JP2003247777A - 乾燥装置 - Google Patents

乾燥装置

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JP2003247777A JP2002049348A JP2002049348A JP2003247777A JP 2003247777 A JP2003247777 A JP 2003247777A JP 2002049348 A JP2002049348 A JP 2002049348A JP 2002049348 A JP2002049348 A JP 2002049348A JP 2003247777 A JP2003247777 A JP 2003247777A
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  • Drying Of Solid Materials (AREA)
  • Freezing, Cooling And Drying Of Foods (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 乾燥状態や乾燥終点を正確に把握して、効率
よく且つ確実に乾燥でき、しかも安価に実施できるよう
にする。 【解決手段】 乾燥室(2)内に乾燥棚(7)を収容し、乾
燥棚(7)の上方に加熱板(15)を配置する。被乾燥体(11)
を絶縁材料で形成した容器に収容して、乾燥棚(7)に載
置する。上記の乾燥棚(7)と加熱板(15)とを電導性材料
で構成する。この乾燥棚(7)と加熱板(15)とを静電容量
測定装置(10)に電気的に接続して、両者間の静電容量を
測定できるように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、凍結乾燥食品など
を乾燥するための乾燥装置に関し、さらに詳しくは、乾
燥状態や乾燥終点を正確に把握して、効率よく且つ確実
に乾燥でき、しかも安価に実施できる乾燥装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に食品等の凍結乾燥品は、凍結され
た被乾燥体が乾燥室内に収容され、乾燥室内を真空状態
にして、凍結している含有水分を昇華させることにより
乾燥される。このとき、通常、乾燥室内では上記の被乾
燥体が乾燥棚に載置され、各乾燥棚の上方に配置した加
熱板からの輻射熱により加熱されることで、上記の凍結
水分が昇華していく。
【0003】上記の被乾燥体の乾燥状態の把握や目的含
水率に達した時点(即ち、乾燥終点)の見極めは、例えば
被乾燥体の重量変化を指標にすることが考えられるが、
真空下で被乾燥体の重量を測定することは困難であり、
特に、少容量の食品を乾燥棚に多数並べて凍結乾燥する
場合には、ロードセルの耐久性や設置位置、設置数等を
考慮すると現実的ではない。
【0004】そこで従来、上記の被乾燥体の乾燥状態の
把握や乾燥終点の見極めは、被乾燥体の温度変化の測定
と過去の経験に基づいた乾燥条件とにより推測されてい
た。即ち、乾燥室内に配置された被乾燥体からランダム
に品温測定用の被乾燥体を選択し、これらの選択された
各被乾燥体に温度センサーを挿し込んで被乾燥体の品温
を部分的に測定し、被乾燥体の品温上昇を観測すること
で凍結水分の昇華の終了時を判断していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
温度センサーを用いる装置では次の問題点があった。 (1)被乾燥体に温度センサーが挿し込まれるため、この
選択された被乾燥体は乾燥後に温度センサーを取外すと
穴の空いた形状となったり形状が崩れたりして、不良品
となり、乾燥工程の歩留りが低下する。
【0006】(2)被乾燥体の上部は加熱板からの輻射熱
で、下部は乾燥棚からの熱伝達で、それぞれ被乾燥体の
中心部よりも早期に乾燥して昇温し始める。このため、
温度センサーの挿入位置が被乾燥体の中心部から外れる
と、未だ乾燥終点に達していないにも拘わらず、温度セ
ンサーでの測定温度が上昇することになり、その被乾燥
体の乾燥終点を誤って把握する惧れがある。
