JP2003242526A - プログラム、情報記憶媒体及びゲーム装置 - Google Patents

プログラム、情報記憶媒体及びゲーム装置

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JP2003242526A
JP2003242526A JP2003031323A JP2003031323A JP2003242526A JP 2003242526 A JP2003242526 A JP 2003242526A JP 2003031323 A JP2003031323 A JP 2003031323A JP 2003031323 A JP2003031323 A JP 2003031323A JP 2003242526 A JP2003242526 A JP 2003242526A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の課題は、視点の位置や視線方向の変
化に伴って見え方の変化する海や湖などの水場につい
て、その水場との距離感を損なうことなくリアルに表現
することである。 【解決手段】 仮想空間における地表を構成する地形モ
デルのうち、水面部分は、半透明ポリゴンによって定義
する。また、水面の色は、仮想体40により決定する。
そして、ゲーム画像を生成する際には、仮想体40を描
画した後、地形モデルを描画する。その際、仮想体40
を略半球状に設定し、最下点44には暗い色を、上底円
周42には明るい色を配色し、最下点44から上底円周
42へと徐々に色を変化させる。そして、最下点44が
鉛直下向きとなるように、視点10の鉛直下方向に追従
させて仮想体40を仮想空間に配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンピュータに、
所与の視点に基づく仮想空間の画像を生成して所与のゲ
ームを実行させるためのプログラム等に関する。
【0002】
【従来の技術】近年では、三次元の仮想空間と、この仮
想空間内を移動可能な移動体とを構築し、所与の視点に
基づいてこれらの仮想空間を描画して画像を生成し、表
示してなるゲームが種々開発されている。すなわち、ゲ
ームのプレーヤは、コントローラを用いて特定の移動体
の移動方向や動作を指示し、ゲーム装置は、このコント
ローラから入力される指示信号に従って移動体を仮想空
間内で行動させ、画像を生成している。この手のゲーム
では、仮想空間を意図的に歪ませて表現したり、平面的
に表現することによって、独特の雰囲気を醸し出し、特
殊な効果を期待するものもあるが、尤らしい仮想空間を
作り上げてリアルな画像を生成し、現実味のあるゲーム
を展開するものもある。すなわち、現実的な画像を表示
することによって、ゲームにおける臨場感を高め、ま
た、ゲームの展開に迫力や説得力を持たせ、プレーヤを
ゲームに引きつけ没頭させるように工夫したゲームもあ
る。
【0003】しかし、リアルな画像を生成するために
は、緻密な仮想空間を構築し、その仮想空間に配置され
た物体(すなわち、オブジェクト)の1つ1つに対して
視点との位置関係を計算し、更に、光源処理等の物理的
な計算を施して、描画しなければならない。換言すれ
ば、説得力のある画像を生成しようとすればするほど、
画像生成処理にかかる負担が増大し、画像の生成速度が
遅くなる。一方で、ゲームの実行中において、次の1枚
の画像を表示するまでの時間には制限がある。いわゆる
1インターと呼ばれるものである。すなわち、画像を生
成する速度が遅くなれば、次の画像を表示するタイミン
グに間に合わず、ゲームとして成立しないという問題が
生じる。
【0004】そこで、画像を生成する際に、画面上には
っきりとは見えない部分に関しては表現を簡単化して処
理の煩雑化を防ぐという方法がよく使われる。例えば、
視点に対して遠方に存在する景色等は明瞭に描写する必
要はなく、むしろぼかして表現することが望ましい場合
がある。係る部分について処理を簡略して表現する方法
の1つとして、その部分や範囲に板状のオブジェクトを
配置し、このオブジェクトの表面にゲーム実行中の処理
とは別の過程で予め生成した画像を貼りつけるといった
方法がある。具体的には、視点に対する距離を基準とし
て描画する範囲と描画しない範囲とを決定し、その境界
線上に環境の画像を貼り付けた板状のオブジェクトを立
て看板のように配置して表現している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のような簡単化
は、視点の位置の変化が小さいゲームでは、ほとんど問
題を発生しない。これは、視点の移動範囲が狭い場合に
は、その狭い範囲から見える環境さえ尤らしく見えれ
ば、他の角度や位置からの見え方などを考慮する必要が
ないからである。例えば、現実の世界において、十分遠
方に見える山や星などの見え方は、視点の位置が多少ず
れたとしても変化しない。これと同様に、仮想空間にお
いて、視点の位置から十分遠方に存在する環境を1種類
の画像によって表現した場合であっても、視点の位置を
それほど移動させなければ不自然に見えることはない。
【0006】しかしながら、視点の位置が連続的に広範
囲にわたって移動するようなゲームでは、予め用意して
ある1種類の画像によって遠景を表現するには無理が生
じる場合がある。すなわち、視点の移動範囲が広い場合
には、当初視点から見て遠方にあった場所も、視点の移
動に伴って近景に至る可能性があり、係る場合には、徐
々に詳細な部分が明瞭と化すように表現しなければなら
ない。ところが、上記簡単化の方法によって遠方を表現
すると、視点の位置に応じた無数の遠景画像が必要とな
るばかりでなく、遠景画像を切り替えるタイミングや、
遠景から近景へと切り替わるタイミングが離散的になら
ざるを得ず、不自然な印象を与えかねない。また、視点
の進行方向に存在する背景だけでなく、進行方向に対し
て垂直な方向にある背景についても、視点の連続的且つ
高速な移動に伴って徐々に見え方を変化させる必要があ
る。このように、ゲームの進行に伴って遠景の範囲が刻
々と変化するようなゲームにあっては、遠方を予め用意
した画像によって表現する方法は適さず、却ってプレー
ヤに違和感を与える恐れがあった。
【0007】とりわけ、海や湖などの水面は、視点の位
置や視線方向に応じて多様に変化して見えるため、尤ら
しく表現することが困難である。例えば、海上において
海を見渡したとき、水平線近傍の海の色は雲や空の淡い
色を反映した若干淡い青色に見えるが、一方、海を真下
に見下ろしたときの色は、その周辺が深い海であれば、
光を吸収して濃く深い青色に見えることがある。また、
比較的低い位置から海を見下ろした場合と、比較的高い
上空から海を見下ろした場合とでも海の見え方は異な
る。すなわち、近くから海を見下ろした場合には、波の
きらめきや、濃く深い海の色を見ることができるもの
の、高い位置から見下ろした場合には、もはや波は認識
できず、また、大気等の影響を受けて海が若干空の色に
溶け込んで見えるようになる。
【0008】このように、海や湖等の水面の示す色は必
ずしも均一ではなく、視点の位置や視線方向との関係に
応じて示す色に若干の変化が生じる。係る海や湖等の表
現を、視点が広範囲に移動できるゲームに適用するため
には、視点の位置や視線方向の変化に伴って海の色も変
化させなければならない。しかし、上述のように、1種
類の画像や青色を持った板状のオブジェクトによって海
を表現した場合、視点の位置や視線方向の変化に伴う海
の色彩の滑らかな変化を尤らしく表現することは困難で
ある。
【0009】本発明の課題は、上記事項に鑑みて成され
たものであって、視点の位置や視線方向の変化に伴って
見え方の変化する物体について、その物体との距離感を
損なうことなくリアルに表現することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に記載の発明は、コンピュータに、仮想空
間中を水平方向及び高さ方向に移動可能な所与の視点か
ら見た水面を含む仮想空間の画像を生成して所与のゲー
ムを実行させるためのプログラムであって、前記水面の
色を、前記仮想空間における前記所与の視点の水平位置
からの距離に基づいて変更する水面色変更手段(例え
ば、図15に示す色決定部242)として前記コンピュ
ータを機能させることを特徴とする。
【0011】また請求項6に記載の発明は、仮想空間中
を水平方向及び高さ方向に移動可能な所与の視点から見
た水面を含む仮想空間の画像を生成して所与のゲームを
実行するゲーム装置であって、前記水面の色を、前記仮
想空間における前記所与の視点の水平位置からの距離に
基づいて変更する水面色変更手段(例えば、図15に示
す色決定部242)を備えることを特徴とする。
【0012】この請求項1又は6に記載の発明によれ
ば、視点の水平位置からの距離に応じて仮想空間内に設
定する水面の色を変更することができる。すなわち、仮
想空間内を視点が水平方向に移動した場合であっても、
視点の水平位置からの距離に基づいて水面の色を決める
ことができるため、視点に対して近い水面の色と、遠く
の水面の色とを異なる色味で表現することができる。し
たがって、水面の奥行感をより尤らしく表現することが
できる。
【0013】またその他の発明として次のような発明が
考えられる。まず第1の発明として、コンピュータに、
所与の視点に基づく仮想空間の画像を生成して所与のゲ
ームを実行させるためのプログラムであって、所与の水
平面(例えば、本実施の形態における地表面50)を前
記仮想空間に設定する設定手段(例えば、図15に示す
地形データ330)と、板状の透過体(例えば、本実施
の形態における半透明ポリゴン)を前記所与の水平面に
配置する透過体配置手段(例えば、図15に示す地形制
御部222)と、所与の色情報を有する仮想体を前記仮
想空間に配置する仮想体配置手段(例えば、図15に示
す仮想体配置部224)と、前記透過体を描画する際
に、前記所与の視点と前記仮想体の所与の点とを結ぶ直
線が前記透過体と交差する場合には、当該透過体の色情
報と当該仮想体の色情報とを合成して当該透過体を描画
する描画手段(例えば、図15に示す描画部246)と
して前記コンピュータを機能させるプログラムを構成し
てもよい。
【0014】ここで、透過体とは、完全に透明に設定さ
