JP2003243959A - 無限移相器 - Google Patents

無限移相器

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JP2003243959A JP2002037235A JP2002037235A JP2003243959A JP 2003243959 A JP2003243959 A JP 2003243959A JP 2002037235 A JP2002037235 A JP 2002037235A JP 2002037235 A JP2002037235 A JP 2002037235A JP 2003243959 A JP2003243959 A JP 2003243959A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】通過損失が小さく、且つ正確な移相量制御が可
能で安価に構成し得る無限移相器を提供する。 【解決手段】入力信号を90°ハイブリッド回路11に
より90°の位相差を持つ2つの信号に分岐してバラン
スドミキサ12a、12bに与える。バランスドミキサ
12a、12bは、位相制御電圧に基づいて出力信号の
振幅及び極性を制御し、その出力信号を合成して出力す
る。制御回路15は、位相制御信号θに対するcos θ、
sin θの直流電圧をオフセット回路21、22に制御電
圧として出力する。オフセット回路21、22は、cos
θ、sin θにオフセット信号α、βを加算し、位相制御
電圧X、Yとしてバランスドミキサ12a、12bに与
え、非線形特性に伴う位相角度情報のずれ分を補正する
と共に、位相制御電圧の振幅値を制御し、無限移相器に
おける信号の減衰を補って通過損失を小さくする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、0〜360°の位
相角を連続してエンドレスに可変できる無限移相器に関
する。
【0002】
【従来の技術】無限移相器は、0〜360°の位相角を
連続してエンドレスに可変できる特徴があるため、スペ
ースダイバシティ、フェーズドアレーアンテナ等の分野
で広く用いられている。従来、無限移相器として導波管
構造の誘電体板回転型やPINダイオードによるバラン
スドミキサを用いたものがある。上記導波管構造の無限
移相器は、装置が大型化する上に誘電体板をサーボモー
タを回転させることにより移相量制御を行なっているた
め位相制御速度に限界があると共に寿命が短い。一方、
バランスドミキサを用いて構成した無限移相器は、位相
制御速度も速く、小型化も可能である。
【0003】図5は、バランスドミキサを用いた従来の
無限移相器10の構成を示したものである。無限移相器
10は、90°ハイブリッド回路11、2個のバランス
ドミキサ(平衡変調器)12a、12b、コンバイナ1
3からなる移相回路14と、上記バランスドミキサ12
a、12bに位相制御電圧X、Yを与える制御回路15
により構成したもので、その動作原理は次の通りであ
る。
【0004】上記90°ハイブリッド回路11は、入力
信号^Ei(^はベクトルを示す)を^Ai、^Biの
信号に2分岐し、バランスドミキサ12a、12bに出
力する。上記90°ハイブリッド回路11で2分された
信号^Ai、^Biは互いに90°の位相差を有し、次
式で表される。
【0005】 ^A=(E/√2)ejωt ^B=−j(E/√2)ejωt ・・・(1) また、バランスドミキサ12a、12bの制御端子Q、
Iには、制御回路15から、移相量を制御する第1の関
数に基づく位相制御電圧X、及び上記第1の関数と直交
する第2の関数に基づく位相制御電圧Yを与える。例え
ば位相制御電圧Xとして位相制御信号θに対応したcos
θのレベルの直流電圧、位相制御電圧Yとしてsinθの
レベルの直流電圧を与える。
【0006】上記バランスドミキサ12a、12bは、
制御端子Q、Iに与えられた位相制御電圧X、Yによ
り、出力信号の振幅及び極性(0°、180°の位相)
を制御する回路であり、図6に示すように位相制御電圧
X=cosθ、Y=sinθに振幅が比例した信号^A、及
び^Bを出力する。この出力信号^A、^Bは、
下式で示される。
