノブチル基、ビス(2−シクロヘキシルオ
キシエチル)アミノブチル基等のジアルキルアミノ基が
置換した炭素数3〜20のアルキル基;
【0061】(ナ) アセチルアミノメチル基、アセチ
ルアミノエチル基、プロピオニルアミノエチル基、ブタ
ノイルアミノエチル基、シクロヘキサンカルボニルアミ
ノエチル基、p−メチルシクロヘキサンカルボニルアミ
ノエチル基、スクシンイミノエチル基などのアシルアミ
ノ基で置換した炭素数3〜10のアルキル基;
【0062】(ラ) メチルスルホンアミノメチル基、
メチルスルホンアミノエチル基、エチルスルホンアミノ
エチル基、プロピルスルホンアミノエチル基、オクチル
スルホンアミノエチル基などのアルキルスルホンアミノ
基で置換した炭素数2〜10のアルキル基;
【0063】(ム) メチルスルホニルメチル基、エチ
ルスルホニルメチル基、ブチルスルホニルメチル基、メ
チルスルホニルエチル基、エチルスルホニルエチル基、
ブチルスルホニルエチル基、2−エチルヘキシルスルホ
ニルエチル基、2,2,3,3−テトラフルオロプロピ
ルスルホニルメチル基、2,2,3,3−テトラクロロ
プロピルスルホニルメチル基などのアルキルスルホニル
基で置換した炭素数2〜10のアルキル基;
【0064】(ウ) ベンゼンスルホニルメチル基、ベ
ンゼンスルホニルエチル基、ベンゼンスルホニルプロピ
ル基、ベンゼンスルホニルブチル基、トルエンスルホニ
ルメチル基、トルエンスルホニルエチル基、トルエンス
ルホニルプロピル基、トルエンスルホニルブチル基、キ
シレンスルホニルメチル基、キシレンスルホニルエチル
基、キシレンスルホニルプロピル基、キシレンスルホニ
ルブチル基などのアリールスルホニル基で置換した炭素
数7〜12のアルキル基;
【0065】(ヰ) チアジアゾリノメチル基、ピロリ
ノメチル基、ピロリジノメチル基、ピラゾリジノメチル
基、イミダゾリジノメチル基、オキサゾリル基、トリア
ゾリノメチル基、モルホリノメチル基、インドーリノメ
チル基、ベンズイミダゾリノメチル基、カルバゾリノメ
チル基などの複素環基で置換した炭素数2〜13のアル
キル基;
【0066】(ノ−1) フェロセニルメチル基、フェ
ロセニルエチル基、フェロセニル−n−プロピル基、フ
ェロセニル−iso−プロピル基、フェロセニル−n−
ブチル基、フェロセニル−iso−ブチル基、フェロセ
ニル−sec−ブチル基、フェロセニル−t−ブチル
基、フェロセニル−n−ペンチル基、フェロセニル−i
so−ペンチル基、フェロセニル−2−メチルブチル
基、フェロセニル−1−メチルブチル基、フェロセニル
ネオペンチル基、フェロセニル−1,2−ジメチルプロ
ピル基、フェロセニル−1,1−ジメチルプロピル基、
フェロセニルシクロペンチル基、フェロセニル−n−ヘ
キシル基、フェロセニル−4−メチルペンチル基、フェ
ロセニル−3−メチルペンチル基、フェロセニル−2−
メチルペンチル基、フェロセニル−1−メチルペンチル
基、フェロセニル−3,3−ジメチルブチル基、フェロ
セニル−2,3−ジメチルブチル基、フェロセニル−
1,3−ジメチルブチル基、フェロセニル−2,2−ジ
メチルブチル基、フェロセニル−1,2−ジメチルブチ
ル基、フェロセニル−1,1−ジメチルブチル基、フェ
ロセニル−3−エチルブチル基、フェロセニル−2−エ
チルブチル基、フェロセニル−1−エチルブチル基、フ
ェロセニル−1,2,2−トリメチルブチル基、フェロ
セニル−1,1,2−トリメチルブチル基、フェロセニ
ル−1−エチル−2−メチルプロピル基、フェロセニル
シクロヘキシル基、フェロセニル−n−ヘプチル基、フ
ェロセニル−2−メチルヘキシル基、フェロセニル−3
−メチルヘキシル基、フェロセニル−4−メチルヘキシ
ル基、フェロセニル−5−メチルヘキシル基、フェロセ
ニル−2,4−ジメチルペンチル基、フェロセニル−n
−オクチル基、フェロセニル−2−エチルヘキシル基、
フェロセニル−2,5−ジメチルヘキシル基、フェロセ
ニル−2,5,5−トリメチルペンチル基、フェロセニ
ル−2,4−ジメチルヘキシル基、フェロセニル−2,
2,4−トリメチルペンチル基、フェロセニル−3,
5,5−トリメチルヘキシル基、フェロセニル−n−ノ
ニル基、フェロセニル−n−デシル基、
【0067】(ノ−2) コバルトセニルメチル基、コ
バルトセニルエチル基、コバルトセニル−n−プロピル
基、コバルトセニル−iso−プロピル基、コバルトセ
ニル−n−ブチル基、コバルトセニル−iso−ブチル
基、コバルトセニル−sec−ブチル基、コバルトセニ
ル−t−ブチル基、コバルトセニル−n−ペンチル基、
コバルトセニル−iso−ペンチル基、コバルトセニル
−2−メチルブチル基、コバルトセニル−1−メチルブ
チル基、コバルトセニルネオペンチル基、コバルトセニ
ル−1,2−ジメチルプロピル基、コバルトセニル−
1,1−ジメチルプロピル基、コバルトセニルシクロペ
ンチル基、コバルトセニル−n−ヘキシル基、コバルト
セニル−4−メチルペンチル基、コバルトセニル−3−
メチルペンチル基、コバルトセニル−2−メチルペンチ
ル基、コバルトセニル−1−メチルペンチル基、コバル
トセニル−3,3−ジメチルブチル基、コバルトセニル
−2,3−ジメチルブチル基、コバルトセニル−1,3
−ジメチルブチル基、コバルトセニル−2,2−ジメチ
ルブチル基、コバルトセニル−1,2−ジメチルブチル
基、コバルトセニル−1,1−ジメチルブチル基、コバ
ルトセニル−3−エチルブチル基、コバルトセニル−2
−エチルブチル基、コバルトセニル−1−エチルブチル
基、コバルトセニル−1,2,2−トリメチルブチル
基、コバルトセニル−1,1,2−トリメチルブチル
基、コバルトセニル−1−エチル−2−メチルプロピル
基、コバルトセニルシクロヘキシル基、コバルトセニル
−n−ヘプチル基、コバルトセニル−2−メチルヘキシ
ル基、コバルトセニル−3−メチルヘキシル基、コバル
トセニル−4−メチルヘキシル基、コバルトセニル−5
−メチルヘキシル基、コバルトセニル−2,4−ジメチ
ルペンチル基、コバルトセニル−n−オクチル基、コバ
ルトセニル−2−エチルヘキシル基、コバルトセニル−
2,5−ジメチルヘキシル基、コバルトセニル−2,
5,5−トリメチルペンチル基、コバルトセニル−2,
4−ジメチルヘキシル基、コバルトセニル−2,2,4
−トリメチルペンチル基、コバルトセニル−3,5,5
−トリメチルヘキシル基、コバルトセニル−n−ノニル
基、コバルトセニル−n−デシル基、
【0068】(ノ−3) ニッケロセニルメチル基、ニ
ッケロセニルエチル基、ニッケロセニル−n−プロピル
基、ニッケロセニル−iso−プロピル基、ニッケロセ
ニル−n−ブチル基、ニッケロセニル−iso−ブチル
基、ニッケロセニル−sec−ブチル基、ニッケロセニ
ル−t−ブチル基、ニッケロセニル−n−ペンチル基、
ニッケロセニル−iso−ペンチル基、ニッケロセニル
−2−メチルブチル基、ニッケロセニル−1−メチルブ
チル基、ニッケロセニルネオペンチル基、ニッケロセニ
ル−1,2−ジメチルプロピル基、ニッケロセニル−
1,1−ジメチルプロピル基、ニッケロセニルシクロペ
ンチル基、ニッケロセニル−n−ヘキシル基、ニッケロ
セニル−4−メチルペンチル基、ニッケロセニル−3−
メチルペンチル基、ニッケロセニル−2−メチルペンチ
ル基、ニッケロセニル−1−メチルペンチル基、ニッケ
ロセニル−3,3−ジメチルブチル基、ニッケロセニル
−2,3−ジメチルブチル基、ニッケロセニル−1,3
−ジメチルブチル基、ニッケロセニル−2,2−ジメチ
ルブチル基、ニッケロセニル−1,2−ジメチルブチル
基、ニッケロセニル−1,1−ジメチルブチル基、ニッ
ケロセニル−3−エチルブチル基、ニッケロセニル−2
−エチルブチル基、ニッケロセニル−1−エチルブチル
基、ニッケロセニル−1,2,2−トリメチルブチル
基、ニッケロセニル−1,1,2−トリメチルブチル
基、ニッケロセニル−1−エチル−2−メチルプロピル
基、ニッケロセニルシクロヘキシル基、ニッケロセニル
−n−ヘプチル基、ニッケロセニル−2−メチルヘキシ
ル基、ニッケロセニル−3−メチルヘキシル基、ニッケ
ロセニル−4−メチルヘキシル基、ニッケロセニル−5
−メチルヘキシル基、ニッケロセニル−2,4−ジメチ
ルペンチル基、ニッケロセニル−n−オクチル基、ニッ
ケロセニル−2−エチルヘキシル基、ニッケロセニル−
2,5−ジメチルヘキシル基、ニッケロセニル−2,
5,5−トリメチルペンチル基、ニッケロセニル−2,
4−ジメチルヘキシル基、ニッケロセニル−2,2,4
−トリメチルペンチル基、ニッケロセニル−3,5,5
−トリメチルヘキシル基、ニッケロセニル−n−ノニル
基、ニッケロセニル−n−デシル基、
【0069】(ノ−4) ジクロロチタノセニルメチル
基、トリクロロチタンシクロペンタジエニルメチル基、
ビス(トリフルオルメタンスルホナト)チタノセンメチ
ル基、ジクロロジルコノセニルメチル基、ジメチルジル
コノセニルメチル基、ジエトキシジルコノセニルメチル
基、ビス(シクロペンタジエニル)クロムメチル基、ビ
ス(シクロペンタジエニル)ジクロロモリブデンメチル
基、ビス(シクロペンタジエニル)ジクロロハフニウム
メチル基、ビス(シクロペンタジエニル)ジクロロニオ
ブメチル基、ビス(シクロペンタジエニル)ルテニウム
メチル基、ビス(シクロペンタジエニル)バナジウムメ
チル基、ビス(シクロペンタジエニル)ジクロロバナジ
ウムメチル基などのメタロセニル基で置換した炭素数1
1〜20のアルキル基;
【0070】(オ−1) フェロセニルメトキシメチル
基、フェロセニルメトキシエチル基、フェロセニルメト
キシプロピル基、フェロセニルメトキシブチル基、フェ
ロセニルメトキシペンチル基、フェロセニルメトキシヘ
キシル基、フェロセニルメトキシヘプチル基、フェロセ
ニルメトキシオクチル基、フェロセニルメトキシノニル
基、フェロセニルメトキシデシル基、フェロセニルエト
キシメチル基、フェロセニルエトキシエチル基、フェロ
セニルエトキシプロピル基、フェロセニルエトキシブチ
ル基、フェロセニルエトキシペンチル基、フェロセニル
エトキシヘキシル基、フェロセニルエトキシヘプチル
基、フェロセニルエトキシオクチル基、フェロセニルエ
トキシノニル基、フェロセニルエトキシデシル基、フェ
ロセニルプロポキシメチル基、フェロセニルプロポキシ
エチル基、フェロセニルプロポキシプロピル基、フェロ
セニルプロポキシブチル基、フェロセニルプロポキシペ
ンチル基、フェロセニルプロポキシヘキシル基、フェロ
セニルプロポキシヘプチル基、フェロセニルプロポキシ
オクチル基、フェロセニルプロポキシノニル基、フェロ
セニルプロポキシデシル基、フェロセニルブトキシメチ
ル基、フェロセニルブトキシエチル基、フェロセニルブ
トキシプロピル基、フェロセニルブトキシブチル基、フ
ェロセニルブトキシペンチル基、フェロセニルブトキシ
ヘキシル基、フェロセニルブトキシヘプチル基、フェロ
セニルブトキシオクチル基、フェロセニルブトキシノニ
ル基、フェロセニルブトキシデシル基、フェロセニルデ
シルオキシメチル基、フェロセニルデシルオキシエチル
基、フェロセニルデシルオキシプロピル基、フェロセニ
ルデシルオキシブチル基、フェロセニルデシルオキシペ
ンチル基、フェロセニルデシルオキシヘキシル基、フェ
ロセニルデシルオキシヘプチル基、フェロセニルデシル
オキシオクチル基、フェロセニルデシルオキシノニル
基、フェロセニルデシルオキシデシル基、
【0071】(オ−2) コバルトセニルメトキシメチ
ル基、コバルトセニルメトキシエチル基、コバルトセニ
ルメトキシプロピル基、コバルトセニルメトキシブチル
基、コバルトセニルメトキシペンチル基、コバルトセニ
ルメトキシヘキシル基、コバルトセニルメトキシヘプチ
ル基、コバルトセニルメトキシオクチル基、コバルトセ
ニルメトキシノニル基、コバルトセニルメトキシデシル
基、コバルトセニルエトキシメチル基、コバルトセニル
エトキシエチル基、コバルトセニルエトキシプロピル
基、コバルトセニルエトキシブチル基、コバルトセニル
エトキシペンチル基、コバルトセニルエトキシヘキシル
基、コバルトセニルエトキシヘプチル基、コバルトセニ
ルエトキシオクチル基、コバルトセニルエトキシノニル
基、コバルトセニルエトキシデシル基、コバルトセニル
プロポキシメチル基、コバルトセニルプロポキシエチル
基、コバルトセニルプロポキシプロピル基、コバルトセ
ニルプロポキシブチル基、コバルトセニルプロポキシペ
ンチル基、コバルトセニルプロポキシヘキシル基、コバ
ルトセニルプロポキシヘプチル基、コバルトセニルプロ
ポキシオクチル基、コバルトセニルプロポキシノニル
基、コバルトセニルプロポキシデシル基、コバルトセニ
ルブトキシメチル基、コバルトセニルブトキシエチル
基、コバルトセニルブトキシプロピル基、コバルトセニ
ルブトキシブチル基、コバルトセニルブトキシペンチル
基、コバルトセニルブトキシヘキシル基、コバルトセニ
ルブトキシヘプチル基、コバルトセニルブトキシオクチ
ル基、コバルトセニルブトキシノニル基、コバルトセニ
ルブトキシデシル基、コバルトセニルデシルオキシメチ
ル基、コバルトセニルデシルオキシエチル基、コバルト
セニルデシルオキシプロピル基、コバルトセニルデシル
オキシブチル基、コバルトセニルデシルオキシペンチル
基、コバルトセニルデシルオキシヘキシル基、コバルト
セニルデシルオキシヘプチル基、コバルトセニルデシル
オキシオクチル基、コバルトセニルデシルオキシノニル
基、コバルトセニルデシルオキシデシル基、
【0072】(オ−3) ニッケロセニルメトキシメチ
ル基、ニッケロセニルメトキシエチル基、ニッケロセニ
ルメトキシプロピル基、ニッケロセニルメトキシブチル
基、ニッケロセニルメトキシペンチル基、ニッケロセニ
ルメトキシヘキシル基、ニッケロセニルメトキシヘプチ
ル基、ニッケロセニルメトキシオクチル基、ニッケロセ
