JP2003244085A - 複数系統伝送路における位相合致制御システム及び位相合致制御方法 - Google Patents

複数系統伝送路における位相合致制御システム及び位相合致制御方法

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JP2003244085A
JP2003244085A JP2002042087A JP2002042087A JP2003244085A JP 2003244085 A JP2003244085 A JP 2003244085A JP 2002042087 A JP2002042087 A JP 2002042087A JP 2002042087 A JP2002042087 A JP 2002042087A JP 2003244085 A JP2003244085 A JP 2003244085A
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裕信 寸田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 パラレル伝送における位相のずれを解消す
る。 【解決手段】 位相合致制御システムは、同一データを
送信する送信装置222と、そのデータを受信する受信
装置223とを備え、送信装置内の送信部の各々では、
最大予測遅延量の倍以上の周期のフレームを生成するフ
レーム生成送信部(30、35)を備え、フレームの位
相を表す位相情報をフレームに挿入し、受信部の各々で
は、フレームと、位相情報とを受信して、その位相情報
に基づいて、複数伝送路の対応するフレームの位相を合
致させて出力する位相合致部(103、104、11
2,113)を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数系統伝送路に
おける位相合致制御システム及び位相合致制御方法に関
し、特に、複数系統の信号を同一タイミングで伝送し、
伝送過程にて発生する位相差を、受信部において位相合
致させた後に選択受信する位相合致制御システム及び位
相合致制御方法に関する。
【0002】本発明は、例えば、WCDMA(Wideband
Code Division Multiple Access)等の携帯電話通信にお
ける前進基地局装置や、一般的な無中断切替えシステム
等に利用可能である。
【0003】
【従来の技術】図1は従来の無線基地局と携帯端末とを
含むWCDMA等の携帯電話通信システムの構成を示す
ブロック図である。図1において、携帯電話通信システ
ムは携帯端末11と無線基地局12とを備えている。無
線基地局12は、アンテナ部やアンプ部等を含む前進部
121と、位相調整部122と選択部123とを備えて
いる。前進部121と位相調整部122とは同軸ケーブ
ルで接続されている。
【0004】動作において、携帯端末11から送信され
るアップストリーム信号は無線伝送区間内の2系統を介
して無線基地局12に送信される。基地局装置12にお
いては、前進部121内のアンテナ部の受信アンテナと
してはダイバーシティアンテナを用い、前進部121に
て受信した2系統のデータから最も受信状態の良好なも
のが選択部123にて選択受信される。但し、信号処理
や伝送距離の誤差により、2系統間の伝播遅延時間に差
が発生するので、位相調整部122にて2系統の受信信
号の位相を調整する。
【0005】従来は携帯端末11と無線基地局12との
間の伝送距離が短く、したがって発生する位相差が比較
的少ないので、伝播すべき信号の周期情報を予め無線基
地局12に与え、無線基地局12側では小規模なメモリ
を使用して、そのメモリから位相差を読み出して2系統
の互いの周期情報の位相を合わせる様にしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来技術によれ
ば、携帯端末11と無線基地局12との間に電波の障害
物があったりするなどして電波の不感地帯等が発生する
可能性があるという問題があった。
【0007】上記電波不感地帯の発生を救済するため
に、無線基地局12内の前進部121と位相調整部12
2との間を光ケーブルで接続して、携帯端末11から出
力されたデータや信号を前進部12が受け取ってそれを
光信号にて長距離伝送して位相調整部122に伝播する
ことが考えられる。
【0008】光伝送方法では、物理レイヤ(光伝送フレ
ーム)への多重分離を行ってデータを透過転送する。こ
のとき、1つの物理レイヤに2系統のデータを同時に多
重してシリアル伝送する場合には2系統の間の位相差は
問題にならないが、シリアル伝送にすると送受信器の信
号速度を高くすることが必要であり、部品が高価になる
という問題がある。また、冗長構成をとりたい場合には
パラレル伝送が必要である。
【0009】パラレル伝送を行う場合は、前進部121
と位相調整部122との間の伝送距離を従来より長距離
化するため、2系統間の伝送距離の誤差も大きくなる。
【0010】前述の位相調整のための周期情報を含めて
データを透過転送した場合、従来の同軸ケーブルでの伝
送の場合は位相の調整範囲は小さくその周期情報の周期
も小さいので問題にならなかったが、前進部121と位
相調整部122との間を光ケーブルにより従来より長距
離化すると、発生する位相差が周期情報(フレームパル
ス)の半周期以上になった場合、先行する系と遅れてい
る系の前後の判断が正確に行えず、長距離化できないと
いう問題が発生する。
【0011】また、前進部121と位相調整部122と
の間を光ケーブルで接続した場合、位相調整部内の光信
号受信部での2系統間の抽出クロックの位相が異なるた
め、同一クロックへのクロック変換回路も必要であり、
その処理時の位相誤差も発生するという問題もある。
【0012】本発明の目的は、パラレル伝送における位
相のずれを解消して、複数系統の伝送路の長距離化を可
能にした送信装置、受信装置、位相合致システム及び位
相合致方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の1つの態様により、送信部の各々は、複数
伝送路上で発生し得る最大予測遅延量の倍以上の周期の
フレームを生成して送信するフレーム生成送信部と、フ
レームの位相を表す位相情報をフレームに挿入する位相
情報挿入部とを備えており、受信部の各々は、フレーム
と、位相情報とを受信するフレーム同期部と、フレーム
同期部から出力される位相情報に基づいて、複数伝送路
の対応するフレームの位相を合致させて出力する位相合
致部を備えていることを特徴とする位相合致制御システ
ム、その送信装置、その受信装置、及び位相合致制御方
法が提供される。
【0014】伝送フレームは、発生する位相差の倍以上
の周期にて構成し、送信側では、伝送フレームの送信タ
イミングを複数系統間で一致させて送信し、受信装置に
て、各々同期確立したフレーム位置を位相調整に用いる
ので、入力時の位相のずれと長距離伝送路区間での位相
のずれを同時に解消できる。
【0015】本発明の他の態様によれば、伝送フレーム
へのデータ多重時に、フレームの位相に対する周期情報
(フレームパルス)の位置をポインタ値として、伝送フ
レームのオーバーヘッドに付加して伝送するので、フレ
ームの位相と転送されるデータの周期情報(フレームパ
ルス)の位相とが確実に確定される。
【0016】受信側では、再生抽出した伝送フレーム位
置とポインタ値に基づいて、クロック信号の周波数変換
回路を用いて、読み出し側で位相が合致する様に制御す
る。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
によって説明する。
【0018】図2は本発明の実施の形態による複数系統
伝送時の位相合致制御方法を実現するシステムの光送信
装置の構成を示すブロック図である。
【0019】図2において、本実施の形態による携帯電
話通信システムは携帯端末21と無線基地局22とを備
えている。無線基地局22は、アンテナ部やアンプ部等
を含む前進部221と、光送信装置222と、光受信装
置223と、選択部224とを備えている。前進部22
1と光送信装置222の間は2系統の同軸ケーブルで接
続されている。光送信装置222と光受信装置223の
間は2系統の光ファイバで接続されている。光受信装置
223と選択部224の間は2系統の同軸ケーブルで接
続されている。
【0020】光ファイバは同軸ケーブルに比べて安価で
且つ長距離であっても感度の低下が少ないので、光送信
装置222と光受信装置223との間の距離は数kmま
で延長可能であり、その結果、光送信装置222を端末
装置21の電波不感地帯を避けた任意の場所に設置でき
る。このため、携帯端末21の電波不感地帯を少なくす
ることが可能である。
【0021】図3は図2に示したシステムおける光送信
装置223の構成を示すブロック図である。
【0022】図3において、光送信装置222は2系統
の光送信装置301及び302からなっており、その間
に共通のフレームカウンタ30が設けられている。
【0023】1系の光送信装置301は、フレーム変換
及びクロック変換を行うFIFO31と、書き込みアドレス
カウンタ(WADR CTR)32と、読み出しアドレスカウンタ
(RADR CTR)33と、ポインタ生成器(P GEN)34と、フ
レーム発生器(F GEN)35と、パラレル/シリアル変換
器(P/S)36と、電気/光変換器(E/O)37とを備えてい
る。
【0024】2系の光送信装置302の構成は第1の光
送信装置と同様であり、構成要素の参照番号には第1の
光送信装置301の対応する構成要素の参照番号に’を
付して表してある。
【0025】以下の動作の説明からわかるように、共通
のフレームカウンタ30と、入出力部であるFIFO(ファ
ースト・イン・ファースト・アウト・バッファ)31
と、書き込みアドレスカウンタ(WADR CTR)32と、読み
出しアドレスカウンタ(RADR CTR)33と、ポインタ生成
器(P GEN)34と、フレーム発生器(F GEN)35とは、1
系と2系との伝送路上で発生し得る最大許容位相遅延量
の倍以上の周期のフレームを生成して送信するフレーム
生成送信部を形成している。
【0026】また、ポインタ生成器(P GEN)34は、各
フレームの位相における周期情報(フレームパルス)の
位置をフレームに挿入する位相情報挿入部を形成してい
る。
【0027】図4は図3に示した光送信装置222の動
作の概略を説明するタイムチャートである。図におい
て、前進部221からの76.8Mbpsの電気的な書き込みデ
ータWDTと3.84MHz(20クロック周期)の周波数の書き
込みフレームパルスWFPが1系及び2系のFIFO31及び
31’に入力される。
【0028】或る1つの書きこみフレームパルスWFPに
対応する書きこみデータは図においてハッチングで示し
てある。実際には各系統に8個のパラレルデータが入力
されるが、図4においては図面の簡略化のためにそのう
ちの1個のデータのみを表示してある。
【0029】1系と2系とでは携帯端末21からの伝送
路の状態が異なる場合があるので、書き込みフレームパ
ルスWFPの位相は1系と2系とで必ずしも一致していな
い。
【0030】光送信装置222の出力側では、1系と2
系とに共通のフレームカウンタ30が、書き込みクロッ
ク信号の周波数より高い77.76Mbpsのクロック信号に応
じて読み出しイネーブルRENを出力する。
【0031】読み出しアドレスカウンタ(RADR CTR)33
はこのRENに応じて77.76Mbpsの読み出しアドレスRADRを
出力し、FIFO31はこの読み出しアドレスRDATに応じて
77.76Mbpsの読み出しデータRDTと20クロック周期の読
み出しフレームパルスRFPを出力する。
【0032】すなわち、FIFO31及び31’はフレーム
変換及びクロック変換を行っている。
【0033】1系と2系で共通のフレームカウンタ30
は、77.76Mbpsのクロック信号に応じて、243クロック毎
に3クロック分だけ読み出しイネーブルRENをローレベ
ルにし、243×5クロック毎に出力フレームパルスOPT FP
を出力する。
【0034】FIFO31及び31’の入力と出力でのクロ
ック信号のビットレートの比は76.8:77.76≒
80:81である。そこで、入力側のすべてのデータを
出力側にマッピングしても余剰ビットが出力側に存在す
ることになる。この余剰ビットの部分を出力側データの
オーバヘッドとして使用するために、余剰ビット部分に
はダミーのデータを出力する。ダミーデータが挿入され
るタイミングは1系と2系とで一致しており、読み出し
イネーブル信号RENがローレベルの時である(図9参
照)。
【0035】ポインタ生成器(P GEN)34は、FIFO31
から出力される読み出しフレームRFPを受信し続けてお
り、フレームカウンタ30から出力される出力フレーム
OPT FPを基準にして、各フレーム中のダミーデータの中
の3番目のダミーデータの出力終了時を検出し、その出
力終了時からポインタ生成器34内のカウンタが77.76M
bpsのクロック信号を1から20までカウントして上記
3番目のダミーデータの出力終了後に最初に読み出しフ
レームパルスRFPが受信された時のカウント値をポイン
タ値PTRとして出力する(図5参照)。
【0036】フレーム生成器35は、フレームカウンタ
30から出力される出力フレームパルスOPT FPに応じて
