JP2003255329A - 反射型液晶表示装置用拡散反射板の製造方法及びこれを製造するための拡散反射下地層形成用感光性エレメント - Google Patents

反射型液晶表示装置用拡散反射板の製造方法及びこれを製造するための拡散反射下地層形成用感光性エレメント

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JP2003255329A
JP2003255329A JP2002053909A JP2002053909A JP2003255329A JP 2003255329 A JP2003255329 A JP 2003255329A JP 2002053909 A JP2002053909 A JP 2002053909A JP 2002053909 A JP2002053909 A JP 2002053909A JP 2003255329 A JP2003255329 A JP 2003255329A
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photosensitive resin
diffuse reflection
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resin composition
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JP2002053909A
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English (en)
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Takeshi Nojiri
剛 野尻
Takumi Ueno
巧 上野
Ikuo Mukai
郁夫 向
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Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 拡散反射下地層において、光を拡散反射し得
る凹凸面の高温下での形状維持性が優れ、かつ高温高湿
下で拡散反射下地層の基板密着性に優れることで、歩留
まり良く反射型液晶表示装置用拡散反射板を製造する方
法及びこれに用いられる拡散反射下地層形成用感光性エ
レメントを提供する。 【解決手段】 (I)基板上に、凹凸形状面を有する仮
支持体の凹凸形状面上に感光性樹脂組成物の層を積層し
てなる拡散反射下地層形成用感光性エレメントを積層す
る工程、(II)感光性樹脂組成物層に活性光線を像的に
照射する工程、(III)凹凸形状面を有する仮支持体を
はく離して除去する工程、(IV)現像により感光性樹脂
組成物層を選択的に除去してパターンを形成する工程、
(V)パターンを形成した感光性樹脂組成物層に活性光
線を照射する工程、(VI)パターンを形成した感光性樹
脂組成物層を加熱する工程により、所望の凹凸形状面を
有する拡散反射下地層を形成し、さらに拡散反射下地層
上に反射膜を形成することを特徴とする反射型液晶表示
装置用拡散反射板の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、反射型液晶表示装
置用拡散反射板の製造方法及びこれを製造するために使
用する拡散反射下地層形成用感光性エレメントに関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、液晶表示装置は、ノート型パソコ
ン、電子手帳、携帯情報端末機、アミューズメント機
器、携帯電話機等、あらゆる用途に利用されており、特
にこれらのうち、携帯用機器については、バックライト
が不要となるため消費電力が小さく、また薄型化や軽量
化が可能な観点から、反射型液晶表示装置が多く用いら
れつつある。一般に反射型液晶表示装置では、光源とし
て外光の反射を利用しているが、外光をより効率良く利
用して明るい表示を得るためには、さらにあらゆる角度
からの入射光に対して、表示画面に垂直な方向に散乱す
る光の強度を増加させる必要がある。これを実現するた
めの有用な手法として、光を拡散反射し得る凹凸面が形
成された仮支持体に薄膜層が積層された転写フィルムを
使用し、転写フィルムの薄膜層の被転写基板への接着面
を基板表面に貼り合わせ、仮支持体をはく離して基板に
薄膜層を転写し、さらに薄膜層上に金属薄膜を賦与する
ことにより拡散反射板を形成する方法(特開2000-47199
号公報)が提案されている。
【0003】しかしながら、従来の方法で拡散反射板を
作製する際には、特に拡散反射下地層用材料の選定が難
しく、歩留まり良く製造できないという問題点があっ
た。これは、以下の2つの理由により生じていた。1つ
は、拡散反射下地層材料の耐熱性に係わる問題である。
液晶表示装置の製造においては、ITOなどの透明電極
形成やカラーフィルター形成やオーバーコート層形成等
の工程により、拡散反射板を設けた基板が200〜25
0℃程度の高温中に数回暴露されることとなる。従来の
方法では、拡散反射下地層上にスパッタ法等で金属薄膜
を積層して拡散反射板を形成しているが、高温で暴露さ
れることで、拡散反射下地層の表面形状、つまり光を拡
散反射し得る凹凸面形状が変形し、所望の反射特性が得
られず、これにより歩留まり良く製造できないという不
具合を引き起こしていた。さらにもう1つは、拡散反射
下地層の基板密着性に係わる問題である。液晶表示装置
の使用においては、あらゆる環境下が予想されることか
ら、信頼性として高温高湿時にも拡散反射下地層の基板
密着性が良いことが必要とされるが、従来の方法では、
特に耐湿性の問題から、高温高湿環境下で基板密着性が
著しく悪化し、液晶表示装置としての信頼性を得られな
いという不具合があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、拡散
反射下地層において、光を拡散反射し得る凹凸面の高温
下での形状維持性が優れ、かつ高温高湿下で拡散反射下
地層の基板密着性に優れることで、歩留まりの良い反射
型液晶表示装置用拡散反射板の製造方法を提供すること
にある。
【0005】本発明の他の目的は、上記の効果に加え
て、さらに作業性に優れた拡散反射下地層形成用感光性
エレメントを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、(I)基板上
に、凹凸形状面を有する仮支持体の凹凸形状面上に感光
性樹脂組成物の層を積層してなる拡散反射下地層形成用
感光性エレメントを積層する工程、(II)感光性樹脂組
成物層に活性光線を像的に照射する工程、(III)凹凸
形状面を有する仮支持体をはく離して除去する工程、
(IV)現像により感光性樹脂組成物層を選択的に除去し
てパターンを形成する工程、(V)パターンを形成した
感光性樹脂組成物層に活性光線を照射する工程、(VI)
パターンを形成した感光性樹脂組成物層を加熱する工程
により、所望の凹凸形状面を有する拡散反射下地層を形
成し、さらに拡散反射下地層上に反射膜を形成すること
を特徴とする反射型液晶表示装置用拡散反射板の製造方
法に関する。
【0007】また、本発明は、上記の反射型液晶表示装
置用拡散反射板の製造方法において、凹凸形状面を有す
る仮支持体の凹凸形状面上に、(a)フィルム性付与ポ
リマー、(b)少なくとも2個のエチレン性不飽和基を
有する光重合性化合物、(c)光重合開始剤、(d)一
般式〔1〕で表されるフェニル化合物からなる感光性樹
脂組成物層の層を積層することを特徴とする拡散反射下
地層形成用感光性エレメントに関する。
【化2】 (一般式〔1〕中、R1は、ハロゲン原子、炭素数1〜
20のアルキル基、炭素数3〜10のシクロアルキル
基、炭素数6〜18のアリール基、フェナシル基、アミ
ノ基、炭素数1〜10のアルキルアミノ基、炭素数2〜
20のジアルキルアミノ基、ニトロ基、シアノ基、カル
ボニル基、メルカプト基、炭素数1〜10のアルキルメ
ルカプト基、アリル基、水酸基、炭素数1〜20のヒド
ロキシアルキル基、カルボキシル基、アルキル基の炭素
数が1〜10のカルボキシアルキル基、アルキル基の炭
素数が1〜10のアシル基、炭素数1〜20のアルコキ
シ基、炭素数1〜20のアルコキシカルボニル基、炭素
数2〜10のアルキルカルボニル基、炭素数2〜10の
アルケニル基、炭素数2〜10のN−アルキルカルバモ
イル基若しくは複素環を含む基又はこれらの置換基で置
換されたアリール基を示し、nは、1〜6の整数であ
る) また、本発明は、(d)成分がフェノール系化合物であ
る前記拡散反射下地層形成用感光性エレメントに関す