ニルメトキシノニル基、ニッケロセニルメトキシデシル
基、ニッケロセニルエトキシメチル基、ニッケロセニル
エトキシエチル基、ニッケロセニルエトキシプロピル
基、ニッケロセニルエトキシブチル基、ニッケロセニル
エトキシペンチル基、ニッケロセニルエトキシヘキシル
基、ニッケロセニルエトキシヘプチル基、ニッケロセニ
ルエトキシオクチル基、ニッケロセニルエトキシノニル
基、ニッケロセニルエトキシデシル基、ニッケロセニル
プロポキシメチル基、ニッケロセニルプロポキシエチル
基、ニッケロセニルプロポキシプロピル基、ニッケロセ
ニルプロポキシブチル基、ニッケロセニルプロポキシペ
ンチル基、ニッケロセニルプロポキシヘキシル基、ニッ
ケロセニルプロポキシヘプチル基、ニッケロセニルプロ
ポキシオクチル基、ニッケロセニルプロポキシノニル
基、ニッケロセニルプロポキシデシル基、ニッケロセニ
ルブトキシメチル基、ニッケロセニルブトキシエチル
基、ニッケロセニルブトキシプロピル基、ニッケロセニ
ルブトキシブチル基、ニッケロセニルブトキシペンチル
基、ニッケロセニルブトキシヘキシル基、ニッケロセニ
ルブトキシヘプチル基、ニッケロセニルブトキシオクチ
ル基、ニッケロセニルブトキシノニル基、ニッケロセニ
ルブトキシデシル基、ニッケロセニルデシルオキシメチ
ル基、ニッケロセニルデシルオキシエチル基、ニッケロ
セニルデシルオキシプロピル基、ニッケロセニルデシル
オキシブチル基、ニッケロセニルデシルオキシペンチル
基、ニッケロセニルデシルオキシヘキシル基、ニッケロ
セニルデシルオキシヘプチル基、ニッケロセニルデシル
オキシオクチル基、ニッケロセニルデシルオキシノニル
基、ニッケロセニルデシルオキシデシル基、
【0073】(オ−4) ジクロロチタノセニルメトキ
シメチル基、トリクロロチタンシクロペンタジエニルメ
トキシエチル基、ビス(トリフルオロメタンスルホナ
ト)チタノセンメトキシプロピル基、ジクロロジルコノ
セニルメトキシブチル基、ジメチルジルコノセニルメト
キシペンチル基、ジエトキシジルコノセニルメトキシメ
チル基、ビス(シクロペンタジエニル)クロムメトキシ
ヘキシル基、ビス(シクロペンタジエニル)ジクロロハ
フニウムメトキシメチル基、ビス(シクロペンタジエニ
ル)ジクロロニオブメトキシオクチル基、ビス(シクロ
ペンタジエニル)ルテニウムメトキシメチル基、ビス
(シクロペンタジエニル)バナジウムメトキシメチル
基、ビス(シクロペンタジエニル)ジクロロバナジウム
メトキシエチル基、オスモセニルメトキシエチル基など
のメタロセニルアルキルオキシ基で置換した炭素数12
〜30のアルキル基;
【0074】(オ−5) フェロセンカルボニルオキシ
メチル基、フェロセンカルボニルオキシエチル基、フェ
ロセンカルボニルオキシプロピル基、フェロセンカルボ
ニルオキシブチル基、フェロセンカルボニルオキシペン
チル基、フェロセンカルボニルオキシヘキシル基、フェ
ロセンカルボニルオキシヘプチル基、フェロセンカルボ
ニルオキシオクチル基、フェロセンカルボニルオキシノ
ニル基、フェロセンカルボニルオキシデシル基、
【0075】(オ−6) コバルトセンカルボニルオキ
シメチル基、コバルトセンカルボニルオキシエチル基、
コバルトセンカルボニルオキシプロピル基、コバルトセ
ンカルボニルオキシブチル基、コバルトセンカルボニル
オキシペンチル基、コバルトセンカルボニルオキシヘキ
シル基、コバルトセンカルボニルオキシヘプチル基、コ
バルトセンカルボニルオキシオクチル基、コバルトセン
カルボニルオキシノニル基、コバルトセンカルボニルオ
キシデシル基、
【0076】(オ−7) ニッケロセンカルボニルオキ
シメチル基、ニッケロセンカルボニルオキシエチル基、
ニッケロセンカルボニルオキシプロピル基、ニッケロセ
ンカルボニルオキシブチル基、ニッケロセンカルボニル
オキシペンチル基、ニッケロセンカルボニルオキシヘキ
シル基、ニッケロセンカルボニルオキシヘプチル基、ニ
ッケロセンカルボニルオキシオクチル基、ニッケロセン
カルボニルオキシノニル基、ニッケロセンカルボニルオ
キシデシル基、
【0077】(オ−8) ジクロロチタノセニルカルボ
ニルオキシメチル基、トリクロロチタンシクロペンタジ
エニルカルボニルオキシエチル基、ビス(トリフルオロ
メタンスルホナト)チタノセンカルボニルオキシメトキ
シプロピル基、ジクロロジルコノセンカルボニルオキシ
ブチル基、ジメチルジルコノセンカルボニルオキシペン
チル基、ジエトキシジルコノセンカルボニルオキシメチ
ル基、ビス(シクロペンタジエニル)クロムカルボニル
オキシヘキシル基、ビス(シクロペンタジエニル)ジク
ロロハフニウムカルボニルオキシメチル基、ビス(シク
ロペンタジエニル)ジクロロニオブカルボニルオキシオ
クチル基、ビス(シクロペンタジエニル)ルテニウムカ
ルボニルオキシメチル基、ビス(シクロペンタジエニ
ル)バナジウムカルボニルオキシメチル基、ビス(シク
ロペンタジエニル)ジクロロバナジウムカルボニルオキ
シエチル基、ビス(シクロペンタジエニル)オスミウム
カルボニルオキシエチル基などのメタロセニルカルボニ
ルオキシ基で置換した炭素数12〜30のアルキル基。
【0078】また、R〜Rが置換又は無置換のアラ
ルキルオキシ基である場合の具体例としては、前述した
アルキル基の場合と同様な置換基を有するアラルキルオ
キシ基が挙げられ、好ましいのは、ベンジルオキシ基、
ニトロベンジルオキシ基、シアノベンジルオキシ基、ヒ
ドロキシベンジルオキシ基、メチルベンジルオキシ基、
トリフルオロメチルベンジルオキシ基、ナフチルメトキ
シ基、ニトロナフチルメトキシ基、シアノナフチルメト
キシ基、ヒドロキシナフチルメトキシ基、メチルナフチ
ルメトキシ基、トリフルオロメチルナフチルメトキシ
基、フルオレン−9−イルエトキシ基などの炭素数7〜
15のアラルキルオキシ基等である。
【0079】また、R〜Rが置換又は無置換のアリ
ールオキシ基である場合の具体例としては、前述したア
ルキル基の場合と同様な置換基を有するアリールオキシ
基が挙げられ、好ましいのは、フェノキシ基、2−メチ
ルフェノキシ基、4−メチルフェノキシ基、4−t−ブ
チルフェノキシ基、2−メトキシフェノキシ基、4−i
so−プロピルフェノキシ基、ナフトキシ基、フェロセ
ニルオキシ基、コバルトセニルオキシ基、ニッケロセニ
ルオキシ基、オクタメチルフェロセニルオキシ基、オク
タメチルコバルトセニルオキシ基、オクタメチルニッケ
ロセニルオキシ基などの炭素数6〜18のアリールオキ
シ基である。
【0080】また、R〜Rが置換又は無置換のアル
ケニルオキシ基である場合の具体例としては、前述した
アルキル基の場合と同様な置換基を有するアルケニルオ
キシ基が挙げられ、好ましいのは、ビニルオキシ基、プ
ロペニルオキシ基、1−ブテニルオキシ基、iso−ブ
テニルオキシ基、1−ペンテニルオキシ基、2−ペンテ
ニルオキシ基、2−メチル−1−ブテニルオキシ基、3
−メチル−1−ブテニルオキシ基、2−メチル−2−ブ
テニルオキシ基、シクロペンタジエニルオキシ基、2,
2−ジシアノビニルオキシ基、2−シアノ−2−メチル
カルボキシルビニルオキシ基、2−シアノ−2−メチル
スルホンビニルオキシ基、スチリルオキシ基、4−フェ
ニル−2−ブテニルオキシ基、シンナミルアルコキシ基
などの炭素数2〜10のアルケニルオキシ基である。
【0081】また、R〜Rが置換又は無置換のアル
キルチオ基である場合の具体例としては、前述したアル
キル基の場合と同様な置換基を有するアルキルチオ基が
挙げられ、好ましいのは、メチルチオ基、エチルチオ
基、n−プロピルチオ基、iso−プロピルチオ基、n
−ブチルチオ基、iso−ブチルチオ基、sec−ブチ
ルチオ基、t−ブチルチオ基、n−ペンチルチオ基、i
so−ペンチルチオ基、ネオペンチルチオ基、2−メチ
ルブチルチオ基、メチルカルボキシルエチルチオ基、2
−エチルヘキシルチオ基、3,5,5−トリメチルヘキ
シルチオ基、デカリルチオ基などの炭素数1〜10のア
ルキルチオ基である。
【0082】また、R〜Rが置換又は無置換のアラ
ルキルチオ基である場合の具体例としては、前述したア
ルキル基の場合と同様な置換基を有するアラルキルチオ
基が挙げられ、好ましいのは、ベンジルチオ基、ニトロ
ベンジルチオ基、シアノベンジルチオ基、ヒドロキシベ
ンジルチオ基、メチルベンジルチオ基、トリフルオロメ
チルベンジルチオ基、ナフチルメチルチオ基、ニトロナ
フチルメチルチオ基、シアノナフチルメチルチオ基、ヒ
ドロキシナフチルメチルチオ基、メチルナフチルメチル
チオ基、トリフルオロメチルナフチルメチルチオ基、フ
ルオレン−9−イルエチルチオ基などの炭素数7〜12
のアラルキルチオ基等である。
【0083】また、R〜Rが置換又は無置換のアリ
ールチオ基である場合の具体例としては、前述したアル
キル基の場合と同様な置換基を有するアリールチオ基が
挙げられ、好ましいのは、フェニルチオ基、4−メチル
フェニルチオ基、2−メトキシフェニルチオ基、4−t
−ブチルフェニルチオ基、ナフチルチオ基、フェロセニ
ルチオ基、コバルトセニルチオ基、ニッケロセニルチオ
基、オクタメチルフェロセニルチオ基、オクタメチルコ
バルトセニルチオ基、オクタメチルニッケロセニルチオ
基等の炭素数6〜10のアリールチオ基などである。
【0084】また、R〜Rが置換又は無置換のアル
ケニルチオ基である場合の具体例としては、前述したア
ルキル基の場合と同様な置換基を有するアルケニルチオ
基が挙げられ、好ましいのは、ビニルチオ基、アリルチ
オ基、ブテニルチオ基、ヘキサンジエニルチオ基、シク
ロペンタジエニルチオ基、スチリルチオ基、シクロヘキ
セニルチオ基、デセニルチオ基等の炭素数2〜10のア
ルケニルチオ基などである。
【0085】また、R〜Rがモノ置換アミノ基であ
る場合の具体例としては、前述したアルキル基の場合と
同様な置換基を有するモノ置換アミノ基が挙げられ、好
ましいのは、次の(イ)〜(ホ)の基である。 (イ) メチルアミノ基、エチルアミノ基、プロピルア
ミノ基、ブチルアミノ基、ペンチルアミノ基、ヘキシル
アミノ基、ヘプチルアミノ基、オクチルアミノ基、(2
−エチルヘキシル)アミノ基、シクロヘキシルアミノ
基、(3,5,5−トリメチルヘキシル)アミノ基、ノ
ニルアミノ基、デシルアミノ基などの炭素数1〜10の
モノアルキルアミノ基;
【0086】(ロ) ベンジルアミノ基、フェネチルア
ミノ基、(3−フェニルプロピル)アミノ基、(4−エ
チルベンジル)アミノ基、(4−イソプロピルベンジ
ル)アミノ基、(4−メチルベンジル)アミノ基、(4
−エチルベンジル)アミノ基、(4−アリルベンジル)
アミノ基、〔4−(2−シアノエチル)ベンジル〕アミ
ノ基、〔4−(2−アセトキシエチル)ベンジル〕アミ
ノ基などの炭素数7〜10のモノアラルキルアミノ基;
【0087】(ハ) アニリノ基、ナフチルアミノ基、
トルイジノ基、キシリジノ基、エチルアニリノ基、イソ
プロピルアニリノ基、メトキシアニリノ基、エトキシア
ニリノ基、クロロアニリノ基、アセチルアニリノ基、メ
トキシカルボニルアニリノ基、エトキシカルボニルアニ
リノ基、プロポキシカルボニルアニリノ基、4−メチル
アニリノ基、4−エチルアニリノ基、フェロセニルアミ
ノ基、コバルトセニルアミノ基、ニッケロセニルアミノ
基、ジルコノセニルアミノ基、オクタメチルフェロセニ
ルアミノ基、オクタメチルコバルトセニルアミノ基、オ
クタメチルニッケロセニルアミノ基、オクタメチルジル
コノセニルアミノ基など、炭素数6〜10のモノアリー
ルアミノ基;
【0088】(ニ) ビニルアミノ基、アリルアミノ
基、ブテニルアミノ基、ペンテニルアミノ基、ヘキセニ
ルアミノ基、シクロヘキセニルアミノ基、シクロペンタ
ジエニルアミノ基、オクタジエニルアミノ基、アダマン
テニルアミノ基などの炭素数2〜10のモノアルケニル
アミノ基;
【0089】(ホ) ホルミルアミノ基、メチルカルボ
ニルアミノ基、エチルカルボニルアミノ基、n−プロピ
ルカルボニルアミノ基、iso−プロピルカルボニルア
ミノ基、n−ブチルカルボニルアミノ基、iso−ブチ
ルカルボニルアミノ基、sec−ブチルカルボニルアミ
ノ基、t−ブチルカルボニルアミノ基、n−ペンチルカ
ルボニルアミノ基、iso−ペンチルカルボニルアミノ
基、ネオペンチルカルボニルアミノ基、2−メチルブチ
ルカルボニルアミノ基、ベンゾイルアミノ基、メチルベ
ンゾイルアミノ基、エチルベンゾイルアミノ基、トリル
カルボニルアミノ基、プロピルベンゾイルアミノ基、4
−t−ブチルベンゾイルアミノ基、ニトロベンジルカル
ボニルアミノ基、3−ブトキシ−2−ナフトイルアミノ
基、シンナモイルアミノ基、フェロセンカルボニルアミ
ノ基、1−メチルフェロセン−1′−カルボニルアミノ
基、コバルトセンカルボニルアミノ基、ニッケロセンカ
ルボニルアミノ基などの炭素数1〜16のアシルアミノ
基等のアミノ基。
【0090】また、R〜Rがジ置換アミノ基である
場合の具体例としては、前述したアルキル基の場合と同
様な置換基を有するジ置換アミノ基が挙げられ、好まし
いのは、次の(イ)〜(ヘ)の基である。 (イ) ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、メチル
エチルアミノ基、ジプロピルアミノ基、ジブチルアミノ
基、ジ−n−ヘキシルアミノ基、ジシクロヘキシルアミ
ノ基、ジオクチルアミノ基、ビス(メトキシエチル)ア
ミノ基、ビス(エトキシエチル)アミノ基、ビス(プロ
ポキシエチル)アミノ基、ビス(ブトキシエチル)アミ
ノ基、ジ(アセチルオキシエチル)アミノ基、ジ(ヒド
ロキシエチル)アミノ基、N−エチル−N−(2−シア
ノエチル)アミノ基、ジ(プロピオニルオキシエチル)
アミノ基などの炭素数2〜16のジアルキルアミノ基;
【0091】(ロ) ジベンジルアミノ基、ジフェネチ
ルアミノ基、ビス(4−エチルベンジル)アミノ基、ビ