れたポリゴンやオブジェクトに限らず、所与の不透明度
が設定された半透過体であってもかまわない。また、水
平面とは、完全に水平な面である必要はなく、若干の傾
斜を持った面を含むものである。
【0015】この第1の発明によれば、仮想空間に水平
面を定義し、この水平面に沿って透過体が配置される。
また、この透過体により表現する物体の色を、仮想体の
色と合成することによって決定する。すなわち、個々の
透過体の色は、個々の透過体に設定される固定的な色の
みならず、別途独立して設定される仮想体の色情報が加
味されて決定される。したがって、例えば、視点の位置
(あるいは、座標)の移動に伴って仮想体の色を変化さ
せれば、水平面上に配置された個々の透過体の視点に対
する位置関係に矛盾を来すことなく、透過体の色味のみ
を変更して表現することができる。
【0016】例えば、海や湖などを含む画像を生成する
に際し、水面を透過体により表現し、その海や湖の色を
仮想体によって表現すれば、仮想空間における水面の位
置と、その水面に与える色とをそれぞれ切り離して決定
することができる。すなわち、視点の位置の変化に伴っ
て仮想体の色情報のみを変更すれば、水面と視点との物
理的な位置関係に矛盾を来すことなく、海や湖の色を変
化させて奥行感を強調することができる。したがって、
第2の発明として、第1の発明のプログラムであって、
前記設定手段が、前記仮想空間に含まれる水面を前記所
与の水平面とする(例えば、図15に示す地形データ3
30による半透明ポリゴン)、ように機能させるための
プログラムを構成してもよい。ここで、水面とは、海や
湖沼、河川、田畑、池、水溜りなど、動不動を問わず液
体がまとまって存在する際の表面を含む意である。
【0017】また、第3の発明として、第2の発明のプ
ログラムであって、前記透過体配置手段が、前記水面下
に物体が存在する場合には、当該物体の色情報を前記透
過体の色情報に含ませる、ように機能させるためのプロ
グラムを構成してもよい。
【0018】この第3の発明によれば、透過体により水
面を表現する場合において、その水面下に物体の存在を
表現する際には、その物体の色を透過体の色情報に含ま
せる。このとき、透過体の色情報に含まれた物体の色情
報は、透過体を描画する際に仮想体の色情報と合成され
ることとなる。したがって、物体の色情報にも海や湖の
色味が含まれることとなり、水面下に物体が水をかぶっ
て存在するかのように表現することができる。
【0019】係る発明は、海等の深さを表現する場合に
も好適である。すなわち、海の色等は、視点の向きや位
置に応じて変化するだけでなく、海底の深さに応じても
異なって見える。例えば、海底が深い場合には、海の表
面の色は濃く深い青色であり、浅瀬や珊瑚礁の海の色は
明るい青色やエメラルドグリーンに見えることがある。
こうした深さに応じた海などの色を表現するために、透
過体に浅瀬の色(例えば、白色や黄色など)や珊瑚礁の
色を含ませれば、それ以外の部分と比較して海や湖の色
を淡い色合いに表現でき、係る部分が浅瀬であることを
知らしめることができる。
【0020】また、第4の発明として、第1から第3の
いずれかの発明のプログラムであって、前記仮想体は所
定形状であって、前記仮想体配置手段が、前記所与の視
点に追従させて前記仮想体を前記仮想空間に配置する、
ように機能させるためのプログラムを構成してもよい。
【0021】この第4の発明によれば、仮想体を所定の
形状とし、視点に追従させるものとした。例えば、水平
面に対する視点からの垂直線を算出し、その垂線と仮想
体の所定位置が交差するように仮想体を配置すれば、視
点の位置(座標)が変化しても、その垂線と視線ベクト
ルとの成す角に応じた視線ベクトルが指す仮想体の位置
は変化しない。すなわち、仮想体の形状と色情報とを固
定的に設定し、更に視点に追従させれば、その視点に追
従させる方向ベクトルと視線ベクトルとの成す角に応じ
た仮想体の見え方を固定的に設定することができる。
【0022】例えば、海の画像を生成するに際して、仮
想体を、平面的な正方形に設定し、その中心から縁にか
けて深い海の色から淡い海の色へと徐々に変化させた色
味を設定する。そして、視点の鉛直下方向にこの仮想体
を追従させて配置すれば、視点の位置の移動に拘わら
ず、視点の鉛直下方向にある海の色を常に深い色によっ
て表現し、視線ベクトルと鉛直線との成す角の増加に伴
って海の色を明るく表現することができる。
【0023】また、第5の発明として、第4の発明のプ
ログラムであって、前記仮想空間に地表描画範囲(例え
ば、本実施の形態における最大描画範囲54)を設定す
る手段(例えば、図15に示す地形制御部222)とし
て更に前記コンピュータを機能させ、前記仮想体配置手
段が、前記仮想体の縁部(例えば、本実施の形態におけ
る仮想体40の上底円周42)と前記所与の視点を通る
直線が、前記地表描画範囲の縁部(例えば、本実施の形
態における最大描画円周52)に交差するように前記仮
想体を配置する、ように機能させ、前記設定手段が、前
記地表描画範囲内に前記所与の水平面を設定する(例え
ば、図15に示す地形データ330;半透明ポリゴンの
座標情報)ように機能させるためのプログラムを構成し
てもよい。
【0024】この第5の発明によれば、仮想体の縁部が
地表描画範囲の縁部と視点とを結ぶ線分上に位置するよ
うに仮想体の配置位置を決定する。すなわち、仮想体が
画面上に描画される範囲と、地表(地形)が描画される
範囲とが常に等しく、画面上に地表が描画される範囲を
超えて仮想体がはみ出して表現されることがない。した
がって、例えば、仮想体と透過体の描画位置の重なり判
定等の処理を必要とすることなく、仮想体を描画した
後、その上から地表を描画することにより、透過体によ
って構成される水面部分にのみ仮想体の色情報を残し、
矛盾なく地表全体を表現することができる。
【0025】また、第6の発明として、第1から第5の
いずれかの発明のプログラムであって、前記仮想体配置
手段が、前記仮想体の基準方向(例えば、本実施の形態
における仮想体40を定義するローカル座標系における
x軸方向)を、前記仮想空間における所与の方向に向け
て配置する、ように機能させるためのプログラムを構成
してもよい。
【0026】この第6の発明によれば、仮想体をその基
準となる方向を仮想空間における所与の向に向けて配置
する。例えば、仮想体を定義するローカル座標系(x,
y,z)におけるy軸が、仮想空間における水平面と垂
直に交わり、且つ、視点を向くように仮想体を配置した
場合において、仮想体のx軸,z軸の仮想空間において
指す向きは任意となる。係る場合において、例えば、仮
想体のx軸を基準方向とし、仮想空間における所与の方
向に向けて配置することとすれば、仮想体の配置位置お
よび向きを一意に決定することができるとともに、仮想
空間における東西南北および上下方向といった方向と対
応するように仮想体の色を定義し、且つ、配置すること
ができる。
【0027】なお、仮想空間における所与の方向とは、
光源の方向であってもよいことは勿論である。したがっ
て、第7の発明として、第6の発明のプログラムであっ
て、前記仮想体配置手段が、前記仮想空間における光源
の方向を前記所与の方向とする、ように機能させるため
のプログラムを構成してもよい。ここで、光源の方向と
は、仮想空間に点光源が設定されている場合には、この
点光源の座標の方向となり、無限光源(すなわち、平行
光線)が設定されている場合には、光線ベクトルの指す
向きと逆方向となる。
【0028】なお、海や湖などの色の変化は、視点の水
平方向に対する移動や視線方向の変化に伴って変わるだ
けでなく、視点の高度に応じて変化する場合もある。例
えば、水面に対する視点の高度が十分高くなると、水面
は大気や雲等の影響を受けて霞んで明瞭には見えなくな
ることがある。係る場合においては、視点の高度に応じ
て仮想体の色を変化させることが望ましい。すなわち、
第8の発明として、第1から第7のいずれかの発明のプ
ログラムであって、少なくとも、前記仮想空間における
前記所与の視点の高度(例えば、本実施の形態における
仮想空間での視点のY座標)に応じて、前記仮想体の色
情報を決定する色決定手段(例えば、図15に示す色決
定手段242)として前記コンピュータを更に機能させ
るためのプログラムを構成してもよい。
【0029】また、第9の発明として、第8の発明のプ
ログラムであって、前記色決定手段は、前記仮想体に特
定点及び当該特定点の色情報を設定(例えば、図9に示
す特定点テーブル328)するとともに、少なくとも前
記所与の視点の高度に応じて、前記特定点の色情報を変
更する特定点設定手段(例えば、図15に示す色決定手
段242)を備え、この特定点設定手段により設定され
た特定点の色情報に基づいて、前記仮想体における所与
の位置の色情報を決定する、ように機能させるためのプ
ログラムを構成してもよい。
【0030】この第9の発明によれば、仮想体の色情報
を変更するに際し、仮想体上に設定した特定な点の色情
報のみを変更すれば、仮想体における他の点の色情報に
ついても変更することができる。例えば、仮想体を複数
のポリゴン(すなわち、複数の頂点)によって定義する
場合、通常、各ポリゴンの色を変更するためには、各頂
点の1つ1つに対して変更後の色を予め記憶しておく必
要がある。しかし、本発明によれば、特定点の色情報の
みを記憶しておけば足り、少ない情報量によって仮想体
の多様な色味の変化を実現することができる。
【0031】また、第10の発明として、第9の発明の
プログラムであって、前記特定点設定手段が、複数の特
定点を前記仮想体に設定し、当該複数の特定点の内、少
なくとも一の特定点の色情報と他の特定点の色情報とを
前記所与の視点の位置に基づいて配合し、配合した色情
報を当該他の特定点の色情報として設定する、ように機
能させるためのプログラムを構成してもよい。
【0032】この第10の発明によれば、視点の位置の
変化に伴って、所与の特定点の色情報に対して他の一以
上の特定点の色情報を配合することができる。換言すれ
ば、視点の仮想空間における所与の位置から他の位置へ
の変更に伴って、所与の特定点の色を他の特定点の色に
近づけることができる。例えば、視点が仮想空間におけ
る雲の下から雲のない場所へと移動する場合において、
その視点の移動に伴って、暗い色情報を有する特定点に
