JP2003246037A - 化粧ボード - Google Patents

化粧ボード

Info

Publication number
JP2003246037A
JP2003246037A JP2002048460A JP2002048460A JP2003246037A JP 2003246037 A JP2003246037 A JP 2003246037A JP 2002048460 A JP2002048460 A JP 2002048460A JP 2002048460 A JP2002048460 A JP 2002048460A JP 2003246037 A JP2003246037 A JP 2003246037A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheet
decorative board
magnetic powder
resin
adhesive layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002048460A
Other languages
English (en)
Inventor
Eitoku Yasuda
永徳 安田
Shoho Matsumoto
昌宝 松本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SHINKO KASEI KK
Original Assignee
SHINKO KASEI KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SHINKO KASEI KK filed Critical SHINKO KASEI KK
Priority to JP2002048460A priority Critical patent/JP2003246037A/ja
Publication of JP2003246037A publication Critical patent/JP2003246037A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Finishing Walls (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】画鋲、釘、ビスあるいはマグネットなどの取付
け用治具を用いて、所望物品を容易に取付け得ると共
に、該治具を取外した後でも良好な外観を保持すること
ができる上、制振性、遮音性も良好で、かつリサイクル
を可能とすることができる化粧ボードを提供する。 【解決手段】内部に気孔又は空間を有する軽量板状体の
少なくとも一方の面に、磁性粉体を含む接着剤層を介し
てシート状布材を設けた化粧ボードである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は化粧ボードに関す
る。さらに詳しくは、本発明は、軽量板状体を基材と
し、画鋲、釘、ビスあるいはマグネットなどの取付け用
治具を用いて、所望物品を容易に取付け得ると共に、該
治具を取外した後でも良好な外観を保持することができ
る上、制振性、遮音性も良好で、かつリサイクルを可能
とすることができ、例えば壁材、間仕切り、パーティシ
ョン、掲示板などとして好適な化粧ボードに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、発泡体などの軽量材料を基材と
し、少なくとも一方の面に熱可塑性樹脂シートやフィル
ムを設けてなる積層体は、軽量性、断熱性、防音性など
に優れていることから、ドア、壁材、間仕切りなどの建
築用材料として賞用されている。このような積層体にお
いては、例えば表面保護層として、あるいは裏打ち材な
どとして、織布、編布、不織布などの布材が用いられる
ことがある。しかしながら、これらの布材は、表面保護
材や裏打ち材としての機能を利用するために用いたもの
であり、画鋲、釘、ビスなどの取付け用治具を用いて所
望物品を取付け、該治具を取外した後でも、外観が損な
われないために用いたものではない。また、前記積層体
において、酸化鉄や鉄粉などのフィラーを含む熱可塑性
樹脂層を設けたものも知られている。しかしながら、こ