【0007】(3)上記の被乾燥体の乾燥速度は、乾燥室
内が均一に減圧されていれば、理論的には各乾燥体間で
差異を生じないが、現実には、加熱板による輻射熱や、
乾燥棚から被乾燥体への熱伝導の違いなどに起因して、
乾燥室内に収容された乾燥棚の位置や、各乾燥棚上での
被乾燥体の位置により差異を生じることが考えられ、ま
た、被乾燥体の形状や容量のバラツキのため、各被乾燥
体間の乾燥速度に差異を生じると考えられる。この乾燥
速度の差異は必ずしも一様でなく、例えば被乾燥体の品
種が異なると差異の生じ方も異なるので、過去の経験に
基づくだけでは、品温測定用の被乾燥体に、乾燥速度が
最も遅い被乾燥体が選択されるとは限らない。このた
め、被乾燥体全体の乾燥終点を誤って把握する惧れがあ
る。
【0008】上記の乾燥終点の把握を誤った場合、早期
に乾燥工程を終了すると不十分な乾燥の不良品が生じ、
歩留りが低下する。これを避けるため、従来は経験に基
づいて乾燥不足を生じないように充分な乾燥時間を費や
しており、乾燥エネルギーが無駄になる問題があった。
【0009】本発明はこれらの問題点を解消し、乾燥状
態や乾燥終点を正確に把握して、効率よく且つ確実に乾
燥でき、しかも安価に実施できる乾燥装置を提供するこ
とを技術的課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するため、例えば本発明の実施の形態を示す図1か
ら図5に基づいて説明すると、次のように構成したもの
である。すなわち、乾燥室(2)内に収容され、被乾燥体
(11)を載置可能に構成した乾燥棚(7)と、この乾燥棚
(7)の上方に配置される加熱板(15)とを備え、上記の乾
燥棚(7)と加熱板(15)とを電導性材料で構成するととも
に、上記の被乾燥体(11)を絶縁材料で形成した容器(12)
に収容し、上記の乾燥棚(7)と加熱板(15)とを静電容量
測定装置(10)に電気的に接続して、上記乾燥棚(7)と加
熱板(15)との間の静電容量を測定可能に構成したことを
特徴とする。
【0011】
【作用】被乾燥体が加熱板からの輻射熱や、この輻射熱
を受けて昇温した乾燥棚からの伝導熱により加熱され、
含有水分が気化したり凍結水分が昇華し、これにより被
乾燥体が乾燥する。このとき、被乾燥体に含まれる水分
が気体になって被乾燥体から出ていくと、この被乾燥体
を載置した乾燥棚とその上方の加熱板との間の静電容量
が小さくなっていく。この静電容量は上記の静電容量測
定装置により測定され、これにより被乾燥体の乾燥状態
が把握される。そして、被乾燥体が平衡含水率に達する
と水分の減少が停止するので、上記の静電容量測定値が
一定となることで乾燥終点が把握される。
【0012】乾燥室に収容される上記の乾燥棚は、通
常、被乾燥体の載置数を多くして乾燥効率を高めるため
上下多段に構成され、従って、上記の加熱板も、各乾燥
棚の間に挿入されるように、上下多段に構成される。こ
れら上下多段の乾燥棚や加熱板は、少なくとも一方の各
段を他の段に対して電気的に導通した状態と絶縁した状
態とに切換え可能に構成するのが好ましい。この場合、
絶縁状態では特定の乾燥棚とその近傍の加熱板との間の
静電容量を測定でき、導通状態では複数の乾燥棚と加熱
板との間の静電容量を測定できるので、例えば乾燥工程
の初期にあっては複数の乾燥棚全体について加熱板との
間の静電容量を測定して、被乾燥体全体の乾燥状態を簡
単に把握し、乾燥工程の終期にあっては、各乾燥棚とそ
の近傍の加熱板との間の静電容量を個別に測定すること
により、乾燥終点を精緻に把握することができる。
【0013】上記の乾燥棚と加熱板とをそれぞれ上下多
段に構成して、各乾燥棚とその近傍の加熱板との間の静
電容量を個別に測定する場合、この測定対象の加熱板の
上方の乾燥棚又は加熱板と、測定対象の乾燥棚の近傍の
加熱板又は乾燥棚とは、それぞれ接地することによりガ
ード電極に構成することができる。通常、各乾燥棚は略
同一形状に形成されており、一方、加熱板はこの乾燥棚
の略全面に対面しているので、これらを接地してガード
電極に構成することにより、静電容量の測定精度を高め
ることができる。