ス(4−イソプロピルベンジル)アミノ基などの炭素数
14〜20のジアラルキルアミノ基; (ハ) ジフェニルアミノ基、ジトリルアミノ基、N−
フェニル−N−トリルアミノ基などの炭素数12〜14
のジアリールアミノ基; (ニ) ジビニルアミノ基、ジアリルアミノ基、ジブテ
ニルアミノ基、ジペンテニルアミノ基、ジヘキセニルア
ミノ基、ビス(シクロペンタジエニル)アミノ基、N−
ビニル−N−アリルアミノ基などの炭素数4〜12のジ
アルケニルアミノ基;
【0092】(ホ) ジホルミルアミノ基、ジ(メチル
カルボニル)アミノ基、ジ(エチルカルボニル)アミノ
基、ジ(n−プロピルカルボニル)アミノ基、ジ(is
o−プロピルカルボニル)アミノ基、ジ(n−ブチルカ
ルボニル)アミノ基、ジ(iso−ブチルカルボニル)
アミノ基、ジ(sec−ブチルカルボニル)アミノ基、
ジ(t−ブチルカルボニル)アミノ基、ジ(n−ペンチ
ルカルボニル)アミノ基、ジ(iso−ペンチルカルボ
ニル)アミノ基、ジ(ネオペンチルカルボニル)アミノ
基、ジ(2−メチルブチルカルボニル)アミノ基、ジ
(ベンゾイル)アミノ基、ジ(メチルベンゾイル)アミ
ノ基、ジ(エチルベンゾイル)アミノ基、ジ(トリルカ
ルボニル)アミノ基、ジ(プロピルベンゾイル)アミノ
基、ジ(4−t−ブチルベンゾイル)アミノ基、ジ(ニ
トロベンジルカルボニル)アミノ基、ジ(3−ブトキシ
−2−ナフトイル)アミノ基、ジ(シンナモイル)アミ
ノ基、コハク酸イミノ基などの炭素数2〜30のジアシ
ルアミノ基;
【0093】(ヘ) N−フェニル−N−アリルアミノ
基、N−(2−アセチルオキシエチル)−N−エチルア
ミノ基、N−トリル−N−メチルアミノ基、N−ビニル
−N−メチルアミノ基、N−ベンジル−N−アリルアミ
ノ基、N−メチル−フェロセニルアミノ基、N−エチル
−コバルトセニルアミノ基、N−ブチル−ニッケロセニ
ルアミノ基、N−ヘキシル−オクタメチルフェロセニル
アミノ基、N−メチル−オクタメチルコバルトセニルア
ミノ基、N−メチル−オクタメチルニッケロセニルアミ
ノ基など等の置換又は無置換のアルキル基、アラルキル
基、アリール基、アルケニル基より選択した置換基を有
する炭素数3〜24のジ置換アミノ基。
【0094】また、R〜Rが置換又は無置換のアシ
ル基である場合の具体例としては、前述したアルキル基
の場合と同様な置換基を有するアシル基が挙げられ、好
ましいのは、ホルミル基、メチルカルボニル基、エチル
カルボニル基、n−プロピルカルボニル基、iso−プ
ロピルカルボニル基、n−ブチルカルボニル基、iso
−ブチルカルボニル基、sec−ブチルカルボニル基、
t−ブチルカルボニル基、n−ペンチルカルボニル基、
iso−ペンチルカルボニル基、ネオペンチルカルボニ
ル基、2−メチルブチルカルボニル基、ベンゾイル基、
メチルベンゾイル基、エチルベンゾイル基、トリルカル
ボニル基、プロピルベンゾイル基、4−t−ブチルベン
ゾイル基、ニトロベンジルカルボニル基、3−ブトキシ
−2−ナフトイル基、シンナモイル基、フェロセンカル
ボニル基、1−メチルフェロセン−1′−カルボニル
基、コバルトセンカルボニル基、ニッケロセンカルボニ
ル基などの炭素数1〜16のアシル基である。
【0095】また、R〜Rが置換又は無置換のアル
コキシカルボニル基である場合の具体例としては、前述
したアルキル基の場合と同様な置換基を有するアルコキ
シカルボニル基が挙げられ、好ましいのは、次の(イ)
〜(ト)の基である。 (イ) メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル
基、n−プロポキシカルボニル基、iso−プロポキシ
カルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、iso−ブ
トキシカルボニル基、sec−ブトキシカルボニル基、
t−ブトキシカルボニル基、n−ペントキシカルボニル
基、iso−ペントキシカルボニル基、ネオペントキシ
カルボニル基、2−ペントキシカルボニル基、2−エチ
ルヘキシルオキシカルボニル基、3,5,5−トリメチ
ルヘキシルオキシカルボニル基、デカリルオキシカルボ
ニル基、シクロヘキシルオキシカルボニル基、クロロエ
トキシカルボニル基、ヒドロキシメトキシカルボニル
基、ヒドロキシエトキシカルボニル基などの炭素数2〜
11のアルコキシカルボニル基;
【0096】(ロ) メトキシメトキシカルボニル基、
メトキシエトキシカルボニル基、エトキシエトキシカル
ボニル基、プロポキシエトキシカルボニル基、ブトキシ
エトキシカルボニル基、ペントキシエトキシカルボニル
基、ヘキシルオキシエトキシカルボニル基、ブトキシブ
トキシカルボニル基、ヘキシルオキシブトキシカルボニ
ル基、ヒドロキシメトキシメトキシカルボニル基、ヒド
ロキシエトキシエトキシカルボニル基などのアルコキシ
基が置換した炭素数3〜11のアルコキシカルボニル
基;
【0097】(ハ) メトキシメトキシメトキシカルボ
ニル基、メトキシエトキシエトキシカルボニル基、エト
キシエトキシエトキシカルボニル基、プロポキシエトキ
シエトキシカルボニル基、ブトキシエトキシエトキシカ
ルボニル基、ペントキシエトキシエトキシカルボニル
基、ヘキシルオキシエトキシエトキシカルボニル基など
のアルコキシアルコキシ基が置換した炭素数4〜11の
アルコキシカルボニル基;
【0098】(ニ) フェロセニルメトキシカルボニル
基、フェロセニルエトキシカルボニル基、フェロセニル
プロポキシカルボニル基、フェロセニルブトキシカルボ
ニル基、フェロセニルペンチルオキシカルボニル基、フ
ェロセニルヘキシルオキシカルボニル基、フェロセニル
ヘプチルオキシカルボニル基、フェロセニルオクチルオ
キシカルボニル基、フェロセニルノニルオキシカルボニ
ル基、フェロセニルデシルオキシカルボニル基、
【0099】(ホ) コバルトセニルメトキシカルボニ
ル基、コバルトセニルエトキシカルボニル基、コバルト
セニルプロポキシカルボニル基、コバルトセニルブトキ
シカルボニル基、コバルトセニルペンチルオキシカルボ
ニル基、コバルトセニルヘキシルオキシカルボニル基、
コバルトセニルヘプチルオキシカルボニル基、コバルト
セニルオクチルオキシカルボニル基、コバルトセニルノ
ニルオキシカルボニル基、コバルトセニルデシルオキシ
カルボニル基、 (ヘ) ニッケロセニルメトキシカルボニル基、ニッケ
ロセニルエトキシカルボニル基、ニッケロセニルプロポ
キシカルボニル基、ニッケロセニルブトキシカルボニル
基、ニッケロセニルペンチルオキシカルボニル基、ニッ
ケロセニルヘキシルオキシカルボニル基、ニッケロセニ
ルヘプチルオキシカルボニル基、ニッケロセニルオクチ
ルオキシカルボニル基、ニッケロセニルノニルオキシカ
ルボニル基、ニッケロセニルデシルオキシカルボニル
基、
【0100】(ト) ジクロロチタノセニルメトキシカ
ルボニル基、トリクロロチタンシクロペンタジエニルメ
トキシカルボニル基、ビス(トリフルオロメタンスルホ
ナト)チタノセンメトキシカルボニル基、ジクロロジル
コノセニルメトキシカルボニル基、ジメチルジルコノセ
ニルメトキシカルボニル基、ジエトキシジルコノセニル
メトキシカルボニル基、ビス(シクロペンタジエニル)
クロムメトキシカルボニル基、ビス(シクロペンタジエ
ニル)ジクロロハフニウムメトキシカルボニル基、ビス
(シクロペンタジエニル)ジクロロニオブメトキシカル
ボニル基、ビス(シクロペンタジエニル)ルテニウムメ
トキシカルボニル基、ビス(シクロペンタジエニル)バ
ナジウムメトキシカルボニル基、ビス(シクロペンタジ
エニル)ジクロロバナジウムメトキシカルボニル基、ビ
ス(シクロペンタジエニル)オスミウムメトキシカルボ
ニル基などのメタロセニル基で置換した炭素数11〜2
0のアルコキシカルボニル基。
【0101】また、R〜Rが置換又は無置換のアラ
ルキルオキシカルボニル基である場合の具体例として
は、前述したアルキル基の場合と同様な置換基を有する
アラルキルオキシカルボニル基が挙げられ、好ましいの
は、ベンジルオキシカルボニル基、ニトロベンジルオキ
シカルボニル基、シアノベンジルオキシカルボニル基、
ヒドロキシベンジルオキシカルボニル基、メチルベンジ
ルオキシカルボニル基、トリフルオロメチルベンジルオ
キシカルボニル基、ナフチルメトキシカルボニル基、ニ
トロナフチルメトキシカルボニル基、シアノナフチルメ
トキシカルボニル基、ヒドロキシナフチルメトキシカル
ボニル基、メチルナフチルメトキシカルボニル基、トリ
フルオロメチルナフチルメトキシカルボニル基、フルオ
レン−9−イルエトキシカルボニル基などの炭素数8〜
16のアラルキルオキシカルボニル基等である。
【0102】また、R〜Rが置換又は無置換のアリ
ールオキシカルボニル基である場合の具体例としては、
前述したアルキル基の場合と同様な置換基を有するアリ
ールオキシカルボニル基が挙げられ、好ましいのは、フ
ェノキシカルボニル基、2−メチルフェノキシカルボニ
ル基、4−メチルフェノキシカルボニル基、4−t−ブ
チルフェノキシカルボニル基、2−メトキシフェノキシ
カルボニル基、4−iso−プロピルフェノキシカルボ
ニル基、ナフトキシカルボニル基、フェロセニルオキシ
カルボニル基、コバルトセニルオキシカルボニル基、ニ
ッケロセニルオキシカルボニル基、ジルコノセニルオキ
シカルボニル基、オクタメチルフェロセニルオキシカル
ボニル基、オクタメチルコバルトセニルオキシカルボニ
ル基、オクタメチルニッケロセニルオキシカルボニル
基、オクタメチルジルコノセニルオキシカルボニル基な
どの炭素数7〜11のアリールオキシカルボニル基であ
る。
【0103】また、R〜Rが置換又は無置換のアル
ケニルオキシカルボニル基である場合の具体例として
は、前述したアルキル基の場合と同様な置換基を有する
アルケニルオキシカルボニル基が挙げられ、好ましいの
は、ビニルオキシカルボニル基、プロペニルオキシカル
ボニル基、1−ブテニルオキシカルボニル基、iso−
ブテニルオキシカルボニル基、1−ペンテニルオキシカ
ルボニル基、2−ペンテニルオキシカルボニル基、シク
ロペンタジエニルオキシカルボニル基、2−メチル−1
−ブテニルオキシカルボニル基、3−メチル−1−ブテ
ニルオキシカルボニル基、2−メチル−2−ブテニルオ
キシカルボニル基、2,2−ジシアノビニルオキシカル
ボニル基、2−シアノ−2−メチルカルボキシルビニル
オキシカルボニル基、2−シアノ−2−メチルスルホン
ビニルオキシカルボニル基、スチリルオキシカルボニル
基、4−フェニル−2−ブテニルオキシカルボニル基な
どの炭素数3〜11のアルケニルオキシカルボニル基で
ある。
【0104】また、R〜Rがモノ置換アミノカルボ
ニル基である場合の具体例としては、前述したアルキル
基の場合と同様な置換基を有するモノ置換アミノカルボ
ニル基が挙げられ、好ましいのは、次の(イ)〜(ニ)
の基である。 (イ) メチルアミノカルボニル基、エチルアミノカル
ボニル基、プロピルアミノカルボニル基、ブチルアミノ
カルボニル基、ペンチルアミノカルボニル基、ヘキシル
アミノカルボニル基、ヘプチルアミノカルボニル基、オ
クチルアミノカルボニル基、(2−エチルヘキシル)ア
ミノカルボニル基、シクロヘキシルアミノカルボニル
基、(3,5,5−トリメチルヘキシル)アミノカルボ
ニル基、ノニルアミノカルボニル基、デシルアミノカル
ボニル基などの炭素数2〜11のモノアルキルアミノカ
ルボニル基;
【0105】(ロ) ベンジルアミノカルボニル基、フ
ェネチルアミノカルボニル基、(3−フェニルプロピル
アミノカルボニル基、(4−エチルベンジル)アミノカ
ルボニル基、(4−イソプロピルベンジル)アミノカル
ボニル基、(4−メチルベンジル)アミノカルボニル
基、(4−エチルベンジル)アミノカルボニル基、(4
−アリルベンジル)アミノカルボニル基、〔4−(2−
シアノエチル)ベンジル〕アミノカルボニル基、〔4−
(2−アセトキシエチル)ベンジル〕アミノカルボニル
基などの炭素数8〜11のモノアラルキルアミノカルボ
ニル基;
【0106】(ハ) アニリノカルボニル基、ナフチル
アミノカルボニル基、トルイジノカルボニル基、キシリ
ジノカルボニル基、エチルアニリノカルボニル基、イソ
プロピルアニリノカルボニル基、メトキシアニリノカル
ボニル基、エトキシアニリノカルボニル基、クロロアニ
リノカルボニル基、アセチルアニリノカルボニル基、メ
トキシカルボニルアニリノカルボニル基、エトキシカル
ボニルアニリノカルボニル基、プロポキシカルボニルア
ニリノカルボニル基、4−メチルアニリノカルボニル
基、4−エチルアニリノカルボニル基など、炭素数7〜
11のモノアリールアミノカルボニル基;
【0107】(ニ) ビニルアミノカルボニル基、アリ
ルアミノカルボニル基、ブテニルアミノカルボニル基、
ペンテニルアミノカルボニル基、ヘキセニルアミノカル
ボニル基、シクロヘキセニルアミノカルボニル基、オク
タジエニルアミノカルボニル基、アダマンテニルアミノ
カルボニル基、などの炭素数3〜11のモノアルケニル
アミノカルボニル基。
【0108】また、R〜Rがジ置換アミノカルボニ
ル基である場合の具体例としては、前述したアルキル基
の場合と同様な置換基を有するジ置換アミノカルボニル
基が挙げられ、好ましいのは、次の(イ)〜(ホ)の基
である。 (イ) ジメチルアミノカルボニル基、ジエチルアミノ
カルボニル基、メチルエチルアミノカルボニル基、ジプ
ロピルアミノカルボニル基、ジブチルアミノカルボニル
基、ジ−n−ヘキシルアミノカルボニル基、ジシクロヘ
キシルアミノカルボニル基、ジオクチルアミノカルボニ
ル基、ピロリジノカルボニル基、ピペリジノカルボニル
基、モルホリノカルボニル基、ビス(メトキシエチル)
アミノカルボニル基、ビス(エトキシエチル)アミノカ
ルボニル基、ビス(プロポキシエチル)アミノカルボニ
ル基、ビス(ブトキシエチル)アミノカルボニル基、ジ
