JP2003242897A - マグネトロン及びその製造方法 - Google Patents

マグネトロン及びその製造方法

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JP2003242897A
JP2003242897A JP2002036295A JP2002036295A JP2003242897A JP 2003242897 A JP2003242897 A JP 2003242897A JP 2002036295 A JP2002036295 A JP 2002036295A JP 2002036295 A JP2002036295 A JP 2002036295A JP 2003242897 A JP2003242897 A JP 2003242897A
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brazing
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Inventor
Noriyuki Murao
則行 村尾
Kazuki Miki
一樹 三木
Satoshi Nakai
聡 中井
Setsuo Hasegawa
節雄 長谷川
Noriyuki Okada
則幸 岡田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】特性が向上し、フィラメントを両端のハットに
確実に接合できるマグネトロン及びその製造方法を提供
することを課題とする。 【解決手段】トップハット3とエンドハット4に貫通孔
3a、4aをそれぞれ形成し、フィラメント2の一端2
aと他端2bを前記貫通孔3a、4aに位置させ、前記
貫通孔3a、4aより液状ろう材5を滴下して、前記一
端2a及び前記他端2bを前記トップハット3と前記エ
ンドハット4にろう付によって接合させた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子レンジ等に搭
載されマイクロ波を発生させるマグネトロン及びその製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の電子レンジ用マグネトロンの陰極
部は、例えば特公昭60−35780号公報(H01J
23/04)に記載されているように、上部エンドハ
ットと下部エンドハットの表面に、ルテニウムとモリブ
デンの焼結合金からなるろう材を付着させ、このろう材
を溶かしてフィラメントの両端を上部エンドハットと下
部エンドハットにろう付して接合する構成が記載されて
いる。
【0003】しかしながら、上部エンドハットと下部エ
ンドハットとの間隔は、特性を良くするために所定の間
隔となるよう治具等で位置決めされており、上記の構成
では、バラツキによってろう材の厚みが厚くなると、上
部エンドハットと下部エンドハットによってフィラメン
トが押圧されるので、フィラメントのピッチが狭くなっ
て特性が悪化し、逆にろう材の厚みが薄くなってしまう
とフィラメントが接触されないままでろう材が溶けてし
まい、フィラメントが上部エンドハットもしくは下部エ
ンドハットに接合されないという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、特性が向上
し、フィラメントを両端のハットに確実に接合できるマ
グネトロン及びその製造方法を提供することを課題とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、螺旋状のフィ
ラメントの一端と他端に金属製のトップハットとエンド
ハットがそれぞれ接合され、前記トップハットに接合さ
れるトップリードと、該トップリードより短く形成さ
れ、前記エンドハットに接合されるエンドリードとを備
え、前記トップハットに貫通孔を形成し、前記一端を前
記貫通孔或いは前記貫通孔近傍に位置させ、前記貫通孔
に挿入したろう材で前記一端と前記トップハットとを接
合したことを特徴とする。