の酸化鉄や鉄粉などを含む層は、制振性や遮音性などを
付与するためのものであって、取付け用治具のマグネッ
トを用いて、所望物品を取付ける目的で設けたものでは
ない。一方、近年、環境問題及び省資源の観点から、各
種製品に対して、リサイクル性が求められるようにな
り、建築用材料においても、リサイクルが可能になるよ
うに、なんらからの工夫が望まれるようになってきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情のもとで、軽量板状体を基材とし、画鋲、釘、ビス
あるいはマグネットなどの取付け用治具を用いて、所望
物品を容易に取付け得ると共に、該治具を取外した後で
も良好な外観を保持することができる上、制振性、遮音
性も良好で、かつリサイクルを可能とすることができる
化粧ボードを提供することを目的としてなされたもので
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の好
ましい機能を有する化粧ボードを開発すべく鋭意研究を
重ねた結果、軽量板状体の片面又は両面に、磁性粉体を
含む接着剤層を介してシート状布材を設けることによ
り、その目的に達成し得ることを見出し、この知見に基
づいて本発明を完成するに至った。すなわち、本発明
は、(1)内部に気孔又は空間を有する軽量板状体の少
なくとも一方の面に、磁性粉体を含む接着剤層を介して
シート状布材を設けたことを特徴とする化粧ボード、
(2)軽量板状体の一方の面に、磁性粉体を含む接着剤
層を介してシート状布材を設けると共に、他方の面に、
接着剤層を介してプラスチックシートを設けてなる第1
項記載の化粧ボード、(3)軽量板状体が、発泡倍率2
〜60のプラスチック発泡体シートである第1項又は第
2項記載の化粧ボード、(4)接着剤層に含まれる磁性
粉体が、鉄系磁性粉体である第1項、第2項又は第3項
記載の化粧ボード、(5)シート状布材が、織布、編布
又は不織布である第1項ないし第4項のいずれかに記載
の化粧ボード、及び(6)化粧ボードを構成する各層の
有機材料が同一種類のものである第1項ないし第5項の
いずれかに記載の化粧ボード、を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の化粧ボードは、軽量板状
体の少なくとも一方の面に、磁性粉体を含む接着剤層を
介してシート状布材を設けた積層構造体であって、前記
軽量板状体としては、内部に気孔又は空間を有する板状
体が用いられる。この内部に気孔又は空間を有する板状
体は、化粧ボードとしての機械特性を有し、かつ画鋲、
釘、ビスなどの取付け用治具を取付け得るものであれば
よく、その材質については特に制限されず、例えばプラ
スチック系、木質系、紙系など、様々な板状体を用いる
ことができる。このような板状体の具体例としては、プ
ラスチック発泡体シート、プラスチックダンボール、コ
ルク、紙ダンボールなどが挙げられるが、これらの中
で、特にプラスチック発泡体シートが好ましい。前記プ
ラスチック発泡体シートとしては、化粧ボードの基材と
しての特性やリサイクル性などを考慮すると、ポリオレ
フィン系発泡体シート、ポリ塩化ビニル系発泡体シー
ト、非晶性ポリエステル系発泡体シートなどが好ましく
用いられる。これらの発泡体シートの作製方法として
は、特に制限はなく、押出発泡成形、射出発泡成形、発
泡粒子を用いる金型発泡成形などの中から、それぞれの
材質に応じて適宜選択すればよい。
【0006】前記ポリオレフィン系発泡体シートに素材
として用いられるポリオレフィン系樹脂としては、特に
制限はなく、例えばエチレン、プロピレン、ブテン−
1、3−メチルブテン−1、3−メチルペンテン−1、
4−メチルペンテン−1などのα−オレフィンの単独重
合体やこれらの共重合体、あるいはこれらと他の共重合
可能な不飽和単量体との共重合体などが挙げられる。代
表例としては、高密度、中密度、低密度ポリエチレンや
直鎖状低密度ポリエチレン、超高分子量ポリエチレン、
エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸
エチル共重合体などのポリエチレン類、プロピレン単独
重合体、プロピレン−エチレンブロック共重合体やラン
ダム共重合体、プロピレン−エチレン−ジエン化合物共
