JP2003247989A - ガス中のホルムアルデヒド濃度の測定方法および測定装置 - Google Patents

ガス中のホルムアルデヒド濃度の測定方法および測定装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被検ガス中のホルムアルデヒド濃度を共存ガ
スの影響を受けることなく、高感度かつ短時間に測定す
る方法および測定装置を提供する。 【解決手段】 4−アミノ−3−ヒドラジノ−5−メル
カプト−1,2,4−トリアゾール(AHMT)のアルカ
リ水溶液からなる発色試液で湿潤させたフィルター上に
被検ガスを接触させて発色させ、発色度に基づいて被検
ガス中のホルムアルデヒド濃度を決定することを特徴と
するホルムアルデヒド濃度の測定方法、および発光素子
(LED)、受光素子(PIN型ホトダイオード)およ
びディスプレーを備え、前記発色度を光学的に測定する
測定装置が提供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、雰囲気中のホルムアルデ
ヒド濃度の測定方法に係り、さらに詳しくは、4−アミ
ノ−3−ヒドラジノ−5−メルカプト−1,2,4−トリ
アゾール(AHMT)を発色試薬とするホルムアルデヒ
ド濃度の測定方法およびそれに用いるホルムアルデヒド
濃度測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】現在の住環境、特に化学物質を含む建材
や内装材を使用した住宅、ビルなどの建築物の高気密化
は、建材や内装材から雰囲気中に放散される種々の化学
物質により居住者や使用者などに種々の体調不良を生じ
させている。これらの症状は多種多様であり、それらの
発症の原因については未解決の部分が多く、種々の複合
要因が考えられることから、通常、シックハウス症候群
と呼ばれている。特に合板接着剤などの建築用接着剤、
衣服の糊料などに含まれるホルムアルデヒドはその原因
物質の一つに挙げられ、WHOの室内環境基準は0.0
8ppm以下に厳しく規制されている。
【0003】ガス中のホルムアルデヒド濃度の測定方法
および装置として、日本工業規格JIS K0604に
準拠したホルムアルデヒドとリン酸ヒドロキシルアミン
との下記反応: 3HCHO+(NH2OH)3・H3PO4 → H3PO4+3HCN=NCH+3H2O により生成した遊離酸により呈色する指示薬の変色を利
用したホルムアルデヒド検知管、硫酸ヒドロキシルアミ
ンとpH指示薬のメチルエローとをシリカゲルを混和し
た試験紙に担持させた検知タブにホルムアルデヒドを含
む被検ガスを接触させ、ホルムアルデヒドと硫酸ヒドロ
キシルアミンとの上記と同様の反応で生成した遊離酸に
よる試験紙表面の変色を発光素子(LED)および受光
素子(PIN型ホトダイオード)を用いて測定する方法
および装置(マルチガスファインダーFP−85、ホルムア
ルデヒドモニターFP−250FlW:理研計器)、捕集液
(0.5%H3BO3溶液)に被検ガスを通じてホルムア
ルデヒドを捕集し、4−アミノ−3−ヒドラジノ−5−
メルカプト−1,2,4−トリアゾール(AHMT)を加
えてアルカリ条件下で反応させ、さらに過ヨウ素酸カリ
ウム(KIO4)溶液を加えて発色させ、色調を比色
計、分光光度計を用いて測定する方法および装置(シル
セット:島津製作所)、その他、ホルムアルデヒドを吸
着剤に吸着または吸収剤に吸収させ、ガスクロマトグラ
フィー(GC)、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)な
ど高度分析機器を使用して分析する方法、電極上でホル
ムアルデヒドを酸化し、酸化電位を測定する定電位電解
法などの電気化学的分析法、アルカリ水溶液中で過酸化
水素と没食子酸との共存下でホルムアルデヒドを酸化し
た際に発生するオレンジ色の光の発光強度を測定する化
学発光法などが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】これらの方法の中で、
前記検知管および硫酸ヒドロキシルアミン試験紙を用い
る方法は、装置が携帯型であり、測定結果を測定現場で
知り得る利点を有するが、共存ガス中にNOxなどの酸
性ガス、アセトアルデヒド、アセトン、アンモニア等が
存在する場合、それらの影響を受け正確なホルムアルデ
ヒド濃度を得ることができない場合がある。また、WH
Oの室内環境基準0.08ppmを検出するためには、ほぼ
30分の通気時間が要求される。
【0005】AHMTを発色試液に用いる方法は、ホル
ムアルデヒドとAHMTとの下記の反応に基いている。
【0006】
【化1】
【0007】上記方法は、雰囲気中のホルムアルデヒド
以外のアルデヒド類、NO2 -やSO 3 2-、その他の共存
ガスの妨害を受けることなくホルムアルデヒドのみを定
量できる、選択性の点で優れているが、ホルムアルデヒ
ドとAHMTとを溶液中で反応させているため、第1段
の反応に15〜20分が要求され、全測定には30分以
上を要する。また、その他の方法も、一長一短があり、
それぞれ共存ガスの選択性、検出感度、測定時間等のい
ずれかに課題を有している。
【0008】本発明は、被検ガス中のホルムアルデヒド