(アセチルオキシエチル)アミノカルボニル基、ジ(ヒ
ドロキシエチル)アミノカルボニル基、N−エチル−N
−(2−シアノエチル)アミノカルボニル基、ジ(プロ
ピオニルオキシエチル)アミノカルボニル基などの炭素
数3〜17のジアルキルアミノカルボニル基;
【0109】(ロ) ジベンジルアミノカルボニル基、
ジフェネチルアミノカルボニル基、ビス(4−エチルベ
ンジル)アミノカルボニル基、ビス(4−イソプロピル
ベンジル)アミノカルボニル基などの炭素数15〜21
のジアラルキルアミノカルボニル基; (ハ) ジフェニルアミノカルボニル基、ジトリルアミ
ノカルボニル基、N−フェニル−N−トリルアミノカル
ボニル基などの炭素数13〜15のジアリールアミノカ
ルボニル基;
【0110】(ニ) ジビニルアミノカルボニル基、ジ
アリルアミノカルボニル基、ジブテニルアミノカルボニ
ル基、ジペンテニルアミノカルボニル基、ジヘキセニル
アミノカルボニル基、N−ビニル−N−アリルアミノカ
ルボニル基などの炭素数5〜13のジアルケニルアミノ
カルボニル基; (ホ) N−フェニル−N−アリルアミノカルボニル
基、N−(2−アセチルオキシエチル)−N−エチルア
ミノカルボニル基、N−トリル−N−メチルアミノカル
ボニル基、N−ビニル−N−メチルアミノカルボニル
基、N−ベンジル−N−アリルアミノカルボニル基等の
置換又は無置換のアルキル基、アラルキル基、アリール
基、アルケニル基より選択した置換基を有する炭素数4
〜11のジ置換アミノカルボニル基。
【0111】また、R〜Rが置換又は無置換のアシ
ルオキシ基である場合の具体例としては、前述したアル
キル基の場合と同様な置換基を有するアシルオキシ基が
挙げられ、好ましいのは、ホルミルオキシ基、メチルカ
ルボニルオキシ基、エチルカルボニルオキシ基、n−プ
ロピルカルボニルオキシ基、iso−プロピルカルボニ
ルオキシ基、n−ブチルカルボニルオキシ基、iso−
ブチルカルボニルオキシ基、sec−ブチルカルボニル
オキシ基、t−ブチルカルボニルオキシ基、n−ペンチ
ルカルボニルオキシ基、iso−ペンチルカルボニルオ
キシ基、ネオペンチルカルボニルオキシ基、2−メチル
ブチルカルボニルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、メチ
ルベンゾイルオキシ基、エチルベンゾイルオキシ基、ト
リルカルボニルオキシ基、プロピルベンゾイルオキシ
基、4−t−ブチルベンゾイルオキシ基、ニトロベンジ
ルカルボニルオキシ基、3−ブトキシ−2−ナフトイル
オキシ基、シンナモイルオキシ基、フェロセンカルボニ
ルオキシ基、1−メチルフェロセン−1′−カルボニル
オキシ基、コバルトセンカルボニルオキシ基、ニッケロ
センカルボニルオキシ基などの炭素数2〜16のアシル
オキシ基である。
【0112】また、R〜Rが置換又は無置換のヘテ
ロアリール基である場合の具体例としては、前述したア
ルキル基の場合と同様な置換基を有するヘテロアリール
基が挙げられ、好ましいのは、次の(a)に示す無置換
ヘテロアリール基、或いは(b)に示す置換基により置
換したヘテロアリール基である。 (a) フラニル基、ピロリル基、3−ピロリノ基、ピ
ラゾリル基、イミダゾリル基、オキサゾリル基、チアゾ
リル基、1,2,3−オキサジアゾリル基、1,2,3
−トリアゾリル基、1,2,4−トリアゾリル基、1,
3,4−チアジアゾリル基、ピリジニル基、ピリダジニ
ル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、ピペラジニル
基、トリアジニル基、ベンゾフラニル基、インドーリル
基、チオナフセニル基、ベンズイミダゾリル基、ベンゾ
チアゾリル基、ベンゾトリアゾール−2−イル基、ベン
ゾトリアゾール−1−イル基、プリニル基、キノリニル
基、イソキノリニル基、クマリニル基、シンノリニル
基、キノキサリニル基、ジベンゾフラニル基、カルバゾ
リル基、フェナントロニリル基、フェノチアジニル基、
フラボニル基、フタルイミド基、ナフチルイミド基など
の無置換ヘテロアリール基;
【0113】(b)ヘテロアリール基の置換基 ・フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハ
ロゲン原子; ・シアノ基; ・メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチ
ル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、デシル
基、メトキシメチル基、エトキシエチル基、エトキシエ
チル基、トリフルオロメチル基等のアルキル基; ・ベンジル基、フェネチル基などのアラルキル基; ・フェニル基、トリル基、ナフチル基、キシリル基、メ
シル基、クロロフェニル基、メトキシフェニル基等のア
リール基; ・メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ
基、ペントキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ
基、オクチルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ
基、2−エチルヘキシルオキシ基、3,5,5−トリメ
チルヘキシルオキシ基、フェロセンメトキシ基、コバル
トセンメトキシ基、ニッケロセンメトキシ基等のアルコ
キシ基;
【0114】・ベンジルオキシ基、フェネチルオキシ基
などのアラルキルオキシ基; ・フェノキシ基、トリルオキシ基、ナフトキシ基、キシ
リルオキシ基、メシチルオキシ基、クロロフェノキシ
基、メトキシフェノキシ基等のアリールオキシ基; ・ビニル基、アリル基、ブテニル基、ブタジエニル基、
ペンテニル基、シクロペンタジエニル基、オクテニル基
等のアルケニル基; ・ビニルオキシ基、アリルオキシ基、ブテニルオキシ
基、ブタジエニルオキシ基、ペンテニルオキシ基、シク
ロペンタジエニルオキシ基、オクテニルオキシ基等のア
ルケニルオキシ基; ・メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、ブチ
ルチオ基、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、ヘプチル
チオ基、オクチルチオ基、デシルチオ基、メトキシメチ
ルチオ基、エトキシエチルチオ基、エトキシエチルチオ
基、トリフルオロメチルチオ基等のアルキルチオ基; ・ベンジルチオ基、フェネチルチオ基などのアラルキル
チオ基; ・フェニルチオ基、トリルチオ基、ナフチルチオ基、キ
シリルチオ基、メシルチオ基、クロロフェニルチオ基、
メトキシフェニルチオ基等のアリールチオ基;
【0115】・ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、
ジプロピルアミノ基、ジブチルアミノ基等のジアルキル
アミノ基; ・アセチル基、プロピオニル基、ブタノイル基、フェロ
センカルボニル基、コバルトセンカルボニル基、ニッケ
ロセンカルボニル基等のアシル基; ・メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、フェ
ロセンメトキシカルボニル基、1−メチルフェロセン−
1′−イルメトキシカルボニル基、コバルトセニルメト
キシカルボニル基、ニッケロセニルメトキシカルボニル
基等のアルコキシカルボニル基; ・ベンジルオキシカルボニル基、フェネチルオキシカル
ボニル基等のアラルキルオキシカルボニル基; ・フェノキシカルボニル基、トリルオキシカルボニル
基、ナフトキシカルボニル基、キシリルオキシカルボニ
ル基、メシルオキシカルボニル基、クロロフェノキシカ
ルボニル基、メトキシフェノキシカルボニル基等のアリ
ールオキシカルボニル基;
【0116】・ビニルオキシカルボニル基、アリルオキ
シカルボニル基、ブテニルオキシカルボニル基、ブタジ
エニルオキシカルボニル基、シクロペンタジエニルオキ
シ基、ペンテニルオキシカルボニル基、オクテニルオキ
シカルボニル基等のアルケニルオキシカルボニル基; ・メチルアミノカルボニル基、エチルアミノカルボニル
基、プロピルアミノカルボニル基、ブチルアミノカルボ
ニル基、ペンチルアミノカルボニル基、ヘキシルアミノ
カルボニル基、ヘプチルアミノカルボニル基、オクチル
アミノカルボニル基、ノニルアミノカルボニル基、3,
5,5−トリメチルヘキシルアミノカルボニル基、2−
エチルヘキシルアミノカルボニル基等の炭素数2〜10
のモノアルキルアミノカルボニル基 ・ジメチルアミノカルボニル基、ジエチルアミノカルボ
ニル基、ジプロピルアミノカルボニル基、ジブチルアミ
ノカルボニル基、ジペンチルアミノカルボニル基、ジヘ
キシルアミノカルボニル基、ジヘプチルアミノカルボニ
ル基、ジオクチルアミノカルボニル基、ピペリジノカル
ボニル基、モルホリノカルボニル基、4−メチルピペラ
ジノカルボニル基、4−エチルピペラジノカルボニル基
等の炭素数3〜20のジアルキルアミノカルボニル基等
のアルキルアミノカルボニル基;
【0117】・フラニル基、ピロリル基、3−ピロリノ
基、ピロリジノ基、1,3−オキソラニル基、ピラゾリ
ル基、2−ピラゾリニル基、ピラゾリジニル基、イミダ
ゾリル基、オキサゾリル基、チアゾリル基、1,2,3
−オキサジアゾリル基、1,2,3−トリアゾリル基、
1,2,4−トリアゾリル基、1,3,4−チアジアゾ
リル基、4H−ピラニル基、ピリジニル基、ピペリジニ
ル基、ジオキサニル基、モルホリニル基、ピリダジニル
基、ピリミジニル基、ピラジニル基、ピペラジニル基、
トリアジニル基、ベンゾフラニル基、インドーリル基、
チオナフセニル基、ベンズイミダゾリル基、ベンゾチア
ゾリル基、プリニル基、キノリニル基、イソキノリニル
基、クマリニル基、シンノリニル基、キノキサリニル
基、ジベンゾフラニル基、カルバゾリル基、フェナント
ロニリル基、フェノチアジニル基、フラボニル基等の複
素環基; ・フェロセニル基、コバルトセニル基、ニッケロセニル
基、ルテノセニル基、オスモセニル基、チタノセニル基
などのメタロセニル基。
【0118】L、L、Lで表される置換されてい
てもよいメチン基の置換基R、R 10、R11の例と
しては、シアノ基;前述のR〜Rにおいて示したの
と同様のハロゲン原子、置換又は無置換の「アルキル
基、アラルキル基、アリール基」が挙げられる。
【0119】R〜R11が連結基を介して、それぞれ
環を形成する際の連結基としては、窒素原子、酸素原
子、硫黄原子、リン原子、金属原子、半金属原子などの
ヘテロ原子及び炭素原子の中から適宜選択して組み合わ
せてなる基であり、好ましい連結基の例としては、−O
−、−S−、−C(=O)−、又は置換されていてもよ
いメチレン基、イミノ基、金属原子などが挙げられ、適
宜組み合わせて所望する環を得ることができる。連結基
により形成する環としては、連結基により連結した鎖
状、面状又は立体状の環が挙げられる。連結した骨格の
好適な例としては、次の(イ)〜(ニ)のものが挙げら
れる。 (イ) −CH−CH−CH−CH−、−CH
(NO)−CH−CH−CH−、−CH(C
)−CH−CH−CH−、−CH(Cl)−
CH−CH−等(脂肪族縮合環を形成する);
【0120】(ロ) −CH=CH−CH=CH−、−
C(NO)=CH−CH=CH−、−C(CH)=
CH−CH=CH−、−C(CH)=CH−CH=C
H−、−C(CH)=CH−CH=C(CH)−、
−C(OCH)=CH−CH=C(OCH)−、−
C〔OCHCHCH(CH)−(OCH)〕=
C(Cl)−C(Cl)=C〔OCHCHCH(C
)−(OCH)〕−、−C〔OCHCHCH
(CH〕=C(Cl)−C(Cl)=C〔OCH
CHCH(CH〕−、−CH=C(CH
−C(CH)=CH−、−C(Cl)=CH−CH=
CH−、−C{OCH〔CH(CH}=CH
−CH=CH−、−C{OCH〔CH(C
}=C(Br)−CH=CH−、−C{O
CH〔CH(CH}=CH−C(Br)=C
H−、−C{OCH〔CH(CH}=CH−
CH=C(Br)−等(芳香族縮合環を形成する);
【0121】(ハ) −O−CH−CH−O−、−
O−CH(CH)−CH(CH)−O−、−COO
−CH−CH−、−COO−CH−、−CONH
−CH −CH−、−CONH−CH−、−CON
(CH)−CH−CH−、−CON(CH)−
CH−等(複素環を形成する);
【0122】(ニ)
【化12】 〔式中、M′は、Fe、Ru、Co、Ni、Os又は
M″R′(M″はTi、Zr、Hf、Nb、Mo、V
の何れかを表し、R′は、CO、F、Cl、Br、I、
前述のR〜Rと同様の置換基を有する炭素数1〜1
0のアルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリール
オキシ基、アラルキル基、アラルキルオキシ基の何れか
を表す。)の何れかを表す。〕等(金属錯体残基を含む
複素環を形成する)。
【0123】R〜R11が各々隣接する置換基と連結
基を介して連結する際に好適な連結の組合せは、R
、RとR、RとR、RとR、RとR
、RとR、RとR10、RとR10、R
11、RとR11等が挙げられる。
【0124】Mが2価の無置換金属原子である場合の
具体例としては、Cu、Zn、Fe、Co、Ni、R
u、Rh、Pd、Pt、Mn、Sn、Mg、Pb、H
g、Cd、Ba、Ti、Be、Ca等が挙げられる。M
が配位子を有する2価の金属原子である場合の具体例
としては、Cu(NH、Fe(NH、Fe
(ピリジン)、Fe(γ−ピコリン)、Fe(トシ
ルメチルイソシアニド)、Fe(ベンジルイソシアニ
ド)等の含窒素化合物が配位した2価の金属原子が挙
げられる。
【0125】Mが置換基を有する3価の金属原子であ
