JP2003250660A - 運転席および該運転席を備えた作業機 - Google Patents

運転席および該運転席を備えた作業機

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JP2003250660A
JP2003250660A JP2002059409A JP2002059409A JP2003250660A JP 2003250660 A JP2003250660 A JP 2003250660A JP 2002059409 A JP2002059409 A JP 2002059409A JP 2002059409 A JP2002059409 A JP 2002059409A JP 2003250660 A JP2003250660 A JP 2003250660A
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JP
Japan
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frame
seat
driver
air
backrest
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JP2002059409A
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English (en)
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Masahisa Yamanaka
正久 山中
Takeshi Sakyo
剛 佐京
Kazunori Komatsu
和則 小松
Hiroyuki Nishimori
博幸 西森
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60NSEATS SPECIALLY ADAPTED FOR VEHICLES; VEHICLE PASSENGER ACCOMMODATION NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B60N2/00Seats specially adapted for vehicles; Arrangement or mounting of seats in vehicles
    • B60N2/56Heating or ventilating devices
    • B60N2/5607Heating or ventilating devices characterised by convection
    • B60N2/5621Heating or ventilating devices characterised by convection by air
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60NSEATS SPECIALLY ADAPTED FOR VEHICLES; VEHICLE PASSENGER ACCOMMODATION NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B60N2/00Seats specially adapted for vehicles; Arrangement or mounting of seats in vehicles
    • B60N2/68Seat frames

Abstract

(57)【要約】 【課題】 着座したオペレータ全体に調和空気を効率よ
く送風することができ、乗り心地を良好にできるように
する。 【解決手段】 運転席11の骨格をなすシートフレーム
13は、内部が通気路14Eからなる座席枠14と、内
部が通気路15Eからなる背もたれ枠15とにより構成
する。そして、シートフレーム13の座席枠14には空
調ユニット10からの座席用供給管19を接続し、背も
たれ枠15にも背もたれ用供給管21を接続する。そし
て、空調ユニット10からの調和空気を座席枠14の通
気路14Eを通じて送風孔20から運転席11に着座し
たオペレータの臀部、腿等に送風する。また、空調ユニ
ット10からの調和空気を背もたれ枠15の通気路15
Eを通じて送風孔22から運転席11に着座したオペレ
ータの背中に送風する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば油圧ショベ
ル、油圧クレーン、フォークリフト等に用いて好適な運
転席および該運転席を備えた作業機に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、油圧ショベル等の作業機は、自
走可能な下部走行体と、該下部走行体上に旋回可能に搭
載された上部旋回体と、該上部旋回体の前側に俯仰動可
能に設けられた作業装置とによって大略構成されてい
る。
【0003】また、上部旋回体は、旋回フレーム上の前
側にキャブを備え、該キャブ内には、オペレータが着座
する運転席と、オペレータによって操作されるレバー
と、キャブ内に冷気、暖気(調和空気)を供給する空調
ユニットとが設けられている。
【0004】ここで、運転席は、オペレータが腰をおろ
す座席部と、オペレータがもたれかかる背もたれ部とに
よって構成され、このような従来技術による運転席は、
例えば実開平6−31557号公報、実開平6−455
54号公報、特開2001−87077号公報、特開2
001−180263号公報等によって知られている。
そして、座席部は、ベースをなす座席フレームと、該
座席フレーム上に取付けられた発泡ウレタン材料等から
なるクッション材と、該クッション材を覆うように設け
られた表皮とによって構成され、背もたれ部も同様に構
成されている。
【0005】また、運転席には、オペレータの作業環境
