JP2003245781A - 摩擦圧接方法及び摩擦圧接装置 - Google Patents

摩擦圧接方法及び摩擦圧接装置

Info

Publication number
JP2003245781A
JP2003245781A JP2002043399A JP2002043399A JP2003245781A JP 2003245781 A JP2003245781 A JP 2003245781A JP 2002043399 A JP2002043399 A JP 2002043399A JP 2002043399 A JP2002043399 A JP 2002043399A JP 2003245781 A JP2003245781 A JP 2003245781A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
joined
welded
time
measurement
members
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002043399A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4219598B2 (ja
Inventor
Tetsuya Matsubayashi
哲也 松林
Osamu Ishikawa
治 石川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
IZUMI KOGYO KK
Original Assignee
IZUMI KOGYO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by IZUMI KOGYO KK filed Critical IZUMI KOGYO KK
Priority to JP2002043399A priority Critical patent/JP4219598B2/ja
Publication of JP2003245781A publication Critical patent/JP2003245781A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4219598B2 publication Critical patent/JP4219598B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 摩擦圧接時で変化する被接合部材の物理量を
計測し、摩擦発熱工程で被接合部材の接合部が十分に接
合可能な溶融状態に形成されていることを判別してから
アップセット加圧を行うことにより、被接合部材の摩擦
圧接効率を向上させることにある。 【解決手段】 摩擦圧接装置1は、移動可能な主軸台
5、クランプ18、主軸台5の相対変位量を計測する検
出器21、制御手段26等で構成される。第1の被接合
部材31を主軸台5側に、第2の被接合部材32をクラ
ンプ18側に取付け、主軸台5を移動させ、第1の被接
合部材31を回転させた状態で第2の被接合部材32に
摩擦圧接する時、制御手段26は、摩擦発熱工程におい
て検出器21が検出する主軸台5の相対移動時の相対変
位量に基いて第1の被接合部材31の寄り速度を求め、
寄り速度の計測値を判別してからアップセット加圧を行
う。これにより、被接合部材の摩擦圧接効率は向上す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、摩擦圧接で被接合
部材を接合する摩擦圧接方法及び摩擦圧接装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】被接合部材を接合する接合装置として、
摩擦圧接装置が知られている。摩擦圧接装置は、例え
ば、第2の被接合部材を固定し、第1の被接合部材を回
転させた状態で第2の被接合部材側に押圧することによ
って、第1の被接合部材と第2の被接合部材を摩擦熱で
接合するものである。第1の被接合部材を第2の被接合
部材に押圧する工程には、摩擦発熱工程とアップセット
加圧工程がある。摩擦発熱工程では、第1の被接合部材
を回転させた状態で、一定の圧力(摩擦圧)と所定の送
り速度により第1の被接合部材を第2の被接合部材側に
摩擦寄り代分だけ押圧される。第1の被接合部材と第2
の被接合部材の接触部には摩擦熱が発生し、第1の被接
合部材と第2の被接合部材が摩擦圧接される。摩擦発熱
工程からアップセット加圧工程に移行するタイミング
は、第1の被接合部材が第2の被接合部材に押圧を開始
してから摩擦寄り代分まで押圧する時間や、寄り代とす
る押圧量を予め設定し、このような設定値に基いて制御
される。その上さらに、第1の被接合部材と第2の被接
合部材の接触部から火花の飛散開始が目視によって確認
されたら、摩擦発熱工程の次工程となるアップセット加
圧工程がすぐに実施される。すなわち、第1の被接合部
材と第2の被接合部材の接触部から火花が飛散し始める
頃には、第1の被接合部材と第2の被接合部材の接触部
の相状態が接合可能な溶融状態になってきており、この
状態でアップセット加圧工程を実施する。アップセット
加圧工程では、第1の被接合部材と第2の被接合部材を
摩擦圧接された状態で、第1の被接合部材の回転を急停
止させ、摩擦圧より大きい圧力(アップセット圧)が所
定時間の間印加される。すると、第1の被接合部材と第
2の被接合部材とのアップセット寄り代分が押圧され、
第1の被接合部材と第2の被接合部材は、第1の被接合
部材と第2の被接合部材の接触部で接合される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の摩擦
圧接機では、第1の被接合部材と第2の被接合部材を接
合する場合、被接合部材の材質によっては、第1の被接
合部材と第2の被接合部材との接合状態が十分でない場
合がある。接合状態が十分でないと、強度が低下する。
例えば、FC材(ねずみ鋳鉄品)、FCD材(球状黒鉛
鋳鉄品)等の鋳鉄品で形成された被接合部材を接合する
場合である。このような場合には、摩擦発熱工程で第1
の被接合部材と第2の被接合部材の接触部から火花の飛
散が開始されていても、第1の被接合部材と第2の被接
合部材の接触部が、十分に接合できるための溶融状態
(均一な液相状態)になっていないことがある。鋼材等
で形成された被接合部材を摩擦圧接する場合、摩擦発熱
工程において所定の送り速度で第1の被接合部材を第2
の被接合部材に摩擦圧接すれば、押圧時の第2の被接合
部材に対する第1の被接合部材の実質的な速度(寄り速
度)は安定した状態で変化する。すなわち、第1の被接
合部材と第2の被接合部材の接触部全体が、摩擦熱によ
って固相状態から接合可能な溶融状態に満遍無く変化し
ているためである。しかしながら、鋳鉄品で形成された
被接合部材を摩擦圧接する場合、第1の被接合部材と第
2の被接合部材の接触部において、摩擦熱の発生効率が
良い部分と悪い部分とが生じ易くなる。この結果、第1
の被接合部材と第2の被接合部材の接触部は、固相に近
い溶融状態の部分と、液相に近い溶融状態の部分とが共
存した相状態になる。この状態で、第1の押圧被接合部
材を第2の被接合部材に向けて摩擦圧接すると、第2の
被接合部材に対する第1の被接合部材の寄り速度は、変
動した状態で変化する。したがって、アップセット加圧
工程に移行する直前で、液相に近い溶融状態の部分から
火花が飛散しても、第1の被接合部材と第2の被接合部