濃度を共存ガスの影響を受けることなく、高感度かつ短
時間に測定する方法を提供することを目的とする。ま
た、本発明は、上記方法に用いるホルムアルデヒド濃度
測定装置を提供することを別の目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前記目的
を達成すべく鋭意研究した結果、AHMTのKOH水溶
液からなる発色試液を湿潤させたフィルター上に、ホル
ムアルデヒドを含有する被検ガスを導入して接触させた
ところ、酸化剤なしに発色し、かつ発色度が被検ガス中
のホルムアルデヒド濃度1ppm以下の領域でほぼ比例す
ることを見出し、本発明を完成した。
【0010】本発明は、4−アミノ−3−ヒドラジノ−
5−メルカプト−1,2,4−トリアゾール(AHMT)
のアルカリ水溶液からなる発色試液と被検ガスとを、前
記発色試液を湿潤させた発色試液の湿潤によってバック
グラウンド発色を与えないフィルター上またはフィルタ
ーを通して接触させ、被検ガス中のホルムアルデヒドに
よって発色したフィルターの色調または発色度に基づい
て被検ガス中のホルムアルデヒド濃度を決定することを
特徴とするガス中のホルムアルデヒド濃度の測定方法で
ある。
【0011】上記方法は、(a)4−アミノ−3−ヒド
ラジノ−5−メルカプト−1,2,4−トリアゾール(A
HMT)を酸水溶液に溶解したAHMT酸性水溶液とア
ルカリ金属水酸化物を水に溶解しアルカリ水溶液とを混
合し発色試液を調製する工程、(b)上記発色試液でフ
ィルターを湿潤させる工程、(c)被検ガスを上記フィ
ルター上またはフィルター中に誘導し、被検ガスと発色
試液とを接触させる工程、および(e)フィルターの色
調または発色度を測定する工程、を少なくとも含む。
【0012】前記測定方法の好ましい態様において、前
記フィルターはガラスろ紙、シリカ繊維ろ紙および石英
ろ紙よりなる群から選択される。
【0013】別の本発明は、被検ガス入り口と吸引ポン
プに接続される被検ガス出口との間に形成されたガス流
路、および該ガス流路中の所定位置に配置され着脱自在
に装着された検知タブからなり、前記検知タブに4−ア
ミノ−3−ヒドラジノ−5−メルカプト−1,2,4−ト
リアゾール(AHMT)のアルカリ水溶液からなる発色
試液を湿潤させた該発色試薬の湿潤によってバックグラ
ウンド発色を与えないフィルターが装着されており、前
記発色試液と被検ガスとを接触させ、被検ガス中のホル
ムアルデヒドによって前記発色試液を湿潤させたフィル
ターが発色するように構成されていることを特徴とする
ガス中のホルムアルデヒド濃度の測定装置である。
【0014】上記測定装置において、前記検知タブがフ
ィルター、枠およびフィルター押えで構成され、前記フ
ィルターがガラスろ紙、シリカ繊維ろ紙および石英ろ紙
よりなる群から選択され、そして前記枠内に隙間なく広
げられ前記フィルター押えで固定される。
【0015】上記測定装置の好ましい態様において、前
記検知タブが平板状であり、本体に設けたスリットに差
し込むことにより、ガス流路内の所定位置に配置され
る。
【0016】上記測定装置のさらに好ましい態様におい
て、前記平板状の検知タブがカセット内に収容され、該
カセットを本体に設けたスリット位置に装着することに
より、検知タブがガス流路内の所定位置に配置される。
【0017】本発明の測定装置の好ましい態様は、少な
くとも前記フィルター面に光を照射するための発光素
子、該フィルター面からの反射光を捕捉する受光素子お
よびディスプレーをさらに具備し、前記受光素子で被検
ガスと接触前後の前記フィルター面の反射光強度の変化
(応答値%)を測定し、その測定値に基いたフィルター
面の発色度から算出したホルムアルデヒド濃度を前記デ
ィスプレーに表示することを特徴とする。
【0018】本発明の測定装置のさらに別の態様は、複
数の試薬供給管および試薬混合管からなり、前記試薬供
給管は、目盛り付きの透明管部および外部からの圧迫す
ることによって変形可能な軟質の蓋部とからなり、前記
試薬混合管の頂部に着脱自在に装着され、そして前記試
薬混合管は一部に外部からの圧迫によって変形可能な軟
質管部を有する前記検知タブの前記フィルターに前記発
色試薬の所定量を滴下する発色試液注下装置をさらに含
む。
【0019】
【発明を実施するための形態】(発色反応)本発明のホ
ルムアルデヒド濃度の測定方法は、4−アミノ−3−ヒ
ドラジノ−5−メルカプト−1,2,4−トリアゾール
(AHMT)水溶液とホルムアルデヒドとのアルカリ条
件下における下記発色反応に基く。
【0020】
【化2】
【0021】上記式に示したように、本発明はアルカリ
条件下におけるAHMTとホルムアルデヒドとの反応に
より生成した中間体を空気酸化により発色させることを
特徴とする。
【0022】本発明において、上記反応は発色試薬で湿
潤されたフィルター中に保持された発色試液溶液中での
実質的な溶液反応であり、発色過程は溶液表面と空気と
の接触による空気酸化により進行して発色するため、発
色過程において酸化剤、たとえばKIO4の添加は不要
である。
【0023】本発明において「湿潤」とは、発色試液が
フィルターを構成する繊維間に充満しフィルターに保持
され、フィルターと発色試液とが一体となって液層を形
