JP2003254703A - 移動体システムおよび移動体の位置検出方法 - Google Patents

移動体システムおよび移動体の位置検出方法

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JP2003254703A
JP2003254703A JP2002055070A JP2002055070A JP2003254703A JP 2003254703 A JP2003254703 A JP 2003254703A JP 2002055070 A JP2002055070 A JP 2002055070A JP 2002055070 A JP2002055070 A JP 2002055070A JP 2003254703 A JP2003254703 A JP 2003254703A
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fixed magnet
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Makoto Kamogawa
良 加茂川
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Yamaha Motor Co Ltd
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  • Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)
  • Transmission And Conversion Of Sensor Element Output (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安価かつコンパクトに移動体の位置を検出で
きる位置検出手段を有する移動体システムを提供する。 【解決手段】 複数の磁石を配列してなる固定磁石に対
応するように移動部に磁気検出部を設置する。移動部の
移動に対応して磁気検出器と固定磁石との相対的な位置
関係が変化ことから、磁気検出器で検出される磁界は移
動距離に対応して変化する。この結果、磁気検出器の磁
界の検出結果に基づいて、移動部の位置を算出できる。
リニアモータに既存の固定磁石を用いて位置検出手段を
構成できることから、光学的手法のようなリニアスケー
ル等を別途に必要とせず、コンパクトかつ安価に位置検
出手段を構成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、部品、機器を搬送
する移動体システムに関する。
【0002】
【従来の技術】半導体工場などにおいて、固定体に対し
て移動体が移動することで半導体部品の搬送や作業ロボ
ットの移動等を行う移動体システムが用いられている。
移動体システムにはリニアモータ方式やボールスクリュ
ー方式等があるが、静粛性や固定体の同一軌道上に複数
の移動体の配置が可能等の理由から、リニアモータ方式
を用いる場合が次第に増えている。
【0003】リニアモータ方式の移動体システムにおい
ては、固定体に対する移動体の位置を検出し、この検出
結果に基づきリニアモータの制御を行うのが通例であ
る。この位置検出のためにリニアスケールが用いられる
ことが多い。固定体および移動体それぞれに、光の透過
率または反射率の異なる箇所が交互に形成されたリニア
スケールおよび受光素子を設置する。光源からの光が固
定体側のリニアスケールを透過または反射して移動体側
の受光素子に到達する。固定体上を移動体が移動する
と、リニアスケール上の光が透過、反射する箇所が移動
することから、移動体の移動は受光素子への入射光の明
暗の変化として検知される。この光の明暗が変化した回
数をカウントすることで、移動体の位置を検出できる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、リニア
スケールは、位置確認のための刻みを精度良く付与する
必要があるため高価なものであり、結果として移動体シ
ステムの製造コストの増大を招く可能性がある。また、
移動体システムの設置スペースの低減が要求される場合
があり、リニアスケールを含む位置検出部が小さいこと
が望ましい。本発明はこのような課題を解決するために
なされたもので、位置検出手段の小型化低コスト化を図
れる移動体システムを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】(1)上記目的を達成す