【0007】 ^A=kcosθ ^A=(kcosθ/√2)Ejωt ^B=ksinθ ^B=(ksinθ/√2)Ejωt ・・・(2) 但し、kはバランスドミキサ12a、12bの利得を表
す定数である。
【0008】上記バランスドミキサ12a、12bの出
力信号^A及び^Bは、コンバイナ13で合成され
て無限移相器10の出力信号^Eとなり、次式で与え
られる。
【0009】 E=(^A+^B)/√2=(k/2)Ej(ωt−θ) ・・・ (3) 上式から明らかなように、出力信号の位相は入力信号の
位相に対してθだけ移相され、この移相角は入力信号の
角周波数ωに拘わらず一定値となり、原理的に周波数特
性のない移相器を実現できる。また、移相量は、バラン
スドミキサ12a、12bの出力信号振幅をcosθ及びs
inθとなるように制御することによって得るため、どの
位相角においても連続した移相を実現でき、0〜360
°の位相角をエンドレスに可変できる所謂無限移相器と
なる。更に、(3)式よりバランスドミキサ12a、1
2bの利得が1の場合には、無限移相器10の損失は原
理的に6dBとなる
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の無限移相器
10は、QPSK(quadrature phase shift keying)
変調に使用することは可能であるが、無限移相器として
実際に使用するには次のような問題があった。
【0011】すなわち、バランスドミキサ12a、12
bは、ダイオードを可変減衰器として使用しているが、
ダイオードの可変減衰特性が非線形のため、制御回路1
5から与えられるsinθ、cosθの位相制御電圧(ベクト
ル)と実際の位相角度情報がずれ、正確な移相量制御が
困難である。
【0012】通常、QPSKモジュレータでは、バラン
スドミキサにおけるダイオードの可変減衰特性が非線形
とバラツキにより位相制御電圧と実際の位相角度情報が
ずれても、微小なため無視できる。しかし、無限移相器
として使用する場合には、QPSK変調における移相角
90度おきの制御とは違い、360度無限に制御しなく
てはならない。そのためには、バランスドミキサ12
a、12bに入力するsinθ、cosθの位相制御電圧を微
小な値にすることが必要になるが、それによって更に3
dB減衰し、可変減衰器としての減衰量が−25〜−3
5dBとなる。このためQPSK変調では位相制御電圧
に対しての微小な位相角度情報のずれが、無限移相器と
しては無視できない値となる。
【0013】上記のようにバランスドミキサを用いた従
来の無限移相器10は、位相制御速度も速く、小型化も
可能であるが、通過損失が大きくなることや、位相制御
電圧に対してダイオードの可変減衰特性が非線形である
ため、位相制御電圧に対する位相角度情報のずれにより
正確な移相量制御が困難である等の問題があった。
【0014】また、最近のフェーズドアレーアンテナ等
には、4ビット、5ビットといったライン長をPINダ
イオード等でオン/オフして加算し、位相値を変化させ
るデジタル移相器が主であり、IC化により小型化して
いるが高コストとなっている。更に、デジタル移相器の
場合、例えば22.5度、45度、90度、180度の
固定移相器を組み合わせて構成した4ビット移相器であ
れば、位相角の制御には各移相器を制御するために4つ
の制御信号が必要であり、且つ各アンテナ素子の利得を
制御することはできない。
【0015】本発明は上記の課題を解決するためになさ
れたもので、通過損失が小さく、且つ正確な移相量制御
が可能で安価に構成し得る無限移相器を提供することを
目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明に係る無限移相器
は、入力信号を90°の位相差を持つ2つの信号に分岐
して出力する90°ハイブリッド回路と、前記90°ハ
イブリッド回路の出力信号が入力され、位相制御電圧に
従って出力信号の振幅及び極性を制御する第1及び第2
のバランスドミキサと、前記第1及び第2のバランスド
ミキサの出力信号を合成して出力するコンバイナと、前
記第1及び第2のバランスドミキサの出力信号の位相を
制御する第1の関数に基づく位相制御電圧X、及び上記
第1の関数と直交する第2の関数に基づく位相制御電圧