成している状態を意味する。
【0024】本発明の方法においては、フィルターに保
持された発色試液と被検ガスとを測定可能な発色が生じ
る時間、連続的に接触させる。上記フィルターと被検ガ
スとの接触時間、すなわち測定時間は、被検ガス中のホ
ルムアルデヒド濃度が0.04〜1ppmの範囲の場合、1
80〜300秒の範囲である。ホルムアルデヒド濃度が
より高濃度の場合には、さらに短い時間で測定すること
が可能である。
【0025】(発色試液)本発明において、発色試液
は、AHMTのアルカリ水溶液であり、AHMTおよび
1N以上、好ましくは2N以上の遊離塩基を含有する水
溶液である。AHMTのアルカリ水溶液は、AHMTが
水に溶解し難いためAHMTを一端酸水溶液に溶解して
AHMT酸水溶液を調製し、次いで該AHMT酸水溶液
中の酸を中和し、さらに前記遊離塩基を存在させ得る量
のアルカリ水溶液を加えて混合することにより調製す
る。
【0026】AHMT酸水溶液は0.1〜1Nの遊離酸
を含有する水溶液であり、その調製に使用する酸とし
て、非酸化性の酸、好ましくは塩酸が使用される。AH
MTの濃度は、通常、0.1〜0.5重量%の範囲である
が、特に制限はなく、測定対象のホルムアルデヒド濃度
により、適宜選択することができる。AHMT酸水溶液
は、ガラス容器やプラスチック容器内で、室温下に安定
に保存することができる。
【0027】アルカリ水溶液は、通常、2〜10Nの遊
離塩基を含有する水溶液を準備し、使用時に必要に応じ
て希釈せずにあるいはさらに希釈して使用する。アルカ
リ源として、強塩基性のアルカリ金属水酸化物、たとえ
ばKOH、NaOHが好適に使用される。アルカリ水溶
液は、プラスチック容器内で、室温下に保存可能であ
る。
【0028】発色試液は、前記AHMT酸水溶液とアル
カリ水溶液とを容器中で混合して調製してもよく、ま
た、フィルター上にそれらを個別に滴下することによっ
てフィルター上で混合して調製してもよい。AHMT酸
水溶液とアルカリ水溶液とが混合された発色試液自体
は、光に不安定であるので、使用直前にあるいはフィル
ター上でAHMT酸水溶液とアルカリ水溶液とを混合す
ることが好ましい。
【0029】フィルターを湿潤させる発色試液量は、測
定中、すなわち被検ガスの流通の間、フィルター上の試
薬が溶液として存在し、フィルターが乾燥しない量であ
ればよく、フィルターの溶液保持性や形状、被検ガス中
の予測されるホルムアルデヒド濃度等により適宜選択さ
れる。
【0030】(フィルター)本発明において、フィルタ
ーは、フィルターを前記発色試液で湿潤させた場合、そ
れらの十分な量をフィルター内に保有でき、かつ、それ
らによってバックグラウンド発色を与えないもの、少な
くとも2N以上のアルカリ性溶液に安定なものであれ
ば、材質および形状に特に制限はない。発色度を透過光
を用いて光学的に測定する場合には、光を十分通過させ
得ることが要求される。
【0031】本発明において、好ましいフィルターは、
ガラスろ紙、シリカ繊維ろ紙、石英ろ紙などである。一
方、セルロース繊維を含むフィルターは、発色試液で湿
潤させた場合、比較的短時間にバックグラウンド発色を
与えるので使用を避けるのが好ましい。
【0032】フィルターは、測定装置に合わせて円形、
四角形など任意の形状とすることができる。また、発色
試液の十分量を保有させるために、数枚のフィルターを
積層して使用することにより、好ましい結果を得ること
ができる。
【0033】発色試液でフィルターを湿潤させる方法と
して、ピペットマンなどの分注器を使用してフィルター
上にAHMT酸性水溶液とアルカリ水溶液とをそれぞれ
直接滴下する方法、予めAHMT酸性水溶液とアルカリ
水溶液とを混合した混合水溶液を、分注器を使用してフ
ィルター上に滴下する方法などを適宜採用することがで
きる。
【0034】(被検ガスとフィルターとの接触)本発明
において、被検ガスはホルムアルデヒドを含有する可能
性のあるガスであれば特に制限はない。具体的には、低
濃度のホルムアルデヒドを含むことが予測される室内空
気、高濃度のホルムアルデヒドを含む燻じょう室、ある
いはその周辺の空気、土壌空気などを被検ガスとする。
また、ホルムアルデヒドを溶存する可能性のある養殖い
けす中の海水、工場排水などに空気または窒素ガスをバ
ブリングさせて捕集したガス、壁材等の固体物質を加熱
して発生させたガスなども被検ガスとすることができ
る。
【0035】フィルターを配置した被検ガス流路内に被
検ガスの一定量を定量ポンプを用いて導入することによ
って、被検ガスと前記発色試液を湿潤させたフィルター
とを接触させる。被検ガスとフィルターとの接触は、被
検ガスをフィルター表面と平行に流す方法、被検ガスを
フィルター表面に角度をもって衝突させる方法、被検ガ
スをフィルター内を通過させる方法のいずれを採用して
もよい。被検ガス中のホルムアルデヒドの発色試液中へ
の拡散および混合を考慮すると、被検ガスをフィルター
表面に角度をもって衝突させる方法が好ましい。
【0036】(色調または発色度の測定)上記した方法
で、被検ガスとフィルターに保持された発色試液とを接
触させることにより、被検ガス中にホルムアルデヒドが
存在する場合、フィルター表面に吸収極大波長が550