243×5クロック毎に1フレームを生成する。各フレーム
の先頭3クロック分には同期SYNCが入力され、各フレー
ムの243×2クロックの次の3クロック分にはポインタP
TRが挿入される。これらのSYNCバイト及びポインタPTR
の挿入タイミングは出力フレームパルスOPT FPを基準に
して決定される。図4の例では1系ではポインタ値PTR
は14であり、2系ではポインタ値PTRは17である。
【0037】送信フレームの周期である243×5バイト
は、光伝送路において発生する1系と2系との最大予測
位相差の倍以上として設定されている。従来は書き込み
フレームパルスが20クロック毎にあるだけなので、1
系と2系とで位相差が10クロック以上になると、1系
に対して2系が進んでいるのか遅れているのかが不明と
なり、位相差の判定を誤ることがあったが、本実施の形
態によれば243×5クロックに1回SYNCが発生するので、
607.5クロック分以内の位相差であれば、1系と2
系との前後関係は確実に把握できる。
【0038】パラレル/シリアル変換器36及び36’
は上記77.76 Mbps×8のパラレルデータを622.08Mbpsの
シリアルデータに変換する。
【0039】電気・光変換器37及び37’はこのシリ
アルデータをE/O変換して、2系統の光シリアル信号と
して伝送する。このとき2系統の光伝送フレームの位相
をそろえて送信する。
【0040】図5はフレーム生成器35により生成され
たフレームのフォーマットを示す図である。このフォー
マットは77.76Mbps×8のパラレルデータのフォーマッ
トである。図5において、1フレームは5行からなって
おり、各行の大きさは243バイトである。各行の先頭の
3バイトはオーバヘッドであり、その他の4〜243バイ
トはペイロードである。
【0041】最初の行のオーバヘッドには同期信号SYNC
が挿入される。上記ポインタ値PTRは第3行のオーバヘ
ッド内に挿入される。
【0042】フレーム発生器35及び35’はフレーム
カウンタ30から出力される出力フレームパルスOPT FP
に応答して、第1周期目の3クロックで同期信号SYNCを
出力し、次の4〜243クロックに応じてFIFO31及び3
1’から出力されたデータRDTを出力してフレームの第
1行目を作成する。さらに、次の3クロックで2行目の
オーバヘッドを作成し、次の4〜243クロックでデータR
DTを出力して第2行目のフレームを作成する。さらに、
次の3クロックで3行目のオーバヘッドにポインタ生成
器34及び34’からのポインタ値PTRを挿入し、次の
4〜243クロックでデータRDTを出力して第3行目のフレ
ームを作成する。第4行目及び第5行目も同様にして作
成して、1フレームが完成する。
【0043】図6は図3に示した光送信装置222に入
力される76.8Mbpsのデータの3フレームとそれに対応し
て出力される77.78Mbpsのデータの1フレームとを対比
して示した図である。図からわかるように、入力される
データのクロック周波数は76.8Mbpsと遅く、且つ1行で
240バイトのペイロードのみからなっていてオーバヘ
ッドは存在しないのに対して、出力されるデータのクロ
ック周波数は77.76Mbpsと速くなっており、且つ、1行
には3バイトのオーバヘッドOHと240バイトのペイロー
ドとで合計243バイトが存在している。
【0044】図7はポインタ値の生成動作を説明するタ
イムチャートである。図3に示した光送信装置222内
のフレームカウンタ30は243×5クロック毎に出力フレ
ームパルスOPT FPを出力する。フレーム生成器35及び
35’はこの出力フレームパルスOPT FP に応答して図
7に示す77.76Mbpsの出力(OPT)フレームを作成する。OP
Tフレームのオーバヘッドの3行目にPTR値が挿入され
る。PTR値の挿入の仕方は次の通りである。
【0045】フレームカウンタ30及び読み出しアドレ
スカウンタ(RADR CTR)33の動作によって、FIFO31か
ら77.76Mbpsの速度で読み出しデータRDT及び20クロッ
ク毎のフレームパルスRFPが出力される。ポインタ生成
器34及び34’は、読み出しデータRDT中の1フレー
ム内の3番目のダミーデータの終了時点から最初の読み
出しフレームパルスRFPが検出されるまでのクロックの
カウント値をポインタ値PTRとして出力する。図7の例
では1系のポインタ値14が出力された場合を示してい
る。このポインタ値PTRが、次のフレーム以降の3行目
のオーバヘッドに挿入される。
【0046】図8は図3に示した光送信装置222内の
FIFO31の書き込み動作の詳細を説明するタイムチャー
トである。図において、ライト側制御の全体を最初に説
明する。書き込みアドレスカウンタ(WADR CTR)32から
76.8Mbpsの速さで1〜240の書き込みアドレスWADRが出力
され、それに応じて書き込みデータWDTがFIFO31に書
き込まれる。書き込みデータWDTは1行が240バイトのペ
イロードデータa1〜a240、b1〜b240、c1
〜c240、・・・のみである。3.84MHzの書き込みフ
レームパルスWFPも書き込まれる。隣接する書き込みフ
レームパルスWFPaとWFPbとの間は20クロック分だけ
離れている。
【0047】図8の下部には隣接する書き込みフレーム
パルスWFPaとWFPbとの間を拡大して示してある。図示
のように、WFPaとWFPbとの間には221〜240の20個の
書き込みアドレスWADRが発生しており、それらの書き込
みアドレスに応じて書き込みデータWDTがb221〜b
240まで書き込まれる。フレームパルスWFPは20ク
ロック毎に書き込まれる。
【0048】同一フレームのデータについて、1系にお
ける書き込みと2系におけるFIFO31及び31’への書
き込み終了した時点で、読み出しが開始されるように、
FIFO31及び31’からの読み出し時の初期位相をオフ
セットの固定値としてあるいは変動値として設定する。
【0049】図9は図3に示した光送信装置222内の
FIFO31の読み出し動作の詳細を説明するタイムチャー
トである。図の下側に示したリード側制御の全体を最初
に説明する。読み出しアドレスカウンタ(RADR CTR)33
から77.76Mbpsで1〜240の読み出しアドレスRADRが出力
される。ただし、読み出しイネーブルRENがローレベル
の間の3クロック分は読み出しアドレスカウンタ(RADR
CTR)33はカウンタ値を保持している。フレームカウン
タ30は77.76Mbpsの速さで1〜243のクロックをカウン
トしており、243クロック毎に3クロック分だけ読み出
しイネーブル信号RENをローレベルにする。FIFO31及
び31’は、読み出しイネーブル信号RENがハイレベル
の間は読み出しデータa1〜a240、b1〜b24
0、c1〜c240・・・を出力し、読み出しイネーブ
ル信号RENがローレベルの間はダミーデータdmyを出
力する。したがって、図の上側に明示されているよう
に、読み出しアドレスRADR中のダミーデータに対応する
3クロック分では読み出しアドレスは一定に保持された
ままである。
【0050】FIFO31及び31’はまた、読み出しフレ
ームパルスRFPを20クロック毎に出力する。
【0051】図9の上側には隣接するフレームパルスRF
PaとRFPbとの間を拡大して示してある。図示のよう
に、読み出しイネーブル信号RENがハイレベルの間はRFP
aとRFPbとの間には、読み出しアドレスカウンタ(RADR
CTR)33及び33’から、77.76Mbpsの読み出しクロッ
ク信号RCLKに応じて、221〜240、及び1の読み出
しアドレスRADRが出力され、それに応じてFIFO31から
読み出しデータb220〜B240及びc1が出力され
ている。なお、読み出しアドレスRADRの位相は前述のよ
うに書き込みアドレスWADRから所定のオフセットだけず
れている。本例では、図8に示した書き込みアドレスWA
DRの225が図9に示した読み出しアドレスRADRの22
1に対応している。
【0052】読み出しイネーブル信号RENがローレベル
になると、読み出しアドレスカウンタ(RADR CTR)33及
び33’はその時のカウント値を保持する。そしてその
保持期間の間ダミーデータを読み出しデータRDTに挿入
する。
【0053】RENが再びハイレベルになると、読み出し
アドレスカウンタ(RADR CTR)33及び33’はカウント
アップを240になるまで行い、240に達すると再び
1からカウントアップする。
【0054】フレーム生成器35は読み出しデータの各
フレームのオーバヘッドOHの1行目と3行目にそれぞ
れ、前述のように同期SYNCとポインタPTRとを挿入して
出力フレームを形成する。
【0055】以上の説明により、光送信装置222にお
ける動作が理解されるであろう。
【0056】次に、光受信装置223について説明す
る。
【0057】図10は図2に示したシステムにおける光
受信装置の構成を示すブロック図である。図10におい
て、光受信装置223は2系統の光受信装置101及び
102からなっており、その間に共通のポインタ比較部
(PTR COMP)103及び書き込みアドレス比較部(WADR CO
MP)104が設けられている。
【0058】1系の光受信装置101は、光/電気変換
器105と、受信信号から受信クロック(RCV CLK)を抽
出するクロック検出読み出し器(CDR)106と、受信ク
ロック(RCV CLK)に応じてシリアルデータをパラレルデ
ータに変換するシリアル/パラレル変換器(S/P)107
と、受信信号から書き込みデータWDT、ポインタ値PTR、
書き込みイネーブル信号WENを抽出して出力するフレー
ム同期回路(F SYNC)108と、ポインタ・デコーダ(P D
EC)109と、フレームパルス発生器(FP GEN)110
と、ポインタ比較部(PTR COMP)103の出力に応じて書
き込みアドレスを出力する書き込みアドレスカウンタ(W
ADR CTR)111と、フレーム変換及びクロック変換を行
う入出力部であるFIFO112と、書き込みアドレス比較
器(WADR COMP)104の出力に応じてFIFO112に対す
る読み出しアドレスを生成する読み出しアドレスカウン
タ(RADR CTR)113とを備えている。
【0059】2系の光受信装置102の構成も1系の光
受信装置101と同様であり、対応する構成要素には同
一番号に’を付して示してある。
【0060】以下の動作説明から分かるように、フレー
ム同期回路(F SYNC)108はフレーム同期部を構成して
おり、ポインタ・デコーダ(P DEC)109と、フレーム
パルス発生器(FP GEN)110と、ポインタ比較部(PTR C
OMP)103の出力に応じて書き込みアドレスを出力する
書き込みアドレスカウンタ(WADR CTR)111と、フレー
ム変換及びクロック変換を行うFIFO112と、書き込み
アドレス比較部(WADRCOMP)104の出力に応じてFIFO1
12に対する読み出しアドレスを生成する読み出しアド
レスカウンタ(RADR CTR)113とは位相合致部を構成し
ている。
【0061】次に光受信装置101及び102の動作を
説明する。
【0062】光受信装置223では、受信した第1及び
2系の光シリアル信号を光/電気変換器105及び10
5’により電気信号に変換し、クロック検出器(CDR)1
06及び106’により受信クロックRCV CLKの再生を
行い、シリアル/パラレル変換器(S/P)107及び10
7’によりシリアル信号を77.76Mbps×8のパラレルデ
ータに変換する。
【0063】そしてフレーム同期回路(F SYNC)108及
び108’は、光伝送フレームの同期確立を行うことに
より、ペイロード部分から書き込みデータWDTの分離を
行う。即ち、1系の受信データから3クロック分のSYNC
を検出することにより1フレームの先頭を検出し、その
後の240バイトを書きこみデータWDTとして分離し、S
YNCバイトから240+243クロック後にポインタ・イネー
ブルPTR ENを出力する。 ポインタ・デコーダ(P DEC)
109及び109’はこのポインタ・イネーブルPTR EN
を受けると、書き込みデータWDT中に挿入されている3
バイトのポインタ値PTRを抽出してフレーム・パルス発
生器(FP GEN)110及びポインタ値比較部103に出力
する。
【0064】フレーム・パルス発生器(FP GEN)110及
び110’はそれぞれ、フレーム同期回路(F SYNC)10
8及び108’から書き込みイネーブル信号WENとロー
ド・イネーブル(LOAD EN)とを受け取り、ポインタ比較
部103及び103’からロード値LOADを受け取って、
FIFO112及び112’に対する書き込みアドレスWADR
を生成する。
【0065】書き込みイネーブル信号WENはオーバヘッ
ドOHがフレーム同期回路(F SYNC)108から出力される
間の各3クロックの間はローレベルとなり、そのローレ
ベルの間は書き込みアドレスカウンタ(WADR CTR)111
は直前のアドレスを保持する。
【0066】1系と2系で共通のポインタ値比較部10
3は1系と2系からのポインタ値を比較して、ロード値
を出力する。ロード値とは、ロード値にポインタ値を加
算した値が、同一の値、本例では41になるような値で
ある。このロード値の作成方法については、後に図14
〜16により詳述する。
【0067】このロード値とポインタ値に基づいて書き
込みアドレスカウンタ(WADR CTR)111及び111’が