対して、明るい色を持つ特定点の色情報を配合して行け
ば、徐々に海の色を全体的に明るく変化させて表現する
ことができる。
【0033】また、視点の高度に応じて1の特定点の色
情報に対する他の特定点の色情報の配合率を変化させる
構成にしてもよい。すなわち、第11の発明として、第
10の発明のプログラムであって、前記特定点設定手段
が、前記所与の視点の高度が上がるに従って、前記他の
特定点の色情報を、前記少なくとも一の特定点の色情報
に近づけるように前記配合を行う、ように機能させるた
めのプログラムを構成してもよい。
【0034】この第11の発明によれば、例えば、海を
表現する場合において、仮想体に、水平線近傍の色情報
を有する特定点と、深い海の色情報を有する特定点とを
設定する。係る場合において、視点の高度が高くなるに
従って、深い海の色情報を有する特定点に対し、水平線
近傍の海の色を配合していけば、視点が高くなるにつれ
て海の色が明るく輝くように変更することができる。す
なわち、視点の高度の変化をより尤らしく表現すること
ができる。
【0035】なお、仮想体上の特定点の色をフォグの色
として設定してもよいことは勿論である。すなわち、第
12の発明として、第10または第11の発明のプログ
ラムであって、前記特定点設定手段が、前記一の特定点
の色情報としてフォグの色情報を設定する、ように機能
させるためのプログラムを構成してもよい。例えば、海
を表現する場合において、視点の位置に対して遠方に存
在する島等は、その島を取囲む海の色を基調としてぼか
して表現すると違和感なく遠方に存在するかのように表
現することができる。係る表現を実現するために仮想体
の特定点の色情報をフォグの色として設定すれば、簡単
に視点に対して遠方の物体をもっともらしく表現するこ
とができる。
【0036】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の好適な実施の形
態について図面を参照して説明する。なお、本実施の形
態では、本発明を海の表現に適用する場合について説明
するが、本発明の適用については海に限定する必要はな
い。また、ゲームの一例として、飛行戦闘ゲームを例に
説明するが、他のいかなるゲームに本発明を適用しても
かまわない。
【0037】図1は、家庭用のゲーム装置の一例を示す
図である。同図によれば、ゲーム装置1210は、ディ
スプレイ1200、ゲームコントローラ1202、12
04等が着脱自在な構成になっている。また、ゲームプ
ログラムや本実施携帯を実現するために必要な情報等の
ゲーム情報は、ゲーム装置1210に着脱自在な情報記
憶媒体であるCD−ROM1206、ICカード120
8、メモリカード1212および、ゲーム装置1210
本体が備える情報記憶媒体等に格納されている。
【0038】プレーヤは、ディスプレイ1200に映し
出されたゲーム画像を見ながら、ゲーム画像上に表示さ
れる戦闘機をゲームコントローラ1202あるいは12
04を用いて操作することによって、飛行戦闘ゲームを
楽しむ。以下、プレーヤにより操作される戦闘機を自戦
闘機という。ここに、自戦闘機を操作するとは、ゲーム
コントローラ1202、1204の操作ボタンを押下す
ることにより、自戦闘機の移動方向や移動速度を指定す
る行為を意味する。また、ゲーム画像内には、仮想空間
における自戦闘機の位置が把握できるように、自戦闘機
を取巻く環境、すなわち、空や地形といった環境を表現
する。なお、ゲーム画像を生成するための視点の位置
は、自戦闘機の操縦席に設定してもよいし、自戦闘機に
追従させて自戦闘機を客観的に表現するように設定して
もよい。
【0039】なお、飛行戦闘ゲームを実行する場合に
は、自戦闘機(すなわち、視点)が移動可能な全ての範
囲について地形データが必要となる。具体的には、自戦
闘機が山の上空を飛ぶ場合や、海上を飛ぶ場合、平地上
空を飛ぶ場合などがあり、これらの一連の地形データを
予め用意する必要がある。しかし、1フレームのゲーム
画像を生成する際に、これら全ての地形データを読み出
してモデルを構築し、且つ、視線方向に存在する全ての
地形モデルを描画すると、画像の生成速度に遅延を来
し、ゲームを展開できなくなるという問題が発生する。
【0040】そこで、本実施の形態では、画像を生成す
る際の描画範囲を、視点からの距離に基づいて制限す
る。すなわち、視点の視線方向に存在する物体であって
も、視点からの距離が所定距離を越える場合には、係る
物体を描画の対象としない。ただし、このように描画の
範囲を制限すると、描画範囲よりも遠くの世界がふっつ
りと消えたような印象を与えかねない。このため、視界
内の物体に対してフォグと呼ばれる処理を施して、視点
から遠のくにつれて物体がぼけて見えるように表現し、
描画範囲を超える部分については完全にぼけて見えない
ように表現する。
【0041】ここで、フォグ処理とは、物体が有する色
に、視点からの距離に応じて所定の色を合成する処理で
あり、物体をぼかして見せる手法である。具体的には、
物体が完全に霞んで見えなくなる距離DFFと、物体が霞
み始める距離DFNとを設定し、物体の視点に対する距離
dとの差に基づいて色情報の合成割合を決定する。例え
ば、物体に合成する色をフォグ色CF(R,G,B)と
し、物体の色をCM(R,G,B)とした場合、フォグ
処理後の物体の色CAを、 CA={CF・(d−DFN)+CM・(DFF−d)}/(DFF−DFN) (ただし、DFN≦d≦DFF) …(1) によって決定する。なお、以下では、フォグ処理を開始
する距離DFNをフォグ開始距離といい、完全にフォグの
色になる距離DFFをフォグ極限距離という。
【0042】図2は、視点10に対するフォグ開始距離
FN、フォグ極限距離DFF、描画範囲12を示した仮想
空間の平面図である。なお、描画範囲12を破線によっ
て示した。同図からわかるように、視点10からの距離
に応じて同心球状にフォグ処理を施す範囲14を決定す
る。すなわち、物体は、フォグ開始距離DFNよりも視点
10から離れると徐々にフォグの色に溶け込み、更に、
視点10との距離がフォグ極限距離DFFを越えると、フ
ォグの色に塗りつぶされて完全に描画されなくなる。こ
のように、描画範囲の最大距離をフォグ極限距離DFF
して設定することによって、視点10に基づいて生成さ
れた画像上の世界が、描画範囲を超えて途切れるような
印象を与えることなく仮想空間を表現できる。
【0043】さて、本実施形態は、仮想空間に設定され
た全地形のうち、海の水面となる部分を尤らしく表現す
るためのものである。すなわち、視点10の移動や視線
方向の変化に伴って、水面の色をリアルに変化させ、仮
想空間の奥行感を強調するためのものである。
【0044】図3は、視点10の位置の変化と、海の色
の変化について説明するための図である。(a)および
(c)は、仮想空間の断面を模式的に描いたものであっ
て、それぞれ視点10が異なる位置に配置され、また、
異なる視線方向を示している。(b)は、(a)に示す
視点10に基づく画像例であり、(d)は、(c)に示
す視点10に基づく画像例を示す。
【0045】図3(a)によれば、視点10は、視線ベ
クトル20をほぼ水平にして、やや遠方に存在する島3
0を見下ろしている。したがって、(b)に示す画像例
のように、島30は、水平線32に近い位置に表現され
ることとなる。一方、(c)によれば、視点10は、
(a)に示す位置よりも島30に近づき、且つ、島30
を見下ろす方向に視線ベクトル20が設定されている。
したがって、(d)に示す画像例のように、島30は、
海に囲まれて表現されることとなる。このとき、(b)
に示す島30周辺の海には、水平線近傍の空の色を反射
した明るい海の色を配色し、(d)に示す島30周辺の
海には、濃く深い海の色を配色することが望ましい。本
実施形態によれば、このような視点10の位置の変化に
伴う海の色の変化を尤らしく表現することができる。
【0046】以下、海面の表現方法について詳細に説明
する。本実施の形態では、海面を半透明ポリゴンによっ
て定義する。すなわち、仮想空間に設定される地形モデ
ル(地形データ)には、陸となる部分と、海面となる部
分とが存在するが、このうち、海面となる部分に関して
は半透明ポリゴンによって表現し、海の色については、
仮想体によって表現する。すなわち、半透明ポリゴンを
透過して見える海の色を仮想体によって表現する。具体
的には、まず、仮想体を描画する。そして、その仮想体
が描かれた上に、陸や海面などの地形モデルを上書きす
る。このとき、海面となる部分は、半透明ポリゴンによ
って構築されているため、先に描いた海の色が反映され
ることとなる。また、陸部分については、通常のポリゴ
ンによって定義すれば、先に描かれた海の色を排除し、
陸部分の色のみを残すことができる。
【0047】なお、半透明ポリゴンとは、色の合成率α
(もしくは、透明度)が指定されたポリゴンのうち、他
の色が合成される割合の高いもの、すなわち、透過率の
高いものを意味する。例えば、色の合成を次式 C=(1−α)・CP+α・CO (ただし、0≦α≦1) …(2) によって定義する。ここで、CPは半透明ポリゴンに与
えられた色を、COは他のオブジェクトの色を意味す
る。すなわち、1つの画素に対して半透明ポリゴンを描
画する場合には、当該半透明ポリゴンの色CPと、当該
画素に既に与えられた色COとを、合成率αに基づいて
合成した色Cを、当該画素に与える。したがって、半透
明ポリゴンを描画すると、決まって、その半透明ポリゴ
ンについて描画する前に描いたオブジェクトの色が反映
されることとなる。一方、通常のポリゴンには、色の合
成率を定義しない(若しくは、α=0とする)。したが
って、通常のポリゴンを描画するときには、既に描かれ
た物体の色は排除され、そのポリゴンの色のみが描画さ
れることとなる。なお、半透明ポリゴンには、白色や薄
い青色を予め設定する。
【0048】以下、仮想体について説明する。まず、仮
想体の形状および配置位置について説明する。なお、以
下では、仮想空間を定義するための座標系をワールド座
標系(X,Y,Z)とし、仮想体を定義するための座標
系をローカル座標系(x,y,z)と表記する。
【0049】図4は、仮想体40の外観例を示す図であ
り、(a)は仮想体40を斜俯瞰図であり、(b)は仮