nmの紫色〜赤色のスポットが出現する。このスポット
の色調を目視で、または発色度を光学的に測定し、予め
ホルムアルデヒド濃度が既知の標準ガスを用いて測定し
て作成した色調サンプルまたは発色度の検量線と照合す
ることによって被検ガス中のホルムアルデヒド濃度を決
定する。
【0037】発色度の光学的な測定方法として、前記ス
ポットに向けて光を照射し、スポットからの反射光強度
の変化(応答値%)、すなわち発色度を測定する方法を
採用することができる。この場合、光源として発光素子
(LED)を反射光の受光素子としてPIN型ホトダイ
オードを使用することができる。
【0038】(測定装置)本発明のホルムアルデヒド濃
度測定装置およびその付属部品を、図6〜10に基いて
説明する。これらの図の中で同一の部材には同一の符号
を用いている。本発明のホルムアルデヒド濃度の測定装
置の本質部分である被検ガスと発色試薬で湿潤されたフ
ィルターとの接触の態様を図6に示す。本体1の被検ガ
ス入口12および外部の吸引ポンプに接続するための被
検ガス出口13との間に被検ガス流路11が形成され、
検知タブ2が検知タブ2に装着されたフィルター21が
被検ガス流路11内に露出するように本体1に着脱可能
に装着される。それにより被検ガス流路11内を流れる
被検ガスと前記発色試薬で湿潤されたフィルター21と
を接触させることができる。
【0039】図6中(a)は被検ガスをフィルター21
の表面とほぼ平行に流して発色試薬と接触させる態様
を、(b)は被検ガスをフィルター21を通して発色試
薬と接触させる態様を、(c)は被検ガスをフィルター
21の表面に衝突させて発色試薬と接触させる態様を示
す。図6は例示であって、被検ガスとフィルター21と
を接触させる態様は、図示された態様には限定されず、
図示以外でも被検ガスとフィルター21との接触が得ら
れるいかなる態様を採用してもよい。
【0040】図7に示すように検知タブ2は、フィルタ
ー21とフィルター21を展開して装着する枠22およ
びフィルター21を枠22に固定するフィルター押え2
3で構成される。枠22のフィルター21の展開部は、
円形(図7(a))、四角形(図7(b))など任意の形状
とすることができる。
【0041】図8に示す好ましい態様において、検知タ
ブ2を図7(b)に示した平板状、すなわち長方形の平板
の一部にフィルター21の展開部を備える枠22とする
ことにより、本体の側面に設けたスリット15に検知タ
ブ21を差込み、本体1の内部に設けたレール16にそ
って本体1内に押し込むことにより、検知タブ2のフィ
ルター21を所定の位置に装着することができる。
【0042】さらに好ましくは、図9に示したように検
知タブ2をカセット25内に収容し、このカセット25
を、本体1に設けたスリット15にあてがうことによっ
て、発色試液で湿潤されたフィルター21面を自然光に
曝すことなしに、検知タブ2を本体1に装着することが
できる。
【0043】カセット25は前面に上下に開く前面蓋2
6を有する函体であり、検知タブ2の出し入れのため
に、カセット内側の両側面にそれぞれ2個以上の回転可
能なピンローラ27を有し、このピンローラ27は検知
タブ2の側面に設けた溝24内に差し込まれ検知タブ2
のカセット25からの出し入れを容易なものとする。ま
た、検知タブ2のフィルター21の真上部に、発色試液
注下装置4を装着するための差込み孔28を有する。さ
らに検知タブ2のフィルター21の真下部にはガラス板
を有する。また、図示してはいないが、検知タブ2の装
着位置が本体1のいずれかの面に接している場合には、
装着位置に検知タブ2をねじ込み、ビス止めなどで装着
してもよい。
【0044】上記本体1およびその内部構造物の材質
は、金属、プラスチックのいずれでもよく、また、検知
タブ2もフィルター21以外は、金属、プラスチックの
いずれでもよい。ただし、本体内部および本体内に配置
される部品はフィルター21を除いて黒色に塗装し、フ
ィルター21の表面以外からの光の反射を防止する。
【0045】好ましい態様の装置は、図8に示したよう
に、フィルター21面の発色度を光学的に測定してホル
ムアルデヒドの絶対濃度値として表示する光学的測定系
を備える。光学的測定系は、前記フィルター21面に光
を照射するための発光素子(LED)31、フィルター
21面からの反射光を受光する受光素子(PIN型ホト
ダイオード)32および、受光素子32で受光した反射
光の強度変化(応答値%)、すなわち発色度をホルムア
ルデヒドの濃度値に換算して表示する液晶ディスプレー
33を含む。
【0046】反射強度変化(応答値%)は、被検ガスの
通気前、通気中、通気後の受光素子の出力電圧(V)か
ら次式で算出される。 応答値(Response(output%))=(V0−V1)×100
/V0 (式中、V0は被検ガス導入前の出力電圧、V1は被検ガ
ス導入中、または導入後の出力電圧を表す。) この出力電圧の変化は、フィルター表面の反射強度変化
(応答値%)、すなわち発色度に対応する。
【0047】図8において検知タブ2の装着部より下部
は、仕切りによって電子部品室を構成する。この電子部
品室には、図示されていないが、CPU、RAM、RO
M、タイマー、電池など、受光素子32で測定した電圧