書き込みアドレスWADRを出力する。これにより、1系と
2系とで同じ書き込みフレームパルスWFPに対応するデ
ータの位相差が把握できる。この書き込みアドレスWADR
に応じてFIFO112及び112’に書き込みデータWDT
及び書き込みフレームパルスWFPが書きこまれる。
【0068】FIFO112及び112’からの読み出し動
作では、読み出しアドレスカウンタ(RADR CTR)113及
び113’から、1系及び2系で同一の読み出しアドレ
スに応じて読み出しデータRDT及び読み出しフレームパ
ルスRFPが読み出されるように、書きこみアドレス比較
部104が動作する。
【0069】このために、書きこみアドレス比較部10
4は、アドレスカウンタ(WADR CTR)111及び111’
からの書き込みアドレスWADRを比較して、小さい方の書
き込みアドレスWADRに所定のオフセット値をロード値LO
ADとして読み出しアドレスカウンタ(RADR CTR)113又
は113’に与える。これにより読み出しアドレスカウ
ンタ(RADR CTR)113及び113’は1系と2系とで同
一の読み出しアドレスRADRを生成する。読み出しの出力
クロックの速度は76.8Mbps、即ち光送信装置222の入
力クロックの速度と同じである。
【0070】図11は図10に示した光受信装置223
の受信側の動作と位相調整後の出力側の動作の概略を説
明するタイムチャートである。
【0071】図示のように、1系では受信フレーム中の
ポインタPTRの位置を検出してからポインタ値14だけ
先の書きこみアドレスWADRが41になるように、ポイン
タ値比較器103からロード値LOADが出力されて書きこ
みアドレスカウンタ(WADR CTR)111が動作する。
【0072】また、2系では受信フレーム中のポインタ
PTRの位置を検出してからポインタ値17だけ先の書き
こみアドレスWADRが41になるように、ポインタ値比較
期103からロード値LOADが出力されて書きこみアドレ
スカウンタ(WADR CTR)111’が動作する。
【0073】光送信装置222では1系と2系とで位相
を揃えて出力したにもかかわらず、光受信装置223で
は1系と2系とでポインタ値の受信時刻が異なっている
のは、光送信装置222と光受信装置223との間の伝
送路が長いことにより、伝送距離に誤差があるためであ
る。
【0074】図11の下側に表示した位相調整出力の動
作においては、書き込みアドレス比較部(WADR COMP)1
04は、1系及び2系の書き込みアドレスWADRを比較し
て41の値が遅く到着した方に合わせて位相を一致させ
るように、ロード値を、読み出しアドレスカウンタ(REA
D CTR)113又は113’に与える。読み出しアドレス
カウンタ(READ CTR)113及び113’はこのロード値
に基づいて同じ読み出しアドレスRADRを同時に出力す
る。これにより、1系と2系とで同じ読み出しアドレス
に応じて読み出しデータRDT及び読み出しフレームパル
スRFPが出力される。受信者は、この2つの系からの出
力のうち受信状態の良好な方を選択して受信する。
【0075】図12は図10におけるFIFO112に対す
る書き込み動作の詳細を説明するタイムチャートであ
る。
【0076】全体の動作が図12の上側に示されてお
り、書きこみフレームパルスの隣接する2個分の間の動
作を図12の下側に拡大して示している。
【0077】図12において、書き込みアドレスカウン
タ(WADR CTR)111は書き込みイネーブル信号WENに応
じて1〜240のアドレスを繰り返し発生している。た
だし、受信フレーム中の3クロック分のオーバヘッドの
各期間は書き込みイネーブル信号WENはローレベルとな
り、書き込みアドレスカウンタ(WADR CTR)111はその
期間の直前のカウント値を保持している。書き込みイネ
ーブル信号WENはローレベルの期間の書き込みデータWDT
はオーバヘッドの情報であり、即ち、同期信号SYNCやポ
インタ値PTRまたはダミーデータである。アドレスカウ
ンタ(WADR CTR)111における上記保持値は、ポインタ
(PTR)比較器103が図14〜図16に示す方法によっ
て作成する。
【0078】1フレーム(243×5クロック分)中のポイ
ンタ値が挿入されているオーバヘッドでは書き込みイネ
ーブルWENがローレベルになる。書き込みアドレスカウ
ンタ(WADR CTR)111は、LOAD ENがハイレベルになっ
た次のクロックから、上記のようにして決定されたロー
ド値を初期値として1〜240までの値をカウントす
る。
【0079】図12においては、書き込みイネーブル信
号WENがローレベルの間に書き込みアドレスカウンタの
値は35に保持されており、そのローレベルの3クロッ
ク目にロード・イネーブル信号LOAD ENが1クロック分
だけハイレベルになる。LOADENがハイレベルになった直
後のクロック信号から書き込みアドレスカウンタ(WADR
CTR)111はカウントを再開する。
【0080】フレームパルス生成器110はWENのロー
レベルの終了から最初の書き込みフレームパルスWFPが
検出されるまでのカウント値(ポインタ値、図12の例
では6)に基づいてロード値LOADを生成し、次のフレー
ムに挿入するロード値とする。こうして、1系及び2系
では受信フレーム中のポインタPTRの位置を検出してか
らポインタ値だけ先の書きこみアドレスWADRが41にな
るように、ポインタ値比較器103からロード値が出力
されて書きこみアドレスカウンタ(WADR CTR)111が動
作する。
【0081】この結果、WENの後の最初のWFPが示す位置
のデータの書き込みアドレスが1系と2系とで共通にな
る。図12においては、上記WFPが示す位置のデータの
書き込みアドレスは41である。
【0082】図13は図10におけるFIFO112からの
読み出し動作の詳細を説明するタイムチャートである。
【0083】全体の動作が図13の下側に示されてお
り、読み出しフレームパルスRFPの隣接する2個分の間
の動作を図13の下側に拡大して示している。
【0084】書き込みアドレス比較器104は1系のFI
FO112への書き込みアドレスWADRと2系のFIFO11
2’への書き込みアドレスWADRとを比較して、小さい方
の書き込みアドレス値にオフセット値を加算した値を読
み出しアドレスRADRとする。このオフセット値は、FIFO
112及び112’への書き込みが共に終了した後に読
み出し動作が行われるように決定され、ロード値Loadと
して読み出しアドレスカウンタ(RADR CTR)113に出力さ
れる。図13の場合は、読み出しアドレスRADRは1〜2
40を繰り返し、これに応じて読み出しデータRDTa1
〜a240、b1〜b240、c1〜c240…が出力され
るとともに、読み出しフレームパルスRFPが76.8Mbpsの
クロック信号の20クロック毎に出力される。
【0085】図13にける拡大図では読み出しアドレス
19〜42が拡大されて示されており、それに対応する
読み出しデータb219〜b240及びc1,c2と2
つの読み出しフレームパルRFPa及びRFPbが示されてい
る。読み出しフレームパルスRFPの周期は20ビットで
あることがわかる。
【0086】図14は上記で説明した光受信装置におけ
る位相調整動作を説明するフローチャートである。図に
おいて、ステップS141で1系と2系の受信ポインタ
値PTRを比較し、ステップS142にて受信ポインタ値P
TRを変換する。次いでステップS143にて書き込みア
ドレスのロード値を生成する。
【0087】即ち、図15に示したように、ポインタ値
(PTR)比較器103は1系と2系のポインタ値を比較
し、その差がフレームパルス周期の半周期である10ビ
ット以上であれば少ない方のポインタ値をその値に20
を加算した値に変換し、変換後のポインタ値を42(光
送信装置の出力で位相同期させた値+1)から差し引い
た値を保持値とする。
【0088】次いでステップS144でFIFO112及び
112’に対する書き込みアドレスを比較し、1系のロ
ード値が2系のロード値より小さい場合はステップS1
46にて1系の書き込みアドレスにオフセット値を加算
した値を読み出しアドレスRADRとし、1系のロード値が
2系のロード値以上の場合はステップS147にて2系
の書き込みアドレスにオフセット値を加算した値を読み
出しアドレスRADRとする。
【0089】図15はポインタ値の変換及び書き込みア
ドレス用ロード値の作成例を示す表図である。
【0090】例えば、図15の例1に示すように、1系
の受信ポインタ値が6で2系の受信ポインタ値が3の場
合は、差が10以上ではないので変換後のポインタ値は
変換前と同じであり、この結果、1系のロード値は42
−6=36であり、2系のロード値は42−3=39で
ある。また、例2に示すように、1系の受信ポインタ値
が20で2系の受信ポインタ値が1の場合は、それらの
差は10以上であるので、1系の変換後のポインタ値は
変換前と同じであるが、2系の変換後のポインタ値は1
に20を加算した値21となり、この結果、1系のロー
ド値は42−20=22となり、2系のロード値は42
−21=23となる。
【0091】図16は前述したポインタ値の比較及び変
換処理を理解しやすくしたグラフである。同図に示すよ
うに、1系のポインタ値と2系のポインタ値との差が1
0より小さい場合は、ポインタ値の変換処理は行わな
い。1系のポインタ値と2系のポインタ値との差が10
以上の場合には、小さいポインタ値に20を加算した値
が変換後のポインタ値になる。
【0092】以上の説明では2系統の光伝送信号の位相
のずれを調整する例で説明したが、3系統以上の光伝送
信号の位相のずれの調整も同様に可能であることは明ら
かである。
【0093】また、光送信装置222の入力側のクロッ
ク信号の周波数を76.8Mbpsとし、出力側のクロッ
ク信号の周波数を77.76Mbpsとし、光受信装置2
23ではその逆の周波数のクロック信号を用いたが、本
発明はこれに限定されるものではなく、光送信装置にお
いて入力側のクロック信号の周波数が出力側のクロック
信号の周波数より低く、光受信装置において入力側のク
ロック信号の周波数が出力側のクロック信号の周波数よ
り高ければ任意の周波数でよい。
【0094】さらに、上記実施の形態ではフレームカウ
ンタ及びフレーム生成器が作成する1フレームの周期を
243×5クロック分としたが、本発明はこれに限定さ
れるものではなく、最大予測位相遅延量の倍以上の周期
であれば任意の周期でよい。 (付記1) 複数系統に同一のデータを送信する複数の
送信部を備えた送信装置であって、前記送信部の各々
は、複数伝送路上で発生し得る最大予測遅延量の倍以上
の周期のフレームを生成して送信するフレーム生成送信
部と、前記フレームの位相を表す位相情報を前記フレー
ムに挿入する位相情報挿入部とを備えていることを特徴
とする、複数系統伝送路に位相情報を含むデータを送信
する送信装置。 (付記2) 複数系統から同一のデータを受信する複数
の受信部を備えた受信装置であって、前記受信部の各々
は、複数伝送路上で発生し得る最大予測遅延量の倍以上
の周期のフレームと、該フレームに含まれる前記フレー
ムの位相を表す位相情報とを受信するフレーム同期部
と、該フレーム同期部から出力される前記位相情報に基
づいて、前記複数伝送路の対応するフレームの位相を合
致させて出力する位相合致部を備えていることを特徴と
する、複数系統伝送路からの位相情報を含むデータを受
信する受信装置。 (付記3) 複数系統に同一のデータを送信する複数の
送信部を備えた送信装置と、前記送信装置から出力され
た前記複数系統のデータを受信する複数の受信部を備え
た受信装置とを備えた位相合致制御システムであって、
前記送信部の各々は、複数伝送路上で発生し得る最大予
測遅延量の倍以上の周期のフレームを生成して送信する
フレーム生成送信部と、前記フレームの位相を表す位相
情報を前記フレームに挿入する位相情報挿入部とを備え
ており、前記受信部の各々は、前記フレームと、前記位
相情報とを受信するフレーム同期部と、前記フレーム同
期部から出力される前記位相情報に基づいて、前記複数
伝送路の対応するフレームの位相を合致させて出力する
位相合致部を備えていることを特徴とする位相合致制御
システム。 (付記4) 前記複数の送信部に共通のフレームカウン
タを備え、前記複数の送信部の各々における前記フレー
ム生成送信部は、書き込みアドレスに応じて書き込みデ
ータ及び該書き込みデータの位相を示す所定周期の書き
込みフレームパルスを入力し、前記書き込みアドレスを
発生する書き込みクロック信号の周波数より高い周波数
の読み出しクロック信号に応じて、前記書き込みデータ
及び前記書き込みフレームパルスに対応する読み出しデ
ータ及び読み出しフレームパルスをそれぞれ出力する第
1の入出力部と、前記読み出しクロック信号に応じて前
記フレームカウンタと協働して前記読み出しデータを含
む出力フレームを生成するフレーム生成部とを備えてお
り、前記位相情報挿入部は、前記送信部の全てから出力
される同一データに対応する前記読み出しフレームパル
スの位相情報を示すポインタ値を前記送信部の全てから
出力される前記出力フレームで共通のタイミングで前記
フレーム生成部から出力される出力フレームに挿入する
ポインタ値生成器を備えていることを特徴とする、付記
1記載の送信装置。 (付記5) 前記複数の受信部に共通のポインタ値比較