を良好にするために、着座したときに当該運転席に密着
する部分に向けて調和空気を供給する構成を有してお
り、これによって夏場の蒸れや冬場の冷えを和らげるこ
とができる。
【0006】具体的には、座席部、背もたれ部のクッシ
ョン材のほぼ中央に厚さ方向に貫通する穴を形成し、こ
の穴部分に空調ユニットに接続された送風ダクトを取付
け、表皮には、穴部分に対応する部分に多数の小孔を設
け、または別途網部材を縫付ける構成としている。
【0007】このように構成された油圧ショベルは、例
えば夏場の作業では、空調ユニットからキャブ内に冷気
を吹出し、キャブ内の温度を下げて作業環境を良好にし
ている。しかし、オペレータが運転席に着座した状態で
は、運転席に密着している部分、臀部、腿、背中等には
冷気が届かないから、これらの部分を冷やすことができ
ない。そこで、空調ユニットから送風ダクトに冷気を供
給し、該送風ダクトからクッション材の穴部分、表皮の
小孔等を介して冷気をオペレータの臀部、腿、背中等に
吹付けて冷やしている。また、同様にして冬場には、オ
ペレータに暖気を供給して暖めている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術による運転席は、クッション材の一部分に貫通穴
を形成し、この貫通穴に対応する表皮には多数の小孔を
設けたり、網部材を別途縫付けている。このため、クッ
ション材、表皮の構造が複雑になるから、製造コストが
嵩んでしまうという問題がある。
【0009】しかも、クッション材の貫通穴を表皮や網
部材で覆っただけでは、貫通穴の位置の表皮が該貫通穴
に大きく沈み込むから、クッション材が存在する部分と
比較してクッション性が異なってしまう。このため、オ
ペレータは運転席に着座したときに違和感を感じてしま
うという問題がある。
【0010】また、油圧ショベルの作業機では衣服に雨
水等が付着したままオペレータが運転席に着座したり、
キャブ内で飲食したりする場合があり、雨水、飲料水等
の水分が運転席に落ちて送風ダクト内に浸入する虞があ
る。そして、水分が送風ダクトを通って空調ユニット側
に達すると、空調ユニットが故障することがあり、信頼
性の低下を招くという問題がある。
【0011】さらに、送風ダクトには調和空気を供給す
るための送風管等を接続する必要があり、運転席の後側
の狭いスペースで送風管を引廻さなくてはならず、組立
作業、メンテナンス作業性の低下を招くという問題があ
る。
【0012】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明の目的は、着座したオペレータ全
体に調和空気を効率よく送風することができ、乗り心地
を良好にでき、送風ダクトの引廻しを簡単にできるよう
にした運転席および該運転席を備えた作業機を提供する
ことにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために本発明による運転席は、座席枠と該座席枠の後側
に設けられた背もたれ枠とからなるシートフレームと、
該シートフレームの座席枠と背もたれ枠とのうち少なく
ともいずれか一方の枠に取付けられ表面メッシュ層と裏
面メッシュ層との間に多数のパイルを介在させて立体的
に織られた立体表皮とを備えている。
【0014】そして、請求項1の発明が採用する構成の
特徴は、前記シートフレームの座席枠と背もたれ枠との
うち少なくともいずれか一方の枠は、内部が通気路とな
った中空枠によって形成し、該中空枠には、前記立体表
皮に向けて調和空気を送風する送風孔を設け、前記中空
枠は、調和空気を供給する空調ユニットに接続する構成
としたことにある。
【0015】このように構成したことにより、空調ユニ
ットからの調和空気を中空枠の内部に設けられた通気路
を通じて送風孔から運転席に着座したオペレータに吹付
けることができる。
【0016】また、表面メッシュ層、裏面メッシュ層お
よび多数のパイルからなる立体表皮を例えばシートフレ
ームの背もたれ枠に取付けることにより、別途クッショ
ン材を用いることなく、立体表皮が有するクッション性
によって乗り心地を良好にすることができる。また、立
体表皮は、それ自体が十分な通気性を備えているから、
通気用の小孔を設けたり、別途網部材を縫付ける必要が
なく、構成を簡略化することができる。
【0017】また、請求項2の発明による構成の特徴
は、シートフレームの座席枠と背もたれ枠とのうち少な
くともいずれか一方の枠は、内部が通気路となった中空
枠によって形成し、立体表皮の裏面側には、中空枠の通
気路に連通して前記立体表皮側に開口した吹出口を設
け、中空枠は、前記通気路を介して該吹出口に調和空気
を供給する空調ユニットに接続する構成としている。
【0018】このように構成したことにより、シートフ
レームの座席枠と背もたれ枠のうちいずれか一方が中空
枠として形成されているから、空調ユニットからの調和
空気を中空枠の内部となる通気路を通じて吹出口から運
転席に着座したオペレータに効率よく吹付けることがで
きる。
【0019】また、表面メッシュ層、裏面メッシュ層お
よび多数のパイルからなる立体表皮を例えばシートフレ
ームの背もたれ枠に取付けることにより、別途クッショ
ン材を用いることなく、立体表皮が有するクッション性
によって乗り心地を良好にすることができる。また、立
体表皮は、それ自体が十分な通気性を備えているから、
通気用の小孔を設けたり、別途網部材を縫付ける必要が
なく、構成を簡略化することができる。
【0020】また、請求項3の発明は、吹出口は、中空
枠の通気路に接続され立体表皮の裏面側に開口する箱体
により構成している。このように構成したことにより、
空調ユニットからの調和空気を接続管から箱体に向けて
流通させ、箱体から立体表皮を通じてオペレータに良好
に送風することができる。
【0021】さらに、請求項4の発明は、中空枠には、
中空枠から延び先端が立体表皮の裏面側に向けて開口し