【0006】上記構成によって、前記ろう材を前記貫通
孔から挿入してやると、前記ろう材は前記一端に必ず当
接し、次に、前記ろう材を溶かすと、このろう材は前記
一端の外周面を伝って前記トップハットに流れ込むた
め、前記フィラメントと前記トップハットとの接合をろ
う付によって確実に接合できる。また、前記フィラメン
トを前記トップハットに配置するとき、前記一端と前記
トップハットとの間にろう材が介在しないので、前記フ
ィラメントが前記トップハットによって押圧されなくな
り、前記フィラメントのピッチが狭くなって特性が悪化
する事を防止できる。
【0007】また、前記エンドハットに貫通孔を形成
し、前記他端を前記貫通孔或いは前記貫通孔近傍に位置
させ、前記貫通孔に挿入したろう材で前記他端と前記エ
ンドハットとを接合したことを特徴とするので、前記ろ
う材を前記貫通孔から挿入してやると、前記ろう材は前
記他端に必ず当接し、次に、前記ろう材を溶かすと、こ
のろう材は前記他端の外周面を伝って前記エンドハット
に流れ込み、前記フィラメントと前記エンドハットとの
接合をろう付によって確実に接合できる。また、前記フ
ィラメントを前記トップハットと前記エンドハットとの
間に配置するとき、前記一端と前記トップハットとの
間、また前記他端と前記エンドハットとの間にろう材が
介在しないので、前記フィラメントが前記トップハット
と前記エンドハットとによって押圧されることがなくな
り、前記フィラメントのピッチが狭くなって特性が悪化
することを確実に防止できる。
【0008】また、前記貫通孔を複数個形成したことを
特徴とするので、前記貫通孔を選択する数が増え、前記
一端と前記貫通孔との位置合わせが簡単にでき、作業性
を向上させることができる。
【0009】また、前記貫通孔の近傍に前記一端と前記
他端がそれぞれ当接する当接部を形成したことを特徴と
するので、前記一端及び前記他端と前記貫通孔との位置
決めが簡単にでき、作業性を向上させることができる。
【0010】また、前記トップハットと前記エンドハッ
トに円状の突出部を形成し、前記一端側と前記他端側の
螺旋状の内周面を前記突出部にそれぞれ嵌合させたこと
を特徴とするので、前記フィラメントの位置決めがより
確実になるとともに、溶けたろう材が前記一端及び前記
他端の内周面を伝って前記突出部にも流れ込むため、ろ
う付面積が増え、前記フィラメントを前記トップハット
と前記エンドハットとに確実にろう付できる。
【0011】また、螺旋状のフィラメントの一端と他端
に金属製のトップハットとエンドハットがそれぞれ接合
され、前記トップハットに接合されるトップリードと、
該トップリードより短く形成され、前記エンドハットに
接合されるエンドリードとを備え、前記トップハットに
貫通孔を形成し、前記一端を前記貫通孔或いは前記貫通
孔近傍に位置させ、前記貫通孔よりろう材を挿入して、
前記一端と前記トップハットとをろう付にて接合したこ
とを特徴とする。
【0012】上記製造方法によって、前記ろう材を前記
貫通孔より挿入すると、前記ろう材は前記一端に必ず当
接し、次に、高周波誘導加熱等で前記液状ろう材を溶か
すことで、前記フィラメントを前記トップハットにろう
付によって接合できる。また、、前記フィラメントを前
記トップハットに配置するとき、前記一端と前記トップ
ハットとの間にろう材が介在しないので、前記フィラメ
ントが前記トップハットによって押圧されなくなり、前
記フィラメントのピッチが狭くなって特性が悪化する事
を防止できる。
【0013】また、前記エンドハットに貫通孔を形成
し、前記他端を前記貫通孔或いは前記貫通孔近傍に位置
させ、前記貫通孔よりろう材を挿入して、前記他端と前
記エンドハットとをろう付にて接合したことを特徴とす
るので、前記ろう材を前記貫通孔より挿入すると、前記
ろう材は前記他端に必ず当接し、次に、高周波誘導加熱
等で前記ろう材を溶かすことで、前記フィラメントを前
記エンドハットにろう付によって確実に接合できる。ま
た、前記フィラメントを前記トップハットと前記エンド
ハットとの間に配置するとき、前記一端と前記トップハ
