JP2003251174A - 化学プラントのスタート方法 - Google Patents

化学プラントのスタート方法

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JP2003251174A
JP2003251174A JP2002060250A JP2002060250A JP2003251174A JP 2003251174 A JP2003251174 A JP 2003251174A JP 2002060250 A JP2002060250 A JP 2002060250A JP 2002060250 A JP2002060250 A JP 2002060250A JP 2003251174 A JP2003251174 A JP 2003251174A
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JP
Japan
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section
reaction
raw material
reaction section
plant
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JP2002060250A
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English (en)
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Masanobu Yamase
正信 山瀬
Yoshiaki Suzuki
芳明 鈴木
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Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Publication date
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  • Physical Or Chemical Processes And Apparatus (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 反応セクションと精製セクションを有する化
学プラントのスタート方法であって、安定かつ迅速に実
施することができるという優れた特徴を有する化学プラ
ントのスタート方法を提供する。 【解決手段】 供給原料成分のうち、反応セクションで
の反応成分を含まず、かつプロセスの構成上、製品成分
に影響を及ぼさない流体によってプラントをスタート
し、循環安定状態とした後、反応セクションに当該原料
を供給する。具体的には、反応セクションが、反応成分
であるイソブチレンを含むC4混合物とメタノールによ
りメチルターシャリーブチルエーテルを合成するセクシ
ョンであり、精製セクションが、反応セクションで得ら
れるメチルターシャリーブチルエーテルとスペントC4
(原料中のイソブチレンの96〜99.9%が除かれた
C4混合物)とに分離する精留塔群から成る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、化学プラントのス
タート方法に関するものである。更に詳しくは、本発明
は、反応セクションと精製セクションを有する化学プラ
ントのスタート方法であって、安定かつ迅速に実施する
ことができるという優れた特徴を有する化学プラントの
スタート方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】化学プラントは、反応セクションと精製
セクションを有するのが一般である。かかる化学プラン
トをスタートするに際しては、プラントを構成するユニ
ットののうち上流のユニット(原料フィードに近いユニ
ット)を先ずスタートして安定状態とし、更に次の下流
のユニットをスタートして安定化するという手順が取ら
れたり又は、精留セクションの各塔を全還流運転で立ち
上げ、しかる後に反応セクションをスタートするのが普
通である。ところが、この場合、プラント全体がスター
トして安定状態となるためには相当の時間を要し、迅速
なスタートが困難であるという問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】かかる現状において、
本発明が解決しようとする課題は、反応セクションと精
製セクションを有する化学プラントのスタート方法であ
って、安定かつ迅速に実施することができるという優れ
た特徴を有する化学プラントのスタート方法を提供する
点にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、反
応セクションと精製セクションを有する化学プラントの
スタート方法であって、供給原料成分のうち、反応セク
ションでの反応成分を含まず、かつプロセスの構成上、
製品成分に影響を及ぼさない流体によってプラントをス
タートし、循環安定状態とした後、反応セクションに当
該原料を供給する化学プラントのスタート方法に係るも
のである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明が対象とする化学プラント
は、反応セクションと精製セクションを有する化学プラ
ントである。すなわち。反応セクションにおいて原料を
化学反応に付すことにより所望の製品(化学品)を含む
生成混合物を得、精製セクションにおいて該混合物から
所望の製品を分離して取得するプラントである。かかる
プラントは、多くのユニットから構成されるが、上記の
とおり、反応セクションと精製セクションを含む。
【0006】本発明は、供給原料成分のうち、反応セク
ションでの反応成分を含まず、かつプロセスの構成上、
製品成分に影響を及ぼさない流体によってプラントをス
タートし、循環安定状態とした後、反応セクションに当
該原料を供給する化学プラントのスタート方法である。
【0007】すなわち、先ず第一段階として、反応セク
ションでの反応成分を含まず、かつプロセスの構成上、
製品成分に影響を及ぼさない流体によってプラントをス
タートし、循環安定状態とする。
【0008】ここで言うプラントとは目的製品を得る為
の全てのユニットでもよいし、またそのプラントを構成
する、いくつかのユニットのうちの1つのユニットでも
よく、その範囲を限定するものではない。第一段階で供
される流体としては循環運転を実施するユニット中の反
応セクションにおいて反応する成分を含まず、且つ製品
成分に影響を及ぼさない流体を使用する。
【0009】上記の流体を使用することにより循環運転
を実施する中で反応による組成の変化がなく、循環安定
運転が可能となる。循環量は、第二段階でプラントが安
定する当該原料供給量(以下、「ミニマムロード」とす
る)から勘案した流量で循環させることが、安定したス
タートを実現させる観点から好ましい。
【0010】第二段階として、反応セクションに当該原
料を供給する。反応成分を含む当該原料を供給すること
で、循環運転を構成する装置から反応生成物成分を含む
流路の抜出しが開始される。当該原料の供給により循環
運転を行うユニットの通過量は増大することとなるがそ
の循環量を原料供給量見合いで減じることにより通過量
の変動を抑えることが可能となり、もってプラントのス
タートを安定かつ迅速に行うことができる。
【0011】次に、本発明を具体的に説明するため、反
応セクションが、反応成分であるイソブチレンを含むC
4混合物とメタノールによりメチルターシャリーブチル
エーテルを合成するセクションであり、精製セクション
が、反応セクションで得られるメチルターシャリーブチ
ルエーテルとスペントC4とに分離する精留塔群から成
るセクションであるプラントを例にとって説明する。
【0012】第一段階では、反応成分であるイソブチレ
ンの含量が2%以下、好ましくはそれを全く含まないC
4類、例えばノルマルブタン、イソブタン、1-ブテ
ン、2-ブテンやそれらの混合物をプラント外部、また
はプラント内保有容器より供給し、それをもって循環運
転とする。
【0013】第一段階における循環量はプラントのミニ
マムロードに調整される。
【0014】第二段階では反応成分であるイソブチレン
を含む当該原料を反応セクションに、供給し始め、その
反応液は既に循環安定運転となっている精留セクション
へと供給を開始する。当該原料の供給により、循環安定
運転を行っている装置の通過量は増大することとなる
が、循環量を減少することによりその通過量は一定とな
るよう、調整する。ミニマムロードまで徐々に当該原料
の供給量を増加させると同時に、循環量を減少させ、ミ
ニマムロードまで当該原料が供給された時点で循環量は
0となり、循環運転を行っていた装置、ユニットの通過
量の変動を抑え、プラントを安定的にスタートできる。
【0015】
【実施例】次に、実施例により本発明を説明する。 実施例1 本発明によるスタート方法を行なった。本プラントはメ
チルターシャリーブチルエーテルの合成に関わる2段合
成反応器を含むプラントであり、図1にプラントの構成
の概念図を示す。(2)で示される範囲の第一、第二分
離塔の蒸留塔2本について、各々同一流体(スペントC
4)にて全還流運転とする。併行して(2)範囲内の洗
浄塔に洗浄水を張り込んだ後、第一分離塔留出を第二反
応セクション、洗浄塔、第二分離塔の順に接続し、第二
分離塔留出分を第一分離塔塔底部に供給することで循環
安定運転とした。尚、(A)部へ循環液を供給し、循環を
整定することも可能である。第二段階として第一反応セ
クションへの原料供給を開始し、(C)部の循環量を徐
々に減じ、当該原料供給量増に伴ない、0とした。また
その後(第一反応セクション、及び第一分離塔の運転が
整定されるまでの間)の循環量の微調整は(B)部より行
った。プラント全体がスタートして安定状態となるの
に、6時間を要した。また第一反応セクションからの反
応液供給開始後は新たな装置のスタートはなく、各装置
が既に接続された状態である為、プロセスの急変も回避
できた。
【0016】比較例1 本発明によらない、従来のスタート方法を行なった。図
2にプラントの構成の概念図を示す。洗浄塔については
洗浄水の張込みは実施しておく。原料供給を開始しその
反応液で第一分離塔塔底部に液を張り込み、リボイラー
にて焚き上げその蒸発留分にて還流を開始。還流ドラム
保有量が増加すれば第二反応セクション、以下洗浄塔、
第二分離塔の順に、各装置への供給液の蓄積、及び整定
を待ってスタートをおこなった。スタート開始からプラ
ント全体がスタートして安定状態となるのに、14時間
を要し、且つ各蒸留塔の整定が液の供給に追いつかず多
量の再処理必要品を発生した。
【0017】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明により、反
応セクションと精製セクションを有する化学プラントの
スタート方法であって、安定かつ迅速に実施することが
できるという優れた特徴を有する化学プラントのスター
ト方法を提供することができた
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1のプラントの構成の概念図である。
(太線部:第一段階での流れ)
【図2】比較例1のプラントの構成の概念図である。
【符号の説明】
(1) 反応セクション (2) 精製セクション (3) 反応セクションへの原料 (4) 精製セクションから反応セクションへのリサイ
クルライン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4D076 AA16 AA22 BB03 EA20Z EA49 FA02 FA12 4G075 AA13 AA70 BA10 BB07 DA01 DA11 EB01 4H006 AA02 AC43 AD11 AD16 BD40 BD60 BD84 GN21 GP01 GP31

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反応セクションと精製セクションを有す
    る化学プラントのスタート方法であって、供給原料成分
    のうち、反応セクションでの反応成分を含まず、かつプ
    ロセスの構成上、製品成分に影響を及ぼさない流体によ
    ってプラントをスタートし、循環安定状態とした後、反
    応セクションに当該原料を供給する化学プラントのスタ
    ート方法。
  2. 【請求項2】 反応セクションが、反応成分であるイソ
    ブチレンを含むC4混合物とメタノールによりメチルタ
    ーシャリーブチルエーテルを合成するセクションであ
    り、精製セクションが、反応セクションで得られるメチ
    ルターシャリーブチルエーテルとスペントC4(原料中
    のイソブチレンの96〜99.9%が除かれたC4混合
    物)とに分離する精留塔群から成るセクションである請
    求項1記載の方法。
JP2002060250A 2002-03-06 2002-03-06 化学プラントのスタート方法 Pending JP2003251174A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009255083A (ja) * 2009-07-27 2009-11-05 Fujifilm Corp マイクロ化学装置の運転方法
JP2017524516A (ja) * 2014-06-24 2017-08-31 コベストロ、ドイチュラント、アクチエンゲゼルシャフトCovestro Deutschland Ag 運転の中断を伴う化学製品の製造方法

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