た送風パイプを設ける構成としたので、空調ユニットか
らの調和空気を中空枠から送風パイプを通じて立体表皮
の裏面側に導くことができる。
【0022】さらに、請求項5の発明は、吹出口は、立
体表皮との間に当該立体表皮が沈み込むのを許す隙間を
もって配設している。このように構成したことにより、
オペレータが運転席に着座したときでも、立体表皮と吹
出口との接触を小さく、または接触するのを防止するこ
とができる。
【0023】一方、請求項6の発明は、吹出口は、軟質
材料によって形成している。このように構成したことに
より、吹出口は軟質材料によって形成されているから、
オペレータが運転席に座った場合でも、別途クッション
材を用いることなく、吹出口が有するクッション性によ
って乗り心地を良好に保つことができる。
【0024】また、請求項7の発明は、中空枠または吹
出口には、浸入した水分を排出する水抜き穴を設ける構
成としている。このように構成したことにより、中空枠
または吹出口に水分が浸入したとしても、この水分は、
空調ユニット側に流れ込む前に水抜き穴から排出するこ
とができる。
【0025】さらに、請求項8の発明による運転席を備
えた作業機は、座席枠と該座席枠の後側に設けられた背
もたれ枠とからなるシートフレームと、該シートフレー
ムの座席枠と背もたれ枠とのうち少なくともいずれか一
方の枠に取付けられ表面メッシュ層と裏面メッシュ層と
の間に多数のパイルを介在させて立体的に織られた立体
表皮とによって構成される運転席を有し、該運転席を車
体に取付ける構成としている。
【0026】そして、請求項8の発明が採用する構成の
特徴は、前記運転席を構成する前記シートフレームの座
席枠と背もたれ枠とのうち少なくともいずれか一方の枠
は、内部が通気路となった中空枠によって形成し、該中
空枠には、前記立体表皮に向けて調和空気を送風する送
風孔を設け、前記中空枠は調和空気を供給する空調ユニ
ットに接続する構成としたことにある。
【0027】このように構成したことにより、例えば真
夏の炎天下で作業者が運転席に着座して作業を行なうと
きでも、空調ユニットからの調和空気を中空枠の内部と
なる通気路を通じて運転席に着座したオペレータに効率
よく吹付けることができ、作業者は作業機内で快適に作
業を行なうことができる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態による
運転席を作業機として油圧ショベルのキャブ内に設けた
場合を例に挙げ、添付図面に従って詳細に説明する。
【0029】ここで、図1ないし図6は本発明の第1の
実施の形態を示している。1は実施の形態による後述の
運転席11が適用される油圧ショベルで、該油圧ショベ
ル1は、自走可能な下部走行体2と、該下部走行体2上
に旋回可能に搭載された上部旋回体3と、該上部旋回体
3の前側に俯仰動可能に設けられ、土砂の掘削作業等を
行なう作業装置4とによって構成されている。ここで、
上部旋回体3には、旋回フレーム5上に建屋カバー6、
後述のキャブ7等が配設されている。
【0030】7は旋回フレーム5の前部左側に配設され
たキャブで、該キャブ7は、図2に示す如く、周囲を覆
うキャブボックス7Aと下部を覆う床板7Bとによって
箱型状に形成されている。また、キャブ7には、床板7
Bのほぼ中央部に位置して後述の運転席11が配設さ
れ、該運転席11の左,右両側に作業装置4等を操作す
るための作業用レバー8(左側のみ図示)が設けられ、
前側には下部走行体2を走行するための走行用レバー9
が設けられている。
【0031】10は運転席11の後側に位置して床板7
B上に設けられた空調ユニットで、該空調ユニット10
は、冷気、暖気等の調和空気をキャブ7内に供給するも
ので、複数の送風孔(図示せず)を備えている。
【0032】11はキャブ7内に設けられた本実施の形
態による運転席で、該運転席11は、床板7B上に台座
12を介して配設されている。そして、運転席11は、
図4、図5に示す如く、後述のシートフレーム13、立
体表皮17,18、送風孔20,22等によって大略構
成されている。
【0033】ここで、前記台座12は、運転席11の
前,後位置を調整するスライド機構と、運転席11の高
さ位置を調整するハイト機構(いずれも図示せず)とを
備えている。これにより、オペレータの体格に応じて運
転席11の前,後位置、高さ位置を適正な位置に調整す
ることができる。
【0034】13は運転席11の骨格をなすシートフレ
ームで、該シートフレーム13は、台座12上に取付け
られる座席枠14と、該座席枠14の後側に設けられた
背もたれ枠15と、前記座席枠14に背もたれ枠15を
傾動可能に支持する左,右の支持部材16,16とによ
って大略構成されている。また、支持部材16には、背
もたれ枠15を任意の角度で固定する角度調整機構(図
示せず)が設けられている。
【0035】ここで、座席枠14は、例えば円形のパイ
プ材を折曲げることにより四角形状の中空枠として形成
され、前,後位置に平行に配設された前枠14A,後枠
14Bと、左,右位置に平行に配設されたアーチ状の左
枠14C,右枠14Dとを有している。また、この座席
枠14の内部は調和空気が通る通気路14Eとなってい
る。
【0036】また、背もたれ枠15は、座席枠14とほ
ぼ同様に、例えば円形のパイプ材を折曲げることにより
四角形状の中空枠として形成され、上,下位置に平行に
配設された上枠15A,下枠15Bと、左,右位置に平
行に配設されたアーチ状の左枠15C,右枠15Dとを
有している。また、この背もたれ枠15の内部は調和空
気が通る通気路15Eとなっている。
【0037】17は座席枠14に取付けられた座席用立
体表皮で、該座席用立体表皮17は、例えば特開200
1−87077号公報に示す構成を有している。ここ
で、座席用立体表皮は、例えばポリエステル系の繊維を
織り込んで形成されている。具体的には、座席用立体表