変化をホルムアルデヒド濃度としてディスプレー33に
表示すのに必要な電子部品などが収容される。
【0048】別の好ましい態様において、図10に示し
たような発色試液注下器4をセットとして含む。発色試
液注下器4は、少なくとも2本の目盛り付き試薬供給管
41abのセットと試薬混合管44で構成され、試薬供
給管41abが試薬混合管44の上蓋部47に着脱可能
に装着される。試薬供給管41は、透明な目盛り付きの
硬質管部42および外部からの圧迫することにより変形
可能な軟質の蓋部43からなる、いわゆる目盛り付きの
スポイドで構成される。蓋部43は、通常の軟質ゴムの
キャップとしてもよいが、図示したようにベローズとす
ることが好ましい。試薬供給管41の1本はAHMT塩
酸水溶液用であり、他方はアルカリ水溶液用である。上
記スポイドに代えて注射器を用いることもできる。
【0049】一方、試薬混合管44は、硬質管部45と
部分的に外部からの圧迫によって変形可能な軟質管部4
6とで構成され、下端部48はスポイドと同様に細管に
なり、開放している。そして、この下端部48は、前記
カセット25の検知タブ2のフィルター21の真上に位
置する差込み穴28に着脱自在に装着される。この試薬
混合管44の軟質管部46もベローズで構成することが
好ましい。
【0050】上記測定装置を用いて被検ガス中のホルム
アルデヒド濃度を測定する手順の一例を下記に示す。 (1) 試薬保存容器から、AHMT塩酸水溶液およびア
ルカリ水溶液のそれぞれの所定量を目盛り付き試薬供給
管41abに採り、試薬混合管44の上蓋47の所定位
置に装着する。 (2) 発色試液注下器4を検知タブ2が収容されたカセ
ット25の差込み孔28に装着する。 (3) 試薬供給管41abの軟質蓋部を圧迫してAHM
T塩酸水溶液およびアルカリ水溶液のそれぞれを試薬混
合管44に送入する。 (4) 試薬混合管44の軟質管部46を外側から圧迫し
て、混合した発色試液を検知タブ2のフィルター21上
に滴下し、フィルター21を湿潤させる。 (5) 検知タブ2のカセット25をそのまま、または検
知タブ2をカセット25から取り出して本体1のスリッ
ト15に差込み、検知タブ2を本体1の所定位置に装着
し、フィルター21の表面を被検ガス流路11に露出さ
せる。 (6) 吸入ポンプを起動して、本体1内の被検ガス流路
11に被検ガスを一定速度で所定時間導入する。 (7) 光学的測定系のスイッチをONにし、フィルター
21の表面の発色度を測定し、ディスプレーにホルムア
ルデヒド濃度を表示させる。 (8) 光学的測定系を使用しない場合には、検知タブ2
を本体1から引き出し、フィルター21の表面の発色度
を目視で確認し、標準試料と比較してホルムアルデヒド
濃度を決定する。
【0051】本発明の装置に代えて、光学的測定系を備
えた市販のポータブルホルムアルデヒド測定器、マルチ
ガスファインダー:FP−85(理研計器(株)製)の本
体を利用し、本発明の検知タブを装着して被検ガス中の
ホルムアルデヒド濃度を測定することもできる。
【0052】
【実施例】本発明を実施例、参考例および比較例によ
り、さらに詳細に説明する。
【0053】参考例1 AHMT試薬の選択性:各種ア
ルデヒド化合物の影響 被検ガス中に共存する可能性のあるアルデヒド化合物:
アセトアルデヒドおよびグルタルアルデヒドのAHMT
試薬による発色の確認を行った。AHMT(和光純薬工
業(株)製、アルデヒド定量用Ca.No.011−08331)0.2
5gを50mlの1N塩酸(37%HCl溶液、和光純薬
工業(株)製:特級10mlを蒸留水にて120mlにまでメ
スアップして調製)に溶解してAHMT0.5%溶液を
調製した。水酸化カリウム(和光純薬工業(株)製:水酸
化カリウムペレット一級Ca.No.165−03865)23gを
蒸留水に添加して溶解し、最終的に100mlになるまで
蒸留水で定容し、KOH23%(約4.1N)溶液を調
製した。過ヨウ素酸カリウム0.75gに0.2NのKO
H(前記アルカリ液10mlを蒸留水にて205mlにまで
メスアップして調製)溶液100に加えて酸化剤溶液を
調製した。
【0054】ホルムアルデヒド、アセトアルデヒドおよ
びグルタルアルデヒドのそれぞれの試薬(特級)(和光
純薬工業(株)製)を、蒸留水で溶解、希釈して調製した
濃度既知の試験溶液各2mlを試験管にとり、上記KOH
溶液およびAHMT溶液2mlを加えて攪拌、混合した
後、室温で15分間放置した。次にそれぞれに酸化剤溶
液2mlを加え、気泡が発生しなくなるまで軽く振り混ぜ
た後、分光光度計を用いて測定波長550nmで吸光度を
測定した。測定結果を、図1に示す。図1は、AHMT
の発色反応はホルムアルデヒドに固有の反応であり、か
つホルムアルデヒド濃度の広い範囲で波長550nmの
光の吸光度が濃度に比例することを示す。
【0055】参考例2 AHMT試薬の選択性:各種揮
発性有機化合物の影響 被検ガス中に共存する可能性のあるアルデヒド化合物以
外の表1に示す揮発性有機化合物(VOC)のAHMT
試薬による発色を、実施例2と同様の標準的なAHMT
法に基づいて確認した。ベンゼン、トルエン、キシレン
は水不溶性であるため、エタノールで溶解、希釈して試
験溶液とした。各試験溶液のVOC濃度は、いずれも1