部と書き込みアドレス比較部とを備えており、前記複数
の受信部の各々における前記位相合致部は、付記4に記
載の送信部からの入力データの各フレーム毎に、前記読
み出しデータから抽出された受信クロック信号に応じ
て、前記読み出しデータと、前記ポインタ値と、該ポイ
ンタ値の位相情報を含む書き込みイネーブル信号と、前
記所定周期のフレームパルスとを抽出して出力するフレ
ーム同期部と、前記ポインタ値比較器により計算された
前記複数系統伝送路からの複数のポインタ値の差に基づ
いて、同じフレームパルスに対応する書き込みデータの
前記複数系統伝送路間での位相差に応じて生成された書
き込みアドレスを前記受信クロック信号に応じて発生す
る書き込みアドレスカウンタと、前記書き込みアドレス
に応じて前記データと前記フレームパルスとを入力し、
前記受信クロック信号の周波数より低い周波数の読み出
しアドレスに応じて前記データと前記フレームパルスを
出力する第2の入出力部とを備え、前記第2の入出力部
から出力される前記データ及び前記フレームパルスの読
み出しアドレスは、前記複数の受信部の前記書き込みア
ドレスカウンタからの同一位相の書き込みアドレスの最
大値以上の値に一致させて形成されていることを特徴と
する、付記2記載の受信装置。 (付記6) 付記4記載の送信装置と付記5記載の受信
装置とを備えた位相合致システム。 (付記7) 前記送信部における第1の入出力部は第1
のFIFOであり、該第1のFIFOに前記データ及び
前記フレームパルスを書き込むための書き込みクロック
信号の周波数は前記第1のFIFOから前記データ及び
前記フレームパルスを読み出すための読み出しクロック
信号の周波数より低いことを特徴とする付記6記載の位
相合致システム。 (付記8) 前記受信部における前記第2の入出力部は
第2のFIFOであり、該第2のFIFOに前記データ
及び前記フレームパルスを書きこむためのクロック信号
の周波数は前記第2のFIFOから前記データ及び前記
フレームパルスを読み出すための読み出しクロック信号
の周波数より高いことを特徴とする付記7記載の位相合
致システム。 (付記9) 前記第1のFIFOに前記データ及び前記
フレームパルスを書き込むための書き込みクロック信号
の周波数は、前記第2のFIFOから前記データ及び前
記フレームパルスを読み出すための読み出しクロック信
号の周波数と一致していることを特徴とする、付記8記
載の位相合致システム。 (付記10) 前記第1のFIFOから前記データ及び
前記フレームパルスを読み出すための読み出しクロック
信号の周波数は、前記第2のFIFOに前記データ及び
前記フレームパルスを書きこむための書き込みクロック
信号の周波数と一致していることを特徴とする、付記8
又は9記載の位相合致システム。 (付記11) 複数の送信部から複数系統に同一のデー
タを送信するデータ送信方法であって、前記送信部の各
々において、複数伝送路上で発生し得る最大予測遅延量
の倍以上の周期のフレームを生成し、前記フレームの位
相を表す位相情報を前記フレームに挿入して前記フレー
ムを送信することを特徴とする、複数系統伝送路に位相
情報を含むデータを送信するデータ送信方法。 (付記12) 複数の受信部により複数系統から同一の
データを受信するデータ受信方法であって、前記受信部
の各々において、複数伝送路上で発生し得る最大予測遅
延量の倍以上の周期のフレームと、該フレームに含まれ
る前記フレームの位相を表す位相情報とを該位相所に同
期して受信し、前記位相情報に基づいて、前記複数伝送
路の対応するフレームの位相を合致させて出力すること
を特徴とする、複数系統伝送路からの位相情報を含むデ
ータを受信するデータ受信方法。 (付記13) 付記11記載のデータ送信方法と付記2
記載のデータ受信方法からなることを特徴とする位相合
致制御方法。 (付記14) 前記複数の送信部の各々における前記フ
レーム生成送信部において、第1の入出力部に、書き込
みアドレスに応じて書き込みデータ及び該書き込みデー
タの位相を示す所定周期の書き込みフレームパルスを入
力し、前記書き込みアドレスを発生する書き込みクロッ
ク信号の周波数より高い周波数の読み出しクロック信号
に応じて、前記書き込みデータ及び前記書き込みフレー
ムパルスに対応する読み出しデータ及び読み出しフレー
ムパルスをそれぞれ出力し、前記読み出しクロック信号
に応じて前記複数の送信部に共通のフレームフレームカ
ウンタと協働して前記読み出しデータを含む出力フレー
ムを生成し、前記送信部の全てから出力される同一デー
タに対応する前記読み出しフレームパルスの位相情報を
示すポインタ値を前記送信部の全てから出力される前記
出力フレームで共通のタイミングで前記フレーム生成部
から出力される出力フレームに挿入する、というステッ
プを備えていることを特徴とする、付記11記載のデー
タ送信方法。 (付記15) 前記複数の受信部の各々における前記位
相合致部において、付記14に記載の送信部からの入力
データの各フレーム毎に、前記読み出しデータから抽出
された受信クロック信号に応じて、前記読み出しデータ
と、前記ポインタ値と、該ポインタ値の位相情報を含む
書き込みイネーブル信号と、前記所定周期のフレームパ
ルスとを抽出し、前記複数の受信部に共通のポインタ値
比較部により計算された前記複数系統伝送路からの複数
のポインタ値の差に基づいて、同じフレームパルスに対
応する書き込みデータの前記複数系統伝送路間での位相
差に応じて生成された書き込みアドレスを前記受信クロ
ック信号に応じて発生し、第2の入出力部に、前記書き
込みアドレスに応じて前記データと前記フレームパルス
とを入力し、前記受信クロック信号の周波数より低い周
波数の読み出しアドレスに応じて前記第2の入出力部か
ら前記データと前記フレームパルスを出力し、前記第2
の入出力部から出力される前記データ及び前記フレーム
パルスの読み出しアドレスは、前記複数の受信部の前記
書き込みアドレスカウンタからの同一位相の書き込みア
ドレスの最大値以上の値に一致させて形成されることを
特徴とする、付記12記載のデータ受信方法。 (付記16) 付記14記載のデータ送信方法と付記5
5記載のデータ受信方法とを備えた位相合致方法。 (付記17) 前記送信部における第1の入出力部は第
1のFIFOであり、該第1のFIFOに前記データ及
び前記フレームパルスを書き込むための書き込みクロッ
ク信号の周波数は前記第1のFIFOから前記データ及
び前記フレームパルスを読み出すための読み出しクロッ
ク信号の周波数より低いことを特徴とする付記16記載
の位相合致システム。 (付記18) 前記受信部における前記第2の入出力部
は第2のFIFOであり、該第2のFIFOに前記デー
タ及び前記フレームパルスを書きこむためのクロック信
号の周波数は前記第2のFIFOから前記データ及び前
記フレームパルスを読み出すための読み出しクロック信
号の周波数より高いことを特徴とする付記17記載の位
相合致方法。 (付記19) 前記第1のFIFOに前記データ及び前
記フレームパルスを書き込むための書き込みクロック信
号の周波数は、前記第2のFIFOから前記データ及び
前記フレームパルスを読み出すための読み出しクロック
信号の周波数と一致していることを特徴とする、付記1
8記載の位相合致方法。 (付記20) 前記第1のFIFOから前記データ及び
前記フレームパルスを読み出すための読み出しクロック
信号の周波数は、前記第2のFIFOに前記データ及び
前記フレームパルスを書き込むための書き込みクロック
信号の周波数と一致していることを特徴とする、付記8
又は9記載の位相合致方法。
【0095】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、2系統以上の信号伝送路において、入力時の
位相ずれと長距離伝送路区間での位相ずれを同時に解消
できるので、入力時の位相ずれと、長距離伝送路区間で
の位相ずれが逆方向であっても、トータルで調整するた
め、位相合わせのための回路の伝達時間が短くできる。
【0096】また、長距離伝送時における大きな位相ず
れも許容可能である。このため、光ファイバにて長距離
の伝送が可能である。
【0097】さらに、従来の高価な同軸ケーブルを用い
ていた個所においても、本発明による位相調整システム
で置き換えが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の無線基地局と携帯端末とを含むWCDM
A等の携帯電話通信システムの構成を示すブロック図で
ある。
【図2】本発明の実施の形態による複数系統伝送時の位
相合致制御方法を実現するシステムの光送信装置の構成
を示すブロック図である。
【図3】図2に示したシステムおける光送信装置223
の構成を示すブロック図である。
【図4】図3に示した光送信装置222の動作の概略を
説明するタイムチャートである。
【図5】フレーム生成器35により生成されたフレーム
のフォーマットを示す図である。
【図6】図3に示した光送信装置222に入力される7
6.8Mbpsのデータの1フレームとそれに対応して出力さ
れる77.78Mbpsのデータの1フレームとを対比
して示した図である。
【図7】ポインタの生成動作を説明するタイムチャート
である。
【図8】図3に示した光送信装置222内のFIFO31の
書き込み動作の詳細を説明するタイムチャートである。
【図9】図3に示した光送信装置222内のFIFO31の
読み出し動作の詳細を説明するタイムチャートである。
【図10】図2に示したシステムにおける光受信装置の
構成を示すブロック図である。
【図11】図10に示した光受信装置223の受信側の
動作と位相調整後の出力側の動作の概略を説明するタイ
ムチャートである。
【図12】図10におけるFIFO112に対する書き込み
動作の詳細を説明するタイムチャートである。
【図13】図10におけるFIFO112からの読み出し動
作の詳細を説明するタイムチャートである。
【図14】光受信装置における位相調整動作を説明する
フローチャートである。
【図15】ポインタ値の変換及び書き込みアドレス用ロ
ード値の作成例を示す表図である。
【図16】ポインタ値の比較及び変換処理を理解しやす
くしたグラフである。
【符号の説明】
30…フレームカウンタ 31…FIFO 32…書き込みアドレスカウンタ 33…読み出しアドレスカウンタ 34…ポインタ値生成器 35…フレーム生成器 101…1系の受信部 102…2系の受信部 103…ポインタ値比較器 104…書き込みアドレス比較器 108…フレーム同期回路 109…ポインタ生成器 110…フレームパルス生成器 111…書き込みアドレスカウンタ 112…FIFO 113…読み出しアドレスカウンタ 222…光送信装置 223…光受信装置 301…1系の送信部 302…2系の送信部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成14年8月2日(2002.8.2)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 複数系統伝送路における位相合致制御
システム及び位相合致制御方法
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数系統伝送路に
おける位相合致制御システム及び位相合致制御方法に関
し、特に、複数系統の信号を同一タイミングで伝送し、
伝送過程にて発生する位相差を補償するために、受信部
において位相合致させた後に選択受信する位相合致制御
システム及び位相合致制御方法に関する。
【0002】本発明は、例えば、WCDMA(Wideband
Code Division Multiple Access)等の携帯電話通信にお
ける前進基地局装置や、一般的な無中断切替えシステム
等に利用可能である。
【0003】
【従来の技術】図1は従来の無線基地局と携帯端末とを
含むWCDMA等の携帯電話通信システムの構成を示す
ブロック図である。図1において、携帯電話通信システ
ムは携帯端末11と無線基地局12とを備えている。無
線基地局12は、アンテナ部やアンプ部等を含む前進部
121と、位相調整部122と選択部123とを備えて
いる。前進部121と位相調整部122とは同軸ケーブ
ルで接続されている。
【0004】動作において、携帯端末11から送信され
るアップストリーム信号は無線伝送区間内の2系統を介
して無線基地局12に送信される。基地局装置12にお
いては、前進部121内のアンテナ部の受信アンテナと
してはダイバーシティアンテナを用い、前進部121に
て受信した2系統のデータから最も受信状態の良好なも
のが選択部123にて選択受信される。但し、信号処理
や伝送距離の誤差により、2系統間の伝播遅延時間に差
が発生するので、位相調整部122にて2系統の受信信
号の位相を調整する。
【0005】従来は携帯端末11と無線基地局12との
間の伝送距離が短く、したがって発生する位相差が比較
的少ないので、伝播すべき信号の周期情報を予め無線基
地局12に与え、無線基地局12側では小規模なメモリ
を使用して、そのメモリから位相差を読み出して2系統
の互いの周期情報の位相を合わせる様にしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来技術によれ
ば、携帯端末11と無線基地局12との間に電波の障害
物があったりするなどして電波の不感地帯等が発生する
可能性があるという問題があった。
【0007】上記電波不感地帯の発生を救済するため