材の接触部全体は、均一な液相状態が形成されていな
い。故に、この状態でアップセット加圧工程を実施して
も、第1の被接合部材と第2の被接合部材との接合状態
は不十分となり、第1と第2の被接合部材の摩擦圧接効
率は低下する。本発明は、このような問題点を解決する
ために創案されたものであり、本発明が解決しようとす
る課題は、摩擦圧接時で変化する被接合部材の物理量を
計測し、摩擦発熱工程で被接合部材の接合部が十分に接
合可能な溶融状態に形成されていることを判別してから
アップセット加圧を行うことにより、被接合部材の摩擦
圧接効率を向上させることにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
の本発明の第1発明は、請求項1に記載されたとおりの
摩擦圧接方法である。請求項1に記載の摩擦圧接方法で
は、第1の被接合部材と第2の被接合部材を摩擦圧接さ
せる摩擦圧接方法であって、第1及び第2の被接合部材
の一方を回転させた状態で、摩擦寄り代分に対して他方
の被接合部材に圧力P1で圧接させる第1のステップ
と、第1のステップを実行する間、圧接時の第1の被接
合部材と第2の被接合部材との寄り速度の計測を所定の
時間毎に連続で行い、任意の時間における寄り速度の計
測を基準計測とし、基準計測以降、基準計測を含む連続
するn(nは自然数で、n≧2)回の計測において、す
べての計測時に対して、寄り速度の計測値Vnが、その
直前で計測された寄り速度の計測値Vn−1以上(|V
n|≧|Vn−1|)になっていることを満たす場合、
n回目の計測を行った時間を基準時として、基準時から
所定の時間Tを計測する第2のステップと、基準時より
時間Tを経て、第1及び第2の被接合部材の一方の回転
を急停止させ、アップセット寄り代分に対して圧力P1
より大きい圧力P2で他方の被接合部材に圧接させる第
3のステップと、からなる。摩擦圧接では、第1及び第
2の被接合部材の接合部の相状態が液相状態により近づ
く程、押圧時の被接合部材の相対速度(寄り速度)は大
きくなる傾向になる。これにより、n回分すべての計測
に対して、寄り速度の計測値Vnが、その直前で計測さ
れた寄り速度の計測値Vn−1以上になっていることを
満たしていれば、第1のステップにおいて第1及び第2
の被接合部材の接合部は、液相状態に向けて変化してい
ることになる。したがって、第1及び第2の被接合部材
の一方を回転させ、他方の被接合部材に圧接させる時に
発生する摩擦熱を時間Tの間、第1及び第2の被接合部
材の接合部全体に蓄熱させる。すると、第1及び第2の
被接合部材の接合部は、蓄熱された摩擦熱によってさら
に均一な液相状態になる温度まで昇温される。このた
め、第1及び第2の被接合部材の接合部は、例えば、鋳
鉄品で形成された被接合部材を接合する場合、接合部の
界面付近に球状または片状の黒鉛を形成しない状態にな
り、すなわち均一な液相状態になる。以上により、第1
及び第2の被接合部材の接合部が、均一な液相状態に生
成されてからアップセット加圧を行えば、第1及び第2
の被接合部材の接合に対する摩擦圧接効率は高くなる。
以下では、「寄り速度」の概念は、第1及び第2の被接
合部材の一方を回転させた状態で、寄り代分に対して他
方の被接合部材に圧接させる時、他方の被接合部材に対
する第1及び第2の被接合部材の一方が移動する時の速
度をいう。
【0005】また、本発明の第2発明は、請求項2に記
載されたとおりの摩擦圧接方法である。請求項2に記載
の摩擦圧接方法では、第1の被接合部材と第2の被接合
部材を摩擦圧接させる摩擦圧接方法であって、第1及び
第2の被接合部材の一方を回転させた状態で、摩擦寄り
代分に対して他方の被接合部材に圧力P1で圧接させる
第1のステップと、あらかじめ寄り速度の計測に対して
設定値を設け、第1のステップを実行する間、圧接時に
おける第1の被接合部材と第2の被接合部材との寄り速
度を少なくとも1回計測し、この寄り速度の計測値が設
定値に達した計測時の時間を基準時として、基準時から
所定の時間Tを計測する第2のステップと、基準時より
時間Tを経て、第1及び第2の被接合部材の一方の回転
を急停止させ、アップセット寄り代分に対して圧力P1
より大きい圧力P2で他方の被接合部材に圧接させる第
3のステップと、からなる。摩擦圧接によって被接合部
材の寄り速度が設定値に到達する時、摩擦圧接時におけ
る第1及び第2の被接合部材の接合部は、ほぼ液相状態
になっている。寄り速度が設定値に到達してから時間T
が経過する間、第1及び第2の被接合部材の一方を回転
させた状態で、他方の被接合部材に圧接させる時に発生
する摩擦熱を、第1及び第2の被接合部材の接合部全体
に蓄熱させる。すると、第1及び第2の被接合部材の接
合部は、蓄熱された摩擦熱によってさらに均一な液相状
態を生成する温度まで昇温される。このため、第1及び
第2の被接合部材の接合部は、例えば、鋳鉄品で形成さ
れた被接合部材を接合する場合、接合部の界面付近に球
状または片状の黒鉛を形成しない状態になり、すなわち
均一な液相状態になる。したがって、第1及び第2の被
接合部材の接合部が、均一な液相状態に生成されてから
アップセット加圧を行えば、第1及び第2の被接合部材
の接合に対する摩擦圧接効率は高くなる。
【0006】また、本発明の第3発明は、請求項3に記
載されたとおりの摩擦圧接方法である。請求項3に記載
の摩擦圧接方法では、第2のステップで第1の被接合部
材と第2の被接合部材との寄り速度の計測を、所定の時
間毎に連続で行い、寄り速度の計測値が、はじめて設定
値以上になった時の計測を基準計測とし、基準計測以
降、基準計測を含む連続するn(nは自然数で、n≧
2)回分の計測に対して、寄り速度の計測値が、すべて
設定値以上になっていることを満たす場合、n回目の計
測を行った時間を基準時として、基準時から所定の時間
Tを計測する。寄り速度の計測で設ける設定値は、第1
及び第2の被接合部材の接合部がほぼ液相状態になる時
に相当する寄り速度の数値を設定する。つまり、寄り速
度の計測値が設定値以上になっていれば、第1及び第2
の被接合部材の接合部は、ほぼ液相状態に近い相状態ま
で変化していることになる。したがって、寄り速度の計
測値がn回連続して設定値以上になっていれば、基準時
における第1及び第2の被接合部材の接合部の相状態が
ほぼ液相状態に近い相状態まで形成されている可能性
が、かなり高くなる。その後、基準時から所定の時間T
の間、第1及び第2の被接合部材の一方を回転させた状
態で、他方の被接合部材に圧接させる時に発生する摩擦
熱を、第1及び第2の被接合部材の接合部全体に蓄熱さ
せる。この結果、第1及び第2の被接合部材の接合部
は、蓄熱された摩擦熱によって均一な液相状態になる温
度まで昇温される。このため、第1及び第2の被接合部
材の接合部は、均一な液相状態になる。以上により、第
1及び第2の被接合部材の接合部が均一な液相状態にな
った状態で、アップセット加圧を行うことができ、第1
及び第2の被接合部材の接合に対する摩擦圧接効率は高
くなる。
【0007】また、本発明の第4発明は、請求項4に記
載されたとおりの摩擦圧接装置である。請求項4に記載
の摩擦圧接装置では、第1の被接合部材と第2の被接合
部材を摩擦圧接させる摩擦圧接装置であって、第1及び
第2の被接合部材の一方を回転可能に保持する保持手段
と、一方の被接合部材を他方の被接合部材に圧接する駆
動手段と、駆動手段側に設置された検出箇所が相対移動
した時の相対変位量を検出する検出手段と、検出手段を
