JP2003254503A - 発電プラントの給水水質監視方法及び給水水質監視装置 - Google Patents
発電プラントの給水水質監視方法及び給水水質監視装置Info
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- JP2003254503A JP2003254503A JP2002051702A JP2002051702A JP2003254503A JP 2003254503 A JP2003254503 A JP 2003254503A JP 2002051702 A JP2002051702 A JP 2002051702A JP 2002051702 A JP2002051702 A JP 2002051702A JP 2003254503 A JP2003254503 A JP 2003254503A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ボイラに用いる給水を循環使用する発電プラ
ントの給水水質監視方法において、ボイラ水管等構成材
料が現にいかなる状態にあるのか、その置かれた現状の
給水の水質条件がいかなるものかを、一元的且つ直接に
現す指標であって、連続的、即時的に検出・計測可能な
指標を用いて監視する発電プラントの給水水質監視方法
および同装置の提供を目的とする。 【解決手段】 少なくとも高温高圧ボイラと、当該ボイ
ラで生成する蒸気により駆動される蒸気タービンと、当
該蒸気タービンの排気を凝縮する復水器とを有し、当該
ボイラに用いる給水を循環使用する発電プラントの給水
水質監視方法において、給水の酸化還元電位とボイラ水
管構成材料の腐食電位とを検出して、その水質を監視す
ることを特徴とする。
ントの給水水質監視方法において、ボイラ水管等構成材
料が現にいかなる状態にあるのか、その置かれた現状の
給水の水質条件がいかなるものかを、一元的且つ直接に
現す指標であって、連続的、即時的に検出・計測可能な
指標を用いて監視する発電プラントの給水水質監視方法
および同装置の提供を目的とする。 【解決手段】 少なくとも高温高圧ボイラと、当該ボイ
ラで生成する蒸気により駆動される蒸気タービンと、当
該蒸気タービンの排気を凝縮する復水器とを有し、当該
ボイラに用いる給水を循環使用する発電プラントの給水
水質監視方法において、給水の酸化還元電位とボイラ水
管構成材料の腐食電位とを検出して、その水質を監視す
ることを特徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術の分野】本発明は高温高圧ボイラの
給水の水質の監視方法及び監視装置に関する。
給水の水質の監視方法及び監視装置に関する。
【0002】
【従来の技術】発電用タービンを駆動するための高温高
圧蒸気を発生させるボイラに給水する用水の水質は、ボ
イラ水管及び付帯機器を構成する材料の腐食、変質に大
きな影響を及ぼし、発電プラントの経済的稼動に深く関
わっている。従って、前期ボイラ給水の水質を支障なく
制御するために、適切な監視方法が必要とされている。
圧蒸気を発生させるボイラに給水する用水の水質は、ボ
イラ水管及び付帯機器を構成する材料の腐食、変質に大
きな影響を及ぼし、発電プラントの経済的稼動に深く関
わっている。従って、前期ボイラ給水の水質を支障なく
制御するために、適切な監視方法が必要とされている。
【0003】ここで、高温高圧ボイラで蒸気を生成して
蒸気タービンを駆動し、その排気を復水器で凝縮し給水
を循環使用して発電をするプラントの給水の水処理につ
いて概略を説明する。
蒸気タービンを駆動し、その排気を復水器で凝縮し給水
を循環使用して発電をするプラントの給水の水処理につ
いて概略を説明する。
【0004】図3は前記発電プラント用の水処理を含め
た一般的な蒸気発生復水装置のフロー図である。図3に
おいて、同図左上の過熱器13を出た高温高圧の蒸気は
図示してない発電機蒸気タービンを回し、その排気が復
水器1に戻る。復水器1で凝縮したおよそ30〜40℃
の給水は復水ポンプ2で電磁フィルタ3及び復水脱塩装
置4に送られ、鉄分及び可溶性イオン分が除去される。
該精製給水はブースターポンプ6で低圧ヒータ7に送り
込まれ、150℃程に加熱される。該加熱水は脱気器9
に入って後述する揮発分が除かれ、脱気器タンク10に
溜まる。該加熱脱気水はボイラ給水ポンプ11によっ
て、高圧ヒータ12経由で300〜400℃に昇温さ
れ、エコノマイザ15/ボイラ14に給水され、水蒸気
となり更に過熱器13で過熱されて高温高圧蒸気とな
る。
た一般的な蒸気発生復水装置のフロー図である。図3に
おいて、同図左上の過熱器13を出た高温高圧の蒸気は
図示してない発電機蒸気タービンを回し、その排気が復
水器1に戻る。復水器1で凝縮したおよそ30〜40℃
の給水は復水ポンプ2で電磁フィルタ3及び復水脱塩装
置4に送られ、鉄分及び可溶性イオン分が除去される。
該精製給水はブースターポンプ6で低圧ヒータ7に送り
込まれ、150℃程に加熱される。該加熱水は脱気器9
に入って後述する揮発分が除かれ、脱気器タンク10に
溜まる。該加熱脱気水はボイラ給水ポンプ11によっ
て、高圧ヒータ12経由で300〜400℃に昇温さ
れ、エコノマイザ15/ボイラ14に給水され、水蒸気
