JP2003246855A - 芳香族炭酸エステル又は芳香族ポリカーボネートの製造方法 - Google Patents

芳香族炭酸エステル又は芳香族ポリカーボネートの製造方法

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JP2003246855A
JP2003246855A JP2002049315A JP2002049315A JP2003246855A JP 2003246855 A JP2003246855 A JP 2003246855A JP 2002049315 A JP2002049315 A JP 2002049315A JP 2002049315 A JP2002049315 A JP 2002049315A JP 2003246855 A JP2003246855 A JP 2003246855A
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Michihiko Asai
道彦 浅井
Mitsuru Ueda
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Idemitsu Kosan Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 一価芳香族ヒドロキシ化合物から芳香族炭酸
エステル化合物を、二価芳香族ヒドロキシ化合物から充
分な分子量を有する芳香族ポリカーボネートを、一段で
かつ高収率で効率よく製造する方法を提供する。 【解決手段】 (a)シアン酸イオン、イソシアン酸イ
オン、アジドイオン、亜硝酸イオン、塩素イオンから選
択される少なくともを一つをアニオン性配位子として含
有するパラジウム錯体と(b)レドックス触媒及び
(c)助触媒からなる触媒の存在下で、一価芳香族ヒド
ロキシ化合物または二価芳香族ヒドロキシ化合物と、一
酸化炭素及び酸素を、酸化的カルボニル化反応させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、芳香族炭酸エステ
ルまたは芳香族ポリカーボネートの製造方法に関し、詳
しくは特定の触媒を用いて一価芳香族ヒドロキシ化合物
または二価芳香族ヒドロキシ化合物と、一酸化炭素およ
び酸素から芳香族炭酸エステルまたは芳香族ポリカーボ
ネートを効率よく製造する方法に関するものである。芳
香族炭酸エステルはエステル交換法によるポリカーボネ
ート合成など種々の有機化合物合成の中間体として有用
な化合物であり、芳香族ポリカーボネートは電気・電子
分野、自動車分野、光学部品分野、構造材料分野等にお
ける樹脂材料等における樹脂材料として有用である。
【0002】
【従来の技術】芳香族炭酸エステルまたは芳香族ポリカ
ーボネートの製造方法としては、一般に、フェノール等
の一価芳香族ヒドロキシ化合物またはビスフェノールA
等の二価芳香族ヒドロキシ化合物とホスゲンとをアルカ
リの存在下で反応させる方法が知られている。この方法
では猛毒なホスゲンを用いる上に、量論量のアルカリ塩
が副生することなどの問題がある。また、脂肪族炭酸エ
ステルと一価芳香族ヒドロキシ化合物のエステル交換反
応により芳香族炭酸エステルを得る方法、および、この
ようにして得られた芳香族炭酸エステル方法と二価芳香
族ヒドロキシ化合物のエステル交換反応により芳香族ポ
リカーボネートを得る方法が知られているが、エステル
交換反応を進行させるため副生する脂肪族アルコールま
たは芳香族アルコールを連続的に留去する必要があり、
多大な熱エネルギーを損失する。また、複雑な工程を得
る必要があり、原料製造工程や副生物のリサイクル工程
等を含めた製造工程全体としては、経済的とはいえない
等の問題があった。
【0003】このような背景からより簡便な製造法の開
発が求められている。すなわち、芳香族炭酸エステルの
製造法としては、炭酸エステル化しようとする一価芳香
族ヒドロキシ化合物を、触媒の存在下で一酸化炭素及び
酸素と反応させる酸化的カルボニル化反応を用いる方法
が提案されている。この方法においては、使用される触
媒の代表的なものとして、パラジウム化合物と銅化合物
及び塩基を組み合わせた触媒(特公昭61−8816号
公報、特公昭61−43338号公報)、パラジウム化
合物、レドックス触媒の他に、キノン類及びテトラアル
キルアンモニウムハライドまたはアルカリ金属ハライ
ド、アルカリ土類金属ハライドからなる触媒(特開昭5
4−135743号公報、特開昭54−135744号
公報、特開平2−104564号公報、特開平2−14
2754号公報、特開平6−9505号公報、特開平6
−172268号公報、特開平6−172269号公
報、特開平6−271506号公報、特開平6−271
509号公報、特公平6−57678号公報、特開平8
−89810号公報、特開平8−193056号公報及
び米国特許4349485号公報)、パラジウム化合
物、アルカリ金属またはアルカリ土類金属、ヨウ化物ま
たはヨウ化オニウム化合物及びゼオライト類からなる触
媒(特開平1−165551号公報)、パラジウム化合
物、アルカリ金属ハロゲン化物またはアルカリ土類金属
ハロゲン化物、活性炭からなる触媒(特開平8−921
68号公報)等が提案されているが、いずれの場合も酸
化的カルボニル化反応の反応速度が経済的な面で十分で
はない。また、パラジウム化合物、銅化合物またはラン
タノイド化合物、2−ヒドロキシピリジン、非プロトン
性極性溶媒を用いる方法(特開平9−110804号公
報)が提案されているが、この方法は、反応速度は経済
的な面では十分と考えられるが沸点が高い非プロトン性
極性溶媒が必須であり、溶媒の回収工程が必要となるな
ど経済的ではない。一方、酸化的カルボニル化反応を用
いない芳香族炭酸エステル化合物の製造方法としては、
シュウ酸ジフェニル類からの脱一酸化炭素反応による製
造方法(特開平9−255628号公報)が提案されて
いるが、一価芳香族炭酸エステルを製造するために、一
酸化炭素とメタノールを原料としたカルボニル化反応及
びシュウ酸ジメチルと一価芳香族ヒドロキシ化合物との
エステル交換反応を行う必要があり、工程が複雑とな
り、経済的ではない。
【0004】また、芳香族ポリカーボネートの製造法と
しては、例えば、塩基及びセレン化合物存在下に、二価
芳香族ヒドロキシ化合物と一酸化炭素を反応させる芳香
族ポリカーボネートの製造法(特開昭55−92731
号公報)が開示されているが、セレンは猛毒である上、
この反応は量論反応であるため大量のセレンが必要とな
る等の問題がある。また、パラジウム系触媒/レドック
ス系触媒(例えば、特開平11−292962号公報な
ど)を用いる酸化的カルボニル化反応により二価芳香族
ヒドロキシ化合物と一酸化炭素から芳香族ポリカーボネ