に、無線基地局12内の前進部121と位相調整部12
2との間を光ケーブルで接続して、携帯端末11から出
力されたデータや信号を前進部121が受け取ってそれ
を光信号にて長距離伝送して位相調整部122に伝播す
ることが考えられる。
【0008】光伝送方法では、物理レイヤ(光伝送フレ
ーム)への多重分離を行ってデータを透過転送する。こ
のとき、1つの物理レイヤに2系統のデータを同時に多
重してシリアル伝送する場合には2系統の間の位相差は
問題にならないが、シリアル伝送にすると送受信器の信
号速度を高くすることが必要であり、部品が高価になる
という問題がある。また、冗長構成をとりたい場合には
パラレル伝送が必要である。
【0009】パラレル伝送を行う場合は、前進部121
と位相調整部122との間の伝送距離を従来より長距離
化するため、2系統間の伝送距離の誤差も大きくなる。
【0010】前述の位相調整のための周期情報を含めて
データを透過転送した場合、従来の同軸ケーブルでの伝
送の場合は位相の調整範囲は小さくその周期情報の周期
も小さいので問題にならなかったが、前進部121と位
相調整部122との間を光ケーブルにより従来より長距
離化すると、発生する位相差が周期情報(フレームパル
ス)の半周期以上になった場合、先行する系と遅れてい
る系の前後の判断が正確に行えず、長距離化できないと
いう問題が発生する。
【0011】また、前進部121と位相調整部122と
の間を光ケーブルで接続した場合、位相調整部内の光信
号受信部での2系統間の抽出クロックの位相が異なるた
め、同一クロックへのクロック変換回路も必要であり、
その処理時の位相誤差も発生するという問題もある。
【0012】本発明の目的は、パラレル伝送における位
相のずれを解消して、複数系統の伝送路の長距離化を可
能にした送信装置、受信装置、位相合致システム及び位
相合致方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の1つの態様により、送信部の各々は、複数
伝送路上で発生し得る最大予測遅延量の倍以上の周期の
フレームを生成して送信するフレーム生成送信部と、フ
レームの位相を表す位相情報をフレームに挿入する位相
情報挿入部とを備えており、受信部の各々は、フレーム
と、位相情報とを受信するフレーム同期部と、フレーム
同期部から出力される位相情報に基づいて、複数伝送路
の対応するフレームの位相を合致させて出力する位相合
致部を備えていることを特徴とする位相合致制御システ
ム、その送信装置、その受信装置、及び位相合致制御方
法が提供される。
【0014】伝送フレームは、発生する位相差の倍以上
の周期にて構成し、送信側では、伝送フレームの送信タ
イミングを複数系統間で一致させて送信し、受信装置に
て、各々同期確立したフレーム位置を位相調整に用いる
ので、入力時の位相のずれと長距離伝送路区間での位相
のずれを同時に解消できる。
【0015】本発明の他の態様によれば、伝送フレーム
へのデータ多重時に、フレームの位相に対する周期情報
(フレームパルス)の位置をポインタ値として、伝送フ
レームのオーバーヘッドに付加して伝送するので、フレ
ームの位相と転送されるデータの周期情報(フレームパ
ルス)の位相とが確実に確定される。
【0016】受信側では、再生抽出した伝送フレーム位
置とポインタ値に基づいて、クロック信号の周波数変換
回路を用いて、読み出し側で位相が合致する様に制御す
る。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
によって説明する。
【0018】図2は本発明の実施の形態による複数系統
伝送時の位相合致制御方法を実現するシステムの光送信
装置の構成を示すブロック図である。
【0019】図2において、本実施の形態による携帯電
話通信システムは携帯端末21と無線基地局22とを備
えている。無線基地局22は、アンテナ部やアンプ部等
を含む前進部221と、光送信装置222と、光受信装
置223と、選択部224とを備えている。前進部22
1と光送信装置222の間は2系統の同軸ケーブルで接
続されている。光送信装置222と光受信装置223の
間は2系統の光ファイバで接続されている。光受信装置
223と選択部224の間は2系統の同軸ケーブルで接
続されている。
【0020】光ファイバは同軸ケーブルに比べて安価で
且つ長距離であっても感度の低下が少ないので、光送信
装置222と光受信装置223との間の距離は数kmま
で延長可能であり、その結果、光送信装置222を端末
装置21の電波不感地帯を避けた任意の場所に設置でき
る。このため、携帯端末21の電波不感地帯を少なくす
ることが可能である。
【0021】図3は図2に示したシステムおける光送信
装置222の構成を示すブロック図である。
【0022】図3において、光送信装置222は2系統
の光送信装置301及び302からなっており、その間
に共通のフレームカウンタ30が設けられている。
【0023】1系の光送信装置301は、フレーム変換
及びクロック変換を行うFIFO31と、書き込みアドレス
カウンタ(WADR CTR)32と、読み出しアドレスカウンタ
(RADR CTR)33と、ポインタ生成器(P GEN)34と、フ
レーム発生器(F GEN)35と、パラレル/シリアル変換
器(P/S)36と、電気/光変換器(E/O)37とを備えてい
る。
【0024】2系の光送信装置302の構成は第1の光
送信装置と同様であり、構成要素の参照番号には第1の
光送信装置301の対応する構成要素の参照番号に’を
付して表してある。
【0025】以下の動作の説明からわかるように、共通
のフレームカウンタ30と、入出力部であるFIFO(ファ
ースト・イン・ファースト・アウト・バッファ)31
と、書き込みアドレスカウンタ(WADR CTR)32と、読み
出しアドレスカウンタ(RADR CTR)33と、ポインタ生成
器(P GEN)34と、フレーム発生器(F GEN)35とは、1
系と2系との伝送路上で発生し得る最大許容位相遅延量
の倍以上の周期のフレームを生成して送信するフレーム
生成送信部を形成している。
【0026】また、ポインタ生成器(P GEN)34は、各
フレームの位相における周期情報(フレームパルス)の
位置をフレームに挿入する位相情報挿入部を形成してい
る。
【0027】図4は図3に示した光送信装置222の動
作の概略を説明するタイムチャートである。図におい
て、前進部221からの76.8Mbpsの電気的な書き込みデ
ータWDTと3.84MHz(20クロック周期)の周波数の書き
込みフレームパルスWFPが1系及び2系のFIFO31及び
31’に入力される。
【0028】或る1つの書きこみフレームパルスWFPに
対応する書きこみデータは図においてハッチングで示し
てある。実際には各系統に8個のパラレルデータが入力
されるが、図4においては図面の簡略化のためにそのう
ちの1個のデータのみを表示してある。
【0029】1系と2系とでは携帯端末21からの伝送
路の状態が異なる場合があるので、書き込みフレームパ
ルスWFPの位相は1系と2系とで必ずしも一致していな
い。
【0030】光送信装置222の出力側では、1系と2
系とに共通のフレームカウンタ30が、書き込みクロッ
ク信号の周波数より高い77.76Mbpsのクロック信号に応
じて読み出しイネーブルRENを出力する。
【0031】読み出しアドレスカウンタ(RADR CTR)33
はこのRENに応じて77.76Mbpsの読み出しアドレスRADRを
出力し、FIFO31はこの読み出しアドレスRDATに応じて
77.76Mbpsの読み出しデータRDTと20クロック周期の読
み出しフレームパルスRFPを出力する。
【0032】すなわち、FIFO31及び31’はフレーム
変換及びクロック変換を行っている。
【0033】1系と2系で共通のフレームカウンタ30
は、77.76Mbpsのクロック信号に応じて、243クロック毎
に3クロック分だけ読み出しイネーブルRENをローレベ
ルにし、243×5クロック毎に出力フレームパルスOPT FP
を出力する。
【0034】FIFO31及び31’の入力と出力でのクロ
ック信号のビットレートの比は76.8:77.76≒
80:81である。そこで、入力側のすべてのデータを
出力側にマッピングしても余剰ビットが出力側に存在す
ることになる。この余剰ビットの部分を出力側データの
オーバヘッドとして使用するために、余剰ビット部分に
はダミーのデータを出力する。ダミーデータが挿入され
るタイミングは1系と2系とで一致しており、読み出し
イネーブル信号RENがローレベルの時である(図9参
照)。
【0035】ポインタ生成器(P GEN)34は、FIFO31
から出力される読み出しフレームRFPを受信し続けてお
り、フレームカウンタ30から出力される出力フレーム
OPT FPを基準にして、各フレーム中のダミーデータの中
の3番目のダミーデータの出力終了時を検出し、その出
力終了時からポインタ生成器34内のカウンタが77.76M
bpsのクロック信号を1から20までカウントして上記
3番目のダミーデータの出力終了後に最初に読み出しフ
レームパルスRFPが受信された時のカウント値をポイン
タ値PTRとして出力する(図5参照)。
【0036】フレーム生成器35は、フレームカウンタ
30から出力される出力フレームパルスOPT FPに応じて
243×5クロック毎に1フレームを生成する。各フレーム
の先頭3クロック分には同期SYNCが入力され、各フレー
ムの243×2クロックの次の3クロック分にはポインタP
TRが挿入される。これらのSYNCバイト及びポインタPTR
の挿入タイミングは出力フレームパルスOPT FPを基準に
して決定される。図4の例では1系ではポインタ値PTR
は14であり、2系ではポインタ値PTRは17である。
【0037】送信フレームの周期である243×5バイト
は、光伝送路において発生する1系と2系との最大予測
位相差の倍以上として設定されている。従来は書き込み
フレームパルスが20クロック毎にあるだけなので、1
系と2系とで位相差が10クロック以上になると、1系
に対して2系が進んでいるのか遅れているのかが不明と
なり、位相差の判定を誤ることがあったが、本実施の形
態によれば243×5クロックに1回SYNCが発生するので、
607.5クロック分以内の位相差であれば、1系と2
系との前後関係は確実に把握できる。
【0038】パラレル/シリアル変換器36及び36’
は上記77.76 Mbps×8のパラレルデータを622.08Mbpsの
シリアルデータに変換する。
【0039】電気・光変換器37及び37’はこのシリ
アルデータをE/O変換して、2系統の光シリアル信号と
して伝送する。このとき2系統の光伝送フレームの位相
をそろえて送信する。
【0040】図5はフレーム生成器35により生成され
たフレームのフォーマットを示す図である。このフォー
マットは77.76Mbps×8のパラレルデータのフォーマッ
トである。図5において、1フレームは5行からなって
おり、各行の大きさは243バイトである。各行の先頭の
3バイトはオーバヘッドであり、その他の4〜243バイ
トはペイロードである。
【0041】最初の行のオーバヘッドには同期信号SYNC
が挿入される。上記ポインタ値PTRは第3行のオーバヘ
ッド内に挿入される。
【0042】フレーム発生器35及び35’はフレーム
カウンタ30から出力される出力フレームパルスOPT FP
に応答して、第1周期目の3クロックで同期信号SYNCを
出力し、次の4〜243クロックに応じてFIFO31及び3
1’から出力されたデータRDTを出力してフレームの第
1行目を作成する。さらに、次の3クロックで2行目の
オーバヘッドを作成し、次の4〜243クロックでデータR
DTを出力して第2行目のフレームを作成する。さらに、
次の3クロックで3行目のオーバヘッドにポインタ生成
器34及び34’からのポインタ値PTRを挿入し、次の
4〜243クロックでデータRDTを出力して第3行目のフレ
ームを作成する。第4行目及び第5行目も同様にして作
成して、1フレームが完成する。
【0043】図6は図3に示した光送信装置222に入
力される76.8Mbpsのデータのフレームとそれに対応し
て出力される77.76Mbpsのデータの1フレームとを対比
して示した図である。図からわかるように、入力される
データのクロック周波数は76.8Mbpsと遅く、且つ1行で
240バイトのペイロードのみからなっていてオーバヘ
ッドは存在しないのに対して、出力されるデータのクロ
ック周波数は77.76Mbpsと速くなっており、且つ、1行
には3バイトのオーバヘッドOHと240バイトのペイロー
ドとで合計243バイトが存在している。
【0044】図7はポインタ値の生成動作を説明するタ
イムチャートである。図3に示した光送信装置222内
のフレームカウンタ30は243×5クロック毎に出力フレ
ームパルスOPT FPを出力する。フレーム生成器35及び
35’はこの出力フレームパルスOPT FP に応答して図
7に示す77.76Mbpsの出力(OPT)フレームを作成する。OP
Tフレームのオーバヘッドの3行目にPTR値が挿入され
る。PTR値の挿入の仕方は次の通りである。
【0045】フレームカウンタ30及び読み出しアドレ
スカウンタ(RADR CTR)33の動作によって、FIFO31か
ら77.76Mbpsの速度で読み出しデータRDT及び20クロッ
ク毎のフレームパルスRFPが出力される。ポインタ生成