となり更に過熱器13で過熱されて高温高圧蒸気とな
る。
【0005】このような装置は、稼動状況に応じ、適切
な水質の維持を図るため、水質処理手段を備えている。
アンモニア・ヒドラジン注入装置5及び酸素製造供給装
置8がそれである。
な水質の維持を図るため、水質処理手段を備えている。
アンモニア・ヒドラジン注入装置5及び酸素製造供給装
置8がそれである。
【0006】稼動状況に応じと前記したように、水処理
は従来より運転モードによって取られる適切な方法があ
り、それぞれのモードで前記水処理手段を使用した水処
理方法が異なる。即ち、先ず水質の最も安定した通常運
転時では、ボイラ水管等装置構成材料の表面は結晶粒の
緻密な、溶解度の低いヘマタイト(α−Fe2O3)に
覆われた状態に移行しているので、この状態を維持する
水処理方法の複合水処理法(Combined Water Treatment
以下CWTと略称する)が採られる。この方法は給水の
pHを8.0〜9.3の間に制御し、溶存酸素濃度を2
0〜200μg/lの間に制御するというものである。
この場合は、アンモニア・ヒドラジン注入装置5のうち
ヒドラジンの注入をやめ、酸素製造供給装置8を運転
し、ボイラ給水ポンプ11又は復水ブースターポンプ6
のサクション側に酸素を供給する。
は従来より運転モードによって取られる適切な方法があ
り、それぞれのモードで前記水処理手段を使用した水処
理方法が異なる。即ち、先ず水質の最も安定した通常運
転時では、ボイラ水管等装置構成材料の表面は結晶粒の
緻密な、溶解度の低いヘマタイト(α−Fe2O3)に
覆われた状態に移行しているので、この状態を維持する
水処理方法の複合水処理法(Combined Water Treatment
以下CWTと略称する)が採られる。この方法は給水の
pHを8.0〜9.3の間に制御し、溶存酸素濃度を2
0〜200μg/lの間に制御するというものである。
この場合は、アンモニア・ヒドラジン注入装置5のうち
ヒドラジンの注入をやめ、酸素製造供給装置8を運転
し、ボイラ給水ポンプ11又は復水ブースターポンプ6
のサクション側に酸素を供給する。
【0007】新設設備のスタートアップ、若しくは定期
修繕時等での化学洗浄後のスタートアップでは、装置構
成材料の表面の鉄元素が露出状態に近く、且つ水質は極
めて不安定なので、CWT条件では異常な腐蝕が進行
し、安定運転状態に移行するのは不可能である。そこ
で、先ず揮発性物質処理法(All Volatile Treatment以
下AVTと略称する)が採られる。即ち、アンモニア・
ヒドラジン注入装置5によりアンモニアと共にヒドラジ
ンを復水ブースターポンプ6のサクション側に注入し、
pHを9.3〜9.6の間に、溶存酸素濃度を7μg/
l未満に制御して、且つヒドラジン濃度を10μg/l
超に維持し、給水をより還元性雰囲気に調整する。これ
により、装置構成材料表面はマグネタイト(Fe
3O4)で覆われる。しかし、ここで生成するマグネタ
イト層は結晶粒が大きく厚く成長し易い反面水質の変動
で容易に溶解する性質を持つ。また、該皮膜表面は波状
を呈しており、機器に大きな圧力損失を齎す。そこで、
装置構成材料表面が適当にマグネタイト(Fe3O4)
で覆われた後CWT条件に切り換え、段階的に、酸素濃
度及びpHを変化していき、マグネタイト層を緻密なヘ
マタイト(α−Fe2O3)層へと酸化していく。この
とき酸素濃度を制御する過程で脱気器9のバルブは自動
開閉する。そして最終的には前記安定運転時のCWT条
件へと移行する。
修繕時等での化学洗浄後のスタートアップでは、装置構
成材料の表面の鉄元素が露出状態に近く、且つ水質は極
めて不安定なので、CWT条件では異常な腐蝕が進行
し、安定運転状態に移行するのは不可能である。そこ
で、先ず揮発性物質処理法(All Volatile Treatment以
下AVTと略称する)が採られる。即ち、アンモニア・
ヒドラジン注入装置5によりアンモニアと共にヒドラジ
ンを復水ブースターポンプ6のサクション側に注入し、
pHを9.3〜9.6の間に、溶存酸素濃度を7μg/
l未満に制御して、且つヒドラジン濃度を10μg/l
超に維持し、給水をより還元性雰囲気に調整する。これ
により、装置構成材料表面はマグネタイト(Fe
3O4)で覆われる。しかし、ここで生成するマグネタ
イト層は結晶粒が大きく厚く成長し易い反面水質の変動
で容易に溶解する性質を持つ。また、該皮膜表面は波状
を呈しており、機器に大きな圧力損失を齎す。そこで、
装置構成材料表面が適当にマグネタイト(Fe3O4)
で覆われた後CWT条件に切り換え、段階的に、酸素濃
度及びpHを変化していき、マグネタイト層を緻密なヘ
マタイト(α−Fe2O3)層へと酸化していく。この
とき酸素濃度を制御する過程で脱気器9のバルブは自動
開閉する。そして最終的には前記安定運転時のCWT条
件へと移行する。
【0008】また、何らかの理由でプラントを停止した
が、化学洗浄を行わない場合がある。このような場合
は、未だ通常運転時の皮膜が残存しているため、通常の
AVTは行わず、ヒドラジン抜き(Hidrazine-less)の
AVTを行う。即ちアンモニアのみを注入し、高pH、
低酸素濃度に制御する。その後、通常のCWTへと切り
換えていくという運転モードが採用される。