【0014】上記の乾燥棚に載置された被乾燥体は、載
置場所の相違により乾燥速度が異なることが考えられ
る。そこで、上記の各乾燥棚や各加熱板は、例えば中央
部と周辺部のように、複数の棚部分や板部分に電気的に
区画して、各部分とこれに対応する加熱板又は乾燥棚と
の間の静電容量を測定できるように構成すると、乾燥状
態や乾燥終点をより精緻に把握でき、好ましい。
【0015】また、上記の加熱室の周壁は耐圧製や気密
性の点から、一般に金属材料で形成されるが、この周壁
を接地してガード電極に構成すると、内部に収容された
乾燥棚とその近傍に配置した加熱板との間の静電容量を
正確に測定できるので、より好ましい。
【0016】なお、上記の乾燥装置の適用は特定の乾燥
方法に限定されないが、乾燥室を密閉した状態でも被乾
燥体の乾燥状態等を容易に把握できるので、上記の乾燥
室内を減圧状態にして被乾燥体を減圧乾燥する場合や、
乾燥室内を真空状態にして真空凍結乾燥する場合に特に
適している。
【0017】
【実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づ
き説明する。図1および図2は本発明を凍結乾燥装置に
適用した実施形態を示し、図1は凍結乾燥装置の概略構
成図、図2はその要部の拡大断面図である。
【0018】図1に示すように、この凍結乾燥装置(1)
は、凍結した汁食品などの食品を真空下で凍結乾燥する
装置であり、乾燥室(2)は円筒状に形成された金属製の
周壁(3)を備え、この周壁(3)は接地してある。この乾
燥室(2)の中央上部には支持レール(4)が設けてあり、
乾燥台(5)がこの支持レール(4)に懸下して搬送するこ
とにより乾燥室(2)内へ案内される。
【0019】上記の乾燥台(5)は、中央の支持枠(6)の
左右にそれぞれ複数の乾燥棚(7)が上下多段に付設して
あり、各乾燥棚(7…)は伝熱性と電導性の良好な金属材
料で構成され、上記の支持枠(6)に絶縁材料(8…)を介
して固定されている。また、各乾燥棚(7)はそれぞれ配
線(9)を介して静電容量測定装置(10)に電気的に接続し
てある。
【0020】図1及び図2に示すように、上記の乾燥棚
(7)には、被乾燥体(11)として前記の凍結した食品が、
例えばポリプロピレン樹脂などの絶縁材料である合成樹
脂製トレー(12)にそれぞれ収容されて、多数載置してあ
る。
【0021】図2に示すように、上記の各乾燥棚(7)と
静電容量測定装置(10)とは、接続制御装置(13)を介して
接続されており、この接続制御装置(13)を操作すること
により、各乾燥棚(7)を上記の静電容量測定装置(10)に
接続した状態と、接地線(14)に接続した状態とに切換え
制御される。このとき、上記の静電容量測定装置(10)に
接続した乾燥棚(7)と、接地線(14)に接続した乾燥棚
(7)とは、互いに絶縁してある。
【0022】一方、図1及び図2に示すように、上記の
乾燥室(2)内には、左右の周壁(3)に沿ってそれぞれ上
下多段の加熱板(15)が設けてあり、各加熱板(15)は、乾
燥室(2)内に収容された上記の各乾燥棚(7)の上方で、
これらの乾燥棚(7)から離隔した位置に配置される。即
ち、この乾燥棚(7)と加熱板(15)とは互いに絶縁状態に
ある。上記の左右の加熱板(15)は伝熱性と電導性の良好
な金属材料で構成され、配線(16)を介して上記の静電容
量測定装置(10)に電気的に接続してある。また上記の加
熱板(15)内には、図2に示すように、加熱オイルなどの
熱媒液を流通させるための流路(17)が形成してある。
【0023】なお、上記の静電容量測定装置(10)は、上
記の配線(9・16)を介して接続した乾燥棚(7)と加熱板
(15)との間の静電容量を測定することができ、その測定
結果を記録し表示できるように記録表示装置(18)に接続
してある。
【0024】次に、上記の乾燥装置を用いて真空凍結乾
燥する手順について説明する。最初に、常法により、未
凍結状態の被乾燥体(11)を合成樹脂製トレー(12)に分注
して乾燥台(5)の各乾燥棚(7)に載置したのち凍結し、
この乾燥台(5)を支持レール(4)で案内して乾燥室(2)