制御する制御手段とを備えている。制御手段は、一方の
被接合部材を回転させた状態で、他方の被接合部材に圧
接させている時に、検出手段の検出信号に基づいて、検
出箇所が相対移動する時の相対速度を検出する。これに
より、一方の被接合部材と他方の被接合部材を摩擦圧接
している時に、第1の被接合部材と第2の被接合部材と
の接合部において、他方の被接合部材に対する一方の被
接合部材が相対移動する時の速度を検出することができ
る。
【0008】また、本発明の第5発明は、請求項5に記
載されたとおりの摩擦圧接装置である。請求項5に記載
の摩擦圧接装置では、検出手段は、非接触式センサとリ
ニアスケールとで構成されている。これにより、第1及
び第2の被接合部材の一方を他方の被接合部材に摩擦圧
接させる時の駆動方向に対応してリニアスケールを摩擦
圧接装置に配設すると共に、検出箇所に非接触式センサ
を配設すれば、検出箇所が相対移動した時の相対変位量
を容易に検出することができる。また、本発明の第6発
明は、請求項6に記載されたとおりの摩擦圧接装置であ
る。請求項6に記載の摩擦圧接装置では、駆動手段は、
保持手段を駆動させると共に、検出手段は、保持手段に
設定された検出箇所を検出する。これにより、駆動手段
が保持手段を駆動させている時、検出手段が保持手段と
共に動作する検出箇所の相対変位量を検出する。制御手
段は、検出手段で検出された相対変位量に基いて、駆動
時の保持手段の相対速度を検出する。このため、第1及
び第2の被接合部材の一方を他方の被接合部材に摩擦圧
接させる時の相対速度は、駆動手段が保持手段を動作さ
せる時の動作速度とほぼ等しいことから、第1の被接合
部材と第2の被接合部材との相対速度を簡単に計測する
ことができる。すなわち、摩擦圧接時における被接合部
材の寄り速度を簡単に計測することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の第1の実施の形
態を、図面を用いて説明する。図1は、本発明の摩擦圧
接装置1の概略図を示す。本実施の形態では、第1の被
接合部材31を回転させた状態で、第2の被接合部材3
2に圧接させることによって、第1の被接合部材31と
第2の被接合部材32を摩擦圧接させる場合について説
明する。以下では、摩擦圧接装置1において、図1に示
す右側方向を「前進方向」とし、左側方向を「後退方
向」とする。
【0010】摩擦圧接装置1は、ベッド2の上にスライ
ドベース3を有する。スライドベース3は、図1に示す
ように、略L字型の形状に形成され、シリンダ12の取
付け面3aを備えている。主軸台5は、スライドベース
3の摺動面3bに積置され、前進及び後退の両方向に摺
動しながら移動可能となっている。主軸台5には、本発
明の検出箇所に相当する検出用係合部材4が設けられて
いる。また、主軸台5には、主軸6が軸受(図示省略)
を介して回転可能に取付けられている。主軸6には、モ
ータ8の駆動力が、モータ8の出力軸に連結された出力
プーリ9、ベルト10、主軸6に連結された入力プーリ
11を介して伝達される。図1に示すように、主軸6の
一方側の端部(図1の右側端部)には、第1の被接合部
材31を把持するチャック7が、主軸6の回転と共に回
転可能に取付けられている。チャック7は、第1の被接
合部材31を把持した時、後退方向に第1の被接合部材
31が動かないようにストッパ機能を備えている。チャ
ック7では、第1の被接合部材31が自在に着脱できる
ようになっている。なお、チャック7が、本発明の保持
手段に対応する。
【0011】ベッド2には、検出器21が設置されてい
る。検出器21は、検出器用コントローラ22共に用い
られる。なお、検出器21が、本発明の検出手段に対応
に対応し、検出器用コントローラ22は本発明の制御手
段に対応にする。検出器21は、ベッド2に対するスラ
イドベース3の相対位置を検出する。検出器21は、ス
ケール部23、検出部24で構成されたアナログ信号対
応の磁気式反応計測器である。なお、検出器21は、磁
気式反応計測器以外のアナログ信号対応の計測器を用い
ても良い。検出部24は、スライドベース3の移動方向
と同じ方向にスケール部23が配設できるように、ベッ
ド2の任意の場所に設置されている。スケール部23の
一端部は、検出用係合部材4と任意の取付け方法で係合
されている。スケール部23の他端部は、検出部24内
に収納されており、検出部24内から抜け出さない範囲
で自在に移動できるようになっている。検出部24に内
蔵されている検出センサ(図示省略)は、計測時にスラ
イドベース3が位置する箇所に対応したスケール部23
の目盛りを読む。これにより、検出器用コントローラ2
2は、検出センサの出力信号に基づいて、計測の基準位
置からの相対変位量を検出する。制御手段26は、検出
部24がスケール部23の目盛りから検出した相対位置
と、スライドベース3の移動時間に基いて、ベッド2に
対するスライドベース3の相対速度を求める。スライド
ベース3の移動時間は、スライドベース3が計測の基準
位置から計測時に検出されたスライドベース3の相対位
置までの距離を移動するのに要した時間である。なお、
計測の基準位置は、スライドベース3がスライドベース
3上の所定場所に位置する場合に対応したスケール部2
3の目盛り基準となる位置、いわゆる相対原点をいう。
【0012】また、スライドベース3の取付け面3aに
は、主軸台5を移動させるための駆動源となるシリンダ
12が固定されている。シリンダ12は、シリンダロッ
ド13の駆動を制御する駆動手段14と接続されてい
る。シリンダ12には、圧力検出手段15が設置されて
いる。駆動手段14には、例えば、油圧手段等が用いら
れ、圧力検出手段15として圧力スイッチ等が用いられ
る。シリンダロッド13は、取付け面3aに設けられた
穴部(図示省略)を挿通して主軸6に連結されている。
これにより、シリンダロッド13がストローク方向(図
1の左右方向)に延伸すると、主軸台5は前進方向に移
動し、シリンダロッド13が縮むと、主軸台5は後退方
向に移動することができる。したがって、チャック7で
把持されている第1の被接合部材31を、クランプ18
で固定保持されている第2の被接合部材32に押圧する
場合には、シリンダロッド13を延伸させ、前進方向に
主軸台5を移動させる。
【0013】一方、ベッド2の上面には、クランプ18
が積置されている。クランプ18は、第2の被接合部材
32を固定保持する。クランプ18では、第2の被接合
部材32が自在に着脱できるようになっている。なお、
クランプ18は、第2の被接合部材32の形状や大きさ
に対応させてベッド上の任意で固定できるように配設し
ても良く、ベッド2上におけるクランプ18の積置方法
は、適宜変更可能である。また、ベッド2の上面には、
ストッパ17を配設した支持台16が積置されている。
支持台16は、第1の被接合部材31と第2の被接合部
材32を押圧する時、第1と第2の被接合部材31、3
2が前進方向に動かないように、第2の被接合部材32
の一端をストッパ17に当接させて支える。
【0014】摩擦圧接装置1には、制御手段26が設け
られている。制御手段26は、検出器用コントローラ2
2、A/D変換器25、シーケンサ20、本体制御部等
で構成されている。検出器21は、検出器用コントロー
ラ22に接続され、検出器用コントローラ22によって
制御される。検出器用コントローラ22とシーケンサ2
0の間には、A/D変換器25が接続されている。シー