ートを得ようとしても、反応速度が不十分であること等
が原因となり、重合度が低い芳香族オリゴカーボネート
が低収率でしか得られないという問題があった。一方、
酸化的カルボニル化反応を用いない芳香族ポリカーボネ
ートの製造方法としては、炭酸ジメチルと二価芳香族ヒ
ドロキシ化合物とのエステル交換反応を用いた製造方法
(特開平9−176094号公報)が提案されている
が、この方法は、重合反応が熱力学的に不利である上、
原料となる炭酸ジメチルの製造工程が必要となり、経済
的な方法とは言えない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、芳香族炭酸
エステル化合物または芳香族ポリカーボネートの製造方
法における上記のような問題点を解消し、一価芳香族ヒ
ドロキシ化合物から芳香族炭酸エステル化合物を、二価
芳香族ヒドロキシ化合物から充分な分子量を有する芳香
族ポリカーボネートを、一段でかつ高収率で効率よく製
造する方法を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の如
き課題を有する芳香族炭酸エステル化合物または芳香族
ポリカーボネートの製造方法について鋭意研究の結果、
特定のパラジウム錯体とレドックス触媒及び助触媒から
なる触媒の存在下で、一価芳香族ヒドロキシ化合物およ
び/または二価芳香族ヒドロキシ化合物と、一酸化炭素
及び酸素を酸化的カルボニル化反応させることにより、
高収率で効率よく製造できることを見出した。本発明は
かかる知見に基づいて完成したものである。
【0007】即ち本発明は、(a)シアン酸イオン、イ
ソシアン酸イオン、アジドイオン、亜硝酸イオン、塩素
イオンから選択される少なくともを一つをアニオン性配
位子として含有するパラジウム錯体と(b)レドックス
触媒及び(c)助触媒からなる触媒の存在下で、一価芳
香族ヒドロキシ化合物または二価芳香族ヒドロキシ化合
物と、一酸化炭素及び酸素を、酸化的カルボニル化反応
させること特徴とする芳香族炭酸エステル又は芳香族ポ
リカーボネートの製造方法である。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の方法において原料の一価
芳香族ヒドロキシ化合物および二価芳香族ヒドロキシ化
合物としては、従来公知の種々のものを使用することが
でき、所望の芳香族炭酸エステルや芳香族ポリカーボネ
ートの種類により適宜選定することができる。 すなわち、1)一価芳香族ヒドロキシ化合物からは芳香
族炭酸エステル、2)二価芳香族ヒドロキシ化合物から
は芳香族ポリカーボネート、3)二価芳香族ヒドロキシ
化合物と一価芳香族ヒドロキシ化合物の混合物からは末
端が該一価ヒドロキシ化合物でエンドキャップされた芳
香族ポリカーボネートが得られる。3)のエンドキャッ
プされた芳香族ポリカーボネートの製造においては、反
応開始時より一価芳香族ヒドロキシ化合物と二価芳香族
ヒドロキシ化合物を反応系に共存させる方法、反応中に
一価芳香族ヒドロキシ化合物と二価芳香族ヒドロキシ化
合物を反応系に添加する方法、二価芳香族ヒドロキシ化
合物のみで反応を十分に行った後に、さらに一価芳香族
ヒドロキシ化合物のみを添加して、引き続き反応を行な
う方法等がある。一価芳香族ヒドロキシ化合物として
は、一般式(I)
【0009】
【化1】
【0010】〔式中、nは1〜5までの整数を示し、X
は水素原子、ハロゲン原子(例えば、塩素、臭素、フッ
素、沃素)、炭素数1〜4のアルキル基、アルコキシル
基、シアノ基もしくはエステル基を示し、互いに同一で
も異なっていても良く、置換位置はo−、m−又はp−
のいずれであっても良い。〕で表される炭素数6〜26
の一価芳香族ヒドロキシ化合物が用いられる。
【0011】一価芳香族ヒドロキシ化合物の具体例とし
ては、フェノール、クレゾール、p−メチルフェノー
ル、t−ブチルフェノール(p−t−ブチルフェノール
など)、4−クミルフェノール、メトキシフェノール、
クロロフェノール、シアノフェノール、p−メチルフェ
ノール、m−メチルフェノール、o−メチルフェノー
ル、p−エチルフェノール、m−エチルフェノール、o
−エチルフェノール、p−tert−ブチルフェノール、p
−tert−オクチルフェノール等のアルキルフェノール
類、p−フェニルフェノール、m−フェニルフェノー
ル、o−フェニルフェノール等のフェニルフェノール
類、p−クミルフェノール、m−クミルフェノール、o
−クミルフェノール等のクミルフェノール類、p−メト
キシフェノール、m−メトキシフェノール、o−メトキ
シフェノール、p−エトキシフェノール、m−エトキシ
フェノール、o−エトキシフェノール等のアルコキシフ
ェノール類、1−ナフトール、2−ナフトール等のナフ
トール類等が例示される。
【0012】二価芳香族ヒドロキシ化合物としては、一
般式(II) HO−Ar−OH ・・・(II) 〔式中、Arはアリーレン基を示す。〕で表される芳香
族二価ヒドロキシ化合物(二価フェノール)が用いられ
る。具体例としては、カテコール、レゾルシン、これら
の置換誘導体である二価フェノール類等が例示される。
なお、本発明において、キノン類、ハイドロキノン類に
属し、有機レドックス触媒として作用する化合物は、反
応基質の芳香族二価ヒドロキシ化合物としては用いられ
ない。また、二価芳香族ヒドロキシ化合物として、一般
式(III)
【0013】
【化2】
【0014】〔式中、Rは、水素原子,ハロゲン原子
(例えば、塩素,臭素,フッ素,ヨウ素),アルコキシ
基,エステル基,カルボキシル基,水酸基,炭素数1〜
8のアルキル基,あるいは全炭素数6〜20の環上に水
素原子又はアルキル基を有する芳香族基であり、o−
位,m−位のいずれに結合していてもよく、このRが複
数の場合、それらは同一であってもよいし、異なってい
てもよく、a及びbは、それぞれ1〜4の整数である。
そしてXは単結合,炭素数1〜8のアルキレン基,炭素
数2〜8のアルキリデン基,炭素数5〜15のシクロア
ルキレン基,炭素数5〜15のシクロアルキリデン基又
は−S−,−SO−,−SO2 −,−O−,−CO−結
合もしくは一般式
【0015】
【化3】
【0016】で表される結合を示す。]で表される炭素
数12〜27の芳香族二価ヒドロキシ化合物(ビスフェ
ノール)が挙げられる。
【0017】ここで、上記一般式(III)で表される二価
芳香族ヒドロキシ化合物としては、2,2−ビス(4−
ヒドロキシフェニル)プロパン[ビスフェノールA]、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン;1,
1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン;ハイドロ