ットとの間、また前記他端と前記エンドハットとの間に
ろう材が介在しないので、前記フィラメントが前記トッ
プハットと前記エンドハットとによって押圧されること
がなくなり、前記フィラメントのピッチが狭くなって特
性が悪化することを確実に防止できる。
【0014】また、前記貫通孔を複数個形成したことを
特徴とするので、前記貫通孔を選択する数が増え、前記
一端と前記貫通孔との位置合わせが簡単にでき、作業性
を向上させることができる。
【0015】また、前記貫通孔の近傍に前記一端と前記
他端がそれぞれ当接する当接部を形成したことを特徴と
するので、前記一端及び前記他端と前記貫通孔との位置
決めが簡単にでき、作業性を向上させることができる。
また、組立工程において前記一端及び前記他端と前記貫
通孔との位置がずれることがないので、前記一端及び前
記他端のそれぞれの外周面を前記トップハットと前記エ
ンドハットに確実にろう付できる。
【0016】また、前記トップハットと前記エンドハッ
トに円状の突出部を形成し、前記一端側と前記他端側の
螺旋状の内周面を前記突出部にそれぞれ嵌合させたこと
を特徴とするので、前記フィラメントの位置決めがより
確実になるとともに、前記ろう材は前記一端及び前記他
端の内周面を伝って前記突出部にも流れ込むため、ろう
付面積が増え、前記フィラメントを前記トップハットと
前記エンドハットとに確実にろう付できる。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の実施例について、図面に
基づき詳述する。
【0018】図1は、本発明の実施例を示すマグネトロ
ン陰極部の縦断面図、図2は、同要部を上、前、下の3
方向からみた3面図である。
【0019】1は、電子レンジ等に用いられるマグネト
ロンの陰極部である。
【0020】2は、線径0.5mmの線材を螺旋状に巻
いたフィラメントで、該フィラメント2は、トリウムが
約1%混入されたトリウムタングステンから形成されて
いる。
【0021】3は、前記フィラメント2の一端2aがろ
う付によって接合されるトップハットで、該トップハッ
ト3と対向する位置には、前記フィラメント2の他端2
bがろう付によって接合されるエンドハット4が配置さ
れている。前記トップハット3と前記エンドハット4に
は、貫通孔3a、4aと、前記一端2a及び前記他端2
bがそれぞれ当接する当接部3b、4bと、前記一端2
a及び前記他端2bの螺旋状の内周面がそれぞれ嵌合す
る円状の突出部3c、4cとが形成されている。そし
て、前記貫通孔3a、4aは、前記一端2aと前記他端
2bが前記当接部3b、4bに当接したときに、前記一
端2aと前記他端2bを前記貫通孔3a、4aからそれ
ぞれ見通せる位置に形成されている。
【0022】従って、前記一端2aと前記他端2bの内
周面を前記突出部3c、4cにそれぞれ嵌合させ、更に
前記一端2aと前記他端2bを前記当接部3b、4bに
それぞれ当接させることで、前記フィラメント2の位置
決めが簡単にでき、作業性を向上させることができる構
成となっている。
【0023】5は、ルテニウム粉末が43%、モリブデ
ン粉末が57%の割合(いずれも重量比)で調合された
ろう材と、ニトロセルローズ(結着剤)が入ったアセト
ン溶液とを混合して液状化された液状ろう材で、該液状
ろう材は、約1640℃で溶けるように調合されてい
る。前記液状ろう材5は、前記貫通孔3a、4aから前
記一端2aと前記他端2bとに向かって滴下され、この
ろう材は、前記一端2a及び前記他端2bを伝って前記
トップハット3及び前記エンドハット4の表面と前記突
出部3c、4cとに流れ込み、高周波誘導加熱装置Kで
前記液状ろう材5を溶かすことで、前記一端2aを前記
トップハット3に、前記他端2bを前記エンドハット4
に確実にろう付できる。また、前記フィラメント2を前
記トップハット3と前記エンドハット4との間に配置す
るとき、前記一端2aと前記トップハット3との間、ま
た前記他端2bと前記エンドハット4との間にろう材が
介在しないので、前記フィラメント2が前記トップハッ