000ppmとした。吸光度の測定結果を表1に示す。
【0056】
【表1】 AHMT法によるアルデヒド以外のVOC等の影響VOCの種類 吸光度(550nm) エタノール 0.013 メタノール 0.005 イソプロピルアルコール 0.005 ベンゼン 0.006 トルエン 0.002 キシレン 0.003 アセトン 0.009 酢酸 0.003 塩酸 0.005 アンモニア 0.004 *濃度はすべて1000ppm
【0057】表1は、いずれのVOCも1000ppmと
いう非常に高い濃度で存在してもAHTMでは発色しな
いことを示す。参考例1および2の結果は、AHMTに
よる発色はホルムアルデヒドに固有のものであり、AH
MTを発色試薬として採用した本発明による方法は、非
常に高いホルムアルデヒド選択性を有することを示す。
【0058】実施例1 (発色試液) AHMT酸水溶液の調製 アミノ−3−ヒドラジノ−5−メルカプト−1,2,4−
トリアゾール(和光純薬社製、アルデヒド定量用Ca. N
o.011−08331)0.5gを50ミリリットルの3N塩酸
に溶解して1%溶液を調製した。
【0059】アルカリ溶液の調製 水酸化カリウム(和光純薬社製:水酸化カリウムペレッ
ト 一級Ca. No.165−03865)23gを蒸留水に添加して
溶解させ、最終的に100mlになるまで蒸留水で定容
し、23%(4.1N)溶液を調製した。
【0060】(被検ガス)測定用被検ガスとして、ホル
ムアルデヒド溶液(和光純薬工業社製、特級、37%)
を校正用ガス調製装置(ガステック社製:パーミエー
タ:PD−1B)を用いて窒素ガスで希釈し、種々の濃度の
ホルムアルデヒドを含む被検ガスを調製した。
【0061】(測定装置)市販の装置(理研計器(株)
製:マルチガスファインダーFP−85)を改良して用い
た。本装置は、本体内部に発光素子(LED)および受
光素子(PIN型ホトダイオード)が、検知タブのフィ
ルターの発色スポットを検出できるように配置されてい
る。
【0062】(ホルムアルデヒド濃度の測定)検知タブ
に直径5mmφのガラスろ紙のフィルターを装着し、フィ
ルターを前記調製したAHMT塩酸溶液およびKOH溶
液を1:1の容量比で予め混合した発色試薬40μlを
マイクロピペットから滴下して湿潤させ、前記装置の所
定位置に装着した。吸引ポンプを起動して、サンプリン
グチャンバを通して被検ガス(ホルムアルデヒド濃度、
0、0.04、0.08、0.5、1ppm)を流量調節バル
ブで100ml/minの一定流量に調節して導入し、所定
の時間(60、180、300秒)フィルターと接触さ
せた。
【0063】発光素子からの光をフィルター上の発色ス
ポット部分に向けて照射し、被検ガスの通気前、通気
中、通気後の受光素子の出力電圧Vの応答値%をディス
プレーに表示させ記録した。
【0064】サンプリング時間(被検ガスとフィルター
との接触時間)に対する応答値(%)を図2に、ホルム
アルデヒド濃度(0〜1ppm)に対する応答値(%)を
図3に、ホルムアルデヒド濃度(0〜4ppm)に対する
応答値(%)を図4に示す。
【0065】図2は、ホルムアルデヒドによる発色度は
被検ガスの流通時間にほぼ比例して増加していくことを
示し、また発色度の増加は被検ガスに含まれるホルムア
ルデヒドの濃度に依存することを示す。
【0066】図3は、被検ガスを180〜300秒流通
することで、0.04〜1ppmの範囲で有意な相関性を示
す。この結果は、180〜300秒の測定時間で、WH
Oの環境基準である0.08ppm以下の濃度を測定できる
ことを意味する。
【0067】図4は、上記の測定条件では約1ppmの濃
度以上では発色度の変化がないことを示す。これらの結
果は、被検ガス中のホルムアルデヒド濃度(測定すべき
濃度)により、発色試液中のAHMT濃度、被検ガスの
流量、流通時間、発色測定波長等を適宜選択して最適化
できることを意味する。具体的には、ホルムアルデヒド
の濃度が非常に低い場合(1ppm以下)、中程度の場合
(10ppm程度)、および高濃度の場合(10ppm以上)
に分けて発色試液中のAHMT濃度等を変えることも可
能なことを意味し、この場合、測定時間は数分となり、
短時間でかつ簡便に測定することができる。
【0068】実施例2 フィルターの選択 発色試液で湿潤された各種材質のフィルターのバックグ
ラウンド発色を評価した。評価には下記フィルターをそ
れぞれ直径5mmφの大きさに切断して実施例1で使用し
た検知タブと同様の検知タブに装着し、実施例1で調製
したAHMT塩酸溶液およびKOH溶液をそれぞれ別々
に、あるいは直前に混合してフィルターに湿潤させ、前
記測定装置の所定位置に装着し、ホルムアルデヒドを含
まないガスを測定装置内に吸引してフィルター面と接触
させた。
【0069】(評価フィルター)ガラスろ紙(アドバン
テックGA−55、直径21mmφ×厚さ0.21mm、保留粒
子径0.6μm)、シリカ繊維ろ紙(アドバンテックQR−
100、直径21mmφ×厚さ0.38mm)、石英ろ紙(ワッ
トマンQM−A、幅203mm×長さ254mm×厚さ0.45
mm)、セルロースろ紙(アドバンテックNo.1、直径55
mmφ×厚さ0.2mm、保留粒子径6μm)、綿ろ紙、硫