キノン;4,4’−ジヒドロキシジフェニル;ビス(4
−ヒドロキシフェニル)シクロアルカン;ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)スルフィド;ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)スルホン;ビス(4−ヒドロキシフェニル)
スルフィド;ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホキ
シド;ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド;ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル;ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)スルフィド;ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)ケトンのようなビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)化合物、またはビス(3,5−ジブロモ−4−ヒド
ロキシフェニル)プロパン;ビス(3,5−ジクロロ−
4−ヒドロキシフェニル)プロパンのようなハロゲン化
ビスフェノール類等が好ましい。また、これらの例が置
換基としてアルキル基を有する場合には、炭素数1〜6
のアルキル基、特に炭素数1〜4のアルキル基のものが
好ましい。
【0018】上記の一価芳香族ヒドロキシ化合物または
二価芳香族ヒドロキシ化合物と反応させる一酸化炭素
は、単体であってもよいが、不活性ガスで希釈されてい
ても、水素との混合ガスであってもよい。また、上記芳
香族二価ヒドロキシ化合物と反応させる酸素は、純酸素
であってもよいが、一般には不活性ガスで希釈されたも
の、例えば空気等の酸素含有ガスであってもよい。
【0019】一方、本発明の方法において、触媒は、前
述したように(a)パラジウム錯体と(b)レドックス
触媒及び(c)助触媒からなる触媒である。この(a)
パラジウム錯体は、シアン酸イオン、イソシアン酸イオ
ン、アジドイオン、亜硝酸イオン、塩素イオンから選択
される少なくともを一つをアニオン性配位子として含有
するパラジウム化合物である。上記アニオン配位子を含
有するパラジウム化合物において、窒素原子を配位原子
として有する二座配位子を支持配位子として含有するパ
ラジウム化合物が好ましい。好ましい含窒素二座配位子
の具体例としては、ビピリジル系化合物、ジイミン系化
合物、ビピリミジン系化合物、ジアミン系化合物が挙げ
られる。また、上記アニオン配位子および含窒素二座配
位子を含有するパラジウム化合物において、支持配位子
として、(a−1)窒素原子のα位炭素の置換基が水素
以外のものであるビピリジル系化合物、(a−2)ジイ
ミン系化合物が特に好ましい。 (a−1)特に好ましい窒素原子のα位炭素の置換基が
水素以外のものであるビピリジル系化合物を配位子とし
て含有するパラジウム錯体化合物として、一般式(I
V)
【0020】
【化4】
【0021】〔式中、R1 とR8 は、それぞれ独立に炭
素数1〜20の脂肪族炭化水素基又は全炭素数6〜20
の環上に炭化水素基を有する芳香族基を示し、R2 〜R
7 は、それぞれ独立に炭素数1〜20の脂肪族炭化水素
基、全炭素数6〜20の環上に炭化水素基を有する芳香
族基又は水素原子を示し、R1 とR2 、R2 とR3 、R
3 とR4 、R4 とR5 、R5 とR6 、R6 とR7 、R7
とR8 のように互いに隣接した置換基はそれぞれ結合し
て芳香族環、あるいは窒素原子,酸素原子,リン原子等
のヘテロ原子を含む芳香族環又は不飽和脂肪族環を形成
していてもよい。A及びBは、それぞれ独立に、シアン
酸イオン、イソシアン酸イオン、アジドイオン、亜硝酸
イオン、塩素イオンを示す。A、Bは互いに同一であっ
ても、異なっていても良い。〕で表される錯体化合物を
挙げることができる。
【0022】上記一般式(IV)において、R1 〜R8
のうちの炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基としては、
炭素数1〜20の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基又
は炭素数3〜20のシクロアルキル基等が挙げられる。
具体的にはメチル基,エチル基,n−プロピル基,イソ
プロピル基,n−ブチル基,イソブチル基,sec−ブ
チル基,tert−ブチル基,ペンチル基,へキシル
基,オクチル基,デシル基,ドデシル基,テトラデシル
基,ヘキサデシル基,オクタデシル基,シクロペンチル
基,シクロヘキシル基,シクロオクチル基などが挙げら
れる。なお、シクロアルキル基の環上には低級アルキル
基などの適当な置換基が導入されていてもよい。また、
全炭素数6〜20の環上に炭化水素基を有する芳香族基
としては、例えばフェニル基やナフチル基などの芳香族
基や、フェニル基やナフチル基などの芳香族環上に、炭
素数1〜10の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基が
1個以上導入された基などが挙げられる。
【0023】特に好ましいビピリジル系化合物を配位子
として含有するパラジウム錯体化合物の具体例として
は、(6,6’−ジメチル―2,2’―ビピリジル)パ
ラジウムジクロリド、(6,6’−ジメチル―2,2’
―ビピリジル)パラジウムジナイトライト、(6,6’
−ジメチル―2,2’―ビピリジル)パラジウムジシア
ネート、(6,6’−ジメチル―2,2’―ビピリジ
ル)パラジウムジイソシアネート、(6,6’−ジメチ
ル―2,2’―ビピリジル)パラジウムジアジド、
(2,2’−ビキノリン)パラジウムジクロリド、
(2,2’−ビキノリン)パラジウムジナイトライト、
(2,2’−ビキノリン)パラジウムジシアネート、
(2,2’−ビキノリン)パラジウムジイソシアネー
ト、(2,2’−ビキノリン)パラジウムジアジド、
(4,4’−ジメチル−2,2’−ビキノリン)パラジ
ウムジクロリド、(4,4’−ジメチル−2,2’−ビ
キノリン)パラジウムジナイトライト、(4,4’−ジ
メチル−2,2’−ビキノリン)パラジウムジシアネー
ト、(4,4’−ジメチル−2,2’−ビキノリン)パ
ラジウムジイソシアネート、(4,4’−ジメチル−
2,2’−ビキノリン)パラジウムジアジド、(2,
2’−ビキノリン−4,4’−ジカルボキシリックアシ
ッド ジポタシウムソルト)パラジウムジクロリド、
2,2’−ビキノリン−4,4’−ジカルボキシリック
アシッド ジポタシウムソルト)パラジウムジナイトラ
イト、2,2’−ビキノリン−4,4’−ジカルボキシ