ト3と前記エンドハット4とによって押圧されず、前記
フィラメント2のピッチが狭くならないようになってい
る。
【0024】6は、前記トップハット3の前記突出部3
cに抵抗溶接で接合されたトップリードである。
【0025】7は、前記カソードリードよりも短く形成
され、前記エンドハット4の表面に抵抗溶接で接合され
たエンドリードである。
【0026】ところで、前記フィラメント2からは、後
述する外部端子9からの給電を受けると熱電子が放射さ
れ、この時の前記フィラメント2の温度が高温となるた
め、前記トップハット3、前記エンドハット4、前記ト
ップリード6、前記エンドリード7の材質には、高融
点、高硬度のモリブデンが使用されている。
【0027】8は、アルミナセラミック等から成る高耐
熱性のステム絶縁体で、一対の貫通孔に前記トップリー
ド6と前記エンドリード7がそれぞれ貫通している。
【0028】9は、金属合金等から成る一対の外部端子
で、該外部端子9は、平面部9aと該平面部9から折り
曲げられたフランジ部9bとから形成され、前記平面部
9aには、前記トップリード6と前記エンドリード7が
挿通し、その挿通部分と前記平面部9aとが後述する筒
状金属容器10の相対する面の前記ステム絶縁体8にろ
う付けによって気密接合されており、外気の侵入を封止
できるとともに、前記フランジ部9bを介して前記フィ
ラメント2に給電できるようになっている。
【0029】10は、アノード部(図示せず)に気密接
合され真空容器の一部を形成する筒状金属容器で、該筒
状金属容器10の開口端部10aはエッジ状に形成さ
れ、前記ステム絶縁体8の前記フィラメント2側の外周
縁にろう付けによって気密接合されている。
【0030】ところで、本実施例では、ルテニウムとモ
リブデンとの混合物を液状にして貫通孔3a、4aから
滴下したが、高融点の固形ろう材を貫通孔から挿入して
も構わない。
【0031】また、貫通孔3a、4aの下方で一端2a
と他端2bをろう付けしたが、貫通孔3a、4aに一端
2aと他端2bをそれぞれ挿入してろう付けしても構わ
ない。
【0032】更に、ろう材が溶けて流れる場所であれ
ば、貫通孔3a、4aの近傍で一端2aと他端2bとを
それぞれ接合しても構わない。
【0033】また、貫通孔3a、4aの数を1個にした
が、図3、図4に示すように貫通孔3a、4aを複数個
設けても構わない。貫通孔3a、4aが増えることによ
って、一端2aと他端2bを貫通孔3a、4aに位置合
わせするとき、いずれか一つの貫通孔3a、4aを選択
すればよいので、一端2a及び他端2bと貫通孔3a、
4aとの位置合わせが簡単にでき、作業性を向上させる
ことができる。
【0034】上述する構成により、前記液状ろう材5を
前記貫通孔3a、4aから滴下してやると、前記液状ろ
う材5は前記一端2aと前記他端2bとに必ず付着し、
前記一端2aと前記他端2bとを伝って前記トップハッ
ト3と前記エンドハット4とに流れ込み、このろう材を
溶かすことで前記一端2a及び前記他端2bを前記トッ
プハット3と前記エンドハット4とに確実にろう付けで
きる。また、前記フィラメント2を前記トップハット3
と前記エンドハット4との間に配置させるとき、前記一
端2aと前記トップハット3との間、また前記他端2b
と前記エンドハット4との間にろう材が介在しないの
で、前記フィラメント2が前記トップハット3と前記エ
ンドハット4とによって押圧されることがなくなり、前
記フィラメント2のピッチが狭くなって特性が悪化する
ことを確実に防止できるという効果がある。
【0035】また、前記貫通孔3a、4a の近傍に前
記一端2aと前記他端2bとがそれぞれ当接する当接部
3b、4bを形成したので、前記一端2a及び前記他端
2bと前記貫通孔3a、4aとの位置決めが簡単にで
き、作業性を向上させることができるという効果があ
る。
【0036】また、前記トップハット3と前記エンドハ
ット4とに円状の突出部3c、4cを形成し、前記一端
2aと前記他端2bの内周面を前記突出部3c、4cに
それぞれ嵌合させたので、前記フィラメント2の位置決