ケンサ20は、周知のとおり、デジタル信号に基いて制
御を行う装置である。このため、A/D変換器25は、
アナログ信号対応の検出器用コントローラ22から出力
されるアナログ信号をデジタル信号に変換する必要があ
るために設けられる。なお、アナログ信号対応の検出器
21や検出器用コントローラ22を用いる代りに、デジ
タル信号対応の計測装置を用いる場合には、A/D変換
器25の接続は不要となる。シーケンサ20は、駆動手
段14、圧力検出手段15と接続されている。また、シ
ーケンサ20は、モータ8等の他、摩擦圧接装置1の各
部と接続され(図示省略)、各部の動作を制御する。ま
た、摩擦圧接装置1は、表示手段19を有する。表示手
段19は、シーケンサ20に接続されている。表示手段
19は、ベッド2に対するスライドベース3の相対速度
を表示するようになっている。
【0015】次に、上記のように構成された摩擦圧接装
置1を用いて、第1の被接合部材31と第2の被接合部
材32を摩擦圧接させる方法を、図2に示すフローチャ
ート図を用いて概略的に説明する。ここでは、摩擦圧接
させる第1の被接合部材31と第2の被接合部材32と
して、図3に示すようなパイプ形状に形成された部材を
用い、第1の被接合部材31と第2の被接合部材32の
両端面31a、32aを摩擦圧接させる場合について説
明する。図3は、図1の二点鎖線内の第1の被接合部材
31と第2の被接合部材32を示す拡大図であり、摩擦
圧接前の状態を示す図である。図4は、第2の被接合部
材32に第1の被接合部材31が摩擦圧接後された状態
を示す図である。
【0016】いま、主軸台5が、待機位置に位置してい
るものとする。本実施の形態では、待機位置は、主軸台
5がスライドベース3の摺動面3bにおいて後退端側
(後退方向の端側)に位置する場合をいう。まず、ステ
ップS1で、第1と第2の被接合部材31、32を取り
付ける。第1の被接合部材31をチャック7で把持し
て、第2の被接合部材32をクランプ18により固定保
持する(図1の状態)。次に、ステップS2で、主軸台
5を前進させる。駆動手段14を制御して、主軸台5を
前進方向(図1の右方向)に移動させる。次に、ステッ
プS3で、主軸6を回転させる。モータ8を回転させ
て、主軸6を所定回転数N(rpm)で回転させる。こ
れにより、第1の被接合部材31は、チャック7で把持
された状態で回転する。
【0017】次に、ステップS4で、第1の被接合部材
31と第2の被接合部材32を接触させる。駆動手段1
4を制御して、第1の被接合部材31と第2の被接合部
材32の押圧力を所定値P11(予熱圧力)に設定す
る。これにより、第1の被接合部材31と第2の被接合
部材32は、当接状態になる。次に、ステップS5で、
摩擦発熱させる。主軸6を所定回転数N(rpm)で回
転させた状態で、駆動手段14を制御して、第1の被接
合部材31と第2の被接合部材32の押圧力を所定値P
11からP12(摩擦圧力)に上げる。そして、圧力P
12の状態で主軸6を回転し続ける。これにより、第1
の被接合部材31と第2の被接合部材32の両端面31
a、32aが摩擦圧接される。次に、ステップS6で
は、モータ8の回転を停止させ、主軸6の回転を停止す
る。次に、ステップS7では、モータ8の回転の停止に
合わせて、均一な液相状態(溶融状態)にある第1の被
接合部材31と第2の被接合部材32の両端面31a、
32aに対し、押圧力をP12からP13に上げ、所定
時間の間圧力P13(アップセット圧力)を印加する。
次に、ステップS8で、第2の被接合部材32をクラン
プ18から取り外し、駆動手段14を制御して主軸台5
を待機位置まで後退(図1の左方向)させる。次に、ス
テップS9で、第2の被接合部材32が摩擦圧接された
第1の被接合部材(図4に示す状態)31をチャック7
から取り出して、摩擦圧接加工は完了する。なお、アッ
プセット加圧工程において、第1及び第2の被接合部材
31、32の接合部33は、図4に示すように、第1及
び第2の被接合部材31、32の外周面より外側にもは
み出すが、はみ出した分の接合部33は、冷却後にバリ
として削除される。このため、摩擦圧接前の第1及び第
2の被接合部材31、32の両端面31a、32aに相
当する部分、すなわち第1と第2の被接合部材31、3
2の界面で第1と第2の被接合部材31、32が、十分
な強度で接合されていれば良い。一方、アップセット加
圧工程で第1及び第2の被接合部材31、32の接合部
33が、前後方向に大きく形成されていると、冷却後、
第1と第2の被接合部材31、32による界面に溶融部
が残留する恐れが出てくる。溶融部が残留すると、第1
と第2の被接合部材31、32の界面に、例えばマルテ
ンサイト系やセメンタイト系等の炭化鉄が形成され、摩
擦圧接効率は低下する。このため、第1と第2の被接合
部材31、32の接合強度や接合後の形状(例えば、接
合後の寸法等)は、安定しなくなる。したがって、第1
の被接合部材と第2の被接合部材を摩擦圧接する時、両
部材の接合箇所に形成される溶融部が、押圧方向に対し
て所定範囲を越えないような状態で、摩擦圧接すること
が好ましい。
【0018】次に、第1の被接合部材31と第2の被接
合部材32を摩擦圧接しながら寄り速度を計測する方法
を、前述した図2のフローチャート図に対応させなが
ら、図5に示すフローチャート図と図6に示す寄り速度
の計測データを用いて詳述する。なお、本実施の形態で
は、図5のフローチャート図に用いる記号、パラメータ
は、次のように定義するものとする。 V[t]:時間tにおける寄り速度の計測値 tm:寄り速度の計測開始以降、m回目に寄り速度を計
測した時間(m≧2) k:V[t]≧V[t−1]を連続して成立させる設定回数
(k≧2) (t−1):時間tの直前で寄り速度を計測した時間 (t+1):時間tの直後で寄り速度を計測する時間 n:V[t]≧V[t−1]が成立した計測処理を連続して
実行した回数(2≦n≦k) Th:基準時間から計測開始される蓄熱時間 図6は、第1の被接合部材31と第2の被接合部材32
の摩擦圧接時における寄り速度を、0.1sec毎に計
測した計測データを示す図である。なお、図6の横軸で
は時間軸を示すが、摩擦発熱工程からアップセット加圧
工程に移行する時を時間t=0としてプロットされてい
る。したがって、寄り速度の計測を行う時の時間表記
は、摩擦発熱工程でマイナス符号が付与され、アップセ
ット加圧工程ではプラス符号が省略されている。また、
「寄り速度」の概念は、送りを行う側の一方の被接合部
材を回転させた状態で、一方の被接合部材を他方の被接
合部材に圧接させる時、一方の被接合部材が移動する時
の他方の被接合部材に対する速度をいう。
【0019】あらかじめ、設定回数kと蓄熱時間Thの
設定値を入力しておく。いま、主軸台5を前進させ、第
1の被接合部材31が第2の被接合部材32に接触する
直前の状態にあるものとする(ステップS2の状態)。
最初に、ステップS11で、主軸台5を前進させている
時、第1の被接合部材31が第2の被接合部材32に接
触(ステップS3及びステップS4)した時に生じるシ
リンダ12内の圧力変動を圧力検出手段15が検出した
ら、制御手段26は寄り速度の計測を開始する(ステッ
プS5の状態)。寄り速度の計測は、所定の間隔を有し
た時間毎に連続して行う。なお、寄り速度は、ベッド2
に対するスライドベース3の相対速度とほぼ同じにな
る。このため、寄り速度は、ベッド2に対するスライド
ベース3の相対速度の計測を行えば、簡単に求めること