想体40の側面図であり、(c)は仮想体40の平面図
である。各図に示すように、仮想体40は、矩形若しく
は三角形のポリゴンによって略半球状に構成されたもの
である。以下では、仮想体40の上底の半径をR、上底
から最下点44までの距離(すなわち、仮想体40の長
さ)をLとし、仮想体40の上底の中心点OSを仮想体
40の代表点とする。また、(c)に示すように、ロー
カル座標系(x,y,z)の原点を中心点OSに設定す
る。ただし、y軸が仮想体40の上底に対して垂直に交
わるように設定する。なお、仮想体40を構成するポリ
ゴンの数や、上底の半径Rや仮想体40の長さLなどの
具体的な数値はいずれの値であってもかまわないが、以
下の条件を満たすように仮想空間に配置する。
【0050】図5(a)および(b)は、仮想空間に仮
想体40を配置した一例を示す斜俯瞰図である。(a)
は、視点10、仮想体40、地表面50とを斜めに見下
ろした一例を示す図であり、(b)は、視点10、仮想
体40、地表面50の一部断面を模式的に表現したもの
である。ここで、地表面50とは、仮想空間の座標系に
おけるY=0となる面(X−Z平面)であり、この地表
面50を基準として地形モデルが配置される。また、海
面(すなわち、半透明ポリゴン)についても、この地表
面50に沿って配置する。なお、(a)および(b)に
おいて、点Oは、視点10をY軸に沿って地表面50に
平行投影した点である。また、地表面50に描いた円周
52は、視点10が地表面50に存在するときのフォグ
極限距離DFF、すなわち、地表面50における最大の描
画範囲を示す円周52である。なお、以下では、点Oを
中心とする半径DFFの円周内の範囲を最大描画範囲54
といい、その円周を最大描画円周52という。
【0051】同図に示すように、仮想体40を、その代
表点OSが視点10の直下に位置するように配置し、且
つ、仮想体40の上底円周42が視点10と最大描画円
周52とを結ぶ直線と交わるように配置する。このと
き、仮想体40の代表点OSの高さhは、比例の関係に
従って、 h=YV・(1−R/DFF) …(3) によって算出することができる。すなわち、視点10の
座標を(XV,YV,ZV)とした場合、仮想体40の代
表点OSの座標は、(XV,h,ZV)によって決定する
ことができる。
【0052】図6(a)および(b)は、視点10の高
度に伴う仮想体40の位置の変化を説明するための図で
ある。(a)と(b)とでは、視点10の高度が異な
り、視点10の高度の変化に伴って、視点10と仮想体
40の代表点OSとの距離dが変化している。このよう
に、視点10の高度に応じて、視点10と仮想体40と
の距離dを変化させることによって、仮想体40は、そ
の大きさを変更することなく、地表面50上の常に等し
い位置の色を表現することができる。(a)において、
仮想体40の所与の点Kは、地表面50の点Mの色を表
現している。この仮想体40上の点Kは、(b)に示す
ように、視点10の高度が変化しても、視点10が水平
方向に移動しない限り、常に、地表面50の点Mの色を
表現することとなる。
【0053】また、図5や図6に示したように、仮想体
40は、常に、地表面50上の最大描画範囲54と重な
る位置に描画されることとなる。したがって、海の色だ
けが地形からはみ出て表現されるといった問題を心配す
る必要がない。また、仮想体40は、描画されても、地
表面50において重なる位置の地形モデルが陸部分であ
れば、その陸の色が上書きされて見えなくなる。換言す
れば、仮想体40の描画有無について、海面の存在を判
定したり、地形モデルとの重なり部分を判定するなどの
処理を必要とすることなく、常に描画すればよく、煩わ
しい処理を必要とせずに、簡単に海の色を表現すること
ができる。
【0054】続いて、仮想体40に設定する色について
説明する。図5に示したように、仮想体40の上底円周
42は、地表面50における最大描画円周52に対応
し、仮想体40の最下点44は、視点10の真下に該当
する。したがって、仮想体40の上底円周42の近傍に
明るい色を配色し、仮想体40の最下点44に近づくに
つれて濃く深い色を配色すれば、視線ベクトルの向きに
応じて徐々に海の色が変化するように表現できる。ま
た、視点10の位置の移動にかかわらず、水平線近傍の
海の色は明るく、視点10近傍の海の色は暗く表現する
ことができる。このように、仮想体40の上下方向(す
なわち、y軸方向)に色を変化させることによって、視
点10に対する海の奥行感が強調される。
【0055】なお、仮想体40の水平方向に色を変化さ
せてもよい。すなわち、y軸方向と垂直な方向(例え
ば、x軸方向若しくはz軸方向)に色を変化させてもよ
い。このように、仮想体40の水平方向について色を変
化させることによって、仮想空間における海の東西南北
等の方向性を表現することができる。例えば、夕焼けの
シーンなどにおいては、光源の方向とその逆方向とで海
の色を変化させることが望ましいが、本実施形態によれ
ば、仮想体40の水平方向について色を変化させるだけ
で簡単に夕焼けを表現することができる。
【0056】具体的には、仮想体40のx軸の正方向に
明るい色を配し、負方向に暗い色を配する。そして、仮
想体40のx軸正方向が仮想空間における光源の方向に
向くように仮想体40を配置する。例えば、仮想空間に
おいて、光源が点光源によって設定されている場合に
は、仮想体40のx軸正方向を点光源の座標の水平位置
(X,0,Z)に向けて仮想体40を配置する。また、
仮想空間において、光源が無限光源として設定されてい
る場合には、仮想体40のx軸正方向が、光線ベクトル
と対向するように仮想体40を配置する。なお、本実施
の形態では、光源を太陽とし、平行光線(すなわち、光
線ベクトル)によって光源を定義する。
【0057】図7は、仮想空間を斜め上方から模式的に
描いた図であり、光線ベクトル60の向きに対抗するよ
うに仮想体40のx軸正方向を配置した一例を示すもの
である。同図によれば、仮想体40のx軸は、光線ベク
トル(XOPT,YOPT,ZOPT)の水平成分(XOPT,Z
OPT)に対抗するように配置される。したがって、仮想
空間を視点10が移動しても光源との位置関係におい
て、矛盾を発生することなく、海の色を尤らしく表現す
ることができる。
【0058】なお、仮想体40の色について、仮想体4
0を構成するポリゴンの頂点の1つ1つに対して色を定
義し、更に、各ポリゴン毎に各頂点の色をグラデーショ
ンさせることによって仮想体40を表現してもよい。し
かし、係る方法を採用した場合、海の色の変化をより滑
らかに尤らしく表現するためには、仮想体40を構成す
る頂点の数が多量に必要となるばかりでなく、それに伴
って記憶すべき色情報の量が増加し、多容量のメモリが
必要となる。かといって、ポリゴン数を減少させれば、
必要なメモリ容量が少なくてすむ一方で、仮想体40の
色がポリゴン単位で変化する様子が顕著となり、自然な
海の色を表現できない。
【0059】以上の問題を解決するために、仮想体40
に特定な点(以下、特定点という)を設定し、この特定
点にのみ色を定義する。そして、仮想体40における任
意の頂点の色については、その頂点と周囲の特定点との
位置関係に基づいて各特定点に与えられた色を合成する
ことによって決定する。
【0060】図8は、特定点の設定例を示す図であり、
仮想体40の中心点OSを通るx−y平面による断面を
示す図である。同図によれば、x−y平面による仮想体
40の断面上の上底円周42に2点P1A(x軸正方
向)、P1B(x軸負方向)と、最下点44にP3点が設
定されているとともに、最下点44と上底円周42に設
定した各特定点とを結ぶ曲線の中心点(以下、中間点と
いう)にそれぞれP2A,P 2Bが特定点として設定され
る。そして、上底円周42上の特定点P1A,P1Bには明
るい色を設定し、最下点44の特定点P3には暗い深い
海の色を設定する。また、中間点の特定点P2A,P2B
は、深くも淡くもない海の色を設定する。また、夕焼け
のシーンなどでは、x軸の正方向に存在する特定点
1A,P2Aには明るい色を配し、負方向に存在する特定
点P1B,P2Bには暗めの色を設定する。
【0061】図9は、各特定点の色を記憶した特定点テ
ーブル328の一例を示す図である。同図によれば、特
定点テーブル328には、各特定点の座標と色情報とが
それぞれ対応付けて記憶される。なお、ここでの座標
は、ローカル座標系における座標である。また、Lは仮
想体40の全長を、L2は仮想体40の上底から特定点
2A,P2Bまでの距離を、Rは上底円周の半径を、R2
はy軸から特定点P2A,P2Bまでの距離をそれぞれ示し
ている(図8参照)。
【0062】仮想体40を構成する各頂点(すなわち、
各ポリゴンの頂点)の色は、その頂点を取囲む4つの特
定点、若しくは、3つの特定点に与えられた色を合成す
ることによって決定する。なお、各特定点の色を合成す
る割合は、各頂点と各特定点との距離、若しくは、成す
角度に応じて決定する。例えば、図10(a)に示す仮
想体40を構成する一のポリゴンにおける頂点vの色を
決定する際には、まず、ローカル座標系における頂点v
の座標(xV,yV,zV)を判定し、特定点テーブル3
28の中からy軸の値の近い3つ若しくは4つの特定点
を選択する。すなわち、図10(a)によれば、頂点v
の近隣の特定点として、特定点P1A,P 1BおよびP2A
2Bが選択される。これら選択された特定点の色情報を
合成する方法は、頂点vとの位置関係を加味したもので
あればいかなるものであってもかまわないが、以下にそ
の一例を説明する。
【0063】まず、上底円周42と、頂点vを通り上底
と垂直に交わる断面との交点p1を算出し、同様に、特
定点P2A,P2Bを通り上底と平行な円周と、点vを通り
上底と垂直に交わる断面との交点p2を算出する。そし
て、各交点p1,p2の色CP1,CP2を決定する。例え
ば、交点p1の色を決定する際には、図10(b)に示
すように、原点OSから交点p1へのベクトル70と、x
軸との成す角φを求め、この角φに基づいて特定点
1A,P1Bの色を合成し、CP1を決定する。すなわち、 CP1={C1A・(cosφ+1)+C1B(cos(π−φ)+1)}/2 …(4) により交点p1の色CP1を決定する。交点p2についても