Yを出力する制御回路と、前記制御回路から出力される
位相制御電圧X、Yにそれぞれ第1及び第2のバランス
ドミキサの非線形特性に伴う位相角度情報のずれ分を補
正するオフセット信号を加算して前記第1及び第2のバ
ランスドミキサの制御端子に与える第1及び第2のオフ
セット手段とを具備したことを特徴とする。
【0017】上記の構成によれば、第1及びバランスド
ミキサにおける制御信号と出力信号との非線形特性に伴
う位相角度情報のずれ分を第1及び第2のオフセット手
段で生成したオフセット信号によって補正でき、位相制
御を正確に行なうことができる。また、上記オフセット
手段において、位相制御電圧の振幅値を制御することに
より、無限移相器における信号の減衰を補って通過損失
を小さくすることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態を説明する。
【0019】[第1実施形態]図1は、本発明の第1実
施形態に係る無限移相器10Aの回路構成を示すブロッ
ク図である。本発明の第1実施形態に係る無限移相器1
0Aは、移相回路14のバランスドミキサ12a、12
bと制御回路15との間にオフセット回路21、22を
設けたものである。移相回路14及び制御回路15は、
図5に示した従来の無限移相器10におけるものと同様
の構成であるので、詳細な説明は省略する。
【0020】上記オフセット回路21、22は、移相回
路14の減衰量を補うための増幅器を備えると共に、バ
ランスドミキサ12a、12bにおける位相角度情報の
ずれを補正する機能を備えたもので、図2に示すように
構成している。
【0021】オフセット回路21と22は同じ構成であ
るが、オフセット回路21には制御回路15からcosθ
の位相制御電圧が与えられ、オフセット回路22には制
御回路15からsinθの位相制御電圧が与えられる。
【0022】オフセット回路21、22は、cosθ、sin
θの位相制御電圧を反転増幅する低雑音増幅器(LN
A)31を備えている。この増幅器31は、+E(例え
ば+8V)、−E(例えば−8V)の電源電圧によって
動作するもので、+端子が接地され、−端子に位相制御
電圧が抵抗32を介して入力される。また、増幅器31
の−端子には可変抵抗34により調整されたオフセット
電圧が抵抗33を介して供給される。上記可変抵抗34
は、固定端子の一方が抵抗35を介して+Eの電源ライ
ンに接続され、固定端子の他方が抵抗36を介して+E
の電源ラインに接続される。更に、増幅器31の出力端
子と−端子との間に負帰還用抵抗37が接続される。
【0023】そして、オフセット回路21、22の増幅
器31から出力される信号は、抵抗38を介して移相回
路14におけるバランスドミキサ12a、12b(図1
参照)の制御端子Q、Iに入力される。
【0024】上記オフセット回路21、22の増幅器3
1は、制御回路15から与えられる位相制御電圧cos
θ、sinθ及び可変抵抗34により調整されたオフセッ
ト電圧を増幅し、それぞれ位相制御電圧X=kcosθ+
α、Y=ksinθ+βとして上記バランスドミキサ12
a、12bの制御端子Q、Iに出力する。上記α、β
は、オフセット信号(オフセット量)を示している。
【0025】上記のように構成したオフセット回路2
1、22を初期設定する場合には、移相回路14の入力
端子(IN)と出力端子(OUT)との間に計測装置例
えばネットワークアナライザ測定器40を接続する。こ
のネットワークアナライザ測定器40は、移相回路14
の信号入力端子に高周波信号(RF)を入力し、移相回
路14の信号出力端子から出力される信号を読み込ん
で、移相回路14における位相角度及び通過損失を計測
する。
【0026】また、上記オフセット回路21、22の初
期設定に際しては、制御回路15からオフセット回路2
1に与えるcosθ、sinθの位相制御電圧を0Vとし、こ
のときのベクトル値としての位相角度のずれを可変抵抗
34の調整により、すなわちオフセット信号α、βの調
整により、図3に示すベクトル図の中心に合わせ込んで
キャンセルし、それにより微小な位相角度情報のずれを
なくす。
【0027】図3に示すベクトル図において、曲線41
はオフセット回路21、22を調整する前の移相回路1