ができる。
【0020】次に、ステップS12で、制御手段26
が、寄り速度を計測すると、寄り速度の計測値を表示手
段19に表示する。寄り速度の計測開始後、制御手段2
6は、m回目の寄り速度の計測値V[tm]がその直前で
計測された(m−1)回目の寄り速度の計測値V[tm
−1]以上になっているか否かを判別する。V[tm]≧
V[tm−1]が成立する場合には、これを「基本条件成
立」としてV[tm]s≧V[tm−1]sがシーケンサ2
0に記憶され、tmで行った計測が「基本計測」にな
る。そして、ステップS13に進む。一方、V[tm]<
V[tm−1]となる場合には、ステップS11に戻り、
V[tm]≧V[tm−1]が成立するまで、寄り速度の計
測を継続する。
【0021】次に、ステップS13で、V[tm]s≧V
[tm−1]sの条件成立後、ステップS12と同様、
(m+1)回目で計測した寄り速度の計測値V[tm+
1]が、m回目の寄り速度の計測値V[tm]以上になっ
ているか否かを判別する。V[tm+1]≧V[tm]が成
立する場合には、これを「1回目の条件成立」としてV
[tm+1]1≧V[tm]1が、シーケンサ20に記憶さ
れる。V[tm+1]<V[tm]となる場合には、ステッ
プS11に戻り、V[tm]≧V[tm−1]が成立するま
で、寄り速度の計測を継続する。(m+n−1)回目で
計測された寄り速度の計測値V[tm+n−1]が、その
直前の(m+n−2)回目で計測された寄り速度の計測
値V[tm+n−2]以上になっている場合には、これを
「n−1回目の条件成立」としてV[tm+n−1]n−
1≧V[tm+n−2]n−1がシーケンサ20に記憶さ
れる。このように、V[tm+n−1]n−1≧V[tm
+n−2]n−1を満たす成立条件が、「基本条件成
立」を含めてk回連続した状態(必要十分条件)になる
まで、制御手段26は計測処理を継続して行う。そし
て、この必要十分条件を満足したら、ステップS14に
進む。なお、制御手段26が、「1回目の条件成立」以
降(n−1)回の計測処理を行っていく最中に、後で計
測された寄り速度の計測値V[t]が、その直前に計測さ
れた寄り速度の計測値V[t−1]より小さくなる場合に
は、ステップS11に戻る。そして、V[tm]≧V[t
m−1]が成立するまで寄り速度の計測を継続する。
【0022】次に、ステップS14では、V[tm+n
−1]n−1≧V[tm+n−2]n−1を満すまでの計
測処理の実行回数nが、設定回数kを満足しているか否
かを判別する。n=kを満たしていれば、シーケンサ2
0は、V[tm+n−1]を計測した時間、すなわちtm
+n−1を基準時間tkとして設定する。一方、n<k
であれば、計測処理の実行回数nがk回になるまで計測
を続ける。その際、n=kに達するまでにV[t]<V
[t−1]となれば、ステップS11に戻る。そして、V
[tm]≧V[tm−1]が成立するまで寄り速度の計測を
継続する。
【0023】次に、ステップS15で、シーケンサ20
は、設定された蓄熱時間Thを基準時間tkより計測す
る。なお、「蓄熱時間」の概念は、ステップS14まで
のフローの処理を実行した後、引き続き圧力P12で第
1の被接合部材と第2の被接合部材を摩擦圧接させる時
間をいい、時間tkを計測開始時として所定の時間が計
測される。すなわち、時間tkの計測開始時から所定の
時間の間、引き続き圧力P12で第1の被接合部材31
と第2の被接合部材32を摩擦圧接することにより、第
1の被接合部材31と第2の被接合部材32の接合部3
3に対してさらに蓄熱を行う時間をいう。なお、蓄熱時
間として設定される時間の長さは、摩擦圧接する被接合
部材の大きさ、形状、材質等に対応して異なるものであ
る。例えば、図6に示した寄り速度の計測では、k=3
(回)、Th=1.2(sec)があらかじめ設定され
ている。図6の計測データでは、時間t=−1.4、−
1.3、−1.2(sec)でそれぞれ計測された寄り
速度の計測値が3回連続して増加しているため、時間t
=−1.4(sec)における寄り速度の計測が基本計
測となる。そして、時間t=−1.2(sec)が、基
準時間tkに相当する。したがって、蓄熱時間Thの計
測は、基準時間tk=−1.2(sec)から開始され
る。
【0024】次に、ステップS16で、シーケンサ20
が蓄熱時間Thをタイムアップしたら、モータ8の回転
を停止させる(ステップS6の状態)。モータ8の回転
停止と同時に、押圧力をP12からP13に上げ、所定
時間の間、アップセット圧力P13を印加する(ステッ
プS7の状態)。所定時間の間、アップセット圧力で第
1の被接合部材31を第2の被接合部材32に印加した
ら、制御手段26は寄り速度の計測を終了する。この
後、ステップS8及びステップS9を実行して、摩擦圧
接加工は完了する。
【0025】以上のように、第1の被接合部材31と第
2の被接合部材32の摩擦圧接におけるステップS14
までの処理が終了した段階では、第1及び第2の被接合
部材31、32の接合部33は、部分的に溶融された相
状態に変化してきている。さらに、基準時間tkより蓄
熱時間Thの間、引き続き第1の被接合部材31を回転
させた状態で、第2の被接合部材32に摩擦圧接させ
る。この時、摩擦圧接によって発生する摩擦熱が、第1
及び第2の被接合部材31、32の接合部33全体に蓄
熱される。すると、第1及び第2の被接合部材31、3
2の接合部33は、蓄熱された摩擦熱によって均一な液
相状態を生成する温度まで昇温される。このため、第1
及び第2の被接合部材31、32の接合部33の相状態
は、例えば、鋳鉄品で形成された被接合部材を接合する
場合、接合部33の界面付近に球状または片状の黒鉛を
形成しない状態になり、すなわち均一な液相状態にな
る。したがって、第1及び第2の被接合部材31、32
の接合部33が均一な液相状態に生成されてから、アッ
プセット加圧を行えば、第1及び第2の被接合部材3
1、32の摩擦圧接効率は高くなる。また、鋳鉄品で形
成された被接合部材を摩擦圧接する場合でも、被接合部
材の接合部が均一な液相状態に生成されてからアップセ
ット加圧を行えば、摩擦圧接された被接合部材の接合強
度は、単品からなる同じ材料の被接合部材の機械強度と
ほぼ同程度となり、十分な接合状態となる。
【0026】次に、本発明の第2の実施の形態を、図面
を用いて説明する。第1の実施の形態では、後で計測さ
れた寄り速度の計測値V[t]がその直前に計測された寄
り速度の計測値V[t−1]以上になる計測処理をk回連
続させて蓄熱時間Thの計測を開始したが、第2の実施
の形態では、別の方法で蓄熱時間Thの計測を開始する
場合について、図2のフローチャート図に対応させなが
ら、図7に示すフローチャート図と図8に示す計測デー
タを用いて説明する。すなわち、第2の実施の形態で
は、計測された寄り速度の計測値V[t]が設定値Vs以
上になる計測処理をk回連続して行なわれた時、蓄熱時
間Thの計測が開始される。以下では、図7のフローチ
ャート図に用いる記号、パラメータは、次のように定義
するものとする。 Vs:寄り速度の設定値 なお、第1の実施の形態と同一の構成部分は、同一符号
を付して説明を省略し、フローチャート図における第1
の実施の形態と同一の記号、パラメータについても、同
様の扱いとし、説明を省略する。
【0027】あらかじめ、設定回数kや蓄熱時間Thの
設定値、寄り速度の設定値Vsを入力しておく。いま、
主軸台5を前進させ、第1の被接合部材31が第2の被