リックアシッド ジポタシウムソルト)パラジウムジシ
アネート、2,2’−ビキノリン−4,4’−ジカルボ
キシリックアシッド ジポタシウムソルト)パラジウム
ジイソシアネート、2,2’−ビキノリン−4,4’−
ジカルボキシリックアシッド ジポタシウムソルト)パ
ラジウムジアジド、(ジメチル 2,2’−ビキノリン
−4,4’−ジカルボキシレート)パラジウムジクロリ
ド、(ジメチル 2,2’−ビキノリン−4,4’−ジ
カルボキシレート)パラジウムジナイトライト、(ジメ
チル 2,2’−ビキノリン−4,4’−ジカルボキシ
レート)パラジウムジシアネート、(ジメチル 2,
2’−ビキノリン−4,4’−ジカルボキシレート)パ
ラジウムジイソシアネート、(ジメチル 2,2’−ビ
キノリン−4,4’−ジカルボキシレート)パラジウム
ジクロリド、(ジメチル 2,2’−ビキノリン−4,
4’−ジカルボキシレート)パラジウムジナイトライ
ト、(ジメチル 2,2’−ビキノリン−4,4’−ジ
カルボキシレート)パラジウムジシアネート、(ジメチ
ル 2,2’−ビキノリン−4,4’−ジカルボキシレ
ート)パラジウムジイソシアネート、(ジメチル 2,
2’−ビキノリン−4,4’−ジカルボキシレート)パ
ラジウムジアジド、(6,7−ジヒドロ−5,8−ジベ
ンゾ[b,j][1,10]フェナントロリン)パラジ
ウムジクロリド、(6,7−ジヒドロ−5,8−ジベン
ゾ[b,j][1,10]フェナントロリン)パラジウ
ムジナイトライト、(6,7−ジヒドロ−5,8−ジベ
ンゾ[b,j][1,10]フェナントロリン)パラジ
ウムジシアネート、(6,7−ジヒドロ−5,8−ジベ
ンゾ[b,j][1,10]フェナントロリン)パラジ
ウムジイソシアネート、(6,7−ジヒドロ−5,8−
ジベンゾ[b,j][1,10]フェナントロリン)パ
ラジウムジアジド、(2,9−ジメチル−1,10−フ
ェナントロリン)パラジウムジクロリド、(2,9−ジ
メチル−1,10−フェナントロリン)パラジウムジナ
イトライト、(2,9−ジメチル−1,10−フェナン
トロリン)パラジウムジシアネート、(2,9−ジメチ
ル−1,10−フェナントロリン)パラジウムジイソシ
アネート、(2,9−ジメチル−1,10−フェナント
ロリン)パラジウムジアジド、(2,9−ジフェニル−
1,10−フェナントロリン)パラジウムジクロリド、
(2,9−ジフェニル−1,10−フェナントロリン)
パラジウムジナイトライト、(2,9−ジフェニル−
1,10−フェナントロリン)パラジウムジシアネー
ト、(2,9−ジフェニル−1,10−フェナントロリ
ン)パラジウムジイソシアネート、(2,9−ジフェニ
ル−1,10−フェナントロリン)パラジウムジアジ
ド、(2,9−ジ−t−ブチル−1,10−フェナント
ロリン)パラジウムジクロリド、(2,9−ジ−t−ブ
チル−1,10−フェナントロリン)パラジウムジナイ
トライト、(2,9−ジ−t−ブチル−1,10−フェ
ナントロリン)パラジウムジシアネート、(2,9−ジ
−t−ブチル−1,10−フェナントロリン)パラジウ
ムジイソシアネート、(2,9−ジ−t−ブチル−1,
10−フェナントロリン)パラジウムジアジド、(6,
6’−ジメチル−2,2’−ビピリジル)パラジウムジ
クロリド、(6,6’−ジメチル−2,2’−ビピリジ
ル)パラジウムジナイトライト、(6,6’−ジメチル
−2,2’−ビピリジル)パラジウムジシアネート、
(6,6’−ジメチル−2,2’−ビピリジル)パラジ
ウムジイソシアネート、(6,6’−ジメチル−2,
2’−ビピリジル)パラジウムジアジド、(6,6’−
ジフェニル−2,2’−ビピリジル)パラジウムジクロ
リド、(6,6’−ジフェニル−2,2’−ビピリジ
ル)パラジウムジナイトライト、(6,6’−ジフェニ
ル−2,2’−ビピリジル)パラジウムジシアネート、
(6,6’−ジフェニル−2,2’−ビピリジル)パラ
ジウムジイソシアネート、(6,6’−ジフェニル−
2,2’−ビピリジル)パラジウムジアジド、(6,
6’−ジ−t−ブチル−2,2’−ビピリジル)パラジ
ウムジクロリド、(6,6’−ジ−t−ブチル−2,
2’−ビピリジル)パラジウムジナイトライト、(6,
6’−ジ−t−ブチル−2,2’−ビピリジル)パラジ
ウムジシアネート、(6,6’−ジ−t−ブチル−2,
2’−ビピリジル)パラジウムジイソシアネート、
(6,6’−ジ−t−ブチル−2,2’−ビピリジル)
パラジウムジアジド等が挙げられる。
【0024】(a−2)特に好ましいジイミン系化合物
を配位子として含有するパラジウム化合物は、一般式
(V)
【0025】
【化5】
【0026】〔式中、C、D:それぞれ独立に、シアン
酸イオン、イソシアン酸イオン、アジドイオン、亜硝酸
イオン、塩素イオンであり、C、Dは互いに同一であっ
てもよく異なっていてもよい。R9 、R12は、それぞれ
独立に、炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基、全炭素数
7〜20の炭化水素基を環上に有する芳香族基である。
9 およびR12は、互いに同一であっても、異なってい
てもよい。R10、R11は、それぞれ独立に、水素原子、
炭素数1〜20の炭化水素基であり、R10とR11は互い
に同一であっても、異なっていてもよく、互いに結合し
て環を形成することもできる。〕で表される錯体化合物
である。
【0027】一般式(V)において、R9 、R12は炭化
水素基を有する芳香族基が好ましく、特に2,6−ジイ
ソプロピルフェニル基が好適である。炭素数1〜20の
脂肪族炭化水素基は、炭素数1〜20の直鎖状もしくは
分岐状アルキル基または炭素数3〜20のシクロアルキ
ル基等である。具体的には、メチル基、エチル基、n−
プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチ
ル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチ
ル基、へキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル
基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル
基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオク
チル基等である。シクロアルキル基の環上には低級アル
キル基などの適当な置換基が導入されていてもよい。全
炭素数7〜20の炭化水素基を環上に有する芳香族基と
しては、例えばフェニル基やナフチル基などの芳香族基
や、フェニル基やナフチル基などの芳香族環上に、炭素
数1〜10の直鎖状、分岐状または環状のアルキル基が
1個以上導入された基である。R10、R11の炭素数1〜