4における0〜360°のベクトル出力特性を示したも
ので、位相制御電圧X、Yを0Vとしたときの中心点4
2はベクトル図の中心点43よりずれている。この状態
で、オフセット回路21、22の可変抵抗34を調整
し、ずれ分を含む中心点42をベクトル図の中心点43
に合わせ込み、微小な位相角度情報のずれをなくす。す
なわち、cosθ、sinθの位相制御電圧を0Vとした時の
角度ベクトル値のずれ分の逆電圧をX=cosθ、Y=sin
θのそれぞれの軸上でオフセット回路21、22にて反
映することで、微小な位相角度情報のずれ分を補正す
る。この場合、360°が無限に制御できる位相制御電
圧値(最大値)を探し出し、ネットワークアナライザ測
定器40のベクトルレンジ上で補正する。
【0028】上記のように位相角度情報のずれ分を補正
することで、移相回路14における0〜360°のベク
トル出力特性41をベクトル図の中心点43に合わせた
ベクトル出力特性44とすることができる。
【0029】また、移相回路14のベクトル出力は、k
cosθ、ksinθの位相制御電圧における定数kの値が反
映されるので、0〜360°のベクトル出力が一定値と
なるように各位相角度θにおける定数kの値を計測結果
から探し出し、各位相角度θにおける定数kの値を予め
例えばテーブル等に記憶しておく。そして、オフセット
回路21、22から位相制御電圧X、Yを出力する際に
上記テーブルを参照し、その時の位相角度θに応じて定
数kの値を設定する。上記定数kの値は、例えば増幅器
31の増幅度を調整するなどの手段によって設定する。
この結果、移相回路14における0〜360°のベクト
ル出力特性44を正確な円形とすることができる。ま
た、移相回路14における0〜360°のベクトル出力
特性44は、各位相角度θにおけるkの値を調整するこ
とによって任意の特性に設定することが可能である。
【0030】[第2実施形態]次に本発明の第2実施形
態について図4を参照して説明する。この第2実施形態
は、上記制御回路15及びオフセット回路21、22を
マイクロコンピュータ52によって構成し、無限移相器
10Aの移相回路14に対するオフセット信号及び定数
kの値を自動的に設定する場合の例について示したもの
である。
【0031】移相回路14は、上記したように90°ハ
イブリッド回路11、バランスドミキサ12a、12
b、及びコンバイナ13によって構成されている。上記
移相回路14に対するオフセット信号を初期設定する場
合には、移相回路14の入力端子と出力端子間に、位相
角度/通過損失検波回路51を接続する。
【0032】上記位相角度/通過損失検波回路51は、
移相回路14の信号入力端子に高周波信号を入力し、そ
の信号出力端子から出力される信号に基づいて移相回路
14の位相角度及び通過損失を検出する。上記位相角度
/通過損失検波回路51により検出された信号は、マイ
クロコンピュータ52に送られる。このマイクロコンピ
ュータ52は、演算/制御回路53及び加算回路54、
55を備え、演算/制御回路53において、移相回路1
4のバランスドミキサ12a、12bに対する位相制御
電圧X=kcosθ、Y=ksinθを生成すると共に、バラ
ンスドミキサ12aに対するオフセット信号α及びバラ
ンスドミキサ12bに対するオフセット信号βを生成す
る。
【0033】上記演算/制御回路53で生成されたバラ
ンスドミキサ12aに対する位相制御電圧X=kcosθ
とオフセット信号αは、加算回路54で加算され、X=
kcosθ+αとしてバランスドミキサ12aへ送られ
る。また、演算/制御回路53で生成されたバランスド
ミキサ12bに対す位相制御電圧Y=ksinθとオフセ
ット信号βは、加算回路55で加算され、Y=ksinθ
+βとしてバランスドミキサ12bへ送られる。
【0034】上記の構成において、移相回路14のバラ
ンスドミキサ12a、12bに対するオフセット信号
α、βを初期設定する場合、マイクロコンピュータ52
の演算/制御回路53から出力される位相制御電圧kco
sθ+α、ksinθ+βを0Vとし、位相角度/通過損失
検波回路51により移相回路14における位相角度のず
れを求め、マイクロコンピュータ52の演算/制御回路
53へ出力する。