重合体などのポリプロピレン類、ポリブテン−1、ポリ
4−メチルペンテン−1などを挙げることができる。上
記ポリプロピレン類の中では結晶性のポリプロピレン系
樹脂がよく用いられ、この結晶性のポリプロピレン系樹
脂としては、例えば結晶性を有するアイソタクチックプ
ロピレン単独重合体、エチレン単位の含有量の少ないエ
チレン−プロピレンランダム共重合体、プロピレン単独
重合体からなるホモ部とエチレン単位の含有量の比較的
多いエチレン−プロピレンランダム共重合体からなる共
重合部とから構成されたプロピレンブロック共重合体、
さらには前記プロピレンブロック共重合体における各ホ
モ部又は共重合部が、さらにブテン−1などのα−オレ
フィンを共重合したものからなる結晶性のプロピレン−
エチレン−α−オレフィン共重合体などが挙げられる。
このポリオレフィン系樹脂は1種用いてもよいし、2種
以上を組み合わせて用いてもよく、また、再生品も用い
ることができるが、化粧ボードの用途に応じて適宜選択
して用いるのが好ましい。ポリオレフィン系樹脂の中で
は、特にポリプロピレン系樹脂が好適である。
【0007】また、ポリ塩化ビニル系発泡体シートの素
材としては、軟質塩化ビニル系樹脂が好ましく用いられ
る。この軟質塩化ビニル系樹脂における塩化ビニル系樹
脂としては、例えば数平均重合度が約800〜2500
のポリ塩化ビニル、塩化ビニルを主体とする共重合体
(例えばエチレン−塩化ビニル共重合体、酢酸ビニル−
塩化ビニル共重合体、塩化ビニル−ハロゲン化オレフィ
ン共重合体など)、あるいはこれらのポリ塩化ビニル又
は塩化ビニル共重合体を主体とする他の相溶性の樹脂
(例えばポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹
脂、酢酸ビニル樹脂、ウレタン樹脂、アクリロニトリル
−スチレン−ブタジエン共重合体、部分ケン化ポリビニ
ルアルコールなど)とのブレンド物などが挙げられる。
前記のポリ塩化ビニル又は塩化ビニルを主体とする共重
合体は塊状重合法、乳化重合法、懸濁重合法、溶液重合
法など常用のいかなる製造法によって得られたものでも
よい。これら塩化ビニル系樹脂は1種用いてもよいし、
2種以上を組み合わせて用いてもよく、また再生品を用
いることができる。軟質塩化ビニル系樹脂は、上記塩化
ビニル系樹脂100重量部に対し、20〜50重量部程
度の可塑剤を配合することにより、調製することができ
る。上記可塑剤としては、例えばジ−n−オクチルフタ
レート、ジ−2−エチルヘキシルフタレート、ジイソノ
ニルフタレート、ジイソデシルフタレート等のフタル酸
誘導体;ジイソオクチルイソフタレート等のイソフタル
酸誘導体;ジオクチルアジペート等のアジピン酸誘導
体;その他リン酸トリクレジル、リン酸トリキシレニ
ル、エポキシ化大豆油等が包含され、中でもジオクチル
フタレート、ジオクチルアジペート、エポキシ化大豆油
が適している。
【0008】一方、非晶性ポリエステル系発泡体シート
に素材として用いられる非晶性ポリエステル系樹脂は、
加熱処理を行っても結晶化による物性の変化を起こすこ
とがなく、結晶性を有しないポリエステル樹脂である。
このような非晶性ポリエステル系樹脂としては、例え
ば、テレフタル酸、イソフタル酸などをジカルボン酸成
分とし、エチレングリコール、1,4−ブタンジオー
ル、1,4−シクロヘキサンジメタノールなどをグリコ
ール成分とする共重合ポリエステル樹脂を挙げることが
できる。これらの中で、テレフタル酸をジカルボン酸成
分とし、エチレングリコールと1,4−シクロヘキサン
ジメタノールをグリコール成分とする共重合ポリエステ
ル樹脂を好適に用いることができる。これらの非晶性ポ
リエステル系樹脂は1種用いてもよいし、2種以上を組
み合わせて用いてもよく、また再生品も用いることがで
きる。本発明において、ポリオレフィン系発泡体シー
ト、ポリ塩化ビニル系発泡体シート又は非晶性ポリエス
テル系発泡体シートを作製するには、まず、それぞれ前
記のポリオレフィン系樹脂、軟質塩化ビニル系樹脂又は
非晶性ポリエステル系樹脂に、所望により、各種添加成
分、例えば無機フィラー、酸化防止剤、熱安定剤、紫外
線吸収剤、光安定剤、塩素捕捉剤、難燃剤、難燃助剤、
滑剤、離型剤、着色剤、さらには可塑剤やプロセスオイ
ルや流動パラフィンなどの軟化剤、他の熱可塑性樹脂や