内に搬入する。次いで、乾燥室(2)内を密閉して例えば
真空度を66.6Pa以下に減圧し、加熱板(15)内の上
記の流路(17)に、例えば80℃に加熱した熱媒液を循環
させ、加熱板(15)からの輻射熱により上記の被乾燥体(1
1)に含まれる氷結水分を昇華させる。
【0025】上記の乾燥工程中、前記の静電容量測定装
置(10)により、100kHzの周波数で乾燥棚(7)と加熱
板(15)との間の静電容量が連続的または不連続的に測定
される。このとき、上記の被乾燥体(11)は絶縁材料であ
る合成樹脂材料で形成したトレー(12)に収容されている
ので、乾燥棚(7)と加熱板(15)との間に配置されたこの
被乾燥体(11)を含む静電容量が測定され、この測定値は
被乾燥体(11)に含まれる水分(氷分)の変化に応じて変動
する。なお、乾燥室(2)の周壁(3)は前述のように接地
してあるので、上記の静電容量の測定に対してガード電
極を構成している。
【0026】上記の測定は、乾燥工程の初期や中期で
は、前記の接続制御装置(13)により各乾燥棚(7)が他の
乾燥棚(7)と互いに電気的に接続され、これにより全乾
燥棚(7)と加熱板(15)との間の静電容量が測定される。
乾燥棚(7)や加熱板(15)は上下に多数あり、それぞれが
全体として1つの電極を形成するので、各電極が広い面
積を有することとなり、両者の間の静電容量は精度よく
測定される。
【0027】乾燥工程の終期になると、接続制御装置(1
3)を操作することにより、測定対象の乾燥棚(7)のみが
上記の静電容量測定装置(10)に接続され、近傍の加熱板
(15)との間の静電容量が測定される。このとき、図2に
示すように、測定対象の乾燥棚(7a)の上下に位置する乾
燥棚(7b・7c)は測定対象の乾燥棚(7a)から電気的に絶縁
されており、それぞれ接地線(14)に接続されてガード電
極にされる。
【0028】総ての乾燥棚(7)について加熱板(15)との
間の静電容量の減少が停止すると、被乾燥体(11)は総て
平衡含水率に達して乾燥終点に至ったと判定される。そ
して上記の熱媒液の循環が停止され、乾燥室(2)内が常
圧に戻されたのち、上記の乾燥台(5)が乾燥室(2)から
搬出されて乾燥工程が終了する。
【0029】なお、上記の実施形態では乾燥棚の各段
を、他の段の乾燥棚と電気的に導通した状態と絶縁した
状態とに切換え可能に構成したが、これに代えて加熱板
の各段を、他の段の加熱板と電気的に導通したと絶縁し
た状態に切換え可能に構成し、上記と同様に各段ごとに
静電容量を測定できるように構成してもよい。
【0030】また上記の実施形態では各段ごとに静電容
量を測定できるように構成したが、例えば図3に示すよ
うに、乾燥棚(7)をさらに複数の棚部分(19)に電気的に
区画して、各棚部分(19)とその近傍の加熱板との間の静
電容量を測定可能に構成してもよい。このように構成す
ると、例えば乾燥棚(7)の周縁部と中央部とで個別に静
電容量を測定できるので、乾燥状態や乾燥終点をより精
緻に把握することができる。
【0031】次に、凍結乾燥における乾燥棚と加熱板と
の間の静電容量と、被乾燥体の重量及び温度変化との関
連を調べる測定実験を、図4に示す実験装置で行った。
即ち、この実験装置(20)は、乾燥室(21)内に配置した重
量測定装置(22)上に乾燥棚(23)を載せ、この乾燥棚(23)
の上方に加熱板(24)を、上下端に絶縁体(25)を備えた支
柱(26)で支持し、この乾燥棚(23)と加熱板(24)との間に
被乾燥体(27)をポリプロピレン製トレー(38)に収容して
配置してある。
【0032】上記の重量測定装置(22)は室外の重量記録
装置(28)に接続してある。また、上記の被乾燥体(27)に
は、上面隅部近傍に第1温度センサ(29)を、中心部に第
2温度センサ(30)を固定し、これらの各温度センサ(29
・30)をそれぞれ室外の温度測定記録装置(31)に接続し
てある。さらに、上記の乾燥棚(23)と加熱板(24)は、そ
れぞれ静電容量測定装置(32)に接続してあり、この静電
容量測定装置(32)の測定結果を記録表示装置(33)に出力
できるように構成してある。