る。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明における反射型液晶表示装置用拡散反射板は、
(I)基板上に、凹凸形状面を有する仮支持体の凹凸形
状面上に感光性樹脂組成物の層を積層してなる拡散反射
下地層形成用感光性エレメントを積層する工程、(II)
感光性樹脂組成物層に活性光線を像的に照射する工程、
(III)凹凸形状面を有する仮支持体をはく離して除去
する工程、(IV)現像により感光性樹脂組成物層を選択
的に除去してパターンを形成する工程、(V)パターン
を形成した感光性樹脂組成物層に活性光線を照射する工
程、(VI)パターンを形成した感光性樹脂組成物層を加
熱する工程により、所望の凹凸形状面を有する拡散反射
下地層を形成し、さらに拡散反射下地層上に反射膜を形
成することにより得られる。
【0009】本発明の拡散反射下地層形成用感光性エレ
メントは、凹凸形状面を有する仮支持体の凹凸形状面上
に、(a)フィルム性付与ポリマー、(b)少なくとも
2個のエチレン性不飽和基を有する光重合性化合物、
(c)光重合開始剤、(d)前記一般式〔1〕(一般式
〔1〕中、R1は、ハロゲン原子、炭素数1〜20のア
ルキル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基、炭素数
6〜18のアリール基、フェナシル基、アミノ基、炭素
数1〜10のアルキルアミノ基、炭素数2〜20のジア
ルキルアミノ基、ニトロ基、シアノ基、カルボニル基、
メルカプト基、炭素数1〜10のアルキルメルカプト
基、アリル基、水酸基、炭素数1〜20のヒドロキシア
ルキル基、カルボキシル基、アルキル基の炭素数が1〜
10のカルボキシアルキル基、アルキル基の炭素数が1
〜10のアシル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭
素数1〜20のアルコキシカルボニル基、炭素数2〜1
0のアルキルカルボニル基、炭素数2〜10のアルケニ
ル基、炭素数2〜10のN−アルキルカルバモイル基若
しくは複素環を含む基又はこれらの置換基で置換された
アリール基を示し、nは、1〜6の整数である)で表さ
れるフェニル化合物からなる感光性樹脂組成物層を有し
てなる。
【0010】本発明における(a)フィルム性付与ポリ
マーとしては、特に制限はなく、例えば、ビニル共重合
体が挙げられ、ビニル共重合体に用いられるビニル単量
体としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレ
イン酸、フマル酸、イタコン酸、アクリル酸メチル、メ
タクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エ
チル、アクリル酸n−プロピル、メタクリル酸n−プロ
ピル、アクリル酸iso−プロピル、メタクリル酸iso−プ
ロピル、アクリル酸n−ブチル、メタクリル酸n−ブチ
ル、アクリル酸iso−ブチル、メタアクリル酸iso−ブチ
ル、アクリル酸sec−ブチル、メタクリル酸sec−ブチ
ル、アクリル酸tert−ブチル、メタクリル酸tert−ブチ
ル、アクリル酸ペンチル、メタクリル酸ペンチル、アク
リル酸ヘキシル、メタクリル酸ヘキシル、アクリル酸ヘ
プチル、メタクリル酸ヘプチル、アクリル酸2−エチル
ヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル
酸オクチル、メタクリル酸オクチル、アクリル酸ノニ
ル、メタクリル酸ノニル、アクリル酸デシル、メタクリ
ル酸デシル、アクリル酸ドデシル、メタクリル酸ドデシ
ル、アクリル酸テトラデシル、メタクリル酸テトラデシ
ル、アクリル酸ヘキサデシル、メタクリル酸ヘキサデシ
ル、アクリル酸オクタデシル、メタクリル酸オクタデシ
ル、アクリル酸エイコシル、メタクリル酸エイコシル、
アクリル酸ドコシル、メタクリル酸ドコシル、アクリル
酸シクロペンチル、メタクリル酸シクロペンチル、アク
リル酸シクロヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、
アクリル酸シクロヘプチル、メタクリル酸シクロヘプチ
ル、アクリル酸ベンジル、メタクリル酸ベンジル、アク
リル酸フェニル、メタクリル酸フェニル、アクリル酸メ
トキシエチル、メタクリル酸メトキシエチル、アクリル
酸メトキシジエチレングリコール、メタクリル酸メトキ
シジエチレングリコール、アクリル酸メトキシジプロピ
レングリコール、メタクリル酸メトキシジプロピレング
リコール、アクリル酸メトキシトリエチレングリコー
ル、メタクリル酸メトキシトリエチレングリコール、ア
クリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒド
ロキシエチル、アクリル酸ジメチルアミノエチル、メタ
クリル酸ジメチルアミノエチル、アクリル酸ジエチルア
ミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、アク
リル酸ジメチルアミノプロピル、メタクリル酸ジメチル
アミノプロピル、アクリル酸2−クロロエチル、メタク
リル酸2−クロロエチル、アクリル酸2−フルオロエチ
ル、メタクリル酸2−フルオロエチル、アクリル酸2−
シアノエチル、メタクリル酸2−シアノエチル、スチレ
ン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、塩化ビニ
ル、酢酸ビニル、N−ビニルピロリドン、ブタジエン、
イソプレン、クロロプレン、アクリルアミド、メタクリ
ルアミド、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等が
挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わ
せて使用される。
【0011】本発明における(a)フィルム性付与ポリ
マーとしては、例えば、カルボキシル基、水酸基、アミ
ノ基、イソシアネート基、オキシラン環、酸無水物等の
官能基を有するビニル共重合体に、少なくとも1個のエ
チレン性不飽和基と、オキシラン環、イソシアネート
基、水酸基、カルボキシル基等の1個の官能基を有する
化合物を付加反応させて得られる側鎖にエチレン性不飽
和基を有するラジカル重合性共重合体等を使用すること
もできる。
【0012】前記カルボキシル基、水酸基、アミノ基、
オキシラン環、酸無水物等の官能基を有するビニル共重
合体の製造に用いられる必須のビニル単量体としては、
例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマ
ル酸、イタコン酸、ケイ皮酸、アクリル酸−2−ヒドロ
キシエチル、メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル、ア
クリルアミド、メタクリルアミド、イソシアン酸エチル
メタクリレート、グリシジルアクリレート、グリシジル
メタクリレート、無水マレイン酸等のカルボキシル基、
水酸基、アミノ基、オキシラン環、酸無水物等の官能基
を有するビニル単量体等が挙げられる。これらは単独で
又は2種以上を組み合わせて使用される。
【0013】このような側鎖にエチレン性不飽和基を有
するラジカル重合性共重合体の製造には必要に応じ、カ
ルボキシル基、水酸基、アミノ基、オキシラン環、酸無
水物等の官能基を有するビニル単量体以外の前記ビニル
単量体を共重合させることができ、これらは、単独で又
は2種類以上を組み合わせて使用することができる。
【0014】また、側鎖にエチレン性不飽和基を有する
ラジカル重合性共重合体のエチレン性不飽和基濃度は、
1.0×10-4〜6.0×10-3モル/gとすることが
好ましく、2.0×10-4〜5.0×10-3モル/gと
することがより好ましく、3×10-4〜4.0×10-3
モル/gとすることが特に好ましい。このエチレン性不
飽和基濃度が1.0×10-4モル/g未満では、十分な
硬化性が得られないために耐熱性、耐湿性等が劣り、ま
た、拡散反射板とした場合に、外光の利用効率が低下す
る傾向があり、6.0×10-3モル/gを超えると、側
鎖にエチレン性不飽和基を有するラジカル重合性共重合
体を製造する際にゲル化を起こす傾向がある。
【0015】本発明における(a)フィルム性付与ポリ
マーの重量平均分子量(ゲルパーミエーションクロマト
グラフィーで測定し、標準ポリスチレン換算した値)
は、耐熱性、耐湿性、塗工性及び溶媒への溶解性等の点
から、1,000〜300,000とすることが好まし
く、5,000〜150,000とすることがより好ま
しい。
【0016】本発明における(a)フィルム性付与ポリ
マーは、後述する(IV)現像により感光性樹脂組成物層
を選択的に除去してパターンを形成する工程において、
公知の各種現像液により現像可能となるように酸価を規
定することができる。例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カ
リウム、水酸化テトラメチルアンモニウム等のアルカリ
水溶液を用いて現像する場合には、酸価を50〜260
mgKOH/gとすることが好ましい。この酸価が、5
0mgKOH/g未満では、現像が困難となる傾向があ
り、260mgKOH/gを超えると、耐現像液性(現
像により除去されずに残りパターンとなる部分が、現像
液によって侵されない性質)が低下する傾向がある。ま
た、水又はアルカリ水溶液と1種以上の界面活性剤とか
らなるアルカリ水溶液を用いて現像する場合には、酸価
を、16〜260mgKOH/gとすることが好まし
い。この酸価が、16mgKOH/g未満では、現像が
困難となる傾向があり、260mgKOH/gを超える
と、耐現像液性が低下する傾向がある。
【0017】本発明に用いられる(b)少なくとも2個
のエチレン性不飽和基を有する光重合性化合物として
は、例えば、多価アルコールにα,β−不飽和カルボン
酸を反応させて得られる化合物、2,2−ビス(4−
(ジ(メタ)アクリロキシポリエトキシ)フェニル)プ
ロパン、グリシジル基含有化合物にα,β−不飽和カル
ボン酸を反応させて得られる化合物、ウレタンモノマ
ー、ノニルフェニルジオキシレン(メタ)アクリレー
ト、γ−クロロ−β−ヒドロキシプロピル−β'−(メ
タ)アクリロイルオキシエチル−o−フタレート、β−
ヒドロキシエチル−β'−(メタ)アクリロイルオキシ
エチル−o−フタレート、β−ヒドロキシプロピル−
β'−(メタ)アクリロイルオキシエチル−o−フタレ
ート、(メタ)アクリル酸アルキルエステル等が挙げら
れる。
【0018】上記多価アルコールにα,β−不飽和カル
ボン酸を反応させて得られる化合物としては、例えば、
エチレン基の数が2〜14であるポリエチレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、プロピレン基の数が2〜1
4であるポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレー
ト、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレー
ト、トリメチロールプロパンエトキシトリ(メタ)アク
リレート、トリメチロールプロパンジエトキシトリ(メ
タ)アクリレート、トリメチロールプロパントリエトキ
シトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパン
テトラエトキシトリ(メタ)アクリレート、トリメチロ
ールプロパンペンタエトキシトリ(メタ)アクリレー
ト、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレー
ト、(ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレー
ト)、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレ
ート、プロピレン基の数が2〜14であるポリプロピレ
ングリコールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリス
リトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリス
リトールヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記α,β−不飽和カルボン酸としては、例えば、(メ
タ)アクリル酸等が拳げられる。
【0019】上記2,2−ビス(4−(ジ(メタ)アク
リロキシポリエトキシ)フェニル)プロパンとしては、
例えば、2,2−ビス(4−(ジ(メタ)アクリロキシ
ジエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−
(ジ(メタ)アクリロキシトリエトキシ)フェニル)プ
ロパン、2,2−ビス(4−(ジ(メタ)アクリロキシ
ペンタエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス
(4−(ジ(メタ)アクリロキシデカエトキシ)フェニ
ル)等が挙げられ、2,2−ビス(4−(メタクリロキ
シペンタエトキシ)フェニル)プロパンは、BPE−5
00(新中村化学工業株式会社製商品名)として商業的
に入手可能である。
【0020】上記グリシジル基含有化合物としては、例
えば、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル
トリ(メタ)アクリレート、2,2−ビス(4−(メ
タ)アクリロキシ−2−ヒドロキシ−プロピルオキシ)
フェニル等が拳げられる。
【0021】上記ウレタンモノマーとしては、例えば、
β位にOH基を有する(メタ)アクリルモノマーとイソ
ホロンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシア
ネート、2,4−トルエンジイソシアネート、1,6−
ヘキサメチレンジイソシアネート等との付加反応物、ト
リス((メタ)アクリロキシテトラエチレングリコール
イソシアネート)ヘキサメチレンイソシアヌレート、E
O変性ウレタンジ(メタ)アクリレート、EO,PO変
性ウレタンジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。な
お、EOはエチレンオキサイドを示し、EO変性された
化合物はエチレンオキサイド基のブロック構造を有す
る。また、POはプロピレンオキサイドを示し、PO変
性された化合物はプロピレンオキサイド基のブロック構
造を有する。上記(メタ)アクリル酸アルキルエステル
としては、例えば、(メタ)アクリル酸メチルエステ
ル、(メタ)アクリル酸エチルエステル、(メタ)アク
リル酸ブチルエステル、(メタ)アクリル酸−2−エチ
ルヘキシルエステル等が挙げられる。これらは単独で又
は2種類以上を組み合わせて使用することができる。本
発明に用いられる(c)光重合開始剤としては、例え
ば、ベンゾフェノン、N,N'−テトラメチル−4,4'
−ジアミノベンゾフェノン(ミヒラーケトン)、N,
N'−テトラエチル−4,4'−ジアミノベンゾフェノ
ン、4−メトキシ−4'−ジメチルアミノベンゾフェノ
ン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モ
ルホリノフェニル)−ブタノン−1(イルガキュア−3
69、チバスペシャリティーケミカルズ株式会社製商品
名)、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニ
ル]−2−モルフォリノ−プロパノン−1等の芳香族ケ
トン、2−エチルアントラキノン、フェナントレンキノ
ン、2−tert-ブチルアントラキノン、オクタメチルア
ントラキノン、1,2−ベンズアントラキノン、2,3
−ベンズアントラキノン、2−フェニルアントラキノ
ン、2,3−ジフェニルアントラキノン、1−クロロア
ントラキノン、2−メチルアントラキノン、1,4−ナ
フトキノン、9,10−フェナントラキノン、2−メチ
ル−1,4−ナフトキノン、2,3−ジメチルアントラ
キノン等のキノン類、ベンゾインメチルエーテル、ベン
ゾインエチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル等
のベンゾインエーテル化合物、ベンゾイン、メチルベン
ゾイン、エチルベンゾイン等のベンゾイン化合物、ベン
ジルジメチルケタール等のベンジル誘導体、2−(o−
クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二
量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(メト
キシフェニル)イミダゾール二量体、2−(o−フルオ
ロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量
体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニ
ルイミダゾール二量体、2−(p−メトキシフェニル)
−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体等の2,4,
5−トリアリールイミダゾール二量体、9−フェニルア
クリジン、1,7−ビス(9,9'−アクリジニル)ヘ
プタン等のアクリジン誘導体、N−フェニルグリシン、
N−フェニルグリシン誘導体、クマリン系化合物などが
挙げられる。また、2,4,5−トリアリールイミダゾ
ール二量体において、2つの2,4,5−トリアリール
イミダゾールに置換した置換基は同一でも相違していて
もよい。また、ジエチルチオキサントンとジメチルアミ
ノ安息香酸の組み合わせのように、チオキサントン系化
合物と3級アミン化合物とを組み合わせてもよい。ま
た、密着性及び感度の観点から、2,4,5−トリアリ
ールイミダゾール二量体がより好ましい。これらは、単
独で又は2種類以上を組み合わせて使用することができ
る。
【0022】本発明に用いられる(d)フェニル化合物
としては、例えば、一般式〔1〕において、R1が、ハ
ロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数3〜
10のシクロアルキル基、炭素数6〜18のアリール
基、フェナシル基、アミノ基、炭素数1〜10のアルキ
ルアミノ基、炭素数2〜20のジアルキルアミノ基、ニ
トロ基、シアノ基、カルボニル基、メルカプト基、炭素
数1〜10のアルキルメルカプト基、アリル基、水酸
基、炭素数1〜20のヒドロキシアルキル基、カルボキ
シル基、アルキル基の炭素数が1〜10のカルボキシア
ルキル基、アルキル基の炭素数が1〜10のアシル基、
炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数1〜20のアル
コキシカルボニル基、炭素数2〜10のアルキルカルボ
ニル基、炭素数2〜10のアルケニル基、炭素数2〜1
0のN−アルキルカルバモイル基若しくは複素環を含む
基又はこれらの置換基で置換されたアリール基で示さ
れ、また、nが、1〜6の整数である化合物が挙げられ
る。上記置換基は、縮合環を形成していてもよく、ま
た、これらの置換基中の水素原子がハロゲン原子等の上
記置換基などに置換されていてもよい。上記ハロゲン原
子としては、例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、ア
スタチン等が挙げられる。上記炭素数1〜20のアルキ
ル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロ
ピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル
基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イ
ソペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル
基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、
ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデ
シル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシ
ル基、ノナデシル基、イコシル基、これらの構造異性体
等が挙げられる。上記炭素数3〜10のシクロアルキル
基としては、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル
基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプ
チル基、シクロオクチル基等が挙げられる。上記炭素数
6〜18のアリール基としては、例えば、フェニル基、
トリル基、キシリル基、ビフェニル基、ナフチル基、ア
ントリル基、フェナントリル基等が挙げられ、ハロゲン
原子、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、メルカプト基、
アリル基、炭素数1〜20のアルキル基等で置換されて
いてもよい。上記炭素数1〜10のアルキルアミノ基と
しては、例えば、メチルアミノ基、エチルアミノ基、プ
ロピルアミノ基、イソプロピルアミノ基等が挙げられ
る。上記炭素数2〜20のジアルキルアミノ基として
は、例えば、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジ
プロピルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基等が挙げら
れる。上記炭素数1〜10のアルキルメルカプト基とし
ては、例えば、メチルメルカプト基、エチルメルカプト
基、プロピルメルカプト基等が挙げられる。上記炭素数
1〜20のヒドロキシアルキル基としては、例えば、ヒ
ドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプ
ロピル基、ヒドロキシイソプロピル基、ヒドロキシブチ
ル基等が挙げられる。上記アルキル基の炭素数が1〜1
0のカルボキシアルキル基としては、例えば、カルボキ
シメチル基、カルボキシエチル基、カルボキシプロピル
基、カルボキシブチル基等が挙げられる。上記アルキル
基の炭素数が1〜10のアシル基としては、例えば、ホ
ルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、
イソブチリル基、バレリル基、イソバレリル基、ピバロ
イル基等が挙げられる。上記炭素数1〜20のアルコキ
シ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロ
ポキシ基、ブトキシ基等が挙げられる。上記炭素数1〜
20のアルコキシカルボニル基としては、例えば、メト
キシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシ
カルボニル基、ブトキシカルボニル基等が挙げられる。
前記一般式〔1〕中の炭素数2〜10のアルキルカルボ
ニル基としては、例えば、エチルカルボニル基、プロピ
ルカルボニル基、ブチルカルボニル基等が挙げられる。
上記炭素数2〜10のアルケニル基としては、例えば、
1−プロペニル基、2−プロペニル基、2−メチル−1
−プロペニル基、2−メチル−2−プロペニル基、1−
ブテニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基等が挙げ
られる。前記一般式〔1〕中の、炭素数2〜10のN−
アルキルカルバモイル基としては、例えば、エチルカル
バモイル基、プロピルカルバモイル基、ブチルカルバモ
イル基、ペンチルカルバモイル基等が挙げられる。上記
複素環を含む基としては、例えば、フリル基、チエニル
基、ピロリル基、チアゾリル基、インドリル基、キノリ
ル基等が挙げられる。
【0023】本発明における(d)成分としては、後述
する工程により形成されたパターン状の感光性樹脂組成
物層表面に形成された凹凸形状を、高温下で維持する特
性を向上できる観点から、フェノール系化合物とするこ
とが好ましい。上記フェノール系化合物としては、特に
制限はなく、例えば、ハイドロキノン、4-メトキシフ
ェノール、カテコール、4-t-ブチルピロカテコール、
3,4-ジヒドロキシ安息香酸エチル、3,4-ジヒドロ
キシベンジルアルコール、ビス(4-ヒドロキシフェニ
ル)エタン、トリス(4-ヒドロキシフェニル)メタ
ン、レゾルシノール、1-ナフトール、2-ナフトール、
ピロガロール、3,5-ジ-t-ブチルカテコール、2,
5-ジ-t-ブチルヒドロキノン、2,6-ジ-t-ブチル-
4-メチルフェノール等が挙げられる。これらは、単独
で又は2種類以上を組み合わせて使用することができ
る。
【0024】本発明における(a)フィルム性付与ポリ
マーの使用量は、(a)及び(b)成分の総量100重
量部に対して、10〜80重量部とすることが好まし
く、20〜75重量部とすることがより好ましく、30
〜70重量部とすることが特に好ましい。この使用量が
10重量部未満では、塗工性あるいはフィルム性が低下
する傾向があり、80重量部を超えると、光硬化性ある
いは耐熱性が低下する傾向がある。
【0025】本発明における(b)少なくとも2個のエ
チレン性不飽和基を有する光重合性化合物の使用量は、
(a)及び(b)成分の総量100重量部に対して、2
0〜90重量部とすることが好ましく、25〜80重量
部とすることがより好ましく、30〜70重量部とする
ことが特に好ましい。この使用量が20重量部未満で
は、光硬化性あるいは耐熱性が低下する傾向があり、9
0重量部を超えると、塗膜性あるいはフィルム性が低下
する傾向がある。
【0026】本発明における(c)光重合開始剤の使用
量は、(a)及び(b)成分の総量100重量部に対し
て、0.05〜20重量部とすることが好ましく、0.
1〜15重量部とすることがより好ましく、0.15〜
10重量部とすることが特に好ましい。この使用量が
0.05重量部未満では、光硬化が不充分となる傾向が
あり、20重量部を超えると、感光性樹脂組成物層の活
性光線照射表面での活性光吸収が増大して、内部の光硬
化が不充分となる傾向がある。
【0027】本発明における(d)一般式〔1〕で表さ
れるフェニル化合物(フェノール系化合物)の使用量
は、(a)及び(b)成分の総量100重量部に対し
て、1×10-4〜10重量部とすることが好ましく、
1×10-3〜8重量部とすることがより好ましく、1
×10-2〜5重量部とすることが特に好ましい。この
使用量が1×10-4重量部未満では、パターン形成性
が不充分となる傾向があり、10重量部を超えると、後
述する(II)感光性樹脂組成物層に活性光線を像的に照
射する工程において、感光性樹脂組成物層の光硬化が不
充分となる傾向がある。
【0028】また、本発明における感光性樹脂組成物層
には、必要に応じて、シランカップリング剤などの密着
性付与剤、レベリング剤、はく離促進剤、可塑剤、充填
剤、消泡剤、難燃剤、安定剤、酸化防止剤、香料、熱架
橋剤などを(a)成分及び(b)成分の総量100重量
部に対して各々0.01〜20重量部程度含有すること
ができる。これらは、単独で又は2種類以上を組み合わ
せて使用される。
【0029】本発明における感光性樹脂組成物層を構成
する前記各成分を溶解又は分散可能な溶剤、例えば、メ
タノール、エタノール、アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、トルエン、
N,N−ジメチルホルムアミド、プロピレングリコール
モノメチルエーテル等の溶剤又はこれらの混合溶剤に溶
解して固形分20〜60重量%程度の溶液として塗布す
ることができる。
【0030】本発明における凹凸形状面を有する仮支持
体としては、特に制限なく公知のものを使用することが
できるが、基板上に感光性エレメントを貼り合わせる
点、及び感光性エレメントを貼り付け、光硬化させた
後、はく離する点で特に好適であるという理由から、ポ
リプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエス
テル等を材質としたフィルムをベースフィルムとして用
い、それをサンドブラスト処理等で直接凹凸形状面を設
けて仮支持体とすることや、前記したベースフィルム上
に光硬化性樹脂及びまたは熱硬化樹脂性樹脂を積層し
て、像状露光や熱成形等により凹凸形状面を設けてベー
スフィルムと合わせて仮支持体とすること等が特に好ま
しい。また、このときの凹凸形状面については、外光を
より効率良く利用して明るい表示を得るために、垂直な
方向に散乱する光の強度を増加させることができるよう
な構造を有するものであれば、特に制限はない。
【0031】本発明における感光性樹脂組成物層を形成
する方法としては、公知の塗布方法を用いることがで
き、例えば、ドクターブレードコーティング法、ワイヤ
ーバーコーティング法、ロールコーティング法、スクリ
ーンコーティング法、スピナーコーティング法、インク
ジェットコーティング法、スプレーコーティング法、デ
ィップコーティング法、グラビアコーティング法、カー
テンコーティング法等が挙げられる。本発明における感
光性樹脂組成物層の厚さは、反射型液晶表示装置とした
場合の電気的特性を考慮して、0.1〜20μmとする
ことが好ましく、0.3〜15μmとすることがより好
ましく、0.5〜10μmとすることが特に好ましい。
【0032】本発明の拡散反射下地層形成用感光性エレ
メントは、感光性樹脂組成物層の上に、さらにカバーフ
ィルムが積層されていてもよい。
【0033】カバーフィルムとしては、ポリエチレン、
ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカ
ーボネート等からなる厚さ5〜100μm程度のフィル
ムが挙げられる。
【0034】このようにして得られる拡散反射下地層形
成用感光性エレメントは、ロール状に巻いて保管し、あ
るいは使用できる。
【0035】以下、本発明の反射型液晶表示装置用拡散
反射板製造方法の一例を説明する。 〔(I)基板上に、凹凸形状面を有する仮支持体の凹凸
形状面上に感光性樹脂組成物の層を積層してなる拡散反
射下地層形成用感光性エレメントを積層する工程〕本発
明で使用される基板は、特に制限はなく、例えば、セラ
ミック板、プラスチック板、ガラス板等が挙げられる。
この基板上には、絶縁層、電極、TFT等が設けられてい
てもよい。
【0036】本発明において、基板上に、前記拡散反射
下地層形成用感光性エレメントを積層する方法として
は、感光性樹脂組成物層にカバーフィルムが接して存在
しているときは、そのカバーフィルムを除去後、基板上
に感光性樹脂組成物層が接するように、圧着ロールで圧
着させること等により行うことができる。
【0037】圧着ロールは、加熱圧着できるように加熱
手段を備えたものであってもよく、加熱圧着する場合の
加熱温度は、10〜180℃とすることが好ましく、2
0〜160℃とすることがより好ましく、30〜150
℃とすることが特に好ましい。この加熱温度が、10℃
未満では、感光性樹脂組成物層と基板との密着性が低下
する傾向があり、180℃を超えると、感光性樹脂組成
物層の構成成分が熱硬化あるいは熱分解する傾向があ
る。
【0038】また、加熱圧着時の圧着圧力は、線圧で5
0〜1×105N/mとすることが好ましく、2.5×
102〜5×104N/mとすることがより好ましく、5
×102〜4×104N/mとすることが特に好ましい。
この圧着圧力が、50N/m未満では、感光性樹脂組成
物層と基板との密着性が低下する傾向があり、1×10
5N/mを超えると、基板が破壊される傾向がある。
【0039】拡散反射下地層形成用感光性エレメントを
前記のように加熱すれば、基板を予熱処理することは必
要ではないが、感光性樹脂組成物層と基板との密着性を
さらに向上させる点から、基板を予熱処理することが好
ましい。この時の予熱温度は、30〜180℃とするこ
とが好ましい。
【0040】このようにして、本発明の拡散反射下地層
形成用感光性エレメントの感光性樹脂組成物層を基板上
に積層することができる。
【0041】〔(II)感光性樹脂組成物層に活性光線を
像的に照射する工程〕本発明において、感光性樹脂組成
物層に活性光線を像的に照射する方法としては、基板上
に積層された前記感光性樹脂組成物層にフォトマスクを
介して、公知の活性光線を照射する方法等が挙げられ
る。この時、感光性樹脂組成物層の上に前記した凹凸形
状面を有する仮支持体が存在する場合には、この仮支持
体も介して活性光線が照射されることとなる。また、本
発明における活性光線としては、公知の活性光源が使用
でき、例えば、カーボンアーク灯、超高圧水銀灯、高圧
水銀灯、キセノンランプ等が挙げられ、紫外線を有効に
放射するものであれば特に制限されない。
【0042】〔(III)凹凸形状面を有する仮支持体を
はく離して除去する工程〕本発明において、感光性樹脂
組成物層に接している凹凸形状面を有する仮支持体をは
く離して除去する方法としては、前記仮支持体に粘着テ
ープを接着したり、鉤型の治具等を用いて、物理的に前
記仮支持体を剥離する方法等が挙げられる。また、作業
性向上を目的に、静電気、吸引力などの力を利用して、
前記仮支持体を物理的に剥離する方法等も挙げられる。
【0043】〔(IV)現像により感光性樹脂組成物層を
選択的に除去してパターンを形成する工程〕本発明にお
ける現像方法としては、アルカリ水溶液、水系現像液、
有機溶剤等の公知の現像液を用いて、スプレー、揺動浸
漬、ブラッシング、スクラッピング等の公知方法により
現像を行い、不要部を除去する方法等が挙げられ、中で
も、環境、安全性の観点からアルカリ水溶液が好ましい
ものとして挙げられる。
【0044】アルカリ水溶液の塩基としては、水酸化ア
ルカリ(リチウム、ナトリウム又はカリウムの水酸化物
等)、炭酸アルカリ(リチウム、ナトリウム又はカリウ
ムの炭酸塩若しくは重炭酸塩等)、アルカリ金属リン酸
塩(リン酸カリウム、リン酸ナトリウム等)、アルカリ
金属ピロリン酸塩(ピロリン酸ナトリウム、ピロリン酸
カリウム等)、水酸化テトラメチルアンモニウム、トリ
エタノールアミンなどが挙げられ、中でも、水酸化テト
ラメチルアンモニウム等が好ましいものとして挙げられ
る。現像温度及び時間は、本発明における感光性樹脂組
成物層の現像性に合わせて調整することができる。ま
た、アルカリ水溶液中には、界面活性剤、消泡剤、現像
を促進させるための少量の有機溶剤等を混入させること
ができる。また、現像後、光硬化後の感光性樹脂組成物
層に残存したアルカリ水溶液の塩基を、有機酸、無機酸
又はこれらの酸水溶液を用いて、スプレー、揺動浸漬、
ブラッシング、スクラッピング等の公知方法により酸処
理(中和処理)することができる。さらに、酸処理(中
和処理)の後、水洗する工程を行うこともできる。
【0045】〔(V)パターンを形成した感光性樹脂組
成物層に活性光線を照射する工程〕本発明において、パ
ターンを形成した感光性樹脂組成物層表面に形成された
凹凸形状を高温下で維持すること、高温高湿下で基板密
着性を向上させること、さらに耐薬品性等を向上させる
ことを目的に、パターンを形成した感光性樹脂組成物層
に活性光線を照射する工程を行うことができる。本発明
において、パターンを形成した感光性樹脂組成物層に活
性光線を照射する方法としては、基板上にパターンが形
成された感光性樹脂組成物層に公知の活性光線が有効に
照射される方法であれば特に制限されない。また、本発
明における活性光線としては、前記(II)の工程で使用
できる公知の活性光源が挙げられ、紫外線等を有効に放
射するものであれば特に制限されない。この時の、活性
光線の照射量は、通常、1×103〜1×105J/m2
あり、照射の際に、加熱を伴うこともできる。この活性
光線照射量が、1×103J/m2未満では、効果が不十分
となる傾向があり、1×105J/m2を超えると、感光性
樹脂組成物層が変色する傾向がある。
【0046】〔(VI)パターンを形成した感光性樹脂組
成物層を加熱する工程〕本発明において、パターンを形
成した感光性樹脂組成物層を加熱する方法としては、熱
風放射、赤外線照射加熱等の公知の方法が挙げられ、基
板上にパターンが形成された感光性樹脂組成物層が有効
に加熱される方法であれば特に制限されない。加熱時の
温度は、140〜300℃とすることが好ましく、15
0〜290℃とすることがより好ましく、160〜28
0℃とすることが特に好ましい。この加熱温度が、14
0℃未満では、効果が不十分となる傾向があり、300
℃を超えると、感光性樹脂組成物層の構成成分が熱分解
する傾向がある。
【0047】以上に挙げた方法により、所望の凹凸形状
面を有する拡散反射下地層を形成することができる。ま
た、本発明における反射型液晶表示装置用拡散反射板
は、前記拡散反射下地層に反射膜を形成することにより
得られる。前記拡散反射下地層に反射膜を形成する方法
としては、公知の方法が使用でき、例えば、スパッタリ
ング法、蒸着法等により、Ag、Al等の金属膜を形成する
方法等が挙げられる。
【0048】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0049】製造例1 〔フィルム性付与ポリマー溶液(a−1)の作製〕撹拌
機、還流冷却機、不活性ガス導入口及び温度計を備えた
フラスコに、表1に示す(1)を仕込み、窒素ガス雰囲
気下で80℃に昇温し、反応温度を80℃±2℃に保ち
ながら、表1に示す(2)を4時間かけて均一に滴下し
た。
【0050】(2)の滴下後、80℃±2℃で6時間撹
拌を続け、重量平均分子量が約30,000のバインダ
ーポリマーの溶液(固形分40.6重量%)(a−1)
を得た。
【0051】
【表1】
【0052】製造例2 〔フィルム性付与ポリマー溶液(a−2)の作製〕撹拌
機、還流冷却機、不活性ガス導入口及び温度計を備えた
フラスコに、表2に示す(1)を仕込み、窒素ガス雰囲
気下で80℃に昇温し、反応温度を80℃±2℃に保ち
ながら、表2に示す(2)を4時間かけて均一に滴下し
た。(2)の滴下後、80℃±2℃で6時間撹拌を続け
た後、表2に示す(3)を添加した。(3)を添加後、
反応系を100℃に昇温し、0.5時間かけて表2に示
す(4)を滴下した。(4)の滴下後、100℃で20
時間撹拌を続けた後、室温に冷却して、重量平均分子量
が約30,000のフィルム性付与ポリマー溶液(固形
分36.0重量%、エチレン性不飽和基濃度6.3×1
-4モル/g)(a−2)を得た。
【0053】
【表2】
【0054】製造例3 〔感光性樹脂組成物層用溶液(A-1)の作製〕表3に
示す材料を、攪拌機を用いて15分間混合し、感光性樹
脂組成物層用溶液(A-1)を作製した。
【0055】
【表3】
【0056】製造例4 〔感光性樹脂組成物層用溶液(A-2)の作製〕表4に
示す材料を、攪拌機を用いて15分間混合し、感光性樹
脂組成物層用溶液(A-2)を作製した。
【0057】
【表4】
【0058】製造例5 〔感光性樹脂組成物層用溶液(A-3)の作製〕表5に
示す材料を、攪拌機を用いて15分間混合し、感光性樹
脂組成物層用溶液(A-3)を作製した。
【0059】
【表5】
【0060】製造例6 〔感光性樹脂組成物層用溶液(A-4)の作製〕表6に
示す材料を、攪拌機を用いて15分間混合し、感光性樹
脂組成物層用溶液(A-4)を作製した。
【0061】
【表6】
【0062】実施例1 〔拡散反射下地層形成用感光性エレメント(i)の製
造〕凹凸形状面を有する仮支持体としてサンドブラスト
処理を施したポリエチレンテレフタレートフィルムを使
用し、製造例3で得られた感光性樹脂組成物層用溶液
(A−1)を仮支持体の凹凸形状を有する面上にコンマ
コーターを用いて均一に塗布し、90℃の熱風対流式乾
燥機で10分間乾燥して溶剤を除去し、感光性樹脂組成
物層を形成した。得られた感光性樹脂組成物層の厚さは
2μmであった。次いで、得られた感光性樹脂組成物層
の上に、さらに、25μmの厚さのポリエチレンフィル
ムを、カバーフィルムとして張り合わせて、拡散反射下
地層形成用感光性エレメント(i)を作製した。
【0063】〔拡散反射下地層形成基板の製造〕得られ
た拡散反射下地層形成用感光性エレメント(i)のポリ
エチレンフィルムをはがしながら、厚さ1mmのガラス
基板上に、感光性樹脂組成物層が接するようにラミネー
タ(日立化成工業株式会社製、商品名HLM−1500
型)を用いて、ロール温度120℃、基板送り速度0.
5m/分、圧着圧力(シリンダ圧力)4×105Pa
(厚さが1mm、縦10cm×横10cmの基板を用い
たため、この時の線圧は9.8×103N/m)の条件
でラミネートして、ガラス基板、感光性樹脂組成物層及
び仮支持体が積層した基板を作製した。次いで、仮支持
体の上に、直径20μmの活性光線不透過部分を有する
フォトマスクを設置し、株式会社オーク製作所製、HM
W−201GX型露光機を使用して、露光量2×10
J/mで、活性光線を像的に照射した。
【0064】次いで、仮支持体を引き剥がして除去した
後、0.5重量%の界面活性剤が混入した0.5重量%
水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液を用いて、30
℃で10秒間スプレー現像して、感光性樹脂組成物層を
選択的に除去してパターンを形成した。
【0065】現像後、80℃で10分間乾燥し、東芝電
材株式会社製東芝紫外線照射装置を使用して、3×10
J/mの紫外線照射を行った。次いで250℃の熱
風対流式乾燥機で30分間加熱し、拡散反射下地層が形
成された基板を得た。得られた拡散反射下地層の表面を
観察したところ、サンドブラスト加工された凹凸を転写
した形状とほぼ同様の凹凸形状が維持されていた。上記
工程で得られた拡散反射下地層形成基板を、温度60
℃、湿度90%に保った恒温槽へ24時間投入した後、
クロスカット試験(JIS-K5400、1mm角碁盤目
法)を行なったところ、拡散反射下地層のはがれが一切
なく、良好な基板密着性であった。
【0066】<反射型液晶表示装置用拡散反射板の製造
>上記250℃の熱風対流式乾燥機で30分間加熱した
拡散反射下地層形成基板に、Al膜(反射膜として)をス
パッタリング法により0.1μmに積層して、反射型液
晶表示装置用拡散反射板を作製した。得られた反射型液
晶表示装置用拡散反射板は、拡散反射特性に優れた凹凸
形状面を維持しており、設計どおりの拡散反射特性が得
られた。また、拡散反射下地層とAl膜との界面を観察し
たところ、拡散反射下地層表面からのAl膜のはく離は全
く発生しておらず、良好な拡散反射板としての形態を保
持していた。
【0067】実施例2 〔拡散反射下地層形成用感光性エレメント(ii)の製
造〕実施例1において、製造例3で得られた感光性樹脂
組成物層用溶液(A-1)を製造例4で得られた感光性
樹脂組成物層用溶液(A-2)に代えた以外は、実施例
1と同様に行い、拡散反射下地層形成用感光性エレメン
ト(ii)を得た。
【0068】〔拡散反射下地層形成基板の製造〕実施例
1における拡散反射下地層形成用感光性エレメント
(i)を、ここで得られた拡散反射下地層形成用感光性
エレメント(ii)に代えた以外は、実施例1と同様に行
い、拡散反射下地層が形成された基板を得た。得られた
拡散反射下地層の表面を観察したところ、サンドブラス
ト加工された凹凸を転写した形状とほぼ同様の凹凸形状
が維持されていた。また、得られた拡散反射下地層形成
基板を、温度60℃、湿度90%に保った恒温槽へ24
時間投入した後、クロスカット試験(JIS-K5400、
1mm角碁盤目法)を行なったところ、拡散反射下地層
のはがれが一切なく、良好な基板密着性であった。
【0069】<反射型液晶表示装置用拡散反射板の製造
>得られた拡散反射下地層形成基板に、実施例1と同様
にして、Al膜を積層して、反射型液晶表示装置用拡散反
射板を作製した。得られた反射型液晶表示装置用拡散反
射板は、拡散反射特性に優れた凹凸形状面を維持してお
り、設計どおりの拡散反射特性が得られた。また、拡散
反射下地層とAl膜との界面を観察したところ、拡散反射
下地層表面からのAl膜のはく離は全く発生しておらず、
良好な拡散反射板としての形態を保持していた。
【0070】実施例3 〔拡散反射下地層形成用感光性エレメント(iii)の製
造〕実施例1において、製造例3で得られた感光性樹脂
組成物層用溶液(A-1)を製造例5で得られた感光性
樹脂組成物層用溶液(A-3)に代えた以外は、実施例
1と同様に行い、拡散反射下地層形成用感光性エレメン
ト(iii)を得た。
【0071】〔拡散反射下地層形成基板の製造〕実施例
1における拡散反射下地層形成用感光性エレメント
(i)を、ここで得られた拡散反射下地層形成用感光性
エレメント(iii)に代えた以外は、実施例1と同様に
行い、拡散反射下地層が形成された基板を得た。得られ
た拡散反射下地層の表面を観察したところ、サンドブラ
スト加工された凹凸を転写した形状とほぼ同様の凹凸形
状が維持されていた。また、得られた拡散反射下地層形
成基板を、温度60℃、湿度90%に保った恒温槽へ2
4時間投入した後、クロスカット試験(JIS-K540
0、1mm角碁盤目法)を行なったところ、拡散反射下
地層のはがれが一切なく、良好な基板密着性であった。
【0072】<反射型液晶表示装置用拡散反射板の製造
>得られた拡散反射下地層形成基板に、実施例1と同様
にして、Al膜を積層して、反射型液晶表示装置用拡散反
射板を作製した。得られた反射型液晶表示装置用拡散反
射板は、拡散反射特性に優れた凹凸形状面を維持してお
り、設計どおりの拡散反射特性が得られた。また、拡散
反射下地層とAl膜との界面を観察したところ、拡散反射
下地層表面からのAl膜のはく離は全く発生しておらず、
良好な拡散反射板としての形態を保持していた。
【0073】実施例4 〔拡散反射下地層形成用感光性エレメント(iv)の製
造〕実施例1において、製造例3で得られた感光性樹脂
組成物層用溶液(A-1)を製造例6で得られた感光性
樹脂組成物層用溶液(A-4)に代えた以外は、実施例
1と同様に行い、拡散反射下地層形成用感光性エレメン
ト(iv)を得た。
【0074】〔拡散反射下地層形成基板の製造〕実施例
1における拡散反射下地層形成用感光性エレメント
(i)を、ここで得られた拡散反射下地層形成用感光性
エレメント(iv)に代えた以外は、実施例1と同様に行
い、拡散反射下地層が形成された基板を得た。得られた
拡散反射下地層の表面を観察したところ、サンドブラス
ト加工された凹凸を転写した形状とほぼ同様の凹凸形状
が維持されていたが、一般式〔1〕で表されるフェニル
化合物を配合した実施例1〜3より劣っていた。また、
得られた拡散反射下地層形成基板を、温度60℃、湿度
90%に保った恒温槽へ24時間投入した後、クロスカ
ット試験(JIS-K5400、1mm角碁盤目法)を行な
ったところ、拡散反射下地層のはがれが一切なく、良好
な基板密着性であった。
【0075】<反射型液晶表示装置用拡散反射板の製造
>得られた拡散反射下地層形成基板に、実施例1と同様
にして、Al膜を積層して、反射型液晶表示装置用拡散反
射板を作製した。得られた反射型液晶表示装置用拡散反
射板は、拡散反射特性にやや優れた凹凸形状面を維持し
た拡散反射板が得られた。また、拡散反射下地層とAl膜
との界面を観察したところ、拡散反射下地層表面からの
Al膜のはく離は全く発生しておらず、拡散反射板として
の形態を保持していた。
【0076】比較例1 〔拡散反射下地層形成基板の製造〕実施例1における拡
散反射下地層形成用感光性エレメント(i)を用い、現
像後、80℃で10分間乾燥し、東芝電材株式会社製東
芝紫外線照射装置を使用して、3×104J/mの紫
外線照射する工程を行わない以外は、実施例1と同様に
行い、拡散反射下地層が形成された基板を得た。得られ
た拡散反射下地層の表面を観察したところ、サンドブラ
スト加工された凹凸が転写された形状は、変形し、平坦
化していた。
【0077】<反射型液晶表示装置用拡散反射板の製造
>得られた拡散反射下地層形成基板に、実施例1と同様
にして、Al膜を積層して、反射型液晶表示装置用拡散反