同様に、特定点P2A,P 2Bを通り上底と平行な断面にお
ける中心点から交点p2へのベクトルとx軸方向との成
す角φを求め、特定点P2A,P2Bの色を合成し、CP2
決定する。
【0064】そして、交点p1およびp2の色を決定する
と、頂点vと各交点との距離に応じて交点p1,p2の色
を合成して、頂点vの色を決定する。例えば、図10
(c)に示すように、交点p1と頂点vの距離をd1
し、交点p2と頂点vの距離をd2とした場合には、 CV=(CP1・d2+CP2・d1)/(d1+d2) …(5) によって決定する。このように、仮想体40を構成する
各ポリゴンの各頂点の色を決定する。なお、各ポリゴン
内の色については、各ポリゴンを構成する4つ若しくは
3つの頂点に対して決定した色に基づいて色を補間して
決定する。
【0065】なお、上記説明において、視点10からの
距離に応じて描画範囲内に存在する物体に対して、フォ
グ処理を施すこととした。したがって、例えば、図11
に示すように、視点10の高度YVがフォグ開始距離D
FFよりも長く、且つ、フォグ極限距離DFFよりも短い状
況において、地表面50を真下に見下ろした場合には、
地形モデルの色はフォグの色と合成されることとなる。
このとき、視点10が見下ろす地形モデルに、海と陸と
が混在している場合には、陸部分にはフォグの影響が現
れるものの、海の色にはフォグの処理が施されず、陸の
みがフォグの色に溶け込み、海は明瞭に見えるといっ
た、遠近感のない画像を生成する恐れがある。
【0066】係る問題を解決するために、仮想体40の
色を、視点10の高度(すなわち、YV)に応じて徐々
に変更する。具体的には、中間点の特定点P2A,P2B
最下点44の特定点P3に設定した色C2A,C2B,C
3を、視点10の高度YVに基づいて上底の円周上に設定
した特定点P1A,P1Bの色C1A,C1Bと合成する。この
とき、各特定点の色を合成する割合は、式(1)に示し
たフォグ処理と同様に、距離dを視点の高度YVに置き
換えて行う。例えば、中間点にある特定点P2Aの色に
は、特定点P1Aの色をフォグの色として合成し、特定点
2Bの色には、特定点P2Bの色をフォグの色として合成
する。
【0067】なお、最下点44の特定点P3の色C3
は、上底円周42上の特定点P2A,P 2Bの色C1A,C1B
の平均色CAVEをフォグの色として合成する。すなわ
ち、平均色CAVEを CAVE=(C1A+C1B)/2 …(6) によって決定し、この色をフォグの色として、視点10
の高さYVと、フォグ開始距離DFNおよびフォグ極限距
離DFFとの差に応じてC3とCAVEを合成することによっ
て特定点P3の新たな色CN3を決定する。 CN3={CAVE・(YV−DFN) +C3・(DFF−YV)}/(DFF−DFN) …(7)
【0068】図12は、最下点44にある特定点P3
色が、上底円周42の平均色CAVEに合成される過程を
説明するためのグラフである。同図において、横軸が視
点10の高さYVを、縦軸が合成後の特定点P3の色CN3
をそれぞれ示している。同図によれば、特定点P3の色
N3は、視点10の高さYVがフォグ開始距離DFNより
も小さいときには色C3であるが、高さYVがフォグ開始
距離DFNを超えると徐々に平均色CAVEが合成され、高
さYVがフォグ極限距離DFFを超えると完全に平均色C
AVEになる。このように、フォグ開始距離DFNおよびフ
ォグ極限距離DFFに基づいて、仮想体40の色を変更す
ることによって、仮想空間内に存在する物体に対して施
すフォグの処理と同様に、海の色についても空の色を反
映した淡い色合いに変化するように設定することができ
る。なお、中間点にある特定点P2A,P 2Bの色について
も、上底円周42上の特定点の平均色CAVEをフォグの
色として合成してもよい。
【0069】以上に説明した方法によれば、視点10の
位置や視線方向に基づいて海の色を徐々に変化させるこ
ととしたため、仮想空間における海の奥行感を表現する
ことができる。また、視点10の高度に応じて海の色を
変更することができるため、仮想空間の高さ方向の遠近
感が強調される。
【0070】しかしながら、上記説明した方法によれ
ば、海面より上の仮想空間の奥行感や立体感を強調し、
また、海面をリアルに表現することができるものの、海
底の高低を表現することはできない。例えば、陸から海
へと地形が急激に変化する崖近傍の海の色と、陸から海
へとなだらかに変化する砂浜近傍の海の色とは、本来そ
れぞれ異なるはずである。例えば、崖の下が海面に対し
て深い場合には、海岸近傍の海の色も深い青色を示し、
地形がなだらかに変化する場合には、海の色も沖に向か
って徐々に深い青色へと変化するはずである。しかし、
上記説明によれば、地形モデルは陸部分と海面部分とか
ら構成され、海面部分には、仮想体40によって表現さ
れる海の色のみが反映される。したがって、崖のような
海岸線でも、砂浜のような穏やかな海岸線や珊瑚礁など
の浅瀬でも、それぞれ等しい海の色によって表現されて
しまう。
【0071】係る問題を解決するために、以下のような
処置を取るとよい。すなわち、地形モデルのうち海面の
部分を構成する半透明ポリゴン上に浅瀬の色を配色し、
これを仮想体40の色と合成させる。なお、浅瀬の色に
ついては、各ポリゴンの頂点に定義してもよいし、浅瀬
を表すテクスチャを当該ポリゴンにマッピングすること
によって定義してもよい。テクスチャによって表現する
場合には、位置によって浅瀬の色合いや濃淡に変化をつ
ける。また、色の合成率αについては、全てのポリゴン
に均一の値を設定するのではなく、各ポリゴンにそれぞ
れ異なる色の合成率αを設定し、海の深さが海面の場所
に応じて変化して見えるように設定する。
【0072】図13は、半透明ポリゴンに青色以外の色
(例えば、白色や黄色)を配色することによって、浅瀬
を表現した画像例である。同図によれば、画像中には島
80,82および陸84、海面86が表現されており、
島80,82近傍の海面と、島80,82から離れた位
置の海面とで異なる濃淡により表現されている。このた
め、島80,82近傍の海がそれ以外の海と比較して浅
い印象を与えることができる。このように、半透明ポリ
ゴンに浅瀬の色を定義することによって、簡単に海底の
高低を表現することができる。
【0073】また、海面には、波による水泡や光を反射
したきらめき等が見えることがしばしある。こうした海
面の漣を表現するために、以下の工夫をしてもよい。す
なわち、完全に透明(α=1)に設定された平面上に、
黄色若しくは白色の半透明部(α≠0)を付した漣モデ
ルを定義する。そして、この漣モデルを海面と重ねて表
現することによって、海面の波や水泡を表現する。
【0074】なお、漣モデルの大きさおよび形状は、地
形モデルにおける海面部分の大きさに合わせたものであ
ってもよいが、図14に示すように、漣モデル90が、
視点10に対する地表面50の最大描画範囲54と同等
若しくはやや小さめの形状であってもよい。このよう
に、漣モデル90の大きさを描画する海面の大きさと無
関係に設定する場合には、漣モデル90を描画するタイ
ミングに注意を払う必要がある。具体的には、仮想体4
0を描画した後で、且つ、地形モデルを描画する前に漣
モデル90を描画する。このように、地形モデルを描画
する前に漣モデル90を描画することによって、漣モデ
ル90の形状や大きさを考慮したり、海面部分との重な
り判定等の処理を必要とすることなく、簡単に海面の漣
を表現することができる。すなわち、漣モデル90を地
形モデルよりも前に描画すれば、陸部分については漣モ
デル90の上に上書きされるため、半透明ポリゴンによ
って構成される海面部分に関してのみ、漣モデル90の
色情報が反映される。
【0075】続いて、コンピュータ等のハードウェアを
用いて本発明を実現可能とするために必要となる機能に
ついて説明する。図15は、機能ブロックの一例を示す
図である。同図に示す機能ブロックは、ゲーム情報に基
づいて作動する機能と、図1に示すゲーム装置1210
自体が予め有する機能とからなるものである。図15に
よれば、機能ブロックは、操作部100と、処理部20
0と、表示部500と、情報記憶媒体300と、一時記
憶部400と、から構成される。
【0076】操作部100は、図1に示すコントローラ
1202,1204に該当する機能部であって、プレー
ヤがゲームにおける自戦闘機の操作や、ゲームの開始/
中止の指示、選択画面における選択項目の入力等を行う
ためのものである。なお、操作部100は、図1に示し
たコントローラ1202,1204の他、キーボードや
マウス、コントロールパネル、ジョイスティック等の操
作装置により実現可能である。
【0077】処理部200は、システム全体の制御、シ
ステム内の各ブロックへの命令の指示、ゲーム処理、画
像処理、音処理等の各種処理を行うものであり、その機
能は、各種プロセッサ(CPU、DSP等)、あるいは
ASIC(ゲートアレイ等)等のハードウェアや、所与
のプログラムにより実現できる。また、処理部200に
は、主に、ゲーム演算部220、画像生成部240が含
まれる。
【0078】ゲーム演算部220は、ゲームの進行処
理、選択画面の設定処理、仮想空間上での各物体(オブ
ジェクト)の位置や向きを決定する処理、視点10の位
置(座標)や視線方向等を決定する処理等、種々のゲー
ム処理を操作部100から入力される操作信号や、情報
記憶媒体300に記憶されたゲーム情報320等に基づ
いて実行する。また、ゲーム演算部220は、本実施形
態に係る処理を実行するための、地形制御部222と、
仮想体配置部224とを含む。
【0079】地形制御部222は、情報記憶媒体300
に記憶された地形データ330のうち、視点10(およ
び視線方向)に係る範囲の地形データ330を決定する
機能部である。すなわち、地形制御部222は、ゲーム
演算部220により仮想空間における視点10の座標
(XV,YV,ZV)と視線ベクトルとが決定されると、
全地形データ330の中から視点10の水平位置
(XV,0,ZV)を中心とする最大描画範囲54(図5
(a)参照)の地形データを読み出して、地形モデルと
して画像生成部240に出力する。また、地形制御部2
22は、漣モデル90の配置位置を決定し、画像生成部
240に出力する処理を実行する。すなわち、仮想空間