が、化学洗浄を行わない場合がある。このような場合
は、未だ通常運転時の皮膜が残存しているため、通常の
AVTは行わず、ヒドラジン抜き(Hidrazine-less)の
AVTを行う。即ちアンモニアのみを注入し、高pH、
低酸素濃度に制御する。その後、通常のCWTへと切り
換えていくという運転モードが採用される。
【0009】これら各種モードを制御し、それが適切に
進行しているかどうかの監視には、通常、多様な測定指
標を合わせ見ながら行われる。例えば、給水の電気伝導
率、溶存酸素、pH、ヒドラジン濃度、鉄イオン濃度、
銅イオン濃度などの指標である。しかしこれら指標は、
ボイラ水管等構成材料に適切な給水の条件を作り出すた
めの指標であって、ボイラ水管等構成材料が現にいかな
る状態にあるのか、その置かれた現状の水質条件がいか
なるものかを、一元的且つ直接に現したものではない。
進行しているかどうかの監視には、通常、多様な測定指
標を合わせ見ながら行われる。例えば、給水の電気伝導
率、溶存酸素、pH、ヒドラジン濃度、鉄イオン濃度、
銅イオン濃度などの指標である。しかしこれら指標は、
ボイラ水管等構成材料に適切な給水の条件を作り出すた
めの指標であって、ボイラ水管等構成材料が現にいかな
る状態にあるのか、その置かれた現状の水質条件がいか
なるものかを、一元的且つ直接に現したものではない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる従来の
問題点に鑑みてなされたもので、ボイラに用いる給水を
循環使用する発電プラントの給水水質監視方法におい
て、ボイラ水管等構成材料が現にいかなる状態にあるの
か、その置かれた現状の給水の水質条件がいかなるもの
かを、一元的且つ直接に現す指標であって、連続的、即
時的に検出・計測可能な指標を用いて監視する発電プラ
ントの給水水質監視方法および同装置の提供を目的とす
る。更に詳しくは、金属の腐食・表面変質の根本に関わ
る原理である金属材料とその接触する液体間の電気化学
的挙動の指標を用いることにより、装置構成材料と給水
の電気化学的状況が一元的・直接に且つ連続的・即時的
に把握できる方法及び装置の提供を目的とする。
問題点に鑑みてなされたもので、ボイラに用いる給水を
循環使用する発電プラントの給水水質監視方法におい
て、ボイラ水管等構成材料が現にいかなる状態にあるの
か、その置かれた現状の給水の水質条件がいかなるもの
かを、一元的且つ直接に現す指標であって、連続的、即
時的に検出・計測可能な指標を用いて監視する発電プラ
ントの給水水質監視方法および同装置の提供を目的とす
る。更に詳しくは、金属の腐食・表面変質の根本に関わ
る原理である金属材料とその接触する液体間の電気化学
的挙動の指標を用いることにより、装置構成材料と給水
の電気化学的状況が一元的・直接に且つ連続的・即時的
に把握できる方法及び装置の提供を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の発電プラントの
給水水質監視方法は、少なくとも高温高圧ボイラと、当
該ボイラで生成する蒸気により駆動される蒸気タービン
と、当該蒸気タービンの排気を凝縮する復水器とを有
し、当該ボイラに用いる給水を循環使用する発電プラン
トの給水水質監視方法において、給水の酸化還元電位と
ボイラ水管等構成材料の腐食電位とを検出して、その水
質を監視することを特徴とする。
給水水質監視方法は、少なくとも高温高圧ボイラと、当
該ボイラで生成する蒸気により駆動される蒸気タービン
と、当該蒸気タービンの排気を凝縮する復水器とを有
し、当該ボイラに用いる給水を循環使用する発電プラン
トの給水水質監視方法において、給水の酸化還元電位と
ボイラ水管等構成材料の腐食電位とを検出して、その水
質を監視することを特徴とする。
【0012】酸化還元電位とは液中のイオンの酸化還元
反応によって生じる起電力である。例えば三価の鉄が二
価の鉄に還元されるときは、次式の反応が起きるが、 Fe++++e−=Fe++ この起電力は、片極を白金電極とし、片極を基準水素電
極を用いて、次の電池を構成し、その起電力を測定して
知ることができる。 Pt|Fe+++, Fe++‖H+|H この場合の電位差即ち酸化還元電位は25℃で0.77
ボルトである。即ち、イオン種及びその濃度によって、
電位差が一義的、総括的に決まるので、給水においてこ
のような測定をすれば、単独の指標で給水水質情報が得
られることになる。
反応によって生じる起電力である。例えば三価の鉄が二
価の鉄に還元されるときは、次式の反応が起きるが、 Fe++++e−=Fe++ この起電力は、片極を白金電極とし、片極を基準水素電
極を用いて、次の電池を構成し、その起電力を測定して
知ることができる。 Pt|Fe+++, Fe++‖H+|H この場合の電位差即ち酸化還元電位は25℃で0.77
ボルトである。即ち、イオン種及びその濃度によって、
電位差が一義的、総括的に決まるので、給水においてこ
のような測定をすれば、単独の指標で給水水質情報が得
られることになる。
【0013】また、同様にして腐食電位とは、金属と溶
液との接触による起電力で例えば鉄が二価の鉄イオン溶
液と接触して生じる起電力は次式の電池を構成してその
起電力を測定して知ることができる。 Fe|Fe++‖H+|H この場合の電位差即ち腐食電位は25℃で0.441ボ