器34及び34’は、読み出しデータRDT中の1フレー
ム内の3番目のダミーデータの終了時点から最初の読み
出しフレームパルスRFPが検出されるまでのクロックの
カウント値をポインタ値PTRとして出力する。図7の例
では1系のポインタ値14が出力された場合を示してい
る。このポインタ値PTRが、次のフレーム以降の3行目
のオーバヘッドに挿入される。
【0046】図8は図3に示した光送信装置222内の
FIFO31の書き込み動作の詳細を説明するタイムチャー
トである。図において、ライト側制御の全体を最初に説
明する。書き込みアドレスカウンタ(WADR CTR)32から
76.8Mbpsの速さで1〜240の書き込みアドレスWADRが出力
され、それに応じて書き込みデータWDTがFIFO31に書
き込まれる。書き込みデータWDTは1行が240バイトのペ
イロードデータa1〜a240、b1〜b240、c1
〜c240、・・・のみである。3.84MHzの書き込みフ
レームパルスWFPも書き込まれる。隣接する書き込みフ
レームパルスWFPaとWFPbとの間は20クロック分だけ
離れている。
【0047】図8の下部には隣接する書き込みフレーム
パルスWFPaとWFPbとの間を拡大して示してある。図示
のように、WFPaとWFPbとの間には221〜240の20個の
書き込みアドレスWADRが発生しており、それらの書き込
みアドレスに応じて書き込みデータWDTがb221〜b
240まで書き込まれる。フレームパルスWFPは20ク
ロック毎に書き込まれる。
【0048】同一フレームのデータについて、1系にお
ける書き込みと2系におけるFIFO31及び31’への書
き込み終了した時点で、読み出しが開始されるように、
FIFO31及び31’からの読み出し時の初期位相をオフ
セットの固定値としてあるいは変動値として設定する。
【0049】図9は図3に示した光送信装置222内の
FIFO31の読み出し動作の詳細を説明するタイムチャー
トである。図の下側に示したリード側制御の全体を最初
に説明する。読み出しアドレスカウンタ(RADR CTR)33
から77.76Mbpsで1〜240の読み出しアドレスRADRが出力
される。ただし、読み出しイネーブルRENがローレベル
の間の3クロック分は読み出しアドレスカウンタ(RADR
CTR)33はカウンタ値を保持している。フレームカウン
タ30は77.76Mbpsの速さで1〜243のクロックをカウン
トしており、243クロック毎に3クロック分だけ読み出
しイネーブル信号RENをローレベルにする。FIFO31及
び31’は、読み出しイネーブル信号RENがハイレベル
の間は読み出しデータa1〜a240、b1〜b24
0、c1〜c240・・・を出力し、読み出しイネーブ
ル信号RENがローレベルの間はダミーデータdmyを出
力する。したがって、図の上側に明示されているよう
に、読み出しアドレスRADR中のダミーデータに対応する
3クロック分では読み出しアドレスは一定に保持された
ままである。
【0050】FIFO31及び31’はまた、読み出しフレ
ームパルスRFPを20クロック毎に出力する。
【0051】図9の上側には隣接するフレームパルスRF
PaとRFPbとの間を拡大して示してある。図示のよう
に、読み出しイネーブル信号RENがハイレベルの間はRFP
aとRFPbとの間には、読み出しアドレスカウンタ(RADR
CTR)33及び33’から、77.76Mbpsの読み出しクロッ
ク信号RCLKに応じて、220〜240、及び1の読み出
しアドレスRADRが出力され、それに応じてFIFO31から
読み出しデータb220〜240及びc1が出力され
ている。なお、読み出しアドレスRADRの位相は前述のよ
うに書き込みアドレスWADRから所定のオフセットだけず
れている。本例では、図8に示した書き込みアドレスWA
DRの225が図9に示した読み出しアドレスRADRの22
1に対応している。
【0052】読み出しイネーブル信号RENがローレベル
になると、読み出しアドレスカウンタ(RADR CTR)33及
び33’はその時のカウント値を保持する。そしてその
保持期間の間ダミーデータを読み出しデータRDTに挿入
する。
【0053】RENが再びハイレベルになると、読み出し
アドレスカウンタ(RADR CTR)33及び33’はカウント
アップを240になるまで行い、240に達すると再び
1からカウントアップする。
【0054】フレーム生成器35は読み出しデータの各
フレームのオーバヘッドOHの1行目と3行目にそれぞ
れ、前述のように同期SYNCとポインタPTRとを挿入して
出力フレームを形成する。
【0055】以上の説明により、光送信装置222にお
ける動作が理解されるであろう。
【0056】次に、光受信装置223について説明す
る。
【0057】図10は図2に示したシステムにおける光
受信装置の構成を示すブロック図である。図10におい
て、光受信装置223は2系統の光受信装置101及び
102からなっており、その間に共通のポインタ比較部
(PTR COMP)103及び書き込みアドレス比較部(WADR CO
MP)104が設けられている。
【0058】1系の光受信装置101は、光/電気変換
器105と、受信信号から受信クロック(RCV CLK)を抽
出するクロック検出読み出し器(CDR)106と、受信ク
ロック(RCV CLK)に応じてシリアルデータをパラレルデ
ータに変換するシリアル/パラレル変換器(S/P)107
と、受信信号から書き込みデータWDT、ポインタ値PTR、
書き込みイネーブル信号WENを抽出して出力するフレー
ム同期回路(F SYNC)108と、ポインタ・デコーダ(P D
EC)109と、フレームパルス発生器(FP GEN)110
と、ポインタ比較部(PTR COMP)103の出力に応じて書
き込みアドレスを出力する書き込みアドレスカウンタ(W
ADR CTR)111と、フレーム変換及びクロック変換を行
う入出力部であるFIFO112と、書き込みアドレス比較
器(WADR COMP)104の出力に応じてFIFO112に対す
る読み出しアドレスを生成する読み出しアドレスカウン
タ(RADR CTR)113とを備えている。
【0059】2系の光受信装置102の構成も1系の光
受信装置101と同様であり、対応する構成要素には同
一番号に’を付して示してある。
【0060】以下の動作説明から分かるように、フレー
ム同期回路(F SYNC)108はフレーム同期部を構成して
おり、ポインタ・デコーダ(P DEC)109と、フレーム
パルス発生器(FP GEN)110と、ポインタ比較部(PTR C
OMP)103の出力に応じて書き込みアドレスを出力する
書き込みアドレスカウンタ(WADR CTR)111と、フレー
ム変換及びクロック変換を行うFIFO112と、書き込み
アドレス比較部(WADRCOMP)104の出力に応じてFIFO1
12に対する読み出しアドレスを生成する読み出しアド
レスカウンタ(RADR CTR)113とは位相合致部を構成し
ている。
【0061】次に光受信装置101及び102の動作を
説明する。
【0062】光受信装置223では、受信した第1及び
2系の光シリアル信号を光/電気変換器105及び10
5’により電気信号に変換し、クロック検出器(CDR)1
06及び106’により受信クロックRCV CLKの再生を
行い、シリアル/パラレル変換器(S/P)107及び10
7’によりシリアル信号を77.76Mbps×8のパラレルデ
ータに変換する。
【0063】そしてフレーム同期回路(F SYNC)108及
び108’は、光伝送フレームの同期確立を行うことに
より、ペイロード部分から書き込みデータWDTの分離を
行う。即ち、1系の受信データから3クロック分のSYNC
を検出することにより1フレームの先頭を検出し、その
後の240バイトを書きこみデータWDTとして分離し、S
YNCバイトから240+243クロック後にポインタ・イネー
ブルPTR ENを出力する。 ポインタ・デコーダ(P DEC)
109及び109’はこのポインタ・イネーブルPTR EN
を受けると、書き込みデータWDT中に挿入されている3
バイトのポインタ値PTRを抽出してフレーム・パルス発
生器(FP GEN)110及びポインタ値比較部103に出力
する。
【0064】フレーム・パルス発生器(FP GEN)110及
び110’はそれぞれ、フレーム同期回路(F SYNC)10
8及び108’から書き込みイネーブル信号WENとロー
ド・イネーブル(LOAD EN)とを受け取り、ポインタ比較
部103及び103’からロード値LOADを受け取って、
FIFO112及び112’に対する書き込みアドレスWADR
を生成する。
【0065】書き込みイネーブル信号WENはオーバヘッ
ドOHがフレーム同期回路(F SYNC)108から出力される
間の各3クロックの間はローレベルとなり、そのローレ
ベルの間は書き込みアドレスカウンタ(WADR CTR)111
は直前のアドレスを保持する。
【0066】1系と2系で共通のポインタ値比較部10
3は1系と2系からのポインタ値を比較して、ロード値
を出力する。ロード値とは、ロード値にポインタ値を加
算した値が、同一の値、本例では41になるような値で
ある。このロード値の作成方法については、後に図14
〜16により詳述する。
【0067】このロード値とポインタ値に基づいて書き
込みアドレスカウンタ(WADR CTR)111及び111’が
書き込みアドレスWADRを出力する。これにより、1系と
2系とで同じ書き込みフレームパルスWFPに対応するデ
ータの位相差が把握できる。この書き込みアドレスWADR
に応じてFIFO112及び112’に書き込みデータWDT
及び書き込みフレームパルスWFPが書きこまれる。
【0068】FIFO112及び112’からの読み出し動
作では、読み出しアドレスカウンタ(RADR CTR)113及
び113’から、1系及び2系で同一の読み出しアドレ
スに応じて読み出しデータRDT及び読み出しフレームパ
ルスRFPが読み出されるように、書きこみアドレス比較
部104が動作する。
【0069】このために、書きこみアドレス比較部10
4は、アドレスカウンタ(WADR CTR)111及び111’
からの書き込みアドレスWADRを比較して、小さい方の書
き込みアドレスWADRに所定のオフセット値を加算して
ード値LOADとして読み出しアドレスカウンタ(RADR CTR)
113又は113’に与える。これにより読み出しアド
レスカウンタ(RADR CTR)113及び113’は1系と2
系とで同一の読み出しアドレスRADRを生成する。読み出
しの出力クロックの速度は76.8Mbps、即ち光送信装置2
22の入力クロックの速度と同じである。
【0070】図11は図10に示した光受信装置223
の受信側の動作と位相調整後の出力側の動作の概略を説
明するタイムチャートである。
【0071】図示のように、1系では受信フレーム中の
ポインタPTRの位置を検出してからポインタ値14だけ
先の書きこみアドレスWADRが41になるように、ポイン
タ値比較器103からロード値LOADが出力されて書きこ
みアドレスカウンタ(WADR CTR)111が動作する。
【0072】また、2系では受信フレーム中のポインタ
PTRの位置を検出してからポインタ値17だけ先の書き
こみアドレスWADRが41になるように、ポインタ値比較
期103からロード値LOADが出力されて書きこみアドレ
スカウンタ(WADR CTR)111’が動作する。
【0073】光送信装置222では1系と2系とで位相
を揃えて出力したにもかかわらず、光受信装置223で
は1系と2系とでポインタ値の受信時刻が異なっている
のは、光送信装置222と光受信装置223との間の伝
送路が長いことにより、伝送距離に誤差があるためであ
る。
【0074】図11の下側に表示した位相調整出力の動
作においては、書き込みアドレス比較部(WADR COMP)1
04は、1系及び2系の書き込みアドレスWADRを比較し
て41の値が遅く到着した方に合わせて位相を一致させ
るように、ロード値を、読み出しアドレスカウンタ(REA
D CTR)113又は113’に与える。読み出しアドレス
カウンタ(READ CTR)113及び113’はこのロード値
に基づいて同じ読み出しアドレスRADRを同時に出力す
る。これにより、1系と2系とで同じ読み出しアドレス
に応じて読み出しデータRDT及び読み出しフレームパル
スRFPが出力される。受信者は、この2つの系からの出
力のうち受信状態の良好な方を選択して受信する。
【0075】図12は図10におけるFIFO112に対す
る書き込み動作の詳細を説明するタイムチャートであ
る。
【0076】全体の動作が図12の上側に示されてお
り、書きこみフレームパルスの隣接する2個分の間の動
作を図12の下側に拡大して示している。
【0077】図12において、書き込みアドレスカウン
タ(WADR CTR)111は書き込みイネーブル信号WENに応
じて1〜240のアドレスを繰り返し発生している。た
だし、受信フレーム中の3クロック分のオーバヘッドの
各期間は書き込みイネーブル信号WENはローレベルとな
り、書き込みアドレスカウンタ(WADR CTR)111はその
期間の直前のカウント値を保持している。書き込みイネ
ーブル信号WENはローレベルの期間の書き込みデータWDT
はオーバヘッドの情報であり、即ち、同期信号SYNCやポ
インタ値PTRまたはダミーデータである。アドレスカウ
ンタ(WADR CTR)111における上記保持値は、ポインタ