【0033】上記の被乾燥体(27)としては、10%デキ
ストリン液1300gを上記のトレー(38)内に分注し
て、−30℃で凍結したものを用いた。乾燥条件は、乾
燥室(21)内を66.6Pa以下の真空度に設定し、加熱
板(24)による加熱温度を80℃に設定した。また、静電
容量の測定は100kHzの周波数を用いた。
【0034】上記の実験装置での測定結果を、図5のグ
ラフに示す。なお、重量の測定結果は、乾燥始点での被
乾燥体(27)に含まれる氷分量に対する、乾燥過程で残っ
ている氷分量の比率で表している。被乾燥体(27)の乾燥
速度は、単位時間に昇華する氷分量で表されるので、上
記の重量変化曲線(34)が乾燥曲線を示している。この乾
燥曲線によれば、乾燥開始後約930分で測定重量が一
定値になり、被乾燥体(27)が平衡含水率に達したことが
確認される。
【0035】一方、各温度センサ(29・30)の測定による
温度変化曲線(35・36)は、互いに異なっている。即ち、
被乾燥体(27)の上面隅部近傍では乾燥開始後、約80分
で上昇が始まり、720分後に約60℃に達したが、中
心部では乾燥開始後、約360分から上昇が始まり、8
70分後に約64℃に達した。このことから、被乾燥体
(27)の品温変化が測定場所によって異なるので、品温を
測定する方法では乾燥状態や乾燥終点の正確な把握が容
易でないことが判る。
【0036】これに対し、静電容量変化曲線(37)は重量
変化曲線(34)と略同様にカーブしており、乾燥棚(23)と
加熱板(24)との間の静電容量の変化は、重量変化と良好
な相関を有している。従って、この静電容量の測定結果
に基づいて、被乾燥体(27)の乾燥状態や乾燥終点を正確
且つ容易に把握できることが判る。
【0037】前記の実施形態では、本発明の乾燥装置を
凍結乾燥に用いた場合について説明したが、本発明は乾
燥棚と加熱板との間の静電容量を測定するだけであるの
で、減圧乾燥装置や通風乾燥装置に適用することも可能
である。また、凍結乾燥に用いる場合は、被乾燥体を凍
結する前に乾燥室内に収容し、乾燥室内を減圧して含有
水分を昇華させることにより自己凍結させることが可能
であるが、この場合には、上記の静電容量の測定によ
り、被乾燥体の凍結状態を把握することも可能である。
【0038】
【発明の効果】本発明は上記のように構成され作用する
ことから、次の効果を奏する。
【0039】(1)乾燥棚と加熱板との間の静電容量を
測定するだけであるので、測定装置は被乾燥体に接触さ
せることがなく、前記の品温を測定する従来技術と異な
って測定により不良品を生じる惧れがない。
【0040】(2)乾燥棚と加熱板との間に配置した総
ての被乾燥体を含めて静電容量を測定するので、これら
の被乾燥体が平衡含水率に達する迄、水分の減少ととも
に静電容量測定値が減少していく。このため、静電容量
の測定値の変動により乾燥状態等を正確に把握でき、測
定値が一定になることで乾燥終点を正確に把握できるの
で、被乾燥体を確実に乾燥できるうえ、余分に乾燥時間
や乾燥のためのエネルギーを費やす必要がなく、被乾燥
体を効率良く乾燥することができる。
【0041】(3)上記の加熱板や乾燥棚は一般に熱伝
達の良好な金属材料で形成されるが、これらは、通常、
導電性材料であるので、上記の静電容量の測定には、静
電容量測定装置と、これと加熱板や乾燥棚とを電気的に
接続するための配線とを追加するだけでよく、また計測
用の電力も僅かであるので安価に実施できる。
【0042】(4)しかも、被乾燥体は絶縁材料で形成
した容器に収容されているため、静電容量測定用の電極
板として機能する乾燥棚や加熱板を絶縁材料で被覆する
必要がなく、両者の熱伝達効率を高く維持することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す、凍結乾燥装置の概略
構成図である。
【図2】凍結乾燥装置の要部の拡大断面図である。
【図3】乾燥棚の変形例を示す概略平面図である。
【図4】実験装置の概略構成図である。