ルトである。即ち、極の材料、イオン種及びその濃度に
よって、電位差が一義的、総括的に決まるので、装置構
成金属材料と給水の組み合わせにおいてこのような測定
をすれば、単独の指標で給水のイオンとの関連において
装置構成金属材料報が得られることになる。
液との接触による起電力で例えば鉄が二価の鉄イオン溶
液と接触して生じる起電力は次式の電池を構成してその
起電力を測定して知ることができる。 Fe|Fe++‖H+|H この場合の電位差即ち腐食電位は25℃で0.441ボ
ルトである。即ち、極の材料、イオン種及びその濃度に
よって、電位差が一義的、総括的に決まるので、装置構
成金属材料と給水の組み合わせにおいてこのような測定
をすれば、単独の指標で給水のイオンとの関連において
装置構成金属材料報が得られることになる。
【0014】更に、本発明の発電プラントの給水水質監
視方法は、前記酸化還元電位とボイラ水管構成材料の腐
食電位とが塩化銀を有してなる外部照合電極を基準電極
とする電位差であることを特徴とする。
視方法は、前記酸化還元電位とボイラ水管構成材料の腐
食電位とが塩化銀を有してなる外部照合電極を基準電極
とする電位差であることを特徴とする。
【0015】前記したように、腐食電位や酸化還元電位
は水素を基準電極とした、起電力であったが、工業的な
実用上では、特に扱いの不便な水素電極を用いなくて
も、基準電極として使用条件下で安定なものを選び、そ
れに対する起電力を考えてもなんら差支えない。そこで
本発明では塩化銀を電極として塩化カリ水溶液をブリッ
ジとした、外部照合電極を基準電極とする。
は水素を基準電極とした、起電力であったが、工業的な
実用上では、特に扱いの不便な水素電極を用いなくて
も、基準電極として使用条件下で安定なものを選び、そ
れに対する起電力を考えてもなんら差支えない。そこで
本発明では塩化銀を電極として塩化カリ水溶液をブリッ
ジとした、外部照合電極を基準電極とする。
【0016】更に、本発明の発電プラントの給水水質監
視方法は、前記監視する水質が発電プラント起動時にお
ける水処理方法と通常運転時における水処理方法と停止
時における水処理方法との各モードにおける給水の水質
であって、各モードにおける前記給水の酸化還元電位と
ボイラ水管構成材料の腐食電位との管理基準を設定して
監視することを特徴とする。
視方法は、前記監視する水質が発電プラント起動時にお
ける水処理方法と通常運転時における水処理方法と停止
時における水処理方法との各モードにおける給水の水質
であって、各モードにおける前記給水の酸化還元電位と
ボイラ水管構成材料の腐食電位との管理基準を設定して
監視することを特徴とする。
【0017】即ち、発電プラントのスタートアップには
前記したような、各ケースがあり、それに応じて運転モ
ードが異なるので、該各モードでの制御すべき給水水質
とボイラ水管構成材料状態の酸化還元電位と腐食電位を
把握・決定して、該電位を監視、制御する。
前記したような、各ケースがあり、それに応じて運転モ
ードが異なるので、該各モードでの制御すべき給水水質
とボイラ水管構成材料状態の酸化還元電位と腐食電位を
把握・決定して、該電位を監視、制御する。
【0018】更に、本発明の発電プラントの給水水質監
視方法は、発電プラント起動時における水処理方法が揮
発性物質処理法であり、通常運転時における水処理方法
が複合水処理法であり、停止時における水処理方法がヒ
ドラジンを除いた揮発性物質処理法であることを特徴と
する。
視方法は、発電プラント起動時における水処理方法が揮
発性物質処理法であり、通常運転時における水処理方法
が複合水処理法であり、停止時における水処理方法がヒ
ドラジンを除いた揮発性物質処理法であることを特徴と
する。
【0019】揮発性物質処理法とはヒドラジンとアンモ
ニアを共に注入し、高pH、低酸素濃度に維持する水処
理法であり、複合水処理法とは中程度に高いpHで比較
的高い酸素濃度に維持する水処理法であり、ヒドラジン
を除いた揮発性物質処理法とは アンモニアのみを注入
して高pH、低酸素濃度に維持する水処理法である。な
お、発電プラント起動時とは、新設のプラントをスター
トアップするとき、及び装置を化学洗浄した後のスター
トアップをいう。通常運転時とはスタートアップモード
の運転から、通常運転に移行した常態の運転をしている
ときである。また、停止時とは化学洗浄以外の目的で停
止し、スタートアップするときを言う。
ニアを共に注入し、高pH、低酸素濃度に維持する水処
理法であり、複合水処理法とは中程度に高いpHで比較
的高い酸素濃度に維持する水処理法であり、ヒドラジン
を除いた揮発性物質処理法とは アンモニアのみを注入
して高pH、低酸素濃度に維持する水処理法である。な
お、発電プラント起動時とは、新設のプラントをスター
トアップするとき、及び装置を化学洗浄した後のスター
トアップをいう。通常運転時とはスタートアップモード
の運転から、通常運転に移行した常態の運転をしている
ときである。また、停止時とは化学洗浄以外の目的で停
止し、スタートアップするときを言う。
【0020】そして、本発明の発電プラントの給水水質
監視装置は、少なくとも高温高圧ボイラと、当該ボイラ
で生成する蒸気により駆動される蒸気タービンと、当該
蒸気タービンの排気を凝縮する復水器とを有し、当該ボ