皮17は、図6に示す如く、表面メッシュ層17A、裏
面メッシュ層17Bおよび該各メッシュ層17A,17
Bを間隔をもって連結するように介在された多数のパイ
ル17Cから立体的に織られたトラス構造をなしてい
る。これにより、座席用立体表皮17は、十分な強度と
クッション性(ばね性)を有しており、通気性の点でも
優れている。
【0038】そして、座席用立体表皮17は、図5に示
すように、その周囲が座席枠14に巻き付けられ、鉤止
め、縫付け、接着等の手段によって取付けられている。
これにより、座席用立体表皮17はオペレータの臀部、
腿をハンモックのように支持することができる。
【0039】18は背もたれ枠15に取付けられた背も
たれ用立体表皮で、該背もたれ用立体表皮18は、座席
用立体表皮17と同様に形成され、その周囲が背もたれ
枠15に巻き付けられ、鉤止め、縫付け、接着等の手段
によって取付けられている。これにより、背もたれ用立
体表皮18はオペレータの背中をハンモックのように支
持することができる。
【0040】19は空調ユニット10と座席枠14とに
接続された蛇腹状の座席用供給管で、該座席用供給管1
9は、空調ユニット10から延び、途中で二又状に分岐
して、座席枠14の左枠14C、右枠14Dに接続され
ている。
【0041】20,20,…は座席枠14の左枠14
C、右枠14Dにそれぞれ穿設された複数の送風孔で、
該送風孔20は、長円形状または楕円形状をなしてい
る。そして、送風孔20は、座席枠14の通気路14E
からの調和空気を座席用立体表皮17を介してオペレー
タの臀部、腿等に吹出すものである。
【0042】21は空調ユニット10と背もたれ枠15
とに接続された蛇腹状の背もたれ用供給管で、該背もた
れ用供給管21は、座席用供給管19の途中から分岐し
て延び、背もたれ枠15の下枠15Bに接続されてい
る。
【0043】22,22,…は背もたれ枠15の左枠1
5C、右枠15Dにそれぞれ穿設された複数の送風孔
で、該送風孔22は、通気路15Eからの調和空気を背
もたれ用立体表皮18を介してオペレータの背中等に吹
出すものである。
【0044】また、図2、図3に示すように、23は背
もたれ枠15の上部に取付けられたヘッドレスト、2
4,24は背もたれ枠15の左,右両側に取付けられた
アームレストを示している。
【0045】本実施の形態による油圧ショベル1は、上
述の如き構成を有するもので、次に、その動作について
説明する。
【0046】まず、オペレータはキャブ7内に乗り込ん
で運転席11に着座し、走行用レバー9を操作すること
により、下部走行体2を走行させる。また、作業用レバ
ー8を操作したときには、作業装置4を俯仰動させた
り、上部旋回体3を旋回させて土砂の掘削作業等を行な
うことができる。
【0047】また、上述した作業時には、そのときの気
温等に応じて空調ユニット10を起動し、例えば夏季の
作業では、空調ユニット10の吹出口からキャブ7内に
冷気を吹出し、適度な室温としている。
【0048】さらに、空調ユニット10は、冷気の一部
を座席用供給管19、背もたれ用供給管21等を介して
運転席11にも冷気を供給している。そして、運転席1
1に供給される冷気の一部は、座席用供給管19を介し
て座席枠14の通気路14Eに向け流通し、送風孔20
から吹出された冷気は、座席用立体表皮17を通過して
オペレータの臀部、腿に吹付けることができる。これに
より、座席用立体表皮17に密着したオペレータの臀
部、腿を冷気によって冷やすことができる。
【0049】一方、冷気の一部は、背もたれ用供給管2
1を介して背もたれ枠15の通気路15Eに向け流通
し、送風孔22から吹出された冷気は、背もたれ用立体
表皮18を通過してオペレータの背中に吹付けることが
できる。これにより、背もたれ用立体表皮18に密着し
たオペレータの背中も冷気によって冷やすことができ
る。
【0050】さらに、油圧ショベル1のキャブ7内に設
けられた運転席11は、シートフレーム13の座席枠1
4と背もたれ枠15に立体表皮17,18を取付け、座
席枠14と背もたれ枠15は内部が通気路14E,15
Eとなる中空枠によって形成し、中空枠は調和空気を供
給する空調ユニット10に接続する構成としたので、例
えば真夏の炎天下に作業者が運転席11に着座して作業
を行なうときでも、空調ユニット10からの調和空気を
運転席に着座したオペレータに効率よく吹付けることが
でき、作業者はキャブ7内で快適に作業を行なうことが
できる。これにより、油圧ショベル1内の作業効率を著
しく高めることができる。
【0051】かくして、本実施の形態では、シートフレ
ーム13の座席枠14に座席用立体表皮17と、該座席
用立体表皮17に向けて調和空気を吹付ける送風孔20
を設けているから、座席用立体表皮17の通気性を利用
してオペレータの臀部、腿等に調和空気を吹付けること
ができる。また、背もたれ枠15に背もたれ用立体表皮
18と、背もたれ用立体表皮18に向けて調和空気を吹
付ける送風孔22とを設けているから、座席用立体表皮
17の通気性を利用してオペレータの背中等に調和空気
を吹付けることができる。
【0052】従って、従来技術のようにクッション材の
一部分に貫通穴を形成したり、表皮に多数の小孔を設け
たり、網部材を別途縫付ける必要がなくなるから、運転
席11の構成を簡略化することができ、製造コストを低
減することができる。また、従来技術で述べたような送
風ダクトを省略することができ、全体の構成をさらに簡
略することができる。
【0053】さらに、背もたれ用供給管21を背もたれ
枠15の下枠15Bに取付けることができるから、背も
たれ用供給管を空調ユニット10から例えば背もたれ枠
の中央位置等まで引き延ばす必要がなくなり、背もたれ
用供給管21の引廻しを簡単に行なうことができる。し
かも、シートフレーム13の内部を通気路14E,15
Eとして形成しているから、運転席11に取付ける供給