る場合の具体例としては、Al−F、Al−Cl、Al
−Br、Al−I、Ga−F、Ga−Cl、Ga−B
r、Ga−I、In−F、In−Cl、In−Br、I
n−I、Ti−F、Ti−Cl、Ti−Br、Ti−
I、Al−C、Al−C(CH)、In
−C、In−C(CH)、Mn(O
H)、Mn(OCH)、Mn(OC)、Mn
〔OSi(CH〕、Fe−F、Fe−Cl、Fe
−Br、Fe−I、Ru−F、Ru−Cl、Ru−B
r、Ru−I等の1置換の3価の金属原子が挙げられ
る。
【0126】Mが置換基を有する4価の金属原子であ
る場合の具体例としては、CrCl 、SnF、Sn
Cl、SnBr、SnI、ZnF、ZnC
、ZnBr、ZnI、GeF、GeCl
GeBr、GeI、TiF、TiCl、TiB
、TiI、Sn(OH)、Ge(OH)、Z
r(OH)、Mn(OH)、TiA、CrA
SiA、SnA、GeA、Ti(OA)、Cr
(OA)、Sn(OA)、Ge(OA)、Ti
(SA)、Cr(SA)、Sn(SA)、Ge
(SA)〔Aは、前述のR〜Rにおいて示したの
と同様の置換又は無置換の「アルキル基、アリール基、
ヘテロアリール基」を表す。〕等の2置換の4価の金属
原子が挙げられる。
【0127】Mが置換基を有する3価又は4価の半金
属原子である場合の具体例としては、B−F、B−C
l、B−Br、B−I、B−A、B(OH)、B(O
A)、B〔OSi(CH〕〔Aは、前述のAと同
じ〕等の1置換の3価の半金属原子や、SiF、Si
Cl、SiBr、SiI、Si(OH)、Si
、Si(OA)、Si(SA)〔Aは、前述の
Aと同じ〕等の2置換の4価の半金属原子が挙げられ
る。Mがオキシ金属原子である場合の具体例として
は、VO、MnO、TiO等が挙げられる。
【0128】上記の中でもMとして好ましいのは、P
d、Cu、Pt、Ni、Co、Rh、Zn、Fe、Fe
(ピリジン)、Fe(γ−ピコリン)、Fe(トシ
ルメチルイソシアニド)、Fe(ベンジルイソシアニ
ド)、Fe−F、Fe−Cl、Fe−Br、Fe−
I、VO、TiO、TiA、SiA、SnA、R
uA、RhA、GeA、SiA、Si(OA)
、Sn(OA)、Ge(OA)、Si(S
A)、Sn(SA)、Ge(SA)〔Aは、前述
のAと同じ〕である。
【0129】前記一般式(3)で表されるジアザポルフ
ィリン化合物において、ピロール環上の置換基R12
19の例としては、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ
基、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボキシル基、スル
ホン酸基、又は前述のR〜Rで示されるハロゲン原
子、アルキル基、アラルキル基、アリール基、アルケニ
ル基、アルコキシ基、アラルキルオキシ基、アリールオ
キシ基、アルケニルオキシ基、アルキルチオ基、アラル
キルチオ基、アリールチオ基、アルケニルチオ基、モノ
置換アミノ基、ジ置換アミノ基、アシル基、アルコキシ
カルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基、アリー
ルオキシカルボニル基、アルケニルオキシカルボニル
基、モノ置換アミノカルボニル基、ジ置換アミノカルボ
ニル基、アシルオキシ基、ヘテロアリール基と同様のハ
ロゲン原子、置換又は無置換のアルキル基、アラルキル
基、アリール基、アルケニル基、アルコキシ基、アラル
キルオキシ基、アリールオキシ基、アルケニルオキシ
基、アルキルチオ基、アラルキルチオ基、アリールチオ
基、アルケニルチオ基、モノ置換アミノ基、ジ置換アミ
ノ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アラルキル
オキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、ア
ルケニルオキシカルボニル基、モノ置換アミノカルボニ
ル基、ジ置換アミノカルボニル基、アシルオキシ基、ヘ
テロアリール基が挙げられる。
【0130】また、R20、R21で表される置換され
ていてもよいメチン基の置換基の例としては、シアノ
基;又は前述のR〜Rにおいて示したのと同様のハ
ロゲン原子、置換又は無置換の「アルキル基、アラルキ
ル基、アリール基」が挙げられる。特に、溶解性向上並
びに光学特性向上のため、置換基R20、R21は置換
又は無置換の炭素数1以上の基が好ましく、置換又は無
置換のフェニル基がより好ましい。また、R12〜R
19が連結基を介して、それぞれ形成する環の例として
は、前述のR〜R11において示したのと同様の脂肪
族縮合環、芳香族縮合環、複素環が挙げられる。また、
で表される中心原子の例としては、2個の水素原
子;又は前述のM において示したのと同様の、2価の
無置換又は配位子を有する金属原子、置換基を有する3
価又は4価の金属原子又は半金属原子、オキシ金属原子
が挙げられる。
【0131】前記一般式(4)で表されるモノアザポル
フィリン化合物において、ピロール環上の置換基R22
〜R29の例としては、ハロゲン原子、ニトロ基、シア
ノ基、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボキシル基、ス
ルホン酸基、又は前述のR〜Rにおいて示したハロ
ゲン原子、アルキル基、アラルキル基、アリール基、ア
ルケニル基、アルコキシ基、アラルキルオキシ基、アリ
ールオキシ基、アルケニルオキシ基、アルキルチオ基、
アラルキルチオ基、アリールチオ基、アルケニルチオ
基、モノ置換アミノ基、ジ置換アミノ基、アシル基、ア
ルコキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル
基、アリールオキシカルボニル基、アルケニルオキシカ
ルボニル基、モノ置換アミノカルボニル基、ジ置換アミ
ノカルボニル基、アシルオキシ基、ヘテロアリール基と
同様のハロゲン原子、置換又は無置換のアルキル基、ア
ラルキル基、アリール基、アルケニル基、アルコキシ
基、アラルキルオキシ基、アリールオキシ基、アルケニ
ルオキシ基、アルキルチオ基、アラルキルチオ基、アリ
ールチオ基、アルケニルチオ基、モノ置換アミノ基、ジ
置換アミノ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、ア
ラルキルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニ
ル基、アルケニルオキシカルボニル基、モノ置換アミノ
カルボニル基、ジ置換アミノカルボニル基、アシルオキ
シ基、ヘテロアリール基が挙げられる。
【0132】また、R30〜R32で表される置換され
ていてもよいメチン基の置換基の例としては、シアノ
基;又は前述のR〜Rにおいて示したのと同様のハ
ロゲン原子、置換又は無置換のアルキル基、アラルキル
基、アリール基が挙げられる。R22〜R32が連結基
を介して、それぞれ形成した環の例としては、前述のR
〜R11において示したのと同様の脂肪族縮合環、芳
香族縮合環、複素環が挙げられる。Mで表される中心
原子の例としては、2個の水素原子;又は前述のM
おいて示したのと同様の、2価の無置換又は配位子を有
する金属原子、置換基を有する3価又は4価の金属原子
又は半金属原子、オキシ金属原子が挙げられる。
【0133】前記一般式(5)で表されるアザポルフィ
リン化合物において、ピロール環上の置換基R33〜R
44の例としては、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、又
は前述のR〜Rにおいて示したハロゲン原子、アル
キル基、アリール基、アルコキシ基、アラルキルオキシ
基、アリールオキシ基、アルケニルオキシ基、アルキル
チオ基、アリールチオ基、ヘテロアリール基と同様のハ
ロゲン原子、置換又は無置換のアルキル基、アリール
基、アルコキシ基、アラルキルオキシ基、アリールオキ
シ基、アルケニルオキシ基、アルキルチオ基、アリール
チオ基、ヘテロアリール基が挙げられる。R33〜R
44が連結基を介して、それぞれ形成した環の例として
は、前述のR〜R11において示したのと同様の脂肪
族縮合環、芳香族縮合環、複素環が挙げられる。M
表される中心原子の例としては、2個の水素原子;又は
前述のMにおいて示したのと同様の、2価の無置換又
は配位子を有する金属原子、置換基を有する3価又は4
価の金属原子又は半金属原子、オキシ金属原子が挙げら
れる。
【0134】前記一般式(6)で表されるアザポルフィ
リン化合物において、ピロール環上の置換基R45〜R
56の例としては、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、又
は前述のR〜Rにおいて示したハロゲン原子、アル
キル基、アリール基、アルコキシ基、アラルキルオキシ
基、アリールオキシ基、アルケニルオキシ基、アルキル
チオ基、アリールチオ基、ヘテロアリール基と同様のハ
ロゲン原子、置換又は無置換のアルキル基、アリール
基、アルコキシ基、アラルキルオキシ基、アリールオキ
シ基、アルケニルオキシ基、アルキルチオ基、アリール
チオ基、ヘテロアリール基が挙げられる。R45〜R
56が連結基を介して、それぞれ形成した環の例として
は、前述のR〜R11において示したのと同様の脂肪
族縮合環、芳香族縮合環、複素環が挙げられる。M
表される中心原子の例としては、2個の水素原子;又は
前述のMにおいて示したのと同様の、2価の無置換又
は配位子を有する金属原子、置換基を有する3価又は4
価の金属原子又は半金属原子、オキシ金属原子が挙げら
れる。
【0135】前記一般式(7)で表されるアザポルフィ
リン化合物において、ピロール環上の置換基R57〜R
68の例としては、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、又
は前述のR〜Rにおいて示したハロゲン原子、アル
キル基、アリール基、アルコキシ基、アラルキルオキシ
基、アリールオキシ基、アルケニルオキシ基、アルキル
チオ基、アリールチオ基、ヘテロアリール基と同様のハ
ロゲン原子、置換又は無置換のアルキル基、アリール
基、アルコキシ基、アラルキルオキシ基、アリールオキ
シ基、アルケニルオキシ基、アルキルチオ基、アリール
チオ基、ヘテロアリール基が挙げられる。R57〜R
68が連結基を介して、それぞれ形成した環の例として
は、前述のR〜R11において示したのと同様の脂肪
族縮合環、芳香族縮合環、複素環が挙げられる。M
表される中心原子の例としては、2個の水素原子;又は
前述のMにおいて示したのと同様の、2価の無置換又
は配位子を有する金属原子、置換基を有する3価又は4
価の金属原子又は半金属原子、オキシ金属原子が挙げら
れる。
【0136】前記一般式(8)で表されるアザポルフィ
リン化合物において、ピロール環上の置換基R69〜R
80の例としては、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、又
は前述のR〜Rにおいて示したハロゲン原子、アル
キル基、アリール基、アルコキシ基、アラルキルオキシ
基、アリールオキシ基、アルケニルオキシ基、アルキル
チオ基、アリールチオ基、ヘテロアリール基と同様のハ
ロゲン原子、置換又は無置換のアルキル基、アリール
基、アルコキシ基、アラルキルオキシ基、アリールオキ
シ基、アルケニルオキシ基、アルキルチオ基、アリール
チオ基、ヘテロアリール基が挙げられる。R69〜R
80が連結基を介して、それぞれ形成した環の例として
は、前述のR〜R11において示したのと同様の脂肪
族縮合環、芳香族縮合環、複素環が挙げられる。M
表される中心原子の例としては、2個の水素原子;又は
前述のMにおいて示したのと同様の、2価の無置換又
は配位子を有する金属原子、置換基を有する3価又は4
価の金属原子又は半金属原子、オキシ金属原子が挙げら
れる。
【0137】前述したようなアザポルフィリン系化合物
の製造方法は特に限定されないが、例えば前記化合物
(3)の場合、J.Chem.Soc.(C),22−
29(1996)、J.Biochem.,121,6
54−660(1997)、Z.Physiol.Ch
em,214,145(1933)、Die Chem
ie des Pyrrols,Band II,Ha
lfte 2,pp.411−414,Akademi
sche Verlagesellschuft,Le
ipzig(1940)等に記載の方法に準じて製造さ
れる。代表的には、以下のような三段階の反応にて製造
することができる。まず、第一段階では、一般式(1
2)及び一般式(13)で表されるジピロメタン化合物
をそれぞれ酢酸等のカルボン酸系溶媒あるいは塩化メチ
レン等のハロゲン化炭化水素系溶媒中で、臭素、ヨウ
素、N−ブロモコハク酸イミド、N−ヨードコハク酸イ
ミド等のハロゲン化剤によりハロゲン化し、各々一般式
(14)及び一般式(15)で示されるジピロメテン化
合物を得る。
【0138】
【化13】
【化14】 〔式(12)、(13)中、R12〜R21は、一般式
(3)のR12〜R21とそれぞれ同一の基を表し、r
は水素原子又はカルボキシル基を表す。〕
【化15】
【化16】 〔式(14)、(15)中、R12〜R21は、一般式
(3)のR12〜R21とそれぞれ同一の基を表し、a
はハロゲン原子を表す。〕
【0139】次いで第二段階では、一般式(14)及び
一般式(15)で表されるジピロメテン化合物を、それ
ぞれエタノール等のアルコール系溶媒及び/又はジメチ
ルホルムアミド等のアミド溶媒などの有機溶媒中で、金
属又は半金属の硫酸塩、硝酸塩、ハロゲン化塩などの無
機塩、或いは酢酸塩、アセチルアセトナート塩等の有機
金属塩等の金属又は半金属化合物を用い、空気などの酸
化剤の存在下或いは非存在下で反応させることにより、