接合部材32に接触する直前の状態にあるものとする
(ステップS2の状態)。最初に、ステップS31で、
主軸台5を前進させている時、第1の被接合部材31が
第2の被接合部材32に接触(ステップS3及びステッ
プS4)した時に生じるシリンダ12内の圧力変動を圧
力検出手段15が検出したら、制御手段26は寄り速度
の計測を開始する(ステップS5の状態)。寄り速度の
計測は、所定の間隔を有した時間毎に連続して行う。
【0028】次に、ステップS32で、制御手段26
が、寄り速度を計測すると、寄り速度の計測値を表示手
段19に表示する。寄り速度の計測開始後、制御手段2
6は、m回目で計測した寄り速度の計測値V[tm]が設
定値Vs以上になっているか否かを判別する。V[tm]
≧Vsが成立する場合には、これを「基本条件成立」と
してV[tm]s≧Vssがシーケンサ20に記憶され、
tmで行った計測が「基本計測」になる。そして、ステ
ップS33に進む。一方、V[tm]<Vsとなる場合に
は、ステップS31に戻り、V[tm]≧Vsが成立する
まで寄り速度の計測を継続する。
【0029】次に、ステップS33で、V[tm]1≧V
sの条件成立後、ステップS32と同様に、(m+1)
回目で計測した寄り速度の計測値V[tm+1]が、設定
値Vs以上になっているか否かを判別する。V[tm+
1]≧Vsが成立する場合には、これを「1回目の条件
成立」としてV[tm+1]2≧Vs1が、シーケンサ2
0に記憶される。一方、V[tm+1]<Vsとなる場合
には、ステップS31に戻り、V[tm]≧Vsが成立す
るまで寄り速度の計測を継続する。このように、V[t
m+n−1]n−1≧Vsを満たす成立条件が、「基本
条件成立」を含めてk回連続した状態(必要十分条件)
になるまで、制御手段26は計測処理を継続して行う。
そして、この必要十分条件を満足したら、ステップS3
4に進む。なお、制御手段26が、「1回目の条件成
立」以降(n−1)回の計測処理を行っていく最中に、
後で計測された寄り速度の計測値V[t]が、その直前に
計測された寄り速度の計測値V[t−1]より小さくなる
場合には、ステップS31に戻る。そして、V[tm]≧
V[tm−1]が成立するまで寄り速度の計測を継続す
る。
【0030】次に、ステップS34では、V[tm+n
−1]n−1≧Vsを満すまでの計測処理の実行回数n
が、設定回数kを満足しているか否かを判別する。n=
kを満たしていれば、シーケンサは、V[tm+n−1]
を計測した時間、すなわちt(m+n−1)を基準時間
tkとして設定する。一方、n<kであれば、計測処理
の実行回数nがk回になるまで計測を続ける。その際、
n=kに達するまでにV[t]<V[t−1]となれば、ス
テップS31に戻る。そして、V[tm]≧V[tm−1]
が成立するまで寄り速度の計測を継続する。
【0031】次に、ステップS35で、シーケンサ20
は、基準時間tkより設定された蓄熱時間Thを計測す
る。例えば、図8に示した寄り速度の計測では、k=3
(回)、Th=0.9(sec)、Vs=1.0(mm
/sec)が、あらかじめ設定されている。なお、寄り
速度の設定値Vsには、およそ1.0(mm/sec)
以上の数値を設定することが好ましい。図8の計測デー
タでは、時間t=−1.1、−1.0、−0.9(se
c)でそれぞれ計測された寄り速度の計測値が、3回連
続して設定値1.0(mm/sec)以上になっている
ため、時間t=−1.1(sec)における寄り速度の
計測が基本計測となる。そして、時間t=−0.9(s
ec)が、基準時間tkに相当する。したがって、蓄熱
時間Thの計測は、基準時間tk=−0.9(sec)
から開始される。
【0032】次に、ステップS36で、シーケンサ20
が蓄熱時間Thをタイムアップしたら、モータ8の回転
を停止させる(ステップS6の状態)。モータ8の回転
停止と同時に、押圧力をP12からP13に上げ、所定
時間の間、アップセット圧力P13を印加する(ステッ
プS7の状態)。所定時間の間、アップセット圧力で第
1の被接合部材31を第2の被接合部材32に印加した
ら、制御手段26は寄り速度の計測を終了する。この
後、ステップS8及びステップS9を実行して、摩擦圧
接加工は完了する。
【0033】以上のように、第1の被接合部材31と第
2の被接合部材32の摩擦圧接におけるステップS34
までの処理が終了した段階では、第1及び第2の被接合
部材31、32の接合部33は、部分的に溶融された相
状態に変化してきている。さらに、基準時間tkより蓄
熱時間Thの間、引き続き第1の被接合部材31を回転
させた状態で、第2の被接合部材32に摩擦圧接させ
る。この時、摩擦圧接によって発生する摩擦熱が、第1
及び第2の被接合部材31、32の接合部33全体に蓄
熱される。すると、蓄熱された摩擦熱が、均一な液相状
態を生成する温度まで第1及び第2の被接合部材31、
32の接合部33を昇温する。このため、第1及び第2
の被接合部材31、32の接合部33の相状態は、例え
ば、鋳鉄品で形成された被接合部材を接合する場合、接
合部33の界面付近に球状または片状の黒鉛を形成しな
い状態になり、すなわち均一な液相状態になる。したが
って、第1及び第2の被接合部材31、32の接合部3
3が均一な液相状態に生成されてから、アップセット加
圧を行えば、第1及び第2の被接合部材31、32の摩
擦圧接効率は高くなる。
【0034】本発明は、上述した実施の形態に限定され
るものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で適宜変
更してもよい。例えば、本実施の形態では、チャック7
で把持した第1の被接合部材31を回転させた状態で、
クランプ18で固定保持させた第2の被接合部材32に
押圧したが、クランプで固定保持させた第2の被接合部
材を、チャックで把持して回転させた状態の第1の被接
合部材に押圧して摩擦圧接加工を行っても良い。また、
検出器21をスライドベース3の検出用係合部材4に取
付けたが、ベッドに対するスライドベースの相対位置を
検出するセンサの取付け位置は、適宜変更可能である。
また、第1の被接合部材31と第2の被接合部材32と
して、パイプ形状の被接合部材を用いたが、被接合部材
の材質、形状、大きさは種々変更可能である。また、検
出器21と、検出器用コントローラ22で構成されたア
ナログ信号対応の磁気式反応計測器を用いて、ベッド2
に対するスライドベース3の相対変位量を検出したが、
ベッド2に対するスライドベース3の相対変位量の検出
は、非接触式センサ51とリニアスケール52で構成さ
れるデジタル信号対応の計測装置50を用いても良い。
この場合、デジタル信号対応の計測装置50は、図9に
示すように、非接触式センサ51をスライドベース3の
一部に設置し、リニアスケール52をベッド2の一部に
設置する。この場合、非接触式センサ51やリニアスケ
ール52は、コントローラ53を介してシーケンサ20
に接続される。また、制御手段26には、シーケンサ2
0を用いて摩擦圧接装置1の制御を行ったが、制御手段
にコンピュータ数値制御装置(CNC)を用いて制御を
行っても良い。また、本実施の形態では、第1の被接合
部材31と第2の被接合部材32の寄り速度を計測し、
既述した所定条件を満たした時、蓄熱時間Thの計測を
開始したが、蓄熱時間Thの開始を行うタイミングは、
摩擦圧接時で変動する圧力値を用いることもできる。例
えば、第1と第2の被接合部材の両部材に歪みゲージを