における視点10の座標が決定されると、漣モデル90
の中心点OSUR(図14参照)の位置を視点10の水平
位置(XV,0,ZV)に設定する。
【0080】なお、情報記憶媒体300に記憶される地
形データ330には、仮想空間における陸や海面等の地
形モデルを構成するための各ポリゴンの頂点座標情報等
が記憶される。より詳細には、地形モデルを構成する各
頂点のローカルな座標が記憶され、このローカル座標系
と仮想空間における座標(ワールド座標系)とが対応付
けて記憶される。また、各頂点には、地形モデルを構成
する各ポリゴンの色情報や、各ポリゴンにマッピングす
るテクスチャ情報、色の合成率αの情報等が対応付けて
記憶される。
【0081】仮想体配置部224は、ゲーム演算部22
0から視点10の座標データ(XV,YV,ZV)が入力
されると、仮想体40の配置位置を決定する処理を実行
する。すなわち、視点10の高度YVを式(3)に代入
して高さhを算出して、仮想体40の代表点OSのワー
ルド座標系における座標(XV,h,ZV)を決定する。
また、仮想空間における光線ベクトル(XOPT,YOPT
OPT)の水平成分と向き合うように仮想体40のx軸
を向けることによって、仮想体40の配置位置および向
きを決定する。そして、その決定した仮想体40の代表
点の座標および向きを画像生成部240に出力する。
【0082】画像生成部240は、ゲーム演算部220
から入力される指示信号、各種座標データに基づき、ゲ
ーム画像を生成する処理を実行するものであり、CP
U、DSP、画像生成専用のIC、メモリなどのハード
ウェアにより構成される。具体的には、画像生成部24
0は、前方、後方クリッピングを実行してビューボリュ
ーム(すなわち、描画範囲)を決定する処理、各ポリゴ
ンに対する視点10に基づく座標変換処理等のジオメト
リ処理と、色補間処理、陰面消去処理等のレンダリング
処理を実行することによりゲーム画像を生成する。そし
て、生成したゲーム画像を表示部500に表示させる。
なお、生成される画像は、一時記憶部400に一時的に
記憶され、表示タイミングに合わせて表示部500に出
力して表示させる。なお、画像生成部240は、色決定
部242と、フォグ処理部244と、描画部246と、
を含む。
【0083】色決定部242は、主に、視点10の高度
Vに応じて仮想体40の各特定点の色を変更する処
理、視点10に基づく描画範囲に含まれる仮想体40の
色を決定する処理、などを実行する。すなわち、色決定
部242は、ゲーム演算部220から視点10の座標デ
ータ(XV,YV,ZV)が入力されると、情報記憶媒体
300に記憶された特定点テーブル328を読み出し、
式(1)、式(6)、式(7)に基づいて、最下点44
や中間点の特定点P2A,P2B,P3の色を決定する。
【0084】また、色決定部242は、情報記憶媒体3
00に記憶された仮想体モデルデータ326と、仮想空
間における仮想体40の代表点の座標とに基づいて、仮
想体40を構成する各ポリゴンの頂点の座標(ワールド
座標系における座標)を判定し、描画範囲に係る各ポリ
ゴンおよび各頂点を決定する。そして、決定した各頂点
の色を、特定点に対して決定した色情報に基づいて決定
する。更に、各頂点の色に基づいて、各ポリゴン内の色
を算出して、描画部246に出力する。
【0085】フォグ処理部244は、視点10からの距
離に応じて描画範囲内に存在する物体にフォグ処理を施
す機能部である。すなわち、ジオメトリ処理によって、
視点10に基づく座標変換を実行し、視点10に対する
距離が、フォグ開始距離DFNよりも大きく、且つ、フォ
グ極限距離DFFよりも小さい場合には、当該物体に対し
て式(1)によるフォグ処理を実行する。なお、フォグ
処理部244は、フォグの色CFを、視点10から物体
に対するベクトルの向きに応じて決定する。例えば、視
点から物体に対するベクトルの延長線上に海が存在する
場合には、その視線ベクトルと仮想体40との交点の色
をフォグの色として決定する。あるいは、上底円周42
上に設定した特定点に与えた色情報を海上のフォグの色
として設定してもよい。また、物体に対するベクトルの
延長線が陸と交差する場合には、陸の色と同等のフォグ
の色を設定する。更に、物体に対するベクトルが空を指
す場合には、フォグの色として空の色を設定する。
【0086】描画部246は、描画範囲内に存在する物
体について、描画する処理を実行する。すなわち、画像
生成部240によって、ジオメトリ処理を施され、描画
用のスクリーン上の座標(すなわち2次元座標系)が決
定され、且つ、視点10や光源との位置関係に応じた色
情報が決定された物体について、その色情報を一時記憶
部400内のフレームバッファ420に順次記憶する処
理を実行する。ただし、描画部246は、各物体を描画
するに際し、視点10からの奥行に従って各物体をソー
トし、視点10に対して奥に存在する物体から順に描画
する。このとき、色の合成率αを持たない物体(ポリゴ
ン)については、先に描かれた色を排除して、当該物体
の色をフレームバッファ420に記憶させる。一方、合
成率αが設定された物体については、フレームバッファ
420に先に描かれた色情報と、当該物体の色情報とを
合成してフレームバッファ420に記憶する。
【0087】また、描画部246は、1フレームの画像
を生成する際には、必ず、フレームバッファ420内の
データをリセットした後、新たな色情報を順次記憶す
る。その際、描画部246は、仮想体40を最初のフレ
ームバッファ420に描画する。次いで、漣モデル90
を描画し、その後に、地形モデルの描画を開始する。す
なわち、仮想体40がフレームバッファ420に描画さ
れた上に、漣モデル90が描画され、更にその上に、地
形モデルが描画される。このため、地形モデルのうち、
陸部分については、仮想体40および漣モデル90の色
情報に上書きされ、一方、海面部分については、仮想体
40および漣モデル90の色情報とα合成されることと
なる。
【0088】情報記憶媒体300は、ゲーム装置の駆動
に係るプログラムやゲームを実行するためのプログラ
ム、データを記憶するためのものであり、CD−RO
M、ゲームカセット、ICカード、MO、FD、DV
D、メモリ、ハードディスク等のハードウェアにより実
現できる。なお、情報記憶媒体300は、主に、所与の
ゲームを実行するためのゲーム情報320を記憶する。
なお、ゲーム情報320には、ゲーム演算プログラム3
22や、画像生成プログラム324が含まれる。更に、
ゲーム情報320には、仮想体40のモデル情報(各ポ
リゴンのローカル座標データ等)を記憶した仮想体モデ
ルデータ326、特定点テーブル328、地形データ3
30等を記憶する。
【0089】なお、ゲーム演算プログラム322には、
ゲームシナリオや各物体のポリゴンモデル情報、コント
ローラからの操作信号に係る各物体(自戦闘機や敵の戦
闘機等)の動作を決定するための情報、飛行戦闘ゲーム
の進行に応じて視点10の位置を決定するための情報、
ゲームの進行に係るプレーヤの得点を算出するための情
報等、ゲーム進行に係る情報が含まれる。更に、ゲーム
演算プログラム322には、視点10の高度に応じて仮
想体40の高さを決定するための情報、仮想体40の向
きを決定するための情報などが含まれる。また、画像生
成プログラム324には、ジオメトリ処理やレンダリン
グ処理を実行するために必要な情報や、上記海面を表現
するためのプログラムが含まれる。すなわち、画像生成
プログラム324には、視点10の高さに基づいて特定
点の色を決定するための情報、仮想体40や漣モデル、
地形モデル等を描画する順序を決定するための情報など
が含まれる。
【0090】一時記憶部400は、処理部200が情報
記憶媒体300に記憶された各種プログラムに従って実
行した演算結果や、操作部100から入力される情報、
画像生成部240により生成された画像結果等を一時的
に記憶するためのメモリ領域であり、RAMや、VRA
M等のハードウェアにより実現される。また、一時記憶
部400は、フレームバッファ420を含む。なお、フ
レームバッファ420は、表示部500に画像を表示す
る際の画素毎の色情報を記憶するための記憶メモリであ
る。なお、表示部500は、処理部200から入力され
る指示に従って、一時記憶部400内のフレームバッフ
ァ420に記憶された画像データを表示画面に表示する
機能部である。
【0091】次に、図16に示すフローチャートを用い
て、本実施形態に係る処理について説明する。すなわ
ち、視点10に基づく描画範囲内に地形モデルが含まれ
る場合の処理について説明する。なお、以下の処理は、
1フレーム毎に実行するものである。図16によれば、
ゲーム演算部220が操作部100からの入力指示、若
しくは、ゲーム情報320に従って、視点10の座標を
決定する(ステップS1)。次いで、仮想体配置部22
4が、ゲーム演算部220により決定された視点10の
座標および、仮想空間における光源の位置に基づいて仮
想体40の向きを決定する(ステップS2)。更に、仮
想体配置部224は、視点10の高さYVおよびフォグ
極限距離DFFに基づいて仮想体40の高さhを決定する
(ステップS3)。
【0092】色決定部242は、ステップS1にて仮想
空間における視点10の座標が決定すると、視点10の
高さYVに応じて各特定点の色を決定し(ステップS
4)、更に、特定点の色に基づいて仮想体40の色を決
定する(ステップS5)。そして、その決定した仮想体
40の色情報を描画部246に出力する。描画部246
は、まず、色決定部242から入力された仮想体40の
色をフレームバッファ420に描画する(ステップS
6)。次いで、描画部246は、地形制御部222から
入力される座標データに基づいて漣モデルを描画する
(ステップS7)。そして、漣モデルの描画が終了する
と、地形モデルを描画し(ステップS8)、本処理を終
了する。
【0093】次に、本実施の形態を実現できるハードウ
ェアの構成の一例について、図17を用いて説明する。
同図に示す装置では、CPU1000、ROM100
2、RAM1004、情報記憶媒体1006、音生成I
C1008、画像生成IC1010、VRAM101
2、I/Oポート1014、1016が、システムバス
1018により相互にデータ入出力可能に接続されてい
る。そして、画像生成IC1010には、表示装置10