熱可塑性エラストマーなどを適宜配合し、タンブラーブ
レンダー、ヘンシェルミキサーなどで混合するか、又は
混合後さらに単軸押出機や多軸押出機を用いて溶融混練
造粒することにより、各樹脂組成物を調製する。
【0009】次に、この各樹脂組成物を用い、それぞれ
の樹脂の種類に応じた発泡成形法を用い、発泡成形する
ことにより、所望の発泡体シートを得ることができる。
本発明の化粧ボードにおいて、基材として好ましく用い
られるプラスチック発泡体シートの発泡倍率としては特
に制限はなく、例えば取付け用治具としてマグネットを
用い、所望物品を取付ける場合には、5〜60倍程度、
好ましくは20〜50倍の範囲にある発泡体シートを用
いることができるが、画鋲、釘、ビスなどの取付け用治
具を用いて所望物品が取付ける場合には、2〜20倍程
度、好ましくは4〜15倍程度の比較的低発泡倍率の発
泡体シートの使用が好ましい。また、このプラスチック
発泡体シートの厚さは、通常5〜50mm、好ましくは1
0〜30mmの範囲で選定される。本発明においては、基
材として、プラスチック軽量板状体を用いる場合、接着
剤層との密着性を向上させるために、その表面にプライ
マー層を設けるのが有利である。このプライマー層とし
ては、例えばエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂やオレ
フィン系樹脂又はそれらの混合物、塩素化ポリオレフィ
ン樹脂、ポリウレタン樹脂、マレイン酸変性ポリプロピ
レン樹脂などを溶剤に溶かしたもの、又はこれらの樹脂
を微粉砕し、界面活性剤などの添加によりエマルジョン
化した塗工液を塗工し、乾燥させて、厚さ1〜5μm程
度のプライマー層を設けるのがよい。なお、基材とし
て、スキン層を有しないプラスチック発泡体シート(表
面をスライスし、スキン層を取除いたもの)を用いる場
合には、前記のプライマー層を設けなくとも、十分な密
着性を得ることができるので、本発明で用いる軽量板状
体として特に望ましい。
【0010】本発明の化粧ボートにおいては、このよう
にして得られた軽量板状体の片面又は両面に、磁性粉体
を含む接着剤層を介してシート状布材が設けられる。前
記接着剤層を構成する接着剤としては特に制限はなく、
様々な種類のものを用いることができるが、熱融着によ
り、軽量板状体にシート状布材を密着性よく接着し得る
ものであって、画鋲、釘、ビスなどが容易に取付けられ
るように、ある程度可撓性を有するものが好ましい。こ
のような接着剤としては例えば塩素化ポリオレフィン樹
脂、ポリウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、ビニル系樹
脂、酢酸ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、エチレン
−酢酸ビニル共重合体樹脂、アクリル−酢酸ビニル共重
合体樹脂、ポリアミド系樹脂、天然又は合成ゴム、ポリ
エチレン/ゴム混合物などを主成分とする公知のホット
メルト系接着剤の中から、適宜選択して用いることがで
きる。また、この接着剤の中に含有される磁性粉体とし
ては、鉄粉体や酸化鉄粉体などの鉄系磁性粉体、あるい
はバリウムフェライトやストロンチウムフェライトなど
のフェライト系粉体、Sm−Co合金、Ce−Co合金
などの希土類系合金粉体などが挙げられるが、これらの
中で経済性などの点から鉄系磁性粉体が好適である。こ
の磁性粉体の平均粒径は、通常1〜100μmの範囲で
ある。また、この磁性粉体と接着剤中の樹脂分との含有
割合は、重量比で、通常90:10ないし65:35の
範囲で選定される。磁性粉体の量が上記範囲より少ない
と、取付け用治具としてマグネットを用いる場合に、所
望物品の化粧ボードへの取付け性が不十分となるおそれ
があるし、上記範囲より多いと接着剤としての機能が十
分に発揮されにくい。
【0011】この磁性粉体を含む接着剤層の厚さは、通
常0.5〜2.0mmの範囲で選定される。本発明の化粧ボ
ードにおけるシート状布材としては、織布、編布又は不
織布を用いることができる。このシート状布材の素材と
しては特に制限はなく、例えば木綿、ジュート、セルロ
ース繊維、レーヨン繊維などの天然繊維や半合成繊維;
ナイロン繊維、芳香族ポリアミド繊維、ポリエステル繊