【0035】演算/制御回路53は、位相角度/通過損
失検波回路51で求めた位相角度のずれ(ベクトル値)
がなくなるようにバランスドミキサ12aに対するオフ
セット信号α及びバランスドミキサ12bに対するオフ
セット信号βを算出し、メモリに記憶して加算回路5
4、55へ出力する。上記オフセット信号α、βによ
り、第1実施形態の場合と同様に移相回路14における
微小な位相角度情報のずれをなくすことができる。
【0036】次に、演算/制御回路53は、移相回路1
4のバランスドミキサ12a、12bに対する位相制御
電圧kcosθ、ksinθを生成し、上記オフセット信号
α、βと共に加算回路54、55へ出力する。この場
合、位相制御電圧kcosθ、ksinθは、kの値を所定の
基準値(一定)に保持したまま、θを0〜360°の範
囲で一定角度例えば0.1度の間隔で順次変化させる。
上記演算/制御回路53で生成された位相制御電圧kco
sθ、ksinθは、それぞれ加算回路54、55において
オフセット信号α、βと加算され、X=kcosθ+α、
Y=ksinθ+βとしてバランスドミキサ12a、12
bの制御端子Q、Iに送られる。
【0037】このとき位相角度/通過損失検波回路51
は、移相回路14の各位相角度に対する通過損失を検出
して演算/制御回路53へ出力する。演算/制御回路5
3は、演算/制御回路53の検出信号に基づいて移相回
路14から出力される信号の振幅値が0〜360°の範
囲で一定の値となるように各角度毎に定数kの値を求
め、テーブルに記憶する。
【0038】以上で移相回路14に対する位相制御電圧
X=kcosθ+α、Y=ksinθ+βのオフセット信号
α、β及び定数kの自動設定処理を終了する。設定処理
終了後は、位相角度/通過損失検波回路51を移相回路
14及びマイクロコンピュータ52から取り外す。
【0039】そして、上記無限移相器を実際にフェーズ
ドアレーアンテナ等に接続して使用する場合、マイクロ
コンピュータ52は、演算/制御回路53において、位
相制御信号θの値によりオフセット信号α、β及び定数
kの記憶テーブルを参照し、θの値に対応したオフセッ
ト信号α、β及び位相制御電圧kcosθ、ksinθを出力
する。上記演算/制御回路53から出力されるオフセッ
ト信号α、β及び位相制御電圧kcosθ、ksinθは、加
算回路54、55で加算され、X=kcosθ+α、Y=
ksinθ+βとしてバランスドミキサ12a、12bの
制御端子Q、Iへ送られる。バランスドミキサ12a、
12bは、上記マイクロコンピュータ52から送られて
くる位相制御電圧X、Yに基づいて入力信号に対する位
相制御を実行する。
【0040】この結果、上記位相制御電圧X=kcosθ
+α、Y=ksinθ+β中のオフセット信号α、βによ
り移相回路14における位相角度情報のずれ分を補正し
て正確な位相制御を行なうことができる。また、移相回
路14の出力信号の振幅値が位相制御電圧X、Y中の定
数kによって常に一定となるように制御されるので、移
相回路14における信号の減衰を補うと共に0〜360
°のベクトル出力特性を正確な円形とすることができ
る。
【0041】上記本発明による無限移相器は、例えばフ
ェーズドアレーアンテナ等に使用される。フェーズドア
レーアンテナに使用する場合には、受信アンテナの1素
子毎に無限移相器を設ける。この場合、移相回路14の
バランスドミキサ12a、12bの制御端子Q、Iに与
えるsin θ、cos θの位相制御電圧値(ベクトル値)を
制御することで、入出力の周波数に依存することなく、
任意の移相値に容易に合わせることができる。また、si
n θ、cos θの位相制御電圧値(振幅)を制御すること
により、各アンテナ素子の利得を任意の値に合わせるこ
とができる。従って、本発明による無限移相器をフェー
ズドアレーアンテナに使用した場合には、指向性成形や
アッテネータなどの機能を持たせることができる。
【0042】
【発明の効果】以上詳記したように本発明によれば、バ
ランスドミキサを用いた無限移相器において、移相量制
御信号に対するオフセット信号を生成するオフセット手
段を設け、バランスドミキサにおける制御信号と出力信
号との非線形特性に伴う位相角度情報のずれ分を上記オ
フセット手段で生成したオフセット信号によって補正す