一般式(16)で表されるジピロメテン金属錯体を得
る。
【化17】 〔式中、R12〜R21は一般式(3)のR12〜R
21とそれぞれ同一の基を表し、aはハロゲン原子を表
し、Mは一般式(3)のMと同一の意を表す。〕
【0140】次いで、第三段階では、上記ジピロメテン
金属錯体(16)をエタノール等のアルコール系溶媒及
び/又はジメチルホルムアミド等のアミド溶媒などの有
機溶媒中でアジ化ナトリウム等のアジ化塩と反応させる
ことにより、一般式(3)で示される本発明のジアザポ
ルフィリン化合物を得ることができる。ここで、第一段
階で得られた一般式(14)及び一般式(15)で示さ
れるジピロメテン化合物を、それぞれエタノール等のア
ルコール系溶媒及び/又はジメチルホルムアミド等のア
ミド溶媒などの有機溶媒中で、金属又は半金属の硫酸
塩、硝酸塩、ハロゲン化塩などの無機塩、或いは酢酸
塩、アセチルアセトナート塩等の有機金属塩等を用い、
空気などの酸化剤の存在下又は非存在下で、アジ化ナト
リウム等のアジ化塩と反応させることにより、一般式
(3)の化合物を得ることもできる。更に、無金属の一
般式(3)で表されるジアザポルフィリン化合物〔Mが
2個の水素原子〕は、一般式(7)及び(8)で表され
るジピロメテン化合物をメタノール等のアルコール系溶
媒及び/又はジメチルホルムアミド等のアミド溶媒など
の有機溶媒中でアジ化ナトリウム等と反応させるか、或
いは、金属錯体化した一般式(2)の化合物をクロロホ
ルム等の溶媒中で、トリフルオロ酢酸等の有機酸と反応
させることにより得ることができる。
【0141】一般式(3)で表されるジアザポルフィリ
ン化合物の具体例としては、例えば表1〜表5に記載す
る置換基を有する化合物(1−1)〜(1−65)等が
挙げられる。
【表1】
【表2】
【表3】
【表4】
【表5】
【0142】また、好ましいポルフィリンとしては、下
記一般式(17)で示される化合物が挙げられる。
【化18】 〔式中、A〜A、B〜Bは、水素原子、アルキ
ル基、シクロアルキル基、フェニル基の何れかを表す。
とBn+1(n=1、3、5、7)は、C
基を介して環状に結合していてもよい。Mは2個又は4
個のプロトン若しくは1個の金属原子を表す。〕
【0143】中でも、下記一般式(18)で示される化
合物が好ましく、特に好ましいのは下記一般式(19)
で示される化合物である。
【化19】 〔式中、Rは水素原子、メチル基、アリル基、又はフ
ェニル基を表し、Rは水素原子、メチル基、アリル
基、フェニル基、メトキシフェニル基、トリル基、ニト
ロ基、アミノ基、又はシアノ基を表し、Rは水素原
子、メチル基、ハロゲン原子、アリル基、フェニル基、
メトキシフェニル基、トリル基、ニトロ基、アミノ基、
又はシアノ基を表す。Mは2個又は4個のプロトン若し
くはMn、Co、Ni、Cu、Znから選ばれた2価の
金属を表す。〕
【化20】 〔式中、A〜Aは、水素原子又はフェニル基を表
す。Mは2個又は4個のプロトン若しくはZnを表
す。〕
【0144】ポルフィリン誘導体はその構造の対称性か
ら結晶化し易いため、結晶化することなく良好な溶解性
で溶解させるためには、配位能を持つ分子構造を側鎖に
有する沸点の低い高分子と共に溶剤に溶解させることが
好ましい。この溶液をスピンコートすると、ポルフィリ
ン同士のスタックのない分散性に優れた記録層が形成さ
れる。本発明で用いるテトラベンゾポルフィリンとして
は、300〜500nmの記録波長で記録が行われるも
のがよく、339〜435nmで記録が行われるものが
更に好ましく、亜鉛錯体であるものが最も好ましい。そ
のようなものとして、テトラフェニルテトラベンゾポル
フィリン亜鉛錯体が挙げられる。
【0145】また、高分子物質としては、ポルフィリン
誘導体の中心金属に配位できる側鎖を有するもの、例え
ばイミダゾール誘導体、ピリジン誘導体、キノリン誘導
体、フェノール誘導体を側鎖に有する高分子物質のう
ち、ポルフィリン誘導体との相溶性を考慮して選択する
ことが望ましい。中でも、ポリ−4−ビニルピリジンが
好適である。ポルフィリン誘導体と高分子物質の組成比
は、高分子物質を構成するモノマーが、ポルフィリン誘
導体に対して50倍以上のモル比で存在するように設定
することが好ましい。この組成比で、ポルフィリン誘導
体と高分子物質を混合することにより、ポルフィリンを
スタックさせることなく記録層中に良好に分散できる。
なお、更に最適な組成比は、用いる高分子物質とポルフ
ィリン誘導体の種類によって多少変化する。高分子物質
としてポリビニルピリジンを用いる場合には、ビニルピ
リジンモノマーがポルフィリン誘導体に対して67倍以
上のモル比で存在するように組成比を設定することが好
ましい。
【0146】また、上記配位能を持つモノマーの高分子
物質全体に対する比率は、モル比で50%以上であるこ
とが望ましい。配位能を持つモノマーをこの範囲で含有
する高分子物質は、配位子としてポルフィリンと良好に
相互作用し、ソーレー帯を長波長シフトさせ分子吸光係
数を増大させる。なお、このような記録層には、ポルフ
ィリン誘導体、高分子物質の他に、耐光性向上の目的
で、ヒンダードアミン類、ニッケル錯体等を30重量部
以内の量、好ましくは0.1〜10重量部添加しても良
い。有機層4の厚さは、5〜200nmが好ましい。膜
厚が5nmより薄い場合は熱の吸収が十分ではなく、変
形や変化が不十分となる。また、膜厚が200nmより
厚い場合は体積が大きいため変形が抑えられたり、熱的
な影響を受けて光学的に変化できない部分が存在するた
め問題である。
【0147】有機層4は、上記の材料を有機溶媒に溶解
した後、無機層3上にスピンコーティングすることによ
って形成する。その際、有機溶媒は、上記の材料を容易
に溶解できる溶解度5mg/ml以上のものである必要
があり、その溶液はマイクロポアに進入しない一定の接
触角を有する必要がある。ここでマイクロポアに進入し
ない一定の接触角は、マイクロポアのサイズにより必要
とされる表面張力が異なるためにその値を数値で示すこ
とはできない。しかし、成膜後のマイクロポア部分に発
生する平均膜厚よりも2%以上薄い連続した部分の面積
は225μmが上限であり、225μmを超えると
トラッキング精度、エラー訂正が不可能になるなどの問
題が発生するので、マイクロポアに溶液が浸透した場合
でも上記の範囲以上に浸透が広がらなければ、マイクロ
ポアに進入しない一定の接触角を有する溶液に相当する
と判断する。接触角の制御を行わないと、最もダメージ
が大きい場合には、無機層3が割れて剥がれてしまう。
この接触角の調整により前記の面積を225μm以内
に抑えることができる。
【0148】上記マイクロポアに進入しない一定の接触
角を有する溶液を形成することができる溶剤としては、
例えば、酢酸ブチル、セロソルブアセテートなどのエス
テル;メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチル
イソブチルケトンなどのケトン;ジクロルメタン、1,
2−ジクロルエタン、クロロホルムなどの塩素化炭化水
素;ジメチルホルムアミドなどのアミド;シクロヘキサ
ンなどの炭化水素;テトラヒドロフラン、エチルエーテ
ル、ジオキサンなどのエーテル;エタノール、n−プロ
パノール、イソプロパノール、n−ブタノールジアセト
ンアルコールなどのアルコール;2,2,3,3−テト
ラフルオルプロパノールなどのフッ素系溶剤;エチレン
グリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモ
ノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエ
ーテルなどのグリコールエーテル類などを挙げることが
できる。中でも、2,2,3,3−テトラフルオルプロ
パノールなどのフッ素系溶剤が特に好適である。上記溶
剤は、使用する色素の溶解性を考慮し、単独又は二種以
上併用して適宜用いることができる。また、塗布溶液中
には、酸化防止剤、UV吸収剤、可塑剤、潤滑剤など各
種の添加剤を目的に応じて添加してもよい。更に、マイ
クロポアへの進入を一層効果的に防止するため、有機層
用の溶液を塗布した後、乾燥するか又は架橋処理、結晶
化処理などを行って早期に膜を固定化することが好まし
い。架橋処理の具体的手段としては、後述する下地層6
の場合と同様の手段を採用することができる。
【0149】有機層4の成膜に際し色素と結合剤を使用
する場合の結合剤の例としては、例えばゼラチン、セル
ロース誘導体、デキストラン、ロジン、ゴムなどの天然
有機高分子物質;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ
スチレン、ポリイソブチレン等の炭化水素系樹脂;ポリ
塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル・ポ
リ酢酸ビニル共重合体等のビニル系樹脂;ポリアクリル
酸メチル、ポリメタクリル酸メチル等のアクリル樹脂;
ポリビニルアルコール、塩素化ポリエチレン、エポキシ
樹脂、ブチラール樹脂、ゴム誘導体、フェノール・ホル
ムアルデヒド樹脂等の熱硬化性樹脂の初期縮合物などの
合成有機高分子を挙げることができる。また、上記結合
剤の使用量は、一般に色素に対して色素の0.01〜5
0重量%の範囲にあり、好ましくは0.1〜5重量%の
範囲にある。このようにして調製される塗布液の濃度
は、一般に0.01〜10重量%の範囲にあり、好まし
くは0.1〜5重量%の範囲にある。50重量%より多
くなると、色素濃度が低くなり、吸収が不十分になるた
め良好に記録することができない。塗布方法としては、
スプレー法、スピンコート法、ディップ法、ロールコー
ト法、ブレードコート法、ドクターロール法、スクリー
ン印刷法などを挙げることができる。中でも短時間で成
膜が可能なためスピンコート法が好適である。なお、無
機層3及び有機層4は単層でも重層(2層以上の積層)
でもよい。
【0150】保護層10は、例えばSiO、SiN、A
lN等の無機材料や、光硬化性樹脂などの有機材料を用
いて形成することができる。無機保護層は、真空成膜方
法によって形成することができ、有機保護層は、第二の
無機層5上に光硬化性樹脂膜〔例えば、大日本インキ化
学工業(株)のSD1700、SD318、SD30
1〕をスピンコートした後、樹脂硬化光を照射すること
によって形成できる。また、高密度化を図るために高N
Aのレンズを用いる場合、保護層を光透過性とする必要
がある。更に、高NA化すると、再生光が透過する部分
の厚さを薄くする必要がある。これは、高NA化に伴
い、光学ピックアップの光軸に対してディスク面が垂直
からズレる角度(いわゆるチルト角、光源の波長の逆数
と対物レンズの開口数の積の2乗に比例する)により発
生する収差の許容量が小さくなるためであり、このチル
ト角が基板の厚さによる収差の影響を受け易いためであ
る。従って、基板の厚さを薄くしてチルト角に対する収
差の影響をなるべく小さくするようにする必要がある。
【0151】そこで、例えば基板上に凹凸を形成して記
録層とし、その上に反射膜を設け、更にその上に光を透
過する薄膜である光透過性の保護層を設けるようにし、
保護層側から再生光を照射して記録層の情報を再生する
ような光記録媒体や、基板上に反射膜を設け、その上に
有機層を形成して記録層とし、更にその上に光透過性を
有する保護層を設けるようにし、保護層側から再生光を
照射して記録層の情報を再生するような光記録媒体が提
案されている。このようにすれば、カバー層を薄型化し
ていくことで対物レンズの高NA化に対応可能である。
つまり、薄いカバー層を設け、このカバー層側から記録
再生することで、更なる高記録密度化を図ることができ
る。なお、このような保護層は、ポリカーボネートシー
トや紫外線硬化型樹脂により形成する方法、又は、厚さ
70μmのシートを厚さ30μmの接着剤で固定する方
法が一般的である。合計の厚みは0.1mm程度が好適
である。上記の様に保護層側から光を照射しない場合は
インク層を保護層10上に設けることもできる。インク
層11には、公知の種々の材料を用いることができる
が、処理が簡便であることからUV硬化性インクが好ま
しい。
【0152】このような光記録媒体にレーザー光を照射
すると、無機層3、有機層4に穴あけ記録を行うことが
できる。この場合、記録部位の反射率が未記録部位の反
射率に比べて低くなるため記録部位と未記録部位の反射
率に差が生じ、このような反射率の差によって記録再生
が行われる場合と、逆に記録部位の反射率が未記録部位
の反射率に比べて高くなるため記録部位と未記録部位の
反射率に差が生じ、このような反射率の差によって記録
再生が行われる場合がある。
【0153】一方、無機層3には超解像技術を付加する
ことも可能である。通常光ディスクの再生限界はλ/2
NAで表される(ここで、λは波長、NAは光の絞り込
み角度の正弦である)。この限界を超える分解能を実現
するため、以下の超解像技術を適応する。即ち、対物レ
ンズでレーザー光を媒体の上に集光させた再生ビームの
強度分布Iは、 I=I×exp〔−2(r/r〕 で表される(ここで、Iはレーザービームの中心部の
強度、rはレーザービームの強度が1/eになる半
径である)。このように強度分布がガウス分布の再生ビ
ームで記録媒体が加熱されると、ビームが照射された部
分の温度分布も同じようにガウス分布に近いものとな
る。ビームの中心付近の温度が高い部分を再生領域と
し、周辺部分の温度の低い部分を記録再生に関与しない
部分とすることで実効的なビームスポットの径が小さく
なり分解能が向上する。ガウス分布では中心温度のおよ
そ0.6倍のところ、即ち半径r/2のところで傾斜
が急になる。この部分に合わせると安定した記録再生が
可能となる。