22が接続され、音生成IC1008には、スピーカ1
020が接続され、I/Oポート1014には、コント
ロール装置1024が接続され、I/Oポート1016
には、通信装置1026が接続されている。
【0094】情報記憶媒体1006は、図15に示す機
能ブロックにおける情報記憶媒体300に相当するもの
であり、プログラム、表示物を表現するための画像デー
タ、音データ、プレイデータ等が主に格納されるもので
ある。例えば、図1に示す家庭用ゲーム装置1210で
は、ゲーム情報等を格納する情報記憶媒体として、CD
−ROM、ゲームカセット、DVD等が用いられ、プレ
イデータを格納する情報記憶媒体としてメモリカードな
どが用いられる。また、本発明を業務用のゲーム装置に
適用する場合には、ROM等のメモリやハードディスク
が用いられ、この場合には、情報記憶媒体1006は、
ROM1002になる。また、パーソナルコンピュータ
においては、CD−ROM、DVD、ROM等のメモ
リ、ハードディスク等が用いられる。
【0095】コントロール装置1024は、図1に示す
ゲームコントローラ1202,1204や、操作パネル
等に相当するものであり、ユーザがゲーム進行に応じて
行う判断の結果を装置本体に入力するための装置であ
る。
【0096】情報記憶媒体1006に格納されるプログ
ラム、ROM1002に格納されるシステムプログラム
(装置本体の初期化情報等)、コントロール装置102
4によって入力される信号等に従って、CPU1000
は、装置全体の制御や各種データ処理を行う。RAM1
004は、このCPU1000の作業領域等として用い
られる記憶手段であり、情報記憶媒体1006やROM
1002の所与の内容、あるいはCPU1000の演算
結果が格納される。また、VRAM1012は、図15
に示すフレームバッファ420に相当するものであり、
画素毎の色情報を記憶するための記憶手段であり、表示
装置1022の解像度に応じた記憶容量を必要とするも
のである。
【0097】更に、この種の装置には、音生成IC10
08と画像生成IC1010とが設けられていて、ゲー
ム音やゲーム画像の好適な出力が行えるようになってい
る。音生成IC1008は、情報記憶媒体1006やR
OM1002に記憶される情報に基づいて効果音やバッ
クグラウンド音楽等のゲーム音を生成する集積回路であ
り、生成されたゲーム音は、スピーカ1020によって
出力される。また、画像生成IC1010は、VRAM
1012に記憶された画像情報に基づいて表示装置10
22に出力するための画素情報を生成する集積回路であ
る。すなわち、画像生成IC1010は、VRAM10
12に書き込まれた情報を、表示信号に変換して表示装
置1022に出力する。また表示装置1022は、CR
TやLCD、TV、プラズマディスプレイ、プロジェク
ター等により実現される。
【0098】また、通信装置1026は、ゲーム装置内
部で利用される各種の情報を外部とやり取りするもので
あり、他のゲーム装置と接続されてゲーム情報に応じた
所与の情報を送受したり、通信回線を介して、ゲーム情
報等の情報を送受すること等に利用される。
【0099】また、図1〜図15で説明した種々の処理
は、図16のフローチャートに示した処理等を行うため
のプログラムを格納した情報記憶媒体1006と、該プ
ログラムに従って動作するCPU1000、画像生成I
C1010、音生成IC1008等によって実現され
る。なお、画像生成IC1010、音生成IC1008
等で行われる処理は、CPU1000あるいは汎用のD
SP等によりソフトウェア的に行ってもよい。
【0100】なお、本発明は、図1に示した家庭用のゲ
ーム装置1210だけでなく、他のいかなる形態のゲー
ム装置に適用してもかまわない。例えば、図18に、ホ
スト装置1300と、このホスト装置1300と通信回
線1302を介して接続される端末1304−1〜13
04−nとを含むゲーム装置に本実施の形態を適用した
場合の例を示す。
【0101】図18に示す形態の場合、図15に示した
情報記憶媒体300に記憶されるゲーム情報320等
は、例えば、ホスト装置1300が制御可能な磁気ディ
スク装置、磁気テープ装置、メモリ等の情報記憶媒体1
306に格納されている。また、端末1304−1〜1
304−nが、CPU、画像生成IC、音生成IC、を
有し、スタンドアローンでゲーム画像、ゲーム音を生成
できるものである場合には、ホスト装置1300から
は、ゲーム画像、ゲーム音を生成するためのゲーム情報
320等が端末1304−1〜1304−nに配送され
る。一方、スタンドアローンで生成できない場合には、
ホスト装置1300がゲーム画像、ゲーム音を生成し、
これを端末1304−1〜1304−nに伝送し端末に
おいて出力することになる。
【0102】あるいは、図19に示すように、本実施の
形態を業務用ゲーム装置600に適用してもよい。この
業務用ゲーム装置600は、プレーヤがスピーカ606
から出力される音を聞きながら、操作ボタン604を操
作することによって、ディスプレイ602上に表示され
る自戦闘機を操作して所与のゲームを楽しむ装置であ
る。業務用ゲーム装置600に内蔵されるシステム基板
608には、CPU、画像生成IC、音生成IC等が実
装されている。そして、ゲーム情報320等は、システ
ム基板608上の情報記憶媒体であるメモリ610に格
納されている。
【0103】なお、本発明は、上記実施の形態で説明し
たものに限らず、種々の変形実施が可能である。例え
ば、本実施の形態では、視点10の座標をY軸に沿って
平行投影した地表上の位置からフォグ極限距離DFF隔て
た位置を最大描画範囲54とし、この位置を水平線の位
置となるものとして説明した。しかし、水平線の位置を
この位置に限定する必要はなく、別の手段によってより
尤らしい水平線の位置を決定することとしてもよい。
【0104】図20は、本実施の形態における仮想体4
0に、水平線の位置から最大描画位置までの海の色を決
定するための側部を組み合わせた一例を示す図である。
同図によれば、視点10の座標の水平位置O(XV
0,ZV)から距離DHの位置を水平線の位置702と
し、水平線位置702から最大描画円周52までの海の
色を側部700によって表現する。このように、水平線
の位置を最大描画範囲54とは無関係に設定し、最大描
画円周52から設定した水平線の位置702までの色を
側部700によって補うことにより、常に尤らしい位置
に水平線を表現することができる。
【0105】また、本実施の形態では、仮想体40を略
半球の形状のものとして説明したが、これに限定する必
要は無く、例えば、以下のような変更も可能である。図
21は、仮想体を球710によって構成した一例を示す
図であり、球状仮想体710の断面を示す図である。同
図によれば、視点10の座標の水平位置Oからフォグ極
限距離DFFまでの範囲を、球状仮想体710のo´点か
らdFF点までの範囲の色によって決定し、視点10から
の距離がフォグ極限距離DFFから水平線位置702(距
離DH)までの範囲については、球状仮想体のdFF点か
らdH点までの範囲の色によって決定する。ただし、こ
のように、球状の仮想体を採用する場合には、視点10
とフォグ極限距離とを結ぶ直線と仮想体との交点に特定
点P1A,P1Bが位置するように常に変更する必要があ
る。また、同様に、特定点P 2A,P2Bについては、最下
点44であるP3と特定点P1A,P1Bとの中点に変更す
る。
【0106】あるいは、仮想体は、平面的な形状であっ
てもかまわない。図22は、仮想体を平面によって構成
した一例を示す図であり、(a)は、最大描画範囲54
を覆う正方形範囲720と同等の大きさおよび形状に仮
想体730を定義した一例を、(b)は、最大描画範囲
54を覆う正方形範囲720と比例する大きさに仮想体
740を定義した一例を示す図である。このように仮想
体を平面的に設定する場合には、仮想体上に予め色の分
布が定義されたテクスチャをマッピングするとよい。そ
して、視点10の高度YVに応じてフォグとなる基調色
を順次合成すれば、徐々に海や湖の色が霞んで見えなく
なるように表現できる。ただし、平面的な仮想体を採用
する場合には、(b)に示すように、仮想体740上に
正方形範囲720上の最大描画円周52と対応する円周
742を定義し、視点10と最大描画円周52とを結ぶ
直線750が、定義した円周742と交わるように仮想
体740を配置する。また、基準となる方向を定義し、
その定義した方向が常に光源方向を向くように仮想体7
40を回転させて配置するとよい。
【0107】なお、本実施の形態で説明した描画の順序
は仮想体の形状に拘わらず等しい。すなわち、描画順序
は、仮想体を描画した後、漣モデルを描画し、次いで、
地形モデルを描画する。
【0108】また、本実施の形態では、図14に示した
ように、漣モデル90を最大描画範囲54と同等の大き
さおよび形状のものとし、視点10の移動に追従して移
動させるものとして説明した。しかし、このように、漣
モデル90を視点10の動きに追従させた場合、どの方
向の海面を見ても常に波の様子が等しく、画像を見るプ
レーヤに対して違和感を与える恐れがある。そこで、漣
モデルを最大描画範囲に限定せず、地形全体に定義す
る。そして、地表面50を描画する際には、地形モデル
に含まれる海面の有無に拘わらず、視点10の水平位置
に係る範囲の漣モデルを読み出して描画することとして
もよい。
【0109】また、視点10の高度に応じて仮想体上に
定義した特定点の色に、上底に設定された特定点の色を
合成することとして説明した。しかし、必ずしも上底の
色に近づける必要はなく、別途独立した色味を視点10
の高さに応じて各特定点の色に合成してもよい。更に、
本実施の形態では、1種類の特定点テーブル328を参
照して各特定点の色を決定することとして説明したが、
視点10の高度YVや水平位置O、視線方向等の変化に
伴って、参照する特定点テーブルを変更してもよい。す
なわち、予め複数の特定点テーブルを用意し、仮想空間
における視点10の位置、視線方向に応じて順次採用す
る特定点テーブルを決定する。また、複数の特定点テー
ブルを採用する場合には、各特定点の色が急激に変化し
ないように、2以上の特定点テーブルに記憶された色情
報をそれぞれ視点10との位置関係に基づいて合成して