20の炭化水素基は、炭素数1〜20の直鎖状もしくは
分岐状アルキル基、炭素数3〜20のシクロアルキル
基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のア
ラルキル基等である。炭素数1〜20の直鎖状もしくは
分岐状アルキル基、炭素数3〜20のシクロアルキル基
は、前記R9 およびR12における炭素数1〜20の脂肪
族炭化水素基の説明において例示したものと同じであ
る。炭素数6〜20のアリール基は、例えばフェニル
基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、メチルナフチ
ル基等である。炭素数7〜20のアラルキル基は、例え
ばベンジル基、フェネチル基等である。 (a−2)特に好ましいジイミン系化合物を配位子とし
て含有するパラジウム化合物の具体例として、以下の構
造式で示される化合物が挙げられる。
【0028】
【化6】
【0029】(a)成分には、反応に支障のない限り、
適宜、アルキルホスフィンあるいは芳香族ホスフィン、
亜リン酸エステル、リン酸エステル等の配位子やアセト
ニトリル等のニトリル配位子などを組み合わせてもよ
い。なお、(a)成分として挙げたパラジウム錯体化合
物は、それぞれ一種で用いてもよく、二種以上を組み合
わせて用いてもよい。また、これらのパラジウム錯体化
合物の前駆体となり得る化合物、すなわち、パラジウム
原子を有する化合物、シアン酸イオン、イソシアン酸イ
オン、アジドイオン、亜硝酸イオン、塩素イオンを有す
る化合物、支持配位子であるビピリジル化合物、ジイミ
ン化合物をそれぞれ単独に用い、物理的に混合した形の
ものであってもよい。
【0030】本発明において触媒の(b)成分としてレ
ドックス触媒を用いる。(b)レドックス触媒は、(b
−1)金属レドックス触媒または(b−2)有機レドッ
クス触媒いずれかのレドックス触媒を単独で用いてもよ
いが、(b−1)金属レドックス触媒と(b−2)有機
レドックス触媒の混合物を用いても、異なる二種類以上
の(b−1)金属レドックス触媒レドックス触媒の混合
物を用いてもよい。
【0031】(b−1)金属レドックス触媒として、ラ
ンタノイド化合物、周期律表第5族遷移金属化合物、第
6族遷移金属化合物、第7族遷移金属化合物、鉄化合
物、コバルト化合物、ニッケル化合物、銅化合物、鉛化
合物等が例示される。これらは、有機錯体、有機塩及び
無機塩のいずれの形でもあってもよい。また、ヘテロポ
リ酸、ヘテロポリ酸塩のようなレドックス機能を有する
複合酸化物でもよい。
【0032】(b−2)有機レドックス触媒として、レ
ドックス触媒としての機能を持つ、キノン類、ハイドロ
キノン類がある。具体例としては、1,4−ベンゾキノ
ン、1,2−ベンゾキノン、1,4−ナフトキノン、ア
ントラキノン、1,4−フェナントレンキノン、ハイド
ロキノン、カテコール、レゾルシン、1,4−ジヒドロ
キシナフタレン、9.10−ジヒドロキシアントラセ
ン、1,4−ジヒドロキシフェナントレン等が例示され
る。なお、これらのキノン類、ハイドロキノン類は、反
応基質として用いられる芳香族二価ヒドロキシ化合物と
は別の目的で用いられる。
【0033】本発明において、触媒活性、目的とする生
成物への選択率、収率、あるいは寿命の向上を目的に
(c)成分の助触媒を添加する。助触媒は反応に悪影響
を及ぼさない限りいかなるものも使用できるが、(c−
1)ハロゲン化オニウム化合物や(c−2)脱水剤を添
加すると良い結果が得られる。 (c−1)ハロゲン化オニウム化合物の例としては、次
の一般式(VI)で表される化合物が挙げられる。 R13141516EF ・・・(VI) 〔式中、Eは窒素原子又はリン原子を示し、Fはフッ
素,塩素,臭素,ヨウ素等のハロゲン原子,ヒドロキシ
基,アルコキシ基,アリールオキシ基,テトラフエニル
ボレート基又はテトラフルオロボレート基を示す。R13
〜R16は、それぞれ炭素数1〜8のアルキル基又は炭素
数6〜12のアリール基であり、具体的には、メチル
基,エチル基,プロピル基,ブチル基,ペンチル基,ヘ
キシル基,オクチル基,シクロヘキシル基,フェニル
基,トリル基,キシリル基,ナフチル基などが挙げられ
る。R13〜R16は各々同一でも、異なっていてもよい。
また、R13及びR14、R15及びR16はそれぞれ一緒にな
って−(CH2 n −で表される2価の基であって、n
が2〜7の整数であるものを形成してもよい。〕 さらに、ハロゲン化オニウム化合物として、上記式(V
I) で表される化合物以外のビス(トリフェニルホスホ
ラニリデン)アンモニウムハライド類も使用できる。そ
の具体例としてはテトラ−n−ブチルアンモニウムブロ
ミド,テトラフェニルホスホニウムブロミド,ビス(ト
リフェニルホスホラニリデン)アンモニウムブロミド,
ビス(トリフェニルホスホラニリデン)アンモニウムヒ
ドロキシド,ビス(トリフェニルホスホラニリデン)ア
ンモニウムフェノキシド等が挙げられる。
【0034】本発明の方法においては、その反応に際し
ては水が副生するが、その副生量が反応を阻害するのに
充分な量となる場合には、この副生水を反応系から連続
的に除去するのが好ましい。反応系からの副生水を除去
する方法としては、従来公知の各種の方法が使用できる
が、上記(a)、(b)及び(c−1)成分の他に、
(c−2)成分として脱水剤を添加することが好まし
い。特に好ましい脱水剤の例としては、モレキュラーシ
ーブ類(ゼオライト),塩化カルシウム,酸化カルシウ
ム,五酸化二リン,水素化ナトリウム,無水水酸化ナト
リウム等の無機脱水剤、アセトアルデヒドジメチルアセ
タール,アセトアルデヒドジフエニルアセタール,アセ
トンジメチルアセタール,アセトンジフエニルアセター
ル等の有機脱水剤などが挙げられる。
【0035】本発明の製造方法において、触媒の使用量
については特に制限はなく、通常の触媒量でよいが、例
えば、(a)成分については、その使用量は原料である
一価芳香族ヒドロキシ化合物1モル、または、二価芳香
族ヒドロキシ化合物0.5モルに対して、パラジウムと
して1×10-9〜1.0モル、好ましくは1×10-7
0.2モルである。上記使用量が1×10-9モル未満で
は、反応速度が遅く実用的でない。1.0モルを越えて
も、それに相当する効果が認められず経済的に不利であ
る。(b)成分については、パラジウム1モルに対して
0.1〜200モル、好ましくは0.5〜100モルで
ある。0.1モル未満では、反応速度が遅い場合があり
実用的でなく、200モルを越えると(b)成分により
生成したポリカーボネートの酸化分解等の副反応が進行
し経済的に不利である。(c)成分については、用いる
種類により好ましい量は異なるので一概に規定できない
が、有機オニウム化合物を用いる場合は、パラジウム1