【0154】更に、有機層4にサーモクロミック色素を
使用し、吸収係数の変化などの光学的変化を利用して記
録再生することもできる。用いるサーモクロミック色素
としては、スピロピラン、フルオラン、ビアントロン、
トリアリールイミダゾールが挙げられる。更に、無機層
3で光を吸収し、その光を電気エネルギーに変換し、そ
の電気化学的酸化還元により有機層4に記録を行うこと
もできる。その場合、無機層3にはGe、Si、GaA
s、GaP、CdSe、CdS、ZnO、SnO、Ti
O、SiCなどが使用可能であり、有機層4にはチオニ
ン色素、インジゴ系色素、酸化タングステン、メロシア
ニン、フタロシアニン、スクアリリウム、ペリレンテト
ラカルボン酸、ローダミン、キナクリドン、ポリアセチ
レン、ポリ(3−メチルチオフェン)、ポリ(N−メチ
ルピロール)が使用可能である。
【0155】次に、本発明に係る追記型光記録媒体の第
二の例を、図3に基づいて説明する。図3は要部拡大断
面図であり、本例では、透明基板1のプリフォーマット
パターン形成面に下地層6が形成されている。下地層6
は、透明基板1と無機層3との密着性の改善、記録感度
の改善、無機層3の保護等、及び熱受容層の機能を有す
る層として設けられるものであって、ポリビニルアルコ
ール、ポリエチレンオキシド、ポリアクリル酸、ポリス
チレンスルホン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、
ポリメタクリル酸、ポリプロピレングリコール、メチル
セルロース、ポリビニルナイトレート、ニトロセルロー
スなどの親水性樹脂によって形成される。下地層6の形
成は、上記親水性樹脂の水溶液を、透明基板1のプリフ
ォーマットパターン形成面2にスピンコートすることに
よって行うことができる。なお、下地層6は親水性樹脂
よりなっているため、耐水性(耐湿性、透湿性)や耐熱
性が悪いので、架橋処理や結晶化処理を施して耐水性や
耐熱性を改善することが好ましい。具体的には、親水性
樹脂の水溶液に架橋剤を添加し、下地層6を成膜した後
に、光照射による架橋反応や加熱による架橋反応を起さ
せたり、或いは架橋剤を添加することなく下地層6を熱
処理して結晶化〔例えば、親水性樹脂としてポリビニル
アルコール(PVA)を用いる場合には、PVAを変性
PVA化する〕させたりする。
【0156】架橋処理と結晶化処理とを比較すると、加
熱による悪影響を透明基板1に与えることがなく、かつ
作業性にも優れていることから、架橋処理の方が好まし
い。以下に、架橋反応の具体例を示すが、実施に際して
は、これらの架橋反応の中から、必要に応じて任意の手
段を選択することができる。 (1)架橋剤として重クロム酸アンモニウムを添加し、
色素表面を処理すると同時に、成膜後に反応光を照射し
て下地層6に架橋反応を起させる方法。 (2)無機系架橋剤として、例えば銅、ホウ素、アルミ
ニウム、チタン、ジルコニウム、スズ、バナジウム、ク
ロム等を添加する方法。 (3)アルデヒドを用いてアセタール化する方法。 (4)水酸基をアルデヒド化する方法。 (5)活性化ビニル化合物を添加する方法。 (6)エポキシ化合物を添加してエーテル化する方法。 (7)酸解媒の存在下でジカルボン酸反応を起させる方
法。 (8)コハク酸及び硫酸を添加する方法。 (9)トリエチレングリコール及びアクリル酸メチルを
添加する方法。 (10)ポリアクリル酸及びメチルビニルエーテルマレ
イン酸共重合体をブレンドする方法。
【0157】下地層6は、光エネルギーを吸収して熱エ
ネルギーに変換する材料、又はこの種のイオン性の色素
材料を少なくとも一部に含むヒートモード記録材料を、
前記プリフォーマットパターン2内に充填することによ
って形成される。下地層6を形成可能な色素材料として
は、例えばポリメチン系色素、アントラキノン系色素、
シアニン系色素、フタロシアニン系色素、ナフタロシア
ニン系色素、キサンテン系色素、トリフェニルメタン系
色素、ピリリウム系色素、アズレン系色素、含金属アゾ
染料、アゾ染料等を挙げることができる。これらの中で
は、ジカルボシアニン誘導体、フタロシアニン誘導体、
ナフタロシアニン誘導体、シアニン誘導体、アゾ染料誘
導体が特に好適に用いられる。また、アミニウム系色素
などの各種クエンチャが添加された色素材料を用いるこ
ともできる。更には、上記色素材料群より選択される1
種又は2種以上の色素材料を樹脂中に分散したものを、
下地層6の形成材料として用いることもできる。色素材
料を分散可能な樹脂材料としては、アクリル樹脂、ビニ
ル樹脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂、シリコーン樹
脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂などを挙げること
ができる。
【0158】下地層6は、透明基板1のプリフォーマッ
トパターン形成面に、先に例示的に列挙した色素材料群
より選択される色素材料の溶剤溶液をスピンコートして
形成する。更に、溝状のプリフォーマットパターン2内
に色素材料を充填した後、プリフォーマットパターン2
の間のランド部2cに付着した色素材料を選択的に除去
し、透明基板1の表面を露出すると共に、プリフォーマ
ットパターン2内にのみ色素材料を充填することによっ
て形成できる。なお、色素材料の溶剤としては、アルコ
ール系溶剤、セロソルブ系溶剤などを用いることができ
る。また、二座配位を取りうるキレート材を含有させて
本発明の目的を達成することもできる。このようなキレ
ート材としては、例えば、無機酸類、ジカルボン酸類、
オキシカルボン酸類、ジオキシ化合物、オキシオキシム
類、オキシアルデヒド及びその誘導体類、ジケトン類及
び類似化合物、オキシキノン類、トロボロン類、N−オ
キシド化合物、アミノカルボン酸及び類似化合物、ヒド
ロキシルアミン類、オキシン類、アルジミン類、オキシ
アゾ化合物、ニトロソナフトール類、トリアゼン類、ピ
ウレット類、ホルマザン類、ジチゾン類、ビクアリド
類、グリオキシム類、ジアミン類及び類似化合物、ヒド
ラジン誘導体類、チオエーテル類が挙げられる。更に、
イミノ基を有する誘導体も使用可能である。
【0159】また、上記有機材料の他に、原子配列を変
化させることにより情報の記録ができる相変化記録材料
も使用可能である。具体的にはα−β−γ−Ge−Te
で代表される金属及び合金が挙げられる。ここでαは、
Cu、Ag、Au、Sc、Y、Ti、Zr、V、Nb、
Cr、Mo、Mn、Fe、Ru、Co、Rh、Ni、P
d、Hf、Ta、W、Ir、Pt、Hg、B、C、N、
P、O、S、Se、ランタニド元素、アクチニド元素、
アルカリ土類金属元素、不活性ガス元素などから選ばれ
た少なくとも一つの元素を表し、βは、Tl、Iなどの
ハロゲン元素、Naなどのアルカリ金属元素から選ばれ
た少なくとも一つの元素を表し、γは、Sb、Sn、A
s、Pb、Bi、Zn、Cd、Si、Al、Ga及びI
nのうち少なくとも一つの元素を表す。また、光磁気材
料に使用される金属材料、例えば上記金属元素の中のT
b、Fe、Coなども下地層6として使用可能である。
【0160】更に、Fe、Ti、Zr、Ta、Cr、M
o、W、Ni、Rh、Pd、Pt、Cu、Ag、Au、
Zn、Al、In、Si、Ge、Te、Sn、Bi、S
b及びTlからなる群より選択される少なくとも一種の
物質;芳香族化合物、脂肪族化合物、アミド、エステ
ル、アミン、ウレア、硫黄化合物及びヒドロキシ化合物
からなる群から選択される少なくとも1つ;アントラキ
ノン系、ダイオキシディン系、トリフェノジチアジン
系、フェナントレン系、シアニン系、フタロシアニン
系、ナフタロシアニン系、メロシアニン系、ピリリウム
系、キサンテン系、トリフェニルメタン系、クロコニウ
ム系、アゾ系、インジゴイド系、メチン系、アズレン
系、スクアリリウム系、スルファイド系、メタンジチオ
ールレート系の色素からなる群から選択される少なくと
も1つの色素;該色素の少なくとも1つに加えて、ビニ
ールアルコール系樹脂、ビニールアセテート系樹脂、ア
クリレート系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリエーテル
系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、セ
ルロース系樹脂及び脂肪酸系樹脂からなる群より選択さ
れる少なくとも1つの高分子物質を50重量%以下含有
する材料;アルミニウム、金、銀、銅などの金属材料;
SiO、SiN、AlN、SiC、ZnO等の無機材
料が使用可能であり、特に銀を主体とする金属又は合金
を用いることが好適である。ここで、銀を主体とすると
は、銀の含有率が80〜100原子%、好ましくは90
〜100原子%であることを意味する。
【0161】下地層6の膜厚は、5〜200nmが好適
である。膜厚が5nmより薄いと成膜が安定しない。ま
た膜厚が200nmより厚い場合には、体積が大き過ぎ
るため、変形や熱の伝達、穴形成が不十分となる。具体
例としては、SiCを選択した場合の膜厚は8〜14n
mが好適であり、Agを選択した場合の膜厚は10〜4
0nmが好適である。この層には、前述した図1に示す
のと同様なマイクロポア3aが存在したり、中には貫通
している連続気泡タイプ3bが存在することもある。そ
の他、透明基板1、無機層3、有機層4、第二の無機層
5については、前述した第一の例と同様である。
【0162】次に、本発明に係る追記型光記録媒体(デ
ィスク)の製造工程の一例のフローチャートを図4に示
す。各工程は公知であるが、簡単に説明すると以下の通
りである。 S1:ガラス円盤を研磨、洗浄する。 S2:シランコートを行う。 S3:ガラス円盤上にフォトレジストをスピンコート
し、所定の膜厚を有するレジスト層を形成する。 S4:溶剤をとばすためプリベークを行う。 S5:集光レンズを介してレジスト層にレーザーを照射
する(カッティング)。 S6:この露光済みガラス円盤を現像処理する。 S7:レジストをTg以上に加熱し溝形状を整形する
(第一ベーク)。 S8:パターンの固化のためベークを行う(第二ベー
ク)。 S9:蒸着、メッキを行う。 S10:ガラス円盤の凹凸面に金属膜を形成し、該金属
膜を剥離することによりスタンパを作成する。 S11:スタンパを用いて射出成形を行い、所定の膜厚
を有するレプリカを形成する。 S12:透明基板の片側にスピンコート法によりハード
コート層を形成する。 S13:透明基板の片面に必要に応じてスピンコート法
又はスパッタ法により下地層を形成する。 S14:下地層の上にスピンコート法又はスパッタ法で
無機層を形成する。 S15:無機層の上に有機層を形成する。 S16:有機層の上に反射層を形成する。 S17:必要に応じて保護層などの他の層を積層し、デ
ィスク単板とする。(単板のままで使用する場合) S18:必要に応じて保護層などの他の層を積層して得
られる単板ディスクを2枚貼り合わせて両面ディスクと
する。 S19:ディスクをカートリッジに収納する。 S20:特性の評価を行う。 このフローチャートにおいて、S7とS8の工程は同時
に行うこともできる。また、S7工程の溝形状の整形
は、加熱温度90〜180℃、時間5〜90分の範囲か
ら任意に選択できる。
【0163】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。なお、実施例では、ディスク状記録媒体を対象とし
たが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
く、例えばカード状、スティック状、テープ状など、他
の形態の追記型光記録媒体にも応用できることは勿論で
ある。
【0164】実施例1〜4 図1、図2に示すプリフォーマットパターンを有するポ
リカーボネート基板1上に、厚さ25nmのZnO−S
iO膜をスパッタ法で成膜して無機層3とし、次い
で、〔実施例1〕:1,4−ビス(5′−フェニルオキ
サザール−2′−イル)ベンゼン、〔実施例2〕:1,
4−ビス(4′−メチル−5′−フェノキサゾール−
2′−イル)ベンゼン、〔実施例3〕:4,4′−ビス
(2′−スルホスチリル)ビフェニル、〔実施例4〕:
2,5−ビス(5′−メチルベンゾオキサゾール−2′
−イル)チオフェンの何れかと、下記化合物(20)の
混合物を、溶媒2,2,3,3−テトラフルオルプロパ
ノール100mlと混合し、超音波処理を10分間行っ
て溶解させ、色素塗布液を調製した。次いで、該色素塗
布液を、前記基板のグルーブを有する面の上に、スピン
コート法により、22℃・45%RHの条件で、回転数
を300rpmから6000rpmまで変化させながら
塗布し、その後、100℃で15分間保持して、グルー
ブ内の厚さが60nmの有機層を形成した。
【化21】 次いで、それぞれの有機層4上に、スパッタ法により厚
さ25nmのZnO−SiO膜を形成し第二の無機層
5とした。次いで、厚さ70μmのポリカーボネートシ
ートを厚さ30μmの接着剤で固定して実施例1〜4の
追記型光記録媒体を得た。これらの媒体では無機層3に
次のような数の独立したポアが存在した。即ち、10個
以上の直径2μmのポア、4〜5個の直径5μmのポ
ア、1〜2個の直径10μmのポアである。
【0165】上記光記録媒体に対し、パルステック工業
社製の光ディスク評価装置DDU−1000(波長:4
05nm、NA:0.65)を用いて、下記の条件でグ
ルーブ内に記録を行なったところ、短マーク、長マーク
とも、変調度が充分大きく、非常に明瞭な信号が得られ
た。 <記録条件> 記録線速度 :6.0(m/s) 記録ストラテジ:Basic strategy(基本
ストラテジ) Ttop−Tmp=1.40−0.75(T) 記録パワー :11.0(mW) 記録パターン :3T、4T、5T、8T、14Tの単