(PTR)比較器103が図14〜図16に示す方法によっ
て作成する。
【0078】1フレーム(243×5クロック分)中のポイ
ンタ値が挿入されているオーバヘッドでは書き込みイネ
ーブルWENがローレベルになる。書き込みアドレスカウ
ンタ(WADR CTR)111は、LOAD ENがハイレベルになっ
た次のクロックから、上記のようにして決定されたロー
ド値を初期値として1〜240までの値をカウントす
る。
【0079】図12においては、書き込みイネーブル信
号WENがローレベルの間に書き込みアドレスカウンタの
値は35に保持されており、そのローレベルの3クロッ
ク目にロード・イネーブル信号LOAD ENが1クロック分
だけハイレベルになる。LOADENがハイレベルになった直
後のクロック信号から書き込みアドレスカウンタ(WADR
CTR)111はカウントを再開する。
【0080】フレームパルス生成器110はWENのロー
レベルの終了から最初の書き込みフレームパルスWFPが
検出されるまでのカウント値(ポインタ値、図12の例
では6)に基づいてロード値LOADを生成し、次のフレー
ムに挿入するロード値とする。こうして、1系及び2系
では受信フレーム中のポインタPTRの位置を検出してか
らポインタ値だけ先の書きこみアドレスWADRが41にな
るように、ポインタ値比較器103からロード値が出力
されて書きこみアドレスカウンタ(WADR CTR)111が動
作する。
【0081】この結果、WENの後の最初のWFPが示す位置
のデータの書き込みアドレスが1系と2系とで共通にな
る。図12においては、上記WFPが示す位置のデータの
書き込みアドレスは41である。
【0082】図13は図10におけるFIFO112からの
読み出し動作の詳細を説明するタイムチャートである。
【0083】全体の動作が図13の下側に示されてお
り、読み出しフレームパルスRFPの隣接する2個分の間
の動作を図13の下側に拡大して示している。
【0084】書き込みアドレス比較器104は1系のFI
FO112への書き込みアドレスWADRと2系のFIFO11
2’への書き込みアドレスWADRとを比較して、小さい方
の書き込みアドレス値にオフセット値を加算した値を読
み出しアドレスRADRとする。このオフセット値は、FIFO
112及び112’への書き込みが共に終了した後に読
み出し動作が行われるように決定され、ロード値Loadと
して読み出しアドレスカウンタ(RADR CTR)113に出力さ
れる。図13の場合は、読み出しアドレスRADRは1〜2
40を繰り返し、これに応じて読み出しデータRDTa1
〜a240、b1〜b240、c1〜c240…が出力され
るとともに、読み出しフレームパルスRFPが76.8Mbpsの
クロック信号の20クロック毎に出力される。
【0085】図13にける拡大図では読み出しアドレス
19〜42が拡大されて示されており、それに対応する
読み出しデータb219〜b240及びc1,c2と2
つの読み出しフレームパルRFPa及びRFPbが示されてい
る。読み出しフレームパルスRFPの周期は20ビットで
あることがわかる。
【0086】図14は上記で説明した光受信装置におけ
る位相調整動作を説明するフローチャートである。図に
おいて、ステップS141で1系と2系の受信ポインタ
値PTRを比較し、ステップS142にて受信ポインタ値P
TRを変換する。次いでステップS143にて書き込みア
ドレスのロード値を生成する。
【0087】即ち、図15に示したように、ポインタ値
(PTR)比較器103は1系と2系のポインタ値を比較
し、その差がフレームパルス周期の半周期である10ビ
ット以上であれば少ない方のポインタ値をその値に20
を加算した値に変換し、変換後のポインタ値を42(光
送信装置の出力で位相同期させた値+1)から差し引い
た値を保持値とする。
【0088】次いでステップS144でFIFO112及び
112’に対する書き込みアドレスを比較し、1系のロ
ード値が2系のロード値より小さい場合はステップS1
46にて1系の書き込みアドレスにオフセット値を加算
した値を読み出しアドレスRADRとし、1系のロード値が
2系のロード値以上の場合はステップS147にて2系
の書き込みアドレスにオフセット値を加算した値を読み
出しアドレスRADRとする。
【0089】図15はポインタ値の変換及び書き込みア
ドレス用ロード値の作成例を示す表図である。
【0090】例えば、図15の例1に示すように、1系
の受信ポインタ値が6で2系の受信ポインタ値が3の場
合は、差が10以上ではないので変換後のポインタ値は
変換前と同じであり、この結果、1系のロード値は42
−6=36であり、2系のロード値は42−3=39で
ある。また、例2に示すように、1系の受信ポインタ値
が20で2系の受信ポインタ値が1の場合は、それらの
差は10以上であるので、1系の変換後のポインタ値は
変換前と同じであるが、2系の変換後のポインタ値は1
に20を加算した値21となり、この結果、1系のロー
ド値は42−20=22となり、2系のロード値は42
−21=23となる。
【0091】図16は前述したポインタ値の比較及び変
換処理を理解しやすくしたグラフである。同図に示すよ
うに、1系のポインタ値と2系のポインタ値との差が1
0より小さい場合は、ポインタ値の変換処理は行わな
い。1系のポインタ値と2系のポインタ値との差が10
以上の場合には、小さいポインタ値に20を加算した値
が変換後のポインタ値になる。
【0092】以上の説明では2系統の光伝送信号の位相
のずれを調整する例で説明したが、3系統以上の光伝送
信号の位相のずれの調整も同様に可能であることは明ら
かである。
【0093】また、光送信装置222の入力側のクロッ
ク信号の周波数を76.8Mbpsとし、出力側のクロッ
ク信号の周波数を77.76Mbpsとし、光受信装置2
23ではその逆の周波数のクロック信号を用いたが、本
発明はこれに限定されるものではなく、光送信装置にお
いて入力側のクロック信号の周波数が出力側のクロック
信号の周波数より低く、光受信装置において入力側のク
ロック信号の周波数が出力側のクロック信号の周波数よ
り高ければ任意の周波数でよい。
【0094】さらに、上記実施の形態ではフレームカウ
ンタ及びフレーム生成器が作成する1フレームの周期を
243×5クロック分としたが、本発明はこれに限定さ
れるものではなく、最大予測位相遅延量の倍以上の周期
であれば任意の周期でよい。 (付記1) 複数系統に同一のデータを送信する複数の
送信部を備えた送信装置であって、前記送信部の各々
は、複数伝送路上で発生し得る最大予測遅延量の倍以上
の周期のフレームを生成して送信するフレーム生成送信
部と、前記フレームの位相を表す位相情報を前記フレー
ムに挿入する位相情報挿入部とを備えていることを特徴
とする、複数系統伝送路に位相情報を含むデータを送信
する送信装置。 (付記2) 複数系統から同一のデータを受信する複数
の受信部を備えた受信装置であって、前記受信部の各々
は、複数伝送路上で発生し得る最大予測遅延量の倍以上
の周期のフレームと、該フレームに含まれる前記フレー
ムの位相を表す位相情報とを受信するフレーム同期部
と、該フレーム同期部から出力される前記位相情報に基
づいて、前記複数伝送路の対応するフレームの位相を合
致させて出力する位相合致部を備えていることを特徴と
する、複数系統伝送路からの位相情報を含むデータを受
信する受信装置。 (付記3) 複数系統に同一のデータを送信する複数の
送信部を備えた送信装置と、前記送信装置から出力され
た前記複数系統のデータを受信する複数の受信部を備え
た受信装置とを備えた位相合致制御システムであって、
前記送信部の各々は、複数伝送路上で発生し得る最大予
測遅延量の倍以上の周期のフレームを生成して送信する
フレーム生成送信部と、前記フレームの位相を表す位相
情報を前記フレームに挿入する位相情報挿入部とを備え
ており、前記受信部の各々は、前記フレームと、前記位
相情報とを受信するフレーム同期部と、前記フレーム同
期部から出力される前記位相情報に基づいて、前記複数
伝送路の対応するフレームの位相を合致させて出力する
位相合致部を備えていることを特徴とする位相合致制御
システム。 (付記4) 前記複数の送信部に共通のフレームカウン
タを備え、前記複数の送信部の各々における前記フレー
ム生成送信部は、書き込みアドレスに応じて書き込みデ
ータ及び該書き込みデータの位相を示す所定周期の書き
込みフレームパルスを入力し、前記書き込みアドレスを
発生する書き込みクロック信号の周波数より高い周波数
の読み出しクロック信号に応じて、前記書き込みデータ
及び前記書き込みフレームパルスに対応する読み出しデ
ータ及び読み出しフレームパルスをそれぞれ出力する第
1の入出力部と、前記読み出しクロック信号に応じて前
記フレームカウンタと協働して前記読み出しデータを含
む出力フレームを生成するフレーム生成部とを備えてお
り、前記位相情報挿入部は、前記送信部の全てから出力
される同一データに対応する前記読み出しフレームパル
スの位相情報を示すポインタ値を前記送信部の全てから
出力される前記出力フレームで共通のタイミングで前記
フレーム生成部から出力される出力フレームに挿入する
ポインタ値生成器を備えていることを特徴とする、付記
1記載の送信装置。 (付記5) 前記複数の受信部に共通のポインタ値比較
部と書き込みアドレス比較部とを備えており、前記複数
の受信部の各々における前記位相合致部は、付記4に記
載の送信部からの入力データの各フレーム毎に、前記読
み出しデータから抽出された受信クロック信号に応じ
て、前記読み出しデータと、前記ポインタ値と、該ポイ
ンタ値の位相情報を含む書き込みイネーブル信号と、前
記所定周期のフレームパルスとを抽出して出力するフレ
ーム同期部と、前記ポインタ値比較器により計算された
前記複数系統伝送路からの複数のポインタ値の差に基づ
いて、同じフレームパルスに対応する書き込みデータの
前記複数系統伝送路間での位相差に応じて生成された書
き込みアドレスを前記受信クロック信号に応じて発生す
る書き込みアドレスカウンタと、前記書き込みアドレス
に応じて前記データと前記フレームパルスとを入力し、
前記受信クロック信号の周波数より低い周波数の読み出
しアドレスに応じて前記データと前記フレームパルスを
出力する第2の入出力部とを備え、前記第2の入出力部
から出力される前記データ及び前記フレームパルスの読
み出しアドレスは、前記複数の受信部の前記書き込みア
ドレスカウンタからの同一位相の書き込みアドレスの最
大値以上の値に一致させて形成されていることを特徴と
する、付記2記載の受信装置。 (付記6) 付記4記載の送信装置と付記5記載の受信
装置とを備えた位相合致システム。 (付記7) 前記送信部における第1の入出力部は第1
のFIFOであり、該第1のFIFOに前記データ及び
前記フレームパルスを書き込むための書き込みクロック
信号の周波数は前記第1のFIFOから前記データ及び
前記フレームパルスを読み出すための読み出しクロック
信号の周波数より低いことを特徴とする付記6記載の位
相合致システム。 (付記8) 前記受信部における前記第2の入出力部は
第2のFIFOであり、該第2のFIFOに前記データ
及び前記フレームパルスを書きこむためのクロック信号
の周波数は前記第2のFIFOから前記データ及び前記
フレームパルスを読み出すための読み出しクロック信号
の周波数より高いことを特徴とする付記7記載の位相合
致システム。 (付記9) 前記第1のFIFOに前記データ及び前記
フレームパルスを書き込むための書き込みクロック信号
の周波数は、前記第2のFIFOから前記データ及び前
記フレームパルスを読み出すための読み出しクロック信
号の周波数と一致していることを特徴とする、付記8記
載の位相合致システム。 (付記10) 前記第1のFIFOから前記データ及び
前記フレームパルスを読み出すための読み出しクロック
信号の周波数は、前記第2のFIFOに前記データ及び
前記フレームパルスを書きこむための書き込みクロック
信号の周波数と一致していることを特徴とする、付記8
又は9記載の位相合致システム。 (付記11) 複数の送信部から複数系統に同一のデー
タを送信するデータ送信方法であって、前記送信部の各
々において、複数伝送路上で発生し得る最大予測遅延量
の倍以上の周期のフレームを生成し、前記フレームの位
相を表す位相情報を前記フレームに挿入して前記フレー
ムを送信することを特徴とする、複数系統伝送路に位相
情報を含むデータを送信するデータ送信方法。 (付記12) 複数の受信部により複数系統から同一の
データを受信するデータ受信方法であって、前記受信部
の各々において、複数伝送路上で発生し得る最大予測遅
延量の倍以上の周期のフレームと、該フレームに含まれ
る前記フレームの位相を表す位相情報とを該位相情報
同期して受信し、前記位相情報に基づいて、前記複数伝
送路の対応するフレームの位相を合致させて出力するこ
とを特徴とする、複数系統伝送路からの位相情報を含む
データを受信するデータ受信方法。 (付記13) 付記11記載のデータ送信方法と付記
記載のデータ受信方法からなることを特徴とする位相
合致制御方法。 (付記14) 前記複数の送信部の各々における前記フ
レーム生成送信部において、第1の入出力部に、書き込
みアドレスに応じて書き込みデータ及び該書き込みデー
タの位相を示す所定周期の書き込みフレームパルスを入
力し、前記書き込みアドレスを発生する書き込みクロッ
ク信号の周波数より高い周波数の読み出しクロック信号