イラに用いる給水を循環使用する発電プラントの給水水
質監視装置において、給水の酸化還元電位検出手段とボ
イラ水管構成材料の腐食電位検出手段とを備え、当該検
出値によりその水質を監視することを特徴とする。
監視装置は、少なくとも高温高圧ボイラと、当該ボイラ
で生成する蒸気により駆動される蒸気タービンと、当該
蒸気タービンの排気を凝縮する復水器とを有し、当該ボ
イラに用いる給水を循環使用する発電プラントの給水水
質監視装置において、給水の酸化還元電位検出手段とボ
イラ水管構成材料の腐食電位検出手段とを備え、当該検
出値によりその水質を監視することを特徴とする。
【0021】更に、本発明の発電プラントの給水水質監
視装置は、前記酸化還元電位検出手段が塩化銀を有して
なる外部照合電極と白金電極とが共に給水に接触するよ
うに構成し、該外部照合電極と白金電極間の電位差を計
測する電位差計測手段に接続され、前記ボイラ水管構成
材料の腐食電位検出手段が塩化銀を有してなる外部照合
電極とボイラ水管構成材料電極とが共に給水に接触する
ように構成し、該外部照合電極とボイラ水管構成材料電
極間の電位差を計測する電位差計測手段に接続されてい
ることを特徴とする。
視装置は、前記酸化還元電位検出手段が塩化銀を有して
なる外部照合電極と白金電極とが共に給水に接触するよ
うに構成し、該外部照合電極と白金電極間の電位差を計
測する電位差計測手段に接続され、前記ボイラ水管構成
材料の腐食電位検出手段が塩化銀を有してなる外部照合
電極とボイラ水管構成材料電極とが共に給水に接触する
ように構成し、該外部照合電極とボイラ水管構成材料電
極間の電位差を計測する電位差計測手段に接続されてい
ることを特徴とする。
【0022】更に、本発明の発電プラントの給水水質監
視装置は、前記外部照合電極が、その円筒状電極の先端
が耐熱性多孔質体で封じられ、他端が同心状に銀線を有
しその先端に銀/塩化銀電極が円筒内部に露出した封止
具で封じられ、内部に塩化カリ水溶液を満たした円筒
に、継ぎ手を周設して、給水の存在する高温高圧空間に
気密に挿入可能とした外部照合電極であり、前記白金電
極、若しくはボイラ構成材料電極が、その円筒状電極の
先端が白金電極、若しくはボイラ水管構成材料電極で封
じられ、該電極から導電体電極棒が円筒内部を同心状に
延在し他端封止具を突き抜けた円筒に、継ぎ手を周設し
て、給水の存在する高温高圧空間に気密に挿入可能とし
た白金電極、若しくはボイラ水管構成材料電極であるこ
とを特徴とする。
視装置は、前記外部照合電極が、その円筒状電極の先端
が耐熱性多孔質体で封じられ、他端が同心状に銀線を有
しその先端に銀/塩化銀電極が円筒内部に露出した封止
具で封じられ、内部に塩化カリ水溶液を満たした円筒
に、継ぎ手を周設して、給水の存在する高温高圧空間に
気密に挿入可能とした外部照合電極であり、前記白金電
極、若しくはボイラ構成材料電極が、その円筒状電極の
先端が白金電極、若しくはボイラ水管構成材料電極で封
じられ、該電極から導電体電極棒が円筒内部を同心状に
延在し他端封止具を突き抜けた円筒に、継ぎ手を周設し
て、給水の存在する高温高圧空間に気密に挿入可能とし
た白金電極、若しくはボイラ水管構成材料電極であるこ
とを特徴とする。
【0023】更に、本発明の発電プラントの給水水質監
視装置は、検出点の給水を導入する導入手段と、検出給
水導入口及び検出給水回収口を有し外部照合電極、白金
電極及びボイラ構成材料電極を気密に挿入した密閉缶体
と、検出の終了した給水を回収する復水回収手段と、前
記電極間の給水の酸化還元電位とボイラ水管構成材料の
腐食電位を時系列的に記録表示するデータロガーを有し
てなり、前記導入手段及び復水回収手段を前記密閉缶体
の検出給水導入口及び検出給水回収口に接続し、前記各
電極をデータロガーに電気的に接続し、給水の酸化還元
電位とボイラ水管構成材料の腐食電位を連続的に監視可
能に構成したことを特徴とする。なおデータロガーは即
時的に得られる情報を連続的に時系列データとして記録
するには適切な計測手段であるが、本発明の目的には、
通常の電位差計であっても差支えない。
視装置は、検出点の給水を導入する導入手段と、検出給
水導入口及び検出給水回収口を有し外部照合電極、白金
電極及びボイラ構成材料電極を気密に挿入した密閉缶体
と、検出の終了した給水を回収する復水回収手段と、前
記電極間の給水の酸化還元電位とボイラ水管構成材料の
腐食電位を時系列的に記録表示するデータロガーを有し
てなり、前記導入手段及び復水回収手段を前記密閉缶体
の検出給水導入口及び検出給水回収口に接続し、前記各
電極をデータロガーに電気的に接続し、給水の酸化還元
電位とボイラ水管構成材料の腐食電位を連続的に監視可
能に構成したことを特徴とする。なおデータロガーは即
時的に得られる情報を連続的に時系列データとして記録
するには適切な計測手段であるが、本発明の目的には、
通常の電位差計であっても差支えない。
【0024】
【発明の実施の形態】次に図面を参照しつつ、本発明の
実施の形態を例示的に詳述する。但し本実施の形態に記
載される製品の構成、寸法、形状、材質、その相対配置
等は特に特定的な記載がない限りは本発明の範囲をそれ
のみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎな
い。