維、ポリプロピレン繊維、ポリエチレン繊維、アクリル
繊維などの合成繊維;炭素繊維、ガラス繊維、各種の金
属繊維、各種のセラミック繊維などの無機繊維;あるい
はこれらの混紡繊維などを挙げることができるが、これ
らの中で、リサイクル性などの点から合成繊維が好適で
ある。このシート状布材の厚さとしては特に制限はない
が、有機繊維からなるものである場合、通常25〜15
0g/m2、好ましくは50〜100g/m2の範囲であ
る。このシート状布材は、前記の磁性粉体含有接着剤を
用い、熱融着法により設けることができる。本発明の化
粧ボードにおいては、基材である軽量板状体の片面に、
磁性粉体含有接着剤層を介してシート状布材を設けた場
合、他方の面に、補強などの目的で、接着剤層を介して
プラスチックシートを設けることができる。前記プラス
チックシートしては、特に制限はないが、補強性やリサ
イクル性などを考慮すると、ポリオレフィン系樹脂シー
ト、ポリ塩化ビニル系樹脂シート、及び非晶性ポリエス
テル系樹脂シートなどが好ましく用いられる。これらの
プラスチックシートの素材として、それぞれ用いられる
ポリオレフィン系樹脂、軟質塩化ビニル系樹脂及び非晶
性ポリエステル系樹脂としては、前述の基材である軽量
板状体の素材について説明したものと同じものを挙げる
ことができる。
【0012】また、このプラスチックシートには、無機
フィラー20〜85重量%を含有させることができる。
この含有量が20重量%未満では切削加工性や剛性など
が不十分となるおそれがあるし、85重量%を超えると
シート成形性及び耐衝撃性が低下する上、重量が重くな
り、好ましくない。好ましい無機フィラーの含有量は3
0〜75重量%の範囲である。ここで、無機フィラーと
しては、例えば炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水
酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、カオリン、シ
リカ、パーライト、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、焼
成アルミナ、ケイ酸カルシウム、タルク、マイカなどが
挙げられ、これらは単独で用いてもよいし、2種以上を
組み合わせて用いてもよい。これらの無機フィラーの中
で、切削性及び経済性などの点から、炭酸カルシウム、
タルク、水酸化アルミニウム及び水酸化マグネシウムが
好ましく、特に炭酸カルシウムが好適である。この炭酸
カルシウムとしては特に制限はなく、沈降製炭酸カルシ
ウム、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウムなど、
いずれも用いることができる。この炭酸カルシウムの平
均粒径は、通常0.05〜200μm、好ましくは0.5
〜20μmの範囲である。該シートには、所望により、
各種添加成分、例えば酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸
収剤、光安定剤、塩素捕捉剤、難燃剤、難燃助剤、滑
剤、離型剤、着色剤、さらには可塑剤やプロセスオイル
や流動パラフィンなどの軟化剤、他の熱可塑性樹脂や熱
可塑性エラストマーなどを適宜含有させることができ
る。該プラスチックシートを作製するには、例えばま
ず、前述したポリオレフィン系樹脂、軟質塩化ビニル系
樹脂又は非晶性ポリエステル系樹脂それぞれに、消耗に
より無機フィラー及び各種添加成分とを配合し、タンブ
ラーブレンダー、ヘンシェルミキサーなどで混合する
か、又は混合後さらに単軸押出機や多軸押出機を用いて
溶融混練造粒することにより、シート用成形材料を調製
する。次いで、この成形材料を、公知の方法、例えばキ
ャスト成形、押出しシート成形、カレンダー成形などの
方法によって成形し、シートを作製する。なお、押出機
中でこの成形材料を発泡させ、適当な発泡倍率を有する
発泡シートを作製してもよい。
【0013】このプラスチックシートの厚さは、通常1
〜5mm程度である。本発明においては、このようにして
得られたプラスチックシートの少なくとも片面に、その
上に設けられる接着剤層との密着性を向上させる目的
で、所望により、該シートに酸化法や凹凸化法などの物
理的又は化学的表面処理を施すことができる。上記酸化
法としては、例えばコロナ放電処理、クロム酸処理、火
炎処理、熱風処理、オゾン・紫外線照射処理などが挙げ
られ、また、凹凸化法としては、例えばサンドブラスト
法、溶剤処理法などが挙げられる。これらの表面処理法
は、シートの種類に応じて適宜選ばれるが、一般にはコ
ロナ放電処理法が、効果及び操作性などの面から、好ま
しく用いられる。本発明においては、基材である軽量板
状体と、このプラスチックシートとの間に介在させる接
着剤層を構成する接着剤としては、前述のシート状布材
を設ける際に用いる接着剤について説明したものと同じ
ものを挙げることができる。該接着剤層の厚さは、通常
1〜20μm程度である。図1及び図2は、それぞれ本
発明の化粧ボードの異なる例を示す断面図であって、図
1の化粧ボード10は、軽量板状体1の両面に、それぞ
れ磁性粉体含有接着剤層2及び2'を介してシート状布
材3及び3'が設けられた構造を有している。一方、図
2の化粧ボード20は、軽量板状体の1の一方の面に、
磁性粉体含有接着剤層2を介してシート状布材3が設け
られていると共に、該軽量板状体1の他方の面に、接着
剤層4を介してプラスチックシート5が設けられた構造
を有している。このような構造の本発明の化粧ボードに
おいては、リサイクル性の点から、各層の有機材料が同
一種類であるものが、特に好適である。
【0014】
【実施例】次に、本発明を実施例により、さらに詳細に
説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定
されるものではない。 実施例1 (1)ポリプロピレン樹脂シートの作製 ホモポリプロピレン[重量平均分子量約32万、MI
3.1g/10分]45重量部、平均粒径1.0μmの炭
酸カルシウム粉末55重量部、ヒンダードフェノール系
酸化防止剤0.2重量部をドライブレンドしたのち、二
軸混練機にて溶融混練し、押出しシート成形により、厚
さ3.0mmのポリプロピレン樹脂シートを作製した。次
に、このシートの片面に常法に従って、コロナ放電処理
を施した。 (2)ホットメルト接着剤の調製 ポリエチレンとゴム[出光ディーテスエム(株)製、商品
名「ケルタン」]との重量比1:1の混合物からなるホ
ットメルト接着剤Aを得たのち、この接着剤A20重量
部に200メッシュ篩通過の鉄粉80重量部を配合し
て、鉄粉含有ホットメルト接着剤Bを調製した。 (3)化粧ボードの作製 基材として、ポリプロピレン樹脂発泡体[(株)JSP
製、商品名「ピーブロック」、発泡倍率30倍、嵩密度
0.03g/cm3]をスライスし、スキン層のない厚さ1
5mmの発泡体シートを用い、ポリプロピレン樹脂シート
/接着剤A層/発泡体シート/鉄粉含有接着剤B層/ポ
リプロピレン織布の構成になるように各材料を重ね、こ
れをプレス機にて160℃の温度で圧着成形することに
より、目的の化粧ボードを得た。なお、ポリプロピレン
織布の厚さは100g/m2であり、接着剤A層の厚さ
は15μm、鉄粉含有接着剤B層の厚さは2mmであっ
た。 (4)化粧ボードの評価 化粧ボードのポリプロピレン織布側から、画鋲を突き刺
したところ、容易に突き刺すことができた。また、この
突き刺した画鋲を取り除いたあとには、何も痕跡が残ら
ず、極めて良好な外観を保持することができた。さら
に、該化粧ボードを垂直に立て、ポリプロピレン織布側
に、長さ25mm、幅25mmのマグネットを用い、坪量6
5g/m2で、重さが45gの紙を押止したところ、落
下することなく、該化粧ボードに取付けることができ
た。 比較例1 実施例1において、ポリプロピレン織布の代わりに、厚
さ80μmの未延伸ポリプロピレンフィルム[東セロ
(株)製、商品名「RXC−3」]を用いた以外は、実施
例1と同様にしてポリプロピレン樹脂シート/接着剤A
層/発泡体シート/鉄粉含有接着剤B層/未延伸ポリプ
ロピレンフィルムの構成を有する化粧ボードを作製し
た。この化粧ボードの未延伸ポリプロピレンフィルム側
に画鋲を突き刺したところ、容易に突き刺すことができ
た。しかし、この突き刺した画鋲を取り除いたあとに
は、画鋲による小さな穴の形成が認められた。また、マ
グネットを用いたテストでは、実施例1と同様な結果が
得られた。
【0015】
【発明の効果】本発明によれば、画鋲、釘、ビスあるい