に応じて、前記書き込みデータ及び前記書き込みフレー
ムパルスに対応する読み出しデータ及び読み出しフレー
ムパルスをそれぞれ出力し、前記読み出しクロック信号
に応じて前記複数の送信部に共通のフレームフレームカ
ウンタと協働して前記読み出しデータを含む出力フレー
ムを生成し、前記送信部の全てから出力される同一デー
タに対応する前記読み出しフレームパルスの位相情報を
示すポインタ値を前記送信部の全てから出力される前記
出力フレームで共通のタイミングで前記フレーム生成部
から出力される出力フレームに挿入する、というステッ
プを備えていることを特徴とする、付記11記載のデー
タ送信方法。 (付記15) 前記複数の受信部の各々における前記位
相合致部において、付記14に記載の送信部からの入力
データの各フレーム毎に、前記読み出しデータから抽出
された受信クロック信号に応じて、前記読み出しデータ
と、前記ポインタ値と、該ポインタ値の位相情報を含む
書き込みイネーブル信号と、前記所定周期のフレームパ
ルスとを抽出し、前記複数の受信部に共通のポインタ値
比較部により計算された前記複数系統伝送路からの複数
のポインタ値の差に基づいて、同じフレームパルスに対
応する書き込みデータの前記複数系統伝送路間での位相
差に応じて生成された書き込みアドレスを前記受信クロ
ック信号に応じて発生し、第2の入出力部に、前記書き
込みアドレスに応じて前記データと前記フレームパルス
とを入力し、前記受信クロック信号の周波数より低い周
波数の読み出しアドレスに応じて前記第2の入出力部か
ら前記データと前記フレームパルスを出力し、前記第2
の入出力部から出力される前記データ及び前記フレーム
パルスの読み出しアドレスは、前記複数の受信部の前記
書き込みアドレスカウンタからの同一位相の書き込みア
ドレスの最大値以上の値に一致させて形成されることを
特徴とする、付記12記載のデータ受信方法。 (付記16) 付記14記載のデータ送信方法と付記
記載のデータ受信方法とを備えた位相合致方法。 (付記17) 前記送信部における第1の入出力部は第
1のFIFOであり、該第1のFIFOに前記データ及
び前記フレームパルスを書き込むための書き込みクロッ
ク信号の周波数は前記第1のFIFOから前記データ及
び前記フレームパルスを読み出すための読み出しクロッ
ク信号の周波数より低いことを特徴とする付記16記載
の位相合致方法。 (付記18) 前記受信部における前記第2の入出力部
は第2のFIFOであり、該第2のFIFOに前記デー
タ及び前記フレームパルスを書きこむためのクロック信
号の周波数は前記第2のFIFOから前記データ及び前
記フレームパルスを読み出すための読み出しクロック信
号の周波数より高いことを特徴とする付記17記載の位
相合致方法。 (付記19) 前記第1のFIFOに前記データ及び前
記フレームパルスを書き込むための書き込みクロック信
号の周波数は、前記第2のFIFOから前記データ及び
前記フレームパルスを読み出すための読み出しクロック
信号の周波数と一致していることを特徴とする、付記1
8記載の位相合致方法。 (付記20) 前記第1のFIFOから前記データ及び
前記フレームパルスを読み出すための読み出しクロック
信号の周波数は、前記第2のFIFOに前記データ及び
前記フレームパルスを書き込むための書き込みクロック
信号の周波数と一致していることを特徴とする、付記
又は19記載の位相合致方法。
【0095】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、2系統以上の信号伝送路において、入力時の
位相ずれと長距離伝送路区間での位相ずれを同時に解消
できるので、入力時の位相ずれと、長距離伝送路区間で
の位相ずれが逆方向であっても、トータルで調整するた
め、位相合わせのための回路の伝達時間が短くできる。
【0096】また、長距離伝送時における大きな位相ず
れも許容可能である。このため、光ファイバにて長距離
の伝送が可能である。
【0097】さらに、従来の高価な同軸ケーブルを用い
ていた個所においても、本発明による位相調整システム
で置き換えが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の無線基地局と携帯端末とを含むWCDM
A等の携帯電話通信システムの構成を示すブロック図で
ある。
【図2】本発明の実施の形態による複数系統伝送時の位
相合致制御方法を実現するシステムの光送信装置の構成
を示すブロック図である。
【図3】図2に示したシステムおける光送信装置222
の構成を示すブロック図である。
【図4】図3に示した光送信装置222の動作の概略を
説明するタイムチャートである。
【図5】フレーム生成器35により生成されたフレーム
のフォーマットを示す図である。
【図6】図3に示した光送信装置222に入力される7
6.8Mbpsのデータの1フレームとそれに対応して出力さ
れる77.78Mbpsのデータの1フレームとを対比
して示した図である。
【図7】ポインタの生成動作を説明するタイムチャート
である。
【図8】図3に示した光送信装置222内のFIFO31の
書き込み動作の詳細を説明するタイムチャートである。
【図9】図3に示した光送信装置222内のFIFO31の
読み出し動作の詳細を説明するタイムチャートである。
【図10】図2に示したシステムにおける光受信装置の
構成を示すブロック図である。
【図11】図10に示した光受信装置223の受信側の
動作と位相調整後の出力側の動作の概略を説明するタイ
ムチャートである。
【図12】図10におけるFIFO112に対する書き込み
動作の詳細を説明するタイムチャートである。
【図13】図10におけるFIFO112からの読み出し動
作の詳細を説明するタイムチャートである。
【図14】光受信装置における位相調整動作を説明する
フローチャートである。
【図15】ポインタ値の変換及び書き込みアドレス用ロ
ード値の作成例を示す表図である。
【図16】ポインタ値の比較及び変換処理を理解しやす
くしたグラフである。
【符号の説明】 30…フレームカウンタ 31…FIFO 32…書き込みアドレスカウンタ 33…読み出しアドレスカウンタ 34…ポインタ値生成器 35…フレーム生成器 101…1系の受信部 102…2系の受信部 103…ポインタ値比較器 104…書き込みアドレス比較器 108…フレーム同期回路 109…ポインタ生成器 110…フレームパルス生成器 111…書き込みアドレスカウンタ 112…FIFO 113…読み出しアドレスカウンタ 222…光送信装置 223…光受信装置 301…1系の送信部 302…2系の送信部

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数系統に同一のデータを送信する複数
    の送信部を備えた送信装置であって、前記送信部の各々
    は、複数伝送路上で発生し得る最大予測遅延量の倍以上
    の周期のフレームを生成して送信するフレーム生成送信
    部と、前記フレームの位相を表す位相情報を前記フレー
    ムに挿入する位相情報挿入部とを備えていることを特徴
    とする、複数系統伝送路に位相情報を含むデータを送信
    する送信装置。
  2. 【請求項2】 複数系統から同一のデータを受信する複
    数の受信部を備えた受信装置であって、前記受信部の各
    々は、複数伝送路上で発生し得る最大予測遅延量の倍以
    上の周期のフレームと、該フレームに含まれる前記フレ
    ームの位相を表す位相情報とを受信するフレーム同期部
    と、該フレーム同期部から出力される前記位相情報に基
    づいて、前記複数伝送路の対応するフレームの位相を合
    致させて出力する位相合致部を備えていることを特徴と
    する、複数系統伝送路からの位相情報を含むデータを受
    信する受信装置。
  3. 【請求項3】 複数系統に同一のデータを送信する複数
    の送信部を備えた送信装置と、前記送信装置から出力さ
    れた前記複数系統のデータを受信する複数の受信部を備
    えた受信装置とを備えた位相合致制御システムであっ
    て、 前記送信部の各々は、複数伝送路上で発生し得る最大予
    測遅延量の倍以上の周期のフレームを生成して送信する
    フレーム生成送信部と、前記フレームの位相を表す位相
    情報を前記フレームに挿入する位相情報挿入部とを備え
    ており、 前記受信部の各々は、前記フレームと、前記位相情報と
    を受信するフレーム同期部と、前記フレーム同期部から
    出力される前記位相情報に基づいて、前記複数伝送路の
    対応するフレームの位相を合致させて出力する位相合致
    部を備えていることを特徴とする位相合致制御システ
    ム。
  4. 【請求項4】 前記複数の送信部に共通のフレームカウ
    ンタを備え、 前記複数の送信部の各々における前記フレーム生成送信
    部は、 書き込みアドレスに応じて書き込みデータ及び該書き込
    みデータの位相を示す所定周期の書き込みフレームパル
    スを入力し、前記書き込みアドレスを発生する書き込み
    クロック信号の周波数より高い周波数の読み出しクロッ
    ク信号に応じて、前記書き込みデータ及び前記書き込み
    フレームパルスに対応する読み出しデータ及び読み出し
    フレームパルスをそれぞれ出力する第1の入出力部と、 前記読み出しクロック信号に応じて前記フレームカウン
    タと協働して前記読み出しデータを含む出力フレームを
    生成するフレーム生成部とを備えており、 前記位相情報挿入部は、前記送信部の全てから出力され
    る同一データに対応する前記読み出しフレームパルスの
    位相情報を示すポインタ値を前記送信部の全てから出力
    される前記出力フレームで共通のタイミングで前記フレ
    ーム生成部から出力される出力フレームに挿入するポイ
    ンタ値生成器を備えていることを特徴とする、請求項1
    記載の送信装置。
  5. 【請求項5】 前記複数の受信部に共通のポインタ値比
    較部と書き込みアドレス比較部とを備えており、 前記複数の受信部の各々における前記位相合致部は、 請求項4に記載の送信部からの入力データの各フレーム
    毎に、前記読み出しデータから抽出された受信クロック
    信号に応じて、前記読み出しデータと、前記ポインタ値
    と、該ポインタ値の位相情報を含む書き込みイネーブル
    信号と、前記所定周期のフレームパルスとを抽出して出
    力するフレーム同期部と、 前記ポインタ値比較器により計算された前記複数系統伝
    送路からの複数のポインタ値の差に基づいて、同じフレ
    ームパルスに対応する書き込みデータの前記複数系統伝
    送路間での位相差に応じて生成された書き込みアドレス
    を前記受信クロック信号に応じて発生する書き込みアド
    レスカウンタと、 前記書き込みアドレスに応じて前記データと前記フレー
    ムパルスとを入力し、前記受信クロック信号の周波数よ
    り低い周波数の読み出しアドレスに応じて前記データと
    前記フレームパルスを出力する第2の入出力部とを備
    え、 前記第2の入出力部から出力される前記データ及び前記
    フレームパルスの読み出しアドレスは、前記複数の受信
    部の前記書き込みアドレスカウンタからの同一位相の書
    き込みアドレスの最大値以上の値に一致させて形成され
    ていることを特徴とする、請求項2記載の受信装置。
  6. 【請求項6】 請求項4記載の送信装置と請求項5記載
    の受信装置とを備えた位相合致システム。
  7. 【請求項7】 前記送信部における第1の入出力部は第
    1のFIFOであり、該第1のFIFOに前記データ及
    び前記フレームパルスを書き込むための書き込みクロッ
    ク信号の周波数は前記第1のFIFOから前記データ及
    び前記フレームパルスを読み出すための読み出しクロッ
    ク信号の周波数より低いことを特徴とする請求項6記載
    の位相合致システム。
  8. 【請求項8】 前記受信部における前記第2の入出力部
    は第2のFIFOであり、該第2のFIFOに前記デー
    タ及び前記フレームパルスを書きこむためのクロック信
    号の周波数は前記第2のFIFOから前記データ及び前
    記フレームパルスを読み出すための読み出しクロック信
    号の周波数より高いことを特徴とする請求項7記載の位
    相合致システム。
  9. 【請求項9】 前記第1のFIFOに前記データ及び前
    記フレームパルスを書き込むための書き込みクロック信
    号の周波数は、前記第2のFIFOから前記データ及び
    前記フレームパルスを読み出すための読み出しクロック
    信号の周波数と一致していることを特徴とする、請求項
    8記載の位相合致システム。
  10. 【請求項10】 前記第1のFIFOから前記データ及
    び前記フレームパルスを読み出すための読み出しクロッ
    ク信号の周波数は、前記第2のFIFOに前記データ及
    び前記フレームパルスを書きこむための書き込みクロッ
    ク信号の周波数と一致していることを特徴とする、請求
    項8又は9記載の位相合致システム。
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