設け、摩擦圧接時における両部材にかかる圧力値を算出
する。そして、算出された圧力値に対して、あらかじめ
設定された所定条件を満たした時、蓄熱時間の計測を開
始する。また、図2のフローチャート図で摩擦圧接の概
略方法を示したが、図2のフローチャート図に限定され
るものではなく、被接合部材の摩擦圧接方法は、種々変
更可能である。
【0035】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明による摩擦
圧接方法及び摩擦圧接装置を用いれば、摩擦発熱工程で
被接合部材の接合部が十分に接合可能な溶融状態に形成
されていることを判別することができる。したがって、
被接合部材の接合部が均一な液相状態になってからアッ
プセット加圧を行えば、被接合部材の摩擦圧接効率は向
上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の摩擦圧接装置の概略図を示す。
【図2】被接合部材を摩擦圧接させるための概略方法を
示すフローチャート図である。
【図3】摩擦圧接前の第1の被接合部材と第2の被接合
部材を示す図である。
【図4】第2の被接合部材に第1の被接合部材が摩擦圧
接された状態を示す図である。
【図5】第1の実施の形態で、第1の被接合部材と第2
の被接合部材の摩擦圧接しながら寄り速度を計測する方
法を示すフローチャート図である。
【図6】第1の実施の形態に関する寄り速度の計測デー
タを示す図である。
【図7】第2の実施の形態に関して、第1の被接合部材
と第2の被接合部材の摩擦圧接しながら寄り速度を計測
する方法を示すフローチャート図である。
【図8】第2の実施の形態に関する寄り速度の計測デー
タを示す図である。
【図9】変更例による摩擦圧接装置の概略図を示す。
【符号の説明】
1…摩擦圧接装置 4…検出用係合部材(検出箇所) 5…主軸台(保持手段) 7…チャック(保持手段) 12…シリンダ(駆動手段) 13…シリンダロッド(駆動手段) 14…駆動手段 21…検出器(検出手段) 20…シーケンサ(制御手段) 22…検出器用コントローラ(制御手段) 25…A/D変換器(制御手段) 26…制御手段 31…第1の被接合部材 32…第2の被接合部材 51…非接触式センサ(検出手段) 52…リニアスケール(検出手段) 53…コントローラ(制御手段)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の被接合部材と第2の被接合部材を
    摩擦圧接させる摩擦圧接方法であって、 第1及び第2の被接合部材の一方を回転させた状態で、
    摩擦寄り代分に対して他方の被接合部材に圧力P1で圧
    接させる第1のステップと、 第1のステップを実行する間、圧接時の第1の被接合部
    材と第2の被接合部材との寄り速度の計測を所定の時間
    毎に連続で行い、 任意の時間における寄り速度の計測を基準計測とし、基
    準計測以降、基準計測を含む連続するn(nは自然数
    で、n≧2)回の計測において、 すべての計測時に対して、寄り速度の計測値Vnが、そ
    の直前で計測された寄り速度の計測値Vn−1以上(|
    Vn|≧|Vn−1|)になっていることを満たす場
    合、n回目の計測を行った時間を基準時として、基準時
    から所定の時間Tを計測する第2のステップと、 基準時より時間Tを経て、第1及び第2の被接合部材の
    一方の回転を急停止させ、アップセット寄り代分に対し
    て圧力P1より大きい圧力P2で他方の被接合部材に圧
    接させる第3のステップと、からなる摩擦圧接方法。
  2. 【請求項2】 第1の被接合部材と第2の被接合部材を
    摩擦圧接させる摩擦圧接方法であって、 第1及び第2の被接合部材の一方を回転させた状態で、
    摩擦寄り代分に対して他方の被接合部材に圧力P1で圧
    接させる第1のステップと、 あらかじめ寄り速度の計測に対して設定値を設け、第1
    のステップを実行する間、圧接時における第1の被接合
    部材と第2の被接合部材との寄り速度を少なくとも1回
    計測し、 この寄り速度の計測値が設定値以上に達した計測時の時
    間を基準時として、基準時から所定の時間Tを計測する
    第2のステップと、 基準時より時間Tを経て、第1及び第2の被接合部材の
    一方の回転を急停止させ、アップセット寄り代分に対し
    て圧力P1より大きい圧力P2で他方の被接合部材に圧
    接させる第3のステップと、からなる摩擦圧接方法。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の摩擦接接方法であっ
    て、第2のステップで第1の被接合部材と第2の被接合
    部材との寄り速度の計測を、所定の時間毎に連続で行
    い、 寄り速度の計測値が、はじめて設定値以上になった時の
    計測を基準計測とし、 基準計測以降、基準計測を含む連続するn(nは自然数
    で、n≧2)回分の計測に対して、寄り速度の計測値
    が、すべて設定値以上になっていることを満たす場合、
    n回目の計測を行った時間を基準時として、基準時から
    所定の時間Tを計測することを特徴とする摩擦圧接方
    法。
  4. 【請求項4】 第1の被接合部材と第2の被接合部材を
    摩擦圧接させる摩擦圧接装置であって、第1及び第2の
    被接合部材の一方を回転可能に保持する保持手段と、一
    方の被接合部材を他方の被接合部材に圧接する駆動手段
    と、駆動手段側に設置された検出箇所が相対移動した時
    の相対変位量を検出する検出手段と、検出手段を制御す
    る制御手段とを備え、 制御手段は、一方の被接合部材を回転させた状態で、他
    方の被接合部材に圧接させている時に、検出手段の検出
    信号に基づいて、検出箇所が相対移動する時の相対速度
    を検出することを特徴とする摩擦圧接装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の摩擦圧接装置であっ
    て、検出手段は、非接触式センサとリニアスケールとで
    構成されていることを特徴とする摩擦圧接装置。
  6. 【請求項6】 請求項4または5に記載の摩擦圧接装置
    であって、駆動手段は、保持手段を駆動させると共に、
    検出手段は、保持手段に設定された検出箇所を検出する
    ことを特徴とする摩擦圧接装置。
JP2002043399A 2002-02-20 2002-02-20 摩擦圧接方法 Expired - Fee Related JP4219598B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002043399A JP4219598B2 (ja) 2002-02-20 2002-02-20 摩擦圧接方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002043399A JP4219598B2 (ja) 2002-02-20 2002-02-20 摩擦圧接方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003245781A true JP2003245781A (ja) 2003-09-02
JP4219598B2 JP4219598B2 (ja) 2009-02-04