はマグネットなどの取付け用治具を用いて、所望物品を
容易に取付け得ると共に、該治具を取外した後でも良好
な外観を保持することができる上、制振性、遮音性も良
好で、かつリサイクルを可能とし得る化粧ボードを提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の化粧ボードの構成の1例を示
す断面図である。
【図2】図2は、本発明の化粧ボードの構成の異なる例
を示す断面図である。
【符号の説明】
1 軽量板状体 2、2' 磁性粉体含有接着剤層 3、3' シート状布材 4 接着剤層 5 プラスチックシート 10、20 化粧ボード
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成14年9月18日(2002.9.1
8)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の好
ましい機能を有する化粧ボードを開発すべく鋭意研究を
重ねた結果、軽量板状体の片面又は両面に、磁性粉体を
含む接着剤層を介してシート状布材を設けることによ
り、その目的に達成し得ることを見出し、この知見に基
づいて本発明を完成するに至った。すなわち、本発明
は、(1)内部に気孔又は空間を有する軽量板状体の少
なくとも一方の面に、磁性粉体を含む熱融着性接着剤層
を介してシート状布材を設けたことを特徴とする化粧ボ
ード、(2)軽量板状体の一方の面に、磁性粉体を含む
熱融着性接着剤層を介してシート状布材を設けると共
に、他方の面に、接着剤層を介してプラスチックシート
を設けてなる第1項記載の化粧ボード、(3)軽量板状
体が、発泡倍率2〜60のプラスチック発泡体シートで
ある第1項又は第2項記載の化粧ボード、(4)熱融着
性接着剤層に含まれる磁性粉体が、鉄系磁性粉体である
第1項、第2項又は第3項記載の化粧ボード、(5)シ
ート状布材が、織布、編布又は不織布である第1項ない
し第4項のいずれかに記載の化粧ボード、及び(6)化
粧ボードを構成する各層の有機材料が同一種類のもので
ある第1項ないし第5項のいずれかに記載の化粧ボー
ド、を提供するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2E110 AA24 AA33 AB04 BA05 GA24Z GA29Z GA32W GA32X GB42W GB42Z GB62Z GB63Z 4F100 AB02G AB02H AK01C AK04 AK07 AL05 AN00 AT00C BA03 BA07 CA20G CB00G CB03 DG11B DG12B DG13B DG15B DJ01A EJ17 EJ42 JG06 JH01 JH02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内部に気孔又は空間を有する軽量板状体の
    少なくとも一方の面に、磁性粉体を含む接着剤層を介し
    てシート状布材を設けたことを特徴とする化粧ボード。
  2. 【請求項2】軽量板状体の一方の面に、磁性粉体を含む
    接着剤層を介してシート状布材を設けると共に、他方の
    面に、接着剤層を介してプラスチックシートを設けてな
    る請求項1記載の化粧ボード。
  3. 【請求項3】軽量板状体が、発泡倍率2〜60のプラス
    チック発泡体シートである請求項1又は2記載の化粧ボ
    ード。
  4. 【請求項4】接着剤層に含まれる磁性粉体が、鉄系磁性
    粉体である請求項1、2又は3記載の化粧ボード。
  5. 【請求項5】シート状布材が、織布、編布又は不織布で
    ある請求項1ないし4のいずれかに記載の化粧ボード。
  6. 【請求項6】化粧ボードを構成する各層の有機材料が同
    一種類のものである請求項1ないし5のいずれかに記載
    の化粧ボード。
JP2002048460A 2002-02-25 2002-02-25 化粧ボード Pending JP2003246037A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002048460A JP2003246037A (ja) 2002-02-25 2002-02-25 化粧ボード