るようにしたので、位相制御を正確に行なうことができ
る。また、上記オフセット手段において、移相量制御信
号の振幅値を制御することにより、無限移相器における
信号の減衰を補って通過損失を小さくすることができ
る。更に、バランスドミキサを用いて無限移相器を構成
することにより、位相制御速度が速く、小型化が可能で
あると共にコストの低下を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る無限移相器の概略
構成を示すブロック図。
【図2】同実施形態における詳細な回路構成を示す図。
【図3】同実施形態におけるベクトル出力特性を示す
図。
【図4】本発明の第2実施形態に係る無限移相器の構成
を示すブロック図。
【図5】従来の無限移相器の構成を示すブロック図。
【図6】従来の無限移相器の動作を説明するためのベク
トル図。
【符号の説明】
10、10A…無限移相器 11…90°ハイブリッド回路 12a.12b…バランスドミキサ 13…コンバイナ 14…移相回路 15…制御回路 21、22…オフセット回路 31…増幅器 32、33、36、37、38…抵抗 34…可変抵抗 40…ネットワークアナライザ測定器 51…位相角度/通過損失検波回路 52…マイクロコンピュータ 53…演算/制御回路 54.55…加算回路

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力信号を90°の位相差を持つ2つの
    信号に分岐して出力する90°ハイブリッド回路と、前
    記90°ハイブリッド回路の出力信号が入力され、位相
    制御電圧に従って出力信号の振幅及び極性を制御する第
    1及び第2のバランスドミキサと、前記第1及び第2の
    バランスドミキサの出力信号を合成して出力するコンバ
    イナと、前記第1及び第2のバランスドミキサの出力信
    号の位相を制御する第1の関数に基づく位相制御電圧
    X、及び上記第1の関数と直交する第2の関数に基づく
    位相制御電圧Yを出力する制御回路と、前記制御回路か
    ら出力される位相制御電圧X、Yにそれぞれ第1及び第
    2のバランスドミキサの非線形特性に伴う位相角度情報
    のずれ分を補正するオフセット信号を加算して前記第1
    及び第2のバランスドミキサの制御端子に与える第1及
    び第2のオフセット手段とを具備したことを特徴とする
    無限移相器。
  2. 【請求項2】 前記第1及び第2のオフセット手段は、
    制御回路から出力される位相制御電圧X、Yを増幅する
    増幅手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の無限
    移相器。
  3. 【請求項3】 前記第1及び第2のオフセット手段は、
    制御回路から出力される位相制御電圧X、Yに前記オフ
    セット信号を加算すると共に、位相制御電圧X、Yの振
    幅値を各位相角度毎に設定して第1及び第2のバランス
    ドミキサの利得を制御することを特徴とする請求項1記
    載の無限移相器。
  4. 【請求項4】 前記第1及び第2のオフセット手段は、
    前記90°ハイブリッド回路と、第1及び第2のバラン
    スドミキサと、コンバイナからなる移相回路の位相角度
    を予め計測装置で計測し、その計測値に応じてオフセッ
    ト信号を設定することを特徴とする請求項1記載の無限
    移相器。
  5. 【請求項5】 前記第1及び第2のオフセット手段は、
    前記90°ハイブリッド回路と、第1及び第2のバラン
    スドミキサと、コンバイナからなる移相回路の位相角度
    及び通過損失を予め計測装置で計測し、その計測値に応
    じてオフセット信号及び位相制御電圧X、Yの振幅値を
    設定することを特徴とする請求項3記載の無限移相器。
  6. 【請求項6】 前記第1及び第2のオフセット手段及び
    制御回路をマイクロコンピュータにより構成したことを
    特徴とする請求項1記載の無限移相器。
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