Family

ID=28658990

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002043399A Expired - Fee Related JP4219598B2 (ja) 2002-02-20 2002-02-20 摩擦圧接方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4219598B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102625493A (zh) * 2012-03-22 2012-08-01 新余市长城铜产品开发有限公司 一种多晶硅真空炉用摩擦焊铜电极及其制造工艺
JP2018075591A (ja) * 2016-11-08 2018-05-17 株式会社Ihi 線形摩擦接合装置及び線形摩擦接合方法
CN112139657A (zh) * 2020-10-27 2020-12-29 衡阳大唐液压机电有限公司 全自动摩擦焊机

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102625493A (zh) * 2012-03-22 2012-08-01 新余市长城铜产品开发有限公司 一种多晶硅真空炉用摩擦焊铜电极及其制造工艺
JP2018075591A (ja) * 2016-11-08 2018-05-17 株式会社Ihi 線形摩擦接合装置及び線形摩擦接合方法
CN112139657A (zh) * 2020-10-27 2020-12-29 衡阳大唐液压机电有限公司 全自动摩擦焊机
CN112139657B (zh) * 2020-10-27 2022-03-22 衡阳大唐液压机电有限公司 全自动摩擦焊机

Also Published As

Publication number Publication date
JP4219598B2 (ja) 2009-02-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5391046B2 (ja) 摩擦攪拌接合装置及びその接合方法
JP6244041B2 (ja) 摩擦攪拌点接合装置及び摩擦攪拌点接合方法
US3831262A (en) Method of bonding metal parts by friction
US9033205B2 (en) Friction stir welding with temperature control
KR100525625B1 (ko) 회전식 마찰 용접 방법 및 장치
CN203579008U (zh) 搅拌摩擦焊接系统
CN107848066B (zh) 摩擦搅拌接合装置及摩擦搅拌接合控制方法
EP1375050B1 (en) Machining control method and robot
JP2002066763A (ja) 摩擦撹拌接合装置
JP2587698B2 (ja) 摩擦溶接の機械的パラメーターを制御する方法
JP2000516873A (ja) 熱可塑性加工片の超音波溶接中に於ける振幅及び力の同時プロフィール制御
US20050040209A1 (en) Friction stir welding travel axis load control method and apparatus
KR20040048426A (ko) 마찰교반 용접방법
JP6121520B2 (ja) 摩擦攪拌作業のプロセス制御のための作用力調節
US6072145A (en) Spot welding apparatus and a method for controlling the apparatus
JP2003245781A (ja) 摩擦圧接方法及び摩擦圧接装置
JP4640548B2 (ja) 摩擦撹拌接合方法及び装置
JP4755447B2 (ja) 摩擦撹拌装置および摩擦撹拌方法
JP3433584B2 (ja) 摩擦圧接方法
JP4240935B2 (ja) 摩擦攪拌接合用回転工具の制御方法とその制御装置
JP3211712B2 (ja) 樹脂成形体の振動溶着方法
JP2004298900A (ja) 摩擦攪拌接合方法とその接合装置およびその摩擦接合体
JP3195872B2 (ja) 摩擦圧接品の良否判定方法および装置
JPH09104069A (ja) 振動溶着機における溶着寸法制御装置
JP7142797B1 (ja) 摩擦攪拌接合装置及び摩擦攪拌接合方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050210

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20071101

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071106

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071225

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080805

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080808

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20081021

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20081112

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111121

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111121

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141121

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees