JP2003245068A - 透過性が向上した皮膚及びそれを有する動物 - Google Patents

透過性が向上した皮膚及びそれを有する動物

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 薬剤等の物質の透過性が向上した培養皮膚を
提供する。 【解決手段】 機能的なクローディン1を欠失させるこ
とにより透過性が向上した培養皮膚を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、培養皮膚及びその
利用に関する。
【0002】
【従来の技術】薬物の投与方法の一つとして、経皮投与
が知られている。これは、制御された速度で長時間投与
が可能である、肝臓の初回通過により効果の回避ができ
る、投与の中止が容易であるなどの利点により、全身循
環系に薬物をデリバリーするシステムとして注目されて
いる。しかしながら、多くの薬物の皮膚透過性は低く、
全身循環系に薬物をデリバリーする目的で薬物を皮膚に
投与する場合には、皮膚透過性の改善が必要である。こ
のため、薬物を修飾してプロドラッグにしたり、吸収促
進剤を使用したりすることが提案されている。
【0003】一方、皮膚のバリア機能に関し、細胞間接
着装置の一種であるタイトジャンクションが、その機能
を担っていることが知られている。タイトジャンクショ
ンで働く接着分子として、オクルディンが知られていた
が、近年、タイトジャンクションを構成する分子として
クローディンと呼ばれる一群の分子が発見され、そのタ
イトジャンクションにおける役割が解明が期待されてい
る(Tsukita, S. et al., Nature Reviews, Molecular
Cell Biology, Vol. 2:285-293, 2001)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、経皮投与の
部位を提供するのに使用し得る、透過性が向上した培養
皮膚を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】重症の火傷等の、皮膚の
再生が必要な疾患の治療において皮膚の移植が行われて
おり、この移植のための皮膚として人工的に培養して得
られた培養皮膚が開発されている。従って、透過性が向
上した培養皮膚が得られれば、それを移植することによ
り、経皮投与に適した部位を提供することができると考
えられる。
【0006】本発明者らは、鋭意研究の結果、クローデ
ィンファミリーの分子のうちクローディン1が皮膚にお
けるタイトジャンクションのバリア機能に関係している
こと、そしてその機能の欠失が皮膚の透過性を向上させ
ることを見出し、本発明を完成するに到った。
【0007】従って、本発明は、機能的なクローディン
1を失うことにより透過性が向上した培養皮膚(以下、
「本発明の培養皮膚」ともいう)を提供する。
【0008】また、本発明は、機能的なクローディン1
を失うことにより透過性が向上した皮膚を有する動物
(以下、「本発明の動物」ともいう)を提供する。本発
明の動物が有する透過性が向上した皮膚は、例えば、本
発明の培養皮膚を移植したものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0010】(1)本発明の培養皮膚 本発明の培養皮膚は、機能的なクローディン1を失うこ
とにより透過性が向上していることを特徴とする。
【0011】クローディン1とは、タイトジャンクショ
ンを構成する膜蛋白質の一つで、分子量23kD、4つの膜
貫通ドメインを有する蛋白質である。
【0012】本発明において、機能的なクローディン1
とは、それが発現している細胞から構成される皮膚が通
常のバリア機能を有するものを意味する。
【0013】透過性とは、薬物等の物質の透過性であ
り、特には、細胞間を通って皮膚を透過する物質の透過
性である。透過性の向上とは、機能的なクローディン1
を失っていない、対応する細胞から構成される培養皮膚
に比べて透過性が向上していることをいう。
【0014】本発明の培養皮膚の構成は、機能的なクロ
ーディン1を失っていることの他は、通常の培養皮膚と
同様でよく、機能的なクローディン1を失わせる操作を
行う他は、通常の培養皮膚の製造と同様にして得ること
ができる。
【0015】本発明の培養皮膚は、表皮のみからなって
いてもよいし、表皮及び真皮からなっていてもよい。培
養皮膚の製造法としては、Rheinwald, JG, Cell, 6:331
-344, 1975やRheinwald, JG, Method in Cell Biology,
Vol. 21A:229-254, 1980に記載の方法が挙げられる。
【0016】培養皮膚において、機能的なクローディン
1を失わせる操作は、クローディン1遺伝子を対象とす
ることの他は、遺伝子の発現を抑えるのに通常に使用さ
れる方法に従って行うことができる。このような方法と
しては、例えば、リボザイムを含むアンチセンス核酸を
用いるアンチセンス法が挙げられる。選択した方法に依
存するが、操作は、培養皮膚に対して行ってもよいし、
培養皮膚調製前の細胞に対して行っても良い。
【0017】また、皮膚の細胞に分化し得る幹細胞が得
られていれば、この幹細胞においてクローディン1遺伝
子を破壊し、クローディン1遺伝子を破壊した幹細胞か
ら培養皮膚を得ることにより、機能的なクローディン1
を失っている培養皮膚を得ることができる。
【0018】遺伝子の破壊とは、遺伝子を改変すること
により、遺伝子産物が生じないようにしたり、機能を失
った遺伝子産物が生じるようにしたりすることをいう。
遺伝子の破壊の方法としては、遺伝子ターゲティングに
より破壊する方法が挙げられる。
【0019】本発明の培養皮膚においては、それを構成
する細胞の全てがクローディン1を欠失している必要は
なく、培養皮膚全体として透過性が向上する程度の割合
の細胞がクローディン1を欠失していればよい。また、
クローディン1を欠失している細胞は、完全にクローデ
ィン1を欠失している必要はなく、培養皮膚全体として
透過性が向上する程度に機能的なクローディン1の発現
が抑制されていればよい。
【0020】本発明の培養皮膚を移植し、その移植した
皮膚に経皮投与を行うことにより、薬物を投与する際
に、濃度を低くすることができて経済的である上、特に
薬物が刺激性の場合、皮膚への刺激を抑えることができ
る。
【0021】(2)本発明の動物 本発明の動物は、機能的なクローディン1を失うことに
より透過性が向上した皮膚を有する動物である。
【0022】動物の種類は、特に制限されず、げっ歯類
(ラット、マウス等)、ブタなどが挙げられる。
【0023】本発明の動物は、通常には、透過性が向上
した皮膚を、薬剤投与に適した部位及び範囲に有すれば
よい。
【0024】本発明の動物が有する透過性が向上した皮
膚は、局所的に、アンチセンス法等により機能的なクロ
ーディン1を失わせたものであってもよく、また、本発
明の培養皮膚を移植したものであってもよい。
【0025】本発明の培養皮膚の移植は、異種移植、同
種移植及び自家移植のいずれでもよく、本発明の動物の
使用目的により適宜選択される。移植の方法は、通常の
培養皮膚の移植法に従って行うことができる。
【0026】本発明の動物は、透過性が向上した皮膚の
部位に薬物を投与することにより、薬物が効率的に全身
循環系にデリバリーされるため、実験動物として有用で
ある。
【0027】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに具体的に
説明する。
【0028】
【実施例1】 クローディン1ノックアウトマウスの作
製 (1)ターゲッティングベクターの構築 Furuse et al., J. Cell Biol. 141:1539-1550 (1998)
に記載のマウスクローディン1の塩基配列(GenBank ac
cession no. AF072127)を基に、マウスの遺伝子ライブ
ラリーをスクリーニングし、マウスクローディン1遺伝
子クローンpSK-N2を得た。得られたpSK-N2に、SacI及び
SalI処理、及び、平滑末端化を順次施して得られるDNA
フラグメントをpLox-neo((財)癌研究会 癌研究所 野田
哲生博士より分与)のSmaI部位に挿入し、クローディン
1遺伝子の5'末端の塩基配列を含むベクターAを得た。
また、pSK-N2のSacI-HindIIIフラグメントをpBluescrip
tSK-のSacI-HindIII部位に挿入した。得られたベクター
に、EcoRI処理、平滑末端化、及び、HindIII処理を順次
施して得られたフラグメントと、pMC2DT-A((財)癌研究
会 癌研究所 野田哲生博士より分与)に、XhoI処理、平
滑末端化、及び、HindIII処理を順次施して得られたフ
ラグメントとを結合させ、クローディン1遺伝子の3'末
端の塩基配列を含むベクターBを得た。ベクターBに、
SacI処理、平滑末端化、及び、SalI処理を順次施して得
られたフラグメントを、ベクターAに、SlaI処理、平滑
末端化、及び、XhoI処理を順次施して得られたフラグメ
ントと結合させ、ターゲティングベクターを得た。ター
ゲティングベクターとDNAゲノムとの間における相同
領域の対応関係を図1に示す。
【0029】(2)ターゲッティングベクターのES細胞
への導入及び相同組換え体の選別 ターゲティングベクターをNotIで切断して直鎖上のDNA
(1 mg/ml)とした。マウス(A129)胚性幹細胞(ES細胞)
としてはJ1を用い、直鎖ターゲッテイングベクター(10
0μg /100μl)をES細胞(1x107 cells/400μl)へエレ
クトロポレーション(250 V、960μF、室温)によりト
ランスフェクションし、培養1日後よりG418(175μg/m
l)を含んだ培地で7日間培養した。生じたES細胞コロニ
ーの一部からDNAを抽出し、相同組み換えのみが起きて
いるクローンをサザンブロット解析によって同定した。
具体的には、ターゲッテイングベクターにふくまれない
部分の3'側のゲノムDNAをプローブとして、HindIII消化
した抽出DNAに対しサザンブロット解析を行うことによ
り、野生型の6.8 Kbに対して、3.9 KbのDNA断片が検出
されるものを組換え体と同定した。
【0030】(3)キメラマウスの作製 C57Bl/6♂マウスと同系の♀マウスとを交配させ、翌日
膣栓が見られたマウスを受精後0.5日として受精3.5日目
に子宮灌流法により胚盤胞期の胚を得た。
【0031】得られた胚盤胞へ、相同組み換えしたES細
胞を、倒立顕微鏡(日本光学工業,東京)下で、マイク
ロマニピュレータ(マニピュレータにジョイスティック
3次元油圧マイクロマニピュレータを装着:ナリシゲ,東
京)、マイクロインジェクター(ナリシゲ,東京)、イ
ンジェクションピペットおよびホールディングピペット
を用いてマイクロインジェクションした。また、インジ
ェクション用ディッシュには、Falcon 3002(Becton Di
ckinson Labware)に培地5μlの液滴およびES細胞を浮
遊させた液滴を作り、流動パラフィンを重層したものを
用いた。
【0032】精管結紮雄マウスと正常雌マウスとを交配
させて偽妊娠マウスを作成し、ES細胞クローンをマイク
ロインジェクションした操作卵を移植した。偽妊娠マウ
スにペントバルビタールナトリウム(Nembutal:Abbott
Laboratories)にて全身麻酔をかけ、両けん部を約1cm
切開して卵巣および卵管を露出し、実体顕微鏡下で卵巣
嚢をピンセットで切開し子宮を露出させ、次いで子宮あ
たり7〜8個の操作卵を送り込んだ。その後、腹腔に戻し
両切開部をクリップした。
【0033】操作卵を移植し妊娠したマウスは、体毛色
が茶色いキメラマウスを出産した。得られたキメラマウ
スの生殖細胞がES細胞由来であることを確認するため
に、C57bL/6Jマウスと交配して産仔を確認したところ、
全ての産仔の体毛色が茶色であり、キメラマウスの生殖
細胞はES細胞由来であることが確認された。
【0034】(4)ノックアウトマウスの性質の検討 得られたキメラマウスを交配させ、産仔を得た。産仔の
遺伝子型を、PCRによって生じるDNA断片のサイズにより
確かめた。マウスの尾を2-3mm程度切り、プロテイナー
ゼK (0.2 mg/ml)によって消化(55℃、一晩)した。以
降、ゲノムDNAを常法に従って抽出し、蒸留水100-200μ
lにて溶解してPCRのテンプレートとした。組み換えベク
ターに含まれる配列と、クローディン1遺伝子の2つの
部位に基づいてプライマーを設計し(それぞれ配列番号
1並びに配列番号2及び配列番号3)、PCRを行うと変
異を起こした遺伝子は200bp(配列番号1、配列番号
2)、野生型の遺伝子は500bp(配列番号1、配列番号
3)のPCR産物を生じ、これにより各個体の遺伝子型を
同定した。また必要に応じて、サザンブロット解析によ
っても遺伝子型を確認した。マウスの尾より抽出したゲ
ノムDNAをHind IIIにより切断し、上記(2)と同様に
サザンブロット解析を行った。
【0035】クローディン1のノックアウトマウス(破
壊されたクローディン1遺伝子のホモ接合体)は、生
後、徐々に被覆が皺を呈して干からびたような様子を示
し、生後1日以内に死亡した。クローディン1のノック
アウトマウスを含む産仔の体重を測定したところ、クロ
ーディン1のノックアウトマウスに著しい体重の減少が
見られた(図2)。
【0036】このような著しい体重の減少は、皮膚のバ
リア機能に異常を有するマウスで観察されることが報告
されており(Nat. Genet., 22(4):356-360 (1999))、
クローディン1のノックアウトマウスの体重の減少も、
皮膚からの水分蒸散過多によると推定された。この推定
を確認するため、受胎後18.5日に、帝王切開により摘出
した同腹胎仔を用いて、Hordmannらの方法(Developmen
t, 125:1541-1552(1998))により皮膚の透過性をアッセ
イした。具体的には、胎仔をリン酸緩衝食塩水(PBS)で
洗浄し、標準5-ブロモ-4-クロロ-3-インドリル-β,D-ガ
ラクトピラノシド(X-Gal)溶液(pH 4.5に調整した他はBo
nnerol, C. et al., Guide to Techniques in Mouse De
velopment (ed. P.M. Wasserman and M.L. DePamphlis)
451-469, San Diego: Academic Pressに記載のものと
同じ)に浸け、発色が認められるまで(2時間から一
晩)30℃でインキュベートした。この結果、クローディ
ン1のノックアウトマウスのみが染色された。
【0037】以上から、機能的なクローディン1を失っ
た皮膚は、物質の透過性が高まっていることが確認され
た。
【0038】
【実施例2】 クローディン1ノックアウトマウスの皮
膚の移植 出産直後のマウス皮膚を採取し、これをヌードマウスの
背に移植した。1ヶ月後に移植皮膚を採取し、固定し
た。これより組織切片を作製してヘマトキシリン・エオ
シン染色によって顕微鏡下で観察した。
【0039】結果を図3に示す。図中、左の写真は野性
型マウス由来の移植皮膚、右の写真はノックアウトマウ
ス由来の移植皮膚を示す。移植されたノックアウトマウ
スの皮膚を、移植された野性型マウスの皮膚と比較する
と、肥厚が認められたが、移植されたノックアウトマウ
スの皮膚が生着することが確認された。
【0040】次に、移植された皮膚の透過性をトレーサ
ー浸透アッセイにより評価した。出産直後のマウスの背
中に50μlのトレーサー液(10 mg/ml Sulfo-NHS-LC-bio
tin(ピアス社製)及び1 mM CaCl2を含むリン酸バッフ
ァー)を皮下注射する。30分後、皮膚組織を採取し、凍
結切片を作製し、蛍光ラベルしたストレプトアビジンに
よりビオチンを検出すると同時に、抗オクルディン抗体
による蛍光抗体染色によってタイトジャンクションを染
色した。これを蛍光顕微鏡下で観察した。結果を図4に
示す。左列(a〜c)の写真が野性型マウス由来の皮膚を示
し、右列(d〜f)の写真がノックアウトマウス由来の皮膚
を示す。上段(a及びd)の写真はトレーサー(NHS-LC-ビオ
チン)による染色結果、中段(b及びe)の写真はオクルデ
ィンに対する染色結果、下段(c及びf)の写真は両染色結
果を重ねたものを示す。図中、scは角質層を示す。
【0041】オクルディンの点状の染色(図中、矢印で
示す)は、顆粒層におけるタイトジャンクションの位置
を示している。トレーサーは、顆粒細胞の細胞膜間を浸
透し、顆粒細胞の細胞膜が染色されているが、野性型マ
ウス由来の皮膚では、タイトジャンクションで浸透が止
まっており、一方、ノックアウトマウス由来の皮膚で
は、タイトジャンクションを超えて浸透していることが
分かる。なお、角質層のトレーサーによる染色はバック
グランドである。
【0042】この結果から、ノックアウトマウスの皮膚
では、タイトジャンクションは形成されるものの、クロ
ーディン1が無いために漏れやすくなっていると考えら
れる。従って、機能的なクローディン1を失った皮膚
を、正常な皮膚を透過できない物質が透過することがで
き、また、正常な皮膚を透過できる物質についても、機
能的なクローディン1を失った皮膚では透過性が向上す
ると考えられる。
【0043】
【発明の効果】本発明により、薬剤等の物質の透過性が
向上した培養皮膚が提供される。
【0044】
【配列表】 <110> エーザイ株式会社(Eisai Co., Ltd.) <120> 透過性が向上した皮膚及びそれを有する動物 <130> P-9168 <160> 3 <210> 1 <211> 22 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> primer <400> 1 gatcgagtct agaggagcat gc 22 <210> 2 <211> 22 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> primer <400> 2 gtcaacagtc tgagtgtatc cg 22 <210> 3 <211> 22 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> primer <400> 3 ggcatgcata gacaggagta tc 22
【図面の簡単な説明】
【図1】 ターゲティングベクターとDNAゲノムとの
間における相同領域の対応関係を示す。
【図2】 出産後の産仔の体重の経時変化を示す。+/
+は正常なクローディン1遺伝子のホモ接合体、+/−
は正常なクローディン1遺伝子と破壊されたクローディ
ン1遺伝子のヘテロ接合体、−/−は破壊されたクロー
ディン1遺伝子のホモ接合体を示す。体重は、出産時の
体重を基準にした百分率で示す。
【図3】 移植した皮膚の組織写真を示す。左の写真(w
t)は野性型マウス由来の移植皮膚、右の写真(KO)はノッ
クアウトマウス由来の移植皮膚を示す。
【図4】 移植した皮膚の染色写真を示す。左列(a〜c)
の写真が野性型マウス由来の皮膚を示し、右列(d〜f)の
写真がノックアウトマウス由来の皮膚を示す。上段(a及
びd)の写真はトレーサー(NHS-LC-ビオチン)による染色
結果、中段(b及びe)の写真はオクルディンに対する染色
結果、下段(c及びf)の写真は両染色結果を重ねたものを
示す。図中、scは角質層を示し、矢印は、オクルディン
の点状の染色を示す。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機能的なクローディン1を失うことによ
    り透過性が向上した培養皮膚。
  2. 【請求項2】 機能的なクローディン1を失うことによ
    り透過性が向上した皮膚を有する動物。
  3. 【請求項3】 前記皮膚が請求項1記載の培養皮膚を移
    植したものである請求項2記載の動物。
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