実施の形態を例示的に詳述する。但し本実施の形態に記
載される製品の構成、寸法、形状、材質、その相対配置
等は特に特定的な記載がない限りは本発明の範囲をそれ
のみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎな
い。
【0025】図1は本発明の給水水質監視装置の一例の
系統図である。28は検出点であり、本例では脱気器下
部に設置した脱気器タンクである。ここから、適宜弁を
挿入して切り換えに便利な様に配慮した配管、即ち導入
手段によりサンプル水を22の密閉缶体にその検出給水
導入口より導入する。密閉缶体22には後にその構造を
説明する外部照合電極25と白金電極23と試料電極2
4が気密に挿入されている。電極のリード線からデータ
ロガー26に電気的に接続し、給水サンプルの酸化還元
電位である白金電極23と外部照合電極25との電位差
及びボイラ水管構成材料の腐食電位である試料電極24
と外部照合電極25との電位差を計測する。
系統図である。28は検出点であり、本例では脱気器下
部に設置した脱気器タンクである。ここから、適宜弁を
挿入して切り換えに便利な様に配慮した配管、即ち導入
手段によりサンプル水を22の密閉缶体にその検出給水
導入口より導入する。密閉缶体22には後にその構造を
説明する外部照合電極25と白金電極23と試料電極2
4が気密に挿入されている。電極のリード線からデータ
ロガー26に電気的に接続し、給水サンプルの酸化還元
電位である白金電極23と外部照合電極25との電位差
及びボイラ水管構成材料の腐食電位である試料電極24
と外部照合電極25との電位差を計測する。
【0026】密閉缶体22には更に検出給水回収口か
ら、復水回収手段である配管が接続され、サンプルクー
ラー21に導かれ冷却されて復水回収タンクへと回収さ
れる。このように密閉缶体22中には検出点の給水が常
に流通しているので、時々刻々の給水の計測値が得られ
る。復水回収経路には圧力計と温度計も配設して、温度
及び圧力の測定も可能にしている。また、導入手段経路
から別途配管を分岐して、溶存酸素計27に接続し給水
の溶存酸素濃度も計測可能としている。
ら、復水回収手段である配管が接続され、サンプルクー
ラー21に導かれ冷却されて復水回収タンクへと回収さ
れる。このように密閉缶体22中には検出点の給水が常
に流通しているので、時々刻々の給水の計測値が得られ
る。復水回収経路には圧力計と温度計も配設して、温度
及び圧力の測定も可能にしている。また、導入手段経路
から別途配管を分岐して、溶存酸素計27に接続し給水
の溶存酸素濃度も計測可能としている。
【0027】図2は本発明に用いる外部照合電極及び白
金電極若しくはボイラ水管構成材料電極の一例を示す概
要図である。(A)は外部照合電極であって、37のテ
フロン(デュポン社商標名)管の先端は中空孔にアスベ
スト撚糸38を詰めた栓で封じられ、他端は、先端に銀
/塩化銀電極34を接続した銀線31が該電極を露出さ
せ銀線部分が中心を貫通したテフロンスリーブ32で封
じられ、該封じられたテフロン管37内部空間が0.1
モル/lのKCl水溶液36で満たされている。当該テ
フロン管はSUS304の保護管35に入れられ、更に
SUS316の喰込継手33が周設されている。当該喰
込継手33により、前記密閉缶体挿入取り付け可能とな
っている。
金電極若しくはボイラ水管構成材料電極の一例を示す概
要図である。(A)は外部照合電極であって、37のテ
フロン(デュポン社商標名)管の先端は中空孔にアスベ
スト撚糸38を詰めた栓で封じられ、他端は、先端に銀
/塩化銀電極34を接続した銀線31が該電極を露出さ
せ銀線部分が中心を貫通したテフロンスリーブ32で封
じられ、該封じられたテフロン管37内部空間が0.1
モル/lのKCl水溶液36で満たされている。当該テ
フロン管はSUS304の保護管35に入れられ、更に
SUS316の喰込継手33が周設されている。当該喰
込継手33により、前記密閉缶体挿入取り付け可能とな
っている。
【0028】図2(B)は白金電極又は試料電極であっ
て、テフロン管の先端は白金若しくは試料(ボイラ水管
構成材料、本例ではSB42)の電極45で封じられ、
電極45にはSUS304の電極棒39が接続され、該
電極棒39はテフロン管の内部を上方に伸び、テフロン
スリーブ40の中心を突き抜けて外部に露出している。
前記電極棒の通ったスリーブでテフロン管の上部が封じ
られている。そして、外側に、SUS304の保護管4
4が設けられ、これにSUS304の継手43が周設さ
れ、これにより前記密閉缶体挿入取り付け可能となって
いる。
て、テフロン管の先端は白金若しくは試料(ボイラ水管
構成材料、本例ではSB42)の電極45で封じられ、
電極45にはSUS304の電極棒39が接続され、該
電極棒39はテフロン管の内部を上方に伸び、テフロン
スリーブ40の中心を突き抜けて外部に露出している。
前記電極棒の通ったスリーブでテフロン管の上部が封じ
られている。そして、外側に、SUS304の保護管4
4が設けられ、これにSUS304の継手43が周設さ
れ、これにより前記密閉缶体挿入取り付け可能となって
いる。
【0029】図4はAVT−CWT切替時の電位差挙動
のグラフである。(A)は新設プラントスタートアップ
時の切替、(B)は化学洗浄をしない停止後のスタート
アップ時の切替、(C)は、CWT運用開始から3ヶ月
後に行った溶存酸素濃度を変化させたケースである。
(A)において、AVTからCWT切り替えでは、ボイ
ラ水管構成材料の電極表面に酸化皮膜が十分成長してい
ないため、腐食電位は溶存酸素濃度の変化に追従して変
化しており、CWT移行後においても酸素濃度が低下す
るとFe3O4(マグネタイト)領域の電位まで低下す
ることが確認された。(B)において、アンモニアのみ
のAVTからCWTへの切り替えでは酸化還元電位およ
び腐食電位は新設スタートの切り替えのケースと同様に
上昇が認められた。(C)において酸化還元電位は、溶
存酸素の変化に対して追従する傾向を示したが、腐食電
位は電極を設置して運転時間が三ヶ月で電極表面に生成
した酸化皮膜により電位差の変化が緩慢であった。
のグラフである。(A)は新設プラントスタートアップ
時の切替、(B)は化学洗浄をしない停止後のスタート
アップ時の切替、(C)は、CWT運用開始から3ヶ月
後に行った溶存酸素濃度を変化させたケースである。
(A)において、AVTからCWT切り替えでは、ボイ
ラ水管構成材料の電極表面に酸化皮膜が十分成長してい
ないため、腐食電位は溶存酸素濃度の変化に追従して変
化しており、CWT移行後においても酸素濃度が低下す
るとFe3O4(マグネタイト)領域の電位まで低下す
ることが確認された。(B)において、アンモニアのみ
のAVTからCWTへの切り替えでは酸化還元電位およ
び腐食電位は新設スタートの切り替えのケースと同様に
上昇が認められた。(C)において酸化還元電位は、溶
存酸素の変化に対して追従する傾向を示したが、腐食電
位は電極を設置して運転時間が三ヶ月で電極表面に生成
した酸化皮膜により電位差の変化が緩慢であった。
【0030】これらの結果を図5のFe−H2O系の電
位差−pHの安定不安定領域グラフにプロットすると、
酸化還元電位および腐食電位はAVT時にマグネタイト
(Fe3O4)、CWT時にヘマタイト(α−Fe2O
3)領域に位置することが確認された。
位差−pHの安定不安定領域グラフにプロットすると、
酸化還元電位および腐食電位はAVT時にマグネタイト
(Fe3O4)、CWT時にヘマタイト(α−Fe2O
3)領域に位置することが確認された。
【0031】以上説明したように、本発明により金属の
腐食・表面変質の根本に関わる原理である金属材料とそ
の接触する液体間の電気化学的挙動の指標を用いること
により、ボイラ水管等構成材料が現にいかなる状態にあ
るのか、その置かれた現状の給水の水質条件がいかなる
ものかを、一元的且つ直接に現し、連続的、即時的に検
出・計測可能な指標を用いて監視する発電プラントの給
水水質監視方法および同装置の提供を可能にした。
腐食・表面変質の根本に関わる原理である金属材料とそ
の接触する液体間の電気化学的挙動の指標を用いること
により、ボイラ水管等構成材料が現にいかなる状態にあ
るのか、その置かれた現状の給水の水質条件がいかなる
ものかを、一元的且つ直接に現し、連続的、即時的に検
出・計測可能な指標を用いて監視する発電プラントの給
水水質監視方法および同装置の提供を可能にした。
【図1】 本発明の給水水質監視装置の一例の系統図。
【図2】 本発明に用いる外部照合電極及び白金電極若
しくはボイラ水管構成材料電極の一例を示す概要図。
しくはボイラ水管構成材料電極の一例を示す概要図。
【図3】 発電プラント用蒸気発生復水装置のフロー
図。
図。
【図4】 AVT−CWT切換時の電位差挙動のグラ
フ。
フ。
【図5】 Fe−H2O系の電位差−pHの安定不安定
領域グラフ
領域グラフ
1 復水器
2 復水ポンプ
3 電磁フイルタ
4 復水脱塩装置
5 アンモニア、ヒドラジン注入装置
6 復水ブースターポンプ
7 低圧ヒータ
8 酸素製造供給装置
9 脱気器
10 脱気器タンク
11 給水ポンプ
12 高圧ヒータ
13 過熱器
14 ボイラ
15 エコノマイザ
21 サンプルクーラー
22 サンプル導入缶体
23 白金電極
24 試料電極
25 外部照合電極
26 データロガー
27 溶存酸素計
28 脱気器タンク
30 SUS304管
31 銀線
32 テフロンスリーブ
33 SUS316食込継手
34 銀塩/化銀電極
35 保護管(SUS304)
36 0.1mKCl溶液
37 テフロン管
38 アスベスト撚糸
39 電極棒
40 テフロンスリーブ
43 継手(SUS304)
44 保護管(SUS304)
45 電極(白金若しくはSB42)
フロントページの続き
(72)発明者 椿崎 仙市
長崎市飽の浦町1番1号 三菱重工業株式
会社長崎造船所内
(72)発明者 好川 治
長崎県松浦市志佐町白浜免字瀬崎458−1
電源開発株式会社松浦火力発電所内
(72)発明者 船岡 秀樹
長崎県松浦市志佐町白浜免字瀬崎458−1
電源開発株式会社松浦火力発電所内
(72)発明者 内野 裕次郎
長崎県松浦市志佐町白浜免字瀬崎458−1
電源開発株式会社松浦火力発電所内
Claims (8)
- 【請求項1】 少なくとも高温高圧ボイラと、当該ボイ
ラで生成する蒸気により駆動される蒸気タービンと、当
該蒸気タービンの排気を凝縮する復水器とを有し、当該
ボイラに用いる給水を循環使用する発電プラントの給水
水質監視方法において、給水の酸化還元電位とボイラ水