るために本発明に係る移動体システムは、複数の磁石を
配列してなる固定磁石と、該固定磁石を保持する保持体
とを備える固定部と、前記固定磁石と対向する一面を有
する移動磁石と、前記固定磁石に対応して設置された磁
気検出部とを備え、前記固定部に対して移動する移動部
と、前記磁気検出部による検出結果に基づき、前記固定
部に対する移動部の位置を算出する位置算出部と、を具
備することを特徴とする。移動部の移動に対応して磁気
検出器と固定磁石との相対的な位置関係が変化する。固
定磁石が複数の磁石を配列して構成されていることか
ら、磁気検出器で検出される磁界はこの配列、即ち距離
に対応して変化する。従って、磁気検出器の磁界の検出
結果に基づいて、移動部の位置を算出できる。この位置
は、例えば、固定部の特定の箇所に対する移動部の相対
的な距離として表すことができる。このように、リニア
モータに既存の固定磁石を用いて位置検出手段を構成で
きることから、光学的手法のようなリニアスケール等を
別途に必要とせず、コンパクト(小型)かつ安価に位置
検出手段を構成できる。
【0006】ここで、前記保持体の一部が前記固定磁石
と前記磁気検出部との間に配置されていてもよい。前記
固定磁石と前記磁気検出部に保持体が介在しても、固定
磁石からの磁界が大きな影響を受けなければ、磁気検出
器を用いた位置の検出の大きな障害とはならない。
【0007】(2)本発明に係る移動体の位置検出方法
は、複数の磁石を配列してなる固定磁石と、該固定磁石
を保持する保持体とを備える固定体と、該固定磁石と対
向する一面を有する移動磁石とを備えた移動体からなる
移動体システムにおける移動体の位置検出方法であっ
て、前記固定磁石からの磁気を前記移動体側において検
出する磁気検出ステップと、前記磁気検出ステップでの
検出結果に基づき、前記固定体に対する移動体の位置を
算出する位置算出ステップと、を具備することを特徴と
する。移動部を移動すると、磁気検出器で検出される磁
界が変化する。このため、磁気検出器の磁界の検出結果
に基づいて、移動部の位置を算出できる。即ち、リニア
モータに既存の固定磁石を用いて位置検出手段を構成で
きることから、光学的手法のようなリニアスケール等を
別途に必要とせず、コンパクト(小型)かつ安価に構成
できる位置検出手段を有効に機能させることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して詳細に説明する。 (第1実施形態)図1は、本発明の第1の実施形態に係
る移動体システム10を表す斜視図である。また、図
2,3はそれぞれ移動体システム10を図1のY軸方向
およびX軸方向から見た状態を表す一部断面図である。
図1〜3に示すように、移動体システム10は固定部
(固定体)20,固定部20上をX軸方向に移動する移
動部(移動体)30,固定部20に対する移動部30の
位置を検出する位置検出部40、位置検出部40の検出
結果に基づき移動部30の移動を制御する制御装置50
から構成される。
【0009】固定部20は、固定ケース21、および固
定ケース21内に設置された固定磁石23(固定磁石2
3aおよび一対の固定磁石23b)から構成される。固
定ケース21は、固定ケース底板21a、固定ケース側
板21b,固定ケース端板21c、および固定ケース上
板21dからなり、固定ケース上板21dに開口部25
が形成されている。固定磁石23aは、その一面が固定
ケース上板21dの開口部25と対向するように固定ケ
ース底板21a上に設置されている。一方、一対の固定
磁石23bは、両者間の間隙が開口部25と対応するよ
うに固定ケース側板21bと固定ケース上板21dとの
角部に対向して設置されている。
【0010】固定磁石23aは、一体1つの、あるいは
複数の固定磁石要素24aをX軸方向に配列して構成さ
れている。一方、固定磁石23bは、互いに異なる磁気
特性を有する2つの固定磁石要素24bを交互に配列し
て構成されている。これらの固定磁石要素24(24
a,24b)は、固定磁石23aと固定磁石23bそれ
ぞれにおいて互いに対応するように配列されている。こ
の結果、固定磁石23(23a,23b)は一対の固定
磁石要素24を単位として、X軸方向に磁界が周期的に
(長さLを1周期として)変化する。
【0011】移動部30は、所定の作業を実行するため
の機器等を適宜に保持する機器保持部として機能する。
例えば、半導体部品実装作業を実行する場合には、半導
体部品実装ヘッドや半導体部品搬送用ロボットなどが搭
載され、単に半導体部品を搬送する作業を実行する場合
には、半導体部品等を収容するラックなどが搭載され
る。なお、移動部30が搭載する作業用機器としては、
半導体製造に関わるものに限定されるものではなく、他
の用途に用いられるロボット等であってもよい。以上の
ように、移動体システム10は一軸方向に移動する単軸
ロボット一般を構成し得る。
【0012】移動部30は、移動部基体31,移動磁石
32から構成される。移動部基体31は略直方体状であ
り固定ケース上板21dの上面上に設置され固定部20
上をX軸方向に移動する。移動磁石32は、略直方体状
であり、一端が移動部基体31に接続され、他端が開口
部25を通して固定部20の内部に挿入されている。こ
の結果、移動磁石32は、その一面が固定磁石23aと
対向し、かつ一対の固定磁石23b間に挟まれた状態と
なっている。
【0013】移動磁石32と固定磁石23(固定磁石2
3aおよび固定磁石23b)とが組み合わされることで
リニアモータ本体60を構成する。リニアモータ本体6
0は、固定磁石23(固定磁石23aおよび固定磁石2
3b)と移動磁石32によって発生される磁界の反発力
および吸引力によって動作し、固定部20に対して移動
部30を移動できる。この移動は、固定磁石23(固定
磁石23aおよび固定磁石23b)または移動磁石32
のいずれかの磁界の方向(N/S)を変化することで行
われる。
【0014】しかしながら、本実施の形態では、固定磁
石23の作る磁界の強さを測定して位置を検知するの
で、検知を簡便にするため、固定磁石23の作る磁界が
移動部30の移動に対応して移動しないようにするよう
に、固定磁石23を永久磁石で構成するか、電磁石で構
成する場合でも、少なくとも後述する磁気検出器41,
42の近傍では、磁界の強さ、磁極の方向が一定になる
ようにする。一方、移動磁石32は電磁石で構成し、磁
界の方向(磁極N/Sの方向)を変化させる。
【0015】即ち、固定磁石23(固定磁石23a,2
3b)は、永久磁石からなる固定磁石要素24aが多
数、磁極の方向(磁界の方向)が、N,S,N,S、…
と交互に異なるようにして配置されて構成される。移動
磁石32は複数の電磁石から構成され、電磁石の配置ピ
ッチは、固定磁石要素24aの配置ピッチと一致するよ
うにされる。移動部30を移動駆動するために、移動磁
石32の電磁石は、移動方向の前方近傍の固定磁石要素
24aの磁極の方向(磁界の方向)がNの場合,Sとな
るように励磁され、移動によりNの磁石の対向位置を通
過した時点で、今度はNに励磁される。
【0016】35は移動磁石32を貫通するリニアガイ
ドであり、移動部30のY軸方向、Z軸方向およびX軸
回りの方向の移動を規制しつつ、X軸方向の移動を許容
する。移動部30が停止し、移動磁石32の電磁石の励
磁電流が0とされても、移動部30のZ軸下方への移動
はリニアガイドで規制されるので、後述する磁気検出器
41,42の固定磁石23に対する位置が変化しないの
で、停止中でも移動部30の位置を検出可能とする。
【0017】後述するように、位置検出部40による移
動部30の位置の検出は固定磁石23の磁気特性のX軸
方向距離依存性に基づいて行われることから、固定磁石
23は磁気特性が時間に依らない永久磁石であることが
好ましい。しかしながら固定磁石23が時間と共に磁界
が変化する電磁石であっても、その時間変化の情報が判
っていればこの情報を加味することで位置検出部40に
よる移動部30の位置の検出を行うことができる。
【0018】位置検出部40は、移動部基体31の側面
上に設置され、磁気検出器41、42から構成される。
磁気検出器41、42は、固定ケース上板21dを通し
て固定磁石23bの上面から発せられる磁界を検出する
検出器であり、互いの測定中心が距離dを隔ててX軸に
沿って配置されている。
【0019】固定磁石23bの固定磁石要素24aは磁
極の方向(磁界の方向)が、N,S,N,S、…と交互
に異なるようにして配置されており、このため、固定磁
石要素24aにより形成される周囲の磁界の強さは、X
軸方向の位置に対応して周期的に変化する。即ち、固定
磁石要素24aの一組のN,Sからなる磁極セット内に
おける位置に対応して、磁気検出器41,42それぞれ
によって磁界の強さH1,H2を検出した結果は、図4
に表されるグラフの通りとなる。このグラフにおけるL
が1組のN,Sからなる磁極セットのX軸方向長さが単
位長さとなる。この単位長さLにおける磁界の強さH1
の波形、あるいは磁界の強さH2の波形が単位波形とな
る。固定磁石23により形成される磁界は、磁気検出器
41,42それぞれの位置における磁界の強さであっ
て、リニアモータ本体60の全長に渡るX軸方向位置の
関数となる磁界の強さが、単位波形をX軸方向において
磁極セット毎に繰り返したものとなっている。
【0020】位置算出部51は、磁気検出器41あるい
は42の磁界の強さの検出データから、移動部30が固
定磁石23b全体の基準位置(全体基準位置)から何番
目の磁極セット位置(例えばm番目)にあるかをまず検
出する。これは、移動毎にメモリに記憶されているその
移動開始前の磁極セット位置を基準として、移動に伴い
何個の単位波形を検知したかで、磁極セット何個分移動
したかを検出し、この結果に基づきメモリ中の磁極セッ
ト位置を書き替えることで可能となる。さらに、該当磁
極セット位置において、単位長さの基準位置(セット内
基準位置、例えば磁極セットのN極側端部)からのX軸
方向位置を求める。これにより、全体基準位置から該当
のセット内基準位置までの長さ((m−1)*L)と該
当磁極セット内におけるセット内基準位置からのX軸方
向位置xとの和として、移動部30の位置を算出する。
【0021】位置検出部40は、位置検出の精度を向上
するために2つの磁気検出器41,42を用いている。
しかしながら、位置検出部40は、必ずしも複数の磁気
検出器が必要な訳ではなく、単一の磁気検出器から構成
することも可能である。
【0022】位置検出部40が固定磁石23からの磁界
を正確に検出するためには、位置検出部40と固定磁石
23とが近接していること(例えば、磁気検出器41,
42の検出面と固定磁石23の上面が距離にして1mm
程度以下)が好ましい。
【0023】また、本実施形態では位置検出部40と固
定磁石23の間に固定ケース上板21dが介在している
ことから、固定ケース上板21dが磁界に対して影響を
与えにくい材料、具体的には非磁性材料であることが好
ましい。さらに、固定磁石23と移動磁石32のいずれ
かが電磁石でありその磁界が時間的に変化することを考
慮すると、固定ケース上板21dが絶縁性材料であるこ
とが好ましい。固定ケース上板21dが導電性材料であ
れば、磁界の変化は渦電流による誘起磁界の発生原因と
なり本来の磁界検出の障害となり得るからである。以上
のように位置検出部40と固定磁石23の間に介在する
材料が非磁性材料であること(例えば、樹脂材料、アル
ミ等の非磁性金属材料)が好ましく、さらには絶縁性材
料でもあること(例えば、樹脂材料)がより好ましい。
この点から、固定ケース上板21dの少なくとも一部
(位置検出部40と固定磁石23の間に介在する部分)
を例えば樹脂材料等の非磁性かつ絶縁性材料から構成す
ることが考えられる。
【0024】制御装置50は、位置検出部40からの情
報を入力し、移動部30の移動を制御する。制御装置5
0は、位置算出部51,制御決定部52,磁石制御部5
3を有する制御部54,制御テーブル55を記憶する記
憶部56から構成され、キーボード、ディスプレイ等の
外部入出力装置に接続されている。位置算出部51は、
位置検出部40で検出された磁界強度の検出結果に基づ
き、固定部20に対する移動部30の位置を算出する。
なお、この詳細は後述する。制御決定部52は、位置算
出部51で算出された移動部30の位置情報を、制御テ
ーブル55内の情報、即ち目標位置と位置算出部51に
よる検知位置とを対比することで、移動部30の移動制
御の内容を決定する。例えば、移動部30の移動の有
無、移動方向(X軸の正負方向)、さらには移動部30
が本来あるべき位置から遠いときにはその移動速度を大
きく、移動部30が本来あるべき位置に近ければその移
動速度を小さくするように決定することができる。磁石
制御部53は、制御決定部52の決定に基づき、電磁石
(固定磁石23,移動磁石32いずれか)に流れる電流
(振幅、周波数等)を制御するための制御情報(言い換
えれば、リニアモータ本体60を制御するための制御情
報)を出力する。この制御情報に基づいて電磁石に流れ
る電流(リニアモータ本体60の動作)が制御される。
制御テーブル55は、移動部30の移動手順等の移動体
システム10の作業内容や位置算出のためのデータおよ
び算出プログラムが表されたテーブルである。移動部3
0の移動の制御や位置算出は制御テーブル55に基づい
て行われる。
【0025】図5は、位置算出部51の内部構成を表す
ブロック図である。図5に示すように、位置算出部51
は、位置導出部511,波形メモリデータ調整部51
2,検知データ調整部513から構成される。制御テー
ブル55には、予め単位長さL分について測定された、
磁気検出器41による磁界の強さH1のデータと、磁気
検出器42による磁界の強さのデータの両方が記憶され
ている。位置導出部511は、波形メモリデータ調整部
512,検知データ調整部513がない場合、H1の検
知データh1と制御テーブル55のH1の基本波形デー
タとの比較、H2の検知データh2と制御テーブル55
のH2の基本波形データとの比較により、セット内基準
位置からのX軸方向位置(検出位置x)を求める。
【0026】なお、制御テーブル55にH1の基本波形
のデータのみを有する場合には、波形メモリデータ調整
部512でH1の基本波形のデータから、磁気検出器4
1と磁気検出器42との距離dに相当する位置をずらし
たH2の基本波形のデータを作成し、H1の基本波形の
データとH2の基本波形のデータとを位置導出部511
に供給するようにしても良い。さらに、2つの磁気検出
器41,42の内一方、例えば42を廃止する場合で
も、検知データ調整部513に微分回路を内蔵させるこ
とで検知データh1の微分値h1’を作成して、検知デ
ータh1と微分値h1’とを位置導出部511に供給す
ると共に、波形メモリデータ調整部512でH1の基本
波形のデータから微分して得られるH1’の基本波形の
データを作成し、H1の基本波形のデータとH1’の基
本波形のデータとを位置導出部511に供給するように
しても良い。この場合は、検知データh1と制御テーブ
ル55のH1の基本波形のデータとの比較、微分値h
1’とH1’の基本波形のデータとの比較により、セッ
ト内基準位置からのX軸方向位置(検出位置x)を求め
る。上述したように、位置導出部511においてメモリ
中の磁極セット位置データから求めた全体基準位置から
該当のセット内基準位置までの長さと、該当磁極セット
内におけるセット内基準位置からのX軸方向位置xとの
和として、移動部30の位置の算出が行われる。
【0027】(移動体システム10の動作)次に移動体
システム10の動作について説明する。既に述べたよう
に、リニアモータ本体60が動作することで、移動部3
0が固定部20上をX軸に沿って移動する。この移動
は、固定磁石23に対する移動部30の位置関係の変
化、ひいては位置検出部40によって検出される磁界の
強さの値に変化をもたらす。位置検出部40によって検
出された磁界の強さの値の変化に基づき、位置算出部5
1による移動部30の位置の算出が行われる。制御決定
部52は移動部30の移動条件を決定し、その決定に基
づき磁石制御部53によるリニアモータ本体60の制御
が行われる。
【0028】以上のように、位置検出部40による磁界
の強さの検出結果に基づき、位置算出部51による移動
部30の位置の算出を行うことができる。この位置の算
出は、固定磁石23の磁界がその場所に応じて変化する
(X軸方向依存性がある)ことに基づく。即ち、固定磁
石23はリニアモータ本体60を構成する一要素である
とともに、位置を検出する位置検出手段を構成する一要
素でもある。このように固定磁石23が2つの機能を兼
ね備えていることから、光学的手法のようなリニアスケ
ールを必要とせず、位置検出手段をコンパクト(小型)
に構成することが可能となる。さらに、高価なリニアス
ケールを用いないことから、製造の低コスト化を図りや
すい。
【0029】(第2実施形態)図6は、本発明の第2の
実施形態に係る移動体システム110を表す一部断面図
である。図6に示すように、移動体システム110は移
動体システム10をさらに外部ケース170で覆い、そ
の開口部171から移動部基体31に接続された保持部
180を突き出した構成をしている。
【0030】外部ケース170は、開口部171を有す
る外部ケース上板172,外部ケース側板173,外部
ケース端板174(図示せず),外部ケース底板175
から構成された略直方体の外形をしている。
【0031】保持部180は保持部上板181および保
持部底板182から構成され、保持部底板182が移動
部30に接続されている。この結果、リニアモータ本体
60を動作することで、保持部180がX軸に沿って移
動することになる。その他の点では、第1の実施形態と
大きく変わるところがないので、記載を省略する。
【0032】(その他の実施形態)本発明の実施形態
は、上記実施形態に限られず、拡張、変更が可能であ
り、拡張、変更された実施形態も本発明の技術的範囲に
含まれる。 (1)例えば、上記実施形態では位置検出部40に磁気
検出器を2つ使用しているが、単一の磁気検出器を用い
ても差し支えない。 (2)また、上記実施形態では固定磁石23の上面に対
向して磁気検出器を設置し、固定磁石23上面からの磁
界を検出しているが、固定磁石23の側面に対向して磁
気検出器を設置し、固定磁石側面からの磁界を検出して
も差し支えない。
【0033】(3)上記実施形態では、磁気検出器と固
定磁石との間に固定ケースが介在しているが、これらの
間に固定ケースがなくても差し支えなく、その方が固定
磁石からの磁界を正確に検出する上でむしろ好ましいと
いえる。例えば、固定ケース内に磁気検出器を設置する
ことで、磁気検出器と固定磁石間での固定ケースの介在
をなくすことができる。また、固定ケースの一部を開放
して磁気検出器と固定磁石間での固定ケースの介在をな
くしても差し支えない。 (4)上記実施形態では固定磁石23として固定磁石2
3a,23bを用いているが、この一方のみを用いても
リニアモータの構成が可能である。このときには、残さ
れた方の固定磁石23から発生する磁界を検出すればよ
い。そして、その検出箇所は固定磁石23の上面、側面
いずれでも差し支えない。
【0034】(5)固定磁石は一般には永久磁石である
方が、位置検出の容易性の点から好ましい。即ち、永久
磁石は磁界が時間に対して変化しないことから、磁気検
出器からの検出結果を移動部30の位置に換算すること
が容易であり、かつ誤差が生じにくい。しかしながら、
既に述べたように固定磁石23が電磁石であっても差し
支えない。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば位
置検出手段の小型化低コスト化を図れる移動体システム
を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態に係る移動体システム
を表す斜視図である。
【図2】 図1に示した移動体システムの一部を取り除
いた状態を表す一部断面図である。
【図3】 図1に示した移動体システムの一部を取り除
いた状態を表す一部断面図である。
【図4】 磁気検出器で検出される磁界の一例を表すグ
ラフである。
【図5】 位置算出部の内部構成の一例を表すブロック
図である。
【図6】 本発明の第2実施形態に係る移動体システム
を表す一部断面図である。
【符号の説明】
10…移動体システム、20…固定部、21…固定ケー
ス、21a…固定ケース底板、21b…固定ケース側
板、21c…固定ケース端板、21d…固定ケース上
板、23(23a、23b)…固定磁石、24…固定磁
石要素、25…開口部、30…移動部、31…移動部基
体、32…移動磁石、40…位置検出部、41,42…
磁気検出器、50…制御装置、51…位置算出部、51
1…位置導出部、512…波形メモリデータ調整部、5
13…検知データ調整部、52…制御決定部、53…磁
石制御部、54…制御部、55…制御テーブル、56…
記憶部、60…リニアモータ本体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2F063 AA02 BA22 BA30 BD15 CA34 DA05 DD03 EA02 GA52 KA04 2F077 AA44 CC02 NN06 NN07 NN17 PP11 RR03 VV02 5H641 BB06 BB18 GG03 GG26 GG28 HH02

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の磁石を配列してなる固定磁石と、
    該固定磁石を保持する保持体とを備える固定部と、 前記固定磁石と対向する一面を有する移動磁石と、前記
    固定磁石に対応して設置された磁気検出部とを備え、前
    記固定部に対して移動する移動部と、 前記磁気検出部による検出結果に基づき、前記固定部に
    対する移動部の位置を算出する位置算出部と、を具備す
    ることを特徴とする移動体システム。
  2. 【請求項2】 前記保持体の一部が前記固定磁石と前記
    磁気検出部との間に配置されていることを特徴とする請
    求項1記載の移動体システム。
  3. 【請求項3】 複数の磁石を配列してなる固定磁石と、
    該固定磁石を保持する保持体とを備える固定体と、該固
    定磁石と対向する一面を有する移動磁石とを備えた移動
    体からなる移動体システムにおける移動体の位置検出方
    法であって、 前記固定磁石からの磁気を前記移動体側において検出す
    る磁気検出ステップと、 前記磁気検出ステップでの検出結果に基づき、前記固定
    体に対する移動体の位置を算出する位置算出ステップ
    と、を具備することを特徴とする移動体の位置検出方
    法。
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