管の構造も簡略化することができる。
【0054】次に、図7、図8は本発明の第2の実施の
形態を示し、本実施の形態の特徴は、背もたれ枠には背
もたれ用立体表皮の裏面側に開口する箱体と、箱体と背
もたれ枠とを接続する接続管とを設け、これら箱体と背
もたれ枠とから吹出口を構成したことにある。なお、本
実施の形態では前記第1の実施の形態と同一の構成要素
に同一の符号を付し、その説明を省略するものである。
【0055】31は本実施の形態に係る運転席で、該運
転席31は、第1の実施の形態による運転席11とほぼ
同様に、運転席31の骨格をなすシートフレーム32を
有し、該シートフレーム32は、座席枠14と背もたれ
枠33等によって構成されている。また、背もたれ枠3
3は、第1の実施の形態で述べた背もたれ枠15とほぼ
同様に、上枠33A、下枠33B、左枠33Cおよび右
枠33Dとを有し、内部が通気路33Eとなっている。
【0056】34は背もたれ枠33に設けられた吹出口
で、該吹出口34は、硬質な金属材料、樹脂材料等を用
いて箱形状に形成され、背もたれ用立体表皮18の裏面
側に開口する箱体34Aと、パイプ材を略L字状に折曲
げることにより形成され、該箱体34Aを背もたれ枠3
3の左枠33C,右枠33Dに接続する接続管34B,
34Cとによって構成されている。そして、吹出口34
は、背もたれ枠33の通気路33Eからの調和空気を運
転席31に着座したオペレータの背中に吹付けるもので
ある。
【0057】ここで、吹出口34は、箱体34Aと背も
たれ用立体表皮18との間に該背もたれ用立体表皮18
が沈み込むの許容するための隙間をもって配設されてい
る。具体的には、吹出口34と背もたれ用立体表皮18
とは、図8中に二点鎖線で示すように、運転席31にオ
ペレータが着座したときの背もたれ用立体表皮18の沈
み込み分に相当する前,後方向の隙間A1と、体格差や
作業時の揺れによって沈み込みが大きくなった場合の余
裕分の隙間A2とをもって配設されている。
【0058】35は吹出口34に設けられた水抜き穴
で、該水抜き穴35は、吹出口34に浸入した水分を排
出するものである。また、水抜き穴35には排水ホース
36が接続され、吹出口34に浸入した水分は該排水ホ
ース36を介して床板7B上または外部に排出される。
【0059】かくして、このように構成される本実施の
形態でも、第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果を得
ることができる。
【0060】特に、本実施の形態では、吹出口34を箱
型状に形成したので、吹出口34からの調和空気をオペ
レータの背中に広く供給することができる。
【0061】また、吹出口34は、背もたれ用立体表皮
18の沈み込み分の隙間A1に余裕分の隙間A2を加えた
隙間をもって背もたれ枠33に取付けているから、オペ
レータの背中が背もたれ用立体表皮18を介して吹出口
34に接触するのを防止することができる。この結果、
運転席31に着座したオペレータに対し違和感を与える
ことがないから、オペレータに良好な座り心地を提供す
ることができる。
【0062】また、雨天での作業では、衣服に雨水等が
付着したままオペレータが運転席31に着座したり、キ
ャブ7内で飲食したりする場合があり、雨水、飲料水等
の水分が運転席31に落ちて吹出口34内に浸入するこ
とがある。
【0063】そこで、本実施の形態では、吹出口34に
は水抜き穴35を設けているから、吹出口34に浸入し
た水分を排出して空調ユニット10を水分から保護する
ことができ、空調ユニット10の寿命を延ばして信頼性
を向上することができる。
【0064】次に、図9は本発明の第3の実施の形態を
示し、本実施の形態の特徴は、吹出口は、中空枠から延
び先端が立体表皮の裏面側に向けて開口した送風パイプ
として形成したことにある。なお、本実施の形態では前
記第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付
し、その説明を省略するものである。
【0065】41は本実施の形態に係る運転席で、該運
転席41は、第1の実施の形態による運転席11とほぼ
同様に、運転席41の骨格をなすシートフレーム42を
有し、該シートフレーム42は、座席枠43と背もたれ
枠44等によって構成されている。また、座席枠43
は、前枠43A、後枠43B、左枠43Cおよび右枠4
3Dによって構成されている。さらに、背もたれ枠44
は、上枠44A、下枠44B、左枠44Cおよび右枠4
4Dとによって構成されている。
【0066】45,45,…はシートフレーム42の座
席枠43に設けられた複数本の座席用送風パイプで、該
座席用送風パイプ45は、湾曲した中空パイプとして形
成され、その基端側は座席枠43の左枠43C、右枠4
3Dにそれぞれ前,後に離間して固着されている。そし
て、座席用送風パイプ45の先端側は座席枠43から延
びて座席用立体表皮17(図示せず)の裏面側に開口し
ている。
【0067】46,46,…はシートフレーム42の背
もたれ枠44に設けられた複数本の背もたれ用送風パイ
プで、該背もたれ用送風パイプ46についても、座席用
送風パイプ45とほぼ同様には、湾曲した中空パイプと
して形成され、その基端側は背もたれ枠44の左枠44
C、右枠44Dにそれぞれ前,後に離間して固着されて
いる。そして、背もたれ用送風パイプ46の先端側は背
もたれ枠44の上枠44A、下枠44Bと平行に延び、
背もたれ用立体表皮18(図示せず)の裏面側に開口し
ている。
【0068】かくして、このように構成される本実施の
形態でも、第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果を得
ることができる。
【0069】特に、本実施の形態では、座席用送風パイ
プ45をシートフレーム42の座席枠43のほぼ中央ま
で延ばす構成としたので、空調ユニット10からの調和
空気を座席用送風パイプ45を通じてオペレータの臀
部、腿に効率よく供給することができる。また、背もた
れ用送風パイプ46をシートフレーム42の背もたれ枠
44のほぼ中央まで延ばす構成としたので、空調ユニッ
ト10からの調和空気を背もたれ用送風パイプ46を通
じてオペレータの背中に効率よく供給することができ
る。
【0070】次に、図10は本発明の第4の実施の形態
を示し、本実施の形態の特徴は、シートフレームの座席
枠と背もたれ枠とを一体に形成し、この一体シートフレ
ームに1枚の立体表皮を取付ける構成としたことにあ
る。なお、本実施の形態では前記第1の実施の形態と同
一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略する
ものである。
【0071】51は本実施の形態による運転席、52は
該運転席51の骨格をなすシートフレームで、該シート
フレーム52は、例えば円形のパイプ材を折曲げて長尺
な四角形状の枠体とし、この枠体を長さ方向のほぼ中央
部で折曲げることにより形成されている。これにより、
シートフレーム52は、横方向に延びて設けられた座席
枠53と、該座席枠53の後部から上側に屈曲して縦方
向に延びた背もたれ枠54とによって構成され、該背も
たれ枠54は固定式にとなっている。
【0072】55はシートフレーム52に取付けられた
立体表皮(図10中に二点鎖線で図示)で、該立体表皮
55は、第1の実施の形態で述べた立体表皮17,18
と同様の構造、性質を有している。また、立体表皮55
は、展開状態でほぼ短冊状をなし、1枚で座席用立体表
皮と背もたれ用立体表皮を構成している。
【0073】56,56,…はシートフレーム52の座
席枠53にほぼ等間隔に穿設された送風孔で、該送風孔
56は、シートフレーム52内を流れる調和空気を外部
に送風するものである。
【0074】57,57,…はシートフレーム52の背
もたれ枠54にほぼ等間隔に穿設された送風孔で、該送
風孔57は、シートフレーム52内を流れる調和空気を
外部に送風するものである。58はシートフレーム52
内に調和空気を供給する供給管で、該供給管58は途中
で二又状に分岐して座席枠53に取付けられている。
【0075】かくして、このように構成される本実施の
形態でも、第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果を得
ることができる。特に、本実施の形態によれば、シート
フレーム52、立体表皮55を少ない部品点数で簡単に
構成することができ、運転席51を安価に製造すること
ができる。
【0076】次に、図11は本発明の第5の実施の形態
を示し、本実施の形態の特徴は、背もたれ側立体表皮の
裏面側に軟質な樹脂材料を用いた吹出口を設ける構成と
したことにある。なお、本実施の形態では前記第1の実
施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説
明を省略するものである。
【0077】61は本実施の形態に係る運転席で、該運
転席61は、第1の実施の形態による運転席11とほぼ
同様に、運転席61の骨格をなすシートフレーム62を
有し、該シートフレーム62は、座席枠63と背もたれ
枠64等によって構成されている。ここで、座席枠63
は、前枠63A、後枠63B、左枠63Cおよび右枠6
3Dによって構成されている。さらに、背もたれ枠64
は、上枠64A、下枠64B、左枠64Cおよび右枠6
4Dとによって構成されている。
【0078】65は背もたれ枠64に設けられた吹出口
で、該吹出口65は、軟質な樹脂材料等を用いて箱形状
をなし、背もたれ用立体表皮18の裏面側に開口して近
接する箱体65Aと、該箱体65Aを背もたれ枠64に
接続する接続管65Bとによって構成されている。な
お、66は座席枠63に設けられた送風孔である。
【0079】かくして、このように構成される本実施の
形態でも、第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果を得
ることができる。特に、本実施の形態では、吹出口65
の箱体65Aを軟質な樹脂材料を用いて形成し、箱体6
5Aを背もたれ用立体表皮18に近接するように開口さ
せたから、オペレータが運転席61に座った場合でも、
別途クッション材を用いることなく、吹出口が有するク
ッション性によって乗り心地を良好に保つことができ
る。
【0080】なお、第2の実施の形態では、背もたれ用
立体表皮18の背面側にのみ吹出口34を設ける構成と
した場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれ
に限ることなく、例えば図12に示す第1の変形例のよ
うに、座席用立体表皮(図示せず)の裏面側にも吹出口
71を追加して設ける構成としてもよい。そして、この
吹出口71は、箱体71Aと接続管71B,71Cとに
よって構成されている。また、前記箱体71Aには水抜
き穴(図示せず)を介して排水ホース72が取付けられ
ている。
【0081】また、第2の実施の形態では、吹出口34
を箱体34Aと該箱体34Aを背もたれ枠33に接続す
る接続管34B,34Cとにより構成するものとして述
べた。しかし、本発明はこれに限ることなく、例えば図
13に示す第2の変形例のように、接続管34B,34
Cを廃止して吹出口34′を背もたれ枠に直接取付ける
構成としてもよい。このことは第5の実施の形態につい
ても同様である。
【0082】また、第1の実施の形態では、第2の実施
の形態で述べた水抜き穴35、排水ホース36を削除す
るものとして述べた。しかし、本発明はこれに限ること
なく、例えば図4中に仮想線で示すような水抜き穴(図
示せず)と排水ホース81を設ける構成としてもよい。
【0083】さらに、第1の実施の形態では、立体表皮
17,18を座席枠14と背もたれ枠15の両方に取付
ける構成として述べた。しかし、本発明はこれに限るこ