管構成材料の腐食電位とを検出して、その水質を監視す
ることを特徴とする発電プラントの給水水質監視方法。 - 【請求項2】 前記酸化還元電位とボイラ水管構成材料
の腐食電位とが塩化銀を有してなる外部照合電極を基準
電極とすることを特徴とする請求項1記載の発電プラン
トの給水水質監視方法。 - 【請求項3】 前記監視する水質が発電プラント起動時
における水処理方法と通常運転時における水処理方法と
停止時における水処理方法との各モードにおける給水の
水質であって、各モードにおける前記給水の酸化還元電
位とボイラ水管構成材料の腐食電位との管理基準を設定
して監視することを特徴とする請求項1記載の発電プラ
ントの給水水質監視方法。 - 【請求項4】 発電プラント起動時における水処理方法
が揮発性物質処理法であり、通常運転時における水処理
方法が複合水処理法であり、停止時における水処理方法
がヒドラジンを除いた揮発性物質処理法であることを特
徴とする請求項3記載の発電プラントの給水水質監視方
法。 - 【請求項5】 少なくとも高温高圧ボイラと、当該ボイ
ラで生成する蒸気により駆動される蒸気タービンと、当
該蒸気タービンの排気を凝縮する復水器とを有し、当該
ボイラに用いる給水を循環使用する発電プラントの給水
水質監視装置において、給水の酸化還元電位検出手段と
ボイラ水管構成材料の腐食電位検出手段とを備え、当該
検出値によりその水質を監視することを特徴とする発電
プラントの給水水質監視装置。 - 【請求項6】 前記酸化還元電位検出手段が塩化銀を有
してなる外部照合電極と白金電極とが共に給水に接触す
るように構成し、該外部照合電極と白金電極間の電位差
を計測する電位差計測手段に接続され、前記ボイラ水管
構成材料の腐食電位検出手段が塩化銀を有してなる外部
照合電極とボイラ水管構成材料電極とが共に給水に接触
するように構成し、該外部照合電極とボイラ水管構成材
料電極間の電位差を計測する電位差計測手段に接続され
ていることを特徴とする請求項5記載の発電プラントの
給水水質監視装置。 - 【請求項7】 前記外部照合電極が、その円筒状電極の
先端が耐熱性多孔質体で封じられ、他端が同心状に銀線
を有しその先端に銀/塩化銀電極が円筒内部に露出した
封止具で封じられ、内部に塩化カリ水溶液を満たした円
筒に、継ぎ手を周設して、給水の存在する高温高圧空間
に気密に挿入可能とした外部照合電極であり、前記白金
電極、若しくはボイラ水管構成材料電極が、その円筒状
電極の先端が白金電極、若しくはボイラ構成材料電極で
封じられ、該電極から導電体電極棒が円筒内部を同心状
に延在し他端封止具を突き抜けた円筒に、継ぎ手を周設
して、給水の存在する高温高圧空間に気密に挿入可能と
した白金電極、若しくはボイラ水管構成材料電極である
ことを特徴とする請求項6記載の発電プラントの給水水
質監視装置。 - 【請求項8】 検出点の給水を導入する導入手段と、検
出給水導入口及び検出給水回収口を有し外部照合電極、
白金電極及びボイラ構成材料電極を気密に挿入した密閉
缶体と、検出の終了した給水を回収する復水回収手段
と、前記電極間の給水の酸化還元電位とボイラ水管構成
材料の腐食電位を時系列的に記録表示するデータロガー
を有してなり、前記導入手段及び復水回収手段を前記密
閉缶体の検出給水導入口及び検出給水回収口に接続し、
前記各電極をデータロガーに電気的に接続し、給水の酸
化還元電位とボイラ水管構成材料の腐食電位を連続的に
監視可能に構成したことを特徴とする請求項5記載の発
電プラントの給水水質監視装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002051702A JP2003254503A (ja) | 2002-02-27 | 2002-02-27 | 発電プラントの給水水質監視方法及び給水水質監視装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002051702A JP2003254503A (ja) | 2002-02-27 | 2002-02-27 | 発電プラントの給水水質監視方法及び給水水質監視装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003254503A true JP2003254503A (ja) | 2003-09-10 |
Family
ID=28663607
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002051702A Pending JP2003254503A (ja) | 2002-02-27 | 2002-02-27 | 発電プラントの給水水質監視方法及び給水水質監視装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003254503A (ja) |
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- 2002-02-27 JP JP2002051702A patent/JP2003254503A/ja active Pending
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