酸紙、ポリスチレンろ紙、ポリプロピレンろ紙(三井化
学PS−103、長さ40mm×10mm×厚さ0.18mm)、ポ
リエステルろ紙(Hikari PAC34−05、幅300mm×長さ
450mm×厚さ0.5mm)、ポリカーボネートろ紙、ア
クリル樹脂ろ紙、塩化ビニールろ紙(Hikari EB−435−
5、幅300mm×長さ450mm×厚さ0.5mm)、ポリビ
ニルホルマールろ紙(カネボウ(室町化学)D−4200、
50mmsq、保留粒子径(平均気孔径)80μm)、パラ
フィンろ紙(American National can WI54952、幅40m
m×長さ1250mm)、寒天ゲル(和光純薬工業社(特
級)016−15812、蒸留水1000mlに寒天を15g溶か
し、作製(120℃、15分、加熱の後、シャーレ(直
径90mmφ×高さ15mm)に入れ冷却して作製))、T
LC(セルロース)(ワットマン)、TLC(シリカゲ
ル)(ワットマン Silica Gel60 F254、20mmsq×
厚さ0.2mm)、TLC(逆相)(ワットマン RP−1
8 F254S、幅20mm×長さ21mm×厚さ1.2mm)、テ
フロン(登録商標)(ニチアス TOMBO9001、幅300mm
×長さ10m×厚さ0.05mm)、ポリフロンフィルタ
ー(アドバンテックPF−100、直径55mmφ×厚さ1m
m、保留粒子径10μm)、シリコン、セラミックフィル
ター、軽石、セルロースアセテート(アドバンテックC3
00A013、直径13mmφ×厚さ0.135mm、保留粒子径
(孔径)3μm)、Mixedセルロースエステル(アドバン
テックA500A013、直径13mmφ×厚さ0.16mm、保留
粒子径(孔径)5μm)、セルロースニトレート(アド
バンテックA080A025、直径25mmφ、保留粒子径(孔
径)0.8μm)。
【0070】図5に、セルロースフィルターと、ガラス
フィルターを用いた場合のバックグラウンド(ホルムア
ルデヒド濃度0ppm)でのサンプリング時間に対する発
色度(応答値%)を、表2にその他のフィルターの評価
結果を示した。
【0071】
【表2】
【0072】図5は、セルロースフィルターは時間とと
もにバックグラウンド発色(ホルムアルデヒド濃度が0
ppm)が増加することを示す。また、ガラスフィルター
の場合には10分後においてもほとんど発色せず、した
がってホルムアルデヒドが0.08ppmの低濃度であって
も短時間で充分有意に発色することを示す。
【0073】
【発明の効果】本発明のホルムアルデヒド濃度の測定方
法は、AHMTを発色試薬に用いることで、前記参考例
に示したように被検ガス中に共存物質として存在するア
ルデヒド化合物や揮発性有機化合物(VOC)の影響を
受けず、ホルムアルデヒドの選択性が極めて高い。ま
た、検出感度は実施例1に示したように0.04〜1ppm
の範囲と極めて高感度であり、測定時間も180〜30
0秒と、従来法に比較して極めて短時間である。そし
て、本発明の測定装置を用いることにより、極めて簡便
に上記方法を実行することができる。
【0074】本発明は、環境分析に有効な、ホルムアル
デヒドの選択性が極めて高く、高感度で、かつ極めて短
時間にホルムアルデヒド濃度を測定しうるホルムアルデ
ヒド濃度の測定方法およびそれに用いる測定装置を提供
するものであり、その環境分野における意義は極めて大
きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】参考例1(AHMT溶液法)で得た各種アルデ
ヒド濃度に対する吸光度(550nm)を示す。
【図2】実施例1(本発明方法)で得たサンプリング時
間に対する発色度(応答値%)を示す。
【図3】実施例1(本発明方法)で得たホルムアルデヒ
ド濃度(0〜1ppm範囲)に対する発色度(応答値%)
を示す。
【図4】実施例1(本発明方法)で得たホルムアルデヒ
ド濃度(0〜4ppm範囲)に対する発色度(応答値%)
を示す。
【図5】実施例2で得られたサンプリング時間に対する
バックグラウンド発色の発色度(応答値%)を示す。
【図6】本発明のホルムアルデヒド濃度測定装置の被検
ガスとフィルターとの接触の態様を説明するための図で
あり、(a)はフィルター表面接触型、(b)はフィルター
中通過接触型、(c)はフィルター表面衝突型である。
【図7】検知タブを説明するための図である。
【図8】本発明のホルムアルデヒド濃度測定装置の好ま
しい態様を説明するための図である。
【図9】検知タブカセットの一態様を説明するための図
である。
【図10】発色試液注下器の一態様を説明するための図
である。
【符号の説明】
1:本体、11:被検ガス流路、12:被検ガス入口、
13:被検ガス出口、14:邪魔板、15:スリット、
16:レール;2:検知タブ、21:フィルター、2
2:枠、23:フィルター押え、24:溝、25:カセ
ット、26:カセット前面蓋、27:ピンローラー、2
8:差込み孔;3:光学的測定系、31:発光素子、3
2:受光素子、33:ディスプレー;4:発色試薬注下
器、41:試薬供給管、42:硬質管部、43:軟質蓋
部 44:試薬混合管、45:硬質管部、46:軟質管部、