モルに対して通常0.1〜2000モル、好ましくは
0.5〜1000モルである。0.1モル未満では、反
応速度が遅い場合があり実用的でなく、2000モルを
越えると、それに相当する効果が認められず経済的に不
利である。脱水剤を用いる場合は反応系から副生水を除
去するのに十分な量以上用いればよく、特に規定されな
い。
【0036】本発明の製造方法においては、反応は無溶
媒下でも、溶媒中でも進行する。一般に無溶媒下で本発
明の方法を行なう方が経済的に有利ではあるが、ポリカ
ーボネートの製造プロセス上の都合等で必要な場合は、
溶媒中で行なってもよい。ここで、使用できる溶媒とし
ては、例えば脂肪族炭化水素,環状脂肪族炭化水素,芳
香族炭化水素,ハロゲン化炭化水素,含酸素溶媒,含窒
素溶媒,含硫黄溶媒等が挙げられ、本発明の製造方法に
用いる触媒の種類、組み合わせにより、適宜選択するこ
とができる。
【0037】本発明においては、反応温度は特に制限は
ないが、通常は50〜200℃で、好ましくは70〜1
50℃の範囲である。上記範囲より高温では、分解反応
等の副反応が多くなり、また上記範囲より低温では、反
応速度が低下して実用的でない。また、反応圧力は、一
酸化炭素や酸素等のガス状の原料を用いるため、加圧状
態に設定することが一般的であり、一酸化炭素分圧は1
×10-2〜40MPa、好ましくは1×10-2〜20M
Paの範囲内で、酸素分圧は1×10-2〜20MPa、
好ましくは1×10-2〜10MPaの範囲内であればよ
い。特に、酸素分圧は、反応系内のガス組成が爆発範囲
を外れるように調節することが望ましく、上記反応圧力
があまり低圧では反応速度が低下し、また高圧過ぎると
反応装置が大型となり、建設費用が高く、経済的に不利
である。不活性ガスや水素等を用いる際には、その分圧
は特に規定されないが、適宜実用的な圧力範囲で用いれ
ばよい。
【0038】反応方式は、回分,半連続,連続のいずれ
でも可能である。ここで反応系の状態は、液相状態の場
合と、液相と気相の混合状態の場合と、気相と固相の混
合状態の場合と、液相と固相の混合状態の場合と、液相
と気相と固相の混合状態の場合のいずれかである。ま
た、触媒の反応系における状態は、均一系であっても不
均一系であってもよく、触媒を適宜選択することにより
選ぶことができる。触媒は、必要に応じて適当な担体に
担持した状態で用いてもよい。上記原料成分及び触媒
は、必要に応じて希釈してもよく、希釈剤としては、液
相では飽和炭化水素等の不活性溶媒が用いられ、気相で
は窒素,アルゴン,エタン,プロパン等の不活性ガスが
用いられる。生成した芳香族炭酸エステルや芳香族ポリ
カーボネートは、通常の方法により反応系から容易に分
離精製することができる。
【0039】本発明の製造方法は、一価芳香族ヒドロキ
シ化合物や二価芳香族ヒドロキシ化合物と、一酸化炭素
及び酸素を原料として、これらを上記特定の触媒の存在
下で反応させて、芳香族炭酸エステルやポリカーボネー
トを製造するものである。この反応で得られる目的物で
ある芳香族炭酸エステルは、次の一般式(VI)
【0040】
【化7】
【0041】〔式中、nおよびXは、前記一般式(I)
の場合と同じである。〕、目的物である芳香族ポリカー
ボネートは、一般式(VII)
【0042】
【化8】
【0043】〔式中、R、a、b及びXは、前記一般式
(II)の場合と同じである。mは生成物の分子量により
異なり、1以上の整数である。〕で表される。なお、分
子の末端構造は特に規定されないが、一価芳香族ヒドロ
キシ化合物を共存させた場合は一価芳香族ヒドロキシ化
合物により末端封止された芳香族ポリカーボネートを得
ることができる。また、一価芳香族ヒドロキシ化合物を
含めた種々の化合物を用いることにより、末端基を介し
て他の化合物と反応させ、任意の末端封止型芳香族ポリ
カーボネートを得ることができ、その際の仕込み量や重
合条件により末端封止率も任意に調整することができ
る。
【0044】
【実施例】以下に、本発明を実施例及び比較例により、
更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例によっ
て何ら限定されるものではない。また、以下の例で使用
した触媒及び試薬は、それぞれ市販の製品又は文献記載
の方法に従い調製したものである。
【0045】実施例1 容量30ミリリットルのオートクレーブに、フェノール
(3.02g、32ミリモル)、ジクロロ[1,2−ビ
ス(2,6−ジイソプロピルフェニル−イミノ)エタ
ン]パラジウム(6.6mg、12マイクロモル)、M
n(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタン
ジオナト)3(14.5mg、24マイクロモル)、ビ
ス(トリフェニルホスホラニリデン)アンモニウムブロ
ミド(0.15g、0.24ミリモル)封入した。一酸
化炭素で加圧及び脱圧することにより、このオートクレ
ーブ内を一酸化炭素置換した。その後、25℃換算で
0.50MPaとなるように一酸化炭素を加圧し、さら
に、全体の圧力が0.75MPaとなるように空気を加
圧した。これを100℃に加熱し、3時間反応させた。
冷却し、脱圧した後、塩化メチレン(20ミリリット
ル)を添加し濃褐色の均一反応液を得た。反応液をそれ
ぞれガスクロマトグラフィーによって分析した結果、ジ
フェニルカーボネート(DPC)が0.292ミリモル
生成していた(収率1.82%)。実施例1で得られた
DPCの生成量、収率、生成速度を第1表に示す。なお
DPCの収率は、フェノール基準として%で示し、DP
C生成速度は、単位時間、単位パラジウム量あたりのD
PC生成量をTOF(mol−DPC/mol−Pd・
時間)で示す。
【0046】実施例2 実施例1において、ジクロロ[1,2−ビス(2,6−
ジイソプロピルフェニル−イミノ)エタン]パラジウム
の代わりにジクロロ[2,3−ビス(2,6−ジイソプ
ロピルフェニル−イミノ)ブタン]パラジウム(7.0
mg、12マイクロモル)を添加した以外は、実施例1
と同様に実施した。実施例2で得られたDPCの生成
量、収率、生成速度を第1表に示す。
【0047】実施例3 実施例1において、ジクロロ[1,2−ビス(2,6−
ジイソプロピルフェニル−イミノ)エタン]パラジウム
の代わりにジシアナト[1,2−ビス(2,6−ジイソ
プロピルフェニル−イミノ)エタン]パラジウム(6.
8mg、12マイクロモル)を添加した以外は、実施例
1と同様に実施した。実施例3で得られたDPCの生成
量、収率、生成速度を第1表に示す。
【0048】実施例4 実施例1において、ジクロロ[1,2−ビス(2,6−
ジイソプロピルフェニル−イミノ)エタン]パラジウム
の代わりにジシアナト[2,3−ビス(2,6−ジイソ
プロピルフェニル−イミノ)ブタン]パラジウム(7.