めがより確実になるとともに、溶けたろう材が前記一端
2a及び前記他端2bの内周面を伝って前記突出部3
c、4cにも流れ込むため、ろう付面積が増え、前記フ
ィラメント2を前記トップハット3と前記エンドハット
4とに確実にろう付できるという効果がある。
【0037】次に、上記構成における製造方法につい
て、図5に基づいて説明する。
【0038】まず、前記エンドリード7が接合された前
記エンドハット4の前記突出部4cに、前記フィラメン
ト2の前記他端2bの内周面を嵌合させた後、前記他端
2bを前記当接部4bに当接させて載置する。
【0039】次に、前記トップハット2に接合された前
記トップリード6を前記フィラメント2の前記一端2a
側から挿入して、前記一端2aの内周面を前記突出部3
cに嵌合させ、前記トップハット3の前記当接部3bを
前記一端2aに当接させる。
【0040】次に、前記液状ろう材5が入ったディスペ
ンサーDの吐出口から、前記トップハット3及び前記エ
ンドハット4の前記貫通孔3a、4a内に向けて約20
mg滴下する。滴下された前記液状ろう材5は、前記一
端2aと前記他端2bとに当たって前記トップハット3
及び前記エンドハット4の表面と前記突出部3c、4c
とに流れ込み、数十秒経過するとアセトンが蒸発し、流
れ込んだ部分にルテニウム粉末とモリブデン粉末の混合
ろう材が付着する。
【0041】次に、高周波誘導加熱装置Kのコイルの中
に前記フィラメント2を入れ、前記高周波誘導加熱装置
Kによって付着したろう材を溶かし、前記フィラメント
2のろう付作業が完了する。
【0042】上記製造方法により、ろう材を液状化する
ことによって、定量注入可能なディスペンサーDを使用
できるので、滴下するろう材の量のばらつきが少なくな
り、安定したろう付ができるとともに、自動化が図りや
すくなり、生産性を向上できる。また、前記フィラメン
ト2を前記トップハット3と前記エンドハット4との間
に配置させるとき、前記一端2aと前記トップハット3
との間、また前記他端2bと前記エンドハット4との間
にろう材が介在しないので、前記フィラメント2が前記
トップハット3と前記エンドハット4とによって押圧さ
れることがなくなり、前記フィラメント2のピッチが狭
くなって特性が悪化することを確実に防止できるという
効果がある。
【0043】
【発明の効果】本発明の請求項1によると、トップハッ
トに貫通孔を形成し、フィラメントの一端を前記貫通孔
に位置させ、前記貫通孔に挿入したろう材で前記一端と
前記トップハットとを接合したので、前記貫通孔から挿
入した前記ろう材が溶けると、前記一端を伝って前記ト
ップハットに流れ込み、前記フィラメントと前記トップ
ハットとの接合をろう付によって確実に接合できる。ま
た、前記一端と前記トップハットとの間にろう材が介在
しないので、前記フィラメントが前記トップハットによ
って押圧されなくなり、前記フィラメントのピッチが狭
くなって特性が悪化する事を防止できるという効果を奏
する。
【0044】本発明の請求項2によると、前記エンドハ
ットに貫通孔を形成し、前記他端を前記貫通孔或いは前
記貫通孔近傍に位置させ、前記貫通孔に挿入したろう材
で前記他端と前記エンドハットとを接合したので、前記
貫通孔から挿入した前記ろう材が溶けると、前記他端を
伝って前記エンドハットに流れ込み、前記フィラメント
と前記エンドハットとの接合をろう付によって確実に接
合できる。また、前記一端と前記トップハットとの間、
前記他端と前記エンドハットとの間にろう材が介在しな
いので、前記フィラメントが前記トップハットと前記エ
ンドハットとによって押圧されることがなくなり、前記
フィラメントのピッチが狭くなって特性が悪化すること
を確実に防止できるとう効果を奏する。
【0045】本発明の請求項3によると、前記貫通孔を
複数個形成したので、前記一端と前記貫通孔との位置合
わせが簡単にでき、作業性を向上させることができる等
の効果を奏する。
【0046】本発明の請求4によると、前記貫通孔の近
傍に前記一端と前記他端が当接する当接部を形成したの
で、前記一端及び前記他端と前記貫通孔との位置決めが