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002048460A JP2003246037A (ja) 2002-02-25 2002-02-25 化粧ボード

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003246037A true JP2003246037A (ja) 2003-09-02

Family

ID=28661250

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002048460A Pending JP2003246037A (ja) 2002-02-25 2002-02-25 化粧ボード

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003246037A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006088610A (ja) * 2004-09-27 2006-04-06 Shikoku Seni Hanbai Kk リサイクル性に優れた繊維ボード掲示板
JP2007039965A (ja) * 2005-08-03 2007-02-15 Takiron Co Ltd 化粧板
JP2014128917A (ja) * 2012-12-28 2014-07-10 Nichirei Magnet Kk 劣化書板の改修工法及びこれに使用する磁性有機高分子目地材料
JP2017125351A (ja) * 2016-01-14 2017-07-20 フクビ化学工業株式会社 建築用防水シート
JPWO2018074218A1 (ja) * 2016-10-18 2019-08-08 吉野石膏株式会社 磁性層付き石膏系建材、磁性目地処理材、磁性層付き石膏系建材の製造方法
JP2021028468A (ja) * 2020-11-25 2021-02-25 住友ベークライト株式会社 施工方法、壁構造体、および施工セット
US11678757B2 (en) 2016-08-24 2023-06-20 Milliken & Company Floor mat with hidden base component
US11771253B2 (en) 2015-08-05 2023-10-03 Milliken & Company Installation of multi-component floor mat

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006088610A (ja) * 2004-09-27 2006-04-06 Shikoku Seni Hanbai Kk リサイクル性に優れた繊維ボード掲示板
JP2007039965A (ja) * 2005-08-03 2007-02-15 Takiron Co Ltd 化粧板
JP4647426B2 (ja) * 2005-08-03 2011-03-09 タキロン株式会社 化粧板
JP2014128917A (ja) * 2012-12-28 2014-07-10 Nichirei Magnet Kk 劣化書板の改修工法及びこれに使用する磁性有機高分子目地材料
US11771253B2 (en) 2015-08-05 2023-10-03 Milliken & Company Installation of multi-component floor mat
US11779144B2 (en) 2015-08-05 2023-10-10 Milliken & Company Installation of multi-component floor mat
JP2017125351A (ja) * 2016-01-14 2017-07-20 フクビ化学工業株式会社 建築用防水シート
US11678757B2 (en) 2016-08-24 2023-06-20 Milliken & Company Floor mat with hidden base component
JPWO2018074218A1 (ja) * 2016-10-18 2019-08-08 吉野石膏株式会社 磁性層付き石膏系建材、磁性目地処理材、磁性層付き石膏系建材の製造方法
JP2021028468A (ja) * 2020-11-25 2021-02-25 住友ベークライト株式会社 施工方法、壁構造体、および施工セット

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7198297B2 (ja) 再生ポリオレフィン材料からの共押出架橋多層ポリオレフィン発泡構造体及びその製造方法
JP7066483B2 (ja) Tpuキャップ層を有する、共押出された架橋ポリオレフィン発泡体
US10150273B2 (en) Coextruded, crosslinked multilayer polyolefin foam structures from recycled metallized polyolefin material and methods of making the same
US10384388B2 (en) Coextruded, crosslinked multilayer polyolefin foam structures and methods of making the same
JP2018172673A (ja) Tpuキャップ層を有する、共押出された架橋ポリオレフィン発泡体の調製方法
US20160185080A1 (en) Coextruded, crosslinked multilayer polyolefin foam structures from recycled polyolefin foam material and methods of making the same
US9486986B2 (en) Multilayered-stretched resin film
JP2003246037A (ja) 化粧ボード
WO2018079267A1 (ja) ポリプロピレン系発泡シートおよびポリプロピレン系発泡多層シート
JP4365549B2 (ja) 易剥離性多層樹脂延伸フィルム
JP2004018706A (ja) 木質樹脂成形体及び化粧材
JP3730152B2 (ja) 非架橋発泡用樹脂組成物及び非架橋発泡体
JP2005041130A (ja) 化粧パネル及びその製造方法
JP2004114454A (ja) 化粧ボ−ド
JP3359017B2 (ja) 加飾性熱可塑性樹脂シート
JP3366883B2 (ja) 化粧板
JP4035620B2 (ja) システムキッチン用面材
JP7375270B2 (ja) 樹脂シート
JP2005009237A (ja) 枠材料、枠体及びそれを用いたパネル
JP2020151864A (ja) 樹脂シート
JPH0691795A (ja) 積層樹脂シート及びその製造方法
JPH11277694A (ja) 化粧シート
JP2002029008A (ja) ポリオレフィン系積層構造体
JP3853483B2 (ja) ホルムアルデヒド捕捉化粧シート
JP2000127313A (ja) 積層体

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040218

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20040427

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A02 Decision of refusal

Effective date: 20040902

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02