射板を作製した。得られた反射型液晶表示装置用拡散反
射板の拡散反射下地層とAl膜との界面を観察したとこ
ろ、拡散反射下地層表面からのAl膜のはく離は発生して
いなかったが、拡散反射板表面が平坦化しており、拡散
反射特性が低下していた。
【0078】比較例2 〔拡散反射下地層形成用感光性エレメント(v)の製
造〕実施例1において、製造例3で得られた感光性樹脂
組成物層用溶液(A-1)を製造例6で得られた感光性
樹脂組成物層用溶液(A-4)に代えた以外は、実施例
1と同様に行い、拡散反射下地層形成用感光性エレメン
ト(v)を得た。
【0079】〔拡散反射下地層形成基板の製造〕実施例
1における拡散反射下地層形成用感光性エレメント
(i)を、ここで得られた拡散反射下地層形成用感光性
エレメント(v)に代え、さらに、感光性樹脂組成物層
に活性光線を像的に照射する工程、現像により感光性樹
脂組成物層を選択的に除去してパターンを形成する工程
と現像後、東芝電材株式会社製東芝紫外線照射装置を使
用して、3×10J/mの紫外線照射する工程を行
わない(250℃の熱風対流式乾燥機で30分間加熱は
実施)以外は、実施例1と同様に行い、拡散反射下地層
が形成された基板を得た。得られた拡散反射下地層の表
面を観察したところ、サンドブラスト加工された凹凸が
転写された形状は、変形し、平坦化していた。得られた
拡散反射下地層形成基板を、温度60℃、湿度90%に
保った恒温槽へ24時間投入した後、クロスカット試験
(JIS-K5400、1mm角碁盤目法)を行なったとこ
ろ、拡散反射下地層のはがれは100の内5個剥がれ基
板密着性にやや劣った。
【0080】<反射型液晶表示装置用拡散反射板の製造
>得られた拡散反射下地層形成基板に、実施例1と同様
にして、Al膜を積層して、反射型液晶表示装置用拡散反
射板を作製した。得られた反射型液晶表示装置用拡散反
射板の拡散反射下地層とAl膜との界面を観察したとこ
ろ、拡散反射下地層表面からのAl膜のはく離は部分的に
発生していた。また、拡散反射板表面は平坦化してお
り、拡散反射特性が著しく低下していた。実施例1〜4
で示したように感光性樹脂組成物にパターンを形成し、
さらに活性光線を照射し、加熱する工程により高温下で
の形状維持性が優れ、かつ高温高湿下で拡散反射下地層
の基板密着性に優れる。一方、比較例1で示したように
活性光線を照射しない場合や比較例2のように感光性樹
脂組成物を選択的に除去してパターンを形成する工程な
どを行わない場合、形状維持性や基板密着性に劣る。
【0081】
【発明の効果】請求項1記載の反射型液晶表示装置用拡
散反射板の製造方法は、拡散反射下地層において、光を
拡散反射し得る凹凸面の高温下での形状維持性が優れ、
かつ高温高湿下で拡散反射下地層の基板密着性に優れる
ことで、反射型液晶表示装置用拡散反射板を歩留まり良
く製造できる。請求項2、3に記載の拡散反射下地層形
成用感光性エレメントは、請求項1記載の効果に加え
て、さらに優れた作業性で拡散反射板及び反射型液晶表
示装置を製造できるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H025 AA14 AB14 AC01 AD01 BC13 BC42 CA00 CB00 CC20 DA20 DA40 2H042 DA02 DA04 DA11 DB08 DC02 DC08 DE00 2H091 FA16Y FB02 FB04 FB12 FC10 FC23 FD06 GA01 LA04 LA12 2H096 AA28 BA05 CA20 HA01 HA03

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (I)基板上に、凹凸形状面を有する仮
    支持体の凹凸形状面上に感光性樹脂組成物の層を積層し
    てなる拡散反射下地層形成用感光性エレメントを積層す
    る工程、(II)感光性樹脂組成物層に活性光線を像的に
    照射する工程、(III)凹凸形状面を有する仮支持体を
    はく離して除去する工程、(IV)現像により感光性樹脂
    組成物層を選択的に除去してパターンを形成する工程、
    (V)パターンを形成した感光性樹脂組成物層に活性光
    線を照射する工程、(VI)パターンを形成した感光性樹
    脂組成物層を加熱する工程により、所望の凹凸形状面を
    有する拡散反射下地層を形成し、さらに拡散反射下地層
    上に反射膜を形成することを特徴とする反射型液晶表示
    装置用拡散反射板の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の反射型液晶表示装置用拡
    散反射板の製造方法において、凹凸形状面を有する仮支
    持体の凹凸形状面上に、(a)フィルム性付与ポリマ
    ー、(b)少なくとも2個のエチレン性不飽和基を有する
    光重合性化合物、(c)光重合開始剤、(d)下記一般
    式〔1〕で表されるフェニル化合物からなる感光性樹脂
    組成物層の層を積層することを特徴とする拡散反射下地
    層形成用感光性エレメント。 【化1】 (一般式〔1〕中、R1は、ハロゲン原子、炭素数1〜
    20のアルキル基、炭素数3〜10のシクロアルキル
    基、炭素数6〜18のアリール基、フェナシル基、アミ
    ノ基、炭素数1〜10のアルキルアミノ基、炭素数2〜
    20のジアルキルアミノ基、ニトロ基、シアノ基、カル
    ボニル基、メルカプト基、炭素数1〜10のアルキルメ
    ルカプト基、アリル基、水酸基、炭素数1〜20のヒド
    ロキシアルキル基、カルボキシル基、アルキル基の炭素
    数が1〜10のカルボキシアルキル基、アルキル基の炭
    素数が1〜10のアシル基、炭素数1〜20のアルコキ
    シ基、炭素数1〜20のアルコキシカルボニル基、炭素
    数2〜10のアルキルカルボニル基、炭素数2〜10の
    アルケニル基、炭素数2〜10のN−アルキルカルバモ
    イル基若しくは複素環を含む基又はこれらの置換基で置
    換されたアリール基を示し、nは、1〜6の整数であ
    る)
  3. 【請求項3】 (d)成分がフェノール系化合物である
    請求項2に記載の拡散反射下地層形成用感光性エレメン
    ト。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016104585A1 (ja) * 2014-12-25 2016-06-30 日立化成株式会社 感光性樹脂組成物、並びにこれを用いた感光性エレメント、レジストパターンの形成方法、及びプリント配線板の製造方法
JP2018173521A (ja) * 2017-03-31 2018-11-08 信越化学工業株式会社 レジスト下層膜材料、パターン形成方法、及びレジスト下層膜形成方法

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WO2016104585A1 (ja) * 2014-12-25 2016-06-30 日立化成株式会社 感光性樹脂組成物、並びにこれを用いた感光性エレメント、レジストパターンの形成方法、及びプリント配線板の製造方法
JPWO2016104585A1 (ja) * 2014-12-25 2017-10-05 日立化成株式会社 感光性樹脂組成物、並びにこれを用いた感光性エレメント、レジストパターンの形成方法、及びプリント配線板の製造方法
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