簡単にでき、作業性を向上させることができる等の効果
を奏する。
【0047】本発明の請求項5によると、前記トップハ
ットと前記エンドハットに円状の突出部を形成し、前記
一端側と前記他端側の螺旋状の内周面を前記突出部にそ
れぞれ嵌合させたので、前記フィラメントの位置決めが
より確実になるとともに、溶けたろう材が前記突出部に
も流れ込むため、ろう付面積が増え、前記フィラメント
を前記トップハットと前記エンドハットとに確実にろう
付できる等の効果を奏する。
【0048】本発明の請求項6によると、トップハット
に貫通孔を形成し、フィラメントの一端を前記貫通孔或
いは前記貫通孔近傍に位置させ、前記貫通孔よりろう材
を挿入して、前記一端と前記トップハットとをろう付に
て接合したので、前記貫通孔から挿入した前記ろう材が
溶けると、前記一端を伝って前記トップハットに流れ込
むため、前記フィラメントと前記トップハットとの接合
をろう付によって接合できる。また、前記一端と前記ト
ップハットとの間にろう材が介在しないので、前記フィ
ラメントが前記トップハットによって押圧されなくな
り、前記フィラメントのピッチが狭くなって特性が悪化
する事を防止できる等の効果を奏する。
【0049】本発明の請求項7によると、前記エンドハ
ットに貫通孔を形成し、前記他端を前記貫通孔或いは前
記貫通孔近傍に位置させ、前記貫通孔よりろう材を挿入
して、前記他端と前記エンドハットとをろう付にて接合
したので、前記ろう材を溶かすことで、前記フィラメン
トと前記エンドハットとの接合をろう付によって確実に
接合できる。また、前記一端と前記トップハットとの
間、また前記他端と前記エンドハットとの間にろう材が
介在しないので、前記フィラメントが前記トップハット
と前記エンドハットとによって押圧されることがなくな
り、前記フィラメントのピッチが狭くなって特性が悪化
することを確実に防止できる等の効果を奏する。
【0050】本発明の請求項8によると、前記貫通孔を
複数個形成したので、前記一端と前記貫通孔との位置合
わせが簡単にでき、作業性を向上させることができる等
の効果を奏する。
【0051】本発明の請求項9によると、前記貫通孔の
近傍に前記一端と前記他端が当接する当接部を形成した
ので、前記一端及び前記他端と前記貫通孔との位置決め
が簡単にでき、作業性を向上させることができる。ま
た、組立工程において前記一端及び前記他端と前記貫通
孔との位置がずれることがないので、前記一端及び前記
他端のそれぞれの外周面を前記トップハットと前記エン
ドハットに確実にろう付できる等の効果お奏する。
【0052】本発明の請求項10によると、前記トップ
ハットと前記エンドハットに円状の突出部を形成し、前
記一端側と前記他端側の螺旋状の内周面を前記突出部に
それぞれ嵌合させたので、前記フィラメントの位置決め
がより確実になるとともに、前記液状ろう材は前記突出
部にも流れ込むため、ろう付面積が増え、前記フィラメ
ントを前記トップハットと前記エンドハットとに確実に
ろう付できる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示すマグネトロン陰極部の縦
断面図である。
【図2】同要部を上、前、下の3方向からみた3面図で
ある。
【図3】他の実施例を示すトップハットの斜視図であ
る。
【図4】他の実施例を示すエンドハットの斜視図であ
る。
【図5】本実施例のマグネトロンの組立図である。
【符号の説明】
2 フィラメント 2a 一端 2b 他端 3 トップハット 4 エンドハット 6 トップリード 7 エンドリード 3a トップハットの貫通孔 5 液状ろう材(ろう材) 4a エンドハットの貫通孔 3b、4b 当接部 3c、4c 突出部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中井 聡 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 長谷川 節雄 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 岡田 則幸 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 Fターム(参考) 5C029 CC01 CC05 CC08