採用することとしてもよい。
【0110】更に、本実施の形態では、島の浅瀬や珊瑚
礁、海底の深さなどを表現する場合には、海面を表現す
るための半透明ポリゴンに浅瀬用の色を配色し、これに
よって海の高低を表現することとして説明した。しか
し、これに限定する必要はなく、浅瀬や珊瑚礁を表現す
るための浅瀬オブジェクトを海面となる半透明ポリゴン
の下に配置する構成にしてもよい。そして、この浅瀬用
オブジェクトを、仮想体を描画した後で、且つ、地形モ
デルを描画する前に描画する。このとき、浅瀬オブジェ
クトには、α値(すなわち、色の合成率)を設定し、浅
瀬オブジェクトを描画する際には常に既に描画された仮
想体の色と合成するように設定する。ここで、浅瀬オブ
ジェクトは、山や陸の地形モデルと同様な3次元座標系
によって定義されるリアルなモデルであってもよいが、
単なる平面のオブジェクトであってもよい。ただし、平
面的なオブジェクトによって浅瀬を表現する場合には、
浅瀬オブジェクトの表面に浅瀬の色合いや濃淡を付すこ
とによって、立体的に見えるように工夫する。また、合
成率αの値を浅瀬オブジェクトに均一に設定するのでは
なく、浅瀬オブジェクト内の位置に応じて値を変化させ
てもよい。
【0111】図23は、陸部分762と海面部分764
とを含む地形モデル760の断面を模式的に表現した図
であり、浅瀬オブジェクト770を配置した一例を示す
ものである。同図に示すように、浅瀬オブジェクト77
0を陸部分762と海面部分764との境界近傍の下に
配置する。このとき、浅瀬オブジェクト770の陸方向
から海の沖方向にかけて、α値が大きくなるように設定
すれば、浅瀬オブジェクト770が陸から海の沖にかけ
て徐々に海の色に溶け込んで見えなくなるように表現す
ることができる。したがって、海の底が徐々に深くな
り、深海に至る様子を表現することができる。
【0112】あるいは、α値の異なる浅瀬オブジェクト
を何層にも重ねて配置してもよい。図24は、陸部分7
62と海面部分764とを含む地形モデル760の断面
を模式的に表現した図であり、浅瀬オブジェクト770
−1〜3を3層に重ねて表示した一例を示すものであ
る。同図によれば、3枚の浅瀬オブジェクト7701〜
3が、陸から海の沖にかけて徐々にずらして配置されて
いる。このとき、最下層の浅瀬オブジェクト770−3
の合成率αを高く、且つ、最も沖よりに配置し、最上層
の浅瀬オブジェクト770−1の合成率αを比較的低め
に、且つ、最も陸よりに配置すれば、海の底が段階的に
深くなるように表現することができる。また、このよう
に、層状に浅瀬オブジェクトを配置すれば、その浅瀬を
見る高さや方向に応じて海底の地形が異なるように見え
るため、より海底を立体的に且つリアルに表現すること
ができる。
【0113】なお、本実施の形態では、仮想体を用いて
海などの広い水面の色を表現する場合について説明した
が、陸地を流れる河川や溜め池、棚田、水田、湖沼など
の水面の色を本発明によって表現しても良いことは勿論
である。すなわち、地形モデルのうちの陸部分について
も(すなわち、地表面50の面上でない位置について
も)、半透過ポリゴンを設定すれば、簡単に水面を表現
することができる。なお、棚田や湖など、水面となる部
分の高さが水面毎に異なる場合には、各水面の高さと視
点の高さに応じて仮想体の配置位置を逐次変更してもよ
いし、全ての高さの水面について1つの仮想体によって
表現してもよい。また、川等を表現する場合には、当該
川の水面が必ずしも水平である必要はなく、水面が斜面
となるような場合であっても本発明の適用に支障を来す
ものではない。
【0114】また、本発明の適用については、上記飛行
戦闘ゲームに限定する必要はなく、水場が登場するゲー
ムであれば、格闘アクションゲームであってもよいし、
RPGや、レースゲーム等のゲームに適用してもかまわ
ない。あるいは、フライトシミュレータ等のシミュレー
ション装置に本発明を適用してもよい。
【0115】
【発明の効果】本発明によれば、視点の水平位置からの
距離に応じて仮想空間内に設定する水面の色を変更する
ことができる。すなわち、仮想空間内を視点が水平方向
に移動した場合であっても、視点の水平位置からの距離
に基づいて水面の色を決めることができるため、視点に
対して近い水面の色と、遠くの水面の色とを異なる色味
で表現することができる。したがって、水面の奥行感を
より尤らしく表現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を家庭用のゲーム装置に適用した一例を
示す図である。
【図2】描画範囲の一例を示す図である。
【図3】視点の位置と視線方向の変化に伴う水面の見え
方の変化を説明するための図である。
【図4】(a)は、仮想体の斜め上方から見た図であ
る。(b)は、仮想体の側面図である。(c)は、仮想
体の平面図である。
【図5】(a)は、仮想空間の斜方向から見た図であ
り、仮想体の配置例を示す図である。(b)は、(a)
に示す仮想体の断面図である。
【図6】(a)は、視点の位置が比較的低いときの仮想
体の配置例を示す図である。(b)は、視点の位置が比
較的高いときの仮想体の配置例を示す図である。
【図7】仮想体を光線方向に向けて配置した一例を示す
図である。
【図8】特定点の設定例を示す図である。
【図9】特定点テーブルの一例を示す図である。
【図10】任意の頂点vの色を決定する処理を説明する
ための図である。
【図11】視点の真下に存在する物体にフォグ処理を施
すこととなる一例を示す図である。
【図12】視点の高度に応じた最下点にある特定点の色
の変化を示すグラフである。
【図13】浅瀬を表現した一画像例である。
【図14】漣モデルを配置する一例を示す図である。
【図15】機能ブロックの一例を示す図である。
【図16】本実施の形態における処理を説明するための
フローチャートである。
【図17】本実施の形態を実現可能とするハードウェア
構成の一例を示す図である。
【図18】ホスト装置と通信回線を介して接続されるゲ
ーム端末に本実施の形態を適用した場合の一例を示す図
である。
【図19】本発明を業務用のゲーム装置に適用した場合
の一例を示す図である。
【図20】本実施の形態における仮想体に水平線までの
色を決定するための側部を組み合わせた一例を示す図で
ある。
【図21】仮想体を球状のオブジェクトによって表現し
た一例を示す図である。
【図22】(a)は、仮想体を最大描画範囲を含む正方
形範囲と合同な平面によって構成した一例を示す図であ
る。(b)は、仮想体を正方形範囲と比例する平面によ
って構成した一例を示す図である。
【図23】仮想空間に浅瀬用のオブジェクトを配置した
一例を示す図である。
【図24】仮想空間に浅瀬用のオブジェクトを層状に配
置した一例を示す図である。
【符号の説明】
100 操作部 200 処理部 220 ゲーム演算部 222 地形制御部 224 仮想体配置部 240 画像生成部 242 色決定部 244 フォグ処理部 246 描画部 300 情報記憶媒体 320 ゲーム情報 322 ゲーム演算プログラム 324 画像生成プログラム 326 仮想体モデルデータ 328 特定点テーブル 330 地形データ 400 一時記憶部 420 フレームバッファ 300 表示部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】コンピュータに、仮想空間中を水平方向及
    び高さ方向に移動可能な所与の視点から見た水面を含む
    仮想空間の画像を生成して所与のゲームを実行させるた
    めのプログラムであって、 前記水面の色を、前記仮想空間における前記所与の視点
    の水平位置からの距離に基づいて変更する水面色変更手
    段として前記コンピュータを機能させるためのプログラ
    ム。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のプログラムであって、 前記水面色変更手段が、 板状の透過体を前記水面に配置する透過体配置手段と、 所与の色情報を有する仮想体を前記仮想空間に配置する
    とともに、前記仮想体の中心が前記所与の視点の直下で
    あって且つ、前記仮想体の中心の水平位置が前記所与の
    視点の水平位置に位置するように当該配置位置を変更す
    る仮想体配置手段と、 前記透過体を描画する際に、前記所与の視点と前記仮想
    体の所与の点とを結ぶ直線が前記透過体と交差する場合
    には、当該透過体の色情報と当該仮想体の色情報とを合
    成して当該透過体を描画する描画手段と、 を有し、前記交差する場合の前記仮想体の前記所与の点
    の位置が、前記所与の視点の水平位置から前記透過体ま
    での距離に応じて変化することによって、前記水面の色
    を、前記所与の視点の水平位置からの距離に基づいて変
    更するように、機能させるためのプログラム。
  3. 【請求項3】請求項2に記載のプログラムであって、 前記仮想空間に地表描画範囲を設定する手段として前記
    コンピュータを機能させ、 前記仮想体配置手段が、前記仮想体の縁部と前記所与の
    視点を通る直線が、前記地表描画範囲の縁部に交差する
    ように前記仮想体を配置する、ように機能させるための
    プログラム。
  4. 【請求項4】請求項2又は3に記載のプログラムであっ
    て、 前記仮想体配置手段が、更に、前記仮想体の基準方向
    を、前記仮想空間における光源の方向に向けて配置す
    る、ように機能させるためのプログラム。
  5. 【請求項5】請求項1〜4の何れか一項に記載のプログ
    ラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒
    体。
  6. 【請求項6】仮想空間中を水平方向及び高さ方向に移動
    可能な所与の視点から見た水面を含む仮想空間の画像を
    生成して所与のゲームを実行するゲーム装置であって、 前記水面の色を、前記仮想空間における前記所与の視点
    の水平位置からの距離に基づいて変更する水面色変更手
    段を備えることを特徴とするゲーム装置。
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