1mg、12マイクロモル)を添加した以外は、実施例
1と同様に実施した。実施例4で得られたDPCの生成
量、収率、生成速度を第1表に示す。
【0049】実施例5 実施例1において、ジクロロ[1,2−ビス(2,6−
ジイソプロピルフェニル−イミノ)エタン]パラジウム
の代わりにジナイトライト[2,3−ビス(2,6−ジ
イソプロピルフェニル−イミノ)ブタン]パラジウム
(7.2mg、12マイクロモル)を用いた以外は、実
施例1と同様に実施した。実施例5で得られたDPCの
生成量、収率、生成速度を第1表に示す。
【0050】実施例6 実施例1において、ジクロロ[1,2−ビス(2,6−
ジイソプロピルフェニル−イミノ)エタン]パラジウム
の代わりにジアジド[2,3−ビス(2,6−ジイソプ
ロピルフェニル−イミノ)ブタン]パラジウム(7.1
mg、12マイクロモル)を用いた以外は、実施例1と
同様に実施した。実施例6で得られたDPCの生成量、
収率、生成速度を第1表に示す。
【0051】比較例1 実施例1において、ジクロロ[1,2−ビス(2,6−
ジイソプロピルフェニル−イミノ)エタン]パラジウム
の代わりに臭化パラジウム(3.2mg、12マイクロ
モル)を用いた以外は、実施例1と同様に実施した。比
較例1で得られたDPCの生成量、収率、生成速度を第
1表に示す。
【0052】
【表1】
【0053】第1表におけるパラジウム化合物は次の通
りである。 Pd(ArN=CH-)2Cl2 :ジクロロ[1,2−ビス(2,6−
ジイソプロピルフェニル−イミノ)エタン]パラジウム Pd(ArN=CMe-)2 Cl2 :ジクロロ[2,3−ビス(2,6
−ジイソプロピルフェニル−イミノ)ブタン]パラジウ
ム Pd(ArN=CH-)2 OCN)2 :ジシアナト[1,2−ビス
(2,6−ジイソプロピルフェニル−イミノ)エタン]
パラジウム Pd(ArN=CMe-)2(OCN)2 :ジシアナト[2,3−ビス
(2,6−ジイソプロピルフェニル−イミノ)ブタン]
パラジウム Pd(ArN=CMe-)2(NO2)2 :ジナイトライト[2,3−ビス
(2,6−ジイソプロピルフェニル−イミノ)ブタン]
パラジウム Pd(ArN=CMe-)2(N3)2: ジアジド[2,3−ビス(2,6
−ジイソプロピルフェニル−イミノ)ブタン]パラジウ
ム PdBr2:臭化パラジウム
【0054】実施例7 容量30ミリリットルのステンレス製オートクレーブ
に、磁気撹拌子、ビスフェノールA(0.950g、
4.16ミリモル)、(6,6’−ジメチル−2,2’
−ビピリジル)パラジウムジクロリド(4.5mg、1
2.5マイクロモル)、Mn(2,2,6,6−テトラ
メチル−3,5−ヘプタンジオナト)3(45.4m
g、75.0マイクロモル)、ビス(トリフェニルホス
ホラニリデン)アンモニウムブロミド(0.232g、
0.375ミリモル)、ハイドロキノン(41.3m
g、0.375ミリモル)、モレキュラーシーブ3A
(1g)、塩化メチレン(5ml)を封入した。このオ
ートクレーブ内を窒素ガスにより反応容器内を置換した
後、一酸化炭素で加圧及び脱圧することにより一酸化炭
素置換した。その後、25℃換算で6.0MPaとなる
ように一酸化炭素を加圧し、さらに、全体の圧力が6.
3MPaとなるように酸素を加圧した。この反応容器を
磁気攪拌機付き油浴中において、100℃に加熱撹拌す
ることにより24時間反応させた。反応後冷却し、脱圧
した後、内容物を塩化メチレン(30ミリリットル)で
洗い出し、濾過した。この濾液を減圧濃縮後、大過剰量
のメタノールに投入して沈殿物を得た。この沈殿物を濾
過により採取し、メタノールで充分洗浄した後、6時間
減圧乾燥しての粉末状生成物(芳香族ポリカーボネー
ト)を得た。得られたポリカーボネートの重量から、そ
の中に含まれるビスフェノールA構造の総モル数を求
め、仕込んだビスフェノールAのモル数を基準として、
収率(86%)を算出するとともに、GPC(ゲル透過
型液体クロマトグラフ装置、溶離液:クロロホルム、カ
ラム:Shodex K−804L、標準物質:ポリス
チレン)を用いて、その重量平均分子量(Mw=760
0)、数平均分子量(Mn=3300)を求めた。さら
に、以上の操作で得られた芳香族ポリカーボネートはI
R、NMR等の構造解析の結果、ビスフェノールAを原
料とする市販のポリカーボネートと同一の主鎖構造を持
つことを確認した。実施例7の反応条件と結果を第2表
に示す。
【0055】実施例8 実施例7において、ビスフェノールAの仕込量を0.4
75g(2.08ミリモル)とした以外は、実施例7と
同様に実施した。実施例8の反応条件と結果を第2表に
示す。
【0056】実施例9 実施例8において、(6,6’−ジメチル−2,2’−
ビピリジル)パラジウムジクロリドの代わりに(6,
6’−ジメチル−2,2’−ビピリジル)パラジウムジ
シアネート(4.7mg、12.5マイクロモル)を用
いた以外は、実施例8と同様に実施した。実施例9の反
応条件と結果を第2表に示す。
【0057】実施例10 実施例8において、(6,6’−ジメチル−2,2’−
ビピリジル)パラジウムジクロリドの代わりに(6,
6’−ジメチル−2,2’−ビピリジル)パラジウムジ
アジド(4.7mg、12.5マイクロモル)を用いた
以外は、実施例8と同様に実施した。実施例10の反応
条件と結果を第2表に示す。
【0058】実施例11 実施例7において、(6,6’−ジメチル−2,2’−
ビピリジル)パラジウムジクロリドの代わりにジクロロ
[2,3−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル−イ
ミノ)ブタン]パラジウム(7.3mg、12.5マイ
クロモル)を用いた以外は、実施例7と同様に実施し
た。実施例11の反応条件と結果を第2表に示す。
【0059】実施例12 実施例11において、ビスフェノールAの仕込量を0.