となく、例えば立体表皮を座席枠にのみ設ける構成とし
てよいし、背もたれ枠にのみ設ける構成としてもよい。
このことは第2,第3,第4,第5の実施の形態につい
ても同様である。
【0084】さらに、第1の実施の形態では、シートフ
レーム13の座席枠14と背もたれ枠15の両方を中空
パイプとして形成した場合を例に挙げて説明した。しか
し、本発明はこれに限ることなく、座席枠のみを中空パ
イプとして形成してよいし、背もたれ枠のみを中空パイ
プとして形成してもよい。
【0085】さらに、第1の実施の形態では、送風孔2
0を座席枠14の左枠14C、右枠14Dにのみ設ける
構成とした場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明
はこれに限らず、例えば座席枠14の前枠14A、後枠
14Bに送風孔20を設ける構成としてもよい。
【0086】さらに、第1の実施の形態では、ヘッドレ
スト23、アームレスト24に立体表皮と供給管を設
け、オペレータの頭部、腕等に調和空気を供給するよう
にしてもよい。このことは第2,第3,第4,第5の実
施の形態についても同様である。
【0087】一方、第1の実施の形態では、運転席11
にはシートフレーム13と別体のヘッドレスト23を設
けるものとして説明した。しかし、本発明はこれに限る
ことなく、例えばシートフレーム13の背もたれ枠15
上部を上側に突出させることにより、この突出部によっ
て一体的なヘッドレストを構成してもよい。この構成は
第2,第3,第4,第5の実施の形態についても同様で
ある。
【0088】また、各実施の形態では、運転席を油圧シ
ョベル1のキャブ7内に設けた場合を例に挙げて説明し
たが、本発明はこれに限ることなく、例えば油圧クレー
ン、フォークリフト、耕運機等の運転席に適用してもよ
く、またキャブがなく外部に露出した運転席にも適用す
ることができる。
【0089】
【発明の効果】以上詳述した通り、請求項1の発明によ
れば、シートフレームの座席枠と背もたれ枠とのうち少
なくともいずれか一方の枠は、内部が通気路となった中
空枠によって形成し、該中空枠には、立体表皮に向けて
調和空気を送風する送風孔を設け、中空枠は、調和空気
を供給する空調ユニットに接続する構成としたので、空
調ユニットからの調和空気を中空枠の通気路を通じて送
風孔から立体表皮を介して運転席に着座したオペレータ
に効率よく吹付けることができ、シートフレーム自体を
送風用の管体として利用することができる。
【0090】このため、従来技術のようにクッション材
の一部分に貫通穴を形成したり、表皮に多数の小孔を設
けたり、網部材を別途縫付ける必要がなくなるから、立
体表皮により運転席の構成を簡略化することができ、製
造コストを低減することができる。さらに、背もたれ枠
に調和空気を供給する供給管を背もたれ枠の下部側に取
付けることができるから、供給管を空調ユニットから例
えば背もたれ枠の中央位置等まで引き延ばす必要がなく
なり、供給管の引廻しを簡単に行なうことができる。
【0091】また、請求項2の発明は、シートフレーム
の座席枠と背もたれ枠とのうち少なくともいずれか一方
の枠は、内部が通気路となった中空枠によって形成し、
立体表皮の裏面側には、該中空枠の通気路に連通して立
体表皮側に開口した吹出口を設け、中空枠は、通気路を
介して該吹出口に調和空気を供給する空調ユニットに接
続する構成としたので、空調ユニットからの調和空気を
中空枠の通気路を通じて送風口から立体表皮を介して運
転席に着座したオペレータに効率よく吹付けることがで
き、請求項1の発明とほぼ同様の効果を得ることができ
る。
【0092】また、請求項3の発明は、吹出口は、中空
枠の通気路に接続され立体表皮の裏面側に開口する箱体
により構成したので、空調ユニットからの調和空気を中
空枠の通気路を通じて箱体からなる吹出口から立体表皮
を介してオペレータに良好に送風することができる。
【0093】さらに、請求項4の発明は、中空枠には、
中空枠から延び先端が立体表皮の裏面側に向けて開口し
た送風パイプとして形成したので、空調ユニットからの
調和空気を中空枠から送風パイプを通じて立体表皮の裏
面側に導いて、立体表皮から運転席に着座したオペレー
タに良好に送風することができる。
【0094】さらに、請求項5の発明は、吹出口は、立
体表皮との間に当該立体表皮が沈み込むのを許す隙間を
もって配設したので、オペレータが運転席に着座したと
きでも、立体表皮と吹出口との接触を小さく、または接
触するのを防止することができ、乗り心地を高めること
ができる。
【0095】一方、請求項6の発明は、吹出口は軟質材
料によって形成したので、オペレータが運転席に座った
場合でも、別途クッション材を用いることなく、吹出口
が有するクッション性によって乗り心地を良好に保つこ
とができる。
【0096】また、請求項7の発明は、中空枠または吹
出口には浸入した水分を排出する水抜き穴を設ける構成
としたので、中空枠または吹出口に水分が浸入したとし
ても、この水分は、空調ユニット側に流れ込む前に水抜
き穴から排出することができる。
【0097】さらに、請求項8の発明によれば、作業機
は、シートフレームの座席枠と背もたれ枠とのうち少な
くともいずれか一方の枠に立体表皮を取付け、シートフ
レームの座席枠と背もたれ枠とのうち少なくともいずれ
か一方の枠は内部が通気路となる中空枠によって形成
し、該中空枠には調和空気を送風する送風孔を設け、中
空枠は調和空気を供給する空調ユニットに接続する構成
としたので、例えば真夏の炎天下に作業者が運転席に着
座して作業を行なうときでも、空調ユニットからの調和
空気を運転席に着座したオペレータに効率よく吹付ける
ことができ、作業者は作業機内で快適に作業を行なうこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による油圧ショベル
を示す正面図である。
【図2】図1中のキャブ内を拡大して示す透視図であ
る。
【図3】運転席を拡大して示す外観斜視図である。
【図4】運転席を立体表皮を取外した状態で示す外観斜
視図である。
【図5】図3中の矢示V−V方向からみた断面図であ
る。
【図6】立体表皮の構造を拡大して示す一部破断の外観
斜視図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態による運転席を立体
表皮を取外した状態で示す外観斜視図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態による運転席を図5
と同様の位置からみた断面図である。
【図9】本発明の第3の実施の形態による運転席を立体
表皮を取外した状態で示す外観斜視図である。
【図10】本発明の第4の実施の形態による運転席を立
体表皮を取外した状態で示す外観斜視図である。
【図11】本発明の第5の実施の形態による運転席を図
5と同様位置からみた断面図である。
【図12】本発明の第1の変形例による運転席を立体表
皮を取外した状態で示す外観斜視図である。
【図13】本発明の第2の変形例による運転席を立体表
皮を取外した状態で示す外観斜視図である。
【符号の説明】
1 油圧ショベル(作業機) 10 空調ユニット 11,31,41,51,61 運転席 13,32,42,52,62 シートフレーム 14,43,53,63 座席枠 14E,15E,33E 通気路 15,33,44,54,64 背もたれ枠 17 座席用立体表皮 18 背もたれ用立体表皮 20,22,56,57,66 送風孔 46 背もたれ用送風パイプ 34,34′65,71 吹出口 35 水抜き穴 36 排水ホース 45 座席用送風パイプ 46 背もたれ用送風パイプ 55 立体表皮
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小松 和則 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 (72)発明者 西森 博幸 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 Fターム(参考) 3B084 EC05 JA02 JA05 JG02 3L011 BV01

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 座席枠と該座席枠の後側に設けられた背
    もたれ枠とからなるシートフレームと、該シートフレー
    ムの座席枠と背もたれ枠とのうち少なくともいずれか一
    方の枠に取付けられ表面メッシュ層と裏面メッシュ層と
    の間に多数のパイルを介在させて立体的に織られた立体
    表皮とを備えてなる運転席において、 前記シートフレームの座席枠と背もたれ枠とのうち少な
    くともいずれか一方の枠は、内部が通気路となった中空
    枠によって形成し、 該中空枠には、前記立体表皮に向けて調和空気を送風す
    る送風孔を設け、 前記中空枠は、調和空気を供給する空調ユニットに接続
    する構成としたことを特徴とする運転席。
  2. 【請求項2】 座席枠と該座席枠の後側に設けられた背
    もたれ枠とからなるシートフレームと、該シートフレー
    ムの座席枠と背もたれ枠とのうち少なくともいずれか一
    方の枠に取付けられ表面メッシュ層と裏面メッシュ層と
    の間に多数のパイルを介在させて立体的に織られた立体
    表皮とを備えてなる運転席において、 前記シートフレームの座席枠と背もたれ枠とのうち少な
    くともいずれか一方の枠は、内部が通気路となった中空
    枠によって形成し、 前記立体表皮の裏面側には、該中空枠の通気路に連通し
    て前記立体表皮側に開口した吹出口を設け、 前記中空枠は、前記通気路を介して該吹出口に調和空気
    を供給する空調ユニットに接続する構成としたことを特
    徴とする運転席。
  3. 【請求項3】 前記吹出口は、前記中空枠の通気路に接
    続され前記立体表皮の裏面側に開口する箱体により構成
    してなる請求項2に記載の運転席。
  4. 【請求項4】 前記中空枠には、前記中空枠から延び先
    端が立体表皮の裏面側に向けて開口した送風パイプを設
    けてなる請求項1または2に記載の運転席。
  5. 【請求項5】 前記吹出口は、前記立体表皮との間に当
    該立体表皮が沈み込むのを許す隙間をもって配設してな
    る請求項2,3または4に記載の運転席。
  6. 【請求項6】 前記吹出口は、軟質材料によって形成し
    てなる請求項2,3,4または5に記載の運転席。
  7. 【請求項7】 前記中空枠または吹出口には、浸入した
    水分を排出する水抜き穴を設けてなる請求項1,2,
    3,4,5または6に記載の運転席。
  8. 【請求項8】 座席枠と該座席枠の後側に設けられた背
    もたれ枠とからなるシートフレームと、該シートフレー
    ムの座席枠と背もたれ枠とのうち少なくともいずれか一
    方の枠に取付けられ表面メッシュ層と裏面メッシュ層と
    の間に多数のパイルを介在させて立体的に織られた立体
    表皮とによって構成される運転席を有し、該運転席を車
    体に取付けてなる運転席を備えた作業機において、 前記運転席を構成する前記シートフレームの座席枠と背
    もたれ枠とのうち少なくともいずれか一方の枠は、内部
    が通気路となった中空枠によって形成し、該中空枠に
    は、前記立体表皮に向けて調和空気を送風する送風孔を
    設け、前記中空枠は調和空気を供給する空調ユニットに
    接続する構成としたことを特徴とする運転席を備えた作
    業機。
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