【図5】実験装置の測定結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1…乾燥装置(凍結乾燥装置) 2…乾燥室 7…乾燥棚 10…静電容量測定装置 11…被乾燥体 12…容器(合成樹脂製トレー) 15…加熱板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 土肥 貞夫 岡山県浅口郡里庄町里見4215 天野実業株 式会社里庄第一工場内 (72)発明者 畠中 和久 岡山県浅口郡里庄町里見4215 天野実業株 式会社里庄第一工場内 (72)発明者 羽倉 義雄 広島県東広島市西条中央3丁目36−25 (72)発明者 鈴木 寛一 広島県東広島市西条町大字吉行182番地の 68 Fターム(参考) 3L113 AA03 AB06 AC07 AC23 AC67 CA08 DA01 DA24 4B022 LB06 LR06 LT04

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 乾燥室(2)内に収容され、被乾燥体(11)
    を載置可能に構成した乾燥棚(7)と、この乾燥棚(7)の
    上方に配置される加熱板(15)とを備え、 上記の乾燥棚(7)と加熱板(15)とを電導性材料で構成す
    るとともに、上記の被乾燥体(11)を絶縁材料で形成した
    容器(12)に収容し、 上記の乾燥棚(7)と加熱板(15)とを静電容量測定装置(1
    0)に電気的に接続して、上記乾燥棚(7)と加熱板(15)と
    の間の静電容量を測定可能に構成したことを特徴とす
    る、乾燥装置。
  2. 【請求項2】 上記の乾燥棚(7)と加熱板(15)とをそれ
    ぞれ上下多段に構成して、各乾燥棚(7)の上方にそれぞ
    れ上記の加熱板(15)を配置し、 上記の乾燥棚(7)の各段を、他の段の乾燥棚(7)と電気
    的に導通した状態と絶縁した状態とに切換え可能に構成
    し、 絶縁状態では各乾燥棚(7)とその近傍の加熱板(15)との
    間の静電容量を測定可能に構成し、導通状態では複数の
    乾燥棚(7)と加熱板(15)との間の静電容量を測定可能に
    構成した、請求項1に記載の乾燥装置。
  3. 【請求項3】 上記の絶縁状態では、上記の他の段の乾
    燥棚(7)を接地してガード電極に構成した、請求項2に
    記載の乾燥装置。
  4. 【請求項4】 上記の乾燥棚(7)と加熱板(15)とをそれ
    ぞれ上下多段に構成して、各乾燥棚(7)の上方にそれぞ
    れ上記の加熱板(15)を配置し、 上記の加熱板(15)の各段を、他の段の加熱板(15)と電気
    的に導通した状態と絶縁した状態とに切換え可能に構成
    し、 絶縁状態では各加熱板(15)とその近傍の乾燥棚(7)との
    間の静電容量を測定可能に構成し、導通状態では複数の
    加熱板(15)と乾燥棚(7)との間の静電容量を測定可能に
    構成した、請求項1に記載の乾燥装置。
  5. 【請求項5】 上記の絶縁状態では、上記の他の段の加
    熱板(15)を接地してガード電極に構成した、請求項4に
    記載の乾燥装置。
  6. 【請求項6】 上記の乾燥棚(7)を複数の棚部分(19)に
    電気的に区画して、各棚部分(19)とその近傍の加熱板(1
    5)との間の静電容量を測定可能に構成した、請求項1か
    ら5のいずれか1項に記載の乾燥装置。
  7. 【請求項7】 上記の加熱板(15)を複数の板部分に電気
    的に区画して、各板部分とその近傍の乾燥棚(7)との間
    の静電容量を測定可能に構成した、請求項1から5のい
    ずれか1項に記載の乾燥装置。
  8. 【請求項8】 上記の乾燥室(2)の周壁(3)を接地し
    て、この周壁(3)をガード電極に構成した、請求項1か
    ら7のいずれか1項に記載の乾燥装置。
  9. 【請求項9】 上記の乾燥室(2)内を、減圧若しくは真
    空状態に調節可能に構成した、請求項1から8のいずれ
    か1項に記載の乾燥装置。
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