47:上蓋部、48:下端部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 民谷 栄一 石川県金沢市平和町3−17−14 平和宿舎 C58−13号 (72)発明者 川村 幸嗣 石川県石川郡野々町太平寺4−99 ハイツ イケダ202 (72)発明者 羽柴 智彦 東京都港区南青山2−5−8 南青山マン ション402号 Fターム(参考) 2G042 AA01 BD08 CA01 CB01 DA03 DA08 FA01 FA02 FA11 FB07 FC01 GA04 HA07 2G054 AA01 AB07 CA30 EA05 EB01 FB01 2G059 AA01 BB01 CC12 DD12 DD13 EE02 EE13 FF08 FF12 GG02 HH02 HH06 JJ01 KK01 KK07 MM01 PP04

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 4−アミノ−3−ヒドラジノ−5−メル
    カプト−1,2,4−トリアゾール(AHMT)のアルカ
    リ水溶液からなる発色試液と被検ガスとを、前記発色試
    液を湿潤させた発色試薬の湿潤によってバックグラウン
    ド発色を与えないフィルター上またはフィルターを通し
    て接触させ、被検ガス中のホルムアルデヒドによって発
    色したフィルターの色調または発色度に基づいて被検ガ
    ス中のホルムアルデヒド濃度を決定することを特徴とす
    るガス中のホルムアルデヒド濃度の測定方法。
  2. 【請求項2】 (a)4−アミノ−3−ヒドラジノ−5
    −メルカプト−1,2,4−トリアゾール(AHMT)を
    酸水溶液に溶解したAHMT酸性水溶液とアルカリ金属
    水酸化物を水に溶解しアルカリ水溶液とを混合し発色試
    液を調製する工程、(b)上記発色試液でフィルターを
    湿潤させる工程、(c)被検ガスを上記フィルター上ま
    たはフィルター中に誘導し、被検ガスと発色試液とを接
    触させる工程、および(e)フィルターの色調または発
    色度を測定する工程、を少なくとも含む、請求項1記載
    の方法。
  3. 【請求項3】 前記フィルターが、ガラスろ紙、シリカ
    繊維ろ紙および石英ろ紙よりなる群から選択される請求
    項1または2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 被検ガス入口と吸引ポンプに接続される
    被検ガス出口との間に形成されたガス流路、および該ガ
    ス流路中の所定位置に配置され着脱自在に装着された検
    知タブからなり、前記検知タブに4−アミノ−3−ヒド
    ラジノ−5−メルカプト−1,2,4−トリアゾール(A
    HMT)のアルカリ水溶液からなる発色試液を湿潤させ
    た該発色試薬の湿潤によってバックグラウンド発色を与
    えないフィルターが装着されており、前記発色試液と被
    検ガスとを接触させ、被検ガス中のホルムアルデヒドに
    よって発色試液を湿潤させた前記フィルターが発色する
    ように構成されていることを特徴とするガス中のホルム
    アルデヒド濃度の測定装置。
  5. 【請求項5】 前記検知タブがフィルター、枠およびフ
    ィルター押えで構成され、前記フィルターがガラスろ
    紙、シリカ繊維ろ紙および石英ろ紙よりなる群から選択
    され、そして前記枠内に隙間なく広げられ前記フィルタ
    ー押えで固定される請求項4記載の測定装置。
  6. 【請求項6】 前記検知タブが平板状であり、本体に設
    けたスリットに差し込むことにより、ガス流路内の所定
    位置に配置される請求項4または5記載の測定装置。
  7. 【請求項7】 前記平板状の検知タブがカセット内に収
    容され、該カセットを本体に設けたスリット位置に装着
    することにより、検知タブがガス流路内の所定位置に配
    置される請求項6記載の測定装置。
  8. 【請求項8】 少なくとも前記フィルター面に光を照射
    するための発光素子、該フィルター面からの反射光を捕
    捉する受光素子およびディスプレーをさらに具備し、前
    記受光素子で被検ガスと接触前後の前記フィルター面の
    反射光強度の変化(応答値%)を測定し、その測定値に
    基いたフィルター面の発色度から算出したホルムアルデ
    ヒド濃度を前記ディスプレーに表示することを特徴とす
    る請求項4〜7のいずれかに記載の測定装置。
  9. 【請求項9】 複数の試薬供給管および試薬混合管から
    なり、前記試薬供給管は、目盛り付きの透明管部および
    外部からの圧迫することによって変形可能な軟質の蓋部
    とからなり、前記試薬混合管の頂部に着脱自在に装着さ
    れ、そして前記試薬混合管は一部に外部からの圧迫によ
    って変形可能な軟質管部を有する前記検知タブの前記フ
    ィルターに前記発色試薬の所定量を滴下する発色試液注
    下装置をさらに含む請求項4〜8のいずれかに記載の装
    置。
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