一周期信号 上記の媒体には、ポアの影響により、225μm以下
の狭い面積の平均膜厚よりも2%以上薄い部分が存在し
たが、プレーヤーでエラー訂正され良好に再生すること
ができた。また、ポアが確認できない部分でも、平均膜
厚より2%以上薄い部分が島状に点在する様子が確認で
きた。また、独立気泡ではなく、連続気泡も確認するこ
とができた。
【0166】比較例1 色素を溶解させる溶媒をエタノールに変更した点以外
は、実施例1と同様にして追記型光記録媒体を、記録再
生を行った。この媒体では、直径10μmのポアに対応
する、225μmよりも広い面積の平均膜厚よりも2
%以上薄い部分が発生し、プレーヤーでエラー訂正され
ずにエラーとして検出された。また、ポアが存在しない
部分でも、平均膜厚より2%以上薄い部分が島状に点在
する様子が確認でき、プレーヤーでエラー訂正されずに
エラーとして検出された。
【0167】比較例2 直径10μmより大きいポアを形成した点以外は、実施
例1と同様にして追記型光記録媒体を作成し、記録再生
を行った。この媒体では、225μmより広い面積の
平均膜厚よりも2%以上薄い部分が発生し、プレーヤー
でエラー訂正されずにエラーとして検出された。
【0168】実施例5〜17 有機層の材料として、NK1342(実施例5)、NK
1977(実施例6)、NK1886(実施例7)、N
K1819(実施例8)、NK1331(実施例9)、
NK1837(実施例10)、NK863(実施例1
1)、NK3212(実施例12)、NK88(実施例
13)、NK3989(実施例14)、NK1204
(実施例15)、NK723(実施例16)、NK39
84(実施例17)〔以上、何れも日本感光色素社製〕
の何れかのアザポルフィリン系色素を用いた点以外は、
実施例1と同様にして、実施例5〜17の追記型光記録
媒体を作製した。これらの光記録媒体におけるポアの存
在は主に無機層により決定されており、また、積層する
有機層に見られる平均膜厚よりも2%以上薄い部分が島
状に点在する様子は無機層のポアによる影響が大きく、
積層する有機層の影響は少ないことが確認された。その
結果、記録再生のエラー訂正は実施例1と同様の結果と
なった。
【0169】実施例18〜21 有機層の材料として、下記化合物(21):(実施例1
8)、化合物(22):(実施例19)、化合物(2
3):(実施例20)、化合物(24):(実施例2
1)の何れかを用いた点以外は、実施例1と同様にして
実施例18〜21の追記型光記録媒体を作製し、実施例
1と同様の記録再生を行ったところ、実施例1とほぼ同
様の結果が得られた。
【化22】
【0170】実施例22 図1及び図2に示すプリフォーマットパターンを有する
ポリカーボネート基板上に、Teと酸素を含む無機層3
を、雰囲気中に酸素を導入しながらTeをスパッタリン
グすることにより厚さ5nm成膜し、その上に、下記化
合物(25)に示す構造のフタロシアニンをスピンコー
ト法で厚さ40nmとなるように積層して有機層とし
た。溶媒は、テトラヒドロフラン:エチルシクロヘキサ
ン:イソプロピルアルコール:1−メトキシ−2−プロ
パノール=(0.32:1:0.39:0.81、容量
比)である。更に、高い反射率を得るため、有機層上に
Ag反射膜をスパッタ法により厚さ100nm成膜し追
記型光記録媒体を得た。Ag反射膜がない場合の反射率
は13%であり、Ag反射膜がある場合は18%であっ
た。この光記録媒体ではTe層に10個以上の直径2μ
mのポアが存在した。
【0171】この光記録媒体に対し、パルステック工業
社製の光ディスク評価装置DDU−1000(波長:4
05nm、NA:0.65)を用いて、下記の条件でグ
ルーブ内に記録を行なったところ、短マーク、長マーク
とも、変調度が充分大きく、非常に明瞭な信号が得られ
た。 <記録条件> 記録線速度 :6.0(m/s) 記録ストラテジ:Basic strategy(基本
ストラテジ) Ttop−Tmp=1.40−0.75(T) 記録パワー :8.0〜11.0(mW) 記録パターン :3T、4T、5T、8T、14Tの単
一周期信号 この光記録媒体では、ポアの影響により、225μm
以下の狭い面積の平均膜厚よりも2%以上薄い部分が存
在したが、プレーヤーでエラー訂正され良好に再生する
ことができた。なお、フタロシアニンはポルフィリン環
内にある二重結合の共役に起因する、HOMOからの遷
移ではない、B帯(soret帯)の吸収を利用して記
録を行った。
【化23】
【0172】実施例23 無機層3を、酸素を導入せず大気中でTeをスパッタリ
ングして大気中の酸素を取り込む方法で成膜した点以外
は実施例22と同様にして追記型光記録媒体を作製し、
実施例1と同様の記録再生を行ったところ、実施例22
とほぼ同様の結果が得られた。
【0173】実施例24 無機層3を、スピンコート法に代えて蒸着法で積層した
点以外は、実施例22と同様にして追記型光記録媒体を
作製し、実施例1と同様の記録再生を行ったところ、実
施例22とほぼ同様の結果が得られた。
【0174】実施例25 有機層の材料として、下記(26)のシアニン色素と
(27)のメロシアニン色素の混合物を用いた点以外
は、実施例1と同様にして追記型光記録媒体を作製し、
同様の記録再生を行ったところ、10個以上の直径2μ
mのポアが無機層3に見られ、エラーの訂正の振る舞い
は実施例1の場合と同様であった。
【化24】
【0175】実施例26 有機層の材料として、下記一般式(28)で示されるシ
アニン色素の1種である、テトラβ−(1−ベンズイミ
ダゾリル)フタロシアニンと、下記一般式(29)で示
されるメロシアニン色素の1種である、バナジル5,1
4,23,32−テトラフェニル−2,3−ナフタロシ
アニンとの混合物を用いた点以外は、実施例1と同様に
して追記型光記録媒体を作製し、同様の記録再生を行っ
たところ、エラー訂正の振る舞いは実施例1の場合と同
様であった。
【化25】
【0176】実施例27 有機層の材料として、下記一般式(30)で示されるア
ゾ染料の1種であるR 〜R=Hの化合物を用いた点
以外は、実施例1と同様にして追記型光記録媒体を作製
し、同様の記録再生を行ったところ、エラー訂正の振る
舞いは実施例1の場合と同様であった。
【化26】
【0177】実施例28 射出成形により表面にスパイラル状のプレグルーブ(ト
ラックピッチ:0.32μm、0.37μm、0.40
μm、0.43μm、0.46μm、グルーブ幅:0.
16μm、0.18μm、0.2μm、0.21μm、
0.23μm、グルーブの深さ:0.06μm、0.0
8μm)が形成されたポリカーボネート基板(複数種の
溝を有するゾーン基板、直径:120mm、厚さ:1.
1mm)のプレグルーブ側にスパッタ法により膜厚60
nmのAg層を設けた。その上に、中心金属MがVOで
あり、4個のRがC−(CFC−O−であ
る下記一般式(31)で示されるフタロシアニン化合物
を、THF2.6g、エチルシクロヘキサン6.2g、
IPA2.4g、1メトキシ2プロパノール4.6gの
混合液に溶解して得た記録層形成用塗布液をスピンコー
トし、プレグルーブ内の厚さが約35〜45nmの記録
層を形成した。その上に、スパッタ法で厚さ約40nm
のZnS−SiO層を形成した。その上に紫外線硬化
性樹脂(商品名:SD318、大日本インキ化学工業
製)を塗布し、紫外線を照射して硬化させ、膜厚7μm
の保護層を形成した。その上に、紫外線硬化接着剤(大
日本インキ化学工業製、商品名SD−347、色素への
溶解性0.05%)をスピンコート法により200rp
mで塗布した後、0.07mm厚のポリカーボネート樹
脂シート(帝人製、商品名ピュアエース)からなるカバ
ー層を重ね、300rpmから4000rpmまで変化
させながら全面に接着剤を広げ、紫外線照射ランプによ
り硬化させて接着し、追記型光記録媒体を作製した。
【化27】
【0178】この光記録媒体に対し、実施例1と同様の
記録再生を行ったところ、エラー訂正の振る舞いは実施
例1と同様であった。この光記録媒体には無機層3に次
のような数の独立したポアが存在した。即ち、5個以上
の直径2μmのポア、4個の直径5μmのポア、1個の
直径10μmのポアである。この光記録媒体に対し、パ
ルステック工業社製の光ディスク評価装置DDU−10
00(波長:405nm、NA:0.65)を用いて、
下記の条件で記録を行なったところ、短マーク、長マー
クとも、変調度が充分大きく、非常に明瞭な信号が得ら
れた。 <記録条件> 記録線速度 :6.0(m/s) 記録ストラテジ:Basic strategy(基本
ストラテジ) Ttop−Tmp=1.40−0.75(T) 記録パワー :4.5〜8.0(mW) 記録パターン :3T、4T、5T、8T、14Tの単
一周期信号 上記光記録媒体には、ポアの影響により、225μm
以下の狭い面積の平均膜厚よりも2%以上薄い部分が存
在したが、プレーヤーでエラー訂正され良好に再生する
ことができた。その光学顕微鏡写真を図5に示す。図の
中央にある周りよりも白く見える部分が、ポアの影響に
より生じた、225μm以下の狭い面積の平均膜厚よ
りも2%以上薄い部分である。また、ポアが確認できな
い部分でも、平均膜厚より2%以上薄い部分が島状に点
在する様子が確認できた。また、独立気泡ではなく、連
続気泡も確認することができた。
【0179】なお、上記実施例においては、ディスク状
記録媒体を例にとって説明したが、本発明はこれに限定
されるものではなく、例えばカード状、スティック状、
テープ状などの、他の形態の追記型光記録媒体にも応用
できることは勿論である。また、上記実施例において、
高い反射光を得るために反射膜を設けた例も示したが、
反射率の制限が無い場合は反射膜を省略してもよく、そ
の場合には反射層の代りに保護層を積層することが望ま
しい。以上、本発明の実施例から、本発明の追記型光記
録媒体の層構成と記録原理が、青色レーザ波長にも対応
できる、有機材料からなる追記型光記録媒体、更には高
変調度が確保できる追記型光記録媒体の実現に非常に有
効であることが確認できた。
【0180】
【発明の効果】本発明1〜3によれば、情報を記録・再
生・消去する情報領域の有機層に膜厚のバラツキがあっ
たり、無機層にマイクロポアを有していても、本願の範
囲内のものであれば、プレーヤーによるエラー修正が可
能であり、記録再生に悪影響を与えない追記型光記録媒
体を提供できる。また、無機層に存在するマイクロポア
への有機層の進入をより効果的に防止した追記型光記録
媒体を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る追記型光記録媒体の第一の例の要
部拡大断面図である。
【図2】本発明に係る追記型光記録媒体の第一の例の平
面図である。
【図3】本発明に係る追記型光記録媒体の第二の例の要
部拡大断面図である。
【図4】本発明に係る追記型光記録媒体(ディスク)の
製造工程の一例のフローチャートである。
【図5】実施例28の光記録媒体の光学顕微鏡写真を示
す図。
【符号の説明】
1 透明基板 2 プリフォーマットパターン 3 無機層 4 有機層 5 第二の無機層 6 下地層 10 保護層 11 インク層 1a センタ孔 2a 案内溝 3a マイクロポア 4a 連続気泡 2b プリピット 3b 連続気泡 2c ランド部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤井 俊茂 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 笹 登 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 5D029 JA04 JB50 NA07

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 情報トラックを構成する溝を設けた基板
    上に、少なくとも、無機材料を主成分とする無機層と有
    機材料を主成分とする有機層をこの順に有し、レーザ光
    を照射することにより情報の記録再生が行なわれる追記
    型光記録媒体であって、情報の記録再生が行われる領域
    の10点平均表面粗さをRtとして、Rt<2nmであ
    り、かつ情報の記録再生が行われる領域のディスク1周
    分のトラック溝内及び/又はランド部上の有機層に存在
    する、該ディスク1周分のトラック溝内及び/又はラン
    ド部上の有機層の平均膜厚よりも2%以上薄い連続した
    部分の面積が何れも225μm以下であることを特徴
    とする追記型光記録媒体。
  2. 【請求項2】 前記無機層に直径10μm以下のマイク
    ロポアが存在し、該マイクロポアの存在する部分に対応
    して、前記有機層の平均膜厚よりも2%以上薄い連続し
    た部分が存在することを特徴とする請求項1記載の追記
    型光記録媒体。
  3. 【請求項3】 無機層が、Fe、Ti、Zr、Ta、C
    r、Mo、W、Ni、Rh、Pd、Pt、Cu、Ag、
    Au、Zn、Al、In、Si、Ge、Te、Sn、B
    i、Sb及びTlからなる群より選択される少なくとも
    一種の物質及び/又はFe、Ti、Zr、Ta、Cr、
    Mo、W、Ni、Rh、Pd、Pt、Cu、Ag、A
    u、Zn、Al、In、Si、Ge、Te、Sn、B
    i、Sb及びTlからなる群より選択される少なくとも
    一種の物質の酸化物、窒化物、硫化物又は炭化物を主成
    分とし、かつ厚さが1〜200nmであることを特徴と
    する請求項1又は2記載の追記型光記録媒体。
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