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 螺旋状のフィラメントの一端と他端に金
    属製のトップハットとエンドハットがそれぞれ接合さ
    れ、前記トップハットに接合されるトップリードと、該
    トップリードより短く形成され、前記エンドハットに接
    合されるエンドリードとを備え、前記トップハットに貫
    通孔を形成し、前記一端を前記貫通孔或いは前記貫通孔
    近傍に位置させ、前記貫通孔に挿入したろう材で前記一
    端と前記トップハットとを接合したことを特徴とするマ
    グネトロン。
  2. 【請求項2】 前記エンドハットに貫通孔を形成し、前
    記他端を前記貫通孔或いは前記貫通孔近傍に位置させ、
    前記貫通孔に挿入したろう材で前記他端と前記エンドハ
    ットとを接合したことを特徴とする請求項1記載のマグ
    ネトロン。
  3. 【請求項3】 前記貫通孔を複数個形成したことを特徴
    とする請求項1または請求項2記載のマグネトロン。
  4. 【請求項4】 前記貫通孔の近傍に前記一端と前記他端
    がそれぞれ当接する当接部を形成したことを特徴とする
    請求項1または請求項2記載のマグネトロン。
  5. 【請求項5】 前記トップハットと前記エンドハットに
    円状の突出部を形成し、前記一端側と前記他端側の螺旋
    状の内周面を前記突出部にそれぞれ嵌合させたことを特
    徴とする請求項1乃至請求項4記載のマグネトロン。
  6. 【請求項6】 螺旋状のフィラメントの一端と他端に金
    属製のトップハットとエンドハットがそれぞれ接合さ
    れ、前記トップハットに接合されるトップリードと、該
    トップリードより短く形成され、前記エンドハットに接
    合されるエンドリードとを備え、前記トップハットに貫
    通孔を形成し、前記一端を前記貫通孔或いは前記貫通孔
    近傍に位置させ、前記貫通孔よりろう材を挿入して、前
    記一端と前記トップハットとをろう付にて接合したこと
    を特徴とするマグネトロンの製造方法。
  7. 【請求項7】 前記エンドハットに貫通孔を形成し、前
    記他端を前記貫通孔或いは前記貫通孔近傍に位置させ、
    前記貫通孔よりろう材を挿入して、前記他端と前記エン
    ドハットとをろう付にて接合したことを特徴とする請求
    項1記載のマグネトロンの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記貫通孔を複数個形成したことを特徴
    とする請求項6または請求項7記載のマグネトロンの製
    造方法。
  9. 【請求項9】 前記貫通孔の近傍に前記一端と前記他端
    がそれぞれ当接する当接部を形成したことを特徴とする
    請求項6または請求項7記載のマグネトロンの製造方
    法。
  10. 【請求項10】 前記トップハットと前記エンドハット
    に円状の突出部を形成し、前記一端側と前記他端側の螺
    旋状の内周面を前記突出部にそれぞれ嵌合させたことを
    特徴とする請求項6乃至請求項9記載のマグネトロンの
    製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2013094185A1 (ja) * 2011-12-20 2013-06-27 パナソニック株式会社 マグネトロン及びマイクロ波加熱装置
CN108364841A (zh) * 2018-01-23 2018-08-03 广东威特真空电子制造有限公司 磁控管的阴极组件及其制造方法和磁控管

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