475g(2.08ミリモル)とした以外は、実施例1
1と同様に実施した。実施例12の反応条件と結果を第
2表に示す。
【0060】実施例13 実施例12において、ジクロロ[2,3−ビス(2,6
−ジイソプロピルフェニル−イミノ)ブタン]パラジウ
ムの代わりにジシアナト[2,3−ビス(2,6−ジイ
ソプロピルフェニル−イミノ)ブタン]パラジウム
(7.4mg、12.5マイクロモル)を用いた以外
は、実施例12と同様に実施した。実施例13の反応条
件と結果を第2表に示す。
【0061】実施例14 実施例12において、ジクロロ[2,3−ビス(2,6
−ジイソプロピルフェニル−イミノ)ブタン]パラジウ
ムの代わりにジアジド[2,3−ビス(2,6−ジイソ
プロピルフェニル−イミノ)ブタン]パラジウム(7.
4mg、12.5マイクロモル)を用いた以外は、実施
例12と同様に実施した。実施例14の反応条件と結果
を第2表に示す。
【0062】比較例2 実施例7において(6,6’−ジメチル−2,2’−ビ
ピリジル)パラジウムジクロリドの代わりに臭化パラジ
ウム(3.3mg、12.5マイクロモル)を用い、M
n(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタン
ジオナト)3の代わりに酢酸セリウム(25.1mg、
75.0マイクロモル)を用いた以外は、実施例7と同
様に実施した。比較例2の反応条件と結果を第2表に示
す。
【0063】
【表2】
【0064】第2表における記号およびパラジウム化合
物は次の通りである。 Mw : 重量平均分子量 Mn : 数平均分子量 Pd(6,6'-Me2bpy)Cl2: (6,6’−ジメチル―2,2’
―ビピリジル)パラジウムジクロリド Pd(6,6'-Me2bpy)(OCN)2:(6,6’−ジメチル―2,
2’―ビピリジル)パラジウムジシアネート Pd(6,6'-Me2bpy)(N3)2: (6,6’−ジメチル―2,
2’―ビピリジル)パラジウムジアジド Pd(ArN=CMe-)2 Cl2 :ジクロロ[2,3−ビス(2,6
−ジイソプロピルフェニル−イミノ)ブタン]パラジウ
ム Pd(ArN=CMe-)2(OCN)2 :ジシアナト[2,3−ビス
(2,6−ジイソプロピルフェニル−イミノ)ブタン]
パラジウム Pd(ArN=CMe-)2(N3)2: ジアジド[2,3−ビス(2,6
−ジイソプロピルフェニル−イミノ)ブタン]パラジウ
ム PdBr2:臭化パラジウム Mn(TMHD)3:Mn(2,2,6,6−テトラメチル−3,
5−ヘプタンジオナト)3 Ce(OAc)3・H2O : 酢酸セリウム
【0065】
【発明の効果】本発明の方法により、エステル交換法に
よる芳香族ポリカーボネートの合成などにおける種々の
有機化合物合成の中間体として有用な芳香族炭酸エステ
ル化合物を、一価芳香族ヒドロキシ化合物から一段で、
かつ、従来の触媒に比べて、より高い収率、より高い反
応速度で効率よく製造することができる。また、本発明
の方法により、電気・電子分野、自動車分野、光学部品
分野、構造材料分野等における樹脂材料等として有用な
芳香族ポリカーボネートを、二価芳香族ヒドロキシ化合
物、一酸化炭素および酸素から一段で、従来の触媒に比
べて、より高い分子量、より高い収率、より高い重合速
度で目的の芳香族ポリカーボネートを効率よく、製造す
ることができる。従って、本発明の方法は、芳香族炭酸
エステルまたは芳香族ポリカーボネートを効率よく製造
できる方法として利用価値が高いものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹内 和彦 茨城県つくば市東1−1−1 独立行政法 人産業技術総合研究所つくばセンター内 (72)発明者 浅井 道彦 茨城県つくば市東1−1−1 独立行政法 人産業技術総合研究所つくばセンター内 (72)発明者 上田 充 茨城県つくば市東1−1−1 独立行政法 人産業技術総合研究所つくばセンター内 Fターム(参考) 4H006 AA02 AC48 BA08 BA18 BA25 BA39 BA42 BA47 BA50 BA53 BA75 BE30 BE40 BJ50 4H039 CA66 CD10 CF30 4J029 AA09 AB04 AC01 AC02 AE04 BB05A BB10A BB12A BB13A BB13B BD09A BE05A BF14A BH02 DB07 DB12 DB13 FA07 FA12 HC08 HC09 JA061 JA161 JB112 JB121 JB151 JC091 JC131 JC141 JC151 JC221 JC231 JC631 JF071 JF271 JF381 JF411 JF511 JF531 JF561 JF571 JF581

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)シアン酸イオン、イソシアン酸イ
    オン、アジドイオン、亜硝酸イオン、塩素イオンから選
    択される少なくともを一つをアニオン性配位子として含
    有するパラジウム錯体と(b)レドックス触媒及び
    (c)助触媒からなる触媒の存在下で、一価芳香族ヒド
    ロキシ化合物又は二価芳香族ヒドロキシ化合物と、一酸
    化炭素及び酸素を、酸化的カルボニル化反応させること
    特徴とする芳香族炭酸エステル又は芳香族ポリカーボネ
    ートの製造方法。
  2. 【請求項2】 (a)パラジウム錯体として、窒素原子
    を配位原子とする二座配位子を支持配位子として含有す
    るパラジウム錯体を用いる請求項1に記載の芳香族炭酸
    エステル又は芳香族ポリカーボネートの製造方法。
  3. 【請求項3】 (a)パラジウム錯体における支持配位
    子として、(a−1)窒素原子のα位炭素の置換基が水
    素以外のビピリジル系化合物および/又は(a−2)ジ
    イミン系化合物を含有するパラジウム錯体を用いる請求
    項2に記載の芳香族炭酸エステル又は芳香族ポリカーボ
    ネートの製造方法。
  4. 【請求項4】 (b)レドックス触媒として、(b−
    1)金属レドックス触媒および(b−2)有機レドック
    ス触媒を用いる請求項1〜3のいずれかに記載の芳香族
    炭酸エステル又は芳香族ポリカーボネートの製造方法。
  5. 【請求項5】 (b)レドックス触媒成分として、異な
    る二種類以上の(b−1)金属レドックス触媒を用いる
    請求項1〜3のいずれかに記載の芳香族炭酸エステル又
    は芳香族ポリカーボネートの製造方法。
  6. 【請求項6】 (c)助触媒としてハロゲン化オニウム
    化合物を添加する請求項1〜5のいずれかに記載の芳香
    族炭酸エステル又は芳香族ポリカーボネートの製造方
    法。
  7. 【請求項7】 (c)助触媒としてハロゲン化オニウム
    化合物および脱水剤を添加する請求項1〜6のいずれか
    に記載の芳香族炭酸エステル又は芳香族ポリカーボネー
    トの製造方法。
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